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JP2001035688A - 軟x線発生装置及びこれを備えた露光装置及び軟x線の発生方法 - Google Patents

軟x線発生装置及びこれを備えた露光装置及び軟x線の発生方法

Info

Publication number
JP2001035688A
JP2001035688A JP11210615A JP21061599A JP2001035688A JP 2001035688 A JP2001035688 A JP 2001035688A JP 11210615 A JP11210615 A JP 11210615A JP 21061599 A JP21061599 A JP 21061599A JP 2001035688 A JP2001035688 A JP 2001035688A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soft
laser light
plasma
light sources
ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11210615A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Kamitaka
典明 神高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP11210615A priority Critical patent/JP2001035688A/ja
Priority to US09/409,063 priority patent/US6339634B1/en
Publication of JP2001035688A publication Critical patent/JP2001035688A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • X-Ray Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟X線を効率よく発生させる。 【解決手段】 本発明の軟X線装置は、パルスレーザー
光を照射する複数のレーザー光源と、前記パルスレーザ
ー光を減圧された容器内の標的に集光することにより該
標的を構成する材料をプラズマ化し、該プラズマから輻
射される軟X線を利用する軟X線発生装置において、前
記複数のレーザー光源の各々の光源は前記生成するプラ
ズマの電子温度が約20eV〜100eVになる条件に
制御され照射可能なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟X線発生装置及
びこれを備えた露光装置及び軟X線の発生方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】レーザープラズマX線源(以下LPXと
記す)を例えば軟X線縮小投影露光に用いる場合、0.
1μm以下のパターンを投影露光するための光学系がい
くつか提案されている。それらの光学系では、軸外の円
弧状の良像領域のみが利用されて、マスク上の円弧領域
のみが投影される。そのため、マスク全体のパターン
は、マスクとウエハとを走査することにより処理され
る。これにより、高い解像度で比較的高い処理速度が得
られる。この光学系を利用するためには、マスク上の円
弧状の領域に対して効率よく照明を行う必要がある。こ
の条件を満たす照明光学系としては、図2に示すような
照明光学系が提案されている(例えば特願平10−47
400号)。
【0003】提案された照明系では、2つのフライアイ
ミラー2−a,2−bによって、上記の縮小投影露光光
学系に適した照明を達成している。これらのフライアイ
ミラーの概略図を図3に示す。図3に示すように第一ミ
ラー2−aは円弧状であり、第二ミラー2−bは正方形
に近い矩形の小ミラーの集合体により構成されている。
これらのミラーは、それぞれが偏心することで光軸を合
わせている。
【0004】照明光学系を前記のような構成にする理由
は、光源は完全な点光源と見なすことができず、ある程
度の大きさを有することを考慮する必要があるからであ
る。このような構成にすることによって、軟X線による
効率的な照明を達成している。LPXでは、光源の大き
さはプラズマの大きさと同一である。このプラズマの大
きさは、標的となる材料の存在する領域が励起レーザ光
の照射領域より大きければ、照射領域の大きさにほぼ等
しくなる。そして、照射領域の大きさを変えることによ
ってプラズマの大きさを変化させることができる。
【0005】また、プラズマから輻射される電磁波の波
長分布は、生成されたプラズマの温度に密接に関連して
おり、プラズマの温度が高くなる程、より短波長の電磁
波(可視光、紫外光、軟X線)が輻射される。従って、
同一のパルス持続時間と同一のエネルギーを持つパルス
光でプラズマを生成した場合でも、集光径が違うとプラ
ズマの大きさや輻射する軟X線の波長が違ったものにな
る。よって、パルスレーザー光を狭い領域に集光して生
成したプラズマは、広い領域に集光して生成したプラズ
マより小さくなり、より高温になる。そのため、輻射す
る電磁波のスペクトルは短波長側にシフトすることにな
る。例えば黒体輻射を考えた場合、輻射スペクトルのピ
ークが波長13nm程度になるのは、黒体の温度が30
eV程度のときであり、これより高温の場合は短波長側
にピークがシフトする。実際にはプラズマが輻射する軟
X線は、標的となる材料の電子構造に依存しており、電
子の遷移に対応したエネルギーの軟X線が輻射される。
そのため、その温度での輻射効率が高い波長に近いエネ
ルギーの遷移に対応する軟X線が強く輻射される。
【0006】大きなエネルギーを有する出射光を実現す
る方法としては、光通信の分野において開発が進んでい
るファイバーアンプと呼ばれる光源を使用する方法が提
案されている。そして本発明者は、このファイバーアン
プを複数用いたものをレーザー光源に利用する提案をし
た(特願平10−279699号)。例えばファイバー
にドープする物質をイットリビウムにした場合、波長
1.03μmの出射光が得られ、1パルスあたりのエネ
ルギーが0.5mJ、パルスの持続時間が25ns程
度、繰り返し周波数が20kHz程度を達成するものが
既に製造されている。
【0007】ファイバーには、シングルモードまたはマ
ルチモードのものがあるが、シングルモードファイバー
の出力は回折限界に近い非常に小さな領域に集光するこ
とが可能である。また、マルチモードファイバーを使用
すれば、シングルモードに比べて高いピーク出力を得る
ことができる。この場合にもコア径程度の大きさにまで
集光することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在、レーザープラズ
マ励起用のレーザー光源の出力については、主に利用す
る波長域の軟X線への変換効率の観点から議論がなされ
ている。例として、利用する波長域の軟X線を輻射させ
るために、軟X線は30Wの出力が必要とされる場合を
考える。この出力の軟X線をレーザープラズマから得よ
うとする場合、ある標的を用いたときの半球立体角空間
(2πsr)に輻射される軟X線への変換効率が1%で
あり、プラズマから発生する軟X線のうち半球立体角の
1/2の領域の軟X線を照明光学系に取り込める場合、
励起用のレーザー光源に求められる出力は6kWである
とされている。
【0009】しかし、実際に軟X線縮小投影露光の光源
としてレーザープラズマを利用する場合、このプラズマ
の生成条件には様々な制約が加わる。従って、必ずしも
変換効率とレーザー光源の出力だけで議論することはで
きない。まず第一の制約として、マスクの照明を考慮し
た場合に生じるプラズマの大きさに関する制約がある。
マスクから見て投影光学系に取り込まれる立体角が限定
されているために、それに一致した照明立体角を越える
方向からの照明光は無駄な照明光となる。そのためにマ
スクの照明立体角は投影光学系の取り込み立体角にほぼ
一致したものであることが求められる。
【0010】光学系においては「照明領域の大きさ×照
明NA」の値は保存されるため、立体角を規定した場
合、光源が、ある大きさを超えるとその光源から発せら
れる光の全てを照明に利用することは原理的にできなく
なる。よって、効率的な照明を実現するために、光源
は、ある大きさ以下であることが望ましい。更に、図2
に示したような光学系を用いた走査露光の場合には、照
明領域が走査方向と直角な方向に細長い形状をしている
ために、光源に許容される大きさは方向によって違って
おり、一般には走査方向について、より小さな光源が求
められる。
【0011】図3に示した照明光学系のフライアイミラ
ーは、第一ミラーが円弧状であり、第二ミラーが正方形
に近い矩形の小ミラーの集合体により構成され、更にそ
れぞれが偏心しているという非常に複雑な形状を有して
いる。これは、「照明領域の大きさ×照明NA」の値に
余裕のある走査方向と直角な方向のマージンを走査方向
に振り分けるためである。こうすることにより、直径3
00μm程度の光源でも効率的な照明の実現を可能にし
ている。
【0012】このような形状のミラーを作製することは
容易ではない。しかし、仮に光源が十分に小さければ、
前記ミラーによる振り分けが必要なくなり、フライアイ
ミラーを構成する小ミラーの偏心が必要なくなる。従っ
て、フライアイミラーの形状を単純にすることができ、
ミラーの製造が容易になる。図2に示したような光学系
において、スリット幅1.5mm、照明NA0.06の
照明が行われるとすると、光源の径が50μm程度より
小さければ略点光源とみなすことができ、フライアイミ
ラーに関する前記利点が得られることになる。
【0013】第二には、励起用レーザー光源の出力と最
大の変換効率が得られるレーザー光の照射強度による制
約である。利用する軟X線を高い変換効率で得るには、
その波長の軟X線を効率よく輻射する温度のプラズマを
生成することが望ましい。そのためには、標的に対して
最適な単位面積あたりの照射強度での照射が必要であ
る。従って、励起用レーザー光の1パルスあたりの出力
があるエネルギーであった場合、最適な照射強度を達成
するための照射面積が決定される。この照射面積は多く
の場合、生成されるプラズマの径にほぼ等しいものであ
る。
【0014】これら2つの制約から、軟X線縮小投影露
光装置の軟X線源として用いるプラズマを励起するレー
ザー光源として、従来の固体レーザーあるいはエキシマ
レーザーのような大きな出力を有するパルスレーザー光
源単体を用いた場合、目的とする波長の軟X線の最も効
率的な利用が常に達成できる訳ではないのである。レー
ザープラズマを生成する場合、少しでも多くの軟X線量
を得るために、励起用のレーザー光源は、最大の出力で
発振がなされる。この最大の出力を得る際、固体レーザ
ーやエキシマレーザーではパルスエネルギーと繰り返し
周波数は、ある値にほぼ固定されている。そのため、固
定値以外の条件ではレーザーの時間平均出力は低下して
しまう問題がある。この最大の出力を得る条件では、1
パルスのエネルギーが規定されてしまうため、目的とす
る温度のプラズマを生成するのに適した単位面積当たり
の照射強度で照射を行いたい場合でも、照射面積を自由
に選ぶことはできない。照射面積は、プラズマの大きさ
にほぼ一致するから、光源の大きさを自由には選択でき
ないのである。プラズマの大きさが照明に適した光源の
大きさを上回った場合には、変換効率の最適化を犠牲に
して照射強度を上げるか、発生した軟X線の照明への効
率的利用を犠牲にして照射面積を大きくしなければなら
なかった。
【0015】また、目的とする波長域の軟X線への変換
効率を最適化することは、それ以外の波長の軟X線の輻
射量を相対的に減少させることになる。この軟X線は反
射鏡等に吸収されて熱に変わり、反射鏡に熱変形を引き
起こす。反射鏡の変形は装置全体の処理速度を低下させ
る恐れがあるため、利用しない波長の軟X線はできるだ
け少ないことが望まれる。
【0016】よって本発明は、目的とする波長の軟X線
を効率よく発生することが可能なX線発生装置を得るこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は第1に
「パルスレーザー光を照射する複数のレーザー光源と、
前記パルスレーザー光を減圧された容器内の標的に集光
することにより該標的を構成する材料をプラズマ化し、
該プラズマから輻射される軟X線を利用する軟X線発生
装置において、前記複数のレーザー光源の各々の光源は
前記生成するプラズマの電子温度が約20eV〜100
eVになる条件に制御され照射可能であることを特徴と
する軟X線発生装置(請求項1)」を提供する。第2に
「前記制御を行う制御機構を備えたことを特徴とする請
求項1に記載の軟X線発生装置(請求項2)」を提供す
る。第3に「前記制御は、前記各レーザー光源毎に照射
のタイミングを調整し前記照射に関わる前記レーザー光
源の数を制御するものであることを特徴とする請求項1
又は2に記載の軟X線発生装置(請求項3)」を提供す
る。第4に「前記制御は、前記各レーザー光源毎のパル
スレーザー光のエネルギー強度を調整する制御を有する
ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の軟X線
発生装置(請求項4)」を提供する。第5に「前記制御
は、使用するレーザー光源を前記複数のレーザー光源の
中から選択して照射する制御を有することを特徴とする
請求項1又は2又は3又は4に記載の軟X線発生装置
(請求項5)」を提供する。第6に「前記制御は、前記
軟X線の発生時に前記各々のレーザー光源の出力が最大
の時間平均出力又は該出力に近似する出力で駆動するよ
うに調整する制御を有するものであることを特徴とする
請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の軟X線発生
装置(請求項6)」を提供する。第7に「前記標的に照
射する前記パルスレーザー光の照射強度は、1010〜1
11W/cm2であることを特徴とする請求項1又は2
又は3又は4又は5又は6に記載の軟X線発生装置(請
求項7)」を提供する。第8に「前記複数のレーザー光
源は、ファイバーアンプまたはファイバーレーザーによ
り構成されることを特徴とする請求項1又は2又は3又
は4又は5又は6又は7に記載の軟X線発生装置(請求
項8)」を提供する」。第9に「複数のレーザー光源か
ら照射されるレーザー光を標的に照射しプラズマを発生
させ該プラズマから軟X線を輻射させる軟X線の発生方
法において、前記複数のレーザー光源の各々のレーザー
光源からの前記標的への照射を前記各々のレーザー光源
毎に異なる制御で行い、発生するプラズマの温度を約2
0eV〜100eVにすることを特徴とする軟X線の発
生方法(請求項9)」を提供する。第10に「パルスレ
ーザー光を照射する複数のレーザー光源と、前記各々の
レーザー光源の照射条件を制御し前記パルスレーザー光
を減圧された容器内の標的に集光することにより電子温
度が約20eV〜100eVのプラズマを発生させ該プ
ラズマから軟X線を輻射する軟X線発生装置を備えるこ
とを特徴とする軟X線露光装置(請求項10)」を提供
する。
【0018】
【実施例】図1に本発明に関わる軟X線発生装置の一実
施例の概略の構成図を示す。本実施例は、本発明に関わ
る軟X線発生装置を軟X線縮小投影露光装置の照明光学
系である平行軟X線光束発生部分に用いた例である。排
気装置15によって、1Torr以下の圧力にまで排気
された真空容器14の内部には、標的となるクリプトン
(Kr)ガス(不図示)を噴出するノズル19が配置さ
れている。
【0019】本実施例の装置が有する光源は、1つの光
源でファイバーアンプを計100本有するものである。
そして、これらの100本のファイバーアンプは、10
本ずつ束ねられた10組のファイバー群11を形成して
いる。このようなファイバー群11は、ノズル19の軸
を取り囲むように配置されてる。図1では、2つのファ
イバー群11を備えた装置を示している。
【0020】ノズル19から噴出したクリプトンガス
は、断熱膨張によって急速に冷えるため凝縮してクラス
ターを形成する。このクラスターにファイバーアンプ1
0からのレーザー光を照射することによって、プラズマ
20を生成する。このプラズマ20からは軟X線が輻射
される。ファイバーアンプ10は、50μmのコア径を
有し、マルチモードで発振しており、1本あたりの出力
光はエネルギーが1mJ/shot、パルス持続時間は
5ns、繰り返し周波数は60kHzである。よって、
100本のファイバー群11では、6kWの平均出力を
有している。
【0021】ファイバーアンプが10本ずつ束ねられた
ファイバー群11において、各ファイバーアンプ10か
ら出射するレーザー光は、各出射端面に取り付けられた
微小レンズによってファイバー群毎に平行光にされる。
そして平行光は、ノズル19から噴出したガスに集光さ
れる。集光される領域は直径が50μmの領域とした。
【0022】それぞれのファイバー群11中の各々のフ
ァイバーアンプ10の発振のタイミングは、各々順次ず
らして設定されているが、各ファイバー群11相互で
は、同じタイミングで発振するように制御装置12,1
3によってコントロールされている。本実施例では、制
御装置12は各ファイバーアンプ10の制御を、制御装
置13は各ファイバー群11の制御を行うものである。
【0023】よって、標的のクリプトンガスには、10
mJのパルス光が600kHzの繰り返し周波数で照射
されているのと同様の照射がなされる。このときの照射
強度は、1011W/cm2程度であり、これによって電子
温度が30eV程度のプラズマが形成される。また、励
起用のレーザー光の照射領域は、直径50μmの領域で
あるため、プラズマ20の大きさは、略これに等しくな
る。そしてプラズマ20から輻射された軟X線は、表面
に波長13nmの軟X線に対して高い反射率を有する多
層膜が形成された回転放物面鏡16で反射し、反射光は
軟X線平行光束1を形成する。
【0024】本実施例では出力6kWの励起光源によ
り、直径50μm、電子温度約30eVのプラズマを効
率よく生成することができた。そしてこのプラズマは、
直径が50μmであるため、図2のような照明光学系を
用いた際、容易に製造できる形状のフライアイミラーで
効率のよい縮小投影に適した照明を実現することができ
た。
【0025】また、電子温度が30eV程度のプラズマ
は、波長13nmの軟X線の輻射効率が高いため、この
領域の軟X線を効率よく輻射することができた。更に、
投影露光に利用しないそれ以外の波長の輻射効率が低い
ため、放物面鏡16等に対する熱的な負荷を小さくする
ことができた。また、本実施例では、パルスレーザー光
源をファイバーアンプまたはファイバーレーザーで構成
しているがこのような構成にすれば、それらを個々に、
あるいは数本〜数十本のファイバー群毎に発振時刻を制
御することが可能であり、照射の制御には好ましい構成
である。
【0026】また、ファイバーアンプまたはファイバー
レーザーから出射するパルス光がシングルモードとなる
ように制御すれば、その出射光を非常に小さい領域に集
光することができる。従って、レーザー光の集光径をよ
り小さくすることが可能となり、発生するプラズマの径
をより小さくすることが可能になる。本実施例では、励
起用のパルスレーザー光源としてファイバーアンプを用
いてるが、光源は、これに限るものではない。本発明に
使用可能なパルスレーザー光源は、他のパルスレーザー
光源を複数用いたものでもよく、エキシマレーザーや固
体レーザーあるいはファイバーの両端にミラーあるいは
グレーティングを配置することによって共振器構造を形
成したファイバーレーザーを用いてもよい。
【0027】また本実施例では、プラズマから輻射され
た軟X線は、回転放物面鏡で平行光束に変換している
が、軟X線縮小投影露光装置の照明光学系の構成によっ
ては、収束あるいは発散光束を形成してもよい。更に本
実施例では、クリプトンガスを真空中に噴出し標的とし
ているが、標的となるガスの種類はこれに限るものでは
なく、他のガスを真空中に噴出したものを用いてもよ
い。他のガスとしては、キセノンガスや酸素ガス及びこ
れらを含む化合物ガスが挙げられる。
【0028】また、標的の状態もガス状に限るものでは
なく、固体や液体でもよい。更に、標的の形状は細線状
や薄膜状、微粒子状、液滴状等他の形状でもよい。但
し、照射されるパルスレーザー光を無駄なく吸収できる
ことが望ましい。また、真空容器14内の窓18とプラ
ズマ20との間にレーザー光が透過可能な遮蔽部材(不
図示)を設置してもよい。これによりプラズマの発生に
伴うデブリによる窓18の汚染を防止することができ
る。更に遮蔽部材は移動可能にすることにより、遮蔽部
材の汚染領域を非汚染領域に容易に交換することが可能
になる。
【0029】本発明の装置を用いた場合、10〜15n
m程度の波長領域の軟X線の輻射効率が高くなる。従っ
て、図2に示したような光学系に適した軟X線光源とし
て、電子温度が20〜100eV、直径50μmのプラ
ズマを効率よく生成することができる。しかし、他の用
途の軟X線発生装置として用いる場合には、プラズマ
は、前記温度、大きさに限定されるものではない。その
用途に適した温度、大きさのプラズマを生成することも
可能である。またプラズマの大きさは、パルスレーザー
光照射時の集光径を変化させることによって、ある程度
制御することができる。またプラズマの温度は、同時刻
に照射されるパルスレーザー光のエネルギーを変化させ
れば制御可能である。この同時刻に照射されるレーザー
光のエネルギーは、ファイバー群を形成するファイバー
アンプの数を変えてファイバー群ごとに照射の時刻を制
御すればよく、ファイバーアンプ全体の時間的平均出力
を低下させることなく、プラズマの励起を行うことがで
きる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、複数のレーザー光源を
有するX線発生装置において、波長13nm付近の軟X
線の変換効率が向上する。また、13nm付近以外の波
長の光を相対的に減らすことが可能なので、ミラーの損
傷をより軽減することができ、ミラーの交換に伴う作業
効率の悪化や性能の低下、コストの上昇を軽減すること
ができる。
【0031】また本発明の軟X線発生装置を用いパルス
光を照射する際の照射強度を1010〜1011W/cm2
に制御することにより、波長13nm付近の軟X線への
変換効率をより高めることができる。従って、本発明の
軟X線発生装置を露光装置に用いた場合、露光に必要な
波長の軟X線を従来よりも効率よく多く発生させること
ができるので、露光に要する時間を短縮することができ
る。よって、露光装置の露光処理能力を高くすることが
できる。
【0032】更に、直径50μm以下のプラズマを生成
可能なので、従来のような製造し難い反射鏡を用いる必
要がない。従って、加工や製造の容易な形状の反射鏡を
用いて発生した軟X線を効率よく照明に用いることがで
きる。よって、従来の性能を落とすことなく、低コスト
で容易にX線発生装置やこれを備えた露光装置を製造す
ることが可能になる。
【0033】更に、同時に発振するパルスレーザー光源
を選択することにより、パルスレーザー光源全体として
の出力を低下させることなく、標的に同時刻に照射する
パルスレーザー光のエネルギーを変化させることができ
る。これにより発生するプラズマの温度の選択が可能に
なり、制御し易いX線装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施例を示す図である。
【図2】は、軟X線による照明及び縮小投影露光光学系
の例である。
【図3】は、軟X線による照明光学系に用いられるフラ
イアイミラーの例である。
【符号の説明】
1・・・軟X線平行光束 2・・・2−a,2−b フライアイミラー 3・・・偏向ミラー 4・・・コンデンサーミラー 5・・・マスク 6・・・マスクステージ 7・・・投影光学系 8・・・ウエハ 9・・・ウエハステージ 10・・・ファイバーアンプ 11・・・ファイバー群 12、13・・・ファイバーアンプ制御装置 14・・・真空容器 15・・・排気装置 16・・・回転放物面鏡 17・・・レンズ 18・・・窓 19・・・ノズル 20・・・プラズマ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスレーザー光を照射する複数のレー
    ザー光源と、前記パルスレーザー光を減圧された容器内
    の標的に集光することにより該標的を構成する材料をプ
    ラズマ化し、該プラズマから輻射される軟X線を利用す
    る軟X線発生装置において、前記複数のレーザー光源の
    各々の光源は前記生成するプラズマの電子温度が約20
    eV〜100eVになる条件に制御され照射可能である
    ことを特徴とする軟X線発生装置。
  2. 【請求項2】 前記制御を行う制御機構を備えたことを
    特徴とする請求項1に記載の軟X線発生装置。
  3. 【請求項3】 前記制御は、前記各レーザー光源毎に照
    射のタイミングを調整し前記照射に関わる前記レーザー
    光源の数を制御するものであることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の軟X線発生装置。
  4. 【請求項4】 前記制御は、前記各レーザー光源毎のパ
    ルスレーザー光のエネルギー強度を調整する制御を有す
    ることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の軟X
    線発生装置。
  5. 【請求項5】 前記制御は、使用するレーザー光源を前
    記複数のレーザー光源の中から選択して照射する制御を
    有することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に
    記載の軟X線発生装置。
  6. 【請求項6】 前記制御は、前記軟X線の発生時に前記
    各々のレーザー光源の出力が最大の時間平均出力又は該
    出力に近似する出力で駆動するように調整する制御を有
    するものであることを特徴とする請求項1又は2又は3
    又は4又は5に記載の軟X線発生装置。
  7. 【請求項7】 前記標的に照射する前記パルスレーザー
    光の照射強度は、1010〜1011W/cm2であること
    を特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6
    に記載の軟X線発生装置。
  8. 【請求項8】 前記複数のレーザー光源は、ファイバー
    アンプまたはファイバーレーザーにより構成されること
    を特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6
    又は7に記載の軟X線発生装置。
  9. 【請求項9】 複数のレーザー光源から照射されるレー
    ザー光を標的に照射しプラズマを発生させ該プラズマか
    ら軟X線を輻射させる軟X線の発生方法において、前記
    複数のレーザー光源の各々のレーザー光源からの前記標
    的への照射を前記各々のレーザー光源毎に異なる制御で
    行い、発生するプラズマの温度を約20eV〜100e
    Vにすることを特徴とする軟X線の発生方法。
  10. 【請求項10】 パルスレーザー光を照射する複数のレ
    ーザー光源と、前記各々のレーザー光源の照射条件を制
    御し前記パルスレーザー光を減圧された容器内の標的に
    集光することにより電子温度が約20eV〜100eV
    のプラズマを発生させ該プラズマから軟X線を輻射する
    軟X線発生装置を備えることを特徴とする軟X線露光装
    置。
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