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JP2001029313A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

Info

Publication number
JP2001029313A
JP2001029313A JP2000143541A JP2000143541A JP2001029313A JP 2001029313 A JP2001029313 A JP 2001029313A JP 2000143541 A JP2000143541 A JP 2000143541A JP 2000143541 A JP2000143541 A JP 2000143541A JP 2001029313 A JP2001029313 A JP 2001029313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ccd
light
endoscope
sensitivity
signal processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000143541A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Michiguchi
信行 道口
Yasuo Komatsu
康雄 小松
Kazunari Nakamura
一成 中村
Sakae Takehata
栄 竹端
Katsuichi Imaizumi
克一 今泉
Takayuki Hanawa
隆行 塙
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2000143541A priority Critical patent/JP2001029313A/ja
Publication of JP2001029313A publication Critical patent/JP2001029313A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体撮像素子を内蔵した内視鏡の種類によら
ず適正な明るさの観察画像が得られる内視鏡装置を提供
する。 【解決手段】 挿入部6の先端にCCD9を配置した内
視鏡2はプロセッサ3に着脱自在で接続することによ
り、ROM48に予め記憶した情報がプロセッサ3内の
制御手段21に伝達され、制御手段21は接続された内
視鏡2に応じてCCD9の感度をCCD感度感度制御手
段12により制御し、内視鏡2の種類によらず適正な明
るさの観察画像が得られるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感度を制御できる固
体撮像素子を用いて撮像する内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子を有する内視鏡で内視鏡検
査を行う内視鏡装置は電子内視鏡等の内視鏡とプロセッ
サ,光源装置,モニタで構成されており、内視鏡の挿入
部を体腔内に挿入して、内視鏡に内蔵されたライトガイ
ドを経由して被写体に照射された光源装置からの照明光
を、内視鏡先端に配された固体撮像素子で光電変換して
得られる映像信号をプロセッサで信号処理し、この信号
をモニタに表示する装置である。
【0003】例えば、特開平1−221135号に示さ
れるような、可視領域の照明光を用いた通常観察を行な
う面順次式の内視鏡装置が知られている。また、特開平
9−70384のように生体組織に対して励起光を照射
し、これにより生体から発せられる蛍光を観察すること
により、早期癌などを発見するための蛍光診断用内視鏡
装置なども多く利用されている。
【0004】この蛍光診断用内規鏡装置に用いられる撮
像素子は、微弱な蛍光を観察するために高い感度が要求
され、主に撮像管が用いられている。また、特開平5−
252450号には、固体撮像素子のオーバフロードレ
イン電圧を固体撮像素子の出力信号レベルに応じて制御
することにより、絞りによる光量制御では補正しきれな
い箇所を撮像することができる技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】内視鏡装置では、診断
部位や診断の方法の違いによりさまざまな内視鏡を使い
分けている。大腸検診に用いる内視鏡に比べて、気管支
検診に用いる内視鏡は細径である。
【0006】内視鏡の径は内視鏡内部のライトガイドの
本数に影響を及ぼし、照射光量の違いとして現れる。ま
た、内視鏡の用途によってはレンズの絞り値も異なって
いる。特に、絞り値の大きな内視鏡では、遠点に位置す
る被写体の観察時に光量が不足し暗い観察画像となって
しまうことがある。
【0007】これらは、撮像に必要な適性光量が得られ
る範囲は内視鏡の種類毎に大きく異なってしまう原因と
なっている。一方で、内視鏡装置では通常観察の他に、
蛍光観察などの特殊観察での診断も可能である。
【0008】しかし、蛍光観察は非常に微弱な自家蛍光
を捉えなければならないため、内視鏡先端に配される固
体撮像素子は通常観察に用いられる固体撮像素子に比べ
非常に大きな感度が必要とされる。
【0009】そこで、本発明では内視鏡の種類に応じて
固体撮像素子の感度を制御して、内視鏡の種類によらず
適正な明るさの観察画像が得られる内視鏡装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、U.S.Pa
t.No.5,337,340“Charge Mul
tiplying Detector(CMD)sui
table for small pixel CCD
image sensors”に示されているよう
に、充分な強度を持つ電界領域を作り出し伝導電子を原
子と衝突させることで、価電子帯から電子を解放し、か
つ元の伝導電子を衝突が発生している領域から抜け出さ
せることができる。このイオン化により電荷を増倍さ
せ、感度を向上させる技術に着目したものであり、感度
が可変である固体撮像素子を有する内視鏡と、固体撮像
素子からの出力信号を信号処理する信号処理装置と、被
写体への照明光を照射する光源装置を有する内視鏡装置
において、前記固体撮像素子の感度を制御する感度制御
手段を設けることにより、内視鏡の種類によらず適正な
明るさの観察画像が得られるようにした。
【0011】また、外部からの感度制御パルス(CMD
gateパルス)の振幅とパルス数で感度を自由に制御
できる特徴も持っている。この感度の制御により、増倍
に伴うノイズの発生もなく、冷却も不要で高感度の固体
撮像素子が実現できるため、画質が良く挿入性の優れた
内視鏡を実現することができる。
【0012】また、前記感度制御手段は信号処理装置内
に設けられ、前記内視鏡の種類あるいは固体撮像素子毎
の特性に応じて前記固体撮像素子の感度が設定されてい
ることにより、内視鏡の種類あるいは固体撮像素子毎の
特性によらず適正な明るさの観察画像が得られるように
した。
【0013】また、前記固体撮像素子の感度を指定する
指定手段からの信号に応じて、前記感度制御手段は前記
固体撮像素子の感度を制御することにより、簡単に内視
鏡の種類あるいは固体撮像素子毎の特性によらず適正な
明るさの観察画像が得られるようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0015】(第1の実施の形態)図1ないし図6は本
発明の第1の実施の形態に係り、図1は第1の実施の形
態の内視鏡装置の概略の構成を示すブロック図、図2及
び図3は信号処理手段を構成するプレ信号処理手段、面
順次信号同時化手段及びポスト信号処理手段の構成を示
すブロック図、図4は本実施の形態に使用される各種タ
イプの内視鏡を示し、図5は内視鏡の用途などを示し、
図6は動作説明図を示す。
【0016】図1に示すように、本発明の第1の実施の
形態の内視鏡装置1は、固体撮像素子を内蔵した電子内
視鏡(以下、簡単化のため、単に内視鏡と略記)2と、
この内視鏡2が着脱自在に接続され、信号処理装置4及
び面順次光源装置22を内蔵したプロセッサ3と、この
プロセッサ3に接続され、該プロセッサ3で信号処理さ
れた映像信号を表示するモニタ5とから構成される。
【0017】前記内視鏡2は体腔内に挿入される細長の
挿入部6を有し、この挿入部6の先端部7には、被写体
を結像する対物レンズ8と、この対物レンズ8の結像位
置には固体撮像素子として例えば電荷結合素子(CCD
と略記)9が設けられ、このCCD9は信号線を介して
プロセッサ3内の信号処理装置4に設けられたCCD駆
動手段11及びCCD感度制御手段12に接続され、こ
のCCD駆動手段11及びCCD感度制御手段12で生
成された駆動信号及び感度制御信号により露光/読み出
し制御されるようになっている。
【0018】このCCD9はU.S.Pat.No.
5,337,340“ChargeMultiplyi
ng Detector(CMD)suitable
for small pixel CCD image
sensors”に示されているように、充分な強度
を持つ電界領域を作り出し伝導電子を原子と衝突させる
ことで、価電子帯から電子を解放し、かつ元の伝導電子
を衝突が発生している領域から抜け出させることができ
る。このイオン化により電荷を増倍させ、感度を向上さ
せるCCDである。また、外部からの制御パルス(CM
Dgateパルス)の振幅とパルス数でCCDの感度を
自由に制御できる特徴も持っている。
【0019】従って、感度増倍に伴うノイズの発生もな
く、冷却も不要で高感度のCCDが実現できるため、画
質が良く挿入性の優れた内視鏡を実現するのに適してい
る。このCCD9にはバッファ13を介してプロセッサ
3内に設けられた信号処理手段14に接続され、前記対
物レンズ8によってCCD9の撮像面に結像された被写
体像が、CCD9によって電気信号に変換されて読み出
され、この出力が信号処理手段14に供給されるように
なっている。
【0020】また、前記内視鏡2は照明光を伝達するラ
イトガイド15が設けられ、このライトガイド15の先
端面側に照明用レンズ16が配設され、前記ライトガイ
ド15により内視鏡2内を伝達された照明光が、照明レ
ンズ16を介して被写体に照明されるようになってい
る。
【0021】前記信号処理手段14は、CCD9で読み
出された出力信号の各種信号処理を行なうプレ信号処理
手段17と、このプレ信号処理手段17から出力された
面順次信号を同時化する面順次信号同時化手段18と、
この面順次信号同時化手段18の出力信号をモニタ5な
どに出力するための各種信号処理を行なうポスト信号処
理手段19とから構成されており、前記CCD9から読
み出された出力信号をテレビジョン信号に変換して、モ
ニタ5などに出力するようになっている。
【0022】また、前記CCD駆動手段11及びCCD
感度制御手段12、信号処理手段14は、(第1の)制
御手段21に接続され、この制御手段21によって制御
が行われるようになっている。
【0023】この制御手段21は、面順次の照明光を内
視鏡2に供給する面順次光源装置22に設けられた絞り
23及び絞り制御手段24及びRGB回転フィルタ制御
手段25を制御する(第2の)制御手段26にも接続さ
れ、このRGB回転フィルタ制御手段25と同期して、
前記CCD駆動手段11及び信号処理手段14を制御す
るようになっている。
【0024】また、前記面順次光源装置22には、照明
光を発生するランプ27と、この照明光の光束を前記ラ
イトガイド15の後端面に集光する集光レンズ28と、
これらランプ27と集光レンズ28との間に挿入される
RGB回転フィルタ29が設けられている。
【0025】この回転フィルタ29はモータ30の回転
軸に回転可能に接続され、制御手段26により、RGB
回転フィルタ制御手段を介して所定の速度で回転するよ
うに制御されることにより、RGB面順次光が前記ライ
トガイド15の後端面に供給されるようになっている。
【0026】前記信号処理手段14は、例えば図2に示
すように構成されている。プレ信号処理手段17には、
前記内視鏡2から出力された面順次信号が入力されるよ
うになっている。
【0027】このプレ信号処理手段17では、CCD9
の出力信号はCDS回路31,LPF32,クランプ回
路33を経由してA/D変換器34によりデジタル信号
に変換される。このデジタル信号はフォトカップラ35
aにより患者回路から2次回路にアイソレーションされ
て伝送される。
【0028】2次回路内にはホワイトバランス補正回路
36、色調調整回路37、ガンマ補正回路38が設けて
あり、ホワイトバランス補正、色調調整、ガンマ補正が
それぞれ行われた後、拡大回路39で電子ズーム処理で
拡大が行われる。拡大回路39の出力信号は輪郭強調回
路40を介して面順次信号同時化手段18に入力され
る。
【0029】また、制御手段21は2次回路内のホワイ
トバランス補正回路36、色調調整回路37、拡大回路
39、輪郭強調回路40の動作を制御する制御信号を出
力すると共に、アイソレーション伝送手段としてフォト
カップラ35bを介して患者回路内のクランプ回路33
の動作を制御する制御信号を出力する。
【0030】上記プレ信号処理手段17から出力される
RGB面順次信号は図3に示す面順次信号同時化手段1
8内の切替スイッチ41、42A、42Bを経て同時化
手段43a,43b,43cに入力されるようになって
いる。
【0031】前記同時化手段43a,43b,43c
は、少なくとも1画面分のメモリを備え、逐次R、G、
Bの順に入力される面順次信号をぞれぞれ各色別のメモ
リに記憶すると共に、この記憶された面順次信号を同時
に読み出して同時化された信号として出力するようにな
っている。
【0032】前記同時化手段43a,43b,43cの
一例として、例えば図3に示すように各同時化手段43
i(i=a,b,c)は少なくとも2画面分の画像メモ
リ44a,44bを備えた手段で構成することが出来
る。ここでは、画像メモリ44a,44bの画像書き込
みと画像読み出しが交互に切り替えられて同時化が行な
われるようになっている。
【0033】前記同時化手段43a,43b,43cに
より同時化された同時化出力信号は、ポスト信号処理手
段19内の静止画像記憶用の静止画像メモリ45a,4
5b,45cに入力すると共にセレクタ46に入力す
る。
【0034】セレクタ46を経由した同時化手段43
a,43b,43cの同時化出力は、動画として後段の
75Ωドライバ47を介してモニタ5に供給される。セ
レクタ36のもう一方の入力端子には静止画メモリ45
a,45b,45cの出力が接続されている。
【0035】静止画像メモリ45a,45b,45cの
画像書き込みと画像読み出しは制御手段21で制御され
ており、外部からのフリーズ命令に応じて制御手段21
は、フリーズ命令の有った時点の画像を記憶するように
静止画像メモリ45a,45b,45cを制御するとと
もに、セレクタ46に対しては、同時化手段43a,4
3b,43c出力である動画信号と静止画像メモリ45
a,45b,45cの出力信号である静止画像信号のう
ち、静止画像信号を後段の75Ωドライバ47を介して
モニタ5に供給するように制御する。
【0036】内視鏡2にはその内視鏡2の固有情報を記
憶したROM48が内蔵されており、内視鏡2をプロセ
ッサ3に接続した時点でその情報がプロセッサ3内部の
信号処理装置4内の制御手段21に伝達され、CCD9
の感度制御を行う。つまり、ROM48はCCD9の感
度を指定する指定手段を形成する。。
【0037】図4に示すように、観察対象部位や用途に
応じて内視鏡2の他に、さまざまなタイプの内視鏡2I
(I=A,B,C)が用意されているが、細径化のため
にライトガイド15の本数が内視鏡2よりも少ない内視
鏡2A,レンズ絞り値を内視鏡2よりも増やして被写界
深度を広げている内視鏡2B,蛍光観察用に生体の蛍光
のみを透過させるフィルタ49をCCD9の前面に配置
した内視鏡2Cなどがあり、プロセッサ3に着脱自在に
接続可能となっている。
【0038】図5はこれら内視鏡2及び2Iの特徴を示
し、その特徴に対応した情報(例えば感度制御パルスφ
CMDのパルス数を含む情報)が予めROM48には記
憶されている。 そして、プロセッサ3に接続された内
視鏡2又は2Iに設けたROM48の情報は制御手段2
1に送られ、制御手段21は通常観察用の内視鏡2〜2
Bは適正な露光量が得られるように固体撮像素子として
のCCD9の感度を決定する。
【0039】ここでは、光源装置22からライトガイド
15の後端面に供給される光量が一定の場合に、ライト
ガイドの本数とレンズ絞りのf値が異なってもCCD9
の出力信号の信号レベルが等しくなるようなCCD9の
感度制御値が算出される。ライトガイドの本数、レンズ
絞りのf値が異なる場合には、それに基づいた情報を含
む。
【0040】例えばライトガイドの本数が少ない場合に
は、ライトガイドの本数が多い場合よりもCCD9の感
度を上げるように制御する。
【0041】蛍光観察用の内視鏡2Cでは、蛍光観察用
である旨を示す情報が送られ、予め決定されている値に
感度設定値が設定される。制御手段21は、この計算結
果に基づいてCCD駆動手段11及びCCD感度制御手
段12を制御する。CCD駆動手段11及びCCD感度
制御手段12から出力する駆動信号,感度制御信号を図
6に示す。
【0042】図6はRGB回転フィルタの露光期間/遮
光期間(読み出し期間)と、その場合におけるCCD9
に対する感度制御パルスφCMD、垂直転送パルスφI
AG、水平転送パスルφSR及びCCD出力信号の関係
を示している。
【0043】CCD9の感度は、φCMDのパルス数と
パルス振幅のどちらでも制御可能であるが、ここではパ
ルス数を調節して所望の感度を得るようにしている。こ
の場合、露光時間の後の遮光期間(読み出し期間)に感
度制御パルスφCMDをCCD9に出力して、CCD9
の感度を大きくして、垂直転送パルスφIAG、水平転
送パスルφSRをCCD9に出力して、CCD9からの
出力信号を得るようにしている。
【0044】そして、例えば図5に示すように用途に応
じて接続された内視鏡2又は2IのCCD9に対し、感
度制御パルスφCMDのパルス数を変化させて、その内
視鏡2又は2Iに必要とされる感度を容易に得られるよ
うにしている。
【0045】なお、図5では、計算を簡略化するために
φCMDのパルス1回毎に1%の電子の増倍が有るもの
とする。
【0046】蛍光観察用の内視鏡2Cには、生体の蛍光
の波長480nm〜600nmの範囲を通過させる特性
を有するフィルタ49がCCD9の前面に配置されてい
る。RGB回転フィルタ29による面順次光の青成分
(波長400nm〜500nm)で励起された微弱な蛍
光のみが、感度を高く設定されたCCD9により映像信
号に変換される。
【0047】プロセッサ3内の同時化手段43a,43
b,43cは、この青成分のみの信号を各色別のメモリ
に全て同時に記憶すると共に、この記憶された面順次信
号を同時に読み出してモノクロ画像として出力するよう
になっている。
【0048】この制御は制御手段21によって行なわ
れ、先に記述した通常観察時の信号処理と蛍光観察の信
号処理との切り替えは、内視鏡2〜2C内のROM48
からの情報により行われる。
【0049】以上のように本実施の形態によれば、接続
される内視鏡2,2Iの種類に応じて固体撮像素子の感
度を制御することで適正な明るさの観察画像を得ること
ができる内視鏡装置1を実現できる。
【0050】ROM48から出力される情報は、他に配
光特性や画角などのパラメータ,明るさに関する個体差
バラツキの補正値が考えられる。もちろん、CCD9の
感度設定値そのものをプロセッサ3に伝送しても良い。
【0051】なお、本実施の形態では内視鏡2,2Iに
設けたROM48の情報により、その内視鏡のCCD9
の感度を指定するようにしているが、ROM48を設け
ていない内視鏡(例えば2Dとする)の場合にも対応で
きるように、例えば信号処理装置4内の制御手段21に
キーボード等の入力手段(或いは感度の指定手段)を接
続して、その入力手段からその内視鏡2Dに対して適切
な観察画像が得られる場合の感度を指定する入力を行
い、制御手段21を介してCCD感度制御手段12から
その内視鏡2Dに設けたCCD9の感度を制御するよう
にしても良い。
【0052】また、入力手段から感度を指定する入力を
行う代わりに、その内視鏡2Dの場合の特徴、具体的に
は図5のライトガイド本数、レンズ絞り値を入力するこ
とにより、制御手段21が必要な感度制御パルスφCM
Dのパルス数を算出して、CCD感度制御手段12を介
してCCD9の感度を制御するようにしても良い。
【0053】(第2の実施の形態)図7は本発明の第2
実施の形態の内視鏡装置51の構成を示す。図1と共通
である部分に関しては説明を省略する。
【0054】第1の実施の形態ではプロセッサ3内に信
号処理手段14等の信号処理装置4と共に、面順次光源
装置22を内蔵していたが、本実施の形態では信号処理
装置4と別体に面順次光源装置52を設けている。
【0055】この面順次光源装置52ではその内部のラ
ンプ27の前面にはハーフミラー53が配置され、ラン
プ27からの出射光はハーフミラー53により分割さ
れ、その反射された光が光量検知部54に導かれる。
【0056】ランプ27の出射光量はランプ点灯時間に
応じて劣化して行くので、光量検知部54でこの光量の
低下の度合いが数値データに変換され、制御手段26を
経由して制御手段21に送られる。制御手段21はこの
数値データをもとに、ランプ27の光量低下を補正する
ようにCCD9の感度設定値を算出し、CCD感度制御
手段12を制御する。
【0057】また、絞り制御手段24からは絞り23の
調光制御動作が可能な範囲にある状態か、あるいは絞り
23が全開状態,全閉状態であるかの情報も、制御手段
26を経由して制御手段21に送られる。
【0058】制御手段21は、絞り23が全開状態のと
きはCCD9の感度設定値を高くするようにCCD感度
制御手段12を制御し、絞り23が全閉の場合はCCD
9の感度設定値を低くするようにCCD感度制御手段1
2を制御する。これら、感度設定値は段階的に変化させ
ても良いし連続的に変化させることも可能である。その
他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0059】本実施の形態は第1の実施の形態の作用の
他に、ランプ27が経年変化等で変化する場合等を考慮
して、ランプ27の実際の出射光量を検出してその光量
の変化による影響をCCD感度制御手段12によりCC
D9の感度を制御することで解消する手段を備えてい
る。
【0060】この第2の実施の形態によれば光源装置5
2のランプ27の出射光の低下した場合や、絞り23に
よる調光制御が効かない場合においても、光源装置52
からの情報をもとに固体撮像素子としてのCCD9の感
度を制御することで適切な明るさの観察画像を得ること
ができる内視鏡装置51を実現できる。
【0061】(第3の実施の形態)図8は本発明の第3
実施の形態の内視鏡装置51′の構成を示す。図1及び
図7と共通である部分に関しては説明を省略する。本実
施の形態は図7に示した第2の実施の形態の他に、図7
の面順次光源装置52の代わりに図8のLED光源装置
52′でも使用できるようにしたものである。
【0062】図8に示したLED光源装置52′には、
LED制御手段56に接続され順次点灯制御される赤色
LED57a,緑色LED57b,青色LED57c
と、この照明光の光束を前記ライトガイド15の後端面
に集光する集光レンズ28が設けられており、面順次光
が前記ライトガイド15の後端面に供給されるようにな
っている。
【0063】また、赤色LED57a,緑色LED57
b,青色LED57cと集光レンズ28との間には絞り
23が配置され、絞り制御手段24で制御される。この
絞り制御手段24とLED制御手段56は制御手段26
に接続されている。
【0064】また、信号処理装置4内の制御手段21
は、面順次の照明光を内視鏡2に供給するLED光源装
置52の赤色LED57a,緑色LED57b,青色L
ED57cの発光制御をLED制御回路56を介して制
御する制御手段26にも接続され、各LEDの発光タイ
ミングと同期が取られて、上記CCD駆動手段11及び
信号処理手段14を制御するようになっている。
【0065】制御手段21には、面順次光源装置52が
接続された場合はキセノンランプが使用されていること
を、LED光源装置52′が接続された場合はLEDが
使用されていることを、ハロゲンランプを使用している
図示しない光源装置が接続された場合はハロゲンランプ
が使用されていることを示す情報が、各光源装置内の制
御手段26から伝送される。制御手段21は、この情報
に基づいてCCD感度制御手段12を制御する。
【0066】以上、第3実施の形態によれば光源装置5
2,52′の種類の違いにより出射光の絶対値が異なる
場合でも、接続された光源装置からの情報をもとに出射
光量を補正するように固体撮像素子の感度を制御するこ
とで適切な明るさの観察画像を得ることができる内視鏡
装置を実現できる。
【0067】(第4の実施の形態)図9は本発明の第4
実施の形態の内視鏡装置61の構成を示す。本実施の形
態では、CCD9の前面にカラーフィルタ65が設けら
た同時式内視鏡装置である。
【0068】図1或いは図7と共通である部分に関して
は説明を省略する。本実施の形態は同時式の内視鏡62
と、この内視鏡62に白色の照明光を供給する光源装置
63と、CCD9を駆動及び信号処理する(例えば光源
装置63と別体の)信号処理装置64と、この信号処理
装置64から出力される映像信号を表示するモニタ5と
から構成される。
【0069】上記同時式の内視鏡62は例えば第1の実
施の形態の内視鏡2のCCD9の前面にカラーフィルタ
65を設けたものである。
【0070】また、光源装置63は図1の面順次式光源
装置22において、照明光路中に介挿されるRGB回転
フィルタ29を除去して、ランプ27の白色光が絞り2
3を介して集光レンズ28で集光されてライトガイド1
5の後端面に供給されるようにしたものである。このた
め、図1におけるモータ30及びRGB回転フィルタ制
御手段25も設けてない。
【0071】また、本実施の形態における信号処理装置
64は図1の信号処理手段14をプレ信号処理手段66
とポスト信号処理手段67で構成している。
【0072】つまり、CCD9から読み出された出力信
号の各種信号処理を行なうプレ信号処理手段66と、こ
のプレ信号処理手段66の出力信号をモニタ5などに出
力するための各種信号処理を行なうポスト信号処理手段
67とから構成されており、前記CCD9から読み出さ
れた出力信号をテレビジョン信号に変換して、モニタ5
などに出力するようになっている。
【0073】また、前記CCD駆動手段11及びCCD
感度制御手段12,信号処理手段14は、制御手段21
に接続され、この制御手段21によって制御が行なわれ
るようになっている。
【0074】この制御手段21は、白色の照明光を内視
鏡62に供給する光源装置63に設けられた絞り23及
び絞り制御手段24を制御する制御手段26にも接続さ
れている。
【0075】本実施の形態に用いられる信号処通手段1
4は、例えば図10に示すように構成されている。プレ
信号処理手段66には、前記内視鏡62から出力された
信号が入力されるようになっている。
【0076】このプレ信号処理手段66では、色成分が
重畳されたCCD9の出力信号はCDS回路31,LP
F32,クランプ回路33を経由してA/D変換器34
によりデジタル信号に変換される。このデジタル信号は
フォトカップラ35aにより患者回路から2次回路にア
イソレーションされて伝送される。
【0077】このフォトカップラ35aを経た出力信号
は、2次回路内の輝度/色差信号分離回路68で輝度信
号Yと色差信号R−Y、B−Yに分離され、さらにマト
リックス回路69でRGB信号に変換され、ホワイトバ
ランス補正回路36、色調調整回路37、ガンマ補正回
路38でそれぞれホワイトバランス補正、色調調整、ガ
ンマ補正がされた後、拡大回路39で電子ズーム処理が
行なわれる。そして、拡大回路39の出力は輪郭強調回
路40を介してポスト信号処理手段67に入力されるよ
うになっている。
【0078】前記輪郭強調回路40の出力は、ポスト信
号処理手段67内の静止画記憶用の静止画像メモリ45
a,45b,45cに入力すると共にセレクタ46に入
力する。セレクタ46を経由した輪郭強調回路40の出
力は、動画として後段の75Ωドライバ47を介してモ
ニタ5に供給される。
【0079】セレクタ46のもう一方の入力端子には静
止画メモリ45a,45b,45cの出力が接続されて
いる。静止画像メモリ45a,45b,45cの画像書
き込みと画像読み出しは制御手段21で制御されてお
り、操作者のフリーズ命令に応じて制御手段21は、フ
リーズ命令の有った時点の画像を記憶するように静止画
像メモリ45a,45b,45cを制御する。
【0080】また、制御手段21は、フリーズ命令に応
じて電子シャッタ動作が行われるようにCCD駆動手段
11を制御するとともに、CCD感度制御手段12に対
して、CCDの感度設定値を上げるように制御する。こ
の感度設定値は、電子シャッタ動作による露光時間の減
少を補正するように設定され、1/120秒の電子シャ
ッタ動作が行われた場合は、1/60秒の通常露光時の
2倍の感度にCCD9が設定される。
【0081】以上のように本実施の形態によれば、電子
シャッタ動作時においても、固体撮像素子の駆動状態に
応じて固体撮像素子の感度を制御することで適正な明る
さの観察画像を得ることができる内視鏡装置を実現でき
る。
【0082】(第4の実施の形態の変形例)本発明の第
4の実施の形態の変形例を、第4の実施の形態の図9を
用いて説明する。本変形例では、NTSC方式(60H
z)とPAL方式(50Hz)の両方式のモニタに接続
可能な同時式内視鏡装置を示している。信号処理装置6
4は図示しないスイッチによりTV方式を選択すること
が可能である。NTSC方式が選択された場合には、C
CD9の撮像レートを60Hzで行ない、NTSC方式
のテレビジョン信号に変換する信号処理を行なうよう、
制御手段21はCCD駆動手段11,プレ信号処理手段
66,ポスト信号処理手段67を制御する。
【0083】PAL方式が選択された場合は、CCD9
の撮像レートを50Hzで行ない、PAL方式のテレビ
ジョン信号に変換する信号処理を行なうよう、制御手段
21はCCD駆動手段11,プレ信号処理手段66,ポ
スト信号始理手段67を制御する。この時、制御手段2
1は撮像レートの切り替えに応じてCCD9の感度設定
値も同様に切り替え、60Hz撮像時と50Hz撮像時
とで同じ映像信号レベルが得られるようにCCD感度制
御手段12制御する。
【0084】以上のように本変形例によれば、撮像レー
トが異なる場合や露光時間が異なる場合においても、固
体撮像素子の駆動状態に応じて固体撮像素子の感度を制
御することで適正な明るさの観察画像を得ることができ
る内視鏡装置を実現できる。
【0085】(第5の実施の形態)図11は本発明の第
5実施の形態の内視鏡装置の構成を示す。図1或いは図
9等と共通である部分に関しては説明を省略する。本実
施の形態の内視鏡装置61′は内視鏡62と、光源装置
63′と信号処理装置64′と、モニタ5とから構成さ
れる。
【0086】本実施の形態における光源装置63′は図
9の内視鏡装置61の光源装置63において、絞り2
3、絞り制御手段24、制御手段26を除去して、ラン
プ27の照明光を集光レンズ28で集光してライトガイ
ド15の後端面に供給するようにしている。
【0087】つまり、この光源装置63′には絞り機構
が設けてなく、ライトガイド15の後端面には常に同量
の照射光が入力する構成となっている。
【0088】また、本実施の形態における信号処理装置
64′は、図9の信号処理装置64において、信号処理
手段14内のプレ信号処理手段66と一部構成が異なる
プレ信号処理手段66′が採用されている。このプレ信
号処理手段66′の構成を図12に示す。
【0089】図12に示すプレ信号処理手段66′は図
10に示すプレ信号処理手段66において、輝度信号Y
の出力信号が入力される平均値検波フィルタ回路70が
設けてある。
【0090】そして、この平均値検波フィルタ回路70
によりCCD9の出力の一画面分の輝度信号Yの平均値
を算出し、この輝度平均値を制御手段21に送る。制御
手段21は、この輝度平均値に基づき適性な明るさの観
察画像が得られるようにCCD9の感度設定値を算出
し、CCD感度制御手段12を制御する。
【0091】以上のように本実施の形態によれば、固体
撮像素子の出力信号に応じて固体撮像素子の感度を制御
することで適正な明るさの観察画像を得る内視鏡装置6
1′を実現でき、しかも光源装置63′の構成を簡略化
することができる。
【0092】(第6の実施の形態)図13は本発明の第
6実施の形態の内視鏡装置の構成を示す。図1と共通で
ある部分に関しては説明を省略する。
【0093】この内視鏡装置71は内視鏡2と、面順次
光源装置22と信号処理装置74を内蔵したビデオプロ
セッサ73と、モニタ5とから構成される。
【0094】本実施の形態では内視鏡2内のROM48
には、CCD9の画素毎の電子の増倍率のバラツキの情
報(データ)が記憶されている。
【0095】また、本実施の形態の信号処理装置74で
は図1の信号処理装置4において、さらにROM48の
データを記憶する記憶手段75と、CCD9の感度を自
由に設定するスイッチ76と、バラツキを補正する補正
データを演算で算出する演算手段78とが設けている。
また、信号処理手段14は図1のプレ信号手段17の代
わりに、一部構成が異なるプレ信号処理手段17′を採
用し、演算手段78による補正データをプレ信号処理手
段17′に送り、CCD9に感度のバラツキがある場合
にもスイッチ76で設定された感度に設定できるように
している。
【0096】そして、第1の実施の形態と同様に、内視
鏡2をプロセッサ73に接続した時点で、ROM48の
情報がプロセッサ73内部の記憶手段75に送られ、記
憶される。例えばプロセッサ73のパネル上に設けら
れ、CCD9の感度を自由に設定するスイッチ56によ
り設定された感度設定値の情報は制御手段21に入力さ
れ、この制御手段21はその情報に対応してCCD感度
制御手段12を制御する。
【0097】本実施の形態ではφCMDパルスのパルス
数で感度を制御しており、演算手段78では前記記憶手
段75に記憶されている画素毎の電子の増倍率のバラツ
キの値とφCMDのパルス数に基づいて補正データが演
算される。
【0098】基準となる電子の増倍率にXに対し、ある
画素の電子の増倍率がkXであり、φCMDのパルス数
がnであった場合には、その画素の補正データは1/
(kX)^nで表わされる。
【0099】この各画素毎の補正データは、図14に示
されるプレ信号処理手段17′を構成する乗算器79で
CCD9から読み出された出力信号と乗算されてバラツ
キの補正が行なわれ、その後段側の回路に送られる。な
お、図14に示すプレ信号処理手段17′は図2のプレ
信号処理手段17において、フォトカプラ35aとホワ
イトバランス補正回路36との間に乗算器79を設けた
構成になっている。
【0100】図15は、本実施の形態で用いられている
CCD9を表わしている。受光面80の下方にはシリア
ルレジスタ81と電荷を電圧に変換するFDA82が存
在する。シリアルレジスタ80とFDA82の間にはダ
ミー画素83が6画素存在している。
【0101】制御手段21はスイッチ76からの設定値
に基づいて、感度を上げていない通常感度時と、電子増
倍時とで異なる制御を行う。
【0102】つまり、制御手段21はスイッチ76から
の設定値に基づいて、電子の増倍動作を行なっていな
い、つまり感度を上げていない通常感度時には図16
(A)に示すようにOB画素84のCCD出力信号(C
DS出力信号)が入力されるOB期間でクランプを行な
うようにクランプ回路33にタイミング信号を送る。
【0103】一方、電子の増倍動作を行ない感度を上げ
ている電子増倍時には、図16(B)に示すようにOB
画素84の暗電流が増倍され、OBクランプされる電位
に影響を及ぼすため、これを避けるようにダミー画素8
3のCCD出力信号が入力されるダミー期間でクランプ
を行なうようにクランプ回路33に異なるクランプ位置
のタイミング信号を送る。
【0104】以上のように本実施の形態によれば、固体
撮像素子の画素毎の電子の増倍率のバラツキのデータ
と、固体撮像素子の感度の設定値に応じて固体撮像素子
の出力信号を補正することで、良好な観察画像を得るこ
とができる内視鏡を実現できる。
【0105】また、固体撮像素子の感度設定値に応じ
て、固体撮像素子の出力信号の信号処理を制御すること
で、正しい黒レベルが再現され、良好な観察画像を得る
ことができる。
【0106】なお、上述では挿入部6の先端にCCD9
を配置(内蔵)した電子内視鏡の場合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものでなく、光学式内視
鏡の接眼部にCCDを内蔵したテレビカメラを装着した
テレビカメラ装着内視鏡の場合にも適用できる。
【0107】この場合には、例えば第1の実施の形態で
説明したように例えば入力手段(指定手段)から制御手
段21にCCD9の感度を指定する入力を行うようにし
ても良い。また、光学式内視鏡の特徴(ライトガイド本
数等)と共に、テレビカメラの特徴を入力して、制御手
段21がその場合に必要とされる感度制御パルスφCM
Dのパルス数を算出してCCD感度制御手段12を介し
てCCD9の感度を制御するようにしても良い。
【0108】(第7の実施の形態)図17ないし図23
は本発明の第7の実施の形態に係り、図17は内視鏡装
置の概略の構成を示すブロック図、図18は回転フィル
タに設けた2つのフィルタセットの構成を示す説明図、
図19は信号処理手段を構成するプレ信号処理手段を示
すブロック図、図20は、信号処理手段を構成する面順
次同時化手段及びポスト信号処理手段を示すブロック
図、図21はCCD駆動のタイミングチャート、図22
はCCDの板面照度とS/Nの関係を示すグラフ、図2
3はCCDの板面照度と出力電圧との関係を示すグラフ
を示す。
【0109】図17に示すように、第7の実施の形態の
内視鏡装置101は、固体撮像素子を内蔵した電子式内
視鏡(以下、内視鏡と略記)102と、この内視鏡10
2が着脱自在に接続され、信号処理装置104及び面順
次光源装置122を内蔵したプロセッサ103と、この
プロセッサ103に接続され、該プロセッサ103で信
号処理された映像信号を表示するモニタ105とから主
に構成される。
【0110】前記内視鏡102は、体腔内に挿入される
細長の挿入部106を有し、この挿入部106の先端部
107には、被写体を結像する対物レンズ108と、こ
の対物レンズ108の結像位置には固体撮像素子として
イメージセンサ、例えば電荷結合素子(CCDと略記)
109が設けられ、このCCD109は信号線を介して
プロセッサ103内の信号処理装置104に設けられた
CCD駆動手段111及びCCD感動制御手段112に
接続され、このCCD駆動手段111及びCCD感動制
御手段112で生成された駆動信号及び感度制御信号に
より、露光、生成電荷の倍増及び読出制御がなされる。
また、イメージセンサはCMOSセンサでもよい。CC
D109の前面には、ある特定の波長領域のみを透過さ
せるフィルタ110が配置されている。フィルタ110
は、例えば生体組織から発せられる自家蛍光の波長帯域
を透過させ、励起光はカット(透過しない)する分光透
過率特性を有している。
【0111】このCCD109は、U.S.Pat.N
o.5,337,340“Charge Multip
lying Detector(CMD)suitab
lefor small pixel CCD ima
ge sensors”に示されているCCDである。
その特徴は、画素毎或いは検出アンプ前段(水平転送レ
ジスタ後)に電子増倍機構(以下、CMD:Charge Mul
tiplying Detector)が設けられ、電子増倍機構(CM
D)に電界(エネルギーギャップの約1.5倍程度のエ
ネルギー)を印加すると、信号電荷(電子)は価電子帯
の電子に衝突し伝導帯へ励起され、衝突電離(2次電
離)により電子−正孔ペアが生成される。つまり、ある
強度(振幅)を持ったパルスを順次印加すると、衝突電
離現象により電子−正孔ペアが次々に生成されることに
より、パルス数の制御により信号電荷は任意に増倍され
る特性を有している。
【0112】CCD109は、バッファ113,CCD
ケーブル120(信号線)を介してプロセッサ103内
に設けられた信号処理手段114に接続され、前記対物
レンズ108及びフィルタ110を介しCCD109の
撮像面に結像された被写体像が,CCD109によって
電気信号に変換されて読み出され、この出力信号が信号
処理手段114に供給される。
【0113】図21は、後述する回転フィルタ129の
露光時間/遮光時間(CCD読出期間)と、その場合に
おけるCCD109に対する感動制御パルスφCMD、
垂直転送パルスφIAG、水平転送パルスφSR及びC
CD出力信号の関係を示す。CCD109のCMDは、
画素毎または検出アンプ前段のどちらでも設定可能であ
るが、ここではCMDを画素毎に設置するようにしてい
る。また、CCD109の感度(CMD増倍率)は、φ
CMDのパルス数とパルス振幅(電圧値)のどちらでも
制御可能であるが、ここではパルス数をコントロールし
て所望の感度(CMD増倍率)を得るようにしている。
この場合、露光期間の後の遮光期間(読出期間)に感度
制御パルスφCMDをCCD109に出力し、CCD1
09の感度(CMD増倍率)を大きくし生成された電荷
を増倍させ、その後に垂直転送パルスφIAG、水平転
送パルスφSRがCCD109に出力され、CCD10
9からの出力信号を得る。つまり、感度制御パルスφC
MDのパルス数を変化させて、所望のCCD109の感
度(CMD増倍率)を得られるようにしている。
【0114】前記内視鏡102は、照明光を伝達する紫
外から近赤外域を透過可能なライトガイド115が設け
られ、このライトガイド115の先端面側に照明用レン
ズ116が設けられ、ライトガイド115により内視鏡
102を導光させた通常光或いは特殊光観察用の照明光
が、照明レンズ116を介して被写体に照射される。ラ
イトガイド115としては、SLFファイバ(商品
名)、石英ファイバなどを用いることができる。
【0115】信号処理手段114は、CCD109で読み
出された出力信号の各種信号処理を行うプレ信号処理手
段117と、このプレ信号処理手段117から出力され
た面順次信号を同時化する面順次同時化手段118と、
この面順次同時化手段118の出力信号をモニタ105
などに出力するための各種信号処理を行うポスト信号処
理手段119とから構成されており、前記CCD109
から読み出された出力信号をテレビジョン信号に変換し
て、モニタ105などに出力する。
【0116】CCD駆動手段111及びCCD感度制御
手段112、信号処理手段114は、(第1の)制御手
段121に接続され、この制御手段121によって制御
が行われる。この制御手段121は、面順次の照明光を
内視鏡102に導光する面順次光源装置122に設けら
れた絞り123、絞り制御手段124及びRGB回転フ
ィルタ制御手段125を制御する(第2の)制御手段1
26にも接続され、このRGB回転フィルタ制御手段1
25と同期して、前記CCD駆動手段111及び信号処
理手段114を制御するようになっている。
【0117】面順次光源装置122は、紫外域から赤外
域に至る広帯域の照明光を発生するランプ127と、こ
の照明光の光束を前記ライトガイド115の後端面に集
光する集光レンズ128と、ランプ127と集光レンズ
128との間に挿入されるRGB回転フィルタ129が
設けられている。ランプ127としては、キセノンラン
プ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、LED、
高圧水銀などを用いることができる。
【0118】この回転フィルタ129は、モータ130
の回転軸に回転可能に接続され、制御手段126によ
り、RGB回転フィルタ制御手段125を介して所定の
速度で回転するように制御され、面順次光がライトガイ
ド115の後端面に導光される。 回転フィルタ129
は、第18図に示すように二重構造になっており、内周
部分と外周部分とに2組のフィルタセット133,13
4が設けてある。内周の第1フィルタセット133は通
常光モード(通常光観察)のためのR1,G1,B1の
3枚のフィルタで構成され、外周部分の第2のフィルタ
セット134は特殊光モード(特殊光観察)のためのR
2,G2,B2の3枚のフィルタで構成され、第1フィ
ルタセット133、第2フィルタセット134は、各々
観察目的に応じた分光透過率特性を有している。つま
り、第1フィルタセット133は、通常光モード(通常
光観察)用の赤(R1)、緑(G1)、青(B1)の各
波長領域を透過するフィルタ133a、133b、13
3cが扇状に、周方向に沿って離散的に配列され、さら
にその外周側には特殊光モード(特殊光観察)用のR
2、G2、B2の各波長領域の光を透過するフィルタ1
34a、134b、134cが離散的に配列されてい
る。
【0119】上記通常光モード(通常光観察)用の赤
(R1)、緑(G1)、青(B1)の各波長領域を透過
するフィルタ133a、133b、133cの間は、遮
光部となっている。この遮光部は、CCD109の遮光
期間(読み出し期間)に対応し、上記フィルタ133
a、133b、133cと遮光部は、ほぼ同程度の間隔
で配列されている。第2フィルタセット134も同様に
構成されている。
【0120】本実施の形態では、上記フィルタ134b
には、特殊光モードで使用する紫外〜青色領域の光のみ
を透過する励起フィルタが搭載されており、生体組織よ
り自家蛍光を発生させることができる。なお、フィルタ
134a(R2)、134c(B2)は本実施の形態で
は遮光され、照射されない。
【0121】ランプ127とライトガイド115の後端
面とを結ぶ照明光軸上には、内周側のフィルタセット1
33と外周側のフィルタセット134とを選択的に設定
できるように回転フィルタ切替え機構131が設けてあ
る。そして、通常光モードの場合は、ランプ127から
の光ビームP1(第18図に実線で示す)は、内周側の
フィルタセット133に対向している。一方、特殊光モ
ードの場合には、ランプ127からの光ビームP2(図
18点破線で示す)は、外周側のフィルタセット134
に対向するように回転フィルタ機構131で回転フィル
タ129全体を移動して照明光路上に配置されるフィル
タセットを切替できるようになっている。この回転フィ
ルタ切替機構131は、モータ130及び回転フィルタ
129とをランプ127に対し相対的に移動させるが、
ランプ127側を反対方向に移動しても良い。
【0122】また、プロセッサ103には、モード切替
手段135が接続され、観察モード(通常光/特殊光)
の切替指示を行うことにより、回転フィルタ切替指示信
号が回転フィルタ切替機構131及び制御手段126に
出力され、回転フィルタ129の切替が行われると同時
に、特殊光モード時は絞り制御手段124を介して絞り
123を自動的に全開となるよう制御する。
【0123】回転フィルタ切替指示信号は、制御手段1
21にも出力されて、選択されているモード(通常光/
特殊光モード)で各処理を行うよう制御手段121から
信号処理手段114、CCD駆動手段111及びCCD
感度制御手段112を制御する。
【0124】信号処理手段114は、例えば図19に示
すように構成されている。図19においてプレ信号処理
手段117には、CCD109からの出力信号が入力さ
れるようになっている。このプレ信号処理手段117で
は、CCD109の出力信号はプリアンプ140、CD
S回路141、LPF143、クランプ回路144、A
GC回路(オートゲインコントロール)145を経由し
て、A/D変換器146によりデジタル信号に変換され
る。このデジタル信号は、フォトカプラ147aにより
患者回路から2次回路にアイソレーションされで伝送さ
れる。2次回路には、ホワイトバランス補正回路14
8、色調調整回路149、ガンマ補正回路150が設け
てあり、ホワイトバランス補正、色調調整、ガンマ補正
がそれぞれ行われた後、拡大回路151で電子ズーム処
理で拡大が行われる。
【0125】拡大回路151の出力信号は、輪郭強調回
路152を介して面順次同時化手段118に入力される
ようになっている。また、CDS回路141後には、測
光手段142が接続され、CCD109出力信号の1画
面の平均値を算出し、その値を制御手段121に出力す
るようになっている。さらに、制御手段121は、2次
回路内のホワイトバランス補正回路148、色調調整回
路149、拡大回路151、輪郭強調回路152の動作
を制御する制御信号を出力すると共に、アイソレーショ
ン伝送手段としてフォトカブラ147bを介し患者回路
内のクランプ回路144の動作を制御する制御信号を出
力するようになっている。
【0126】プレ信号処理手段117から出力されるR
GB面順次信号は、図20に示す面順次信号同時化手段
118内の切替スイッチ160、162A、162Bを
経て、同時化手段163a、163b、163cに入力
されるようになっている。同時化手段163a、163
b、163cは、少なくとも1画面分のメモリを備え、
逐次R、G、Bの順に入力される面順次信号を各色別の
メモリに記憶すると共に、この記憶された面順次信号を
同時に読み出して同時化された信号として出力するよう
になっている。
【0127】同時化手段163a、163b、163c
の一例として、例えば図20に示す各同時化手段163
I(I=a,b,c)は、少なくとも2画面分の画像メ
モリ164a、164bを備えた手段で構成することが
できる。同時化手段163aは、回転フィルタ129の
133aまたは134aで得られる映像信号に対応して
いる。同様に、同時化手段163bは、回転フィルタ1
29の133bまたは133a、同時化手段163cは
回転フィルタ129の133cまたは134cに対応し
ている。 ここでは、画像メモリ164a、164bの
画像書き込みと画像読み出しが交互に切替えられて同時
化が行われる。前記同時化手段163a、163b、1
63cにより同時化された同時化出力信号は、ポスト信
号処理手段119内の静止画像記憶用の静止画像メモリ
165a、165b、165cに入力すると共にセレク
タ166に入力する。セレクタ166を経由した同時化
手段163a、163b、163cの同時化出力は、動
画として後段の75Ωドライバ167を介してモニタ1
05に供給される。セレクタ166のもう一方の入力端
子には、静止画メモリ165a、165b、165cが
接続されている。
【0128】静止画像メモリ165a、165b、16
5cの画像書き込みと画像読み出しは、制御手段121
で制御されており、外部からのフリーズ命令に応じて制
御手段121は、フリーズ命令のあった時点の画像を記
憶するように静止画像メモリ165a、165b、16
5cを制御するとともに、セレクタ166に対しては、
同時化手段163a、163b、163c出力である動
画言号と静止画像メモリ165a、165b、165c
の出力信号である静止画像信号のうち、静止画像信号を
1後段の75Ωドライバ167を介してモニタ105に
供給するように制御するようになっている。
【0129】内視鏡102には、当該内視鏡に固有の情
報を記憶したROM170が内蔵されており、この内視
鏡102をプロセッサ103に接続した時点でその情報
がプロセッサ103内部の信号処理装置104内の制御
手段121に伝送され、CCD109の感度制御(CM
D増倍率制御)等を行うようになっている。つまり、R
OM170は、CCD109の感度を指定する指定手段
を形成している。
【0130】(作用)通常光モード及び特殊光モード時
の作用を説明する。
【0131】先ず、通常光モード(通常光観察)を行う
場合には、回転フィルタ129は第1フィルタセット1
33が照明光路上に配置され、CCD109のCMD増
倍率は固定値に設定される。CCD109のCMD増倍
率の通常光モード用設定値(固定値)は、内視鏡102
をプロセッサ103に接続時にROM70から伝送され
る。
【0132】CCD感度制御手段112は、制御手段1
21を介してROM70から伝送されたCCD109の
CMD増倍率(固定値)を受取り、通常光モード時のC
MD増倍率(固定値)に対応するパルス数を計算し、C
CD109の露光/遮光(読み出し期間)に同期してC
CD109に計算された数のパルスを出力する。
【0133】尚、例えば信号処理装置104内の制御手
段121にキーボート等の入力手段(或いは指定手段)
を接続してユーザーはその入力手段から任意のCMD増
倍率を手動で入力し、制御手段121を介してCCD感
度制御手段112からCCD109のCMD増倍率が設
定できる。これは、特殊光モード時も同様である。
【0134】ランプ127から照射された照明光が第1
フィルタセット133を通ることにより、R(赤)、G
(緑)、B(青)の面順次照明光が生体組織に順次照射
され、その反射光をCCD109で順調撮像したR、
G、Bの画像信号(映像信号)は信号処理手段114に
入力され、モニタ105に通常光観察画像が表示され
る。
【0135】測光手段142は、1画面分のCCD10
9からの出力信号の平均値を算出し、制御手段121に
出力する。出力された値は、制御手段121を介して第
2の制御手段126に出力し、値に応じて絞り制御に指
令を出して絞り123の開閉制御を行う。つまり、被写
体が設定された基準値よりも明るすぎる場合は、CCD
109出力信号は大きくなるため、絞り123を閉じる
方向(ライトガイド後端面への照射強度が小さくなる)
に動作させ、一方、被写体が暗い場合はCCD109出
力信号は小さくなるため、絞り123を開ける方向(ラ
イトガイド後端面への照射強度が大きくなる)に動作さ
せて、生体組織への照射強度を変化させるものである
(自動調光機能)。
【0136】尚、モニタ105の明るさ(上記基準値)
は、例えば信号処理装置104内の制御手段121にキ
ーボート等の入力手段(或いは指定手段)を接続して、
ユーザーはその入力手段から任意の明るさを設定でき
る。
【0137】AGC回路145では、CCD109の出
力信号が設定されたモニタ105の明るさになるように
電気的に増幅させることができる。つまり、被写体が暗
く自動調光機能を作動させても設定されたモニタ105
の明るさが得られない場合にCCD109からの出力信
号を電気的に増幅させることができる(AGC機能)。
【0138】生体組織(消化器、気管支等)に面順次光
(赤、緑、青)を照射した際に得られる反射光の強度
は、図22、図23では概ね、l[lux]より大きな
領域に該当するが、図22、図23よりCCD109の
CMDの増倍率が大きくなるに従い、S/N及び出力値
はCCD109のCMD増倍なしに対して向上されるこ
とが分かる。
【0139】通常光モード(通常光観察)を行う場合に
は、被写体(生体組織)の明るさ(被写体からの反射光
強度)が変化しても、自動調光機能及びAGC機能によ
り、モニタ105上には常にユーザーが設定した適切な
明るさの観察画像が得られる。しかも、この場合は、C
MD109のCMD増倍率を大きくするこにより、S/
Nも向上する。このように通常光モード(通常光観察)
を行う場合には、自動調光機能により画質を損なわずに
適切な明るさの観察画像を得ることができ、この機能で
カバーできない場合にAGC機能により調整される。
【0140】一方、特殊光モード(特殊光観察)を行う
場合には、ユーザーはモード切替手段135を構成する
例えばモード切替スイッチを操作することにより、回転
フィルタ切替機構131を動作させて回転フィルタ12
9の第2フィルタセット134を照明光路上に配置させ
ると伴に、絞り129は全開となるように動作してライ
トガイド115後端面に最も強い励起光が入射させる。
CCD109の感度は、特殊光モードに対応したCMD
増倍率を固定値に設定して観察を行う。CCD109の
CMD増倍率の設定値(固定値)は、ROM170から
伝送された値であり、通常光モード(通常光観察)より
も大きな値に予め設定されている。
【0141】CCD感度制御手段112は、制御手段1
21を介してROM170から出力されたCCD109
のCMD増倍率(固定値)を受取り、特殊光モード時の
CMD増倍率(固定値)に対応するパルス数を計算し、
CCD109の露光/遮光(読み出し期間)に同期して
CCD109に計算された数のパルスを出力する。
【0142】ランプ127から照射された励起光(本実
施例では紫外〜青色領域)が第2フィルタセット134
を通ることにより、本実施例ではフィルタ134b(G
2)の励起光のみが生体組織に間欠的に照射される。フ
ィルタ134a(R2)、134c(B2)は本実施例
では遮光となっているので照射されない。
【0143】対物レンズ108には、生体組織からは励
起光の反射光及び生体組織から励起光により発せられた
自家蛍光(例えば、NADH、フラビン等に起因)が入
射するが、フィルタ110で励起光はカットされ、CC
D109には自家蛍光が入射する。CCD109で撮像
した自家蛍光画像は、信号処理手段114に入力され
る。信号処理手段114は、フィルタ134b(G2)
に対応する信号が処理され、モニタ105に表示され
る。
【0144】AGC回路145は、CCD109の出力
信号を設定値になるように電気的にアンプを行う。つま
り、被写体が暗く、CCD109にてCMD増倍を行っ
てもCCD109出力信号が設定値よりも小さい場合に
は、電気的にアンプを行い、出力信号の強度を増幅させ
る(AGC機能)。これにより、モニタ105には、常
に適切な明るさの特殊光観察画像を得ることができる。
尚、モニタ105の明るさ(上記基準値)は、例えば信
号処理装置104内の制御手段121にキーボート等の
入力手段(或いは指定手段)を接続して、ユーザーはそ
の入力手段から任意の明るさを設定できる。
【0145】ここで、CCD109のCMD増倍率を大
きくした場合(CMD増倍率3、10倍と仮定)に、モ
ニタ105に表示される観察画像(本実施例では自家蛍
光画像)のS/N及び明るさについて説明する(図2
2、図23参照)。
【0146】S/Nは、暗い被写体がどこまで撮像でき
るか、また、暗い被写体をどの程度の画質で撮像できる
かを反映するため、特に自家蛍光のような微弱光を撮像
する場合には非常に重要なパラメータである。また、出
力値は、モニタに表示する画像の明るさを反映するため
に、S/N同様非常に重要なパラメータである。尚、固
体撮像素子が一般的なCCD(増倍機構なし)の場合
は、モニタ105に表示される観察画像のS/N及び明
るさは、CCD109のCMD増倍率1倍(増倍なし)
に概ね相当する。
【0147】生体組織(消化器、気管支等)に紫外〜青
色光を照射すると、生体組織に含まれるNADH、フラ
ビンやコラーゲン等に起因した自家蛍光が得られる。し
かし、この自家蛍光強度は、非常に微弱(図22、図2
3では概ねl[lux]より小さい領域に該当)であ
り、一般のCCDでの撮像は非常に困難である。第22
図、23図より、CCD109のCMDの増倍率が大き
くなるに従い、S/N及び出力値は一般的なCCDに対
して大幅に向上されることが分かる。
【0148】CCD109感度特性に関して、CCD1
09板面(撮像面)における板面照度(被写体の明るさ
反映)とプロセッサ103出力段にて得られるS/N
(信号対ノイズ比)及び出力値の関係について説明す
る。
【0149】対象システムを内視鏡101(CCD10
9+CCDケーブル120+プロセッサ103(信号処
理手段114))とし、プロセッサ103(信号処理手
段114)の出力段における信号対ノイズ比S/N及び
出力値Sを理論的に算出する。
【0150】 S/N=S/{NCCD+NCV1/2 (1) ={A・n・K・(1−β)・G}/{(A・F・(n+D)+R) ・K・(1−β)・G+NCV1/2(1−2) ={n・K・(1−β)・G}/{(F・(n+D)+R/A} ・ K・(1−β)・G+NCV/A1/2(1−3) S=A・n・K・(1−β)・G[mV] (2) S :信号出力値(@プロセッサ103出力段) (計算簡略化のため、ペデスタルは0と仮定) NCCD :CCD109で発生したノイズ量(@プロセ
ッサ103出力段) NCV :CCDケーブル120+プロセッサ103で
発生したノイズ量(@プロセッサ103出力段) [パラメータ] 1)CCD関連 ・n[e/pixel]:画素毎に生成する信号電荷数
(CMD増倍前) (n=M×(4.1×10)×μ×η×RA×T
[e/pixel/flame]) (M[lux]:板面照度、μ:画素サイズ、η:量子
効率、RA:開口率、T:露光時間) ・A[倍] :CMD増倍率 ・D[e/pixel/s]:画素毎に発生する暗電流 ・R[eRMS] :読み出しノイズ(検出ア
ンプノイズ) ・K[mV/e] :検出アンブ電荷電圧変
換係数 ・A[倍] :CMD(Charge M
ultiplying Detector)増倍率 ・F :CMD Excess
Noise Factor 2)CCD以外 ・β[×100%]:CCDケーブル120信号減衰率 ・G[倍] :プロセッサゲイン(G=プロセッサ出
力値/プロセッサ入力値) ・Ncv[mV]:CCDケーブル120+プロセッサ
103で発生するノイズ (ゲインがかかった状態)ここで、式(1−2)及び式
(2)の各パラメータに数値を代入し、CMD増倍率を
1、3、10倍と仮にした場合の板面照度とS/Nの関
係を図22に、板面照度と出力値の関係を図23にそれ
ぞれ示す。また、図22のS/N(縦軸)はS/N=2
0×log{式(1−2)}(デシベル単位)と計算さ
れる。
【0151】(効果)特殊光モード(特殊光観察)を行
う場合は、微弱な被写体像をCCDのCMD増倍及びA
GC機能により一般的なCCDでは撮像できない微弱な
被写体像が撮像可能となる。また、この場合は、S/N
及び出力値の向上が図られ、良好な画質(高S/N)及
び適切な明るさの観察画像を得ることができる。
【0152】なお、ROM170から出力される情報
は、通常光/特殊光モード時におけるそれぞれにおける
CD109のCMD増倍率の値の他に、内視鏡の種類、
モニタ105の明るさ(プロセッサ103の出力値)情
報やCCD109のCMD増倍率の画素毎バラツキの補
正データ等をプロセッサ103に伝送しても良い。
【0153】また、内視鏡先端に2つのCCDを配設し
た2CCD型にして、第1のCCDを通常光モード(通
常光観察)専用、第2のCCDを特殊光モード(特殊光
観察)専用にしても良い。その場合、第2のCCDは本
実施例で示すCCD109を採用するが、第1の通常光
モード専用CCDはCCD109または一般的なCCD
を採用しても良い。
【0154】回転フィルタ129の特殊光モードに対応
したフィルタを3枚としたが、3枚に限定することなく
2枚以下、あるいは、4枚以上設けても良い。
【0155】回転フィルタ129の特殊光モードに対応
したフィルタは、紫外〜青色領域を透過する特性を有す
るとしたが、紫外域のみ、青色域のみの特性波長を透過
するフィルタとして自家蛍光撮像を行っても良い。
【0156】回転フィルタ129の特殊光モードに対応
したフィルタの分光透過率特性は、紫外〜青色領域とし
たが、可視域の特定波長として薬剤(HpD、ポルフィ
リン、NPe6、ALA、m−THPC、ATX−S1
0、BPD−MA、ZnPC、SnET2等)を用いた
PDD(光線力学的診断)の薬剤蛍光撮像としても良
い。
【0157】回転フィルタ129の特殊光モードに対応
したフィルタの分光透過率特性は、紫外〜青色領域とし
たが、近赤外域の特定波長として薬剤(例えばインドシ
アニングリーン誘導体標識抗体)を用いた薬剤蛍光撮像
としても良い。
【0158】回転フィルタ129の特殊光モードに対応
したフィルタの分光透過率特性は、紫外〜青色領域とし
たが、可視域の特定波長として、その反射光の撮像をし
ても良い。尚、その場合はフィルタ110は設けなくて
も良い。
【0159】モード切替手段135は、プロセッサ10
3に設けたが、内視鏡102に設けても良い。
【0160】プロセッサ103は信号処理装置104と
面順次光源装置122が一体となっているが、信号処理
装置104と面順次光源装置122は別体としても良
い。
【0161】(第8の実施の形態)この実施の形態は、
通常光観察の場合には自動調光+AGCを行い、特殊光
観察の場合にはCMD(固定値(手動))+AGC(プ
ロセッサGain UP)+長時間露光、フル発光を行
うようにしたものである。
【0162】第7の実施の形態では、通常光モード(通
常光観察)と特殊光モード(特殊光観察)は、同じ露光
時間であった。
【0163】この実施の形態では、特殊光モード時は通
常光モード時よりも露光時間を長くし、更に高S/N及
び高出力値を実現しようとするものである。
【0164】(構成)図24は、回転フィルタの構成を
示し、図25はCCD駆動の特殊光モード時のタイミン
グチャート、図26はCCDの板面照度とS/Nの関係
(長時間露光)を示すグラフ、図27はCCDの板面照
度と出力電圧の関係(長時間露光)グラフである。
【0165】回転フィルタ129Aを含め、実施例7と
共通である部分に関しては説明を省略する。
【0166】回転フィルタ129Aは、図24に示すよ
うに、2重構造になっており、内周部分と外周部分とに
2組みのフィルタセット133、134Aが設けてあ
る。内周側の第1フィルタセット133は、実施例7と
同様に通常光モード(通常光観察)のための133a、
133b、133cの3枚のフィルタで構成されてい
る。外周部分の第2のフィルタセット134Aは特殊光
モード(特殊光観察)のための134aAと134cの
2枚のフィルタで構成され、それぞれ観察目的に応じた
分光透過率特性を有している。
【0167】本実施の形態では、フィルタ134aAに
自家蛍光の励起用フィルタ(紫外〜青色領域)が搭載さ
れており、フィルタ134cは今回は搭載されていない
(遮光されている)。また、回転フィルタ129Aの第
2フィルタセット134Aは、図24に示すように3つ
の領域R2、G2、B2に(便宜上)分けられている。
フィルタ134aAは、R2のほぼ全領域と、G2のほ
ぼ半分の領域からなり、また、フィルタ134cはB2
領域のほぼ半分の領域からなり、扇状の形状を有し、周
方向に沿って配列されている。また、フィルタ134a
A及び133c以外は遮光部となっており、CCD10
9遮光期間(読み出し期間)となっている。
【0168】制御手段121は、モード切替手段135
の指令に基づき、選択されているモード(通常光/特殊
光)で異なるCCD駆動を行うようCCD駆動手段11
1を制御するようになっている。
【0169】図25は、CCD駆動の特殊光モード時に
おけるタイミングチャートを示し、回転フィルタ129
Aの第2のフィルタセット(外周側)に対する露光期間
/遮光期間(読み出し期間)と、その場合におけるCC
D109に対する感度制御パルスφCMD、垂直転送パ
ルスφIAG、水平転送パルスφSR及びCCD出力信
号の関係を示す。また、回転フィルタの動作R2、G
2、B3は、上述した回転フィルタ129Aの3つの領
域R2、G2、B2にそれぞれ対応する。感度制御パル
スφCMD、垂直転送パルスφIAG、水平転送パルス
φSRは、GateがON時にのみ露光時間の後の遮光
期間(読み出し期間)にCCD感度制御手段112及び
CCD駆動手段111から出力され、CCD109から
の出力信号を得る。
【0170】つまり第8の実施の形態では、Gateは
回転フィルタ129Aの動作がG2及びB2時のみにO
Nとなり、各制御パルスが出力されCCD109出力信
号が得られる。一方、回転フィルタ129Aの動作がR
2のときは、GateはOFFのため、CCD109出
力信号は得られないようになっている。従って、露光時
間は、R2期間とG2の露光期間を合わせた期間とな
り、実施例7に対してほぼ3倍の長時間露光となる。ま
た、G2の遮光部でCCD109で読み出された信号は
同時化手段163aと163bの画像メモリに同一信号
が出力され、B2の遮光部でCCD109で読み出され
た信号は同時化手段163cの画像メモリに出力され
る。尚、通常光モード時は、Gateは常にONとなっ
ており、第1のフィルタセット133a、133b、1
33cの露光後にCCD109の読み出しを行ってい
る。
【0171】(作用)特殊光モード時の作用を説明す
る。通常光モード時の作用は実施例7と同様である。
【0172】ランプ127から照射された励起光(本実
施例では紫外〜青色光領域)が第2フィルタセット13
4Aを通ることにより、本実施例ではフィルタ134a
Aを通った励起光のみが生体組織に間欠的に照射され
る。フィルタ134cは本実施例では照射されない。フ
ィルタ134aAの照射時間は実施例7に対して概ね3
倍である。 CCD109では、第2フィルタセットフ
ィルタ134aAからの励起光が生体組織に照射されて
いる期間にCCD109で受光及び蓄積された信号電荷
を、G2の遮光期間(読み出し期間)に読み出しを行
い、得られた出力信号は信号処理手段114に入力され
る。信号処理手段114では、G2で読み出された信号
が処理され、モニタ105に特殊光観察画像が表示され
る。
【0173】ここで、CCD109の長時間露光及びC
MD増倍率を大きくした場合に、モニタ105に表示さ
れる観察画像(本実施例では自家蛍光画像)のS/N及
び明るさについて説明する。
【0174】第8の実施の形態では、露光時間T’を実
施例1の露光時間Tの約3倍の露光時間とする。また、
CCD109のCMD増倍率を3、10倍とする。その
場合に得られる板面照度とS/N及び出力値の関係を図
26及び図27に示すCCD109のCMD増倍率を一
定にして長時間露光(照射)を行うことにより、S/N
及び出力値が向上することが分かる。そして、CMD増
倍率を大きくし、かつ、長時間露光により、更にS/N
及び出力値が向上することが分かる。
【0175】(効果)特殊光モード(特殊光観察)を行
う場合には、微弱な被写体をCCDのCMD増倍、露光
時間の延長及びAGC機能により、一般的なCCDでは
撮像できな微弱な被写体像が撮像可能となる。また、S
/N及び出力値の向上が図られ、良好な画質(高S/
N)及び適切な明るさの観察画像を得ることができる。
【0176】ROM170から出力される情報は、通常
光/特殊光モード時におけるそれぞれにおけるCD10
9のCMD増倍率の値の他に、内視鏡の種類、モニタ1
05の明るさ情報(プロセッサ103の出力値)やCC
D109のCMD増倍率の画素毎バラツキの補正データ
等をプロセッサ103に伝送しても良い。
【0177】内視鏡先端に2つのCCDを配設した2C
CD型にして、第1のCCDを通常光モード(通常光観
察)専用、第2のCCDを特殊光モード(特殊光観察)
専用にしても良い。その場合、第2のCCDは本実施例
で示すCCD109を採用するが、第1の通常光モード
専用CCDはCCD109または一般的なCCDを採用
しても良い。
【0178】本実施の形態では、回転フィルタ1回転の
内、CCD読み出しを2回行っているが、GateをR
2、G2、B2の中で1回だけにしても良い。その場
合、露光時間は第1の実施の形態に対して最大5倍程度
まで延長できる。
【0179】回転フィルタ129Aの特殊光モードに対
応したフィルタを2枚としたが、2枚に限定することな
く1枚でも良い。
【0180】回転フィルタ129Aの特殊光モードに対
応したフィルタは、紫外〜青色領域を透過する特性を有
するとしたが、紫外域のみ、または、青色域のみの特性
波長を透過するフィルタとして自家蛍光撮像を行っても
良い。
【0181】回転フィルタ129Aの特殊光モードに対
応したフィルタの分光透過率特性は紫外〜青色領域とし
たが、可視域の特定波長として薬剤(HpD、ポルフィ
リン、NPe6、ALA、m−THPC、ATX−S1
0、BPD−MA、ZnPC、SnET2等)を用いた
PDD(光線力学的診断)の薬剤蛍光撮像としても良
い。
【0182】回転フィルタ129Aの特殊光モードに対
応したフィルタの分光透過率特性は、紫外〜青色領域と
したが、近赤外域の特定波長として薬剤(例えばインド
シアニングリーン誘導体標識抗体)を用いた薬剤蛍光撮
像としても良い。
【0183】回転フィルタ129Aの特殊光モードに対
応したフィルタの分光透過率特性は、紫外〜青色領域と
したが、可視域の特定波長として、その反射光の撮像を
行っても良い。尚、その場合はフィルタ110は設けな
くても良い。
【0184】モード切替手段135は、プロセッサ10
3に設けたが、内視鏡102に設けても良い。
【0185】プロセッサ103は信号処理装置104と
面順次光源装置122が一体となっているが、信号処理
装置104と面順次光源装置122は別体としても良
い。
【0186】(第9の実施の形態)この実施の形態は、
通常光観察、及び、特殊光観察はCMD増倍率を自動可
変にしたものである。
【0187】実施例7ではCCDのCMD増倍率は固定
値であり、CMD増倍率の調整は手動で行っていた。ま
た、モニタの明るさを適切にするためには、、AGC機
能によりCCDの出力信号を電気的に増幅して調整して
いた。
【0188】(構成)図28は内視鏡装置の機略の構成
を示すブロック図、図29は信号処理手段を構成するプ
レ信号処理手段を示すブロック図である。
【0189】図17と共通部分に関しては説明を省略す
る。
【0190】第7の実施例の形態で内蔵されていたAG
C回路145、絞り123、絞り制御手段124は、第
9の実施の形態では省かれている。
【0191】測光手段142は、1画面分のCCD10
9出力信号の平均値を算出し、制御手段121を介して
CCD感度制御手段112に出力する。CCD感度制御
手段112は、CCD109の出力信号が設定された値
になるCMD増倍率に相当するパルス数が計算され、C
CD109の遮光期間(読み出し期間)に同期してCC
D109に計算された数のパルスを出力する。
【0192】(作用)ユーザーは、モード切替手段13
5を構成する例えばモード切替スイッチを操作すること
により、所望のモード(通常光/特殊光モード)を選択
する。面順次光源装置122Aからは、選択されたモー
ドに対応して回転フィルタ切替機構131により回転フ
ィルタ129が動作し、モードに対応した照明光が回転
フィルタ129を介してライトガイド115の後端面入
射され、生体組織に照明光が順次照射される。尚、面順
次光源装置122Aには絞りは内蔵されていないため、
内視鏡102先端から照射される照明光強度は一定であ
る。
【0193】生体組織から、通常光モード時は面順次反
射光(赤、青、緑)、特殊光モード時は例えば自家蛍光
のような特殊光をCCD109で撮像した映像信号は信
号処理手段114Aに入力される。信号処理手段114
Aでは、CCD109からの出力信号が処理され、モニ
タ105に観察画像が表示される。
【0194】ある明るさを持った被写体(生体組織)を
CCD109で撮像すると、CCD109のCMD増倍
率に応じてS/N(図22)及び出力値(図23)が得
られる。測光手段142で1画面分のCCD109出力
信号の平均値が算出され制御手段121を介してCCD
感度制御手段112に出力される。CCD感度制御手段
112では出力信号がユーザーが任意に設定したモニタ
105の明るさとなるCCD109のCMD増倍率に相
当するパルス数が計算され、CCD感度制御手段112
からCCD109に出力される。つまり、プロセッサ1
03Aの出力値が設定値よりも小さい場合はCCD10
9のCMD増倍率は大きくなり、プロセッサ103Aの
出力値が設定値よりも大きい場合はCCD109のCM
D増倍率が小さくなるように自動制御される。そのた
め、ユーザーは、自身が任意の値に設定したモニタ10
5の明るさの画像を常に観察することができる。
【0195】また、特に被写体が微弱光の場合は、自動
的にCCD109のCMD増倍率が大きくなるため、例
えば図22からも分かるようにCMD増倍率が小さい場
合に比べてCMD増倍率が大きくなるに従いS/Nが向
上するため、良好な観察画像を得ることができる。
【0196】尚、プロセッサ103A出力段からの出力
信号をCCD109のCMD増倍率を大きくすることに
より出力信号を増幅させているため、CCD109から
の出力信号を電気的に増幅することに比べてノイズの影
響が少なく、それにより更に高S/Nの画像が得られ
る。
【0197】(効果)被写体の明るさに応じてCCDの
CMD増倍率を自動的に制御することにより、良好な画
質(高S/N)及び適切な明るさの観察画像を得ること
ができる。また、光源装置の構成を簡略化することがで
きる。
【0198】なお、この実施例における追加、変形例等
は、実施例7と同様である。
【0199】本実施の形態では、通常光/特殊光モード
時は、モニタ105の明るさを一定にするためにCCD
109のCMD増倍率を変化させたが、通常光モード時
は第1の実施の形態と同様に光源の絞りを制御して生体
組織への照射強度を変化させる構成にしても良い。
【0200】(第10の実施の形態)本実施の形態は、
通常光観察、及び、特殊光観察はCMD増倍率を自動可
変にし、特殊光観察は+長時間露光を行うものである。
【0201】第9の実施の形態では、通常光モード(通
常光観察)と特殊光モード(特殊光観察)は、同じ露光
時間であった。
【0202】これに対し第10実施の形態では、特殊光
モード時は、通常光モード時よりも露光時間を長くし、
第9の実施の形態よりも更に高いS/Nを実現するもの
である。
【0203】そのため、図24に示す如く回転フィルタ
(第2フィルタセット)を構成し、また特殊光モード時
にCCD駆動のタイミングを図25に示す如く設定して
いる。
【0204】(構成)第9の実施の形態と共通である部
分に関しては説明を省略する。
【0205】この実施の形態において第9の実施の形態
と異なるのは、回転フィルタ129Aの構成と、特殊光
モード時のCCD駆動のタイミングのみである。
【0206】(作用)特殊光モード時の作用を説明す
る。通常光モード時の作用は実施例9と同様である。
【0207】ランプ127から照射された励起光(本実
施例では紫外〜青色光領域)が、第2フィルタセット1
34Aを通ることにより、本実施例ではフィルタ134
aAを通った励起光が生体組織に間欠的に照射される。
照射時間(露光時間)は、実施例9の約3倍である。フ
ィルタ134cは本実施例では照射されない。CCD1
09は、励起光が生体組織に照射されている期間に撮像
した自家蛍光を受光し、蓄積された信号電荷をG2の遮
光期間(読み出し期間)に読み出しを行い、得られた出
力信号は信号処理手段114Aに入力される。信号処理
手段114Aは、信号処理がなされ、モニタ105に特
殊光観察画像が表示される。
【0208】ここで、CCD109の長時間露光及びC
MD増倍率を大きくした場合の、モニタ105に表示さ
れる観察画像(本実施例では自家蛍光画像)のS/N及
び明るさについて説明する。
【0209】第10の実施の形態では、露光時間T’を
実施例9の露光時間Tの約3倍の露光時間とする。ま
た、CCD109のCMD増倍率を3倍、10倍とす
る。その場合に得られる板面照度とS/N及び出力値の
関係を第26図及び第27図に示す。
【0210】ある明るさを持った被写体(生体組織)を
CCD109で露光時間を延長して撮像すると、CCD
109のCMD増倍率に応じて、S/N(図26)及び
出力値(図27)が得られる。同じCMD増倍率で比較
すると、露光時間を延長した方が、第9の実施の形態に
比べてS/N及び出力値が大きいことが分かる。測光手
段142で1画面分のCCD109出力信号の平均値が
算出され、制御手段121を介してCCD感度制御手段
112に出力され、CCD感度制御手段112では出力
信号がユーザーが任意に設定した一定の明るさとなるC
CD109のCMD増倍率に相当するパルス数が計算さ
れ、CCD感度制御手段112からCCD109に出力
される。つまり、プロセッサ103Aの出力値が設定値
よりも小さい場合はCCD109のCMD増倍率は大き
くなり、プロセッサ103Aの出力値が設定値よりも大
きい場合はCCD109のCMD増倍率が小さくなるよ
うに自動的に制御される。そのため、ユーザーが任意の
値に設定したモニターの明るさの観察画像を常に観察す
ることができる。
【0211】また、特に被写体が微弱光の場合は、自動
的にCCD109のCMD増倍率が大きくなるため、例
えば図26からも分かるようにCMD増倍が小さい場合
に比べてCMD増倍率を大きくし、かつ、長時間露光を
行った方がS/Nが大幅に向上することが分かる。
【0212】尚、プロセッサ103A出力段からの出力
信号をCCD109のCMD増倍率を大きくすることに
より出力信号を増幅させているため、CCD109から
の出力信号を電気的に増幅することに比べてノイズの影
響が少なく、それにより更に高S/Nの画像が得られ
る。
【0213】(効果)特殊光モード(特殊光観察)を行
う場合には、微弱光の大きさに応じてCCDのCMD増
倍率を自動的に制御することにより、良好な画質(高S
/N)及び適切な明るさの観察画像を得ることができ
る。また、露光時間の延長により更に高S/Nの観察画
像を得ることが出来る。また、光源装置の構成を簡略化
することができる。
【0214】この実施例の追加、変形例等は、実施例8
と同じである。
【0215】本実施の形態では、通常光/特殊光モード
時は、モニタ105の明るさを一定にするためにCCD
109のCMD増倍率を制御させたが、通常光モード時
は第1の実施の形態と同様に光源の絞りを制御して生体
組織への照射強度を変化させる構成にしても良い。
【0216】なお、上述した各実施の形態等を部分的等
で組み合わせる等して構成される実施の形態等も本発明
に属する。
【0217】[付記] 1.感度が可変である固体撮像素子を有する内視鏡と、
固体撮像素子からの出力信号を信号処理する信号処理装
置と、被写体への照明光を照射する光源装置を有する内
視鏡装置において、前記固体撮像素子の感度を制御する
感度制御手段を有することを特徴とする内視鏡装置。
【0218】2.前記感度制御手段は信号処理装置内に
設けられ、前記内視鏡の種類あるいは固体撮像素子毎の
特性に応じて前記固体撮像素子の感度が設定されている
ことを特徴とする付記1記載の内視鏡装置。
【0219】3.前記固体撮像素子の感度を指定する指
定手段からの信号に応じて、前記感度制御手段は前記固
体撮像素子の感度を制御することを特徴とする付記1記
載の内視鏡装置。
【0220】4.前記内視鏡には内視鏡の特徴を表わす
情報を発生する情報発生手段が設けられ、前記情報発生
手段からの情報に応じて、前記感度制御手段が制御され
ることを特徴とする付記1の内視鏡装置。
【0221】5.前記光源装置の動作情報に応じて、前
記感度制御手段が制御されることを特徴とする付記1の
内視鏡装置。
【0222】6.前記固体撮像素子の駆動条件に応じ
て、前記感度制御手段が制御されることを特徴とする付
記1の内視鏡装置。
【0223】7.前記信号処理装置からの出力信号に応
じて、前記感度制御手段が制御されることを特徴とする
付記1の内視鏡装置。
【0224】8.前記内視鏡には前記固体撮像素子の感
度の補正情報を発生する情報発生手段が設けられ、前記
情報発生手段からの情報に基づいて、前記固体撮像素子
の出力信号を補正する信号補正手段を有することを特徴
とする付記1の内視鏡装置。
【0225】9.パルス状の駆動信号を供給することに
より、電子の増倍動作による感度制御が可能な固体撮像
素子を有し、内視鏡の特徴を表わす情報を発生させるた
めの情報発生手段を有する内視鏡と、固体撮像素子から
の出力信号を信号処理する信号処理装置と、被写体への
照明光を照射する光源装置を有する内視鏡装置におい
て、前記情報発生手段からの情報に応じて、前記固体撮
像素子に供給するパルス状の駆動信号のパルス数、パル
ス波形の少なくとも一方を制御する駆動信号発生手段を
有することを特徴とする内視鏡装置。
【0226】10.パルス状の駆動信号を供給すること
により、電子の増倍動作による感度制御が可能な固体撮
像素子を有する内視鏡と、固体撮像素子からの出力信号
を信号処理する信号処理装置と、被写体への照明光を照
射する光源装置を有する内視鏡装置において、前記内視
鏡の特徴に基づいて、前記固体撮像素子に供給するパル
ス状の同信号のパルス数、パルス波形の少なくとも一方
が設定されている駆動信号発生手段を有することを特徴
とする内視鏡装置。
【0227】11.前記内視鏡の特徴とは、前記内視鏡
のレンズ絞り、ライトガイド本数に基づいた情報である
ことを特徴とする付記9、10の内視鏡装置。
【0228】12.前記内視鏡の特徴とは、観察の用途
に基づいた情報である付記9、10の内視鏡装置。
【0229】(付記1、2、3、4、9、10、11、
12の背景)本文に記載。
【0230】13.パルス状の駆動信号を供給すること
により、電子の増倍動作による感度制御が可能な固体撮
像素子を有する内視鏡と、固体撮像素子からの出力信号
を信号処理する信号処理装置と、被写体への照明光を照
射する光源装置を有する内視鏡装置において、前記光源
装置の動作情報に応じて、前記固体撮像素子に供給する
パルス状の駆動信号のパルス数、パルス波形の少なくと
も一方を制御する駆動信号発生手段を有することを特徴
とする内視鏡装置。
【0231】14.前記光源装置の動作情報は、ランプ
の光量に基づいた情報であることを特徴とする付記13
の内視鏡装置。
【0232】15.前記光源装置の動作情報は、光源装
置の絞り位置に基づいた情報であることを特徴とする付
記13の内視鏡装置。
【0233】(付記5、13、14、15の背景)内視
鏡装置では、光源装置にハロゲンランプやキセノンラン
プ,LEDを用いたものが使用される。ランプの種類に
よって光量に違いが有るため、特に光量が少ないLED
を用いた場合には適正露光量が得られず、暗い観察画像
となってしまうことがあった。また、光源装置内の絞り
が開ききっている状態では、被写体への照射光量が不足
している状態であるから、これも暗い観察画像となって
しまう。
【0234】そこで、光源の動作情報に応じて固体撮像
素子の感度を制御して、適正な露光量が得られる内視鏡
装置を提供することを目的とする。
【0235】16.パルス状の駆動信号を供給すること
により、電子の増倍動作による感度制御が可能な固体撮
像素子を配した内視鏡と、固体撮像素子からの出力信号
を信号処理する信号処理装置と、被写体への照明光を照
射する光源装置を有する内視鏡装置において、前記固体
撮像素子の駆動条件に応じて、前記固体撮像素子に供給
するパルス状の駆動信号のパルス数、パルス波形の少な
くとも一方を制御する駆動信号発生手段を有することを
特徴とする内視鏡装置。
【0236】17.前記固体撮像素子の駆動条件は、電
子シャッタ動作に基づいた情報であることを特徴とする
付記16の内視鏡装置。
【0237】18.前記固体撮像素子の駆動条件は、撮
像レートに基づいた情報であることを特徴とする付記1
6の内視鏡装置。
【0238】(付記6、16、17、18の背景)内視
鏡装置で動きの速い被写体を観察する際や静止画を撮像
する際に、固体撮像素子を電子シャッタ動作している。
この時は、露光量を適正にするために照射光量を増やし
ているが、照射光量調節のための絞りが開ききっている
状態で電子シャッタ動作が行われると露光量が不足し、
暗い画像になってしまう。露光量不足をAGCで補うこ
とも出来るが、ノイズが増加してしまう。
【0239】そこで、固体操像素子の駆動状態に応じて
固体撮像素子の感度を制御し、ノイズの少ない観察画像
が得られる内視鏡装置を提供することを目的とする。
【0240】19.パルス状の駆動信号を供給すること
により、電子の増倍動作による感度制御が可能な固体撮
像素子を有する内視鏡と、固体撮像素子からの出力信号
を信号処理する信号処理回路と、被写体への照明光を照
射する光源装置を有する内視鏡装置において、前記信号
処理回路からの出力信号に応じて、前記固体撮像素子に
供給するパルス状の駆動信号のパルス数、パルス波形の
少なくとも一方を制御する駆動信号発生手段を有するこ
とを特徴とする内視鏡装置。
【0241】(付記7、19の背景)内視鏡装置の光源
装置には絞り羽による光量調節機構が有り、また信号処
理回路にAGC(Auto Gain Contro
l)回路が有った。
【0242】固体撮像素子の出力信号を処理する信号処
理回路の出力に応じて固体撮像素子の感度を制御するこ
とで、光源装置の光量調節機構やAGCを用いずとも適
正な明るさの観察画像を得る内視鏡を提供することを目
的とする。
【0243】20.パルス状の駆動信号を供給すること
により、電子の増倍動作による感度制御が可能な固体撮
像素子を有し、前記固体撮像素子の画素毎の電子の増倍
率を表わす情報を発生する情報発生手段を有する内視鏡
と、固体撮像素子からの出力信号を信号処理する信号処
理回路と、被写体への照明光を照射する光源装置を有す
る内視鏡装置において、前記情報発生手段からの情報に
基づいて、前記固体撮像素子の出力信号を補正する信号
補正手段を有することを特徴とする内視鏡装置。
【0244】(付記8、20の背景)固体撮像素子の電
子の増倍動作は画素毎に行われるため、感度を上げた場
合は画素毎の像倍率のバラツキにより画像の品位を劣化
させる原因となる。
【0245】そこで、固体撮像素子の画素毎の電子の像
倍率の情報を用いて固体撮像素子出力の補正を行なうこ
とにより、品位の良い観察画像を得る内視鏡を提供する
ことを目的とする。
【0246】21.複数のパルス状の駆動信号を供給す
ることにより電子増倍率を変え感度を可変可能にした固
体撮像素子を有する内視鏡と、前記固体撮像素子からの
出力信号を処理する信号処理装置と、前記固体撮像素子
が被写体像を結像するために、被写体に光を照射する光
源装置と、感度制御パルスを可変して前記固体撮像素子
に供給して固体撮像素子の電子増倍率を制御する感度制
御手段と、を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
【0247】22.複数のパルス状の駆動信号を供給す
ることにより電子増倍率を変え感度を可変可能にした固
体撮像素子を有する内視鏡と、前記固体撮像素子からの
出力信号を処理する信号処理装置と、白色光及び特定波
長領域の特殊光を強度可変に被写体に照射する光源装置
と、前記白色光による通常光モードによる観察と、前記
特定波長領域の特殊光による特殊光モードによる観察と
を切り換える手段と、感度制御パルスを可変して前記固
体撮像素子に供給して固体撮像素子の電子増倍率を制御
する感度制御手段と、を備えたことを特徴とする内視鏡
装置。
【0248】23.複数のパルス状の駆動信号を供給す
ることにより電子増倍率を変え感度を可変可能にした固
体撮像素子を有する内視鏡と、前記固体撮像素子が被写
体像を結像するために、被写体に光を順次照射する面順
次光源装置と、感度制御パルスを可変して前記固体撮像
素子に供給して固体撮像素子の電子増倍率を制御する感
度制御手段と、前記固体撮像素子からの出力信号を信号
処理するプレ信号処理手段、このプレ信号処理手段から
出力された面順次信号を同時化する面順次信号同時化手
段、この同時化手段の出力信号を信号処理してテレビジ
ョン信号を生成するポスト信号処理手段を有する信号処
理手段と、を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
【0249】24.前記感度制御手段は、指定手段から
の指定信号、接続した内視鏡から供給され当該内視鏡の
特徴を表す情報信号、前記光源装置の動作情報信号、固
体撮像素子の駆動条件を示す信号、前記信号処理装置か
らの出力信号の少なくとも何れか一つに応じて制御され
ることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の内視鏡
装置。
【0250】25.前記感度制御手段は、通常光モード
による観察と、特殊光モードによる観察とで異なった制
御が行われることを特徴とする請求の範囲2に記載の内
視鏡装置。
【0251】26.前記感度制御手段は、前記固体撮像
素子に供給するパルス状信号のパルス数、パルス波形の
少なくとも何れか一方が設定されていることを特徴とす
る請求の範囲1又は2に記載の内視鏡装置。
【0252】27.前記接続した内視鏡の特徴を表す情
報とは、内視鏡のレンズ絞り、ライトガイド本数の少な
くとも何れかであることを特徴とする請求の範囲4に記
載の内視鏡装置。
【0253】28.前記光源装置の動作情報は、ランプ
の光量に基づいた情報、絞りに基づいた情報の少なくと
も何れかであることを特徴とする請求の範囲4に記載の
内視鏡装置。
【0254】29.固体撮像素子の駆動条件は、電子シ
ャッタに基づいて情報、撮像レートに基づいた情報の少
なくとも何れかであることを特徴とする請求の範囲4に
記載の内視鏡装置。
【0255】30.感度制御手段は、接続した内視鏡の
特徴を表す情報を、入力手段から入力した内視鏡の特徴
を表す情報信号によって制御されることを特徴とする請
求の範囲1又は2に記載の内視鏡装置。
【0256】31.信号処理手段は、前記固体撮像素子
からの出力信号が設定値よりも低いときには信号ゲイン
を増幅する手段を有していることを特徴とする請求の範
囲1又は2に記載の内視鏡装置。
【0257】32.感度制御手段は、信号処理装置内に
設けられ、前記内視鏡の種類あるいは固体撮像素子毎の
特性に応じて前記固体撮像素子の感度が設定されている
ことを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の内視鏡装
置。
【0258】33.光源装置は、絞り羽による光量調節
機構を有していることを特徴とする請求の範囲1又は2
に記載の内視鏡装置。
【0259】34.光源装置は、面順次に光を被写体に
照射するものであって、特殊光モードによる観察の際は
露光時間を通常光モード時よりも長くしたことを特徴と
する請求の範囲2に記載の内視鏡装置。
【0260】35.特殊光モードによる観察は、自家蛍
光観察、薬剤蛍光観察、赤外蛍光観察、特定波長の反射
光観察の少なくとも何れか一つであることを特徴とする
請求の範囲2に記載の内視鏡装置。
【0261】36.光源装置は、特殊光モードによる観
察の時には、紫外〜青色領域の光を、紫外領域の光、青
色領域の光、PDD薬剤に対応した可視領域の特定波長
の光、可視〜近赤外域の特定波長の光、赤外蛍光に対応
した近赤外領域の特定波長の光、の少なくとも何れか一
つであることを特徴とする請求の範囲2に記載の内視鏡
装置。
【0262】37.内視鏡は、面順次式であることを特
徴とする請求の範囲1又は2に記載の内視鏡装置。
【0263】38.内視鏡は、先端に2つの固体撮像素
子を内設し、その一方は通常光による撮像を行う電子増
倍機能を有しない固体撮像素子であり、他方は、特殊光
による撮像を行う電子増倍機能を有する固体撮像素子で
あることを特徴とする請求の範囲2に記載の内視鏡装
置。
【0264】39.内視鏡は、先端に2つの固体撮像素
子を内設し、その一方は通常光による撮像を行う固体撮
像素子であり、他方は、特殊光による撮像を行う固体撮
像素子であることを特徴とする請求の範囲2に記載の内
視鏡装置。
【0265】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、感
度が可変である固体撮像素子を有する内視鏡と、固体撮
像素子からの出力信号を信号処理する信号処理装置と、
被写体への照明光を照射する光源装置を有する内視鏡装
置において、前記固体撮像素子の感度を制御する感度制
御手段を設けているので、内視鏡の種類によらず適正な
明るさの観察画像が得られる。
【0266】この感度制御手段は感度制御パルスの振幅
とパルス数で感度を自由に制御できる特徴も持ち、この
感度の制御により、増倍に伴うノイズの発生もなく、冷
却も不要で高感度の固体撮像素子が実現できるため、画
質が良く挿入性の優れた内視鏡を実現することができ
る。
【0267】また、前記感度制御手段は信号処理装置内
に設けられ、前記内視鏡の種類あるいは固体撮像素子毎
の特性に応じて前記固体撮像素子の感度が設定されてよ
うにすることにより、内視鏡の種類あるいは固体撮像素
子毎の特性によらず適正な明るさの観察画像が得られ
る。
【0268】また、前記固体撮像素子の感度を指定する
指定手段からの信号に応じて、前記感度制御手段は前記
固体撮像素子の感度を制御することにより、簡単に内視
鏡の種類あるいは固体撮像素子毎の特性によらず適正な
明るさの観察画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の内視鏡装置の全体
構成を示すブロック図。
【図2】図2は信号処理手段を構成するプレ信号処理手
段の構成を示すブロック図。
【図3】信号処理手段を構成する面順次信号同時化手段
及びポスト信号処理手段の構成を示すブロック図。
【図4】本実施の形態に使用される各種タイプの内視鏡
を示す図。
【図5】内視鏡の用途などを示す図。
【図6】動作説明図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の内視鏡装置の全体
構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の内視鏡装置の全体
構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第4の実施の形態の内視鏡装置の全体
構成を示すブロック図。
【図10】映像信号処理手段の詳細な構成を示すブロッ
ク図。
【図11】本発明の第5の実施の形態の内視鏡装置の全
体構成を示すブロック図。
【図12】プレ信号処理手段の詳細な構成を示すブロッ
ク図。
【図13】本発明の第6の実施の形態の内視鏡装置の全
体構成を示すブロック図。
【図14】プレ信号処理手段の詳細な構成を示すブロッ
ク図。
【図15】CCDの詳細な構成を示す図。
【図16】通常感度時と電子倍増動作時の動作を示す説
明図。
【図17】図17ないし図23は本発明の第7の実施の
形態に係り、図17は内視鏡装置の概略の構成を示すブ
ロック図。
【図18】回転フィルタに設けた2つのフィルタセット
の構成を示す説明図。
【図19】信号処理手段を構成するプレ信号処理手段を
示すブロック図。
【図20】信号処理手段を構成する面順次同時化手段及
びポスト信号処理手段を示すブロック図。
【図21】CCD駆動のタイミングチャート。
【図22】CCDの板面照度とS/Nの関係を示すグラ
フ。
【図23】CCDの板面照度と出力電圧との関係を示す
グラフ。
【図24】図24ないし図27は本発明の第8の実施の
形態に係り、図24は回転フィルタの構成を示し。
【図25】CCD駆動の特殊光モード時のタイミングチ
ャート。
【図26】CCDの板面照度とS/Nの関係(長時間露
光)を示すグラフ。
【図27】CCDの板面照度と出力電圧の関係(長時間
露光)グラフ。
【図28】図28及び図29は本発明の第9の実施の形
態に係り、図28は内視鏡装置の機略の構成を示すブロ
ック図。
【図29】信号処理手段を構成するプレ信号処理手段を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1…内視鏡装置 2…内視鏡(内視鏡) 3…プロセッサ 4…信号処理装置 5…モニタ 6…挿入部 7…先端部 9…CCD 11…CCD駆動手段 12…CCD感度制御手段 14…映像信号処理手段 15…ライトガイド 17…プレ信号処理手段 18…面順次信号同時化手段 19…ポスト信号処理手段 21…制御手段 24…絞り制御手段 25…RGB回転フィルタ制御手段 26…制御手段 27…ランプ 29…RGB回転フィルタ 30…モータ 31…CDS回路 32…LPF 33…クランプ回路 35a,35b…フォトカプラ 36…ホワイトバランス補正回路 37…色調調整回路 38…ガンマ補正回路 39…拡大回路 40…輪郭強調回路 48…ROM
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月7日(2000.6.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】前記内視鏡102は、体腔内に挿入される
細長の挿入部106を有し、この挿入部106の先端部
107には、被写体を結像する対物レンズ108と、こ
の対物レンズ108の結像位置には固体撮像素子として
イメージセンサ、例えば電荷結合素子(CCDと略記)
109が設けられ、このCCD109は信号線を介して
プロセッサ103内の信号処理装置104に設けられた
CCD駆動手段111及びCCD感動制御手段112に
接続され、このCCD駆動手段111及びCCD感動制
御手段112で生成された駆動信号及び感度制御信号に
より、露光、生成電荷の増倍及び読出制御がなされる。
また、イメージセンサはCMOSセンサでもよい。CC
D109の前面には、ある特定の波長領域のみを透過さ
せるフィルタ110が配置されている。フィルタ110
は、例えば生体組織から発せられる自家蛍光の波長帯域
を透過させ、励起光はカット(透過しない)する分光透
過率特性を有している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0131
【補正方法】変更
【補正内容】
【0131】先ず、通常光モード(通常光観察)を行う
場合には、回転フィルタ129は第1フィルタセット1
33が照明光路上に配置され、CCD109のCMD増
倍率は固定値に設定される。CCD109のCMD増倍
率の通常光モード用設定値(固定値)は、内視鏡102
をプロセッサ103に接続時にROM170から伝送さ
れる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0132
【補正方法】変更
【補正内容】
【0132】CCD感度制御手段112は、制御手段1
21を介してROM170から伝送されたCCD109
のCMD増倍率(固定値)を受取り、通常光モード時の
CMD増倍率(固定値)に対応するパルス数を計算し、
CCD109の露光/遮光(読み出し期間)に同期して
CCD109に計算された数のパルスを出力する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0134
【補正方法】変更
【補正内容】
【0134】ランプ127から照射された照明光が第1
フィルタセット133を通ることにより、R(赤)、G
(緑)、B(青)の面順次照明光が生体組織に順次照射
され、その反射光をCCD109で順次撮像したR、
G、Bの画像信号(映像信号)は信号処理手段114に
入力され、モニタ105に通常光観察画像が表示され
る。
フロントページの続き (72)発明者 中村 一成 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 竹端 栄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 今泉 克一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 塙 隆行 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感度が可変である固体撮像素子を有する
    内視鏡と、 固体撮像素子からの出力信号を信号処理する信号処理装
    置と、 被写体への照明光を照射する光源装置を有する内視鏡装
    置において、 前記固体撮像素子の感度を制御する感度制御手段を有す
    ることを特徴とする内視鏡装置。
  2. 【請求項2】 前記感度制御手段は信号処理装置内に設
    けられ、前記内視鏡の種類あるいは固体撮像素子毎の特
    性に応じて前記固体撮像素子の感度が設定されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
  3. 【請求項3】 前記固体撮像素子の感度を指定する指定
    手段からの信号に応じて、前記感度制御手段は前記固体
    撮像素子の感度を制御することを特徴とする請求項1記
    載の内視鏡装置。
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