JP2000266702A - 蛍光x線分析装置 - Google Patents
蛍光x線分析装置Info
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- G21K1/02—Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diaphragms, collimators
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
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- G01N23/00—Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 蛍光X線分析装置において、試料が微小な結
晶の混合物であっても回折X線が除去出来るようにす
る。 【解決手段】 試料とX線検出器の間のX線通路中に、
X線光束のうち平行成分だけを検出できる移動可能なコ
リメータ機構を設け、同一試料に対してコリメータ機構
を挿入した場合と挿入しない場合のスペクトルを各々測
定するようにした
晶の混合物であっても回折X線が除去出来るようにす
る。 【解決手段】 試料とX線検出器の間のX線通路中に、
X線光束のうち平行成分だけを検出できる移動可能なコ
リメータ機構を設け、同一試料に対してコリメータ機構
を挿入した場合と挿入しない場合のスペクトルを各々測
定するようにした
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料にX線を照射
した時に試料より二次的に発生するX線を検出して元素
分析を行う蛍光X線分析装置に関する。
した時に試料より二次的に発生するX線を検出して元素
分析を行う蛍光X線分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析装置では、X線源から射出
された一次X線を試料に照射し、試料から発生する蛍光
X線を検出し、そのエネルギー対強度の情報であるスペ
クトルを取得して、試料の定性・定量分析をを行ってい
る。このとき、結晶性を有する試料や展延したような試
料からは蛍光X線のほかに回折X線が発生して、スペク
トルに妨害ピークとして現れ、定性・定量分析の障害と
なるためこれを除去する方策としては、試料の回転機構
が従来用いられていた。
された一次X線を試料に照射し、試料から発生する蛍光
X線を検出し、そのエネルギー対強度の情報であるスペ
クトルを取得して、試料の定性・定量分析をを行ってい
る。このとき、結晶性を有する試料や展延したような試
料からは蛍光X線のほかに回折X線が発生して、スペク
トルに妨害ピークとして現れ、定性・定量分析の障害と
なるためこれを除去する方策としては、試料の回転機構
が従来用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、回折X線の除
去に試料回転が効果を持つのは、試料の結晶方位が比較
的そろっている場合に限定され、微小な結晶の混合物の
ように結晶面がランダムな試料の場合は回折X線が除去
できないという課題があった。
去に試料回転が効果を持つのは、試料の結晶方位が比較
的そろっている場合に限定され、微小な結晶の混合物の
ように結晶面がランダムな試料の場合は回折X線が除去
できないという課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、試料とX線検出器の間のX線通路中に、
X線光束のうち平行成分だけを検出できる移動可能なコ
リメータ機構を設け、同一試料に対してコリメータ機構
を挿入した場合と挿入しない場合のスペクトルを各々測
定するようにした。このとき、コリメータ機構を挿入す
ると、一次X線の光束の中心線と試料面との交点(これ
を一次X線の照射中心という)とX線検出器の検出領域
中心とを結ぶ線と、試料面とのなす角度(これを取り出
し角という)がそろった二次X線のみが検出器に到達す
るようになる。また、コリメータ機構を挿入しない場合
は、一定の幅を持った取り出し角の二次X線を検出する
ことになるため、結果として各々のスペクトル上に現れ
る回折X線のピークの幅が変化する。一方、蛍光X線の
ピークの幅は取出し角の影響を受けないので、取得した
2つのスペクトルを観察することにより、回折X線によ
るピークと蛍光X線によるピークを判別することができ
る。そこで、回折X線ピークの幅がより小さく、蛍光X
線ピークに対する妨害が少ないコリメータ機構を挿入し
たときのスペクトルを分析することにより、あるいは取
得した2つのスペクトルに対する簡単な演算処理にて回
折X線ピークを除去することにより、回折X線による干
渉に影響を受けない定性・定量分析を可能とした。
に、本発明は、試料とX線検出器の間のX線通路中に、
X線光束のうち平行成分だけを検出できる移動可能なコ
リメータ機構を設け、同一試料に対してコリメータ機構
を挿入した場合と挿入しない場合のスペクトルを各々測
定するようにした。このとき、コリメータ機構を挿入す
ると、一次X線の光束の中心線と試料面との交点(これ
を一次X線の照射中心という)とX線検出器の検出領域
中心とを結ぶ線と、試料面とのなす角度(これを取り出
し角という)がそろった二次X線のみが検出器に到達す
るようになる。また、コリメータ機構を挿入しない場合
は、一定の幅を持った取り出し角の二次X線を検出する
ことになるため、結果として各々のスペクトル上に現れ
る回折X線のピークの幅が変化する。一方、蛍光X線の
ピークの幅は取出し角の影響を受けないので、取得した
2つのスペクトルを観察することにより、回折X線によ
るピークと蛍光X線によるピークを判別することができ
る。そこで、回折X線ピークの幅がより小さく、蛍光X
線ピークに対する妨害が少ないコリメータ機構を挿入し
たときのスペクトルを分析することにより、あるいは取
得した2つのスペクトルに対する簡単な演算処理にて回
折X線ピークを除去することにより、回折X線による干
渉に影響を受けない定性・定量分析を可能とした。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図に基
づいて説明する。図1に本発明に用いられるX線分析装
置の一例を示す。X線源1より出射されたX線は試料2
に入射する。試料2からは蛍光X線や回折X線を含む二
次X線が発生するが、このとき、試料2と検出器3の間
のX線通路上に置かれたコリメータ4により、取り出し
角のそろった二次X線のみが検出器により検出される。
この状態でスペクトルを取得し、しかるのちコリメータ
4を移動させX線通路から除外してスペクトルを取得す
る。このような構成の装置で試料からの回折X線が検出
器に到達し、スペクトル上にピークが現れる条件は、ブ
ラッグの式、 nλ=2dsinθ (1) として知られている。ここで、θはブラッグ角であり、
X線源−試料上の一次X線の照射中心−検出器の検出領
域の中心点の3点のなす角の1/2をφとすると、 θ=(180゜−2φ)/2 (2) である。また、dは試料を構成する結晶の格子定数、λ
は回折X線の波長、nは次数である。そこで、(2)式
を(1)式に代入すると、 nλ=2dcosφ (3) となる。
づいて説明する。図1に本発明に用いられるX線分析装
置の一例を示す。X線源1より出射されたX線は試料2
に入射する。試料2からは蛍光X線や回折X線を含む二
次X線が発生するが、このとき、試料2と検出器3の間
のX線通路上に置かれたコリメータ4により、取り出し
角のそろった二次X線のみが検出器により検出される。
この状態でスペクトルを取得し、しかるのちコリメータ
4を移動させX線通路から除外してスペクトルを取得す
る。このような構成の装置で試料からの回折X線が検出
器に到達し、スペクトル上にピークが現れる条件は、ブ
ラッグの式、 nλ=2dsinθ (1) として知られている。ここで、θはブラッグ角であり、
X線源−試料上の一次X線の照射中心−検出器の検出領
域の中心点の3点のなす角の1/2をφとすると、 θ=(180゜−2φ)/2 (2) である。また、dは試料を構成する結晶の格子定数、λ
は回折X線の波長、nは次数である。そこで、(2)式
を(1)式に代入すると、 nλ=2dcosφ (3) となる。
【0006】本発明の構成において、コリメータ4をX
線通路に挿入することは、検出器に到達する二次X線の
取り出し角をある範囲内に狭めることであり、これは、
とりもなおさずφの範囲を変えることに他ならない。従
って検出される回折X線の波長(またはエネルギー)の
範囲が変わることになる。一方、試料から発生する蛍光
X線のエネルギーはφの範囲に影響されることはない。
線通路に挿入することは、検出器に到達する二次X線の
取り出し角をある範囲内に狭めることであり、これは、
とりもなおさずφの範囲を変えることに他ならない。従
って検出される回折X線の波長(またはエネルギー)の
範囲が変わることになる。一方、試料から発生する蛍光
X線のエネルギーはφの範囲に影響されることはない。
【0007】たとえば、図2は、二次X線が検出器に到
達するまでの幾何学的な配置を、X線源・試料上の一次
X線の照射中心・検出器の検出領域の中心点の3点を含
む平面に投影した断面図である。この図を用いて、φの
範囲の変化について説明する。ここで、説明を簡単にす
るために、一次X線が平行光束であると仮定している
が、実際の装置においては、取り出し角の範囲の変化に
比べて、一次X線の広がりの影響は無視できる程度であ
るために省略しているものであり、以下の説明において
その効果を著しく損なうものではない。
達するまでの幾何学的な配置を、X線源・試料上の一次
X線の照射中心・検出器の検出領域の中心点の3点を含
む平面に投影した断面図である。この図を用いて、φの
範囲の変化について説明する。ここで、説明を簡単にす
るために、一次X線が平行光束であると仮定している
が、実際の装置においては、取り出し角の範囲の変化に
比べて、一次X線の広がりの影響は無視できる程度であ
るために省略しているものであり、以下の説明において
その効果を著しく損なうものではない。
【0008】図2aは、コリメータを挿入しない場合の
模式図である。試料2に一次X線が照射されている領域
を斜線で示しており、二次X線はこの部分から発生して
いる。この図において、X線源−試料上の一次X線の照
射中心−検出器の検出領域の中心点の3点のなす角が最
も大きくなるのは、試料上の二次X線が発生している領
域の中で検出器から最も遠い点Aと、検出器の検出領域
の中で試料から最も遠い点Dを結ぶ線分ADに沿って取
り出される二次X線であり、このときのφをφ1とす
る。逆に、この角度が最も小さくなるのは、試料上の二
次X線が発生している領域の中で検出器から最も近い点
Bと、検出器の検出領域の中で試料から最も近い点Cを
結ぶ線分BCに沿って取り出される二次X線であり、こ
のときのφをφ2とする。したがって、コリメータが挿
入されていない場合、X線源−試料上の一次X線の照射
中心−検出器の検出領域の中心点の3点のなす角の1/
2は、φ2<φ<φ1の範囲を取る。
模式図である。試料2に一次X線が照射されている領域
を斜線で示しており、二次X線はこの部分から発生して
いる。この図において、X線源−試料上の一次X線の照
射中心−検出器の検出領域の中心点の3点のなす角が最
も大きくなるのは、試料上の二次X線が発生している領
域の中で検出器から最も遠い点Aと、検出器の検出領域
の中で試料から最も遠い点Dを結ぶ線分ADに沿って取
り出される二次X線であり、このときのφをφ1とす
る。逆に、この角度が最も小さくなるのは、試料上の二
次X線が発生している領域の中で検出器から最も近い点
Bと、検出器の検出領域の中で試料から最も近い点Cを
結ぶ線分BCに沿って取り出される二次X線であり、こ
のときのφをφ2とする。したがって、コリメータが挿
入されていない場合、X線源−試料上の一次X線の照射
中心−検出器の検出領域の中心点の3点のなす角の1/
2は、φ2<φ<φ1の範囲を取る。
【0009】図2bは、コリメータを挿入した場合の模
式図である。ここでは、試料上の一次X線の照射中心と
検出器の検出領域の中心点を結ぶ線を含む中空管1本に
ついて、φの範囲を検討するが、実際の装置において
は、この中空管のまわりに同じ長さの中空管が並行して
存在すると考えればよく、それぞれの中空管において
も、同じ角度範囲を取ることは明らかである。この図に
おいて、X線源−試料上の一次X線の照射中心−検出器
の検出領域の中心点の3点のなす角が最も大きくなるの
は、中空管の点Eと点Gを結ぶ線分EGの延長線に沿っ
て取り出される二次X線であり、このときのφをφ3と
する。逆に、この角度が最も小さくなるのは、中空管の
点Fと点Hを結ぶ線分FHの延長線に沿って取り出され
る二次X線であり、このときのφをφ4とする。したが
って、コリメータが挿入されているときのX線源−試料
上の一次X線の照射中心−検出器の検出領域の中心点の
3点のなす角の1/2は、φ4<φ<φ3の範囲を取
る。
式図である。ここでは、試料上の一次X線の照射中心と
検出器の検出領域の中心点を結ぶ線を含む中空管1本に
ついて、φの範囲を検討するが、実際の装置において
は、この中空管のまわりに同じ長さの中空管が並行して
存在すると考えればよく、それぞれの中空管において
も、同じ角度範囲を取ることは明らかである。この図に
おいて、X線源−試料上の一次X線の照射中心−検出器
の検出領域の中心点の3点のなす角が最も大きくなるの
は、中空管の点Eと点Gを結ぶ線分EGの延長線に沿っ
て取り出される二次X線であり、このときのφをφ3と
する。逆に、この角度が最も小さくなるのは、中空管の
点Fと点Hを結ぶ線分FHの延長線に沿って取り出され
る二次X線であり、このときのφをφ4とする。したが
って、コリメータが挿入されているときのX線源−試料
上の一次X線の照射中心−検出器の検出領域の中心点の
3点のなす角の1/2は、φ4<φ<φ3の範囲を取
る。
【0010】ところで、着目している回折X線ピークを
発生させるもとになった試料中の結晶構造の格子定数を
Dとすれば、コリメータを挿入しない場合は、波長λ1
=2D(cosθ1)/nから波長λ2=2D(cos
θ2)/nの範囲の一次X線がブラッグ条件を満足して
回折し、検出器に到達して、システムの波長分解能を含
めたブロードな回折ピークとしてスペクトル上に確認さ
れることになる。一方、コリメータを挿入した場合にブ
ラッグ条件を満足する波長範囲はλ3=2D(cosθ
3)/nから波長λ4=2D(cosθ4)/nであ
り、コリメータを挿入しない場合と比較して、明らかに
波長範囲が狭い。コリメータを挿入しない場合に取得し
たスペクトルの例を図3aに示す。ここでは、ピーク
A,B、Cが観察されている。次に、コリメータを挿入
して同じ試料を測定したときのスペクトルを図2bに示
す。観察されたピークA、B、Cのうち、ピーク幅が小
さくなっているAピークは回折X線によるものであり、
幅が変化しないピークB、Cは蛍光X線によるものと判
別できる。このような場合は、蛍光X線ピークBに回折
X線ピークAが干渉しているスペクトル(図3a)は使
用せずに、コリメータを挿入して取得したスペクトル
(図3b)を用いて解析を行うことにより、回折X線に
よる妨害のない定性・定量分析が可能となる。
発生させるもとになった試料中の結晶構造の格子定数を
Dとすれば、コリメータを挿入しない場合は、波長λ1
=2D(cosθ1)/nから波長λ2=2D(cos
θ2)/nの範囲の一次X線がブラッグ条件を満足して
回折し、検出器に到達して、システムの波長分解能を含
めたブロードな回折ピークとしてスペクトル上に確認さ
れることになる。一方、コリメータを挿入した場合にブ
ラッグ条件を満足する波長範囲はλ3=2D(cosθ
3)/nから波長λ4=2D(cosθ4)/nであ
り、コリメータを挿入しない場合と比較して、明らかに
波長範囲が狭い。コリメータを挿入しない場合に取得し
たスペクトルの例を図3aに示す。ここでは、ピーク
A,B、Cが観察されている。次に、コリメータを挿入
して同じ試料を測定したときのスペクトルを図2bに示
す。観察されたピークA、B、Cのうち、ピーク幅が小
さくなっているAピークは回折X線によるものであり、
幅が変化しないピークB、Cは蛍光X線によるものと判
別できる。このような場合は、蛍光X線ピークBに回折
X線ピークAが干渉しているスペクトル(図3a)は使
用せずに、コリメータを挿入して取得したスペクトル
(図3b)を用いて解析を行うことにより、回折X線に
よる妨害のない定性・定量分析が可能となる。
【0011】また、コリメータを挿入しても回折X線ピ
ークが他の蛍光X線ピークに干渉してしまう場合などで
も、簡単なピーク分離手法を用いることにより、回折X
線ピークだけを抽出し、除去することにより、同様に回
折X線による妨害のない定性・定量分析が可能となる。
コリメータとしては、金属の箔を一定間隔に平行に並べ
た図4のような並行平板を1個使用することができる。
また、これを2個用いて、図5のように二次X線の通路
に連続してかつ互いに垂直になるように配置すると、回
折X線のピーク幅の変化がより大きくなり、回折X線ピ
ークの検出がより容易になる。さらに、図6のような金
属またはガラスの中空管を束ねたポリキャピラリを使用
することができる。
ークが他の蛍光X線ピークに干渉してしまう場合などで
も、簡単なピーク分離手法を用いることにより、回折X
線ピークだけを抽出し、除去することにより、同様に回
折X線による妨害のない定性・定量分析が可能となる。
コリメータとしては、金属の箔を一定間隔に平行に並べ
た図4のような並行平板を1個使用することができる。
また、これを2個用いて、図5のように二次X線の通路
に連続してかつ互いに垂直になるように配置すると、回
折X線のピーク幅の変化がより大きくなり、回折X線ピ
ークの検出がより容易になる。さらに、図6のような金
属またはガラスの中空管を束ねたポリキャピラリを使用
することができる。
【0012】
【発明の効果】以上述べてきたように、試料にX線を照
射した時に試料より二次的に発生するX線を検出して元
素分析を行う蛍光X線分析装置において、試料とX線検
出器の間のX線通路中に、X線光束のうち平行成分だけ
を検出できる移動可能なコリメータ機構を設け、同一試
料に対してコリメータ機構を挿入した場合と挿入しない
場合のスペクトルを各々測定するようにしたので、試料
が微小な結晶の混合物で構成されている様な場合でも回
折X線を除去することができ、妨害線のない定性・定量
分析が可能となった。
射した時に試料より二次的に発生するX線を検出して元
素分析を行う蛍光X線分析装置において、試料とX線検
出器の間のX線通路中に、X線光束のうち平行成分だけ
を検出できる移動可能なコリメータ機構を設け、同一試
料に対してコリメータ機構を挿入した場合と挿入しない
場合のスペクトルを各々測定するようにしたので、試料
が微小な結晶の混合物で構成されている様な場合でも回
折X線を除去することができ、妨害線のない定性・定量
分析が可能となった。
【図1】本発明の蛍光X線分析装置の構成を示す概略図
である。
である。
【図2】回折X線のピークの生成機構を示す説明図であ
る。
る。
【図3】回折X線の除去機構を示す説明図である。
【図4】並行平板コリメータを示す模式図である。
【図5】並行平板コリメータを2個使用する場合の配置
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図6】ポリキャピラリコリメータを示す模式図であ
る。
る。
1 X線源 2 試料 3 X線検出器 4 コリメータ 5 中空管
Claims (4)
- 【請求項1】 一次X線を発生するX線源と、そのX線
を照射する測定試料を固定する試料台と、試料から発生
する二次X線を検出する検出器とからなる蛍光X線分析
装置において、X線源から照射されるX線光束の中心線
が試料台平面と交わる交点と、検出器の検出領域の中心
点とを結ぶ線に平行な二次X線のみを取り出すコリメー
タ機構を設け、コリメータ機構は、測定試料と検出器の
間のX線通路中に、出し入れ可能であることを特徴とす
る蛍光X線分析装置。 - 【請求項2】 コリメータ機構が、金属の薄板を小さな
間隔で平行に配置した並行平板であることを特徴とする
請求項1に記載の蛍光X線分析装置。 - 【請求項3】 コリメータ機構が、金属またはガラスの
中空管を束ねたポリキャピラリであることを特徴とする
請求項1に記載の蛍光X線分析装置。 - 【請求項4】 コリメータ機構が、金属の薄板を小さな
間隔で平行に配置した並行平板2個であり、二次X線の
通路に連続してかつ互いに垂直になるように配置するこ
とを特徴とする請求項1に記載の蛍光X線分析装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11073852A JP2000266702A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 蛍光x線分析装置 |
TW089104199A TW499566B (en) | 1999-03-18 | 2000-03-08 | Fluorescent x-ray analysis apparatus |
DE10012558A DE10012558A1 (de) | 1999-03-18 | 2000-03-15 | Fluoreszenz-Röntgenstrahl-Analysiergerät |
KR1020000013639A KR100703819B1 (ko) | 1999-03-18 | 2000-03-17 | 형광 엑스-레이 분석장치 |
US09/531,660 US6850593B1 (en) | 1999-03-18 | 2000-03-20 | Fluorescent X-ray analysis apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11073852A JP2000266702A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 蛍光x線分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000266702A true JP2000266702A (ja) | 2000-09-29 |
Family
ID=13530107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11073852A Pending JP2000266702A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 蛍光x線分析装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6850593B1 (ja) |
JP (1) | JP2000266702A (ja) |
KR (1) | KR100703819B1 (ja) |
DE (1) | DE10012558A1 (ja) |
TW (1) | TW499566B (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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