JP2000319045A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents
合わせガラス用中間膜及び合わせガラスInfo
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- B32B17/00—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
- B32B17/06—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
- B32B17/10—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
- B32B17/10005—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
- B32B17/1055—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
- B32B17/10559—Shape of the cross-section
- B32B17/10577—Surface roughness
- B32B17/10587—Surface roughness created by embossing
Landscapes
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンボスの配置や間隔が規則的な場合でもモ
アレ現象の出現が無く、従って裁断時や合わせ加工時の
作業性が良好であり、且つ、予備圧着工程での脱気性が
優れ、従って気泡の発生による品質不良が殆ど生じない
高品質の合わせガラスを得るに適する合わせガラス用中
間膜、及び、その中間膜を用いて作製された合わせガラ
スを提供することを課題とする。 【解決手段】 熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸
からなる多数のエンボスが形成されている合わせガラス
用中間膜において、一方の面のエンボスの配置間隔と他
方の面のエンボスの配置間隔とが異なるように形成され
ており、且つ、少なくとも一方の面のエンボスの凹部が
連続するように形成されていることを特徴とする合わせ
ガラス用中間膜、及び、少なくとも一対のガラス間に、
上記合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させてな
ることを特徴とする合わせガラス。
アレ現象の出現が無く、従って裁断時や合わせ加工時の
作業性が良好であり、且つ、予備圧着工程での脱気性が
優れ、従って気泡の発生による品質不良が殆ど生じない
高品質の合わせガラスを得るに適する合わせガラス用中
間膜、及び、その中間膜を用いて作製された合わせガラ
スを提供することを課題とする。 【解決手段】 熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸
からなる多数のエンボスが形成されている合わせガラス
用中間膜において、一方の面のエンボスの配置間隔と他
方の面のエンボスの配置間隔とが異なるように形成され
ており、且つ、少なくとも一方の面のエンボスの凹部が
連続するように形成されていることを特徴とする合わせ
ガラス用中間膜、及び、少なくとも一対のガラス間に、
上記合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させてな
ることを特徴とする合わせガラス。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合わせガラス用中
間膜、及び、その中間膜を用いた合わせガラスに関す
る。
間膜、及び、その中間膜を用いた合わせガラスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス板の間に、可塑化ポリビニルブチ
ラール樹脂のような可塑化熱可塑性樹脂を製膜してなる
合わせガラス用中間膜(以下、単に「中間膜」と記す)
を介在させ、接着させて一体化した合わせガラスは、自
動車、航空機、建築物等の窓ガラスとして広く使用され
ている。
ラール樹脂のような可塑化熱可塑性樹脂を製膜してなる
合わせガラス用中間膜(以下、単に「中間膜」と記す)
を介在させ、接着させて一体化した合わせガラスは、自
動車、航空機、建築物等の窓ガラスとして広く使用され
ている。
【0003】この種の合わせガラスは、少なくとも2枚
のガラス板の間に中間膜を挟み、これをニップロール
(押圧ロール)に通して扱くか(扱き脱気法)或いはゴ
ムバックに入れて減圧吸引し(減圧脱気法)、ガラス板
と中間膜との間に残留する空気を脱気しながら予備圧着
し、次いでオートクレーブ内で加熱加圧して本圧着を行
うことにより製造される。
のガラス板の間に中間膜を挟み、これをニップロール
(押圧ロール)に通して扱くか(扱き脱気法)或いはゴ
ムバックに入れて減圧吸引し(減圧脱気法)、ガラス板
と中間膜との間に残留する空気を脱気しながら予備圧着
し、次いでオートクレーブ内で加熱加圧して本圧着を行
うことにより製造される。
【0004】上記中間膜には、透明性、接着性、耐貫通
性、耐候性等の基本性能が良好であることのほかに、保
管中に中間膜同士がブロッキングしないこと、ガラス板
の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が良好であるこ
と、さらに空気の巻き込みによる気泡の発生を無くすた
めに、予備圧着工程での脱気性が良好であること等が要
求される。
性、耐候性等の基本性能が良好であることのほかに、保
管中に中間膜同士がブロッキングしないこと、ガラス板
の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が良好であるこ
と、さらに空気の巻き込みによる気泡の発生を無くすた
めに、予備圧着工程での脱気性が良好であること等が要
求される。
【0005】このような要求を満たすために、通常、中
間膜の両面には微細な凹凸からなる多数のエンボスが形
成されている。上記微細な凹凸の形態としては、例え
ば、多数の凸部とこれらの凸部に対する多数の凹部とか
らなる各種の凹凸模様や、多数の凸条とこれらの凸条に
対する多数の凹溝とからなる各種の凹凸模様等が開示さ
れている。
間膜の両面には微細な凹凸からなる多数のエンボスが形
成されている。上記微細な凹凸の形態としては、例え
ば、多数の凸部とこれらの凸部に対する多数の凹部とか
らなる各種の凹凸模様や、多数の凸条とこれらの凸条に
対する多数の凹溝とからなる各種の凹凸模様等が開示さ
れている。
【0006】又、エンボスの形状についても、粗さ、配
置、大きさ等の種々の形状因子が検討されており、例え
ば、特公平1−32776号公報では、「軟質の熱可塑
性樹脂よりなり、積層接着用中間膜として用いられる微
細な凹凸(エンボス)の表面形状を有するフィルムまた
はシートの少なくとも片面が、このフィルムまたはシー
トと一体成形された多数の独立した突出部を有し、且つ
該突出部に対する凹部の全てを同一水準で連続せしめら
れた表面形状とされてなることを特徴とする熱可塑性樹
脂製中間膜」が開示されている。
置、大きさ等の種々の形状因子が検討されており、例え
ば、特公平1−32776号公報では、「軟質の熱可塑
性樹脂よりなり、積層接着用中間膜として用いられる微
細な凹凸(エンボス)の表面形状を有するフィルムまた
はシートの少なくとも片面が、このフィルムまたはシー
トと一体成形された多数の独立した突出部を有し、且つ
該突出部に対する凹部の全てを同一水準で連続せしめら
れた表面形状とされてなることを特徴とする熱可塑性樹
脂製中間膜」が開示されている。
【0007】しかし、上記開示にあるような規則的に配
置されたエンボスが両面に付与された中間膜は、互いの
回折面の干渉により、一般的に“モアレ現象”と呼称さ
れる縞状の回折像が出現する。
置されたエンボスが両面に付与された中間膜は、互いの
回折面の干渉により、一般的に“モアレ現象”と呼称さ
れる縞状の回折像が出現する。
【0008】上記モアレ現象は、外観の面から好ましく
ないばかりか、中間膜の裁断時や合わせ加工の作業時
に、キラキラと目につく干渉縞の変化等により、作業者
の目を疲れさせたり、乗物酔いのような症状を生じさ
せ、その結果、作業性の低下をもたらすという問題点が
ある。又、規則的に配置されたエンボスが片面のみに付
与された中間膜の場合であっても、それを複数枚重ね合
わせて作業する際には、やはりモアレ現象は出現し、同
様に作業性の低下を来すという問題点がある。
ないばかりか、中間膜の裁断時や合わせ加工の作業時
に、キラキラと目につく干渉縞の変化等により、作業者
の目を疲れさせたり、乗物酔いのような症状を生じさ
せ、その結果、作業性の低下をもたらすという問題点が
ある。又、規則的に配置されたエンボスが片面のみに付
与された中間膜の場合であっても、それを複数枚重ね合
わせて作業する際には、やはりモアレ現象は出現し、同
様に作業性の低下を来すという問題点がある。
【0009】上記モアレ現象は、中間膜表面に形成され
たエンボスの配置や間隔が規則的であればあるほど出現
し易く、例えば、各エンボスの凸部の少なくとも2点間
の距離が一定となるような配置にある場合や、中間膜の
両面のエンボスの配置が同一である場合等には、殆どの
場合、モアレ現象が出現する。
たエンボスの配置や間隔が規則的であればあるほど出現
し易く、例えば、各エンボスの凸部の少なくとも2点間
の距離が一定となるような配置にある場合や、中間膜の
両面のエンボスの配置が同一である場合等には、殆どの
場合、モアレ現象が出現する。
【0010】従って、例えば、格子模様、線条模様、一
定の間隔をもつ広がりを有する放射状模様等に形成され
たエンボスは、モアレ現象が出現し易い代表的なエンボ
スの例と言える。
定の間隔をもつ広がりを有する放射状模様等に形成され
たエンボスは、モアレ現象が出現し易い代表的なエンボ
スの例と言える。
【0011】上記モアレ現象の出現とそれに伴う作業性
の低下という問題点に対応するため、例えば、特開平5
−294679号公報では、中間膜表面に配置が規定さ
れた多数の突起部を設け、その突起部より微細な凸部を
有するエンボスを不規則に付与する方法が開示されてい
る。
の低下という問題点に対応するため、例えば、特開平5
−294679号公報では、中間膜表面に配置が規定さ
れた多数の突起部を設け、その突起部より微細な凸部を
有するエンボスを不規則に付与する方法が開示されてい
る。
【0012】しかし、上記開示にある方法では、前記モ
アレ現象の出現はかなり改善されるものの、突起部より
微細な凸部を有するエンボスを突起部表面及び突起部が
位置しない表面にも付与しているため、微細な凸部を有
するエンボスの凹部に空気溜まりが発生し、予備圧着工
程での脱気性が不十分となるという問題点がある。
アレ現象の出現はかなり改善されるものの、突起部より
微細な凸部を有するエンボスを突起部表面及び突起部が
位置しない表面にも付与しているため、微細な凸部を有
するエンボスの凹部に空気溜まりが発生し、予備圧着工
程での脱気性が不十分となるという問題点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、エンボスの配置や間隔が規則的
な場合でもモアレ現象の出現が無く、従って裁断時や合
わせ加工時の作業性が良好であり、且つ、予備圧着工程
での脱気性が優れ、従って気泡の発生による品質不良が
殆ど生じない高品質の合わせガラスを得るに適する合わ
せガラス用中間膜、及び、その中間膜を用いて作製され
た合わせガラスを提供することを課題とする。
問題点を解決するため、エンボスの配置や間隔が規則的
な場合でもモアレ現象の出現が無く、従って裁断時や合
わせ加工時の作業性が良好であり、且つ、予備圧着工程
での脱気性が優れ、従って気泡の発生による品質不良が
殆ど生じない高品質の合わせガラスを得るに適する合わ
せガラス用中間膜、及び、その中間膜を用いて作製され
た合わせガラスを提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による合わせガラス用中
間膜は、熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸からな
る多数のエンボスが形成されている合わせガラス用中間
膜において、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面
のエンボスの配置間隔とが異なるように形成されてお
り、且つ、少なくとも一方の面のエンボスの凹部が連続
するように形成されていることを特徴とする。
(以下、「第1発明」と記す)による合わせガラス用中
間膜は、熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸からな
る多数のエンボスが形成されている合わせガラス用中間
膜において、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面
のエンボスの配置間隔とが異なるように形成されてお
り、且つ、少なくとも一方の面のエンボスの凹部が連続
するように形成されていることを特徴とする。
【0015】又、請求項2に記載の発明(以下、「第2
発明」と記す)による合わせガラスは、少なくとも一対
のガラス間に、上記第1発明による合わせガラス用中間
膜を介在させ、一体化させてなることを特徴とする。
発明」と記す)による合わせガラスは、少なくとも一対
のガラス間に、上記第1発明による合わせガラス用中間
膜を介在させ、一体化させてなることを特徴とする。
【0016】第1発明において用いられる熱可塑性樹脂
シートとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂シート、ポリウ
レタン系樹脂シート、エチレン−酢酸ビニル系樹脂シー
ト、エチレン−エチルアクリレート系樹脂シート、可塑
化塩化ビニル系樹脂シート等の従来から中間膜用として
用いられている熱可塑性樹脂シートが挙げられ、好適に
用いられる。これ等の熱可塑性樹脂シートは、接着性、
耐候性、耐貫通性、透明性等の中間膜として必要な基本
性能に優れる。
シートとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂シート、ポリウ
レタン系樹脂シート、エチレン−酢酸ビニル系樹脂シー
ト、エチレン−エチルアクリレート系樹脂シート、可塑
化塩化ビニル系樹脂シート等の従来から中間膜用として
用いられている熱可塑性樹脂シートが挙げられ、好適に
用いられる。これ等の熱可塑性樹脂シートは、接着性、
耐候性、耐貫通性、透明性等の中間膜として必要な基本
性能に優れる。
【0017】上記熱可塑性樹脂シートのなかでも、可塑
化ポリビニルブチラール樹脂シートに代表される可塑化
ポリビニルアセタール系樹脂シートが特に好適に用いら
れる。これ等の熱可塑性樹脂シートの膜厚は、合わせガ
ラスとして必要な耐貫通性等を考慮して設定されれば良
く、特に限定されるものではないが、従来の中間膜と同
様に、0.2〜2mmであることが好ましい。
化ポリビニルブチラール樹脂シートに代表される可塑化
ポリビニルアセタール系樹脂シートが特に好適に用いら
れる。これ等の熱可塑性樹脂シートの膜厚は、合わせガ
ラスとして必要な耐貫通性等を考慮して設定されれば良
く、特に限定されるものではないが、従来の中間膜と同
様に、0.2〜2mmであることが好ましい。
【0018】第1発明による合わせガラス用中間膜は、
上記熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸からなる多
数のエンボスが形成されている中間膜において、一方の
面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボスの配置間
隔とが異なるように形成されており、且つ、少なくとも
一方の面のエンボスの凹部が連続しているように形成さ
れていることが必要である。
上記熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸からなる多
数のエンボスが形成されている中間膜において、一方の
面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボスの配置間
隔とが異なるように形成されており、且つ、少なくとも
一方の面のエンボスの凹部が連続しているように形成さ
れていることが必要である。
【0019】中間膜の一方の面のエンボスの配置間隔と
他方の面のエンボスの配置間隔とを異なるように形成す
ることにより、エンボスの配置や間隔が比較的に規則的
な場合であっても、前記モアレ現象の出現を効果的に抑
制することが出来る。
他方の面のエンボスの配置間隔とを異なるように形成す
ることにより、エンボスの配置や間隔が比較的に規則的
な場合であっても、前記モアレ現象の出現を効果的に抑
制することが出来る。
【0020】一般的に、モアレ現象の出現は、中間膜の
両面のエンボスの配置や間隔が同等に近いほど起こり易
い。従って、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面
のエンボスの配置間隔とを異なるようにすることによ
り、換言すれば、一方の面のエンボスの配置間隔と他方
の面のエンボスの配置間隔とに恣意的に差を設けること
により、各面のエンボスの配置や間隔が規則的であって
もモアレ現象の出現を効果的に抑制することが可能とな
る。この場合、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の
面のエンボスの配置間隔との差が大きくなればなるほ
ど、モアレ現象の出現を抑制する効果も大きくなる。
両面のエンボスの配置や間隔が同等に近いほど起こり易
い。従って、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面
のエンボスの配置間隔とを異なるようにすることによ
り、換言すれば、一方の面のエンボスの配置間隔と他方
の面のエンボスの配置間隔とに恣意的に差を設けること
により、各面のエンボスの配置や間隔が規則的であって
もモアレ現象の出現を効果的に抑制することが可能とな
る。この場合、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の
面のエンボスの配置間隔との差が大きくなればなるほ
ど、モアレ現象の出現を抑制する効果も大きくなる。
【0021】又、中間膜の少なくとも一方の面のエンボ
スの凹部を連続したものとすることにより、エンボスの
凹部は連通し、予備圧着工程での脱気性を著しく向上さ
せることが出来るので、得られる合わせガラスは、気泡
の発生による品質不良が殆ど生じない高品質のものとな
る。
スの凹部を連続したものとすることにより、エンボスの
凹部は連通し、予備圧着工程での脱気性を著しく向上さ
せることが出来るので、得られる合わせガラスは、気泡
の発生による品質不良が殆ど生じない高品質のものとな
る。
【0022】一般的に、予備圧着工程における脱気時の
空気の抜け易さは、エンボスの凹部の連続性及び平滑性
に大きな影響を受け、エンボスの凸部の配置や間隔には
殆ど影響を受けない。従って、中間膜の少なくとも一方
の面のエンボスの凹部を連続したものとすることによ
り、エンボスの凹部は連通し、予備圧着工程での脱気性
を効果的に向上させることが可能となる。その結果、気
泡の発生による品質不良が殆ど生じない高品質の合わせ
ガラスを得ることが可能となる。
空気の抜け易さは、エンボスの凹部の連続性及び平滑性
に大きな影響を受け、エンボスの凸部の配置や間隔には
殆ど影響を受けない。従って、中間膜の少なくとも一方
の面のエンボスの凹部を連続したものとすることによ
り、エンボスの凹部は連通し、予備圧着工程での脱気性
を効果的に向上させることが可能となる。その結果、気
泡の発生による品質不良が殆ど生じない高品質の合わせ
ガラスを得ることが可能となる。
【0023】熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸か
らなる多数のエンボスを形成する方法としては、特に限
定されるものではないが、例えば、エンボスロール法、
カレンダーロール法、異形押出法等の従来公知の方法が
挙げられ、好適に採用されるが、なかでも定量的に一定
の微細な凹凸からなる多数のエンボスを得ることの出来
るエンボスロール法がより好適に採用される。
らなる多数のエンボスを形成する方法としては、特に限
定されるものではないが、例えば、エンボスロール法、
カレンダーロール法、異形押出法等の従来公知の方法が
挙げられ、好適に採用されるが、なかでも定量的に一定
の微細な凹凸からなる多数のエンボスを得ることの出来
るエンボスロール法がより好適に採用される。
【0024】エンボスロール法で用いられるエンボスロ
ールとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、金属ロール表面に酸化アルミニウムや酸化珪素など
の研削材を用いてブラスト処理を行い、次いで表面の過
大ピークを減少させるためにバーチカル研削などにより
ラッピングを行うことにより、ロール表面に微細な凹凸
模様を形成したもの、彫刻ミル(マザーミル)を用い、
この凹凸模様を金属ロール表面に転写することにより、
ロール表面に微細な凹凸模様を形成したもの、エッチン
グ(蝕刻)によりロール表面に微細な凹凸模様を形成し
たもの等が挙げられ、好適に用いられる。
ールとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、金属ロール表面に酸化アルミニウムや酸化珪素など
の研削材を用いてブラスト処理を行い、次いで表面の過
大ピークを減少させるためにバーチカル研削などにより
ラッピングを行うことにより、ロール表面に微細な凹凸
模様を形成したもの、彫刻ミル(マザーミル)を用い、
この凹凸模様を金属ロール表面に転写することにより、
ロール表面に微細な凹凸模様を形成したもの、エッチン
グ(蝕刻)によりロール表面に微細な凹凸模様を形成し
たもの等が挙げられ、好適に用いられる。
【0025】エンボスの凹凸模様は、第1発明で特定さ
れている前記2条件を満たすものであれば如何なる模様
であっても良く、整然と規則的に分布していても良い
し、雑然と不規則的に分布していても良いが、一般的に
は、主たるエンボスの凸部は規則的に分布している方が
好ましい。又、各エンボスの凸部の高さは、同一の高さ
であっても良いし、異なる高さであっても良く、これら
の凸部に対応する凹部の深さも、同一の深さであっても
良いし、異なる深さであっても良い。
れている前記2条件を満たすものであれば如何なる模様
であっても良く、整然と規則的に分布していても良い
し、雑然と不規則的に分布していても良いが、一般的に
は、主たるエンボスの凸部は規則的に分布している方が
好ましい。又、各エンボスの凸部の高さは、同一の高さ
であっても良いし、異なる高さであっても良く、これら
の凸部に対応する凹部の深さも、同一の深さであっても
良いし、異なる深さであっても良い。
【0026】又、エンボスの凸部と凹部の形状は、第1
発明で特定されている前記2条件を満たすものであれば
如何なる形状であっても良く、特に限定されるものでは
ないが、一般的には、三角錐、四角錐、円錐等の錐体、
截頭三角錐、截頭四角錐、截頭円錐等の截頭錐体、頭部
が山型や半球状となった擬錐体等からなる多数の凸部
と、これ等の凸部に対応する多数の凹部とから構成され
る凹凸形状であることが好ましい。
発明で特定されている前記2条件を満たすものであれば
如何なる形状であっても良く、特に限定されるものでは
ないが、一般的には、三角錐、四角錐、円錐等の錐体、
截頭三角錐、截頭四角錐、截頭円錐等の截頭錐体、頭部
が山型や半球状となった擬錐体等からなる多数の凸部
と、これ等の凸部に対応する多数の凹部とから構成され
る凹凸形状であることが好ましい。
【0027】さらに、エンボスの凸部と凹部の寸法は、
第1発明で特定されている前記2条件を満たすものであ
れば如何なる寸法であっても良く、特に限定されるもの
ではないが、一般的には、凸部の間隔は10〜2000
μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは50
〜1000μmの範囲である。又、凸部の高さは5〜5
00μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは
20〜100μmの範囲である。さらに、凸部の底辺の
長さは30〜1000μmの範囲であることが好まし
い。
第1発明で特定されている前記2条件を満たすものであ
れば如何なる寸法であっても良く、特に限定されるもの
ではないが、一般的には、凸部の間隔は10〜2000
μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは50
〜1000μmの範囲である。又、凸部の高さは5〜5
00μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは
20〜100μmの範囲である。さらに、凸部の底辺の
長さは30〜1000μmの範囲であることが好まし
い。
【0028】次に、第2発明による合わせガラスは、少
なくとも一対のガラス間に、上述した合わせガラス用中
間膜を介在させ、一体化させてなることが必要である。
なくとも一対のガラス間に、上述した合わせガラス用中
間膜を介在させ、一体化させてなることが必要である。
【0029】第2発明による合わせガラスの製造方法
は、特別なものではなく、少なくとも一対のガラス間
に、前記第1発明による合わせガラス用中間膜を挟み、
通常の合わせガラスの製造方法の場合と同様に、先ず予
備圧着を行って脱気及び仮接着をした後、本圧着を行っ
て所望の合わせガラスを得ることが出来る。
は、特別なものではなく、少なくとも一対のガラス間
に、前記第1発明による合わせガラス用中間膜を挟み、
通常の合わせガラスの製造方法の場合と同様に、先ず予
備圧着を行って脱気及び仮接着をした後、本圧着を行っ
て所望の合わせガラスを得ることが出来る。
【0030】第1発明による合わせガラス用中間膜とし
て例えば可塑化ポリビニルブチラール樹脂シートからな
る中間膜を用いて合わせガラスを製造する場合、具体的
には、次のように予備圧着と本圧着とを行う。
て例えば可塑化ポリビニルブチラール樹脂シートからな
る中間膜を用いて合わせガラスを製造する場合、具体的
には、次のように予備圧着と本圧着とを行う。
【0031】即ち、予備圧着は、例えば二枚の透明な無
機ガラス板の間に第1発明による合わせガラス用中間膜
を挟み、この積層体をニップロール(押圧ロール)に通
し、例えば、圧力約2〜10kg/cm2 、温度約50
〜100℃の条件で扱いて脱気しながら予備圧着する方
法(扱き脱気法)や、上記積層体を例えばゴムバッグに
入れ、ゴムバッグを排気系に接続して約−400〜−7
50mmHgの減圧度(絶対圧力360〜10mmH
g)となるように吸引減圧しながら温度を上げ、温度約
50〜100℃で予備圧着する方法(減圧脱気法)等が
採用される。
機ガラス板の間に第1発明による合わせガラス用中間膜
を挟み、この積層体をニップロール(押圧ロール)に通
し、例えば、圧力約2〜10kg/cm2 、温度約50
〜100℃の条件で扱いて脱気しながら予備圧着する方
法(扱き脱気法)や、上記積層体を例えばゴムバッグに
入れ、ゴムバッグを排気系に接続して約−400〜−7
50mmHgの減圧度(絶対圧力360〜10mmH
g)となるように吸引減圧しながら温度を上げ、温度約
50〜100℃で予備圧着する方法(減圧脱気法)等が
採用される。
【0032】次いで、予備圧着された積層体は、常法に
よりオートクレーブ又はプレスを用いて、例えば、温度
約120〜150℃、圧力約2〜15kg/cm2 の条
件で本圧着され、合わせガラスが製造される。
よりオートクレーブ又はプレスを用いて、例えば、温度
約120〜150℃、圧力約2〜15kg/cm2 の条
件で本圧着され、合わせガラスが製造される。
【0033】尚、上記ガラス板としては、無機ガラス板
のみならず、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリ
レート板などの有機ガラス板を使用しても良いし、無機
ガラス板と有機ガラス板とを併用しても良い。又、合わ
せガラスの積層構成は、ガラス板/中間膜/ガラス板か
らなる通常の三層構成のみならず、例えばガラス板/中
間膜/ガラス板/中間膜/ガラス板からなるような多層
構成であっても良い。
のみならず、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリ
レート板などの有機ガラス板を使用しても良いし、無機
ガラス板と有機ガラス板とを併用しても良い。又、合わ
せガラスの積層構成は、ガラス板/中間膜/ガラス板か
らなる通常の三層構成のみならず、例えばガラス板/中
間膜/ガラス板/中間膜/ガラス板からなるような多層
構成であっても良い。
【0034】
【作用】第1発明による合わせガラス用中間膜は、熱可
塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸からなる多数のエン
ボスが形成されている合わせガラス用中間膜において、
一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボスの
配置間隔とが異なるように形成されているので、即ち、
一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボスの
配置間隔とに恣意的に差が設けられているので、エンボ
スの配置や間隔が規則的な場合でも、モアレ現象の出現
が無く、従って裁断時や合わせ加工時の作業性が良好な
ものとなる。
塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸からなる多数のエン
ボスが形成されている合わせガラス用中間膜において、
一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボスの
配置間隔とが異なるように形成されているので、即ち、
一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボスの
配置間隔とに恣意的に差が設けられているので、エンボ
スの配置や間隔が規則的な場合でも、モアレ現象の出現
が無く、従って裁断時や合わせ加工時の作業性が良好な
ものとなる。
【0035】又、第1発明による上記合わせガラス用中
間膜は、少なくとも一方の面のエンボスの凹部が連続す
るように形成されているので、エンボスの凹部は連通
し、合わせガラス加工時の予備圧着工程における脱気性
に優れる。従って、得られる合わせガラスは、気泡の発
生による品質不良を殆ど生じない高品質のものとなる。
間膜は、少なくとも一方の面のエンボスの凹部が連続す
るように形成されているので、エンボスの凹部は連通
し、合わせガラス加工時の予備圧着工程における脱気性
に優れる。従って、得られる合わせガラスは、気泡の発
生による品質不良を殆ど生じない高品質のものとなる。
【0036】第2発明による合わせガラスは、上記第1
発明による合わせガラス用中間膜を用いて作製されるの
で、気泡の発生による品質不良を殆ど生じず、且つ、透
明性、接着性、耐貫通性、耐候性等の合わせガラスとし
て必要な基本性能に優れる高品質のものとなる。
発明による合わせガラス用中間膜を用いて作製されるの
で、気泡の発生による品質不良を殆ど生じず、且つ、透
明性、接着性、耐貫通性、耐候性等の合わせガラスとし
て必要な基本性能に優れる高品質のものとなる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0038】(実施例1)ポリビニルブチラール樹脂
(平均重合度1700、残存アセチル基1モル%、ブチ
ラール化度65モル%)100重量部に対し、可塑剤と
してトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレー
ト(3GH)40重量部を添加混合し、この混合物を押
出機により溶融混練し押出金型よりシート状に押出し
て、厚さ0.76mmのポリビニルブチラール樹脂シー
ト(PVBシート)を得た。
(平均重合度1700、残存アセチル基1モル%、ブチ
ラール化度65モル%)100重量部に対し、可塑剤と
してトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレー
ト(3GH)40重量部を添加混合し、この混合物を押
出機により溶融混練し押出金型よりシート状に押出し
て、厚さ0.76mmのポリビニルブチラール樹脂シー
ト(PVBシート)を得た。
【0039】一対のエンボスロールの内、一方の金属ロ
ール表面に半球状のエンボス模様を有する彫刻ミル(マ
ザーミル)を押し付け、金属ロールと彫刻ミルとを回転
させることにより、彫刻ミルのエンボス模様を金属ロー
ルに転写した。次いで、彫刻ミルをそのエンボス模様の
配列単位で金属ロールの軸方向に順次移動させ、上記と
同様の操作で、彫刻ミルのエンボス模様を金属ロールに
転写して、半球状のエンボスが規則的に形成されたエン
ボスロールを製作した。尚、上記彫刻ミルのエンボスの
配置間隔は200μmであった。
ール表面に半球状のエンボス模様を有する彫刻ミル(マ
ザーミル)を押し付け、金属ロールと彫刻ミルとを回転
させることにより、彫刻ミルのエンボス模様を金属ロー
ルに転写した。次いで、彫刻ミルをそのエンボス模様の
配列単位で金属ロールの軸方向に順次移動させ、上記と
同様の操作で、彫刻ミルのエンボス模様を金属ロールに
転写して、半球状のエンボスが規則的に形成されたエン
ボスロールを製作した。尚、上記彫刻ミルのエンボスの
配置間隔は200μmであった。
【0040】又、上記一対のエンボスロールの内、他方
の金属ロール表面に半球状のエンボス模様を有する彫刻
ミル(マザーミル)を押し付け、金属ロールと彫刻ミル
とを回転させることにより、彫刻ミルのエンボス模様を
金属ロールに転写した。次いで、彫刻ミルをそのエンボ
ス模様の配列単位で金属ロールの軸方向に順次移動さ
せ、上記と同様の操作で、彫刻ミルのエンボス模様を金
属ロールに転写して、半球状のエンボスが規則的に形成
されたエンボスロールを製作した。尚、上記彫刻ミルの
エンボスの配置間隔は300μmであった。
の金属ロール表面に半球状のエンボス模様を有する彫刻
ミル(マザーミル)を押し付け、金属ロールと彫刻ミル
とを回転させることにより、彫刻ミルのエンボス模様を
金属ロールに転写した。次いで、彫刻ミルをそのエンボ
ス模様の配列単位で金属ロールの軸方向に順次移動さ
せ、上記と同様の操作で、彫刻ミルのエンボス模様を金
属ロールに転写して、半球状のエンボスが規則的に形成
されたエンボスロールを製作した。尚、上記彫刻ミルの
エンボスの配置間隔は300μmであった。
【0041】前記で得られたPVBシート(0.76m
m厚)を上記で得られた一対のエンボスロールに通し
て、両面に半球状のエンボスが規則的に形成され、且
つ、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボ
スの配置間隔とが異なる合わせガラス用中間膜を製造し
た。得られた中間膜の表面、裏面及び断面のエンボス模
様を図1に示す。
m厚)を上記で得られた一対のエンボスロールに通し
て、両面に半球状のエンボスが規則的に形成され、且
つ、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボ
スの配置間隔とが異なる合わせガラス用中間膜を製造し
た。得られた中間膜の表面、裏面及び断面のエンボス模
様を図1に示す。
【0042】(実施例2)彫刻ミル(マザーミル)のエ
ンボス模様を刻線状とし、且つ、一方の彫刻ミルのエン
ボスの配置間隔を250μmとし、他方の彫刻ミルのエ
ンボスの配置間隔を300μmとしたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、両面に刻線状のエンボスが規則
的に形成され、且つ、一方の面のエンボスの配置間隔と
他方の面のエンボスの配置間隔とが異なる合わせガラス
用中間膜を製造した。得られた中間膜の表面、裏面及び
断面のエンボス模様を図2に示す。
ンボス模様を刻線状とし、且つ、一方の彫刻ミルのエン
ボスの配置間隔を250μmとし、他方の彫刻ミルのエ
ンボスの配置間隔を300μmとしたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、両面に刻線状のエンボスが規則
的に形成され、且つ、一方の面のエンボスの配置間隔と
他方の面のエンボスの配置間隔とが異なる合わせガラス
用中間膜を製造した。得られた中間膜の表面、裏面及び
断面のエンボス模様を図2に示す。
【0043】(実施例3)彫刻ミル(マザーミル)のエ
ンボス模様を格子状とし、且つ、一方の彫刻ミルのエン
ボスの範囲間隔を200μmとし、他方の彫刻ミルのエ
ンボスの配置間隔を400μmとしたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、両面に格子状のエンボスが規則
的に形成され、且つ、一方の面のエンボスの配置間隔と
他方の面のエンボスの配置間隔とが異なる合わせガラス
用中間膜を製造した。得られた中間膜の表面、裏面及び
断面のエンボス模様を図3に示す。
ンボス模様を格子状とし、且つ、一方の彫刻ミルのエン
ボスの範囲間隔を200μmとし、他方の彫刻ミルのエ
ンボスの配置間隔を400μmとしたこと以外は実施例
1の場合と同様にして、両面に格子状のエンボスが規則
的に形成され、且つ、一方の面のエンボスの配置間隔と
他方の面のエンボスの配置間隔とが異なる合わせガラス
用中間膜を製造した。得られた中間膜の表面、裏面及び
断面のエンボス模様を図3に示す。
【0044】(実施例4)一方の彫刻ミル(マザーミ
ル)のエンボス模様を配置間隔が220μmの刻線状と
し、他方の彫刻ミルのエンボス模様を配置間隔が320
μmの格子状としたこと以外は実施例1の場合と同様に
して、一方の面に刻線状のエンボスが規則的に形成さ
れ、又、他方の面に格子状のエンボスが規則的に形成さ
れ、且つ、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面の
エンボスの配置間隔とが異なる合わせガラス用中間膜を
製造した。
ル)のエンボス模様を配置間隔が220μmの刻線状と
し、他方の彫刻ミルのエンボス模様を配置間隔が320
μmの格子状としたこと以外は実施例1の場合と同様に
して、一方の面に刻線状のエンボスが規則的に形成さ
れ、又、他方の面に格子状のエンボスが規則的に形成さ
れ、且つ、一方の面のエンボスの配置間隔と他方の面の
エンボスの配置間隔とが異なる合わせガラス用中間膜を
製造した。
【0045】(比較例1)両方の彫刻ミル(マザーミ
ル)のエンボス模様を配置間隔が210μmの刻線状と
したこと以外は実施例1の場合と同様にして、両面に刻
線状のエンボスが規則的に形成され、且つ、両面のエン
ボスの配置間隔が同一であった合わせガラス用中間膜を
製造した。得られた中間膜の表面、裏面及び断面のエン
ボス模様を図4に示す。
ル)のエンボス模様を配置間隔が210μmの刻線状と
したこと以外は実施例1の場合と同様にして、両面に刻
線状のエンボスが規則的に形成され、且つ、両面のエン
ボスの配置間隔が同一であった合わせガラス用中間膜を
製造した。得られた中間膜の表面、裏面及び断面のエン
ボス模様を図4に示す。
【0046】実施例1〜4、及び、比較例1で得られた
5種類の中間膜について、それぞれの面のエンボスの平
均表面粗さ(Rz)及び平均配置間隔(Sm)を以下の
方法で測定した。その結果は表1に示すとおりであっ
た。
5種類の中間膜について、それぞれの面のエンボスの平
均表面粗さ(Rz)及び平均配置間隔(Sm)を以下の
方法で測定した。その結果は表1に示すとおりであっ
た。
【0047】〔Rzの測定〕ディジタル型の触針電気式
表面粗さ測定器(商品名「SE−2000」、小坂研究
所社製)により、円錐状の触針(先端曲率半径5μm、
頂角90度)を用い、JIS B−0601に準拠し
て、中間膜のそれぞれの面のエンボスの十点平均表面粗
さ{Rz(μm)}を測定した。
表面粗さ測定器(商品名「SE−2000」、小坂研究
所社製)により、円錐状の触針(先端曲率半径5μm、
頂角90度)を用い、JIS B−0601に準拠し
て、中間膜のそれぞれの面のエンボスの十点平均表面粗
さ{Rz(μm)}を測定した。
【0048】〔Smの測定〕顕微鏡で観察して、中間膜
のそれぞれの面のエンボスの平均配置間隔{Sm(μ
m)}を測定した。
のそれぞれの面のエンボスの平均配置間隔{Sm(μ
m)}を測定した。
【0049】又、上記5種類の中間膜について、モアレ
現象の出現の有無を以下の方法で評価した。その結果は
表1に示すとおりであった。
現象の出現の有無を以下の方法で評価した。その結果は
表1に示すとおりであった。
【0050】〔モアレ現象の出現の有無〕中間膜をゆっ
くり連続的に移動させながら、目視で観察し、モアレ現
象の出現の有無を確認した。
くり連続的に移動させながら、目視で観察し、モアレ現
象の出現の有無を確認した。
【0051】次いで、上記5種類の中間膜のそれぞれを
使用して、次の二つの方法(扱き脱気法及び減圧脱気
法)で予備圧着を行い、次いで本圧着を行って、5種類
の合わせガラスを作製した。
使用して、次の二つの方法(扱き脱気法及び減圧脱気
法)で予備圧着を行い、次いで本圧着を行って、5種類
の合わせガラスを作製した。
【0052】(a)扱き脱気法 中間膜を二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×
横30cm×厚さ3mm)の間に挟み、はみ出た部分を
切り取り、こうして得られた積層体を加熱オーブン中
で、積層体の温度(予備圧着温度)がそれぞれ60℃、
70℃及び80℃となるように加熱した後、ニップロー
ル(エアーシリンダー圧力3.5kg/cm2 、線速度
10m/分)に通して予備圧着を行った。
横30cm×厚さ3mm)の間に挟み、はみ出た部分を
切り取り、こうして得られた積層体を加熱オーブン中
で、積層体の温度(予備圧着温度)がそれぞれ60℃、
70℃及び80℃となるように加熱した後、ニップロー
ル(エアーシリンダー圧力3.5kg/cm2 、線速度
10m/分)に通して予備圧着を行った。
【0053】(b)減圧脱気法 中間膜を二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×
横30cm×厚さ3mm)の間に挟み、はみ出た部分を
切り取り、こうして得られた積層体をゴムバッグ内に移
し、ゴムバッグを吸引減圧系に接続し、外気加熱温度で
加熱すると同時に−600mmHg(絶対圧力160m
mHg)の減圧下で10分間保持し、積層体の温度(予
備圧着温度)がそれぞれ60℃、80℃及び100℃と
なるように加熱した後、大気圧に戻して予備圧着を終了
した。
横30cm×厚さ3mm)の間に挟み、はみ出た部分を
切り取り、こうして得られた積層体をゴムバッグ内に移
し、ゴムバッグを吸引減圧系に接続し、外気加熱温度で
加熱すると同時に−600mmHg(絶対圧力160m
mHg)の減圧下で10分間保持し、積層体の温度(予
備圧着温度)がそれぞれ60℃、80℃及び100℃と
なるように加熱した後、大気圧に戻して予備圧着を終了
した。
【0054】上記(a)及び(b)の方法で予備圧着さ
れた積層体を、それぞれオートクレーブ中で、温度14
0℃、圧力13kg/cm2 の条件下に10分間保持し
た後、50℃まで温度を下げ大気圧に戻すことにより本
圧着を終了して、合わせガラスを作製した。
れた積層体を、それぞれオートクレーブ中で、温度14
0℃、圧力13kg/cm2 の条件下に10分間保持し
た後、50℃まで温度を下げ大気圧に戻すことにより本
圧着を終了して、合わせガラスを作製した。
【0055】上記で得られた5種類の合わせガラスのそ
れぞれのベークテストを下記の方法で行って、予備圧着
工程での脱気性を評価した。その結果は表1に示すとお
りであった。
れぞれのベークテストを下記の方法で行って、予備圧着
工程での脱気性を評価した。その結果は表1に示すとお
りであった。
【0056】〔合わせガラスのベークテスト〕合わせガ
ラスを140℃のオーブン中で2時間加熱した。次い
で、オーブンから取り出して3時間放冷した後、合わせ
ガラスの外観を目視で観察し、合わせガラスに発泡(気
泡)が生じた枚数を調べて、脱気性を評価した。尚、テ
スト枚数は各100枚とした。
ラスを140℃のオーブン中で2時間加熱した。次い
で、オーブンから取り出して3時間放冷した後、合わせ
ガラスの外観を目視で観察し、合わせガラスに発泡(気
泡)が生じた枚数を調べて、脱気性を評価した。尚、テ
スト枚数は各100枚とした。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜4の合わせガラス用中間膜は、いずれもモアレ
現象の出現が無かった。これは、裁断時や合わせ加工時
の作業性が良好であったことを示している。又、上記中
間膜を用いて作製された実施例1〜4の合わせガラス
は、扱き脱気法における各予備圧着温度及び減圧脱気法
における各予備圧着温度のいずれの場合についても、ベ
ークテスト時の気泡による発泡枚数(不良枚数)が少な
かった。これは、予備圧着工程における脱気性が優れて
いたことを示している。
施例1〜4の合わせガラス用中間膜は、いずれもモアレ
現象の出現が無かった。これは、裁断時や合わせ加工時
の作業性が良好であったことを示している。又、上記中
間膜を用いて作製された実施例1〜4の合わせガラス
は、扱き脱気法における各予備圧着温度及び減圧脱気法
における各予備圧着温度のいずれの場合についても、ベ
ークテスト時の気泡による発泡枚数(不良枚数)が少な
かった。これは、予備圧着工程における脱気性が優れて
いたことを示している。
【0059】これに対し、エンボス模様(刻線状)及び
その配置間隔が同一(210μm)の二本の彫刻ミル
(マザーミル)により作製された一対のエンボスロール
を用いて製造された比較例1の合わせガラス用中間膜
は、予備圧着工程での脱気性は優れていたものの、モア
レ現象の出現が認められた。これは、裁断時や合わせ加
工時の作業性が不良であったことを示している。
その配置間隔が同一(210μm)の二本の彫刻ミル
(マザーミル)により作製された一対のエンボスロール
を用いて製造された比較例1の合わせガラス用中間膜
は、予備圧着工程での脱気性は優れていたものの、モア
レ現象の出現が認められた。これは、裁断時や合わせ加
工時の作業性が不良であったことを示している。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による合わせ
ガラス用中間膜は、エンボスの配置や間隔が規則的な場
合でもモアレ現象の出現が無い。従って、裁断時や合わ
せ加工時の作業性が良好である。又、予備圧着工程での
脱気性に優れるので、気泡の発生による品質不良が殆ど
生じない高品質の合わせガラスを得るに適する。従っ
て、上記中間膜を用いて作製された合わせガラスは、高
品質のものであり、自動車、車輌、航空機、建築物等の
窓ガラスとして好適に用いられる。
ガラス用中間膜は、エンボスの配置や間隔が規則的な場
合でもモアレ現象の出現が無い。従って、裁断時や合わ
せ加工時の作業性が良好である。又、予備圧着工程での
脱気性に優れるので、気泡の発生による品質不良が殆ど
生じない高品質の合わせガラスを得るに適する。従っ
て、上記中間膜を用いて作製された合わせガラスは、高
品質のものであり、自動車、車輌、航空機、建築物等の
窓ガラスとして好適に用いられる。
【0061】
【図1】実施例1による合わせガラス用中間膜のエンボ
ス模様を示す模式図である。
ス模様を示す模式図である。
【図2】実施例2による合わせガラス用中間膜のエンボ
ス模様を示す模式図である。
ス模様を示す模式図である。
【図3】実施例3による合わせガラス用中間膜のエンボ
ス模様を示す模式図である。
ス模様を示す模式図である。
【図4】比較例1による合わせガラス用中間膜のエンボ
ス模様を示す模式図である。
ス模様を示す模式図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸
からなる多数のエンボスが形成されている合わせガラス
用中間膜において、一方の面のエンボスの配置間隔と他
方の面のエンボスの配置間隔とが異なるように形成され
ており、且つ、少なくとも一方の面のエンボスの凹部が
連続するように形成されていることを特徴とする合わせ
ガラス用中間膜。 - 【請求項2】 少なくとも一対のガラス間に、請求項1
に記載の合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させ
てなることを特徴とする合わせガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11125947A JP2000319045A (ja) | 1999-05-06 | 1999-05-06 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11125947A JP2000319045A (ja) | 1999-05-06 | 1999-05-06 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000319045A true JP2000319045A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=14922921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11125947A Pending JP2000319045A (ja) | 1999-05-06 | 1999-05-06 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000319045A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016167287A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2016-10-20 | 積水化学工業株式会社 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
KR20170135830A (ko) | 2015-04-10 | 2017-12-08 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 합판 유리용 중간막, 합판 유리, 엠보스 롤의 제조 방법 및 합판 유리용 중간막의 제조 방법 |
WO2018097146A1 (ja) | 2016-11-24 | 2018-05-31 | 日本ゼオン株式会社 | 接着剤シート及び合わせガラス |
RU2691796C2 (ru) * | 2012-08-02 | 2019-06-18 | Секисуй Кемикал Ко., Лтд. | Промежуточная пленка для многослойного стекла и многослойное стекло |
US12049579B2 (en) | 2016-11-22 | 2024-07-30 | Zeon Corporation | Method of producing a roll-shaped body |
-
1999
- 1999-05-06 JP JP11125947A patent/JP2000319045A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10744744B2 (en) | 2012-08-02 | 2020-08-18 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Intermediate film for laminated glass and laminated glass |
KR20170135830A (ko) | 2015-04-10 | 2017-12-08 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 합판 유리용 중간막, 합판 유리, 엠보스 롤의 제조 방법 및 합판 유리용 중간막의 제조 방법 |
KR20190104459A (ko) | 2015-04-10 | 2019-09-09 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 합판 유리용 중간막, 합판 유리, 엠보스 롤의 제조 방법 및 합판 유리용 중간막의 제조 방법 |
US10933612B2 (en) | 2015-04-10 | 2021-03-02 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Interlayer for laminated glass, laminated glass, production method for embossing roll, and production method for interlayer for laminated glass |
US11318718B2 (en) | 2015-04-10 | 2022-05-03 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Interlayer for laminated glass, laminated glass, production method for embossing roll, and production method for interlayer for laminated glass |
EP4461710A1 (en) | 2015-04-10 | 2024-11-13 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Interlayer for laminated glass, laminated glass, production method for embossing roll, and production method for interlayer for laminated glass |
WO2016167287A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2016-10-20 | 積水化学工業株式会社 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
JPWO2016167287A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2018-02-08 | 積水化学工業株式会社 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
US10532541B2 (en) | 2015-04-15 | 2020-01-14 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Intermediate film for laminated glass, and laminated glass |
US12049579B2 (en) | 2016-11-22 | 2024-07-30 | Zeon Corporation | Method of producing a roll-shaped body |
WO2018097146A1 (ja) | 2016-11-24 | 2018-05-31 | 日本ゼオン株式会社 | 接着剤シート及び合わせガラス |
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