JP2001121320A - 切削工具 - Google Patents
切削工具Info
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- JP2001121320A JP2001121320A JP30019699A JP30019699A JP2001121320A JP 2001121320 A JP2001121320 A JP 2001121320A JP 30019699 A JP30019699 A JP 30019699A JP 30019699 A JP30019699 A JP 30019699A JP 2001121320 A JP2001121320 A JP 2001121320A
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Abstract
方向への調整機構を設けることなく、簡略な手段で確実
にカップリングとスライダーとを連結する。 【解決手段】 略円錐台状の工具本体1の母線に沿って
形成された凹溝5に、切刃チップ4を備えたスライダー
6を母線方向に摺動可能に装着し、工具本体1内部の取
付孔1aには工具本体1と一体回転可能かつその軸線O
方向に進退可能にカップリング13を取り付け、このカ
ップリング13には、凹溝5と取付孔1aとを連通する
連通孔5eに臨んで開口する連結孔14を形成する一
方、スライダー6には、連通孔5eから取付孔1aに突
出して連結孔14に出没自在に挿入される連結ピン16
を設け、この連結ピン16を連結孔14に、母線方向に
係合可能かつ工具本体1の周方向に向けては摺動自在に
嵌挿させる。
Description
リンダーヘッドにおけるバルブ穴の加工に用いて好適な
切削工具に関するものである。
者らは、例えば特許第2779112号や特許第280
4696号などにおいて、軸線回りに回転される略円錐
状の工具本体の先端にガンリーマ等の穴加工工具が上記
軸線に沿って出没可能に設けられるとともに、この工具
本体先端の上記穴加工工具の周辺の内周側と外周側とに
はそれぞれ切刃チップが取り付けられ、さらに工具本体
の外周に該工具本体がなす円錐の母線方向に沿って形成
された凹溝にも、切刃チップを先端に備えたスライダー
が該母線方向に摺動可能に装着されたものを提案してい
る。ここで、上記工具本体内部に形成された取付孔に
は、上記軸線に平行に延びるキーを介して該工具本体と
一体回転可能かつ上記軸線方向に進退可能にカップリン
グが取り付けられており、このカップリングには上記母
線に直交するとともに上記軸線に交差する方向に連結孔
が形成される一方、上記凹溝の底面には、上記取付孔に
開口してこの取付孔と凹溝とを連通せしめる連通孔が形
成されている。
底面の上記連通孔から上記取付孔内に突出してカップリ
ングの連結孔に出没自在に嵌挿させられる連結ピンが取
り付けられており、上記カップリングを軸線方向に進退
させることにより、この連結ピンが連結孔に対して出没
しながらスライダーを凹溝に沿って母線方向に摺動させ
るので、その先端の切刃チップもこの母線に平行に移動
させられる。従って、このような構成の切削工具によれ
ば、上記穴加工工具によってバルブ穴の内周の加工が行
われる一方、このスライダーの切刃チップの移動経路が
上記軸線回りになす回転軌跡を、工具本体先端の内外周
の切刃チップの回転軌跡の間を結ぶように設定すること
により、これらの切刃チップによって上記バルブ穴の開
口部周縁の加工を、このバルブ穴の加工と正確に同軸的
に行うことが可能となる。
構成の切削工具において、工具本体外周の凹溝に取り付
けられたスライダーを、工具本体内部の取付孔に取り付
けられたカップリングの進退により連結ピンを介して上
記母線方向に確実に摺動可能とするには、これら工具本
体、スライダー、カップリング、および連結ピンといっ
た部品を、それぞれに高い成形精度で製造する必要があ
るが、このような部品を製造するに際しては、ある程度
の成形誤差や精度のばらつきが生じることは避けられな
い。しかるに、この点、上記従来の切削工具において
は、工具本体の凹溝とスライダーとの間にはクサビ部材
やスペーサーとともに調整部材が介装されており、また
このスライダーと連結ピンとの間にも両者の上記母線方
向の位置を微調整する微調整機構を備えることが提案さ
れている。
リングとは、従来カップリングに形成された断面円形の
丸孔である上記連結孔に円柱状の上記連結ピンが単に嵌
挿されて連結されているだけであるので、たとえ上記微
調整機構によって連結ピンと連結孔との上記母線方向の
位置が調整可能であったとしても、上記成形誤差や精度
のばらつきにより工具本体の周方向においてこれら連結
ピンと連結孔との位置にズレが生じてしまうと、連結ピ
ンを連結孔に挿入してカップリングとスライダーとを連
結することができなくなってしまう。その一方で、工具
本体に形成された凹溝に取り付けられる限られた大きさ
のスライダーに、上記母線方向の位置の微調整機構に加
えて、この周方向の位置を微調整する調整機構をも設け
ることはきわめて困難であり、またたとえそのような調
整機構を設けることができたとしても、これら両方向の
調整作業が甚だ煩雑となることは避けられない。
たもので、上述のような構成の切削工具において、この
ような工具本体の周方向への調整機構を設けることな
く、簡略な手段で、しかも確実に連結ピンを連結孔に挿
入してカップリングとスライダーとを連結することが可
能な切削工具を提供することを目的としている。
のような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに
回転される外形略円錐台状の工具本体の母線に沿って形
成された凹溝に、切刃チップを備えたスライダーを上記
母線方向に摺動可能に装着するとともに、上記工具本体
内部に形成された取付孔には、該工具本体と一体回転可
能かつ上記軸線方向に進退可能にカップリングを取り付
け、このカップリングには、上記凹溝と取付孔とを連通
する連通孔に臨んで開口する連結孔を形成する一方、上
記スライダーには、上記連通孔から上記取付孔に突出し
て上記連結孔に出没自在に挿入される連結ピンを設け、
この連結ピンを上記連結孔に、上記母線方向に係合可能
かつ上記工具本体の周方向に向けては摺動自在に嵌挿さ
せたことを特徴とする。
おいて、連結ピンは、カップリングの連結孔に嵌挿され
ることによってスライダーを上記母線方向に摺動させる
ものであって、スライダー自体の周方向の位置は、該ス
ライダーが凹溝に装着されることにより、この凹溝の内
壁や上記クサビ部材、スペーサーによって所定の位置に
位置決めされているので、連結ピンとカップリングとは
上記母線方向にのみ係合していればよく、工具本体の周
方向に係合させられる必要はない。そこで、この連結ピ
ンを上記連結孔に対して上記周方向に向けては摺動自在
としておけば、たとえこれら連結ピンやスペーサー、カ
ップリングに成形誤差等があって連結ピンや連結孔が周
方向に所定の位置からずれていたとしても、このずれた
位置で連結ピンを連結孔に嵌挿(ただし、嵌合している
のは上記母線方向のみ)することが可能となり、しかも
このずれは連結ピンとカップリングとの上記母線方向の
係合には支障を来さないので、該連結ピンを介してカッ
プリングの進退によりスライダーを確実に摺動させるこ
とができるのである。
記母線方向に係合可能かつ上記工具本体の周方向に向け
ては摺動自在に嵌挿させるには、この連結孔を、上記母
線方向に上記連結ピンが嵌挿可能な幅で工具本体の周方
向に向けて延びる長孔状に形成するのが望ましい。ただ
し、このように連結ピンが連結孔に対して工具本体の周
方向に摺動自在であるといっても、これは、連結ピンが
上記母線方向に嵌合した状態で周方向には連結孔の任意
の位置に挿入可能であるということであり、組み立てら
れた当該切削工具においては、カップリングを進退させ
ることによってスライダーを摺動させても、連結ピンは
連結孔内を出没する際に該連結ピンの中心軸方向に摺動
するだけであって、工具本体の周方向に連結孔内を移動
したりするようなはない。また、これら連結ピンと連結
孔との上記母線方向の係合をより確実にするには、上記
連結孔に、上記母線方向に対向する一対の互いに平行な
壁面を備えるとともに、上記連結ピンには、これらの壁
面に摺接可能な一対の互いに平行な側面を形成するのが
望ましい。
施形態を示すものである。本実施形態において工具本体
1は、先端側(図1において左側)に向かうに従い段階
的に縮径する外形略多段円錐台状をなしており、その後
端部が図示されない工作機械の主軸端等に装着されて、
図2に示す工具回転方向Tにその軸線O回りに回転され
て切削加工に供される。また、この工具本体1の先端に
は上記軸線Oに沿ってブッシュ2が装着されており、こ
のブッシュ2に上述したガンリーマ等の穴加工工具(図
示略)のシャンクを嵌挿して、工具本体1ごと回転しつ
つ該穴加工工具を前進させることにより、上述のような
バルブ穴の内周の仕上げ加工等が可能とされている。な
お、図中に符号3で示すのは、この穴加工工具のシャン
クを、やはり図示されないチャックスピンドルに取り付
けるためのクランプ機構である。
記バルブ穴の開口部周縁の加工を行う3つの切刃チップ
4…が設けられており、これらの切刃チップ4…のうち
2つは工具本体1に直接的に取り付けられる一方、残り
の一つは、工具本体1がなす円錐の母線の方向に沿って
該工具本体1の外周に形成された凹溝5に摺動可能に取
り付けられたスライダー6の先端に取り付けられてい
る。ここで、上記凹溝5は、図3に示すように互いに平
行な一対の対向する壁面5a,5bと、これらの壁面5
a,5bに直交する底面5cとにより画成されて外周側
に開口する断面「コ」字状をなしており、上記壁面5
a,5bのうち工具回転方向T側を向く壁面5aにはス
ペーサー7が、また工具回転方向Tの後方側を向く壁面
5bにはプレート8が、それぞれ上記スライダー6との
間に介装されている。
において凹溝5の略全長に亙って延びるように形成され
た板状の部材であって、凹溝5の上記壁面5aおよび底
面5cに密着するように一対のクランプネジ9,9によ
って着脱可能に取り付けられており、その凹溝5の内
側、すなわち工具回転方向T側を向く側面には、図3に
示すように上記母線方向に沿って延びる断面波型のセレ
ーション溝7aが形成されている。一方、プレート8
は、やはり凹溝5の略全長に亙って延びるように形成さ
れた板状部材であって、凹溝5の壁面5bとスライダー
6との間に挟み込まれるようにして着脱可能とされてお
り、その上記壁面5bに対向する側面からは貫通孔8a
が穿設されている。
うに「く」字状に曲折する角柱状部材であって、その基
端側が凹溝5内に配置されるとともに、先端部には上記
切刃チップ4が着脱自在に取り付けられている。ここ
で、このスライダー6の基端部には、工具本体1への取
付状態において図3に示すように上記壁面5a側、すな
わち工具回転方向Tの後方側を向く一方の側面に、スペ
ーサー7のセレーション溝7aに密着する断面波型のセ
レーション溝6aが形成されており、スライダー6は、
このセレーション溝6aをスペーサー7のセレーション
溝7aに合致させて係合させるとともに、その基端部の
工具回転方向T側を向く他方の側面6bをプレート8に
密着させ、さらにその下面6cを凹溝5の底面5cに密
着させて、凹溝5内に上記母線方向に沿って摺動可能に
取り付けられている。
面5bに垂直に工具本体1の外周面に向けて貫通する取
付孔5dが上記母線方向に複数形成されており、これら
の取付孔5dの上記壁面5b側の貫通部は一段小径とさ
れるとともに、上記外周面側の開口部内周には雌ネジ部
が形成され、またこれら貫通部と雌ネジ部との間にはブ
ッシュ10が嵌挿されている。そして、これらの取付孔
5dにはそれぞれ、上記雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が
形成された頭部とプレート8の貫通孔8aに嵌挿可能な
軸部とを備えた止めネジ11が取り付けられており、各
止めネジ11の上記軸部の周りには皿バネ12…が外嵌
されて上記貫通部から壁面5bに突出してプレート8に
当接させられていて、止めネジ11のねじ込み量に応じ
てこの皿バネ12…がプレート8を介してスライダー6
をスペーサー7側に押し付け、両者のセレーション溝6
a,7aを強固に係合せしめるようになされている。
から軸線Oに沿って断面円形の取付孔1aが形成されて
おり、この取付孔1aの内周にカップリング13が嵌挿
されて取り付けられている。このカップリング13は図
4に示すように外形略円筒状の部材であって、その外周
には該カップリング13の中心線に平行にキー取付溝1
3aが形成されてキー13bが嵌着される一方、取付孔
1aの内周には、周方向において上記凹溝5が形成され
た位置と同じ位置に、軸線Oに平行に延びるキー溝1b
が形成されており、このキー溝1bに上記キー13bを
嵌合させることにより、カップリング13はその上記中
心線を軸線Oと一致させて取付孔1aに嵌挿され、工具
本体1と軸線O回りに一体に回転可能、かつ取付孔1a
内を該軸線O方向に進退可能とされている。また、この
カップリング13の内周部はその内径が多段に変化させ
られていて、この内周部に図示されないスライド軸が取
り付けられることにより、カップリング13は軸線O方
向に進退させられる。さらに、このスライド軸の内周に
は上記チャックスピンドルが挿入されていて、カップリ
ング1の進退とは独立して上記穴加工工具が進退可能と
されている。なお、図中に符号13cで示すのは、上記
クランプ機構3の後端部を収容するためにカップリング
13に形成された凹所である。
外周部は、先端側に向かうに従い漸次縮径するテーパ面
状に形成されており、そのテーパ角は、凹溝5の上記底
面5cが工具本体1の軸線Oに対してなす傾斜角と等し
くされている。そして、この先端外周部には、周方向に
おいて上記キー取付溝13aと中心を同じくして、該先
端外周部がなすテーパ面に垂直に内周側に向かうに従い
後端側に向かう連結孔14が形成されており、この連結
孔14は、図4に示すようにカップリング13の周方向
に延びる長孔状に形成されていて、特に本実施形態で
は、工具本体1への取付状態において凹溝5が形成され
る上記母線方向に直交する方向(図1の図面に直交する
方向)に延びるように形成されている。従って、カップ
リング13の内外周を向いて互いに対向する連結孔14
の一対の壁面14a,14aも、本実施形態では上記母
線方向に垂直に配設されて該母線方向に対向し、かつこ
の母線方向に直交する上記方向に沿って周方向に向け互
いに平行に延設されるとともに、この延設方向における
該壁面14a,14aの幅は上記母線方向の壁面14
a,14a間の間隔よりも大きくされることとなる。
部分は、カップリング13の先端外周部と等しいテーパ
角でその内径が先端側に向かうに従い漸次縮径するテー
パ面状に形成されているとともに、周方向において上記
キー溝1bと同じ位置で凹溝5の底面5cとオーバーラ
ップさせられており、これによりこの凹溝5の底面5c
には、該凹溝5と上記取付孔1aとを連通せしめる連通
孔5eが形成されることとなる。従って、取付孔1aに
取り付けられたカップリング13の上記連結孔14は、
この連通孔5eに臨んで開口して、凹溝5の底面5cに
垂直に内周側に向かうに従い後端側に向かい、かつ工具
本体1の周方向に向けて上記母線方向に直交する方向に
延びるように配設されることとなる。そして、スライダ
ー6の上記基端部には、その上記下面6cに垂直に、す
なわち凹溝5への取付状態において該凹溝5の底面5c
に垂直となるように当該基端部を貫通し、上記連通孔5
eに臨んで開口する連結ピン取付孔6dが形成されてお
り、この連結ピン取付孔6dにはクランプネジ15,1
5によって連結ピン16が取り付けられ、その先端が上
記連通孔5eから取付孔1a内に突出させられてカップ
リング13の上記連結孔14に嵌挿させられている。
の後端部が断面偏8角形の頭部16aとされて、その両
側部には上記クランプネジ15,15の頭部に係合する
凹部16b,16bが形成されるとともに、これよりも
先端側は略円柱状の軸部16cとされ、このうちさらに
スライダー6への取付状態において上記下面6cから垂
直に突出して上記連通孔5eから取付孔1a内に突出さ
せられる先端側の部分には、このスライダー6の凹溝5
への取付状態において上記母線方向側を向くその両側部
が切りかかれるようにして、それぞれ該母線方向に垂直
かつ互いに平行な一対の側面16d,16dが形成され
ており、従ってこれらの側面16d,16dは、取付孔
1aに取り付けられた状態のカップリング13の連結孔
14の上記壁面14a,14aと平行に配置されること
となる。しかして、これら側面16d,16d間の幅
は、該側面16d,16dが上記壁面14a,14aに
それぞれ対向して摺接することによって連結ピン16の
上記先端部がカップリング13の上記連結孔14に嵌挿
可能な大きさとされており、この連結孔14がカップリ
ング13の取付孔1aへの取付状態において工具本体1
の周方向に向けて上記母線方向に直交する方向に延びる
長孔状とされることにより、連結ピン16は、上記側面
16d,16dが壁面14a,14aに摺接して密着し
たまま、該連結孔14が延びる範囲内において、工具本
体1の周方向に向けてやはり上記母線方向に直交する方
向に摺動自在に連結孔14に嵌挿されることとなる。
クランプ機構3、および上記2つの切刃チップ4,4を
取り付けた工具本体1の取付孔1aにカップリング13
を、キー13bをキー溝1bに嵌合させて取り付けると
ともに、さらに残りの切刃チップ4を取り付けたスライ
ダー6をスペーサー7およびプレート8で挟み込んで凹
溝5に装入してクランプネジ9,9と止めネジ11…お
よび皿バネ12…とによって装着した上で、このスライ
ダー6の上記連結ピン取付孔6dに連結ピン16を挿入
して、その先端部を上記連通孔5eから取付孔1a内に
突出させてカップリング13の連結孔14に上述のよう
に嵌挿し、クランプネジ15,15によって該連結ピン
16をスライダー6に固定することにより、組み立てら
れる。
スライダー6に連結ピン16を取り付けてその先端部を
カップリング13の連結孔14に嵌挿する際に、このス
ライダー6の連結ピン取付孔6dや連結ピン16の成形
誤差あるいはカップリング13の連結孔14の成形誤差
などにより、連結ピン16の先端部と連結孔14との嵌
挿位置に工具本体1の周方向に向けてのずれが生じたり
していても、特に本実施形態ではこの連結孔14の上記
壁面14a,14aと連結ピン16の上記側面16d,
16dとの平行度さえ確保されていれば、上述のように
連結ピン16が連結孔14に対して工具本体1の周方向
に向けて摺動自在とされているため、この周方向にずれ
た位置で側面16d,16dを壁面14a,14aに摺
接させて連結ピン16を連結孔14に嵌挿可能となり、
この連結ピン16を介してカップリング13とスライダ
ー6とを連結してカップリング13の進退に伴い確実に
スライダー6を上記母線方向に摺動させることができ
る。従って、このような切削工具によれば、スライダー
6にこの周方向における連結ピン16の位置の調整機構
などを設けたりせずとも、成形誤差等によってカップリ
ング13とスライダー6とを連結できなくなるような不
具合が生じるのを防ぐことができ、これらの部品の構造
の簡略化を図ることができるとともに、その製造に際し
て必要以上の高い成形精度を要したりすることもなくな
る。
ン16を連結孔14に工具本体1の周方向に向けて摺動
自在に嵌挿するに際して、この連結孔14を上述のよう
に周方向に向けて上記母線方向に直交する方向に延びる
長孔状に形成しており、例えばこの連結孔を断面正方形
や上記母線方向に延びる長方形状に形成するとともに上
記連結ピンもこの連結孔に嵌挿可能かつ上記周方向に摺
動自在な上記母線方向に延びる断面長方形状に形成した
りした場合に比べ、その大きさが制限されざるを得ない
連結ピン16にあって、該連結ピン16を上記連結孔1
4に対して摺動自在としながらも、連結ピン16と連結
孔14との摺接面積を確保して上記母線方向に向けて確
実に係合させることが可能となり、カップリング13の
進退によってスライダー6をより精度よく摺動させるこ
とができる。しかも本実施形態では、連結孔14が上記
母線方向に対向する一対の互いに平行な壁面14a,1
4aを備えているとともに、連結ピン16にはこれらの
壁面14a,14aに摺接可能な一対の互いに平行な側
面16d,16dが形成されているので、連結ピン16
と連結孔14との間に一層大きな摺接面積を確保するこ
とができ、これによっても連結ピン16と連結孔14と
を上記母線方向に確実に係合させることが可能となる。
4に上記母線方向に対向する互いに平行な一対の壁面1
4a,14aを備えるとともに、連結ピン16にはこれ
らの壁面14a,14aに摺接可能な一対の互いに平行
な側面16d,16dを形成しているが、例えばこの連
結ピンを連結孔14に嵌挿可能な直径の断面円形とした
りすることにより、上記母線方向に係合可能かつ周方向
に向けて摺動自在とすることも可能である。また、本実
施形態では連結ピン16を工具本体1の周方向に摺動自
在に連結孔14に嵌挿するに際して、この連結孔14を
上記母線方向に直交する方向に延びる長孔状に形成して
この母線方向に直交する方向に連結ピン16を摺動自在
としているが、特に上述のように連結ピンを断面円形と
した場合には、連結孔を上記軸線Oを中心とした円錐面
状に形成して該連結孔がカップリング13の先端外周部
の上記テーパ面に円弧状に開口するように形成したりし
てもよく、この場合には、例えばカップリング13にお
いて上記連結孔とキー取付溝13aとの中心が周方向に
ずれていたり、あるいは取付孔1aのキー溝1bが所定
の位置からやはり周方向にずれていたりしても、連結ピ
ンを上記母線方向に係合可能かつ周方向(ただし、この
場合には軸線Oを中心とした円周方向)に向けて摺動自
在として確実に連結孔に嵌挿することができる。
工具本体外周の母線方向に沿って摺動可能とされたスラ
イダーに取り付けられる連結ピンが、カップリングに形
成された連結孔に、上記母線方向に係合可能かつ工具本
体の周方向に向けては摺動自在に嵌挿させられるので、
これらの部品に成形誤差や精度のばらつきなどがあって
も、複雑な構造の調整機構等を要することなく、連結ピ
ンが連結孔に嵌挿不能となるような事態を防いで、確実
にカップリングとスライダーとを連結することが可能と
なる。
である。
(イ)先端側からみた正面図、(ロ)側断面図、(ハ)
(ロ)におけるY方向視の図、(ニ)(ロ)におけるZ
方向視の図である。
一部破断側面図、(ロ)先端側(軸部16c側)からみ
た図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 軸線回りに回転される外形略円錐台状の
工具本体の母線に沿って形成された凹溝に、切刃チップ
を備えたスライダーが上記母線方向に摺動可能に装着さ
れるとともに、上記工具本体内に形成された取付孔に
は、該工具本体と一体回転可能かつ上記軸線方向に進退
可能にカップリングが取り付けられ、このカップリング
には、上記凹溝と取付孔とを連通する連通孔に臨んで開
口する連結孔が形成される一方、上記スライダーには、
上記連通孔から上記取付孔に突出して上記連結孔に出没
自在に挿入される連結ピンが設けられていて、この連結
ピンは上記連結孔に、上記母線方向に係合可能かつ上記
工具本体の周方向に向けては摺動自在に嵌挿させられて
いることを特徴とする切削工具。 - 【請求項2】 上記連結孔は、上記母線方向に上記連結
ピンが嵌挿可能な幅で上記工具本体の周方向に向けて延
びる長孔状に形成されていることを特徴とする請求項1
に記載の切削工具。 - 【請求項3】 上記連結孔は、上記母線方向に対向する
一対の互いに平行な壁面を備えているとともに、上記連
結ピンには、これらの壁面に摺接可能な一対の互いに平
行な側面が形成されていることを特徴とする請求項1ま
たは請求項22に記載の切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30019699A JP3740915B2 (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30019699A JP3740915B2 (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 切削工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001121320A true JP2001121320A (ja) | 2001-05-08 |
JP3740915B2 JP3740915B2 (ja) | 2006-02-01 |
Family
ID=17881901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30019699A Expired - Lifetime JP3740915B2 (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3740915B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010002557A1 (de) * | 2010-03-03 | 2011-09-08 | Sandvik Intellectual Property Ab | Zerspanungswerkzeug mit spielfreier Feinstverstellung |
-
1999
- 1999-10-21 JP JP30019699A patent/JP3740915B2/ja not_active Expired - Lifetime
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DE102010002557A1 (de) * | 2010-03-03 | 2011-09-08 | Sandvik Intellectual Property Ab | Zerspanungswerkzeug mit spielfreier Feinstverstellung |
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