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JP2001116384A - 冷凍サイクルの制御装置 - Google Patents

冷凍サイクルの制御装置

Info

Publication number
JP2001116384A
JP2001116384A JP30042799A JP30042799A JP2001116384A JP 2001116384 A JP2001116384 A JP 2001116384A JP 30042799 A JP30042799 A JP 30042799A JP 30042799 A JP30042799 A JP 30042799A JP 2001116384 A JP2001116384 A JP 2001116384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
compressor
switching valve
refrigeration cycle
path switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30042799A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Sekine
一廣 関根
Takashi Hayashi
隆史 林
Seiichi Nakahara
誠一 中原
Hiroshi Ito
浩 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Saginomiya Seisakusho Inc
Priority to JP30042799A priority Critical patent/JP2001116384A/ja
Publication of JP2001116384A publication Critical patent/JP2001116384A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍サイクルにおいて、流路切換弁の切換時
の騒音発生の防止、除霜時間、再始動までの時間の短
縮、運転効率の向上を図る。 【解決手段】 流路切換弁100において流路を切り換
える主弁体により、圧縮機4から供給される高圧冷媒の
流路と圧縮機4に吸引される低圧冷媒の流路とを導通し
て均圧にする機能を付加する。主弁体を切り換える工程
と別個に、流路を導通する工程を設ける。主弁体を流路
切換弁駆動源(電磁コイル)101で駆動する。停止時
および切り換え時に、圧縮機4を停止し、差圧が所定の
圧力になったら、あるいは停止してから所定時間たった
ら、流路切換弁駆動源(電磁コイル)101で主弁体を
駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプ式空
気調和機等において冷媒の流路を運転モードに応じて切
り換える流路切換弁を有する冷凍サイクルを制御する冷
凍サイクルの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷暖房ユニットなどの冷凍サイク
ルにおいて、圧縮機からの高圧冷媒の供給先を、室内側
熱交換器と室外側熱交換器との一方から他方に切り換え
ることで、室内の冷房と暖房とを行えるようにしてい
る。そして、このような高圧冷媒の流路を切り換える流
体制御弁として四方弁が用いられている。このような冷
凍サイクルを制御する技術として、例えば特開平7−1
74441号公報、特開平9−133417号公報、特
開平10−160009号公報に開示されたものがあ
る。
【0003】(従来技術−1)特開平7−174441
号公報のものは、除霜運転終了時(四方弁は冷房運転
側)に、圧縮機の停止にて室外ファンを運転し、所定時
間の経過後、四方弁を暖房運転側に切り換え、四方弁の
切換音を低減するようにしている。
【0004】(従来技術−2)特開平9−133417
号公報のものは、高圧側と低圧側とを短絡させる電磁弁
を備え、電動機の始動時から所定時間の間、冷媒を冷凍
サイクルに供給しないように電磁弁を働かせ、オイルの
飛び出しを低減して安定した潤滑状態を得るようにして
いる。
【0005】(従来技術−3)特開平10−16000
9号公報のものは、室内熱交換機と室外熱交換機にオイ
ルが流れて行くことを防止するために、四方弁の内部に
オイル戻し管と遮蔽板とを設けるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−17444
1号公報のものによれば、四方弁の切換音を低減できる
ものの、除霜運転終了後に室外ファンを運転する分だ
け、電力を消費するという問題があった。また、特開平
9−133417号公報のものによれば、オイルの飛び
出しを低減できるものの、オイルの飛び出し防止用の専
用の電磁弁を備えている分、冷凍サイクルの配管構造が
複雑になるという問題があった。また、特開平10−1
60009号公報のものによれば、熱交換機へのオイル
の流出を防止できるものの、四方弁の内部構造が複雑と
なり、その分だけ信頼性が確保できないという問題があ
った。
【0007】本発明は、冷凍サイクルにおいて、流路切
換弁の切換時の騒音(ブシュ音)の発生を防止するとと
もに、除霜時間を短縮し、再始動まので時間を短縮して
使い勝手を向上させることを課題とする。また、本発明
は、圧縮機の始動、停止時の電力の損失を低減し、冷凍
サイクルの運転効率を向上させることを課題とする。ま
た、本発明は、冷凍サイクルの信頼性を向上させること
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の冷凍サイクル
の制御装置は、高圧流体の流路と低圧流体の流路とが弁
体内にて導通するように構成された流路切換弁を、冷凍
サイクル中に備え、前記流路切換弁を駆動する冷凍サイ
クルの制御装置において、流路を切り換える流路切換弁
の切換駆動工程とは別個に、高圧流体の流路と低圧流体
の流路とを導通させる導通駆動工程を備えることを特徴
とする。
【0009】請求項2の冷凍サイクルの制御装置は、請
求項1の構成を備え、前記流路切換弁に連結された前記
高圧流体を供給する圧縮機の停止時に、前記高圧流体の
流路と低圧流体の流路との差圧が所定の差圧に達するま
で、前記導通させる導通駆動工程の実行を待機させる制
御手段を有することを特徴とする。
【0010】請求項3の冷凍サイクルの制御装置は、請
求項2の構成を備え、前記流路切換弁は電磁コイルによ
り前記高圧流体の流路と低圧流体の流路とを導通し、前
記導通駆動工程の実行を待機させる制御手段は、前記電
磁コイルに対して、所定電力を印加し、駆動することを
特徴とする。
【0011】請求項4の冷凍サイクルの制御装置は、請
求項3の構成を備え、前記所定電力の印加は、所定電圧
をPWM制御にて印加し、駆動することを特徴とする。
【0012】請求項5の冷凍サイクルの制御装置は、請
求項1の構成を備え、前記流路切換弁に連結された前記
高圧流体を供給する圧縮機の始動時に、前記導通させる
導通駆動工程を実行することを特徴とする。
【0013】請求項6の冷凍サイクルの制御装置は、請
求項1の構成を備え、前記導通させる導通駆動工程を実
行する実行継続時間は、圧縮機の温度、圧縮機の運転周
波数、または圧縮機の停止時間により、決定されること
を特徴とする。
【0014】請求項1の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、制御装置は高圧側と低圧側とを導通させる制御工程
を備えるので、均圧に要する時間を短縮できる。
【0015】請求項2の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、導通させる制御工程の実行を待機させるので、騒音
の発生を防止できるとともに、均圧に要する時間を短縮
できる。
【0016】請求項3の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、差圧が小さくなった時点で、電磁弁などが作動する
ので騒音を防止できる。
【0017】請求項4の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、既に備えている電源電圧を使用して、電磁コイルに
印加し、電磁弁を作動させる。
【0018】請求項5の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、主弁を浮き上がらせることで、高圧側と低圧側とを
導通させて、オイルを回収する。
【0019】請求項6の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、高圧側と低圧側とを導通させる実行継続時間は、制
御部が決定する。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明による冷凍サイクル
の制御装置の実施形態を図面を参照して説明する。
【0021】図2は本発明の実施形態に係る冷凍サイク
ルの一例を示すブロック図であり、この実施形態の冷凍
サイクルは室内ユニット(図の一点鎖線の内側)と室外
ユニット(図の一点鎖線の外側)とによるヒートポンプ
式エアコンにおいて構成されている。図中4は圧縮機、
9Aは室内ユニットに搭載された室内熱交換器、9Bは
室外ユニットに搭載された室外熱交換器、10Aは絞り
装置、200はアキュムレータ、100は四方弁を構成
するロータリー式の流路切換弁である。
【0022】圧縮機4の吐出口は流路切換弁100に接
続され、圧縮機4の吸入口はアキュムレータ200を介
して流路切換弁100に接続されている。また、流路切
換弁100は熱交換器用導管を介して室内熱交換器9A
と室外熱交換器9Bとに接続され、絞り装置10Aは室
内熱交換器9Aと室外熱交換器9Bとの間に介設されて
いる。これにより、圧縮機4、流路切換弁100、アキ
ュムレータ200、室内熱交換器9A、室外熱交換器9
B、及び、絞り装置10Aは冷凍サイクルAを構成して
いる。
【0023】圧縮機4は冷媒を圧縮し、この圧縮された
冷媒は流路切換弁100に流入されるが、後述するよう
にこの流路切換弁100は運転モードに応じて流路が切
り換えられ、圧縮機4からの冷媒は流路切換弁100で
選択的に切り換えられた流路に応じて室内熱交換器9A
または室外熱交換器9Bに流入される。すなわち、暖房
運転モードでは、図に実線の矢印で示したように、圧縮
された冷媒は流路切換弁100から室内熱交換器9Aに
流入され、この室内熱交換器9Aは凝縮器として機能
し、室内熱交換器9Aから流出された冷媒液は絞り装置
10Aを介して室外熱交換器9Bに流入され、この室外
熱交換器9Bは蒸発器として機能する。そして、室外熱
交換器9Bで蒸発された冷媒は流路切換弁100及びア
キュムレータ200を介して圧縮機4に流入される。一
方、冷房運転モードでは、図に破線の矢印で示したよう
に、圧縮機4で圧縮された冷媒は流路切換弁100から
室外熱交換器9B、絞り装置10A、室内熱交換器9
A、流路切換弁100、アキュムレータ200、そし
て、圧縮機4の順に循環され、室外熱交換器9Bが凝縮
器として機能し、室内熱交換器9Aが蒸発器として機能
する。
【0024】室内ユニットには室内熱交換器9Aを通過
する空気を送風するためのクロスフローファン91Aが
設けられており、このクロスフローファン91Aを回転
する熱交換器モータ92Aは、マイクロコンピュータ等
で構成された室内制御部300の制御によりドライバ3
01を介して回転制御が行われる。これにより、室内熱
交換器9Aの熱交換能力が制御される。また、室内温度
Taは温度センサ302によって検出され、室内熱交換
器9Aの温度Tcは温度センサ303によって検出され
る。なお、赤外線式等のリモコン500の信号を受信部
304で受信することにより、室内制御部300の運転
の切換えや設定等がリモコン操作でも可能となってい
る。
【0025】室外ユニットには室外熱交換器9Bを通過
する空気を送風するためのファン91Bが設けられてお
り、このファン91Bを回転する熱交換器モータ92B
は、マイクロコンピュータ等で構成された室外制御部4
00の制御によりドライバ401を介して回転制御が行
われる。これにより、室外熱交換器9Bの熱交換能力が
制御される。また、外気温度Ta´は温度センサ402
によって検出され、室外熱交換器9Bの温度Tc´は温
度センサ403によって検出される。また、室外制御部
400はドライバ404を介して絞り装置10Aの絞り
の開度を制御する。さらに、室外制御部400は、圧縮
機4の吐出部温度Tdを温度センサ405で検出すると
共に、後述説明するインバータモジュールからの三相電
力により圧縮機4を駆動制御する。
【0026】また、室外制御部400は、流路切換弁駆
動源としてのドライバ406に対して運転モード制御信
号SDRV を出力し、ドライバ406から流路切換弁10
0に対する電源の供給を制御する。なお、流路切換弁1
00は後述説明するように流路を切り換えるための電磁
コイルを備えており、運転モード制御信号SDRV に基づ
くドライバ406からの供給電源に応じて流路を切り換
える。
【0027】図3は室内制御部300と室外制御部40
0の主に電気系統を示すブロック図である。室内制御部
300は主電源をオン/オフするパワーリレー310を
内蔵しており、このパワーリレー310を介して100
Vの単相交流がAC/DCコンバータ320に供給さ
れ、AC/DCコンバータ320で各種所定の直流電圧
に変換され、マイコン330等に供給される。なお、マ
イコン330にはEEPROM340が接続されてい
る。また、パワーリレー310を介して供給される10
0Vの単相交流は電源供給線200を介して室外制御部
400にも供給される。
【0028】室外制御部400では、供給される交流を
ノイズフィルタ410にかけた後、コンバータ420で
整流して平滑コンデンサ430で平滑し、所定の直流電
圧が生成される。前記生成された直流による電流は、シ
ャント抵抗440を介してインバータモジュール450
に供給される。そして、インバータモジュール450に
より三相電力が生成され圧縮機4に供給される。一方、
平滑コンデンサ430の出力はDC/DCコンバータ4
60により、所定の内部直流電圧に変換され、マイコン
470等に供給される。そして、マイコン470はイン
バータモジュール450にドライブ信号を出力すること
により、圧縮機4を運転制御する。この圧縮機4が冷媒
を圧縮する能力はドライブ信号の周波数(Hz)によっ
て制御され、周波数(Hz)が高い程、圧縮能力が高く
なる。例えば、15Hzと10Hzとでは15Hzのと
きのほうが10Hzのときより冷媒の圧力が高くなる。
なお、マイコン470にはEEPROM480および電
圧検出器490が接続されており、このEEPROM4
80には、冷凍サイクルの停止時の切り換え位置に対応
した後述する主弁体の位置の位置データが記憶される。
また、マイコン470は通信線210を介して室内制御
部300のマイコン330とシリアル通信を行ってデー
タの授受を行う。
【0029】図1は本発明の冷凍サイクルの制御装置の
一実施形態の原理的ブロック図であり、この原理的ブロ
ック図の各要素は図2及び図3の各要素や各要素の組合
せに対応している。なお、冷凍サイクルAにおいて図2
と同じ要素には同符号を付記してある。図1に一点鎖線
で示した制御装置Cは、室内制御部300及び室外制御
部400に対応しており、この制御装置Cの処理部C1
は室内制御部300のマイコン330及び室外制御部4
00のマイコン470に対応している。また、入力部C
2は室内ユニットの受信部304、あるいは図示しない
マニュアルスイッチに対応し、検出部C3は、温度セン
サ302、303、402、403、405、あるいは
図示しないが、圧力検出手段、流量検出手段、周波数検
出手段などに対応している。さらに、停電検出部C4は
室外制御部400の電圧検出器490に対応し、半固定
記憶部C5は室内制御部300のEEPROM340お
よび室外制御部400のEEPROM480に対応して
いる。
【0030】絞り装置駆動部C6、利用側熱交換器駆動
部C7、熱源側熱交換器駆動部C8および圧縮機駆動部
C9は、後述する制御プログラムの実行により機能する
手段である。また、流路切換弁駆動部406はドライバ
406に対応している。
【0031】絞り装置駆動部C6は絞り装置駆動源(例
えば、ステッピングモータ)404に制御信号を出力
し、絞り装置駆動源404を介して絞り装置10Aの絞
りの開度を制御する。利用側熱交換器駆動部C7は利用
側熱交換器駆動源(例えば、ファンモータのドライバ)
301に制御信号を出力し、利用側熱交換器駆動源30
1は制御信号に応じてクロスフローファン91Aを駆動
し、運転または停止するとともに、回転数により室内熱
交換器9Aの熱交換能力を制御する。熱源側熱交換器駆
動部C8は熱源側熱交換器駆動源(例えば、ファンモー
タのドライバ)401に制御信号を出力し、熱源側熱交
換器駆動源401は制御信号に応じてファン91Bを駆
動し、運転または停止するとともに、回転数により室外
熱交換器9Bの熱交換能力を制御する。
【0032】また、処理部C1は流路切換弁駆動部40
6(ドライバ406)に制御信号(運転モード制御信号
SDRV )を出力し、流路切換弁駆動部406は、制御信
号に応じて、流路切換弁100の流路を切り換えるため
の流路切換弁駆動源(後述説明する電磁コイル)101
に電流を供給する。さらに、圧縮機駆動部C9は圧縮機
動力源(例えば、インバータモジュール、及びモータ)
450に制御信号を出力し、圧縮機動力源450は圧縮
機4を駆動し、圧縮機4は正回転、逆回転、始動、停
止、能力切換え等が制御される。圧縮機動力源はモータ
に限定されず、エンジンであっても良いことはいうまで
もない。
【0033】以上のようにして、冷凍サイクルAにおい
て、冷媒の流量の制御、圧縮機4の正回転、逆回転、始
動、停止、能力切換が制御される。流路切換弁駆動源4
06に制御信号を出力することにより、流路切換弁10
0の流路を切り換える切換駆動工程を実行するととも
に、これとは別個に、高圧流体の流路と低圧流体の流路
とを導通させる導通駆動工程を実行する。また、圧縮機
4の停止時に、所定の差圧に達するまで、上記導通駆動
工程の実行を待機させる制御を行う。また、圧縮機の始
動時に、前記導通駆動工程を実行したり、さらに、前記
導通駆動工程を実行する実行継続時間を、圧縮機の温
度、圧縮機の運転周波数、圧縮機の停止時間などにより
決定する。
【0034】なお、冷凍サイクルは例示したヒートポン
プ式エアコンに限定されず、ヒートポンプ式チラーユニ
ット、エンジン駆動式、あるいはカーエアコンなども含
まれることはいうまでもない。
【0035】図4は流路切換弁駆動部406と流路切換
弁駆動源(後述する電磁コイル)101の概略を示すブ
ロック図であり、流路切換弁駆動部406を、交流また
は直流の供給電力が入力されるダイオードブリッジと接
続切換手段406により構成し、このダイオードブリッ
ジと接続切換手段406の接続手段を処理部C1からの
制御信号SDRV で制御し、流路切換弁駆動源101に電
流を切り換えて供給する。
【0036】図5は流路切換弁駆動部406と流路切換
弁駆動源101の第1実施例の回路図である。この第1
実施例の回路は、接続切換手段を1aリレー60と2つ
のリレー30D−1、30D−2の1c接点とで構成
し、ダイオードブリッジ50と電磁コイル101との間
に2つのリレー30D−1、30D−2の1c接点を接
続する。なお、1a接点の位置は、ダイオードブリッジ
50とリレー30D−1(リレー1)の間(正極側分岐
ラインBL+)に配設しても良いし、ダイオードブリッ
ジ50とリレー30D−2(リレー2)の間(負極側分
岐ラインBL−)に配設しても良い。そして、この第1
実施例の回路は、1aリレー60がOFFのとき、リレ
ー30D−1、30D−2を操作し、その後で、1aリ
レー60をONにして所定時間通電する。これにより、
流路切換弁100は後述のように切り換え動作をするの
で1aリレー60をOFFにする。
【0037】図6は流路切換弁駆動部406と流路切換
弁駆動源101の第2実施例の回路図である。この第2
実施例の回路は、第1実施例の1a接点のリレーの代わ
りにフォトトラアックを適用したものであり、フォトト
ライアックt6をAC100Vの交流電源に対してダイ
オードブリッジ50と直列に接続する。そして、フォト
トライアックt6がOFFのとき、リレー30D−1、
30D−2を操作し、その後で、フォトトライアックt
6をONにして所定時間通電する。流路切換弁100は
切り換え動作をするのでフォトトライアックt6をOF
Fにする。
【0038】図7は流路切換弁駆動部406と流路切換
弁駆動源101の第3実施例の回路図である。この第3
実施例の回路は、例えば商用交流電力を全波整流して平
滑化した直流電力を、第1乃至第4の4つのトランジス
タTR1,TR2,TR3,TR4の導通、非導通を切
り換えることで、正極側電源ラインBL+及び負極側電
源ラインBL−を介して、図6中実線の矢印で示す順方
向と、図6中点線の矢印で示す逆方向とのうちどちらか
の向きで、流路切換弁駆動源101すなわち電磁コイル
101に流すように構成されている。
【0039】そして、処理部C1が、流路切換弁100
に弁切換動作を行わせる際に、切換方向に応じた2種類
の指令信号を出力し、この指令信号を信号変換部70
(例えばフォトカプラとドライバ回路)に入力させ、こ
の指令信号に応じて、第1乃至第4の4つのトランジス
タTR1,TR2,TR3,TR4のうち、指令信号の
種類に対応するトランジスタTR1,TR2,TR3,
TR4のベースに対して、信号変換部70からバイアス
信号を出力させることで、上述した順方向又は逆方向へ
の電磁コイル101への通電、又はその停止を行う。
【0040】次に実施形態の流路切換弁100の構成に
ついて説明する。図8は流路切換弁100の断面図であ
り、流路切換弁100は、大別すると、弁本体2、主弁
部VM、パイロット弁部VP及び磁気回路Mによって構
成されている。弁本体2は両端が開放された円筒状に形
成され、その上端はケーシング3の下方開放端に挿入さ
れた形で固定されている。弁本体2の上端には、非磁性
スペーサ19が設けられ、この非磁性スペーサ19は電
磁コイル101の下方に位置する。また、この弁本体2
の内側には、主弁体8が回転可能に設けられ、弁本体2
の下端には、主弁座10が固定されている。なお、主弁
部VMは、主弁体8の下部と、主弁座10等によって構
成される。
【0041】図9は冷房時の主弁体8状態と冷凍サイク
ルの要部を示す図、図10は主弁座10の平面図、図1
1は図8のI−I線断面図(その1)、図12は、図8
のI−I線断面図(その2)、図13は暖房の主弁体8
状態と冷凍サイクルの要部を示す図である。なお、図9
と図13は主弁体8を図8の下側から見た図として図示
してある。次に、図9〜図13を参照して主体弁8の構
成について説明する。
【0042】主弁体8の下面8bには、図9に示すよう
に、主弁座10に形成され冷房運転での圧縮機4の冷媒
吸入口に通じる導出口11と、室内熱交換器9Aに通じ
る通孔23とを連通させる連絡溝21が形成されてい
る。さらに、主弁体8の下面8bには、圧縮機4の冷媒
吐出口に接続される導入口12と、前述の主弁座10に
形成され、室外熱交換器9Bに接続される通孔24と、
を連通させるガイド溝22が形成されている。また、主
弁体8の下面8bの中央には、軸穴8dが穿設され、軸
13が挿入され、この軸13によって、主弁座10に対
して主弁体8が回動可能に保持される。さらに、主弁体
8の側面凹部8cと弁本体2の内壁には、主弁体8の上
方の空間25と下方の空間26をシールするため、ピス
トンリング14が装着されている。
【0043】主弁体8の上部には、図11及び図12に
示すように、円筒状の導磁性ヨーク33が設けられ、こ
の導磁性ヨーク33には、永久磁石片S1、S2、N
1、N2が取り付けられ、電磁コイル101に通電する
ことにより主弁体8を回転させ、管路11、12、2
3、24を切り換えることができる。
【0044】主弁体8の下方には、下面8bと接離回転
することによって弁の開閉動作を行う円板状の主弁座1
0が位置する。この主弁座10は、弁本体2内の下部に
ろう付け等よって密閉固定され、図10に示すように、
導出口11及び導入口12が形成されるとともに、二つ
の通孔23、24が穿設される。導出口11には冷凍サ
イクルの圧縮機4の冷媒吸入口に通じる低圧側配管31
が取り付けられている。また、導入口12には、圧縮機
4の冷媒出口に通じる高圧側配管32が取り付けられ
る。そして、導入口12を有する管路は、図8に示すよ
うに、ガイド溝22内に突出し、回動する主弁体8の回
動方向のストッパとして機能する。
【0045】このような主弁部VMの構成により、主弁
体8を回動して冷房運転モードと暖房運転モードの流路
が切り換えられる。すなわち、冷房運転モードの場合に
は、図9に示すように、導出口11と通孔23が導通す
ると同時に導入口12と通孔24が導通する状態とな
る。また、暖房運転モードの場合には、図13に示すよ
うに、導出口11と通孔24が導通し、同時に導入口1
2と通孔23が導通する状態となる。
【0046】次に、磁気回路Mおよびパイロット弁部V
Pについて図8を参照して説明する。磁気回路Mは、吸
引子16、ケーシング3、主弁体8に設けた導磁性ヨー
ク33、永久磁石片S1、S2、N1、N2、プランジ
ャー15で構成され、上記主弁部VM及びパイロット弁
部VPの両方の弁の駆動に使用される。
【0047】ケーシング3は、下方が開放された円筒状
に形成され、上部中央部にボルト孔3aが穿設され、こ
のボルト孔3aを貫通する取付ボルト17によってケー
シング3の上部内側に吸引子16が固定されている。ま
た、吸引子16の下端にはプランジャーチューブ18が
取付られるとともに、このプランジャーチューブ18と
吸引子16の回りに電磁コイル101が配設されてい
る。
【0048】プランジャー15は略円筒状に形成され、
その軸線方向に、コイルばね取付孔15cが穿設され、
圧縮コイルばね20が収容されている。プランジャー1
5は吸引子16との間に圧縮コイルばね20を配してプ
ランジャーチューブ18内に摺動自在に配設されてお
り、圧縮コイルばね20は、プランジャー15をパイロ
ット弁座8aの方向、すなわち弁閉方向に付勢する。ま
た、プランジャー15の上面には円筒状突出部15bが
形成され、この上方に位置する吸引子16の下面凹部1
6aに収容可能となっている。そして、電磁コイル10
1の励磁によって、プランジャー15が吸引子16に吸
引される。プランジャー15の下面中央には、パイロッ
ト弁体15aが突設され、一方、主弁体8の上部中央に
はパイロットポート7が穿設され、このパイロットポー
ト7は連絡溝21に連通している。そして、パイロット
ポート7の端部はパイロット弁座8aを構成しており、
上下に摺動するプランジャー15のパイロット弁体15
aとパイロット弁座8aとによってパイロット弁を構成
している。
【0049】ケーシング3の下方開放端には、弁本体2
が挿入、固定されている。また、ケーシング3の下部
は、図11及び図12に示すように、相対向する2枚の
舌状部3A、3Bを備え、ケーシング3の内側には、主
弁体8とともにローターとして回転する4個の永久磁石
片S1、S2、N1、N2が位置している。また、導磁
性ヨーク33(図8、図11及び図12参照)は、円筒
状に形成されるとともに、その中心にはプランジャー1
5を嵌装するための孔部33aが形成され、この孔部3
3aの中をプランジャー15が摺動する。
【0050】次に流路切換弁100の動作について説明
する。なお、冷房運転モード時、除湿運転モード時及び
除霜運転モード時に印加する電源を正方向電源印加、暖
房運転モード時に印加する電源を逆方向電源印加という
ものとする。また、初期状態において、運転モードは冷
房運転モードであるものとする。
【0051】図8は、冷房運転モードにおける電磁コイ
ル101の非通電状態(流路の切換保持状態)に相当し
ており、この状態は、図9に示すように、冷凍サイクル
の圧縮機4の吐出口に接続されている導入口12と室外
熱交換器9Bに接続されている通孔24とがガイド溝2
2を経由して連通され、また、圧縮機4の吸入口に接続
されている導出口11と室内熱交換器9Aの出口に接続
している通孔23が連絡溝21を経由して連通されてい
る状態である。
【0052】この結果、冷媒は、圧縮機4→流路切換弁
100→室外熱交換器9B→絞り10A→室内熱交換器
9A→流路切換弁100→圧縮機4の経路で循環するこ
ととなる。このとき、圧縮機4の吐出口から出た高温、
高圧の冷媒は導入口12を通って主弁体8の上下に同じ
圧力で印加されている。すなわち、パイロット弁座8a
が閉状態であるから、プランジャー15側の空間25内
が高圧となっている。この状態において、暖房運転モー
ドへ切り換えるように指示されたとすると、ケーシング
3がN極になるように電磁コイル4を励磁すべく、運転
モード制御信号SDRV を出力する。
【0053】これにより磁気回路Mは、まず、プランジ
ャー15を吸引子16に吸引させ、プランジャー15と
主弁体8のパイロット弁座8aを開状態とする。この状
態になると、パイロットポート7から高圧冷媒が低圧側
に流出するため、主弁体上部の圧力が主弁体下部の圧力
より低くなり、図14に示すように、主弁体8が上昇
し、主弁座10から離れる。この結果、主弁体8上部の
圧力と主弁体下部の圧力が同圧となり、すなわち、圧縮
機4の冷媒吸入口に通じる低圧導出口11と圧縮機4の
冷媒吐出口に通じる高圧導入口12と、他の二つの通孔
23、24の冷媒の圧力を強制的にほぼ同一の圧力とす
る。
【0054】図14に示すように、主弁体8が上昇して
いる時、圧縮機4より吐出される冷媒やオイルは高圧導
入口12から空間26を介して、直接、低圧導出口11
へ戻り、室内熱交換器9Aや室外熱交換器9B側へは流
出しない。すなわち、あたかも特開平9−133417
号公報(従来技術−2)に示す電磁弁32を開状態にし
たのと同じ作用をする。
【0055】また、図11に示すように、永久磁石N1
はケーシング3Aから反発作用を、永久磁石S1はケー
シング3Bから吸引作用を、永久磁石N2はケーシング
3Bから反発作用を、永久磁石S2はケーシング3Aか
ら吸引作用をそれぞれ受けてX方向に回転することとな
る。
【0056】これにより、図13に示したように、冷凍
サイクルの圧縮機4の吐出口に接続されている導入口1
2と室内熱交換器9Aに接続されている通孔23とがガ
イド溝22を経由して連通され、また、圧縮機4の吸入
口に接続されている導出口11と室外熱交換器9Bの出
口に接続している通孔24が連絡溝21を経由して連通
さた状態となる。すなわち、冷媒は、圧縮機4→流路切
換弁100→室内熱交換器9A→絞り10A→室外熱交
換器9B→流路切換弁100→圧縮機4の経路で循環
し、冷凍サイクルは暖房運転モードに切り換わることと
なる。
【0057】なお、暖房運転モードで通常運転を行うと
ともに、運転モード制御信号SDRVを出力し電磁コイル
101への電流供給を停止し、電磁コイル101を非励
磁状態にすると、圧縮コイルばね20によりプランジャ
ー15及び主弁体8は再び下降し、主弁体8と主弁座1
0は当接し、弁体8のパイロット弁座8aが閉状態とな
る。このとき、主弁体8と主弁座10は、図13に示す
ように切り換わったままであり、また、図12に示すよ
うに、永久磁石片S2はケーシング3Aの位置で、永久
磁石S1はケーシング3Bの位置で、この状態を保持す
ることとなる。(なぜなら、コイルに印加していないの
で、ケーシングに磁力は無い。)
【0058】また、暖房運転モードから、冷房運転モー
ド、除湿運転モードあるいは除霜運転モードに切り換え
るときも、プランジャー15が吸引子16に吸引され、
パイロット弁座8aが開状態となって主弁体8が上昇
し、低圧導出口11と高圧導入口12とが強制的にほぼ
同一の圧力となる。なお、このときは、図12に示すよ
うに、永久磁石N1はケーシング3Aから吸引作用を、
永久磁石S1はケーシング3Bから反発作用を、永久磁
石N2はケーシング3Bから吸引作用を、永久磁石S2
はケーシング3Aから反発作用をそれぞれ受けて、Y方
向に回転することとなる。
【0059】次に、流路切換弁100の流路を切り換え
る際に電磁コイル101に供給する電力の制御の仕方に
ついて説明する。図15は流路切換弁100におけるパ
イロット弁の動作特性を示す図であり、横軸は高圧側と
低圧側の差圧ΔP、縦軸は電磁コイルへの印加電力Wで
ある。特性曲線(ほぼ直線)は、差圧ΔPに対してパイ
ロット弁が作動する(開となる)ために必要な最低電力
Wを示している。すなわち、特性曲線より下が非作動域
であり、特性曲線より上が作動域である。図15は電磁
コイルによって駆動されるパイロット弁の動作特性を示
したが、この動作特性は、例えば、モータ駆動の流路切
換弁でも同様である。差圧ΔPと印加電力W、すなわ
ち、所要回転トルクも比例関係にある。以下の説明で
は、電磁コイルによって駆動されるパイロット弁(電磁
弁)について説明するが、モータ駆動の流路切換弁でも
同様の効果をもたらすことは言うまでもない。
【0060】この実施形態では、電磁コイル101に印
加する電力をPWM(パルス幅変調)により制御してい
る。そして、定格電圧でデューティ比(通電比率)を1
00%とすることにより定格電力となり、この定格電力
でパイロット弁が作動する最大差圧がΔP1である。す
なわち、ΔP1以下の差圧では、定格電力を印加するこ
とにより必ず作動する。また、ΔP2はパイロット弁を
作動させたときのブシュ音(騒音)が発生しない最大の
差圧であり、冷凍サイクルを停止して差圧がΔP2とな
ったときに、このΔP2に対応する電力(あるいはこれ
以上の電力)が電磁コイル101に印加されるようにデ
ューティ比を制御する。
【0061】図16は流路切換弁100の切り換え制御
時の低圧側と高圧側の圧力の時間変化を示す図であり、
冷凍サイクルの運転時には高圧側と低圧側の差圧は大き
いが、冷凍サイクルを停止した時点から差圧が減少し始
め、そのまま放置すると差圧がΔP2になる。そこで、
電磁コイル101に電力を供給してパイロット弁を作動
させると差圧が殆ど0になるので、ブシュ音を発生させ
ないで、流路切換弁100の流路を直ぐさま切り換える
ことができる。なお、従来のように冷凍サイクルの運転
を停止して何もしなければ差圧は破線のように変化する
が、この場合、差圧が0になってから流路切換弁を切り
換えると運転停止から切り換えまでに時間がかかる。し
かし、上記のようにパイロット弁を作動させて流路切換
弁100を切り換えることにより、切り換えまでに要す
る時間がΔtだけですむ。
【0062】図17はPWM制御の例を示す図である。
第1の例は、図17(A) のように、冷凍サイクルの停止
時点から、所定時間(例えば1秒間)、所定電圧(定格
電圧)を所定のデューティ比(印加電力がΔP2に相当
する電力またはこれより僅かに大きな電力となるような
デューティ比)でPWM制御し、所定時間(例えば4秒
間)休んで、再びPWM制御する。これを繰り返してい
ると、差圧がΔP2になった時点で高圧側と低圧側が素
早く均圧される。このときブシュ音はしない。また、第
2の例は、図17(B) のように、冷凍サイクルの停止時
点から連続してPWM制御する。この場合も、差圧がΔ
P2になった時点で高圧側と低圧側が素早く均圧され
る。
【0063】図18は圧力センサを用いた冷凍サイクル
を示す図であり、図2の冷凍サイクルと同一の部材、部
分には同一の符号を付してある。また、暖房運転モード
時における流路を実線で示し、冷房運転モード時におけ
る流路を破線で示す。この冷凍サイクルは、室内熱交換
器9Aには圧力センサPcが、室外熱交換器9Bには圧
力センサPc´が配設されており、各々の圧力を検出す
る。この検出圧力は、前記制御装置Cの検出部C3に出
力する。なお、圧力センサは、ロータリ四方弁100に
近い流路に配設される場合もある。このように圧力セン
サにより高圧側および低圧側の圧力が検出できるので、
差圧ΔP2の検出は容易であり、この検出結果に基づい
てPWM制御を停止する。
【0064】次に実施形態の流路切換弁の切換制御を行
う制御装置Cの制御動作をフローチャートに基づいて説
明する。なお、制御装置Cの処理部C1は室内制御部3
00のマイコン330及び室外制御部400のマイコン
470による制御動作を行うものであるが、これらのマ
イコン330,470はシリアル通信でデータの授受を
行いながら共同して以下の各フローチャートに対応する
制御を行う。
【0065】図19はメインルーチンのフローチャート
である。このメインルーチンは、第1優先レベルのパワ
ーオンリセットで第1のスタートとなり、ステップS1
1でRAMのオールクリア等の「初期化処理−1」を行
ってステップS13に進む。また、ウォッチドックタイ
マのリセットや待機状態(Wait)の解除等による第
2優先レベルで第2のスタートとなり、ステップS12
でRAMの一部クリア等の「初期化処理−2」を行って
ステップS13に進む。
【0066】ステップS13では、EEPROM480
に格納されている位置データ、圧縮機4の前回の停止時
のデータをRAMに格納し、ステップS14で制御装置
の初期設定処理を行い、ステップS15でリモコン50
0やスイッチ等による操作信号を入力する運転指令の入
力処理を行う。次に、ステップS16で、冷凍サイクル
の運転制御に関わる圧力、温度、流量、電圧、電流、電
気的周波数、または機械的振動数などの物理量を入力す
る入力処理を行い、ステップS17で入力信号の演算、
比較、判断処理、冷凍サイクルの制御条件を決める等の
総体的な処理を行ってステップS18に進む。
【0067】ステップS18では、処理の結果、データ
が正常で有るか否かを判定し、異常であれば、ステップ
S19で異常の度合は待機状態(Wait)を必要とす
る程度か否かを判定し、必要とすれば待機状態(Wai
t)とする。必要としなければ、ステップS106で後
述する第2のサブルーチン(図21)により、冷凍サイ
クルの運転を停止する処理を行い、ステップS107で
再始動まで所定時間待機し、ステップS15に戻る。
【0068】一方、ステップS18でデータが正常であ
れば、ステップS101で冷凍サイクルを始動するのか
否かを判定し、始動しないのであればステップS15に
戻り、始動するのであればステップS102に進む。ス
テップS102では、後述する第1のサブルーチン(図
20)により、圧縮機、電動膨張弁、熱交換機モータ等
の駆動処理を行う機能部品駆動処理と、流路切換弁10
0の主弁体8の回動位置を検出する流路切換弁位置検出
処理を行う。
【0069】次に、ステップS103で、流路切換弁の
移動部材の位置データは指令データと合っているか否か
を判定し、合っていなければステップS106に進み、
合っていれば、ステップS104で表示等の各種出力の
処理を行ってステップS105に進む。ステップS10
5では、冷凍サイクルの運転を継続するか否かを判定
し、継続しなければステップS106に進み、継続する
のであればステップS108で指令が「流路を切り換え
る」という指令か否かを判定する。「流路を切り換え
る」でなければステップS15に戻り、「流路を切り換
える」であれば、ステップS109圧縮機運転/停止処
理を行って、ステップS15に戻る。なお、このステッ
プS109の圧縮機運転/停止処理は、後述するステッ
プS102およびステップS106の処理と同様な処理
を行う。
【0070】図20はステップS102の第1のサブル
ーチンのフローチャートであり、冷凍サイクルを始動す
る時に実行される。先ず、ステップS21で、指令が
「流路を切り換える」という指令か否かを判定し、「流
路を切り換える」であれば(冷房運転モードであれば)
ステップS22に進み、「流路を切り換える」でなけれ
ば(暖房運転モードであれば)ステップS25に進む。
ステップS22では、圧縮機4を第1所定能力(例えば
15Hz)で始動し、ステップS23で、熱交換機モー
タの駆動処理を行うとともに、絞り装置の駆動処理を行
う。次いで、ステップS24で、流路切換弁100の主
弁体8を第2箇所とするように電磁コイル101を駆動
し、ステップS28に進む。これにより、前回が第1箇
所であったら、主弁体8が浮いて回動して第2箇所にな
り、前回が第2箇所であったら主弁体8は浮いたままと
なる。一方、ステップS25では、圧縮機4を第2所定
能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS26で、
熱交換機モータの駆動処理を行うとともに、絞り装置の
駆動処理を行う。次いで、ステップS27で、流路切換
弁100の主弁体8を第1箇所とするように電磁コイル
101を駆動し、ステップS28に進む。これにより、
前回が第2箇所であったら、主弁体8が浮いて回動して
第1箇所になり、前回が第1箇所であったら主弁体8は
浮いたままとなる。
【0071】次に、ステップS28で、圧縮機4を所定
時間運転するまで待機し、所定時間運転したらステップ
S29に進む。なお、この所定時間の運転によりオイル
上がりが防止できる。所定時間の運転が済むと、ステッ
プS29で流路切換弁100の電磁コイル101の駆動
を停止し、ステップS201で指令要求に応じた能力で
運転制御し、ステップS202で流路切換弁位置検出処
理を行い、メインルーチンに復帰する。この流路切換弁
位置検出処理では、室内熱交換器9Aの温度Tcと室外
熱交換器9Bの温度Tc´との比較により、流路切換弁
における流路の状態すなわち主弁体8の位置を検出す
る。なお、図18のように圧力センサを備えた冷凍サイ
クルでは室内熱交換器9Aと室外熱交換器9Bの各圧力
で検出してもよい。また、流路切換弁100の主弁体8
が回動する際に、短時間ではあるが高圧側と低圧側がつ
ながるので、このとき圧縮機4の負荷変動があり、この
負荷変動は負荷電流の変動となって現れる。よって、流
路切換弁の切換制御の指令がでたら、負荷電流を監視し
て切換状態を検出する方法でもよい。この目的のため
に、図3に示すシャント抵抗440の両端の電圧を検出
して、負荷電流を監視している。
【0072】図20に示した第1のサブルーチンのフロ
ーチャートは、流路切換弁100の流路切換弁駆動源1
01にパイロット弁を駆動する電磁コイルを用いた場合
を示した。ところで、流路切換弁100の流路切換弁駆
動源101が電磁コイルを用いたモータ駆動である場合
について説明する。ステップS24相当の処理は「流路
切換弁を第2箇所と第1箇所の中間位置とするようモー
タを駆動」である。ステップS27相当の処理は「流路
切換弁を第1箇所と第2箇所の中間位置とするようモー
タを駆動」である。前述の2つのステップにより、高圧
側と低圧側とがつながる「ショートサイクル」状態が形
成され、圧縮機4より吐出される冷媒やオイルは、直
接、圧縮機4に吸入され、室内熱交換器9Aや室外熱交
換器9B側へは流出しない。すなわち、あたかも特開平
9−133417号公報(従来技術−2)に示す電磁弁
32を開状態にしたのと同じ作用をする。ステップS2
9相当の処理は「流路切換弁を中間位置から第2箇所、
あるいは中間位置から第1箇所とするようモータを駆
動」である。
【0073】図21はステップS106の第2のサブル
ーチンのフローチャートであり、冷凍サイクルを停止す
る時に実行される。先ず、ステップS31で圧縮機4の
運転を停止し、ステップS32で位置データは第2箇所
であるか否かを判定し、第2箇所でなければ(暖房運転
モードであれば)ステップS33に進み、第2箇所であ
れば(冷房運転モードであれば)ステップSステップS
35に進む。ステップS33では、流路切換弁100の
主弁体を第1箇所とするように図17(A) のPWM制御
で電磁コイル101を駆動し、ステップS34で冷凍サ
イクルは均圧したか否かを判定し、均圧しなければ、ス
テップS33に戻り、均圧したらステップS37に進
む。また、ステップS35では、流路切換弁100の主
弁体を第2箇所とするように図17(A) のPWM制御で
電磁コイル101を駆動し、ステップS36で冷凍サイ
クルは均圧したか否かを判定し、均圧しなければ、ステ
ップS35に戻り、均圧したらステップS37に進む。
ステップS37では、流路切換弁100の電磁コイル1
01の駆動を停止し、メインルーチンに復帰する。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の冷凍サイ
クルの制御装置によれば、制御装置は高圧側と低圧側と
を導通させる制御工程を備えるので、均圧に要する時間
を短縮することができ、使い勝手がよくなり、運転効率
を向上させることができる。
【0075】請求項2の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、導通させる制御工程の実行を待機させるので、請求
項1の効果に加えて、騒音の発生を防止することができ
る。
【0076】請求項3の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、差圧が小さくなった時点で、電磁弁、モータなどが
作動するので騒音を防止することができるとともに、冷
凍サイクルに固有の均圧特性で制御できるので、使い勝
手が向上する。
【0077】請求項4の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、既に備えている電源電圧を使用して、電磁コイルに
印加し、電磁弁、モータなどを作動させるので、余分な
電圧が不要であるため、コスト負担を抑えることができ
る。
【0078】請求項5の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、主弁を浮き上がらせることで、高圧側と低圧側とを
導通させてオイルを回収するので、圧縮機を保護でき、
寿命が延び、結果的に経済的となる。
【0079】請求項6の冷凍サイクルの制御装置によれ
ば、高圧側と低圧側とを導通させる実行継続時間は制御
部が決定し、オイル上がりを防止するので圧縮機の信頼
性が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍サイクルの制御装置の一実施形態
の原理的ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る冷凍サイクルの一例を
示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態における室内制御部と室外制
御部の主に電気系統を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態における流路切換弁駆動部と
流路切換弁駆動源の概略を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態における流路切換弁駆動部と
流路切換弁駆動源の第1実施例の回路図である。
【図6】本発明の実施形態における流路切換弁駆動部と
流路切換弁駆動源の第2実施例の回路図である。
【図7】本発明の実施形態における流路切換弁駆動部と
流路切換弁駆動源の第3実施例の回路図である。
【図8】本発明の実施形態における流路切換弁の断面図
である。
【図9】本発明の実施形態における冷房時の主弁体の状
態と冷凍サイクルの要部を示す図である。
【図10】本発明の実施形態における主弁座の平面図で
ある。
【図11】図8のI−I線断面図(その1)である。
【図12】図8のI−I線断面図(その2)である。
【図13】本発明の実施形態における暖房の主弁体の状
態と冷凍サイクルの要部を示す図である。
【図14】本発明の実施形態における流路切換弁の切り
換え時の断面図である。
【図15】本発明の実施形態におけるパイロット弁の動
作特性を示す図である。
【図16】本発明の実施形態における流路切換弁の切り
換え制御時の低圧側と高圧側の圧力の時間変化を示す図
である。
【図17】本発明の実施形態におけるPWM制御の例を
示す図である。
【図18】本発明の実施形態における圧力センサを用い
た冷凍サイクルを示す図である。
【図19】本発明の実施形態におけるメインルーチンの
フローチャートである。
【図20】本発明の実施形態における第1のサブルーチ
ンのフローチャートである。
【図21】本発明の実施形態における第2のサブルーチ
ンのフローチャートである。
【符号の説明】
4 圧縮機 7 パイロットポート 8 主弁体 9A 室内熱交換器 9B 室外熱交換器 100 流路切換弁 101 電磁コイル 300 室内制御部 400 室外制御部 406 流路切換弁駆動部 C 制御装置 C1 処理部 C2 入力部 C3 検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中原 誠一 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 (72)発明者 伊藤 浩 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 Fターム(参考) 3L092 AA02 AA10 AA12 AA14 BA26 DA19 EA03 EA05 EA10 EA11 FA22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧流体の流路と低圧流体の流路とが弁
    体内にて導通するように構成された流路切換弁を、冷凍
    サイクル中に備え、前記流路切換弁を駆動する冷凍サイ
    クルの制御装置において、 流路を切り換える流路切換弁の切換駆動工程とは別個
    に、高圧流体の流路と低圧流体の流路とを導通させる導
    通駆動工程を備えることを特徴とする冷凍サイクルの制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記流路切換弁に連結された前記高圧流
    体を供給する圧縮機の停止時に、前記高圧流体の流路と
    低圧流体の流路との差圧が所定の差圧に達するまで、前
    記導通させる導通駆動工程の実行を待機させる制御手段
    を有することを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記流路切換弁は電磁コイルにより前記
    高圧流体の流路と低圧流体の流路とを導通し、前記導通
    駆動工程の実行を待機させる制御手段は、前記電磁コイ
    ルに対して、所定電力を印加し、駆動することを特徴と
    する請求項2記載の冷凍サイクルの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記所定電力の印加は、所定電圧をPW
    M制御にて印加し、駆動することを特徴とする請求項3
    記載の冷凍サイクルの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記流路切換弁に連結された前記高圧流
    体を供給する圧縮機の始動時に、前記導通させる導通駆
    動工程を実行することを特徴とする請求項1記載の冷凍
    サイクルの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記導通させる導通駆動工程を実行する
    実行継続時間は、圧縮機の温度、圧縮機の運転周波数、
    または圧縮機の停止時間により、決定されることを特徴
    とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013210150A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Daikin Industries Ltd 冷凍装置
JP2016090299A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 株式会社鷺宮製作所 液体検知器、圧縮機及び空気調和機

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JP2016090299A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 株式会社鷺宮製作所 液体検知器、圧縮機及び空気調和機

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