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JP2001050817A - マルチアングル測色計 - Google Patents

マルチアングル測色計

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Publication number
JP2001050817A
JP2001050817A JP11226174A JP22617499A JP2001050817A JP 2001050817 A JP2001050817 A JP 2001050817A JP 11226174 A JP11226174 A JP 11226174A JP 22617499 A JP22617499 A JP 22617499A JP 2001050817 A JP2001050817 A JP 2001050817A
Authority
JP
Japan
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measurement
light
light receiving
angle
respect
Prior art date
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Pending
Application number
JP11226174A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Imura
健二 井村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP11226174A priority Critical patent/JP2001050817A/ja
Priority to US09/634,992 priority patent/US6707553B1/en
Publication of JP2001050817A publication Critical patent/JP2001050817A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料面に対する測定器本体の傾斜角度に応じ
て測定結果を補正することにより、高精度の測色を可能
にする。 【解決手段】 測定制御手段61は、発光回路12,2
2,32,42に電気的に接続され、光源11,21,
31,41の発光を制御する。演算処理手段62は、分
光手段52からの分光データを用いて、各照明手段10
〜40に対応する測定試料5の反射特性測定値を求め
る。また、反射特性測定値を用いてメモリ部63に格納
されたガウス関数の未定係数を決定し、このガウス関数
を用いて測定器本体の中心軸2nに対する測定試料5の
試料面5aの法線の傾斜角度によって生じる誤差を補正
して反射特性補正値を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタリック塗装や
パールカラー塗装などの測色に用いられるマルチアング
ル測色計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の塗装などに用いられるメタリッ
ク塗装やパールカラー塗装では、図13に示すように、
薄片状のアルミニウムやマイカなどからなる光輝材10
1が塗膜102内に含まれている。同図に示すように、
光輝材101の向きがばらついているために、光輝材1
01からの反射光強度が見る方向によって異なることに
なり、これによってメタリック効果やパール効果が得ら
れる。こうした特性を有するメタリック塗装やパールカ
ラー塗装の色彩を測定する測色計としては、一方向照明
多方向受光または多方向照明一方向受光の形式を有する
マルチアングル測色計が用いられる。
【0003】従来、受光方向を機械的に切り換えるもの
では、一方向照明多方向受光形式を有するマルチアング
ル測色計も存在するが、作業現場で使われるポータブル
のマルチアングル測色計では、可動部がないため信頼性
が高く測定時間が短い多方向照明一方向受光形式が広く
採用されている。そこで、以下では、多方向照明一方向
受光形式を例として説明する。
【0004】従来の多方向照明一方向受光形式を有する
マルチアングル測色計として、例えば図14に示すよう
に、測定試料103の試料面の法線に対して45°方向の
反射光を受光する受光手段104を備え、3個の照明手
段105,106,107により3方向から照明するも
のが知られている。このようなマルチアングル測色計に
おいては、各照明手段による照明方向は、一般に、受光
方向の正反射方向、すなわち試料面の法線に関して受光
方向と対称な方向(図中、S方向)を基準とし、試料面
の法線のある側を正とする角度で表わされており、一つ
は例えば45°、すなわち試料面の法線方向(測定器本体
の中心軸)に設定され(照明手段106)、一つは例え
ば15°と受光方向の正反射方向に近い方向に設定され
(照明手段105)、一つは例えば110°と受光方向に
近い方向に設定されている(照明手段107)。そし
て、各照明方向から照明されたときに測定試料103か
ら反射される反射光を受光手段104で受光し、その受
光量に基づいて反射特性や色彩値を求め、各照明方向の
反射特性や色彩値によって測定試料の特性を表わすよう
になっている。一般に、受光方向の正反射方向に近い照
明方向をハイライト方向と称し、受光方向に近い照明方
向をシェード方向と称する。
【0005】ところで、図13に示す光輝材101は、
塗膜102内で塗膜表面に対してほぼ平行(すなわち、
光輝材101の薄片面の法線101nと塗膜102の表
面の法線102nとがほぼ平行)になるように配置して
おり、同図に示すように法線101nと法線102nと
の角度をtとすると、その角度分布P(t)は、図15に示
すように、t=0をピークとする正規分布に近い特性に
なっている。従って、メタリック塗装やパールカラー塗
装をある方向から照明したときの光輝材からの反射光の
角度分布も、塗膜表面による正反射の方向(すなわち、
塗膜表面の法線に関して照明方向と対称な方向)にピー
クを持つ正規分布に近いものになる。
【0006】そして、種々の方向から測定試料を照明し
て反射特性の測定を行うと、図16に示すように、反射
特性R(x)には、光輝材からの反射光によるものに加え
て、角度依存のない拡散反射光Ldによるものと、測定試
料の試料面からの正反射光Lgによるものとが含まれる。
受光方向の正反射方向から遠いシェード方向からの照明
では、光輝材からの反射光の寄与は殆どなく、照明方向
の角度変化に対する反射特性の変化も緩やかである。一
方、受光方向の正反射方向に近いハイライト方向からの
照明では、上記図15に示すように光輝材の反射面の大
部分が試料面とほぼ平行になっているから、光輝材から
の反射光の寄与が著しく大きく、照明方向の角度変化に
対する反射特性の変化の傾斜も急になっている。受光方
向から45°方向の照明では、上記両者の中間的な特性を
示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ハイライト方向からの
照明による反射特性は、メタリック塗装やパールカラー
塗装の特徴を表わす光輝材の性質を知る上で特に重要で
あるので、この反射特性を高精度で得ることが望まれる
が、上記図16に示したように、照明方向の角度変化が
微小であっても、反射特性の値が大きく変化してしま
う。そこで、高精度の測定を行うためには、測定試料の
試料面に対するマルチアングル測色計の姿勢を測定ごと
に正確に設定する、すなわち、測定器本体の中心軸と測
定試料の試料面の法線とを精度良く一致させる必要があ
る。
【0008】ところが、例えば自動車のボディの塗装面
をポータブル測色計により測定する場合などには、塗装
面を傷つけないように測色計の接触面がゴムなどで形成
されているため、測定器本体の中心軸と測定試料の試料
面の法線とを精度良く一致させるのは容易ではなかっ
た。特に、自動車のボディのように測定試料の試料面が
曲面の場合には、より一層困難であった。
【0009】これを解決するために、試料面に対する測
定器本体の角度を調整する機能を有するものが実用化さ
れているが、角度検出のためのセンサが必要であるため
に部品点数が増大して構成が複雑化するという問題や、
測定ごとに角度調整のために時間を要するため測定時間
が長引いてしまうという問題がある。
【0010】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、試料面に対する測定器本体の傾斜角度に応じて測定
結果を補正することにより、高精度の測色を可能にする
マルチアングル測色計を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、試料面に対して測定器本
体が多少傾斜していても、ハイライト方向の反射特性を
精度良く得ることが可能なマルチアングル測色計を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、測定
器本体に穿設された測定用開口を測定試料に対向させて
測色を行うマルチアングル測色計において、上記測定試
料の試料面を互いに異なる方向から照明する複数の照明
手段と、上記複数の照明手段によって照明された上記測
定試料からの反射光のうちで特定方向の反射光を受光し
て光強度に応じた受光信号を出力する受光手段と、上記
受光信号に基づいて上記測定試料の反射特性測定値を上
記複数の照明手段に対応してそれぞれ求める第1演算処
理手段と、上記測定用開口の法線に平行な上記測定器本
体の中心軸に関して上記特定方向と対称な方向を基準方
向とするときに、上記基準方向を基準とする上記照明方
向の角度を変数とし、上記測定試料の試料面の法線に対
する上記測定器本体の中心軸の傾斜角度を含む複数の未
定係数を有する近似関数を記憶する記憶手段と、上記各
反射特性測定値および上記照明方向の角度に基づいて上
記複数の未定係数を決定し、この未定係数が決定された
上記近似関数を用いて上記各反射特性測定値をそれぞれ
補正する第2演算処理手段とを備えたことを特徴として
いる。
【0013】この構成によれば、測定試料の試料面が複
数の照明手段により互いに異なる方向から照明され、照
明された測定試料からの反射光のうちで特定方向の反射
光が受光手段により受光されて光強度に応じた受光信号
が出力され、第1演算処理手段により受光信号に基づい
て測定試料の反射特性測定値が複数の照明手段に対応し
てそれぞれ求められる。
【0014】ここで、測定器本体に穿設された測定用開
口の法線に平行な測定器本体の中心軸に関して特定方向
と対称な方向を基準方向とするときに、基準方向を基準
とする照明方向の角度を変数とし、測定試料の試料面の
法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度を含む複数
の未定係数を有する近似関数が記憶手段に記憶されてい
る。
【0015】そして、第2演算処理手段により、各照明
手段の照明方向の角度を上記近似関数に代入したときの
値が各反射特性測定値にできるだけ等しくなるように、
複数の未定係数が決定され、この未定係数が決定された
近似関数を用いて、複数の照明手段に対応する反射特性
測定値がそれぞれ補正されることにより、測定試料の試
料面の法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度によ
って生じる誤差が低減され、測定精度が向上する。
【0016】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
マルチアングル測色計において、上記近似関数は、上記
傾斜角度を最大値として対称な値をとるように設定され
たものであることを特徴としている。
【0017】この構成によれば、測定試料が、薄片状の
アルミニウムやマイカなどからなる光輝材が塗膜内に含
まれているメタリック塗装やパールカラー塗装が施され
たものである場合には、各照明手段の照明方向の角度に
対する反射特性は、測定試料の試料面の法線に対する測
定器本体の中心軸の傾斜角度だけ基準方向からずれた所
定角度を最大値としてほぼ対称なライン上に載る。そこ
で、反射特性を近似する近似関数として、上記所定角度
を最大値として対称な値をとるように設定された近似関
数を用いることにより、反射特性がより精度良く近似さ
れることとなり、これによって上記傾斜角度によって生
じる誤差がより低減され、測定精度が一層向上する。
【0018】また、請求項3の発明は、請求項2記載の
マルチアングル測色計において、上記近似関数は、ガウ
ス関数であることを特徴としている。
【0019】この構成によれば、測定試料がメタリック
塗装やパールカラー塗装が施されたものである場合に
は、各照明手段の照明方向の角度に対する反射特性は、
上記所定角度をピークとする正規分布に近似したライン
上に載る。そこで、反射特性を表わす近似関数として、
上記所定角度を最大値とするガウス関数を用いることに
より、反射特性がより一層精度良く近似されることとな
り、これによって、上記傾斜角度によって生じる誤差が
更によく低減され、測定精度がさらに一層向上する。
【0020】また、請求項4の発明は、請求項2または
3記載のマルチアングル測色計において、上記近似関数
は上記未定係数を所定個数有するもので、上記複数の照
明手段は少なくとも上記所定個数の照明手段からなるも
のであることを特徴としている。
【0021】この構成によれば、近似関数は未定係数を
所定個数有し、少なくとも所定個数の照明手段が存在す
ることから、各照明手段の照明方向の角度を上記近似関
数に代入したときの値が各照明手段に対応する測定試料
の反射特性測定値にできるだけ等しくなるように、近似
関数の所定個数の未定係数を決定することが確実に可能
になり、これによって近似関数を用いて複数の照明手段
に対応する反射特性測定値の補正が可能になる。
【0022】また、請求項5の発明は、請求項2〜4の
いずれかに記載のマルチアングル測色計において、上記
複数の照明手段は、上記基準方向に関して上記測定器本
体の中心軸側に配設された第1の照明手段と、その反対
側に配設された第2の照明手段とを含むものであること
を特徴としている。
【0023】この構成によれば、測定試料が、薄片状の
アルミニウムやマイカなどからなる光輝材が塗膜内に含
まれているメタリック塗装やパールカラー塗装が施され
たものである場合には、各照明手段の照明方向の角度に
対する反射特性は、測定試料の試料面の法線に対する測
定器本体の中心軸の傾斜角度だけ基準方向からずれた所
定角度を最大値としてほぼ対称なライン上に載る。
【0024】反射特性を表わす近似関数として、上記所
定角度を最大値として対称な値をとるように設定された
近似関数が用いられるが、基準方向に関して測定器本体
の中心軸側に配設された第1の照明手段と反対側に配設
された第2の照明手段とが含まれていることにより、上
記所定角度は、第1の照明手段の照明方向の角度と第2
の照明手段の照明方向の角度との間に配置されるという
条件を設定することが可能になる。
【0025】従って、近似関数の上記傾斜角度に対応す
る未定係数が、より精度良く決定されることとなり、こ
れによって上記傾斜角度によって生じる誤差がより低減
され、測定精度が更に一層向上する。
【0026】また、請求項6の発明は、請求項5記載の
マルチアングル測色計において、上記第1の照明手段と
上記第2の照明手段とは、上記基準方向に関して互いに
対称な位置に配設されていることを特徴としている。こ
の構成によれば、第1の照明手段と第2の照明手段と
は、基準方向に関して互いに対称な位置に配設されてい
ることにより、請求項5の発明と同様の作用が行われ、
近似関数の上記傾斜角度に対応する未定係数が、より精
度良く決定されることとなり、これによって上記傾斜角
度によって生じる誤差がより低減され、測定精度が更に
一層向上する。
【0027】また、請求項7の発明は、測定器本体に穿
設された測定用開口を測定試料に対向させて測色を行う
マルチアングル測色計において、上記測定試料の試料面
を互いに異なる方向から照明する複数の照明手段と、上
記複数の照明手段によって照明された上記測定試料から
の反射光のうちで特定方向の反射光を受光して光強度に
応じた受光信号を出力する受光手段と、演算処理手段と
を備え、上記複数の照明手段は、上記測定用開口の法線
に平行な上記測定器本体の中心軸に関して上記特定方向
と対称な方向を基準方向とするときに、上記基準方向に
関して上記測定器本体の中心軸側に配設された第1の照
明手段と、その反対側に配設された第2の照明手段とを
含むもので、この第1、第2の照明手段は、上記基準方
向に関して互いに対称な位置に配設されており、上記演
算処理手段は、上記第1、第2の照明手段による受光信
号の和に基づいて、上記第1の照明手段に対応する上記
測定試料の反射特性を求めるものであることを特徴とし
ている。
【0028】この構成によれば、測定試料の試料面が複
数の照明手段により互いに異なる方向から照明され、照
明された測定試料からの反射光のうちで特定方向の反射
光が受光手段により受光されて光強度に応じた受光信号
が出力される。
【0029】ここで、第1、第2の照明手段は、基準方
向に関して互いに対称な位置に配設されていることか
ら、測定試料の試料面の法線に対して測定器本体の中心
軸が傾斜すると、測定試料からの反射光については、第
1、第2の照明手段のうちの一方の照明手段による反射
光の光強度が増大し、他方の照明手段による反射光の光
強度が減少する。
【0030】従って、第1、第2の照明手段による受光
信号の和は、測定試料の試料面の法線に対する測定器本
体の中心軸の傾斜の有無やその大きさに関わりなくほぼ
一定になるので、第1、第2の照明手段による受光信号
の和に基づいて、第1の照明手段に対応する測定試料の
反射特性が求められることにより、第1の照明手段に対
応する測定試料の反射特性は、精度良く求められること
となる。
【0031】なお、請求項7の構成において、第1の照
明手段による照明方向と上記基準方向との角度差が小さ
い場合には、測定試料の試料面の法線に対する測定器本
体の中心軸の傾斜が第1の照明手段による受光信号に大
きく影響するが、この場合でも第1、第2の照明手段に
よる受光信号の和の大きさはほぼ一定になるので、高精
度で反射特性の測定が行われることとなる。
【0032】また、請求項8の発明は、請求項7記載の
マルチアングル測色計において、上記第1、第2の照明
手段は、上記測定試料の照明を同時に行うものであるこ
とを特徴としている。この構成によれば、第1、第2の
照明手段により測定試料の照明が同時に行われることか
ら、第1、第2の照明手段による反射光が受光手段によ
って同時に受光されるので、第1の照明手段に対応する
測定試料の反射特性がそのまま求められることとなり、
これによって測定時間が短縮される。
【0033】また、請求項9の発明は、請求項1〜8の
いずれかに記載のマルチアングル測色計において、上記
複数の照明手段は、それぞれ、光源と、この光源からの
光束が通過する開口を有する光束規制板と、上記開口を
通過した光束を集光するコリメートレンズとからなり、
上記開口は、上記コリメートレンズの焦点位置近傍に配
置され、上記受光手段の光軸および上記複数の照明手段
の光軸を含む測定面に平行な辺が短く、上記測定面に垂
直な辺が長い矩形形状であることを特徴としている。
【0034】この構成によれば、光束規制板の開口は、
受光手段の光軸および複数の照明手段の光軸を含む測定
面に平行な辺が短く、上記測定面に垂直な辺が長い矩形
形状であるので、測定試料の試料面の法線に対して測定
器本体の中心軸が測定面に直交する方向に傾斜しても、
開口の測定面に垂直な辺の範囲内において傾斜なしに相
当する光束が開口を通過することとなり、測定面に直交
する方向への傾斜による測定誤差が低減されることとな
る。
【0035】なお、この場合において、開口の測定面に
平行な辺が短いほど、光束の平行性が良くなり、測定精
度が向上する。
【0036】また、請求項10の発明は、請求項1〜8
のいずれかに記載のマルチアングル測色計において、上
記複数の照明手段は、それぞれ、光源と、この光源から
の光束が通過する第1開口および第2開口を有する光束
規制板と、上記第1開口および第2開口を通過した光束
を集光するコリメートレンズとからなり、上記第1開口
および第2開口は、上記コリメートレンズの焦点位置近
傍に、上記受光手段の光軸および上記複数の照明手段の
光軸を含む測定面に関して互いに対称な位置に穿設され
ていることを特徴としている。
【0037】この構成によれば、光束規制板の第1開口
および第2開口は、受光手段の光軸および複数の照明手
段の光軸を含む測定面に関して互いに対称な位置に穿設
されていることから、測定試料の試料面の法線に対して
測定器本体の中心軸が測定面に直交する方向に傾斜する
と、第1開口および第2開口のうちで一方の開口からの
光束が増大し、他方の開口からの光束がほぼ同一量だけ
減少することになり、第1、第2開口を通過する全光束
量は変化せず、これによって測定面に直交する方向への
傾斜による測定誤差が低減されることとなる。
【0038】なお、請求項10の構成において、受光手
段は、第1開口および第2開口の双方を含むような受光
視野角を有していることが好ましい。
【0039】また、請求項11の発明は、請求項8記載
のマルチアングル測色計において、上記第1、第2の照
明手段は、共通の光源を備えたものであることを特徴と
している。この構成によれば、共通の光源が駆動される
ことのみで、第1、第2の照明手段による測定試料の照
明が同時に行われることとなり、これによって光源およ
びその駆動に関する構成が簡素化される。
【0040】また、請求項12の発明は、測定器本体に
穿設された測定用開口を測定試料に対向させて測色を行
うマルチアングル測色計において、上記測定試料の試料
面を特定方向から照明する照明手段と、上記照明手段に
よって照明された上記測定試料からの反射光のうちでそ
れぞれ互いに異なる方向の反射光を受光して光強度に応
じた受光信号を出力する複数の受光手段と、上記受光信
号に基づいて上記測定試料の反射特性測定値を上記複数
の受光手段に対応してそれぞれ求める第1演算処理手段
と、上記測定用開口の法線に平行な上記測定器本体の中
心軸に関して上記特定方向と対称な方向を基準方向とす
るときに、上記基準方向を基準とする上記受光方向の角
度を変数とし、上記測定試料の試料面の法線に対する上
記測定器本体の中心軸の傾斜角度を含む複数の未定係数
を有する近似関数を記憶する記憶手段と、上記各反射特
性測定値および上記受光方向の角度に基づいて上記複数
の未定係数を決定し、この未定係数が決定された上記近
似関数を用いて上記各反射特性測定値をそれぞれ補正す
る第2演算処理手段とを備えたことを特徴としている。
【0041】この構成によれば、測定試料の試料面が照
明手段により特定方向から照明され、照明された測定試
料からの反射光のうちでそれぞれ互いに異なる方向の反
射光が複数の受光手段により受光されて光強度に応じた
受光信号が出力され、第1演算処理手段により受光信号
に基づいて測定試料の反射特性測定値が複数の受光手段
に対応してそれぞれ求められる。
【0042】ここで、測定器本体に穿設された測定用開
口の法線に平行な測定器本体の中心軸に関して特定方向
と対称な方向を基準方向とするときに、基準方向を基準
とする受光方向の角度を変数とし、測定試料の試料面の
法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度を含む複数
の未定係数を有する近似関数が記憶手段に記憶されてい
る。
【0043】そして、第2演算処理手段により、各受光
手段の受光方向の角度を上記近似関数に代入したときの
値が各反射特性測定値にできるだけ等しくなるように、
複数の未定係数が決定され、この未定係数が決定された
近似関数を用いて、複数の受光手段に対応する反射特性
測定値がそれぞれ補正されることにより、測定試料の試
料面の法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度によ
って生じる誤差が低減され、測定精度が向上する。
【0044】また、請求項13の発明は、請求項12記
載のマルチアングル測色計において、上記近似関数は、
上記傾斜角度を最大値として対称な値をとるように設定
されたものである。
【0045】この構成によれば、測定試料が、薄片状の
アルミニウムやマイカなどからなる光輝材が塗膜内に含
まれているメタリック塗装やパールカラー塗装が施され
たものである場合には、各受光手段の受光方向の角度に
対する反射特性は、測定試料の試料面の法線に対する測
定器本体の中心軸の傾斜角度だけ基準方向からずれた所
定角度を最大値としてほぼ対称なライン上に載る。そこ
で、反射特性を近似する近似関数として、上記所定角度
を最大値として対称な値をとるように設定された近似関
数を用いることにより、反射特性がより精度良く近似さ
れることとなり、これによって上記傾斜角度によって生
じる誤差がより低減され、測定精度が一層向上する。
【0046】また、請求項14の発明は、請求項13記
載のマルチアングル測色計において、上記近似関数は、
ガウス関数である。
【0047】この構成によれば、測定試料がメタリック
塗装やパールカラー塗装が施されたものである場合に
は、各受光手段の受光方向の角度に対する反射特性は、
上記所定角度をピークとする正規分布に近似したライン
上に載る。そこで、反射特性を表わす近似関数として、
上記所定角度を最大値とするガウス関数を用いることに
より、反射特性がより一層精度良く近似されることとな
り、これによって、上記傾斜角度によって生じる誤差が
更によく低減され、測定精度がさらに一層向上する。
【0048】また、請求項15の発明は、請求項13ま
たは14記載のマルチアングル測色計において、上記近
似関数は上記未定係数を所定個数有するもので、上記複
数の受光手段は少なくとも上記所定個数の受光手段から
なるものである。
【0049】この構成によれば、近似関数は未定係数を
所定個数有し、少なくとも所定個数の受光手段が存在す
ることから、所定個数の受光手段の受光方向の角度を上
記近似関数に代入したときの値が所定個数の受光手段に
対応する測定試料の反射特性測定値にできるだけ等しく
なるように、近似関数の所定個数の未定係数が確実に決
定されることとなり、これによって近似関数を用いて複
数の受光手段に対応する反射特性測定値の補正が可能に
なる。
【0050】また、請求項16の発明は、請求項13〜
15のいずれかに記載のマルチアングル測色計におい
て、上記複数の受光手段は、上記基準方向に関して上記
測定器本体の中心軸側に配設された第1の受光手段と、
その反対側に配設された第2の受光手段とを含むもので
ある。
【0051】この構成によれば、測定試料が、薄片状の
アルミニウムやマイカなどからなる光輝材が塗膜内に含
まれているメタリック塗装やパールカラー塗装が施され
たものである場合には、各受光手段の受光方向の角度に
対する反射特性は、測定試料の試料面の法線に対する測
定器本体の中心軸の傾斜角度だけ基準方向からずれた所
定角度を最大値としてほぼ対称なライン上に載る。
【0052】反射特性を表わす近似関数として、上記所
定角度を最大値として対称な値をとるように設定された
近似関数が用いられるが、基準方向に関して測定器本体
の中心軸側に配設された第1の受光手段と反対側に配設
された第2の受光手段とが含まれていることにより、上
記所定角度は、第1の受光手段の受光方向の角度と第2
の受光手段の受光方向の角度との間に配置されるという
条件を設定することが可能になる。
【0053】従って、近似関数の上記傾斜角度に対応す
る未定係数が、より精度良く決定されることとなり、こ
れによって上記傾斜角度によって生じる誤差がより低減
され、測定精度が更に一層向上する。
【0054】また、請求項17の発明は、請求項16記
載のマルチアングル測色計において、上記第1の受光手
段と上記第2の受光手段とは、上記基準方向に関して互
いに対称な位置に配設されている。この構成によれば、
第1の受光手段と第2の受光手段とは、基準方向に関し
て互いに対称な位置に配設されていることにより、請求
項16の発明と同様の作用が行われ、近似関数の上記傾
斜角度に対応する未定係数が、より精度良く決定される
こととなり、これによって上記傾斜角度によって生じる
誤差がより低減され、測定精度が更に一層向上する。
【0055】また、請求項18の発明は、測定器本体に
穿設された測定用開口を測定試料に対向させて測色を行
うマルチアングル測色計において、上記測定試料の試料
面を特定方向から照明する照明手段と、上記照明手段に
よって照明された上記測定試料からの反射光のうちでそ
れぞれ互いに異なる方向の反射光を受光して光強度に応
じた受光信号を出力する複数の受光手段と、演算処理手
段とを備え、上記複数の受光手段は、上記測定用開口の
法線に平行な上記測定器本体の中心軸に関して上記特定
方向と対称な方向を基準方向とするときに、上記基準方
向に関して上記測定器本体の中心軸側に配設された第1
の受光手段と、その反対側に配設された第2の受光手段
とを含むもので、この第1、第2の受光手段は、上記基
準方向に関して互いに対称な位置に配設されており、上
記演算処理手段は、上記第1、第2の受光手段による受
光信号の和に基づいて、上記第1の受光手段に対応する
上記測定試料の反射特性を求めるものであることを特徴
としている。
【0056】この構成によれば、測定試料の試料面が照
明手段により特定方向から照明され、照明された測定試
料からの反射光のうちでそれぞれ互いに異なる方向の反
射光が複数の受光手段により受光されて光強度に応じた
受光信号が出力される。
【0057】ここで、第1、第2の受光手段は、基準方
向に関して互いに対称な位置に配設されていることか
ら、測定試料の試料面の法線に対して測定器本体の中心
軸が傾斜すると、測定試料からの反射光については、第
1、第2の受光手段のうちの一方の受光手段における反
射光の光強度が増大し、他方の受光手段における反射光
の光強度が減少する。
【0058】従って、第1、第2の受光手段における受
光信号の和は、測定試料の試料面の法線に対する測定器
本体の中心軸の傾斜の有無やその大きさに関わりなくほ
ぼ一定になるので、第1、第2の受光手段における受光
信号の和に基づいて、第1の受光手段に対応する測定試
料の反射特性が求められることにより、第1の受光手段
に対応する測定試料の反射特性は、精度良く求められる
こととなる。
【0059】なお、請求項18の構成において、第1の
受光手段による受光方向と上記基準方向との角度差が小
さい場合には、測定試料の試料面の法線に対する測定器
本体の中心軸の傾斜が第1の受光手段における受光信号
に大きく影響するが、この場合でも第1、第2の受光手
段における受光信号の和の大きさはほぼ一定になるの
で、高精度で反射特性の測定が行われることとなる。
【0060】また、請求項19の発明は、請求項12〜
18のいずれかに記載のマルチアングル測色計におい
て、上記照明手段は、光源と、この光源からの光束が通
過する開口を有する光束規制板と、上記開口を通過した
光束を集光するコリメートレンズとからなり、上記開口
は、上記コリメートレンズの焦点位置近傍に配置され、
上記複数の受光手段の光軸および上記照明手段の光軸を
含む測定面に平行な辺が短く、上記測定面に垂直な辺が
長い矩形形状であることを特徴としている。
【0061】この構成によれば、光束規制板の開口は、
複数の受光手段の光軸および照明手段の光軸を含む測定
面に平行な辺が短く、上記測定面に垂直な辺が長い矩形
形状であるので、測定試料の試料面の法線に対して測定
器本体の中心軸が測定面に直交する方向に傾斜しても、
開口の測定面に垂直な辺の範囲内において傾斜なしに相
当する光束が開口を通過することとなり、測定面に直交
する方向への傾斜による測定誤差が低減されることとな
る。
【0062】なお、この場合において、開口の測定面に
平行な辺が短いほど、光束の平行性が良くなり、測定精
度が向上する。
【0063】また、請求項20の発明は、請求項12〜
18のいずれかに記載のマルチアングル測色計におい
て、上記照明手段は、光源と、この光源からの光束が通
過する第1開口および第2開口を有する光束規制板と、
上記第1開口および第2開口を通過した光束を集光する
コリメートレンズとからなり、上記第1開口および第2
開口は、上記コリメートレンズの焦点位置近傍に、上記
複数の受光手段の光軸および上記照明手段の光軸を含む
測定面に関して互いに対称な位置に穿設されていること
を特徴としている。
【0064】この構成によれば、光束規制板の第1開口
および第2開口は、複数の受光手段の光軸および照明手
段の光軸を含む測定面に関して互いに対称な位置に穿設
されていることから、測定試料の試料面の法線に対して
測定器本体の中心軸が測定面に直交する方向に傾斜する
と、第1開口および第2開口のうちで一方の開口からの
光束が増大し、他方の開口からの光束がほぼ同一量だけ
減少することになり、第1、第2開口を通過する全光束
量は変化せず、これによって測定面に直交する方向への
傾斜による測定誤差が低減されることとなる。
【0065】なお、請求項20の構成において、複数の
受光手段は、それぞれ第1開口および第2開口の双方を
含むような受光視野角を有していることが好ましい。
【0066】また、請求項21の発明は、請求項1〜2
0のいずれかに記載のマルチアングル測色計において、
上記反射特性は、波長に依存する分光反射特性であるこ
とを特徴としている。この構成によれば、測定試料の波
長ごとの分光反射特性が得られることによって、測定試
料の測色を行うことや種々の反射特性を得ること等が可
能になる。
【0067】また、請求項5または7記載のマルチアン
グル測色計において、上記受光手段は、上記特定方向が
上記測定器本体の中心軸に対して+45°となる位置に配
置されたもので、上記基準方向を0°とし、上記中心軸
のある側を正としたときに、上記第1の照明手段は光軸
の方向が+15°で、上記第2の照明手段は光軸の方向が
−15°であり、上記複数の照明手段は、さらに、光軸の
方向が+45°である第3の照明手段と、光軸の方向が+
110°である第4の照明手段とを含むものであるとして
もよい。また、請求項5または7記載のマルチアングル
測色計において、上記受光手段は、上記特定方向が上記
測定器本体の中心軸に対して+45°となる位置に配置さ
れたもので、上記基準方向を0°とし、上記中心軸のあ
る側を正としたときに、上記第1の照明手段は光軸の方
向が+25°で、上記第2の照明手段は光軸の方向が−25
°であり、上記複数の照明手段は、さらに、光軸の方向
が+45°である第3の照明手段と、光軸の方向が+75°
である第4の照明手段とを含むものであるとしてもよ
い。
【0068】これらの構成によれば、測定試料の試料面
の法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度によって
生じる誤差が低減された状態で、第1の照明手段により
いわゆるハイライト方向の反射特性が得られ、第4の照
明手段によりいわゆるシェード方向の反射特性が得ら
れ、第3の照明手段によりその中間の反射特性が得られ
ることとなり、測定試料が、薄片状のアルミニウムやマ
イカなどからなる光輝材が塗膜内に含まれているメタリ
ック塗装やパールカラー塗装が施されたものである場合
には、その測定試料の適正な反射特性が得られる。
【0069】また、請求項16または18記載のマルチ
アングル測色計において、上記照明手段は、上記特定方
向が上記測定器本体の中心軸に対して+45°となる位置
に配置されたもので、上記基準方向を0°とし、上記中
心軸のある側を正としたときに、上記第1の受光手段は
光軸の方向が+15°で、上記第2の受光手段は光軸の方
向が−15°であり、上記複数の受光手段は、さらに、光
軸の方向が+45°である第3の受光手段と、光軸の方向
が+110°である第4の受光手段とを含むものであると
してもよい。また、請求項16または18記載のマルチ
アングル測色計において、上記照明手段は、上記特定方
向が上記測定器本体の中心軸に対して+45°となる位置
に配置されたもので、上記基準方向を0°とし、上記中
心軸のある側を正としたときに、上記第1の受光手段は
光軸の方向が+25°で、上記第2の受光手段は光軸の方
向が−25°であり、上記複数の受光手段は、さらに、光
軸の方向が+45°である第3の受光手段と、光軸の方向
が+75°である第4の受光手段とを含むものであるとし
てもよい。
【0070】これらの構成によれば、測定試料の試料面
の法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度によって
生じる誤差が低減された状態で、第1の受光手段により
いわゆるハイライト方向の反射特性が得られ、第4の受
光手段によりいわゆるシェード方向の反射特性が得ら
れ、第3の受光手段によりその中間の反射特性が得られ
ることとなり、測定試料が、薄片状のアルミニウムやマ
イカなどからなる光輝材が塗膜内に含まれているメタリ
ック塗装やパールカラー塗装が施されたものである場合
には、その測定試料の適正な反射特性が得られる。
【0071】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態とし
てのマルチアングル測色計の内部構成を示す図、図2
(a)は同マルチアングル測色計の外観を示す斜視図、図
2(b)は同マルチアングル測色計の測定器本体の中心軸
と測定試料の試料面との傾斜角度を説明する模式図であ
る。
【0072】この第1実施形態のマルチアングル測色計
は、測定試料の試料面を互いに異なる方向から照明する
4つの照明手段を備えた多方向照明一方向受光形式で、
照明方向の角度を変数とし、4つの未定係数を有する近
似関数を記憶しておき、まず、各照明手段による反射特
性測定値を求め、近似関数に各照明方向の角度を代入し
た値が各反射特性測定値にできるだけ等しくなるように
4つの未定係数を決定し、未定係数が決定された近似関
数を用いて反射特性測定値を補正することによって、測
定器本体の中心軸と測定試料の試料面との傾斜角度によ
って生じる誤差を補正するようにしたものである。
【0073】図2(a)に示すように、このマルチアング
ル測色計1は、図1の各構成要素(後述する)が収容さ
れた箱形状の測定器本体2からなる。この測定器本体2
は、底壁に穿設された測定用開口3と、表面適所に配設
された測定結果を示すための表示部4とを備え、持ち運
び可能なポータブル測色計を構成している。
【0074】そして、図2(b)に示すように、マルチア
ングル測色計1の測定用開口3を測定試料5に向けて測
定を行う。ここで、測定器本体2の中心軸2n(測定用
開口3の法線)に対する測定試料5の試料面5aの法線
5nの傾斜角度をx0としたときに、この第1実施形態で
は、上記傾斜角度x0によって生じる誤差を補正するよう
にしている。
【0075】図1において、マルチアングル測色計1
は、第1〜第4の照明手段10〜40と、受光手段50
と、制御部60とを備えている。
【0076】第1の照明手段10は、キセノンフラッシ
ュランプ等からなる光源11と、この光源11を駆動す
る発光回路12と、光源11からの光束を規制する光束
規制板13と、コリメートレンズ14とから構成されて
いる。光束規制板13は、その開口13aがコリメート
レンズ14の焦点位置に一致するように配置されてお
り、光束規制板13の開口13aを通過した光源11か
らの光束は、コリメートレンズ14によってコリメート
されて平行光束i1となって、測定試料5を照明する。
【0077】第2、第3、第4の照明手段20,30,
40も、第1の照明手段10と同様に、それぞれ、光源
21,31,41と、発光回路22,32,42と、光
束規制板23,33,43と、コリメートレンズ24,
34,44とから構成されており、光束規制板23,3
3,43の開口23a,33a,43aを通過した光源
21,31,41からの光束は、コリメートレンズ2
4,34,44によってコリメートされて平行光束i2
i3,i4となって、測定試料5を照明する。
【0078】受光手段50は、測定試料5からの平行光
束を集束する受光光学系51と、この受光光学系51の
結像位置に配設され、入射光束を波長ごとに分離して光
強度に応じた分光データを出力する分光手段52とから
構成されている。
【0079】制御部60は、CPUなどからなり、機能
ブロックとして、測定制御手段61と、演算処理手段6
2と、メモリ部63とを備え、後述する手順に従って、
マルチアングル測色計1の全体の動作を制御するもので
ある。測定制御手段61は、発光回路12,22,3
2,42に電気的に接続され、光源11,21,31,
41の発光を制御する機能を有する。
【0080】演算処理手段62は、以下の機能を有す
る。(1) 分光手段52に電気的に接続され、分光手段5
2からの分光データを用いて、各照明手段10〜40に
対応する測定試料5の反射特性測定値を求める第1演算
処理手段としての機能。(2) 反射特性測定値を用いてガ
ウス関数の未定係数を決定し、このガウス関数を用いて
測定器本体2の中心軸2nに対する測定試料5の試料面
5aの法線5nの傾斜角度x0によって生じる誤差を補正
して反射特性補正値を求める第2演算処理手段としての
機能。この機能およびガウス関数については後述する。
【0081】メモリ部63は、RAMまたはEEPRO
M等や、ROMからなり、このメモリ部63には、測定
結果などが一時的に保管されるとともに、測定制御手段
61および演算処理手段62を含む制御部60の動作プ
ログラムや、後述する下記式(3)に示すガウス関数が格
納されている(記憶手段)。
【0082】次に、第1〜第4の照明手段10〜40お
よび受光手段50の配置について説明する。
【0083】受光手段50は、その光軸50Lが測定器
本体2の中心軸2nに対して45°の方向(特定方向)に
一致するように配置されている。ここで、測定器本体2
の中心軸2nに関して受光手段50の光軸50Lと対称
な方向である基準方向50Sを基準とし、中心軸2nの
ある側を正として、基準方向50Sからの角度により第
1〜第4の照明手段10〜40の配置を表わすと、第1
〜第4の照明手段10〜40は、それぞれ、その光軸1
0L,20L,30L,40Lが、+15°,−15°,+
45°,+110°の方向に一致するように配置されてい
る。従って、中心軸2nと光軸30Lとは一致してい
る。
【0084】次に、この第1実施形態において行う光輝
材の角度分布および反射特性を関数で近似する点につい
て説明する。
【0085】上記図15を用いて説明したように、メタ
リック塗装やパールカラー塗装において、塗膜内の光輝
材の角度分布は、正規分布に近くなっている。従って、
この光輝材の角度分布P(t)は、対称な指数関数、例えば
下記式(1)に示すガウス関数で近似することができる。 P(t)=P0・exp[−(t/D)2] …(1) ただし、P0はガウス関数の最大値を与える定数、Dはガ
ウス関数の幅を与える定数、tは、上記図13に示すよ
うに、塗膜102の表面の法線102nに対する光輝材
101の表面の法線101nの角度である。
【0086】光輝材の角度分布P(t)を上記式(1)に示す
ようにガウス関数で近似することにより、上記図16に
示す反射特性R(x)は、正反射光Lgの近傍を除いて、下記
式(2)に示すように正反射方向にピークを持つガウス関
数Rg(x)で近似することができる。 Rg(x)=R0・exp[−(x/d)2]+b …(2) ただし、R0はガウス関数の最大値を与える定数、dはガ
ウス関数の幅を与える定数、bは拡散反射に対応するガ
ウス関数のオフセットを与える定数で、xは正反射方向
を0とし、試料面の法線のある側を正にとった角度であ
る。
【0087】ここで、上記式(2)において、xを、本来
試料面5aの法線5n(図2(b)参照)と一致するべき
測定器本体2の中心軸2nに関して、受光手段50の光
軸50Lと対称な方向である基準方向50Sを基準(す
なわちx=0)とする角度で、中心軸2nのある側を正
にとると、上記式(2)は下記式(3)になる。 Rg(x)=R0・exp[−[(x−x0)/d]2]+b …(3) ただし、x0は、実際の光輝材からの反射光の角度分布の
中心に対応し、ガウス関数の中心の角度を与える定数
で、試料面5aの法線5n(図2(b)参照)と測定器本
体2の中心軸2nとの角度差を示すものである。法線5
nと中心軸2nとが一致した状態であればx0=0である
が、一般には両者は一致せず、x0≠0になる。
【0088】なお、ここまで、光輝材からの反射光の角
度分布の中心と試料面5aの法線5nが一致するものと
して説明してきたが、これが一致しない場合には、x
0は、試料面5aの法線5nではなく、光輝材からの反
射光の角度分布の中心と、測定器本体2の中心軸2nと
の角度差を示す。メタリック塗装やパールカラー塗装の
視覚的な評価は反射光によって行われるので、これに基
づく補正をすることで、視覚的な評価と測定値との相関
を高めることができる。
【0089】上記式(3)に示すように、ガウス関数R
g(x)は、4つの未定係数R0,x0,d,bが定まると決まる
が、4つ以上の照明方向から照明されたときの反射特性
測定値R(x)を求めることにより、これに最も近い計算値
Rg(x)を与える上記4つの未定係数を求めることができ
る。
【0090】次に、図1、図3〜図5を用いて、このマ
ルチアングル測色計の動作について説明する。図3、図
4はガウス関数を用いる測定結果の補正を説明する図、
図5は動作手順を示すフローチャートである。
【0091】図5の#110〜#140において、測定
制御手段61により第1、第2、第3、第4の照明手段
10,20,30,40が順次発光する。これによっ
て、平行光束i1,i2,i3,i4により測定試料5が異なる
方向から順次照明され、受光光学系51に入射した反射
光r1,r2,r3,r4の分光特性r1(λ),r2(λ),r3(λ),
r4(λ)が、分光手段52から演算処理手段62に順次送
出される。そして、演算処理手段62の第1演算処理手
段としての機能によって、分光特性r1(λ),r2(λ),r3
(λ),r4(λ)に基づいて照明方向ごとの分光反射特性測
定値R1(λ),R2(λ),R3(λ),R4(λ)が求められる。
【0092】ここで、演算処理手段62により、分光反
射特性測定値R(λ)が、照明方向を表わす角度xを変数と
する関数R(λ,x)として捉えられる。なお、以下におい
て、便宜上、R(λ,x)をR(x)と記述する。すなわち、分
光反射特性測定値R1(λ),R2(λ),R3(λ),R4(λ)は、
R(x1),R(x2),R(x3),R(x4)と記述され、図3において
○印で示される。
【0093】図5に戻り、#150において、これらの
測定結果R(x1),R(x2),R(x3),R(x 4)と、上記式(3)に
示すガウス関数Rg(x)にx1,x2,x3,x4を代入したR
g(x1),R g(x2),Rg(x3),Rg(x4)、すなわち Rg(x1)=R0・exp[−[(x1−x0)/d]2]+b Rg(x2)=R0・exp[−[(x2−x0)/d]2]+b Rg(x3)=R0・exp[−[(x3−x0)/d]2]+b Rg(x4)=R0・exp[−[(x4−x0)/d]2]+b とのそれぞれの差の二乗和S、すなわち S=[Rg(x1)−R(x1)]2+[Rg(x2)−R(x2)]2 +[Rg(x3)−R(x3)]2+[Rg(x4)−R(x4)]2 が最小となるように、ガウス関数Rg(x)を決定する4つ
の未定係数R0,x0,d,bが、いわゆる最小二乗法によっ
て求められる。
【0094】但し、x1=+15°,x2=−15°,x3=+45
°,x4=+110°である。なお、ガウス関数Rg(x)の中心
角度x0は、x1=+15°とx2=−15°との間にあるという
条件を与える。
【0095】次いで、演算処理手段62により、決定し
たガウス関数を用いて測定値の補正が行われる。これ
は、決定したガウス関数Rg(x)と角度差x0とから、ガウ
ス関数の中心を基準にした角度x1+x0,x2+x0,x3
x0,x4+x0に対応する反射特性補正値Rg(x1+x0),Rg(x
2+x0),Rg(x3+x0),Rg(x4+x0)を求めればよい。すな
わち図3の○印で示す測定値を用いてガウス関数を決定
し、このガウス関数に基づいて図3の×印で示す反射特
性補正値を求めることができる。通常、角度差x0は十分
に小さいので、反射特性の角度分布を表わすガウス関数
に多少の誤差があっても、精度良く補正を行うことがで
きる。
【0096】しかし、図4に示すように、○印で示すx
=x1,x2,x3,x4での反射特性測定値R(x1),R(x2),R
(x3),R(x4)と、決定した実線で示すガウス関数とが一
致しない場合もありうる。
【0097】そこで、図5の#160では、決定したガ
ウス関数Rg(x)に基づき、x=x1,x2,x3,x4での反射特
性近似値Rg(x1),Rg(x2),Rg(x3),Rg(x4)を求め、さら
にx=x1+x0,x2+x0,x3+x0,x4+x0での反射特性近
似値Rg(x1+x0),Rg(x2+x0),Rg(x3+x0),Rg(x4+x0)
を求めて、補正量として、それぞれの差、すなわち dRg(x1)=Rg(x1+x0)−Rg(x1) dRg(x2)=Rg(x2+x0)−Rg(x2) dRg(x3)=Rg(x3+x0)−Rg(x3) dRg(x4)=Rg(x4+x0)−Rg(x4) を求める。
【0098】次いで、#170において、この補正量
が、それぞれ反射特性測定値に加算される。すなわち、 R'(x1)=R(x1)+dRg(x1) R'(x2)=R(x2)+dRg(x2) R'(x3)=R(x3)+dRg(x3) R'(x4)=R(x4)+dRg(x4) によって、反射特性補正値R'(x1),R'(x2),R'(x3),R'
(x4)が求められる。これによって反射特性測定値を精度
良く補正することができる。
【0099】これは、図4に示すように、ガウス関数の
近似において、ガウス関数上の近似値と測定値との間に
誤差が含まれていても、x=x1,x2,x3,x4での値と、x
=x1+x0,x2+x0,x3+x0,x4+x0での値との差をとる
ことにより、その誤差が打ち消されると考えられるの
で、補正量としては高精度に求めることができるからで
ある。
【0100】なお、上述したように、反射特性測定値R
(x)は、波長λに依存する分光反射特性R(λ,x)であるの
で、図5に示す各処理は波長ごとに行われる。
【0101】このように、第1実施形態によれば、測定
用開口3の法線に平行な測定器本体2の中心軸2nに関
して受光手段50の光軸50Lと対称な方向を基準方向
とするときに、この基準方向を基準とする第1〜第4の
照明手段10〜40の光軸10L〜40Lの角度を変数
とし、4つの未定係数を有する近似関数として、上記式
(3)に示すガウス関数をメモリ部63に記憶しておき、
演算処理手段62により、第1〜第4の照明手段10〜
40に対応する測定試料5の反射特性測定値および照明
方向の角度に基づいてガウス関数の4つの未定係数を決
定し、この決定したガウス関数を用いて各照明手段10
〜40に対応する反射特性測定値をそれぞれ補正するよ
うにしたので、測定器本体2の測定試料5に対する傾斜
によって生じる誤差を精度良く補正した反射特性補正値
を求めることができる。
【0102】図6は本発明の第2実施形態としてのマル
チアングル測色計の内部構成を示す図である。なお、外
観などについては図2に示す第1実施形態と同様で、図
6では図1と同一部材については同一符号を付し、上記
第1実施形態と異なる点について説明する。
【0103】この第2実施形態では、第1、第2の照明
手段10,20は、それぞれ反射鏡15,25を備える
とともに、共通の光源11を備えている。そして、発光
回路12により光源11が発光すると、光束規制板13
の開口13aを通過した光源11からの光束は、反射鏡
15により反射され、コリメートレンズ14によってコ
リメートされて平行光束i1となって、光軸10Lに沿っ
て測定試料5を照明するとともに、光束規制板23の開
口23aを通過した光源11からの光束は、反射鏡25
により反射され、コリメートレンズ24によってコリメ
ートされて平行光束i2となって、光軸20Lに沿って測
定試料5を照明する。従って、測定試料5は、第1、第
2の照明手段10,20からの平行光束i1,i2により同
時に照明され、受光手段50は、測定試料5からの反射
光r1,r2を同時に受光する。
【0104】第2実施形態の演算処理手段62は、分光
手段52からの分光データを用いて測定試料5の反射特
性を求める機能を有する。
【0105】次に、第2実施形態の作用について説明す
る。第2実施形態において、試料面5aの法線5n(図
2(b)参照)と測定器本体2の中心軸2nとが一致せ
ず、角度x0だけ傾斜している場合には、第1の照明手段
10および第2の照明手段20のうちで、一方の照明手
段からの平行光束による反射光が増加し、他方の照明手
段からの平行光束による反射光は減少することになるの
で、光源11が発光したときに受光手段50に入射する
反射光r1,r2の合計の光強度は、殆ど変化しない。
【0106】従って、上記図16を用いて説明したよう
に、ハイライト方向の反射特性は試料面5aと測定器本
体2との傾斜角度による影響を最も大きく受けるが、第
2実施形態によれば、第1実施形態のように近似関数に
よる演算を行うことなく、ハイライト方向の反射特性測
定値に対する傾斜角度の影響を低減して、精度良く測定
を行うことができる。
【0107】また、第1、第2の照明手段10,20を
共通の光源11により構成しているので、消費電力およ
び測定時間を低減することができるとともに、部品点数
の削減により構成を簡素化することができる。
【0108】図7は本発明の第3実施形態としてのマル
チアングル測色計の内部構成を示す図である。なお、外
観などについては図2に示す第1実施形態と同様で、図
7では図1と同一部材については同一符号を付し、上記
第1実施形態と異なる点について説明する。
【0109】この第3実施形態のマルチアングル測色計
は、1つの照明手段により照明された測定試料の試料面
からの反射光のうちで互いに異なる方向の反射光をそれ
ぞれ受光する4つの受光手段を備えた一方向照明多方向
受光形式の測色計である。そして、第1実施形態では、
照明方向の角度を変数とし、4つの未定係数を有する近
似関数を記憶しているのに対して、第3実施形態では、
受光方向の角度を変数とし、4つの未定係数を有する近
似関数を記憶している点が異なるが、同様の作用を行
う。すなわち、第3実施形態では、各受光手段による反
射特性測定値を求め、近似関数に各受光方向の角度を代
入した値が各反射特性測定値にできるだけ等しくなるよ
うに4つの未定係数を決定し、未定係数が決定された近
似関数を用いて反射特性測定値を補正することによっ
て、測定器本体の中心軸と測定試料の試料面との傾斜角
度によって生じる誤差を補正するようにしている。
【0110】図7において、マルチアングル測色計1
は、第1〜第4の導光手段110〜140と、照明手段
150と、制御部160と、光束切替手段170と、分
光手段52とを備えている。
【0111】照明手段150は、キセノンフラッシュラ
ンプ等からなる光源151と、この光源151を駆動す
る発光回路152と、光源151からの光束を規制する
光束規制板153と、コリメートレンズ154とから構
成されている。光束規制板153は、その開口153a
がコリメートレンズ154の焦点位置に一致するように
配置されており、光束規制板153の開口153aを通
過した光源151からの光束は、コリメートレンズ15
4によってコリメートされて平行光束iとなって、測定
試料5を照明する。
【0112】第1の導光手段110は、光ファイバ11
1と、入射光束を規制する光束規制板113と、測定試
料5からの平行光束r1を集束する受光光学系114とか
ら構成されている。光束規制板113は、その開口11
3aが受光光学系114の結像位置に一致するように配
置されており、光束規制板113の開口113aを通過
した測定試料5からの平行光束r1は、光ファイバ111
の入射端に入射して、その射出端111aに導かれる。
【0113】第2、第3、第4の導光手段120,13
0,140も、第1の導光手段110と同様に、それぞ
れ、光ファイバ121,131,141と、光束規制板
123,133,143と、受光光学系124,13
4,144とから構成されており、光束規制板123,
133,143の開口123a,133a,143aを
通過した測定試料5からの平行光束r2,r3,r4は、光フ
ァイバ121,131,141の入射端に入射して、そ
の射出端121a,131a,141aに導かれる。
【0114】光束切替手段170は、その入射端171
aが、光ファイバ111,121,131,141の射
出端111a,121a,131a,141aの対向位
置に移動可能な可動ファイバ171と、この可動ファイ
バ170を移動させる駆動部172とから構成され、可
動ファイバ171の移動により、光ファイバ111,1
21,131,141の射出端111a,121a,1
31a,141aからの光束を、順次、分光手段52に
導くものである。
【0115】第1の導光手段110、光束切替手段17
0および分光手段52は第1の受光手段を構成し、第2
の導光手段120、光束切替手段170および分光手段
52は第2の受光手段を構成し、第3の導光手段13
0、光束切替手段170および分光手段52は第3の受
光手段を構成し、第4の導光手段140、光束切替手段
170および分光手段52は第4の受光手段を構成す
る。
【0116】制御部160は、CPUなどからなり、機
能ブロックとして、測定制御手段161と、演算処理手
段162と、メモリ部163とを備え、マルチアングル
測色計1の全体の動作を制御するものである。測定制御
手段161は、発光回路152に電気的に接続され、光
源151の発光を制御する機能を有するとともに、駆動
部172に電気的に接続され、可動ファイバ171の移
動を制御する機能を有する。
【0117】演算処理手段162は、第1実施形態の演
算処理手段62と同様に以下の機能を有する。すなわ
ち、(1) 分光手段52に電気的に接続され、分光手段5
2からの分光データを用いて、各導光手段110〜14
0に対応する測定試料5の反射特性測定値を求める第1
演算処理手段としての機能。(2) 反射特性測定値を用い
てガウス関数の未定係数を決定し、このガウス関数を用
いて測定器本体2の中心軸2nに対する測定試料5の試
料面5aの法線5nの傾斜角度x0によって生じる誤差を
補正して反射特性補正値を求める第2演算処理手段とし
ての機能。
【0118】メモリ部163は、RAMまたはEEPR
OM等や、ROMからなり、このメモリ部163には、
測定結果などが一時的に保管されるとともに、測定制御
手段161および演算処理手段162を含む制御部16
0の動作プログラムや、上記式(3)に示すガウス関数が
格納されている(記憶手段)。
【0119】次に、第1〜第4の導光手段110〜14
0および照明手段150の配置について説明する。
【0120】照明手段150は、その光軸150Lが測
定器本体2の中心軸2nに対して45°の方向(特定方
向)に一致するように配置されている。ここで、測定器
本体2の中心軸2nに関して照明手段150の光軸15
0Lと対称な方向である基準方向150Sを基準とし、
中心軸2nのある側を正として、基準方向150Sから
の角度により第1〜第4の導光手段110〜140の配
置を表わすと、第1〜第4の導光手段110〜140
は、それぞれ、その光軸110L,120L,130
L,140Lが、+15°,−15°,+45°,+110°の
方向に一致するように配置されている。従って、中心軸
2nと光軸130Lとは一致している。
【0121】このような構成により、光源151の点灯
中に光束切替手段170の可動ファイバ171を移動さ
せることで、各導光手段110,120,130,14
0に入射する測定試料5からの反射光r1,r2,r3,r
4は、順次、分光手段52に入射し、この測定結果とガ
ウス関数とを用いて、第1実施形態と同様に、測定結果
の補正が行われる。
【0122】このように、一方向照明多方向受光形式の
第2実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得
ることができる。
【0123】なお、本発明は、上記第1〜第3実施形態
に限られず、以下に示す変形形態を採用することができ
る。
【0124】(1)上記第1実施形態では第1〜第4の
照明手段10〜40の4個の照明手段を備え、上記第3
実施形態では第1〜第4の受光手段110〜140の4
個の受光手段を備えているが、これに限られず、4個以
上の照明手段または4個以上の受光手段を備え、その4
個以上の照明手段または4個以上の受光手段による反射
特性測定値を用いて上記式(3)に示すガウス関数Rg(x)
の4個の未定係数を決定するようにしてもよい。
【0125】(2)上記第1実施形態では、第2の照明
手段20は、その光軸20Lが、基準方向50Sに関し
て第1の照明手段10の光軸10Lと対称な位置に配置
されているが、これに限られず、任意の位置に配置して
もよい。なお、この場合において、第2の照明手段20
を基準方向50Sに関して第1の照明手段10と反対側
に配置することにより、ガウス関数の中心角度x0を精度
良く求めることができる。
【0126】また、同様に、上記第3実施形態では、第
2の受光手段120は、その光軸120Lが、基準方向
150Sに関して第1の受光手段110の光軸110L
と対称な位置に配置されているが、これに限られず、任
意の位置に配置してもよい。なお、この場合において、
第2の受光手段120を基準方向150Sに関して第1
の受光手段110と反対側に配置することにより、ガウ
ス関数の中心角度x0を精度良く求めることができる。
【0127】(3)上記図16を用いて説明したよう
に、試料面5aと測定器本体2との傾斜角度x0に対し
て、ハイライト方向の反射特性測定値R(x1),R(x2)が特
に大きい影響を受けて誤差を生じるが、角度x1,x2は、
角度分布の中心に対してほぼ対称に位置しているため、
誤差の方向は逆、すなわち図4に示す補正量dRg(x1)と
補正量dRg(x2)の符号は逆になる。
【0128】そこで、上記第1実施形態において、反射
特性補正値R(x1)+dRg(x1)と、R(x2)+dRg(x2)との平均
値である [R(x1)+dRg(x1)+R(x2)+dRg(x2)]/2 を角度x1、すなわちハイライト方向の反射特性補正値と
してもよい。これによって、傾斜角が小さい範囲では、
傾斜により生じる誤差を打ち消すことができ、さらに精
度を向上することができる。なお、第3実施形態につい
ても、同様のことが言える。
【0129】(4)上記第1実施形態では、光輝材の配
向の分布を表わす関数P(t)と、これに基づく反射特性R
(x)をガウス関数で近似しているが、これに限られず、
例えば下記式(8)に示すような他の対称な指数関数で近
似するようにしてもよい。 Rg(x)=R0・exp[−|(x−x0)/d|n]+b …(4) ただし、nはn>0の定数である。
【0130】特に、干渉を伴うパールカラー塗装では、
光輝材の分光反射率が入射角度に依存するため、ガウス
分布から外れることがありうるが、適切なnを与えるこ
とにより式(4)を良好な近似関数とすることができる。
なお、第3実施形態についても、同様のことが言える。
【0131】(5)上記第1実施形態では、測定器本体
2の傾斜は、図1の紙面、すなわち光軸10L〜40L
および光軸50Lを含む測定面に沿っての傾斜について
考慮しているが、実際には、これと直交する方向への傾
斜も考えられる。
【0132】この方向に傾斜した場合には、傾斜角度y
に対する第1、第3、第4の照明手段10,30,40
による反射特性測定値R(x1),R(x3),R(x4)は、図8に
示すように分布する。すなわち、図8において、y=0
の値が上記図4のx=x1,x3,x4での値に相当する。
【0133】図8から明らかなように、ガウス関数は、
中心付近では傾斜角度の変化に対する反射特性の変化が
小さいので、この方向での傾斜による誤差は、それほど
大きくない。しかし、反射特性を近似する関数がガウス
関数ではなく、例えば上記式(4)に示す関数の場合、特
にそのnが小さい場合には、この方向での傾斜角度の変
化に対する反射特性の変化が中心付近でも無視できない
ものになる。そこで、本変形形態は、この方向での傾斜
により生じる誤差を低減するものである。
【0134】図9は第3の照明手段30の変形形態を示
す構成図で、図1と同一物には同一符号を付しており、
光源31の図示は省略している。図9において、測定面
35は、図1における光軸30Lおよび光軸50Lを含
む測定面(図1の紙面に対応する面)で、光束規制板3
3と測定面35とは互いに直交している。
【0135】この変形形態では、光束規制板33の開口
33aは、測定面35に平行な辺は短く、測定面35に
垂直な辺は長い矩形、すなわち長手方向が測定面35に
直交するスリット状に形成されている。このため、試料
面を照明する平行光束i3は、図9に示すように、その方
向において、測定面35に直交する面内で幅36の広が
りを有している。この幅36は、図8の幅D1に相当し、
傾斜角度が小さければ、この範囲に反射特性のピークを
与える光束が存在すると考えられる。従って、受光手段
50の測定試料5上における受光範囲37が、幅36の
範囲の平行照明光束の共通照明域38内にあれば、図8
における幅D1の範囲内での傾斜は、受光手段50に入射
する光量に殆ど影響しない。
【0136】このように、本変形形態によれば、光束規
制板33の開口33aを測定面35に平行な辺は短く、
測定面35に垂直な辺は長い矩形に形成することによ
り、測定器本体2が、図1の紙面、すなわち光軸10L
〜40Lおよび光軸50Lを含む測定面に直交する方向
の傾斜によって生じる誤差を低減することができる。
【0137】なお、ここでは第3の照明手段30につい
てのみ説明しているが、第1、第2、第4の照明手段1
0,20,40の光束規制板13,23,43の開口1
3a,23a,43aについても同様である。また、上
記第3実施形態の照明手段150の光束規制板153の
開口153aについても同様で、これによって、測定器
本体2が、図7の紙面(すなわち光軸110L〜140
Lおよび光軸150Lを含む測定面)に直交する方向の
傾斜によって生じる誤差を低減することができる。
【0138】(6)本変形形態は、上記変形形態(5)
と同様に、測定器本体2が、図1の紙面、すなわち光軸
10L〜40Lおよび光軸50Lを含む測定面に直交す
る方向の傾斜によって生じる誤差を低減するものであ
る。図10は第3の照明手段30の異なる変形形態を示
す構成図で、図9と同一物には同一符号を付しており、
光源31の図示は省略している。
【0139】この変形形態では、光束規制板33は、開
口33aとして、光軸30L(測定面35)に関して対
称な位置に穿設された2つの開口33a1,33a2を
有しており、測定試料には、開口33a1,33a2か
らの平行光束i31,i32が入射する。この平行光束i31,i
32による照明は、図8における角度y=0のピークを外
した角度y1,y2に相当する。
【0140】ここで、測定器本体2が、図1の紙面、す
なわち光軸10L〜40Lおよび光軸50Lを含む測定
面に直交する方向に微小角度だけ傾斜すると、受光手段
50の受光範囲37が、開口33a1,33a2双方に
共通の照明域38内にある限り、開口33a1,33a
2のうちで、一方の開口からの平行光束による反射光が
増加し、他方の開口からの平行光束による反射光は減少
することになるので、受光手段50に入射する反射光の
合計の光強度は殆ど変化しない。
【0141】従って、本変形形態によれば、光束規制板
33の開口33aとして、光軸30L(測定面35)に
関して対称な位置に穿設された2つの開口33a1,3
3a2を有し、開口33a1,33a2の間隔を、受光
手段50の受光範囲37が、開口33a1,33a2双
方に共通の照明域38に含まれるようにすることによ
り、測定器本体2が、図1の紙面(すなわち光軸10L
〜40Lおよび光軸50Lを含む測定面)に直交する方
向の傾斜によって生じる誤差を低減することができる。
【0142】なお、ここでは第3の照明手段30につい
てのみ説明しているが、第1、第2、第4の照明手段1
0,20,40の光束規制板13,23,43の開口1
3a,23a,43aについても同様である。また、上
記第3実施形態の照明手段150の光束規制板153の
開口153aについても同様で、これによって、測定器
本体2が、図7の紙面(すなわち光軸110L〜140
Lおよび光軸150Lを含む測定面)に直交する方向の
傾斜によって生じる誤差を低減することができる。
【0143】(7)上記第1実施形態で説明したよう
に、シェード方向に配置された第4の照明手段40によ
る反射特性測定値R(x4)への光輝材による反射光の寄与
は極めて小さいので、これを無視してR(x4)=b(拡散
反射によるオフセット成分)とすることができる。この
場合には、残りの3つの未定係数を最小二乗法で求めれ
ばよい。この形態によれば、未定係数が3つに減少する
ので、上記実施形態の場合よりも未定係数を求めるため
の計算時間を短縮することができるとともに、関数の精
度を向上することができる。なお、第3実施形態におけ
る第4の受光手段140による反射特性測定値R(x4)に
ついても同様である。
【0144】(8)第1〜第4の照明手段10〜40の
配置は、上記第1、第2実施形態に限られない。図11
は多方向照明一方向受光形式で照明手段の配置が図1と
異なる形態を示す図である。図11では、中心軸2nの
ある側を正として、基準方向50Sからの角度により第
1〜第4の照明手段10〜40の配置を表わすと、第1
〜第4の照明手段10〜40は、それぞれ、その光軸1
0L,20L,30L,40Lが、+25°,−25°,+
45°,+75°の方向に一致するように配置されている。
この形態でも、上記第1、第2実施形態と同様の作用効
果を得ることができる。
【0145】(9)第1〜第4の導光手段110〜14
0の配置は、上記第3実施形態に限られない。図12は
一方向照明多方向受光形式で導光手段の配置が図7と異
なる形態を示す図である。図12では、中心軸2nのあ
る側を正として、基準方向150Sからの角度により第
1〜第4の導光手段110〜140の配置を表わすと、
第1〜第4の導光手段110〜140は、それぞれ、そ
の光軸110L,120L,130L,140Lが、+
25°,−25°,+45°,+75°の方向に一致するように
配置されている。この形態でも、上記第3実施形態と同
様の作用効果を得ることができる。
【0146】(10)上記第1実施形態で求めたガウス
関数を用いて、照明手段の配置が図1と異なる上記変形
形態(8)のような配置での反射特性値を求めるように
してもよい。この場合には、演算処理手段62により、
例えば図3に示すようなガウス関数Rg(x)を求めた上
で、Rg(x1+x0)においてx1=25°とすればよい。また、
同様に、上記第3実施形態で求めたガウス関数を用い
て、受光手段の配置が図7と異なる上記変形形態(9)
のような配置での反射特性値を求めることができる。こ
の形態によれば、照明手段や受光手段の配置が異なる構
成での反射特性値を推定することができる。
【0147】(11)上記第2実施形態では、第1、第
2の照明手段10,20を共通の光源11により構成し
ているが、これに限られず、図1に示すように、光源1
1,21をそれぞれ個別に備える第1実施形態と同一の
構成でもよい。この場合において、測定制御手段61に
より発光回路12,22を同時に駆動すれば、上記第2
実施形態と同様の作用が行われる。また、発光回路1
2,22を個別に駆動すれば、受光手段50により反射
光r1,r2をそれぞれ受光し、演算処理手段63により反
射特性測定値R1,R2を算出した後で、測定値R1と測定値
R2とを加算すればよい。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、測定器本体に穿設された測定用開口の法線に平
行な測定器本体の中心軸に関して受光手段が受光する特
定方向と対称な方向を基準方向とするときに、基準方向
を基準とする照明方向の角度を変数とする近似関数であ
って、測定試料の試料面の法線に対する測定器本体の中
心軸の傾斜角度を含む複数の未定係数を有する近似関数
を記憶手段に記憶しておき、測定試料の試料面を複数の
照明手段により互いに異なる方向から照明し、照明され
た測定試料からの反射光のうちで特定方向の反射光を受
光手段により受光して光強度に応じた受光信号を出力
し、受光信号に基づいて測定試料の反射特性測定値を複
数の照明手段に対応してそれぞれ求め、各照明手段の照
明方向の角度および各照明手段に対応する反射特性測定
値に基づいて複数の未定係数を決定し、この決定した近
似関数を用いて複数の照明手段に対応する反射特性測定
値をそれぞれ補正するようにしたので、測定試料の試料
面の法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度によっ
て生じる誤差を低減することができ、測定精度を向上す
ることができる。
【0149】また、請求項2の発明によれば、上記近似
関数は、上記傾斜角度を最大値として対称な値をとるよ
うに設定されたものであることにより、測定試料が、薄
片状のアルミニウムやマイカなどからなる光輝材が塗膜
内に含まれているメタリック塗装やパールカラー塗装が
施されたものである場合には、各照明手段の照明方向の
角度に対する反射特性は、測定試料の試料面の法線に対
する測定器本体の中心軸の傾斜角度だけ基準方向からず
れた所定角度を最大値としてほぼ対称なライン上に載る
ことから、反射特性をより精度良く近似することがで
き、これによって上記傾斜角度によって生じる誤差をよ
り低減することができ、測定精度を一層向上することが
できる。
【0150】また、請求項3の発明によれば、上記近似
関数は、ガウス関数であることにより、測定試料がメタ
リック塗装やパールカラー塗装が施されたものである場
合には、各照明手段の照明方向の角度に対する反射特性
は、上記所定角度をピークとする正規分布に近似したラ
イン上に載ることから、反射特性をより一層精度良く近
似することができ、これによって上記傾斜角度によって
生じる誤差を更によく低減することができ、測定精度を
さらに一層向上することができる。
【0151】また、請求項4の発明によれば、上記近似
関数は未定係数を所定個数有するもので、上記複数の照
明手段は少なくとも上記所定個数の照明手段からなるも
のであることにより、各照明手段の照明方向の角度を上
記近似関数に代入したときの値が各照明手段に対応する
測定試料の反射特性測定値にできるだけ等しくなるよう
に、近似関数の所定個数の未定係数を決定することが確
実にでき、これによって近似関数を用いて複数の照明手
段に対応する反射特性測定値の補正を行うことができ
る。
【0152】また、請求項5の発明によれば、上記複数
の照明手段は、上記基準方向に関して上記測定器本体の
中心軸側に配設された第1の照明手段と、その反対側に
配設された第2の照明手段とを含むものであることによ
り、測定試料の試料面の法線に対する測定器本体の中心
軸の傾斜角度だけ基準方向からずれた所定角度は、第1
の照明手段の照明方向の角度と第2の照明手段の照明方
向の角度との間に配置されるという条件設定が可能にな
るので、近似関数の上記傾斜角度に対応する未定係数
を、より精度良く決定することができ、これによって、
上記傾斜角度によって生じる誤差をより低減することが
でき、測定精度を更に一層向上することができる。
【0153】また、請求項6の発明によれば、上記第1
の照明手段と上記第2の照明手段とは、上記基準方向に
関して互いに対称な位置に配設されていることにより、
近似関数の上記傾斜角度に対応する未定係数を、より精
度良く決定することができ、これによって、上記傾斜角
度によって生じる誤差をより低減することができ、測定
精度を更に一層向上することができる。
【0154】また、請求項7の発明によれば、測定試料
の試料面を複数の照明手段により互いに異なる方向から
照明し、照明された測定試料からの反射光のうちで特定
方向の反射光を受光手段により受光して光強度に応じた
受光信号を出力するようにしたものであって、測定器本
体に穿設された測定用開口の法線に平行な測定器本体の
中心軸に関して受光手段が受光する特定方向と対称な方
向を基準方向とするときに、第1、第2の照明手段は、
基準方向に関して互いに対称な位置に配設し、第1、第
2の照明手段による受光信号の和に基づいて、第1の照
明手段に対応する測定試料の反射特性を求めるようにし
たので、第1、第2の照明手段による受光信号の和は、
測定試料の試料面の法線に対する測定器本体の中心軸の
傾斜の有無やその大きさに関わりなくほぼ一定になるこ
とから、第1の照明手段に対応する測定試料の反射特性
を、精度良く求めることができる。
【0155】また、請求項8の発明によれば、上記第
1、第2の照明手段は、上記測定試料の照明を同時に行
うものであることにより、第1、第2の照明手段による
反射光が受光手段によって同時に受光されるので、第1
の照明手段に対応する測定試料の反射特性がそのまま求
められることとなり、これによって測定時間を短縮する
ことができる。
【0156】また、請求項9の発明によれば、光束規制
板の開口は、受光手段の光軸および複数の照明手段の光
軸を含む測定面に平行な辺が短く、上記測定面に垂直な
辺が長い矩形形状であるので、測定試料の試料面の法線
に対して測定器本体の中心軸が測定面に直交する方向に
傾斜しても、開口の測定面に垂直な辺の範囲内において
傾斜なしに相当する光束が開口を通過することとなり、
測定面に直交する方向への傾斜による測定誤差を低減す
ることができる。
【0157】また、請求項10の発明によれば、光束規
制板の第1開口および第2開口は、受光手段の光軸およ
び複数の照明手段の光軸を含む測定面に関して互いに対
称な位置に穿設されていることにより、測定試料の試料
面の法線に対して測定器本体の中心軸が測定面に直交す
る方向に傾斜すると、第1開口および第2開口のうちで
一方の開口からの光束が増大し、他方の開口からの光束
がほぼ同一量だけ減少することになり、第1、第2開口
を通過する合計の光強度はほぼ変化しないので、測定面
に直交する方向への傾斜による測定誤差を低減すること
ができる。
【0158】また、請求項11の発明によれば、第1、
第2の照明手段は、共通の光源を備えたものであること
により、共通の光源が駆動されることのみで、第1、第
2の照明手段による測定試料の照明が同時に行われるこ
ととなり、これによって光源およびその駆動に関する構
成を簡素化することができる。
【0159】また、請求項12の発明によれば、測定器
本体に穿設された測定用開口の法線に平行な測定器本体
の中心軸に関して照明手段が照明する特定方向と対称な
方向を基準方向とするときに、基準方向を基準とする受
光方向の角度を変数とする近似関数であって、測定試料
の試料面の法線に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度
を含む複数の未定係数を有する近似関数を記憶手段に記
憶しておき、測定試料の試料面を照明手段により特定方
向から照明し、照明された測定試料からの反射光のうち
でそれぞれ互いに異なる方向の反射光を複数の受光手段
により受光して光強度に応じた受光信号を出力し、受光
信号に基づいて測定試料の反射特性測定値を複数の受光
手段に対応してそれぞれ求め、各受光手段の受光方向の
角度および各受光手段に対応する反射特性測定値に基づ
いて複数の未定係数を決定し、この決定した近似関数を
用いて複数の受光手段に対応する反射特性測定値をそれ
ぞれ補正するようにしたので、測定試料の試料面の法線
に対する測定器本体の中心軸の傾斜角度によって生じる
誤差を低減することができ、測定精度を向上することが
できる。
【0160】また、請求項13の発明によれば、上記近
似関数は、上記傾斜角度を最大値として対称な値をとる
ように設定されたものであることにより、測定試料が、
薄片状のアルミニウムやマイカなどからなる光輝材が塗
膜内に含まれているメタリック塗装やパールカラー塗装
が施されたものである場合には、各受光手段の受光方向
の角度に対する反射特性は、測定試料の試料面の法線に
対する測定器本体の中心軸の傾斜角度だけ基準方向から
ずれた所定角度を最大値としてほぼ対称なライン上に載
ることから、反射特性をより精度良く近似することがで
き、これによって上記傾斜角度によって生じる誤差をよ
り低減することができ、測定精度を一層向上することが
できる。
【0161】また、請求項14の発明によれば、上記近
似関数は、ガウス関数であることにより、測定試料がメ
タリック塗装やパールカラー塗装が施されたものである
場合には、各受光手段の受光方向の角度に対する反射特
性は、上記所定角度をピークとする正規分布に近似した
ライン上に載ることから、反射特性をより一層精度良く
近似することができ、これによって上記傾斜角度によっ
て生じる誤差を更によく低減することができ、測定精度
をさらに一層向上することができる。
【0162】また、請求項15の発明によれば、上記近
似関数は未定係数を所定個数有するもので、上記複数の
受光手段は少なくとも上記所定個数の受光手段からなる
ものであることにより、所定個数の受光手段の受光方向
の角度を上記近似関数に代入したときの値が所定個数の
受光手段に対応する測定試料の反射特性測定値にできる
だけ等しくなるように、近似関数の所定個数の未定係数
を確実に決定することができ、これによって近似関数を
用いて複数の受光手段に対応する反射特性測定値の補正
を行うことができる。
【0163】また、請求項16の発明によれば、上記複
数の受光手段は、上記基準方向に関して上記測定器本体
の中心軸側に配設された第1の受光手段と、その反対側
に配設された第2の受光手段とを含むものであることに
より、測定試料の試料面の法線に対する測定器本体の中
心軸の傾斜角度だけ基準方向からずれた所定角度は、第
1の受光手段の受光方向の角度と第2の受光手段の受光
方向の角度との間に配置されるという条件設定が可能に
なるので、近似関数の上記傾斜角度に対応する未定係数
を、より精度良く決定することができ、これによって、
上記傾斜角度によって生じる誤差をより低減することが
でき、測定精度を更に一層向上することができる。
【0164】また、請求項17の発明によれば、上記第
1の受光手段と上記第2の受光手段とは、上記基準方向
に関して互いに対称な位置に配設されていることによ
り、近似関数の上記傾斜角度に対応する未定係数を、よ
り精度良く決定することができ、これによって、上記傾
斜角度によって生じる誤差をより低減することができ、
測定精度を更に一層向上することができる。
【0165】また、請求項18の発明によれば、測定試
料の試料面を照明手段により特定方向から照明し、照明
された測定試料からの反射光のうちでそれぞれ互いに異
なる方向の反射光を複数の受光手段により受光して光強
度に応じた受光信号を出力するようにしたものであっ
て、測定器本体に穿設された測定用開口の法線に平行な
測定器本体の中心軸に関して照明手段が照明する特定方
向と対称な方向を基準方向とするときに、第1、第2の
受光手段は、基準方向に関して互いに対称な位置に配設
し、第1、第2の受光手段による受光信号の和に基づい
て、第1の受光手段に対応する測定試料の反射特性を求
めるようにしたので、第1、第2の受光手段による受光
信号の和は、測定試料の試料面の法線に対する測定器本
体の中心軸の傾斜の有無やその大きさに関わりなくほぼ
一定になることから、第1の受光手段に対応する測定試
料の反射特性を、精度良く求めることができる。
【0166】また、請求項19の発明によれば、光束規
制板の開口は、複数の受光手段の光軸および照明手段の
光軸を含む測定面に平行な辺が短く、上記測定面に垂直
な辺が長い矩形形状であるので、測定試料の試料面の法
線に対して測定器本体の中心軸が測定面に直交する方向
に傾斜しても、開口の測定面に垂直な辺の範囲内におい
て傾斜なしに相当する光束が開口を通過することとな
り、測定面に直交する方向への傾斜による測定誤差を低
減することができる。
【0167】また、請求項20の発明によれば、光束規
制板の第1開口および第2開口は、複数の受光手段の光
軸および照明手段の光軸を含む測定面に関して互いに対
称な位置に穿設されていることにより、測定試料の試料
面の法線に対して測定器本体の中心軸が測定面に直交す
る方向に傾斜すると、第1開口および第2開口のうちで
一方の開口からの光束が増大し、他方の開口からの光束
がほぼ同一量だけ減少することになり、第1、第2開口
を通過する合計の光強度はほぼ変化しないので、測定面
に直交する方向への傾斜による測定誤差を低減すること
ができる。
【0168】また、請求項21の発明によれば、反射特
性は、波長に依存する分光反射特性であることにより、
測定試料の測色を行ったり種々の反射特性を得ること等
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのマルチアングル
測色計の内部構成を示す図である。
【図2】(a)は同マルチアングル測色計の外観を示す斜
視図、(b)は同マルチアングル測色計の測定器本体の中
心軸と測定試料の試料面との傾斜角度を説明する模式図
である。
【図3】ガウス関数を用いる測定結果の補正を説明する
図である。
【図4】ガウス関数を用いる測定結果の補正を説明する
図である。
【図5】マルチアングル測色計の動作手順を示すフロー
チャートである。
【図6】本発明の第2実施形態としてのマルチアングル
測色計の内部構成を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態としてのマルチアングル
測色計の内部構成を示す図である。
【図8】測定器本体が図1の紙面と直交する方向に傾斜
したときの傾斜角度yに対する第1、第3、第4の照明
手段による反射特性測定値R(x1),R(x3),R(x4)の分布
を示す図である。
【図9】第3の照明手段の変形形態を示す構成図であ
る。
【図10】第3の照明手段の異なる変形形態を示す構成
図である。
【図11】多方向照明一方向受光形式で照明手段の配置
が図1と異なる形態を示す図である。
【図12】一方向照明多方向受光形式で導光手段の配置
が図7と異なる形態を示す図である。
【図13】メタリック塗装やパールカラー塗装における
薄片状のアルミニウムやマイカなどからなる光輝材を含
む塗膜を示す図である。
【図14】従来のマルチアングル測色計の構成図であ
る。
【図15】塗膜における光輝材の角度分布を示す図であ
る。
【図16】種々の方向から測定試料を照明して反射特性
の測定を行ったときの測定結果を示す図である。
【符号の説明】
10 第1の照明手段 20 第2の照明手段 30 第3の照明手段 40 第4の照明手段 50 受光手段 60 制御部 61 測定制御手段 62 演算処理手段(第1演算処理手段、第2演算処理
手段) 63 メモリ部(記憶手段)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定器本体に穿設された測定用開口を測
    定試料に対向させて測色を行うマルチアングル測色計に
    おいて、 上記測定試料の試料面を互いに異なる方向から照明する
    複数の照明手段と、 上記複数の照明手段によって照明された上記測定試料か
    らの反射光のうちで特定方向の反射光を受光して光強度
    に応じた受光信号を出力する受光手段と、 上記受光信号に基づいて上記測定試料の反射特性測定値
    を上記複数の照明手段に対応してそれぞれ求める第1演
    算処理手段と、 上記測定用開口の法線に平行な上記測定器本体の中心軸
    に関して上記特定方向と対称な方向を基準方向とすると
    きに、上記基準方向を基準とする上記照明方向の角度を
    変数とし、上記測定試料の試料面の法線に対する上記測
    定器本体の中心軸の傾斜角度を含む複数の未定係数を有
    する近似関数を記憶する記憶手段と、 上記各反射特性測定値および上記照明方向の角度に基づ
    いて上記複数の未定係数を決定し、この未定係数が決定
    された上記近似関数を用いて上記各反射特性測定値をそ
    れぞれ補正する第2演算処理手段とを備えたことを特徴
    とするマルチアングル測色計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマルチアングル測色計に
    おいて、上記近似関数は、上記傾斜角度を最大値として
    対称な値をとるように設定されたものであることを特徴
    とするマルチアングル測色計。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のマルチアングル測色計に
    おいて、上記近似関数は、ガウス関数であることを特徴
    とするマルチアングル測色計。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のマルチアングル
    測色計において、上記近似関数は上記未定係数を所定個
    数有するもので、上記複数の照明手段は少なくとも上記
    所定個数の照明手段からなるものであることを特徴とす
    るマルチアングル測色計。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載のマルチ
    アングル測色計において、上記複数の照明手段は、上記
    基準方向に関して上記測定器本体の中心軸側に配設され
    た第1の照明手段と、その反対側に配設された第2の照
    明手段とを含むものであることを特徴とするマルチアン
    グル測色計。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のマルチアングル測色計に
    おいて、上記第1の照明手段と上記第2の照明手段と
    は、上記基準方向に関して互いに対称な位置に配設され
    ていることを特徴とするマルチアングル測色計。
  7. 【請求項7】 測定器本体に穿設された測定用開口を測
    定試料に対向させて測色を行うマルチアングル測色計に
    おいて、 上記測定試料の試料面を互いに異なる方向から照明する
    複数の照明手段と、 上記複数の照明手段によって照明された上記測定試料か
    らの反射光のうちで特定方向の反射光を受光して光強度
    に応じた受光信号を出力する受光手段と、 演算処理手段とを備え、 上記複数の照明手段は、上記測定用開口の法線に平行な
    上記測定器本体の中心軸に関して上記特定方向と対称な
    方向を基準方向とするときに、上記基準方向に関して上
    記測定器本体の中心軸側に配設された第1の照明手段
    と、その反対側に配設された第2の照明手段とを含むも
    ので、この第1、第2の照明手段は、上記基準方向に関
    して互いに対称な位置に配設されており、 上記演算処理手段は、上記第1、第2の照明手段による
    受光信号の和に基づいて、上記第1の照明手段に対応す
    る上記測定試料の反射特性を求めるものであることを特
    徴とするマルチアングル測色計。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のマルチアングル測色計に
    おいて、上記第1、第2の照明手段は、上記測定試料の
    照明を同時に行うものであることを特徴とするマルチア
    ングル測色計。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のマルチ
    アングル測色計において、上記複数の照明手段は、それ
    ぞれ、光源と、この光源からの光束が通過する開口を有
    する光束規制板と、上記開口を通過した光束を集光する
    コリメートレンズとからなり、上記開口は、上記コリメ
    ートレンズの焦点位置近傍に配置され、上記受光手段の
    光軸および上記複数の照明手段の光軸を含む測定面に平
    行な辺が短く、上記測定面に垂直な辺が長い矩形形状で
    あることを特徴とするマルチアングル測色計。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載のマル
    チアングル測色計において、上記複数の照明手段は、そ
    れぞれ、光源と、この光源からの光束が通過する第1開
    口および第2開口を有する光束規制板と、上記第1開口
    および第2開口を通過した光束を集光するコリメートレ
    ンズとからなり、上記第1開口および第2開口は、上記
    コリメートレンズの焦点位置近傍に、上記受光手段の光
    軸および上記複数の照明手段の光軸を含む測定面に関し
    て互いに対称な位置に穿設されていることを特徴とする
    マルチアングル測色計。
  11. 【請求項11】 請求項8記載のマルチアングル測色計
    において、上記第1、第2の照明手段は、共通の光源を
    備えたものであることを特徴とするマルチアングル測色
    計。
  12. 【請求項12】 測定器本体に穿設された測定用開口を
    測定試料に対向させて測色を行うマルチアングル測色計
    において、 上記測定試料の試料面を特定方向から照明する照明手段
    と、 上記照明手段によって照明された上記測定試料からの反
    射光のうちでそれぞれ互いに異なる方向の反射光を受光
    して光強度に応じた受光信号を出力する複数の受光手段
    と、 上記受光信号に基づいて上記測定試料の反射特性測定値
    を上記複数の受光手段に対応してそれぞれ求める第1演
    算処理手段と、 上記測定用開口の法線に平行な上記測定器本体の中心軸
    に関して上記特定方向と対称な方向を基準方向とすると
    きに、上記基準方向を基準とする上記受光方向の角度を
    変数とし、上記測定試料の試料面の法線に対する上記測
    定器本体の中心軸の傾斜角度を含む複数の未定係数を有
    する近似関数を記憶する記憶手段と、 上記各反射特性測定値および上記受光方向の角度に基づ
    いて上記複数の未定係数を決定し、この未定係数が決定
    された上記近似関数を用いて上記各反射特性測定値をそ
    れぞれ補正する第2演算処理手段とを備えたことを特徴
    とするマルチアングル測色計。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のマルチアングル測色
    計において、上記近似関数は、上記傾斜角度を最大値と
    して対称な値をとるように設定されたものであることを
    特徴とするマルチアングル測色計。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のマルチアングル測色
    計において、上記近似関数は、ガウス関数であることを
    特徴とするマルチアングル測色計。
  15. 【請求項15】 請求項13または14記載のマルチア
    ングル測色計において、上記近似関数は上記未定係数を
    所定個数有するもので、上記複数の受光手段は少なくと
    も上記所定個数の受光手段からなるものであることを特
    徴とするマルチアングル測色計。
  16. 【請求項16】 請求項13〜15のいずれかに記載の
    マルチアングル測色計において、上記複数の受光手段
    は、上記基準方向に関して上記測定器本体の中心軸側に
    配設された第1の受光手段と、その反対側に配設された
    第2の受光手段とを含むものであることを特徴とするマ
    ルチアングル測色計。
  17. 【請求項17】 請求項16記載のマルチアングル測色
    計において、上記第1の受光手段と上記第2の受光手段
    とは、上記基準方向に関して互いに対称な位置に配設さ
    れていることを特徴とするマルチアングル測色計。
  18. 【請求項18】 測定器本体に穿設された測定用開口を
    測定試料に対向させて測色を行うマルチアングル測色計
    において、 上記測定試料の試料面を特定方向から照明する照明手段
    と、 上記照明手段によって照明された上記測定試料からの反
    射光のうちでそれぞれ互いに異なる方向の反射光を受光
    して光強度に応じた受光信号を出力する複数の受光手段
    と、 演算処理手段とを備え、 上記複数の受光手段は、上記測定用開口の法線に平行な
    上記測定器本体の中心軸に関して上記特定方向と対称な
    方向を基準方向とするときに、上記基準方向に関して上
    記測定器本体の中心軸側に配設された第1の受光手段
    と、その反対側に配設された第2の受光手段とを含むも
    ので、この第1、第2の受光手段は、上記基準方向に関
    して互いに対称な位置に配設されており、 上記演算処理手段は、上記第1、第2の受光手段による
    受光信号の和に基づいて、上記第1の受光手段に対応す
    る上記測定試料の反射特性を求めるものであることを特
    徴とするマルチアングル測色計。
  19. 【請求項19】 請求項12〜18のいずれかに記載の
    マルチアングル測色計において、上記照明手段は、光源
    と、この光源からの光束が通過する開口を有する光束規
    制板と、上記開口を通過した光束を集光するコリメート
    レンズとからなり、上記開口は、上記コリメートレンズ
    の焦点位置近傍に配置され、上記複数の受光手段の光軸
    および上記照明手段の光軸を含む測定面に平行な辺が短
    く、上記測定面に垂直な辺が長い矩形形状であることを
    特徴とするマルチアングル測色計。
  20. 【請求項20】 請求項12〜18のいずれかに記載の
    マルチアングル測色計において、上記照明手段は、光源
    と、この光源からの光束が通過する第1開口および第2
    開口を有する光束規制板と、上記第1開口および第2開
    口を通過した光束を集光するコリメートレンズとからな
    り、上記第1開口および第2開口は、上記コリメートレ
    ンズの焦点位置近傍に、上記複数の受光手段の光軸およ
    び上記照明手段の光軸を含む測定面に関して互いに対称
    な位置に穿設されていることを特徴とするマルチアング
    ル測色計。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20のいずれかに記載のマ
    ルチアングル測色計において、上記反射特性は、波長に
    依存する分光反射特性であることを特徴とするマルチア
    ングル測色計。
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