JP2001073123A - Itoターゲットおよびその製造方法 - Google Patents
Itoターゲットおよびその製造方法Info
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Abstract
られ、成膜速度の面内ばらつきが小さく、使用初期から
使用末期まで成膜速度の変化が小さく、高い成膜速度が
得られるITOターゲットおよびその製造方法。 【解決手段】 平均粒径が0.5μm以下で、0.1μ
m以上0.8μm以下の粉末が全体の85重量%以上の
酸化インジウム粉末または酸化インジウム酸化錫合成粉
末と、平均粒径が2.5μm以下で、7.0μm以上の
粉末が10重量%以下の酸化錫粉末とからなる原料粉末
を、常温において、1000kg/cm2 以上の圧力で
加圧成形して成形体を得て、該成形体を常圧の酸素雰囲
気中で、1000℃から1400℃まで2時間以内で昇
温させ、昇温中は成形体の温度のばらつきを±20℃の
範囲内とし、焼結保持中の成形体の温度のばらつきを±
10℃の範囲内として焼結する。
Description
で透明導電膜を形成する原料として用いられるITOタ
ーゲットとその製造方法に関し、特に、高密度で、スパ
ッタリング時にノジュール発生の少なく、安定した成膜
速度が得られ、しかも熱伝導率が高いので高出力でスパ
ッタリングができるITOターゲットとその製造方法に
関する。
られており、このITO膜を形成する方法に、スパッタ
リング法がある。スパッタリング法では、原料にITO
ターゲットを用いる。
リング法で成膜するための原料であるが、酸化インジウ
ム粉末、酸化錫粉末、あるいは必要により酸化インジウ
ム酸化錫合成粉末を原料とし、該原料粉末を加圧成形
し、焼き固める粉末焼結法によって製造される。
高く、焼結性が悪い。一方、酸化錫は、原料価格が酸化
インジウムに比べておよそ1/10と安価であり、IT
O膜の製造コストを下げるために用いられる。ITO膜
の抵抗値を低くするためには、通常5〜10重量%の酸
化錫を含むITOターゲットが用いられているが、抵抗
値が比較的高くてよい用途には、ターゲット価格を下げ
る目的で、高濃度の酸化錫を含むITOターゲットが用
いられる。
ITOターゲットの密度が低下する。このため、スパッ
タリング中にITOターゲット表面にノジュールの生成
が起こり、成膜速度の低下、成膜パワーのばらつき、成
膜速度のばらつき、アーク放電の発生などをもたらし、
膜厚分布の悪化、パーティクルの生成による膜質の悪化
の原因となる場合があった。
が30重量%含まれるITOターゲットでは、その密度
は高々6.0g/cm3 であり、このITOターゲット
を用いてスパッタリングを行った場合、使用末期の成膜
速度は、使用初期と比べ60%以下となり、使用後には
ITOターゲットの表面の50%以上がノジュールに覆
われることが知られている。
ットは、その表面および内部に空孔が存在することが避
けられない。さらに、酸化錫は、粉体原料の混合中や焼
結中に凝集する傾向が強いため、得られるITOターゲ
ットの中にも、酸化錫の大きな凝集体が生じ易い。
熱伝導率が低下し、スパッタリング中にITOターゲッ
トの表面に加えられる熱の放散が十分にできず、ITO
ターゲットの割れや剥がれ、異常放電の発生が生じ、ス
パッタリング異常、膜質異常をもたらす原因となってい
た。
後、酸素中の加圧焼結によって作られたITOターゲッ
トの熱伝導率は、おおよそ5〜7W/mKであり、この
場合、熱放散性が劣るため、スパッタリング中に加えら
れるパワーを高々20W/cm2 程度にしか上げること
ができなかった。このように低いパワーでは、成膜速度
が十分に得られず、生産性の低下を招いていた。
点を解決し、高濃度の酸化錫を含むITOターゲットの
密度を向上させ、スパッタリング中のノジュールの生成
が避けられ、成膜速度の面内ばらつきが小さく、使用初
期から使用末期まで成膜速度の変化が小さく、さらに、
熱伝導率が高いことからスパッタリングパワーを高くで
き、結果として高い成膜速度が得られるITOターゲッ
トおよびその製造方法を提供することを目的とする。
トは、組成が酸化錫20重量%以下のインジウム錫酸化
物であり、平均密度が7.0g/cm3 以上であり、密
度のばらつきが平均密度に対し±0.05g/cm3 の
範囲内にあり、熱伝導率が8.0W/mK以上である。
かつ35重量%以下のインジウム錫酸化物であり、平均
密度が6.8g/cm3 以上であり、密度のばらつきが
平均密度に対し±0.05g/cm3 の範囲内にあり、
熱伝導率が8.0W/mK以上である。
インジウム錫酸化物であり、平均密度が6.5g/cm
3 以上であり、密度のばらつきが平均密度に対し±0.
05g/cm3 の範囲内にあり、熱伝導率が8.0W/
mK以上である。
0.03g/cm3 の範囲内にあることが望ましい。
する本発明の方法は、平均粒径が0.5μm以下、好ま
しくは0.4μm以下で、粒径0.1μm以上0.8μ
m以下の粒子が85重量%以上、好ましくは90重量%
以上、さらに好ましくは95重量%以上を占める酸化イ
ンジウム粉末および/または酸化インジウム酸化錫合成
粉末と、平均粒径が2.5μm以下、好ましくは2.0
μm以下で、粒径7.0μm以上の粉末が10重量%以
下、好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量
%以下を占める酸化錫粉末とを、所望比率で混合した原
料粉末を、1000kg/cm2 以上の圧力で加圧成形
して成形体を得て、該成形体を常圧の酸素雰囲気中で、
1000℃から1400℃まで2時間以内で昇温させ、
昇温中は成形体の温度のばらつきを±20℃の範囲内と
し、焼結保持温度を1400℃〜1450℃とし、焼結
保持中の成形体の温度のばらつきを±10℃の範囲内と
して焼結する。
0μm以上の顆粒状に整粒することが望ましい。このた
めに、PVAなどの成型用バインダーを加えて混合する
か、あるいは原料粉末を300〜600℃空気中で仮焼
結するのが好ましい。
成が酸化錫20重量%以下の場合に密度が7.0g/c
m3 以上、組成が酸化錫20〜35重量%の場合に密度
が6.8g/cm3 以上、あるいは組成が酸化錫35重
量%を超える場合に密度が6.5g/cm3 以上であ
る。酸化錫の組成比率に応じた前記密度にそれぞれ達し
ないと、スパッタリング中にノジュールが発生し成膜速
度の低下、成膜パワーや成膜速度のばらつき、アーク放
電の発生が起こり、これらが原因でさらに、膜厚分布の
悪化、膜質の低下が生じる。
8.0W/mK以上とする。熱伝導率が8.0W/mK
未満では、スパッタリング中のITOターゲットの熱放
散が不十分となり、ITOターゲットの割れや剥がれ、
異常放電の発生が生じ、これらが原因でスパッタリング
異常、膜質異常の原因となる。これらを回避するために
は、スパッタリングパワーを下げなければならず、生産
性が低下する。
きは、平均密度の±0.05g/cm3 の範囲内とす
る。この範囲内とすることで、成膜速度がターゲット面
内一定で、しかも使用初期から使用末期まで変化しなく
なる。
平均粒径が0.5μm以下、好ましくは0.4μm以下
で、粒径0.1μm以上0.8μm以下の粒子が85重
量%以上、好ましくは90重量%以上、さらに好ましく
は95重量%以上を占める酸化インジウム粉末または酸
化インジウム酸化錫合成粉末と、平均粒径が2.5μm
以下、好ましくは2.0μm以下で、粒径7.0μm以
上の粉末が10重量%以下、好ましくは5重量%以下、
さらに好ましくは3重量%以下を占める酸化錫粉末と
を、所望比率で混合する。これらの範囲を逸脱すると、
所望の焼結密度、熱伝導率が得られない。
粒状に整粒することが望ましい。
型へ原料粉末を充填する際の流動性がよくなる。顆粒状
に整粒するためには、例えば、PVAなどの成型用バイ
ンダーを加えて混合するか、原料粉末を空気中300〜
600℃で、仮焼結すればよい。
/cm2 以上の圧力で加圧成形して、成形体を得る。こ
れより小さい圧力では、所望の焼結密度、熱伝導率が得
にくくなる。また、原料粉末を顆粒状に整粒した場合に
は、顆粒を完全に崩す以上の圧力が必要である。
000℃から1400℃まで2時間以内で昇温させ、昇
温中は温度のばらつきを±20℃の範囲内とし、焼結保
持温度は、1400℃〜1450℃とし、焼結保持中の
成形体の温度のばらつきを±10℃の範囲内とする。
は高濃度酸素雰囲気をいう。また、焼結雰囲気の圧力
は、常圧で十分である。このような焼結条件により、高
く均一な密度、および高い熱伝導率を有するITOター
ゲットが得られる。
る。
が0.35μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が0.2%、0.8μm以上の粉末が4.2%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が95.6%
の酸化インジウム粉末を90重量%、平均粒径が1.8
μm、粒度分布として、7.0μm以上の粉末が2.2
%の酸化錫粉末を10重量%とを混合し、成形用バイン
ダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μmか
ら50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、常
温において、2000kg/cm2 の圧力で、400m
m×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃から1400℃までの温度範囲を2時間で昇温さ
せ、1400℃の温度に10時間保持し、焼結を行っ
た。昇温時の成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1
400℃での保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲
内である。2枚作成されたITOターゲットのうち、1
枚を熱伝導率および密度分布の測定に、1枚をスパッタ
リングに供した。
った。ITOターゲット全体の密度は7.07g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が7.02g/cm3 、最大値が7.12g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
7.03g/cm3 、最大値が7.11g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、徐
々にパワーを上げながら、スパッタリング可能な最大パ
ワーを調べた。その結果、30W/cm2 のパワーをか
けても、ITOターゲットの表面にクラックなどの異常
は見られなかった。成膜速度は従来のITOターゲット
と比較し、約1.5倍と高い値であった。
分布を使用初期と末期とで測定したところ、成膜速度は
使用初期に対して使用末期では94%であった。また、
基板面内の膜厚分布は±5%の範囲内であった。使用
後、ITOターゲットの表面を観察したところ、ノジュ
ールの生成は全くみられなかった。
が0.38μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が2.2%、0.8μm以上の粉末が6.8%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が91.0%
の酸化インジウム粉末を90重量%、平均粒径が2.1
μm、粒度分布として、7.0μm以上の粉末が4.2
%の酸化錫粉末を10重量%とを混合し、成形用バイン
ダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μmか
ら50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、常
温において、2000kg/cm2 の圧力で、400m
m×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃から1450℃までの温度範囲を1.5時間で昇温
させ、1450℃の温度に15時間保持し、焼結を行っ
た。昇温時の成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1
450℃での保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲
内である。2枚作成されたITOターゲットのうち、1
枚を熱伝導率および密度分布の測定に、1枚をスパッタ
リングに供した。
あった。ITOターゲット全体の密度は7.13g/c
m3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最
小値が7.08g/cm3 、最大値が7.18g/cm
3 であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
7.09g/cm3 、最大値が7.17g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、徐
々にパワーを上げながら、スパッタリング可能な最大パ
ワーを調べた。その結果、30W/cm2 のパワーをか
けても、ITOターゲットの表面にクラックなどの異常
は見られなかった。成膜速度は従来のITOターゲット
と比較し、約1.5倍と高い値であった。
分布を使用初期と末期とで測定したところ、成膜速度は
使用初期に対して使用末期では92%であった。また、
基板面内の膜厚分布は±5%の範囲内であった。使用
後、ITOターゲットの表面を観察したところ、ノジュ
ールの生成は全くみられなかった。
が0.33μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が3.6%、0.8μm以上の粉末が6.3%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が90.1%
の酸化インジウム粉末を90重量%、平均粒径が1.9
μm、粒度分布として、7.0μm以上の粉末が2.2
%の酸化錫粉末を10重量%とを混合し、成形用バイン
ダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μmか
ら50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、常
温において、2000kg/cm2 の圧力で、400m
m×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃から1400℃までの温度範囲を2時間で昇温さ
せ、1400℃の温度に10時間保持し、焼結を行っ
た。昇温時の成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1
400℃での保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲
内である。2枚作成されたITOターゲットのうち、1
枚を熱伝導率および密度分布の測定に、1枚をスパッタ
リングに供した。
った。ITOターゲット全体の密度は6.95g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が6.91g/cm3 、最大値が7.00g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
6.95g/cm3 、最大値が6.99g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、徐
々にパワーを上げながら、スパッタリング可能な最大パ
ワーを調べた。その結果、25W/cm2 のパワーをか
けても、ITOターゲットの表面にクラックなどの異常
は見られなかった。成膜速度は従来のITOターゲット
と比較し、約1.2倍と高い値であった。
分布を使用初期と末期とで測定したところ、成膜速度は
使用初期に対して使用末期では90%であった。また、
基板面内の膜厚分布は±5%の範囲内であった。使用
後、ITOターゲット表面を観察したところ、ノジュー
ルの生成はわずかな領域で見られ、その面積は全体の
6.3%のみであった。
およそ5〜7W/mKであり、スパッタリング中に加え
られるパワーを高々20W/cm2 程度にしか上げるこ
とができなかったのに対し、実施例1から3のITOタ
ーゲットの熱伝導率は、8.5〜10.2W/mKであ
り、スパッタリング中に加えられるパワーを25〜30
W/cm2 に高めることができた。
5倍に速めることが可能で、生産性を著しく向上でき
る。
が0.35μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が0.2%、0.8μm以上の粉末が4.2%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が95.6%
の酸化インジウム粉末を90重量%、平均粒径が2.2
μmの酸化錫粉末を10重量%とを混合し、成形用バイ
ンダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μm
から50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、
常温において、2000kg/cm2 の圧力で、400
mm×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃の温度に10時間保持し、焼結を行った。昇温時の
成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1500℃での
保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲内である。2
枚作成されたITOターゲットのうち、1枚を熱伝導率
および密度分布の測定に、1枚をスパッタリングに供し
た。
った。ITOターゲット全体の密度は7.10g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が7.09g/cm3 、最大値が7.12g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
7.09g/cm3 、最大値が7.11g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では97%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±5%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット表
面を観察したところ、ノジュールの生成は全くみられな
かった。
が0.42μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が2.8%、0.8μm以上の粉末が6.3%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が90.9%
の酸化インジウム粉末を90重量%、平均粒径が2.3
μmの酸化錫粉末を10重量%とを混合し、成形用バイ
ンダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μm
から50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、
常温において、2000kg/cm2 の圧力で、400
mm×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃の温度に10時間保持し、焼結を行った。昇温時の
成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1500℃での
保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲内である。2
枚作成されたITOターゲットのうち、1枚を熱伝導率
および密度分布の測定に、1枚をスパッタリングに供し
た。
った。ITOターゲット全体の密度は7.07g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が7.05g/cm3 、最大値が7.10g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
7.06g/cm3 、最大値が7.09g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では94%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±6%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット表
面を観察したところ、ノジュールの生成はごく一部で見
られ、その領域は全体の0.4%の面積のみであった。
が0.30μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が4.2%、0.8μm以上の粉末が10.2%、す
なわち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が85.6
%の酸化インジウム粉末を90重量%、平均粒径が4.
5μmの酸化錫粉末を10重量%とを混合し、成形用バ
インダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μ
mから50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用い
て、常温において、2000kg/cm2 の圧力で、4
00mm×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃の温度に10時間保持し、焼結を行った。昇温時の
成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1500℃での
保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲内である。2
枚作成されたITOターゲットのうち、1枚を熱伝導率
および密度分布の測定に、1枚をスパッタリングに供し
た。
った。ITOターゲット全体の密度は7.10g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が7.02g/cm3 、最大値が7.12g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
7.00g/cm3 、最大値が7.13g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では82%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±9%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット表
面を観察したところ、ノジュールの生成はターゲット面
の約8.6%の領域のみに観察された。
0g/cm3 のITOターゲットにより、スパッタリン
グして得られたITO膜の成膜速度は、使用初期に対し
て使用末期では70%以下であり、基板面内の膜厚分布
は±9〜12%の範囲内であった。さらに、使用後のI
TOターゲット面には、ノジュールの生成が50%以上
の領域に観察された。
ーゲットの密度は、7.0g/cm 3 以上であり、スパ
ッタリングして得られたITO膜の成膜速度は、使用初
期に対して使用末期では82%以上であった。また、基
板面内の膜厚分布は±5〜9%の範囲内であった。さら
に、使用後のITOターゲットの表面の約8.6%以下
の領域でのみ、ノジュールの生成が観察された。
度が、全体の平均密度に対し、±0.03g/cm3 の
範囲内にあり、任意の1mmの厚さ領域における密度
が、全体の平均密度に対し、±0.03g/cm3 の範
囲内にある実施例4および5のITOターゲットにより
スパッタリングして得られたITO膜の成膜速度は、使
用初期に対して使用末期では94%以上であり、基板面
内の膜厚分布は±5〜6%の範囲内であった。
には、ノジュールの生成が約0.40%以下の領域にの
み観察されており、本発明のITOターゲットが優秀で
あることを示している。
が0.35μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が0.2%、0.8μm以上の粉末が4.2%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が95.6%
の酸化インジウム粉末を70重量%、平均粒径が1.8
μm、粒度分布として、7.0μm以上の粉末が2.2
%の酸化錫粉末を30重量%とを混合し、成形用バイン
ダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μmか
ら50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、常
温において、2000kg/cm2 の圧力で、400m
m×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃の温度に10時間保持し、焼結を行った。昇温時の
成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1500℃での
保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲内である。2
枚作成されたITOターゲットのうち、1枚を熱伝導率
および密度分布の測定に、1枚をスパッタリングに供し
た。
った。ITOターゲット全体の密度は6.90g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が6.88g/cm3 、最大値が6.95g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
6.86g/cm3 、最大値が6.94g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では88%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±5%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット表
面を観察したところ、ノジュールの生成はごくわずかな
領域で観察され、その面積は全体の2.5%のみであっ
た。
が0.38μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が2.2%、0.8μm以上の粉末が6.8%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が91.0%
の酸化インジウム粉末を60重量%、平均粒径が2.1
μm、粒度分布として、7.0μm以上の粉末が4.2
%の酸化錫粉末を40重量%とを混合し、成形用バイン
ダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μmか
ら50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、常
温において、2000kg/cm2 の圧力で、400m
m×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃の温度に10時間保持し、焼結を行った。昇温時の
成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1500℃での
保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲内である。2
枚作成されたITOターゲットのうち、1枚を熱伝導率
および密度分布の測定に、1枚をスパッタリングに供し
た。
った。ITOターゲット全体の密度は6.52g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が6.50g/cm3 、最大値が6.56g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
6.48g/cm3 、最大値が6.55g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では75%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±5%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット表
面を観察したところ、ノジュールの生成はわずかな領域
で観察され、その面積は全体の12.4%のみであっ
た。
が0.33μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉
末が3.6%、0.8μm以上の粉末が6.3%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が90.1%
の酸化インジウム粉末を55重量%、平均粒径が1.9
μm、粒度分布として、7.0μm以上の粉末が2.2
%の酸化錫粉末を45重量%とを混合し、成形用バイン
ダーとしてPVAを1重量%添加したのち、30μmか
ら50μmのサイズの粒子に整粒した顆粒を用いて、常
温において、2000kg/cm2 の圧力で、400m
m×500mm×10mmの成形体を得た。
0℃の温度に10時間保持し、焼結を行った。昇温時の
成形体の温度分布は±18℃の範囲内、1500℃での
保持中は成形体の温度分布が±4℃の範囲内である。2
枚作成されたITOターゲットのうち、1枚を熱伝導率
および密度分布の測定に、1枚をスパッタリングに供し
た。
った。ITOターゲット全体の密度は6.68g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が6.65g/cm3 、最大値が6.71g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
6.66g/cm3 、最大値が6.72g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では81%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±5%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット表
面を観察したところ、ノジュールの生成はごくわずかな
領域で観察され、その面積は全体の9.4%のみであっ
た。
ターゲットの密度は、高々6.0g/cm3 であり、ス
パッタリングして得られたITO膜の成膜速度は、使用
初期に対して使用末期では60%以下であった。また、
基板面内の膜厚分布は±8〜12%の範囲内であった。
さらに、使用後のターゲット面には、ノジュールの生成
が50%以上の領域に観察された。
ゲットの密度は、6.52g/cm 3 以上であり、スパ
ッタリングして得られたITO膜の成膜速度は、使用初
期に対して使用末期では75%以上であった。また、基
板面内の膜厚分布は±5%の範囲内であった。さらに、
使用後のITOターゲットの表面には、ノジュールの生
成が約12.40%以下の領域にのみ観察された。
度が、全体の平均密度に対し、±0.05g/cm3 の
範囲内にあり、任意の1mmの厚さ領域における密度
が、全体の平均密度に対し、±0.05g/cm3 の範
囲内にあるので、スパッタリングして得られたITO膜
の成膜速度は、前述のように高く、使用初期に対して使
用末期でも、高く維持されている。
内であった。さらに、使用後のITOターゲットの表面
のノジュールの生成が低い。本発明では、酸化錫の割合
を多くしてコストを低く抑えても、スパッタリングに好
適なITOターゲットを提供することができた。
が0.6μm、粒度分布として、0.1μm以下の粉末
が0.2%、0.8μm以上の粉末が16.8%、すな
わち0.1μm以上0.8μm以下の粉末が83%の酸
化インジウム粉末を90重量%、平均粒径が2.6μ
m、粒度分布として、7.0μm以上の粉末が11%の
酸化錫粉末を10重量%とを混合し、実施例1と同様の
方法で成型体を得て、実施例1と同様の方法で焼結し
た。
TOターゲット全体の密度は6.98g/cm3 であ
り、任意の1cm四方の領域における密度は最小値が
6.92g/cm3 、最大値が7.04g/cm3 であ
った。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が6.9
6g/cm3 、最大値が7.04g/cm3 であった。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、徐
々にパワーを上げながら、スパッタリング可能な最大パ
ワーを調べた。その結果、20W/cm2 のパワーをか
けたところでITOターゲットの表面に割れが発生し
た。
分布を使用初期と末期とで測定したところ、成膜速度は
使用初期に対して使用末期では66%であった。また、
基板面内の膜厚分布は±10%の範囲内であった。使用
後、ITOターゲットの表面を観察したところ、面積全
体の50%以上に、ノジュールが生成していた。
2 である他は、実施例1と同様にITOターゲットを作
成したところ、熱伝導率は6.7W/mKであった。ま
た、ITOターゲット全体の密度は6.98g/cm3
であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小値
が6.92g/cm3 、最大値が7.05g/cm3 で
あった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が6.
93g/cm3 、最大値が7.03g/cm3 であっ
た。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では67%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±10%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット
の表面を観察したところ、面積全体の35%以上に、ノ
ジュールが生成していた。
酸素中で1000〜1400℃までの温度範囲を2.5
時間と、ゆっくり昇温させ、1400℃の温度に10時
間保持し、焼結を行った。昇温時の成形体の温度分布は
±18℃の範囲内で、1400℃での保持中は成形体の
温度分布が±4℃の範囲内である。2枚作成されたIT
Oターゲットのうち、1枚を熱伝導率および密度分布の
測定に、1枚をスパッタリングに供した。
った。ITOターゲット全体の密度は6.99g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が6.94g/cm3 、最大値が7.04g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
6.93g/cm3 、最大値が7.04g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では62%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±15%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット
の表面を観察したところ、面積全体の50%以上に、ノ
ジュールが生成していた。
酸素中で1000〜1400℃までの温度範囲を2時間
で昇温させ、1400℃の温度に10時間保持し、焼結
を行った。
20℃の範囲を超えて、±21℃の範囲内であり、14
00℃での保持中は成形体の温度分布は、本発明の±1
0℃の範囲を超えて、±11℃の範囲内であった。2枚
作成されたITOターゲットのうち、1枚を熱伝導率お
よび密度分布の測定に、1枚をスパッタリングに供し
た。
った。ITOターゲット全体の密度は6.93g/cm
3 であり、任意の1cm四方の領域における密度は最小
値が6.88g/cm3 、最大値が6.99g/cm3
であった。また、厚さ方向の密度ばらつきは最小値が
6.88g/cm3 、最大値が6.98g/cm3 であ
った。
バッキングプレートに接合後、DCスパッタを行い、得
られたITO膜の成膜速度、膜厚分布を使用初期と末期
とで測定したところ、成膜速度は使用初期に対して使用
末期では55%であった。また、基板面内の膜厚分布は
±14%の範囲内であった。使用後、ITOターゲット
表面を観察したところ、面積全体の80%以上に、ノジ
ュールが生成していた。
ITOターゲットにおいて、高密度のターゲットが得ら
れ、その結果、スパッタリング中のノジュールの生成が
少なく抑えられ、成膜速度の面内ばらつきが小さく、ま
たはターゲット使用初期から使用末期までの成膜速度の
変化が小さいITOターゲットが提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】 組成が酸化錫20重量%以下のインジウ
ム錫酸化物であり、平均密度が7.0g/cm3 以上で
あり、密度のばらつきが平均密度に対し±0.05g/
cm3 の範囲内にあり、熱伝導率が8.0W/mK以上
であるITOターゲット。 - 【請求項2】 組成が酸化錫20重量%を超え、かつ3
5重量%以下のインジウム錫酸化物であり、平均密度が
6.8g/cm3 以上であり、密度のばらつきが平均密
度に対し±0.05g/cm3 の範囲内にあり、熱伝導
率が8.0W/mK以上であるITOターゲット。 - 【請求項3】 組成が酸化錫35重量%を超えるインジ
ウム錫酸化物であり、平均密度が6.5g/cm3 以上
であり、密度のばらつきが平均密度に対し±0.05g
/cm3 の範囲内にあり、熱伝導率が8.0W/mK以
上であるITOターゲット。 - 【請求項4】 平均粒径が0.5μm以下で、粒径0.
1μm以上0.8μm以下の粒子が85重量%以上を占
める酸化インジウム粉末および酸化インジウム酸化錫合
成粉末からなる群より選ばれる一以上の粉末と、平均粒
径が2.5μm以下で、粒径7.0μm以上の粉末が1
0重量%以下を占める酸化錫粉末とを、所望比率で混合
した原料粉末を、1000kg/cm2 以上の圧力で加
圧成形して成形体を得て、該成形体を常圧の酸素雰囲気
中で、1000℃から1400℃まで2時間以内で昇温
させ、昇温中は成形体の温度のばらつきを±20℃の範
囲内とし、焼結保持温度を1400℃〜1450℃と
し、焼結保持中の成形体の温度のばらつきを±10℃の
範囲内として焼結することを特徴とするITOターゲッ
トの製造方法。 - 【請求項5】 加圧成形前の前記原料粉末を、平均粒径
10μm以上の顆粒状に整粒する請求項4に記載のIT
Oターゲットの製造方法。 - 【請求項6】 前記一以上の粉末の平均粒径が0.4μ
m以下であることを特徴とする請求項4または5に記載
のITOターゲットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24850699A JP2001073123A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | Itoターゲットおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24850699A JP2001073123A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | Itoターゲットおよびその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002376321A Division JP3922178B2 (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | Itoターゲットおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001073123A true JP2001073123A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=17179205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24850699A Pending JP2001073123A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | Itoターゲットおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001073123A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002099796A1 (en) * | 2001-06-01 | 2002-12-12 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Multi-stack optical data storage medium and use of such a medium |
CN115482965A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-12-16 | 北京高压科学研究中心 | 一种提升透明导电氧化物电导率和蓝光过滤效率的方法 |
-
1999
- 1999-09-02 JP JP24850699A patent/JP2001073123A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002099796A1 (en) * | 2001-06-01 | 2002-12-12 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Multi-stack optical data storage medium and use of such a medium |
CN115482965A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-12-16 | 北京高压科学研究中心 | 一种提升透明导电氧化物电导率和蓝光过滤效率的方法 |
CN115482965B (zh) * | 2022-09-16 | 2024-06-04 | 北京高压科学研究中心 | 一种提升透明导电氧化物电导率和蓝光过滤效率的方法 |
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