[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2001119416A - 通信制御装置および通信方法 - Google Patents

通信制御装置および通信方法

Info

Publication number
JP2001119416A
JP2001119416A JP29797999A JP29797999A JP2001119416A JP 2001119416 A JP2001119416 A JP 2001119416A JP 29797999 A JP29797999 A JP 29797999A JP 29797999 A JP29797999 A JP 29797999A JP 2001119416 A JP2001119416 A JP 2001119416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
priority
data
communication
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29797999A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Nakajima
正敏 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP29797999A priority Critical patent/JP2001119416A/ja
Priority to EP00122163A priority patent/EP1094639A3/en
Publication of JP2001119416A publication Critical patent/JP2001119416A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/40Bus networks
    • H04L12/40006Architecture of a communication node
    • H04L12/40013Details regarding a bus controller
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/40Bus networks
    • H04L12/407Bus networks with decentralised control
    • H04L12/413Bus networks with decentralised control with random access, e.g. carrier-sense multiple-access with collision detection [CSMA-CD]
    • H04L12/4135Bus networks with decentralised control with random access, e.g. carrier-sense multiple-access with collision detection [CSMA-CD] using bit-wise arbitration
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/40Bus networks
    • H04L2012/40208Bus networks characterized by the use of a particular bus standard
    • H04L2012/40215Controller Area Network CAN
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/40Bus networks
    • H04L2012/40267Bus for use in transportation systems
    • H04L2012/40273Bus for use in transportation systems the transportation system being a vehicle

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Computer And Data Communications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信機会の均等化を実現するにあたって、C
PUの装置としての負荷を少なくできる通信制御装置を
提供するとともに、送信機会の均等化を実現する通信方
法を提供する。 【解決手段】 送信を行い(ST11)、エラーの発生
や、優先度が低く他のノードとの競合に負けた場合(S
T12)、通信制御装置は送信負け(送信失敗)の回数
をカウントし、所定回数(ここではN回)送信負けする
まで送信動作を続ける(ST13)。そして、送信負け
の回数が所定回数に達すると、送信動作を停止し(ST
14)、送信状態をCPUに報告する。CPUはそれを
受けて、送信条件、アイデンティファイアのデータを従
来と同様に変更して優先順位を高める措置を行う(ST
15)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通信制御装置および
通信方法に関し、特にCAN(Controller AreaNetwor
k)通信における通信制御装置および通信方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CAN通信は、同じバスラインに接続さ
れた複数の装置間で、データ送信時に競合(コンテンシ
ョン)が生じた場合でも、データが破壊されることな
く、1の装置のみがデータを送信し、他の装置は次の送
信機会を待つように制御するシリアル通信のプロトコル
であり、例えば、自動車電装の分野におけるエンジン制
御装置、ブレーキ制御装置、各種検知器の接続に使用す
ることで、分散している各装置のリアルタイム制御を、
効率的に、かつ高い信頼性で実現することができる。
【0003】用途は自動車などの乗り物に限定されず、
工場内の制御システムやビル管理、玩具、ゲーム機など
の産業機械分野にも使用可能である。
【0004】以下、図8〜図11を用いてCAN通信の
概要について説明する。図8は自動車電装系の一例とし
て、CAN通信のバスラインCBLに複数の機器(以
下、ノードと呼称)が接続された構成を模式的に示す図
であり、ノードND1はナビゲーションシステム、ノー
ドND2はCD(コンパクトディスク)プレイヤ、ノー
ドND3は電話制御機を示し、ノードNDXはその他の
機器を示している。なお、各ノードはICチップで構成
される通信制御装置と、通信データの処理および通信制
御装置を制御するCPU(マイクロコンピュータ)を有
しており、通信制御装置は自らが出力する出力データを
管理するとともに、バスラインCBLの状態を監視する
機能を有している。
【0005】CAN通信においてはバスラインの電位
(バスレベル)が、ドミナントレベル(以後、単にドミ
ナントと呼称)とリセッシブレベル(以後、単にリセッ
シブと呼称)の2つに分けられ、ドミナントはリセッシ
ブを上書きする、すなわちドミナントの方が支配的とな
るように設定されている。このような設定を実現するた
めの構成を図9に示す。
【0006】図9において、バスラインCBLは接地ラ
インELと対になって動作し、バスラインCBLには定
電圧源PSから定電圧が供給される構成となっている。
【0007】図9においては、バスラインCBLと接地
ラインELとの間には並列に接続されたNPNトランジ
スタQ1、Q2およびQ3が配設され、バスラインCB
Lには、入力が接続されたドライバD1、D2およびD
3が接続されている。
【0008】そして、NPNトランジスタQ1〜Q3の
ベースにはインバータIV1〜IV3の出力がそれぞれ
接続され、インバータIV1〜IV3の入力には、それ
ぞれノードND1〜ND3からの送信データT1〜T3
が与えられる構成となっている。また、ドライバD1〜
D3の出力は受信データR1〜R3として、それぞれノ
ードND1〜ND3に与えられる構成となっている。
【0009】このような構成において、送信データT1
〜T3に信号としてLOWレベルの信号、すなわち
「0」が与えられた場合、それがインバータQ1〜Q3
で反転され、HIGHレベルの信号、すなわち「1」と
してNPNトランジスタQ1〜Q3に与えられ、NPN
トランジスタQ1〜Q3がオンしてバスラインCBLの
電位が接地電位、すなわちLOWレベル「0」となる。
【0010】ここで、NPNトランジスタQ1〜Q3が
1つでもオンすればバスラインCBLの電位がLOW、
すなわち「0」となり、定電圧源PSから与えられる電
位を上書きするので、「0」をドミナントとし、「1」
をリセッシブとする。
【0011】送信データT1〜T3に対するバスレベル
の関係を図10に示す。図10において、送信データT
1〜T3の何れか1つでも「0」が与えられると、バス
ラインCBLの電位はドミナントとなり、送信データT
1〜T3の全てに「1」が与えられるとバスラインCB
Lの電位がリセッシブとなる。
【0012】次に、CAN通信のフレームフォーマット
について説明する。CAN通信においては、送信データ
を含んだデータフレーム、バスラインを通じて他のノー
ドに対してデータの送信を要求するためのリモートフレ
ーム、他のノードに対しのエラー通知のために使用され
るエラーフレーム、データまたはリモートフレーム間の
時間を延長するオーバーロードフレームを使用する。そ
して、データフレームは、アービトレーションフィール
ド(調停フィールド)、制御フィールド、データフィー
ルド等の7つのフィールドで構成されている。
【0013】ここで図11を用いて、アービトレーショ
ンフィールドについて説明するとともに、CAN通信の
基本動作について説明する。
【0014】アービトレーションフィールドは、フレー
ムの始まりを示すSOF(スタートオブフレーム)ビッ
トと、11ビットあるいは29ビットのアイデンティフ
ァイアと、データの送信を要求するRTR(リモート送
信要求)ビットとを有して構成されている。なお、CA
N通信においてはデータフィールドの長さは最大でも8
バイト(64ビット)と短い。
【0015】図11においては、2つのノード(第1ノ
ードおよび第2ノード)から出力されるデータの一例を
図11(a)、(b)として示し、バスレベルの状態を
図11(c)として示している。なお、図11において
は11ビットのアイデンティファイアを有する場合を示
し、アービトレーションフィールドに続いて制御フィー
ルド、データフィールドが記載されている。
【0016】図11に示すように第1および第2ノード
から同時にデータが出力された場合、図10を用いて説
明したように、どちらかがドミナントであるとバスレベ
ルはドミナントとなり、両方がリセッシブであると、バ
スレベルはリセッシブとなる。
【0017】そして、図11においては、第1および第
2ノードとも10番の先頭ビットから4番のビットまで
は同じデータであり、バスレベルも同様のデータとなる
が、3番のビットでは、第1ノードがドミナントであり
第2ノードはリセッシブであるのでバスレベルはドミナ
ントとなる。
【0018】この状態になった段階で、第2ノードの通
信制御装置は、バスレベルの状態と自らの出力データと
が異なっていることを知得し、自分が第1のノードとの
競合に負けたと判断して送信を一時停止し、次の送信機
会を待つように動作する。この結果、第1ノードだけが
送信を行うことができ、バスレベルは第1ノードの出力
データと同じとなる。
【0019】このように、CAN通信においては、複数
のノードから同時に送信が行われた場合に、各ノードの
送信データに含まれるアービトレーションフィールドの
内容に基づいて調停を行い、優先的に送信を行うノード
を決める機能を有しており、調停に負けたノードは送信
を一時停止するので、データが破壊されるということが
ない。
【0020】なお、上記の例では4番のビットまでは同
じデータであったので、そこまで勝敗は決まらなかった
が、先頭ビットにおいて一方のみがドミナントであった
場合は、その段階で勝敗が決まることになる。
【0021】CAN通信においては、「0」をドミナン
ト、「1」をリセッシブとするので、アイデンティファ
イアとしては「0」が多い、すなわちアイデンティファ
イアを数値として見た場合に、値の小さいものほど高い
優先度を示すことになり、数値の大きなアイデンティフ
ァイアほど優先度が低く扱われるので、優先度の低いア
イデンティファイアを有したパケット、すなわち優先度
の低いデータは他のノードの送信に負け続け、過度に通
信遅れが発生する場合がある。
【0022】これを防ぐために、CAN通信においては
各ノードが有する通信制御装置に、送信アボートと呼ば
れる機能を付加するようにしている。送信アボート機能
とは、送信動作を開始した後に、CPUから送信アボー
トを指示する命令を発すると、アービトレーション負け
(調停負け)をした場合、あるいは送信エラーが発生し
た場合に、通信制御装置が送信動作そのものを停止し、
優先度を変更して新しい送信を行うようにする機能であ
る。
【0023】図12に送信アボートの基本フローを示
す。図12において、送信要求に基づいて送信動作を行
った場合(ステップST1)、送信が正常に終了すれば
それで終わるが、エラーの発生や、優先度が低く他のノ
ードとの競合に負けた場合(ステップST2)、CPU
は送信アボートを要求する(ステップST3)。
【0024】送信アボート指示を受けた通信制御装置は
送信を停止する処置を行い、送信を停止したことを確認
(ステップST4)した後は、アービトレーションフィ
ールドのアイデンティファイアのデータを変更して優先
順位を高める措置を行う(ステップST5)。なお、ス
テップST4の確認は送信を停止するまで繰り返して実
行される。
【0025】ここで、アイデンティファイアの変更は、
11ビットあるいは29ビットで構成される全アイデン
ティファイアのうち、例えば、1ビットのリセッシブデ
ータをドミナントデータに変更するような措置が採られ
るが、他のノードの送信データの優先度等を考慮して変
更されるものではなく、ノードごとに、また送信データ
ごとに独立して行われる。また、アイデンティファイア
は送信先等のデータを含むので、変更には限度がある。
【0026】優先順位を高めた後、送信要求に基づいて
送信を行い(ステップST1)、送信が正常に終了すれ
ばそれで終わるが、エラーの発生や、優先度が低く他の
ノードとの競合に再び負けた場合(ステップST2)、
ステップST3以降の動作を繰り返して、優先順位をさ
らに高める措置を行う。
【0027】このような、送信アボートを実現するに
は、調停負けをしていることをCPUが認識するため
に、CPUから通信制御装置に対して送信データの出力
を指示した後、ワンショットタイマー等の時間計測手段
で時間を計測し、所定時間経過しても送信完了の報告が
なければ、送信負けをしているあるいはエラーが発生し
ていると認識して送信アボート要求を出すことになる。
【0028】従って、CPUはワンショットタイマー等
を備える必要があり、また、送信命令のコマンドだけで
なく、場合によっては送信停止のコマンドも出力する必
要がある。
【0029】また、送信アボートを実行し、その都度、
優先順位の低いデータの優先順位を上げる方法では、優
先順位を多少上げても、それよりも優先度が高いデータ
と競合した場合には、負けてしまい、それが繰り返され
ると、いつまで経っても送信できず、送信の機会を均等
にはできないという問題があった。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点を解消するためになされたもので、送信機会の均
等化を実現するにあたって、CPUの装置としての負荷
を少なくできる通信制御装置を提供するとともに、送信
機会の均等化を実現する通信方法を提供することを目的
とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の通信制御装置は、CAN通信のためのバスラインに
接続された複数の通信ノードにそれぞれ含まれ、マイク
ロコンピュータからの送信データを受け、前記マイクロ
コンピュータからの送信命令によってデータ送信を行う
通信制御装置であって、前記バスラインに前記送信デー
タを出力するとともに、前記バスラインの電位状態を監
視し、前記バスラインの電位状態が、前記通信制御装置
の前記出力データによる電位状態と異なる場合には送信
に失敗したと判断する機能を有した制御部と、送信失敗
回数を計測する送信失敗回数計測手段とを備え、前記制
御部は、前記送信失敗回数計測手段で計測した送信失敗
回数が所定回数に達した場合には送信動作を停止する。
【0032】本発明に係る請求項2記載の通信制御装置
は、前記マイクロコンピュータからの前記送信データを
受け、前記送信データを一時的に保持する送信データ保
持部をさらに備え、前記送信データは、アイデンティフ
ァイアのビット群の一部を送信優先度を規定する優先度
専用部に変更したフォーマットを有し、前記送信データ
保持部は、前記送信失敗回数が所定回数に達し、送信動
作を停止した後は、前記送信優先度を高めるように前記
送信データの前記優先度専用部のデータが前記マイクロ
コンピュータによって変更されるように構成されてい
る。
【0033】本発明に係る請求項3記載の通信制御装置
は、前記送信失敗回数計測手段が、前記制御部が前記マ
イクロコンピュータからの送信命令を受けるとともに、
前記制御部によって前記所定回数がセットされ、送信失
敗に伴ってカウント数が減算される減算カウンタであ
る。
【0034】本発明に係る請求項4記載の通信方法は、
請求項1記載の通信制御装置を用いた通信方法であっ
て、送信要求に基づいて前記バスラインに向けてデータ
送信を行うステップ(a)と、前記バスラインの電位状態
の監視によって、データ送信の成功/失敗を判定するス
テップ(b)と、送信失敗回数を計測し、送信失敗回数が
所定回数に達した場合には送信動作を停止するステップ
(c)とを備えている。
【0035】本発明に係る請求項5記載の通信方法は、
前記送信データが、アイデンティファイアのビット群の
一部を送信優先度を規定する優先度専用部に変更したフ
ォーマットを有し、前記ステップ(c)の後に、前記マイ
クロコンピュータからの指示に従って、前記送信優先度
を高めるように前記送信データの前記優先度専用部を変
更するステップ(d)と、前記ステップ(b)において、送
信成功と判定された場合には、前記マイクロコンピュー
タからの指示に従って、前記送信優先度を最低レベルに
戻すように前記送信データの前記優先度専用部を変更す
るステップ(e)とをさらに備えている。
【0036】本発明に係る請求項6記載の通信方法は、
前記優先度専用部のビット長は、該ビット長で表現でき
る数値の最大値が、前記複数の通信ノードの全ノード数
よりも大きくなるように設定される。
【0037】本発明に係る請求項7記載の通信方法は、
前記ステップ(d)における前記送信優先度の上昇率は、
前記複数の通信ノードにおいて共通であり、前記ステッ
プ(e)は、前記複数の通信ノードにおいて共通に実行さ
れる。
【0038】
【発明の実施の形態】<A.通信制御装置の基本動作>
図1に示すフローチャートを用いて、送信機会の均等化
においてCPUの装置としての負荷を少なくできる通信
制御装置の基本動作を説明する。
【0039】図1に示すように、送信要求に基づいて送
信を行った場合(ステップST11)、送信が正常に終
了すればそれで終わるが、エラーの発生や、優先度が低
く他のノードとの競合に負けた場合(ステップST1
2)、通信制御装置は送信負け(送信失敗)の回数をカ
ウントし、所定回数(ここではN回)送信負けするまで
送信動作を続ける(ステップST13)。
【0040】そして、送信負けの回数が所定回数に達す
ると、送信動作を停止し(ステップST14)、送信状
態をCPUに報告する。CPUはそれを受けて、送信条
件、例えば、アービトレーションフィールドのアイデン
ティファイアのデータを従来と同様に変更して優先順位
を高める措置を行う(ステップST15)。
【0041】送信条件を変更した後、送信要求に基づい
て送信を行い(ステップST11)、送信が正常に終了
すればそれで終わるが、エラーの発生や、優先度が低く
他のノードとの競合に再び負けた場合(ステップST1
2)、ステップST13以降の動作を繰り返して、送信
条件をさらに変更する措置を行う。
【0042】このように、本発明の通信制御装置におい
ては、送信負けの回数をカウントする機能を有し、所定
回数に達した後は、送信動作を停止してCPUに報告
し、CPUからの指示により送信条件を変更するように
構成されているので、CPUがワンショットタイマー等
を備えて送信状態を監視する必要がなく、また、CPU
が送信停止を命令する必要がないのでCPUの装置とし
ての負荷を少なくできる。
【0043】<B.送信機会の均等化を実現する通信方
式>以上の説明においては、送信条件の変更として、ア
イデンティファイアのデータを従来と同様に変更するこ
とで優先順位を高める措置を説明したが、先に説明した
ように、この方法では、優先順位の高いデータが割り込
むような場合には、確実に送信機会を均等化できないこ
とがある。
【0044】そこで、以下においては、送信条件の変更
方法を改良して、確実に送信機会を均等化できる通信方
式の概念について説明する。
【0045】<B−1.基本概念>図2は、本通信方式
を実現するためのアービトレーションフィールドのアイ
デンティファイアの構成を示す模式図である。
【0046】図2に示すように本通信方式を実現するた
めには、アイデンティファイアIDのビット群の一部を
優先度専用部PDとし、優先度制御のために専用に使用
する構成とする。図2では、アイデンティファイア全体
は29ビットで構成され、そのうち先頭の5ビットを優
先度専用部PDとして使用し、残りの24ビットを従来
と同様のデータを有したアービトレーションデータ部A
Dとして使用する例を示している。
【0047】優先度専用部PDを5ビットとするのは一
例であり、これに限定されるものではなく、このビット
長はノード数およびデータ種別数に応じて決定すれば良
い。ただし、少なくともバスラインに接続されるノード
数よりも優先度専用部PDのビット長で表現できる数値
の方が大きくなるように設定することが本通信方式を実
現するにあたっての必須条件である。
【0048】ここで、5ビットの優先度専用部PDがあ
れば32段階の優先度が規定でき、以下の説明では32
段階の優先度に基づいて、送信機会を均等化する一例を
説明する。
【0049】図3は、図8を用いて説明した自動車電装
系に想定した場合に、均等に送信機会が与えられる状態
を示す模式図であり、ノードND1はナビゲーションシ
ステム、ノードND2はCDプレイヤ、ノードND3は
電話制御機、ノードNDXはその他の機器を示してい
る。
【0050】そして、全てのノードは送信データを有し
(送信要求があり)、優先度専用部で規定される優先度
は何れのノードにおいても最低レベルの31から始める
という条件下にある。なお、優先度専用部で規定される
優先度が同じ場合には、ノード番号順(ND1、ND
2、ND3、NDXの順)に優先度があるように、アー
ビトレーションデータ部ADにおいて規定されている。
【0051】また、通信制御装置は、送信に1回負けた
場合に送信動作を停止し、CPUはその報告を受けて、
優先度専用部で規定される優先度を1段階高めるように
動作する。なお、送信に成功した場合、CPUはその報
告を受けて、優先度専用部で規定される優先度を最低レ
ベルの優先度に戻す(初期化する)。
【0052】図3において、各升目に付記された数字は
優先度専用部で規定される優先度を表し、図の左側から
右側に向かって各ノードでの時間経過に伴う優先度の推
移を示している。
【0053】図3に示すように、ノードND1〜NDX
において同時に送信要求が発生した場合、各ノードにお
ける送信データの優先度専用部で規定される優先度(以
後、第1優先度と呼称)は、当初は全て31(最低レベ
ル)であるので、アービトレーションデータ部において
規定された優先度(以後、第2優先度と呼称)に従って
送信を行うことになる。なお、第2優先度は従来から使
用されている各ノードに固有の優先度である。
【0054】第2優先度ではノードND1が最優先ノー
ドであるので、ノードND1のみが送信を行い、他のノ
ードは、それぞれの通信制御装置において送信負けをし
たと判断し、それぞれのCPUに報告し、それぞれのC
PUは第1優先度を1段階繰り上げ、優先度30とす
る。
【0055】一方、ノードND1は送信に成功したの
で、第1優先度は最低レベルの優先度31に戻される。
なお、図3においては、送信に成功したノードの升目に
は○印を付記している。
【0056】次に、ノードND2〜NDXは依然として
送信要求を有しており、また、ノードND1においては
新たな送信要求が発生した場合、ノードND1〜NDX
において送信データの調停を行うことになるが、ノード
ND1の第1優先度は31であり、他のノードよりも順
位は低くなっている。従って、ノードND1の送信デー
タの第2優先度がどれほど高くても、ノードND1はデ
ータを送信することはできない。すなわち、割り込み送
信をすることはできない。また、ノードND1〜NDX
以外のノードから、データ送信が行われることになって
も、その第1優先度は31であるので割り込み送信をす
ることはできず、実質的にはノードND2〜NDXの第
2優先度に基づいて送信データの調停を行うことにな
る。
【0057】そして、第2優先度ではノードND2が優
先ノードとなるので、ノードND2のみが送信を行い、
ノードND3およびNDXは、それぞれの通信制御装置
において送信負けをしたと判断し、それぞれのCPUに
報告し、それぞれのCPUは第1優先度を1段階繰り上
げ、優先度29とする。
【0058】なお、ノードND1も送信負けをしている
ので、第1優先度は1段階繰り上げられ、優先度30と
なる。
【0059】一方、送信に成功したノードND2の第1
優先度は最低レベルの優先度31に戻される。
【0060】さらに、ノードND1、ノードND3およ
びNDXは依然として送信要求を有しており、また、ノ
ードND2においても新たな送信要求が発生した場合、
ノードND1〜NDXにおいて送信データの調停を行う
ことになるが、ノードND1の第1優先度は30、ノー
ドND2の第1優先度は31であるので、実質的にはノ
ードND3およびNDXの第2優先度に基づいて送信デ
ータの調停を行うことになる。
【0061】そして、第2優先度ではノードND3が優
先ノードとなるので、ノードND3のみが送信を行い、
ノードNDXは、通信制御装置において送信負けをした
と判断し、CPUに報告し、CPUは第1優先度を1段
階繰り上げ、優先度28とする。
【0062】なお、ノードND1およびND2は送信負
けをしているので、第1優先度は1段階繰り上げられ、
それぞれ優先度29および30となる。
【0063】一方、送信に成功したノードND3の第1
優先度は最低レベルの優先度31に戻される。
【0064】ノードND1、ND2およびノードNDX
は依然として送信要求を有しており、また、ノードND
3においても新たな送信要求が発生した場合、ノードN
D1〜NDXにおいて送信データの調停を行うことにな
るが、ノードND1、ND2およびND3のそれぞれの
第1優先度は29、30および31であるので、ノード
NDXのみが送信を行うことができる。
【0065】なお、ノードND1〜ND3は送信負けを
しているので、第1優先度は1段階繰り上げられ、それ
ぞれ優先度28、29および30となる。
【0066】一方、送信に成功したノードNDXの第1
優先度は最低レベルの優先度31に戻される。
【0067】このように、通信に関与する各ノードから
の送信データに、送信失敗履歴を反映するための優先度
(第1優先度)を付加し、送信負けをしたノードの第1
優先度を順繰りに上げて送信失敗の回数の多いデータほ
ど優先度を高くするようにし、一方、送信に成功したノ
ードの第1優先度を最低レベルに戻す動作を行うこと
で、常に調停に負けるノードや、常に調停に勝つノード
が存在するというような、送信の偏りが解消され、確実
に送信機会の均等化を実現することができる。
【0068】なお、上記の説明においては、各通信制御
装置は送信に1回負けると送信動作を停止するように構
成されていたが、この回数は複数回であっても良いこと
は言うまでもない。すなわち、N回連続して負けると送
信動作を停止するように構成しておけば、各通信制御装
置は自分の送信順番になった時にN回連続して送信を行
うことができ、データ送信を繰り返して行う場合に対応
することができる。
【0069】<B−2.送信比率の変更>以上の説明に
おいては、ノードごとの送信比率は一定であったが、ノ
ードごとに送信比率を変えるようにしても良い。
【0070】送信比率を変える方法としては、第1優先
度の上昇率をノードごとに変える方法がある。
【0071】すなわち、第1優先度の上昇率が1段階ご
と(−1ごと)ではなく、2段階ごと、あるいは3段階
ごととなったノードを設けるようにしても良い。このよ
うに構成することで、ノードごとに送信比率を変更して
不平等な取り扱いをすることが可能となる。この方法で
は、通信機会を完全に均等化するということはできない
が、制限された範囲では均等化されていると言える。
【0072】ただし、上昇率の設定は、優先度専用部P
Dのビット長で表現できる数値の最大値により制限され
る。すなわち、上昇率を2段階(−2)ごとにするとい
うことは、ノードが2つに増えたということを意味す
る。そして、優先度専用部PDのビット長で表現できる
数値の最大値が、全ノード数+1を超えているという条
件を満たさねば、上述した通信方法は機能しなくなるの
で、上昇率の設定には限界があるということである。
【0073】また、第1優先度の上昇率を変えるのでは
なく、第1優先度の最低レベル(初期値)を変えること
でノードごとに送信比率を変えるようにしても良い。
【0074】初期値が小さいということは、送信の権利
を得るまでにかかるステップ数が少なくて済むことを意
味する。
【0075】例えば、全ノードが常に同時に送信要求が
あり続け、図3で説明した基本動作に従えばN回に1回
のサイクルで送信の権利を獲得できるとすると、初期値
そのままのノードに比べて初期値がn少なく設定された
ノードは、(N−n)回に1回のサイクルで送信の権利
を獲得できることになる。これは換言すれば、N/(N
−n)個のノードが加わったことになる。
【0076】第1優先度の初期値の設定が、優先度専用
部PDのビット長で表現できる数値の最大値により制限
されるということは、上昇率を変える場合と同様であ
る。
【0077】<C.通信制御装置の構成例>次に、送信
機会の均等化においてCPUの装置としての負荷を少な
くできる通信制御装置の具体的構成例について図4に示
すブロック図を用いて説明する。
【0078】図4において、通信制御装置1とCPU2
とを有したノード10が示されている。ノード10はこ
れら以外にも例えば、バスラインCBLに所定電圧の信
号を供給するためのドライバ等を備える場合もあるが、
本発明との関連が薄い構成については記載を省略する。
【0079】図4において、通信制御装置1はバスライ
ンCBLに対して送信データを出力するとともに、バス
ラインCBLの電位状態を監視する主制御部11と、そ
の出力が主制御部(MCと略記)11に接続され、CP
U2からの送信命令を書き込む送信命令レジスタ12
と、その出力が主制御部11に接続され、CPU2から
の送信データを書き込む送信バッファ13(送信データ
保持部)と、主制御部11からCPU2に送信状態を報
告するための送信状態レジスタ14と、主制御部11に
接続され、調停結果、すなわち送信失敗の回数をカウン
トする調停カウンタ15(送信失敗回数計測手段)とを
備えている。
【0080】なお、調停カウンタ15は減算カウンタで
構成され、送信に失敗するごとに予め設定されたカウン
ト数を1カウントずつ減じるように構成されている。調
停カウンタ15は加算カウンタで構成しても良い。
【0081】<D.通信制御装置の具体的動作>次に、
図5に示すフローチャートを用いて、通信制御装置1お
よびCPU2の動作について説明する。
【0082】図5において、送信要求に基づいて送信動
作を開始すると、まずCPU2が、図2を用いて説明し
たアイデンティファイアの優先度専用部PDに対応する
送信バッファ13のビット位置(以後、バッファの優先
度専用部と呼称)に優先度を設定する(ステップST2
1)。この優先度専用部のビット長は5ビットであり、
優先度は、先に説明したように最低レベルに設定され
る。
【0083】次に、ステップST22において1回目の
送信であることを確認した場合、CPU2は、図2に示
したアイデンティファイアのアービトレーションデータ
部ADのデータを含めて、送信データを送信バッファ1
3に転送する(ステップST23)。
【0084】次に、CPU2は送信命令レジスタ12に
送信命令を書き込むことで主制御部11に送信命令を与
える(ステップST24)。この送信命令にはN回送信
に失敗したら送信動作を停止するように送信アボート命
令が含まれている。
【0085】送信命令を受けた主制御部(MC)11
は、調停カウンタをN回にセットし(ステップST2
5)、送信を開始する(ステップST26)。これと同
時に、バスラインの電位状態の監視も始める。また、送
信を開始したことをCPU2に報告する。
【0086】そして、他のノードの送信と競合して負け
た場合あるいはエラーが発生した場合(ステップST2
7)には、主制御部(MC)11は調停カウンタ15を
1カウント減ずる(ステップST28)。
【0087】この動作によって調停カウンタが0に達し
た場合、すなわちN回送信に失敗した場合(ステップS
T29)、主制御部(MC)11は送信動作を停止する
(ステップST30)。なお、調停カウンタが0に達し
ていない場合は、送信を行うためにステップST26以
降の動作を繰り返す。
【0088】送信動作を停止した場合、送信状態レジス
タ14に送信に失敗したことを書き込む(ステップST
31)ことで、CPU2に対して送信失敗を通知する
(ステップST32)。
【0089】送信に失敗したことを知得したCPU2
は、ステップST21で送信バッファ13の優先度専用
部に新たな優先度、すなわち、より高い優先度を設定
し、ステップST22以降の動作を繰り返す。なお、2
回目以降の送信の場合はCPU2は送信データを送信バ
ッファ13に転送せず、優先度のみを変更する。
【0090】なお、2回目以降の送信であっても送信デ
ータを送信バッファ13に転送するようにしても良い。
【0091】一方、送信が成功した場合(ステップST
27)、送信状態レジスタ14に送信が正常に成功した
ことを書き込む(ステップST33)ことで、CPU2
に対して送信完了を通知し(ステップST34)、CP
U2はステップST35において送信バッファ13の優
先度専用部の優先度を初期化して(最低レベルに戻し
て)送信動作を終了する。
【0092】<E.作用効果>以上説明したように、通
信制御装置1は、調停結果、すなわち送信失敗の回数を
カウントする調停カウンタ15を備え、送信失敗が所定
回数に達した後は、送信動作を停止してCPU2に報告
し、CPU2からの指示により送信条件を変更するの
で、CPU2はN回送信に失敗したら送信動作を停止す
る送信アボート命令を含んだ送信命令を出すだけで済
み、CPU2がワンショットタイマー等を備えて送信状
態を監視する必要がなく、また、CPU2が送信停止を
命令する必要がないのでCPU2の装置としての負荷を
少なくできる。
【0093】また、通信制御装置1を用いることで、図
3を用いて説明した確実に送信機会を均等化できる通信
方式の実現が容易となる。
【0094】また、優先度の割付を管理するような特別
なプロトコルを用いる必要がないため、バスラインの使
用効率は最大限にすることができる。
【0095】<F.変形例>図3を用いて説明した、確
実に送信機会を均等化できる通信方式は、図4を用いて
説明した本発明に係る通信制御装置1を使用せずとも実
現することは可能である。
【0096】すなわち、通信制御装置1に調停カウンタ
15を有さずとも、CPU2がワンショットタイマー等
を備えて送信状態を監視し、必要に応じて送信アボート
命令を出すようにすれば実現は可能である。
【0097】図6にそのための構成をブロック図で示
す。図6において、通信制御装置1AとCPU2Aとを
有したノード10Aが示されている。
【0098】通信制御装置1Aの構成は基本的には図4
に示す通信制御装置1と同様であるが、調停カウンタ1
5は有さず、主制御部11は調停カウンタ15を制御す
る機能は有していない。
【0099】また、CPU2Aは、送信命令と同時にセ
ットし、所定時間を計測するタイマー21を有し、送信
状態を監視する機能を有している。
【0100】その他の構成は、図4に示すノード10と
同様であるので、同一の構成には同一の符号を付し、説
明は省略する。
【0101】次に、図7に示すフローチャートを用いて
通信制御装置1AおよびCPU2Aの動作について説明
する。
【0102】図7において、送信要求に基づいて送信動
作を開始すると、まずCPU2Aが、バッファ13の優
先度専用部に優先度を設定する(ステップST41)。
この優先度専用部のビット長は5ビットであり、優先度
は、先に説明したように最低レベルに設定される。
【0103】次に、CPU2Aは、図2に示したアイデ
ンティファイアのアービトレーションデータ部ADのデ
ータを含めて、送信データを送信バッファ13に転送す
る(ステップST42)。
【0104】次に、CPU2Aは送信命令レジスタ12
に送信命令を書き込むことで主制御部11に送信命令を
与える(ステップST43)とともに、タイマー21を
セットする。
【0105】送信命令を受けた主制御部(MC)11
は、送信を開始すると同時に、バスラインの電位状態の
監視も始める(ステップST44)。また、送信を開始
したことをCPU2Aに報告する。
【0106】そして、他のノードの送信と競合して負け
た場合あるいはエラーが発生した場合(ステップST4
5)には、主制御部(MC)11は送信状態レジスタ1
4に送信に失敗したことを書き込む(ステップST4
6)ことで、CPU2Aに対して送信失敗を通知する
(ステップST47)。
【0107】送信に失敗したことを知得したCPU2A
は、ステップST48でタイマー21での設定時間が経
過したかを確認し、設定時間が経過していなければステ
ップST44以下を繰り返させることで送信動作を続行
させ、設定時間が経過していれば送信アボート命令を出
して送信動作を停止させる(ステップST49)。
【0108】送信動作を停止させた後、CPU2Aは、
ステップST41で送信バッファ13の優先度専用部に
新たな優先度、すなわち、より高い優先度を設定し、ス
テップST42以降の動作を繰り返す。なお、再送信の
場合はCPU2Aは送信データを送信バッファ13に転
送せず、優先度のみを変更する。
【0109】なお、送信が成功した場合(ステップST
45)、送信状態レジスタ14に送信が正常に成功した
ことを書き込む(ステップST50)ことで、CPU2
Aに対して送信完了を通知し(ステップST51)、C
PU2AはステップST52において送信バッファ13
の優先度専用部の優先度を初期化して(最低レベルに戻
して)送信動作を終了する。
【0110】なお、通信制御装置1Aの構成では、CP
U2Aがワンショットタイマー等を備えて送信状態を監
視する必要があり、また、CPU2Aが送信停止を命令
する必要が生じるので、CPU2Aの装置としての負荷
は軽減できないが、タイマー21での設定時間を調整す
ることで、調停に負けた回数をカウントするのと同じ効
果を得ることができ、確実に送信機会を均等化できる通
信方式を実現できる。
【0111】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の通信制御装
置によれば、送信失敗の回数をカウントする機能を有
し、送信失敗が所定回数に達した後は、送信動作を停止
するので、マイクロコンピュータがワンショットタイマ
ー等を備えて送信状態を監視する必要がなく、また、マ
イクロコンピュータが送信停止を命令する必要がないの
でマイクロコンピュータの装置としての負荷を少なくで
きる。
【0112】本発明に係る請求項2記載の通信制御装置
によれば、送信データの優先度専用部のデータが送信優
先度を高めるようにマイクロコンピュータによって変更
されるように送信データ保持部が構成されているので、
送信失敗回数が所定回数に達し、送信動作を停止した後
に送信データの優先度専用部の優先度を高めることで、
複数の通信ノードにおいて送信機会の均等化を図ること
ができる。
【0113】本発明に係る請求項3記載の通信制御装置
によれば、送信失敗回数計測手段が減算カウンタで構成
されるので、装置構成が簡単化できる。
【0114】本発明に係る請求項4記載の通信方法によ
れば、送信失敗の回数をカウントし、送信失敗が所定回
数に達した後は、送信動作を停止するので、マイクロコ
ンピュータによる送信状態の監視が不要となり、また、
マイクロコンピュータが送信停止を命令する必要がなく
マイクロコンピュータの装置としての負荷を少なくでき
るので、CAN通信をより使い勝手の良いものにでき
る。
【0115】本発明に係る請求項5記載の通信方法によ
れば、送信失敗が所定回数に達して送信動作を停止した
後、送信優先度を高めるように送信データの優先度専用
部を変更するとともに、ステップ(b)において、送信成
功と判定された場合には、送信優先度を最低レベルに戻
すように送信データの優先度専用部を変更するので、送
信負けをした通信ノードの送信優先度を順繰りに上げ、
送信に成功した通信ノードの送信優先度を最低レベルに
戻す動作を繰り返すことで、常に送信調停に負ける通信
ノードや、常に送信調停に勝つ通信ノードが存在すると
いうような、送信の偏りが解消され、確実に送信機会の
均等化を実現することができる。
【0116】本発明に係る請求項6記載の通信方法によ
れば、優先度専用部のビット長を、該ビット長で表現で
きる数値の最大値が、複数の通信ノードの全ノード数よ
りも大きくなるように設定することで、送信機会の均等
化を実現する通信方法を正常に機能させることができ
る。
【0117】本発明に係る請求項7記載の通信方法によ
れば、送信優先度の上昇率は、複数の通信ノードにおい
て共通とし、送信優先度を最低レベルに戻す動作を複数
の通信ノードにおいて共通とすることで、最も単純に送
信機会の均等化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信制御装置の基本動作を説明す
るフローチャートである。
【図2】本発明に係る通信方式を実現するためのアイデ
ンティファイアの構成を示す模式図である。
【図3】本発明に係る通信方式を説明する模式図であ
る。
【図4】本発明に係る通信方式を実現するための装置構
成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る通信方式を実現するための装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明に係る通信方式を実現するための装置構
成を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る通信方式を実現するための装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図8】CAN通信の構成を模式的に示す図である。
【図9】CAN通信を実現するためのバスラインの構成
を示す図である。
【図10】送信データに対するバスレベルの関係を示す
図である。
【図11】CAN通信の基本動作を示す図である。
【図12】CAN通信の基本動作を説明するフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 通信制御装置 2 CPU 10 ノード 13 送信バッファ 15 調停カウンタ CBL バスライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 正敏 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 5K032 CB05 CC04 DB20 DB24 5K034 CC06 DD03 FF02 HH21 JJ15 MM03 MM21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CAN通信のためのバスラインに接続さ
    れた複数の通信ノードにそれぞれ含まれ、マイクロコン
    ピュータからの送信データを受け、前記マイクロコンピ
    ュータからの送信命令によってデータ送信を行う通信制
    御装置であって、 前記バスラインに前記送信データを出力するとともに、
    前記バスラインの電位状態を監視し、前記バスラインの
    電位状態が、前記通信制御装置の前記出力データによる
    電位状態と異なる場合には送信に失敗したと判断する機
    能を有した制御部と、 送信失敗回数を計測する送信失敗回数計測手段と、を備
    え、 前記制御部は、 前記送信失敗回数計測手段で計測した送信失敗回数が所
    定回数に達した場合には送信動作を停止することを特徴
    とする、通信制御装置。
  2. 【請求項2】 前記マイクロコンピュータからの前記送
    信データを受け、前記送信データを一時的に保持する送
    信データ保持部をさらに備え、 前記送信データは、アイデンティファイアのビット群の
    一部を送信優先度を規定する優先度専用部に変更したフ
    ォーマットを有し、 前記送信データ保持部は、 前記送信失敗回数が所定回数に達し、送信動作を停止し
    た後は、前記送信優先度を高めるように前記送信データ
    の前記優先度専用部のデータが前記マイクロコンピュー
    タによって変更されるように構成される、請求項1記載
    の通信制御装置。
  3. 【請求項3】 前記送信失敗回数計測手段は、 前記制御部が前記マイクロコンピュータからの送信命令
    を受けるとともに、前記制御部によって前記所定回数が
    セットされ、送信失敗に伴ってカウント数が減算される
    減算カウンタである、請求項2記載の通信制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の通信制御装置を用いた通
    信方法であって、 (a)送信要求に基づいて前記バスラインに向けてデータ
    送信を行うステップと、 (b)前記バスラインの電位状態の監視によって、データ
    送信の成功/失敗を判定するステップと、 (c)送信失敗回数を計測し、送信失敗回数が所定回数に
    達した場合には送信動作を停止するステップと、を備え
    る、通信方法。
  5. 【請求項5】 前記送信データは、アイデンティファイ
    アのビット群の一部を送信優先度を規定する優先度専用
    部に変更したフォーマットを有し、 前記ステップ(c)の後に、 (d)前記マイクロコンピュータからの指示に従って、前
    記送信優先度を高めるように前記送信データの前記優先
    度専用部を変更するステップと、 (e)前記ステップ(b)において、送信成功と判定された
    場合には、前記マイクロコンピュータからの指示に従っ
    て、前記送信優先度を最低レベルに戻すように前記送信
    データの前記優先度専用部を変更するステップと、をさ
    らに備える、請求項4記載の通信方法。
  6. 【請求項6】 前記優先度専用部のビット長は、該ビッ
    ト長で表現できる数値の最大値が、前記複数の通信ノー
    ドの全ノード数よりも大きくなるように設定される、請
    求項5記載の通信方法。
  7. 【請求項7】 前記ステップ(d)における前記送信優先
    度の上昇率は、前記複数の通信ノードにおいて共通であ
    り、 前記ステップ(e)は、 前記複数の通信ノードにおいて共通に実行される、請求
    項5記載の通信方法。
JP29797999A 1999-10-20 1999-10-20 通信制御装置および通信方法 Pending JP2001119416A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29797999A JP2001119416A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 通信制御装置および通信方法
EP00122163A EP1094639A3 (en) 1999-10-20 2000-10-12 A communication controller and a communication method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29797999A JP2001119416A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 通信制御装置および通信方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001119416A true JP2001119416A (ja) 2001-04-27

Family

ID=17853579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29797999A Pending JP2001119416A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 通信制御装置および通信方法

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP1094639A3 (ja)
JP (1) JP2001119416A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6700681B1 (en) * 1999-01-11 2004-03-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Image transmitting device
US6859692B2 (en) 2002-07-11 2005-02-22 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Information transmitting device and information transmitting method for watercraft
US6863580B2 (en) 2002-07-22 2005-03-08 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Control circuits and methods for inhibiting abrupt engine mode transitions in a watercraft
US6923696B2 (en) 2002-07-22 2005-08-02 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Engine starting system for multiple engines
US7307994B2 (en) 2003-10-24 2007-12-11 Fuji Xerox Co., Ltd. Controller area network (CAN) based communication system with multiple bus connected nodes
JP2008005290A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 中継接続ユニットおよび電子制御ユニット
US7408950B2 (en) 2002-07-11 2008-08-05 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Multiple node network and communication method within the network
JP2008279947A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Toyota Motor Corp 通信システム
JP2009284085A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Autonetworks Technologies Ltd 中継装置及び中継方法
US9552180B2 (en) 2014-03-19 2017-01-24 Fuji Xerox Co., Ltd. Information processing device, method and non-transitory computer-readable medium for selecting communication interface on basis of number of times communication interface request rejected
JP2017103644A (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 株式会社デンソー 通信システム
US11063871B2 (en) 2018-07-25 2021-07-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Communication apparatus, communication method, non-transitory recording medium, and communication system

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2852100A4 (en) * 2012-05-14 2015-05-06 Toyota Motor Co Ltd COMMUNICATION MANAGEMENT DEVICE AND COMMUNICATION MANAGEMENT PROCESS FOR A VEHICLE-SPECIFIC NETWORK
JP6525825B2 (ja) 2015-08-31 2019-06-05 国立大学法人名古屋大学 通信装置
CN106850373B (zh) * 2017-02-24 2020-06-30 宁波工程学院 面向can总线的非破坏式动态优化调度方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5854454A (en) * 1996-09-16 1998-12-29 Otis Elevator Company Message routing in control area network (CAN) protocol

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6700681B1 (en) * 1999-01-11 2004-03-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Image transmitting device
US6859692B2 (en) 2002-07-11 2005-02-22 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Information transmitting device and information transmitting method for watercraft
US7408950B2 (en) 2002-07-11 2008-08-05 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Multiple node network and communication method within the network
US6863580B2 (en) 2002-07-22 2005-03-08 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Control circuits and methods for inhibiting abrupt engine mode transitions in a watercraft
US6923696B2 (en) 2002-07-22 2005-08-02 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Engine starting system for multiple engines
US7307994B2 (en) 2003-10-24 2007-12-11 Fuji Xerox Co., Ltd. Controller area network (CAN) based communication system with multiple bus connected nodes
JP2008005290A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 中継接続ユニットおよび電子制御ユニット
JP2008279947A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Toyota Motor Corp 通信システム
JP2009284085A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Autonetworks Technologies Ltd 中継装置及び中継方法
US9552180B2 (en) 2014-03-19 2017-01-24 Fuji Xerox Co., Ltd. Information processing device, method and non-transitory computer-readable medium for selecting communication interface on basis of number of times communication interface request rejected
JP2017103644A (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 株式会社デンソー 通信システム
US11063871B2 (en) 2018-07-25 2021-07-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Communication apparatus, communication method, non-transitory recording medium, and communication system

Also Published As

Publication number Publication date
EP1094639A2 (en) 2001-04-25
EP1094639A3 (en) 2001-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001119416A (ja) 通信制御装置および通信方法
JP2582982B2 (ja) エレベータシステムのデータ伝送ネットワークにおけるメッセージ識別子の検出方法
JP4612094B2 (ja) バス間でのメッセージの自動ルーティングのためのゲートウェイ
US20100131816A1 (en) Communication system adapting for car, communication apparatus adapting for car, and communication method adapting for car
US11544132B2 (en) Communication apparatus, communication method, program, and communication system
US11500901B2 (en) Apparatuses and methods involving synchronization using data in the data/address field of a communications protocol
JP2007300331A (ja) 車載データベースシステム
JP2010081152A (ja) 通信装置および通信システム並びに通信方法、canノード
JP2019097088A (ja) シリアル通信システム
JPH10257078A (ja) 車両多重通信装置
JP2001339412A (ja) 車両用ネットワークの通信復帰判定方法
JP4709037B2 (ja) 車載データベースシステム
CN116584073A (zh) 在以太网中部分联网时对传感器网络的数据传输率进行优化的方法
JP2002359625A (ja) コントロールエリアネットワーク
JP2006191337A (ja) バス間のメッセージ転送を行うゲートウエイ装置及びそれを使用したネットワークシステム
JP4361540B2 (ja) ゲートウェイ装置、データ転送方法及びプログラム
KR100609493B1 (ko) 복수의 센서 데이터를 하나의 캔 메시지로 전송하는 방법
KR100583811B1 (ko) 휴머노이드 로봇에 대한 캔 메시지의 식별자 인가방법 및캔 메시지의 전송 중재 방법
JP2006253922A (ja) ゲートウェイ装置及びゲートウェイ装置におけるデータ転送方法
Park et al. Performance evaluation of a method to improve fairness in in-vehicle non-destructive arbitration using ID rotation
JP3088199B2 (ja) 多重通信装置
EP4387176A1 (en) Can device and method for the can device
JP2001177542A (ja) 制御ノード間通信装置
US11646908B2 (en) Device for providing enhanced speed for connected nodes on a bus
JP2004363761A (ja) データ通信方法