JP2000507122A - 呼吸装置のための送達導管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 有毒雰囲気中又は水中で用いることを意図する呼吸装置であり、呼吸マスク（１）またはそれに類する装置、呼吸気体源（９）及び気体を気体源からマスクへ送達するための導管手段（１５，１６）を含む。導管手段は気体源（９）に隣接して与えられた圧力調節器（１２）からマスク（１）へ気体を送達する機能を有する内部導管（１５）、及び内部導管を包囲する外部導管（１６）を含む。外部導管は内部導管に保護を与え、周囲に対して密閉され、マスク（１）に連結された通路（１７）を規定する。これは内部導管から漏出するいかなる気体をもマスクへ送達することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 呼吸装置のための送達導管 本発明は顔マスク又はそれに類するもの、呼吸気体源、及び気体を気体源から マスクへ輸送するための導管手段を含む、有毒雰囲気中又は水中で用いるための 呼吸装置に関する。 この種類の呼吸装置は例えば、有毒な環境で従事する必要のある消防士、及び 潜水夫によって使用される。それ故、装置に重大な損傷を与える危険性を最小に すること、及び操作において極めて信頼性のある装置を提供することは最も重要 である。 呼吸気体は通常は装置を用いる人間の背中のボンベ又はフラスコ中に携帯され 、気体はホース状の導管を通してマスクへ導かれる。この導管は外部損傷を受け やすい。何故なら、この導管は気体をボンベとマスクの間で輸送する唯一の手段 であり、その長さに沿った小さな漏出部位からの気体の漏出は重大な結果をもた らす可能性があるからである。 本発明の一つの目的は外部の影響に対して保護される気体源とマスクとの間の 気体導管を提供し、それによって導管における漏出の危険性を減少させることで ある。 本発明の他の目的はたとえ気体ボンベとマスクの間の弁装置又は調節装置にお いて故障が発生しても気体のマスクへの送達を可能にすることにより、呼吸装置 の安全性を更に増加させることである。 本発明はこれらの目的が気体源と呼吸マスクとの間に二重のホース導管を用い ることにより達成し得ることの理解に基づく。二重のホース導管は標準の気体導 管に更なる保護を与え、そこから漏出するいかなる気体をもマスクへ輸送するこ とを可能ならしめ、また、故障のある調節構成要素及び弁構成要素を迂回して呼 吸気体がボンベからマスクへ送達されることを可能ならしめる。 従って、第一段落で規定される種類の呼吸装置は導管手段が以下のものを含む という特徴を有する：気体源に隣接して装着される圧力調節器からマスクへ気体 を輸送する機能を持つ内部導管；及び、内部導管を保護するように内部導管を包 囲し、周囲及び内部導管に対して密閉される通路を形成し、内部導管から漏出す るいかなる気体をもマスクに送達するようにマスクに連結されている外部導管。 この種類の導管手段は内部気体導管に損傷を与える危険性を減少させ、そこか らの気体漏出の影響を最小にする。 通路は好ましくは通路内を一定の過圧に保つように機能するバイアス逆止め弁 （biased check valve）を通してマスクに連結されるので、もし外部導管が損傷 した場合、気体が周囲から通路内へ吸い込まれ、マスクへ輸送されることが防止 される。 通路はマスクの中の空間へ直接連結されてもよい。代わりに、通路は内部気体 導管が連結されるのと同じ呼吸弁によってマスクに連結されてもよいし、又は通 路が第二気体供給流路として働く分離した呼吸弁に連結されてもよい。 通路の他端は気体源に連結された圧力調節器の上流又は下流のどちらかで気体 源に連結されてもよい。たとえ圧力調節器が例えばうまく作動しなくとも気体が この通路を通してマスクへ送達されるように、標準ボンベ弁の上流で通路を気体 ボンベに連結することが好ましい。これにより、圧力調節器への気体の流れが遮 断されてもなお外部ホースと内部ホースの間で規定される通路を通して気体をマ スクに送達することが可能となる。 本発明の他の特徴は他の請求の範囲から明らかになるだろう。 次に実施例及び添付する図を参照して本発明をより詳細に記述する。 図１は本発明の実施例の一つによる呼吸装置の概要を図示する。 図２は図１で示される装置の圧力調節器への気体ホース連結の代替例の概要を 図示する。 図１には視界面（viewing visor）２を含む呼吸マスク１が示されている。呼 吸マスクは装着者の顔の周囲を密閉する外部マスク３、及び装着者の鼻と口をお おって密閉する内部マスク４を含む。呼吸マスクは逆止め５をも含み、それを通 して視界面を曇らないように保つために外部マスク及び視界面上に送達された気 体が内部マスクへ吸い込まれる。 上述のマスクは通常の設計のものであり、吸入気体の量を調節する呼吸弁（br eathing valve）６及び呼気弁（exhalation valve）７を一般的に含む。参照符 号８は膜板通話円錐（diaphragm speech cone）を表わす。 構成要素６−８は通常の種類のものであることができるので、この明細書では 更に詳細には記述しない。 参照符号９は約３００バールの圧力で加圧された呼吸気体を含む気体ボンベを 表わし、それは通常は上下を逆にして装着者の背中に担がれる。参照符号１０は ボンベ弁２０と協同するつまみ又は大歯車を表わし、前記ボンベ弁２０は圧力調 節器１２に連結された気体導管１１を開閉する機能を持つ。圧力調節器は通常の 設計のものであってもよく、ばねで偏位されたプランジャー１３及び弁体１４を 含む。圧力調節器を通過する気体の流れの圧力は通常は約７バールに調節される 。呼吸気体は、圧力調節器に連結され、かつ呼吸気体をマスクに連結された呼吸 弁６に導く気体導管１５を通してこの圧力でマスク１に送達される。 本発明によれば、気体導管１５は外部導管１６によって包囲され、それは機械 的損傷又は火及び／又は熱による損傷に対して内部導管１５を保護する。外部導 管１６及び内部導管１５はその間で通路１７を規定し、それは周囲に対して密閉 され、その一端は呼吸弁６か分離した呼吸弁かのどちらかを通して呼吸マスク１ に連結される。代わりに、通路１７は呼吸弁を迂回してマスクの中の空間に直接 連結されてもよい。 図示されてはいないが、マスク１に連結される通路１７の端は逆止め弁を与え られることが好ましく、それは外部導管１６が損傷される場合、周囲の空気が通 路に吸い込まれることを妨げる。逆止め弁は通路１７中を約１ｍの水柱に匹敵す る加圧に保つように調節されてもよい。 通路１７の役割の一つは内部ホース又は導管１５から漏出するいかなる空気を も通路に集め、呼吸マスクへ導くことであり、それはたとえ内部導管が漏出を起 しても装着者は必要な呼吸気体を供給されることを意味する。外部導管が単独で この便宜を与えることを意図する場合は、導管の他端は「盲(blind)」導管を与 えるため閉じられてもよい。 しかし、図１に図示される実施例の場合は、通路１７はボンベ弁２０の上流で 連結導管１８を通じて気体ボンベ９に連結される。連結導管１８及び通路１７に おける気体の流れ及び圧力は、つまみ１９によって調節可能な絞り手段により調 節される。気体の流れ及び圧力を絞ってもボンベ弁２０への気体の流れは影響を 受けない。 圧力調節器１２がうまく作動しない場合、ボンベ弁２０が閉じられ絞り１９が 開かれるので、気体はボンベ９から直接通路１７に送達されマスク１へ導かれる 。これは、たとえ圧力調節器に欠陥がある場合でも気体がマスクへ送達されるこ とを保証する。通路１７が呼吸弁６を迂回してマスクへ連結される場合、たとえ 呼吸弁に欠陥があっても気体は通路を介してマスク１へ送達可能である。 通路１７を通して気体の小さな流れを常に与えることもまた可能である。この 気体の流れは例えば特に装着者の快適さを増すためにマスクの中へ直接送達され る。 図２は気体ボンベ（図示されていない）の圧力調節器１２に二重の導管１５及 び１６を連結する代替手段を図示する。前の場合と同じく、圧力調節器はばね２ １によって偏位され、かつ中央通路２２を有する弁体１４を含むブランジャー１ ３を含む。弁体の端は弁座２３と協同するように適合される。 圧力調節器１２は高圧の気体が穴２５を通して弁室２４に送達されるように気 体ボンベに連結される。弁がばね２１によって開放状態に保たれるとき、高圧気 体は弁室２４から弁体１４の通路２２を通り、プランジャー１３の反対側の室２ ６へ入る。参照符号３３は消音装置を表す。 このようにして、室２６ではプランジャー１３に作用してばね２１の圧力に対 して弁を閉じる気体圧力が高められる。これに関してばね力は室圧が例えば７バ ールのとき弁が再び開くように調節することができる。この結果内部気体導管１ ５が直接連結される室２６の圧力は約７バールに調節される。呼吸気体はこの圧 力で呼吸マスクへ導かれる。 参照符号２７はつまみ２９によって調節される弁２８により絞ることができる 通路を表す。呼吸気体は通路２７を通り、内部導管１５と外部導管１６の間で規 定される通路１７へ送達可能である。かくして、通路２７がマスクの呼吸弁を迂 回する場合、気体は前記通路を介して呼吸マスク１に直接送達される。図１に図 示される実施例と同様に、これは、たとえ呼吸弁がうまく機能しない場合でも気 体が装着者に送達されることを確実にする。 しかし、上述したように、通路１７は呼吸弁又は分離した呼吸弁のどちらかに 連結することができ、それによってこの通路を第二の又は余剰の呼吸気体送達流 路として使用することを可能にし、その余剰の流路によって更なる安全性を提供 する。 気体源とマスクの間で呼吸気体を輸送し、一方気体源及び／又はマスクの所望 の調節及び弁機構を迂回する上記実施例中の通路１７の前述の機能はまた、主気 体導管と同軸にではないが平行に伸びる付加的な導管又はホースの助けを借りて 達成することができる。 前述した種類の圧力調節器の場合、プランジャー１３のＯリング３０を通って 後部に位置する室３１への呼吸気体がいくらか漏出することは防止し難い。 従来この問題は周囲に対して開いておりゴムリップのような装置の助けを借り て閉じられる通風流路を室３１に与えることにより解決されてきた。しかし、そ のようなゴムリップの助けを借りて密閉状態を効果的に維持することは、特に装 置を数回洗浄した後では困難である。不完全な密閉は液体及びごみ粒子が圧力調 節器に入り込むことを可能にする。この解決は潜水装置には適用できない。 この問題は本発明によれば内部導管１５と外部導管１６の間で規定される通路 １７に通じる通風流路３２を室３１に与えることにより解決される。これはゴム 密閉と関連する問題を回避し、一方同時に装着者が漏出気体を用いることを可能 にする。 本発明はそのいくつかの好ましい実施例を参照して上述されたが、以下の請求 の範囲内でいくつかの改良をなし得ることは理解されるだろう。そのような改良 は二重の導管配置の外部導管を気体源及び呼吸マスクにそれぞれ連結することを 含む。用いられる弁及び調節器のタイプ及びそれらの設計もまた所望どおり選択 できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1.呼吸マスク（１）又はそれに類する装置、呼吸気体源（９）、及び気体を気 体源からマスクへ輸送するための導管手段（１５，１６）を含む、有毒雰囲気中 又は水中で用いるための呼吸装置において、導管手段が以下のものを含むことを 特徴とする呼吸装置：気体源（９）に隣接して与えられる圧力調節器（１２）か らマスク（１）へ気体を輸送する機能を持つ内部導管（１５）；及び、内部導管 （１５）を包囲し、前記内部導管を保護し、内部導管から漏出するいかなる気体 をもマスク（１）に送達するようにマスク（１）に連結され、かつ周囲に対して 密閉された通路（１７）を前記内部導管とともに規定する外部導管（１６）。 2.通路（１７）が前記通路を一定の過圧に保つように機能するバイアス逆止め 弁を通してマスク（１）に連結されることを特徴とする、請求の範囲１による呼 吸装置。 3.内部導管（１５）が呼吸弁（６）を通してマスク（１）に連結され、一方通 路（１７）が呼吸弁を迂回してマスク内の空間に直接連結されることを特徴とす る請求の範囲１又は２による呼吸装置。 4.通路（１７）が分離した呼吸弁を通して、又は内部導管（１５）も連結され る呼吸弁（６）を通してマスク（１）に連結され、かくして通路（１７）が第二 気体送達導管として機能することを可能ならしめることを特徴とする請求の範囲 １又は２による呼吸装置。 5.マスク（１）から遠位の通路（１７）の端が圧力調節器（１２）の下流点で 気体源（９）に連結されることを特徴とする請求の範囲１−４のいずれか一つに よる呼吸装置。 6.マスク（１）から遠位にある通路（１７）の端が圧力調節器（１２）の上流 点で気体源（９）に連結されることを特徴とする請求の範囲１−４のいずれか一 つによる呼吸装置。 7.通路（１７）の前記端が圧力調節器（１２）の上流に位置するボンベ弁（２ ０）の上流点で気体ボンベの形の気体源（９）に連結されることを特徴とする請 求の範囲６による呼吸装置。 8.通路（１７）の前記端が調整可能な絞り手段（１９，２７，２８）と協同す ることを特徴とする請求の範囲５−７のいずれか一つによる呼吸装置。 9.圧力調節器（１２）がばねで偏位されたプランジャー（１３）を含むこと、 及び室（３１）が前記内部導管（１５）が連結される側の反対にあるプランジャ ーの側で通路（１７）に通風されていることを特徴とする請求の範囲１−８のい ずれか一つによる呼吸装置。