JP2001162923A - 被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方法 - Google Patents
被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方法Info
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- JP2001162923A JP2001162923A JP34768699A JP34768699A JP2001162923A JP 2001162923 A JP2001162923 A JP 2001162923A JP 34768699 A JP34768699 A JP 34768699A JP 34768699 A JP34768699 A JP 34768699A JP 2001162923 A JP2001162923 A JP 2001162923A
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 染料の発色性、及び耐水性に優れ、且つイン
ク吸収性に優れたインクジェット記録方法による記録に
好適に使用することができる被記録媒体及びこれを用い
たインクジェット記録方法を提供すること。 【解決手段】 バテライト型構造を有する炭酸カルシウ
ムを含む被記録媒体、顔料とバインダーからなるインク
受容層を基材上に設けた被記録媒体において、顔料とし
てバテライト型構造を有する炭酸カルシウムを含む被記
録媒体、繊維状物質に、バテライト型構造を有する炭酸
カルシウムを内添して抄紙してなる被記録媒体、インク
ジェット記録方法、及び被記録媒体の製造方法。
ク吸収性に優れたインクジェット記録方法による記録に
好適に使用することができる被記録媒体及びこれを用い
たインクジェット記録方法を提供すること。 【解決手段】 バテライト型構造を有する炭酸カルシウ
ムを含む被記録媒体、顔料とバインダーからなるインク
受容層を基材上に設けた被記録媒体において、顔料とし
てバテライト型構造を有する炭酸カルシウムを含む被記
録媒体、繊維状物質に、バテライト型構造を有する炭酸
カルシウムを内添して抄紙してなる被記録媒体、インク
ジェット記録方法、及び被記録媒体の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクを用い
た記録に適する被記録媒体、この被記録媒体を用いたイ
ンクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方
法に関する。
た記録に適する被記録媒体、この被記録媒体を用いたイ
ンクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクの微
小液滴を種々の作動原理により飛翔させて、紙等の被記
録媒体に付着させ、画像、文字等の記録を行なう方式で
ある。インクジェット記録方法は、高速低騒音である、
多色化が容易である、記録パターンの融通性が大きい、
現像・定着が不要である等の特徴があり、各種画像の記
録装置として情報機器をはじめ各種の用途において急速
に普及している。
小液滴を種々の作動原理により飛翔させて、紙等の被記
録媒体に付着させ、画像、文字等の記録を行なう方式で
ある。インクジェット記録方法は、高速低騒音である、
多色化が容易である、記録パターンの融通性が大きい、
現像・定着が不要である等の特徴があり、各種画像の記
録装置として情報機器をはじめ各種の用途において急速
に普及している。
【0003】更に、多色インクを用いたインクジェット
記録方法により形成される画像は、製版方式による多色
印刷や、カラー写真方式による印画と比較して遜色のな
い記録を得ることも可能である。画像の作成部数が少な
い場合には、通常の多色印刷や印画によるよりも安価で
作成できることから、フルカラー画像記録分野に広く応
用されつつある。上述のようなインクジェット記録方法
に適した被記録媒体として、これまで種々の提案が為さ
れいる。その中でも、近年、炭酸カルシウムを顔料とし
て用いる被記録媒体が注目されている。
記録方法により形成される画像は、製版方式による多色
印刷や、カラー写真方式による印画と比較して遜色のな
い記録を得ることも可能である。画像の作成部数が少な
い場合には、通常の多色印刷や印画によるよりも安価で
作成できることから、フルカラー画像記録分野に広く応
用されつつある。上述のようなインクジェット記録方法
に適した被記録媒体として、これまで種々の提案が為さ
れいる。その中でも、近年、炭酸カルシウムを顔料とし
て用いる被記録媒体が注目されている。
【0004】特公平4−50435号公報には、粒子径
0.5〜30μmの中空球状のバテライト型炭酸カルシ
ウムを含む嵩高の中性紙が提案されている。又、特公平
7−4962号公報、及び特公平7−4963号公報に
は、カルサイト型構造を有する炭酸カルシウムを含有す
る被記録媒体が提案されている。特公平7−4964号
公報には、カルサイト若しくはアラゴナイト型構造を有
する特定の比表面積の炭酸カルシウムを含有する被記録
媒体が提案されている。更には、特開平11−2030
1号公報には、特定の粒子径を有する炭酸カルシウムよ
りなるインク受容層を有する被記録媒体が提案されてい
る。
0.5〜30μmの中空球状のバテライト型炭酸カルシ
ウムを含む嵩高の中性紙が提案されている。又、特公平
7−4962号公報、及び特公平7−4963号公報に
は、カルサイト型構造を有する炭酸カルシウムを含有す
る被記録媒体が提案されている。特公平7−4964号
公報には、カルサイト若しくはアラゴナイト型構造を有
する特定の比表面積の炭酸カルシウムを含有する被記録
媒体が提案されている。更には、特開平11−2030
1号公報には、特定の粒子径を有する炭酸カルシウムよ
りなるインク受容層を有する被記録媒体が提案されてい
る。
【0005】しかしながら、上記の何れの提案も、イン
クジェット記録方法による記録に用いた場合、被記録媒
体のインク吸収性や表面性はコントロールできるもの
の、画像を形成している染料の耐水性や発色性について
は満足なものが得られなかった。
クジェット記録方法による記録に用いた場合、被記録媒
体のインク吸収性や表面性はコントロールできるもの
の、画像を形成している染料の耐水性や発色性について
は満足なものが得られなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決する目的で為されたものであり、染料の発色
性、及び耐水性に優れ、且つインク吸収性に優れたイン
クジェット記録方法による記録に好適に使用することが
できる被記録媒体及びこれを用いたインクジェット記録
方法を提供することにある。
点を解決する目的で為されたものであり、染料の発色
性、及び耐水性に優れ、且つインク吸収性に優れたイン
クジェット記録方法による記録に好適に使用することが
できる被記録媒体及びこれを用いたインクジェット記録
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、バテライト
型構造を有する炭酸カルシウムを含むことを特徴とする
被記録媒体、顔料とバインダーからなるインク受容層を
基材上に設けた被記録媒体において、顔料としてバテラ
イト型構造を有する炭酸カルシウムを含むことを特徴と
する被記録媒体、繊維状物質に、バテライト型構造を有
する炭酸カルシウムを内添して抄紙してなることを特徴
とする被記録媒体を提供する。
発明によって達成される。即ち、本発明は、バテライト
型構造を有する炭酸カルシウムを含むことを特徴とする
被記録媒体、顔料とバインダーからなるインク受容層を
基材上に設けた被記録媒体において、顔料としてバテラ
イト型構造を有する炭酸カルシウムを含むことを特徴と
する被記録媒体、繊維状物質に、バテライト型構造を有
する炭酸カルシウムを内添して抄紙してなることを特徴
とする被記録媒体を提供する。
【0008】又、本発明は、インクの液滴を微細孔から
吐出させ、被記録媒体に付与して印字を行うインクジェ
ット記録方法において、被記録媒体として上記本発明の
被記録媒体を使用することを特徴とするインクジェット
記録方法、及びバテライト型構造を有する炭酸カルシウ
ムを含む分散液を、基材上に塗布するか、又は繊維状物
質を含むスラリー中に添加して抄紙することを特徴とす
る被記録媒体の製造方法を提供する。
吐出させ、被記録媒体に付与して印字を行うインクジェ
ット記録方法において、被記録媒体として上記本発明の
被記録媒体を使用することを特徴とするインクジェット
記録方法、及びバテライト型構造を有する炭酸カルシウ
ムを含む分散液を、基材上に塗布するか、又は繊維状物
質を含むスラリー中に添加して抄紙することを特徴とす
る被記録媒体の製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明の被記録媒体は、
少なくとも、バテライト型構造を有する炭酸カルシウム
を必須成分として含有する被記録媒体である。例えば、
バテライト型構造を有する炭酸カルシウムが、繊維状物
質中に、原料調製の段階から内添された構成、又は基材
上に主としてバテライト型構造を有する炭酸カルシウム
及びバインダーからなるインク受容層を設けた構成であ
る。
本発明を更に詳しく説明する。本発明の被記録媒体は、
少なくとも、バテライト型構造を有する炭酸カルシウム
を必須成分として含有する被記録媒体である。例えば、
バテライト型構造を有する炭酸カルシウムが、繊維状物
質中に、原料調製の段階から内添された構成、又は基材
上に主としてバテライト型構造を有する炭酸カルシウム
及びバインダーからなるインク受容層を設けた構成であ
る。
【0010】炭酸カルシウムの中でバテライト構造を有
するものは、インク中の染料の定着性が良く、他の構造
を有する炭酸カルシウムと比較して染料の耐水性が優れ
ており、被記録媒体のインク受容層又は被記録媒体の填
料に用いる材料としては最も好ましい。本発明で好適に
用いられるバテライト構造を有する炭酸カルシウムは、
水を加えて得られた石灰乳に炭酸ガスを加えて得られる
炭酸ガス化合法や、炭酸塩を塩化カルシウム水溶液等と
反応させて得られる炭酸塩溶液化合法等の公知の方法で
製造することができる。
するものは、インク中の染料の定着性が良く、他の構造
を有する炭酸カルシウムと比較して染料の耐水性が優れ
ており、被記録媒体のインク受容層又は被記録媒体の填
料に用いる材料としては最も好ましい。本発明で好適に
用いられるバテライト構造を有する炭酸カルシウムは、
水を加えて得られた石灰乳に炭酸ガスを加えて得られる
炭酸ガス化合法や、炭酸塩を塩化カルシウム水溶液等と
反応させて得られる炭酸塩溶液化合法等の公知の方法で
製造することができる。
【0011】更には、バテライト型炭酸カルシウムの結
晶相の安定化の目的で、特公平4−51488号公報等
に記載されているような表面を酸処理したものや、特開
平10−53412号公報に記載されているような、尿
素と炭酸アンモニウム系化合物と加熱条件下で反応させ
る方法で合成されたものも好適に用いられる。
晶相の安定化の目的で、特公平4−51488号公報等
に記載されているような表面を酸処理したものや、特開
平10−53412号公報に記載されているような、尿
素と炭酸アンモニウム系化合物と加熱条件下で反応させ
る方法で合成されたものも好適に用いられる。
【0012】バテライト型構造を有する炭酸カルシウム
の形状は、通常球状となるが、本発明では形状は特に規
定されるものではなく、円板状等であってもよい。本発
明で用いるバテライト型構造を有する炭酸カルシウムの
一次粒子の平均粒子径は、好ましくは0.3μm以下、
より好ましくは0.2μm以下であり、下限は特にな
い。一次粒子の平均粒子径が0.3μmより大きい場合
には、インク中の染料を十分に吸着・固定することがで
きなくなり、染料の耐水性や発色性が落ちる恐れがあ
る。
の形状は、通常球状となるが、本発明では形状は特に規
定されるものではなく、円板状等であってもよい。本発
明で用いるバテライト型構造を有する炭酸カルシウムの
一次粒子の平均粒子径は、好ましくは0.3μm以下、
より好ましくは0.2μm以下であり、下限は特にな
い。一次粒子の平均粒子径が0.3μmより大きい場合
には、インク中の染料を十分に吸着・固定することがで
きなくなり、染料の耐水性や発色性が落ちる恐れがあ
る。
【0013】又、二次粒子の平均粒子径は、2μm以下
が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。二次粒子
の平均粒子径が2μmを上回ると、形成される被記録媒
体が白もやがかったり、被記録媒体の平滑性が損なわれ
たりして、インクの発色性が損なわれる恐れがある。
が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。二次粒子
の平均粒子径が2μmを上回ると、形成される被記録媒
体が白もやがかったり、被記録媒体の平滑性が損なわれ
たりして、インクの発色性が損なわれる恐れがある。
【0014】本発明で用いるバテライト型構造を有する
炭酸カルシウムのBET比表面積は、5〜500m2/
gの範囲が好ましい。より好ましくは10〜500m2
/g、更に好ましくは20〜400m2/gの範囲であ
る。BET比表面積が上記範囲の下限よりも小さい場合
には、インク中の染料を十分に吸着・固定することがで
きなくなり、染料の発色性や耐水性が落ちる恐れがあ
る。上記範囲の上限より大きい場合には、インク中の溶
媒の吸収性が劣る恐れがあるとともに、顔料(バテライ
ト型構造を有する炭酸カルシウム)を分散良く基材上に
塗工できなくなる恐れがある。
炭酸カルシウムのBET比表面積は、5〜500m2/
gの範囲が好ましい。より好ましくは10〜500m2
/g、更に好ましくは20〜400m2/gの範囲であ
る。BET比表面積が上記範囲の下限よりも小さい場合
には、インク中の染料を十分に吸着・固定することがで
きなくなり、染料の発色性や耐水性が落ちる恐れがあ
る。上記範囲の上限より大きい場合には、インク中の溶
媒の吸収性が劣る恐れがあるとともに、顔料(バテライ
ト型構造を有する炭酸カルシウム)を分散良く基材上に
塗工できなくなる恐れがある。
【0015】本発明の被記録媒体は、バテライト型構造
を有する炭酸カルシウム以外に、例えば、従来公知の炭
酸カルシウム、シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、水
酸化アルミニウム、ゼオライト、ケイソウ土、カオリン
クレー、焼成クレー、タルク、硫酸バリウム、二酸化チ
タン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、ハイドロタルサイト類等の無機顔料も併用
することができる。他の無機顔料と併用する場合には、
バテライト型構造を有する炭酸カルシウムが全顔料の少
なくとも10重量%以上、好ましくは30重量%を占め
ることが必要であり、バテライト型構造を有する炭酸カ
ルシウムの量が少なすぎると本発明の効果が充分には得
られない。
を有する炭酸カルシウム以外に、例えば、従来公知の炭
酸カルシウム、シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、水
酸化アルミニウム、ゼオライト、ケイソウ土、カオリン
クレー、焼成クレー、タルク、硫酸バリウム、二酸化チ
タン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、ハイドロタルサイト類等の無機顔料も併用
することができる。他の無機顔料と併用する場合には、
バテライト型構造を有する炭酸カルシウムが全顔料の少
なくとも10重量%以上、好ましくは30重量%を占め
ることが必要であり、バテライト型構造を有する炭酸カ
ルシウムの量が少なすぎると本発明の効果が充分には得
られない。
【0016】本発明の被記録媒体がインク受容層を有す
る形態の場合には、バテライト型構造を有する炭酸カル
シウムとインク受容層を構成するバインダーとしては、
水溶性高分子及び水分散性高分子の中から自由に選択し
て用いることができる。例えば、ポリビニルアルコール
又はその変性体(カチオン変性体、アニオン変性体、シ
ラノール変性体)、澱粉又はその変性体(酸化変性体、
エーテル化変性体)、ゼラチン又はその変性体、カゼイ
ン又はその変性体、カルボキシメチルセルロース、アラ
ビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、SBR
ラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート
−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテッ
クス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、ポリビ
ニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、ア
クリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらの水
溶性高分子及び水分散性高分子は、単独で或いは複数種
混合して用いることができる。
る形態の場合には、バテライト型構造を有する炭酸カル
シウムとインク受容層を構成するバインダーとしては、
水溶性高分子及び水分散性高分子の中から自由に選択し
て用いることができる。例えば、ポリビニルアルコール
又はその変性体(カチオン変性体、アニオン変性体、シ
ラノール変性体)、澱粉又はその変性体(酸化変性体、
エーテル化変性体)、ゼラチン又はその変性体、カゼイ
ン又はその変性体、カルボキシメチルセルロース、アラ
ビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、SBR
ラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート
−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテッ
クス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、ポリビ
ニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、ア
クリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらの水
溶性高分子及び水分散性高分子は、単独で或いは複数種
混合して用いることができる。
【0017】顔料(バテライト型構造を有する炭酸カル
シウム及び他の顔料を含む)とバインダーの固形分混合
比は、顔料:バインダー=1:1〜30:1の間から任
意に選択することができる。より好ましい範囲は、顔
料:バインダー=5:1〜25:1である。バインダー
の量が上記範囲よりも少ない場合は、インク受容層の機
械的強度が不足して、インク受容層にひび割れや粉落ち
が発生しやすくなり、上記範囲よりも多い場合は、イン
ク受容層の細孔容積が少なくなってインクの吸収性が悪
くなる傾向がある。
シウム及び他の顔料を含む)とバインダーの固形分混合
比は、顔料:バインダー=1:1〜30:1の間から任
意に選択することができる。より好ましい範囲は、顔
料:バインダー=5:1〜25:1である。バインダー
の量が上記範囲よりも少ない場合は、インク受容層の機
械的強度が不足して、インク受容層にひび割れや粉落ち
が発生しやすくなり、上記範囲よりも多い場合は、イン
ク受容層の細孔容積が少なくなってインクの吸収性が悪
くなる傾向がある。
【0018】上記顔料及びバインダーから構成されるイ
ンク受容層には、必要に応じて他の成分、例えば、分散
剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面
活性剤、消泡剤、耐水化剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、
浸透剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、防腐剤、防バイ剤等を必要に応じて添加すること
も可能である。
ンク受容層には、必要に応じて他の成分、例えば、分散
剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面
活性剤、消泡剤、耐水化剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、
浸透剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、防腐剤、防バイ剤等を必要に応じて添加すること
も可能である。
【0019】本発明の被記録媒体の基材としては、例え
ば、適度のサイジングを施した紙、無サイズ紙、ポリエ
チレン等を用いたレジンコート紙等の紙類;熱可塑性フ
ィルムのようなシート状物質;及び布帛等が使用でき
る。基材として熱可塑性フィルムを用いる場合は、具体
的には、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリメチルメタクリレート、酢酸セルロー
ス、ポリエチレン、ポリカーボネート等の透明フィルム
や、顔料の充填又は微細な発泡により不透明化したフィ
ルムを用いることができる。
ば、適度のサイジングを施した紙、無サイズ紙、ポリエ
チレン等を用いたレジンコート紙等の紙類;熱可塑性フ
ィルムのようなシート状物質;及び布帛等が使用でき
る。基材として熱可塑性フィルムを用いる場合は、具体
的には、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリメチルメタクリレート、酢酸セルロー
ス、ポリエチレン、ポリカーボネート等の透明フィルム
や、顔料の充填又は微細な発泡により不透明化したフィ
ルムを用いることができる。
【0020】本発明の被記録媒体において、基材上にイ
ンク受容層を形成する方法としては、上記のバテライト
型構造を有する炭酸カルシウム及びバインダーを含む分
散液を塗工機を用いて基材上に塗布・乾燥する方法を用
いることができる。
ンク受容層を形成する方法としては、上記のバテライト
型構造を有する炭酸カルシウム及びバインダーを含む分
散液を塗工機を用いて基材上に塗布・乾燥する方法を用
いることができる。
【0021】塗工方法としては、一般に用いられている
ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコータ
ー、ブラッシュコーター、カーテンコーター、バーコー
ター、グラビアコーター、スプレー装置等による塗工技
術を採用することができる。分散液の塗布量は、乾燥固
形分換算で好ましくは0.5〜60g/m2、より好ま
しくは5〜45g/m2である。又、必要に応じて塗工
後にカレンダーロール等を用いてインク受容層の表面平
滑性を良くすることも可能である。
ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコータ
ー、ブラッシュコーター、カーテンコーター、バーコー
ター、グラビアコーター、スプレー装置等による塗工技
術を採用することができる。分散液の塗布量は、乾燥固
形分換算で好ましくは0.5〜60g/m2、より好ま
しくは5〜45g/m2である。又、必要に応じて塗工
後にカレンダーロール等を用いてインク受容層の表面平
滑性を良くすることも可能である。
【0022】又、本発明のバテライト型構造を有する炭
酸カルシウムを内添したタイプの被記録媒体は、バテラ
イト型構造を有する炭酸カルシウム(又はその分散液)
を抄紙工程において繊維状物質を含むスラリー中に添加
する内添法を用いて製造することが好ましい。この場
合、バテライト型構造を有する炭酸カルシウムの内添量
は、パルプ固形分重量に対して0.1〜30重量%、好
ましくは0.5〜25重量%である。バテライト型構造
を有する炭酸カルシウムの内添量が上記範囲を外れると
本発明の目的が充分には達成されない。かかる方法で
は、必要に応じて紙力向上剤、歩留まり向上剤、着色剤
を同時に添加して用いることができる。歩留まり向上剤
としては、例えば、カチオン化澱粉、ジシアンジアミド
ホルマリン縮合物等のカチオン性歩留まり向上剤;アニ
オン性ポリアクリルアマイド、アニオン性コロイダルシ
リカ等のアニオン性歩留まり向上剤を単独又は併用して
用いることができる。
酸カルシウムを内添したタイプの被記録媒体は、バテラ
イト型構造を有する炭酸カルシウム(又はその分散液)
を抄紙工程において繊維状物質を含むスラリー中に添加
する内添法を用いて製造することが好ましい。この場
合、バテライト型構造を有する炭酸カルシウムの内添量
は、パルプ固形分重量に対して0.1〜30重量%、好
ましくは0.5〜25重量%である。バテライト型構造
を有する炭酸カルシウムの内添量が上記範囲を外れると
本発明の目的が充分には達成されない。かかる方法で
は、必要に応じて紙力向上剤、歩留まり向上剤、着色剤
を同時に添加して用いることができる。歩留まり向上剤
としては、例えば、カチオン化澱粉、ジシアンジアミド
ホルマリン縮合物等のカチオン性歩留まり向上剤;アニ
オン性ポリアクリルアマイド、アニオン性コロイダルシ
リカ等のアニオン性歩留まり向上剤を単独又は併用して
用いることができる。
【0023】本発明の被記録媒体に対して記録を行う際
に使用されるインクは、主として色材(染料又は顔
料)、水溶性有機溶剤及び水を含むものであることが好
ましい。染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、
塩基性染料、反応性染料、食用色素等に代表される水溶
性染料が好ましく、上記の被記録媒体との組み合わせ
で、印字物に定着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性
等、その他の要求される性能を満たす画像を与えるもの
であれば何れでもよい。
に使用されるインクは、主として色材(染料又は顔
料)、水溶性有機溶剤及び水を含むものであることが好
ましい。染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、
塩基性染料、反応性染料、食用色素等に代表される水溶
性染料が好ましく、上記の被記録媒体との組み合わせ
で、印字物に定着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性
等、その他の要求される性能を満たす画像を与えるもの
であれば何れでもよい。
【0024】水溶性染料は、一般に水又は水と有機溶剤
からなる溶媒中に溶解して使用する。これらの溶媒成分
としては、好ましくは水と水溶性の各種有機溶剤等との
混合物が使用されるが、インク中の水分含有量が、イン
ク全量に対して好ましくは20〜90重量%、より好ま
しくは60〜90重量%の範囲内となるように調整する
ことが良い。
からなる溶媒中に溶解して使用する。これらの溶媒成分
としては、好ましくは水と水溶性の各種有機溶剤等との
混合物が使用されるが、インク中の水分含有量が、イン
ク全量に対して好ましくは20〜90重量%、より好ま
しくは60〜90重量%の範囲内となるように調整する
ことが良い。
【0025】上記水溶性の有機溶剤としては、例えば、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール等の炭素数が1〜4の
低級アルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコ
ール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレン
グリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコ
ール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等
のアルキレン基が2〜6個の炭素数を含むアルキレンポ
リオール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコーメルモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級
アルキルエーテル類等が挙げられる。
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール等の炭素数が1〜4の
低級アルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコ
ール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレン
グリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコ
ール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等
のアルキレン基が2〜6個の炭素数を含むアルキレンポ
リオール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコーメルモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級
アルキルエーテル類等が挙げられる。
【0026】これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
ジエチレングリコール等の多価アルコール類;トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級ア
ルキルエーテル類が特に好ましい。多価アルコール類
は、インク中の水が蒸発し、水溶性染料が析出すること
に基づくノズルの目詰まりを防止するための潤滑剤とし
ての効果が大きいため、特に好ましい。
ジエチレングリコール等の多価アルコール類;トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級ア
ルキルエーテル類が特に好ましい。多価アルコール類
は、インク中の水が蒸発し、水溶性染料が析出すること
に基づくノズルの目詰まりを防止するための潤滑剤とし
ての効果が大きいため、特に好ましい。
【0027】上記インクには可溶化剤を加えることもで
きる。代表的な可溶化剤は、含窒素複素環式ケトン類で
あり、その目的とする作用は、水溶性染料の溶媒に対す
る溶解性を飛躍的に向上させることにある。含窒素複素
環式ケトン類としては、例えば、N−メチル−2−ピロ
リドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好
ましい。更にインクの特性の改善のために、例えば、粘
度調整剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調整剤、
比抵抗調整剤等の添加剤を加えることもできる。
きる。代表的な可溶化剤は、含窒素複素環式ケトン類で
あり、その目的とする作用は、水溶性染料の溶媒に対す
る溶解性を飛躍的に向上させることにある。含窒素複素
環式ケトン類としては、例えば、N−メチル−2−ピロ
リドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好
ましい。更にインクの特性の改善のために、例えば、粘
度調整剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調整剤、
比抵抗調整剤等の添加剤を加えることもできる。
【0028】本発明の被記録媒体にインクを付与して記
録を行う方法としては、インクジェット記録方法が最も
好ましい。該記録方法は、インクをノズルより効果的に
離脱させて、被記録媒体にインクを付与し得る方法であ
ればいかなる方法でもよい。特に、特開昭54−599
36号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作
用を受けたインクが急激な体積変化を生じ、この状態変
化による作用力によって、インク液滴をノズルから吐出
させるインクジェット方式は有効に使用することができ
る。
録を行う方法としては、インクジェット記録方法が最も
好ましい。該記録方法は、インクをノズルより効果的に
離脱させて、被記録媒体にインクを付与し得る方法であ
ればいかなる方法でもよい。特に、特開昭54−599
36号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作
用を受けたインクが急激な体積変化を生じ、この状態変
化による作用力によって、インク液滴をノズルから吐出
させるインクジェット方式は有効に使用することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更
に具体的に説明する。尚、文中「部」及び「%」とある
のは、特に断りのない限り重量基準である。又、実施例
に関する諸物性の測定は下記の要領で行なった。 1)BET比表面積 合成した炭酸カルシウムを、十分加熱・脱気してから窒
素吸着脱離法を用いて測定した(カンタクローム製、商
品名:オートソーブ1)。尚、BET比表面積の計算は
Brunauerらの方法を用いた(J.Am.Chem.Soc.、60巻、309、
1938年)。 2)X線回折試験 X線回折装置(理学電機製)を用いて行なった。
に具体的に説明する。尚、文中「部」及び「%」とある
のは、特に断りのない限り重量基準である。又、実施例
に関する諸物性の測定は下記の要領で行なった。 1)BET比表面積 合成した炭酸カルシウムを、十分加熱・脱気してから窒
素吸着脱離法を用いて測定した(カンタクローム製、商
品名:オートソーブ1)。尚、BET比表面積の計算は
Brunauerらの方法を用いた(J.Am.Chem.Soc.、60巻、309、
1938年)。 2)X線回折試験 X線回折装置(理学電機製)を用いて行なった。
【0030】3)炭酸カルシウムの形状観察(粒子形
状、一次粒子及び二次粒子の平均粒子径) 合成した炭酸カルシウムをイオン交換水に分散させてコ
ロジオン膜上に滴下して測定用試料を作り、走査型電子
顕微鏡で観察した。平均粒子径の測定は、一次粒子又は
二次粒子を観察し、それぞれの長軸と短軸の平均値を各
粒子の粒子径として、それぞれ200個以上の平均から
求めた。
状、一次粒子及び二次粒子の平均粒子径) 合成した炭酸カルシウムをイオン交換水に分散させてコ
ロジオン膜上に滴下して測定用試料を作り、走査型電子
顕微鏡で観察した。平均粒子径の測定は、一次粒子又は
二次粒子を観察し、それぞれの長軸と短軸の平均値を各
粒子の粒子径として、それぞれ200個以上の平均から
求めた。
【0031】4)印字特性 1mm当たり16本の割合のノズル間隔で、128本の
ノズルを備えたインクジェット記録ヘッドをY(イエロ
ー色)、M(マゼンタ色)、C(シアン色)、及びBk
(ブラック色)の4色分備えたインクジェットプリンタ
ーを用い、下記組成のインクにより、インクジェット記
録を行なって、形成された画像の画像濃度、インクの溢
れ、及び形成された画像の耐水性について評価した。
ノズルを備えたインクジェット記録ヘッドをY(イエロ
ー色)、M(マゼンタ色)、C(シアン色)、及びBk
(ブラック色)の4色分備えたインクジェットプリンタ
ーを用い、下記組成のインクにより、インクジェット記
録を行なって、形成された画像の画像濃度、インクの溢
れ、及び形成された画像の耐水性について評価した。
【0032】(1)画像濃度 Bkインクでベタ印字した画像の画像濃度を、マクベス
反射濃度計RD−918を用いて評価した。 (2)溢れ Y、M、C、及びBkそれぞれのインクを単色又は多色
でベタ印字した後の被記録媒体表面の溢れを目視で観察
し、以下の基準で評価した。尚、単色ベタ印字でのイン
ク量を100%として換算した。 ◎:インク量300%で発生していない。 ○:インク量200%で発生していない。 △:インク量100%で発生していない。 ×:インク量100%で発生する。
反射濃度計RD−918を用いて評価した。 (2)溢れ Y、M、C、及びBkそれぞれのインクを単色又は多色
でベタ印字した後の被記録媒体表面の溢れを目視で観察
し、以下の基準で評価した。尚、単色ベタ印字でのイン
ク量を100%として換算した。 ◎:インク量300%で発生していない。 ○:インク量200%で発生していない。 △:インク量100%で発生していない。 ×:インク量100%で発生する。
【0033】(3)耐水性 下記の組成のMインクを単色でベタ印字した後の被記録
媒体を、流水中に3分間浸漬後、自然乾燥し、下記式に
より耐水度を求め、以下の基準で評価した。 耐水度(%)=(流水浸漬後の画像濃度/流水浸漬前の
画像濃度)×100 ◎:耐水度が95%以上のもの。 ○:耐水度が95%未満88以上のもの。 △:耐水度が88%未満70%未満のもの。 ×:耐水度が70%未満のもの。
媒体を、流水中に3分間浸漬後、自然乾燥し、下記式に
より耐水度を求め、以下の基準で評価した。 耐水度(%)=(流水浸漬後の画像濃度/流水浸漬前の
画像濃度)×100 ◎:耐水度が95%以上のもの。 ○:耐水度が95%未満88以上のもの。 △:耐水度が88%未満70%未満のもの。 ×:耐水度が70%未満のもの。
【0034】(インク組成) ・下記染料 5部 ・ジエチレングリコール 10部 ・ポリエチレングリコール 10部 ・水 75部 (染料) ・Yインク:C.I.ダイレクトイエロー86 ・Mインク:C.I.アシッドレッド35 ・Cインク:C.I.ダイレクトブルー199 ・Bkインク:C.I.フードブラック2
【0035】(炭酸カルシウムaの製造)炭酸カルシウ
ムaを下記の方法で製造した。即ち、硝酸カルシウム4
水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤としてアル
キルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸カル
シウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混合
し、密閉容器中にて、115℃で1時間加熱して反応を
行なった。
ムaを下記の方法で製造した。即ち、硝酸カルシウム4
水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤としてアル
キルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸カル
シウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混合
し、密閉容器中にて、115℃で1時間加熱して反応を
行なった。
【0036】この反応生成物に60モルの水を加えて攪
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムaを得た。こ
の炭酸カルシウムaをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの一次粒子の平均径、二次粒子の平均径
及びBET比表面積を示す。
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムaを得た。こ
の炭酸カルシウムaをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの一次粒子の平均径、二次粒子の平均径
及びBET比表面積を示す。
【0037】(炭酸カルシウムbの製造)硝酸カルシウ
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、120℃で2時間加熱して反応
を行なった。
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、120℃で2時間加熱して反応
を行なった。
【0038】この反応生成物に60モルの水を加えて攪
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムbを得た。こ
の炭酸カルシウムbをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムbを得た。こ
の炭酸カルシウムbをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
【0039】(炭酸カルシウムcの製造)硝酸カルシウ
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、120℃で2時間加熱して反応
を行なった。
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、120℃で2時間加熱して反応
を行なった。
【0040】この反応生成物に12モルの水を加えて攪
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムcを得た。こ
の炭酸カルシウムcをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの一次粒子の平均径、二次粒子の平均径
及びBET比表面積を示す。
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムcを得た。こ
の炭酸カルシウムcをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの一次粒子の平均径、二次粒子の平均径
及びBET比表面積を示す。
【0041】(炭酸カルシウムdの製造)硝酸カルシウ
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、120℃で12時間加熱して反
応を行なった。
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、120℃で12時間加熱して反
応を行なった。
【0042】この反応生成物に20モルの水を加えて攪
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムdを得た。こ
の炭酸カルシウムdをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムdを得た。こ
の炭酸カルシウムdをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
【0043】(炭酸カルシウムeの製造)硝酸カルシウ
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、125℃で16時間加熱して反
応を行なった。
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、125℃で16時間加熱して反
応を行なった。
【0044】この反応生成物に15モルの水を加えて攪
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムeを得た。こ
の炭酸カルシウムeをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムeを得た。こ
の炭酸カルシウムeをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、バテライト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
【0045】(炭酸カルシウムfの製造)硝酸カルシウ
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、200℃で30分加熱して反応
を行なった。
ム4水塩を1モル、尿素を2モル及び界面活性剤として
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを、前記硝酸
カルシウム4水塩と尿素の合計重量に対して0.1%混
合し、密閉容器中にて、200℃で30分加熱して反応
を行なった。
【0046】この反応生成物に80モルの水を加えて攪
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムfを得た。こ
の炭酸カルシウムfをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、カルサイト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
拌した後、ろ過、乾燥して炭酸カルシウムfを得た。こ
の炭酸カルシウムfをX線回折により結晶相を調べたと
ころ、カルサイト型構造を示した。次いで、電子顕微鏡
観察を行なったところ、球状を呈していた。表1に上記
炭酸カルシウムの粒子の平均径、二次粒子の平均径及び
BET比表面積を示す。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例1〜5)ポリビニルアルコール
(日本合成化学工業製、商品名ゴーセノールNH18)
をイオン交換水に溶解・分散して10%の溶液を得た。
合成した炭酸カルシウムa〜eを同じようにイオン交換
水に分散して15%の分散液を得た。上記炭酸カルシウ
ムa〜eとポリビニルアルコール溶液を、ポリビニルア
ルコール固形分と炭酸カルシウム固形分が重量混合比で
1:5になる量をそれぞれ計量して、混ぜ合わせて撹拌
して混合分散液を得た。前記混合分散液を、上質紙(大
昭和製紙製、商品名しらおい157)上に20g/m2
でエアーナイフコートして、105℃で10分間乾燥
し、厚さ30μmのインク受容層を有する被記録媒体a
〜eを得た。作成した被記録媒体の印字特性を表2に示
す。
(日本合成化学工業製、商品名ゴーセノールNH18)
をイオン交換水に溶解・分散して10%の溶液を得た。
合成した炭酸カルシウムa〜eを同じようにイオン交換
水に分散して15%の分散液を得た。上記炭酸カルシウ
ムa〜eとポリビニルアルコール溶液を、ポリビニルア
ルコール固形分と炭酸カルシウム固形分が重量混合比で
1:5になる量をそれぞれ計量して、混ぜ合わせて撹拌
して混合分散液を得た。前記混合分散液を、上質紙(大
昭和製紙製、商品名しらおい157)上に20g/m2
でエアーナイフコートして、105℃で10分間乾燥
し、厚さ30μmのインク受容層を有する被記録媒体a
〜eを得た。作成した被記録媒体の印字特性を表2に示
す。
【0049】(比較例1)炭酸カルシウムとしてカルサ
イト型構造を有する炭酸カルシウムfを用いた以外は実
施例1〜5と同様にして被記録媒体kを作成した。作成
した被記録媒体の印字特性を表2に示す。
イト型構造を有する炭酸カルシウムfを用いた以外は実
施例1〜5と同様にして被記録媒体kを作成した。作成
した被記録媒体の印字特性を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】(実施例6〜10)原料パルプとしてフリ
ーネス(C.S.F.)370mlの広葉樹さらしクラ
フトパルプ(LBKP)80部及び針葉樹クラフトパル
プ410ml(NBKP)の20部を使用し、これに填
材として炭酸カルシウムa〜eをパルプ固形分に対して
20%内添させ、更に抄紙直前にポリアクリルアマイド
系歩留まり向上剤(星光化学工業製、商品名パールフロ
ックFR−X)を、パルプ固形分に対して0.04%添
加し、TAPPI標準シートフォーマーを用いて坪量9
0g/m2に抄紙した。次に、濃度2%の酸化澱粉(日
本食品製、商品名MS3800)溶液をサイズプレス装
置にて付着させて被記録媒体f〜jを得た。作成した被
記録媒体の印字特性を表3に示す。
ーネス(C.S.F.)370mlの広葉樹さらしクラ
フトパルプ(LBKP)80部及び針葉樹クラフトパル
プ410ml(NBKP)の20部を使用し、これに填
材として炭酸カルシウムa〜eをパルプ固形分に対して
20%内添させ、更に抄紙直前にポリアクリルアマイド
系歩留まり向上剤(星光化学工業製、商品名パールフロ
ックFR−X)を、パルプ固形分に対して0.04%添
加し、TAPPI標準シートフォーマーを用いて坪量9
0g/m2に抄紙した。次に、濃度2%の酸化澱粉(日
本食品製、商品名MS3800)溶液をサイズプレス装
置にて付着させて被記録媒体f〜jを得た。作成した被
記録媒体の印字特性を表3に示す。
【0052】(比較例2)炭酸カルシウムとしてカルサ
イト型構造を有する炭酸カルシウムfを用いた以外は実
施例6〜10と同様にして被記録媒体l(エル)を作成
した。作成した被記録媒体の印字特性を表3に示す。
イト型構造を有する炭酸カルシウムfを用いた以外は実
施例6〜10と同様にして被記録媒体l(エル)を作成
した。作成した被記録媒体の印字特性を表3に示す。
【0053】(比較例3)填料を用いないこと以外は比
較例2と同様にして被記録媒体mを作成した。作成した
被記録媒体の印字特性を表3に示す。
較例2と同様にして被記録媒体mを作成した。作成した
被記録媒体の印字特性を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
染料の発色性、耐水性に優れ、且つインク吸収性に優れ
た被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被
記録媒体の製造方法が提供される。
染料の発色性、耐水性に優れ、且つインク吸収性に優れ
た被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被
記録媒体の製造方法が提供される。
Claims (11)
- 【請求項1】 バテライト型構造を有する炭酸カルシウ
ムを含むことを特徴とする被記録媒体。 - 【請求項2】 顔料及びバインダーからなるインク受容
層を基材上に設けた被記録媒体において、顔料としてバ
テライト型構造を有する炭酸カルシウムを含むことを特
徴とする被記録媒体。 - 【請求項3】 繊維状物質に、バテライト型構造を有す
る炭酸カルシウムを内添して抄紙してなることを特徴と
する被記録媒体。 - 【請求項4】 炭酸カルシウムのBET比表面積が、5
〜500m2/gである請求項1〜3の何れか1項に記
載の被記録媒体。 - 【請求項5】 炭酸カルシウムの一次粒子の平均粒子径
が、0.3μm以下である請求項1〜3の何れか1項に
記載の被記録媒体。 - 【請求項6】 炭酸カルシウムの二次粒子の平均粒子径
が、2.0μm以下である請求項1〜3の何れか1項に
記載の被記録媒体。 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項に記載の被記
録媒体からなるインクジェット記録用被記録媒体。 - 【請求項8】 インクの液滴を微細孔から吐出させ、被
記録媒体に付与して印字を行うインクジェット記録方法
において、被記録媒体が、請求項1〜7の何れか1項に
記載の被記録媒体であることを特徴とするインクジェッ
ト記録方法。 - 【請求項9】 インクの液滴を微細孔から吐出させる方
法が、インクに熱エネルギーを作用させてインクの液滴
を吐出させる方法である請求項8に記載のインクジェッ
ト記録方法。 - 【請求項10】 請求項1〜7の何れか1項に記載の被
記録媒体に画像が形成されてなることを特徴とする印字
物。 - 【請求項11】 バテライト型構造を有する炭酸カルシ
ウムを含む分散液を、基材上に塗布するか、又は繊維状
物質を含むスラリー中に添加して抄紙することを特徴と
する被記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34768699A JP2001162923A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34768699A JP2001162923A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001162923A true JP2001162923A (ja) | 2001-06-19 |
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ID=18391894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34768699A Pending JP2001162923A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001162923A (ja) |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34768699A patent/JP2001162923A/ja active Pending
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