JP2001095820A - 有床義歯およびその製造方法 - Google Patents
有床義歯およびその製造方法Info
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Abstract
装着を、難症例の場合でも安定して行えるようにするこ
と。 【解決手段】 有床義歯20の義歯床21の裏側に柔軟
層23を設ける。この柔軟層23の歯槽堤に接触する側
に、例えば歯槽頂に対応する側に、吸着用凹部24を設
ける。有床義歯20の装着時には、吸着用凹部24を歯
槽堤側に押し付けて潰し、凹部の内部の空気を排気して
負圧を発生させる。かかる負圧により、歯槽堤に有床義
歯20の義歯床21を吸着させて、装着時の安定性を確
保する。かかる構成の有床義歯20は、歯槽骨の縮小、
喪失などが見られる難症例でも安定して装着できる。
Description
などの装着障害が発生しないようにした入れ歯、すなわ
ち有床義歯およびその製造方法に関する。
に、歯の欠損部分に入れ歯を設ける処置が施される。か
かる入れ歯は、一般的には、歯の欠損した歯グキに跨が
せるように構成され、歯グキと同様の色を付けたアクリ
ル製などの義歯床に、セラミック製などの人工歯を設け
て構成され、有床義歯と呼ばれる。
と、一部欠損した歯を補う部分入れ歯と呼ばれる部分義
歯とがある。図10(A)〜(C)には、上の歯グキに
装着する総義歯1と、下の歯グキに装着する総義歯2
と、下の歯2本分に相当する部分義歯3を示した。それ
ぞれの義歯は、義歯床4と、その上に設けた人工歯5と
を有している。
内側を広く覆う床口蓋部1aが設けられ、総義歯1が外
れないように上顎内面への広い接着面積が確保されてい
る。部分義歯3では、装着時の外れを防止するため、隣
接する健康な歯に部分義歯3を止めるクラスプ6が設け
られる場合が多い。
図11(A)に示すように、その断面は、歯槽骨8とそ
の周囲を覆う粘膜9とから構成されている。粘膜9は、
歯槽骨8の頂部側では薄く、下側では厚くなるように構
成され、全体的に不均一な厚さに形成されている。この
ように構成された歯グキ7全体は、図11(B)に示す
ように、顎の形に合わせて湾曲した土手のように形成さ
れており、歯槽堤10と呼ばれている。
られている。下側の歯全部を総入れ歯、すなわち総義歯
にした場合を例にとり以下説明する。
は、図11(B)に示すような歯槽堤10を構成してい
る。患者の来院時に、上顎、下顎両方の状態を示す雌型
の型取りを行う。採取した雌型から、上下両顎の状態を
示す石膏模型(スタディ模型という)を形成し、このス
タディ模型とレントゲン写真などを組み合わせて、噛み
合わせ位置、人工歯の配列方法など入れ歯治療の検討を
行う。
顎側のスタディ模型11と、上顎側のスタディ模型12
を示した。図12(C)は、上記スタディ模型11、1
2を噛み合わせた状態を示し、義歯として入れるべき人
工歯13を破線で示した。
に、総義歯を製造するための型取りを行う。この型取り
は、歯グキの起伏の様子(印象)を写しとるため印象採
取と呼ばれる。トレーと呼ばれる器具に印象材を盛り、
この印象材を患者の歯グキに押し当てて歯グキの様子を
雌型に型取り、すなわち印象採取する。歯グキに押し当
てられた印象材は、当初柔らかいため歯グキの起伏に合
わせて変形し、押し当てた状態でしばらく置くことによ
り硬化して、歯グキの起伏が型取りできる。
膜9の表面の起伏に合わせた印象になっている。かかる
印象に基づき、石膏型を形成し、この石膏型から起こし
た蝋型に蝋を流し込んで蝋堤を形成する。この蝋堤に、
上記スタディ模型の検討に沿って人工歯を配列すること
により蝋義歯を作成する。
ックス法でレジンに置き換えることにより、義歯床をレ
ジン形成した有床義歯を作成する。このようにして作成
された有床義歯14は、図13(A)に示すように、粘
膜9の起伏に合わせて採取した印象に基づき形成された
義歯床15を、患者の歯槽堤10に跨がせることにより
装着する。装着当初は、装着時の患者の使い心地や、装
着時のガタ付きなどが発生する場合もあり、患者の装着
状況を確かめながら微調整を行い、微調整が済んだ状態
で有床義歯14の完成となる。
歯槽堤10に跨がせた状態では、図13(B)に示すよ
うに、歯槽堤10の頂部(以下、歯槽頂という)Aと、
義歯床15との間には、空隙が発生しないように、すな
わち密着するように作成することが必要とされている。
記下顎側の総義歯の場合と同様に製造され、また義歯床
と歯槽堤の頂部との関係も隙間が発生しないようにする
ことが必要とされている。
床義歯では、歯槽堤の粘膜面の印象採取に基づき構成さ
れた義歯床を歯槽堤に跨がせて装着するため、例えば、
患者の歯槽骨が縮小したり、あるいは喪失したケースで
は安定した装着が行えず、絶えず入れ歯がガタついた
り、外れやすくなったりする。そのため、市販の入れ歯
接着剤を使用して、各個人で対処する場合も見られる。
かかる歯槽骨の縮小や喪失は、老化、あるいは、合わな
い義歯の長期間の使用による歯グキの血行不良などによ
って発生する。
ースは、難症例と呼ばれ、従来より安定した装着が行え
る有床義歯の作成が困難なケースとして知られている。
さらには、歯槽骨が縮小、喪失したケースでは、歯槽骨
を覆っていた粘膜が弛み、従来構成の有床義歯をそのま
ま歯槽堤に跨がせて装着すると、弛んだ粘膜が義歯床と
歯槽堤との間に挟まれて、噛み合わせの度に痛みが発生
する。
を削除することも従来は行われているが、高齢者ではか
かる手術を強く忌避する場合が多い。特に、口腔底部分
は、組織が粗に構成されているため、口内細菌が侵入し
易く、かかる口腔内の手術には十分な配慮が必要であ
る。手術には入院が必要となり、術後も暫くの間は、流
動食を摂取するなどの手当てが必要となり、高齢者にと
っては、精神的にも、肉体的にも大きな負担となる。
かる手術を避けることができる入れ歯技術の開発が必要
と考えていた。かかる難症例でも十分に安定して装着で
きる有床義歯の開発が求められている。特に、歯槽骨の
縮小、喪失は、老化に伴い自然に発生する場合が多く、
社会の高齢化が進む現状を踏まえれば、かかる技術の開
発は急務である。
物を食べるに際し、噛みしめる度にガタ付きが発生し
て、十分な咀嚼ができない。ガタ付きが酷く、普段に喋
る際の発音にも影響を来すなど義歯の装着障害は種々見
られる。しかし、装着障害のある有床義歯を我慢して装
着している場合も多く、咀嚼力や咬合状況が悪く、顎関
節症や目眩い、手足のしびれ、頭痛、肩凝り、耳鳴りな
どの不定愁訴の原因になる場合もある。特に、上記難症
例では、高齢者の患者が多く、その影響は大きい。
かかる難症例の患者に安定して使用できる装着障害のな
い有床義歯の研究を続け、義歯床の構造を変えることに
より装着障害の解消が図れないかと考えた。
謂有床義歯を、難症例の患者でも、安定して装着できる
ようにすることにある。
歯を設け、前記義歯床を歯グキの歯槽堤に跨がせて装着
する有床義歯であって、前記義歯床の前記歯槽堤に跨が
せる側に設ける柔軟層と、前記柔軟層の前記歯槽堤に接
触する側に設けられ、前記歯槽堤に押し付けて内部排気
することにより負圧を形成する吸着用凹部とを有するこ
とを特徴とする。前記吸着用凹部は、前記柔軟層の前記
歯槽堤の歯槽頂部に沿った位置に設けるようにしてもよ
い。前記吸着用凹部は、前記柔軟層の前記歯槽堤の歯槽
頂部に沿った位置に設けるに際して、前記歯槽頂部に沿
って、断続的に複数箇所設けるようにしてもよい。
記歯槽堤の歯槽骨の骨面に略合わせた状態に形成されて
いることを特徴とする。前記義歯床を前記歯槽堤に装着
した状態では、前記義歯床の前記柔軟層を設ける側と、
前記歯槽骨の骨面との間が略等間隔となるように構成さ
れていることを特徴とする。
記義歯床を歯グキの歯槽堤に跨がせて装着する有床義歯
の製造方法であって、前記義歯床を歯槽堤の歯槽骨の骨
面印象に合わせて成形する工程と、前記歯槽骨の骨面に
合わせて成形された義歯床の裏面に柔軟層を設ける工程
と、前記柔軟層の前記歯槽堤に接触する側に、前記歯槽
堤に押し付けて内部排気することにより負圧を形成する
吸着用凹部を設ける工程とを有することを特徴とする。
に接触する側に柔軟層が設けられ、この柔軟層に吸着用
凹部が設けられているため、有床義歯を歯槽堤に装着す
るに際して、この吸着用凹部を歯槽堤側に強く押し当て
て潰すようにすると、歯槽堤面と吸着用凹部との間に当
初設けられていた凹部空間から空気が排気されてその部
分に負圧が発生する。
歯槽堤に吸着して装着されることとなり、かかる負圧を
発生させることなく歯槽堤に跨がせて装着する従来構成
の有床義歯とは異なり、装着時のガタ付き、外れなどの
装着障害が発生しない。また、柔軟層が設けられている
ため、硬い義歯床が歯槽堤に直接接触することがなく、
装着時の歯グキの擦れが防止できる。かかる柔軟層に
は、例えば、生体シリコンなどのように生体に直接長期
接触していても生体側に影響を与えないとされている素
材を使用すればよい。
ち義歯床の裏側に当たる面を、歯槽堤の歯槽骨の骨面に
合わせて形成しておき、この面に一部上記構成の吸着用
凹部を設けた柔軟層を設けて、歯槽骨の骨面と義歯床の
この面との間を略等間隔になるように構成すれば、装着
時に噛み合わせなどで義歯床が歯槽堤側に押し付けられ
た場合でも、略均一に沈むため外れやガタが発生しな
い。
を粘膜面に合わせて形成した構成では、義歯床と歯槽骨
の骨面との間は不均一であるため、装着時の噛み合わせ
などで義歯床が歯槽堤側に押し付けられたとき義歯床は
不均一に沈み、義歯床と歯槽堤との間に隙間が発生し易
くガタや外れの原因となりやすい。
排気することにより負圧を形成するに際しては、上記の
如く略均一に沈む構成にしておくことにより、柔軟層と
歯槽堤との間に隙間が発生しにくく負圧が得やすい。且
つ、発生した負圧を維持し易い。不均一に沈む場合に
は、歯槽膜と義歯床との間から空気が入るなどして吸着
用凹部で発生させた負圧が解消されたり、あるいは負圧
が発生しにくい場合もある。
際しては、有床義歯を歯槽堤の所定位置に嵌めた状態
で、歯を噛みしめることにより簡単に吸着用凹部で負圧
が発生する。さらに、有床義歯を装着している状態で
は、普段に上の歯と下の歯とが噛み合わされるため、そ
の都度吸着用凹部に押圧がかけられることとなり、負圧
が解消される虞がない。
を利用して吸着する構成を有しているため、義歯床と歯
槽堤との間の密着性が強く求められる。そのため、有床
義歯を製造するに当たっては、前述の如く、歯槽堤と義
歯床との間の間隔を略等間隔とするため、歯槽堤の印象
採取においては、歯槽堤を覆っている粘膜での印象採取
ではなく、歯槽堤の歯槽骨の骨面の印象採取を行うこと
が必要である。
に基づいて詳細に説明する。
総義歯に適用した場合を示す斜視図であり、(B)は、
(A)に示す有床義歯の義歯床の裏側を示す斜視図であ
り、(C)は、(A)に示す有床義歯のA−A線で切断
した様子を示す断面図である。図2(A)は、図1に示
す有床義歯の吸着用凹部と、歯槽堤との関係を示す断面
説明図であり、(B)は、有床義歯の義歯床を歯槽堤の
歯槽頂に吸着させて装着した様子を示す断面図である。
を下顎側の総義歯に適用した場合について説明する。本
発明の有床義歯は、上顎側の総義歯、あるいは下顎側、
上顎側の部分義歯についても、下顎側の総義歯と同様に
適用できる。
示すように、患者の下顎側の歯グキの歯槽堤10に跨い
で装着させられる形状の義歯床21が、アクリル製など
の床構成材で形成されている。義歯床21の上には、例
えばセラミックス製などの人工歯22が、上の歯との咬
合状況、歯並びなどの状況を患者に合わせて調節した状
態で配列されている。なお、床構成材としては、アクリ
ル以外にも、従来より既知のレジン、金属などを使用し
てもよい。
堤10の歯槽骨8の骨面に合わせた面形状に形成されて
いる。かかる義歯床21の裏側には、すなわち、義歯床
21の患者の歯槽堤10に跨がる部分には、図1
(B)、(C)に示すように、生体シリコンなどの素材
を使用した柔軟層23が設けられている。
槽堤10の歯槽骨8の表面を覆う粘膜9の起伏に略合わ
せた面形状に形成されている。柔軟層23の歯槽頂Aに
対面する側には吸着用凹部24が設けられ、有床義歯2
0を歯槽堤10に単に跨がせた状態では、図2(A)に
示すように、柔軟層23の歯槽頂Aに対面する側と歯槽
頂Aとの間には、空隙が発生するように構成されてい
る。
と、図1(B)の破線表示で示すように、歯槽頂Aに合
わせて略湾曲状に断続的に形成されている。なお、吸着
用凹部24は、図2(A)では、分かりやすいように少
し誇張した形状と大きさで示したが、実際はその深さは
数mm以下の僅かな窪みである。例えば、約0.5mm〜
約2mm程度の深さである。吸着用凹部24は、患者に
合わせて調製されるため、約0.5mm以下の場合も、あ
るいは約2mm以上の場合も当然にあり得る。
10に装着する際には、図2(A)に示す有床義歯20
の義歯床21を歯槽堤10に単に跨がせて装着した当初
の状態から、図2(B)に示すように、吸着用凹部24
と歯槽頂との間に形成された空間を潰すように押圧す
る。空間内は排気されて負圧が発生し、吸盤と同様の原
理で歯槽堤10の歯槽頂Aに吸着用凹部24を形成した
柔軟層23の部分が吸着されることとなる。
は、義歯床21を歯槽堤10に跨がせて嵌合させるだけ
でなく、上記吸着用凹部24で発生させた負圧により歯
槽頂Aにも吸着させているため、ガタ付きや浮きなどの
装着時の障害をより効果的に防止することができる。
凹部に形成されているため、このようにして負圧を発生
させるために必要とされる押圧はそれ程の大きな力は必
要なく、例えば、有床義歯20を歯槽堤10に装着した
時点で、歯を強く噛みしめればよい程度である。あるい
は、指で人工歯22を強く歯槽堤10の歯槽頂A側に向
けて押し付けるようにしてもよい。
の義歯床21の裏側に柔軟層23が設けられているた
め、硬質の義歯床21が直接歯槽堤10の粘膜9に接触
することはなく、義歯床21により粘膜9の傷つけ防止
を図ることができる。そのため、長期装着に際して、多
数回の着脱繰り返しを行っても、義歯床21で擦れて歯
グキに傷みが発生するという心配がない。歯グキに優し
い義歯床21の構成である。
を、従来構成の有床義歯14と比較すると、従来構成の
有床義歯14では、図13に示すように、義歯床15と
歯槽堤10の歯槽頂Aとの間には隙間が発生しないよう
に構成されているが、本発明の有床義歯20では、義歯
床21に設けた柔軟層23に吸着用凹部24を設けるこ
とにより敢えて隙間を発生させている点が大きく異な
る。
は、歯槽堤10の歯槽骨8の骨面の起伏に合わせて採取
した印象に基づき、骨面に合わせた面形状に形成されて
おり、有床義歯20を装着した状態では、義歯床21と
歯槽骨8の骨面との間が略等間隔になるように構成され
ている。かかる構成を、図2(A)では、D1≒D2≒
D3として示している。そのため、装着時に噛み合わせ
などで義歯床21が歯槽堤10側に押し付けられた場合
でも、略均一に沈み、不均一に沈む場合に比べて、義歯
床21の歯槽堤10からの外れやガタの発生を防止でき
る。
説明したが、上顎側の総義歯、部分義歯などでも、同様
の構造に構成すればよい。特に、上顎側の総義歯に本発
明の有床義歯の構成を採用すれば、従来上の歯の総義歯
で採用されていた床口蓋部(図10(A)参照)を小さ
くしたり、あるいは無くした無口蓋義歯の構成も容易に
できる。
では、装着時の違和感が強く感じられる。また、食事に
おける暖かさ、冷たさなどの温度変化が直接上顎の内面
に届かないため、口腔内の温度感覚が鈍麻し、総義歯を
装着しない場合に比べて、味覚に変化を生じたり、ある
いは火傷をしたりする虞もある。発音時においても、口
腔内での空気の流れがこの床口蓋部により変化させられ
て、他人からは聞き取り難い発音となる障害発生も見ら
れる。
を有する有床義歯を、上顎の総義歯に適用すれば、吸着
力により有床義歯が上顎側の歯槽堤に安定して装着でき
るので、かかる種々の障害の原因となっている床口蓋部
を小さくするか、あるいは全廃することもできる。さら
に、床口蓋部を小さくしたり、全廃することにより、総
義歯の重量を格段に軽くすることができ、より一層有床
義歯の外れ防止に貢献することとなる。
することにより、従来その装着時の脱落防止のために設
けておいたクラスプ(図1(C)参照)を設けないでも
済む。そのため、横方向の力には弱いインプラント義歯
を左右に有し、その間に部分義歯を装着させる場合で
も、本発明の有床義歯を使用することにより、インプラ
ント義歯にクラスプを掛けることなく安定した部分義歯
の装着が行える。また、口を開けて歯を見せた状態にし
ても、金属製のクラスプが見えることなく、審美性の向
上も図れる。
吸着用凹部24を柔軟層23の歯槽頂Aに対応する側
に、3箇所断続的に設けた構成を示したが、例えば、図
3(A)に示すように、歯槽頂Aに沿って4箇所断続的
に設けるなど、断続箇所は適宜状況に合わせた数に設定
すればよい。さらには、図3(B)に示すように、歯槽
頂Aに沿って連続的に設けるようにしてもよい。
に沿った位置以外に、歯槽堤10の側面に設けるように
しても一向に構わない。例えば、図4の歯槽堤10の模
式図に示すアンダーカット部25に接触する柔軟層23
側に吸着用凹部24を設ける構成にすることもできる。
構成を有する有床義歯20は、図5(A)に示すよう
に、歯槽堤10が十分にある場合に安定して装着させる
ことができることは勿論、図5(B)に示すように、歯
槽堤10がかなり縮小した難症例の場合でも、十分に安
定して装着できる。この理由は、本発明の有床義歯20
は、その装着安定性を吸着用凹部24による歯槽堤10
面への吸着作用により行っているためである。従来構成
のように吸着作用を有さず、単に歯槽堤10へ跨がせて
嵌合させてその装着安定性を図る構成では、義歯床を嵌
合させる歯槽堤10が縮小していくにつれて、安定性の
確保が難しくなる。
堤10が陥没した状況の場合でも、本発明の有床義歯2
0は、歯槽堤10に吸着させることにより安定した装着
が行えるのである。因みに、図5では、唇を26a、舌
を26bで示している。従来構成の有床義歯では、図5
(B)、(C)に示す難症例に対しては、装着安定性が
確保できる有床義歯の作成は難しかった。
吸着力により安定して有床義歯20の装着が行えるた
め、歯槽骨8が縮小して粘膜9が弛んでいる場合には、
柔軟層23に、この弛んでいる粘膜9を内部に包み込む
ような凹部を形成してもその装着安定性を維持すること
ができる。従来構成の有床義歯では、有床義歯の外れの
原因となるため、歯槽堤との密着不良箇所を設けること
はできなかった。
いて述べる。本発明の有床義歯の製造方法でも、従来の
有床義歯の場合と同様に、患者のスタデイ模型を作成す
る。かかるスタデイ模型に従って、有床義歯の構成の検
討などを行う。
後、有床義歯を作成するための印象採取を行う。かかる
印象採取の工程では、スナップ印象トレーに印象材を盛
って、この印象材を患者の歯槽堤10に押し付けるよう
にして、歯槽堤10の内部の歯槽骨8の骨面の起伏の概
略を写し取る。印象材には、例えば、アルギン酸印象
材、寒天印象材など従来より既知の印象材を使用すれば
よい。
柔軟層23を設ける側を、歯槽骨8の骨面の印象に極力
合わせて形成することが必要で、スナップ印象の採取に
際しては、歯槽堤10(図2参照)表面の粘膜9を従来
よりも歯槽骨8側に強く圧迫した状態で、印象採取が必
要となる。
のような印象採取の方法を採用しても構わないが、従来
のトレーでは歯槽堤10の粘膜9が邪魔して正確に骨面
の印象採取を行うことは難しい。これは、従来のトレー
は、無圧印象、あるいは加圧印象によって粘膜9の膜面
の印象採取用に構成されているためである。
て、さらにその縁を可動式に構成することにより、この
縁を舌と歯槽堤との隙間に入れ、さらに縁を可動させて
印象材をアンダーカット部に押し付け、下顎舌骨筋線下
のアンダーカット部をも含めて、骨面の印象採取が行え
るようにした。本発明者の開発したかかる構成のスナッ
プ印象トレー27を使用すれば、効率よく骨面の印象採
取が行える。図6(A)にスナップ印象トレーの外観を
示す。
印象材28により、歯槽堤10の歯槽骨8の骨面の印象
採取を、アンダーカット部28aを含めて行う。この状
態の印象材28を雌型として、図7(A)に示すよう
に、樹脂を混ぜた石膏により雄型29を形成し、この雄
型29に基づいて雌型に構成した個人トレー30を作成
する。
て、図7(B)に示すように、再度患者の歯槽堤10の
歯槽骨8の骨面の精密印象採取を行う。かかる精密印象
から、図7(C)に示すように、蝋堤32(蝋型ともい
う)を形成する。かかる蝋堤32を、前記スタディモデ
ルの下顎に装着して、咬合器(図示省略)により上顎側
の歯の圧痕を蝋堤32上に写しとる。かかる圧痕を基
に、図8(A)に示すように、蝋堤32上に人工歯22
を配列して蝋義歯を作成し、患者の歯槽堤10に装着し
て、咬合状態や歯並びなどの口腔内試適を行う。
高さ、配列位置などを調節した上で、蝋堤32部をロス
トワックス法でレジンに代える。このようにして、図8
(B)、(C)に示すように人工歯22を設けたレジン
製の義歯床21を有する仮床義歯33を作成する。
に、ティッシュコンディショナー34を盛る。ティッシ
ュコンディショナー34を盛った状態で患者に仮床義歯
33を装着させる。装着後、再度来院してもらい、仮床
義歯33を取外し、ティッシュコンディショナー34部
分(図中、特にティッシュコンディショナー34が多く
残っている部分は、斜線表示とした。)の様子を確認し
て、義歯床21と歯槽堤10との当たりの強い箇所など
を確認する。
ように、盛ったティッシュコンディショナー34の層は
薄く、当たりの弱い箇所では、ティッシュコンディショ
ナー34の層は比較的厚く残されている。
応する義歯床21部分の硬化しているティッシュコンデ
ィショナー34をナイフなどで削って、吸着用凹部24
(図9(B)中、破線表示)を形成する。併せて、ティ
ッシュコンディショナー34の状況に応じて、当たりの
強い箇所の義歯床21を削り、当たりを弱くするように
調整する。
ィッシュコンディショナー34を義歯床21の裏側に盛
って、再度患者に装着させる。装着後再来院してもら
い、仮床義歯33を取り外す。取り外した仮床義歯33
のティッシュコンディショナー34の状況から、特に当
たりの強い箇所を判別して、義歯床21のその部分を前
記と同様に削る。この状態で、吸着用凹部24に相当す
る箇所は、僅かに凹んだ凹部に形成されている。
シュコンディショナー34を盛って再装着させ、その後
取り外してティッシュコンディショナー34の調整を行
い、削り調整が不要になるまで、すなわち義歯床21の
裏側に略均一にティッシュコンディショナー34が残る
ようになるまで、上記作業を繰り返して装着時の義歯床
21と歯槽堤10との接触調整を丁寧に行う。
では、仮床義歯33を装着した状態では、歯槽堤10と
義歯床21との間隔は、前記の如く略均一に構成されて
いる。このようにして、装着時の違和感などが発生しな
いまで十分に調整した段階で、ティッシュコンディショ
ナー34の層状況を壊れないようにして型取りを行い、
この型に基づいてロストワックス法と同様にして、ティ
ッシュコンディショナー34部分を生体シリコンを使用
した柔軟層23に置き換える。
1に示すように、義歯床21の歯槽堤10と接触する内
面に生体シリコンからなる柔軟層23を設け、この柔軟
層23の歯槽頂Aに対応する位置に吸着用凹部24を設
けた有床義歯20が製造される。
なく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更してもよ
い。
接長期接触しても特段の悪影響を与えることのない生体
シリコンに変え得る材料があれば、それを使用してもよ
い。
吸着用凹部の作成を、義歯床に盛ったティッシュコンデ
ィショナーを使用して行った場合について述べたが、装
着時の接触調整と吸着用凹部の作成が十分に行える素材
であれば、ティッシュコンディショナー以外の素材を使
用してもよい。
仮床義歯の作成後に行う場合について説明したが、仮床
義歯を作成する途中の技工段階で、義歯床部に吸着用凹
部を形成するようにしてもよい。適切な形状の吸着用凹
部が形成できれば、吸着用凹部の形成工程が一連の有床
義歯のどの段階にあってもよい。
発生させる負圧により歯槽堤に装着させることができる
ため、従来の有床義歯に比べて、装着時のガタ付きや外
れなどが発生しない。かかる吸着機能を有しない従来構
成では、有床義歯の形成が困難、あるいは装着時の安定
性が十分に得られない歯槽骨の縮小あるいは喪失が見ら
れる難症例でも、本発明の有床義歯は適用できる。
確保されるため、上顎側の総義歯における従来の床口蓋
部を無くした無口蓋義歯の作成が行える。クラスプのな
い部分義歯の構成も容易に行える。
た柔軟層が設けられ、長期間の装着時における歯グキの
傷付け防止が図れる。生体シリコンなどの柔軟層は、粘
膜の微妙な起伏に沿って密着するため、吸着用凹部で発
生させた負圧を破壊するような空気の侵入を阻止するこ
とができる。かかる構成の有床義歯は、本発明の製造方
法により効果的に製造できる。
(B)は、(A)の有床義歯の義歯床を示す斜視図であ
る。(C)は、(A)の有床義歯をA−A線で切断した
様子を示す断面図である。
の関係を示す断面説明図であり、(B)は、有床義歯の
義歯床を歯槽堤の歯槽頂側に吸着させて装着した様子を
示す断面説明図である。
例を示す義歯床の平面図である。
槽堤の模式図である。
を示す口腔内断面図である。(B)、(C)は、歯槽堤
が縮小、喪失した場合を示す難症例の口腔内断面図であ
る。
あり、(B)は(A)に示すスナップ印象トレーで採取
した印象材の様子を示す斜視図である。
であり、(B)は個人トレーを使用して採取した印象材
の様子を示す説明図であり、(C)は蝋堤を示す説明図
である。
は仮床義歯を示す斜視図であり、(C)は、仮床義歯の
義歯床を示す斜視図である。
ナーを盛って装着した後の状況を示す斜視図であり、
(B)は、装着時接触調整終了段階でのティッシュコン
ディショナーの状況を示す斜視図である。
斜視図であり、(B)は従来構成の下顎側の総義歯を示
す斜視図であり、(C)は、従来構成の部分義歯を示す
斜視図である。
(B)は、歯槽堤の斜視図である。
あり、(B)は上顎側のスタデイ模型の斜視図である。
(C)は、上下両顎のスタデイ模型を噛み合わせた状況
を示す説明図である。
関係を示す断面説明図であり、(B)は、(A)に示す
有床義歯を歯槽堤に装着した状態を示す断面説明図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 義歯床に人工歯を設け、前記義歯床を歯
グキの歯槽堤に跨がせて装着する有床義歯であって、 前記義歯床の前記歯槽堤に跨がせる側に設ける柔軟層と
前記柔軟層の前記歯槽堤に接触する側に設けられ、前記
歯槽堤に押し付けて内部排気することにより負圧を形成
する吸着用凹部とを有することを特徴とする有床義歯。 - 【請求項2】 請求項1記載の有床義歯において、 前記吸着用凹部は、前記柔軟層の前記歯槽堤の歯槽頂部
に沿った位置に設けられていることを特徴とする有床義
歯。 - 【請求項3】 請求項2記載の有床義歯において、 前記吸着用凹部を、前記柔軟層の前記歯槽堤の歯槽頂部
に沿った位置に設けるに際しては、前記歯槽頂部に沿っ
て、断続的に複数箇所設けることを特徴とする有床義
歯。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
有床義歯において、 前記義歯床の前記柔軟層を設ける側は、前記歯槽堤の歯
槽骨の骨面に略合わせた状態に形成されていることを特
徴とする有床義歯。 - 【請求項5】 請求項4記載の有床義歯において、 前記義歯床を前記歯槽堤に装着した状態では、前記義歯
床の前記柔軟層を設ける側と、前記歯槽骨の骨面との間
が略等間隔となるように構成されていることを特徴とす
る有床義歯。 - 【請求項6】 義歯床に人工歯を設け、前記義歯床を歯
グキの歯槽堤に跨がせて装着する有床義歯の製造方法で
あって、 前記義歯床を歯槽堤の歯槽骨の骨面印象に合わせて成形
する工程と、 前記歯槽骨の骨面に合わせて成形された義歯床の裏面側
に柔軟層を設ける工程と、 前記柔軟層の前記歯槽堤に接触する側に、前記歯槽堤に
押し付けて内部排気することにより負圧を形成する吸着
用凹部を設ける工程とを有することを特徴とする有床義
歯の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27758199A JP2001095820A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 有床義歯およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27758199A JP2001095820A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 有床義歯およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001095820A true JP2001095820A (ja) | 2001-04-10 |
Family
ID=17585473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27758199A Pending JP2001095820A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 有床義歯およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001095820A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007319328A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Sadashi Shimozawa | 蝋義歯の製造方法 |
RU2462211C2 (ru) * | 2010-11-29 | 2012-09-27 | Павел Борисович Куретов | Съемный протез куретовых на беззубую нижнюю и верхнюю челюсти с посадочным местом для альвеолярного гребня и твердого неба |
JP2017164446A (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 計芳 鈴木 | 顎に吸着する義歯 |
CN110312490A (zh) * | 2017-02-28 | 2019-10-08 | 三井化学株式会社 | 义齿基托及其制造方法、人造牙齿及其制造方法以及有基托义齿及其制造方法 |
CN115335004A (zh) * | 2020-03-26 | 2022-11-11 | 艾西欧卡德有限公司 | 可摘局部义齿 |
JP2023059681A (ja) * | 2021-10-15 | 2023-04-27 | 修 木我 | 入れ歯器具 |
-
1999
- 1999-09-29 JP JP27758199A patent/JP2001095820A/ja active Pending
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