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JP2000321755A - ガラスレティクルの加熱方法 - Google Patents

ガラスレティクルの加熱方法

Info

Publication number
JP2000321755A
JP2000321755A JP13520799A JP13520799A JP2000321755A JP 2000321755 A JP2000321755 A JP 2000321755A JP 13520799 A JP13520799 A JP 13520799A JP 13520799 A JP13520799 A JP 13520799A JP 2000321755 A JP2000321755 A JP 2000321755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
glass reticle
reticle
glass
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13520799A
Other languages
English (en)
Inventor
Masabumi Kanetomo
正文 金友
Masakazu Sugaya
昌和 菅谷
Tatsuharu Yamamoto
立春 山本
Hidetaka Saito
秀隆 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP13520799A priority Critical patent/JP2000321755A/ja
Publication of JP2000321755A publication Critical patent/JP2000321755A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】化学増幅系レジストを表面に塗布したガラスレ
ティクルを高速かつ均一に加熱することを可能にし、半
導体装置の配線パターン等の原画となるレティクルパタ
ーンの高い寸法精度を確保すること。 【解決手段】ガラスレティクル4を上下方向から加熱プ
レート15,16で挟み込んで近接加熱を行なう構成に
おいて、ガラスレティクル4と加熱プレート15,16
との対向面間間隙18,19の間隙長をガラスレティク
ル4の厚みの1/10以下に設定する。また、加熱プレ
ート15,16はそれぞれの内部に複数の加熱ヒータ2
1,22を埋め込んで構成し、これら複数の加熱ヒータ
を互いに異なる条件で加熱制御する。 【効果】ガラスレティクルを高速かつ均一に加熱するこ
とができるため、配線パターンの原画となるレティクル
パターンの高い寸法精度を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高感度レジストを
塗布したガラスレティクル上に電子線描画により高精度
のレティクルパターンを描画するプロセスの後工程であ
る加熱工程,現像工程や前工程である塗布工程等におい
て使用するのに好適なガラスレティクルの加熱方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年半導体装置の微細構造化が急速に進
み、昨今では最小線幅が0.1μm台に入ってきた。か
かる最小線幅での微細加工を行なうために使用される露
光装置における露光光の波長は必然的に短くなり、それ
に対応して加工パターンの原画となるレティクルパター
ンの微細化も行なわれてきている。このレティクル上で
のパターンサイズは、通常シリコンウェハ上に描くべき
所望のパターンサイズの5倍程度であり、このレティク
ルパターンを縮小投影レンズ系によってシリコンウェハ
上に縮小投影することにより、シリコンウェハ上に所望
サイズのパターンを転写(露光)している。
【0003】このように、露光パターンの微細化に際し
ては、レティクルパターンの微細化も併せて必要とな
る。微細化パターンをシリコンウェハ上に露光するに
は、露光用マスクとなるレティクル上への微細化パター
ンの形成作業が必須となる。このレティクル上への微細
化パターンの形成には、通常電子線描画装置が使用され
ている。
【0004】この電子線描画装置は、通常、図2に示す
ような構成となっている。鏡筒部1内には、電子線を発
生するための電子銃2と発生電子線を絞り込むための電
子線光学系3とが配置されている。ガラスレティクル4
はXYステージ5の上に搭載されており、電子線6に対
して移動可能な構造となっている。これらの構成要素は
真空チャンバ7内の真空環境下に置かれている。ガラス
レティクル4は、真空チャンバ7の側面に配置されたロ
ードロック室9内の搬送ロボット10によってステージ
5上からロードロック室9内に搬出され、そこから装置
外(真空外)に取り出される。また、真空チャンバ7の
側面には、XYステージの駆動系11がX,Yの2方向
から取り付けられており、また、真空チャンバ7の下部
には真空排気系12が取り付けられている。
【0005】上記構成の電子線描画装置でガラスレティ
クル4上にパターンを描画する方法について説明する。
電子線6を複数個のレンズ13で絞り、これを偏向器1
4でXY方向に走査してガラスレティクル4上に所望の
パターンを描く。電子線6の走査範囲は数mmと小さい
ため、この走査範囲を越えるパターンサイズの描画に際
しては、XYステージ5によりガラスレティクル4を移
動させて、走査範囲の移動(描画範囲の拡張)を行な
う。これにより、ガラスレティクル4の全表面にわたり
所望のパターン描画を行なう。このパターン描画には、
数10nmオーダの高精度が要求される。
【0006】電子線描画するガラスレティクル4上面に
は、レジストと呼ばれる電子線6の照射を受けて感光す
る材料が薄く塗布されている。このレジストは、電子線
照射された部分のみが変質する性質を有しており、描画
後の現像処理によって所望のレジストパターンをガラス
レティクル4表面上に残す。次のエッチング工程で、こ
の残ったレジストパターンに対応した下地材料(通常ク
ロム薄膜)のパターンをガラス基板上に形成することが
可能となる。
【0007】上記レジスト材料には、高速描画を狙って
高い露光感度のものが用いられる。この高露光感度レジ
ストとしては化学増幅系の材料が用いられるが、化学増
幅系レジスト材料は非常に温度に敏感な性質を有してい
る。化学増幅系の高感度レジスト材を用いたガラスレテ
ィクルは、描画後の化学反応を停止させるために90〜
120℃の範囲内の一定温度でベーキングをする必要が
ある。このベーキング温度の均一性が良い程パターンの
精度が良くなる。温度感度20nm/℃のレジストを用
いた場合、ベーキング処理温度の均一性を0.5℃とし
た時、パターンの均一性は10nmになる。
【0008】このような高い温度均一性を保持してベー
キングを行なうための処理炉としては、例えば特開平0
7−281453号公報に示されるように、上下方向に
対向配置された2個のヒータ間にガラスレティクルを挟
み込んで加熱する方式のものが一般的である。上記公報
記載の従来技術では、上側ヒータの下面を円錐形状に形
成し、レティクル中央部よりも周辺部に対して上側ヒー
タ下面がより近接するようにして、レティクル全面にわ
たっての加熱温度の均一性を向上させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電子
線によるレティクルパターン描画の高速化を狙って使用
される化学増幅系の高感度レジストは、電子線描画後の
温度に対して非常に敏感な性質を有しているため、それ
による温度不安定性を解消するため、描画後所定温度で
のベーキング処理が施される。このベーキング処理で
は、加熱温度の高い均一性が要求される。加熱温度の不
均一性がそのまま描画パターン精度の不均一性を招くか
らである。また、このレジストのベーキング処理は、1
00℃前後の一定加熱温度で行なわれるが、目的加熱温
度に到達した後の定常加熱状態と目的加熱温度に到達す
るまでの非定常加熱状態との双方において、上記した均
一加熱の条件が満足されなければならない。ところが、
非定常加熱状態はいわゆる過渡状態であるため、この状
態においても均一加熱の条件を十分に満足させることは
技術的に極めて難しい。
【0010】従って、本発明の目的は、上記したような
非定常加熱状態における加熱温度の不均一性がパターン
精度に及ぼす影響を効果的に低減させることのできるガ
ラスレティクルの加熱方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】高い温度均一性の保持が
困難な非定常加熱状態(過渡状態)では、できるだけレ
ジストの化学反応が進行しないようにするために、この
過渡状態をできるだけ短時間で終わらせる必要がある。
本発明によれば、この昇温時間を短縮することのできる
加熱方法が提供される。
【0012】また、ガラスレティクル表面に傷やゴミの
付着等がある場合、これがパターン欠陥となって、この
レティクルを用いてパターン転写した素子の不良発生の
原因となる。すなわち、ガラスレティクルの加熱に際し
ては、クリーン加熱が不可欠である。本発明によれば、
このクリーン加熱を実現することのできる加熱方法が提
供される。
【0013】すなわち、本発明においては、ガラスレテ
ィクルをその上下面に対し狭間隙をおいて対向配置した
一対のヒータプレートで挟み込んで近接加熱を行なう。
その際、少なくともレジストが塗布されているレティク
ル上面とこのレティクル上面に対向配置した上側ヒータ
プレートとの間の間隙長は、熱を通過しやすくするため
に、レティクルの厚みの1/10以下の狭間隙に設定す
る。レジスト材が塗布されているレティクル上面の迅速
かつ均一な加熱が特に重要であるからである。なお、レ
ティクル下面とこのレティクル下面に対向配置した下側
ヒータプレートとの間の間隙長もレティクルの厚みの1
/10以下の狭間隙に設定するのがより望ましい。ま
た、上下のヒータプレートの少なくとも一方の内部に
は、複数個の加熱ヒータを埋め込んで、それぞれの加熱
ヒータの加熱条件を個別に制御する。この複数個の加熱
ヒータの個別制御に当っては、各加熱ヒータの加熱条件
の設定作業を別途に行なって各加熱ヒータの発熱量を決
める。この加熱条件の設定作業には、実際のプロセスで
使用されるガラスレティクルと同形状のガラス基板内に
温度モニタを埋め込んでなる計測用プレートを使用す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】〈実施例1〉図1に、本発明によるガラス
レティクルの加熱方法の一実施例を示す。図示の如く、
本実施例で使用した加熱炉は、被加熱体であるガラスレ
ティクル4の上側に上部加熱プレート15を、下側に下
部加熱プレート16をそれぞれ間隙18,19をおいて
配置して構成されてなる。両加熱プレート15,16内
には、それぞれ加熱用のヒータ17が埋め込まれてい
る。
【0016】本実施例においては、上部加熱プレート1
5とガラスレティクル4との間に設けられる上部間隙1
8の大きさ(間隙長)は上部加熱プレート15の位置制
御により決められ、下部加熱プレート16とガラスレテ
ィクル4との間に設けられる下部間隙19の大きさ(間
隙長)は下部加熱プレート16上に配置したスペーサ2
0の厚みによって決定される。このスペーサ20は、ガ
ラスレティクル4との接触面積を低減するために、矩形
形状ガラスレティクル4の4隅部分だけに配置され、ガ
ラスレティクル4を点接触支持している。間隙18,1
9の間隙長は、ガラスレティクル4の昇温時間の短縮を
図るために、双方とも0.1mmと狭く設定されてい
る。ガラスレティクル4の上表面には電子線レジストが
塗布されている。
【0017】図3に、上記した配置構成において、ガラ
スレティクル4を室温から加熱した時のレティクル4上
表面の昇温特性を示す。図の縦軸に上表面温度、横軸に
加熱時間を示す。レティクル4の大きさは152mm×
152mm,厚みは6.35mmであり、加熱目標温度
は100℃である。曲線(a)は、レティクル4と加熱プ
レート15,16間の間隙長が0.1mmの場合を、曲
線(b)は1mmの場合を示している。レティクル4の上
表面温度を99.5℃まで昇温するのに要した時間は、
曲線(a)の場合で160秒、曲線(b)の場合で500秒
であった。このように、本発明に従ってレティクル/加
熱プレート間の間隙長を0.1mmと小さく設定した場
合には、従来技術に従って間隙長を1mmと大きく設定
した場合に比べ昇温所要時間が約1/3に短縮された。
【0018】〈実施例2〉図4に、ガラスレティクル4
の加熱温度の均一性をさらに改善するための加熱方法を
示す。本実施例では、上部加熱プレート15と下部加熱
プレート16内に埋め込む加熱用のヒータを、内周部ヒ
ータ21と外周部ヒータ22との2部分に分割し、それ
ぞれの加熱用入力パワーを独立に制御して、ガラスレテ
ィクル4の加熱温度の均一性を改善する。レティクル/
加熱プレート間の間隙長は、実施例1の場合と同様、
0.1mmの狭間隙に設定している。
【0019】均一加熱の要求を満たすための、この加熱
ヒータの制御方法について具体的に説明する。図5に、
被加熱材であるガラスレティクル23を、図4に示した
構成の加熱炉で加熱する場合の温度制御系を示す。上,
下の加熱プレート15,16内に埋め込まれた内周部ヒ
ータ21と外周部ヒータ22とにそれぞれ制御器25が
取り付けられている。ガラスレティクル23内には温度
計測のための測温抵抗体24が複数個埋め込まれてお
り、これによりガラスレティクル23内部の温度分布が
モニタされる。制御器25は、この計測温度分布が均一
となるよう内周部ヒータ21及び外周部ヒータ22への
加熱用入力パワーを制御する。
【0020】図6に、図5の温度制御系を用いて得られ
たガラスレティクル23の温度分布を示す。図は、測温
抵抗体24による計測温度を基にして等温線26を計算
して求めた結果である。等温線26の間隔は0.1℃で
あり、レティクル23の全面にわたっての温度分布幅は
0.7〜0.8℃であった。分布状態は、中央部温度が
高く、外周部温度が低いほぼ軸対象の温度分布になって
いる。このような温度分布の場合は、図5に示した外周
部ヒータ22への入力パワーを上げて、上,下の加熱プ
レート15,16の外周部温度を高め、もってレティク
ル23の外周部加熱温度を上昇させて中央部温度に近づ
けることにより、加熱温度の分布幅を狭めて、加熱温度
の均一性を上げる。
【0021】〈実施例3〉図7に、図1に示した構成の
加熱システムに温度モニタ27を付加し、ガラスレティ
クル4の温度を常時モニタするようにした構成例を示
す。温度モニタ27は、上部加熱プレート15を貫通し
てレティクル4表面に達し、レティクル4の表面温度を
モニタしている。使用した温度モニタは輻射温度計であ
り、波長が8〜10μmの石英ガラスを透過し得ない長
波長の光を用いてモニタしている。
【0022】〈実施例4〉図8には、温度モニタ27を
2個用いた構成例を示す。本実施例では、内周部加熱ヒ
ータ21と外周部加熱ヒータ22とを内蔵した上部加熱
プレート15及び下部加熱プレート16を用い、上部加
熱プレート15内のそれぞれのヒータ位置に対応した場
所に温度モニタ27がそれぞれ挿入配置されている。こ
れら複数の温度モニタ27による計測温度値から得られ
る温度分布に基づいて、内周部加熱ヒータ21及び外周
部加熱ヒータ22への加熱用入力パワーをコントロール
することにより、レティクル4の加熱温度の均一性を向
上させ得る。例えば、レティクル4の外周部温度が内周
部温度に比べて高くなった場合には、制御温度(定常加
熱温度)を考慮した上で、外周部ヒータ22への入力パ
ワーを下げて、上,下加熱プレート15,16の外周部
温度を低下させ、もって、レティクル4の加熱温度分布
の均一化を図ることができる。
【0023】〈実施例5〉図9に、ガラスレティクル4
を加熱炉内に搬入・搬出するための搬送機構を含めた構
成例を示す。ヒータ17を埋め込んだ上部加熱プレート
15を上下方向に移動させるための駆動系28が加熱炉
上方に設けられており、この駆動系28で上部加熱プレ
ート15とガラスレティクル4との間の間隙18の間隙
長を決めるよう構成されている。すなわち、駆動系28
で上部加熱プレート15を上下方向に移動させて、間隙
18の間隙長が所定値に達したら駆動系28を停止させ
て、上部加熱プレート15の移動を停止させる。ガラス
レティクル4はスペーサ20上に載置されており、下部
加熱プレート16とガラスレティクル4との間には、ス
ペーサ20の厚みに等しい間隙長を有する間隙19が確
保されている。
【0024】一方、加熱炉の下方には、下部加熱プレー
ト16を上下方向に移動させるための駆動系31が設け
られている。この駆動系31には、下部加熱プレート1
6に設けられた貫通孔30を通ってレティクル4の下面
に向かって伸びるピン29が取り付けられており、この
ピン29を駆動系31により上方向に移動させることに
よって、レティクル4を上方に押し上げることができる
よう構成されている。
【0025】次に、図10を用いて、レティクル4を加
熱炉内部から外部へ搬出する場合の動作手順を説明す
る。図10において、(a)はガラスレティクル4のベー
キングが終了した直後の状態を示している。レティクル
4の上方には上部加熱プレート15が、下方には下部加
熱プレート16がそれぞれ配置されている。また加熱炉
の右側方には、ハンド32を持った搬送機33が配置さ
れている。(b)はレティクル4の搬出動作が開始され、
上部加熱プレート15が駆動系28によって上方向に移
動された状態を示している。(c)はレティクル4をピン
29を介して駆動系31により押し上げた状態を示して
いる。
【0026】図10の(d)は、搬送機33のハンド32
をガラスレティクル4の下方に挿入移動させた状態を示
している。(e)は、駆動系31によるピン29の下方向
移動でレティクル4がハンド32上に載置された状態を
示している。(f)は、搬送機33によりレティクル4を
載せたハンド32が右側方に移動された状態を示してい
る。最後に、(g)は、駆動系28により上部加熱プレー
ト15が下方向に移動されて加熱炉が閉じられ、レティ
クル4が搬送機33のハンド32上に載置された状態
で、加熱炉外に取り出された状態を示している。
【0027】上記と逆に、ガラスレティクル4を加熱炉
内に搬入する場合には、搬送機33でハンド32上に載
置されたレティクル4を左方向に移動し、上方に移動さ
れている上部加熱プレート15と下部加熱プレート16
との間に挿入して所定位置で停止させたら、駆動系31
でピン29を上昇させてレティクル4をハンド32上か
らピン29上へと載せかえる。続いて、ハンド32を右
側方に退避移動させてから、ピン29を下降させて、下
部加熱プレート16上に設けられたスペーサ上にレティ
クル4を載置する。最後に、上部加熱プレート15を所
定位置まで下降させてから、加熱プロセスが開始され
る。
【0028】〈実施例6〉図11に本発明のさらに別の
実施例を示す。図は、搬送機33のハンド32上に載置
されたガラスレティクル4の厚みを、厚み計34で計測
している状態を示している。この厚み計34によるレテ
ィクル4の厚み計測値を基にして、駆動系28による上
部加熱プレート15の下降位置を制御し、レティクル4
と上部加熱プレート15との間の間隙長を決める。この
ように、厚み計34を搬送機33によるレティクル4の
搬送路上に設置することで、厚み測定による時間ロスを
低減することができる。
【0029】〈実施例7〉図12に、ガラスレティクル
4と上部加熱プレート15との間の間隙長を計測するた
めの測定器35を上部加熱プレート15内に設置してな
る加熱炉の構成例を示す。ここでは、上部加熱プレート
15の下降を駆動系28で行ない、その際の上部加熱プ
レート15とレティクル4との間の間隙長を常時測定器
35でモニタし、両者間が所定の間隙長になったところ
で駆動系28を停止させ、その時の上部加熱プレート1
5の位置を保持する。この加熱炉の右側方には搬送機3
3が配置されており、レティクル4の搬入・搬出が可能
な構成となっている。また、下部加熱プレート16の下
方には、ピン29を上下方向に駆動させるための駆動系
31が配置され、レティクル4を上昇,下降させ得る構
成となっている。
【0030】〈実施例8〉図13に均一加熱を行なうた
めのさらに別の構成例を示す。ガラスレティクル4は上
部加熱プレート36と下部加熱プレート37との間に挟
まれている。上部加熱プレート36及び下部加熱プレー
ト37の少なくとも一方(本例では、上部加熱プレート
36)のガラスレティクル4と向かい合う加熱面は、そ
の中央部が凹面構造となっている。凹面の最大深さは、
数mm程度である。平らな加熱面で加熱した場合レティ
クル4中央部の加熱温度が高くなる。このため、レティ
クル4と加熱プレート36との対向面間距離をレティク
ル4中央部で大きくしてレティクル4中央部への熱流入
量を減じ、レティクル4中央部の温度上昇を抑える。か
かる構造により均一加熱がより効果的に行なえる。
【0031】〈実施例9〉図14に、均一加熱を行なう
ためのさらに別の構成例を示す。本例では、上部加熱プ
レート36および下部加熱プレート37の双方のガラス
レティクル4との対向面をそれぞれ中央部で間隙長が大
きくなるように凹面形状とし、それぞれの加熱プレート
内部に配置したヒータを内周部加熱ヒータ21と外周部
加熱ヒータ22との2分割構成とすることによって、さ
らに均一加熱効果を高めている。
【0032】なお、以上の実施例では、ガラスレティク
ルと上,下の加熱プレートとの間の間隙長を、両間隙共
にガラスレティクルの厚みの1/10以下としたが、何
れか一方の間隙長をガラスレティクルの厚みの1/10
以下とすることによっても、類似の効果が得られる。ま
た、加熱プレート内に設けるヒータの分割も、上,下い
ずれかの加熱プレートについて採用しただけでも、それ
なりの均一加熱効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】本発明の加熱方法及び加熱炉構成を採用
することによって、従来方式で約5分間を要していた6
インチ径のガラスレティクルの昇温時間を、その1/3
に短縮することができた。さらに、加熱温度の均一性を
1.0℃から0.4℃に高性能化できた。この結果、化
学増幅系レジストを使用したマスクの寸法精度を従来比
約2倍に高めることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になるガラスレティクルの加
熱方法において使用した加熱炉の概略構成図。
【図2】ガラスレティクル上にパターン描画を行なうた
めに使用される電子線描画装置の概略構成図。
【図3】図1の加熱炉構成によるガラスレティクルの昇
温特性を示す曲線図。
【図4】本発明の他の一実施例になるガラスレティクル
の加熱方法において使用した加熱炉の概略構成図。
【図5】図4の加熱炉構成に温度制御系を付加した場合
の概略構成図。
【図6】図5の加熱炉構成によるガラスレティクルの加
熱温度分布の一例を示す図。
【図7】本発明のさらに他の一実施例になるガラスレテ
ィクルの加熱方法において使用した加熱炉の概略構成
図。
【図8】本発明のさらに他の一実施例になるガラスレテ
ィクルの加熱方法において使用した加熱炉の概略構成
図。
【図9】本発明のさらに他の一実施例になるガラスレテ
ィクルの加熱方法において使用したガラスレティクルの
搬送機構を備えた加熱炉の概略構成図。
【図10】図9の加熱炉構成におけるガラスレティクル
の搬送方法の説明図。
【図11】本発明のさらに他の一実施例になるガラスレ
ティクルの加熱方法において使用したガラスレティクル
の厚み計測器を備えた加熱炉の概略構成図。
【図12】本発明のさらに他の一実施例になるガラスレ
ティクルの加熱方法において使用したガラスレティクル
の間隙長測定器を備えた加熱炉の概略構成図。
【図13】本発明のさらに他の一実施例になるガラスレ
ティクルの加熱方法において使用した均一加熱効果を高
めるための方策を採用してなる加熱炉の概略構成図。
【図14】本発明のさらに他の一実施例になるガラスレ
ティクルの加熱方法において使用した均一加熱効果を高
めるための別の方策を採用してなる加熱炉の概略構成
図。
【符号の説明】
1…鏡筒部, 2…電子銃,3
…光学系, 4…ガラスレティ
クル,5…XYステージ, 6…電子
線,7…真空チャンバ, 9…ロード
ロック室,10…搬送ロボット, 11
…ステージ駆動系,12…真空排気系,
13…レンズ,14…偏向器,
15…上部加熱プレート,16…下部加熱プレー
ト, 17…ヒータ,18…間隙,
19…間隙,20…スペーサ,
21…内周部加熱ヒータ,22…外周部
加熱ヒータ, 23…ガラスレティクル,2
4…測温抵抗体, 25…制御器,2
6…等温線, 27…温度モニ
タ,28…駆動系, 29…ピ
ン,30…貫通孔, 31…駆動
系,32…ハンド, 33…搬送
機,34…厚み計, 35…測定
器,36…上部加熱プレート, 37…下部
加熱プレート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 立春 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 斉藤 秀隆 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 2H095 BA01 BB01 BB10 BB14 BB18 BB38 2H096 AA25 EA06 FA01 GB03 5F046 AA09 AA25 DB02 DC03 KA04

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面にレジスト材を塗布してなるガラスレ
    ティクルの上側に上部加熱プレートを上記ガラスレティ
    クルの下側に下部加熱プレートをそれぞれ間隙をおいて
    配置し、上記両加熱プレートを加熱することにより上記
    ガラスレティクルを加熱する方法において、上記上部加
    熱プレートと上記ガラスレティクルとの間の間隙長を上
    記ガラスレティクルの厚みの1/10以下に設定してな
    ることを特徴とするガラスレティクルの加熱方法。
  2. 【請求項2】上記下部加熱プレートと上記ガラスレティ
    クルとの間の間隙長を上記ガラスレティクルの厚みの1
    /10以下に設定してなることを特徴とする請求項1に
    記載のガラスレティクルの加熱方法。
  3. 【請求項3】上記上部加熱プレート及び上記下部加熱プ
    レートの少なくとも一方または双方の内部に複数個の加
    熱ヒータを配置し、これら複数の加熱ヒータのそれぞれ
    への加熱用入力パワーを個別に制御することを特徴とす
    る請求項1または2に記載のガラスレティクルの加熱方
    法。
  4. 【請求項4】上記ガラスレティクルの加熱温度を計測す
    る測温手段を付設し、この測温手段による加熱温度計測
    値に基づき、上記した複数の加熱ヒータのそれぞれヘの
    加熱用入力パワーを個別に制御することを特徴とする請
    求項3に記載のガラスレティクルの加熱方法。
  5. 【請求項5】上記ガラスレティクルの加熱温度を測定す
    る測温計を複数個付設し、これら複数個の測温計による
    複数の加熱温度計測値に基づき、上記複数の加熱ヒータ
    のそれぞれヘの加熱用入力パワーを個別に制御すること
    を特徴とする請求項3に記載のガラスレティクルの加熱
    方法。
  6. 【請求項6】上記上部加熱プレートおよび上記下部加熱
    プレートのうちの少なくとも一方の上記ガラスレティク
    ルとの対向面が凹面形状に形成されていることを特徴と
    する請求項1から5までのいずれかに記載のガラスレテ
    ィクルの加熱方法。
  7. 【請求項7】上記ガラスレティクルは、上記下部加熱プ
    レート上に、スペーサを介して載置されていることを特
    徴とする請求項1から6までのいずれかに記載のガラス
    レティクルの加熱方法。
  8. 【請求項8】上記上部加熱プレートが、上記ガラスレテ
    ィクルに対して上下方向に移動可能に構成されているこ
    とを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の
    ガラスレティクルの加熱方法。
  9. 【請求項9】上記ガラスレティクルが、上記下部加熱プ
    レートに対して上下方向に移動可能に構成されているこ
    とを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の
    ガラスレティクルの加熱方法。
  10. 【請求項10】上記ガラスレティクルの厚みを測定する
    厚み計を付設し、この厚み計による厚み計測値に基づい
    て、上記上部加熱プレートの上記ガラスレティクルに対
    する上下方向移動量を決定することを特徴とする請求項
    8に記載のガラスレティクルの加熱方法。
  11. 【請求項11】上記ガラスレティクルを上記上部加熱プ
    レート及び上記下部加熱プレート間に搬入/搬出するた
    めの搬送機構が付設されていることを特徴とする請求項
    1から10までのいずれかに記載のガラスレティクルの
    加熱方法。
  12. 【請求項12】温度計測用のプレートを上記上部加熱プ
    レート及び上記下部加熱プレート間に挿入配置し、この
    温度計測用プレートによる温度計測値に基づいて、上記
    複数の加熱ヒータのそれぞれヘの加熱用入力パワーを個
    別に決定することを特徴とする請求項3に記載のガラス
    レティクルの加熱方法。
  13. 【請求項13】上記温度計測用プレートは、温度モニタ
    を内部に埋め込んだ上記ガラスレティクルと同一形状を
    有するガラス製のプレートであることを特徴とする請求
    項12に記載のガラスレティクルの加熱方法。
  14. 【請求項14】上記の温度モニタは、測温抵抗体である
    ことを特徴とする請求項13に記載のガラスレティクル
    の加熱方法。
  15. 【請求項15】請求項1から14までのいずれかに記載
    のガラスレティクルの加熱方法を適用して作製されてな
    ることを特徴とするパターン露光用のガラスレティク
    ル。
  16. 【請求項16】請求項15に記載のパターン露光用のガ
    ラスレティクルを用いた縮小投影露光法によるパターン
    形成工程を経て製造されてなる半導体装置。
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