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JP2000231007A - 凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法及びその形成方法を用いて製作される平板型レンズアレイ及び液晶表示素子及び平板型オイルトラップ - Google Patents

凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法及びその形成方法を用いて製作される平板型レンズアレイ及び液晶表示素子及び平板型オイルトラップ

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Publication number
JP2000231007A
JP2000231007A JP11031899A JP3189999A JP2000231007A JP 2000231007 A JP2000231007 A JP 2000231007A JP 11031899 A JP11031899 A JP 11031899A JP 3189999 A JP3189999 A JP 3189999A JP 2000231007 A JP2000231007 A JP 2000231007A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
forming
etching
array
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11031899A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Umeki
和博 梅木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Optical Industries Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Optical Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Optical Industries Co Ltd filed Critical Ricoh Optical Industries Co Ltd
Priority to JP11031899A priority Critical patent/JP2000231007A/ja
Publication of JP2000231007A publication Critical patent/JP2000231007A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロレンズアレイの製作等に応用される新
規な方式の凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法を
提供する。 【解決手段】平面基板11の基板面に1次元または2次
元に配列した略球形状または略多角形形状の複数の凹型
微細形状のアレイ状パターンを形成する形成方法であ
り、平面基板11の表面に耐エッチング性の保護層12
Aを形成する工程と、上記基板表面の保護層に所望のパ
ターンを形成する工程と、上記保護層付き平面基板11
の基板面をドライエッチング法によって等方的及び/ま
たは異方的にエッチングし、平面基板の基板面に、断面
が略半円形状または略V溝形状の凹部14Aを形成する
第1ドライエッチング工程と、上記第1ドライエッチン
グ工程後に上記平面基板表面の保護層を除去する工程
と、上記保護層を除去した後に上記平面基板の基板面全
面をエッチングする第2エッチング工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示素子用
マイクロレンズアレイや、そのマイクロレンズアレイを
用いた液晶表示素子、あるいは機械部品として使用され
潤滑性能を向上させるオイルトラップ等の製造に応用さ
れ、平面基板の基板面に1次元または2次元に配列した
略球形状または略多角形形状の複数の凹型微細形状のア
レイ状パターンを形成する凹型微細形状のアレイ状パタ
ーン形成方法、及びその形成方法を用いて製作される平
板型レンズアレイ及び液晶表示素子及び平板型オイルト
ラップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶プロジェクターでは、コント
ラスト比、応答速度等の表示品質の優れているTFT(T
hin Film Transistor)−LCD(Liquid Crystal Debyc
e)が採用されている。然るに、TFT−LCDからなる
液晶表示素子では、TFT−LCD配線用のバスライン
(回路配線用のスペ−ス)を形成しなければならないた
め、精細度を高めるほど開口率(表示エリアに対する画
素開口部の面積の比率)が低下し、表示画面が暗くな
る。このため、大画面映像を鑑賞するためには部屋を暗
くしなければならない不便さがあった。
【0003】これを解決する方法として、光源を明るく
する、高開口率の反射型液晶表示パネルを用いる等の提
案がなされているが、実用化されていない。唯一実用化
されているのは、光源の光の利用効率を高める方法とし
てTFT−LCDパネルの画素一つ一つに微細なレンズ
(マイクロレンズ)を対応して配置させ、照射光をバス
ラインの開口部(画素)領域に集光し、実効的に開口率
を向上させ、表示画素を明るくする方法である。マイク
ロレンズアレイを使わない場合、液晶パネルに入射する
光の大半が、ブラックマトリックスで遮られるが(ブラ
ックマトリックスは、液晶パネルの画素部以外に光が入
射し、TFTの誤動作などの原因となることを防ぐため
に設けた遮光膜である)、光の入射面側にマイクロレン
ズアレイを導入すれば、液晶パネルに入射する光を画素
部に集め、液晶パネルを透過する光の量を増やすことが
できる。
【0004】尚、上記液晶パネル用のマイクロレンズア
レイの製作方法としては、 イオン交換法による屈折率分布型レンズ製作方法(特
開昭57−53702号公報)、 溶液を用いた化学エッチング法による凹レンズ製作方
法(特開平5−45624号公報)、 ドライエッチング法による凸レンズ製作方法(特開平
1−219702号公報参照)等がある。
【0005】一方、凹型微細形状の形成方法として、半
導体プロセスではドライエッチング法を用いて基板上に
堆積した薄膜に溝構造を製作するプロセスが行われてい
るが、このプロセスは、基板上の薄膜を垂直に掘ること
により、電気的配線回路パターンを製作することを目的
としている。従って、基板自体へのエッチングによる微
細構造の製作ではなく、また、エッチング後の断面形状
を略球形状または略多角形形状にするものでもない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したマイクロレン
ズの製作方法のうち、 イオン交換法により屈折率分布型レンズを製作した場
合、使用中にイオンの拡散が進行するために耐環境性に
劣り使用中に光学性能が劣化する、基板内でのバラツキ
が大きい、焦点距離等の設計の自由度がない、等の問題
がある。 溶液を用いた化学エッチング法による凹レンズ製作方
法では、化学エッチングの際に欠陥が生じる(断面形状
が楕円形状になる、エッチングの途中でマスクがガラス
基板から剥離する)こと、エッチングが不均一になり鏡
面エッチングが行えないこと、ガラス組成が限られるこ
と、という問題点がある。 ドライエッチング法による凸レンズ製作方法では、ガ
ラス材料と組み合う材料(接着剤等)との屈折率差が小
さい場合には焦点距離を短くできないという問題があ
る。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、従来技術における上述の欠点を解決しようとす
るものである。すなわち本発明は、マイクロレンズアレ
イの製作等に応用される新規な方式の凹型微細形状のア
レイ状パターン形成方法を提供することを目的としてい
る。そして本発明は、耐環境性に優れ、基板内でのバラ
ツキがなく、焦点距離等の設計の自由度が大きく、欠陥
の少ない、マイクロレンズアレイ用基板を製作できる凹
型微細形状のアレイ状パターン形成方法を提供すること
を目的としている。また本発明は、マスクとガラス基板
の密着性が良く、ガラス組成に制限なく、断面形状が均
一で、かつ形状制御性と再現性に優れた凹型微細形状の
アレイ状パターンを形成できる形成方法を提供すること
を目的としている。さらに本発明は、上記の凹型微細形
状のアレイ状パターン形成方法を用いてレンズ基板を製
作することにより、高NA両面レンズの製作を実現し、
従来のレンズ構成よりもさらに光の利用効率を向上させ
ることができる平板型レンズアレイを提供することを目
的としている。また本発明は、形状制御性と再現性に優
れるため、上記の凹型微細形状のアレイ状パターン形成
方法を用いてレンズ基板を製作することにより、設計自
由度が高く、レンズ形状や深さを変えることによって焦
点距離を制御でき、球面や非球面形状も任意に製作可能
で、鏡面も得ることができ、焦点距離も短くできる、平
板型レンズアレイを提供することを目的としている。そ
して本発明では、この平板型レンズアレイを用いて光利
用効率の改善された液晶表示素子を提供することを目的
としている。さらにまた本発明では、上記の凹型微細形
状のアレイ状パターン形成方法を用いて金属材料やセラ
ミックス材料の表面に、制御された配列、構造で凹形状
を製作することによって、機械部品の構造材料に求めら
れる耐摩耗性を改善するためのオイルトラップ構造を基
板表面に有し、潤滑剤の保持力が向上された平板型オイ
ルトラップを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、平面基板の基
板面に1次元または2次元に配列した略球形状または略
多角形形状の複数の凹型微細形状のアレイ状パターンを
形成する形成方法に関するものである。ここで、凹型微
細形状の「略球形状」とは、断面形状が球形状で球面を
切り出した形状や、楕円形状、非球面形状、シリンダー
形状、トロイダル形状等を意味する。但し、基板表面に
形成したパターン形状によって、これらの形状は異なっ
ている。また、「略多角形形状」とは、基板表面に形成
したパターン形状が多角形形状でこれを角錐状に加工し
た場合の出来上がりの形状である。
【0009】前述の問題点を解決するために、本発明で
は、平面基板の表面に凹形状のアレイ状パターンを製作
するが、平面基板の材料としては、ガラス、石英、金
属、セラミックス、結晶性材料は勿論のこと、屈折率の
異なるガラス、石英、結晶性材料、プラスチック材料を
接合した材料を用いることができる。この平面基板材料
の表面に凹形状を製作する工程としては、(1)平面基
板の表面に耐エッチング性の保護層を形成する工程と、
(2)上記基板表面の保護層に所望のパターンを形成す
る工程と、(3)上記保護層付き平面基板の基板面をド
ライエッチング法によって等方的及び/または異方的に
エッチングし、上記平面基板の基板面に、断面が略半円
形状または略V溝形状の凹部を形成する第1ドライエッ
チング工程と、(4)上記第1ドライエッチング工程後
に上記平面基板表面の保護層を除去する工程と、(5)
上記保護層を除去した後に上記平面基板の基板面全面を
エッチングする第2エッチング工程と、から成り立って
いる(請求項1)。但し、(1)から(3)の工程で目
的の形状を製作できる場合には、(4),(5)の工程
を省くことができるのは言うまでもない。
【0010】ここで、上記の(1)平面基板の表面に耐
エッチング性の保護層を形成する工程では、保護層とし
て、(a)Cr,W,W−Si,W−Ti,Si,Ti
−Si,Ti,Mo,Cu,Fe,Al,Ni,Sn,
Pb等の金属、あるいはSiO2,TiO,Al23
ITO等のセラミックスを薄膜材料として用いた、スパ
ッタリング法、真空蒸着法、CVD法、ECR成膜法等
のドライプロセス、または鍍金法等で薄膜を形成するこ
と、及び/または、(b)感光性高分子材料材料等の有
機物質で薄膜を形成すること、を特徴としている(請求
項2)。
【0011】上記(1)の工程で、平面基板材料の表面
に金属またはセラミックス材料による耐エッチング性の
保護層を形成した後、(2)上記基板表面の保護層に所
望のパターンを形成する工程では、(a)上記金属また
はセラミックス材料の保護層の上に感光性高分子材料を
塗布してパタ−ニングした後に、感光性高分子材料のパ
ターンをマスクとして、上記保護層をウエットエッチン
グまたはドライエッチングでパタ−ニングするパターン
形成方法(請求項3)、あるいは、(b)上記保護層と
して感光性高分子材料を形成した後、その感光性高分子
材料をパターニングして、このパターンをそのまま使用
するパターン形成方法(請求項4)、を用いて所望の微
細パターンを形成することができる。また、別のパター
ン形成方法として、(c)平面基板材料の表面に耐エッ
チング性の保護層を形成する工程と、上記基板表面の保
護層に所望のパターンを形成する工程とを同時に行い、
パターンを形成しようとする平面基板上に、スペーサを
介して所望のパターンを有するマスクを乗せ、そのマス
ク上方からパターンを構成する材料を真空成膜法によっ
て基板の表面上に開口穴を通して堆積させた後、スペー
サ及びマスクを取り除くことによって、開口穴の内径よ
りも大きく、膜厚分布を有する薄膜パターンを生成する
パターン形成方法(請求項5)、あるいは、(d)平面
基板材料の表面に耐エッチング性の保護層を形成する工
程と、上記基板表面の保護層に所望のパターンを形成す
る工程とを同時に行い、パターンを形成しようとする平
面基板上に、感光性高分子材料あるいは有機・無機材料
を含む塗料等をインク・ジェット法等を用いて、予めプ
ログラムされた信号にしたがって平面基板上に直接ある
いはマスクを介して一滴づつを塗布することによって保
護膜が塗布された部分と塗布されない部分にパタ−ニン
グするパターン形成方法(請求項6)、を用いて所望の
微細パターンを形成することができる。
【0012】(3)保護層付き基板を反応性イオンエッ
チング法などによるドライエッチング法によって平面基
板面に断面が略半円形状またはV溝形状の凹部を形成す
る第1ドライエッチング工程は、基板を等方的及び/ま
たは異方的にエッチングする工程であり、(a)エッチ
ングの条件をエッチング時間に応じて、連続的及び/ま
たは段階的に経時的に変化させることによって、ドライ
エッチングプロセス中のイオン、ラジカル、中性粒子の
混合比を変化させることにより、等方性のエッチング成
分と異方性のエッチング成分の比、即ち、両成分のエッ
チング速度の比を、連続的及び/または非連続的に経時
的に変化させることによって、等方的及び/または異方
的にエッチングすること、(b)変化させるエッチング
の条件は、平面基板層をエッチングする反応性ガスの種
類、混合比、分圧、導入量、反応室内圧力、プラズマ密
度、基板バイアス電力、基板温度、等を制御することに
よって連続的及び/または非連続的に経時的に変化させ
ること、(c)平面基板面に形成される断面が略半円形
状の凹部は、制御された球形状または非球面形状に形状
制御されること、(d)平面基板面に形成される断面が
略半円形状またはV溝形状の凹部は、稜線が直線または
曲面から構成される形状に形状制御されること、によっ
て本発明の形状を形成することができる(請求項7)。
【0013】(4)第1ドライエッチング工程後に平面
基板表面の保護層を除去する工程は、上記保護層を等方
的及び/または異方的にエッチングして除去する工程で
あり、ウエットエッチング法で除去しても良いし、ドラ
イエッチング法で除去しても良く、ウエットエッチング
法で除去する場合は、各々の保護膜を溶解する溶液に浸
漬し、また、ドライエッチング法で除去する場合には、
保護膜をエッチングする反応性ガスの種類、混合比、分
圧、導入量、反応室内圧力、プラズマ密度、基板バイア
ス電力、基板温度、等を制御することによって保護膜除
去を制御することができる(請求項8)。
【0014】(5)保護層を除去した後に平面基板の基
板面全面をエッチングする第2エッチング工程は、基板
を等方的及び/または異方的にエッチングする工程であ
り、(a)エッチングの条件をエッチング時間に応じ
て、連続的及び/または段階的に経時的に変化させるこ
とにより、等方的及び/または異方的にエッチングする
こと、(b)変化させるエッチングの条件は、平面基板
層をエッチングする反応性ガスの種類、混合比、分圧、
導入量、反応室内圧力、プラズマ密度、基板バイアス電
力、基板温度、等を制御することによって連続的及び/
または非連続的に経時的に変化させること、によって本
発明の最終形状を創成することができる(請求項9)。
【0015】また、上記(1)〜(5)の工程を経るこ
とによって製作される断面が略半円形状またはV溝形状
の凹部は、隣り合うパタ−ン間の隙間を制御し、(a)
所望のパタ−ンを形成した際の隙間と同寸法に配置制御
すること、あるいは、(b)所望のパタ−ンを形成した
際の隙間より広く配置制御すること、あるいは、(c)
隙間を全くなくして隣接した配置制御とすること、がで
きる(請求項10)。
【0016】また、上記に示す(1)〜(5)の工程を
経て製作される凹型微細形状のアレイ状パターンを平面
基板の両面に製作することによって、光学的機能を有す
る光屈折面を両面に配置した光学性能に優れた(高NA
レンズ性能の向上)レンズを得ることができ、また、凹
円錐形状または凹多角錐形状に形成した部分を、基板材
料の屈折率よりも大きな屈折率を有する透明物質で埋め
ることによって、上記角錐形状の平面に入射した光は界
面で全反射しながら各凹角錐の頂点に集光されるため、
各頂点は点光源のようになり、マイクロレンズの組み合
わせによってマイクロレンズから出射する光は平行光と
なるため、反射光学素子における視角特性が改善され、
光の利用効率の向上が図れる光学素子を得ることができ
る(請求項11)。
【0017】平面基板の構成材料としては、前述したよ
うに、ガラス、石英、金属、セラミックス、結晶性材
料、あるいは、屈折率の異なる複数のガラス、石英、結
晶性材料、プラスチック材料を接合した材料を用いるこ
とができる(請求項12)。また、平面基板の構成材料
として屈折率の異なる複数のガラス、石英、結晶性材
料、プラスチック材料を接合した材料を用いる場合は、
その複数の基板材料の接合は、接着剤を用いた接合や、
電気化学的な接合によって接合または溶接することがで
きる(請求項13)。
【0018】以上に説明した凹型微細形状のアレイ状パ
ターン形成方法でガラス基板等の透明性平面基板を用い
てレンズ基板を製作することにより、凹型微細形状のア
レイ状パターンを有する透明性の平面基板と、該平面基
板のアレイ状パターンの凹部に、該基板よりも屈折率の
高い透明樹脂を充填することで凸またはレンチキュラー
レンズとしたレンズアレイからなり、上記レンズアレイ
は凹部に樹脂を充填したレンズ部に連続する樹脂層を有
し、該樹脂層のレンズ面と対向する面が平坦であり、か
つ樹脂層は上記ガラス基板から入射した平行光線が樹脂
層表面近傍に集光する厚みを有する構成の平板型レンズ
アレイを製作することができる(請求項14)。
【0019】また、上記平板型レンズアレイにおいて、
樹脂層上に表面が平滑なフィルムシ−トを配置するか、
あるいは、表面にガラス成分等を含む無機材料を予め塗
布した後に加熱硬化させた無機層及び/または接着剤や
密着補強材からなる有機層を設けた薄板ガラス板を配置
し、さらに平面基板上のエッチングされていない部分に
樹脂層が基板から入射した平行光線を樹脂層表面近傍に
集光させるような厚みを有するように、厚み調整用のス
ペ−サを配置した構成の平板型レンズアレイを製作する
ことができる(請求項15)。この場合、樹脂層上の平
滑なフィルムシ−トあるいは薄板ガラス板として、シ−
トまたはガラス板の表面近傍に前記光が集光するように
厚み調整されている平滑なフィルムシ−トあるいは前記
薄板ガラス板を用いる構成とすることができる(請求項
16)。
【0020】さらに本発明によれば、上記の平板型レン
ズアレイを有し、該平板型レンズアレイの光が集光する
ように厚み調整されている平滑なフィルムシ−トあるい
は薄板ガラス板の表面にはブラックマトリックスおよび
/または透明電極が形成され、かつp−Si,TFT方
式の画素電極が形成された第2の基板を有し、上記第2
の基板と透明電極間に液晶を挾み込んだ構造を有する液
晶表示素子を製作できる(請求項17)。
【0021】尚、本発明における平板型レンズアレイ及
び液晶表示素子では、レンズ基板の基板面に樹脂層、フ
ィルムシート、薄板ガラス板等を配置して光路長や焦点
距離の調整を行っている。
【0022】さらに本発明では、上述の凹型微細形状の
アレイ状パターン形成方法を応用することにより、金属
またはセラミックス基板に上述の形成方法で製作された
規則的に制御された凹型微細形状のアレイ状パターンを
有する部材からなり、該部材の上記アレイ状パターンの
凹部に潤滑剤を充填することで、この部材と対をなす相
手側部材との機械的摺動部分への潤滑剤の供給および保
持が行われ摩擦力を低減することを特徴とする平板型オ
イルトラップを製作することができる(請求項18)。
【0023】以上のように、本発明による凹型微細形状
のアレイ状パターン形成方法で製作された基板は、規則
的に制御された凹型微細形状を有しているので、耐環
境性に優れた、基板内バラツキの少ない、設計の自
由度の大きい、欠陥の少ない、球面/非球面等の形
状制御が可能な、断面形状が均一、ガラス組成に制
限のない、高NAの両面レンズの性能を有する、形
状制御性と再現性に優れた、マイクロレンズ付きデバイ
ス基板の供給が可能となる。
【0024】また上述のように、本発明の「平板型レン
ズアレイ」は、液晶表示素子の構成に合わせて設計され
る光学素子で、しかもマイクロレンズの構成材料に対す
る選択の自由度が大きい。また、液晶表示素子の構成に
よってレンズの光学性能をシミュレ−ションしてこれに
合致した稠密構造を持つレンズを製作し、個々のデバイ
ス画素に集光する微小光学素子を提供することができ
る。また、本発明の平板型レンズアレイを液晶表示素子
に用いることにより、光利用効率が向上された液晶表示
素子を製作することができる。
【0025】さらにまた、本発明による凹型微細形状の
アレイ状パターン形成方法で製作された基板は、アレイ
状に配列された多数の微細な凹部を有しているので、潤
滑剤を基板の凹部に充填することで、これと対をなす相
手側部品との機械的摺動部分への潤滑剤の供給および保
持が行われ、摩擦力を低減することができるので、平板
型オイルトラップを製作することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
図面を参照して詳細に説明する。
【0027】(実施例1)図1は本発明の一実施例を示
す図であって、本発明による凹型微細形状のアレイ状パ
ターン形成方法を用いて平板型レンズアレイを製作する
際の作成工程を示す図である。また図2、図3は、図1
の作成工程中の基板の要部を拡大して示す図である。ま
ず、平面基板として石英基板11を用い、石英基板11
の表面にスパッタリング法によって耐プラズマエッチン
グ保護膜12AとしてCr膜を3000Å形成した。勿
論Al膜でも効果は同じである。次に、ポジ型感光性高
分子材料12Bを塗布、露光、現像、リンスして小開口
のアレイ状パターンを形成する。この際、露光するマス
クまたはレチクルのパタ−ンは、目的とするレンズアレ
イの配列のピッチを有し、開口径は最終的に得ようとす
るレンズの径よりも十分に小さいことが望ましい。本実
施例では、目的とする配列のピッチは、100μmであ
り、形成した小開口配列は格子状配列で開口径は60μ
mである。これにより感光性高分子材料12Bによる碁
盤の目状の小開口のアレイ状パターンが得られる(図1
(a))。次に、上記小開口のアレイ状パターンを有す
るCr保護膜付き基板11を市販のCrウエットエッチ
ング液に浸し、感光性高分子材料12Bに覆われていな
い部分のCr保護膜をエッチングで溶解し、基板面まで
達する小開口13を形成する(図1(b)、図2
(a))。尚、エッチング後、感光性高分子材料12B
は剥離しても良いし、剥離しなくても良い(後のプロセ
スへの実質的な影響はない)。剥離しない場合は、Cr
膜12Aと感光性高分子材料12Bが保護膜12のパタ
ーンとなる(図1には剥離した例、図2には剥離しない
例を示した)。
【0028】次に、上記基板11を反応性イオンエッチ
ング装置内にセットし、ドライエッチングを実施した。
エッチング方法としては、図4に示すようなエッチング
特性を有する(a)等方性エッチングと(b)異方性エ
ッチングがあるが、本発明では、両者を適宜選択して実
施する。本実施例では、RIEエッチング装置を使用
し、本装置に反応性エッチングガスとして、CF4,C4
8,ArとSF6の混合ガスを用いた。エッチング装置
の圧力は、5〜50mToorでRFパワ−は、50w
〜1Kwで行った。エッチングの条件は、 (1)初め:5mToor, Ar:SF6=1:10の混合ガス, RFパワ−500w, 終了:20mToor, Ar:SF6=1:20の混合ガス, RFパワ−1Kw,で5分。 (2)初め:20mToor, Ar:CF4:SF6=1:5:5の混合ガス, RFパワ−1Kw 終了:50mToor, Ar:CF4:SF6=1:10:5の混合ガス, RFパワ−500wで10分。 (3)初め〜終了:50mToor, Ar:CF4:C48:SF6=1:5:5:5の混合ガス, RFパワ−500w,で20分。
【0029】上記条件で、エッチングを行うと、(1)
では基板に垂直方向にエッチングされ、(2)では基板
表面に平行な横方向へのサイドエッチングが行われ(こ
の条件下では、圧力が高いためとCF4ガスを導入した
ことによって、縦方向よりも横方向のエッチング速度が
大きく、底面は比較的平坦で形成したパタ−ンよりも大
きな開口径となる)、(3)では基板表面に対して等方
的なエッチングが行われる(この条件下では、圧力がさ
らに高いため、縦方向と横方向のエッチング速度がほぼ
等しく、底面は比較的同心円状にエッチングされる)。
尚、ドライエッチングの断面形状と圧力の一般的な関係
の一例を図5に示す。また、エッチング条件を制御する
と、断面形状は異なってくる。本発明では、ガス種、圧
力、導入パワー条件、分圧、工程等によって形状を制御
している。上記(1)〜(3)の工程を経ることによっ
て小開口径dよりも大きな開口径D1を有する曲率半径
rの球面凹形状14Aを創成できる(図1(c),
(d)、図2(b))。
【0030】上記条件によって、直径=80μmの凹型
微細形状のアレイ状パターンが形成され、各凹部を凹マ
イクロレンズとすることができる。但し、上記条件で
は、基板表面11Aの凹部間に20μmの隙間(スペ−
ス)が残っている。光通信分野等で用いるマイクロレン
ズアレイではスペ−スが残っていても良いが、液晶分野
ではスペ−スが残ると光の利用効率が低下するので無い
ほうがよい。そこで、基板表面11Aに残っていたCr
保護膜12Aによるマスクパタ−ンを除去するためにR
IE装置内にCl2 ガスを導入し選択的にエッチングし
た。この操作によって、基板上のCr膜は装置を開放す
ること無く除去できる(図2(c)、図3(a))。次
いで、上記(3)の条件下で、等方的なエッチングを2
0分間行うと、開口径D2、曲率半径Rのほぼ球形状の
凹マイクロレンズ14が形成でき、凹マイクロレンズア
レイを得ることができた(図1(e)、図2(d))。
本実施例では、直径:100μm,深さ:20μmの凹
マイクロレンズアレイを有する平板型レンズアレイが製
作できた。また、基板11に形成された凹部に、基板材
料より屈折率の高い透明樹脂16を充填することによ
り、レンズ部を凸またはレンチキュラーレンズとした平
板型レンズアレイが製作される(図1(f)、図2
(e))
【0031】尚、基板表面側15のエッチングをさらに
行うことにより、図3(b)のようにレンズ間18のス
ペースを完全に無くすことができる。また、このエッチ
ングにより凹マイクロレンズの曲率半径Rを大きくする
こともできる。勿論、公知のように目的の形状を制御す
るために、コンダクタンスバルブのオ−プニング率を制
御したり、プラズマ密度を制御するためにRFパワ−を
経時的に制御するのはいうまでもない。これらの制御方
法は、ある程度理論的に決定できるが、最終的には実験
で条件を決めるものである。具体的には、上記(1)〜
(3)の条件中には、基板バイアスを10秒ごとに低下
させ、圧力を10秒ごとに上昇させるプログラムを製作
し制御する。上記条件によって、曲率Rの凹形状の創成
が可能となる。また、(1),(2)の条件下での創成
形状を制御することによって、(3)の条件のエッチン
グ時には、非球面形状が創成できることは言うまでもな
い。
【0032】(実施例2)図6は本発明の別の実施例を
示す図であって、本発明による凹型微細形状のアレー状
パターン形成方法を用いて平板型レンズアレイを製作す
る際の作成工程を示す図である。尚、凹型微細形状のエ
ッチング時の形態は図2と同様である。まず、平面基板
として石英基板21を用い、石英基板の表面にスパッタ
リング法によって耐プラズマエッチング保護膜22Aと
してW−Ti膜を3000Å形成した。次に、ポジ型感
光性高分子材料22Bを塗布、露光、現像、リンスして
小開口のアレイ状パターンを形成する(図6(a))。
この際、露光するマスクまたはレチクルのパタ−ンは、
目的とするレンズアレイの配列のピッチを有し、開口径
は最終的に得ようとするレンズの径よりも十分に小さい
ことが望ましい。本実施例では、目的とする配列のピッ
チは、26μmであり、形成した小開口配列は格子状配
列で開口径は16μmである。これにより碁盤の目状
の、1.3″XGA液晶プロジェクター用マイクロレン
ズアレイを形成するための、感光性高分子材料22Bに
よる小開口のアレイ状パターンが得られる
【0033】尚、図6(a)に示すように、予めこの基
板21の反対面には同じピッチで製作された凸型のマイ
クロレンズアレイ25が製作されている。最初に形成し
たマイクロレンズアレイ面には、表裏位置合わせ用のト
ンボ(図示せず)が製作されている。感光性高分子材料
22Bによるアレイ状パターンは、このトンボと表裏で
位置合わせして位置決めされている。
【0034】上記感光性高分子材料22Bによる小開口
のアレイ状パターンを有するW−Ti膜付き基板21
を、感光性高分子材料22Bのパターンをマスクとして
感光性高分子材料に覆われていない部分をECR装置中
でArとSF6 の混合ガスを用いてドライエッチングす
る。すると、感光性高分子材料22Bのマスクで覆われ
ていない部分のW−Ti保護膜22Aは選択的にエッチ
ングされて薄膜がなくなり、基板表面21Aに達する小
開口23のアレイ状パターンが得られる。尚、残った感
光性高分子材料は、剥離しても良いし剥離しなくても良
い(後のプロセスへの実質的な影響はない)。
【0035】次に、上記基板21をプラズマエッチング
装置内にセットし、ドライエッチングを実施した。エッ
チング方法としては、実施例1と同様に等方性エッチン
グと異方性エッチングを適宜選択して実施する。本実施
例では、ECRエッチング装置を使用し、本装置に反応
性エッチングガスとして、CF4,C48,Arの混合
ガスを用いた。エッチング装置の圧力は、0.1〜30
mToorで基板バイアス:50w〜1Kw,マイクロ
波電力:w,コイル電流:Aで行った。エッチングの条
件は、 (1)初め:0.5mToor, Ar:CF4:C48=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス1Kw, 終了:5mToor, Ar:CF4:C48=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w,で5分。 (2)初め:5mToor, Ar:CF4:C48=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w, 終了:50mToor, Ar:CF4:C48=1:5:10の混合ガス, 基板バイアス500w,で10分。 (3)初め〜終了:50mToor, Ar:CF4:C48=1:5:10の混合ガス, 基板バイアス500w,で20分。
【0036】上記条件で、エッチングを行うと、(1)
では基板に垂直方向に多くエッチングされ、(2)では
基板表面に平行な横方向へのサイドエッチングが行われ
(この条件下では、圧力が高いため、縦方向の方が横方
向のエッチング速度よりも大きく、底面は比較的平坦で
形成したパターンよりも大きな開口径となる)、(3)
では基板表面に対して等方的なエッチングが行われる
(この条件下では、圧力が非常に高いために、縦方向と
横方向のエッチング速度がほぼ等しく、底面は同心円状
にエッチングされる。但し、エッチング速度は比較的遅
い)。尚、エッチング条件を制御することにより、断面
形状は異なってくる。本発明では、ガス種、圧力、導入
パワー条件、分圧、工程等によって形状を制御してい
る。上記(1)〜(3)の工程を経ることによって保護
膜22Aによるアレイ状パターンの小開口径よりも大き
な開口径を有する球面凹形状24Aを創成できる(図6
(c),(d))。
【0037】上記条件によって、直径20μmの球面凹
形状24Aが形成され、凹マイクロレンズアレイが得ら
れる。但し、上記条件では、レンズ間に6μmのスペ−
スが残っている。液晶分野ではスペ−スが残ると光の利
用効率が低下するので無いほうがよい。そこで、基板表
面21Aに残っていたW−Ti保護膜によるマスクパタ
−ンを除去するために、ECR装置内にCl2 ガスを導
入し選択的にエッチングした。この操作によって、基板
21上のW−Ti膜22Aは装置を開放すること無く除
去できる。次いで、上記(3)の条件下で、等方的なエ
ッチングを20分間行うと、曲率半径が拡大した、ほぼ
球形状の凹部24が形成され、凹マイクロレンズアレイ
を得ることができた(図6(e))。本実施例では、開
口部の直径:26μm,深さ:7μmの凹マイクロレン
ズアレイが製作できた。また、本実施例では、予め基板
21の片側に凸のマイクロレンズ25を構成してあるの
で、両面にマイクロレンズアレイを有する平板型レンズ
アレイを製作できた。また、基板21に形成された凹部
24に、基板材料より屈折率の高い透明樹脂26を充填
することにより、両面のマイクロレンズアレイを凸また
はレンチキュラーレンズとした平板型レンズアレイが製
作できる(図6(f))
【0038】尚、公知のように目的の形状を制御するた
めに、コンダクタンスバルブのオ−プニング率を制御し
たり、プラズマ密度を制御するためにマイクロ波,コイ
ル電流,RFパワ−を経時的に制御するのは言うまでも
ない。これらの制御方法は、ある程度理論的に決定でき
るが、最終的には実験で条件を決めるものである。具体
的には、上記(1)〜(3)の条件中には、基板バイア
スを10秒ごとに低下させ、圧力を10秒ごとに上昇さ
せるプログラムを製作し制御する。上記条件によって、
曲率Rの凹形状の創成が可能となる。また、(1),
(2)の条件下での創成形状を制御することによって、
(3)の条件のエッチング時には、非球面形状が創成で
きることは言うまでもない。
【0039】(実施例3)図7は本発明の別の実施例を
示す図であって、本発明による凹型微細形状のアレイ状
パターン形成方法を用いて平板型レンズアレイを製作す
る際の作成工程を示す図である。尚、凹型微細形状のエ
ッチング時の形態は図2と同様である。まず平面基板で
ある石英基板31に、保護層32としてポジ型感光性高
分子材料を塗布した後、マスク(またはレチクル)37
のパターンを感光性高分子材料32に露光した後(図7
(a))、マスク37を外して現像、リンスする。この
際、露光するマスク(またはレチクル)37のパタ−ン
は、目的とするレンズアレイの配列のピッチを有し、開
口径は最終的に得ようとするレンズの径よりも十分に小
さいことが望ましい。本実施例では、目的とする配列の
ピッチは、26μmであり、形成した小開口配列は格子
状配列で開口径は16μmである。これにより碁盤の目
状の、1.3″XGA液晶プロジェクター用マイクロレ
ンズアレイを形成するための、感光性高分子材料32に
よる微小開口のアレイ状パターンが得られる(図7
(b))。
【0040】尚、予めこの基板31の反対面には同じピ
ッチで製作された凸型のマイクロレンズアレイ35が製
作されている。最初に形成したマイクロレンズアレイ面
には、表裏位置合わせ用のトンボ(図示せず)が製作さ
れている。上記微小開口のアレイ状パターンは、このト
ンボと表裏で位置合わせして位置決めされている。
【0041】上記小開口のアレイ状パターンを有する感
光性高分子材料付き基板31を、感光性高分子材料32
をマスクとしてドライエッチングする。即ち、上記基板
31をプラズマエッチング装置内にセットし、ドライエ
ッチングを実施した。エッチング方法としては、実施例
1と同様に等方性エッチングと異方性エッチングを適宜
選択して実施する。本実施例では、ECRエッチング装
置を使用し、本装置に反応性エッチングガスとして、C
4,CHF3,O2,Arの混合ガスを用いた。エッチ
ング装置の圧力は、0.1〜30mToorで基板バイ
アス:50w〜1Kw,マイクロ波電力:w,コイル電
流:Aで行った。エッチングの条件は、 (1)初め:0.5mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス1Kw, 終了:3mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w,で5分。 (2)初め:3mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w, 終了:10mToor, Ar:CF4:CHF3=1:10:5の混合ガス, 基板バイアス500w,で10分。 (3)初め:10mToor, Ar:CF4:CHF3:O2=1:10:5:0の混合ガス, 基板バイアス300w, 終了:10mToor, Ar:CF4:CHF3:O2=1:10:5:0.5の混合ガス, 基板バイアス300w,で20分。
【0042】上記条件で、エッチングを行うと、(1)
では基板に垂直方向に多くエッチングされ、(2)では
基板表面に平行な横方向へのサイドエッチングが行われ
(この条件下では、圧力が比較的高いため、縦方向の方
が横方向のエッチング速度よりも大きく、底面は比較的
平坦で形成したパターンよりも大きな開口径となる)、
(3)では基板表面に対して等方的なエッチングが行わ
れる(この条件下では、圧力が高いために、縦方向と横
方向のエッチング速度がほぼ等しく、底面は同心円状に
エッチングされる。但し、エッチング速度は比較的遅
い)。尚、エッチング条件を制御することにより、断面
形状は異なってくる。本発明では、ガス種、圧力、導入
パワー条件、分圧、工程等によって形状を制御してい
る。上記(1)〜(3)の工程を経ることによって感光
性高分子材料32のマスクの小開口径よりも大きな開口
径を有する球面凹形状34Aを創成できる(図7
(c),(d))。その際、(3)でO2 を徐々に導入
していることによって感光性高分子材料32は徐々に消
滅する。また、上記(3)の工程後に、(3)の条件下
で、等方的なエッチングを10分間行うと、曲率半径が
拡大した、ほぼ球形状の凹部34が形成され、凹マイク
ロレンズアレイを得ることができた(図7(e))。本
実施例では、開口部の直径:26μm,深さ:10.5
μmの凹マイクロレンズアレイが製作できた。また、本
実施例では、予め基板31の片側に凸のマイクロレンズ
35を構成してあるので、両面にマイクロレンズアレイ
を有する平板型レンズアレイを製作できた。また、基板
31に形成された凹部34に、基板材料より屈折率の高
い透明樹脂36を充填することにより、両面のマイクロ
レンズアレイを凸またはレンチキュラーレンズとした平
板型レンズアレイが製作できる(図7(f))
【0043】尚、公知のように目的の形状を制御するた
めに、コンダクタンスバルブのオ−プニング率を制御し
たり、プラズマ密度を制御するためにマイクロ波,コイ
ル電流,RFパワ−を経時的に制御するのは言うまでも
ない。これらの制御方法は、ある程度理論的に決定でき
るが、最終的には実験で条件を決めるものである。具体
的には、上記(1)〜(3)の条件中には、基板バイア
スを10秒ごとに低下させ、圧力を10秒ごとに上昇さ
せるプログラムを製作し制御する。上記条件によって、
曲率Rの凹形状の創成が可能となる。また、(1),
(2)の条件下での創成形状を制御することによって、
(3)の条件のエッチング時には、非球面形状が創成で
きることは言うまでもない。
【0044】(実施例4)次に、本発明による平板型レ
ンズアレイの作成工程のさらに別の実施例を示す。本実
施例では、平面基板上への保護膜の形成とパターン形成
とを同時に行う場合の例を示しており、小開口のアレイ
状パターン形成後のエッチング工程は実施例1と略同様
である。図8はパターン形成に用いられるスペーサとマ
スクの説明図、図9は保護膜形成とパターン形成を同時
に行う工程の説明図である。図8(a)に示すように、
平面基板である低膨張ガラス(ネオセラム、N−0)基
板51上の周辺部に、15μmのスペーサ52を配置
し、その上に目的とするシリンダー形状の開口54を一
次元配列でシリンダー配列ピッチ:250μm、開口
径:50μmでマイクロホ−ミング加工したNiまたは
SUS板からなる厚さ:30μmのマスク53を配置し
た。この際、マスク53と基板表面との間にはスペーサ
52の厚み分の隙間55が形成される。尚、より正確な
パターニングを行うために、図8(b)に示すように、
マスク53の開口部54を囲むようにスペーサ57を配
置してもよい。
【0045】本実施例では、図8(a)のようにセッテ
ィングしたものを一つの構成物として真空蒸着機の中に
セットした(図9(a))。その後、通常の所定の操作
で真空引きを実施し、Al−Si−Cu膜をスパッタリ
ング法で成膜した(図9(b))。成膜後、マスク53
とスペーサ52を取り除くことにより、一次元配列で配
列ピッチ:250μm、Al−Si−Cu膜幅:50μ
mのシリンダー構造の小開口パターンが製作できる(図
9(c))。この際、成膜する蒸着パターンは、目的と
するレンズアレイの配列のピッチを有し、開口径は最終
的に得ようとするレンズの径よりも十分に小さいことが
望ましい。本実施例では、目的とする配列のピッチは、
250μmであり、形成した小開口配列は格子状配列で
開口径は50μmである。これによりシリンダー状の小
開口パターンが得られる。そして小開口パターンの形成
後は、図1(c)〜(e)の工程と同様のエッチング工
程を実施する。
【0046】上記小開口を有するAl−Si−Cu膜付
き基板41を、該Al−Si−Cu膜をマスクとしてド
ライエッチングする。即ち、上記基板をプラズマエッチ
ング装置内にセットし、ドライエッチングを実施した。
本実施例では、ECRエッチング装置を使用し、本装置
に反応性エッチングガスとして、CF4,CHF3,SF
6,Arの混合ガスを用いた。エッチング装置の圧力
は、0.1〜30mToorで基板バイアス:50w〜
1Kw,マイクロ波電力:w,コイル電流:Aで行っ
た。エッチングの条件は、 (1)初め:0.5mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス1Kw, 終了:3mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w,で5分。 (2)初め:3mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w, 終了:10mToor, Ar:CF4:CHF3=1:10:5の混合ガス, 基板バイアス500w,で10分。 (3)初め:10mToor, Ar:CF4:CHF3:SF6=1:10:5:1の混合ガス, 基板バイアス300w, 終了:10mToor, Ar:CF4:CHF3:SF6=1:10:5:5の混合ガス, 基板バイアス300w,で20分。
【0047】上記条件で、エッチングを行うと、(1)
では基板に垂直方向に多くエッチングされ、(2)では
基板表面に平行な横方向へのサイドエッチングが行われ
(この条件下では、圧力が比較的高いため、縦方向の方
が横方向のエッチング速度よりも大きく、底面は比較的
平坦で形成したパタ−ンよりも大きな開口径となる)、
(3)では基板表面に対して等方的なエッチングが行わ
れる(この条件下では、圧力が高いために、縦方向と横
方向のエッチング速度がほぼ等しく、底面は同心円状に
エッチングされる。但し、エッチング速度は比較的遅
い)。尚、エッチング条件を制御することにより、断面
形状は異なってくる。本発明では、ガス種、圧力、導入
パワー条件、分圧、工程等によって形状を制御してい
る。上記(1)〜(3)の工程を経ることによって図1
(d)と同様の小開口径よりも大きな開口径を有する非
球面凹形状を創成できた。
【0048】上記条件によって、直径220μmの凹マ
イクロレンズが形成される。但し、上記条件では、凹部
間に30μmの隙間(スペ−ス)が残っている。光通信
分野等のマイクロレンズアレイではスペ−スが残ってい
ても良い。しかし基板表面に残っていたAl−Si−C
uマスクパタ−ンを除去するためにECR装置内にCl
2ガスを導入し選択的にエッチングした。この操作によ
って、基板上のAl−Si−Cu膜は装置を開放するこ
と無く除去できる。但し、本実施例では片面マイクロレ
ンズのため球面構造では十分な光結合効率が得られな
い。そこで本実施例では、最終段階における(3)のエ
ッチングの条件を細かく制御し非球面形状を得ることを
目的とした。 (4)初め:10mToor, Ar:CF4:CHF3:SF6:O2=1:10:5:1:0の混合 ガス, 基板バイアス300w, 終了:10mToor, Ar:CF4:CHF3:SF6:O2=1:10:5:5:2の混合 ガス, 基板バイアス500w,で20分。 つまり、上記(4)の条件下で選択的な制御されたエッ
チングを20分間行うと、ほぼ設計値通りの非球形状の
凹マイクロレンズアレイを得ることができた。本実施例
では、開口部の直径:250μm,深さ:10μmの凹
型形状を有する凹非球面マイクロレンズアレイが製作で
きた。
【0049】尚、公知のように目的の形状を制御するた
めに、コンダクタンスバルブのオ−プニング率を制御し
たり、プラズマ密度を制御するためにRFパワ−を経時
的に制御するのは言うまでもない。これらの制御方法
は、ある程度理論的に決定できるが、最終的には実験で
条件を決めるものである。具体的には、上記(1)〜
(4)の条件中には、基板バイアスを30秒ごとに低下
させ、圧力を30秒ごとに上昇させるプログラムを製作
し制御する。
【0050】(実施例5)次に、本発明による平板型レ
ンズアレイの作成工程のさらに別の実施例を示す。本実
施例では、平面基板上への保護膜の形成とパターン形成
とを同時に行う場合の例を示しており、小開口のアレイ
状パターン形成後のエッチング工程は実施例1と略同様
である。先ず、ポジ型感光性高分子材料を予めプログラ
ム入力したインクジェットノズル付き塗布機に充填し、
平面基板である低膨張ガラス(ネオセラム N−0)基
板上に塗布する。この際、塗布パタ−ンは、目的とする
レンズアレイの配列のピッチを有し、開口径は最終的に
得ようとするレンズの径よりも十分に小さいことが望ま
しい。本実施例では、目的とする配列のピッチは、25
0μmであり、形成した小開口配列は格子状配列で開口
径は200μmである。これにより碁盤の目状の通信用
マイクロレンズアレイ形成用の小開口パターンが得られ
る。感光性高分子材料は、塗布後すぐにポストベークを
行う。そして、図1(c)〜(e)の工程と同様のエッ
チング工程を実施する。
【0051】上記小開口を有する感光性高分子材料膜付
き基板を用い、該感光性高分子材料をマスクとしてドラ
イエッチングする。即ち、上記基板をプラズマエッチン
グ装置内にセットし、ドライエッチングを実施した。本
実施例では、ECRエッチング装置を使用し、本装置に
反応性エッチングガスとして、CF4,CHF3,O2
Arの混合ガスを用いた。エッチング装置の圧力は、
0.1〜30mToorで基板バイアス:50w〜1K
w,マイクロ波電力:w,コイル電流:Aで行った。エ
ッチングの条件は、 (1)初め:1mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス1Kw, 終了:5mToor,Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w,で5分。 (2)初め:5mToor, Ar:CF4:CHF3=1:5:5の混合ガス, 基板バイアス500w, 終了:30mToor, Ar:CF4:CHF3=1:10:5の混合ガス, 基板バイアス500w,で10分。 (3)初め:30mToor, Ar:CF4:CHF3:O2=1:10:5:0の混合ガス, 基板バイアス500w, 終了:50mToor, Ar:CF4:CHF3:O2=1:10:5:0.5の混合ガス, 基板バイアス500w,で20分。
【0052】上記条件で、エッチングを行うと、(1)
では基板に垂直方向に多くエッチングされ、(2)では
基板表面に平行な横方向へのサイドエッチングが行われ
(この条件下では、圧力が比較的高いため、縦方向の方
が横方向のエッチング速度よりも大きく、底面は比較的
平坦で形成したパタ−ンよりも大きな開口径となる)、
(3)では基板表面に対して等方的なエッチングが行わ
れる(この条件下では、圧力が高いために、縦方向と横
方向のエッチング速度がほぼ等しく、底面は同心円状に
エッチングされる。但し、エッチング速度は比較的遅
い)。尚、エッチング条件を制御することにより、断面
形状は異なってくる。本発明では、ガス種、圧力、導入
パワー条件、分圧、工程等によって形状を制御してい
る。上記(1)〜(3)の工程を経ることによって図1
(d)と同様の小開口径よりも大きな開口径を有する非
球面凹形状を創成できた。
【0053】上記条件によって、直径220μmの凹マ
イクロレンズが形成される。但し、上記条件では、凹部
間に30μmの隙間(スペ−ス)が残っている。しかし
光通信分野等のマイクロレンズアレイではスペ−スが残
っていても良い。但し、本実施例では片面マイクロレン
ズのため球面構造では十分な光結合効率が得られない。
そこで本実施例では、最終段階における(3)のエッチ
ングの条件を細かく制御し非球面形状を得ることを目的
とした。 (4)初め:50mToor, Ar:CF4:CHF3:SF6:O2=1:10:5:1:0の混合 ガス, 基板バイアス500w, 終了:60mToor, Ar:CF4:CHF3:SF6:O2=1:10:5:5:2の混合 ガス, 基板バイアス600w,で20分。 つまり、上記(4)の条件下で、選択的な制御されたエ
ッチングを20分間行うと、ほぼ設計値通りの非球面形
状の凹マイクロレンズアレイを得ることができた。本実
施例では、直径:250μm,深さ:8μmの凹非球面
マイクロレンズアレイを有する平板型レンズアレイが製
作できた。
【0054】尚、公知のように目的の形状を制御するた
めに、コンダクタンスバルブのオ−プニング率を制御し
たり、プラズマ密度を制御するためにRFパワ−を経時
的に制御するのは言うまでもない。これらの制御方法
は、ある程度理論的に決定できるが、最終的には実験で
条件を決めるものである。具体的には、上記(1)〜
(4)の条件中には、基板バイアスを30秒ごとに低下
させ、圧力を30秒ごとに上昇させるプログラムを製作
し制御する。
【0055】(実施例6)図10は本発明のさらに別の
実施例を示す図であって、本発明による凹型微細形状の
アレイ状パターン形成方法を用いて平板型オイルトラッ
プを製作する際の作成工程を示す図である。まず、平面
基板である超微粒子バインダイレスの超硬合金基板61
の表面に、ポジ型感光性高分子材料62を塗布した後、
マスク(またはレチクル)67のパターンを感光性高分
子材料62に露光した後(図10(a))、マスク67
を外して現像、リンスする。この際、露光するマスク
(またはレチクル)67のパタ−ンは、目的とする凹型
微細形状のアレイの配列のピッチを有し、開口径は最終
的に得ようとする凹部の径よりも十分に小さいことが望
ましい。本実施例では、目的とする配列のピッチは、ピ
ッチ5μmであり、形成した小開口配列は格子状配列で
開口径は3μmである。これにより所望の摩擦係数低減
用オイルトラップを形成するための小開口パターンが得
られる(図10(b))。尚、予めこの基板は両面研磨
され平行度が2.5μm/4インチ以内で製作されてい
る。
【0056】上記小開口を有する感光性高分子材料膜付
き超硬合金基板61を、感光性高分子材料62をマスク
としてドライエッチングする。即ち、上記基板61をプ
ラズマエッチング装置内にセットし、ドライエッチング
を実施した。本実施例では、ECRエッチング装置を使
用し、本装置に反応性エッチングガスとして、CF4
CHF3,O2,Arの混合ガスを用いた。エッチング装
置の圧力は、0.1〜30mToorで基板バイアス:
50w〜1Kw,マイクロ波電力:w,コイル電流:A
で行った。エッチングの条件は、実施例3と同様であ
る。
【0057】上記の工程を経ることによってマスクの小
開口径よりも大きな開口径を有する球面凹形状を創成で
きた(図10(c),(d))。その際、実施例3の
(3)と同様のエッチング条件でエッチングを行う際
に、O2 を徐々に導入していることによって感光性高分
子材料62は徐々に消滅する。これにより、ほぼ球形状
の凹部64のアレイ状パターンを得ることができた(図
10(e))。本実施例では、開口部の直径:3.5μ
m,深さ:0.9μmの凹部64のアレイ状パターンを
有する平板型オイルトラップが製作できた。
【0058】尚、公知のように目的の形状を制御するた
めに、コンダクタンスバルブのオ−プニング率を制御し
たり、プラズマ密度を制御するためにマイクロ波,コイ
ル電流,RFパワ−を経時的に制御するのは言うまでも
ない。これらの制御方法は、ある程度理論的に決定でき
るが、最終的には実験で条件を決めるものである。具体
的には、実施例3と同様のエッチング条件の(1)〜
(3)の条件中には、基板バイアスを10秒ごとに低下
させ、圧力を10秒ごとに上昇させるプログラムを製作
し制御する。
【0059】本実施例で製作した平板型オイルトラップ
の凹部アレイ側の基板表面61Aに有機膜の表面処理を
施し、F系の潤滑剤を塗布した後に摩擦試験を実施した
ところ、摩擦係数が、凹部アレイを製作しなかった場合
に比較して1/3に低減した。また、超硬合金の寿命も
約10倍長くなった。
【0060】(実施例7)次に平板型レンズアレイの実
施例について述べる。図11は平板型レンズアレイの実
施例を示す要部断面図である。この例では、実施例1で
製作した平板型レンズアレイの石英基板11の凹部に石
英基板よりも屈折率の高いエポキシ系樹脂材料16を充
填してレンズ部を形成する。次にレンズアレイを製作し
た基板11とは別の石英カバーガラス基板71を用意
し、この基板71上に屈折率調整用かつ密着力増強用の
低粘度エポキシ材料72をスピンナーで塗布する。これ
を所定の硬化方法(UV法でも良いし、熱硬化法でも良
い)で硬化する。次に、前記レンズアレイ基板11の表
面に石英基板よりも屈折率の高いエポキシ系樹脂材料の
接着剤73を塗布し、上記低粘度エポキシ材料72をス
ピンナーで塗布したカバ−ガラス基板71とで接着剤を
空気が入り込まないように挾み込む。その上から鏡面研
磨されたガラス板で加圧することによって空気や接着剤
を押し出し所定の厚さになるように制御する。尚、厚さ
制御のために、レンズ部間の隙間等に予めスペーサーを
設けても良い。その後、エポキシ型接着剤を加熱硬化さ
せる。次いで、光路長や焦点距離の調整のために、石英
カバーガラス基板71を片面研磨して所定の厚さに仕上
げる。これにより、所望の光学特性の平板型レンズアレ
イが得られる。
【0061】(実施例8)次に図12は平板型レンズア
レイの別の実施例を示す要部断面図である。この例で
は、実施例2(または実施例3)で製作した1.3″X
GA液晶プロジェクター用の凹マイクロレンズアレイ側
の石英基板21の凹部に石英基板よりも屈折率の高いエ
ポキシ系樹脂材料16を充填しレンズ部を形成する。次
にレンズアレイを製作した基板21とは別の石英カバ−
ガラス基板74を用意し、この基板74上に屈折率調整
用かつ密着力増強用の低粘度エポキシ材料75をスピン
ナーで塗布する。これを所定の硬化方法(UV法でも良
いし、熱硬化法でも良い)で硬化する。次に、前記マイ
クロレンズアレイ基板21の表面に石英基板よりも屈折
率の高いエポキシ系樹脂材料76を接着剤として塗布
し、上記低粘度エポキシ材料75をスピンナーで塗布し
たカバ−ガラス基板74とで接着剤を空気が入り込まな
いように挾み込む。その上から鏡面研磨されたガラス板
で加圧することによって空気や接着剤を押し出し所定の
厚さになるように制御する。尚、厚さ制御のために、レ
ンズ部間の隙間等に予めスペーサーを設けても良い。そ
の後、エポキシ型接着剤を加熱硬化させる。次いで、目
的の液晶プロジェクター用マイクロレンズアレイ素子を
得るためにカバ−ガラス基板74を片面研磨して所定の
厚さ(例えば121μm)に仕上げる。石英ガラスの屈
折率は、1.45で、高屈折率エポキシ系接着剤の屈折
率は1.63である。今回製作した平板型レンズアレイ
のレンズ半径は30μmであったため、樹脂中の焦点距
離fは、 f=(−r)*(n’)/(n’−n) で与えられ、r=0.015mm,n’=1.63,n
=1.45であるから、f=0.136mmであった。
【0062】(実施例9)平板型レンズアレイのさらに
別の実施例として、実施例2または実施例3で製作した
1.3″XGA液晶プロジェクター用の凹マイクロレン
ズアレイの石英基板の替わりに、石英基板とBK−7材
料を陽極接合した基板を用いて図12と同様の構造の平
板型レンズアレイを製作した。レンズアレイ基板の構成
は、カバ−ガラスに近いほうに屈折率の低い石英基板を
用い、光の焦点を結ぶ側にBK−7を用いた。石英材料
の厚さは、9μmのものを用いた。加工条件は、実施例
2,3と同じ条件で行ったが、同等の形状が得られた。
上記基板の凹部に石英基板よりも屈折率の高いエポキシ
系樹脂材料を充填しレンズ部とした。そして、実施例8
と同様に低粘度エポキシ材料をスピンナーで塗布したカ
バ−ガラス基板をレンズアレイ基板にエポキシ系樹脂材
料からなる接着剤で接着した。本実施例の場合、マイク
ロレンズ中心部に入射してくる光はレンズ効果をあまり
受けないので、実施例8に比較して、僅かに焦点距離が
長くなったがほぼ同等の性能が得られた。具体的には、
焦点位置での光の集光状態にややバラツキが表れ、焦点
距離fはf=0.129mmであった。また、実際に液
晶表示素子に組み込んだ場合の性能はほぼ同じであっ
た。
【0063】(実施例10)次に液晶表示素子の実施例
を示す。図13は液晶表示素子の一実施例を示す要部断
面図である。この例では、実施例1と同様に製作した平
板型レンズアレイ77を用い、石英基板77Aの凹部に
石英基板よりも屈折率の高いエポキシ系樹脂材料77B
を充填してレンズ部を形成する。さらにレンズ部に連続
する樹脂層を有し、該樹脂層のレンズ面と対向する面は
平坦に形成され、その上には、表面が平滑なフィルムシ
ート77C(あるいは、図11と同様な低粘度エポキシ
材料をスピンナーで塗布したカバーガラス基板)が接着
されている、そしてその表面には液晶素子部78を構成
するITO等からなる透明電極78Aと、ブラックマト
リックス78Bが形成されている。また、液晶層78C
を挾んで対向する側には、p−Si,TFT方式の画素
電極78Dと薄膜トランジスタ(TFT)78Eが形成
された第2の基板78Fが設けられている。以上のよう
な構成の液晶表示素子では、マイクロレンズアレイによ
り液晶素子の画素部に光を集光することができるので、
光の利用効率を向上して透過光量を増大することができ
る。
【0064】また、このような構造の液晶表示素子に用
いる平板型レンズアレイとしては、実施例2や実施例3
で製作したような、基板の両面にマイクロレンズアレイ
を有する構成の平板型レンズアレイも適しており、例え
ば、図12に示した構造の平板型レンズアレイのカバー
ガラスの上に透明電極とブラックマトリックスを形成
し、液晶層を挾んで対向する側に、p−Si,TFT方
式の画素電極とTFTが形成された第2の基板を設ける
ことにより、液晶表示素子を製作することができる。
【0065】(実施例11)図14は本発明のさらに別
の実施例を示す図であり、両面にマイクロレンズアレイ
を設けた平板型レンズアレイの構成説明図である。図1
4(a)は、透明性の平面基板81の両面に凹マイクロ
レンズアレイ82,83を形成し、液晶パネル84に接
続した例であり、実施例1に示した作成工程を基板81
の両面に対して行うことで作成することができる。この
ように両面凹レンズとした場合には、光利用効率の向上
を図ることができる。尚、平面基板に形成した凹部の一
方または両方に、基板材料よりも屈折率の高い樹脂材料
を充填した構造とすることもできる。
【0066】図14(b)は、透明性の平面基板85の
一方の面に凸レンズ、他方の面に凹レンズを設けた例で
あり、実施例2または3に示した作成工程を基板81に
対して行うことで作成することができる。図示の構成で
は、凸レンズ側の面には樹脂層88を介して薄いカバー
ガラス89や表面が平滑なフィルムシート等が設けられ
ており、液晶表示素子に使用する場合には、その表面に
ブラックマトリックス90や透明電極等が設けられる。
このような構成の平板型レンズアレイでは、光利用効率
の向上を図ることができ、高NAレンズの製作が可能と
なる。尚、平面基板85に形成した凹部に、基板材料よ
りも屈折率の高い樹脂材料を充填した構造とすることも
できる。
【0067】図14(c)は、透明性の平面基板92の
一方の面に凸レンズ94、他方の面に凹型角錐レンズ9
3を設けた例であり、実施例2または3に示した作成工
程を応用してエッチング条件を制御することにより作成
することができる。図示の構成では、凸レンズ側の面に
は樹脂層95を介して表面が平滑なフィルムシート96
や薄いカバーガラスが設けられている。このような構成
の平板型レンズアレイでは、凹型角錐レンズ部93の先
端が点光源として働き、凸レンズ94から出射した光を
平行光とすることができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による凹型
微細形状のアレイ状パターン形成方法によれば、製作さ
れた基板は、規則的に制御された凹型微細形状を有して
いるので、耐環境性に優れた、基板内バラツキの少
ない、設計の自由度の大きい、欠陥の少ない、球
面/非球面等の形状制御が可能な、断面形状が均一、
ガラス組成に制限のない、高NAの両面レンズの性
能を有する、形状制御性と再現性に優れた、マイクロ
レンズ付きデバイス基板の供給が可能となる。また本発
明によれば、平板型レンズアレイは、液晶表示素子等の
構成に合わせて設計することができ、しかもマイクロレ
ンズの構成材料に対する選択の自由度が大きいので、光
の利用効率を向上することができる。また、設計の自由
度が高いので、液晶表示素子に限らず、種々の光学装置
に応用することができる。また、この平板型レンズアレ
イを用いることにより、レンズの光学性能をシミュレ−
ションしてこれに合致した稠密構造を持つレンズを製作
し、個々のデバイス画素に集光する微小光学素子を提供
することができる。従って、画素の透過光量を増大する
ことができ、明るい液晶表示素子を実現することができ
る。
【0069】本発明による凹型微細形状のアレイ状パタ
ーン形成方法で製作された基板は、アレイ状に配列され
た多数の微細な凹部を有しているので、潤滑剤を基板の
凹部に充填することで、これと対をなす相手側部品との
機械的摺動部分への潤滑剤の供給および保持が行われ摩
擦力を低減することができるので、平板型オイルトラッ
プを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平板型レンズアレイの
作成工程の説明図である。
【図2】図1の作成工程中の基板の要部を拡大して示す
図である。
【図3】図1の作成工程中の基板の要部を拡大して示す
図である。
【図4】ドライエッチングの説明図であって、等方性エ
ッチングと異方性エッチングを行った際の基板断面形状
を示す図である。
【図5】ドライエッチングによるエッチング後の断面形
状と圧力の関係の一例を示す図である。
【図6】本発明の別の実施例を示す平板型レンズアレイ
の作成工程の説明図である。
【図7】本発明のさらに別の実施例を示す平板型レンズ
アレイの作成工程の説明図である。
【図8】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、
保護膜の成膜とパターン形成を同時に行う際のマスクと
スペーサの例を示す図である。
【図9】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、
保護膜の成膜とパターン形成を同時に行う際のパターン
形成工程の説明図である。
【図10】本発明のさらに別の実施例を示す平板型オイ
ルトラップの作成工程の説明図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例を示す平板型レン
ズアレイの要部断面図である。
【図12】本発明のさらに別の実施例を示す平板型レン
ズアレイの要部断面図である。
【図13】本発明のさらに別の実施例を示す液晶表示素
子の要部断面図である。
【図14】本発明のさらに別の実施例を示す図であり、
両面にマイクロレンズアレイを設けた平板型レンズアレ
イの構成説明図である。
【符号の説明】
11,21,31,51,61,81,85,92:平
面基板 12A,22A,32,56,62:保護層 14,24,34,64:凹部 71,74,89:カバーガラス基板 77:平板型レンズアレイ 77A:石英基板(平面基板) 77C,96:フィルムシート 78:液晶素子部 78A:透明電極 78B,90:ブラックマトリックス 78C,91:液晶層 78D:画素電極 78E:TFT(薄膜トランジスタ) 78F:第2の基板

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面基板の基板面に1次元または2次元に
    配列した略球形状または略多角形形状の複数の凹型微細
    形状のアレイ状パターンを形成する形成方法において、
    (1)平面基板の表面に耐エッチング性の保護層を形成
    する工程と、(2)上記基板表面の保護層に所望のパタ
    ーンを形成する工程と、(3)上記保護層付き平面基板
    の基板面をドライエッチング法によって等方的及び/ま
    たは異方的にエッチングし、上記平面基板の基板面に、
    断面が略半円形状または略V溝形状の凹部を形成する第
    1ドライエッチング工程と、(4)上記第1ドライエッ
    チング工程後に上記平面基板表面の保護層を除去する工
    程と、(5)上記保護層を除去した後に上記平面基板の
    基板面全面をエッチングする第2エッチング工程と、を
    有することを特徴とする凹型微細形状のアレイ状パター
    ン形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の凹型微細形状のアレイ状パ
    ターン形成方法において、(1)平面基板の表面に耐エ
    ッチング性の保護層を形成する工程では、保護層とし
    て、(a)Cr,W,W−Si,W−Ti,Si,Ti
    −Si,Ti,Mo,Cu,Fe,Al,Ni,Sn,
    Pb等の金属、あるいはSiO2,TiO,Al23
    ITO等のセラミックスを薄膜材料として用いた、スパ
    ッタリング法、真空蒸着法、CVD法、ECR成膜法等
    のドライプロセス、または鍍金法等で薄膜を形成するこ
    と、及び/または、(b)感光性高分子材料等の有機物
    質で薄膜を形成すること、を特徴とする凹型微細形状の
    アレイ状パターン形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の凹型微細形状のア
    レイ状パターン形成方法において、 上記(1)の工程で平面基板材料の表面に金属またはセ
    ラミックス材料による耐エッチング性の保護層を形成し
    た後、(2)上記基板表面の保護層に所望のパターンを
    形成する工程では、 上記金属またはセラミックス材料の保護層の上に感光性
    高分子材料を塗布してパタ−ニングした後に、感光性高
    分子材料のパターンをマスクとして、上記保護層をウエ
    ットエッチングまたはドライエッチングでパタ−ニング
    するパターン形成方法を用いることを特徴とする凹型微
    細形状のアレイ状パターン形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の凹型微細形状のア
    レイ状パターン形成方法において、 上記(1)の工程で、平面基板材料の表面に感光性高分
    子材料による耐エッチング性の保護層を形成した後、
    (2)上記基板表面の保護層に所望のパターンを形成す
    る工程では、 上記の感光性高分子材料をパターニングして、このパタ
    ーンをそのまま使用するパターン形成方法を用いること
    を特徴とする凹型微細形状のアレイ状パターン形成方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の凹型微細形状のア
    レイ状パターン形成方法において、 (1)平面基板材料の表面に耐エッチング性の保護層を
    形成する工程と、(2)上記基板表面の保護層に所望の
    パターンを形成する工程とを同時に行い、 パターンを形成しようとする平面基板上に、スペーサを
    介して所望のパターンを有するマスクを乗せ、そのマス
    ク上方からパターンを構成する材料を真空成膜法によっ
    て基板の表面上に開口穴を通して堆積させ、保護膜のパ
    ターンを生成するパターン形成方法を用いることを特徴
    とする凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法。
  6. 【請求項6】請求項1または2記載の凹型微細形状のア
    レイ状パターン形成方法において、 (1)平面基板材料の表面に耐エッチング性の保護層を
    形成する工程と、(2)上記基板表面の保護層に所望の
    パターンを形成する工程とを同時に行い、 パターンを形成しようとする平面基板上に、感光性高分
    子材料あるいは有機・無機材料を含む塗料等を、予めプ
    ログラムされた信号にしたがって平面基板上に直接ある
    いはマスクを介して一滴づつを塗布することによって保
    護膜が塗布された部分と塗布されない部分にパタ−ニン
    グするパターン形成方法を用いることを特徴とする凹型
    微細形状のアレイ状パターン形成方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一つに記載の凹
    型微細形状のアレイ状パターン形成方法において、 (3)保護層付き平面基板の基板面をドライエッチング
    法によって等方的及び/または異方的にエッチングし、
    上記平面基板の基板面に、断面が略半円形状または略V
    溝形状の凹部を形成する第1ドライエッチング工程で
    は、 (a)エッチングの条件をエッチング時間に応じて、連
    続的及び/または段階的に経時的に変化させることによ
    り等方的及び/または異方的にエッチングすること、 (b)変化させるエッチングの条件は、平面基板層をエ
    ッチングする反応性ガスの種類、混合比、分圧、導入
    量、反応室内圧力、プラズマ密度、基板バイアス電力、
    基板温度、等を制御することによって連続的及び/また
    は非連続的に経時的に変化させること、 (c)平面基板面に形成される断面が略半円形状の凹部
    は、制御された球形状または非球面形状に形状制御され
    ること、 (d)平面基板面に形成される断面が略半円形状または
    V溝形状の凹部は、稜線が直線または曲面から構成され
    る形状に形状制御されること、を特徴とする凹型微細形
    状のアレイ状パターン形成方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか一つに記載の凹
    型微細形状のアレイ状パターン形成方法において、 (4)第1ドライエッチング工程後に平面基板表面の保
    護層を除去する工程は、上記保護層を等方的及び/また
    は異方的にエッチングして除去する工程であり、 ウエットエッチング法で除去しても良いし、ドライエッ
    チング法で除去しても良く、ウエットエッチング法で除
    去する場合は、各々の保護膜を溶解する溶液に浸漬し、
    また、ドライエッチング法で除去する場合には、保護層
    をエッチングする反応性ガスの種類、混合比、分圧、導
    入量、反応室内圧力、プラズマ密度、基板バイアス電
    力、基板温度、等によって保護膜除去を制御することを
    特徴とする凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか一つに記載の凹
    型微細形状のアレイ状パターン形成方法において、 (5)保護層を除去した後に平面基板の基板面全面をエ
    ッチングする第2エッチング工程は、基板を等方的及び
    /または異方的にエッチングする工程であり、 (a)エッチングの条件をエッチング時間に応じて、連
    続的及び/または段階的に経時的に変化させることによ
    り、等方的及び/または異方的にエッチングすること、 (b)変化させるエッチングの条件は、平面基板層をエ
    ッチングする反応性ガスの種類、混合比、分圧、導入
    量、反応室内圧力、プラズマ密度、基板バイアス電力、
    基板温度、等を制御することによって連続的及び/また
    は非連続的に変化させること、を特徴とする凹型微細形
    状のアレイ状パターン形成方法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9のいずれか一つに記載の
    凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法において、 (1)〜(5)の工程を経ることによって製作される断
    面が略半円形状またはV溝形状の凹部は、隣り合うパタ
    ーン間の隙間を制御し、(a)所望のパターンを形成し
    た際の隙間と同寸法に配置制御すること、あるいは、
    (b)所望のパターンを形成した際の隙間より広く配置
    制御すること、あるいは、(c)隙間を全くなくして隣
    接した配置制御とすること、を特徴とする凹型微細形状
    のアレイ状パターン形成方法。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれか一つに記載
    の凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法において、 平面基板の両面に対して(1)〜(5)の工程を行い、
    所望の凹型微細形状のアレイ状パターンを上記平面基板
    の両面に製作することによって、光学的機能を有する光
    屈折面を両面に配置した光学性能に優れたレンズ(高N
    Aのレンズ性能の向上)、あるいは光利用効率の向上が
    図られる光学素子を得ることを特徴とする凹型微細形状
    のアレイ状パターン形成方法。
  12. 【請求項12】請求項1乃至11のいずれか一つに記載
    の凹型微細形状のアレイ状パターン形成方法において、 平面基板の構成材料として、ガラス、石英、金属、セラ
    ミックス、結晶性材料、あるいは、屈折率の異なる複数
    のガラス、石英、結晶性材料、プラスチック材料を接合
    した材料を用いることを特徴とする凹型微細形状のアレ
    イ状パターン形成方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載の凹型微細形状のアレイ
    状パターン形成方法において、 平面基板の構成材料として屈折率の異なる複数のガラ
    ス、石英、結晶性材料、プラスチック材料を接合した材
    料を用いる場合は、その複数の材料の接合は、接着剤を
    用いた接合や、電気化学的な接合によって接合または溶
    接したことを特徴とする凹型微細形状のアレイ状パター
    ン形成方法。
  14. 【請求項14】請求項1乃至13のいずれか一つに記載
    の形成方法で製作された凹型微細形状のアレイ状パター
    ンを有する透明性の平面基板と、該平面基板のアレイ状
    パターンの凹部に、該基板よりも屈折率の高い透明樹脂
    を充填することで凸またはレンチキュラーレンズとした
    レンズアレイからなり、 上記レンズアレイは凹部に樹脂を充填したレンズ部に連
    続する樹脂層を有し、該樹脂層のレンズ面と対向する面
    が平坦であり、かつ樹脂層は上記ガラス基板から入射し
    た平行光線が樹脂層表面近傍に集光する厚みを有するこ
    とを特徴とする平板型レンズアレイ。
  15. 【請求項15】請求項14記載の平板型レンズアレイに
    おいて、 上記樹脂層上に、表面が平滑なフィルムシ−トを配置す
    るか、あるいは、表面にガラス成分等を含む無機材料を
    予め塗布した後に加熱硬化させた無機層及び/または接
    着剤や密着補強材からなる有機層を設けた薄板ガラス板
    を配置し、さらに平面基板上のエッチングされていない
    部分に、樹脂層が基板から入射した平行光線を樹脂層表
    面近傍に集光させるような厚みを有するように厚み調整
    用のスペ−サを配置したことを特徴とする平板型レンズ
    アレイ。
  16. 【請求項16】請求項15記載の平板型レンズアレイに
    おいて、 上記樹脂層上の平滑なフィルムシ−トあるいは薄板ガラ
    ス板として、該フィルムシ−トまたは薄板ガラス板の表
    面近傍に上記光が集光するように厚み調整されている平
    滑なフィルムシ−トあるいは薄板ガラス板を有すること
    を特徴とする平板型レンズアレイ。
  17. 【請求項17】請求項15または16記載の平板型レン
    ズアレイを有し、該平板型レンズアレイの光が集光する
    ように厚み調整されている平滑なフィルムシ−トあるい
    は薄板ガラス板の表面にはブラックマトリックス及び/
    または透明電極が形成され、かつp−Si,TFT方式
    の画素電極が形成された第2の基板を有し、上記第2の
    基板と上記透明電極間に液晶を挾み込んだ構造を有する
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  18. 【請求項18】金属またはセラミックス基板に請求項1
    乃至10のいずれか一つに記載の形成方法で製作された
    規則的に制御された凹型微細形状のアレイ状パターンを
    有する部材からなり、該部材の上記アレイ状パターンの
    凹部に潤滑剤を充填することで、この部材と対をなす相
    手側部材との機械的摺動部分への潤滑剤の供給および保
    持が行われ摩擦力を低減することを特徴とする平板型オ
    イルトラップ。
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