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JP2000213374A - ガスタ―ビン燃料加熱システム - Google Patents

ガスタ―ビン燃料加熱システム

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Publication number
JP2000213374A
JP2000213374A JP1426999A JP1426999A JP2000213374A JP 2000213374 A JP2000213374 A JP 2000213374A JP 1426999 A JP1426999 A JP 1426999A JP 1426999 A JP1426999 A JP 1426999A JP 2000213374 A JP2000213374 A JP 2000213374A
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JP
Japan
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fuel
gas turbine
temperature
control valve
flow rate
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JP1426999A
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English (en)
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JP3752568B2 (ja
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Yuichi Iwamoto
祐一 岩本
Yoichi Hattori
洋市 服部
Shinichi Hoizumi
真一 保泉
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Engineering Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Engineering Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 交換熱量が大きく、熱交換する流体が少ない
熱交換器に対して、加熱後の燃料温度の急激な変動を抑
制し、制御性を向上させることにある。 【解決手段】 燃料の熱交換器100をバイパスする系統1
03を設置し、加熱される燃料系統101の燃料流量121と、
熱交換器100をバイパスした燃料と熱交換器100で加熱さ
れた燃料の合流後の燃料温度123を検出する。通常は、
熱交換後の燃料温度の信号、燃料流量の信号を燃料温度
制御装置130において演算処理し、給水流量制御弁111の
弁開度を制御する。ガスタービンが負荷遮断した場合、
給水流量調節弁111をT2秒の間給水流量制御弁111を固
有の最小開度α%まで閉し、バイパス流量調節弁113を
T1秒間規定開度β%まで開する。その後T2秒経過す
るまでの間バイパス流量調節弁113を制御し、最終的に
は給水流量調節弁111を制御することによって、燃料温
度123を設定値になるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温流体と低温流
体との間で熱交換を行う熱交換システムに係わり、特
に、ガスタービンプラントの熱交換器において給水を熱
源とし、燃料を加熱するガスタービン燃料加熱システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料加熱器の技術として、従来より、燃
料を加熱し、ガスタービンの効率を上げることが知られ
ている。燃料加熱ガスタービンプラントの一例を図12
に示す。図12は、従来のガスタービン燃料加熱システ
ムを用いたコンバインドサイクルプラントの例である。
ガスタービンは、空気圧縮機3と燃焼器4およびタービ
ン5から構成され、吸気系統12から吸気した空気は、
空気圧縮機3で圧縮され、燃料系統101から燃料を供
給され、燃焼器4で圧縮空気と燃料が混合・燃焼してタ
ービン5で仕事をし、高温の排気ガスとしてガスタービ
ンの外に排出される。排気ガス13は、排熱回収ボイラ
6に導かれ、排熱回収ボイラ給水系統10より給水さ
れ、蒸発ドラム7で蒸気を発生する。発生した蒸気は蒸
気系統11で蒸気タービンに導かれ、ガスタービンとと
もに発電機1を回転させ、電気出力を発生する。蒸気タ
ービン2で仕事をした蒸気は復水器8に回収され、排熱
回収ボイラ給水系統10より再び排熱回収ボイラ10に
供給される。燃料を加熱する熱交換器100は、空気圧
縮機3、燃焼器4およびタービン5から構成されるガス
タービンに燃料を供給する燃料系統101上の燃焼器4
の前に設置される。熱交換器100には燃料加熱システ
ム給水系統102を設置し、排熱回収ボイラ給水系統1
0の排熱回収ボイラ6で予熱された高温水を抽出し、こ
の高温水を熱源として燃料を加熱する。ガスタービンの
燃料を加熱した後の水は復水器8に回収される。また、
燃料加熱ガスタービンプラントについて、特開平8−3
5435号公報に記載があり、燃料を加熱し、ガスター
ビンの効率を上げることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術は、
交換熱量が大きく、熱交換する流体の流量が少ない熱交
換器の場合、伝熱面積が大きくなり、熱交換器の熱容量
が大きくなるために、熱交換器内部での高温流体と低温
流体の流速が下がり、燃料温度の制御性が悪くなる、と
いう問題があった。特に、負荷急変、負荷遮断により燃
料流量が急激に低下した場合には、熱交換器の熱容量が
大きいため、燃料温度が急激に上昇する等の制御上の問
題があった。例えば、従来の燃料加熱システムでは、図
9に示すように、負荷遮断時のように燃料流量が急激に
低下する場合は、図11の実線で示すように、給水流量
が大きく変動し、図10の実線で示すように、燃料温度
は急激に変動して燃料温度の変動のピーク値はガスター
ビンによって決定する許容変動範囲を超えてしまってい
た。
【0004】本発明の課題は、交換熱量が大きく、熱交
換する流体が少ない熱交換器に対して、加熱後の燃料温
度の急激な変動を抑制し、制御性を向上させるガスター
ビン燃料加熱システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、燃料系統に熱交換器をバイパスする燃料バイパス系
統を設置し、燃料バイパス系統にバイパス流量調節弁を
設けると共に、熱交換器の給水系統に給水流量調節弁を
設け、バイパス流量調節弁と給水流量調節弁を制御し、
熱交換後の燃料温度を制御する燃料温度制御装置を設
け、ガスタービンまたはコンバインドサイクルの負荷が
遮断された場合、負荷が急激に低下した場合または燃料
系統の燃料流量が急激に低下した場合に、バイパス流量
調節弁を予め設定された時間強制的に開し、給水流量調
節弁を予め設定された規定開度まで強制的に閉し、その
後予め設定された時間バイパス流量調節弁を制御して加
熱後の燃料温度を制御する。また、熱交換器入口で合流
する温度の異なる複数の給水系統を設置し、熱交換器入
口の給水温度を制御する給水温度調節弁を各々に設ける
と共に、熱交換器出口の給水系統に給水流量調節弁を設
け、給水流量調節弁と給水温度調節弁を独立に制御し、
熱交換後の燃料温度を制御する燃料温度制御装置を設
け、ガスタービンまたはコンバインドサイクルの負荷が
遮断された場合、負荷が急激に低下した場合または燃料
系統の燃料流量が急激に低下した場合に、複数の給水系
統に設けた給水温度調節弁をそれぞれ予め設定された時
間、予め設定された規定開度に制御し、その後それぞれ
給水温度調節弁を制御することによって、熱交換後の燃
料温度を予め設定された温度に制御する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施形態を
図面を用いて具体的に説明する。図1は、本発明の一実
施形態によるガスタービン燃料加熱システムを示す。図
1において、図12と同一符号は同一対称であり、熱交
換器100は燃料を加熱し、ガスタービン燃料系統10
1はガスタービンに燃料を供給し、燃料加熱システム給
水系統102は排熱回収ボイラ6(図12)で予熱され
た高温水を抽出し、この高温水を熱源として燃料を加熱
する。熱交換器100の入口側に燃料流量検出器121
を設置し、燃料流量を検出する。燃料系統101の熱交
換器100をバイパスする燃料バイパス系統103を設
ける。燃料バイパス系統103の燃料と熱交換器100
で加熱された燃料との合流点に燃料温度検出器123を
設置し、合流後の燃料温度を検出する。燃料流量検出器
121で検出された燃料流量と、燃料温度検出器123
で検出された燃料温度信号と、ガスタービンの負荷遮断
の信号141、負荷急変の信号142とを燃料温度制御
装置130に入力し、演算処理して、熱交換器100の
後に設置した給水流量制御弁111の弁開度およびバイ
パス系統103に設置したバイパス流量調節弁113を
制御する。
【0007】図2は、本実施形態の燃料温度制御装置1
30の詳細構成であり、図1の系統の制御方法の具体的
な例として、通常のガスタービンまたはコンバインドサ
イクルの負荷変化、負荷遮断、ガスタービンまたはコン
バインドサイクルの負荷が急激に低下した場合(負荷急
変)および燃料流量が急激に低下した場合について、説
明する。通常のガスタービンの負荷変化の場合、ガスタ
ービンの機種によって決定されるガスタービン最大負荷
変化率時の燃料流量変化率を規定値Aとすると、燃料系
統101の燃料流量検出器121で検出された燃料流量
とt秒前の燃料流量とから単位時間当たりの変化率を演
算器155により演算し、演算した変化率が演算器15
6において規定値A以下であり、ガスタービンから負荷
遮断の信号141または負荷急変の信号142が入力さ
れない場合、熱交換後の温度検出器123で検出された
燃料温度と予め設定した温度γ℃を開度演算器(HHは
上限値、LLは下限値)131において比較演算し、発
信された開度信号によって熱交換後の燃料温度が予め設
定した温度γ℃になるように給水流量調節弁111を制
御する。この時、開度演算器135によりバイパス流量
調節弁113は全閉である。
【0008】次に、ガスタービンまたはコンバインドサ
イクルにおいて負荷遮断が行われた場合、燃料温度制御
装置130は負荷遮断141の信号を受信し、図3に示
すように、開度演算器133は給水流量調節弁111を
最小開度α%まで閉し、開度演算器135は燃料側のバ
イパス流量調節弁113に対する全閉信号を解除し、開
度演算器134はバイパス流量調節弁113を規定開度
β%まで開するようにバイパス流量調節弁113に対し
て開度信号を発する。また、負荷遮断の信号141を受
信したと同時にタイマー136、137、138が作動
する。タイマー137は作動後T1秒時間が経過した
後、開度演算器134のバイパス流量調節弁113に対
する規定開度β%の信号を解除する。規定開度β%の信
号が解除された後、開度演算器(HHは上限値、LLは
下限値)132において温度検出器123で検出された
燃料温度と予め設定した温度γ℃を比較演算し、発信さ
れた開度信号によってバイパス流量調節弁113は設定
温度γ℃になるように燃料温度を制御する。タイマー1
36はT2秒の後、給水流量調節弁111に対する最小
開度α%の信号を解除し、給水流量調節弁111は開度
演算器131による制御に戻る。開度演算器138はタ
イマー138がT2秒経過後、再びバイパス流量調節弁
113を全閉状態に制御する。負荷急変の場合も、燃料
温度制御装置130は負荷遮断142の信号を受信し、
図2に示すように、負荷遮断の場合と同様の制御が行わ
れる。
【0009】ここで、バイパス流量調節弁113を開し
ている時間T1秒は、個々の熱交換器の容量によって決
定される値であり、熱交換後の燃料温度の変動のピーク
値を許容範囲内に抑えられる時間である。開度β%は、
ガスタービンまたはプラントの負荷遮断が起こる直前の
ガスタービン負荷からなる関数であり、ガスタービンの
負荷が大きければ大きい程、つまり燃料流量が多ければ
多い程βの値は小さくなる。T2秒は、個々の熱交換器
の容量および給水流量調節弁111の容量によって決定
される値であり、バイパス流量調節弁113を制御せず
に給水流量調節弁111によってのみ燃料温度を制御し
た場合であっても、熱交換後の燃料温度を許容変動範囲
以内に制御が可能となる時間である。開度α%は、個々
の給水流量調節弁固有の値であり、流量制御が可能な最
低限の開度である。
【0010】次に、燃料流量が急激に低下した場合に
は、燃料流量が変化するt秒前の流量と演算器155で
比較し、さらに演算器156で規定値A以下であるかを
比較する。燃料流量の変化率が規定値A以下の場合は通
常の負荷変化であり、流量変化率が規定値A以上の場合
には、負荷遮断の場合と同様の制御が行われる。
【0011】ここで、従来の燃料バイパス系統103が
ない燃料加熱システムの場合を考える。例えば、ガスタ
ービンまたはコンバインドサイクルにおいて負荷遮断が
起こった場合、燃料流量検出器121で検出される燃料
流量121は、図9に示すように、急激に減少し、熱交
換後の燃料温度検出器123で検出される燃料温度は、
図10の実線で示すように、急激に上昇して、燃料温度
制御装置130は給水流量調節弁111を閉し、図11
に示すように、給水流量が減少する。給水流量が減少し
ても、熱交換器100は熱容量が大きいため、給水側か
ら燃料側に熱が伝わり、燃料温度検出器123で検出さ
れる燃料温度は急速に給水温度近傍まで上昇する。一
方、本発明による燃料加熱システムでは、燃料温度が急
速に上昇しても、熱交換器100の後で燃料バイパス系
統103の燃料つまり熱交換前の低温の燃料と混合さ
れ、燃料温度の上昇を図10の点線で示すように抑制す
る。したがって、従来の熱交換システムと比較すると、
燃料温度の変動が抑制され、また、燃料温度の変動が静
定する時間も短縮される効果がある。
【0012】図4は、本発明の他の実施形態を示す。図
1の実施形態と異なる点は、熱源としてそれぞれ異なる
温度を有する給水系統を2系統設置する点である。図4
において、燃料加熱システム給水系統102として、給
水温度調節弁114を設置した給水系統104と、給水
温度調節弁115を設置した給水系統105を設け、給
水系統105は給水系統104より低温の給水を行う。
燃料温度制御装置130は、燃料流量検出器121で検
出された燃料流量と、燃料温度検出器123で検出され
た燃料温度信号と、ガスタービンの負荷遮断の信号14
1、負荷急変の信号142とを入力し、演算処理して、
熱交換器100の後に設置した給水流量制御弁111の
弁開度、給水系統104の給水温度調節弁114および
給水系統105の給水温度調節弁115を制御する。な
お、燃料加熱システム給水系統102として、給水系統
を2つ以上の複数設けてもよいことは云うまでもない。
【0013】図5は、本実施形態の燃料温度制御装置1
30の詳細構成であり、図4の系統の制御方法の具体的
な例として、通常のガスタービンまたはコンバインドサ
イクルの負荷変化、負荷遮断、ガスタービンまたはコン
バインドサイクルの負荷が急激に低下した場合(負荷急
変)および燃料流量が急激に低下した場合について、説
明する。通常の負荷変化の場合は、開度演算器152に
よって給水温度調節弁114を全開制御し、開度演算器
154によって給水温度調節弁115を全閉制御し、図
1の系統の場合と同様の制御を行う。
【0014】次に、ガスタービンまたはコンバインドサ
イクルにおいて負荷遮断が行われた場合、燃料温度制御
装置130は負荷遮断141の信号を受信し、図6に示
すように、開度演算器131は、給水流量調節弁111
の開度を演算し、開度信号を発信するが、開度演算器1
33は、負荷遮断信号141の受信と同時に開度演算器
131の信号を解除し、給水流量調節弁111を最小開
度α%まで閉する。開度演算器152は給水温度調節弁
114を全閉し、開度演算器154は給水温度調節弁1
15を全開する。また、負荷遮断の信号141を受信し
たと同時にタイマー146が作動する。タイマー146
が作動後T1秒経過後は、給水温度調節弁114および
給水温度調節弁115の開度が変化している最中も給水
流量調節弁111のみの制御で燃料温度の制御が可能な
最大の開度変化率で、給水温度調節弁114は全開に、
給水温度調節弁115は全閉に、復帰し、開度演算器1
33の最小開度α%の信号は解除され、通常の給水流量
調節弁111による燃料温度制御に復帰する。負荷急変
の場合も、燃料温度制御装置130は負荷遮断142の
信号を受信し、図5に示すように、負荷遮断の場合と同
様の制御が行われる。
【0015】次に、燃料流量が急激に低下した場合に
は、図1の系統の場合と同様に、燃料流量が変化するt
秒前の流量と演算器155で比較し、さらに演算器15
6で規定値A以下であるかを比較する。燃料流量の変化
率が規定値A以下の場合は通常の負荷変化であり、流量
変化率が規定値A以上の場合には、負荷遮断の場合と同
様の制御が行われる。
【0016】本実施形態では、燃料温度検出器123で
検出される燃料温度は、給水温度以上には上昇しないの
で、燃料温度の上昇幅を抑制し、変動幅を許容変動範囲
内とすることができる。従来の熱交換システムと比較す
ると、図1の実施形態と同様に、燃料温度の変動が抑制
され、燃料温度の変動が静定する時間も短縮される効果
がある。
【0017】図7は、図4の実施形態の他の燃料温度制
御装置130の詳細構成であり、図4の系統の給水温度
調節弁114、115を最適な開度に制御する例であ
る。図5に示す制御方法と異なる点は、図5に示す方法
が給水温度調節弁114、115を全開または全閉のみ
に制御していた点に対し、給水温度調節弁114、11
5をそれぞれ中間開度にも制御する様にした点である。
具体的な例として、ガスタービンにおいて負荷遮断また
は負荷急変が行われた場合および燃料流量が急激に低下
した場合について説明する。負荷遮断が行われた場合、
燃料温度制御装置130は負荷遮断141の信号を受信
し、図8に示すように、開度演算器131は、給水流量
調節弁111の開度を演算し、開度信号を発信するが、
開度演算器133は負荷遮断信号141の受信と同時に
開度演算器131の信号を解除し、給水流量調節弁11
1を最小開度α%まで閉する。開度演算器(HHは上限
値、LLは下限値)151および開度演算器(HHは上
限値、LLは下限値)153はそれぞれ給水温度調節弁
114と給水温度調節弁115の開度を演算し開度信号
を発信するが、開度演算器152は開度演算器151の
信号を解除し、給水温度調節弁114を全閉し、開度演
算器154は開度演算器153の信号を解除し、給水温
度調節弁115を全開する。負荷遮断の信号141を受
信したと同時にタイマー146、147が作動する。タ
イマー146は、作動後T1秒時間が経過した後、開度
演算器152の給水温度調節弁114に対する全閉信号
を解除し、開度演算器154の給水温度調節弁115に
対する全開信号を解除する。T1秒経過後は、開度演算
器133によって、給水流量調節弁111の開度は最小
開度α%に制御されたまま、開度演算器151と開度演
算器153によってそれぞれ給水温度調節弁114と給
水温度調節弁115の開度を演算し、給水温度調節弁1
14と給水温度調節弁115によって燃料温度検出器1
23によって検出される燃料温度を設定値γ℃に制御す
る。ここで、開度演算器152による全閉信号が解除さ
れ、また、開度演算器154による全開信号が解除され
たとしても、条件によっては開度演算器151により給
水温度調節弁114は全閉に、開度演算器153により
給水温度調節弁115は全開を維持するように制御され
る場合もある。タイマー147がT3秒経過後、開度演
算器133は最小開度α%の信号を解除し、開度演算器
131は給水流量調節弁111を制御し、開度演算器1
51は給水温度調節弁114を制御し、開度演算器15
6は給水温度調節弁115を制御して、燃料温度検出器
123によって検出される燃料温度が設定値γ℃になる
ように制御する。この場合、T3は熱交換器100の容
量によって決定される値であり、燃料温度の変動が小さ
くなり、通常の制御に戻すことが可能となる時間であ
る。負荷急変の場合も、燃料温度制御装置130は負荷
遮断142の信号を受信し、図7に示すように、負荷遮
断の場合と同様の制御が行われる。
【0018】次に、燃料流量が急激に低下した場合に
は、図1の系統の場合と同様に、燃料流量が変化するt
秒前の流量と演算器155で比較し、さらに演算器15
6で規定値A以下であるかを比較する。燃料流量の変化
率が規定値A以下の場合は通常の負荷変化であり、流量
変化率が規定値A以上の場合には、負荷遮断の場合と同
様の制御が行われる。
【0019】本実施形態は、この制御方法を採用するこ
とにより、図5に示す制御方法に比べて、通常の制御に
復帰する場合、給水温度調節弁114、115の開度変
化幅が小さいために、燃料温度の変動がさらに小さくな
り、また、燃料温度の変動が静定する時間もさらに短縮
される効果がある。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
燃料系統の熱交換器をバイパスする燃料バイパス系統を
設けることにより、また、熱源として燃料加熱システム
給水系統にそれぞれ異なる温度を有する給水系統を複数
系統設置することにより、ガスタービンが負荷遮断した
場合、負荷が急激に低下した場合または燃料流量が急激
に低下した場合でも、加熱後の燃料温度の急激な変動を
抑制することができ、また、燃料温度の変動が静定する
までの時間も短縮することができる。この結果、交換熱
量が大きく、熱交換する流体が少ない熱交換器に対して
の制御性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるガスタービン燃料加
熱システム
【図2】本発明の一実施形態による燃料温度制御装置の
詳細構成と制御流れ図
【図3】本発明の給水流量調節弁、バイパス流量調節弁
の開度状態説明図
【図4】本発明の他の実施形態
【図5】本発明の他の実施形態による燃料温度制御装置
の詳細構成と制御流れ図
【図6】本発明の給水流量調節弁、給水温度調節弁の開
度状態説明図
【図7】本発明の他の実施形態による他の燃料温度制御
装置の詳細構成と制御流れ図
【図8】本発明の給水流量調節弁、給水温度調節弁の開
度状態説明図
【図9】時間に対する燃料流量の変化を示す図
【図10】時間に対する燃料温度の変化を示す図
【図11】時間に対する給水流量の変化を示す図
【図12】従来の燃料加熱ガスタービンプラントの概略
系統図
【符号の説明】
1…発電機、2…蒸気タービン、3…空気圧縮機、4…
燃焼器、5…ガスタービン、6排熱回収ボイラ、7…蒸
発ドラム、8…復水器、9…燃料加熱システム、10…
排熱回収ボイラ給水系統、11…蒸気系統、12…ガス
タービン吸気系統、13…排ガス系統、100…熱交換
器、101…ガスタービン燃料系統、102…燃料加熱
システム給水系統、103…熱交換器バイパス系統、1
11…給水流量調節弁、113…バイパス流量調節弁、
114、115…給水温度調節弁、121…燃料流量検
出器、123…燃料温度検出器、130…燃料温度制御
装置、131、132、133、134、135、15
1、152、153、154、…開度演算器、155、
156…演算器、136、137、138、146、1
47…タイマー、141…負荷遮断信号、142…負荷
急変信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 洋市 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 保泉 真一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 Fターム(参考) 3G081 BA01 BA16 BB00 BC07 BD00 DA22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンと、前記ガスタービンの排
    気ガスで蒸気を発生する排熱回収ボイラと、前記ガスタ
    ービンに供給する燃料系統の燃料を加熱する熱交換器
    と、前記熱交換器の熱源として前記排熱回収ボイラの発
    生蒸気を前記熱交換器の給水系統として利用するガスタ
    ービン燃料加熱システムにおいて、前記熱交換器をバイ
    パスする燃料バイパス系統を設置し、前記熱交換器によ
    って加熱された後の燃料系統と燃料バイパス系統との合
    流後の燃料温度と、前記燃料系統の燃料流量と、前記ガ
    スタービンの負荷信号を入力して演算処理する燃料温度
    制御装置を設け、前記燃料温度制御装置からの信号に基
    づいて前記燃料バイパス系統に設けたバイパス流量調節
    弁および前記給水系統に設けた給水流量調節弁の開度を
    制御し、熱交換後の燃料温度を予め設定された設定温度
    に制御することを特徴とするガスタービン燃料加熱シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ガスタービンまたは
    コンバインドサイクルの負荷が遮断された場合、負荷が
    急激に低下した場合または燃料系統の燃料流量が急激に
    低下した場合に、前記バイパス流量調節弁を予め設定さ
    れた時間強制的に開し、前記給水流量調節弁を予め設定
    された規定開度まで強制的に閉し、その後予め設定され
    た時間前記バイパス流量調節弁を制御して加熱後の燃料
    温度を制御することを特徴とするガスタービン燃料加熱
    システム。
  3. 【請求項3】 ガスタービンと、前記ガスタービンの排
    気ガスで蒸気を発生する排熱回収ボイラと、前記ガスタ
    ービンに供給する燃料系統の燃料を加熱する熱交換器
    と、前記熱交換器の熱源として前記排熱回収ボイラの発
    生蒸気を前記熱交換器の給水系統として利用するガスタ
    ービン燃料加熱システムにおいて、前記熱交換器の給水
    系統として、前記熱交換器入口で合流するそれぞれ異な
    る温度を有する給水系統を複数設置し、前記熱交換器に
    よって加熱された後の燃料温度と、前記燃料系統の燃料
    流量と、前記ガスタービンの負荷信号を入力して演算処
    理する燃料温度制御装置を設け、前記燃料温度制御装置
    からの信号に基づいて前記熱交換器出口の前記給水系統
    に設けた給水流量調節弁の開度に加えて前記複数の給水
    系統にそれぞれ設けた給水温度調節弁の開度を独立に制
    御し、熱交換後の燃料温度を予め設定された設定温度に
    制御することを特徴とするガスタービン燃料加熱システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、ガスタービンまたは
    コンバインドサイクルの負荷が遮断された場合、負荷が
    急激に低下した場合または燃料系統の燃料流量が急激に
    低下した場合に、前記複数の給水系統に設けた給水温度
    調節弁をそれぞれ予め設定された時間、予め設定された
    規定開度に制御し、その後それぞれ前記給水温度調節弁
    を制御することによって、熱交換後の燃料温度を予め設
    定された温度に制御することを特徴とするガスタービン
    燃料加熱システム。
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