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JP2001117137A - デジタルカメラ用シャッタ - Google Patents

デジタルカメラ用シャッタ

Info

Publication number
JP2001117137A
JP2001117137A JP29570099A JP29570099A JP2001117137A JP 2001117137 A JP2001117137 A JP 2001117137A JP 29570099 A JP29570099 A JP 29570099A JP 29570099 A JP29570099 A JP 29570099A JP 2001117137 A JP2001117137 A JP 2001117137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
shutter
blades
force
aperture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29570099A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Takei
敏明 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP29570099A priority Critical patent/JP2001117137A/ja
Publication of JP2001117137A publication Critical patent/JP2001117137A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
  • Diaphragms For Cameras (AREA)
  • Shutters For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シャッタ羽根によって小口径の開口部を規制で
きるようにした低コスト化,小型化に好適なデジタルカ
メラ用シャッタを提供すること。 【解決手段】2極の永久磁石製回転子5は、固定子コイ
ル8への通電方向に対応して所定の角度だけ回転するこ
とが可能である。シャッタ羽根16,17は、回転子5
の駆動ピン5bによって開閉作動させられる。そして、
回転子5は、シャッタ羽根16,17の全開位置と閉鎖
位置においては、回転子5の磁力により鉄ピン10,1
1,12,13との間に作用している吸引力によって、
シャッタ羽根16,17を、夫々、開かせる方向と閉じ
させる方向への回転力を付与される。また、シャッタ羽
根16,17による小口径の口径規制位置は、シャッタ
羽根16,17を開かせる方向へ回転する回転子5の回
転力が、ばね4の付勢力よりも小さいことによって、口
径規制部材3によって維持されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対的に作動する
2枚のシャッタ羽根によって、露光開口部よりも小口径
の開口部によって撮影を行なえるようにした電動式のデ
ジタルカメラ用シャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラ用のレンズシャッタに
は、一般に、ノーマルクローズ方式と称されているもの
と、ノーマルオープン方式と称されているものがある。
そのうち、ノーマルクローズ方式のシャッタは、カメラ
の不使用時には、シャッタ羽根が閉鎖しており、電源ス
イッチが閉じられると全開となって、CCDなどの撮像
素子に結像した被写体像をモニターを介して観察できる
ようにしている。従って、このタイプのものは、電源ス
イッチを閉じればシャッタ羽根も閉鎖する。他方、ノー
マルオープン方式のシャッタは、電源スイッチが開いて
いても、シャッタ羽根は全開状態となっていて、電源ス
イッチを閉じた段階では、そのまま被写体像を観察でき
るようにしている。
【0003】また、このような何れの方式の場合であっ
ても、カメラのレリーズボタンが押されただけでは、シ
ャッタ羽根は開いたままの状態になっていて、撮像素子
に対して撮影開始信号が与えられた段階で撮影が開始さ
れるようになっている。そして、撮影の終了に際して
は、撮像素子に対して撮影終了信号を与えて撮影を終了
させるのではなく、撮影終了信号によってシャッタ羽根
に閉じ作動を行わせ、撮像素子の全面を遮光した段階で
終了させるようにしているのが普通である。また、その
後、シャッタ羽根の閉鎖状態において記憶装置への記憶
が完了すると、シャッタ羽根は、開き作動を行わされ、
次の撮影に備えることになる。そして、このようなシャ
ッタ羽根の一連の作動は、全てモータによって行なわれ
るのが普通である。
【0004】他方、デジタルカメラの中には、絞り羽根
を備えているものが知られている。その場合、絞り機構
としては、複数の絞り羽根を有していて口径の大きさを
連続的に変え得るようにしたものと、予め用意された口
径の開口部を一つ又は複数個用意しておき、選択的に露
光開口部に臨ませるようにしたものとがあるが、何れの
ものにおいても、電源スイッチが閉じた段階で直ちに口
径制御を行なうものと、レリーズボタンが押された後、
撮影に先立って口径制御の行なわれるものとがある。し
かも、最近では、それらのような絞り機構の場合にも、
殆どがモータによって作動されるようになっている。
【0005】また、このようにシャッタ羽根や絞り羽根
を作動させるモータとして、古くはアイリスモータと称
されたこともあるが、最近ではムービングマグネット型
モータと称されるようになってきたモータがある。この
モータは、永久磁石製(通常2極)回転子が、その径方
向位置において回転軸と平行に延伸した出力ピン(駆動
ピン)を有していて、その回転子が、固定子コイルに対
する通電方向に対応した方向へ、所定の回転角度だけ回
転できるように構成したモータである。そして、このモ
ータは、ステッピングモータに比較して、低コストで小
型化が可能であり、消費電力も少なくて済むという特徴
を有している。
【0006】しかし、ムービングマグネット型モータ
が、このように、低コスト化,小型化,省電力化に有利
であるとはいっても、シャッタ羽根を作動させるモータ
と、絞り羽根を作動させるモータとを別々に設けたので
は、カメラの低コスト化と小型化を強く要求されている
現状においては問題である。従って、ムービングマグネ
ット型モータは一つで済むようにするのが好ましい。ま
た、上記のようなシャッタ羽根と絞り羽根は、別々に設
けるのではなく、シャッタ羽根によって絞り羽根を兼用
させるようにするのが好ましい。このことから、一つの
ムービングマグネット型モータによって作動されるシャ
ッタ羽根が、絞り羽根を兼用していて、少なくとも撮影
開始の直前から撮影が行なわれている間は、露光開口部
よりも小口径の口径規制位置で停止状態を維持され、撮
影終了時には、その口径規制位置から閉じ作動を行うよ
うにした好適な構成のシャッタの出現が期待されてい
る。本発明は、そのような構成のデジタルカメラ用シャ
ッタに関するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、絞り羽根を
兼用するシャッタ羽根を、一つのムービングマグネット
型モータで作動させるためには、シャッタ羽根を、全開
位置と、小口径の口径規制位置と、閉鎖位置とで、確実
に停止させておけるようにしなければならない。そのう
ち、全開位置においては、固定子コイルに対し、シャッ
タ羽根を開き方向へ作動させるように通電しておき、ま
た、閉鎖位置においては、シャッタ羽根を閉じ方向へ作
動させるように通電しておき、夫々の位置で、回転子又
はシャッタ羽根をストッパに当接させるようにしておけ
ば、夫々の停止位置を確実に保持させておくことが可能
になる。
【0008】しかし、ムービングマグネット型モータの
場合には、一旦、通電を断ってしまうと、ステッピング
モータの場合よりも、回転子の位置が定まりにくくなっ
てしまう。そのため、固定子コイルに対して通電を断っ
ても、回転子が少なくとも全開位置を維持していられる
ようにするためには、複数の磁性体部材を、回転子の各
磁極の周面に対向するようにして配置し、回転子の磁力
によってそれらの磁性体部材との間に作用する吸引力
が、回転子に対して回転力を付与するようにさせ、その
回転をストッパで阻止した状態にしておく方法がある。
【0009】しかしながら、シャッタ羽根を小口径の口
径規制位置で確実に停止させておくようにするのは非常
に難しい。即ち、上記したように、この種のモータの場
合には、固定子コイルへの通電を断ってしまうと、その
ままでは、回転子は停止位置が定まらなくなってしまう
し、通電をしたままでいると、何れか一方へ回転してい
ってしまう。そこで、その問題を解決するためには、そ
の口径規制位置において、固定子コイルを無通電状態に
し、互いに異なる方向へ付勢力を有する二つのばね部材
によって、又は一つのねじりコイルばねの両端部によっ
て、回転子と一体の駆動ピンを挟み込むようにして、回
転子を位置規制することが考えられる。
【0010】ところが、そのようにすると、シャッタ羽
根に開き作動を行わせる場合にも、また、閉じ作動を行
わせる場合にも、ばねの付勢力に抗して回転子を回転さ
せることになるから、そのばねの付勢力が、全開位置に
おいては閉じ作動方向へ働き、閉鎖位置においては開き
作動方向へ働いてしまうことになる。そのため、少なく
とも全開位置においては、上記のようにして、回転子と
磁性体部材との間に働く吸引力によって、その状態を確
実に維持できるじょうにしようとしても、その吸引力
を、ばねの付勢力よりも十分に大きくすることが難し
く、結局は全開状態を確実に維持できないようになって
しまう。
【0011】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、固
定子コイルに対する通電方向に応じて回転子の回転方向
が決められるタイプのモータが、その回転子と一体の駆
動ピンによって、相対的に作動する2枚のシャッタ羽根
の開閉作動を行わせるシャッタであるが、そのシャッタ
羽根を、極めて簡単な構成によって、全開位置と、口径
規制位置と、閉鎖位置とで、好適に停止させることがで
き、しかも、少なくとも全開位置においては、固定子コ
イルに通電をしていなくても、その状態を確実に維持で
きるようにした、低コスト化,小型化に適したデジタル
カメラ用シャッタを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のデジタルカメラ用シャッタは、2極に着
磁された永久磁石製回転子がその径方向位置に回転軸と
平行に延伸した駆動ピンを一体的に設けており該回転子
は固定子コイルに対する通電方向に対応して所定の回転
角度だけ往復作動するモータと、前記駆動ピンに連動し
て相対的に往復作動を行ない撮影に際しては閉じ作動の
みを行なう2枚のシャッタ羽根と、前記回転子の各磁極
周面に対向して別々に配置されており前記回転子の磁力
によって前記回転子との間に作用する吸引力が前記回転
子の所定の回転位置を境にして何れかの回転方向へ働く
ようにした複数の磁気保持手段と、付勢手段に付勢され
て小口径の開口部の規制位置に臨まされており前記固定
子コイルに対する供給電流が小さいときには前記シャッ
タ羽根の閉じ作動をその規制位置で停止させるが前記供
給電流が大きいときには前記回転子の回転力によって前
記付勢手段の付勢力に抗して変位させられ前記シャッタ
羽根の閉じ作動を可能にする口径規制部材とを備えてい
るようにする。また、本発明のデジタルカメラ用シャッ
タにおいては、前記口径規制部材が、前記規制位置で前
記駆動ピンを抑止して、前記シャッタ羽根の閉じ作動を
停止させるようにすると、シャッタ羽根を抑止するより
は好適である。更に、本発明のデジタルカメラ用シャッ
タにおいては、前記口径規制部材と前記付勢手段とが、
一つのばね部材で構成されているようにすると、低コス
ト化が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
4に示した実施例によって説明する。本実施例は、本発
明を、上記したノーマルオープン方式のシャッタに適用
したものであって、図1はカメラに組み込まれたとき撮
像素子側から視てシャッタの初期状態を示した平面図で
あり、図2は図1の要部断面図である。また、図3は小
口径の開口部で撮影する場合を示した平面図であり、図
4はシャッタ羽根が閉じた状態を示した平面図である。
更に、図5は本実施例の作動を説明するためのタイミン
グチャートである。
【0014】先ず、図1及び図2を用いて本実施例の構
成を説明する。シャッタ地板1は合成樹脂製であり、補
助地板2との間に羽根室を形成し、両者は適宜な手段に
よって相互に取り付けられている。また、シャッタ地板
1の中央部には、円形をした開口部1aが形成されてい
るが、これと同一形状の開口部が補助地板2にも形成さ
れており、それらの開口部を同心上に配置することによ
り露光開口部が形成されている。更に、シャッタ地板1
には略長方形をした長孔1bが形成されているが、補助
地板2にも同一形状の長孔2aが形成されていて、それ
らは重なるようにして配置されている。
【0015】シャッタ地板1の表面側、即ち撮像素子側
には、軸1cと、ストッパ1dと、柱1e,1fとが形
成されていて、その軸1cには口径規制部材3が回転可
能に取り付けられている。また、ばね4が、口径規制部
材3の筒部3aに巻回されており、その一端をシャッタ
地板1の柱1fに掛け、他端を口径規制規制部材3のば
ね掛け部3bに掛けることにより、図1において、口径
規制部材3を反時計方向へ回転するように付勢している
が、その回転は、シャッタ地板1のストッパ1dによっ
て抑止されるようになっている。
【0016】また、シャッタ地板1の表面側には、ムー
ビングマグネット型モータが取り付けられている。回転
子5は、径方向に着磁された2極の永久磁石製である
が、本実施例の場合には、回転軸5aと、その回転軸5
aの径方向位置において回転軸5aと平行に延伸するよ
うに形成された駆動ピン5bとが,合成樹脂製となって
いて、アウトサート加工によって一体成形されている。
そして、上記の2極は、その回転軸5aと駆動ピン5b
とを通る直線によって分けられている。固定子枠は、合
成樹脂製の上枠6と下枠7とで構成されており、それら
によって回転軸5aを軸受けし、上枠6の複数のフック
部6a(図2に一つだけ図示)によって相互に取り付け
られている。また、下枠7には長孔7aが形成されてい
て、そこに上記の駆動ピン5bが貫通されており、更
に、その駆動ピン5bは、シャッタ地板1の長孔1bと
補助地板2の長孔2 aを貫通している。そして、上枠
6と下枠7の軸受け部を覆うようにしてコイル8が巻回
されている。
【0017】また、上枠6は筒状に形成されていて、そ
の外周面に円筒形をしたヨーク9が嵌合されている。更
に、図1に示されているように、4本の鉄ピン10,1
1,12,13(以下、総称して保持手段という場合が
ある)が、上枠6に形成された溝孔6b,6c,6d,
6eに圧入されている。そして、鉄ピン10,11と鉄
ピン12,13とは、図1において回転軸5aを通る水
平な線に対し線対称となる位置に配置されている。そし
て、このように構成されたモータは、二つのビス14,
15によってシャッタ地板1の柱1e,1fに取り付け
られている。
【0018】シャッタ地板1の背面側、即ち被写体側に
は、軸1g,1hが形成されていて、それらに一対のシ
ャッタ羽根16,17が回転可能に取り付けられてい
る。また、シャッタ羽根16,17には、夫々長孔が形
成されていて、それらに上記の駆動ピン5bが嵌合して
いるが、そのような連結構成は周知であるため、各長孔
には符号を付けるのを省略した。従って、この構成によ
って、シャッタ羽根16,17は、図1において、回転
子5が反時計方向へ回転すると、開口部1aの閉じ作動
を行い、その後、回転子5が時計方向へ回転すると、開
き作動を行うようになっている。
【0019】次に、本実施例の作動を説明する。本実施
例は、上記したノーマルオープン方式と称されているタ
イプのシャッタであるため、シャッタ羽根は、撮影終了
直後以外には、撮像素子の全面を覆ってしまうことがな
い。そして、図1は、カメラが使用されていない場合の
状態、即ち電源スイッチが閉じていないときの状態を示
している。そのため、この状態においては、当然のこと
ながら、コイル8には通電されていない。しかしなが
ら、本実施例の場合には、このような状態においても、
回転子5の回転位置は、回転子5の磁力の作用によって
確実に維持されるようになっている。
【0020】即ち、この状態においては、回転子5のN
極と鉄ピン11との間に作用する吸引力が、N極と鉄ピ
ン10との間に作用する吸引力より大きく、また、S極
と鉄ピン12との間に作用する吸引力が、S極と鉄ピン
13との間に作用する吸引力より大きいため、回転子5
には時計方向へ回転する力が付与されている。そして、
駆動ピン5bが、シャッタ羽根16,17を開き作動方
向へ作動させようとしているが、それを、シャッタ地板
1に形成された長孔1bの下端に阻止されて、この状態
が維持されている。尚、このような状態は、条件次第に
よっては、鉄ピン10,12又は鉄ピン11,13が無
くても維持できる場合があるが、本実施例の場合には、
確実性を考えて、それらの全てを備えるようにしてい
る。
【0021】このような図1の状態において、先ず、電
源スイッチが閉じられる。周知のように、モニター装置
を備えたカメラの中には、電源スイッチが閉じられる
と、レリーズボタンを押さなくても、測光装置や測距装
置が働いて、被写界条件に対応した口径を自動的に設定
してしまうものがある。本発明は、そのような仕様のカ
メラにも適用することが可能であるが、本実施例の場合
には、電源スイッチを閉じただけでは、口径を自動的に
設定しないカメラに用いられた場合で説明する。そのた
め、上記のように電源スイッチが閉じられても、コイル
8には通電されることがなく、図1に示された状態がそ
のまま維持されている。
【0022】そこで、先ず、図5(a)に示されたタイ
ミングチャートも参照しながら、撮影に際して小口径の
開口部が選択された場合について説明する。撮影に際し
てレリーズボタンが押されると、コイル8に対して順方
向の通電が行なわれ、回転子5は上記の保持手段(鉄ピ
ン)との間に作用する保持力に抗して、反時計方向へ回
転させられる。そして、このときコイル8に供給される
電流は、回転子5が上記の保持力に打ち勝つだけの回転
力が得られればよいので、それほど大きなものではな
い。また、言うまでもないことであるが、その保持力は
回転子5が回転していくにしたがって弱くなっていく
が、それにしたがって供給電流を小さくするようなこと
はしない。そして、回転子5は、その回転に伴い、駆動
ピン5bによってシャッタ羽根16,17を相対的に作
動させ、開口部1aを閉じていく。
【0023】やがて、回転子5は、その回転可能な角度
の略中間位置、即ち図3に示した位置に達すると、ばね
4の付勢力よりも回転子5の回転力の方が小さいため、
駆動ピン5bが口径規制部材3に当接することによって
停止させられる。そして、その中間位置においては、図
3に示すように、回転子5のN極とS極の境界線が水平
状態となって、鉄ピン10,11と鉄ピン12,13と
は、その境界線に対して線対称の位置関係となるため、
回転子5には、上記した保持手段との間に作用する吸引
力が、どちらの回転方向へも働かなくなる。
【0024】そのため、その中間位置となったときに、
コイル8に対する順方向の通電を断つと、回転子5は極
めて不安定な状態となり、何らかの要因で回転子5が若
干でも時計方向へ回転してしまうようなことがあると、
その後は、上記した吸引力の作用によって、回転子5は
どんどん時計方向へ回転され、図1の状態に復帰させら
れてしまうことになる。従って、本実施例においては、
図3の状態に達してからも、コイル8に対する通電を継
続し、シャッタ羽根16,17による小口径の開口部の
規制状態を維持するようにしている。
【0025】このようにして、小口径の開口部が形成さ
れると、次に、撮像素子に撮影開始の信号が与えられ
る。そのタイミングが、図5(a)に示した矢印Aの時
点である。そして、所定の撮影時間が経過し、制御回路
からシャッタ羽根16,17の閉じ信号が発せられる
と、コイル8に対しては、それまでよりも大きな電流が
供給されることになる。そのため、回転子5は、より大
きな回転力を付与されることになって、ばね4の付勢力
に打ち勝つようになり、図3に示された状態から、ばね
4を緊張させつつ、更に反時計方向へ回転されていくこ
とになる。そして、その回転は、シャッタ羽根16,1
7が開口部1aを閉じ、図4に示すように、駆動ピン5
bがシャッタ地板1の長孔1bの上端に当接することに
よって停止する。従って、この場合の撮影に要した露光
量は、図5(a)に斜線で示したようになる。
【0026】また、図5(a)から分かるように、本実
施例においては、図4に示す状態に達しても、コイル8
に対して大きな電流を供給し続けている。しかしなが
ら、この状態においては、上記した保持手段との間に働
く吸引力によって、回転子5には、反時計方向への回転
力が付与されているはずである。即ち、図4において
は、回転子5のN極と鉄ピン10との間に作用する吸引
力が、N極と鉄ピン11との間に作用する吸引力より大
きくなっており、また、S極と鉄ピン13との間に作用
する吸引力が、S極と鉄ピン12との間に作用する吸引
力より大きくなっている。ところが、本実施例において
は、この状態において,ばね4を大きく緊張させている
ために、その付勢力が、その吸引力に打ち勝つようにな
っているため、このように、コイル8に対して、大きな
電流を供給し続ける必要があるわけである。
【0027】このようにして、開口部1aを閉じた後、
撮影結果が記憶装置に記憶されると、シャッタ羽根1
6,17が開き作動を行わされるが、その場合には、コ
イル8に対する通電を断つだけである。即ち、図4の状
態においては、上記したように、ばね4の付勢力の方
が、保持手段との間に働く吸引力よりも大きいから、コ
イル8に対する通電を断つと、回転子5は、ばね4の付
勢力によって時計方向へ回転を開始する。そして、回転
子5に対するばね4の付勢力は、口径規制部材3の回転
がストッパ1dによって阻止されるまで与えられる。
【0028】このようにして、口径規制部材3が停止さ
れるのは、回転子5の回転可能範囲の略中間位置であ
る。既に説明したように、この位置においては、上記し
た保持手段との間に働いていた吸引力は、回転子5を回
転させるようには作用していない。そのため、口径規制
部材3は停止しても、回転子5は、主にシャッタ羽根1
6,17の慣性力によって停止されることなく回転を続
ける。そして、そのようにして回転子5が中間位置を越
えると、今度は、上記した保持手段との間に働く吸引力
が、回転子5を時計方向へ回転させるように、徐々に大
きく作用してくるので、回転子5は、その吸引力によっ
て図1の状態まで回転し、駆動ピン5bが長孔1bの下
端に当接して停止する。
【0029】尚、本実施例において、小口径の開口部で
連続撮影を行わせる場合は、上記のリセット作動の開始
から回転子5が図3に示された位置の近傍に達するまで
の間に、コイル8に対して小さい電流を順方向へ通電す
るようにすれば、回転子5は、図1の状態に復帰するこ
となく図3の状態で停止することが可能になり、その状
態で直ちに次の撮影を行なうことが可能になる。また、
上記の説明においては、図4の状態で、コイル8に対し
て通電を続けるようにしているが、上記の保持手段との
間に働く吸引力が、ばね4の付勢力よりも大きくするこ
とができれば、その通電を断つことが可能になる。ま
た、その吸引力の方を大きくした場合には、通電を一時
的に断つかどうかは別にして、リセット作動時には、コ
イル8に対して、撮影時とは反対に逆方向への通電を行
なう必要がある。そして、その通電は、少なくとも、ば
ね4の付勢力の方が大きくなるまで続ける必要がある。
【0030】次に、上記のように小口径の開口部を選択
せず、露光開口部、即ち大口径の開口部1aのままで撮
影する場合を説明するが、上記した小口径の開口部を選
択した場合と重複する点が多々あるので、それらの点に
ついては、省略するか簡略化して説明することにする。
先ず、撮影に際してレリーズボタンが押されると、この
場合には直ちに、CCDなどの撮像素子に撮影開始の信
号が与えられるが、そのタイミングは、図5(b)に示
す矢印Bの時点である。そして、所定の撮影時間が経過
すると、制御回路からシャッタ羽根16,17の閉じ信
号が発せられ、コイル8に対して、最初から大きな電流
が順方向へ通電される。そのため、回転子5は図1の状
態から反時計方向へ回転される。
【0031】それによって、シャッタ羽根16,17
は、駆動ピン5bによって相対的に作動され、開口部1
aを閉じてゆくが、この場合には、図3の状態になって
も停止せず、ばね4の付勢力に抗して口径規制部材3を
回転させながら、閉じ作動を続けて行く。そして、図4
に示された状態になって停止するが、この場合の撮影に
要した露光量は、図5(b)に斜線で示したようにな
る。また、このようにしてシャッタ羽根16,17が開
口部1aを閉じた後、撮影結果が記憶装置に記憶される
と、シャッタ羽根16,17の開き作動を行わせること
になるが、その場合の作動は、上記した小口径の開口部
を選択した場合と、実質的に同じである。
【0032】ところで、本実施例のように沢山の保持手
段を設け、確実に開口部1aの全開状態が維持されるよ
うにしたとしても、その状態はあくまでも回転子5の磁
力のみを利用しているため、非通電状態からコイル8に
対して順方向の通電を開始した瞬間においては、シャッ
タ羽根16,17の位置、即ち回転子5の回転位置が、
必ずしも図1に示す正規の位置にあるという保証がな
い。そのため、もし、正規の位置にないときには、小口
径の開口部を選択して撮影する場合は問題ないが、大口
径の開口部1aで撮影する場合には、露光量が不適正と
なってしまう。従って、本実施例において、そのような
心配がある場合には、撮影に際して、最初、コイル8に
対して所定の時間だけ逆方向への通電をしておき、その
後に、上記のようにして順方向への通電を行なうように
すればよいことになる。
【0033】尚、上記の実施例においては、回転子5を
口径規制位置で停止させるために、ばね4に付勢された
口径規制部材3を用いているが、本発明は、このような
口径規制部材3を必ずしも必要とするものではなく、ば
ね4の一端によって、直接停止させるようにしても差支
えない。また、本実施例においては、口径規制位置にお
いて回転子5を停止させるために、駆動ピン5bの作動
を直接抑止するようにしているが、可能であれば,シャ
ッタ羽根16,17を直接抑止するようにしても差支え
ない。
【0034】更に、本実施例においては、回転子5の回
転範囲は、長孔1bの両端で規制しているが、回転範囲
の一方又は両方を他のストッパで規制するようにしても
よいし、また、そのようにする場合には、そのストッパ
に駆動ピン5bを当接させるのではなく、口径規制部材
3やシャッタ羽根16,17を当接させるようにしても
差支えない。また、本実施例の場合には、駆動ピン5b
とシャッタ羽根16,17とが直接連結されているが、
本発明は、周知のように、両者が連結部材を介して連動
するように構成されていても構わない。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明は、永久磁石製回
転子が固定子コイルの通電方向に対応して所定の回転角
度範囲内で往復回転するムービングマグネット型モータ
が、その回転子と一体の駆動ピンによって、相対的に作
動する2枚のシャッタ羽根の開閉作動を行わせるほか、
そのシャッタ羽根を、簡単な構成によって、全開位置
と、口径規制位置と、閉鎖位置との3箇所で、的確に停
止させることができ、且つ、少なくとも全開位置におい
ては、固定子コイルに通電をしていなくても、その状態
を確実に維持できるようにしたので、デジタルカメラ用
シャッタの低コスト化,小型化に極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の初期状態を、カメラに組み込まれたと
き撮像素子側から視た平面図である。
【図2】図1の要部断面図である。
【図3】実施例において、小口径の開口部で撮影する場
合を示した平面図である。
【図4】実施例におけるシャッタ羽根の閉じ状態を示し
た平面図である。
【図5】実施例の作動を説明するためのタイミングチャ
ートであって、図5(a)はシャッタ羽根が小口径の開
口部を規制する場合を示したものであり、図5(b)は
シャッタ羽根が小口径の開口部を規制しない場合を示し
たものである。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a 開口部 1b,2a,7a 長孔 1c,1g,1h 軸 1d ストッパ 1e,1f 柱 2 補助地板 3 口径規制部材 3a 筒部 3b ばね掛け部 4 ばね 5 回転子 5a 回転軸 5b 駆動ピン 6 上枠 6a フック部 6b,6c,6d,6e 溝孔 7 下枠 8 コイル 9 ヨーク 10,11,12,13 鉄ピン 14,15 ビス 16,17 シャッタ羽根

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2極に着磁された永久磁石製回転子がそ
    の径方向位置に回転軸と平行に延伸した駆動ピンを一体
    的に設けており該回転子は固定子コイルに対する通電方
    向に対応して所定の回転角度だけ往復作動するモータ
    と、前記駆動ピンに連動して相対的に往復作動を行ない
    撮影に際しては閉じ作動のみを行なう2枚のシャッタ羽
    根と、前記回転子の各磁極周面に対向して別々に配置さ
    れており前記回転子の磁力によって前記回転子との間に
    作用する吸引力が前記回転子の所定の回転位置を境にし
    て何れかの回転方向へ働くようにした複数の磁気保持手
    段と、付勢手段に付勢されて小口径の開口部の規制位置
    に臨まされており前記固定子コイルに対する供給電流が
    小さいときには前記シャッタ羽根の閉じ作動をその規制
    位置で停止させるが前記供給電流が大きいときには前記
    回転子の回転力によって前記付勢手段の付勢力に抗して
    変位させられ前記シャッタ羽根の閉じ作動を可能にする
    口径規制部材とを備えていることを特徴とするデジタル
    カメラ用シャッタ。
  2. 【請求項2】 前記口径規制部材が、前記規制位置で前
    記駆動ピンを抑止して、前記シャッタ羽根の閉じ作動を
    停止させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    のデジタルカメラ用シャッタ。
  3. 【請求項3】 前記口径規制部材と前記付勢手段とが、
    一つのばね部材で構成されていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のデジタルカメラ用シャッタ。
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