JP2001099187A - 油圧クラッチ構造 - Google Patents
油圧クラッチ構造Info
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- JP2001099187A JP2001099187A JP28105599A JP28105599A JP2001099187A JP 2001099187 A JP2001099187 A JP 2001099187A JP 28105599 A JP28105599 A JP 28105599A JP 28105599 A JP28105599 A JP 28105599A JP 2001099187 A JP2001099187 A JP 2001099187A
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- piston
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クラッチ解放時にキャンセラー室内に遠心油
圧を発生させ、クラッチ係合時にキャンセラー室内に遠
心油圧を発生させないようにする。 【解決手段】 クラッチドラム51に形成されたクラッチ
油室内に供給されるクラッチ油圧を受けて作用するクラ
ッチピストン52の押圧力によってクラッチの係脱を行わ
せる油圧クラッチが構成される。クラッチピストン52の
クラッチ油室51aとは反対側に形成されたキャンセラー
室52a内にキャンセラーピストン54が嵌入配設され、こ
のキャンセラーピストンはクラッチドラム51に係止され
る。クラッチピストンとキャンセラーピストンとの摺動
部に、クラッチピストンがクラッチ解放位置に戻された
ときに閉塞され、クラッチ油室にクラッチ油圧が供給さ
れてクラッチピストンが係合側に所定量以上移動したと
きに開放されてキャンセラー室内の作動油を外部に流出
させる排出油路52cを設けている。
圧を発生させ、クラッチ係合時にキャンセラー室内に遠
心油圧を発生させないようにする。 【解決手段】 クラッチドラム51に形成されたクラッチ
油室内に供給されるクラッチ油圧を受けて作用するクラ
ッチピストン52の押圧力によってクラッチの係脱を行わ
せる油圧クラッチが構成される。クラッチピストン52の
クラッチ油室51aとは反対側に形成されたキャンセラー
室52a内にキャンセラーピストン54が嵌入配設され、こ
のキャンセラーピストンはクラッチドラム51に係止され
る。クラッチピストンとキャンセラーピストンとの摺動
部に、クラッチピストンがクラッチ解放位置に戻された
ときに閉塞され、クラッチ油室にクラッチ油圧が供給さ
れてクラッチピストンが係合側に所定量以上移動したと
きに開放されてキャンセラー室内の作動油を外部に流出
させる排出油路52cを設けている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧クラッチの構
造に関し、詳しくは、油圧クラッチのクラッチピストン
に作用する遠心油圧をキャンセルするキャンセラー機構
を有する油圧クラッチ構造に関する。
造に関し、詳しくは、油圧クラッチのクラッチピストン
に作用する遠心油圧をキャンセルするキャンセラー機構
を有する油圧クラッチ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧クラッチは、クラッチ油室内に供給
される油圧によりクラッチピストンに押圧力を与え、ク
ラッチピストンの押圧力によりクラッチを係合させるよ
うになっている。ここで、変速機に用いられる油圧クラ
ッチは回転軸上に設けられて回転軸とこの回転軸上に配
設されたギヤとを係脱させるために用いられることが多
く、回転軸上に配設された油圧クラッチもこの回転軸と
ともに回転される。この場合、クラッチ油室内の作動油
には回転に伴う遠心力が作用し、遠心油圧が発生する。
このため、クラッチ油室内に供給される作動油圧が零で
クラッチが解放される状態であっても、クラッチ油室内
に発生した遠心油圧によりクラッチピストンに押圧力が
作用し、クラッチが弱い係合状態となるおそれがあり、
これによりクラッチの引きずりによるドラグトルクを発
生させるという問題がある。
される油圧によりクラッチピストンに押圧力を与え、ク
ラッチピストンの押圧力によりクラッチを係合させるよ
うになっている。ここで、変速機に用いられる油圧クラ
ッチは回転軸上に設けられて回転軸とこの回転軸上に配
設されたギヤとを係脱させるために用いられることが多
く、回転軸上に配設された油圧クラッチもこの回転軸と
ともに回転される。この場合、クラッチ油室内の作動油
には回転に伴う遠心力が作用し、遠心油圧が発生する。
このため、クラッチ油室内に供給される作動油圧が零で
クラッチが解放される状態であっても、クラッチ油室内
に発生した遠心油圧によりクラッチピストンに押圧力が
作用し、クラッチが弱い係合状態となるおそれがあり、
これによりクラッチの引きずりによるドラグトルクを発
生させるという問題がある。
【0003】このようなことから、回転軸上に配設され
る油圧クラッチに遠心油圧の影響をキャンセルするため
のキャンセラー機構を採用することが知られている(例
えば、特開平10−131984号公報)。このキャン
セラー機構は、クラッチピストンのクラッチ油室と反対
側にキャンセラー室を設けて構成され、クラッチの非係
合時にキャンセラー室内の作動油に発生する遠心油圧が
クラッチ油室内の作動油に発生する遠心油圧と対向して
相殺され、クラッチに作用する遠心油圧の影響を少なく
するように構成される。
る油圧クラッチに遠心油圧の影響をキャンセルするため
のキャンセラー機構を採用することが知られている(例
えば、特開平10−131984号公報)。このキャン
セラー機構は、クラッチピストンのクラッチ油室と反対
側にキャンセラー室を設けて構成され、クラッチの非係
合時にキャンセラー室内の作動油に発生する遠心油圧が
クラッチ油室内の作動油に発生する遠心油圧と対向して
相殺され、クラッチに作用する遠心油圧の影響を少なく
するように構成される。
【0004】但し、上記のようなキャンセラー機構で
は、キャンセラー室の遠心油圧が、クラッチの係合時に
もクラッチピストンの押圧力に対向する力となり、それ
だけクラッチ容量が低下するという問題もしくは、クラ
ッチ油室内に供給する油圧を高くする必要があるという
問題がある。このため、クラッチピストンのクラッチプ
レートとの当接面にクラッチ油室とキャンセラー室とを
繋ぐ貫通孔(オリフィス)を設け、クラッチ係合時にク
ラッチピストンが移動してクラッチプレートと当接する
ことによってオリフィスの開口部を閉塞し、移動するク
ラッチピストンの圧力によってキャンセラー室内の作動
油を供給油路側にドレンさせる方法や、両油室間を繋ぐ
オリフィスにスプリングやシールボールからなるチェッ
クバルブを設け、上記同様に移動するクラッチピストン
の圧力によってキャンセラー室内の作動油を供給油路側
にドレンする方法などが考えられている。
は、キャンセラー室の遠心油圧が、クラッチの係合時に
もクラッチピストンの押圧力に対向する力となり、それ
だけクラッチ容量が低下するという問題もしくは、クラ
ッチ油室内に供給する油圧を高くする必要があるという
問題がある。このため、クラッチピストンのクラッチプ
レートとの当接面にクラッチ油室とキャンセラー室とを
繋ぐ貫通孔(オリフィス)を設け、クラッチ係合時にク
ラッチピストンが移動してクラッチプレートと当接する
ことによってオリフィスの開口部を閉塞し、移動するク
ラッチピストンの圧力によってキャンセラー室内の作動
油を供給油路側にドレンさせる方法や、両油室間を繋ぐ
オリフィスにスプリングやシールボールからなるチェッ
クバルブを設け、上記同様に移動するクラッチピストン
の圧力によってキャンセラー室内の作動油を供給油路側
にドレンする方法などが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のキャンセラー室内の作動油排出機構では、
クラッチピストンにオリフィスやチェックバルブ等を設
ける必要があることから、構造が複雑化してコストアッ
プに繋がるという問題があった。また、クラッチピスト
ンが移動することにより自ら貫通孔を閉塞する方法で
は、クラッチピストンのストロークに対する制御の自由
度確保が困難であるという問題があった。
ような従来のキャンセラー室内の作動油排出機構では、
クラッチピストンにオリフィスやチェックバルブ等を設
ける必要があることから、構造が複雑化してコストアッ
プに繋がるという問題があった。また、クラッチピスト
ンが移動することにより自ら貫通孔を閉塞する方法で
は、クラッチピストンのストロークに対する制御の自由
度確保が困難であるという問題があった。
【0006】本発明は上記のような課題に鑑み、クラッ
チの非係合時には遠心油圧を相殺するキャンセル作用を
有効に機能させるとともに、クラッチ係合時にはキャン
セラー室に残留する作動油を速やかに排出させてキャン
セラー室内の遠心油圧の影響を低減させることができる
ような簡単な構成の油圧クラッチ構造を提供することを
目的とする。
チの非係合時には遠心油圧を相殺するキャンセル作用を
有効に機能させるとともに、クラッチ係合時にはキャン
セラー室に残留する作動油を速やかに排出させてキャン
セラー室内の遠心油圧の影響を低減させることができる
ような簡単な構成の油圧クラッチ構造を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明は、クラッチドラム内に形成されたクラッチ
油室内にクラッチピストンを軸方向に移動自在に嵌入配
設し、クラッチ油室内に供給されるクラッチ油圧を受け
て作用するクラッチピストンの押圧力によってクラッチ
手段(例えば、実施形態におけるクラッチプレート5
5、クラッチディスク56)の係脱を行わせ、クラッチ
ピストンの作動油室とは反対側に形成されたキャンセラ
ー室内にキャンセラーピストンを嵌入配設するとともに
このキャンセラーピストンをクラッチドラムに係止して
油圧クラッチが構成される。そして、クラッチピストン
とキャンセラーピストンとの摺動部に、クラッチピスト
ンがクラッチ解放位置に戻されたときに閉塞され、クラ
ッチ油室にクラッチ油圧が供給されてクラッチピストン
が係合側に所定量以上移動したときに開放されてキャン
セラー室内の作動油を外部に流出させる排出油路を設け
ている。
め、本発明は、クラッチドラム内に形成されたクラッチ
油室内にクラッチピストンを軸方向に移動自在に嵌入配
設し、クラッチ油室内に供給されるクラッチ油圧を受け
て作用するクラッチピストンの押圧力によってクラッチ
手段(例えば、実施形態におけるクラッチプレート5
5、クラッチディスク56)の係脱を行わせ、クラッチ
ピストンの作動油室とは反対側に形成されたキャンセラ
ー室内にキャンセラーピストンを嵌入配設するとともに
このキャンセラーピストンをクラッチドラムに係止して
油圧クラッチが構成される。そして、クラッチピストン
とキャンセラーピストンとの摺動部に、クラッチピスト
ンがクラッチ解放位置に戻されたときに閉塞され、クラ
ッチ油室にクラッチ油圧が供給されてクラッチピストン
が係合側に所定量以上移動したときに開放されてキャン
セラー室内の作動油を外部に流出させる排出油路を設け
ている。
【0008】この様な構成の油圧クラッチ構造によれ
ば、クラッチ油室にクラッチ作動油圧が供給されてクラ
ッチピストンが所定量移動したとき、すなわちクラッチ
を係合させるためにクラッチピストンが一定量以上移動
したときに、キャンセラー室内の作動油は排出油路を通
って外部に解放される。従って、クラッチ機構の係合作
動時にキャンセラー油室内において遠心油圧の発生を防
止することができ、クラッチ油室に供給する作動油圧を
それだけ低くすることができ、この作動油圧を発生させ
るための駆動ロスを低減させることができる。逆に言え
ば、同一のクラッチ作動油圧に対して油圧クラッチのト
ルク容量をキャンセラー油室内の遠心油圧の低下分だけ
大きくすることができる。
ば、クラッチ油室にクラッチ作動油圧が供給されてクラ
ッチピストンが所定量移動したとき、すなわちクラッチ
を係合させるためにクラッチピストンが一定量以上移動
したときに、キャンセラー室内の作動油は排出油路を通
って外部に解放される。従って、クラッチ機構の係合作
動時にキャンセラー油室内において遠心油圧の発生を防
止することができ、クラッチ油室に供給する作動油圧を
それだけ低くすることができ、この作動油圧を発生させ
るための駆動ロスを低減させることができる。逆に言え
ば、同一のクラッチ作動油圧に対して油圧クラッチのト
ルク容量をキャンセラー油室内の遠心油圧の低下分だけ
大きくすることができる。
【0009】なお、上記排出油路はクラッチピストンの
移動量の増加に伴って油路面積が大きくなるように構成
することが好ましい。この様な構成によればクラッチ機
構の係合作動が進行するにつれ上記排出油路の油路面積
が拡大するため、キャンセラー室内に充満する作動油を
効率良く且つスムーズに外部に排出させることができ
る。
移動量の増加に伴って油路面積が大きくなるように構成
することが好ましい。この様な構成によればクラッチ機
構の係合作動が進行するにつれ上記排出油路の油路面積
が拡大するため、キャンセラー室内に充満する作動油を
効率良く且つスムーズに外部に排出させることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。本発明に係る油圧ク
ラッチにより変速作動が行われるようになった自動変速
機を図2に示している。変速機10はエンジン1の側端
面に結合されて配設されており、変速機ハウジング15
がエンジンフライホイールハウジングに接合され、エン
ジン1の出力軸1aとトルクコンバータ5とが接続され
ている。このため、エンジン1の出力はトルクコンバー
タ5を介して変速機入力軸11に伝達される。変速機ハ
ウジング15内において、変速機入力軸11および変速
機カウンタ軸12が互いに平行に且つそれぞれ回転自在
に配設され、これら両軸11,12の間に変速機構20
が配設されている。
ましい実施形態について説明する。本発明に係る油圧ク
ラッチにより変速作動が行われるようになった自動変速
機を図2に示している。変速機10はエンジン1の側端
面に結合されて配設されており、変速機ハウジング15
がエンジンフライホイールハウジングに接合され、エン
ジン1の出力軸1aとトルクコンバータ5とが接続され
ている。このため、エンジン1の出力はトルクコンバー
タ5を介して変速機入力軸11に伝達される。変速機ハ
ウジング15内において、変速機入力軸11および変速
機カウンタ軸12が互いに平行に且つそれぞれ回転自在
に配設され、これら両軸11,12の間に変速機構20
が配設されている。
【0011】変速機構20は、互いに噛合するLOW用
ギヤ組21a,21bと、2速用ギヤ組22a,22b
と、3速用ギヤ組23a,23bと、4速用ギヤ組24
a,24bと、リバース用ギヤ組25a,25bとを有
する。但し、リバース用ギヤ組は回転方向を逆転させる
ためのリバースアイドラギヤ(図示せず)を介して互い
に噛合する。これら各ギヤ組におけるドライブ側ギヤ2
1a,22a,23a,24a,25aが変速機入力軸
11の上に配設され、ドリブン側ギヤ21b,22b,
23b,24b,25bが変速機カウンタ軸12の上に
配設されている。また、これらギヤのうち、LOW用ド
ライブギヤ21a,2速用ドライブギヤ22a,3速用
ドリブンギヤ23b,4速用ドライブギヤ24aおよび
リバース用ドリブンギヤ25bが変速機入力軸11もし
くは変速機カウンタ軸12上に回転時自在に配設され、
残りのギヤがこれらいずれかの軸に固設されている。
ギヤ組21a,21bと、2速用ギヤ組22a,22b
と、3速用ギヤ組23a,23bと、4速用ギヤ組24
a,24bと、リバース用ギヤ組25a,25bとを有
する。但し、リバース用ギヤ組は回転方向を逆転させる
ためのリバースアイドラギヤ(図示せず)を介して互い
に噛合する。これら各ギヤ組におけるドライブ側ギヤ2
1a,22a,23a,24a,25aが変速機入力軸
11の上に配設され、ドリブン側ギヤ21b,22b,
23b,24b,25bが変速機カウンタ軸12の上に
配設されている。また、これらギヤのうち、LOW用ド
ライブギヤ21a,2速用ドライブギヤ22a,3速用
ドリブンギヤ23b,4速用ドライブギヤ24aおよび
リバース用ドリブンギヤ25bが変速機入力軸11もし
くは変速機カウンタ軸12上に回転時自在に配設され、
残りのギヤがこれらいずれかの軸に固設されている。
【0012】上記のようにいずれかの軸上に回転自在に
配設された各ギヤには、それぞれ油圧クラッチ31〜3
5が配設されている。これら5個の油圧クラッチ31〜
35を選択的に作動させることにより、上記回転自在に
配設されたギヤのいずれかをそれが配設されている軸と
一体に結合させ、このギヤを有するギヤ組に基づく動力
伝達がなされる。このように油圧クラッチ31〜35を
選択的に作動させることにより、変速機入力軸11に伝
達されたエンジン動力は、作動された油圧クラッチに対
応するギヤ組による動力伝達が行われて変速カウンタ軸
12に伝達される。変速機カウンタ軸12には出力ドラ
イブギヤ16aが固設されており、出力ドライブギヤ1
6aは変速機出力軸17に固設された出力ドリブンギヤ
16bと噛合している。このため、変速機カウンタ軸1
2に伝達されたエンジン動力は、これら出力ギヤ組16
a,16bを介して変速機出力軸17に伝達され、次い
で、ドライブシャフト18を介して駆動輪側に伝達され
る。
配設された各ギヤには、それぞれ油圧クラッチ31〜3
5が配設されている。これら5個の油圧クラッチ31〜
35を選択的に作動させることにより、上記回転自在に
配設されたギヤのいずれかをそれが配設されている軸と
一体に結合させ、このギヤを有するギヤ組に基づく動力
伝達がなされる。このように油圧クラッチ31〜35を
選択的に作動させることにより、変速機入力軸11に伝
達されたエンジン動力は、作動された油圧クラッチに対
応するギヤ組による動力伝達が行われて変速カウンタ軸
12に伝達される。変速機カウンタ軸12には出力ドラ
イブギヤ16aが固設されており、出力ドライブギヤ1
6aは変速機出力軸17に固設された出力ドリブンギヤ
16bと噛合している。このため、変速機カウンタ軸1
2に伝達されたエンジン動力は、これら出力ギヤ組16
a,16bを介して変速機出力軸17に伝達され、次い
で、ドライブシャフト18を介して駆動輪側に伝達され
る。
【0013】上記の構成の変速機10における油圧クラ
ッチ31〜35に本発明に係る油圧クラッチ構成を用い
ることが可能であり、ここでは4速用油圧クラッチ34
を例にしてこの構造を説明する。この油圧クラッチ34
を拡大するとともに断面して図1に示しており、油圧ク
ラッチ34は図2に示すように2速用油圧クラッチ32
のクラッチドラムと背中合わせに接合されるとともに変
速機入力軸11に固定されたクラッチドラム51を有す
る。
ッチ31〜35に本発明に係る油圧クラッチ構成を用い
ることが可能であり、ここでは4速用油圧クラッチ34
を例にしてこの構造を説明する。この油圧クラッチ34
を拡大するとともに断面して図1に示しており、油圧ク
ラッチ34は図2に示すように2速用油圧クラッチ32
のクラッチドラムと背中合わせに接合されるとともに変
速機入力軸11に固定されたクラッチドラム51を有す
る。
【0014】クラッチドラム51は内部にクラッチ油室
51aを有し、このクラッチ油室51a内にクラッチピ
ストン52が軸方向に移動自在に嵌入されている。クラ
ッチピストン52の内側にキャンセラー室52aが形成
されており、このキャンセラー室52a内にキャンセラ
ーピストン54がクラッチピストン52に対して軸方向
に移動自在に嵌入されている。このとき、キャンセラー
ピストン54の内周側は図示のようにクラッチドラム5
1に嵌入され、内周側はクラッチドラム51に対して摺
動する。キャンセラーピストン54は、クラッチドラム
51に取り付けられたリテーニングリング54aによ
り、図1における右方向への移動が拘束されている。キ
ャンセラー室52a内にリターンスプリング53が配設
されており、リターンスプリング53はキャンセラーピ
ストン54を右方に押圧するとともにクラッチピストン
52を左方に押圧する。
51aを有し、このクラッチ油室51a内にクラッチピ
ストン52が軸方向に移動自在に嵌入されている。クラ
ッチピストン52の内側にキャンセラー室52aが形成
されており、このキャンセラー室52a内にキャンセラ
ーピストン54がクラッチピストン52に対して軸方向
に移動自在に嵌入されている。このとき、キャンセラー
ピストン54の内周側は図示のようにクラッチドラム5
1に嵌入され、内周側はクラッチドラム51に対して摺
動する。キャンセラーピストン54は、クラッチドラム
51に取り付けられたリテーニングリング54aによ
り、図1における右方向への移動が拘束されている。キ
ャンセラー室52a内にリターンスプリング53が配設
されており、リターンスプリング53はキャンセラーピ
ストン54を右方に押圧するとともにクラッチピストン
52を左方に押圧する。
【0015】クラッチドラム51内におけるクラッチピ
ストン52のピストン部52bが対向する位置に、軸方
向に交互に重なって複数のクラッチプレート55および
クラッチディスク56が配設されており、これらがエン
ドプレート57により塞がれるとともにリテーニングリ
ング58により係止保持され、クラッチドラム51内に
位置している。このとき、クラッチプレート55は外周
側においてクラッチドラム51の係止部51bに係止さ
れており、クラッチプレート55は軸方向に移動可能で
あるが、クラッチドラム51と一体回転するようになっ
ている。また、クラッチディスク56は内周側におい
て、4速用ドライブギヤ24aと一体に形成されたクラ
ッチスプライン部24cとスプライン係合されており、
クラッチディスク56は軸方向に移動可能であるが、4
速用ドライブギヤ24aと一体回転するようになってい
る。
ストン52のピストン部52bが対向する位置に、軸方
向に交互に重なって複数のクラッチプレート55および
クラッチディスク56が配設されており、これらがエン
ドプレート57により塞がれるとともにリテーニングリ
ング58により係止保持され、クラッチドラム51内に
位置している。このとき、クラッチプレート55は外周
側においてクラッチドラム51の係止部51bに係止さ
れており、クラッチプレート55は軸方向に移動可能で
あるが、クラッチドラム51と一体回転するようになっ
ている。また、クラッチディスク56は内周側におい
て、4速用ドライブギヤ24aと一体に形成されたクラ
ッチスプライン部24cとスプライン係合されており、
クラッチディスク56は軸方向に移動可能であるが、4
速用ドライブギヤ24aと一体回転するようになってい
る。
【0016】変速機入力軸11には、潤滑油供給路路1
1a、クラッチ作動油供給路11bおよびキャンセラー
油供給路11cが設けられており、これら供給路からそ
れぞれ潤滑油、クラッチ作動油およびキャンセラー油が
供給される。クラッチ作動油供給路11bはクラッチド
ラム51に形成された第1通路51eを介してクラッチ
油室51aに繋がる。このため、クラッチ油室51aに
クラッチ作動油が供給されるとこの油圧力によりクラッ
チピストン52は図1において右方に押圧され、ピスト
ン部52bがクラッチプレート55およびクラッチディ
スク56をエンドプレート57に押しつける。この結
果、両プレート55,56間での摩擦力により両プレー
ト55,56が係合され、4速用ドライブギヤ24aが
クラッチドラム51と一体回転し、4速用ギヤ組24
a,24bによる動力伝達が行われ、4速段が設定され
る。このことから分かるように、クラッチドラム51の
内側に配設されたクラッチプレート55およびクラッチ
ディスク56によりクラッチ手段が構成され、このクラ
ッチ手段がクラッチピストン52の押圧力を受けて係脱
される(すなわち、クラッチが係合され、解放され
る)。
1a、クラッチ作動油供給路11bおよびキャンセラー
油供給路11cが設けられており、これら供給路からそ
れぞれ潤滑油、クラッチ作動油およびキャンセラー油が
供給される。クラッチ作動油供給路11bはクラッチド
ラム51に形成された第1通路51eを介してクラッチ
油室51aに繋がる。このため、クラッチ油室51aに
クラッチ作動油が供給されるとこの油圧力によりクラッ
チピストン52は図1において右方に押圧され、ピスト
ン部52bがクラッチプレート55およびクラッチディ
スク56をエンドプレート57に押しつける。この結
果、両プレート55,56間での摩擦力により両プレー
ト55,56が係合され、4速用ドライブギヤ24aが
クラッチドラム51と一体回転し、4速用ギヤ組24
a,24bによる動力伝達が行われ、4速段が設定され
る。このことから分かるように、クラッチドラム51の
内側に配設されたクラッチプレート55およびクラッチ
ディスク56によりクラッチ手段が構成され、このクラ
ッチ手段がクラッチピストン52の押圧力を受けて係脱
される(すなわち、クラッチが係合され、解放され
る)。
【0017】キャンセラー油供給油路11cはクラッチ
ドラム51に形成された第2通路51fを介してキャン
セラー室52aに繋がり、キャンセラー室52aはキャ
ンセラー油供給油路11cを介して供給された作動油が
充満される。このキャンセラー室52aは、クラッチ油
室51aに供給されるクラッチ作動油圧が零となって4
速用油圧クラッチ34が非係合状態にされるときに、ク
ラッチドラム51が回転された状態でクラッチ油室51
a内に残された作動油に発生する遠心油圧の影響を排除
するためのものである。すなわち、4速用油圧クラッチ
34が非係合状態でクラッチドラム51が回転される
と、クラッチ油室51a内に残された作動油が遠心力を
受けて回転速度に対応する遠心油圧が発生するが、キャ
ンセラー室52a内の作動油にも遠心油圧が発生し、こ
れら両者の作用方向が反対のため打ち消し合う。これに
より、ピストン52に対する遠心油圧の影響を小さくす
るものである。このため、キャンセラー室52a内に供
給される作動油の油圧は極く低圧である。
ドラム51に形成された第2通路51fを介してキャン
セラー室52aに繋がり、キャンセラー室52aはキャ
ンセラー油供給油路11cを介して供給された作動油が
充満される。このキャンセラー室52aは、クラッチ油
室51aに供給されるクラッチ作動油圧が零となって4
速用油圧クラッチ34が非係合状態にされるときに、ク
ラッチドラム51が回転された状態でクラッチ油室51
a内に残された作動油に発生する遠心油圧の影響を排除
するためのものである。すなわち、4速用油圧クラッチ
34が非係合状態でクラッチドラム51が回転される
と、クラッチ油室51a内に残された作動油が遠心力を
受けて回転速度に対応する遠心油圧が発生するが、キャ
ンセラー室52a内の作動油にも遠心油圧が発生し、こ
れら両者の作用方向が反対のため打ち消し合う。これに
より、ピストン52に対する遠心油圧の影響を小さくす
るものである。このため、キャンセラー室52a内に供
給される作動油の油圧は極く低圧である。
【0018】以上のような構成のキャンセラー機構の詳
細構造および作動について、図3および図4を参照して
詳しく説明する。図3および図4にはクラッチピストン
52およびキャンセラーピストン54の外周側部分を拡
大して示しており、図から分かるように、クラッチピス
トン52におけるキャンセラー室52aを形成する内周
面52dにテーパ状の排出油路52cが円周上等間隔で
複数箇所(本例では図5に示すように四カ所)に形成さ
れている。また、キャンセラーピストン54の外周部5
4bはキャンセラー室52a内に嵌入されるのである
が、この外周部54bにシールリング54cが配設され
ている。
細構造および作動について、図3および図4を参照して
詳しく説明する。図3および図4にはクラッチピストン
52およびキャンセラーピストン54の外周側部分を拡
大して示しており、図から分かるように、クラッチピス
トン52におけるキャンセラー室52aを形成する内周
面52dにテーパ状の排出油路52cが円周上等間隔で
複数箇所(本例では図5に示すように四カ所)に形成さ
れている。また、キャンセラーピストン54の外周部5
4bはキャンセラー室52a内に嵌入されるのである
が、この外周部54bにシールリング54cが配設され
ている。
【0019】図3は、クラッチ油室51a内の作動油圧
が低圧でリターンスプリング53によりクラッチピスト
ン52が押し戻されてクラッチが解放された状態の位置
関係を示している。この図から分かるように、クラッチ
解放状態では、キャンセラーピストン54の外周部54
bのシールリング54cは排出油路52cから軸方向に
外れた位置にあり、シールリング54cはクラッチピス
トン52におけるキャンセラー室52aを形成する内周
面52dに摺接してこの部分をシールしている。このた
め、排出油路52cはシールリング54cにより閉塞さ
れた状態となり、キャンセラー室52a内の作動油が外
部に漏れ出すことが防止される。このことから分かるよ
うに、クラッチ解放状態ではキャンセラー室52a内に
作動油が充満し、変速機入力軸11の回転にともなって
遠心油圧が発生して、クラッチ油室51a内の作動油に
発生する遠心油圧と相殺される。これにより、クラッチ
解放状態でのクラッチプレート55とクラッチディスク
56との弱い係合によるドラグトルクの発生が抑えられ
る。
が低圧でリターンスプリング53によりクラッチピスト
ン52が押し戻されてクラッチが解放された状態の位置
関係を示している。この図から分かるように、クラッチ
解放状態では、キャンセラーピストン54の外周部54
bのシールリング54cは排出油路52cから軸方向に
外れた位置にあり、シールリング54cはクラッチピス
トン52におけるキャンセラー室52aを形成する内周
面52dに摺接してこの部分をシールしている。このた
め、排出油路52cはシールリング54cにより閉塞さ
れた状態となり、キャンセラー室52a内の作動油が外
部に漏れ出すことが防止される。このことから分かるよ
うに、クラッチ解放状態ではキャンセラー室52a内に
作動油が充満し、変速機入力軸11の回転にともなって
遠心油圧が発生して、クラッチ油室51a内の作動油に
発生する遠心油圧と相殺される。これにより、クラッチ
解放状態でのクラッチプレート55とクラッチディスク
56との弱い係合によるドラグトルクの発生が抑えられ
る。
【0020】一方、図4は、クラッチ油室51aにクラ
ッチ作動油圧が供給され、クラッチピストン52がこの
油圧に押されて右動した状態、すなわち、クラッチ係合
状態を示している。このように、クラッチピストン52
が右動されると、排出油路52cがシールリング54c
の上に位置し、シールリング54cをバイパスして排出
油路52cによりキャンセラー室52aの内部空間が外
部に連通する。これにより、キャンセラー室52a内の
作動油は外部に排出され、キャンセラー室52a内に遠
心油圧が発生することがなくなる。
ッチ作動油圧が供給され、クラッチピストン52がこの
油圧に押されて右動した状態、すなわち、クラッチ係合
状態を示している。このように、クラッチピストン52
が右動されると、排出油路52cがシールリング54c
の上に位置し、シールリング54cをバイパスして排出
油路52cによりキャンセラー室52aの内部空間が外
部に連通する。これにより、キャンセラー室52a内の
作動油は外部に排出され、キャンセラー室52a内に遠
心油圧が発生することがなくなる。
【0021】この結果、クラッチ係合状態では、キャン
セラー室52a内の遠心油圧によるクラッチピストン5
2を押し戻す方向の押圧力が無くなり、その分だけクラ
ッチピストン52の押圧力が増加してクラッチトルク容
量が増加する。もしくは、キャンセラー室52a内の遠
心油圧によるクラッチピストン52を押し戻す方向の押
圧力が無くなる分だけクラッチ作動油圧を低下させるこ
とができる。なお、排出油路52cを通って排出された
作動油は、クラッチドラム51内においてクラッチプレ
ート55とクラッチディスク56の間に供給されて潤滑
油として用いられる。このため、クラッチ係合時のクラ
ッチ部の潤滑油量が増加して、クラッチ部を効果的に潤
滑および冷却することができる。
セラー室52a内の遠心油圧によるクラッチピストン5
2を押し戻す方向の押圧力が無くなり、その分だけクラ
ッチピストン52の押圧力が増加してクラッチトルク容
量が増加する。もしくは、キャンセラー室52a内の遠
心油圧によるクラッチピストン52を押し戻す方向の押
圧力が無くなる分だけクラッチ作動油圧を低下させるこ
とができる。なお、排出油路52cを通って排出された
作動油は、クラッチドラム51内においてクラッチプレ
ート55とクラッチディスク56の間に供給されて潤滑
油として用いられる。このため、クラッチ係合時のクラ
ッチ部の潤滑油量が増加して、クラッチ部を効果的に潤
滑および冷却することができる。
【0022】なお、図から良く分かるように、排出油路
52cはテーパ状に形成されており、クラッチピストン
52が係合側に移動されるにつれて排出油路52cの開
口面積が大きくなるように構成されている。このため、
クラッチの係合作動が進行するにつれ排出油路の油路面
積が徐々に拡大し、キャンセラー室内に充満する作動油
を効率良く且つスムーズに外部に排出させることができ
る。同時に、クラッチの係合が進むにつれてクラッチ部
への潤滑油量を徐々に増加させて効果的な潤滑を行わせ
ることができる。
52cはテーパ状に形成されており、クラッチピストン
52が係合側に移動されるにつれて排出油路52cの開
口面積が大きくなるように構成されている。このため、
クラッチの係合作動が進行するにつれ排出油路の油路面
積が徐々に拡大し、キャンセラー室内に充満する作動油
を効率良く且つスムーズに外部に排出させることができ
る。同時に、クラッチの係合が進むにつれてクラッチ部
への潤滑油量を徐々に増加させて効果的な潤滑を行わせ
ることができる。
【0023】上記実施例では、排出油路を直線状のテー
パを有した断面三角形状の形状にしているが、排出油路
の形状はこのような形状に限られない。また、この排出
油路の個数、溝深さ、溝形状などを調節することによ
り、排出油路を通って流出する油量を適宜設定すること
ができる。
パを有した断面三角形状の形状にしているが、排出油路
の形状はこのような形状に限られない。また、この排出
油路の個数、溝深さ、溝形状などを調節することによ
り、排出油路を通って流出する油量を適宜設定すること
ができる。
【0024】潤滑油供給油路11aは4速用ドライブギ
ヤ24aとキャンセラーピストン54との間の空間内に
開口している。潤滑油供給油路11aは図示しない潤滑
油供給装置に繋がれており、この空間に潤滑油を供給す
る。このように供給された潤滑油はこの空間からギヤ2
4aのスプライン部24cに形成された潤滑孔24dお
よびスプライン部24cの左側空間を介してクラッチプ
レート55およびクラッチディスク56の部分に供給さ
れる。このように供給される潤滑油により、クラッチプ
レート55およびクラッチディスク56の係合表面が潤
滑され、クラッチ係合による発熱部の冷却と潤滑とが行
われる。
ヤ24aとキャンセラーピストン54との間の空間内に
開口している。潤滑油供給油路11aは図示しない潤滑
油供給装置に繋がれており、この空間に潤滑油を供給す
る。このように供給された潤滑油はこの空間からギヤ2
4aのスプライン部24cに形成された潤滑孔24dお
よびスプライン部24cの左側空間を介してクラッチプ
レート55およびクラッチディスク56の部分に供給さ
れる。このように供給される潤滑油により、クラッチプ
レート55およびクラッチディスク56の係合表面が潤
滑され、クラッチ係合による発熱部の冷却と潤滑とが行
われる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
作動油室にクラッチ作動油圧が供給されてクラッチピス
トンが所定量移動したとき、すなわちクラッチ機構を係
合させるためにクラッチピストンが一定量以上移動した
ときに、キャンセラー室内の作動油は排出油路を通って
クラッチドラム内に解放されるので、クラッチ機構の係
合作動時にキャンセラー油室内において遠心油圧の発生
を防止することができ、クラッチ油室に供給する作動油
圧をそれだけ低くすることができ、この作動油圧を発生
させるための駆動ロスを低減させることができる。もし
くは、同一のクラッチ作動油圧を作用させるとして、ク
ラッチ機構の係合作動時においてキャンセラー油室内で
の遠心油圧の発生を防止することができる分だけ、油圧
クラッチのトルク容量を大きくすることができる。
作動油室にクラッチ作動油圧が供給されてクラッチピス
トンが所定量移動したとき、すなわちクラッチ機構を係
合させるためにクラッチピストンが一定量以上移動した
ときに、キャンセラー室内の作動油は排出油路を通って
クラッチドラム内に解放されるので、クラッチ機構の係
合作動時にキャンセラー油室内において遠心油圧の発生
を防止することができ、クラッチ油室に供給する作動油
圧をそれだけ低くすることができ、この作動油圧を発生
させるための駆動ロスを低減させることができる。もし
くは、同一のクラッチ作動油圧を作用させるとして、ク
ラッチ機構の係合作動時においてキャンセラー油室内で
の遠心油圧の発生を防止することができる分だけ、油圧
クラッチのトルク容量を大きくすることができる。
【0026】なお、上記排出油路はクラッチピストンの
移動量の増加に伴って油路面積が大きくなるように構成
することが好ましい。この様な構成によればクラッチ機
構の係合作動が進行するにつれ上記排出油路の油路面積
が拡大するため、キャンセラー室内に充満する作動油を
効率良く且つスムーズに外部に排出させることができ
る。
移動量の増加に伴って油路面積が大きくなるように構成
することが好ましい。この様な構成によればクラッチ機
構の係合作動が進行するにつれ上記排出油路の油路面積
が拡大するため、キャンセラー室内に充満する作動油を
効率良く且つスムーズに外部に排出させることができ
る。
【図1】本発明に係る油圧クラッチ構造を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】上記油圧クラッチにより変速作動がおこなれる
ようになった自動変速機の構造を示す断面図である。
ようになった自動変速機の構造を示す断面図である。
【図3】上記油圧クラッチにおけるクラッチピストンお
よびキャンセラーピストンの外周部分を示す拡大断面図
である。
よびキャンセラーピストンの外周部分を示す拡大断面図
である。
【図4】上記油圧クラッチにおけるクラッチピストンお
よびキャンセラーピストンの外周部分を示す拡大断面図
である。
よびキャンセラーピストンの外周部分を示す拡大断面図
である。
【図5】上記油圧クラッチにおけるクラッチピストンお
よびキャンセラーピストンの外周部分を示す拡大正面図
である。
よびキャンセラーピストンの外周部分を示す拡大正面図
である。
10 自動変速機 51 クラッチドラム 51a クラッチ油室 52 クラッチピストン 52a キャンセラー室 52c 排出油路 54 キャンセラーピストン 55 クラッチプレート(クラッチ手段) 56 クラッチディスク(クラッチ手段)
Claims (2)
- 【請求項1】 クラッチドラムと、前記クラッチドラム
内に形成されたクラッチ油室内に軸方向に移動自在に嵌
入配設されたクラッチピストンと、前記クラッチ油室内
に供給されるクラッチ油圧を受けて作用する前記クラッ
チピストンの押圧力によって係脱されるクラッチ手段
と、前記クラッチピストンの前記作動油室とは反対側に
形成されたキャンセラー室内に嵌入配設されるとともに
前記クラッチドラムに係止されたキャンセラーピストン
とを備えてなる油圧クラッチにおいて、 前記クラッチピストンと前記キャンセラーピストンとの
摺動部に、前記クラッチピストンがクラッチ解放位置に
戻されたときに閉塞され、前記クラッチ油室にクラッチ
油圧が供給されて前記クラッチピストンが係合側に所定
量以上移動したときに開放されて前記キャンセラー室内
の作動油を外部に流出させる排出油路を設けたことを特
徴とする油圧クラッチ構造。 - 【請求項2】 前記排出油路は、前記クラッチピストン
の係合側への移動量の増加に伴って油路面積が大きくな
ることを特徴とする請求項1に記載の油圧クラッチ構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28105599A JP2001099187A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 油圧クラッチ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28105599A JP2001099187A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 油圧クラッチ構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001099187A true JP2001099187A (ja) | 2001-04-10 |
Family
ID=17633688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28105599A Pending JP2001099187A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 油圧クラッチ構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001099187A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006329328A (ja) * | 2005-05-26 | 2006-12-07 | Mazda Motor Corp | 変速機のクラッチ構造 |
CN100417831C (zh) * | 2005-06-03 | 2008-09-10 | 加特可株式会社 | 离合器控制装置及离合器控制方法 |
CN101852129A (zh) * | 2009-03-31 | 2010-10-06 | 本田技研工业株式会社 | 离合器执行机构构造 |
JP2011106595A (ja) * | 2009-11-18 | 2011-06-02 | Honda Motor Co Ltd | 油圧クラッチ |
-
1999
- 1999-10-01 JP JP28105599A patent/JP2001099187A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006329328A (ja) * | 2005-05-26 | 2006-12-07 | Mazda Motor Corp | 変速機のクラッチ構造 |
CN100417831C (zh) * | 2005-06-03 | 2008-09-10 | 加特可株式会社 | 离合器控制装置及离合器控制方法 |
CN101852129A (zh) * | 2009-03-31 | 2010-10-06 | 本田技研工业株式会社 | 离合器执行机构构造 |
JP2011106595A (ja) * | 2009-11-18 | 2011-06-02 | Honda Motor Co Ltd | 油圧クラッチ |
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