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JP2001135225A - 色選別電極の製造方法とそれを用いたカラー陰極線管 - Google Patents

色選別電極の製造方法とそれを用いたカラー陰極線管

Info

Publication number
JP2001135225A
JP2001135225A JP31236799A JP31236799A JP2001135225A JP 2001135225 A JP2001135225 A JP 2001135225A JP 31236799 A JP31236799 A JP 31236799A JP 31236799 A JP31236799 A JP 31236799A JP 2001135225 A JP2001135225 A JP 2001135225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask plate
color selection
selection electrode
jig
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31236799A
Other languages
English (en)
Inventor
Ayumi Takakuwa
歩 高桑
Hideo Suzuki
秀生 鈴木
Takao Matsunami
隆夫 松浪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP31236799A priority Critical patent/JP2001135225A/ja
Publication of JP2001135225A publication Critical patent/JP2001135225A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスク板にしわが発生するのを抑制して開孔
の位置ずれをなくした色選別電極と、それを用いて優れ
た色純度を実現できるカラー陰極線管を提供する。 【解決手段】 多数の開孔12を有する有孔領域13と
その有孔領域13の周囲に形成される無孔領域14a、
14bとからなる矩形状のマスク板7を、相対向する長
辺に沿って形成される無孔領域14b、14bを1対の
治具19、20で挟持し、両挟持部22を架張方向Dに
引っ張って張力を印加した状態で、挟持部22の内側に
沿った部分をフレームに溶着して架張した後、この溶着
部の外側部分を除去する色選別電極の製造方法におい
て、治具19、20に、マスク板7を挟持しない複数の
非挟持部21を、挟持部22の中心に対し対称に配置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビ受像機やコ
ンピュータディスプレイ等に用いられるテンションマス
ク(マスク板)を、長軸方向または短軸方向に引っ張っ
てフレームに架張する色選別電極の製造方法とそれを用
いたカラー陰極線管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー陰極線管は、多数の開孔を
有し、電子銃から射出される電子ビームを前記開孔より
通過させて色選別する色選別電極を有している。この色
選別電極はマスク板とそれを固定するフレームとから構
成される。
【0003】色選別電極の種類を図7を参照して説明す
る。(a)は平板形状のマスク板aを所定の曲面形状に
プレス加工し、それをフレームbに溶着したプレスマス
クである。(b)は平板形状のマスク板aを、長軸・短
軸の二次元方向に張力を印加した状態でフレームbに架
張溶着した二次元テンションマスクである。(c)は、
平板形状のマスク板aを、長軸・短軸のいずれかの一次
元方向に張力を印加した状態でフレームbに架張溶着し
た一次元テンションマスクである。
【0004】最近のカラー陰極線管は、外光の映り込み
が少なく見栄えが良い点から、パネル形状が平面化して
きているが、その平面化に伴い、蛍光体スクリーンと色
選別電極との間隔を適切にするために色選別電極のマス
ク板も同様に平面化する必要がある。
【0005】しかしプレスマスクの場合には、平面化に
伴って電子ビームの吸収による色選別電極の熱膨張量が
大きくなり、その結果、マスク板の開孔が変位して開孔
を通過する電子ビームが蛍光体に正しく当たらなくなっ
て色むらが発生するドーミング現象が大きくなる。また
プレス加工により平面を形成した場合、落下等の衝撃に
よるマスク板の永久変形が生じやすくなることから、マ
スク板の平面化を実現することは非常に困難である。
【0006】一方、二次元テンションマスクはマスク板
の長軸・短軸の二次元方向に張力を印加しているため、
マスク板にしわが発生しないような各方向への適切なテ
ンションバランスを取るのが困難である。
【0007】これらに比べて一次元テンションマスク
は、上記のような問題点に関して有利な構造となってい
るため、平面パネルを有するカラー陰極線管の色選別電
極のマスク板として採用が進められている。この色選別
電極は、多数の開孔を有する有孔領域と、その有孔領域
の周囲に形成される無孔領域とからなる矩形状のマスク
板を、相対向する長辺(短辺)に沿って形成される無孔
領域を1対の治具で挟持し、両挟持部を架張方向に引っ
張って張力を印加した状態で、前記挟持部の内側に沿っ
た部分をフレームに溶着して架張した後、この溶着部の
外側部分を除去することによって製造される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に一次元テンショ
ンマスクでは、マスク板の有孔領域において開孔と開孔
との間にある無孔部(ブリッジ部と称する。)を有して
いるため、マスク板を、架張方向(主に短軸方向)に張
力を印加してフレームに架張したとき、マスク板には架
張方向に直交する軸方向(長軸方向)に向かって微小な
力が働いている。そのため、この長軸方向への力が小さ
すぎると、圧縮応力によってマスク板にしわが発生する
という問題がある。特に、カラー陰極線管の製造工程中
における熱処理によって、マスク板の有孔領域において
フレームとの溶着部近傍に発生する局部的なしわが顕著
になり、開孔の位置がずれるという問題があった。
【0009】そこで本発明は上記従来の問題点を解消
し、マスク板にしわが発生するのを抑制して開孔の位置
ずれをなくした色選別電極と、それを用いて優れた色純
度を実現できるカラー陰極線管を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願第1発明は上記目的
を達成するために、多数の開孔を有する有孔領域とその
有孔領域の周囲に形成される無孔領域とからなる矩形状
のマスク板を、相対向する長辺または短辺に沿って形成
される無孔領域を1対の治具で挟持し、両挟持部を架張
方向に引っ張って張力を印加した状態で、前記挟持部の
内側に沿った部分をフレームに溶着して架張した後、こ
の溶着部の外側部分を除去する色選別電極の製造方法に
おいて、前記治具に、マスク板を挟持しない複数の非挟
持部を、前記挟持部の中心に対し対称に配置されるよう
にして設けたことを特徴とする。
【0011】本願第1発明によれば、相対向する長辺ま
たは短辺に沿って形成される無孔領域を1対の治具で挟
持して引っ張ったマスク板を、フレーム上へ溶着する
際、治具が挟持しないマスク板の非挟持部を、挟持部の
中心に対し対称に配置されるようにして設けているの
で、挟持部全体を短軸方向に引っ張ると、非挟持部の長
軸方向外側(有孔領域ないしマスク板のほぼ対角位置)
にそれぞれ位置する挟持部が同方向に引っ張られ、マス
ク板に対して対角軸方向に局部的な張力を発生させるこ
とができる。その局部的な張力によって、有効領域中の
ブリッジ部に起因した長軸方向へかかる力も大きくする
ことができるので、マスク板の圧縮応力を抑えることが
できる。従って、カラー陰極線管の製造工程における熱
処理によって、マスク板とフレームとの溶着部分に発生
する局部的なしわの発生を抑制することができる。
【0012】上記構成において、マスク板の無孔領域を
挟持する治具を上下1対の上型治具と下型治具で構成
し、上型治具又は/及び下型治具に凹部を設けること、
あるいはマスク板の無孔領域を挟持する治具を上下1対
の上型治具と下型治具で構成し、上型治具又は下型治具
を架張方向に直交する軸方向に分断することによって、
治具に非挟持部を形成することによれば、治具に非挟持
部を具体的に形成することができる。
【0013】また上記構成において、非挟持部を、マス
ク板の架張方向に直交する軸方向の両側辺に位置する無
孔領域と有孔領域との境界線の延長線上から、前記軸方
向に沿って形成すると好適であり、マスク板の対角軸方
向に対して作用する局部的な張力を確実に付加すること
ができる。
【0014】尚、非挟持部の長さをaとした場合、10
mm≦a≦100mmの関係を満足することによって、
マスク板の対角軸方向に対して作用する局部的な張力を
所望の範囲内にすることができる。
【0015】また上記構成において、マスク板の架張方
向に直交する軸方向の両側に位置する無孔領域の幅が、
中央部から架張方向の両端部に行くにしたがって徐々に
広くなるように形成することによれば、無孔領域の架張
方向に集中してかかる応力を分散し、無孔領域における
両側辺の応力分布を滑らかにすることができる。
【0016】また上記構成において、マスク板の架張方
向に直交する軸方向の両側辺に位置する無孔領域に、そ
の無孔領域と有孔領域との境界線からの距離がその中央
部から架張方向の両端部に行くにしたがって大きくなる
曲線又は直線を切抜いてスリットを形成すること、ある
いはマスク板の架張方向に直交する軸方向の両側辺部に
位置する無孔領域に、その無孔領域と有孔領域との境界
線からの距離がその中央部から架張方向の両端に行くに
したがって大きくなる曲線又は直線に向けて、前記無孔
領域の両側辺から複数のスリットを所定の間隔で切込ん
だ切込み部を形成することによれば、前述した無孔領域
にかかる応力分散等の作用に加え、マスク板の両側辺に
凹みがない形状であるので、露光時に無孔領域の両側か
ら光が漏れず露光不良が発生しないという作用も奏する
ことができる。
【0017】また前述した構成の色選別電極を、内面に
蛍光体スクリーンが形成されたパネルとファンネルとか
ら構成される管体内に、前記蛍光体スクリーンに近接対
向して配置すると共に、色選別電極のマスク板が溶着さ
れるフレームを、前記パネルのパネルピンに弾性支持体
を介して係止することによれば、上記に示した開孔の位
置ずれをなくすことのできる色選別電極を用いて、優れ
た色純度を実現できるカラー陰極線管を構成することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を、図1〜
図6を参照しながら説明する。
【0019】図1は本発明の第1実施形態に係るカラー
陰極線管の縦断面図、図2はそのカラー陰極線管の色選
別電極を示す斜視図、図3はその色選別電極を製造する
上での架張工程を示し、(a)は斜視図、(b)はその
E−E’線断面図、図4はその変形例の断面図をそれぞ
れ示している。
【0020】第1実施形態のカラー陰極線管は図1に示
すように、内面に蛍光体スクリーン1が形成されたパネ
ル2と、パネル2の後方に接続されたファンネル3とで
管体23を構成し、ファンネル3のネック部3aには、
電子ビーム4を射出する電子銃5が内蔵され、ファンネ
ル3の外周面上には、電子ビーム4を偏向するための偏
向ヨーク6が装着される。パネル2には、その内面に3
色の蛍光体ドットが塗布されており、これにより蛍光体
スクリーン1が形成され、この蛍光体スクリーン1と略
平行に平板状のマスク板7が配置されている。
【0021】マスク板7は、平板にエッチング処理を施
すことにより形成され、規則正しく配列された多数の開
孔12を有しており、電子銃5から射出される3本の電
子ビーム4に対して色選別の役割を果たすもので、フレ
ーム8により保持されて色選別電極9を形成している。
色選別電極9は、フレーム8に取付けられた弾性支持体
10と、パネル2に配設されたパネルピン11との嵌合
により、管体に係止されている。
【0022】フレーム8は図1と図2に示すように、板
厚1.4mmで36%Ni−Feを素材とする断面形状
が略三角形状の1対の長辺側部材8aと、それらのそれ
ぞれ両端部に横架される同じく板厚1.4mmで36%
Ni−Feを素材とする断面形状がコの字形状の1対の
短辺側部材8bとから構成された長方形状の枠体であ
る。長辺側部材8aの前面(図2ではマスク板7が溶着
される頂面になる。)は、所定の曲率半径をもって蛍光
体スクリーン1側に突き出した湾曲面となっている。こ
のためマスク板7は、その長軸方向に沿って湾曲された
状態でフレーム8に固定されている。
【0023】マスク板7は、板厚0.1mmでFe、4
2%Ni−Fe、36%Ni−Feなどを素材とし、所
定のピッチおよび分布で多数の矩形状の開孔12が開設
された有孔領域13と、その周囲に形成される無孔領域
14a及び14b(図3)とからなる。
【0024】有孔領域13の長軸方向における両側に位
置する無孔領域14a、14aは、図2に示すように短
軸方向における両端部の幅Bが、中央部の幅Aに対し広
く形成されている。つまり中央部の幅Aは5mmと設定
され、両端部とR=約3700mmの滑らかな曲線で結
ばれている。マスク板7は、強度が大である無孔領域1
4aをこの形状にすることによって、架張時に対角軸方
向(図2中矢印C方向)へ応力が働くようにして、無孔
領域14aの架張方向に応力が集中するのを回避すると
共に、無孔領域14aの長軸方向の両側辺を前記曲線に
することによって応力分布を滑らかにすることができ
る。
【0025】次に第1実施形態に係るカラー陰極線管の
色選別電極9の製造方法について説明する。第1実施形
態では、一実施例として33インチテレビジョン用カラ
ー陰極線管に使用する色選別電極9を製作した。
【0026】まず、フレーム8の長辺側部材8aの側面
を3〜9点の加圧点にて弾性域内での分布荷重をかけて
内側へ圧縮する。そして、この状態でマスク板7のうち
相対向する長辺に沿って形成される無孔領域14b、1
4bを、後記治具19、20で挟持し、その挟持部22
を短軸方向(矢印Dの方向)に全体で約300kgfの
張力を印加して引張り、長辺側部材8aの長軸方向内側
に湾曲した頂面に溶着する。その後、長辺側部材8aに
かけていた荷重を取り除くと共に、マスク板7の引っ張
りを解除すると、マスク板7に所要の分布の張力がかか
り、溶着部の外側部分を除去して色選別電極9が製作さ
れる。
【0027】第1実施形態では図3に示すように、マス
ク板7の架張方向の両側に位置する無孔領域14b、1
4bを挟持する上下1対の上型治具19と下型治具20
を用いる。これらの治具19、20には、非挟持部21
を、挟持部22の中心に対し対称に配置されるようにし
て所定の長さaで形成されている。この非挟持部21を
形成するのに、図3に示すように上型治具19に凹部1
9aを設ける場合と、図4に示すように、上型治具19
を長軸方向(架張方向と直交する方向)に分断した分断
部19bを設ける場合とがある。非挟持部21としての
凹部19aや分断部19bは、無孔領域14aと有孔領
域13との境界線15aの延長線上から長軸方向に沿っ
て所定の長さaでそれぞれ設けられている。
【0028】このような状態でマスク板7の無孔領域1
4b、14bを上型治具19と下型治具20とで挟持し
て、挟持部22を架張方向Dに引っ張ると、非挟持部2
1の長軸方向の外側(マスク板7の対角位置)にそれぞ
れ位置する両端挟持部22aが同方向に引っ張られるこ
とで、マスク板7の対角軸方向に局部的な張力を発生さ
せることができる。その結果、長軸方向への力を大きく
することができるので、マスク板7の架張時、あるいは
熱処理時に発生するマスク板7とフレーム8との溶着部
近傍の局部的なしわの発生要因となる長軸方向の圧縮応
力を抑えることができる。従って、マスク板のしわ防止
によって開孔の位置ずれをなくした色選別電極が得ら
れ、それを用いたカラー陰極線管は優れた色純度を実現
することができる。
【0029】評価としてコンピュータシュミレーション
を行い、非挟持部21(凹部19aや分断部19b)を
上型治具19に設けない場合の有孔領域13における前
記溶着部近傍の長軸方向への単位面積当たりの力は0.
073kgf/mm2 であった。これに対して長さaの
非挟持部21を上型治具19に設けていくと、長軸方向
へかかる力は増加していき、a=100mmの場合、単
位面積当たりの力は0.14kgf/mm2 となり、お
よそ2倍の力を発生させることができる。しかし実用上
100mm以上の長さにした場合、短軸方向に働く張力
分布に局部的なピークをもつ不連続な分布が発生しやす
くなるため、有孔領域13の径が20インチ以上の色選
別電極9を対象とする場合、実用的には10mm≦a≦
100mmとすることが望ましい。
【0030】次に本発明の第2実施形態について説明す
る。
【0031】図5は第2実施形態に用いる色選別電極9
を形成するためのマスク板7を示す平面図である。第2
実施形態ではマスク板7における両側の無孔領域14a
に、有孔領域13との境界線15aからの距離が中央部
から短軸方向における両端部に行くにしたがって大きく
なる弓形線を切抜いたスリット16を形成した。その他
の構成については第1実施形態と同様であるが、第2実
施形態では、第1実施形態のように無孔領域14aの架
張方向に応力が集中するのを回避すると共にその応力分
布を滑らかにするため、マスク板7の両側辺を凹ませる
替わりに、中央部Aと両端部Bの幅を同寸法とした状態
で、中央部において有孔領域13から5mm、両端部に
おいて有孔領域13から12mmの点をそれぞれ滑らか
な曲線で結び、幅0.5mmの弓形形状のスリット16
を設けている。
【0032】評価としてコンピュータシュミレーション
を行った結果、マスク板7に対角軸方向への張力を付加
することができ、第1実施形態でのマスク板7を架張し
た場合に発生した長軸方向にかかる力と同等の力を得る
ことができた。これにより第1実施形態と同様に、熱処
理工程での前記しわの発生を抑制することができる。加
えて第2実施形態では、マスク板7の長軸方向の両側辺
に凹みを設けずに、マスク板7の矩形状はそのままにし
てスリット16を設けているので、カラー陰極線管の製
造工程における蛍光体スクリーン工程での露光時に、そ
の両側から光が漏れにくくなり、露光不良を低減して歩
留まりを向上させることができる。
【0033】従って第2実施形態では、スクリーン工程
時に露光不良を生じることなく、マスク板7の有孔領域
13にしわが発生するのを抑制して、第1実施形態と同
様の効果を発揮することができる。
【0034】尚、第2実施形態では無孔領域14aのス
リット16を弓型形状としたが、必ずしもこれに限定さ
れるものではなく、無孔領域14aの中央部とその両端
部とを結ぶ線が直線すなわち、くの字形状でもよい。
【0035】次に本発明の第3実施形態について説明す
る。
【0036】図6は第3実施形態に係るマスク板7を示
す平面図である。第3実施形態では、マスク板7におけ
る両側の無孔領域14aに、有孔領域13との境界線1
5aからの距離が中央部から短軸方向における両端部に
行くにしたがって大きくなる所定の幅を持った切込み部
17を形成した。この切込み部17は、中央部と両端部
の幅(図2に示したAとB)を同寸法とした状態で、境
界線15aから中央部において5mm、両端部において
12mmの点をそれぞれ滑らかな曲線18で結び、この
曲線に向けて無孔領域14a、14aの両側辺から所定
の間隔で多数のスリットを切込むことによって形成して
いる。こうすることで第2実施形態と同様に、マスク板
7に対角軸方向への張力を付加することによって、有孔
領域13の長軸方向へはたらく力を大きくすることがで
き、第2実施形態と同様の効果を発揮することができ
る。尚、前記曲線18を、無孔領域14a、14aの中
央部とその両端部とを結ぶくの字形状の直線にし、その
直線まで前記多数のスリットを切込むことによって切込
み部17を形成してもよい。
【0037】上記実施形態では、マスク板7を短軸方向
に張力を印加したものについて説明したが、逆にマスク
板7を長軸方向に引っ張り、フレーム8の短辺側部材8
bに溶着する場合にも適用することができる。なおこの
場合には、開孔12は長軸方向にその長径を向けるよう
にして配列するものとする。また上記実施形態では、凹
部19aや分断部19bを形成した非挟持部21を上型
治具19に設けているが、凹部19aでは両方又は下型
治具20に、分断部19bでは下型治具20にも設ける
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
色選別電極のマスク板をフレームに架張する際、マスク
板を挟持する治具に非挟持部を設けて、マスク板の対角
軸方向に働く張力を局部的に付加することによって、架
張方向に直交する軸方向にかかる力を大きくすることに
よって、主としてマスク板とフレームとの溶着部に発生
する局部的なしわを防止して開孔の位置ずれをなくした
色選別電極を製造することができ、その色選別電極を用
いることによって優れた色純度を実現できるカラー陰極
線管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の概略構成を示す縦断面
図。
【図2】同実施形態における色選別電極を示す斜視図。
【図3】同実施形態における色選別電極の架張工程を示
し、(a)は斜視図、(b)はそのE−E’線断面図。
【図4】同実施形態の架張工程における変形例を示す断
面図。
【図5】本発明の第2実施形態のマスク板を示す平面
図。
【図6】本発明の第3実施形態のマスク板を示す平面
図。
【図7】従来の色選別電極の種類を示す斜視図。
【符号の説明】 1 スクリーン 2 パネル 3 ファンネル 7 マスク板 8 フレーム 9 色選別電極 10 弾性支持体 11 パネルピン 12 開孔 13 有孔領域 14a 長軸方向の両側辺に位置する無孔領域 14b 短軸方向の両側辺に位置する無孔領域 15a 長軸方向における無孔領域と有孔領域との境界
線 15b 短軸方向における無孔領域と有孔領域との境界
線 16 スリット 17 切込み部 18 曲線 19 上型治具 19a 凹部 19b 分断部 20 下型治具 21 非挟持部 22 挟持部 22a 両端挟持部 23 管体 A 無孔領域の中央部の幅 B 無孔領域の両端部の幅 D マスク板の架張方向 a 非挟持部の長さ
フロントページの続き (72)発明者 松浪 隆夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 HH23 5C031 EE03 EE11 EF05 EH04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の開孔を有する有孔領域とその有孔
    領域の周囲に形成される無孔領域とからなる矩形状のマ
    スク板を、相対向する長辺または短辺に沿って形成され
    る無孔領域を1対の治具で挟持し、両挟持部を架張方向
    に引っ張って張力を印加した状態で、前記挟持部の内側
    に沿った部分をフレームに溶着して架張した後、この溶
    着部の外側部分を除去する色選別電極の製造方法におい
    て、前記治具に、マスク板を挟持しない複数の非挟持部
    を、前記挟持部の中心に対し対称に配置されるようにし
    て設けたことを特徴とする色選別電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 マスク板の無孔領域を挟持する治具を上
    下1対の上型治具と下型治具で構成し、上型治具又は/
    及び下型治具に凹部を設けることによって、治具に非挟
    持部を形成する請求項1記載の色選別電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 マスク板の無孔領域を挟持する治具を上
    下1対の上型治具と下型治具で構成し、上型治具又は下
    型治具を架張方向に直交する軸方向に分断することによ
    って、治具に非挟持部を形成する請求項1記載の色選別
    電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 非挟持部を、マスク板の架張方向に直交
    する軸方向の両側に位置する無孔領域と有孔領域との境
    界線の延長線上から、前記軸方向に沿って形成する請求
    項1から3の何れかに記載の色選別電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 非挟持部の長さをaとした場合、 10mm≦a≦100mm の関係を満足する請求項4記載の色選別電極の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 マスク板の架張方向に直交する軸方向の
    両側に位置する無孔領域の幅が、中央部から架張方向の
    両端部に行くにしたがって徐々に広くなるように形成す
    る請求項1から5の何れかに記載の色選別電極の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 マスク板の架張方向に直交する軸方向の
    両側に位置する無孔領域に、その無孔領域と有孔領域と
    の境界線からの距離がその中央部から架張方向の両端部
    に行くにしたがって大きくなる曲線又は直線を切抜いて
    スリットを形成する請求項1から5の何れかに記載の色
    選別電極の製造方法。
  8. 【請求項8】 マスク板の架張方向に直交する軸方向の
    両側辺部に位置する無孔領域に、その無孔領域と有孔領
    域との境界線からの距離がその中央部から架張方向の両
    端に行くにしたがって大きくなる曲線又は直線に向け
    て、前記無孔領域の両側辺から複数のスリットを所定の
    間隔で切込んだ切込み部を形成する請求項1から5の何
    れかに記載の色選別電極の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8記載の色選別電極
    を、内面に蛍光体スクリーンが形成されたパネルとファ
    ンネルとから構成される管体内に、前記蛍光体スクリー
    ンに近接対向して配置すると共に、色選別電極のマスク
    板が溶着されるフレームを、前記パネルのパネルピンに
    弾性支持体を介して係止したカラー陰極線管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112501558A (zh) * 2019-08-28 2021-03-16 京东方科技集团股份有限公司 掩膜版、掩膜装置及掩膜版的设计优化方法

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