JP2000336597A - 模様入り段ボール用ライナー原紙および模様入り段ボール - Google Patents
模様入り段ボール用ライナー原紙および模様入り段ボールInfo
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- JP2000336597A JP2000336597A JP11153269A JP15326999A JP2000336597A JP 2000336597 A JP2000336597 A JP 2000336597A JP 11153269 A JP11153269 A JP 11153269A JP 15326999 A JP15326999 A JP 15326999A JP 2000336597 A JP2000336597 A JP 2000336597A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】印刷技術を使用せず、安価に製造できる模様入
りダンボールライナーおよび模様入りダンボールを供す
る。 【解決手段】多層抄きによって形成される段ボール用ラ
イナー原紙において、少なくとも最表層に模様形成体と
して、綿実殻、スクリーン粕、CMC水溶液に染料、顔
料、填料など、木材繊維、化学繊維のなかから選択され
た1種又は数種の物質の混合液に金属水溶液を添加して
凝集させた凝集物を抄き込み模様入りライナー原紙を製
造する。
りダンボールライナーおよび模様入りダンボールを供す
る。 【解決手段】多層抄きによって形成される段ボール用ラ
イナー原紙において、少なくとも最表層に模様形成体と
して、綿実殻、スクリーン粕、CMC水溶液に染料、顔
料、填料など、木材繊維、化学繊維のなかから選択され
た1種又は数種の物質の混合液に金属水溶液を添加して
凝集させた凝集物を抄き込み模様入りライナー原紙を製
造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は模様入り段ボール用
ライナー用原紙および模様入り段ボールに関する。さら
に詳しくは、印刷技術を使用しないで製造した模様入り
段ボール用ライナー用原紙を使用して、優れた外観およ
び品質特性を備え、かつ、新規で意匠性に富んだ独特の
模様を持った段ボールを提供する。
ライナー用原紙および模様入り段ボールに関する。さら
に詳しくは、印刷技術を使用しないで製造した模様入り
段ボール用ライナー用原紙を使用して、優れた外観およ
び品質特性を備え、かつ、新規で意匠性に富んだ独特の
模様を持った段ボールを提供する。
【0002】
【従来の技術】段ボール業界の近年の傾向として段ボー
ル箱の小型化、美粧化、高級化があげらている。中でも
美粧化、高級化は段ボール箱の小型が進むに連れて従来
物を運ぶ箱として利用していた段ボールがそのまま店頭
に置かれるケースが増えてきた。このため包装のファッ
ション化、店頭販売のイメージアップによる販売促進の
目的で美粧化・高級化が進んでいる。青果物用段ボール
箱は現在60%が白またはカラー化されており、今後は
さらに美粧化・高級化が進むと推定される。従来模様入
り段ボールはファンシーペーパーと片面段ボールとの
貼り合せによる方法、印刷による方法のいずれかによ
り製造されている。ファンシーペーパーは紙層全体が着
色されたり、紙層全体に特殊形状物又は着色物質を含
み、また、段ボール用ライナー原紙として製造されてい
ない為、中芯との貼合がしにくかったり、接着強度が出
なかったり、箱になった時、段ボール箱としての機能が
発揮できない。又当然のことではあるが、非常に高価に
なることは避けられない。従って現在、模様入り段ボー
ルはほとんどが印刷によるものであり、印刷柄の規則性
等がある為、本来の美粧性や風合いに欠ける面がある。
ル箱の小型化、美粧化、高級化があげらている。中でも
美粧化、高級化は段ボール箱の小型が進むに連れて従来
物を運ぶ箱として利用していた段ボールがそのまま店頭
に置かれるケースが増えてきた。このため包装のファッ
ション化、店頭販売のイメージアップによる販売促進の
目的で美粧化・高級化が進んでいる。青果物用段ボール
箱は現在60%が白またはカラー化されており、今後は
さらに美粧化・高級化が進むと推定される。従来模様入
り段ボールはファンシーペーパーと片面段ボールとの
貼り合せによる方法、印刷による方法のいずれかによ
り製造されている。ファンシーペーパーは紙層全体が着
色されたり、紙層全体に特殊形状物又は着色物質を含
み、また、段ボール用ライナー原紙として製造されてい
ない為、中芯との貼合がしにくかったり、接着強度が出
なかったり、箱になった時、段ボール箱としての機能が
発揮できない。又当然のことではあるが、非常に高価に
なることは避けられない。従って現在、模様入り段ボー
ルはほとんどが印刷によるものであり、印刷柄の規則性
等がある為、本来の美粧性や風合いに欠ける面がある。
【0003】従来、模様紙として、平均粒径が3mm以下
に粉砕された綿実殻を紙に0.1〜5重量%含有、する
模様入り原紙。(特公平3−27679号公報)や木材
チップをクラフト蒸解した後スクリーニング処理するこ
とによって良質繊維と結束繊維を主体とするスクリーン
粕とに分離し、このスクリーン粕をそのまま、あるいは
離解した後適当な繊維長に切断したものをパルプ中に混
合し、抄造した模様入り原紙(特公昭53−45412
号公報)、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース水
溶液に染料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維の中から
選択された1種類または数種類の物質を入れ、それらの
混合液をかき混ぜながら、その混合物に金属水溶液を添
加して凝集させた凝集物を抄紙原料である繊維に添加し
て抄造した原紙。(登録2649851号公報)などが
開示されているが、これらの模様紙を段ボール用ライナ
ー原紙に使用することは開示されていない。またこれら
の模様紙は段ボール用ライナー原紙として必要な紙力、
段ボールにするための加工適性が無い。これらの模様紙
を段ボールに貼合わせて出来上がる段ボールは非常に高
価な物となり、実用に供さない。
に粉砕された綿実殻を紙に0.1〜5重量%含有、する
模様入り原紙。(特公平3−27679号公報)や木材
チップをクラフト蒸解した後スクリーニング処理するこ
とによって良質繊維と結束繊維を主体とするスクリーン
粕とに分離し、このスクリーン粕をそのまま、あるいは
離解した後適当な繊維長に切断したものをパルプ中に混
合し、抄造した模様入り原紙(特公昭53−45412
号公報)、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース水
溶液に染料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維の中から
選択された1種類または数種類の物質を入れ、それらの
混合液をかき混ぜながら、その混合物に金属水溶液を添
加して凝集させた凝集物を抄紙原料である繊維に添加し
て抄造した原紙。(登録2649851号公報)などが
開示されているが、これらの模様紙を段ボール用ライナ
ー原紙に使用することは開示されていない。またこれら
の模様紙は段ボール用ライナー原紙として必要な紙力、
段ボールにするための加工適性が無い。これらの模様紙
を段ボールに貼合わせて出来上がる段ボールは非常に高
価な物となり、実用に供さない。
【0004】また特開平9-256291号公報では丸網抄紙機
の回転速度と回転無端帯の回転速度を変えて回転無端帯
に付着する紙料層厚紙を部分的にずらして下層紙匹を表
層面に表現させて不規則模様を形成する模様紙の製造方
法が開示されている。この方法にによれば印刷とは異な
る不規則模様が形成されるが、抄紙速度の調節が必要と
なりる。さらに出来上がった模様紙は不均一な表面のた
め文字の印刷などがしにくいという問題がある。本発明
は原料以外の抄紙条件を変えることがないため、作業性
もよく、模様形成体が微細であったり、柔軟であったり
する上に抄きこまれているため、出来上がった段ボール
用ライナー原紙の表面は平滑であるため文字等の印刷も
容易である点で異なる。
の回転速度と回転無端帯の回転速度を変えて回転無端帯
に付着する紙料層厚紙を部分的にずらして下層紙匹を表
層面に表現させて不規則模様を形成する模様紙の製造方
法が開示されている。この方法にによれば印刷とは異な
る不規則模様が形成されるが、抄紙速度の調節が必要と
なりる。さらに出来上がった模様紙は不均一な表面のた
め文字の印刷などがしにくいという問題がある。本発明
は原料以外の抄紙条件を変えることがないため、作業性
もよく、模様形成体が微細であったり、柔軟であったり
する上に抄きこまれているため、出来上がった段ボール
用ライナー原紙の表面は平滑であるため文字等の印刷も
容易である点で異なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような欠点をとり除き、従来の抄紙機をそのまま利用
して、模様入りの段ボール用ライナー原紙を抄造、更に
従来のコルゲートマシンをそのまま利用して、新規で独
特の深みのある外観を持った、模様入り段ボールを安価
に提供しようとするものである。
のような欠点をとり除き、従来の抄紙機をそのまま利用
して、模様入りの段ボール用ライナー原紙を抄造、更に
従来のコルゲートマシンをそのまま利用して、新規で独
特の深みのある外観を持った、模様入り段ボールを安価
に提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は長年にわたって
蓄積した模様紙製造の技術を基礎にし、本来段ボール原
紙が持つべき特徴、機能に悪影響をおよぼすことなく各
種添加物を配合した、模様入り段ボール用ライナー原紙
を製造する方法を見出した。
蓄積した模様紙製造の技術を基礎にし、本来段ボール原
紙が持つべき特徴、機能に悪影響をおよぼすことなく各
種添加物を配合した、模様入り段ボール用ライナー原紙
を製造する方法を見出した。
【0007】すなわち本発明は、以下の発明を包括す
る。 (1)多層抄きによって形成される段ボール用ライナー
原紙において、少なくとも最表層に模様形成体を抄き込
むことを特徴とする模様入り段ボール用ライナー原紙。
る。 (1)多層抄きによって形成される段ボール用ライナー
原紙において、少なくとも最表層に模様形成体を抄き込
むことを特徴とする模様入り段ボール用ライナー原紙。
【0008】(2)前記段ボール用ライナー原紙を使用
して製造することを特徴とした模様入り段ボール。
して製造することを特徴とした模様入り段ボール。
【0009】(3)前記模様形成体が綿実殻であること
を特徴とする(1)記載の模様入り段ボール用ライナー
原紙
を特徴とする(1)記載の模様入り段ボール用ライナー
原紙
【0010】(4)前記模様形成体がスクリーン粕であ
ることを特徴とする(1)記載の模様入り段ボール用ラ
イナー原紙。
ることを特徴とする(1)記載の模様入り段ボール用ラ
イナー原紙。
【0011】(5)前記模様形成体が、ナトリウムカル
ボキシルメチルセルロース水溶液に染料、顔料、填料、
木材繊維、化学繊維の中から選択された1種類または数
種類の物質を入れ、それらの混合液をかき混ぜながら、
その混合物に金属水溶液を添加して凝集させた凝集物で
あることを特徴とする(1)記載の模様入り段ボール用
ライナー原紙。
ボキシルメチルセルロース水溶液に染料、顔料、填料、
木材繊維、化学繊維の中から選択された1種類または数
種類の物質を入れ、それらの混合液をかき混ぜながら、
その混合物に金属水溶液を添加して凝集させた凝集物で
あることを特徴とする(1)記載の模様入り段ボール用
ライナー原紙。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明による模様入り段ボール用
ライナー原紙及びその製造方法は優れた外観および品質
特性を備え、かつ、新規で意匠性に富んだ独特の模様を
持った段ボールを従来、別工程で貼り合わせていた模様
紙を段ボール製造工程の一部で製造するため、遥かに安
価に製造できることを特徴とする。
ライナー原紙及びその製造方法は優れた外観および品質
特性を備え、かつ、新規で意匠性に富んだ独特の模様を
持った段ボールを従来、別工程で貼り合わせていた模様
紙を段ボール製造工程の一部で製造するため、遥かに安
価に製造できることを特徴とする。
【0013】本発明で模様入り段ボール用ライナーの最
表層部に使用するパルプは段ボール原紙に一般的に利用
されている、NUKP、LUKP、段古紙、クラフト古紙、
雑誌古紙、NBKP、LBKP、上白古紙等を単独又は
混合して利用できるが、模様柄を目立たせる為には、柄
を構成する添加物の色がが濃い場合は白系の原料を、柄
を構成する添加物の色が白っぽい場合は着色系の原料を
用いることが好ましい。
表層部に使用するパルプは段ボール原紙に一般的に利用
されている、NUKP、LUKP、段古紙、クラフト古紙、
雑誌古紙、NBKP、LBKP、上白古紙等を単独又は
混合して利用できるが、模様柄を目立たせる為には、柄
を構成する添加物の色がが濃い場合は白系の原料を、柄
を構成する添加物の色が白っぽい場合は着色系の原料を
用いることが好ましい。
【0014】新規で意匠性に富む模様を作り出すために
本発明で模様形成体としてパルプスラリーに添加するも
のは、綿実殻、スクリーン粕、ナトリウムカルボキシル
メチルセルロース水溶液に染料、顔料、填料、木材繊
維、化学繊維の中から選択された1種類または数種類の
物質を入れ、それらの混合液をかき混ぜながら、その混
合物に金属水溶液を添加して凝集させた凝集物のうち1
種類、または2種類以上を混ぜても良い。
本発明で模様形成体としてパルプスラリーに添加するも
のは、綿実殻、スクリーン粕、ナトリウムカルボキシル
メチルセルロース水溶液に染料、顔料、填料、木材繊
維、化学繊維の中から選択された1種類または数種類の
物質を入れ、それらの混合液をかき混ぜながら、その混
合物に金属水溶液を添加して凝集させた凝集物のうち1
種類、または2種類以上を混ぜても良い。
【0015】本発明の模様形成体である綿実殻は粒径
0.1〜3mmの大きさに粉砕して使用することが好ま
しい。そのまま印刷を施さずに使用する場合は3mm以
下、印刷を施す場合は1.5mm以下であることが好ま
しい。粉砕はリファイナー、ビーターなどでパルプ叩解
時にパルプと同時に粉砕してもよいし、単独でハンマー
ミル、ボールミル、クラッシャーなどの粉砕機で行って
も良い。模様入り段ボールライナー中における綿実殻の
含有量は0.5〜20重量%の範囲で、目的に応じて適
宜選択される。
0.1〜3mmの大きさに粉砕して使用することが好ま
しい。そのまま印刷を施さずに使用する場合は3mm以
下、印刷を施す場合は1.5mm以下であることが好ま
しい。粉砕はリファイナー、ビーターなどでパルプ叩解
時にパルプと同時に粉砕してもよいし、単独でハンマー
ミル、ボールミル、クラッシャーなどの粉砕機で行って
も良い。模様入り段ボールライナー中における綿実殻の
含有量は0.5〜20重量%の範囲で、目的に応じて適
宜選択される。
【0016】本発明の模様形成体であるスクリーン粕
は、やはり製紙工程で入手できる物で、木材チップをク
ラフト蒸解した後、スクリーニング処理することによっ
て良質繊維と結束繊維を主体とするスクリーン粕とに分
離してえられる。、このスクリーン粕をそのまま、ある
いは離解した後適当な繊維長に切断したものを使用す
る。繊維長は紙力、模様、色調に影響するので目的に応
じて調整する。模様入り段ボールライナー中の含有量は
目的とする外観、色調により選択すれば良いが1〜30
重量%、好ましくは1〜10重量%とする。
は、やはり製紙工程で入手できる物で、木材チップをク
ラフト蒸解した後、スクリーニング処理することによっ
て良質繊維と結束繊維を主体とするスクリーン粕とに分
離してえられる。、このスクリーン粕をそのまま、ある
いは離解した後適当な繊維長に切断したものを使用す
る。繊維長は紙力、模様、色調に影響するので目的に応
じて調整する。模様入り段ボールライナー中の含有量は
目的とする外観、色調により選択すれば良いが1〜30
重量%、好ましくは1〜10重量%とする。
【0017】本発明の模様形成体としてはナトリウムカ
ルボキシルメチルセルロース水溶液に染料、顔料、填
料、木材繊維、化学繊維の中から選択された1種類また
は数種類の物質を入れ、それらの混合液をかき混ぜなが
ら、その混合物に金属水溶液を添加して凝集させた凝集
物である。ここで使用するナトリウムカルボキシメチル
セルロース水溶液濃度はかき混ぜによる流動性があり、
金属塩水溶液を添加した際にゲル化が起こる濃度である
ことが必要であり、0.5〜2%が好ましい。染料、顔
料、填料、繊維は通常の製紙工程で用いられる物であれ
ば目的に応じて適宜選択する。金属水溶液を作るための
金属塩としては、カリミョウバン、硫酸アルミニウム、
酢酸アルミニウム、水酸化カルシウム、硫酸第一鉄、塩
化第二鉄、硫酸亜鉛、塩化バリウム等があげられる。金
属水溶液濃度は1〜10%が好ましい。
ルボキシルメチルセルロース水溶液に染料、顔料、填
料、木材繊維、化学繊維の中から選択された1種類また
は数種類の物質を入れ、それらの混合液をかき混ぜなが
ら、その混合物に金属水溶液を添加して凝集させた凝集
物である。ここで使用するナトリウムカルボキシメチル
セルロース水溶液濃度はかき混ぜによる流動性があり、
金属塩水溶液を添加した際にゲル化が起こる濃度である
ことが必要であり、0.5〜2%が好ましい。染料、顔
料、填料、繊維は通常の製紙工程で用いられる物であれ
ば目的に応じて適宜選択する。金属水溶液を作るための
金属塩としては、カリミョウバン、硫酸アルミニウム、
酢酸アルミニウム、水酸化カルシウム、硫酸第一鉄、塩
化第二鉄、硫酸亜鉛、塩化バリウム等があげられる。金
属水溶液濃度は1〜10%が好ましい。
【0018】その他に模様形成体を含有するパルプラリ
ーに添加可能な物質としては、木材パルプ、リンターパ
ルプなどの植物繊維パルプ、合成パルプ、合成繊維、無
機繊維などの化学繊維の他、通常の製紙の為に用いられ
る填料(カオリン、珪藻土、クレー、タルク、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンな
ど)、染料、顔料、薬品(サイズ剤、紙力向上剤、定着
剤)がある。
ーに添加可能な物質としては、木材パルプ、リンターパ
ルプなどの植物繊維パルプ、合成パルプ、合成繊維、無
機繊維などの化学繊維の他、通常の製紙の為に用いられ
る填料(カオリン、珪藻土、クレー、タルク、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンな
ど)、染料、顔料、薬品(サイズ剤、紙力向上剤、定着
剤)がある。
【0019】本発明においては、不特定の形状や大きさ
を持つ特殊形状物が、抄紙工程において製紙原料中に不
規則に分配されるから、本発明の模様入り段ボール用ラ
イナー原紙は印刷では表現することができない独特の深
みのある模様を作り出すことが可能となる。
を持つ特殊形状物が、抄紙工程において製紙原料中に不
規則に分配されるから、本発明の模様入り段ボール用ラ
イナー原紙は印刷では表現することができない独特の深
みのある模様を作り出すことが可能となる。
【0020】ライナー原紙は一般に多層抄きで、複数の
紙層が接合して抄紙されている。本発明の模様入り段ボ
ール用ライナー原紙の抄紙方法は、多層丸網抄紙機なら
ば複数あるバットのうち最表層になる部分のバットに、
特殊フォーマーなら最表層になる部分の原料に、コンビ
ネーションフォーマーなら最表層に該当するフォーマー
原料に模様形成体を配合した原料を供給する。ライナー
原紙の意匠性を向上させるために最表層以外の原料に模
様形成体をは配合しても良い。ただし、最裏層は中芯と
の貼り合わせなどの段ボール加工性が必要であるため通
常の方法によりライナーを抄造する。
紙層が接合して抄紙されている。本発明の模様入り段ボ
ール用ライナー原紙の抄紙方法は、多層丸網抄紙機なら
ば複数あるバットのうち最表層になる部分のバットに、
特殊フォーマーなら最表層になる部分の原料に、コンビ
ネーションフォーマーなら最表層に該当するフォーマー
原料に模様形成体を配合した原料を供給する。ライナー
原紙の意匠性を向上させるために最表層以外の原料に模
様形成体をは配合しても良い。ただし、最裏層は中芯と
の貼り合わせなどの段ボール加工性が必要であるため通
常の方法によりライナーを抄造する。
【0021】模様形成体を配合しない層に使用するパル
プとしては段ボール原紙に一般的に利用されている、N
UKP、LUKP、段古紙、クラフト古紙、雑誌古紙、NB
KP、LBKP、上白古紙等を単独又は混合して利用で
きる
プとしては段ボール原紙に一般的に利用されている、N
UKP、LUKP、段古紙、クラフト古紙、雑誌古紙、NB
KP、LBKP、上白古紙等を単独又は混合して利用で
きる
【0022】段ボール用ライナーは、必ず中芯とセット
になって段ボールという構造体に加工され、使用され
る。このため外観、強度(段ボール用ライナのJIS品
質規格)など一般の紙に要求される品質特性の他に、貼
合適性、製函適性が必要である。特に貼合スピードや反
りに影響の大きいライナーの水分・厚薄のプロファイル
の均一性、貼合スピードや接着性に影響する裏面の吸水
性や裏面の表面強度は重要特性である。その他、罫割れ
適性、印刷適性等がある。
になって段ボールという構造体に加工され、使用され
る。このため外観、強度(段ボール用ライナのJIS品
質規格)など一般の紙に要求される品質特性の他に、貼
合適性、製函適性が必要である。特に貼合スピードや反
りに影響の大きいライナーの水分・厚薄のプロファイル
の均一性、貼合スピードや接着性に影響する裏面の吸水
性や裏面の表面強度は重要特性である。その他、罫割れ
適性、印刷適性等がある。
【0023】本発明は、重要な貼合適性等を支配するラ
イナーの裏面側は通常のライナー処方にて出来上がって
いる為、ライナー適性を損なうことがない。言い換えれ
ば、本発明は、本来段ボール原紙が持つべき特徴、特
性、機能を損なうことなく、段ボール用ライナー原紙を
作製することが可能であり、本発明の模様入り段ボール
用ライナー原紙を使用することにより、意匠性に富む模
様入り段ボールを安価に作製することが可能となる。
イナーの裏面側は通常のライナー処方にて出来上がって
いる為、ライナー適性を損なうことがない。言い換えれ
ば、本発明は、本来段ボール原紙が持つべき特徴、特
性、機能を損なうことなく、段ボール用ライナー原紙を
作製することが可能であり、本発明の模様入り段ボール
用ライナー原紙を使用することにより、意匠性に富む模
様入り段ボールを安価に作製することが可能となる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例だけに限られるものでは
ない。なお、実施例における配合割合は、重量部また
は、重量%を意味する。
するが、本発明は下記の実施例だけに限られるものでは
ない。なお、実施例における配合割合は、重量部また
は、重量%を意味する。
【0025】(実施例1)円網4層抄抄紙機で、220
g/m2の段ボール用ライナーを抄造した。最表層にあ
たる部分は、4層あるうちの1層を使用し、おおよそ全
坪量の1/4にあたる55g/m2になるようにした。
最表層用原料は、粗リンター(ハル殻2%入り)50部
とNBKP20部、LBKP30部をリファイナーで混
合叩解して、叩解度350mlcsfとした。このパル
プ原料100部に対して、サイズ剤0.3部と硫酸バン
ド3.0部を添加しバーチカルスクリーン、セントリー
クリーナーを通し、粒径が2mmを越える大きい綿実殻お
よび異物(砂、茎等)を除去し紙料とした。残り3層用
は、叩解度300mlcsfとした古紙パルプを用い、
サイズ剤0.03部、硫酸バンド4.0部を添加し、通
常の方法で原紙を抄造、途中最表層にデンプンを1g/
m2塗布した。
g/m2の段ボール用ライナーを抄造した。最表層にあ
たる部分は、4層あるうちの1層を使用し、おおよそ全
坪量の1/4にあたる55g/m2になるようにした。
最表層用原料は、粗リンター(ハル殻2%入り)50部
とNBKP20部、LBKP30部をリファイナーで混
合叩解して、叩解度350mlcsfとした。このパル
プ原料100部に対して、サイズ剤0.3部と硫酸バン
ド3.0部を添加しバーチカルスクリーン、セントリー
クリーナーを通し、粒径が2mmを越える大きい綿実殻お
よび異物(砂、茎等)を除去し紙料とした。残り3層用
は、叩解度300mlcsfとした古紙パルプを用い、
サイズ剤0.03部、硫酸バンド4.0部を添加し、通
常の方法で原紙を抄造、途中最表層にデンプンを1g/
m2塗布した。
【0026】(実施例2)円網4層抄抄紙機で、220
g/m2の段ボール用ライナーを抄造した。最表層にあ
たる部分は、4層あるうちの1層を使用し、おおよそ全
坪量の1/4にあたる55g/m2になるようにした。
最表層用原料は、N/L比がおおよそ50/50で叩解
度300mlcsfとした上白パルプ100部に対し平
均繊維長5mmに調整されたスクリーン粕繊維を3.0部
混合し、サイズ剤0.1部と硫酸バンド3.0部を添加
した紙料とした。残り3層用は、叩解度300mlcs
fとした古紙パルプを用い、サイズ剤0.03部、硫酸
バンド4.0部を添加し、通常の方法で原紙を抄造、途
中最表層にデンプンを1g/m2塗布した。
g/m2の段ボール用ライナーを抄造した。最表層にあ
たる部分は、4層あるうちの1層を使用し、おおよそ全
坪量の1/4にあたる55g/m2になるようにした。
最表層用原料は、N/L比がおおよそ50/50で叩解
度300mlcsfとした上白パルプ100部に対し平
均繊維長5mmに調整されたスクリーン粕繊維を3.0部
混合し、サイズ剤0.1部と硫酸バンド3.0部を添加
した紙料とした。残り3層用は、叩解度300mlcs
fとした古紙パルプを用い、サイズ剤0.03部、硫酸
バンド4.0部を添加し、通常の方法で原紙を抄造、途
中最表層にデンプンを1g/m2塗布した。
【0027】(段ボールシートおよび段ボール箱の製
造)実施例1および2で抄造した原紙を表用ライナー原
紙(模様入り面が表になるように貼合)とし使用し、通
常の方法で段ボールシートを作製、更に段ボール箱を作
製した。新規な模様を有する段ボール箱が得られた。
造)実施例1および2で抄造した原紙を表用ライナー原
紙(模様入り面が表になるように貼合)とし使用し、通
常の方法で段ボールシートを作製、更に段ボール箱を作
製した。新規な模様を有する段ボール箱が得られた。
【0028】
【発明の効果】本発明の製造方法によって得られる模様
入りライナーは、紙層全層を模様紙用原料で抄紙した時
の、おおよそ1/3〜1/7位の模様紙用原料で、模様
入りライナーを抄造することが可能である。言い換えれ
ば出来上がったライナーは模様紙用原料層が占める割合
が1/3〜1/7位である為、本来段ボールライナー原
紙が持つべき特徴、特性、機能に悪影響を及ぼすことな
く模様を付加させることができ、従来に例を見ない、印
刷ではとうてい望むことのできない、深みのある独特の
新規な模様を有する模様入り段ボール用ライナー原紙お
よび模様入り段ボールが得られる。
入りライナーは、紙層全層を模様紙用原料で抄紙した時
の、おおよそ1/3〜1/7位の模様紙用原料で、模様
入りライナーを抄造することが可能である。言い換えれ
ば出来上がったライナーは模様紙用原料層が占める割合
が1/3〜1/7位である為、本来段ボールライナー原
紙が持つべき特徴、特性、機能に悪影響を及ぼすことな
く模様を付加させることができ、従来に例を見ない、印
刷ではとうてい望むことのできない、深みのある独特の
新規な模様を有する模様入り段ボール用ライナー原紙お
よび模様入り段ボールが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA06H AA07H AJ06A AJ07 AJ20A AK01A AP01A BA04 BA07 BA10A BA10D CA14A CA30 CA30A DD12A DD12B DD12C DD12D DG01A DG02 DG10A DG10B DG10C DG10D DG20A GB15 HB00A JL02 4L055 AF09 AG08 AG27 AG43 AG46 AH01 AH02 AH03 AJ01 AJ10 BD18 BG04 FA30 GA06
Claims (5)
- 【請求項1】多層抄きによって形成される段ボール用ラ
イナー用原紙において、少なくとも最表層に模様形成体
を抄き込むことを特徴とする模様入り段ボール用ライナ
ー原紙。 - 【請求項2】前記模様入り段ボールライナー原紙を使用
して製造することを特徴とした模様入り段ボール。 - 【請求項3】前記模様形成体が綿実殻であることを特徴
とする請求項1記載の段ボール用ライナー原紙 - 【請求項4】前記模様形成体がスクリーン粕であること
を特徴とする請求項1記載の模様入り段ボール用ライナ
ー原紙。 - 【請求項5】前記模様形成体が、ナトリウムカルボキシ
ルメチルセルロース水溶液に染料、顔料、填料、木材繊
維、化学繊維の中から選択された1種類または数種類の
物質を入れ、それらの混合液をかき混ぜながら、その混
合物に金属水溶液を添加して凝集させた凝集物であるこ
とを特徴とする模様入り段ボール用ライナー原紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11153269A JP2000336597A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 模様入り段ボール用ライナー原紙および模様入り段ボール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11153269A JP2000336597A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 模様入り段ボール用ライナー原紙および模様入り段ボール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000336597A true JP2000336597A (ja) | 2000-12-05 |
Family
ID=15558778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11153269A Pending JP2000336597A (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 模様入り段ボール用ライナー原紙および模様入り段ボール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000336597A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002201585A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-19 | Daio Paper Corp | 紙管くず離解パルプ配合ライナー及びその製造方法 |
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JP2013216994A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-10-24 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 模様紙 |
JP2014070320A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Daio Paper Corp | 板紙及びその製造方法。 |
KR20170116593A (ko) * | 2017-05-29 | 2017-10-19 | 주식회사 지앤택 | 골판지 합판 및 그 제조 방법 |
-
1999
- 1999-06-01 JP JP11153269A patent/JP2000336597A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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