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JP2001115348A - カーボンナノファイバースライバー糸状糸及びその製造方法 - Google Patents

カーボンナノファイバースライバー糸状糸及びその製造方法

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Publication number
JP2001115348A
JP2001115348A JP29050599A JP29050599A JP2001115348A JP 2001115348 A JP2001115348 A JP 2001115348A JP 29050599 A JP29050599 A JP 29050599A JP 29050599 A JP29050599 A JP 29050599A JP 2001115348 A JP2001115348 A JP 2001115348A
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JP
Japan
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carbon
gas
sliver
carbon nanofiber
discharge pipe
Prior art date
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Application number
JP29050599A
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English (en)
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Inventor
Takashi Osaki
孝 大崎
Fumio Kawamura
文夫 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
Priority to JP29050599A priority Critical patent/JP4132480B2/ja
Publication of JP2001115348A publication Critical patent/JP2001115348A/ja
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的に撚りのかかっていない、カーボンナ
ノファイバーから形成されたカーボンナノファイバース
ライバー糸状糸及びその製造方法の提供。 【解決手段】 平均外径3〜200nmのカーボンナノ
ファイバーを含有してなる、実質的に撚りのかかってい
ないカーボンナノファイバースライバー糸状糸、及び反
応領域で生成したカーボンナノファイバーを含む反応ガ
ス気流を案内ガスで包み、絞るようにして系外に取り出
す際に気流中のかカーボンナノファイバーに回転力を与
えるようにしてカーボンナノファイバースライバー糸状
糸を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カーボンナノフ
ァイバースライバー糸状糸及びその製造方法に関し、更
に詳しくは、不連続カーボンナノファイバーがほぼ一方
向に引き揃えられて成り、優れた導電性及び機械的性質
を備えて成るカーボンナノファイバースライバー糸状糸
及びその簡便な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】微細炭素繊維は、一般に気相反応を利用
して製造される。たとえば、減圧下黒鉛電極の放電によ
り微細炭素繊維を製造するところの、放電法と称される
方法、セラミック担持体上の鉄等の遷移金属微粒子に高
温水素雰囲気下に炭化水素ガスを接触させて微細炭素繊
維を製造するところの、担持法と称される方法、遷移金
属化合物含有ガスと炭化水素含有ガスとを高温水素雰囲
気下に接触させて微細炭素繊維を製造するところの、流
動気相法と称される方法等が挙げられる。
【0003】前記流動気相法は、微細な気相成長炭素繊
維を工業的に生産するのに、もっとも適している。
【0004】この流動気相法における微細な気相成長炭
素繊維の生成メカニズムが、以下のようであると、考え
られている。すなわち、例えばガス状の遷移金属化合物
が熱分解することにより、きわめて小粒径の遷移金属粒
子が気相中に発生する。この気相中に発生して浮遊する
金属粒子状で有機化合物が分解することにより、前記金
属粒子上に炭素が析出する。金属粒子上に析出した炭素
が一方向に成長する。その結果として、気相成長炭素繊
維が生成する。
【0005】前記放電法で得られる生成物としての微細
炭素繊維は、副生する煤を分離する精製操作を経てか
ら、また、担持法で得られる生成物としての微細炭素繊
維は、担持体と分離する精製操作を経てから、さらに、
流動気相法で得られる生成物としての微細炭素繊維は、
付着するタール分を除去する精製操作を経てから、使用
に供される。
【0006】流動気相法によると、その外周直径が50
nm〜10μmであり、その長さが200nm〜200
0μmであり、アスペクト比が100以上である気相成
長炭素繊維を工業的に容易に製造することができる(M.
Hatano, T.Ohsaki, K.Arakawa;30th National SAMPE Sy
mposiumu preprint 1467(1985)、特公昭62−4936
3号公報等参照)。
【0007】また、流動気相法によると、その直径が5
0nm〜2μmである高結晶化炭素繊維を製造すること
ができ(特公平3−61768号公報参照)、その直径
が10nm〜500nmである高結晶化炭素繊維を製造
することができる(特公平5−36521号公報参
照)。
【0008】しかしながら、これらの気相成長法で製造
された気相成長炭素繊維は、アスペクト比が少なくとも
100以上、通常500以上ときわめて大きく、しかも
気相成長炭素繊維同士が絡み合った繊維塊として得られ
る。
【0009】繊維塊である気相成長炭素繊維は、その応
用や用途が限定されてしまうので、繊維塊である気相成
長炭素繊維を粉砕処理などの手段を講じて切断して、こ
れを樹脂と混合する方法も検討された。しかしながら、
このような方法では繊維がランダム配向になる。したが
って、このようなランダム配向をした繊維塊を用いてい
るのでは、特定方向に繊維を配向させてなる繊維強化樹
脂を得ることが困難になる。
【0010】微細炭素繊維は、通常の場合、そのまま使
用されることはなく、樹脂などと複合されて使用され
る。したがって、樹脂に微細炭素繊維を複合するときに
は、樹脂中に均一に分散させることが重要である。この
微細炭素繊維を樹脂中に均一に分散させるために、微細
炭素繊維を更に短く粉砕する方法、抄紙技術を利用して
微細炭素繊維を薄いシート状にする方法等が提案されて
きた。樹脂中における微細炭素繊維の分散状態は、三次
元ランダム配向であり、薄いシートは二次元ランダム配
向である。微細炭素繊維は、不連続な繊維であるから、
一次元配向についての提案が少なく、あったとしても、
樹脂などに微細炭素繊維を分散した後に剪断力によりあ
る程度配向すればよいと言う程度であった。
【0011】ところで、近年、電子線放出部材の一部品
として一方向に配向した微細炭素繊維が要望されてい
る。一方向に配向した微細炭素繊維は、担持体上に植毛
したような形状に微細炭素繊維を生成させる方法が提案
されているが、担持体を除去する煩雑さがあり、また生
産性についてもまだ問題がある。
【0012】また、微細炭素繊維の一方向配列物があれ
ば、これを樹脂に複合することにより、より一層強度の
大きな繊維強化複合樹脂が得られるものと期待されてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、カ
ーボンナノファイバースライバー糸状糸を提供すること
にある。
【0014】この発明の目的は、撚りのかかっていない
カーボンナノファイバースライバー糸状糸を提供するこ
とにある。
【0015】この発明の別の目的は、撚りのかかったカ
ーボンナノファイバースライバー糸状糸を提供すること
にある。
【0016】この発明の他の目的は、カーボンナノファ
イバーを集束し、撚りのかかっていないカーボンナノフ
ァイバースライバー糸状糸を製造する方法を提供するこ
とにある。
【0017】この発明の更に他の目的は、カーボンナノ
ファイバーを集束し、撚りのかかったカーボンナノファ
イバースライバー糸状糸を製造する方法を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段は、平均外径3〜200nmである不連続カーボ
ンナノファイバーを含有して成る、実質的に撚りのかか
っていないことを特徴とするカーボンナノファイバース
ライバー糸状糸であり、平均外径3〜200nmである
不連続カーボンナノファイバーを含有して成り、スライ
バー糸状糸の長さ方向に対する前記不連続カーボンナノ
ファイバーの向きの平均値が大きくても30度となる撚
りのかかっていることを特徴とするカーボンナノファイ
バースライバー糸状糸である。
【0019】この発明にかかるカーボンナノファイバー
スライバー糸状糸の好適な態様においては、前記不連続
カーボンナノファイバーが、中空である気相成長炭素繊
維であり、その平均外径が5〜50nmである。
【0020】この発明にかかるカーボンナノファイバー
スライバー糸状糸の製造方法は、炉芯管の一端からキャ
リヤーガスと共に供給された炭素源ガスと触媒金属源ガ
スとから生成した不連続カーボンナノファイバーを、炉
芯管内に配置された排出管内で、集束させる工程を有す
ることを特徴とし、この発明にかかる他の製造方法は、
炉芯管の一端からキャリヤーガスと共に供給された炭素
源ガスと触媒金属源ガスとから生成した不連続カーボン
ナノファイバーを、炉芯管内に配置された排出管内で、
集束させる工程、及び排出管の内部又は排出管の外部
で、集束された糸に撚りをかける工程とを有することを
特徴とする請求項1に記載のカーボンナノファイバース
ライバー糸状糸の製造方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】(1) カーボンナノファイバース
ライバー糸状糸 この発明に係るカーボンナノファイバースライバー糸状
糸は、平均外径が3〜200nmである不連続カーボン
ナノファイバーの集束体である。
【0022】カーボンナノファイバーは、外径が前記範
囲内にあり、中空であって、黒鉛網面が繊維軸に平行な
年輪構造をしている気相成長炭素繊維であり、短いもの
では100nm、長いものでは数百μmの長さを有す
る。直径が10nm以下であるカーボンナノファイバー
は、中空部の占める体積割合が大きいので、ナノチュー
ブと称されることもある。
【0023】このカーボンナノファイバーの平均外径
は、カーボンナノファイバーを走査型電子顕微鏡で観察
し、視野中に存在する50〜100本のカーボンナノフ
ァイバーを選んで測定した外径の平均値である。長さに
ついては、平均値を得る程の測定は困難なため、極めて
おおよその値である。
【0024】このカーボンナノファイバーは、その中心
部に中空コア部が繊維軸に沿って存在し、この中空コア
部を囲繞するように、単層又は複数層の炭素格子面が年
輪状に平行に形成され、しかもその格子面間隔d002
0.34〜0.36nmの範囲内にある構造を有する。
【0025】このカーボンナノファイバースライバー糸
状糸は、通常、その繊維充填密度が、真密度の0.00
01〜10%、好ましくは0.001〜1%である。カ
ーボンナノファイバースライバー糸状糸の繊維充填密度
が前記上限値よりも大きいと、カーボンナノファイバー
スライバー糸状糸の長さ方向軸に対する各カーボンナノ
ファイバーの繊維軸のずれが平均30度を超え、配向の
効果が生じないことがある。
【0026】このカーボンナノファイバースライバー糸
状糸は、通常その強度が0.01〜100g/mm2
特に0.1〜10g/mm2である。カーボンナノファ
イバースライバー糸状糸の強度が前記下限値よりも小さ
いと繊維強度が小さくなって取り扱いが困難になり、他
方、繊維強度が上記上限値よりも大きなカーボンナノフ
ァイバースライバー糸状糸は製造するのが困難である。
カーボンナノファイバースライバー糸状糸の強度は、通
常の繊維強度測定方により得ることができる。
【0027】このカーボンナノファイバースライバー糸
状糸として、撚りのかかっていない糸を挙げることがで
きる。
【0028】本発明でいうカーボンナノファイバースラ
イバー糸状糸について説明する。紡績等の繊維業界で
は、通常、撚糸を製造する工程では、短い単繊維がルー
ズに絡みあって長さ方向にある程度配向させたスライバ
ー糸なるものを作製後、これを速度比を高めて引き出し
ながら撚りを与えることで、撚り糸としている。スライ
バー糸は、嵩密度も低く、強固に撚りを与えられていな
いので、軽く引っ張ると素抜けてしまう程度の強度しか
もたないが、素抜けた部分を見ると、単繊維がスライバ
ー糸の長さ方向に引き揃えられている事が判る。
【0029】本発明のカーボンナノファイバースライバ
ー糸状糸は、紡績工程と同じ様な工程で作製されたもの
ではないが、嵩密度が低く、軽く引っ張ると切れて(素
抜けるか切れるかは微細繊維の為、不明)しまい、撚り
も僅かにかかっている程度で、単繊維が糸の方向に配向
しているというスライバー糸としての特徴を持つ。
【0030】本発明に係る極細炭素繊維スライバー糸状
糸は、流動気相法による気相炭素繊維製造において好適
に製造される。即ち、繊維塊として取り出した微細炭素
繊維をスライバー糸とするのではなく、繊維が生成直後
あるいは生成時の気流中に分散した状態にあるときに、
これは系外に導き出す案内ガス気流によって周囲から圧
縮することによって、撚りのないスライバー糸とするも
のであり、さらには、気流に回転を与えて撚りのあるス
ライバー糸とするものである。
【0031】しかしながら、この発明にかかるカーボン
ナノファイバースライバー糸状糸においては、撚りがか
かっていなくても糸としての集束体を形成している。そ
の理由は、このカーボンナノファイバースライバー糸状
糸の後述する製造工程で発生する微量の接着成分例えば
タール分がカーボンナノファイバーを相互に結合するか
らであると、推定される。
【0032】この発明のカーボンナノファイバースライ
バー糸状糸を形成するカーボンナノファイバー単繊維の
傾斜角は、カーボンナノファイバースライバー糸状糸の
長さ方向(糸軸)を0度として、その平均値が大きくて
も30度、好ましくは0.5〜30度、特に好ましくは
1〜20度、更に好ましくは2〜10度である。
【0033】撚りとしての前記カーボンナノファイバー
の向きが30度を越えると、このカーボンナノファイバ
ースライバー糸状糸を複合材料として、或いは電子線発
生装置の部品として使用しても一方向特性性能例えば、
機械的特性(強度・弾性率等)、電気的特性(導電性・
放電特性等)、熱的特性(熱伝導性等)、物理的特性
(膨張係数等)等が低下することがある。特に一方向特
性性能を発揮させる場合は、2000℃以上、好ましく
は2500℃以上、更に好ましくは2500℃以上の温
度で熱処理することで、カーボンナノファイバーの結晶
性を高めるのが良い。
【0034】カーボンナノファイバーの向きは走査型電
子顕微鏡観察によりカーボンナノファイバースライバー
糸状糸におけるカーボンナノファイバー単繊維の傾斜角
を各々測定し、その平均値をもって、カーボンナノファ
イバーの傾斜角度とする。更に言うと、走査型電子顕微
鏡でカーボンナノファイバースライバー糸状糸を30〜
50倍程度の倍率で観察し、糸軸が分かる程度に電子顕
微鏡写真を撮影する。電子顕微鏡における視野中にある
カーボンナノファイバースライバー糸状糸における特定
点を中心にして、倍率を100倍、300倍、1000
倍、10000倍と言うように上げながら写真撮影を行
い、カーボンナノファイバースライバー糸状糸の糸軸を
写真上における直線として描けるようにした上で、カー
ボンナノファイバースライバー糸状糸の長さ方向に対す
るカーボンナノファイバーの傾斜角を測定する。測定単
位繊維数は、ランダムに50本とする。測定個所は、少
なくとも2カ所とし、好ましくは3〜5カ所とする。
【0035】この発明に係るカーボンナノファイバース
ライバー糸状糸は、カーボンナノファイバーのカーボン
ナノファイバースライバー糸状糸の長さ方向に対して大
きくても30度の傾斜角であるから、カーボンナノファ
イバーが実質的に一方向に引き揃えられているといって
良い。したがって、このカーボンナノファイバースライ
バー糸状糸は、所定の長さに切断することにより、一方
向に引き揃えられた繊維塊とすることができる。つま
り、この発明に係るカーボンナノファイバースライバー
糸状糸から、これまで得ることができなかったところ
の、一方向に引き揃えられたカーボンナノファイバーの
繊維塊を、容易に得ることができる。一方向に引き揃え
られたカーボンナノファイバーは、樹脂、ゴム、金属、
及びセラミックを母材とする複合材料における強化材と
して、或いは、電解放出型電子源として有用である。ま
た、カーボンナノファイバースライバー糸状糸を単独あ
るいは束にして、強く撚りをかけて、紡績糸と同様の撚
り糸とすることもできる。 (2) カーボンナノファイバースライバー糸状糸の製造
方法 この発明に係るカーボンナノファイバースライバー糸状
糸は、炉芯管の一端からキャリヤーガスと共に供給され
た炭素源ガスと触媒金属源ガスとから生成した不連続カ
ーボンナノファイバーを、炉芯管内に配置された排出管
内で、集束させる繊維集束工程を経て製造されることが
できる。
【0036】前記繊維集束工程においては、不連続カー
ボンナノファイバーを、高温の案内ガスにより包み込
み、排出管内における中心部に不連続カーボンナノファ
イバーを収集し、不連続カーボンナノファイバーを排出
管の中心部に収集した状態で案内ガスにより排出管外に
引き取ることによって不連続カーボンナノファイバーの
集束体であるカーボンナノファイバースライバー糸状糸
が製造される。この工程において、排出管内に引き込ま
れた後に排出管外に吸い出される案内ガスが旋回流でな
く、ピストン流であるときには、この案内ガスにより集
束されて成るカーボンナノファイバースライバー糸状糸
は、撚りがかからない状態になっている。そして、前述
したように、不連続カーボンナノファイバーを生成する
際に副生するタール等の接着成分により、或いは不連続
カーボンナノファイバー同士の絡み合いにより不連続カ
ーボンナノファイバーが相互に結合されていて、これに
よってカーボンナノファイバースライバー糸状糸が形成
される。
【0037】なお、炉芯管は、垂直或いはほぼ真っ直ぐ
に立設された縦型炉芯管であっても、また、水平或いは
ほぼ水平に配置された横型炉芯管であっても良い。
【0038】この発明に係る方法の他の態様は、炉芯管
の一端からキャリヤーガスと共に供給された炭素源ガス
と触媒金属源ガスとから生成した不連続カーボンナノフ
ァイバーを、炉芯管内に配置された排出管内で、集束さ
せる工程、及び排出管の内部又は排出管の外部で集束さ
れた糸に撚りをかける工程とを有することを特徴とする
カーボンナノファイバースライバー糸状糸の製造方法で
ある。この方法によると、撚りのかかった微細炭素質ス
ライバー糸を製造することができる。
【0039】次に、炉芯管が縦型炉芯管であるカーボン
ナノファイバースライバー糸状糸製造装置を例にしてに
ついて説明をする。図1は前記カーボンナノファイバー
スライバー糸状糸製造装置の一例を示す説明図である。
図1において、1はこの発明の一例であるカーボンナノ
ファイバースライバー糸状糸製造装置、2は炭素源及び
触媒金属源例えば有機金属化合物の混合物を収容する原
料タンク、3は原料タンク内の混合物を吸引吐出し、そ
の流量を調節するポンプ、4は前記混合物を所定の温度
に予熱する予熱器、5は予熱された混合物をさらに加熱
することにより気化させて、送られて来た混合物と同じ
組成のガスを生成させる加熱気化器、6は気化した混合
物と共に流通させるキャリヤーガスの流量を調整する第
1マスフローコントローラ、7はこの発明に係るカーボ
ンナノファイバースライバー糸状糸製造装置における原
料供給手段のノズルの一例である原料ガス供給ノズルに
取り付けられた冷却用ジャケットに供給される冷却ガス
例えば空気又は窒素の流量を測定する流量計、8はキャ
リヤーガスの流量を調整する第2マスフローコントロー
ラ、9は加熱された混合物のガスを所定温度に維持する
ヒートチューブ、10は縦型炉芯管の頂部から内部に混
合ガスを導入する円筒管状の原料ガス供給ノズル、11
は縦型炉芯管であって、後述する電気炉によって反応領
域及び温度低下領域が内部で形成される反応管であり、
12は前記原料ガス供給ノズルを囲繞する冷却用ジャケ
ット、13は冷却ガス供給口、13Aは前記冷却用ジャ
ケット内に供給された冷却用ガスを排出する冷却ガス排
出口、14はキャリヤーガス供給ノズル、14Aは前記
キャリヤーガス供給ノズルの先端部に装着されたガス整
流手段、15は加熱手段である電気炉、18は原料ガス
供給ノズルにおける原料ガス供給口、19は配管、20
は配管、21はポンプから吐出された混合物を気化器に
送り出す原料供給管、22は配管、23は配管、30は
排出手段、31は排出管、31Aは排出管31における
開口部、32は駆動気体噴出ノズル、33はエジェクタ
ー管、40は案内ガス供給手段、41はガス均一供給
槽、42は案内ガス供給管、43はフロー調整部であ
る。
【0040】以下、この図1を参考にしてこの発明の好
適な態様についてさらに説明する。
【0041】ここで、触媒金属源は、熱分解により触媒
となる金属を発生させる物質乃至化合物であれば特に制
限がない。使用可能な触媒金属源としては、特開昭60
−54998号公報の第3頁左上欄第9行〜同頁右上欄
最下行に記載の有機遷移金属化合物、特開平9−324
325号公報の段落番号[0059]に記載された有機
遷移金属化合物、特開平9−78360号公報の段落番
号[0049]に記載された有機遷移金属化合物等を挙
げることができる。
【0042】好ましい触媒金属源としては、例えばフェ
ロセン、及びニッケロセン等の有機遷移金属化合物、あ
るいは鉄カルボニル等を含む金属カルボニル等の遷移金
属化合物を挙げることができる。触媒金属源は、一種単
独で使用することもできるし、また複数種を併用するこ
ともできる。
【0043】また、触媒金属源は助触媒と共に使用する
こともできる。そのような助触媒として、前記触媒金属
源から発生する触媒金属と相互作用してカーボンナノフ
ァイバーの生成を促進することのできるものであれば良
く、特開平9−78360号公報の段落番号[005
1]、並びに特開平9−324325号公報の段落番号
[0061]に記載された含硫黄複素環式化合物及び硫
黄化合物を制限なく使用することができる。好適な助触
媒として、硫黄化合物特にチオフェン及び硫化水素等を
挙げることができる。
【0044】炭素源ガスは、熱分解により炭素を発生さ
せてカーボンナノファイバーを生成させることができる
化合物であれば特に制限がない。使用可能な炭素源とし
ては、特公昭60−54998号公報の第2頁左下欄第
4行〜同頁右下欄第10行に記載された炭素化合物、特
開平9−324325号公報の段落番号[0060]に
記載された有機化合物、特開平9−78360号公報の
段落番号[0050]に記載された有機化合物等を挙げ
ることができる。各種の炭素源の中で好適例としてベン
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、プロパ
ン、エタン、メタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサ
ン等の脂環族炭化水素等を挙げることができる。なお、
炭素源はその一種単独を使用することもできるし、また
複数種を併用することもできる。
【0045】縦型炉芯管内に投入される炭素源ガス及び
触媒金属源ガスの全混合ガスに占める割合は、好ましく
は、各々0〜40%及び0.01〜40%、更に好まし
くは各々0.5〜10%及び0.05〜10%である。
ここで、炭素源ガスの濃度が0でも良いのは、触媒金属
源である例えば有機金属化合物がその分子中に十分な炭
素を含有している場合には、必ずしも炭素源ガスを必要
としないという意味である。したがって、この発明にお
いては、炭素源と触媒金属源とが同一化合物であること
もある。
【0046】また、カーボンナノファイバーが生成する
ときに太さ成長すると熱分解炭素が多く含有されること
から、熱分解炭素の析出のない、細かくて黒鉛化度の高
いカーボンナノファイバーを得るためには、炭素源の濃
度を小さくし、触媒金属源の濃度を大きくするのが良
い。
【0047】前記キャリヤーガスも、カーボンナノファ
イバー等の製造に使用される公知のガスを適宜に採用す
ることができ、好適例として水素を挙げることができ
る。
【0048】電気炉15による反応領域における加熱温
度は、900〜1300℃、特に1000〜1250
℃、さらには1050〜1200℃が好ましい。
【0049】なお、縦型炉芯管、加熱手段及び原料供給
手段を備えた反応炉として、特開平9−78360号公
報、特開平9−229918号公報及び特開平9−32
4325号公報等における実施例に記載された反応炉を
好適に採用することができる。
【0050】排出管は、例えば、(1)縦型炉芯管11の
下端部に排出管31の上方開口部31Aが臨むように排
出管31を配置することもできるし、(2)反応領域に臨
んではいないが、反応領域で生成した炭素繊維質物例え
ばカーボンナノファイバー及び/又はカーボンナノチュ
ーブが温度低下領域における管壁に到達する前にその炭
素繊維質物を取り込むことのできる温度低下領域におけ
る適宜の位置に排出管の上方開口部があるように排出管
を配置することもできるが、(3)縦型炉芯管の内部に排
出管を挿入し、反応領域に臨んで上方開口部が位置する
ように排出管を配置することもできる。温度低下領域に
上方開口部が位置するように排出管を縦型炉芯管内に挿
入する場合、反応領域の温度(均熱温度)よりも200
℃低い温度領域、好ましくは100℃低い温度領域に上
方開口部が位置するように排出管を配置するのが良い。
【0051】排出管の位置としては、前記(3)の場合が
好ましい。この場合、原料ガスが縦型炉心管の内壁に到
達する可能性が低くなる。
【0052】排出管が開口部から後端部まで同じ直径を
有する直管であるときには、その排出管の開口部の内径
は、原料ガス供給ノズルの内径の1.3〜10倍、好ま
しくは1.5〜8倍、さらに好ましくは1.7〜6倍で
あるのが、好ましい。排出管の開口部の内径が前記範囲
にあると、上部より供給される原料ガス及びキャリヤガ
スが、その乱れの少ない状態で、案内ガスで包まれなが
ら、排出管内に導入され、縦型炉芯管の内壁における繊
維生成が防止されると言う利点がある。
【0053】また、排出管は直管であるに限らず、開口
部の直径と排出管の開口部以外のパイプ部分とが異なる
直径を有する管体であっても良い。
【0054】この場合に、排出管における開口部以外の
挿入部位すなわちパイプ部分の内径が原料ガス供給ノズ
ルの内径の1.1〜10倍、好ましくは1.3〜8倍、
もっとも好ましくは1.5〜6倍であるのが、望まし
い。このような比率にある排出管であると、排出管内に
おける気流線速度が好適になって、排出管内での気流が
乱されなくて済む。
【0055】原料ガス供給ノズルから供給された原料ガ
ス、及びこの原料ガスの一部から生成したカーボンナノ
ファイバーを効率良く開口部から排出管内に吸い込むた
めには、排出管の形状として、開口部における排出管中
央部(直管部とも称される。)から開口部の端縁に向か
って広がる形状を、漏斗状に形成するのが好ましい。こ
こで、漏斗状と称するのは、排出管の中央部内径よりも
開口部端縁部の内径が大きく形成された形状を意味し、
例えば図2に示されるように円錐形31B、図3に示す
ようにラッパ形31C、図4に示すように椀形31D等
を挙げることができる。つまり、開口部の端縁から排出
管の中央部に至る線が直線(このときは円錐形にな
る。)であっても、曲線であってもよいのである。この
漏斗状に形成された部分をレジューサとも称される。
【0056】排出管の開口部の端縁から排出管の中央部
に至る線が曲線である場合の好ましい形状は、風洞用収
縮ノズルとして知られている形状である。すなわち上流
の広い処から来る流れを下流で絞る際に、収縮変化部に
おいて断面内の流速を定常、平行で一様な分布とし、気
流の乱れの強さを少なくする形状である。(例えば、小
林陵二「風洞用収縮ノズルの設計について」;東北大学
高速力学研究所報告,第46巻(1981),第400
号,P17〜P37の第2図・第3図・第4図・第9図
中にR/D1と示される曲線形状である。)また、大き
い口径のガス配管を小さい口径のガス配管に溶接する際
に使用されるレジューサーの形状も同様にスムーズなガ
ス流速の変化を起こさせることができるので、好ましい
形状といえる。
【0057】この排出手段は、前記排出管内のガスを排
出する排気装置を備えると共に、排出管内に吸い込まれ
たカーボンナノファイバーをカーボンナノファイバース
ライバー糸状糸として収集する収集装置に結合される。
【0058】前記排気装置としては、縦型炉芯管若しく
は排出管内で生成したカーボンナノファイバーを案内ガ
スと共に吸引搬送する気流を形成することができるよう
に形成されていれば良く、例えば前記排出管の開口部か
ら十分に離れた排出管の内部或いは排出管の出口、さら
には排出管の出口よりやや離れた位置に配置されたファ
ン及びエジェクター等を採用することができる。
【0059】エジェクターは、外部から高速気流を排出
管内の気流に高速で導入し、この高速気流で排出管内の
気流を高速導搬する機能を発揮するように形成され、換
言すると、高速気流が排出管内の気流に合流する位置に
おける気圧を0〜−100mm水柱、好ましくは−1〜
−50mm水柱、特に好ましくは−3〜−30mm水柱
の減圧が形成されるように構成され、例えば図1に示さ
れるように、下方開口部が内部に位置するように排出管
の下端部が挿入されたエジェクター本体と、このエジェ
クター本体の内部に挿入された高速気流導入管と、エジ
ェクター本体に、排出管と同心に、かつ排出管の下方開
口部に臨んで設けられた導出管とを備えて形成され、排
出管の下方開口部における気圧が前記範囲内にあるよう
に、排出管の内径、高速気流導入管から噴出する高速気
流の流速、導出管の内径等が設計される。
【0060】前記収集装置は、エジェクターの場合もフ
ァンである場合も、排気装置より上流側に設けるのが良
い。もし下流である場合は、排気装置によって、スライ
バー糸状糸の形態を失うことが多い。この収集装置とし
ては、カーボンナノファイバーで形成されたカーボンナ
ノファイバースライバー糸状糸を収集することのできる
装置であれば種々の公知の機械・器具・装置等を採用す
ることができ、例えば、導出管の後(排気装置の前)に
収集箱を設け、箱内に設置した桟やネット状に捕集して
も良い。また、巻き取り機による巻き取り、振り落とし
装置によるドラム管内への堆積なども可能である。スラ
イバー糸状糸にならなかった一部のカーボンナノファイ
バーを捕集する為に、スライバー収集装置の後に電気集
塵機、バグフィルター、及びサイクロン等のドライタイ
プの捕集装置、並びに水もしくは有機液体を噴霧するウ
ェットタイプの捕集装置等を設置すると良い。好適な収
集装置を図8に示す。図8において、31は排出管、3
4は、排出管誘導用ダクトであり、この排出管誘導用ダ
クトは、その入口開口部である駆動気体導入口35の中
に排出管31の後端部を挿入してなり、51はスライバ
ー糸状糸収集箱兼用ナノファイバー捕集箱であり、52
は排気ファンであり、53は桟にスライバー糸状糸を集
めるためのスライバー糸状糸収集用桟であり、54はス
ライバー糸状糸に成らずに前記スライバー糸状糸収集用
桟53を通過したナノファイバーを捕集するためのナノ
ファイバー捕集用ネットである。
【0061】案内ガス供給手段は、排出管の一端から排
出管の開口部にまで案内ガスを、排出管の外周に沿って
旋回するように流れる気流例えば旋回流を形成すること
なく、したがって、実質的には排出管の外周壁に沿って
流通するピストンフローにして流通させ、開口部の縁辺
全周にわたって均一に案内ガスを開口部内に供給するよ
うに形成される。この案内ガス供給手段においては、排
出管の中心軸線に直交する平面のいずれにおいても排出
管の中心軸線に実質的に平行な気流となって均一な流速
で排出管の開口部に向かって案内ガスを流通させるフロ
ー調整部と、外部から導入した案内ガスを貯留するガス
均一供給槽とを備えてなる。
【0062】案内ガス供給手段40の一例は、図1に示
されるように、縦型炉芯管11の内部に挿入配置された
縦型の排出管31に組み合わされている。この案内ガス
供給手段40は、ガス均一供給槽41と、このガス均一
供給槽41内に案内ガスを導入する案内ガス導入管42
と、ガス均一供給槽41内のガスを整流しつつ排出管3
1の開口部31Aに案内ガスを案内するフロー調整部4
3とを有する。
【0063】このガス均一供給槽41が円筒形状である
ときには、その内径が、縦型炉心管11の内径の1.1
〜4倍、好ましくは1.3〜3倍、特に好ましくは1.
5〜2.5倍に設計されるのが望ましい。ガス均一供給
槽41の内径が前記範囲に設定されていると、排出管の
開口部に供給される案内ガス量が過剰になって縦型炉心
管内の気流を乱すこともなく、案内ガスを開口部の全周
にわたって均一に供給することができる。
【0064】また、案内ガスを開口部の全周にわたって
均一に供給するために、案内ガスの流量は、縦型炉心管
の上部から流れる原料ガス及びキャリヤーガスの全流量
の0.1〜10倍、好ましくは0.3〜5倍、更に好ま
しくは0.5〜3倍に調節されるのも好ましい。
【0065】この案内ガスの量及び縦型炉芯管を下降し
てくるガス量の最適値は、縦型炉芯管の内径、排出管の
直径、及び排出管の開口部の直径とに相互に関係するの
であるが、総合的に言うと、排出管の外周面と縦型炉芯
管の内壁との間の案内ガスの上昇線速度が、縦型炉芯管
内を下降してくるガスの平均下降線速度の0.1〜10
倍、好ましくは0.3〜5倍、さらには0.5〜3倍
が、案内ガスが縦型炉芯管内をピストン流で降下してく
るガスの気流を乱さずに、また降下するガスが排出管の
開口部の外側を降下しないで、縦型炉芯管の内壁への繊
維付着を発生させないと言う点で、好ましい。
【0066】フロー調整部43は、ガス均一供給槽41
に案内ガスの旋回流が発生しているときには、排出管の
開口部に流入する案内ガスを排出管の中心軸に平行な上
昇気流に調整する機能を有し、また、原料ガス供給ノズ
ル10と排出管の開口部31Aとの間で反応ガス流に旋
回が生じているときには、その反応ガスの旋回を打ち消
して直下流が形成されるように案内ガスを旋回させる機
能を持たせることもできる。
【0067】また、排出管31の開口部31Aが縦型炉
心管11の内部に挿入されている場合には、縦型炉心管
11の内壁と排出管31の外壁との間の空間がフロー調
整部と成り得る。フロー調整部43によってより一層確
かに、排出管31の中心軸線に直交する平面のいずれに
おいても均一な上昇気流を形成するときには、図5に示
されるように、縦型炉心管11の内壁面と排出管31の
外周面との間に整流板44を設けるのがよい。この整流
板44は、図6に示されるように、排出管31の外周面
と縦型炉心管11の内周面との間に形成される水平断面
環状の空間内に、排出管31の中心軸線を中心にした放
射状となるように、配設されるのがよい。
【0068】放射状に配設する整流板44の数として
は、通常2〜8枚である。整流板44の配設位置として
は、上記機能が全うされる限り特に制限がなく、例え
ば、図5に示されるように、整流板44の上端部及び下
端部が排出管31の中間部に位置するように整流板44
を配設してもよく、また、図7に示されるように、整流
板44の上端が開口部31Aの端縁に一致するように配
設してもよい。整流板44の長さについても、中心軸線
に直交する平面のいずれにおいても実質的に同じ流速の
上昇気流が形成されるように設計される限り、特に制限
がない。
【0069】また、ガス均一供給槽41内で案内ガスの
旋回流が生じているときには、その旋回流がフロー調整
部に流入しないように、図7に示されるように、整流板
44の下方に邪魔板45を配設するのもよい。この邪魔
板45は、例えば、図7に示されるように、縦型炉心管
11の内周面に設けられた、下方に傾斜する環状の板
と、排出管31の外周面に設けられた、下方に傾斜する
環状の板とを組み合わせて形成されることができる。
【0070】この案内ガス供給手段で使用される案内ガ
スとしては、この発明の目的を達成することができる限
り、特に制限がないのであるが、反応領域において不活
性なガスが好ましい。不活性な案内ガスとしては、アル
ゴン等の希ガス及び窒素を挙げることができる。案内ガ
スの分子量とキャリヤガスの分子量との差が大きいと、
案内ガスが原料ガス及びキャリヤガスと殆ど混合せずに
これらを完全に包み込み、その結果として排出管の内壁
で炭素繊維が生成することのない状況が実現されること
ができる。この状況は、キャリヤガスとして水素、案内
ガスとして窒素を採用するときに、顕著である。案内ガ
スとキャリヤガスとを同じか、或いは近似組成にするの
が、ガスの回収及び再利用と言う点で、好ましい。
【0071】なお、炉芯管が横置きの炉芯管すなわち横
型炉芯管である場合には、前記縦型炉芯管の場合と同様
にして、炉芯管及び排出管の内部におけるガスの流通が
整流であるように、ガス均一供給槽の内径、案内ガスの
流量、案内ガスの流通線速度等を決定することができ
る。
【0072】撚りのあるカーボンナノファイバースライ
バー糸状糸を製造する場合には、カーボンナノファイバ
ーに回転を与えてこれを集束することが必要になる。カ
ーボンナノファイバーに回転を与えるには、(1)排出管
内を流通する案内ガス自体に回転を与える手法、(2)排
出管内に案内ガスにより排出管の中心部に集束されたカ
ーボンナノファイバーの条体をエジェクター又はファン
により排出管から引き出す際に、強制的にカーボンナノ
ファイバーの条体に回転力を与える手法、及び(3)原料
ガス供給ノズルから縦型炉芯管内に噴出する原料ガス自
体に回転力を与え、反応領域において回転する気流を生
成させつつその反応領域でカーボンナノファイバーを生
成し、生成したカーボンナノファイバーを回転気流と共
に排出管の開口部から排出管内に取り込む手法、等を挙
げることができる。
【0073】前記(1)の手法を採用するときには、例え
ば、図1において、フロー調整部43、図5〜7に示さ
れる邪魔板44及び図7に示されるような邪魔板45を
備えていないことの外は図1に示されるのと同様の構造
を有する微細炭素繊維スライバー製造装置を採用するの
が好ましい。
【0074】上記(1)の手法によるところの、邪魔板及
びフロー調整部を備えていない微細炭素繊維スライバー
製造装置によると、図1に示されるように、原料ガス供
給ノズル10から整流となって供給された原料ガスは、
縦型炉芯管11と排出管31との間隙を加熱されながら
整流されずに上昇してきた案内ガスと合体し、案内ガス
が原料ガスを包み込むようにして案内ガスと原料ガスと
が排出管31の開口部31Aから排出管31内に渦を巻
くようにして吸い込まれる。渦を巻くようにして開口部
31A内にガスが流入する理由は定かではないが、開口
部31にまで上昇する案内ガスがコリオリの力を受ける
からだと推測される。開口部31A内にガスが吸い込ま
れる際、渦の中心部に原料ガスが集められる。開口部3
1A内から排出管31内に導入された原料ガスは、熱に
より直ちに分解してカーボンナノファイバーを生成す
る。生成したカーボンナノファイバーは渦を巻くガス流
により回転力を受け、しかも吸引される案内ガスにより
排出管31の中心付近を通って搬送されていく。その結
果、排出管31の出口から、撚りがかかったカーボンナ
ノファイバースライバー糸状糸が、排出される。なお、
排出管31の上部と縦型炉芯管11の内面との間に、縦
型炉芯管11の中心軸線に直交する平面に対して所定の
傾斜角を有する案内板を装着すると、その傾斜角及び案
内板の整流面等に応じて、カーボンナノファイバースラ
イバー糸状糸における撚り、すなわちカーボンナノファ
イバースライバー糸状糸の長さ方向に対するカーボンナ
ノファイバーの傾斜角を調節することができる。
【0075】前記(2)の手法を採用する場合には、図1
に示されるカーボンナノファイバースライバー糸状糸製
造装置において、駆動気体噴出ノズル32からのガス噴
出によって、排出管31の中心部分から排出されるカー
ボンナノファイバースライバー糸状糸に回転力が付与さ
れるように調整されたガス噴出角を有する駆動気体噴出
ノズル32を設けることが望ましい。なお、前記(1)の
手法を採用するカーボンナノファイバースライバー糸状
糸製造装置につき、この(2)の手法を採用しても良い。
【0076】前記(3)の手法を採用する場合、図1に示
される微細炭素繊維スライバー製造装置において、整流
された原料ガスを原料ガス供給口18から縦型炉芯管1
1内に噴出する原料ガス供給ノズル10の代わりに、原
料ガスが渦状、或いは螺旋状に噴出するように所定の方
向に向けられた原料ガス供給ノズル、原料ガス供給ノズ
ル内における気流が回転を起こすように駆動される回転
気流発生用ファンを内筒管12Aの内部又は外部に装着
してなる原料ガス供給ノズルを備えてなる微細炭素繊維
スライバー製造装置を使用するのが、良い。
【0077】エジェクター33の代わりに排気ファンを
用いた他は図1に示されるのと同様のカーボンナノファ
イバースライバー糸状糸製造装置を、例えば、以下のよ
うにして運転することにより、カーボンナノファイバー
スライバー糸状糸が製造される。
【0078】図1に示されるように、案内ガス導入管4
2からガス均一供給槽41内に導入すると、ガス均一供
給槽41内では、その容積にもよるが、通常、排出管3
1を中心とする旋回流が発生することがある。
【0079】一方、排気ファンによって排出管31内の
ガスが排出管の下方開口部から排出されていく。したが
って、排出管31の開口部31Aの外部から内部へと気
体が吸い込まれる。
【0080】排出管31の開口部31A近傍では開口部
31Aの内部に気体が吸い込まれるから、ガス均一供給
槽41内の案内ガスが上方へと吸い上げられる。ガス均
一供給槽41内の案内ガスが上昇する際にフロー調整部
43により、旋回流が消失して排出管31の中心軸線に
平行な上昇気流が形成される。
【0081】一方、原料ガス供給ノズル10からキャリ
ヤガスと共に炭素源ガス及び触媒金属源ガスとが縦型炉
芯管11内に供給されると、反応領域において触媒金属
源は直ちに分解して触媒金属を核とする不連続カーボン
ナノチューブが形成される。この不連続カーボンナノチ
ューブは、排出管31の外周面と縦型炉芯管11の内周
面との間隙をせり上がってきた案内ガスにより、排出管
31の開口部31Aから排出管31内に引き込まれる。
【0082】排出管31内に引き込まれたカーボンナノ
ファイバーは、排出管31の中心部に集約されてカーボ
ンナノファイバースライバー糸状糸となり、排出管31
内を案内ガスと共に搬送され、最終的には収集装置で収
集される。
【0083】以上において、この発明につき縦型炉芯管
を有する製造装置を中心にしてカーボンナノファイバー
スライバー糸状糸の製造方法について説明をしたが、縦
型炉芯管の代わりに横型炉芯管を有するカーボンナノフ
ァイバースライバー糸状糸製造装置である場合において
も、炉芯管内及び排出管内での対流発生を有効に防止す
る手段を講ずることにより、縦型炉芯管を備える場合と
同様にしてカーボンナノファイバースライバー糸状糸が
製造されることができる。
【0084】
【実施例】(実施例1)図1に示されるカーボンナノフ
ァイバースライバー糸状糸製造装置において、エジェク
ターの代わりに図8に示される収集装置を用いたカーボ
ンナノファイバースライバー糸状糸製造装置を使用し
て、以下の条件でカーボンナノファイバースライバー糸
状糸を製造した。
【0085】(1)縦型炉芯管11 ・内径:90mm、外径:100mm、長さ:2mの炭
化珪素製パイプ、 ・原料ガス供給ノズルから下端開口部までの長さ:10
00mm、 ・縦型炉芯管内温度分布: ・原料ガス供給ノズルから下方80cm迄の領域(均熱
領域)の温度:1120〜1100℃の温度勾配、 ・前記均熱領域から下方20cm迄の温度(温度低下領
域)の温度:1100〜900℃、 ・原料ガス組成:フェロセン0.12モル%、チオフェ
ン0.10モル%、トルエン5.80モル%、水素9
3.98モル%、 ・原料ガス供給ノズルからのガス供給量:2.6リット
ル/分、 ・第1キャリヤガス供給ノズルからのキャリヤガス(水
素ガス)のガス供給量:8リットル/分、 ・第2キャリヤガス供給ノズルからのキャリヤガス(水
素ガス)のガス供給量:7リットル/分。 (2)排出管31 ・排出管の上方開口部から下端開口部までの長さ:12
0cm、 ・排出管の上方開口部の縁辺と高さに上端部を有する整
流板の長さ:5cm、 ・整流板の枚数:4個、 ・整流板の配置状態:排出管の中心軸線を中心とする放
射状に配置、 ・原料ガス供給ノズルから排出管の上方開口部までの長
さ:80cm、 ・排出管の内径:4cm、 ・排出管の情報開口部の内径:4.4cm、 ・系外の排出管誘導用ダクト内径:15cm、 ・系外の排出管誘導ダクトの長さ:1m、 ・排出管誘導ダクトはクッション箱(1mx1m)を経
て排気ファンに接続される。駆動ガス(空気と窒素との
混合物)100ミリリットル/分をダクト入り側整流装
置を通して供給。
【0086】(3)案内ガス供給手段40 ガス均一供給槽41の内径:20cm、 ガス均一供給槽41の容積:15リットル、 案内ガス供給ノズルからの案内ガス(窒素)の供給量:
15リットル/分(20℃)、 ガス均一供給槽41の圧力:−5mm水柱 上記条件にてカーボンナノファイバースライバー糸状糸
製造装置を10分間運転し、排出管誘導用ダクト出側に
設けた桟(クッションタンク内)に、カーボンナノファ
イバースライバー糸状糸を付着させて収集した。このカ
ーボンナノファイバースライバー糸状糸は直径約3mm
であり、中空状のスライバー糸状糸が束になっていて、
約1cm2で長さ約50cmの束状物になっていた。副
生タール状物によりカーボンナノファイバースライバー
糸状糸が軽く接着された状態になっているために、カー
ボンナノファイバースライバー糸状糸を一本一本に分離
することができなかったので、そのままSEM写真観察
を行って、一本あたり三カ所を観察することにして合計
50本のカーボンナノファイバー(平均外径20nm)
のカーボンナノファイバースライバー糸状糸の繊維軸に
対する平均配向角度を測定したところ、それは9度であ
った。
【0087】(実施例2)排出管の外側に放射状に配置
された、案内ガスの整流板4枚を撤去し、案内ガスが回
転しながら排出管に流入するようにし、系外の排出管誘
導用ダクトの入り側整流器の代わりに45度の角度を有
する案内はねを取り付けて駆動用ガスを流した他は、前
記実施例1と同様の条件でカーボンナノファイバースラ
イバー糸状糸製造装置を運転した。
【0088】桟上に付着したカーボンナノファイバース
ライバー糸状糸の1本を取り出して調査した。カーボン
ナノファイバースライバー糸状糸の直径は約1.5mm
であり、長さが30cmであり、重量が約0.0002
gであった。カーボンナノファイバースライバー糸状糸
の真密度は2g/cm3として、嵩密度は真密度の約
0.02%であった。このカーボンナノファイバースラ
イバー糸状糸の引張強度は約5g/mm2であった。カ
ーボンナノファイバースライバー糸状糸を構成するカー
ボンナノファイバーの平均配向角度は13度であった。
【0089】
【発明の効果】この発明によると、カーボンナノファイ
バーが実質的に一方向に引き揃えられた束になってい
て、電子線放出源として、樹脂、セラミック、及び金属
に対する強化材として有用なカーボンナノファイバース
ライバー糸状糸を提供することができる。この発明に係
るカーボンナノファイバースライバー糸状糸に更に撚り
をかけると糸にすることができ、このようにして得られ
た糸及びカーボンナノファイバースライバー糸状糸を更
に黒鉛化して種々の用途に供することができる。
【0090】この発明によると、前記カーボンナノファ
イバースライバー糸状糸を製造する方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の方法を実施する装置の一例
を示す概略説明図である。
【図2】図2は、この発明の方法を実施する一製造装置
における排出管の一例を示す概略説明図である。
【図3】図3は、この発明の方法を実施する一製造装置
ににおける排出管の他の例を示す概略説明図である。
【図4】図4は、この発明の方法を実施する一製造装置
における排出管のその他の例を示す概略説明図である。
【図5】図5は、この発明の方法を実施する一製造装置
における整流板を示す概略説明図である。
【図6】図6は、この発明の方法を実施する一製造装置
における整流板の配置状態を示す概略説明図である。
【図7】図7は、この発明の方法を実施する一製造装置
における整流板の他の例を示す概略説明図である。
【図8】図8は、この発明の方法を実施する一製造装置
における収集装置を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1…気相成長炭素繊維製造装置、2…原料タンク、3…
ポンプ、4…気化器、5…ヒートブロック、6…第1マ
スフローコントローラ、7…第2マスフローコントロー
ラ、8…第3マスフローコントローラ、9…ヒートチュ
ーブ、10…原料ガス供給ノズル、11…縦型炉芯管、
12…外筒管、12A…内筒管、13…冷却ガス供給ノ
ズル、13A…冷却ガス排出管、14…キャリヤーガス
供給ノズル、14A…ガス整流手段、15…電気炉、1
8…原料ガス供給口、19…分岐管、20…配管、21
…原料供給管、22…配管、23…配管、30…排出手
段、31…排出管、31A…開口部、32…駆動気体噴
出ノズル、33…エジェクター管、40…案内ガス供給
手段、41…ガス均一供給槽、42…案内ガス供給管、
43…フロー調整部、44…整流板、34…排出管誘導
用、51…スライバー糸状糸収集箱兼用ナノファイバー
捕集箱、52…排気ファン、53…スライバー糸状糸収
集用桟、54…ナノファイバー捕集用ネット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L036 MA04 MA19 MA35 MA37 UA06 4L037 CS03 FA02 FA03 FA04 FA05 PA21 PA28 UA04 UA10 UA12 UA20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均外径3〜200nmである不連続カー
    ボンナノファイバーを含有して成る、実質的に撚りのか
    かっていないことを特徴とするカーボンナノファイバー
    スライバー糸状糸。
  2. 【請求項2】平均外径3〜200nmである不連続カー
    ボンナノファイバーを含有して成り、スライバー糸状糸
    の長さ方向に対する前記不連続カーボンナノファイバー
    の向きの平均値が大きくても30度となる撚りのかかっ
    ていることを特徴とするカーボンナノファイバースライ
    バー糸状糸。
  3. 【請求項3】前記不連続カーボンナノファイバーが、中
    空である気相成長炭素繊維であり、その平均外径が5〜
    50nmである前記請求項1又は2に記載のカーボンナ
    ノファイバースライバー糸状糸。
  4. 【請求項4】炉芯管の一端からキャリヤーガスと共に供
    給された炭素源ガスと触媒金属源ガスとから生成した不
    連続カーボンナノファイバーを、炉芯管内に配置された
    排出管内で集束させる工程を有することを特徴とする請
    求項1に記載のカーボンナノファイバースライバー糸状
    糸の製造方法。
  5. 【請求項5】炉芯管の一端からキャリヤーガスと共に供
    給された炭素源ガスと触媒金属源ガスとから生成した不
    連続カーボンナノファイバーを、炉芯管内に配置された
    排出管内で集束させる工程、及び排出管の内部又は排出
    管の外部で集束された糸に撚りをかける工程とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノファイ
    バースライバー糸状糸の製造方法。
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