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JP2001049407A - 高強度・高耐蝕性Ni基アモルファス合金 - Google Patents

高強度・高耐蝕性Ni基アモルファス合金

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JP2001049407A
JP2001049407A JP23095199A JP23095199A JP2001049407A JP 2001049407 A JP2001049407 A JP 2001049407A JP 23095199 A JP23095199 A JP 23095199A JP 23095199 A JP23095199 A JP 23095199A JP 2001049407 A JP2001049407 A JP 2001049407A
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Akihisa Inoue
明久 井上
To Cho
涛 張
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度・高耐蝕性のバルクアモルファス合金
を形成可能なNi基アモルファス合金の開発。 【構成】 式:Ni80-w-x-yNbw Crx Moy 20-z
z [ただし、式中のw,x,y,zは原子比率であ
り、0.1≦w≦10,0≦x≦20,0≦y≦15,
4≦z≦6]で示される組成を有する高強度・高耐蝕性
Ni基アモルファス合金。特に、0.1≦w≦10,4
≦x≦18,3≦y≦12,4≦z≦6で示される組成
は、過冷却液体領域ΔTxが50K以上であり、銅鋳型
鋳造などにより高強度・高耐蝕性Ni基バルクアモルフ
ァス合金が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度・高耐蝕性
および非晶質形成能に優れたNi基アモルファス合金、
特に、Ni基バルクアモルファス合金に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近、結晶化に対する過冷却液体の優れ
た安定性によって、厚みが数mmを上回るバルクアモル
ファス合金の形成を可能にすることが認識され、過冷却
液体領域の幅が広いアモルファス合金が非常に注目され
ている。50Kを超える広い温度範囲の過冷却液体領域
が、Mg系、ランタニド(Ln)系、Zr系、Fe系、
Pd−Cu系、Co系、またはTi系合金など種々のア
モルファス合金で得られることが報告されている。
【0003】Ln系およびMg系では直径が10mmま
で、Zr系では30mmまで、Pd−Cu系では75m
mまで、Fe系およびTi系では6mmまでのバルクア
モルファス合金が製造されている。重要なのは、これら
のバルクアモルファス合金は、下記の3つの経験則に従
う元素から構成されるということである。(1)4元素
以上からなる多元合金系、(2)主たる3元素相互の間
で約12%を超える大きな原子寸法比、および(3)該
3元素の間の適切な負の混合熱。
【0004】この経験則に従って、Fe系、Co系、お
よびTi系バルクアモルファス合金がここ5年の間に開
発されてきた。例えば、特開平11−71602号公報
には、ΔTxが60K以上であり、式(Fe1-a-b Co
a Nib 100-x-y-z x y z [ただし、0≦a≦
0.29,0≦b≦0.43,5原子%≦x≦20原子
%、10原子%≦y≦22原子%、0原子%≦z≦5原
子%であり、Mは、Zr,Nb,Ta,Hf,Mo,T
i,Vのうちの1種又は2種以上からなる元素、Tは、
Cr,W,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,A
l,Si,Ge,C,Pのうちの1種又は2種以上の元
素である]で示される合金粉末を焼結して微細な凹凸部
を有する部品の製造方法が開示されている。しかし、過
冷却液体領域の温度幅が50Kを超えるNi基アモルフ
ァス合金の形成については何等報告されていない。
【0005】ごく最近、上記の3つの経験則を満足する
新しい合金系の研究において、49Kという比較的広い
過冷却液体領域が、Ni−M−P(M=Ti,Zr,H
f,Nb)3元合金で得られることが見出された(A.Ino
ue,Metall.Mater.Trans.,A29,1779-1793,1998)。また、
本発明者らは、最近、30K以上の過冷却液体領域と8
00K以上のガラス遷移温度を兼備した、アモルファス
相を体積百分率で50%以上含む高強度・高耐蝕性Ni
基アモルファス合金を発明し、特許出願した(特願平1
1−163045号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】Ni系アモルファス合
金は、他のアモルファス合金に比べて高い結晶化温度を
示すため、高耐熱性を有する新しいタイプのアモルファ
ス合金として高強度、高耐蝕性を要する構造材料、化学
材料等の分野への応用が期待されている。しかしなが
ら、Ni−半金属系アモルファス合金は、アモルファス
形成能が小さいために、得られるアモルファス合金形状
が薄帯状、フィラメント状、粉粒体状に限られており、
一般的な工業材料へ応用できる寸法を有しているとは言
えなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
Ni−Nb−P系合金組成をNi−Nb−(Cr,M
o)−P−B系へ変更することにより、原子寸法比をよ
り連続的に変化させ、かつ負の混合熱を増大させること
により3つの経験則の満足度を高めることを試みた。そ
の結果、Ni−Nb−P系にBの添加によりアモルファ
ス合金が得られ、特に、Ni−Nb−P系にCr,M
o,およびBの同時添加が過冷却液体領域を50K以上
にし、過冷却液体領域の最大値は64Kに達することを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、式:Ni80-w-x-y
w Crx Moy 20-zz [ただし、式中のw,x,
y,zは原子比率であり、0.1≦w≦10,0≦x≦
20,0≦y≦15,4≦z≦6]で示される組成を有
する高強度・高耐蝕性Ni基アモルファス合金を提供す
るものである。また、本発明は、式:Ni80-w-x-yNb
w Crx Moy 20-zz [ただし、式中のw,x,
y,zは原子比率であり、0.1≦w≦10,4≦x≦
18,3≦y≦12,4≦z≦6]で示される組成を有
する高強度・高耐蝕性Ni基バルクアモルファス合金を
提供するものである。w,x,yは、それぞれ、より好
ましくは、3≦w≦7,5≦x≦15,5≦y≦10で
ある。さらに、本発明は、特に、過冷却液体領域が50
K以上であることを特徴とする上記の高強度・高耐蝕性
Ni基バルクアモルファス合金を提供するものである。
【0009】なお、本明細書中の「過冷却液体領域」と
は、毎分40℃の加熱速度で示差走査熱量分析を行うこ
とにより得られるガラス遷移温度Tgと結晶化温度Tx
の差ΔTx(=Tx−Tg)で定義される。「過冷却液
体領域」ΔTxの値は、加工性を示す数値である。
【0010】図1は、Ni75-x-yNb5 Crx Moy
164 アモルファス合金のΔTxの組成依存性を示す。
この図は、下記の図2および図3に示されるDSC曲線
に基づき求めたものである。50Kを超える大きなΔT
xが4〜18原子%Crおよび3〜12原子%Moの組
成範囲で得られる。より好ましい範囲は5〜15原子%
Crおよび5〜10原子%Moの組成範囲である。ま
た、ΔTxの値は、P/Bが4(16%P/4%B)か
ら2.3(14%P/6%B)の組成範囲ではほとんど
変わらない。
【0011】メルトスピンしたNi80-w-x-yNbw Cr
x Moy 20-zz [ただし、0.1≦w≦10,0≦
x≦20,0≦y≦15,4≦z≦6]合金は、全組成
範囲で結晶性を示さず、アモルファス相の形成を確認し
た。さらに、ΔTxが50Kを超える上記の限定された
組成範囲では銅鋳型鋳造法によりバルクアモルファス合
金を容易に形成できることを確かめた。Nbの0.1〜
10原子%の添加はNi合金のガラス形成能を感知でき
るほどは低下させない。この範囲外では、ガラス形成能
が乏しい。より好ましい、Nbの含有量は3〜7原子%
である。
【0012】図2は、式:Ni75-x-yNb5 Crx Mo
y 20-zz において、Bの原子%z=4、Crの原子
%x=15、すなわち、Ni60-yNb5 Cr15Moy
16 4 の組成の合金をメルトスピンしたアモルファス合
金のDSC曲線を示す。Moの原子%yを0原子%、5
原子%、10原子%とした各合金は、矢印で示す温度の
ガラス遷移、続いて過冷却液体領域、次いで結晶化を示
した。
【0013】TgとTxは、Mo含有量の増加に伴い、
700Kから745Kおよび747Kから787Kの範
囲でそれぞれ増加する。しかしながら、TgおよびTx
の間の差によって規定される過冷却液体領域の温度間隔
は、Moが0原子%(y=0)では45Kであり、Mo
が5原子%(y=5)で最大の55Kを示し、次いで、
Moが10原子%(y=10)では40Kに低下する。
Moが15原子%(y=15)では、明瞭な過冷却液体
領域は観察されない。
【0014】図3に示すように、Crの原子%xを0、
5、10、15、20とした各合金のDSC曲線に見ら
れるように、x=0〜20の全ての合金が、明瞭なガラ
ス遷移と過冷却液体領域を示す。
【0015】ΔTxは,5原子%のCrの添加によっ
て、46Kから55Kへ増大し、15原子%までのCr
の濃度範囲ではほぼ一定で、次いでCr含有量が20原
子%へ増大すると著しく減少する。0〜15原子%のC
r濃度範囲では、TgとTxに大きな変化はない。
【0016】本発明のNi基合金は、4種以上の元素か
らなる多成分系である。原子寸法は、Nb>Mo>Cr
>Ni>P>Bの順で規則的に小さくなり、主成分元素
の原子寸法比はNb/Niで1.14、Ni/Pで1.
15、P/Bで1.21である。さらに、成分元素の全
ての原子対は負の混合熱をもつ。結論として、本発明の
Ni基合金は3つの経験則を満たす。
【0017】本発明のNi基バルクアモルファス合金の
ガラス遷移温度(Tg)および過冷却液体領域ΔTx
(=Tx−Tg)は、Pが16原子%、Bが4原子%の
合金でそれぞれ703Kおよび50Kであり、Pが14
原子%、Bが6原子%の合金でそれぞれ701Kおよび
61Kである。結晶化は、Ni,Ni3 P,Ni3 B,
Ni6 Mo2 3 ,Cr3 PおよびCr0.75Ni0.25
の6つの結晶相がほぼ同時に析出する一段発熱反応によ
り生じる。6つの結晶相が同時に析出する結晶化反応の
ための長範囲な原子再配列の必要性が、本発明のNi基
合金の大きなガラス形成能、すなわち過冷却液体の高い
安定性の原因であると推察される。バルクおよびリボン
状アモルファス合金間での熱的安定性の差は見られな
い。
【0018】本発明のNi基バルクアモルファス合金
は、例えば、Ni65Nb5 Cr5 Mo 5 146 合金
で、2760MPaの高い引張破壊強度(σf),10
3GPaのヤング率(E)、2.8%の破断伸び(ε
f)および880のビッカース硬さ(Hv)を示す。降
伏伸び(εy)〜9.8Hv/3Eおよびεf=σf/
Eの比は、対応する単ロールアモルファスリボンの値と
ほぼ同じである。
【0019】本発明のNi基アモルファス合金は、公知
のアモルファス合金と同様、溶融状態から公知の片ロー
ル法、双ロール法、回転液中紡糸法、アトマイズ法等の
種々の方法で冷却固化させ、薄帯状、フィラメント状、
粉粒体状のアモルファス固体を得ることができる。ま
た、本発明のNi基アモルファス合金は、大幅にアモル
ファス形成能が改善されているため、上述の公知の製造
方法のみならず、好ましくは、溶融合金を金型に充填鋳
造することにより任意の形状のバルクアモルファス合金
を得ることができる。
【0020】例えば、代表的な金型鋳造法においては、
合金を石英管中でアルゴン雰囲気中で溶融した後、溶融
合金を噴出圧0.5〜3.0kg/cm2 で銅製の金型
内に充填凝固させることによりバルクアモルファス合金
塊を得ることができる。さらには、アーク溶解法、石英
管水焼き入れ法、ダイカストキャスティング法およびス
クイズキャスティング法等の製造方法を適宜用いること
もできる。
【0021】本発明の合金は、例えば、強度と耐摩耗性
が要求される小型精密機器の部品および耐蝕性が要求さ
れる配管等に適する特性を有している。粉末形態で得ら
れた本発明の合金粉末あるいは粉末状以外の形態で得ら
れた合金を粉末化したものを成型用型に充填し、焼結す
る方法により特定の形状の部品を製造することもでき
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1〜4 Nb,Cr,Moの純金属、Ni−Pプレアロイおよび
純結晶Bの混合物をAr雰囲気中でアーク溶解すること
により下記の組成のNi基合金のプレアロイインゴット
を調製した。 実施例1・・・Ni65Nb5 Cr5 Mo5 164 実施例2・・・Ni65Nb5 Cr5 Mo5 146 実施例3・・・Ni55Nb5 Cr15Mo5 164 プレアロイインゴットから円柱材を銅鋳型鋳造法により
製造した。銅鋳型の内部空隙は、長さは約45mmで一
定であり、直径は1.0mmまたは1.5mmとした。
【0023】また、実施例4、実施例5として、実施例
1、実施例2とそれぞれ同じ組成のプレアロイインゴッ
トをメルトスピンしてリボンを作成した。アモルファス
構造は、X線回折法および光学顕微鏡により観察した。
熱的安定性は、0.67K/sの加熱速度で示差走査熱
量分析を用いて評価した。結晶化した構造は、X線回折
法および透過電子顕微鏡によって観察した。機械的性質
は室温で4.4×10-4-1の歪み速度でインストロン
型試験機を用いて測定した。破断面は走査電子顕微鏡で
観察した。
【0024】図4の(a)は、実施例1の円柱材(直径
1mm、長さ45mm)、同じく(b)は実施例2の円
柱材(直径1mm、長さ45mm)の形状と外観を示
す。円柱材は良好な金属光沢を有している。結晶相の析
出に基づく表面のでこぼこはもちろん、ガスの混入に基
づく空隙も円柱材の外面に見られない。
【0025】図5は、実施例1、実施例2、実施例3の
各円柱材のX線回折パターンを示す。実施例1、実施例
2のCrを5原子%含有する合金は、結晶のピークのな
い広いピークから明らかなようにアモルファス相のみか
らなり、一方、実施例3のCrを15原子%含有する合
金は、アモルファス相と結晶相とからなる。
【0026】図6は、実施例1および実施例2の円柱材
のDSC曲線を示す。これらのバルクアモルファス合金
は、ガラス遷移、次いで過冷却液体領域、そして結晶化
の一連の相遷移を示す。870Kから890Kの範囲に
発熱の小さなピークが見られるが、結晶化は過冷却液体
領域からの鋭い単一の発熱ピークを通して生じる。
【0027】図7は、実施例2の円柱材で直径1.5m
m(イ)および1.0mm(ロ)および実施例4のメル
トスピンした合金リボンのX線回折パターンを示す。
(イ)の円柱材は、アモルファス、Ni,Ni3 B,N
8 Mo2 3 およびCr0.75Ni0.25P相の混合構造
からなっているが、これらの結晶相の合計体積分率は小
さい。
【0028】図8は、実施例2の(イ)、(ロ)の円柱
材および実施例4のリボン材のDSC曲線を示す。円柱
材は、明瞭なガラス遷移と、その後の過冷却液体領域、
次いで結晶化を示す。しかしながら、Tg,Tx,およ
びΔTxは、リボン材よりは小さい。第1段階発熱反応
のための結晶化熱の変化から、実施例2の(イ)の円柱
材の結晶相の体積分率は約14%であると算出された。
【0029】図9に、実施例2の円柱材とメルトスピン
したリボン材の典型的な引張応力−歪曲線を示す。引張
破断強度(σf)、ヤング率(E)、および弾性伸(ε
f)を含む全伸は、実施例2の円柱材では、それぞれ、
2760MPa,103GPa,および2.8%、リボ
ン材では、それぞれ、2720MPa,102GPa,
および2.8%であり、機械的性質については明瞭な差
はないことを示している。円柱材のビッカース硬さは、
Hv880であり、ゆえに9.8Hv/3Eおよびσf
/Eはそれぞれ、0.0282と0.0262である。
これらの比は、良好な延性をもつ他のアモルファス合金
のこれまでの値とほぼ同様である。
【0030】表1にまとめたように、Bを4原子%含有
する円柱材でも同様な良好な機械的性質、すなわち、2
690MPaの引張破断強度σf、95GPaのヤング
率Eおよび2.8%の弾性伸εfが得られた。
【0031】
【表1】
【0032】表1にまとめたように、本発明のNi基バ
ルクアモルファス合金は、Ni−Si−BおよびNi−
P−B系の他のNi基アモルファス合金リボンおよび他
の通常のNi基結晶合金と比較して、Nb,Cr,およ
びMoの溶解によって、σf、E、およびHvが他のN
i基アモルファス合金よりも大きな値を示した。σfと
HvはNi基結晶合金(モネルメタル)のそれらよりも
約4倍大きいことが特筆される。
【0033】図10は、実施例2の円柱材の引張破断面
を示す光学顕微鏡写真である。この写真により実証して
いるように、ほぼ全破断面領域は引張荷重の方向に対し
て約45度に傾いており、破断が剪断破断モードによっ
て起こることを明らかに示している。さらに、破断面
は、よく広がった木目パターンからなる。引張破断モー
ドの特徴は、La基合金、Zr基合金、およびPd基合
金のような延性を有するアモルファス合金と同様であ
る。破断モードから証明されるとおりNi基バルクアモ
ルファス合金の良好な延性は、単一軸引張応力条件にお
いてさえ、メルトスピンしたアモルファスリボンと同様
な良好な機械的性質を与える。
【0034】図11は、実施例1〜5の合金と比較のた
めのステンレス鋼SUS304とSUS306を大気中
で298Kの1M塩酸溶液中で測定した定電位分極曲線
である。各実施例のNi基アモルファス合金は、1M塩
酸溶液中でいずれも不働態化している。また、1000
mVの高電位まで分極しても孔食が発生しない優れた耐
蝕性を示していることが明らかである。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、バルク
アモルファス合金を形成できる高強度・高耐蝕性をもつ
新規なNi基アモルファス合金を提供するものであり、
Ni基アモルファス合金の構造材料、化学材料等の分野
への実用化に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni75-x-yNb5 Crx Moy 164 アモル
ファス合金のΔTxの組成依存性を示す組成図である。
【図2】Ni60-yNb5 Cr15Moy 164 (y=
0,5,10,15)の組成の合金をメルトスピンした
アモルファス合金のDSC曲線図である。
【図3】Ni70-xNb5 Crx Mo5 164 (x=
0,5,10,15,20)の組成の合金をメルトスピ
ンしたアモルファス合金のDSC曲線図である。
【図4】(a)は、実施例1の円柱材、(b)は、実施
例2の円柱材の形状と外観を示す図面代用写真である。
【図5】実施例1、実施例2、実施例3の各円柱材のX
線回折パターン図である。
【図6】実施例1および実施例2の円柱材のDSC曲線
図である。
【図7】実施例2の円柱材で直径1.5mm(イ)およ
び1.0mm(ロ)および実施例4のメルトスピンした
合金リボンのX線回折パターン図である。
【図8】実施例2の(イ)、(ロ)の円柱材および実施
例4のリボン材のDSC曲線図である。
【図9】実施例2の円柱材とメルトスピンしたリボン材
の引張応力−歪曲線図である。
【図10】実施例2の円柱材の引張破断面を示す図面代
用光学顕微鏡写真である。
【図11】実施例1〜5の合金と比較のためのステンレ
ス鋼SUS304とSUS306の1M塩酸溶液中で測
定した定電位分極曲線図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式:Ni80-w-x-yNbw Crx Moy
    20-zz [ただし、式中のw,x,y,zは原子比率で
    あり、0.1≦w≦10,0≦x≦20,0≦y≦1
    5,4≦z≦6]で示される組成を有する高強度・高耐
    蝕性Ni基アモルファス合金。
  2. 【請求項2】 式:Ni80-w-x-yNbw Crx Moy
    20-zz [ただし、式中のw,x,y,zは原子比率で
    あり、0.1≦w≦10,4≦x≦18,3≦y≦1
    2,4≦z≦6]で示される組成を有する高強度・高耐
    蝕性Ni基バルクアモルファス合金。
  3. 【請求項3】 過冷却液体領域ΔTxが50K以上であ
    ることを特徴とする請求項2記載の高強度・高耐蝕性N
    i基バルクアモルファス合金。
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