[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2000312063A - 配線基板及びその製造方法 - Google Patents

配線基板及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000312063A
JP2000312063A JP12133799A JP12133799A JP2000312063A JP 2000312063 A JP2000312063 A JP 2000312063A JP 12133799 A JP12133799 A JP 12133799A JP 12133799 A JP12133799 A JP 12133799A JP 2000312063 A JP2000312063 A JP 2000312063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
via hole
hole conductor
wiring circuit
wiring
laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12133799A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Tateno
周一 立野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP12133799A priority Critical patent/JP2000312063A/ja
Publication of JP2000312063A publication Critical patent/JP2000312063A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザー光を用いてビアホール導体を形成した
場合においても入射側表面と出射側表面とで、配線パタ
ーンの設計を変更する必要がなく、精度の高いビアホー
ル導体を具備する配線基板とその製造方法を提供する。 【解決手段】少なくとも有機樹脂を含有する絶縁材料か
らなる絶縁基板と、絶縁基板の表面および/または内部
に形成された複数の配線回路層とを具備し、配線回路層
のうち異なる層間に形成された少なくとも2つの配線回
路層3a,3bが、ビアホール内に金属粉末を充填して
なるビアホール導体4aによって接続されてなる配線基
板において、ビアホール導体4aを縦断面形状が上底お
よび下底を有する略台形形状からなる複数のブロックB
1〜B4の積層体によって形成するとともに、2つの配
線回路層3a、3bをビアホール導体4aにおける略台
形形状の同一底側と接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体素
子収納用パッケージなどに適用される配線基板及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、携帯情報端末の発達やコンピュータ
ーを持ち込んで操作するいわゆるモバイルコンピューテ
ィングの普及によって、小型、薄型且つ高精細の配線基
板が求められる傾向にある。
【0003】従来より、配線基板、例えば、半導体素子
を収納するパッケージに使用されている配線基板とし
て、高密度の配線が可能であるセラミック基板が多用さ
れている。このセラミック配線基板は、アルミナなどの
絶縁基板と、その表面に形成されたWやMo等の高融点
金属からなる配線導体とから構成されるもので、この絶
縁基板の一部に凹部に半導体素子が収納され、蓋体によ
って凹部を気密に封止されるものである。
【0004】ところが、このようなセラミック配線基板
の絶縁基板を構成するセラミックスは、硬くて脆い性質
を有することから、製造工程又は搬送工程において、セ
ラミックスの欠けや割れ等が発生しやすく、半導体素子
の封止の気密性が損なわれることがあるために歩留まり
が低い等の問題があった。また、高温での焼成により焼
成収縮が生じるために、得られる基板に反り等の変形や
寸法のばらつき等が発生しやすいという問題があった。
【0005】そこで、最近では、銅箔を接着した有機樹
脂を含む絶縁基板表面にエッチング法により微細な回路
を形成し、しかる後にこの基板を積層して多層化したプ
リント基板や、銅などの金属粉末を含むペーストを絶縁
層に印刷して配線層を形成した後、これを積層し、ある
いは積層後に、所望位置にマイクロドリルやパンチング
等によりビアホールを形成し、そのビア壁内にメッキ法
により金属を付着させて配線層を接続して多層化したプ
リント配線基板が提案されている。
【0006】このようなプリント基板の強度を高めるた
めに有機樹脂に対して球状あるいは繊維状の無機材料を
分散させた絶縁基板も提案されている。また、配線基板
を小型化するために、ビアホール導体の径を小径化する
こと、ビアホール導体を任意位置に配置できること、配
線の微細化、多層化が求められている。
【0007】このようなプリント基板の多層化、配線の
微細化の要求に対応して、最近では、各絶縁層に対して
マイクロドリルやパンチングを用いてビアホールを形成
し、そのビアホール内に低抵抗金属粉末を含む導体ペー
ストを充填してビアホール導体を形成した後、導体層を
形成し、絶縁層を積層して多層配線化した配線基板が試
作されている。この構造によれば、ビアホール導体を任
意の場所に形成できることから回路の微細化に適してお
り、さらに微細配線化が可能な基板が求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロドリルやパンチングを用いてビアホールを開ける方法
では、ドリル径あるいはパンチ径は最小0.15mm程
度であり、さらに要求される微細加工には適していなか
った。特に、有機樹脂に対して繊維状の無機材料を分散
させた絶縁シートに対してマイクロドリルやパンチング
を用いて孔を開ける場合、ビアホールの径が小さくなる
と穴あけ加工中にドリル又はパンチング用ピンが繊維間
に入り込み折れてしまうという問題があった。
【0009】また、レーザー光の照射によりビアホール
を形成する方法では、レーザー光の光径を制御すること
によりその径を任意に調整できる点で微細なホールの形
成には非常に有利である。
【0010】ところが、図4に示すように、レーザー光
を照射する場合、レーザー光をf−θレンズ等で集光さ
せて照射するために、ビアホール導体10の形状は絶縁
層11のレーザー光の入射側10aのホール径が大きく
出射側10bのホール径が小さく縦断面形状が略台形形
状となる。従って、絶縁層11の両面におけるビアホー
ル径に大きな差が生じることになる。
【0011】そのために、径の小さいホール出射側10
bでは、ホール間隔を小さくできるものの、入射側10
aのホール径が出射側10bより大きいために、絶縁層
11が厚くなると、出射側10bで近接するビアホール
導体同志が短絡が発生したり、そのビアホール導体10
と接続する配線回路層を電気的に絶縁状態で形成でき
ず、回路パターン間の短絡不良の原因となる問題があっ
た。
【0012】これに対して、特開平8−116174号
には、ビアホール導体と接続される配線回路層の1つで
あるランドの直径を、入射側と出射側でそれぞれ調整す
ることが提案されている。しかしながら、この方法で
は、出射側では高密度化が可能であっても、ビアホール
径の大きい入射側では必然的に高密度化できないという
問題があった。
【0013】また、ビアホール導体に接続する配線回路
層は、必然的に絶縁シート表面におけるビアホール径よ
りも大きく設計されるために、配線回路層の配線密度
は、ビアホール径の大きい入射側のビアホール径で定め
られてしまい高密度配線化に限界があった。このような
ビアホール径における問題は、絶縁シートの厚さが厚く
なる程、入射側と出射側のホール径差が大きくなる結
果、顕著なものとなっていた。
【0014】このように、レーザー光による照射によっ
て形成されたビアホールを用いる場合、レーザー光の入
射側と出射側でビアホール径が異なるために、絶縁層に
おける入射側表面と出射側表面とで、配線パターンの設
計を変更する必要があり、設計の自由度を妨げるととも
に、設計が非常に面倒となるなどの問題があった。
【0015】従って、本発明は、レーザー光を用いてビ
アホール導体を形成した場合においても入射側表面と出
射側表面とで、配線パターンの設計を変更する必要がな
く、精度の高いビアホール導体を具備する配線基板とそ
の製造方法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
ついて鋭意検討した結果、レーザー光の照射によって形
成された縦断面形状が略台形形状のビアホール内に導体
ペーストが充填されたビアホール導体によって2つの配
線回路層を接続する際、ビアホール導体を縦断面形状が
略台形形状からなる複数のブロックを積層してなり、2
つの配線回路層を前記ビアホール導体における略台形形
状の同一底側と接続することにより、配線回路層とビア
ホール導体との接続部のビアホール径を略同一とするこ
とができる結果、上記目的が達成できることを見いだし
た。
【0017】即ち、本発明の配線基板は、少なくとも有
機樹脂を含有する絶縁材料からなる絶縁基板と、該絶縁
基板の表面および/または内部に形成された複数の配線
回路層とを具備し、前記配線回路層のうち異なる層間に
形成された少なくとも2つの配線回路層が、ビアホール
内に金属粉末を充填してなるビアホール導体によって接
続されてなる配線基板において、前記ビアホール導体を
縦断面形状が上底および下底を有する略台形形状からな
る複数のブロックの積層体によって形成するとともに、
前記2つの配線回路層が前記ビアホール導体における前
記略台形形状の同一底側と接続されてなることを特徴と
するものである。特に、微細配線化を図る上で、前記2
つの配線回路層が、いずれも前記ビアホール導体におけ
る略台形形状のブロックの上底側と接続されてなること
が望ましい。なお、この略台形形状の上底側はレーザー
光の出射側であることを特徴とする。
【0018】また、かかる配線基板は、(a)少なくと
も熱硬化性樹脂を含有する絶縁材料からなる複数の絶縁
シートの表面にそれぞれレーザー光の照射によって、入
射側のビアホール径が出射側のビアホール径よりも小さ
い縦断面形状が上底と下底を有する略台形形状のビアホ
ールを形成した後、該ビアホール内に金属粉末を含む導
体ペーストを充填してビアホール導体を形成する工程
と、(b)前記ビアホール導体が形成された複数の絶縁
シートを積層して、前記ビアホール導体の上底または下
底のいずれか一方が表面および裏面に露出した積層体を
作製する工程と、(c)前記積層体の両面に配線回路層
を形成するか、または前記積層体の一方の表面に配線回
路層を形成した後に同様に配線回路層を形成した他の積
層体と積層する工程と、(d)(c)によって得られた
積層体を加熱して前記熱硬化性樹脂を硬化する工程と、
を具備することを特徴とするものであり、特に、前記
(b)工程において、前記ビアホール導体の上底側が表
面および裏面に露出した積層体を作製することが望まし
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1の配線基板の
一例を示す概略断面図により説明する。本発明の配線基
板1は、図1に示すように、少なくとも有機樹脂を含有
する複数の絶縁層2a〜2cからなる絶縁基板2からな
り、その絶縁基板2の表面および/または内部には配線
回路層3が被着形成されている。そして、異なる層間に
形成された配線回路層3は、ビアホール導体4によって
電気的に接続されている。
【0020】本発明によれば、上記ビアホール導体4の
うち、少なくとも1つのビアホール導体4aの要部拡大
断面図を図2に示した。この図2(a)によれば、絶縁
層2aの上面および下面に設けられた配線回路層3a、
3bがビアホール導体4aによって電気的に接続されて
いる。そして、このビアホール導体4aによれば、断面
が略台形形状のブロック(以下、単に略台形ブロックと
いう。)が複数個積層された構造からなるものであり、
この図2(a)の形状においては、配線回路層3a、3
b間は2つの略台形ブロックB1、B2によって形成さ
れている。そして、この略台形ブロックB1、B2は、
両者の下底同志が接合され、配線回路層3a、3bはい
ずれも略台形ブロックB1、B2の上底側と接続されて
いる。
【0021】また、他の形態として図2(b)に示すよ
うに、略台形ブロックB1、B2は、両者の上底同志を
接合すれば、配線回路層3a、3bは、いずれも略台形
ブロックB1、B2の下底側と接続されることになり、
いずれの場合も配線回路層3a、3bは、いずれもビア
ホール導体4aにおける略台形ブロックB1、B2の下
底と接続されることとなり、絶縁層2aの上面と下面と
によるビアホール径をほぼ同一とすることができる。
【0022】このビアホール導体4aは、一般に横断面
が略円形形状を有するものであるから、各略台形ブロッ
クは側面が円錐状のテーパ面によって構成されるもので
ある。特に、配線回路層3a、3bは、略台形ブロック
B1、B2の上底側と接続する、図2(a)の形態とす
ることにより、図2(b)の形態に比較して配線回路層
3a、3bを高密度に配線することができる。
【0023】さらに、他の形態として、配線回路層3
a、3b間の間隔が大きい場合には、ビアホール導体4
aを図2(c)に示すように、3つ以上の略台形ブロッ
クB1〜B5によって接続することにより、配線回路層
3a、3b間の距離が大きくなる場合においても配線回
路層3a,3bは、いずれもビアホール導体4aのホー
ル径の小さい面に形成することができる。
【0024】本発明によれば、かかるビアホール導体4
aの構造によって配線回路層3a、3b間の間隔、言い
換えれば絶縁層2aの厚みがあらゆる間隔であっても、
ビアホール導体のビアホール径を一定にすることができ
る。特に、絶縁層2aの厚みとしては、50μm以上、
更には100μm以上の絶縁層2aに対しても寸法精度
のよいビアホールを形成でき、また、配線回路層3a,
3bのビアホール導体4aとの接続部におけるビアホー
ル径を75μm以下、特に50μm以下の微細なビアホ
ール径のビアホール導体を形成することができる。
【0025】また、1つのビアホール導体4aの両端に
おける配線回路層3a、3bとの接続部のビアホール径
差を5μm以下とすることができ、ビアホールを形成す
る場合においても寸法精度のよいビアホールを形成でき
る。
【0026】(絶縁基板材質)絶縁層2を構成する材料
としては、少なくとも有機樹脂を含有するもので、エポ
キシ系樹脂、トリアジン系樹脂、ポリブタジエン系樹
脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド系樹
脂等一般に回路基板に使用される樹脂が用いられるが、
特にPPE(ポリフェニレンエーテル)、BTレジン
(ビスマレイミドトリアジン)、エポキシ樹脂、ポリイ
ミド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミドビ
スマレイミド樹脂が望ましく、とりわけ原料として室温
でワニス状になる熱硬化性樹脂であることが望ましい。
【0027】また、上記有機樹脂にガラス繊維を補強材
として含浸させた有機樹脂も好適に用いられる。この
時、ガラス繊維は、織布または不織布として含有される
ことが望ましい。特に、均一なビアホールを形成するた
めに、織布の繊維の一部をほぐし織布の厚さを均一にす
る解繊を施したものが望ましい。また、ガラス繊維は、
絶縁層中に30〜70体積%の割合で含まれることが望
ましい。
【0028】さらに、絶縁層2の強度を高めるために、
上記有機樹脂に無機質フィラーを添加することもでき
る。無機質フィラーとしては、SiO2 、Al2 3
AlN等が好適に用いられ、フィラーの形状は平均粒径
が20μm以下、特に10μm以下、最適には7μm以
下の略球状の粉末が用いられる。また、場合によって
は、高誘電率のフィラーを用いることによって、絶縁層
2の誘電率を高めることも可能である。さらに、有機樹
脂と無機質フィラーの体積比率を85:15〜15:8
5の比率で適宜配合することにより、絶縁層2の熱膨張
係数を調整することができる。
【0029】(配線回路層)一方、配線回路層3は、銅
等の低抵抗金属からなる金属箔や、銅、アルミニウム、
金、銀等の低抵抗金属粉末を含む導体から形成される。
低抵抗化の上では、金属箔から構成されることが望まし
い。
【0030】(ビアホール導体)また、ビアホール導体
4は、例えば、銅、アルミニウム、金、銀等の群から選
ばれる少なくとも1種または2種以上の合金を主体とす
る平均粒径が0.1〜10μmの低抵抗金属粉末を含む
導体から形成される。低抵抗金属としては、特に銅又は
銅を含む合金が望ましい。また、場合によっては、上記
の金属以外に、回路の抵抗調整のためにNi−Cr合金
などの高抵抗の金属を混合、又は合金化してもよい。さ
らに、低抵抗化のために、前記低抵抗金属よりも低融点
の金属、例えば、半田、錫等の低融点金属を導体組成物
中に含んでもよい。また、ビアホール導体中には、上記
の低抵抗金属以外に金属粉末間の結合材として、あるい
は金属粉末の充填性を向上させるために有機系結合剤及
び溶剤が添加される。
【0031】(多層基板構造)さらに、多層配線基板と
しての構造としては、絶縁層としてガラス繊維含有絶縁
層を用いることが基板の強度向上の点で望ましいが、そ
の場合には、多層配線基板の内部層としてガラス繊維含
浸有機樹脂からなる絶縁層を配置し、最外層に有機樹
脂、または有機樹脂+無機質フィラーからなる複合材料
からなる絶縁層を配設することが望ましい。
【0032】これは、ガラス繊維含浸有機樹脂自体の吸
水率は0.2%と低いものの、多湿雰囲気で長時間保持
するとガラス繊維と有機樹脂との界面に水分が拡散し、
配線回路層3が酸化されるため、最外層として、水分の
進入を防止できる有機樹脂、または有機樹脂+無機質フ
ィラーからなる複合材料を用いることが望ましい。な
お、この最外層の厚みは、40〜300μm、特に10
0〜200μmであることが望ましい。
【0033】(製造方法)次に、本発明の配線基板を製
造するための具体的な製造方法の一例を図3に基づいて
説明する。例えば、有機樹脂、または有機樹脂に無機フ
ィラーとの複合組成物を混錬機や3本ロールなどの手段
によって充分に混合し、これを圧延法、押し出し法、射
出法、ドクターブレード法などによってシート状に成形
して少なくとも2つの絶縁シート5a、5bを作製する
(図3(a))。また、この絶縁シート5a、5bに対
して、適宜、熱硬化性樹脂を半硬化させる。半硬化に
は、有機樹脂が熱可塑性樹脂の場合には、加熱下で混合
したものを冷却し、熱硬化性樹脂の場合には、完全硬化
するに充分な温度よりも低い温度に加熱すればよい。
【0034】そして、この絶縁シート5a、5bに対し
てレーザー光により直径0.05〜0.075mm程度
のビアホール6a、6bを形成し、このビアホール6
a、6b内に金属粉末を含有する導体ペーストを充填し
てビアホール導体7a、7bを形成する(図3
(b))。
【0035】ビアホール6a、6bの形成に使用される
レーザーは、炭酸ガスレーザー、YAGレーザーおよび
エキシマレーザー等の公知の方法が使用できるが、特に
充分なエネルギーを有している炭酸ガスレーザーが特に
好適である。このレーザー加工によって、図3(b)に
示すように、必然的に絶縁シート5a、5bには、レー
ザー入射側のビアホール径がレーザー出射側のビアホー
ル径が大きいビアホールが形成される。
【0036】導体ペーストは、前述したような低抵抗金
属粉末100重量部に対して、エポキシ、セルロース等
の有機樹脂を0.1〜5重量部、酢酸ブチル、イソプロ
ピルアルコール、オクタノール、テルピネオール、トル
エン、キシレン等の溶剤を4〜10重量部の組成からな
ることが望ましい。所望によっては、ビアホール6a、
6bを充填した後、60〜140℃で加熱処理を行な
い、ペースト中の溶剤および樹脂分を分解、揮散除去す
ることもできる。
【0037】次に、このビアホール導体7a、7bが形
成された絶縁シート5a、5bを積層し、積層体の表面
側および裏面側にビアホール導体7a、7bのレーザー
光出射側またはレーザー光の入射側が露出した積層体A
を作製する。図3(c)では、絶縁シート5a、5bに
おけるそれぞれのビアホール導体7a、7bのレーザー
光入射側面を接着することにより、レーザー光の出射側
を露出することができる。
【0038】そして、図3(d)に示すようにこの積層
体Aの両面または一方の表面に配線回路層8を形成す
る。図では両面に配線回路層8a、8bを設けてある。
この時、配線回路層8a、8bは、絶縁シート5a、5
bの各ビアホール導体7a、7bのレーザー光の出射側
に形成されることになる。
【0039】この配線回路層8の形成は、1)銅等の金
属箔を絶縁シートに接着剤で貼りつけた後に、回路パタ
ーンのレジストを形成して酸等によって不要な部分の金
属をエッチング除去する、2)予め打ち抜きした金属箔
を絶縁シートに貼りつける、3)絶縁シートの表面に導
体ペーストをスクリーン印刷法や、フォトレジスト法等
によって回路パターンに塗布した後、乾燥する、4)フ
ィルム、ガラス、金属板上に金属メッキ膜や金属箔を形
成し、これをエッチングにより回路パターンを形成した
後、絶縁シートに加圧しながら回路パターンを転写する
などの公知の方法が採用できる。
【0040】これによって、積層体Aの上面および下面
に形成された配線回路層8a、8bは、縦断面が略台形
形状の2つのビアホール導体7a、7bによって互いに
電気的に接続されることになる。
【0041】そして、絶縁層の両面に配線回路層が形成
された配線基板を作製する場合には、上記積層体Aを熱
硬化性樹脂が硬化するに十分な温度に加熱することによ
り、単一の配線基板を作製することができる。
【0042】また、多層配線基板を作製する場合には、
上記(a)〜(d)を経て作製された積層体A1〜A3
を図3(e)に示すように、複数積層圧着した後、同様
に熱硬化することにより多層配線基板を作製することが
できる。
【0043】なお、積層体Aの形態としては、2層構造
に限られることなく、図3に示すような3層構造、さら
には4層以上の積層体から構成されてもよい。
【0044】このように1層の絶縁層を1層の絶縁層よ
りも厚みの薄い絶縁層にビアホール導体を形成し積層し
た構成にすることにより、形成されるビアホール径及び
ビアホールのテーパを小さくすることができるため、絶
縁層に複数のビアホール導体を形成した場合、隣接する
ビアホール導体同士が接触することのを防止することが
でき、ビアホール導体間の短絡不良を減じることができ
る。また、個々の薄い絶縁層に形成されたビアホールに
導体を充填するために、長いビアホールに一括して導体
を充填する場合に比較して導体材料の充填不良も少なく
なる。これらにより、ビアホール導体の信頼性が向上す
るとともに、ビアホールのピッチを狭くすることがで
き、微細配線が可能となる。
【0045】
【実施例】PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂(熱
膨張率測定によるガラス転移点165〜185℃)を含
むスラリー(溶媒トルエン)をガラス織布に含浸させた
後、乾燥させ、表1に示す厚みのガラス繊維含浸絶縁シ
ートのプリプレグを準備した。なお、各成分の含有量は
PPE樹脂50体積%、ガラスの織布50体積%とし
た。
【0046】このプリプレグに炭酸ガスレーザーを用
い、表1に示すレーザー照射条件で縦断面形状が略台形
形状のビアホールを形成し、そのホール内に銀をメッキ
した銅粉末を含む銅ペーストを充填してビアホール導体
を形成した。このようにして作製されたビアホール導体
の入射側と出射側のビアホール径を測定し、表1に示し
た。
【0047】そして、この絶縁シートを2〜5枚を図2
に従って、一部の2つの略台形形状の下底同志が接合す
るようにしてビアホールの位置を整合して重ね、120
℃で30分間加圧加熱し半硬化させて絶縁層積層体Aを
作製した。作製した絶縁層積層体Aにおける表面側と裏
面側のビアホール径を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0048】また、比較として、前記絶縁層積層体Aの
厚さと同一厚さからなる単一プリプレグからなる絶縁層
にレーザー光でビアホールを形成し上記と同様に導体ペ
ーストを充填してビアホール導体を形成し、同様に絶縁
層表面側と裏面側のビアホール径を測定し、結果を表1
に示した。
【0049】
【表1】
【0050】表1の結果から明らかなように、従来のよ
うに絶縁層を1層のプリプレグによって形成すると、絶
縁層における表面側と裏面側でビアホール径が大きく異
なるのに対して、本発明に従い絶縁層を複数のプリプレ
グによって形成し、その積層方向を調整することによ
り、絶縁層における表面側と裏面側のビアホール径を同
一とすることができる。
【0051】一方、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂からなる転写シートの表面に厚さ12μm、表
面粗さ0.8μmの銅箔を一面に接着した後、フォトレ
ジスト法によって配線回路層を形成した。なお、作製し
た配線回路層は、線幅が30μm、配線と配線との間隔
が30μmとした。
【0052】そして、本発明による積層体Aの両面に、
配線パターンが形成された転写シートを重ね合わせて圧
着し、転写シートのみを剥離して配線回路層を転写し、
配線回路層をプリプレグ表面に埋め込んだ。そして、2
40℃で3時間、20kg/cm2 の荷重をかけた状態
で加熱して完全硬化させて配線基板を作製した。
【0053】得られた配線基板について4端子法により
比抵抗を測定した結果、配線回路層間の抵抗はいずれも
2×10-5Ω・cm以下であり、良好な特性を示した。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、配
線回路層間を接続するビアホール導体を縦断面形状が上
底および下底を有する略台形形状からなる複数のブロッ
クの積層体によって形成するとともに、2つの配線回路
層をビアホール導体における略台形形状の同一底側と接
続することにより、ビアホール導体によって接続される
2つの配線回路層のビアホール導体との接続部における
ビアホール径をほぼ同一とすることができるために、絶
縁層の表面または裏面とで配線パターンの設計を変更す
る必要がなく、しかも精度の高いビアホール導体を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の一例を説明するための概略
断面図である。
【図2】図1の多層配線基板におけるビアホール導体の
要部拡大断面図である。
【図3】本発明の配線基板の製造方法を説明するための
工程図である。
【図4】従来の配線基板におけるビアホール導体の要部
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 配線基板 2、2a〜2c 絶縁層 3、3a,3b 配線回路層 4、4a ビアホール導体 B1〜B4 ブロック

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも有機樹脂を含有する絶縁材料か
    らなる絶縁基板と、該絶縁基板の表面および/または内
    部に形成された複数の配線回路層とを具備し、前記配線
    回路層のうち異なる層間に形成された少なくとも2つの
    配線回路層が、ビアホール内に金属粉末を充填してなる
    ビアホール導体によって接続されてなる配線基板におい
    て、前記ビアホール導体を縦断面形状が上底および下底
    を有する略台形形状からなる複数のブロックの積層体に
    よって形成するとともに、前記2つの配線回路層が前記
    ビアホール導体における前記略台形形状の同一底側と接
    続されてなることを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】前記2つの配線回路層が、いずれも前記ビ
    アホール導体における略台形形状のブロックの上底側と
    接続されてなることを特徴とする請求項1記載の配線基
    板。
  3. 【請求項3】前記ビアホールがレーザー光の照射によっ
    て形成されてなり、前記略台形形状の上底側がレーザー
    光の出射側である請求項2記載の配線基板。
  4. 【請求項4】(a)少なくとも熱硬化性樹脂を含有する
    絶縁材料からなる複数の絶縁シートの表面にそれぞれレ
    ーザー光の照射によって、入射側のビアホール径が出射
    側のビアホール径よりも小さい縦断面形状が上底と下底
    を有する略台形形状のビアホールを形成した後、該ビア
    ホール内に金属粉末を含む導体ペーストを充填してビア
    ホール導体を形成する工程と、(b)前記ビアホール導
    体が形成された複数の絶縁シートを積層して、前記ビア
    ホール導体の上底または下底のいずれか一方が表面およ
    び裏面に露出した積層体を作製する工程と、(c)前記
    積層体の両面に配線回路層を形成するか、または前記積
    層体の一方の表面に配線回路層を形成した後に同様に配
    線回路層を形成した他の積層体と積層する工程と、
    (d)(c)によって得られた積層体を加熱して前記熱
    硬化性樹脂を硬化する工程と、を具備することを特徴と
    する配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記(b)工程において、前記ビアホール
    導体の上底側が表面および裏面に露出した積層体を作製
    することを特徴とする請求項4記載の配線基板の製造方
    法。
JP12133799A 1999-04-28 1999-04-28 配線基板及びその製造方法 Pending JP2000312063A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12133799A JP2000312063A (ja) 1999-04-28 1999-04-28 配線基板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12133799A JP2000312063A (ja) 1999-04-28 1999-04-28 配線基板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000312063A true JP2000312063A (ja) 2000-11-07

Family

ID=14808768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12133799A Pending JP2000312063A (ja) 1999-04-28 1999-04-28 配線基板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000312063A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003008223A (ja) * 2001-06-25 2003-01-10 Kyocera Corp 多層配線基板およびその製造方法
JP2008034884A (ja) * 2007-10-18 2008-02-14 Hitachi Metals Ltd セラミック積層基板およびこれを用いた積層電子部品
JP2009060151A (ja) * 2008-12-18 2009-03-19 Ibiden Co Ltd 積層配線板の製造方法
JP2010034258A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Kyocera Corp 配線基板、実装構造体及び配線基板の製造方法
KR101154720B1 (ko) 2010-12-24 2012-06-08 엘지이노텍 주식회사 인쇄회로기판 및 그의 제조 방법
CN102752958A (zh) * 2005-10-14 2012-10-24 揖斐电株式会社 多层印刷线路板
US8320135B2 (en) 2005-12-16 2012-11-27 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed circuit board
JP2015076481A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 株式会社村田製作所 セラミック多層基板
US9497853B2 (en) 2010-12-24 2016-11-15 Lg Innotek Co., Ltd. Printed circuit board and method for manufacturing the same
CN106211370A (zh) * 2016-09-23 2016-12-07 贵州遵义鑫阳电子科技有限公司 电加热功率调节开关
CN108156754A (zh) * 2016-12-05 2018-06-12 中华精测科技股份有限公司 垂直连接接口结构、具所述结构的电路板及其制造方法
WO2019044274A1 (ja) * 2017-08-30 2019-03-07 株式会社村田製作所 アンテナモジュール
CN111430128A (zh) * 2015-06-24 2020-07-17 株式会社村田制作所 线圈部件

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003008223A (ja) * 2001-06-25 2003-01-10 Kyocera Corp 多層配線基板およびその製造方法
US8973259B2 (en) 2005-10-14 2015-03-10 Ibiden Co., Ltd. Method for manufacturing a multilayered circuit board
CN101288350B (zh) * 2005-10-14 2012-11-07 揖斐电株式会社 多层印刷线路板及其制造方法
US9027238B2 (en) 2005-10-14 2015-05-12 Ibiden Co., Ltd. Multilayered printed circuit board and method for manufacturing the same
US8912451B2 (en) 2005-10-14 2014-12-16 Ibiden Co., Ltd. Multilayered printed circuit board and method for manufacturing the same
US8692132B2 (en) 2005-10-14 2014-04-08 Ibiden Co., Ltd. Multilayered printed circuit board and method for manufacturing the same
CN102752958A (zh) * 2005-10-14 2012-10-24 揖斐电株式会社 多层印刷线路板
US8320135B2 (en) 2005-12-16 2012-11-27 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed circuit board
US8705248B2 (en) 2005-12-16 2014-04-22 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed circuit board
JP4573185B2 (ja) * 2007-10-18 2010-11-04 日立金属株式会社 セラミック積層基板ならびにセラミック積層電子部品の製造方法
JP2008034884A (ja) * 2007-10-18 2008-02-14 Hitachi Metals Ltd セラミック積層基板およびこれを用いた積層電子部品
JP2010034258A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Kyocera Corp 配線基板、実装構造体及び配線基板の製造方法
JP2009060151A (ja) * 2008-12-18 2009-03-19 Ibiden Co Ltd 積層配線板の製造方法
KR101154720B1 (ko) 2010-12-24 2012-06-08 엘지이노텍 주식회사 인쇄회로기판 및 그의 제조 방법
US9497853B2 (en) 2010-12-24 2016-11-15 Lg Innotek Co., Ltd. Printed circuit board and method for manufacturing the same
US9686872B2 (en) 2013-10-08 2017-06-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic multilayer substrate
JP2015076481A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 株式会社村田製作所 セラミック多層基板
CN111430128A (zh) * 2015-06-24 2020-07-17 株式会社村田制作所 线圈部件
CN111430128B (zh) * 2015-06-24 2023-06-30 株式会社村田制作所 线圈部件
CN106211370A (zh) * 2016-09-23 2016-12-07 贵州遵义鑫阳电子科技有限公司 电加热功率调节开关
CN106211370B (zh) * 2016-09-23 2023-02-03 贵州遵义鑫阳电子科技有限公司 电加热功率调节开关
CN108156754A (zh) * 2016-12-05 2018-06-12 中华精测科技股份有限公司 垂直连接接口结构、具所述结构的电路板及其制造方法
CN108156754B (zh) * 2016-12-05 2020-11-20 中华精测科技股份有限公司 垂直连接接口结构、具所述结构的电路板及其制造方法
WO2019044274A1 (ja) * 2017-08-30 2019-03-07 株式会社村田製作所 アンテナモジュール
US11283150B2 (en) 2017-08-30 2022-03-22 Murata Manufacturing Co., Ltd. Antenna module

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3051700B2 (ja) 素子内蔵多層配線基板の製造方法
US6710261B2 (en) Conductive bond, multilayer printed circuit board, and method for making the multilayer printed circuit board
US7198996B2 (en) Component built-in module and method for producing the same
JPH11126978A (ja) 多層配線基板
MXPA02005828A (es) Placa de circuitos impresos y su metodo de manufactura.
US8076589B2 (en) Multilayer wiring board and its manufacturing method
US20060210780A1 (en) Circuit board and production method therefor
JP2000312063A (ja) 配線基板及びその製造方法
JP3670487B2 (ja) 配線基板の製造方法
JP2004007006A (ja) 多層配線基板
KR101824001B1 (ko) 방열특성 내열 인쇄회로기판 제조방법
JP4582938B2 (ja) 絶縁シートの製造方法および配線基板の製造方法
JP2002198654A (ja) 電気素子内蔵配線基板およびその製造方法
JP4683758B2 (ja) 配線基板の製造方法
JP3440174B2 (ja) 多層プリント配線基板とその製造方法
JP3554171B2 (ja) 回路基板の製造方法
JP4082995B2 (ja) 配線基板の製造方法
JPH10107445A (ja) 多層配線基板およびその製造方法
JP3004266B1 (ja) 配線基板およびその製造方法
JP3112258B2 (ja) 回路基板とその製造方法
JP3236812B2 (ja) 多層配線基板
JP3588888B2 (ja) 多層プリント配線基板の製造方法
JP2007081423A (ja) 配線板用シート材及びその製造方法、並びに多層板及びその製造方法
JPH118472A (ja) 多層配線基板
JP4974421B2 (ja) 多層配線基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040921

A521 Written amendment

Effective date: 20041108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050506

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02