JP2000229090A - 歯科用バキュームシリンジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決課題】バキューム作業時の視野を照明により拡大
すると共に、治療部位の照明として使用できる歯科用バ
キュームシリンジを提供する。 【手段】バキュームチップ（バキューム用パイプ）１０
と、バキュームチップ１０の先端部に脱着自在に装着す
るチップゴム２０と、バキュームチップ１０の後端部が
気密に差し込まれる把持部３０とを備える歯科用バキュ
ームシリンジ１において、バキュームチップ１０の先端
開口に可視光発光ダイオード１１を２個程度設ける。発
光ダイオード１１はリード線１２を介してバッテリーに
接続され、リード線１２の途中にはＬＥＤ用スイッチ１
３が設けれられる。リード線１２はバキュームチップ１
０及び把持部３０内に設けた専用通路に通すことがで
き、バッテリーは吸引ユニットに設けることができ、ス
イッチ１３は把持部３０に突設することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は歯科用バキュームシ
リンジに関し、特に口腔内を照らすための発光ダイオー
ドを設けた歯科診療用のバキュームシリンジに関する。

【０００２】

【従来の技術】歯科診療においては、患者の口腔内にお
ける唾液、冷却水、歯の削り屑等を吸引し取り除くた
め、バキュームシリンジが広く用いられている。バキュ
ームシリンジは、パイプ状のバキュームチップ（バキュ
ーム用ノズル）と、口腔内の軟組織等に対する接触感を
柔らげるためバキュームチップの先端部に装着するチッ
プゴムと、バキュームチップの後部に連結する、使用者
が握る把手部とを備える。そしてバキュームチップは把
持部及びフレキシブルホースを介して吸引ユニットに繋
がれ、吸引ユニットの作動によって発生する真空圧によ
り、シリンジ先端にてバキューム作業が行われる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】バキュームシリンジに
よるバキューム作業は一般に術者（歯科医師）による治
療と連携・並行して補助者によって行われ、そのため口
腔内に術者及び補助者の手や器具が入り、口腔外照明が
遮ぎられたりして吸引対象物、吸引部位が見え難くなっ
たり、切削・治療部位に対する術者の視野を妨げる場合
があった。

【０００４】本発明の目的は、バキューム作業時の視野
を照明により拡大すると共に、治療部位の照明として使
用できる歯科用バキュームシリンジを提供することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、バキュ
ームチップの先端部に発光ダイオード（ＬＥＤ）を設け
たことを特徴とする歯科用バキュームシリンジが提供さ
れる。

【０００６】従って本発明では、歯科診療用のバキュー
ムシリンジにおけるバキュームチップの先端部に発光ダ
イオードを設置することにより、発光ダイオードの照明
によってバキューム作業員及び術者の視野を拡大するこ
とができる。

【０００７】発光ダイオードとしては可視光発光ダイオ
ードを用い、設置数としては１乃至３個程度が好まし
い。

【０００８】また、発光ダイオードはリード線を介して
バッテリーに繋がれ、リード線の途中にはon-off切替え
スイッチが設けられる。バッテリーは吸引ユニット等に
設けることができ、スイッチは把持部等に設けることが
できる。更にバキュームチップ等内にリード線を通すた
めの専用路を設けることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
添付図面に基づいて説明する。

【００１０】図１は、本発明に係る歯科用バキュームシ
リンジ１を概略的に示した斜視図である。バキュームシ
リンジ１は、金属製のパイプであるバキュームチップ
（バキューム用パイプ）１０と、バキュームチップ１０
の先端部に脱着自在に装着されるゴム製（又はビニール
製）のチップゴム２０と、バキュームチップ１０の後端
部が気密に差し込まれるプラスチック製で筒状の把持部
３０とを備える。

【００１１】バキュームチップ１０は、先端部を口腔内
に入れ易いよう「へ」の字形に曲げられて成る。チップ
ゴム２０は口腔内の軟組織等に対する接触感を柔らげ軟
組織等に損傷を与えないようにするためのもので、チッ
プゴム２０の先端は粘膜等への吸着を防ぐため略斜めに
カットされる。尚、バキュームチップ１０の先端もチッ
プゴム２０と同様にカットされる。把持部３０は使用者
が握るための部位であり、チップ１０に比べ若干拡径さ
れ、把持部３０の後端部には、図示しない吸引ユニット
と連絡するフレキシブルホース４０が気密に連結され
る。

【００１２】バキュームチップ１０の先端の開口（にお
ける斜めカットの基端側）には、図２に拡大して示した
ように可視光発光ダイオード１１（ＶＬＥＤ）が一例と
して２個設置される。発光ダイオード１１はリード線１
２を介してバッテリー（図示せず。）に接続され、リー
ド線１２の途中にはＬＥＤ用スイッチ１３が設けれられ
る。尚、リード線１２はバキュームチップ１０及び把持
部３０内に設けた専用通路に通すことができ、バッテリ
ーは吸引ユニットに設けることができ、スイッチ１３は
把持部３０に突設することができる。

【００１３】以上のように構成されたバキュームシリン
ジ１では、バキューム作業時において発光ダイオード１
１を点灯させることにより、患者口腔内の吸引対象物を
見やすくしたり、術者の治療部位を照らすことができ
る。

【００１４】尚、バキュームチップは以上のものに限ら
ず例えばＬ字形に曲げられているもの等であってもよ
い。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る歯科用
バキュームシリンジでは、バキュームチップの先端部に
発光ダイオードを設けることにより、発光ダイオードに
よってバキューム作業時の視野を拡大したり、発光ダイ
オードを治療部位の照明として使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る歯科用バキュームシリンジを概略
的に示す斜視図である。

【図２】バキュームチップの先端部を拡大及び破断して
示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 歯科用バキュームシリンジ １０ バキュームチップ １１ 可視光発光ダイオード １２ リード線 １３ LED用スイッチ ２０ チップゴム ３０ 把持部 ４０ フレキシブルホース

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バキュームチップの先端部に発光ダイオ
   ードを設けたことを特徴とする歯科用バキュームシリン
   ジ。