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JP2000212264A - 芳香族ポリエステルの製造法 - Google Patents

芳香族ポリエステルの製造法

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Publication number
JP2000212264A
JP2000212264A JP11013196A JP1319699A JP2000212264A JP 2000212264 A JP2000212264 A JP 2000212264A JP 11013196 A JP11013196 A JP 11013196A JP 1319699 A JP1319699 A JP 1319699A JP 2000212264 A JP2000212264 A JP 2000212264A
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acid
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low
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一雄 早津
Koichi Mizumoto
孝一 水本
Hiroshi Harada
博史 原田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/78Preparation processes
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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    • C08G63/02Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/60Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from the reaction of a mixture of hydroxy carboxylic acids, polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/605Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from the reaction of a mixture of hydroxy carboxylic acids, polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds the hydroxy and carboxylic groups being bound to aromatic rings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縮重合による芳香族ポリエス
テルの製造法において、低分子化合物が分縮器等に付着
することを防止することにより、芳香族ポリエステルの
製品得量の向上および製品品質の安定化し得る、工業生
産上有利な芳香族ポリエステルの製造法を提供する。 【解決手段】 芳香族ポリエステルの原料モ
ノマー類を無水酢酸によりアセチル化した反応生成物を
用いて、縮重合槽から低沸分を留出させる芳香族ポリエ
ステルの製造法において、縮重合槽に分縮器を設置し、
分縮器から留出する低沸分が理論回収量の50%になる
時点から90%になる時点までの間、分縮器から留出す
る低沸分の温度を80〜150℃に制御することを特徴
とする芳香族ポリエステルの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縮重合による芳香
族ポリエステルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステルは、一般的には芳香
族ヒドロキシカルボン酸類、芳香族ジカルボン酸類およ
び芳香族ジオール等から選ばれる原料モノマー類を無水
酢酸によりアセチル化反応した後、縮重合させることに
より得られることが知られている。しかしながら、この
方法では、アセチル化反応および縮重合により副生する
酢酸等の低沸分を留去する際に、原料モノマー類および
アセチル化されたモノマー類等の低分子化合物が留出配
管に付着したり、あるいは回収された低沸分中に低分子
化合物が混入するといった問題があり、結果として、製
品の芳香族ポリエステルの得量が低下したり、仕込み時
のモノマー組成比通りの製品が得られないため、製品の
品質が安定しない、といった問題もあった。上記問題を
解決するために、低沸分を冷却する凝縮器の前に窒素ガ
スを冷媒とした分縮器を設置することにより、低沸分を
還流させながら、配管等に付着した低分子化合物を洗浄
・回収する方法が提案されている(特開平5−2713
98)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが分縮器の冷媒として窒素ガスを流し、低沸分を還
流させたところ、縮重合の進行とともに還流量が変動す
るためか、分縮器に低分子化合物等が付着し、分縮器を
閉塞する場合があり、工業的な製造法としては、必ずし
も十分ではなかった。本発明の目的は、縮重合による芳
香族ポリエステルの製造法において、低分子化合物が分
縮器等に付着することを防止することにより、芳香族ポ
リエステルの製品得量の向上および製品品質の安定化し
得る、工業生産上有利な芳香族ポリエステルの製造法を
提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】本発明者らは上記問題について鋭意検討し
た結果、縮重合槽より回収される低沸分の量が特定量の
間、分縮器より留出する低沸分を特定温度に制御するこ
とにより、低分子化合物等の分縮器への付着を防止し得
ることを見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、芳香族ポリエステル
の原料モノマー類を無水酢酸によりアセチル化した反応
生成物を用いて、縮重合槽から低沸分を留出させる芳香
族ポリエステルの製造法において、縮重合槽に分縮器を
設置し、分縮器から留出する低沸分が理論回収量の50
%になる時点から90%になる時点までの間、分縮器か
ら留出する低沸分の温度を80〜150℃に制御するこ
とを特徴とする芳香族ポリエステルの製造法を提供する
ものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用される芳香族ポリエステルの原料モノマー類として
は、例えば、芳香族ヒドロキシカルボン酸類、芳香族ジ
カルボン酸類および芳香族ジオール等のモノマー類が挙
げられる。
【0007】本発明で一般的に用いられる芳香族ヒドロ
キシカルボン酸類としては、例えば下記一般式 HO−X−CO−O−R1 [式中、R1は水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭
素数6〜16のアリール基を表し、Xは、2価の芳香族
基を表す。]で表されるものが挙げられる。中でも、X
が下記式(1)〜(3)から選ばれる少なくとも1種類
の2価の芳香族基であることが好ましい。また、これら
の芳香族基にアルキル、アリール、アルコキシまたはハ
ロゲン基等が置換してもよい。
【0008】上記芳香族ヒドロキシカルボン酸類として
は具体的には、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキ
シ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、
p−ヒドロキシ安息香酸フェニル、 p−ヒドロキシ安
息香酸ベンジル、p−(4−ヒドロキシフェニル)安息
香酸、 p−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸メチ
ル、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ
−6−ナフトエ酸メチルおよび2−ヒドロキシ−6−ナ
フトエ酸フェニル等が例示される。中でもp−ヒドロキ
シ安息香酸および2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸等が
好適である。
【0009】また、本発明で一般的に用いられる芳香族
ジカルボン酸類としては、例えば下記一般式 R2−O−CO−Y−CO−O−R2 [式中、R2は水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭
素数6〜16のアリール基を表し、Yは、2価の芳香族
基を表す。]で表されるものが挙げられる。中でも、Y
が下記式(4)〜(8)から選ばれる少なくとも1種類
の2価の芳香族基であることが好ましい。また、これら
の芳香族基にアルキル、アリール、アルコキシまたはハ
ロゲン基等が置換してもよい。 [Aは単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキル基、カル
ボニル基またはスルホニル基を表す]
【0010】上記芳香族ジカルボン酸類としては、具体
的には、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4'−ジカ
ルボキシジフェニル、1,2−ビス(4−カルボキシフ
ェノキシ)エタン、2,5−ジカルボキシナフタレン、
2,6−ジカルボキシナフタレン、1,4−ジカルボキ
シナフタレン、1,5−ジカルボキシナフタレン、テレ
フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル
酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニル、4,4’−ジ
メトキシカルボニルジフェニル、2,6−ジメトキシカ
ルボニルナフタレン、1,4−ジクロロカルボニルナフ
タレンおよび1,5−ジフェノキシカルボニルナフタレ
ン等が例示される。中でも、テレフタル酸、イソフタル
酸および2,6−ジカルボキシナフタレン等が好適であ
る。
【0011】本発明で一般的に用いられる芳香族ジオー
ルとしては、例えば下記一般式 HO−Z−OH [式中、Zは、2価の芳香族基を表す。]で表されるも
のが挙げられる。中でも、Zが下記式(9)〜(12)
から選ばれる少なくとも1種類の2価の芳香族基である
ことが好ましい。また、これらの芳香族基にアルキル、
アリール、アルコキシまたはハロゲン基等が置換しても
よい。 [Aは単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキル基、カル
ボニル基またはスルホニル基を表す]
【0012】上記芳香族ジオールとしては、具体的に
は、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、4,4’
−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエタン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2’−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィド、2,6−ジヒドロキシナフタ
レンおよび1,5−ジヒドロキシナフタレン等が例示さ
れる。中でも、ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−
ジヒドロキシジフェニル、2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンおよび4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン等が好適である。
【0013】本発明で用いられる芳香族ヒドロキシカル
ボン酸類、芳香族ジカルボン酸類および芳香族ジオール
の使用比率は特に限定されないが、芳香族ヒドロキシカ
ルボン酸類、芳香族ジカルボン酸類および芳香族ジオー
ルの合計100モル%に対して、通常、芳香族ヒドロキ
シカルボン酸類が30〜80モル%程度、芳香族ジカル
ボン酸類が35〜10モル%程度、芳香族ジオールが3
5〜10モル%程度から選ばれる範囲である。
【0014】本発明の縮重合では、予めアセチル化され
た原料モノマー類を使用しても良いが、通常、無水酢酸
と原料モノマー類の水酸基とが反応して得られるアセチ
ル化した反応生成物を縮重合に使用する。アセチル化反
応における温度および圧力は、アセチル化反応溶液が還
流する条件ならば特に限定されないが、通常、常圧下、
約140〜150℃程度で実施される。該反応温度が還
流する温度に達しなければ、反応時間が長くなる傾向に
ある。また、アセチル化反応は、還流が開始されてか
ら、約1〜5時間程度実施される。アセチル化した反応
生成物とは、上記アセチル化反応終了後の溶液を表し、
通常、未反応原料モノマー類、アセチル化された原料モ
ノマー類、酢酸および未反応の無水酢酸等が含まれる溶
液である。
【0015】アセチル化した反応生成物は、通常、縮重
合槽に移送され、縮重合が実施される。なお、縮重合槽
とアセチル化反応槽は同一槽を用いてもよい。本発明で
実施される縮重合は、通常、低沸分を留出させながら、
常圧下、徐々に縮重合槽の熱媒を270〜350℃程度
まで昇温させ、引き続き同温度程度を維持したまま、0
〜5時間程度保温する。縮重合槽の熱媒の最終到達温度
が270℃未満で維持されると縮重合が遅くなる傾向に
あり、350℃を超えて維持されると、得られた芳香族
ポリエステルの分解などの副反応が生じる傾向にある。
【0016】縮重合槽から留去される低沸分には、低分
子化合物、酢酸および未反応の無水酢酸等が挙げられる
が、もちろん、縮重合反応によって生じる酢酸、水、ア
ルコールおよびフェノール等も含まれていてよい。この
中で低分子化合物とは、具体的には芳香族カルボン酸類
等の原料モノマー類およびアセチル化されたモノマー類
等の芳香族ポリエステルの構成成分である。上記低分子
化合物が縮重合槽から大量に留去されると、目的の芳香
族ポリエステルの得量が低下したり、原料モノマー類の
仕込組成比の製品が得られないため、製品の品質が安定
化しない、等の問題があり、好ましくない。
【0017】本発明で使用される分縮器は、縮重合槽と
低沸分を冷却する凝縮器との間に設置される。低沸分の
大半は、該分縮器を経由して凝縮器にて冷却・凝縮され
て縮重合槽外に回収されるが、低沸分の中の低分子化合
物は、ほとんど分縮器で凝縮されて縮重合槽に回収され
る。低沸分の理論回収量に対して、凝縮器において冷却
・回収された低沸分(以下、回収低沸分という)の回収
量が、約50重量%になる時点から90重量%程度にな
るまでの間、分縮器から凝縮器へと留出する低沸分の温
度(以下、留出温度という)を、約80℃〜150℃程
度、好ましくは100〜150℃の温度範囲に制御する
ことが好ましい。ここで理論回収量とは、原料モノマー
類の水酸基がすべてアセチル化され、続いてこのアセチ
ル基がすべて縮重合されたと仮定して得られる酢酸重
量、未反応の無水酢酸重量および原料モノマー類のエス
テル基がすべて縮重合されたと仮定して得られるアルコ
ール、フェノール等の重量の合計を表す。回収低沸分と
は、低沸分が縮重合槽から留出して凝縮器にて冷却・回
収された酢酸等の重量を表す。
【0018】回収低沸分が、理論回収量に対して約50
重量%程度に達しない時には、留出温度が上記温度範囲
程度に制御しなくても分縮器における低沸分の還流量が
多く、低分子化合物は付着することなく縮重合槽に回収
され、かつ低分子化合物が回収低沸分に同伴留出するこ
とも殆どない。もちろん、理論回収量に対して約50重
量%程度に達しない場合に、留出温度を上記温度範囲程
度に制御してもよい。回収低沸分が、理論回収量に対し
て約90重量%程度を超える時点では、低分子化合物等
は、ほとんど縮重合しており、付着および同伴留出等は
殆ど発生しない。ちなみに、この時、縮重合槽から留出
する低沸分量が少ないことから留出温度は低下する傾向
にある。なお、回収低沸分が理論回収量に対して約90
%程度を超えた時点から、酢酸を十分留去するために、
縮重合槽での昇温および保温等を減圧下で実施してもよ
い。
【0019】回収低沸分が、理論回収量に対して約50
%程度の時点から約90%程度になる時点までの間に、
留出温度が、約80℃程度に達しなければ、低分子化合
物等が分縮器に付着する量が多くなる傾向にあり好まし
くなく、留出温度が、約150℃程度を超えるならば、
低分子化合物が分縮器で回収されることなく回収低沸分
に同伴留出したり、あるいは低分子化合物等が分縮器お
よび凝縮器等に付着するため、好ましくない。
【0020】留出温度を上記温度範囲に制御するために
は、通常、分縮器の冷媒を約80〜150℃程度、好ま
しくは100〜150℃、とりわけ好ましくは110〜
130℃の温度範囲に制御する。分縮器の冷媒温度が約
80〜150℃程度に制御されなければ、上記留出温度
を目的の温度範囲に制御することが困難となる傾向にあ
る。
【0021】縮重合槽およびその翼の形状は公知のもの
を使用すれば良く、具体的には、縦型の撹拌槽などの場
合、多段のパドル翼、タービン翼、ダブルヘリカム翼、
錨形翼、櫛形翼等が用いられる。縮重合の反応速度を増
大させるために触媒を使用しても良い。触媒としては、
例えば、金属酸化物、有機金属塩等が挙げられる。具体
的には、ゲルマニウム、スズ、チタン、アンチモン、コ
バルトまたはマンガン等の酸化物、酢酸塩、シュウ酸塩
等が例示される。
【0022】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。 (低沸分の測定方法) 高速液体クロマトグラフィー法:ウォ−タ−ズ社製600E
マルチソルベント送液システムにより、移動相としてメ
タノール/酢酸(体積比が1000/5)および水/酢酸(体
積比が1000/5)を使用し、低圧グラジエント法により測
定した。使用したカラムは、内径6.0mm、長さ15cmのオ
クタデシルシリル(ODS)カラムである。定量計算は絶
対検量線法によって測定した。
【0023】(実施例1) (アセチル化反応)水冷されたリービッヒ冷却管、温度
計、窒素導入管、および、錨型攪拌翼を備え付けたフラ
スコに、p-ヒドロキシ安息香酸773重量部(5.60 mol
比、以下 POBという)、4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニル347重量部(1.87 mol比、以下 DOD という)、テレ
フタル酸 232 部(1.40 mol比、以下 TPA という)、イ
ソフタル酸 78重量部(0.47 mol比、以下 IPA とい
う)、および、無水酢酸 1000重量部(9.80 mol比、以
下Ac2O という)を仕込み、窒素雰囲気下、内容液を攪
拌しつつ液温が145℃にて還流するまで昇温し、還流
状態にて3時間撹拌することにより、アセチル化反応生
成物を得た。
【0024】(縮重合)次いで、上記冷却管を、119
℃に温度調節された冷媒が流れている分縮器(蛇管式冷
却管)に付け替え、さらに該分縮器に水冷された凝縮器
(リービッヒ冷却管)を接続した。次に、フラスコを1
℃/分の割合で加熱して320℃まで昇温し、同温度で
60分間攪拌を続け縮重合を終了した。留出する低沸分
は分縮器を経由して凝縮器にて冷却することにより、11
65重量部(理論回収量に対して99.5%)回収され
た。回収低沸分量が584重量部(理論回収量に対して5
0%)の時点から1052重量部(理論回収量に対して90
%)の時点までの間、分縮器の冷媒は約119℃に加熱
され、留出温度は108〜145℃の間に制御された。
この間、分縮器および凝縮器への付着物は認められなか
った。また留出温度は、回収低沸分量が855重量部(理
論回収量に対して73%)になった時点で145℃に達
したが、それ以降は順次低下し、縮重合終了時には50
℃まで低下した。縮重合終了後、分縮器および凝縮器を
はずして確認したが、付着物は認められなかった。回収
低沸分には、アセチル化された4,4’−ジアセトキシ
ジフェニル(以下DOD-Acという)が2.6重量部(芳香族ポ
リエステルの理論得量 1263 部に対して0.21 %)含まれ
ており、それ以外のモノマー類等は検出されなかった。
【0025】(実施例1〜2、比較例1〜3)表1に記
載された条件以外は、実施例1に準じて実施した結果を
表1にまとめた。ここで、回収低沸分が、理論量の50
%の時点から90%になる時点までの間における分縮器
出口温度を、留出温度として示した。ただし、比較例3
は凝縮器入口温度を示す。また低分子化合物等の分縮器
付着については、目視による結果を分縮器付着度として
示した。 ○:ほとんど付着していない。 ×:低沸分の回収は継続しているが、分縮器に低分子化
合物が付着した。 ××:分縮器が閉塞し、低沸分が回収されなくなった。
分縮器付着が認められた場合は、理論回収量に対するそ
の時点までの低沸分回収量を付着時低沸分回収率(重量
%)として示した。また、回収低沸分中の低分子化合物
の含有量(重量部)および芳香族ポリエステルの理論得
量に対する重量比率(%)についても示した。比較例1
では、回収低沸分が理論量の84%回収された時点で分縮
器が閉塞し、低沸分が回収されなくなったので、この時
点で縮重合を停止した。
【0026】
【表1】 1)分縮器を設置していない。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、芳香族ポリエステルの
製造における、分縮器等への低分子化合物等の付着を防
止し得、芳香族ポリエステルの製品得量の向上および製
品品質の安定化をなし得るので、本発明は、工業的規模
における芳香族ポリエステルの製造法として有利とな
る。
フロントページの続き (72)発明者 原田 博史 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4J029 AA05 AA06 AB01 AB04 AC02 BB04A BB05A BB09A BB12A BB13A BC05A BE05A BF14A BH02 CB05A CB06A CB11A CB12A CC05A CC06A DB13 EB04A EB08 EC05A KA02 KJ01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリエステルの原料モノマー類を無
    水酢酸によりアセチル化した反応生成物を用いて、縮重
    合槽から低沸分を留出させる芳香族ポリエステルの製造
    法において、縮重合槽に分縮器を設置し、分縮器から留
    出する低沸分が理論回収量の50%になる時点から90
    %になる時点までの間、分縮器から留出する低沸分の温
    度を80〜150℃に制御することを特徴とする芳香族
    ポリエステルの製造法。
  2. 【請求項2】分縮器の冷媒が80℃〜150℃の温度で
    あることを特徴とする請求項1記載の芳香族ポリエステ
    ルの製造法。
  3. 【請求項3】芳香族ポリエステルの原料モノマー類が、
    芳香族ヒドロキシカルボン酸類、芳香族ジカルボン酸類
    および芳香族ジオールであることを特徴とする請求項1
    〜2記載の芳香族ポリエステルの製造法。
  4. 【請求項4】芳香族ヒドロキシカルボン酸類、芳香族ジ
    カルボン酸類および芳香族ジオールの使用量が下記比率
    であることを特徴とする請求項3記載の芳香族ポリエス
    テルの製造法。 芳香族ヒドロキシカルボン酸:30〜80モル% 芳香族ジカルボン酸類:35〜10モル% 芳香族ジオール:35〜10モル% ただし、芳香族ヒドロキシカルボン酸類、芳香族ジカル
    ボン酸類および芳香族ジオールの合計は100モル%で
    ある。
  5. 【請求項5】芳香族ヒドロキシカルボン酸類が下記一般
    式 HO−X−CO−O−R1 [式中、R1は水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭
    素数6〜16のアリール基を表し、Xは、2価の芳香族
    基を表す。]で表されることを特徴とする請求項3〜4
    記載の芳香族ポリエステルの製造法。
  6. 【請求項6】Xが下記式(1)〜(3)から選ばれる少
    なくとも1種類の2価の芳香族基であることを特徴とす
    る請求項3〜5記載の芳香族ポリエステルの製造法。
  7. 【請求項7】芳香族ヒドロキシカルボン酸類が、p−ヒ
    ドロキシ安息香酸および/または2−ヒドロキシ−6−
    ナフトエ酸であることを特徴とする請求項3〜6記載の
    芳香族ポリエステルの製造法。
  8. 【請求項8】芳香族ジカルボン酸類が下記一般式 R2−O−CO−Y−CO−O−R2 [式中、R2は水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭
    素数6〜16のアリール基を表し、Yは、2価の芳香族
    基を表す。]で表されることを特徴とする請求項3〜7
    記載の芳香族ポリエステルの製造法。
  9. 【請求項9】Yが下記式(4)〜(8)から選ばれる少
    なくとも1種類の2価の芳香族基であることを特徴とす
    る請求項3〜8記載の芳香族ポリエステルの製造法。 [Aは単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキル基、カル
    ボニル基またはスルホニル基を表す]
  10. 【請求項10】芳香族ジカルボン酸類が、テレフタル
    酸、イソフタル酸および2,6−ジカルボキシナフタレ
    ンから選ばれる少なくとも1種類の芳香族ジカルボン酸
    類であることを特徴とする請求項3〜9記載の芳香族ポ
    リエステルの製造法。
  11. 【請求項11】芳香族ジオールが下記一般式 HO−Z−OH [式中、Zは、2価の芳香族基を表す。]で表されること
    を特徴とする請求項3〜10記載の芳香族ポリエステル
    の製造法。
  12. 【請求項12】Zが下記式(9)〜(12)から選ばれ
    る少なくとも1種類の2価の芳香族基であることを特徴
    とする請求項3〜11記載の芳香族ポリエステルの製造
    法。 [Aは単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキル基、カル
    ボニル基またはスルホニル基を表す]
  13. 【請求項13】芳香族ジオールが、ヒドロキノン、レゾ
    ルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2’
    −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,
    4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンから選ばれる少
    なくとも1種類の芳香族ジオールであることを特徴とす
    る請求項3〜12記載の芳香族ポリエステルの製造法。
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