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JP2000506743A - 細胞死を引き起こす新規受容体 - Google Patents

細胞死を引き起こす新規受容体

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JP2000506743A
JP2000506743A JP10516905A JP51690598A JP2000506743A JP 2000506743 A JP2000506743 A JP 2000506743A JP 10516905 A JP10516905 A JP 10516905A JP 51690598 A JP51690598 A JP 51690598A JP 2000506743 A JP2000506743 A JP 2000506743A
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air
dna
protein
polypeptide
amino acid
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Pending
Application number
JP10516905A
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English (en)
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デリ−エスポスティ・ランキン,マリアピア・エイ
グッドウィン,レイモンド・ジー
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Immunex Corp
Original Assignee
Immunex Corp
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/715Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons
    • C07K14/7151Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons for tumor necrosis factor [TNF], for lymphotoxin [LT]
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract

(57)【要約】 単離されたアポトーシス誘導受容体、こうした受容体をコードするDNA、およびそれらから作成される薬剤組成物が開示される。単離受容体は、免疫反応を制御するのに使用してもよい。受容体はまた、それらの阻害剤をスクリーニングするのにも有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞死を引き起こす新規受容体 発明の技術分野 本発明は、一般的にはサイトカイン受容体の分野に、そしてより詳細には免疫 制御活性を有するサイトカイン受容体タンパク質に関する。 発明の背景 免疫系が効率的に機能するには、免疫系が外来のものに反応することが可能で あるが自己抗原には反応しないことを確実にするために、細胞増殖および分化お よび細胞死の間に完璧なバランスが必要である。中枢寛容(central tolerance )とは、T細胞が胸腺で発現される自己MHC抗原に相互作用する能力に依存して 、胸腺におけるT細胞の正または負の選択を導く機構を指す。末梢において、末 梢に特有に発現する自己抗原と相互作用する成熟T細胞は除去され、外来抗原に より活性化されているT細胞も同様である。これは末梢寛容(peripheral toler ance)として知られる。 不適切に活性化されたT細胞の除去は、壊死による細胞死とは区別されるアポ トーシスとして知られるプログラム細胞死を通じて起こると考えられている。TN Fファミリーの2つのメンバー、Fasリガンド(FasL)およびTNFが、免疫寛容を 調節する作用機構のいくつかに関与していることが報告されている(Clevelandお よびIhle,Cell 81:479;1995に概説されている)。FasLおよびTNFはその生物学的 作用を、TNFRスーパーファミリーであるそれぞれの受容体に結合することにより 仲介している(Smlthら,Cell 76:959;1994)。 Fas(FasLの受容体)およびTNF受容体I型(TNFRI)はどちらも、細胞質領域 に特有のモチーフを含み、これは死(death)ドメインと名付けられている(Tart agliaら,Cell 74:845,1993;ItohおよびNagata,J.Biol.Chem.268:10932,1 993)。一過性トランスフェクション系における死ドメインの過剰発現の結果、ア ポトーシスが起こることが示されている。Fas/FasLおよびTNF/TNFRI 相互作用の生物学的作用は、共に別個のそして同様の情報伝達経路両方を通して 起こると考えられている(Schultze-Osthoffら,EMB0 J.13:4587,1994;Wongお よびGoeddel,J.Immunol.152:1751,1994)。 lprおよびgldマウスモデルは、末梢寛容におけるFas/FasLと関連付けられてき た;しかし、末梢T細胞除去はlprマウスでは起こる。成熟T細胞のこのFas非依 存性アポトーシスは、部分的にTNFが仲介していることが示されている(Zheng ら,Nature 377:348,1995)。これらのデータにより、認識されていないものも 含め、複数のアポトーシス機構が末梢寛容に関与している可能性があることが暗 示される。さらに、中枢寛容を仲介する機構は未知のままである。アポトーシス において役割を果たしている他の分子の存在および同一性を調べるのが望ましい 。こうした分子を同定することにより、アポトーシスを制御するさらなる手段と 共に、免疫系による自己寛容の発達および自己免疫疾患の病因へのさらなる識見 が提供されるであろう。 発明の概要 本発明は、アポトーシス誘導受容体(AIR)と称される新規受容体であって、 当該受容体を発現するある種の細胞のアポトーシスを誘導する前記受容体を同定 する。当該受容体は、417アミノ酸残基を有するI型膜貫通タンパク質である。 受容体の可溶性型を調製し、そして治療環境において細胞死を調節するのに用い てもよい;したがって、新規受容体の可溶性型を含む薬剤組成物もまた提供され る。当該受容体の可溶性型はまた、in vitroでAIR発現細胞のアポトーシスを妨 げ、またはAIR活性のアゴニストまたはアンタゴニストをスクリーニングするの にも有用であるであろう。AIRの細胞質ドメインはAIR誘導細胞死の阻害剤のため の検定を開発するのにも有用であるであろう。こうした阻害剤は、in vitroと共 に、治療環境において細胞死を制御する用法を有するであろう。欠失型(deleted form)および新規受容体を含む融合タンパク質もまた開示される。AIR活性のア ゴニストは、AIRを発現する腫瘍細胞を殺すのに、または自己免疫疾患においてA IRを発現するT細胞を殺すのに用いてもよい。これらおよび本発明の他の側面は 、以下の本発明の詳細な説明を参照することにより明らかになるであ ろう。 図の簡単な説明 図1は、AIRおよびTNFRI死ドメイン配列を並列したものを示す。TNFRI死ドメ インの83アミノ酸配列を、AIR細胞質領域由来の相同配列と比較している。同一 および保存性アミノ酸(+)は中央の行に示されている。 発明の詳細な説明 新規TNF受容体様配列がESTデータベース中に同定された。当該EST配列に基づ いてオリゴヌクレオチドプライマーを合成し、そして末梢血T細胞ライブラリー より全長cDNAをクローニングした。コードされるタンパク質は、アポトーシス誘 導受容体を示す、AIRと名付けられた。受容体はI型膜貫通タンパク質であり、4 17アミノ酸残基を有し、予測される24アミノ酸のシグナル配列、173アミノ酸の 細胞外ドメイン、27アミノ酸の膜貫通ドメイン、および193アミノ酸の細胞質テ ールを持つ。AIRの細胞質領域は、I型TNF受容体死ドメインをコードする83アミ ノ酸配列と、有意なアミノ酸相同性(48%同一性、64%類似性)を示した。TNFR IおよびFasの間に保存されたこの領域は、AIRを発現する細胞に対するアポトー シス情報を伝達するのに必要であり、そして十分である。 NCBIデータバンクの検索により、AIR DNAと同一性を示す領域を有する5つの 発現配列タグ(expressed sequence tag)(EST)が同定された。これらのEST(NCBI 寄託番号H41522、H46374、H46211、H46662、およびH46424)は、すべてヒトcDNA 断片である。当該NCBI記録は、当該ESTにコードされるいかなるポリペプチドも 明らかにせず、そしてあるとしてもどれが読み枠であるのか示さない。しかし、 たとえ、本明細書中の完全なAIRコード領域の開示により明らかになる読み枠の 知識を用いてESTを発現しても、コードされるポリペプチドのいずれも、本明細 書に請求されるAIRポリペプチドの生物学的特性を有することはないであろう。 言いかえれば、5つのESTがそれぞれ、発現ベクターのイニシエーターであるメ チオニンコドンの下流の、本明細書に明らかにされる読み枠に挿入されたとして も、その結果発現されるポリペプチドはいずれも、アポトーシスを誘導するのに 十分なAIRタンパク質部分を含まないであろう。アポトーシスおよびTNF/TNFRスーパーファミリー 免疫系が効率的に機能するためには、細胞増殖および分化および細胞死の間に 完璧なバランスが必要である。中枢寛容は、胸腺におけるT細胞の正および負の 選択を導く機構を指す。T細胞は、胸腺において発現される自己MHC抗原と相互 作用する能力に依存して、正または負に選択されると考えられている;自己反応 性T細胞は除去される一方、非自己抗原を認識するものは、生存および分化する よう選択される。末梢において、末梢に特有に発現される自己抗原と相互作用す る成熟T細胞は除去され、外来抗原により活性化されているT細胞も同様である 。これらの機構は、免疫系が外来のものに反応可能であるが、自己抗原には反応 せず、そして活性化されたリンパ球は役割を達成した後、除去されることを、確 実にする。 TNFRスーパーファミリーの2つのメンバー、FasおよびTNFRIは、末梢寛容を調 節する作用機構のいくつかに重要な役割を果たすと考えられている。Fasはアポ トーシスを仲介することが報告されており、そして自己反応性T細胞をクローン 除去する役割を果たすと考えられている(Itohら,Cell 66:233,1991;Watanabe- Fukunagaら,Nature 356:314,1992)。FasリガンドをコードするDNAが単離され ており;Fas抗原を発現する細胞にFasリガンドが結合するとアポトーシスが誘導 されることが実証されている(Sudaら,Cell 75:1169,1993;Takahashiら,Inter national Immunology 6:1567,1994)。lprおよびgldマウスモデルは、末梢にお いて自己または外来抗原により活性化された後のT細胞を除去するのを導く過程 において、Fas/FasL系が関与することを示している。しかし、lprマウスでは、 いくつかの末梢T細胞除去が依然として起こる。この成熟T細胞のFas独立アポ トーシスは、部分的にTNFが仲介していることが示されている。 これらのT細胞の除去はアポトーシスにより起こる。アポトーシスは壊死(nec rosis)とは区別可能な、形態学的に定義される細胞死のタイプである。Fasおよ びTNFRIはどちらも、細胞質領域に存在する特有なモチーフである、死ドメイン を含む(Tartagliaら,Cell 74:845,1993;ItohおよびNagata,J.Biol.Chem. 268:10932,1993)。このドメインは、ショウジョウバエにおけるすべてではなく ともほとんどのプログラム細胞死に必要とされるreaperと称されるショウジョウ バエタンパク質と、ある程度の類似性を示す(Whiteら,Science 264:677,1994) 。一過性トランスフェクション系において死ドメインが過剰発現される結果、ア ポトーシスが起こることが示されている。 Fas/FasLおよびTNF/TNFRI相互作用の生物学的作用は共に、別個のそして同様 の情報伝達経路両方を通して起こると考えられている(Schultze-Osthoffら,EMB O J.13:4587,1994;WongおよびGoeddel,J.Immunol.152:1751,1994)。どちら の受容体もリガンド結合とチロシンリン酸化が結びついており、そしてどちらも スフィンゴミエリナーゼを活性化する。システイン・プロテイナーゼもまた、Fa sLおよびTNF誘導細胞死双方に関連付けられており;システイン・プロテアーゼ を阻害する牛痘(cowpox)ウイルス産物、crmAは、FasLおよびTNF誘導アポトー シス双方を阻害する。FasLおよびTNFはどちらも、それぞれの受容体に結合した 数時間以内に細胞死を誘導することから、どちらの情報伝達系も潜在性(latent )細胞質作用分子を調節することが示される;しかし、TNFにより誘導される死 の方がFasLにより誘導されるものより遅い傾向にある。 現在アポトーシスに関して入手可能な主要データは、FasおよびTNFRIに仲介さ れるものと共に、付加的な認識されていないリガンド/受容体相互作用を含む、 複数のアポトーシス機構が免疫系内の末梢寛容に関与している可能性があること を暗示する。さらに、中枢寛容を仲介する機構も未知のままである。FasLおよび TNFは、胸腺における正および負の選択が、lprおよびTNFRノックアウトマウスに おいて正常であるらしいことから、後者には関与していないらしい。本明細書に 記載される新規受容体は、FasおよびTNFRIの双方と、ある程度の類似性を共有し 、そして自己寛容の発達中の(末梢または胸腺における)細胞死の制御に重要で ある可能性がある。DNA 、タンパク質および類似体(analog) 本発明は、単離AIRポリペプチド、およびAIR活性(すなわち、適切に誘発され た際、死ドメインを含むAIR突然変異タンパク質(mutein)または類似体を発現 する細胞のアポトーシスを引き起こすこと;または可溶性型では、AIR特異的抗 体に結合すること、またはAIRを通じた情報伝達によって誘導されるアポトーシ スを阻害すること)を有するその類似体(または突然変異タンパク質)を提供す る。こうしたタンパク質は実質的に、内因性成分の混入がなく、そして所望によ り、結合する天然型グリコシル化を伴わない。本発明の範囲内のAIR誘導体はま た、生物学的活性を保持する一次タンパク質(primary protein)のさまざまな構 造型を含む。イオン化可能なアミノおよびカルボキシル基が存在するため、例え ば、AIRタンパク質は酸性または塩基性塩の形であってもよく、また中性型であ ってもよい。個々のアミノ酸残基もまた、酸化または還元により修飾されてもよ い。一次アミノ酸構造は、グリコシル基、脂質、リン酸、アセチル基およびそれ に匹敵するものなどの、他の化学部分と共有または凝集結合体を形成することに より、またはアミノ酸配列突然変異体を生成することにより、修飾されてもよい 。共有結合誘導体は、特定の官能基をアミノ酸側鎖またはNまたはC末端に結合 することにより調製してもよい。 AIR誘導体はまた、M-マレイミドベンゾイルスクシミドエステルおよびN-ヒド ロキシスクシミドなどのシステインおよびリジン残基の架橋剤により得てもよい 。本発明のタンパク質はまた、反応性側基を通じて、臭化シアン活性化、ビスオ キシラン活性化、カルボニルジイミダゾール活性化またはトシル活性化アガロー ス構造などのさまざまな不溶性基質と共有結合させてもよく、またはポリオルフ ィン表面に(グルタルアルデヒドによる架橋を伴いまたは伴わず)吸収させるこ とによってもよい。ひとたび基質に結合すれば、AIRまたはAIRに類似の他のタン パク質に対して作成された抗体、ならびに、AIRまたはそれに相同なタンパク質 に結合する他のタンパク質と(検定または精製の目的で)選択的に結合させるの に用いてもよい。 AIRの可溶性型もまた、本発明の範囲内である。AIRのヌクレオチドおよび予測 されるアミノ酸配列が配列番号1および2に示されている。コンピューター解析 により、当該タンパク質は、アミノ酸24および25の間に切断部位を持つN末端シ グナルペプチドを有することが示された。当業者は、実際の切断部位がコンピュ ーター解析により予測されたものと異なる可能性があることを認識するであろう 。したがって、切断されたペプチドのN末端アミノ酸は、予測された切断部 位の両方向に約5アミノ酸以内であることが予期される。シグナルペプチドの後 には、173アミノ酸の細胞外ドメイン、27アミノ酸の膜貫通ドメイン、および193 アミノ酸の細胞質テールが続くと予測される。 可溶性AIRはシグナルペプチドおよび細胞外ドメイン(配列番号1の残基1か ら197)またはその断片を含む。あるいは、異なるシグナルペプチドにより、配 列番号1の残基1から24を置換してもよい。さらに、細胞外ドメインの断片もま たAIR可溶性型を提供するであろう。断片は、細胞外領域の望ましい部分を単離 する既知の技術を用いて調製してもよく、そして例えば、TNFRファミリーの他の メンバーと細胞外ドメインを比較し、そして他のファミリーメンバーを調製した のと類似の型を選択することにより、調製してもよい。あるいは、特有の制限部 位または当業に知られるPCR技術を用いて、発現させそして活性を解析してもよ い多くの切断型(truncated form)を調製してもよい。 本発明の範囲内のAIRタンパク質の他の誘導体には、当該タンパク質またはそ の断片と、他のタンパク質またはポリペプチドとの共有または凝集結合体が含ま れる。N末端またはC末端融合としての組換え培養体中の合成などである。例え ば、結合ペプチドは、翻訳と同時にまたは翻訳後にタンパク質を合成部位から細 胞膜または壁の内側または外側の機能部位へ運ぶようにする、当該タンパク質の N末端領域にあるシグナル(またはリーダー)ポリペプチド配列(例えば、酵母 α因子リーダー)であってもよい。 タンパク質融合物は、AIRタンパク質および同族体の精製または同定を容易に するために付加されるペプチド(例えばポリHis)を含んでもよい。本発明のタ ンパク質のアミノ酸配列はまた、Hoppら,Bio/Technology 6:1204(1988)に記載 されたような同定ペプチドに結合させてもよい。こうした抗原性の高いペプチド は、特異的なモノクローナル抗体により可逆的に結合されるエピトープを提供し 、迅速な検定および発現されたタンパク質の容易な精製を可能にする。Hoppらの 配列はまた、ウシ粘膜エンテロキナーゼにより特異的に切断され、精製されたタ ンパク質からペプチドを除去することが可能である。こうしたペプチドでキャッ プされた融合タンパク質はまた、大腸菌(E.coli)における細胞内分解に抵抗 性がある可能性がある。 融合タンパク質はさらに、免疫グロブリンFc領域に結合するAIRアミノ酸配列 を含む。典型的なFc領域は配列番号4に示されるヌクレオチドおよびアミノ酸配 列を有するヒトIgG1である。Fc領域の断片もまた使用してもよく、Fc突然変異タ ンパク質も同様である。例えば、Fc領域のヒンジ領域内のある残基は、FcγRIへ の高親和性結合に重要である。CanfieldおよびMorrison(J.Exp.Med.173:148 3;1991)は、Leu(234)およびLeu(235)は、IgG3のU937細胞に存在するFcγRIへの 高親和性結合に重要であることを報告した。同様の結果が、Lundら(J.Immunol .147:2657,1991;Molecular Immunol.29;53,1991)により得られた。こうし た突然変異を、単独または他と組み合わせて、IgG1のFc領域に作成し、IgG1のFc Rへの親和性を減少させてもよい。使用したFc領域の部分によっては、融合タン パク質は、鎖間ジスルフィド結合を形成することにより二量体として発現させて もよい。融合タンパク質が抗体の重鎖および軽鎖両方を用いて作成されるのであ れば、4つまでのAIR領域を持つタンパク質オリゴマーを形成することが可能で ある。 別の態様において、AIRタンパク質はさらに、オリゴマー化ジッパードメイン を含む。1993年8月13日に出願されたUSSN 08/107,353に、ジッパードメインが 記載されており、その関連する開示は本明細書に援用される。ロイシンジッパー ドメインの例には、酵母転写因子GCN4およびラット肝臓に見られる熱安定性DNA 結合タンパク質(C/EBP;Landschulzら,Science 243:1681,1989)、ヘテロ二量体 を優先して形成する、核トランスフォーミングタンパク質、fosおよびjun(O'She aら,Science 245;646,1989;TurnerおよびTijan,Science 243:1689,1989)、 およびネズミプロトオンコジーンc-mycの遺伝子産物(Landschulzら,Science 2 40:1759,1988)に見られるものがある。パラミクソウイルス、コロナウイルス 、麻疹ウイルスおよび多くのレトロウイルスを含む、いくつかの異なるウイルス の融合体形成性(fusogenic)タンパク質もまた、ロイシンジッパードメインを 所有する(BucklandおよびWild,Nature 338:547,1989;Britton,Nature 353:39 4,1991;DelwartおよびMosialos,AIDS Research and Human Retroviruses 6:70 3,1990)。二量体となる能力の減少が最小限であるように、二量体形成ジッパー ドメイン中の個々のロイシン残基と、保存性アミノ酸を置換してもよい。 本発明の範囲にやはり含まれるのは、AIRの細胞内ドメインの断片または誘導 体である。こうした断片は、本明細書中に言及されるいずれかの技術を用いて調 製し、そして配列番号1に示されるAIRの細胞質ドメインと同一のペプチド、お よび、例えば死ドメインなどの細胞質領域の部分を含むペプチドを含む。可溶性 型を調製するのに用いられるすべての技術はまた、細胞質ドメインの断片または 類似体を調製するのに用いてもよい(すなわち、RT-PCR技術または切断を調製す るため選択された制限酵素の使用)。 本発明はまた、結合する天然型グリコシル化を伴うまたは伴わないAIRも含む 。酵母または噛乳動物系、例えばCOS-7細胞で発現されたタンパク質は、発現系 により、分子量およびグリコシル化型が天然分子と同様またはわずかに異なって もよい。大腸菌などの細菌における本発明のタンパク質をコードするDNAの発現 は、非グリコシル化分子を提供する。不活性化N-グリコシル化部位を有するAIR タンパク質の機能的突然変異類似体は、オリゴヌクレオチド合成および連結によ り、または部位特異的突然変異誘発技術により、産生してもよい。これらの類似 体タンパク質は、酵母発現系を用いて、高収率で均質な炭水化物減少型を産生し てもよい。真核生物タンパク質のN-グリコシル化部位は、3つ組アミノ酸Asn-A1 -Zにより特徴付けられる。ここでA1はPro以外のアミノ酸いずれかであり、そし てZはSerまたはThrである。この配列において、アスパラギンは炭水化物が共有 結合する側鎖アミノ基を提供する。こうした部位は、Asnまたは残基Zを別のア ミノ酸に置換するか、AsnまたはZを欠失させるか、またはA1およびZの間にZ でないアミノ酸を、またはAsnおよびA1の間にAsnでないアミノ酸を挿入すること により、除去してもよい。 AIRタンパク質誘導体もまた、天然AIRまたはそのサブユニットの突然変異によ り得てもよい。本明細書で称すAIR突然変異タンパク質は、AIRタンパク質に相同 であるが、1つまたは複数の欠失、付加または置換のため、天然AIRとは異なる アミノ酸配列を有するポリペプチドである。AIRペプチドをコードするDNA中に作 成されるすべての突然変異の影響は、突然変異AIRペプチドがAIR誘導細胞死を阻 害する能力を、例えばAIR特異的抗体により、解析することによって、容易に決 定することが可能である。さらに、AIR類似体、突然変異体または誘導 体の活性は、本明細書に記載されるいかなる検定によって測定してもよい。 本発明のタンパク質の類似体は、例えば、残基または配列のさまざまな置換、 または生物学的活性に必要でない、末端または内部残基または配列の欠失により 、構築してもよい。例えば、システイン残基を欠失させ、または他のアミノ酸と 置換して、再生時に誤った分子内ジスルフィド架橋が形成されるのを防いでもよ い。突然変異誘導の他の方法には、隣接する2つの塩基性アミノ酸を修飾して、 KEX2プロテアーゼ活性が存在する酵母系における発現を高めることが含まれる。 欠失または挿入戦略が採られる際、欠失または挿入が生物学的活性に及ぼす潜 在的な影響を考慮すべきである。本発明のタンパク質のサブユニットは、末端ま たは内部残基または配列を欠失させることにより構築してもよい。AIRの可溶性 型は、(例えば、制限酵素を使用して膜貫通および細胞質領域をコードするDNA 部分を欠失させることにより)容易に調製し,そしてそのAIR誘導細胞死を阻害 する能力を試験してもよい。細胞質領域に対応するポリペプチド,およびその断 片(例えば、死ドメイン)は、同様の技術により調製してもよい。作成可能な突 然変異のタイプに関するさらなる指示は、本発明のAIRタンパク質の構造解析を 行うことによると共に、AIR配列を同様の構造を有するタンパク質と比較するこ とにより、提供される。 一般的に置換は保存的に行われるべきである;すなわち、最も好ましい置換ア ミノ酸は、AIRの生物学的活性(すなわち、例えば、細胞外ドメイン突然変異体 タンパク質に関して、天然AIRと実質的に同等に,本発明のタンパク質がAIRに対 する抗体に結合する能力、または一過性トランスフェクション系において過剰発 現によりアポトーシスを誘導する能力)に影響を与えないものである。保存性置 換の例には、結合ドメイン(細胞外ドメインに関してはリガンドまたは抗体結合 領域、または細胞質ドメインに関しては他の細胞内タンパク質と相互作用する領 域)外部のアミノ酸置換、および天然AIRの二次および/または三次構造を改変 しないアミノ酸置換が含まれる。さらなる例には、Ile、Val、Leu、またはAlaと いった1つの脂肪属残基を、互いに置換するもの、またはLysおよびArg;Gluお よびAsp;またはGlnおよびAsn間といった、1つの極性残基から別のものへの置 換が含まれる。他のこうした保存性置換、例えば、同様の疎水性特性を有す る領域全体の置換が、よく知られている。 類似体AIRまたはその断片の発現のため構築されるヌクレオチド配列の突然変 異は、もちろん、コード配列の読み枠相(phase)を保存していなければならず 、そして好ましくは、受容体mRNAの翻訳に不利な影響を与えるであろうループま たはヘアピンなどの二次mRNA構造を産生するようにハイブリダイズする可能性が ある相補的領域を生成しない。 AIRタンパク質またはその断片をコードするヌクレオチド配列の突然変異は、 最終産物においてすべては発現されないであろう。例えば、主に転写されたmRNA における二次構造ループを避けるため(本明細書に援用されるEPA 75,444Aを参照 されたい)、または、例えば大腸菌発現に関しよく知られる大腸菌優先コドンな ど、選択された宿主によって、より容易に翻訳されるコドンを提供するため、ヌ クレオチド置換を作成して、発現を高めてもよい。 突然変異部位は、あらかじめ決定してもよいが、突然変異の性質自体があらか じめ決定されている必要はない。例えば、突然変異体の最適な特性を選択するた め、無作為突然変異を行い、そして発現された突然変異タンパク質を望ましい活 性に関してスクリーニングしてもよい。突然変異配列を含み、天然配列の断片に 連結可能であるように制限部位を隣接させたオリゴヌクレオチドを合成すること により、突然変異を特定の部位に導入してもよい。連結した結果生じた再構築配 列は、望ましいアミノ酸付加、置換、または欠失を有する類似体をコードする。 あるいは、オリゴヌクレオチドによる部位特異的突然変異誘発法を用いて、必 要な置換、欠失、または付加に従って改変された特定のコドンを有する改変遺伝 子を提供してもよい。上記に示された改変を作成する典型的な方法は、Walderら (Gene 42:133,1986);Bauerら(Gene 37:73,1985);Craik(BioTechniques,Jan uary 1985,12-19);Smithら(Genetic Engineering:Principles and Methods, Plenum Press,1981)により開示されており;そして米国特許第4,518,584号お よび第4,737,462号が適切な技術を開示しており、そしてこれらは本明細書に援 用される。 本発明のタンパク質の他の態様には、中程度にストリンジェント条件下(プレ 洗浄溶液は5X SSC、0.5% SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)、そしてハイブリダイゼ ーション条件は50℃、5X SSC、一晩)でAIRをコードするDNA配列にハイブリダ イズ可能なDNAによりコードされるAIRポリペプチド、およびAIRをコードするも のに縮重する他の配列が含まれる。1つの態様において、AIRポリペプチドは、 配列番号1に示される天然AIRタンパク質のアミノ酸配列に、アミノ酸配列が少 なくとも約70%同一である。好ましい態様において、AIRポリペプチドは、AIR天 然型に対して、アミノ酸配列が少なくとも約80%同一であり;最も好ましいポリ ペプチドは、天然AIRに少なくとも約90%同一なものである。 同一性パーセントは、例えば、Devereuxら(Nucl.Acids Res.12:387,1984 )に記載され、そしてウィスコンシン大学遺伝学コンピューターグループ(UWGC G)より入手可能なGAPコンピュータープログラムなどの、コンピュータープログ ラムを用いて決定してもよい。AIRタンパク質由来の断片に関して、同一性は、 断片に存在するAIRタンパク質部分に基づいて計算される。 細胞外ドメインのAIR類似体の生物学的活性は、AIRアゴニスト性抗体または他 のアゴニストにより死が誘発される際、AIR誘導細胞死を類似体または突然変異 タンパク質が阻害する能力を試験することにより、決定してもよい。また別に、 天然AIRに結合する抗体を用いた適切な検定、例えば酵素免疫検定またはドット ブロットを使用して、AIR類似体または突然変異タンパク質が細胞死を阻害する 能力を評価してもよい。細胞外ドメインのAIR類似体または突然変異タンパク質 の生物学的活性は、類似体がトランスフェクションされた細胞内で過剰発現され る際、アポトーシスを引き起こす能力を試験することにより決定してもよい。ま た別に、適切な検定、例えば、AIRの細胞質領域が情報伝達に関与する他の細胞 内タンパク質と関与する能力を評価する情報伝達検定および方法もまた、AIR類 似体または突然変異タンパク質の活性を評価するのに有用であろう。こうした方 法は当業によく知られている。 本発明はまた、上述されたAIRタンパク質および類似体をコードするいかなるD NAも含む、AIR DNAを含む。コード縮重のため、同一のアミノ酸配列をコードす るヌクレオチド配列にはかなりの多様性がある可能性がある。本発明の態様に含 まれるDNAは、中程度にストリンジェントな条件下(例えば、プレ洗浄溶液は5 X SSC、0.5% SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)、そしてハイブリダイゼーション条件 は50℃、5X SSC、一晩)、または、好ましくは、ストリンジェントな条件下( 例えば、ハイブリダイゼーションは6X SSC、63℃で一晩;洗浄は3X SSC、55 ℃)で配列番号1のDNAにハイブリダイズ可能なものである。 AIRヌクレオチド配列の断片もまた有用である。1つの態様において、こうし た断片は、本明細書に開示されるAIR DNAの少なくとも約17の連続するヌクレオ チドを含み、好ましくは、少なくとも約25ヌクレオチドを含み、より好ましくは 、少なくとも約30の連続するヌクレオチドを含む。こうした断片に相補的なDNA およびRNAが、配列番号1のAIR DNA、または前述のポリペプチドをコードするも のの一本鎖および二重鎖型両方と共に提供される。AIR DNA断片は一般的に、少 なくとも約17ヌクレオチドを含み、好ましくは約17から約30ヌクレオチドを含む 。こうした核酸断片(例えば、AIRの細胞外ドメインに対応するプローブ)は、 プローブまたはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)におけるプライマーとして使用さ れる。 当該プローブは、in vitro検定においてAIR核酸の存在を検出するのに、およ びノーザンおよびサザンブロットのような方法に、用法がある。AIRを発現する 細胞タイプもまた、同定される可能性がある。こうした方法はよく知られており 、そして当業者が意図する特定の適用によって、適切なプローブ長を選択しても よい。PCRには、望ましいAIR DNA配列の末端に対応する5'および3'プライマーを 使用し、慣用技術を用いて、その配列を単離し、そして増幅する。 AIR核酸の他の有用な断片は、AIR mRNA(センス)またはAIR DNA(アンチセン ス)配列を標的として結合することが可能な、一本鎖核酸配列(RNAまたはDNAの どちらか)を含むアンチセンスまたはセンスオリゴヌクレオチドである。与えら れたタンパク質のcDNA配列に基づき、アンチセンスまたはセンスオリゴヌクレオ チドを生成する能力は、例えば、SteinおよびCohen,Cancer Res.48:2659,198 8およびvan der Krolら,BioTechniques 6:958,1988に記載されている。DNA 、タンパク質および類似体の使用 本明細書に記載されるAIR DNA、タンパク質および類似体は、薬剤組成物の調 製を含む、多くの使用法を有するであろう。例えば、AIRの可溶性型は、AIRが仲 介するアポトーシスのアンタゴニストとして有用であろう。AIR組成物(タン パク質およびDNAの両方)もまた、AIRに対するアゴニストおよびアンタゴニスト 性抗体を開発するのに有用であろう。前者は、例えば、AIRを発現する腫瘍細胞 または自己反応性T細胞において、細胞死を誘導するのに有用であろうし;後者 は、AIR発現細胞のアポトーシスを阻害するのに有用であろう。本発明のDNAは組 換えタンパク質の発現、ならびにAIR転写物の存在または分布の(定量的または 定性的)解析のプローブとして有用である。AIRアンタゴニストは、in vitroでA IRを発現する細胞(PBTなど)の培養を容易にするのに有用であろう。 本発明のタンパク質はまた、例えば、患者標本における、可溶性AIRを検出す る、またはAIR関連アポトーシス活性をモニターするのに使用するキットを調製 するのに有用であろう。AIRタンパク質はまた、この活性のアンタゴニストまた は擬似体(mimetics)(例えば、相互作用をそれぞれ阻害または模倣するペプチ ドまたは小分子)をスクリーニングする際に必要であるように、他の試料または 組成物におけるAIR関連アポトーシス活性をモニターする用法があるであろう。 こうしたキットでは、さまざまな検定形式が有用で、(限定されるわけではない が)ELISA、ドットブロット、固相結合検定(バイオセンサーを用いるものなど) 、迅速形式検定および生物学的定量法が含まれる。 本発明に従って精製されたAIRは、AIR阻害剤の、そしてしたがってAIR誘導細 胞死の阻害剤の発見を容易にするであろう。精製AIRポリペプチドを潜在的阻害 剤のスクリーニングに使用することは重要であり、そして実質的に、混入物質と の干渉する反応の可能性が除かれる可能性がある。こうしたスクリーニング検定 は、AIRの細胞外ドメイン、細胞内ドメイン、またはこれらペプチドのいずれか の断片のいずれかに利用してもよい。分子のAIR誘導アポトーシス阻害活性を検 出するには、典型的には、AIRに結合可能である、そして例えばアゴニスト性抗 体の結合を阻害する分子を検出するスクリーニング検定において、細胞外ドメイ ン由来の可溶性型AIRの使用、またはAIRおよび他の、情報伝達に関与する細胞内 タンパク質との相互作用の阻害を検出する検定において、細胞外ドメイン由来の ポリペプチドの使用を含む。 さらに、分子のAIR活性に拮抗する(antagonize)または作用する(agonize) 能力を確かめるのに使用してもよい。こうした方法に含まれるのは、AIRキメラ 、 例えばAIR細胞内ドメインおよび既知のリガンドを有するタンパク質由来の細胞 外ドメインのキメラの使用である。さまざまな分子の情報伝達に対する影響をそ の後、既知のリガンドを利用してアポトーシス情報を伝達することによりモニタ ーしてもよい。 さらに、AIRポリペプチドはまた、構造に基づくAIR阻害剤の設計に使用しても よい。こうした構造に基づく設計はまた、「合理的薬剤設計」としても知られる 。AIRポリペプチドは、例えば、いずれもよく知られた方法である、X線結晶、 核磁気共鳴または相同性モデル化(homology modeling)により、三次元的に解 析してもよい。阻害剤設計を補助するため、AIR構造情報の分子モデル化ソフト ウェア系における使用もまた、本発明に含まれる。こうしたコンピュータ補助モ デル化および薬剤設計は、化学高次構造解析、分子の静電位、タンパク質フォー ルディングなどの情報を利用してもよい。本発明の特定の方法は、AIRの基質へ の結合部位と思われる部位に関し三次元構造を解析し、予測された反応部位を取 りこむ新規分子を合成し、そして上述の新規分子を検定する、ことを含む。組換えAIRの発現 本発明のタンパク質は好ましくは、組換え発現ベクターにAIRタンパク質また はその類似体をコードするDNA配列を挿入し、そして発現を促進する条件下で組 換え微生物発現系において当該DNA配列を発現することによる、組換えDNA法によ り産生される。本発明により提供されるタンパク質をコードするDNA配列は、cDN A断片および短いオリゴヌクレオチドリンカーを、または一連のオリゴヌクレオ チドを組み合わせて、組換え発現ベクターに挿入し、そして組換え転写ユニット において発現することが可能である合成遺伝子を提供してもよい。 組換え発現ベクターには、機能可能であるように、哺乳類、微生物、ウイルス または昆虫遺伝子由来の適切な転写または翻訳制御要素に連結された、AIR、同 族体、または生物学的に同等な類似体をコードする合成またはcDNA由来DNA断片 を含む。こうした制御要素には、後に詳細に論じるように、転写プロモーター、 所望による転写を調節するオペレーター配列、適切なmRNAリボゾーム結合部位を コードする配列、および転写および翻訳の終結を調節する配列が含まれる。通常 複製起点により与えられる宿主中で複製する能力、および形質転換体の認識を 容易にする選択遺伝子を、さらに取りこませてもよい。 DNA領域は、それらが互いに機能的に関連している際、機能可能であるように 連結されている。例えば、シグナルペプチド(分泌リーダー)のDNAは、ポリペ プチドに、当該ポリペプチドの分泌に関与する前駆体として発現されていれば、 機能可能であるよう連結されており;プロモーターは、コード配列に、当該配列 の転写を調節していれば、機能可能であるように連結されており;また、リボゾ ーム結合部位は、コード配列に、翻訳を可能とするように配置されていれば、機 能可能であるよう連結されている。一般的に、機能可能であるよう連結されるこ とは、隣接していること、そして分泌リーダーの場合は隣接しており、そして読 み枠内であることを意味する。微生物で発現させようとするAIRまたは同族体を コードするDNA配列は、好ましくはDNAのmRNAへの転写を時期尚早に終結させる可 能性があるイントロンを含まないであろう。 細菌での使用に有用な発現ベクターには、よく知られるクローニングベクター pBR322(ATCC 37017)の遺伝的要素を含む商業的に入手可能なプラスミド由来の 選択可能なマーカーおよび細菌複製起点を含んでもよい。こうした商業的ベクタ ーには、pKK223-3(Pharmacia Fine Chemicals、スウェーデン、ウプサラ)およ びpGEM1(Promega Biotec、米国ウィスコンシン州マディソン)が含まれる。こ れらのpBR322「骨格」部分は、発現に適したプロモーターおよび構造配列と組み 合わされる。大腸菌は典型的には、大腸菌種由来のプラスミド、pBR322(Boliva rら,Gene 2:95,1977)の誘導体を用いて形質転換される。pBR322はアンピシリ ンおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を含み、そしてしたがって形質転換細胞を 同定する簡単な手段を提供する。 組換え微生物発現ベクターに通常用いられるプロモーターには、β−ラクタマ ーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトースプロモータ系(Changら,Nature 275:6 15,1978;およびGoeddelら,Nature 281:544,1979)、トリプトファン(trp)プ ロモーター系(Goeddelら,Nucl.Acids Res.8:4057,1980;およびEPA 36,776号 )およびtacプロモーター(Maniatis,Molecular Cloning:A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory,p.412,1982)が含まれる。特に有用な細菌発 現系は、ファージλPLプロモーターおよびcI857ts熱不安定性リプレッサーを使 用する。アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Cult ure Collection)より入手可能なプラスミドベクターで、λPLプロモーターの誘 導体を取りこむものには、大腸菌株JMB9(ATCC 37092)に常住するプラスミドpH UB2、および大腸菌RR1(ATCC 53082)に常住するpPLc28が含まれる。 酵母ベクターの適切なプロモーター配列には、メタロチオネイン、3-ホスホグ リセリン酸キナーゼ(Hitzemanら,J.Biol.Chem.255:2073,1980)または他 の解糖酵素(Hessら,J.Adv.Enzyme Reg.7:149.1968;およびHollandら,Bioc hem.17:4900,1978)、例えばエノラーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒド ロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクト キナーゼ、グルコース-6-リン酸イソメラーゼ、3-ホスホグリセリン酸ムターゼ 、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソ メラーゼ、およびグルコキナーゼのプロモーターが含まれる。酵母発現での使用 に適したベクターおよびプロモーターは、R.Hitzemanら,EPA 73,657号にさら に記載されている。 好ましい酵母ベクターを、大腸菌における選択および複製のため、pBR322由来 のDNA配列(Ampr遺伝子および複製起点)およびグルコース抑制可能ADH2プロモ ーターおよびα因子分泌リーダーを含む酵母DNA配列を用いて、組み立ててもよ い。ADH2プロモーターはRussellら(J.Biol.Chem.258:2674,1982)およびBe ierら(Nature 300:724,1982)により記載されている。異種性タンパク質の分 泌を導く酵母α因子リーダーを、プロモーターおよび構造遺伝子の間に挿入し、 発現させてもよい。例えば、Kurjanら,Cell 30:933,1982;およびBitterら,Pr oc.Natl.Acad.Sci.USA 81:5330,1984を参照されたい。リーダー配列をその 3'末端近傍に、1つまたはそれ以上の有用な制限部位を含むよう修飾して、外来 遺伝子へのリーダー配列の融合を容易にしてもよい。 脊椎動物細胞を形質転換するのに用いられる発現ベクターにおける転写および 翻訳調節配列は、ウイルス源より提供されてもよい。例えば、よく用いられるプ ロモーターおよびエンハンサーは、ポリオーマ、アデノウイルス2、シミアンウ イルス40(SV40)およびヒトサイトメガロウイルス由来である。SV40ウイルスゲ ノム由来のDNA配列、例えば、SV40起点、初期および後期プロモーター、エ ンハンサー、スプライシングおよびポリアデニル化部位を使用して、異種性DNA 配列の発現に必要とされる他の遺伝的要素を提供してもよい。初期および後期プ ロモーターは、どちらも、SV40ウイルス複製起点もまた含む断片として、容易に ウイルスから得られることから、特に有用である(Fiersら,Nature 273:113,19 78)。ウイルス複製起源に位置するHindIII部位からBglI部位に伸長するおよそ25 0bp配列が含まれていれば、より小さいまたはより大きいSV40断片もまた使用し てもよい。さらに、ウイルスゲノムプロモーター、調節および/またはシグナル 配列もまた、こうした調節配列が選択された宿主細胞で共存可能であれば、利用 してもよい。典型的なベクターは、OkayamaおよびBerg(Mol.Cell.Biol.3:28 0,1983)に開示されたように構築してもよい。 C127ネズミ乳房上皮細胞において哺乳動物受容体cDNAを安定した高レベルで発 現する有用な系を、実質的に、Cosmanら(Mol.Immunol.23:935,1986)に記載 されたように構築してもよい。AIR DNA発現に好ましい真核ベクターはpDC406(M cMahanら,EMBO J.10:2821,1991)と称され、そしてSV40、ヒト免疫不全ウイ ルス(HIV)、およびエプスタイン・バー(Epstein-Barr)ウイルス(EBV)由来の 制御配列を含む。他の好ましいベクターには、pDC406由来のpDC409およびpDC410 が含まれる。pDC410はEBV複製起点をSV40ラージT抗原をコードする配列と置換 することによりpDC406より得られた。pDC409はpDC406と異なり、マルチクローニ ング部位の外部のBglII制限部位が欠失しており、マルチクローニング部位のBgl II部位が唯一のものとなっている。 EBV複製起点を含む発現ベクター、例えばpDC406およびpDC409のエピゾーム複 製を許す有用な細胞株は、CV-1/EBNA(ATCC CRL 10478)である。CV-1/EBNA細胞 株は、CV-1細胞株にエプスタイン・バーウイルス核抗原1(EBNA-1)をコードす る遺伝子をトランスフェクションすることにより得られ、そしてヒトCMV極初期 エンハンサー/プロモーターにドライブされて恒常的にEBNA-1を発現する。宿主細胞 形質転換された宿主細胞は、組換えDNA技術を用いて構築された発現ベクター により形質転換またはトランスフェクションされ、そして本発明のタンパク質を コードする配列を含む細胞である。形質転換された宿主細胞は、望ましいタンパ ク質(AIRまたはその同族体)を発現してもよいが、本発明のDNAをクローニング または増幅する目的で形質転換された宿主細胞は、当該タンパク質を発現する必 要はない。発現されたタンパク質は、選択されたDNAによっては、好ましくは、 培養上清に分泌されるであろうが、細胞膜中に置かれてもよい。 ウイルスタンパク質の発現に適した宿主細胞には、原核、酵母または高次真核 細胞が含まれ、適切なプロモーターの調節下に置かれる。原核生物には、グラム 陰性またはグラム陽性生物、例えば大腸菌またはバチルスspp(Bacillus ssp) が含まれる。高次真核細胞には、後述される哺乳動物起源の樹立された細胞株が 含まれる。細胞不含翻訳系もまた、本明細書に開示されるDNA構築物由来のRNAを 使用してウイルスタンパク質を産生するのに用いてもよい。細菌、真菌、および 哺乳動物細胞宿主に適したクローニングおよび発現ベクターは、Pouwelsら(Clo ning Vectors:A Laboratory Manual,ニューヨーク州エルセビア,1985)に記載 されており、その関連する開示は本明細書に援用される。 原核発現宿主は、甚だしいタンパク質分解およびジスルフィド加工を必要とし ないAIRまたは同族体の発現に使用してもよい。原核発現ベクターは、一般的に 、例えば抗生物質耐性を与える、または独立栄養に必要なものを供給するタンパ ク質をコードする遺伝子等の1つまたはそれ以上の表現型選択可能マーカー、並 びに、宿主内での増幅を確実にする、宿主に認識される複製起点を含む。形質転 換に適した原核宿主には、大腸菌、枯草菌(Bacillus subtilis)、ネズミチフス 菌(Salmonella typhimurium)およびシュードモナス(Pseudomonas)、ストレプ トミセス(Streptomyces)、およびスタフィロコッカス(Staphylococcus)属のさ まざまな種が含まれるが、他のものも選択材料として使用してもよい。 組換えAIRは酵母宿主で発現されてもよく、好ましくはS.セレビシエ(S.cer evisiae)などのサツカロミセス(Saccharomyces)種由来である。他の属の酵母 、ピキア(Pichia)またはクロイベロミセス(Kluyveromyces)属もまた、使用 してもよい。酵母ベクターは、一般的に2μ酵母プラスミドまたは自己複製配列 (ARS)由来の複製起点、プロモーター、ウイルスタンパク質をコードするDNA、 ポリアデニル化および転写終結配列および選択遺伝子を含むであろう。好ましく は、酵母ベクターは酵母および大腸菌双方の形質転換を可能にする複製起 点および選択可能マーカー、例えば大腸菌のアンピシリン耐性遺伝子および、ト リプトファン中での生育能を欠く酵母突然変異株の選択マーカーを提供するS. セレビシエのtrp1遺伝子、および下流の構造配列の転写を誘導する高発現酵母遺 伝子由来のプロモーターを含むであろう。酵母宿主細胞ゲノムにおけるtrp1損傷 の存在は、その後、トリプトファン非存在下での成長により、形質転換を検出す るのに効果的な環境を提供する。 適切な酵母形質転換プロトコールは、当業者に知られており;典型的な技術は Hinnenら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1929,1978に記載されており、Trp+ 突然変異体を、0.67%酵母窒素基剤、0.5%カザミノ酸、2%グルコース、10μg/m lアデニンおよび20μg/mlウラシルからなる選択培地中で選択する。ADH2プロモ ーターを含むベクターにより形質転換された宿主株は、80μg/mlアデニンおよび 80μg/mlウラシルを補った1%酵母エキス、2%ペプトン、および1%グルコース からなるリッチ培地中で発現させるため増殖させてもよい。ADH2プロモーターの 脱抑制は、培地グルコースの枯渇により起こる。粗精製の酵母上清をろ過により 採取し、さらなる精製の前に4℃に保持する。 さまざまな哺乳動物または昆虫細胞培養系を用いて、組換えタンパク質を発現 してもよい。異種性タンパク質を昆虫細胞中で産生するバキュロウイルス系は、 LuckowおよびSummers,Bio/Technology 6:47(1988)により概説されている。適切 な哺乳動物宿主細胞株には、Gluzman(Cell 23:175,1981)に記載されるサル腎 臓細胞のCOS-7株、および適切なベクターを発現可能な他の細胞株、例えばCV-1/ EBNA(ATCC CRL 10478)、L細胞、C127、3T3、チャイニーズハムスター卵巣(CHO) 、HeLaおよびBHK細胞株が含まれる。哺乳動物発現ベクターは、複製起点、発現 される遺伝子に連結された適切なプロモーターおよびエンハンサー、その他の5' または3'隣接非転写配列などの非転写要素、並びに、必要なリボゾーム結合部位 、ポリアデニル化部位、スプライシング供与および受容部位、および転写終結配 列などの5'または3'非翻訳配列などを含んでもよい。組換えAIRの精製 精製AIR、同族体(homolg)、または類似体は、適切な宿主/ベクター系を培養 し、本発明のDNAの組換え翻訳産物を発現させ、その後、前記産物を培地または 細胞抽出物から精製することにより調製される。例えば、組換えタンパク質を培 地に分泌する系の上清は、まず、商業的に入手可能なタンパク質濃縮フィルター 、例えばAmiconまたはMillipore Pellicon限外ろ過装置を用いて濃縮してもよい 。 濃縮段階に続いて、濃縮物を適切な精製マトリックスに適用してもよい。例え ば、適切なアフィニティーマトリックスは、適切な支持体に結合する対構造(co unter structure)タンパク質またはレクチンまたは抗体分子を含んでもよい。 あるいは、陰イオン交換レジン、例えば、遊離の(pendant)ジエチルアミノエチ ル(DEAE)基を有するマトリックスまたは支持体を用いてもよい。マトリックス は、アクリルアミド、アガロース、デキストラン、セルロース、またはタンパク 質精製によく用いられる他のタイプであってもよい。あるいは、陽イオン交換段 階を用いてもよい。適切な陽イオン交換体には、スルホプロピルまたはカルボキ シメチル基を含む、さまざまな不溶性マトリックスが含まれる。スルホプロピル 基が好ましい。ゲルろ過クロマトグラフィーもまた、本発明のタンパク質を精製 する手段を提供する。 アフィニティークロマトグラフィーは、AIRおよびその同族体を精製するのに 特に好ましい方法である。例えば、免疫グロブリンFc領域を含む融合タンパク質 として発現されるAIRは、プロテインAまたはプロテインGアフィニティークロ マトグラフィーを用いて精製してもよい。さらに、オリゴマー化ジッパードメイ ンを含むAIRタンパク質は、オリゴマー化ジッパードメインに特異的な抗体を含 むレジン上で精製してもよい。AIRタンパク質に対するモノクローナル抗体もま た、当業によく知られる方法を利用してアフィニティークロマトグラフィー精製 に使用してもよい。リガンドもまた、AIRのアフィニティー精製のアフィニティ ーマトリックスを調製するのに使用してもよい。 最後に、1つまたはそれ以上の疎水性逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-H PLC)段階であって、RP-HPLC媒体、例えばメチルまたは他の脂肪属側鎖を有する シリカゲルを使用する前記段階を使用して、AIR組成物をさらに精製してもよい 。前述のいくつかのまたはすべての精製段階を、さまざまな組み合わせで、使用 し、均質な組換えタンパク質を提供してもよい。 細菌培養で産生された組換えタンパク質は、通常、まず細胞沈殿物からの抽出 に続き、1つまたはそれ以上の濃縮、塩析、水性イオン交換またはサイズ排除ク ロマトグラフィー段階により単離される。最後に、高速液体クロマトグラフィー (HPLC)を最終精製段階として使用してもよい。組換えウイルスタンパク質発現 に使用される微生物細胞は、いかなる慣用法により破壊してもよく、凍結融解サ イクル、音波処理、機械的破壊、または細胞溶解剤の使用が含まれる。 本発明のタンパク質を分泌タンパク質として発現する酵母発酵は、精製を非常 に単純化する。大規模発酵の結果分泌される組換えタンパク質は、Urdalら(J. Chromatog.296:171,1984)に開示されたものと類似の方法により精製してもよ い。この参考文献は、ヒトGM-CSFの分離用HPLCカラム上での精製のための、2つ の連続した逆相HPLC段階を記載する。 組換え培養体で合成されるタンパク質は、培養体から本発明のタンパク質を回 収するのに取られた精製段階に依存する量および性質の、タンパク質を含む細胞 構成要素が存在することにより、特徴付けられる。これらの構成要素は通常、酵 母、原核または非ヒト高次真核起源のものであろうし、そして好ましくは約1重 量パーセントより少ない桁での、無害な混入物質量で存在する。さらに、組換え 細胞培養体は、元の種に天然に見られるように、通常本発明のタンパク質と関連 している可能性がある他のタンパク質を含まず、当該タンパク質を産生すること が可能である。AIR 組成物の使用および投与 本発明は、効果的な量のタンパク質および適切な希釈剤およびキャリアーを含 む治療組成物を使用する方法、および免疫反応を制御する方法を提供する。AIR または同族体の可溶性サイトカイン受容体またはサイトカイン、または他の免疫 制御分子との共同での使用もまた意図される。 治療的使用には、精製タンパク質が、好ましくはヒトである患者に、徴候に適 した様式で治療のため投与される。したがって、例えば、免疫機能を制御するた めに投与されるAIRタンパク質組成物は、大丸薬(bolus)注射、連続注入、移植 物からの維持放出(sustained release)、または他の適切な技術により与えられ てもよい。典型的には、治療剤は、精製AIRを、生理学的に認められるキャリア ー、添加剤(excipient)または希釈剤と共に含む組成物の形で投与されるで あろう。こうしたキャリアーは、使用される投薬量および濃度ではレシピエント に無害であろう。 普通、こうしたタンパク質組成物の調製は、本発明のタンパク質を緩衝液、ア スコルビン酸などの抗酸化剤、低分子量(約10残基より少ない)ポリペプチド、 タンパク質、アミノ酸、グルコース、ショ糖またはデキストリンを含む炭水化物 、EDTAなどのキレート剤、グルタチオンおよび他の安定化剤および添加剤と混合 することを必要とする。中性緩衝生理食塩水または同種の血清アルブミンと混合 した生理食塩水は、典型的に適切な希釈剤である。好ましくは、産物は、適切な 添加溶液(例えばショ糖)を希釈剤として用い、凍結乾燥物として処方する。適 切な投与量は試験により決定することが可能である。投与量および頻度は、もち ろん、治療される徴候の性質および重症度、望ましい反応、患者の状態などの要 因に依存するであろう。 AIRおよびアンタゴニスト性モノクローナル抗体などの他のAIRアンタゴニスト の可溶性型を、AIR誘導細胞死を阻害する目的で投与してもよい。AIRは活性化T 細胞中で発現され、そしてこれらの細胞のアポトーシス死に役割を果たしている 可能性がある。したがってAIR可溶性型は、T細胞が不適切に殺される疾患、例 えばAIDSを防ぎまたは治療するのに有用である可能性がある。 以下の例は、例示のために提供され、そして限定のためではない。当業者は、 実施例に態様化された本発明の改変が作成されてもよいことを、特に本明細書に 引用されるさまざまな参考文献の解説、本明細書に援用される開示に照らし、認 識するであろう。 実施例1 本実施例は、新規腫瘍壊死因子受容体様タンパク質の同定および単離を記載す る。腫瘍壊死因子受容体I型(TNFRI;p60、Schallら,Cell,61:361,1990;Loe tscherら,Cell,61:351,1990)と、ある程度の相同性を有するcDNAがNCBI EST (発現された配列標識)データベース中に同定された(寄託番号H41522)。その後 さらなる相同ESTが同定され(寄託番号H46374、H46424、H46211、H46662)、 そして、重複するESTに保存され、GCが約50%しかない配列を有し、そしてあい まいなヌクレオチドを含まない配列部分に基づいて、オリゴヌクレオチドプライ マーが合成された。実質的に1995年6月29日に出願されたUSSN 08/496,632に記 載されるように、第一鎖cDNAのパネル上でRT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応 )を使用し、プライマーを用いて、さまざまな組織において潜在的に対応するRN A転写物の分布を決定した。胎児脳は、同定された配列に対応するmRNAが転写さ れている組織として同定され;以前記載されたPCR産物をランダムプライム法ま たはさらなるPCR反応により32P-dCTPで標識して用い、ヒト胎児脳cDNAライブラ リー(Clontech、カリフォルニア州パロアルト)をスクリーニングした。この過 程により、EST中に同定された配列を含む多数のcDNAクローンが同定された。 配列解析により、単離されたcDNAがTNF受容体ファミリーに相同であることが 確認され、そしてこのファミリーメンバーの細胞外ドメインに特徴的なシステイ ンリッチ偽リピート(pseudo-repeat)の保存が示された。しかし、単離された すべてのクローンはリーダーペプチドおよび膜貫通領域を欠いていた。したがっ て、さらなるクローンが他のライブラリーから単離された。ヒト末梢血T細胞( PBT)ライブラリー(Parkら,Blood 74:56,1989)由来のクローンを解析するこ とにより、全長cDNA転写物の単離ができ、そしてまた胎児脳より得られたクロー ンがスプライシングされないイントロンを含むことも示された。全長クローンが 単離された後、当該ESTが、胎児脳から得られたクローンに存在していたものの ような、イントロン由来のヌクレオチド配列を含むことが明らかになった。 PBTライブラリーから単離された新規転写物は、アポトーシス誘導受容体(AIR )と称され、417アミノ酸(aa)I型膜タンパク質をコードし、27 aaのシグナル 配列、4つのシステインリッチ偽リピートにより特徴付けられる170 aaの細胞外 ドメイン、27 aaの膜貫通領域および193 aaの細胞質領域を持つ。細胞質領域AIR は、TNFRIおよびFasの間に保存される領域である、死ドメインの特性を有する配 列を含む。これは情報伝達がTNFRIまたはFasを通して起こる際のアポトーシス情 報を伝達するのに必要であり、そして十分な領域である(Tartagliaら,Cell 74: 845,1993;ItohおよびNagata,J.Biol.Chem. 268:10932,1993)。AIRの死ドメインは、TNFRIの死ドメインをコードする80 aa 配列と有意な相同性(48%同一性、64%類似性)を示し、そしてまたFasの死ド メインとも類似である(19.5%同一性、47%類似性)。AIRのヌクレオチドおよび アミノ酸配列は配列番号1に示されている。予測されるシグナルペプチドは配列 番号1のアミノ酸1から24に渡っている。アミノ酸198から224は、膜貫通領域を 形成すると予測される。細胞質領域内(アミノ酸225から417)に、推定される死 ドメインがアミノ酸335から413に渡っている。 実施例2 本実施例は、AIR mRNAの細胞および組織分布を記載する。AIR mRNAの細胞およ び組織分布を決定するため、AIR cDNAをプローブとして用いて、さまざまな細胞 株および組織由来のポリA+RNAを、ノーザンブロット解析により調べた。さまざ まな組織由来のポリA+RNA(レーン当たり2μg)を含むフィルターをClonetech( カリフォルニア州パロアルト)より購入した。さまざまな細胞または細胞株由来 のポリアデニル化RNAを単離し、1%アガロースホルムアルデヒドゲル上に分画 し(レーン当たり2μg)、Hybondナイロン膜(Amersham)上にブロットした。フィ ルターに対し、AIR cDNAのコード領域に対応するアンチセンスRNAリボプローブ をプローブとして用いた。ハイブリダイゼーションを63℃で行った後、0.2X SS C、0.1% SDSで68℃で3回洗浄した。ブロットは−70℃で8から48時間露光させ た。 ノーザン解析により、脾臓、胸腺および末梢血リンパ球で強いAIR発現が見ら れ、主な転写物は〜3.0kbで、より小さい〜1.5kb転写物と共に現れた。低レベル の発現が結腸および小腸で見られた。卵巣、精巣、および前立腺では転写物は検 出されなかった。K299細胞株(末期巨大細胞脱分化リンパ腫(high grade large cell anaplastic lymphoma)と診断された患者の末梢血から樹立された)およ びクローン22と名付けられたT細胞株もAIRを発現していた。AIR発現はまた、樹 状細胞でもRT-PCRにより見られた。当該受容体の発現は制御可能である:PMAと イオノマイシンで新鮮なPBTを剌激すると、AIRメッセージのアップレギュレーシ ョンが起こり、一方PMAとイオノマイシンでK299細胞を処理すると、AIR発現がダ ウンレギュレーションされる。 放射性ハイブリッドのパネルを用いたAIRの染色体位置決定により、当該遺伝 子は、TNFRII、CD30およびOX40遺伝子をコードする領域のごく近傍である、ヒト 染色体1pのテロメア末端に位置付けられた。 実施例3 本実施例はAIR/Flagと称される可溶性AIR/Flag(登録商標)タンパク質を発現 する構築物の構築を記載する。AIR/Flag(登録商標)はリーダー配列、およびア ミノ酸25からアミノ酸197(配列番号1)のAIR領域、およびFlag(登録商標)と 称されるオクタペプチド(配列番号3)を含む。構築物は、本質的に他の可溶性 構築物で記載されたように調製され、配列番号1のアミノ酸25から197をコード するDNA断片(PCRまたは他の適切な方法によって得られた)を適切なリーダー配 列を含む適切な発現ベクター中に連結することにより調製された。その結果生じ たDNA構築物を、サル腎臓細胞株CV-1/EBNA(ATCC CRL 10478)などの適切な細胞 株にトランスフェクションした。AIR/Flag(登録商標)はFlag(登録商標)抗体 アフィニティーカラムを用いて精製し、そして本明細書に記載される方法いずれ を用いて生物学的活性を解析してもよい。 実施例4 本実施例はAIR/Fc融合タンパク質を発現するAIR DNA構築物の構築を記載する 。ヒトIgG1のFc領域に融合した可溶性型AIRを、哺乳動物発現ベクターpDC409(U SSN 08/571,579)中で構築した。この発現ベクターは、サイトメガロウイルス読 み枠R27080のリーダー配列に続き、AIRアミノ酸25-199、それに続きヒトIgG1の 定常ドメインの突然変異型(配列番号4)を含む。 AIR/Fc発現プラスミドは、CV-1/EBNA細胞にトランスフェクションされ、そし て上清を1週間集めた。AIR/Fc融合タンパク質は、実質的に実施例5で記載され るように、プロテインAセファロースカラム(Pharmacia、スウェーデン、ウプ サラ)上で精製した。タンパク質濃度は、ヒトIgG1の定常ドメインに特異的な酵 素結合免疫吸収検定およびBCA解析(Pharmacia)により測定し、そして純度は、 SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動解析後にゲルの銀染色を行い確認した。精 製AIR-FcのSDS-PAGE(還元剤存在下)解析により、分子量〜52kDaに移動するタ ンパク質が示された。興味深いことに、ジスルフィド結合ホモ二量体は、 成分のわずか〜30%にしか対応せず、より高次の凝集体が残りの70%に対応して いた。実施例5 本実施例は、AIR融合タンパク質の精製を記載する。AIR/Fc融合タンパク質は 、プロテインAまたはプロテインGクロマトグラフィーを用いる慣用法により精 製される。AIR/Fc融合タンパク質を含むおよそ1リットルの培養上清を、哺乳動 物細胞上清を(例えば0.45μmフィルターで)ろ過し、そしてろ過物をプロテイ ンA/G抗体アフィニティーカラム(Schleicher and Schuell、ニューハンプシャ ー州キーン)に4℃で、1.5cm x12.0cmカラムに対し流速80ml/時間で適用する ことにより精製する。カラムは0.5M NaClを含むPBSで、遊離タンパク質が洗浄緩 衝液中に検出されなくなるまで洗浄する。最後に、カラムをPBSで洗浄する。結 合した融合タンパク質を、25mMクエン酸緩衝液、pH2.8で溶出し、そして500mM H epes緩衝液、pH9.1でpH7に調整する。 Flag(登録商標)を含むAIR融合タンパク質もまた、実質的にHoppら,Bio/Tec hnology 6:1204(1988)に記載されるように、Flag(登録商標)に結合する抗体を 用いて検出および/または精製してもよい。生物学的活性を、例えば、本明細書 の実施例に記載されるように、AIR誘導細胞死の阻害により測定してもよい。 実施例6 本実施例は、AIRに対するモノクローナル抗体の調製を例示する。例えば、精 製組換えAIRの調製、または高レベルのAIRを発現するトランスフェクションされ た細胞を使用して、米国特許第4,411,993号に開示されたもののような、慣用技 術を用い、AIRに対するモノクローナル抗体を生成する。AIRをコードするDNAも また、例えばPardollおよびBeckerlegがImmunity 3:165,1995で概説するように 、免疫源として使用してもよい。こうした抗体はAIR誘導細胞死に干渉する(アン タゴニスト性抗体)、またはAIRを架橋することによりアポトーシスを誘導する( アゴニスト性抗体)際に、AIRまたはAIR活性の診断または研究検定の構成要素と して、またはAIRアフィニティー精製において有用である可能性がある。 げっ歯類を免疫するため、AIR免疫源は、アジュバント(完全または不完全フ ロイントアジュバント、ミョウバン、またはRibiアジュバントR700(Ribi、モン タナ州ハミルトン)などの他のアジュバントなど)中で乳化し、そして例えば、 BALB/cマウスまたはルイス(Lewis)ラットなどの選択されたげっ歯類に、10-10 0μgの範囲で皮下注射する。DNAは皮内(Razら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 9 1:9519,1994)または筋内(Wangら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:4156,19 93)に投与してもよい;生理食塩水がDNAに基づく抗原に適した希釈剤であるこ とが見出されている。10日から3週間後、免疫された動物を付加的な免疫源によ り追加免疫(boost)し、そしてその後、毎週、2週間毎、3週間毎の免疫化ス ケジュールに従って定期的に追加免疫する。 血清試料を、後眼窩(retro-orbital)出血または尾先端切除により定期的に 採取し、ドットブロット検定(抗体サンドイッチ)、ELISA(酵素結合免疫吸収検定 )、免疫沈降、またはFACS解析を含む他の適切な検定により試験する。適切な抗 体力価が検出された後、陽性動物は、抗原を含む生理食塩水を静脈内に投与され る。3から4日後、動物を屠殺し、脾臓細胞を回収し、そしてネズミ骨髄腫細胞 株(例えばNSLまたは好ましくはAg 8.653[ATCC CRL 1580])に融合させる。 この方法により生成されたハイブリドーマ細胞株を、複数のマイクロタイタープ レートの選択培地(例えば、ヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジン を含むもの、またはHAT)中に置き、非融合細胞、骨髄腫-骨髄腫ハイブリッド、 および脾臓細胞-脾臓細胞ハイブリッドの増殖を阻害する。 こうして生成されたハイブリドーマクローンは、AIRへの反応性をELISAにより 、例えばEngvallら,Immunochem.8:871(1971)により、および米国特許第4,703, 004号で開示される技術を適用して、スクリーニングしてもよい。好ましいスク リーニング技術は、Beckmanら,J.Immunol.144:4212(1990)に記載される抗 体捕捉技術である。陽性クローンをその後、同一遺伝子型のげっ歯類の腹腔に注 入し、高濃度(>1mg/ml)の抗AIRモノクローナル抗体を含む腹水を産生する。 その結果生じるモノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈殿後、ゲル排除クロ マトグラフィーにより精製してもよい。また別に、抗体のプロテインAまたはプ ロテインGに対する結合に基づくアフィニティークロマトグラフィーもまた使用 してもよく、AIRタンパク質への結合に基づくアフィニティークロマト グラフィーも同様である。 モノクローナル抗体は、AIR-Fc融合タンパク質を免疫源として用いて生成され た。これらの試薬をスクリーニングし、AIRタンパク質に対する反応性を確認す る。本明細書に記載されるmABの活性をモニターする方法を用いて、アゴニスト 性(すなわち、AIRに結合し、そしてアポトーシス情報を伝達する抗体)および アンタゴニスト性(すなわち、AIRに結合し、そしてアポトーシス情報を伝達せ ず、そして実際はアポトーシスを阻害する可能性がある抗体)抗体両方を単離す る。 実施例7 本実施例は、AIRが、トランスフェクションされた細胞のアポトーシスを引き 起こす能力を例示する。リガンドの非存在下でのAIRのアポトーシス活性を決定 するため、全長転写物を、一過性トランスフェクション系で過剰発現した。この 方法は、FasおよびTNFRIが仲介するアポトーシスを立証するのに使用され成功し ており、そして過剰発現により誘導された死ドメイン配列の自己凝集は、リガン ドが仲介する、効果的な情報伝達に必要とされる細胞質領域の並列を模倣すると いう事実に頼っている。 CVI/EBNA細胞(スライド当たり1.65 x 105細胞)をスライド当たり総量2μgの DNAを用い、DEAE-デキストラン法により、一過性にコトランスフェクションした 。各DNA混合物は、0.5μgの試験転写物(pDC409-AIR;pDC302-TNFRI、またはpDC3 02-FAS;pDC302はMosleyら,Cell 59:335,1989に記載されている)、0.25μgのp DC409-β-ガラクトシダーゼおよび0.25μgのpSVneoに1.0μgのpDC303-crmA(pDC 303は、米国特許第5,350,683号に記載される;crmAは、インターロイキン1β変 換酵素の阻害剤をコードする牛痘読み枠で、FasまたはTNFRIを介したアポトーシ スを遮断することが可能である;Cell 69:597,1992を参照されたい)または1.0 μgの空のpDC302ベクターDNAを加えたものを含む。crmA、pDC302およびpDC409の コントロールが、当該実験に含まれる。すべての試料には、適切な量の空のpDC3 02ベクターDNAを加え、トランスフェクション当たりのDNA総量を一定に保った。 48時間後、細胞をPBSで洗浄し、1% NP-40を加えた1.0mlのPBSで30分間溶解し、 そしてo-ニトロフェニル-b-D-ガラクトピラ ノシドを基質として用いβ-ガラクトシダーゼ活性を測定した。溶解物中のβ-ガ ラクトシダーゼ量(X-Gal u/ml)を、その結果生じた有色産物の吸光度を測定し 、そしてそれを既知のβ-ガラクトシダーゼ標準と比較することにより決定した 。この検定から吸光度の減少が得られることは、β-ガラクトシダーゼ発現の損 失を示し、そしてβ-ガラクトシダーゼとコトランスフェクションされたタンパ ク質を発現する細胞の死と相関する。 CVI/EBNA細胞中のAIR過剰発現は、細胞死を導く。形態学的および共焦点顕微 鏡解析により、観察された細胞死は、アポトーシス機構に仲介されることが示唆 された。AIRがアポトーシスを仲介するさらなる証拠が、トランスフェクション 細胞のヘキスト(Hoechst)染色により得られた。Fas誘導アポトーシス同様、AI Rが仲介する細胞死は、特異的にインターロイキン1β変換酵素を阻害する牛痘 遺伝子産物であるcrmAの共発現により部分的に遮断された。80 aaの死ドメイン 配列を有するAIRの細胞質ドメインは、アポトーシス情報の伝達に必要不可欠で あった。これは、AIRの膜貫通および細胞質ドメインに融合されたCD40細胞外ド メインを含むキメラを用いて立証された。CD40-AIRキメラの過剰発現は、全長AI Rが過剰発現された際に観察されるのと同じアポトーシスを導いた。 実施例7 本実施例は、可溶性AIR/Fc融合タンパク質が、CD8α+樹状細胞(DC)の異種刺 激能を増強することが可能であることを実証する。CD8α+DCは最近同定された抗 原提示細胞の小群で、リンパ系関連DC(すなわち、T細胞、B細胞およびNK細胞 になることが可能であるリンパ系関連BM前駆細胞由来(Wuら,J.Exp.Med.184: 903,1996))と記載されている。CD8α+DCは、高レベルのFasLを発現し、そして in vitroで活性化されたFas発現CD4+T細胞を殺すことが示されている(Sussおよ びShortman,J.Exp.Med.183:1789,1996)。In vitro研究により、CD8α+脾臓 DCは、異種反応性および赤血球凝集素特異的なCD4+T細胞の増殖刺激に、より効 率的でないことが示されている(SussおよびShortman、上記)。 Maraskovskyら(J.Exp.Med.184:1953,1996)は、CD8α+リンパ系関連DCは 顕著に、他のDCに比較して、異種反応性またはKLH特異的CD4+T細胞の増殖刺激 に2-3倍、効果的でないことを見出した。さらに、CD8α+DCが見かけ上T 細胞刺激能を欠いているのは、実際は、in vitro刺激の間に、CD4+T細胞のアポ トーシス死を直接誘導する能力のためであった;この効果はgld(FasL-/-)マウ ス由来のDCまたはlpr(Fas-/-)マウス由来のCD4+T細胞を使用した際には見ら れず、CD8α+上に発現されたFasLの直接的な役割を示した(SussおよびShortman 、上記)。これにより、FasLを発現するCD8α+DCは、プログラム細胞死経路を 通じてT細胞活性化を負に制御する可能性があることが示唆された。しかし、Fa sが仲介する死の役割は、標的T細胞のアポトーシスに、特に標的がCD8+T細胞 であるときは、部分的にしか責任がないことが示されている(Kroninら,J.Immu nol.157:3819,1996)。 CD8+T細胞の場合、CD8α+DCは最初、培養物におけるCD8+T細胞増殖を刺激す る効果があったが、T細胞増殖は後に有意に減少した(Kroninら、上記)。lprま たはgldマウスを用いた研究により、Fasが誘導するアポトーシスが関与していな いことが示され、CD4+T細胞で見られたものと異なる機構であることが示唆され た。増殖の減少は、高レベルのIL-2が培養物に加えられたときのみ回復し、CD8+ T細胞でIL-2産生の有意な減少が見られるのと相関した(IL-3、GM-CSFおよびIF N-γ産生もまた減少していたが、CD8+T細胞ではIL-2が最も制限的サイトカイン であるようだった)。これにより、CD8α+DCは、実際にはT細胞増殖を誘導する 能力に欠陥があるのではなく、CD8+T細胞に反応して適切なサイトカイン産生を 誘導しないことが示された。したがって、CD8+DCは、Fas仲介経路を通して活性 化CD4+T細胞を殺す可能性もあるが、また、未知の経路を通じてT細胞サイトカ イン産生を調節することによりCD8+T細胞を制御する可能性もある。 CD8α+DCの制御的性質がさらに、Inabaら,J.Exp.Med.186,665(1997)に より実証されており、二次リンパ系組織のT細胞領域に局在するCD8α+DCは、顕 著に自己ペプチドに使用されるMHC分子を発現することを示している。さらに、 これらのCD8α+DCはin vitroで、まず自己ペプチド反応性T細胞クローンの増殖 を、そしてその後死を誘導した。これらの知見により、CD8α+DCは機能的に特殊 化してT細胞活性化の過程を制御し、そしてT細胞サイトカインレパートリーの 発展を制御すると共に、自己反応性T細胞の末梢寛容の維持に重大な役割 を果たしている可能性がある。 機能的に成熟したCD8α+DCを、以前報告されたように(Maraskovskyら、上記、 およびPulendranら,J.Immunol.159:2222,1997)、CHO由来ヒトFlt3リガンド (FL)で連続9日間処理したマウスの脾臓から、単離した。FLはin vivoでDC数 を劇的に上昇させることが示されている(USSN 08/539,142、1995年10月4日出願 )。簡潔には、FL処理マウス由来の脾臓細胞をモノクローナル抗体(mAb)、抗B220 (B細胞に対して)、抗Thy l(T細胞に対して)、抗Gr-1(骨髄細胞に対して)、抗NK 1.1(NK細胞に対して)および抗Ter 119(赤血球細胞に対して)と共にインキュ ベーションし、成熟系統細胞(mature lineage cell)を標識した。 mAbでコーティングされた細胞をその後、ヤギ抗マウスおよびヤギ抗ラットIg (Dynabeads、Dynal Oslo、ノルウェイ)でコーティングされた磁気ビーズとイ ンキュベーションした。その後、磁気を用いてmAbおよび磁気ビーズにコーティ ングされた細胞(成熟系統細胞)を細胞懸濁から除き、DCが濃縮された集団を残 した。DCを同定するため抗CD11cと、そしてCD8α+リンパ系関連DCを同定するた め抗CD8α+と、枯渇脾臓細胞をインキュベーションした。CD11+CD8α+DCをその 後、FACStar Plus(商標)(Becton Dickinson、カリフォルニア州サンホセ)を 用いて蛍光表示式細胞分取器(FACS)により高純度(>95%)で単離し、そしてAI R/Fcの生物学的評価に用いた。 マウスCD8α+DCは、フローサイトメトリー解析により評価されるように、細胞 表面にヒトAIR/Fcタンパク質(実質的に実施例4に記載されたように調製された もの)に結合する対構造を発現した。したがって、AIR/FcがCD8α+DCの生物学的 活性に及ぼす影響を評価した。AIR/FcをCD8α+DCに加えると、混合リンパ球反応 (MLR)におけるその異種刺激能が増強された。異種性T細胞(1x105)を、上 述のように培養されたさまざまな数の照射(2000rad)DCとインキュベーション し、96ウェル丸底培養プレートで0.2mlの培地中で4日間培養した。培養物は、0 .5mCi[3H]チミジンで8時間パルス標識し、そして細胞をグラスファイバーシー ト上に採取して気相βカウンターでカウントした。 AIRにより誘導される潜在的アポトーシス細胞死により、in vivoでAIR/AIR リガンド系はFas/FasL系に用いられるのと同様の方式でのアポトーシス誘導を通 して細胞死を調節している可能性が示唆される。T細胞上にAIRが高発現し、そ してCD8α+DC上にAIR対構造が存在する場合、AIRおよびDC発現対構造もまた、CD 8α+DCの異種刺激能が低いことに貢献している可能性がある。 実施例8 本実施例は、ネズミAIR同族体を単離するのに用いられ、ヒトAIR配列から設計 されたプローブを用いる、種間ハイブリダイゼーション技術を例示する。ヒトAI Rプローブは、ヒトAIRタンパク質の細胞外ドメインをコードする451ヌクレオチ ド断片(327-778)をPrimer Itキット(Stratagene、カリフォルニア州サンディ エゴ)を用いたランダムプライマー法で32P標識することにより産生された。ネ ズミ7B9T細胞(Mosleyら,Cell 59:335;1989)由来cDNAライブラリーを、λZAP ファージベクター中に構築し、そして商業的に入手可能なキット(Gigapak(登録 商標)、Stratagene、カリフォルニア州サンディエゴ)を用い、実質的に1997年 2月4日に刊行された米国特許第5,599,905号に記載されたように、製造者の指 示に従って、in vitroでパッケージングした。 ヒトAIRプローブは、10Xデンハルト溶液、50mM Tris pH7.5、1M NaCl,0.1% ピロリン酸ナトリウム、1X SSCおよび200mg/ml変性サケ精子DNAを含む緩衝液 中で、cDNAライブラリーと63℃で一晩ハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼー ションの後、63℃で6X SSC中で30分、2X SSC中で30分、1X SSC中で60分、 および室温で0.5X SSC中で30分洗浄した。ハイブリダイズしたクローンは、オ ートラジオグラフィーで視覚化した。 ヒトAIRと相同な完全コード領域を含む配列を持つクローンが単離された。し かし、このクローンはまた、2つのイントロンと思われる配列も含んでいた。ネ ズミAIR cDNAクローンの細胞外ドメインに第二および第三のシステインリッチ偽 リピートをコードする断片を用いて、一本鎖PCRプローブを生成し、7B9 cDNAラ イブラリーを再スクリーニングするのに用いた。ネズミプローブは、50%ホルム アミドを含むスターク緩衝液(Wahlら,1979,PNAS 76:3683-3687)中で、ファ ージDNAと37℃で一晩ハイブリダイゼーションした。ハイブリダイゼーションの 後、42℃で2X SSC中で30分、2回、および0.5X SSC中で30分、2回洗 浄した。ハイブリダイズしたクローンは、オートラジオグラフィーで視覚化した 。 以前単離されたクローンと同一のコード配列を含むが、イントロン配列を含ま ないクローンが単離された。しかし、このクローンは、ネズミAIRの開始メチオ ニンからの最初の78アミノ酸を欠いていた。全長コード配列cDNA構築物は、2つ のオリジナルcDNAクローン由来の配列を、イントロンを含まずPCRによりつなぎ 合わせることで得られた。このクローンのヌクレオチド配列および予測されるア ミノ酸配列が、配列番号5および6に図解されている。ヒトAIR同様、ネズミAIR はI型膜貫通タンパク質で、411アミノ酸残基を有し、予測される30アミノ酸の シグナル配列、159アミノ酸の細胞外ドメイン、21アミノ酸の膜貫通ドメイン、 および195アミノ酸の細胞質テールを持つ。ネズミAIRの細胞質領域は、ヒトAIR の細胞質領域と有意な相同性を示し、そして死ドメインモチーフをコードする。
【手続補正書】 【提出日】1999年6月25日(1999.6.25) 【補正内容】 請求の範囲を下記の通り補正する。 『 請求の範囲 1. (a) 配列番号2のアミノ酸1から417までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (b) 配列番号6のアミノ酸1から411までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (c) (a)のDNAにストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーシ ョン可能なDNA分子であって、そして生物学的に活性のあるアポト ーシス誘導受容体(AIR)をコードする前記DNA分子;および (d) (a)、(b)または(c)のDNAによりコードされるタンパク質 の生物学的に活性のある断片をコードするDNA分子 からなる群より選択される、単離DNA。 2. 少なくとも長さ約17ヌクレオチドのオリゴヌクレオチド、少なくとも長 さ約25ヌクレオチドのオリゴヌクレオチド、および少なくとも長さ約30ヌクレオ チドのオリゴヌクレオチドからなる群より選択され、アポトーシス誘導受容体(A IR)の細胞質ドメインをコードする配列番号1のDNA由来のヌクレオチド配列を有 する、請求項1の単離DNA。 3. (a) 配列番号2のアミノ酸1から417までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (b) 配列番号6のアミノ酸1から411までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (c) (a)のタンパク質のアミノ酸配列に少なくとも約70%同一であ る生物学的に活性のあるアポトーシス誘導受容体ポリペプチドをコ ードするDNA分子;および (d) (a)、(b)または(c)のDNAによりコードされるタンパク質の 断片をコードし、そして生物学的に活性のあるアポトーシス誘導受 容体(AIR)をコードするDNA分子 からなる群より選択される、請求項1の単離DNA。 4. 配列番号2のアミノ酸x1ないしx2、ここにおいて、x1は1ないし 29(アミノ酸1および29も含む)のいずれかのアミノ酸であり、x2は19 0ないし200(アミノ酸190および200も含む)のいずれかのアミノ酸で ある、を含むポリペプチドからなるグループから選択されるポリペプチドをコー ドする、単離DNA。 5. 配列番号2のアミノ酸x1ないしx2、ここにおいて、x1は225な いし335(アミノ酸225および335も含む)のいずれかのアミノ酸であり 、x2は410ないし417(アミノ酸410および417も含む)のいずれか のアミノ酸である、を含むポリペプチドからなるグループから選択されるポリペ プチドをコードする、単離DNA。 6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のDNA配列を含む、組換え発現 ベクター。 7. 請求項6の発現ベクターにより形質転換またはトランスフェクションさ れた宿主細胞。 8. 発現を促進する条件下で請求項7の宿主細胞を培養し、そしてタンパク 質を回収することを含む、タンパク質を調製する方法。 9. (a) 配列番号2のアミノ酸1から417のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (b) 配列番号6のアミノ酸1から411のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (c) (a)のタンパク質をコードするDNAにストリンジェントな条件 下でハイブリダイゼーション可能なDNAによりコードされ、そして アポトーシスを誘導するポリペプチド;および (d) (a)、または(b)のポリペプチドの断片であって、アポトーシ スを誘導可能な前記断片 からなる群より選択される、単離ポリペプチド。 10. (a) 配列番号2のアミノ酸1から417のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (b) 配列番号6のアミノ酸1から411のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (c) アミノ酸配列が(a)のポリペプチドに少なくとも約70%同一で あり、そしてアポトーシスを誘導するポリペプチド;および (d) (a)または(b)のポリペプチドの断片であって、アポトーシ スを誘導可能な前記断片 からなる群より選択される、請求項9の単離ポリペプチド。 11. 単離されそして精製された可溶性ポリペプチドであって、配列番号2の アミノ酸x1ないしx2、ここにおいて、x1は225ないし335(アミノ酸 225および335も含む)のいずれかのアミノ酸であり、x2は410ないし 417(アミノ酸410および417も含む)のいずれかのアミノ酸である、を 含む前記ポリペプチド、当該ポリペプチドの断片であってアポトーシスを誘導可 能な前記断片、からなる群から選択される、前記可溶性ポリペプチド。 12. 請求項11のポリペプチド、および適切な希釈剤またはキャリアーを含 む組成物。 13. アポトーシス誘導受容体ポリペプチドに免疫反応性の抗体。 14. モノクローナル抗体である、請求項13の抗体。』
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 21/08 C12N 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),AL,AM,AT,AU,A Z,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN ,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB, GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 単離DNAであって: (a) 配列番号2のアミノ酸1から417までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (b) 配列番号5のアミノ酸1から411までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (c) (a)のDNAにストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーシ ョン可能なDNA分子であって、そして生物学的に活性のあるAIRを コードする前記DNA分子;および (d) (a)、(b)または(c)のDNAによりコードされるタンパク質 の生物学的に活性のある断片をコードするDNA分子 からなる群より選択される、前記DNA。 2. 請求項1のDNAであって、少なくとも長さ約17ヌクレオチドのオリゴヌ クレオチド、少なくとも長さ約25ヌクレオチドのオリゴヌクレオチド、および少 なくとも長さ約30ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドからなる群より選択され、 AIRの細胞質ドメインをコードする配列番号1のDNA由来のヌクレオチド配列を有 する、前記DNA。 3. 請求項1の単離DNAであって: (a) 配列番号2のアミノ酸1から417までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (b) 配列番号5のアミノ酸1から411までのアミノ酸配列を有するタ ンパク質をコードするDNA; (c) (a)のタンパク質のアミノ酸配列に少なくとも約70%同一であ る生物学的活性AIRポリペプチドをコードするDNA分子;および (d) (a)、(b)または(c)のDNAによりコードされるタンパク質の 断片をコードし、そして生物学的に活性のあるAIRをコードするDNA 分子 からなる群より選択される、前記DNA。 4. AIRポリペプチドをコードする単離DNAであって、当該AIRポリペプチ ドが配列番号2に示されたアミノ酸配列を含み、配列番号2のアミノ酸1および アミノ酸29の間(両端も含む)のアミノ酸からなる群より選択されるアミノ末端 、およびアミノ酸190およびアミノ酸200の間(両端も含む)のアミノ酸からなる 群より選択されるカルボキシ末端を有する、前記単離DNA。 5. AIRポリペプチドをコードする単離DNAであって、当該AIRポリペプチド が配列番号2に示されたアミノ酸配列を含み、配列番号2のアミノ酸225および アミノ酸335の間(両端も含む)のアミノ酸からなる群より選択されるアミノ末 端、およびアミノ酸410およびアミノ酸417の間(両端も含む)のアミノ酸からな る群より選択されるカルボキシ末端を有する、前記単離DNA。 6. 請求項1のDNA配列を含む、組換え発現ベクター。 7. 請求項3のDNA配列を含む、組換え発現ベクター。 8. 請求項4のDNA配列を含む、組換え発現ベクター。 9. 請求項5のDNA配列を含む、組換え発現ベクター。 10. 請求項6の発現ベクターにより形質転換またはトランスフェクションさ れた宿主細胞。 11. 請求項7の発現ベクターにより形質転換またはトランスフェクションさ れた宿主細胞。 12. 請求項9の発現ベクターにより形質転換またはトランスフェクションさ れた宿主細胞。 13. 発現を促進する条件下で請求項10の宿主細胞を培養し、そしてAIRを回 収することを含む、AIRタンパク質を調製する方法。 14. 発現を促進する条件下で請求項11の宿主細胞を培養し、そしてAIRを回 収することを含む、AIRタンパク質を調製する方法。 15. 発現を促進する条件下で請求項12の宿主細胞を培養し、そしてAIRを回 収することを含む、AIRタンパク質を調製する方法。 16. 単離AIRポリペプチドであって: (a) 配列番号2のアミノ酸1から417のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (b) 配列番号6のアミノ酸1から411のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (c) (a)のタンパク質をコードするDNAにストリンジェントな条件 下でハイブリダイゼーション可能なDNAによりコードされ、そして 生物学的に活性があるAIRポリペプチド;および (d) (a)、または(b)のポリペプチドの生物学的活性断片 からなる群より選択される、前記単離AIRポリペプチド。 17. 請求項16の単離AIRポリペプチドであって: (a) 配列番号2のアミノ酸1から417のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (b) 配列番号6のアミノ酸1から411のアミノ酸配列を有するポリペ プチド; (c) アミノ酸配列が(a)のポリペプチドに少なくとも約70%同一で あり、そして生物学的に活性がある、AIRポリペプチド;および (d) (a)または(b)のポリペプチドの生物学的活性断片 からなる群より選択される、前記単離AIRポリペプチド。 18. 単離されそして精製された可溶性ポリペプチドであって、配列番号2に 示されたアミノ酸配列を含み、配列番号2のアミノ酸225およびアミノ酸335の間 (両端も含む)のアミノ酸からなる群より選択されるアミノ末端、およびアミノ 酸410およびアミノ酸417の間(両端も含む)のアミノ酸からなる群より選択され るカルボキシ末端を有する、前記可溶性ポリペプチド、および当該ポリペプチド の生物学的活性断片。 19. 請求項18のAIRポリペプチド、および適切な希釈剤またはキャリアー を含む、組成物。 20. AIRに免疫反応性を持つ抗体。 21. モノクローナル抗体である、請求項20の抗体。
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