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JP2001044943A - 光バスシステム装置 - Google Patents

光バスシステム装置

Info

Publication number
JP2001044943A
JP2001044943A JP11213723A JP21372399A JP2001044943A JP 2001044943 A JP2001044943 A JP 2001044943A JP 11213723 A JP11213723 A JP 11213723A JP 21372399 A JP21372399 A JP 21372399A JP 2001044943 A JP2001044943 A JP 2001044943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
bus
transmission
buses
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11213723A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Hamada
勉 浜田
Tadashi Takanashi
紀 高梨
Shinobu Koseki
忍 小関
Takeshi Kamimura
健 上村
Keiji Fujimagari
啓志 藤曲
Masao Funada
雅夫 舟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP11213723A priority Critical patent/JP2001044943A/ja
Publication of JP2001044943A publication Critical patent/JP2001044943A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光/電気および電気/光の変換を行うことな
く、2つの光バス間の通信を行うことができるととも
に、多重伝送の多重度を上げることなく、それぞれの光
バス内の通信と、それぞれの光バス間の通信を、同時に
行うことができるようにする。 【解決手段】 光バス1にはモジュールM11,M12
…M1nを接続し、光バス2にはモジュールM21,M
22…M2mを接続する。モジュールM11,M12…
M1n、およびモジュールM21,M22…M2mは、
それぞれ発光素子および受光素子を備えて光信号を送受
信できるものである。光バス1と光バス2は、光/電気
および電気/光の変換を行うことなく、光伝送路3によ
って接続する。光伝送路3には、その伝送チャネルを設
定するチャネル設定部4を設ける。チャネル設定部4
は、多重伝送方式に応じて、波長フィルタや偏光フィル
タなどによって構成する。光バス1および2の伝送チャ
ネルをチャネル1,2の2チャネルとして、チャネル1
を光バス1,2間の通信用に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光バスシステム
の特に複数の光バスを接続して光バスを拡張した装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】LSI(半導体集積回路)のデータ処理
速度が飛躍的に速くなったことに伴って、LSIを実装
する配線基板(回路基板)にも信号伝送能力の向上が求
められている。信号処理装置の装置内または装置間の信
号伝送手段は、複数チャネルのバスを用いた並列アーキ
テクチャ構成とするのが一般的であり、パーソナルコン
ピュータやワークステーションにおいても、ALU、レ
ジスタ、タイマー/カウンタ、ROM、RAMなどの機
能ブロックを16〜64チャネルのバスによって結合し
ている。
【0003】しかし、並列アーキテクチャは多数の配線
および接続コネクタを必要とする。そのため、配線の多
層化や微細化によって、さらなる並列化が進められ、バ
スの伝送能力の向上が計られてきたが、配線間容量や配
線抵抗に起因する信号遅延や伝送波形の歪みによって、
配線の多層化や微細化も限界に達しつつある。また、動
作速度の上昇による電磁ノイズ(EMI:Electr
omagneticInterference)も大き
な問題となる。そのため、信号処理装置の処理能力が配
線基板上のバスの伝送能力によって制限されてしまうこ
とが、しばしばある。
【0004】この電気式バスの限界を打破するために、
光インターコネクションと呼ばれるシステム内の光接続
技術が考えられている。光インターコネクションとして
も、『内田禎二、第9回回路実装学術講演大会、15C
01,pp.201〜202』、『H.Tomimur
o,et al.,“Packaging Techn
ology for Optical Interco
nnects”,IEEE Tokyo,No.33,
pp.81〜86,1994』、『和田修、エレクトロ
ニクス1993年4月号、pp.52〜55』などに記
載されているように、システムの構成内容によって様々
な形態が提案されている。
【0005】また、高速の演算処理を行うために、複数
のCPU(プロセッサ)を並列に動作させる並列処理装
置も種々提案されている。従来の並列処理装置として
は、複数のCPUが共通バスシステムに接続され、同じ
く共通バスシステムに接続されたメモリ群を複数のCP
Uで共有する方式がある。この共有バスシステムは、共
有バス、この共有バスに接続された機器から出される共
有バスへのアクセス要求を調停してアクセスを許可する
アービタ回路、および共有メモリに対するデータ入出力
を行う機器などを含んで構成される。
【0006】また、システムに拡張性を持たせるため
に、複数のバスをブリッジで接続する方式も考えられて
いる。これは、複数のモジュールが接続された複数のバ
スを接続するものである。複数のバスをカスケード式に
接続することも可能である。
【0007】特開平3−204761号には、共有バス
システムとして、複数のCPUを有するシステムや階層
型マルチプロセッサシステムに用いられるバス接続装置
が示されている。このバス接続装置は、各プロセッサか
らの他のプロセッサに対するアクセス要求を検出する手
段、検出されたアクセス要求に応じて各プロセッサ間を
複数のバスによって接続する手段、および各バスの使用
頻度を検出する手段を有し、使用頻度が所定値以上のバ
スを多重化することによって、複数のタスクを同時に処
理するものである。
【0008】また、特開平4−124751号には、シ
ングルバスに接続されている伝送装置と二重化バスに接
続されている伝送装置との間でデータを伝送するデータ
伝送システムが示されている。このデータ伝送システム
は、シングルバスに接続されている伝送装置から伝送さ
れるデータを送受信するシングルバス伝送回路と、二重
化バスに接続されている伝送装置から伝送されるデータ
を送受信する二重化バス伝送回路と、シングルバス伝送
回路および二重化バス伝送回路の一方からデータを中継
しているとき、他方からのデータ中継の中断を判定する
データ中継判定手段とを有し、シングルバスから伝送さ
れるデータおよび二重化バスから伝送されるデータの先
着順に当該データが正常か否かを判断して、データが正
常に受信された場合に当該データを伝送するもので、シ
ングルバスおよび二重化バスのデータ伝送のためにアプ
リケーションソフトを必要としないで、データを迅速に
伝送することができる。
【0009】しかしながら、上記のいずれの方法におい
ても、電気式バスによってシステムを構成する限り、あ
る時間に一つのバス上でデータを伝送できるのは一対の
信号処理装置のみであり、時分割多重伝送などの多重伝
送方法を用いても、データ処理の高速化には限界があ
る。また、多重バスシステムを用いても、モジュール間
の1対1の通信が多重に実行されるだけであり、多重化
のためには複数のバスを設ける必要がある。
【0010】これに対して、上述した光接続技術を用い
るものとして、特開平6−291749号には、SCS
IやGPIBなどの半二重方式のバスを光ファイバーに
よる全二重方式の伝送路で接続する方法が示されてい
る。この方法では、中継伝送路に接続される中継装置内
に制御回路を設けて、バス側での信号状態に応じて、バ
ス側から中継伝送路側への伝送経路の遮断/解除を制御
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した特開
平6−291749号の方法では、バスを結合するため
に、バス間を接続する中継装置が必要となる。しかしな
がら、光バス同士の接続に中継装置を設けて、中継装置
で光信号を一旦、電気信号に変換し、さらにその電気信
号を光信号に変換すると、中継装置で信号の遅延を生
じ、かつEMCノイズが増大するとともに、光/電気お
よび電気/光の変換のための素子が必要となって回路規
模が大きくなるという問題がある。
【0012】しかも、複数の光バスを接続する場合に
は、それぞれの光バス内の通信と、それぞれの光バス間
の通信とを、どのように制御して行うかが問題となる
が、特開平6−291749号には、この点につき何も
記載されてなく、特開平6−291749号の方法で
は、光バス内の通信と光バス間の通信を同時に行うこと
ができず、複数のタスクを同時に処理することができな
いという問題がある。
【0013】複数の光バスを接続する場合、図16に示
すように、モジュールM11,M12…M1nが接続さ
れる光バス1と、モジュールM21,M22…M2mが
接続される光バス2とを、単純に光伝送路3で接続する
と、中継装置がないため、光バス1と光バス2が一つの
バスに繋がってしまい、光バス1と光バス2を独立に制
御できなくなってしまう。
【0014】すなわち、光バス1と光バス2が独立した
バスの場合には、光バス1内の例えばモジュールM1
1,M13間の通信と、光バス2内の例えばモジュール
M21,M24間の通信とを、同時に行うことができる
が、光バス1と光バス2が一つのバスに繋がった場合に
は、多重伝送を用いないと、モジュールM11,M13
間の通信と、モジュールM21,M24間の通信とを、
同時に行うことができなくなる。
【0015】また、多重伝送を用いる場合でも、多重度
を上げなければならない。すなわち、光バス1と光バス
2が一つのバスに繋がった場合には、例えば、光バス1
内のモジュールM11,M13間の通信、光バス2内の
モジュールM21,M24間の通信、および光バス1,
2のモジュールM12,M23間の通信の、3つの通信
を同時に行うには、多重度を3以上にしなければならな
い。
【0016】光の多重伝送方式としては、波長多重伝
送、時分割多重伝送、振幅多重伝送、偏光多重伝送など
や、それらを組み合わせたものが考えられるが、多重伝
送を用いると、多重度に応じて、発光素子や発光素子駆
動回路、多重化された信号を分離するための素子または
回路などを設けなければならず、多重伝送を実現するこ
とは、必ずしも容易ではない。
【0017】したがって、複数の光バスを接続する場合
には、多重伝送の多重度を上げることなく、光バス内の
通信と光バス間の通信を同時に行うことができることが
望ましい。
【0018】そこで、この発明は、光/電気および電気
/光の変換を行うことなく、したがって信号の遅延を生
じることなく、2つの光バス間の通信を行うことができ
るとともに、多重伝送の多重度を上げることなく、光バ
ス内の通信と光バス間の通信を同時に行うことができる
ようにしたものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の光バスシステ
ム装置は、光信号を送受信するモジュールを複数接続で
き、複数の伝送チャネルによって光伝送可能な第1の光
バスと、光信号を送受信するモジュールを複数接続で
き、少なくとも一つの伝送チャネルによって光伝送可能
な第2の光バスと、前記第1の光バスの光伝送可能な複
数の伝送チャネルのうちの、前記第2の光バスの光伝送
可能な伝送チャネルである少なくとも一つのチャネルに
よって、前記第1、第2の光バス間で光信号を伝送させ
る光伝送路と、を備えるものとする。
【0020】この場合、前記第2の光バスも、複数の伝
送チャネルによって光伝送可能なものとすることがで
き、さらに、その場合には、前記光伝送路は、前記第1
および第2の光バスの光伝送可能な複数の伝送チャネル
中の、固定された一つまたは複数のチャネルによって、
前記第1、第2の光バス間で光信号を伝送させるものと
することができる。
【0021】
【作用】上記のように構成した、この発明の光バスシス
テム装置においては、光/電気および電気/光の変換を
行うことなく、したがって信号の遅延を生じることな
く、2つの光バス間の通信を行うことができるととも
に、多重伝送の多重度を上げることなく、光バス内の通
信と光バス間の通信を同時に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】〔第1の実施形態…図1〕図1
は、この発明の光バスシステム装置の第1の実施形態を
示す。
【0023】この実施形態の光バスシステム装置は、光
バス1および2を備え、光バス1にはn個のモジュール
M11,M12…M1nが接続され、光バス2にはm個
のモジュールM21,M22…M2mが接続される。
【0024】光バス1および2の光伝送媒体は、光伝送
が可能であれば特に限定されず、光ファイバーカプラを
用いたもの、シート状の光導波路を用いたもの、または
自由空間伝搬を用いたもの、などとすることができる。
【0025】モジュールM11,M12…M1n、およ
びモジュールM21,M22…M2mは、それぞれCP
Uやメモリなどであり、それぞれ発光素子および受光素
子を備えて光信号を送受信できるものである。
【0026】光バス1と光バス2は、受光素子および発
光素子を用いることなく、すなわち光/電気および電気
/光の変換を行うことなく、光伝送路3によって接続す
る。光伝送路3も、光伝送が可能であれば特に限定され
ず、光ファイバーを用いたもの、光導波路を用いたも
の、または自由空間伝搬を用いたもの、などとすること
ができる。
【0027】光伝送路3には、その伝送チャネルを設定
するチャネル設定部4を設ける。チャネル設定部4は、
後述するように、多重伝送方式に応じて、波長フィル
タ、光スイッチ、光スイッチング素子、偏光フィルタな
どによって構成する。
【0028】光バス1では、モジュールM11,M12
…M1n間がバス接続であるため、あるモジュールから
発光された信号光を他のモジュールで受光する場合、受
光強度は最大でも発光強度の1/nとなってしまう。同
様に光バス2でも、モジュールM21,M22…M2m
間がバス接続であるため、あるモジュールから発光され
た信号光を他のモジュールで受光する場合、受光強度は
最大でも発光強度の1/mとなってしまう。そのため、
光バス1と光バス2を単純に接続すると、例えば、モジ
ュールM11から発光された信号光をモジュールM24
で受光する場合、受光強度は最大でも発光強度の1/m
×nとなって、光バス2内で光伝送する場合の1/nと
なってしまう。
【0029】この受光強度の低下を回避するため、光バ
ス1と光バス2の接続は、例えば、後述する具体例に示
すような1対1の接続とする。
【0030】この実施形態では、光バス1および2を、
それぞれ多重伝送可能にするとともに、光バス1,2間
の通信用のチャネルを特定のチャネルに固定しない。多
重伝送の方式は、光の多重伝送方式であれば、波長多重
伝送、時分割多重伝送、振幅多重伝送、偏光多重伝送な
どの、いずれでもよい。さらに、これらの多重伝送方式
を組み合わせてもよい。
【0031】一例として、光バス1および2の伝送チャ
ネルをチャネル1,2の2チャネルとする。この場合、
例えば、モジュールM11がモジュールM14との間で
通信を行うには、光バス1内でチャネル1を獲得して、
チャネル1によって通信を行う。このとき同時に、光バ
ス1内のモジュールM12が光バス2内のモジュールM
21との間で通信を行うには、空いているチャネル2を
獲得して、チャネル2によって通信を行う。さらに、こ
のとき同時に、モジュールM22がモジュールM24と
の間で通信を行うには、光バス2内でチャネル1を獲得
して、チャネル1によって通信を行う。
【0032】このようにして、この実施形態では、2チ
ャネルの伝送チャネルによって、光バス1内の通信、光
バス2内の通信、および光バス1,2間の通信を同時に
行うことができる。
【0033】波長多重伝送方式の場合には、ある波長λ
1をチャネル1とし、他の波長λ2をチャネル2とし
て、チャネル設定部4は、波長フィルタによって、チャ
ネル1,2のいずれを光バス1,2間の通信用とするか
に応じて、λ1またはλ2の波長の信号光のみを通過さ
せるものとする。
【0034】時分割多重伝送方式の場合には、クロック
に同期させて、ある時間タイミングT1をチャネル1と
し、他の時間タイミングT2をチャネル2として、チャ
ネル設定部4は、光スイッチによって、チャネル1,2
のいずれを光バス1,2間の通信用とするかに応じて、
T1またはT2の時間タイミングでのみ光信号を通過さ
せるものとする。
【0035】振幅多重伝送方式の場合には、ある閾値A
th以下の振幅をチャネル1とし、閾値Athを超える
振幅をチャネル2として、チャネル設定部4は、VST
EPのような光スイッチング素子によって、チャネル
1,2のいずれを光バス1,2間の通信用とするかに応
じて、閾値Ath以下の振幅または閾値Athを超える
振幅の光信号のみを通過させるものとする。
【0036】偏光多重伝送方式の場合には、ある偏光方
向D1をチャネル1とし、他の偏光方向D2をチャネル
2として、チャネル設定部4は、偏光フィルタによっ
て、チャネル1,2のいずれを光バス1,2間の通信用
とするかに応じて、D1またはD2の偏光方向の信号光
のみを通過させるものとする。
【0037】〔第2の実施形態…図2〕図2は、この発
明の光バスシステム装置の第2の実施形態を示す。
【0038】この実施形態では、光バス1および2を、
それぞれ多重伝送可能にするとともに、光バス1,2間
の通信用のチャネルを特定のチャネルに固定する。その
他は、後述のようにチャネル設定部4を除いて、第1の
実施形態と同じである。
【0039】第1の実施形態のように光バス1,2間の
通信用のチャネルを特定のチャネルに固定しない場合に
は、光バスの使用効率が低下する場合がある。例えば、
光バス1および2の伝送チャネルがチャネル1,2の2
チャネルである光バスシステムにおいて、光バス1内の
モジュールM12が光バス2内のモジュールM21と通
信を行いたい場合、光バス1の伝送チャネルにはチャネ
ル2しか空きがなく、しかもそのチャネル2はすでに光
バス2内の通信に使用されているときには、モジュール
M12は伝送チャネルが空くまで通信を待たなければな
らない。
【0040】これに対して、第2の実施形態のように光
バス1,2間の通信用のチャネルを特定のチャネルに固
定する場合には、光バス1,2間の通信の要求が同時に
存在しない限り、光バス1内の通信、光バス2内の通
信、および光バス1,2間の通信を常に同時に行うこと
ができ、光バスの使用効率を上げることができる。
【0041】一例として、光バス1および2の伝送チャ
ネルをチャネル1,2の2チャネルとして、チャネル1
を光バス1,2間の通信用に設定する。この場合には、
例えば、チャネル2によってモジュールM11,M14
間で通信を行い、かつチャネル2によってモジュールM
22,M24間で通信を行っているとき、同時に、チャ
ネル1によってモジュールM12,M21間で通信を行
うことができる。
【0042】この例では、波長多重伝送方式の場合に
は、チャネル設定部4は、波長フィルタによって、チャ
ネル1に対応する波長の信号光のみを通過させるものと
する。時分割多重伝送方式の場合には、チャネル設定部
4は、光スイッチによって、チャネル1に対応する時間
タイミングでのみ光信号を通過させるものとし、振幅多
重伝送方式の場合には、チャネル設定部4は、光スイッ
チング素子によって、チャネル1に対応する振幅の光信
号のみを通過させるものとし、偏光多重伝送方式の場合
には、チャネル設定部4は、偏光フィルタによって、チ
ャネル1に対応する偏光方向の信号光のみを通過させる
ものとする。
【0043】〔調停方法の第1の例…図3〕図3は、こ
の発明の光バスシステム装置における調停方法の第1の
例を示す。光バスシステム装置のバス構成は、上述した
第1または第2の実施形態に示したものである。
【0044】この例では、光バス1に接続されたモジュ
ールM11,M12…M1nが、バス内調停部11に接
続され、光バス2に接続されたモジュールM21,M2
2…M2mが、バス内調停部12に接続されるととも
に、バス内調停部11および12がバス間調停部13に
接続され、バス間調停部13によってチャネル設定部4
が制御される。
【0045】モジュールM11,M12…M1nはバス
内調停部11に、モジュールM21,M22…M2mは
バス内調停部12に、それぞれバス要求信号として、送
信元モジュール番号、送信先モジュール番号、要求優先
度および要求フラグを送信する。送信先モジュール番号
は、複数指定できるようにする。
【0046】バス内調停部11,12は、そのバス要求
信号を受けて、送信先競合の有無や要求の優先度に応じ
て要求を選択して、チャネルを割り当て、調停結果の信
号として、送信元モジュール番号、送信先モジュール番
号、および割り当てチャネル番号などを、送信元のモジ
ュールに送信する。バス内調停部11,12は、同時に
要求のあった複数のモジュールに、それぞれチャネルを
割り当てることができるものとする。
【0047】光バス1,2間の通信の要求があった場合
には、要求元のバス内調停部11または12は、その要
求をバス間調停部13に送信する。バス間調停部13
は、その要求を受けて、要求先のバス内調停部12また
は11に、バス要求信号として、送信元モジュール番
号、送信先モジュール番号、要求優先度および要求フラ
グを送信する。
【0048】要求先のバス内調停部12または11は、
そのバス要求信号を受けて、要求の選択とチャネルの割
り当てを行い、調停結果の信号として、送信元モジュー
ル番号、送信先モジュール番号、および割り当てチャネ
ル番号などを、バス間調停部13および送信先のモジュ
ールに送信する。バス間調停部13は、その調停結果の
信号を要求元のバス内調停部11または12に送信し、
要求元のバス内調停部11または12は、その調停結果
の信号を送信元のモジュールに送信する。
【0049】さらに、バス間調停部13は、割り当てチ
ャネル番号をチャネル設定部4に送信し、チャネル設定
部4は、光伝送路3の伝送チャネルを割り当てられたチ
ャネルに設定する。送信元のモジュールは、割り当てら
れたチャネルによってバスサイクルを開始する。
【0050】〔調停方法の第2の例…図4〕図4は、こ
の発明の光バスシステム装置における調停方法の第2の
例を示す。光バスシステム装置のバス構成は、上述した
第1または第2の実施形態に示したものである。
【0051】この例では、光バス1に接続されたモジュ
ールM11,M12…M1n、および光バス2に接続さ
れたモジュールM21,M22…M2mが、バス調停部
14に接続され、バス調停部14によってチャネル設定
部4が制御される。
【0052】モジュールM11,M12…M1nおよび
モジュールM21,M22…M2mは、バス調停部14
に、それぞれバス要求信号として、送信元モジュール番
号、送信先モジュール番号、要求優先度および要求フラ
グを送信する。送信先モジュール番号は、複数指定でき
るようにする。
【0053】この例では、光バス1内の通信、光バス2
内の通信、および光バス1,2間の通信を含めて、バス
調停部14が、要求の選択とチャネルの割り当てを行
い、調停結果の信号として、送信元モジュール番号、送
信先モジュール番号、およびチャネルを割り当てた場合
には割り当てチャネル番号を、送信元のモジュールに送
信する。
【0054】また、バス調停部14は、光バス1,2間
の通信の要求に対してチャネルを割り当てた場合には、
その割り当てたチャネルの番号をチャネル設定部4に送
信し、チャネル設定部4は、光伝送路3の伝送チャネル
を割り当てられたチャネルに設定する。送信元のモジュ
ールは、割り当てられたチャネルによってバスサイクル
を開始する。
【0055】〔偏光多重伝送と振幅多重伝送を組み合わ
せた多重伝送の例…図5、図6、図7〜図11〕光バス
1,2の多重伝送方法としては、例えば、偏光多重伝送
と振幅多重伝送を組み合わせることができる。その場合
の具体例を、以下に示す。
【0056】(光バス1,2および光伝送路3の具体的
構成)図5および図6は、光バス1,2および図1〜図
4に示した光伝送路3の具体例を示す。
【0057】この例では、光バス1,2は、それぞれ、
光伝送媒体1e,2eの一つの端面に、光バス1,2に
接続される各モジュールに対応させて光入出射部1a〜
1d,2a〜2dを設け、反対側の端面1f,2fに、
接続ポート1g,2gを設けたものとし、接続ポート1
g,2gを互いに対向させて、接続ポート1g,2g間
を、自由空間伝搬を用いた光伝送路3とする。
【0058】光伝送媒体1e,2eとしては、例えば、
PMMA(ポリメチルメタクリレート)からなる透明板
を用いる。光入出射部1a〜1d,2a〜2dは、それ
ぞれ、図では便宜上、光入射部と光出射部を同一に示し
たが、実際には、光入射部と光出射部を別の部分として
幾分ずらして設ける。以後、光入出射部1a〜1d,2
a〜2dは、それぞれ、場合により光入射部を意味し、
場合により光出射部を意味するものとする。
【0059】光入出射部1a〜1dのそれぞれに入射し
た信号光は、後述の光拡散部によって拡散されて、光伝
送媒体1e内を伝搬し、端面1fで反射して、光入出射
部1a〜1dのそれぞれから出射する。同様に、光入出
射部2a〜2dのそれぞれに入射した信号光は、後述の
光拡散部によって拡散されて、光伝送媒体2e内を伝搬
し、端面2fで反射して、光入出射部2a〜2dのそれ
ぞれから出射する。
【0060】図5は、光入出射部1aに入射した信号光
が、光入出射部1aの後述の光拡散部によって光伝送媒
体1e内に拡散されて、端面1fで反射し、光入出射部
1b〜1dから出射して、光バス1内の光伝送が行われ
ると同時に、光入出射部2aに入射した信号光が、光入
出射部2aの後述の光拡散部によって光伝送媒体2e内
に拡散されて、端面2fで反射し、光入出射部2b〜2
dから出射して、光バス2内の光伝送が行われる状態を
示している。
【0061】図6は、光入出射部1dに入射した信号光
が、光入出射部1dの後述の光拡散部によって光伝送媒
体1e内に拡散されて、端面1fで反射し、光入出射部
1a〜1cから出射して、光バス1内の光伝送が行われ
ると同時に、光入出射部1aに入射した信号光が、拡散
されることなく光伝送媒体1e内を進んで、接続ポート
1gに達し、さらに光伝送媒体2eの接続ポート2gの
後述の光拡散部に入射して、光伝送媒体2e内に拡散さ
れ、光入出射部2a〜2dから出射して、光バス1から
光バス2への光伝送が行われる状態を示している。
【0062】なお、光伝送媒体1e,2eとしてPMM
Aを用いる場合、光伝送媒体1e,2e内で光損失を生
じるが、伝送距離が数cm程度で短いため、その損失は
問題にならない。
【0063】(偏光多重伝送の方法)図7は、この例に
おける偏光多重伝送の方法を示す。
【0064】なお、この例は、図4に示した方法によっ
て調停を行い、バス調停部14によって後述の制御を行
う場合であるが、図3に示した方法によって調停を行
い、バス内調停部11または12によって後述の制御を
行うようにしてもよい。
【0065】光バス1,2のそれぞれの光入出射部に接
続される各モジュールには、発光素子駆動回路21およ
び発光素子22を設け、光バス1,2のそれぞれの光入
射部には、光切替部24を設ける。光切替部24は、こ
の例では、偏光方向回転部25と偏光ビームスプリッタ
26によって構成する。各モジュールは、回路基板上に
設ける。
【0066】発光素子駆動回路21によって発光素子2
2が駆動されて、発光素子22から基準の0度の偏光
の、すなわち例えば紙面に垂直な直線偏光の信号光が得
られる。この0度の偏光の信号光は、偏光方向回転部2
5において、バス調停部14からのチャネル設定信号に
よって、0度の偏光のままとされ、または偏光が90度
回転させられる。
【0067】そして、偏光方向回転部25を通じた0度
の偏光の信号光は、図7(A)に示すように、偏光ビー
ムスプリッタ26内を直進して、光バス1,2の対応す
る光入射部の光拡散部28に入射し、光拡散部28によ
って光伝送媒体1e,2e内に拡散されて、端面1f,
2fで反射し、光バス1,2のそれぞれの光出射部から
出射して、図5に示したように光バス1,2内の通信に
供される。
【0068】これに対して、偏光方向回転部25を通じ
て90度の偏光とされた、すなわち例えば紙面に平行な
直線偏光とされた信号光は、図7(B)に示すように、
偏光ビームスプリッタ26内で反射してシフトし、光バ
ス1,2の対応する光入射部の光拡散部28に対してシ
フトした位置に入射して、拡散されることなく光伝送媒
体1e,2e内を進んで、端面1f,2fの接続ポート
1g,2gに達し、図6に示したように光バス1,2間
の通信に供される。
【0069】偏光方向回転部25は、例えば、図8に示
すように、透明電極31,32間にTN(捩じれネマテ
ィック)液晶33を装填して、図8(A)に示すよう
に、透明電極31,32間にOFF電圧が印加されると
きには、図7の発光素子22からの信号光を偏光を回転
させることなく透過させ、図8(B)に示すように、透
明電極31,32間にON電圧が印加されるときには、
発光素子22からの信号光の偏光を90度回転させるも
のとし、バス調停部14からのチャネル設定信号によっ
て、OFF電圧とON電圧を切り替える。
【0070】このように偏光多重伝送する場合には、図
9に示すように、光バス1,2の接続ポート1g,2g
を、それぞれ偏光フィルタ1s,2sおよび光拡散部1
t,2tによって構成し、図7(B)に示した光バス
1,2間の通信用の90度の偏光の信号光が、光バス1
から光バス2に伝送される場合には、図9(A)に示す
ように、その90度の偏光の信号光が、光バス1の接続
ポート1gの偏光フィルタ1sを透過して、光バス2の
接続ポート2gの光拡散部2tに入射することによっ
て、図6に示したように光バス2の光伝送媒体2e内に
拡散されるようにし、図7(B)に示した光バス1,2
間の通信用の90度の偏光の信号光が、逆に光バス2か
ら光バス1に伝送される場合には、図9(B)に示すよ
うに、その90度の偏光の信号光が、光バス2の接続ポ
ート2gの偏光フィルタ2sを透過して、光バス1の接
続ポート1gの光拡散部1tに入射することによって、
光バス1の光伝送媒体1e内に拡散されるようにする。
【0071】(振幅多重伝送の方法)この例における振
幅多重伝送は、各モジュールから送信される信号光の光
強度を多重度に応じた階調数で変えることによって実行
する。この場合、同一の光バスに接続された複数のモジ
ュールから、同時に同一の光強度の信号光が送信されな
いように、バス調停部14からのチャネル設定信号によ
って、振幅多重伝送のチャネルを設定する。
【0072】受信側では、光バス1,2のそれぞれの光
入射部に入射した信号光が重畳された光が、光バス1,
2のそれぞれの光出射部から出射する。各モジュール
は、その重畳された信号光から、バス調停部14からの
チャネル設定信号に基づいて、各チャネルの信号光を分
離し、必要な信号光を検出する。
【0073】具体的に、振幅多重伝送の多重度を2にす
る場合、チャネル1では、信号レベルの0,1に対し
て、信号光強度をL1,H1とし、チャネル2では、信
号レベルの0,1に対して、信号光強度をL2,H2と
する。ただし、H1,H2は互いに異なる強度とする。
【0074】受信される信号光の光強度は、受信される
信号光がチャネル1の信号光のみであるときには、L
1,H1となり、受信される信号光がチャネル2の信号
光のみであるときには、L2,H2となるが、受信され
る信号光がチャネル1の信号光とチャネル2の信号光が
重畳されたものであるときには、L1+L2,L1+H
2,L2+H1,H1+H2となる。
【0075】このL1,L2,L1+L2,H1,H
2,L1+H2,L2+H1,H1+H2の8通りの光
強度から、チャネル1の信号光とチャネル2の信号光を
分離する。L1,L2をH1,H2に比べて無視できる
程度に小さくすれば、L1=L2=0として、0,H
1,H2,H1+H2の4通りの光強度を識別すること
によって、0,H1の光強度のチャネル1の信号光と、
0,H2の光強度のチャネル2の信号光とを分離するこ
とができる。
【0076】信号光の光強度を変える一つの方法では、
図7に示すように、バス調停部14からのチャネル設定
信号によって、発光素子駆動回路21を制御して、発光
素子22の駆動電流を変え、発光素子22の発光強度を
変える。
【0077】また、別の方法として、図10に示すよう
に、上記の発光素子22に代えて、発光素子23aが複
数配列された発光素子アレイ23を用い、バス調停部1
4からのチャネル設定信号によって、発光素子駆動回路
21を制御して、発光素子アレイ23中の発光させる素
子の数を変え、発光素子アレイ23全体の発光強度を変
える。
【0078】受信側では、各モジュールにおいて、光バ
スの対応する光出射部から出射した信号光を、受光素子
によって受光して、図11に示すように、その受光素子
41の出力のアナログ信号をA/Dコンバータ42でデ
ジタル信号に変換し、その変換後のデジタル信号を判別
回路43に供給して、判別回路43において、バス調停
部14からのチャネル設定信号に基づいて、光強度に対
応する信号レベルを読み取って、各チャネルの信号を分
離し、必要な信号を検出する。
【0079】(偏光多重伝送と振幅多重伝送の組み合わ
せ)偏光多重伝送を0度の偏光と90度の偏光の2チャ
ネルとし、振幅多重伝送を上述した具体例のように2チ
ャネルとする場合には、合わせて4チャネルの多重伝送
を実現することができる。
【0080】この場合、0度の偏光の、振幅が小さい信
号光をチャネル1、0度の偏光の、振幅が大きい信号光
をチャネル2、90度の偏光の、振幅が小さい信号光を
チャネル3、90度の偏光の、振幅が大きい信号光をチ
ャネル4とすると、図7(B)および図9に示したよう
に90度の偏光が光バス1,2間の通信用であるので、
チャネル1およびチャネル2を光バス1,2内の通信用
とし、チャネル3およびチャネル4を光バス1,2間の
通信用として、光バス1,2内の通信と光バス1,2間
の通信を同時に行うことができる。
【0081】ただし、この場合、図7では省略したが、
光バス1,2のそれぞれの光出射部に偏光分離手段を設
けて、光出射部から出射した信号光を、チャネル1また
は2の0度の偏光の信号光と、チャネル3または4の9
0度の偏光の信号光とに分離し、各モジュールでは、そ
れぞれの偏光の信号光を、別個の受光素子によって受光
して、それぞれ図11に示したような方法によって、チ
ャネル1の信号とチャネル2の信号を分離するととも
に、チャネル3の信号とチャネル4の信号を分離し、必
要な信号を検出するように構成する。
【0082】〔波長多重伝送と時分割多重伝送を組み合
わせた多重伝送の例…図5、図6、図12〜図15〕光
バス1,2の多重伝送方法としては、例えば、波長多重
伝送と時分割多重伝送を組み合わせることもできる。そ
の場合の具体例を、以下に示す。
【0083】(光バス1,2および光伝送路3の具体的
構成)光バス1,2および図1〜図4に示した光伝送路
3は、上述した偏光多重伝送と振幅多重伝送を組み合わ
せた場合と同様に、図5および図6に示した構成とす
る。
【0084】(波長多重伝送の方法)図12は、この例
における波長多重伝送の方法を示す。
【0085】なお、この例も、図4に示した方法によっ
て調停を行い、バス調停部14によって後述の制御を行
う場合であるが、図3に示した方法によって調停を行
い、バス内調停部11または12によって後述の制御を
行うようにしてもよい。
【0086】光バス1,2のそれぞれの光入出射部に接
続される各モジュールには、発光素子駆動回路21およ
び2個の発光素子22a,22bを設け、光バス1,2
のそれぞれの光入射部には、光切替部24を設ける。光
切替部24は、この例では、上記の発光素子22a,2
2bとプリズム27によって構成する。各モジュール
は、回路基板上に設ける。
【0087】バス調停部14からのチャネル設定信号に
よって、発光素子駆動回路21が制御されて、発光素子
22aからの信号光として、例えば780nmの波長の
信号光が得られるとともに、発光素子22bからの信号
光として、例えば850nmの波長の信号光が得られる
ようにする。
【0088】プリズム27の表面には、多層膜をコート
した波長フィルタを設けて、780nmの波長の光はプ
リズム27内を直進させ、850nmの波長の光はプリ
ズム27内で反射させる。
【0089】これによって、発光素子22aからの78
0nmの波長の信号光は、図12(A)に示すように、
プリズム27内を直進して、光バス1,2の対応する光
入射部の光拡散部28に入射し、光拡散部28によって
光伝送媒体1e,2e内に拡散されて、端面1f,2f
で反射し、光バス1,2のそれぞれの光出射部から出射
して、図5に示したように光バス1,2内の通信に供さ
れる。
【0090】これに対して、発光素子22bからの85
0nmの波長の信号光は、図12(B)に示すように、
プリズム27内で反射してシフトし、光バス1,2の対
応する光入射部の光拡散部28に対してシフトした位置
に入射して、拡散されることなく光伝送媒体1e,2e
内を進んで、端面1f,2fの接続ポート1g,2gに
達し、図6に示したように光バス1,2間の通信に供さ
れる。
【0091】このように波長多重伝送する場合には、図
13に示すように、光バス1,2の接続ポート1g,2
gを、それぞれ波長フィルタ1u,2uおよび光拡散部
1t,2tによって構成し、図12(B)に示した光バ
ス1,2間の通信用の850nmの波長の信号光が、光
バス1から光バス2に伝送される場合には、図13
(A)に示すように、その850nmの波長の信号光
が、光バス1の接続ポート1gの波長フィルタ1uを透
過して、光バス2の接続ポート2gの光拡散部2tに入
射することによって、図6に示したように光バス2の光
伝送媒体2e内に拡散されるようにし、図12(B)に
示した光バス1,2間の通信用の850nmの波長の信
号光が、逆に光バス2から光バス1に伝送される場合に
は、図13(B)に示すように、その850nmの波長
の信号光が、光バス2の接続ポート2gの波長フィルタ
2uを透過して、光バス1の接続ポート1gの光拡散部
1tに入射することによって、光バス1の光伝送媒体1
e内に拡散されるようにする。
【0092】(時分割多重伝送の方法)この例における
時分割多重伝送は、各モジュールから送信される信号光
のクロックに対するタイミングを多重度に応じたタイミ
ング数で変えることによって実行する。この場合、同一
の光バスに接続された複数のモジュールから、同時にク
ロックに対して同一のタイミングで信号光が送信されな
いように、バス調停部14からのチャネル設定信号によ
って、時分割多重伝送のチャネルを設定する。
【0093】受信側では、光バス1,2のそれぞれの光
入射部に入射した信号光が重畳された光が、光バス1,
2のそれぞれの光出射部から出射する。各モジュール
は、その重畳された信号光から、バス調停部14からの
チャネル設定信号に基づいて、各チャネルの信号光を分
離し、必要な信号光を検出する。
【0094】具体的に、時分割多重伝送の多重度を2に
する場合、図14に示すように、チャネル1の信号光
は、クロックの立ち上がりのタイミングで送信され、チ
ャネル2の信号光は、クロックの立ち下がりのタイミン
グで送信されるようにする。
【0095】受信側では、各モジュールにおいて、光バ
スの対応する光出射部から出射した、図14に多重化さ
れた信号光として示すような信号光を、受光素子によっ
て受光して、図15に示すように、その受光素子41の
出力の信号を検出回路44に供給し、検出回路44にお
いて、バス調停部14からのチャネル設定信号に基づい
て、クロックの立ち上がり、または立ち下がりのタイミ
ングにおける信号レベルを読み取って、チャネル1の信
号とチャネル2の信号を分離し、必要な信号を検出す
る。
【0096】(波長多重伝送と時分割多重伝送の組み合
わせ)波長多重伝送を780nmの波長と850nmの
波長の2チャネルとし、時分割多重伝送を上述した具体
例のように2チャネルとする場合には、合わせて4チャ
ネルの多重伝送を実現することができる。
【0097】この場合、780nmの波長の、クロック
の立ち上がりのタイミングの信号光をチャネル1、78
0nmの波長の、クロックの立ち下がりのタイミングの
信号光をチャネル2、850nmの波長の、クロックの
立ち上がりのタイミングの信号光をチャネル3、850
nmの波長の、クロックの立ち下がりのタイミングの信
号光をチャネル4とすると、図12(B)および図13
に示したように850nmの波長が光バス1,2間の通
信用であるので、チャネル1およびチャネル2を光バス
1,2内の通信用とし、チャネル3およびチャネル4を
光バス1,2間の通信用として、光バス1,2内の通信
と光バス1,2間の通信を同時に行うことができる。
【0098】ただし、この場合、図12では省略した
が、光バス1,2のそれぞれの光出射部に波長分離手段
を設けて、光出射部から出射した信号光を、チャネル1
または2の780nmの波長の信号光と、チャネル3ま
たは4の850nmの波長の信号光とに分離し、各モジ
ュールでは、それぞれの波長の信号光を、別個の受光素
子によって受光して、それぞれ図15に示したような方
法によって、チャネル1の信号とチャネル2の信号を分
離するとともに、チャネル3の信号とチャネル4の信号
を分離し、必要な信号を検出するように構成する。
【0099】〔その他の実施形態〕図2に一例を示した
第2の実施形態は、光バス1および2を、それぞれ多重
伝送可能(図2の例では2チャネル)にするとともに、
光バス1,2間の通信用のチャネルを特定のチャネル
(図2の例ではチャネル1)に固定する場合であるが、
光バス1,2間の通信用のチャネルを特定のチャネルに
固定するとともに、一方の光バスのみを多重伝送可能に
してもよい。
【0100】例えば、光バス1に比べて光バス2の使用
頻度が低い光バスシステムにおいて、光バス1の伝送チ
ャネルはチャネル1,2の2チャネルとし、光バス2の
伝送チャネルはチャネル1の1チャネルとして、チャネ
ル1を光バス1,2間の通信用とする。
【0101】この場合、例えば、モジュールM11がモ
ジュールM14との間で通信を行うには、光バス1内で
チャネル2を獲得して、チャネル2によって通信を行
う。このとき同時に、光バス1内のモジュールM12が
光バス2内のモジュールM21と通信を行いたい場合、
光バス2内でチャネル1が空いていれば、チャネル1を
獲得して、チャネル1によって通信を行うことができ
る。また、このとき同時に、モジュールM22がモジュ
ールM24と通信を行いたい場合、光バス2内でチャネ
ル1が空いていれば、チャネル1を獲得して、チャネル
1によって通信を行うことができる。
【0102】すなわち、この例では、光バス1内の通信
と、光バス2内の通信および光バス1,2間の通信のい
ずれか一方とを、同時に行うことができる。
【0103】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、光
/電気および電気/光の変換を行う光バス拡張方法によ
らずに、第1および第2の光バスを接続して、第1、第
2の光バス間の通信を行うことができ、構成が簡単で、
かつ光/電気および電気/光の変換による信号遅延のな
い高速の伝送が可能な、拡張された光バスシステムを実
現することができる。
【0104】また、請求項1,2または3の発明によれ
ば、多重伝送の多重度を上げることなく、第1の光バス
内の通信と、第2の光バス内の通信および第1、第2の
光バス間の通信のいずれか一方とを、同時に行うことが
でき、あるいは、第1の光バス内の通信、第2の光バス
内の通信、および第1、第2の光バス間の通信を、同時
に行うことができ、マルチタスクの実行によってシステ
ム全体のパフォーマンスを向上させることができる。
【0105】請求項4の発明によれば、第1、第2のバ
ス内調停部の調停によって、第1、第2の光バス内の通
信を、それぞれ独立かつ同時に行うことができるととも
に、バス間調停部によって、第1、第2のバス内調停部
による第1、第2の光バス内の調停を変更することな
く、第1、第2の光バス間の通信を行うことができる。
【0106】請求項5の発明によれば、バス調停部が第
1および第2の光バスからの要求を同時に受け付けるこ
とによって、最優先の要求を選択することができ、光バ
スの使用効率を向上させることができる。
【0107】請求項6の発明によれば、光バスによる多
重伝送および光バスの拡張が可能で、しかも光バスの使
用効率が向上した、高速伝送可能な光バスシステムを実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光バスシステム装置の第1の実施形
態を示す図である。
【図2】この発明の光バスシステム装置の第2の実施形
態を示す図である。
【図3】この発明の光バスシステム装置における調停方
法の第1の例を示す図である。
【図4】この発明の光バスシステム装置における調停方
法の第2の例を示す図である。
【図5】第1、第2の光バスおよびこれらを接続する光
伝送路の具体例と光バス内の光伝送の様子を示す図であ
る。
【図6】第1、第2の光バスおよびこれらを接続する光
伝送路の具体例と光バス内および光バス間の光伝送の様
子を示す図である。
【図7】偏光多重伝送の具体例を示す図である。
【図8】図7の偏光方向回転部の一例を示す図である。
【図9】偏光多重伝送の具体例における接続ポートの構
成を示す図である。
【図10】振幅多重伝送の場合の光強度を変える方法の
一例を示す図である。
【図11】振幅多重伝送の場合の信号検出の構成例を示
す図である。
【図12】波長多重伝送の具体例を示す図である。
【図13】波長多重伝送の具体例における接続ポートの
構成を示す図である。
【図14】時分割多重伝送の具体例を示す図である。
【図15】時分割多重伝送の場合の信号検出の構成例を
示す図である。
【図16】2つの光バスを接続する場合の考えられる例
を示す図である。
【符号の説明】
1,2…光バス 1a〜1d,2a〜2d…光入出射部 1e,2e…光伝送媒体 1f,2f…端面 1g,2g…接続ポート 1s,2s…偏光フィルタ 1t,2t…光拡散部 1u,2u…波長フィルタ 3…光伝送路 4…チャネル設定部 M11,M12…M1n,M21,M22…M2m…モ
ジュール 11,12…バス内調停部 13…バス間調停部 14…バス調停部 21…発光素子駆動回路 22,22a,22b…発光素子 23…発光素子アレイ 24…光切替部 25…偏光方向回転部 26…偏光ビームスプリッタ 27…プリズム 28…光拡散部 41…受光素子 42…A/Dコンバータ 43…判別回路 44…検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04L 12/46 12/28 (72)発明者 小関 忍 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 上村 健 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 藤曲 啓志 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 舟田 雅夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 5K002 AA01 AA03 BA03 BA31 DA01 DA02 DA03 DA10 5K033 AA01 CA11 CB08 DA05 DA13 DB05 DB19 DB22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光信号を送受信するモジュールを複数接続
    でき、複数の伝送チャネルによって光伝送可能な第1の
    光バスと、 光信号を送受信するモジュールを複数接続でき、少なく
    とも一つの伝送チャネルによって光伝送可能な第2の光
    バスと、 前記第1の光バスの光伝送可能な複数の伝送チャネルの
    うちの、前記第2の光バスの光伝送可能な伝送チャネル
    である少なくとも一つのチャネルによって、前記第1、
    第2の光バス間で光信号を伝送させる光伝送路と、 を備える光バスシステム装置。
  2. 【請求項2】請求項1の光バスシステム装置において、 前記第2の光バスも、複数の伝送チャネルによって光伝
    送可能な光バスシステム装置。
  3. 【請求項3】請求項2の光バスシステム装置において、 前記光伝送路は、前記第1および第2の光バスの光伝送
    可能な複数の伝送チャネル中の、固定された一つまたは
    複数のチャネルによって、前記第1、第2の光バス間で
    光信号を伝送させる光バスシステム装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3の光バスシステム装
    置において、 前記第1の光バスに接続されたモジュールからの、前記
    第1の光バス内の通信の要求を調停する第1のバス内調
    停部と、 前記第2の光バスに接続されたモジュールからの、前記
    第2の光バス内の通信の要求を調停する第2のバス内調
    停部と、 前記第1または第2の光バスに接続されたモジュールか
    らの、前記第1、第2の光バス間の通信の要求を、要求
    元の前記第1または第2のバス内調停部から、要求先の
    前記第2または第1のバス内調停部に送信し、要求先の
    前記第2または第1のバス内調停部の調停の結果を、要
    求元の前記第1または第2のバス内調停部を介して、要
    求元のモジュールに送信するバス間調停部と、 を備える光バスシステム装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2または3の光バスシステム装
    置において、 前記第1の光バスに接続されたモジュール、および前記
    第2の光バスに接続されたモジュールからの、前記第1
    の光バス内の通信、もしくは前記第2の光バス内の通
    信、または前記第1、第2の光バス間の通信の要求を、
    調停するバス調停部を備える光バスシステム装置。
  6. 【請求項6】回路基板と、第1および第2の光バスとを
    備え、 前記回路基板には、それぞれ信号光を発光して信号光出
    射端から出射する複数の信号光送信部と、それぞれ信号
    光入射端に入射した信号光を受光する複数の信号光受信
    部とが設けられ、 前記第1および第2の光バスは、それぞれ、光伝送媒体
    と、この光伝送媒体に設けられた、それぞれ前記信号光
    送信部から送信された信号光が入射する複数の光入射部
    と、前記光伝送媒体に設けられた、それぞれ前記光入射
    部に入射した信号光が、前記光伝送媒体内に拡散された
    後、前記信号光受信部に送信される信号光として出射す
    る複数の光出射部と、前記光伝送媒体に設けられた、前
    記光入射部に入射した信号光が、他方の光バスの光伝送
    媒体に入射する信号光として出射する接続ポートとを有
    し、 前記第1の光バスの接続ポートと前記第2の光バスの接
    続ポートが、互いに対向して配置された光バスシステム
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005136994A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Fujitsu Ltd 光ネットワークのネットワーク容量を増加させるための方法及びシステム
CN109726160A (zh) * 2018-12-20 2019-05-07 苏州路之遥科技股份有限公司 一种具有监测功能的单总线通讯信号中继电路

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