JP2001079708A - 丸型スローアウェイチップの装着構造及び装着方法 - Google Patents
丸型スローアウェイチップの装着構造及び装着方法Info
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Abstract
に使用できる範囲を広げて経済性を向上させる。 【解決手段】 切削工具31の工具本体2の先端に、そ
の回転軸線Oを挟んで一対のチップポケット3を設け、
このうちの一方に第一のチップ取付座4を、他方に第二
のチップ取付座32を設ける。第一のチップ取付座4の
側壁部4bを、丸型スローアウェイチップ5の側面18
に形成される基準平面20を受ける受け面11a、11
bと、ぬすみ部12a、12bとによって構成する。第
二のチップ取付座32の側壁部32bを、受け面11
c、11dと、ぬすみ部12c、12dとによって構成
する。第二のチップ取付座32において、受け面11
c、11dを、第一のチップ取付座4において受け面1
1a、11bが形成されている位置とはずらして設け
る。
Description
を行うスローアウェイ式の切削工具における丸型スロー
アウェイチップの装着構造及び装着方法に関する。
械のチャックに把持される工具本体に、刃部としてスロ
ーアウェイチップを取り付けたものである。ここで、図
5(a)、(b)に、スローアウェイチップとして丸型
スローアウェイチップを用いる切削工具の一例を示す。
図5(a)は、切削工具1の先端部の側面図であり、図
5(b)は、図5(a)のチップ取付座を示す図であ
る。切削工具1は、略円柱形の工具本体2の先端に、そ
の回転軸線Oを挟んで一対のチップポケット3が対向し
て形成されていて、これらチップポケット3の工具回転
方向(この例では工具先端面側からみて反時計回り方
向)を向く壁面には、工具先端側にそれぞれ第一のチッ
プ取付座4が設けられている。これら第一のチップ取付
座4には、同形同大の丸型スローアウェイチップ5(以
下、単にチップという)が、その一部を工具本体2から
突出させた状態で、それぞれクランプネジ6によって装
着されている。
(b)に示すように、チップポケット3から工具回転方
向の後方側に凹状に形成されて工具回転方向を向く底面
4aと、この底面4aから屹立して工具先端側及び工具
外周側を向く側壁部4bから構成されている。そして、
側壁部4bには、それぞれチップ5に形成される基準平
面20(後述)を受ける面として、工具先端側に向く受
け面11a及び工具外周側を向く受け面11bが互いに
略直交する位置に形成され、それ以外の部分はこれら受
け面11a、11bよりも一段奥まって形成されてチッ
プ5と非接触状態となるぬすみ部12a、12bとされ
ている。
すように、これら第一のチップ取付座4の底面略中央に
クランプネジ6が螺着されるネジ孔13が形成されてい
る。
5は、例えば超硬合金等からなるものであって、図5
(b)に示すように略円盤形状とされている。チップ5
には、その着座面をなす下面16に対向して下面16と
略平行にして略円形の上面17が設けられ、側面18は
例えば円錐台周面形状とされ、下面16から上面17に
向けて外側に傾斜するポジチップとされている。そし
て、上面17と側面18との円形の交差稜線(外周縁)
が切刃19とされている。また、側面18には、位置決
め用の基準平面20が、チップ5の中心に対して回転対
称にして所定間隔、例えば約90°間隔で四面設けられ
ており、このうちのいずれか二面の基準平面20を第一
のチップ取付座4の受け面11a、11bに当接させた
状態で固定することによって、チップ5の切刃19のう
ち工具本体2から先端側と外周側に突出する部分を選択
することができる。ここで、基準平面20は、図5では
下面16から上面17方向途中まで延びて形成されてい
るが、側面18において上下面17、16方向の任意の
位置に形成することができる。
6の中央部を貫通して、クランプネジ6が挿通される挿
通孔21が形成されている。挿通孔21は、同一寸法の
内径をなす直孔部21aと直孔部21aの上端から上面
17に向けてテーパー面状に漸次拡径された拡径部21
bとで形成されている。拡径部21bは、チップ5がク
ランプネジ6によって第一のチップ取付座4に固定され
る際に、クランプネジ6の頭部下面により押圧されるこ
とで、第一のチップ取付座4の側壁部4bに対して、工
具本体2の回転軸線Oに対して例えば約45度傾斜した
向きに押圧されるようになっている。これによってチッ
プ5が第一のチップ取付座4の底面4a及び側壁部4b
の受け面11a、11bに押圧固定されるようになって
いる。
の要部拡大側面図に示すように、ワークW(加工対象
物)の切削加工を、工具本体2から突出したチップ5の
切刃19によって行うものである。この時、切刃19の
うち、工具本体2の先端側で最先端となる部分から工具
本体2の外周側に位置する部分19aまでが切削加工に
使用される。ここで、この切削加工に使用される範囲
は、ワークWに対するチップ5の切り込み深さdによっ
て変化する。そして、ワークWの切削加工を続けるうち
に、切刃19の切れ味が低下した場合には、チップ5の
第一のチップ取付座4へ取り付ける周方向の角度を変え
ることで、切刃19の未使用部分を工具本体2から突出
させ、この部分でワークWの切削加工を行うようにす
る。
ける丸型スローアウェイチップの装着構造では、その構
造上、チップ5の切刃19のうち、工具本体2から突出
させることができる範囲には制限がある。これは、チッ
プ5を第一のチップ取付座4に装着するためには、チッ
プ5の基準平面20のうちのいずれか二つを第一のチッ
プ取付座4の受け面11a、11bに当接させる必要が
あるからである。そして、切刃19のうち、実際にワー
クWの切削加工に使用できる範囲は、図7の平面図に示
す19aの部分だけである。つまり、切削工具1では、
切り込み深さdにもよるが、丸型スローアウェイチップ
5の切刃19のうち約半分程度しか使用できず、不経済
であるというのが現状である。
たもので、丸型スローアウェイチップの切刃の、ワーク
の切削加工に使用できる範囲を広げて経済性を向上させ
ることができる丸型スローアウェイチップの装着構造及
び装着方法を提供することを目的とする。
め、本発明の丸型スローアウェイチップの装着構造にお
いては、工具本体に、外周縁が切刃とされる同形同大の
丸型スローアウェイチップが載置されるチップ取付座が
複数設けられ、該チップ取付座の側壁部は、前記丸型ス
ローアウェイチップの側面に形成される位置決め用の基
準平面を受ける受け面を有し、前記複数のチップ取付座
のうち少なくともひとつが、前記受け面の位置を、他の
チップ取付座に設けられる前記受け面の位置とはずらし
て設けられていることを特徴とする。このように構成さ
れる丸型スローアウェイチップの装着構造においては、
複数のチップ取付座のうちの少なくともひとつが、前記
受け面の位置を他のチップ取付座に設けられる受け面の
位置とはずらして設けられているので、これら受け面の
位置の異なるチップ取付座間で丸型スローアウェイチッ
プを相互に入れ換えて使用することで、丸型スローアウ
ェイチップの切刃において工具本体から突出される部
位、すなわちワークの切削に使用される部位を変えるこ
とができる。
の装着方法においては、側壁部が丸型スローアウェイチ
ップの側面に形成される位置決め用の基準平面を受ける
受け面を有するチップ取付座への丸型スローアウェイチ
ップの装着方法であって、前記丸型スローアウェイチッ
プを、複数のチップ取付座にそれぞれ装着して異なる部
位の切刃で切削するようにしたことを特徴とする。この
ように構成される丸型スローアウェイチップの装着方法
においては、一方のチップ取付座に取り付けて使用した
丸型スローアウェイチップを、他方のチップ取付座に取
り付けて一方のチップ取付座で使用した部位とは異なる
部位の切刃で切削を行うことで、切刃において切削に使
用できる範囲が広がる。
イチップの装着構造が適用される切削工具31につい
て、図1から図7を用いて説明する。ここで、以下の説
明において、図5に示す従来の切削工具1と同一部分に
ついては同一符号を付して説明する。図1(a)は、切
削工具31の先端部の側面図であり、図1(b)は、図
1(a)のチップ取付座を示す図である。切削工具31
は、略円柱形の工具本体2の先端に、その回転軸線Oを
挟んで一対のチップポケット3が対向して形成されてい
て、一方のチップポケット3の、工具回転方向(工具先
端面からみて反時計回り方向)側を向く壁面には、工具
先端側に第一のチップ取付座4が設けられ、他方のチッ
プポケット3には、同様にして第二のチップ取付座32
が設けられている。これら第一、第二のチップ取付座
4、32には、同形同大の丸型スローアウェイチップ5
(以下、単にチップという)が、その一部を工具本体2
から突出させた状態で、それぞれクランプネジ6によっ
て着脱自在に装着されている。
は、図2の切削工具31の先端面図に示すように、回転
軸線Oに関して互いに対称となるように形成されるもの
であって、第一のチップ取付座4については図5(b)
に示すように、第二のチップ取付座32については図1
(b)に示すように、それぞれチップポケット3から工
具回転方向の後方側に凹状に形成されて工具回転方向T
側を向く底面4a、32aと、この底面4a、32aか
ら屹立して工具先端側及び工具外周側を向く側壁部4
b、32bから構成されている。そして、これら側壁部
4b、32bには、チップ5の側面18に形成される基
準平面20(後述)を受ける受け面がそれぞれ二面ずつ
形成され、それ以外の部分はこれら受け面よりも一段奥
まって形成されてチップ5と非接触状態となるぬすみ部
とされている。
て、工具先端側を向き、回転軸線Oに略直交する受け面
11a及び工具外周側を向き、回転軸線Oに略平行とな
る受け面11bが設けられ、受け面11aと工具外周と
の間にはぬすみ部12aが、受け面11aと受け面11
bとの間にはぬすみ部12bがそれぞれ形成され、受け
面11bは、工具先端面と接している(図5(b)参
照)。本実施の形態では、受け面11aと受け面11b
は、装着状態にあるチップ5の中心からみて約90度位
相を変えて配置されている。そして、第二のチップ取付
座32では、受け面として、工具本体2の回転軸線Oに
対して回転軸線O側に約45度傾斜して設けられる受け
面11c及び回転軸線Oに対して工具先端外周側に約4
5度傾斜して設けられる受け面11dが設けられ、受け
面11cと受け面11dとの間にはぬすみ部12cが、
受け面11dと工具先端面との間にはぬすみ部12dが
それぞれ形成され、受け面11cは、工具外周面と接し
ている(図1(b)参照)。
11dは、装着状態にあるチップ5の中心からみて約9
0度位相を変えて配置されており、かつ第一のチップ取
付座4の受け面11aと受け面11bとも位相を変えて
配置されている。すなわち、第二のチップ取付座32に
おいては、第一のチップ取付座4において受け面11
a、受け面11bが形成されている位置に、それぞれぬ
すみ部12c、ぬすみ部12dが形成されており、ぬす
み部12a、ぬすみ部12bが形成されている位置に、
それぞれ受け面11c、受け面11dが形成されてい
る。
図5(b)に示すように、これら第一、第二のチップ取
付座4、32の底面略中央に、クランプネジ6が螺着さ
れるネジ孔13が形成されている。ネジ孔13は、チッ
プ5を第一、第二のチップ取付座4、32に押圧固定す
る際に、その頭部下面によってチップ5に設けられる挿
通孔21の拡径部21bを押圧するよう、第一のチップ
取付座4においては装着状態のチップ5の挿通孔21の
軸よりも受け面11aと受け面11bとの中間方向に、
第二のチップ取付座32においては受け面11dに向け
てわずかにずらした位置に設けられている。
3及び図6の要部拡大側面図に示すように、ワークWの
切削加工を、工具本体2から突出したチップ5の切刃1
9によって行うものである。この時、切刃19のうち、
工具本体2の先端側で最先端となる部分から工具本体2
の外周側に位置する部分までが切削加工に使用される。
そして、ワークWの切削加工を続けるうちに、切刃19
の切れ味が低下した場合には、チップ5の第一、第二の
チップ取付座4、32へ取り付ける角度を変えること
で、切刃19の未使用部分を工具本体2から突出させ、
この部分でワークWの切削加工を行うようにする。
るチップ5では、切刃19のうち、実際にワークWの切
削加工に使用できる範囲は、図7に示す19aの部分、
すなわちこの例ではチップ5の基準平面20の上面17
側の頂点部分から、その左側に隣接する基準平面20と
の間の中間位置までの部分が使用される。また、第二の
チップ取付座32に装着されるチップ5では、切刃19
のうち、実際にワークWの切削加工に使用できる範囲
は、図4の平面図に示す19bの部分、すなわちこの例
ではチップ5の基準平面20の上面17側の頂点部分か
ら、その右側に隣接する基準平面20との間の中間位置
までの部分が使用される。
4、32に装着されるチップ5において、切刃19の使
用可能な全ての範囲を使用した後に、これら第一、第二
のチップ取付座4、32に装着されるチップ5を相互に
入れ換える(これに限らず任意の時点で行ってもよ
い)。この状態で、再びワークWの切削加工を行い、そ
れぞれ切刃19の使用可能な全ての範囲を使用する。こ
のように、切削工具31では、第一、第二のチップ取付
座4、32でそれぞれ異なる角度でチップ5が装着され
て、それぞれ異なる部位の切刃19で切削が行われるの
で、図4に示すように切刃19はほぼ全範囲にわたって
使用されることになる。
チップの装着構造によれば、チップ5の切刃19の、ワ
ークWの切削加工に使用できる範囲が広がり、経済性を
向上させることができる。
ウェイチップとして、基準平面20を四面備えるチップ
5を用い、工具本体2の第一、第二のチップ取付座4、
32にそれぞれ受け面を二面ずつ設けた例を示したが、
これに限られることなく、基準平面20が丸型スローア
ウェイチップの中心に対して回転対称にして所定間隔を
おいて設けられていれば、基準平面20及び受け面の数
は任意としてよい。上述の実施の形態では、転削工具に
本発明を適用したが、二以上のチップを装着する各種の
切削工具に本発明を適用してもよい。
着構造及び装着方法によれば、丸型スローアウェイチッ
プの切刃の、ワークWの切削加工に使用できる範囲が広
がり、経済性を向上させることができる。
ェイチップの装着構造を示す図であって、図1(a)は
切削工具の先端部の側面図、図1(b)は図1(a)の
第二のチップ取付座を示す図である。
ェイチップの装着構造を示す、切削工具の先端面図であ
る。
ェイチップの装着構造を用いた切削工具によるワークの
切削加工の様子を示す要部拡大側面図である。
ェイチップの装着構造を用いた切削工具に使用される丸
型スローアウェイチップにおいて、その切刃の使用され
る範囲を示す平面図である。
を示す図であって、図5(a)は切削工具の先端部の側
面図、図5(b)は図5(a)の第一のチップ取付座を
示す図である。
を用いた切削工具によるワークの切削加工の様子を示す
要部拡大側面図である。
を用いた切削工具に使用される丸型スローアウェイチッ
プにおいて、その切刃の使用される範囲を示す平面図で
ある。
ップ取付座 4b、32b 側壁部 5 丸型スローアウェイチ
ップ 11a〜11d 受け面 12a〜12d ぬすみ部 19 切刃 20 基準平面
Claims (2)
- 【請求項1】 工具本体に、外周縁が切刃とされる同形
同大の丸型スローアウェイチップが載置されるチップ取
付座が複数設けられ、 該チップ取付座の側壁部は、前記丸型スローアウェイチ
ップの側面に形成される位置決め用の基準平面を受ける
受け面を有し、 前記複数のチップ取付座のうち少なくともひとつが、前
記受け面の位置を、他のチップ取付座に設けられる前記
受け面の位置とはずらして設けられていることを特徴と
する丸型スローアウェイチップの装着構造。 - 【請求項2】 側壁部が丸型スローアウェイチップの側
面に形成される位置決め用の基準平面を受ける受け面を
有するチップ取付座への丸型スローアウェイチップの装
着方法であって、 前記丸型スローアウェイチップを、複数のチップ取付座
にそれぞれ装着して異なる部位の切刃で切削するように
したことを特徴とする丸型スローアウェイチップの装着
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25572999A JP4707787B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-09-09 | 丸型スローアウェイチップの装着構造及び装着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25572999A JP4707787B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-09-09 | 丸型スローアウェイチップの装着構造及び装着方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001079708A true JP2001079708A (ja) | 2001-03-27 |
JP4707787B2 JP4707787B2 (ja) | 2011-06-22 |
Family
ID=17282832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25572999A Expired - Lifetime JP4707787B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-09-09 | 丸型スローアウェイチップの装着構造及び装着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4707787B2 (ja) |
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