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JP2000265371A - 捲縮加工に供する合成繊維用の処理剤及び捲縮加工に供する合成繊維の処理方法 - Google Patents

捲縮加工に供する合成繊維用の処理剤及び捲縮加工に供する合成繊維の処理方法

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JP2000265371A
JP2000265371A JP7528199A JP7528199A JP2000265371A JP 2000265371 A JP2000265371 A JP 2000265371A JP 7528199 A JP7528199 A JP 7528199A JP 7528199 A JP7528199 A JP 7528199A JP 2000265371 A JP2000265371 A JP 2000265371A
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JP
Japan
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structural unit
fatty acid
polyether
weight
ratio
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JP7528199A
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Yoshinori Inuzuka
良宣 犬塚
Yasushi Miyamoto
泰 宮本
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Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】捲縮加工に供する合成繊維へ付着させることに
より、得られる嵩高合成繊維にきしみ感のない風合を付
与すると共に染色液に対する優れた濡れ特性を付与する
ことができる処理剤及び処理方法を提供する。 【解決手段】捲縮加工に供する合成繊維用の処理剤とし
て、潤滑剤成分と乳化剤成分とを含有し、且つ該潤滑剤
成分として特定の脂肪酸エステル類と特定のポリエーテ
ルとを所定割合で含有するものを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は捲縮加工に供する合
成繊維用の処理剤及び捲縮加工に供する合成繊維の処理
方法に関する。合成繊維に処理剤を付着させ、処理剤を
付着させた合成繊維を捲縮加工に供して、嵩高合成繊維
を得ることが行なわれる。この場合、捲縮加工それ自体
を円滑になし得ることを前提として、得られる嵩高合成
繊維に機能性を付与すること、例えば得られる嵩高合成
繊維にきしみ感のない優れた風合を付与し、同時に染色
液に対する優れた濡れ特性を付与することが要請され
る。本発明は、かかる要請に応える、特に捲縮加工に供
する合成繊維用の処理剤及び捲縮加工に供する合成繊維
の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に合成繊維用の処理剤とし
て、潤滑剤成分と乳化剤成分とを含有する処理剤が数多
く提案されている。これらを大別すると、1)潤滑剤成
分として脂肪酸エステルを主成分とする処理剤(特開昭
58−220874、特開昭62−97928、特開平
3−19968、特開平6−158538、USP34
28560、USP3575856、USP36729
77、USP3850658、USP3954631、
USP4103068、USP4105568)、2)
潤滑剤成分としてポリエーテルやポリエーテルエステル
を主成分とする処理剤(特開昭56−91073,特開
昭56−159364、特開昭59−223368、特
開昭63−235576、特開平3−871、特開平4
−34074、特開平5−148764)が挙げられ
る。ところが、これらの処理剤には、これらの処理剤を
付着させた合成繊維を捲縮加工に供した場合、捲縮加工
それ自体には問題を生じないものの、得られる嵩高合成
繊維にきしみ感のない風合を付与し、また染色液に対す
る濡れ特性を付与する上で、不充分という欠点がある。
一方、捲縮加工後の嵩高合成繊維に付着させ、事後的に
きしみ感のない風合を付与する処理剤も提案されている
(特開昭63−120148、特開昭63−25412
9、特開平2−47366)。しかし、捲縮加工後の嵩
高合成繊維に新たに別の処理剤を付着させるのは、工程
操作が煩雑であり、非能率である。かかる処理剤を捲縮
加工前の合成繊維に付着させ、捲縮加工することも考え
られるが、この場合には工程通過性が悪くて、捲縮加工
それ自体を行ない難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来提案されている合成繊維用の処理剤で
は、これらを合成繊維に付着させ、捲縮加工に供する
と、捲縮加工それ自体には問題を生じないものの、得ら
れる嵩高合成繊維に機能性を付与する上で、なかでもき
しみ感のない風合を付与し、また染色液に対する濡れ特
性を付与する上で、不充分という点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく研究した結果、捲縮加工に供す
る合成繊維用の処理剤(以下、単に処理剤という)とし
ては、潤滑剤成分と乳化剤成分とを含有し、且つ該潤滑
剤成分として特定の脂肪酸エステル類と特定のポリエー
テルとを所定の割合で含有して成るものが正しく好適で
あることを見出した。
【0005】すなわち本発明は、潤滑剤成分と乳化剤成
分とを含有し、該潤滑剤成分として下記の脂肪酸エステ
ル類と下記のポリエーテルとを該脂肪酸エステル類/該
ポリエーテル=100/10〜100/50(重量比)
の割合で含有して成ることを特徴とする処理剤及びこれ
を用いる処理方法に係る。
【0006】脂肪酸エステル類:炭素数18〜26の脂
肪族1価アルコールと炭素数18〜26の脂肪族モノカ
ルボン酸とをエステル反応させた脂肪酸エステルの単独
物又は混合物であって、その凝固点が10℃未満である
単独物又は混合物
【0007】ポリエーテル:ひまし油又は水添ひまし油
1モル当たりエチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドとをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=1
5/85〜85/15(モル比)の割合で合計30〜4
20モル付加反応させた重量平均分子量3000〜20
000のポリエーテル
【0008】本発明の処理剤では、潤滑剤成分として、
脂肪酸エステル類とポリエーテルとを用いる。かかる脂
肪酸エステル類は、炭素数18〜26の脂肪族1価アル
コールと炭素数18〜26の脂肪族モノカルボン酸とを
エステル反応させた脂肪酸エステルの単独物又は混合物
であって、その凝固点が10℃未満である単独物又は混
合物である。
【0009】脂肪酸エステルを得るための原料として用
いる炭素数18〜26の脂肪族1価アルコールとして
は、1)オクタデカノール、イコサノール、ドコサノー
ル、テトラコサノール、ペンタコサノール、ヘキサコサ
ノール等の炭素数18〜26の直鎖脂肪族1価アルコー
ル、2)2−オクチルデカノール、2−オクチルドデカ
ノール、2−オクチルテトラデカノール、2−デシルド
デカノール、2−デシルテトラデカノール、2−デシル
ペンタデカノール、2−ウンデシルテトラデカノール、
2−ウンデシルペンタデカノール等の炭素数18〜26
の分岐脂肪族1価アルコール、3)cis−6−オクタ
デセノール、cis−9−オクダデセノール、cis−
9−エイコセノール、cis−11−エイコセノール、
cis−13−ドコセノール、cis−15−テトラコ
セノール、cis−17−ヘキサコセノール等の炭素数
18〜26の不飽和脂肪族1価アルコール等が挙げられ
るが、なかでも炭素数20〜26の分岐脂肪族1価アル
コールが好ましい。
【0010】また脂肪酸エステルを得るために用いる炭
素数18〜26の脂肪族モノカルボン酸としては、1)
オクタデカン酸、エイコサン酸、ドコサン酸、テトラコ
サン酸、ヘキサコサン酸等の直鎖飽和モノカルボン酸、
2)cis−9−オクタデセン酸、trans−9−オ
クタデセン酸、cis−9−エイコセン酸、cis−1
1−エイコセン酸、cis−11−ドコセン酸、cis
−13−ドコセン酸等の1価の直鎖脂肪族モノエン酸、
3)cis−9,cis−12−オクタデカジエン酸、
cis−9,cis−12,cis−15−オクタデカ
トリエン酸等の1価の直鎖脂肪族ポリエン酸等が挙げら
れるが、なかでもオクタデカン酸、cis−9−オクタ
デセン酸、cis−13−ドコセン酸が好ましい。
【0011】以上例示したような脂肪族1価アルコール
と脂肪族モノカルボン酸とをエステル反応させた脂肪酸
エステルの具体例としては、1)オクタデカン酸2−オ
クチルドデシル、エイコサン酸2−オクチルドデシル、
オクタデカン酸2−デシルテトラデシル、オクタデカン
酸2−デシルペンタデシル、オクタデカン酸2−ウンデ
カテトラデシル、オクタデカン酸2−ウンデシルペンタ
デシル等の分岐飽和脂肪酸エステル、2)cis−9−
オクタデセン酸2−オクチルドデシル、cis−13−
ドコセン酸2−オクチルドデシル、cis−9−オクタ
デセン酸2−デシルテトラデシル、cis−13−ドコ
セン酸2−デシルテトラデシル、cis−9−オクタデ
セン酸2−デシルペンタデシル、cis−13−ドコセ
ン酸2−デシルペンタデシル、cis−9−オクタデセ
ン酸2−ウンデシルテトラデシル、cis−13−ドコ
セン酸2−ウンデシルテトラデシル、cis−9−オク
タデセン酸2−ウンデシルペンタデシル、cis−13
−ドコセン酸2−ウンデシルペンタデシル等の分岐モノ
エン脂肪酸エステル、3)cis−9,cis−12−
オクタデカジエン酸2−オクチルドデシル、cis−
9,cis−12−オクタデカジエン酸2−デシルテト
ラデシル、cis−9,cis−12,cis−15−
オクタデカトリエン酸2−オクチルドデシル等の分岐ポ
リエン脂肪酸エステル等が挙げられるが、なかでもオク
タデカン酸2−オクチルドデシル、cis−9−オクタ
デセン酸2−デシルテトラドデシル、cis−9−オク
タデセン酸2−オクチルドデシル、cis−13−ドコ
セン酸2−オクチルドデシルが好ましい。
【0012】本発明に用いる脂肪酸エステル類は、前記
したような脂肪酸エステルの単独物又は混合物であっ
て、その凝固点が10℃以下である単独物又は混合物で
ある。本発明において凝固点は、JIS−K8004
(試薬一般試験方法)に記載された方法で測定される値
である。脂肪酸エステルの混合物を用いる場合には、そ
の凝固点が10℃以下となるように混合する各脂肪酸エ
ステルの割合を適宜決定することができる。
【0013】本発明に用いる脂肪酸エステル類として
は、そのヨウ素価が15〜44のものが好ましい。得ら
れる嵩高合成繊維に染色液に対するより優れた濡れ特性
を付与できるからである。ヨウ素価が15〜44の脂肪
酸エステル類としては、cis−13−ドコセン酸2−
デシルテトラデシル、cis−13−ドコセン酸2−デ
シルペンタデシル、cis−13−ドコセン酸2−ウン
デシルテトラデシル、cis−13−ドコセン酸2−ウ
ンデシルペンタデシル、cis−9−オクタデセン酸2
−オクチルドデシル/オクタデカン酸2−オクチルドデ
シル=1/1(重量比)混合脂肪酸エステル、cis−
9−オクタデセン酸2−オクチルドデシル/cis−9
−オクタデセン酸2−デシルテトラデシル=1/4(重
量比)混合脂肪酸エステル等が挙げられるが、なかでも
cis−9−オクタデセン酸2−デシルテトラドデシ
ル、オクタデカン酸2−オクチルドデシル/cis−9
−オクタデセン酸2−オクチルドデシル=1/2(重量
比)の混合脂肪酸エステル、cis−13−ドコセン酸
2−オクチルドデシル/cis−9−オクタデセン酸2
−デシルテトラデシル=1/1(重量比)の混合脂肪酸
エステルが好ましい。
【0014】本発明に用いるポリエーテルには、1)ひ
まし油にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドと
を付加反応させたポリエーテル、2)水添ひまし油にエ
チレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加反応
させたポリエーテルが包含される。
【0015】かかるポリエーテルにおいて、ひまし油又
は水添ひまし油に付加反応させるエチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとの割合は、エチレンオキサイド
/プロピレンオキサイド=15/85〜85/15(モ
ル比)とするが、25/75〜60/40(モル比)と
するのが好ましい。エチレンオキサイド/プロピレンオ
キサイドの割合が15/85(モル比)より低いと、得
られる嵩高合成繊維にきしみ感のない風合を付与する上
で不充分になる。逆にエチレンオキサイド/プロピレン
オキサイドの割合が85/15(モル比)より高いと、
得られる嵩高合成繊維に染色液に対する濡れ特性を付与
する上で不充分になる。これらのエチレンオキサイド及
びプロピレンオキサイドの付加形態はブロック付加でも
ランダム付加でもよい。
【0016】本発明に用いるポリエーテルの重量平均分
子量は、3000〜20000とするが、4000〜1
2000とするのが好ましい。重量平均分子量が300
0より低いと、得られる嵩高合成繊維に染色液に対する
濡れ特性を付与する上で不充分になる。逆に重量平均分
子量が20000より高いと、そのような処理剤を付着
させた合成繊維の捲縮加工それ自体に問題を生じる。
【0017】本発明では、以上説明したような脂肪酸エ
ステル類とポリエーテルとの割合を、脂肪酸エステル類
/ポリエーテル=100/10〜100/50(重量
比)とするが、100/15〜100/40(重量比)
とするのが好ましい。脂肪酸エステル類/ポリエーテル
が100/10(重量比)よりも高いと、得られる嵩高
合成繊維にきしみ感のない風合を付与する上で不充分に
なる。逆に脂肪酸エステル類/ポリエーテルが100/
50(重量比)よりも低いと、得られる嵩高合成繊維に
染色液に対する濡れ特性を付与する上で不充分になる。
【0018】本発明の処理剤は、潤滑剤成分と乳化剤成
分とを含有し、且つ該潤滑剤成分として以上説明したよ
うな脂肪酸エステル類とポリエーテルとを所定割合で含
有するものであるが、潤滑剤成分として更に下記のポリ
エーテルエステルを含有するものが好ましい。得られる
嵩高合成繊維に染色液に対するより優れた濡れ特性を付
与できるからである。
【0019】ポリエーテルエステル:下記の構成単位A
と下記の構成単位Bとで構成されたポリエーテルエステ
ルであって、構成単位A/構成単位B=100/75〜
100/150(モル比)の割合で有する重量平均分子
量5000〜50000のポリエーテルエステル 構成単位A:炭素数3〜6の2〜4価のポリヒドロキシ
化合物1モル当たりエチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイ
ド=12/88〜93/7(モル比)の割合で合計13
〜450モル付加反応させた重量平均分子量1000〜
20000のポリエーテルポリオールから形成される構
成単位 構成単位B:炭素数6〜10の芳香族ジカルボン酸から
形成される構成単位、炭素数6〜10の芳香族ジカルボ
ン酸のエステル形成性誘導体から形成される構成単位、
炭素数4〜22の脂肪族ジカルボン酸から形成される構
成単位及び炭素数4〜22の脂肪族ジカルボン酸のエス
テル形成性誘導体から形成される構成単位から選ばれる
構成単位
【0020】上記のポリエーテルエステルは、構成単位
Aを形成することとなる化合物と構成単位Bを形成する
こととなる化合物とを縮合反応させることにより得られ
る。構成単位Aを形成することとなる化合物は、炭素数
3〜6の2〜4価のポリヒドロキシ化合物にエチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとを付加反応させたポ
リエーテルポリオールである。かかるポリヒドロキシ化
合物としては、1)エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエ
チルプロパンジオール、ブチルエチルプロパンジオール
等の炭素数3〜6のジヒドロキシ化合物、2)グリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール等の炭素数3〜6のトリ又はテト
ラヒドロキシ化合物が挙げられるが、なかでもグリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが
好ましい。かかるポリヒドロキシ化合物にエチレンオキ
サイドとプロピレンオキサイドとを付加反応させる割合
は、ポリヒドロキシ化合物1モル当たりエチレンオキサ
イドとプロピレンオキサイドとを合計で13〜450モ
ルとするが、40〜200モルとするのが好ましい。ま
たエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの割合
は、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=12
/88〜93/7(モル比)とするが、30/70〜8
0/20(モル比)とするのが好ましい。エチレンオキ
サイドとプロピレンオキサイドの付加形態はブロック付
加でもランダム付加でもよい。ポリヒドロキシ化合物に
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加反
応させたポリエーテルポリオールの重量平均分子量は1
000〜20000とするが、3000〜10000と
するのが好ましい。いずれの場合においても上記した範
囲から外れると、得られる嵩高合成繊維にきしみ感のな
い風合を付与する上で、或は染色液に対する濡れ特性を
付与する上で、不充分になる。
【0021】構成単位Bを形成することとなる化合物と
しては、1)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレン
ジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸等の、
炭素数6〜10の芳香族ジカルボン酸、2)フタル酸ジ
メチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチ
ル、フタル酸エチル、イソフタル酸エチル、テレフタル
酸エチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、
2,3−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、1,4−ナ
フタレンジカルボン酸ジメチル等の、炭素数6〜10の
芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、3)コハ
ク酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸等の、炭素数4〜22の脂肪族ジカル
ボン酸、4)コハク酸ジメチル、マレイン酸ジメチル、
フマル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、セバシン酸ジ
メチル、アゼライン酸ジメチル、コハク酸エチル、マレ
イン酸エチル、フマル酸ジエチル、アジピン酸エチル、
セバシン酸エチル、アゼライン酸エチル等の、炭素数4
〜22の脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体等
が挙げられるが、なかでもイソフタル酸、イソフタル酸
ジメチル、イソフタル酸ジエチルが好ましい。
【0022】本発明に用いるポリエーテルエステル化合
物において、構成単位Aと構成単位Bとの割合は、構成
単位A/構成単位B=100/75〜100/150
(モル比)とするが、構成単位A/構成単位B=100
/85〜100/145(モル比)とするのが好まし
い。また本発明に用いるポリエーテルエステル化合物の
重量平均分子量は5000〜50000とするが、10
000〜30000とするのが好ましい。
【0023】潤滑剤成分として更に以上説明したような
ポリエーテルエステルを用いる場合、その使用割合は、
脂肪酸エステル類100重量部当たり10〜50重量部
とするが、15〜40重量部とするのが好ましい。
【0024】本発明の処理剤は、該処理剤中における潤
滑剤成分の割合を特に制限するものではなく、通常処理
剤中に40〜85重量%とするが、45〜70重量%と
するのが好ましい。
【0025】本発明に用いる乳化剤成分としては、その
種類は特に制限されず、公知の乳化剤を用いることがで
きる。これには例えば、1)オキシアルキレン基がオキ
シエチレン基及び/又はオキシプロピレン基からなる、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシア
ルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキル
アミノエーテル等の、ポリオキシアルキレン基を有する
非イオン性界面活性剤、2)ソルビタンモノラウレー
ト、ソルビタントリオレート、グリセリンモノラウレー
ト、ジグリセリンジラウレート等の、多価アルコールエ
ステル型の非イオン性界面活性剤、3)アルキルスルホ
ネート塩、アルキルリン酸エステル塩、脂肪酸塩等のア
ニオン性界面活性剤、4)アルキルトリメチルアンモニ
ウム塩、アルキルジメチルエチルアンモニウム塩、アル
キルイミダゾリニウム塩等のカチオン性界面活性剤、
5)アルキルジメチルベタイン化合物、アルキルイミダ
ゾリニウムベタイン化合物等の両性界面活性剤等が挙げ
られる。
【0026】本発明の処理方法では、以上説明した本発
明の処理剤を捲縮加工に供する合成繊維に対し0.05
〜3.0重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%とな
るように付着させる。本発明の処理剤を合成繊維に付着
させる方法は特に制限されず、かかる付着方法として
は、ローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油
法、浸漬給油法、スプレー給油法等の公知の方法が挙げ
られるが、ローラー給油法若しくは計量ポンプを用いた
ガイド給油法が好ましい。
【0027】本発明の処理剤を捲縮加工に供する合成繊
維に付着させるに当たり、該処理剤は、その水性エマル
ジョン、その有機溶剤溶液又はそのままの形で用いるこ
とができるが、水性エマルジョンとして用いるのが好ま
しい。処理剤を合成繊維へ付着させるに際しては、合目
的的に他の成分、例えば酸化防止剤、防錆剤、抗菌剤等
を併用することもできるが、その使用量は可及的に少量
とするのが好ましい。
【0028】本発明の処理剤を合成繊維に付着させる工
程は該合成繊維を捲縮加工に供する前の工程である。か
かる工程としては紡糸後でパッケージに巻き取るまでの
工程、巻き取ったパッケージを撚糸機で撚糸するまでの
工程等の公知の工程が挙げられるが、紡糸後でパッケー
ジに巻き取るまでの工程が好ましい。
【0029】本発明の処理剤及び処理方法が適用される
合成繊維としては、1)エチレンテレフタレートを主た
る構成単位とするポリエステル、2)ナイロン6、ナイ
ロン66等のポリアミド、3)ポリアクリル、モダアク
リル等のポリアクリル、4)ポリエチレン、ポリプロピ
レン等のポリオレフィンが挙げられるが、なかでもポリ
アミドに適用する場合に効果が高く、B.C.F(バル
クドコンテニアスフィラメント)に代表されるポリアミ
ド捲縮加工糸用合成繊維に適用する場合により効果が高
い。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の処理剤及び処理方法の実
施形態としては、次の1)〜10)が挙げられる。尚、
以下の各実施形態で用いた潤滑剤成分としての脂肪酸エ
ステル類、ポリエーテル及びポリエーテルエステル並び
に乳化剤成分の内容については、後の実施例で詳述し
た。 1)潤滑剤成分60重量%と乳化剤成分40重量%とを
含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エステル類(A−
2)/ポリエーテル(B−1)=50/10(重量比)
の割合で含有して成る処理剤(T−2)。
【0031】2)潤滑剤成分60重量%と乳化剤成分4
0重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エス
テル類(A−5)/ポリエーテル(B−1)=50/1
0(重量比)の割合で含有して成る処理剤(T−3)。
【0032】3)潤滑剤成分60重量%と乳化剤成分4
0重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エス
テル類(A−6)/ポリエーテル(B−1)=50/1
0(重量比)の割合で含有して成る処理剤(T−4)。
【0033】4)潤滑剤成分70重量%と乳化剤成分3
0重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エス
テル類(A−2)/ポリエーテル(B−1)=50/2
0(重量比)の割合で含有して成る処理剤(T−6)。
【0034】5)潤滑剤成分60重量%と乳化剤成分4
0重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エス
テル類(A−5)/ポリエーテル(B−3)=50/1
0(重量比)の割合で含有して成る処理剤(T−7)。
【0035】6)潤滑剤成分67.5重量%と乳化剤成
分32.5重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂
肪酸エステル類(A−2)/ポリエーテル(B−1)/
ポリエーテルエステル(D−1)=50/10/7.5
(重量比)の割合で含有して成る処理剤(T−9)。
【0036】7)潤滑剤成分75重量%と乳化剤成分2
5重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エス
テル類(A−2)/ポリエーテル(B−1)/ポリエー
テルエステル(D−1)=50/10/15(重量比)
の割合で含有して成る処理剤(T−10)。
【0037】8)潤滑剤成分70重量%と乳化剤成分3
0重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エス
テル類(A−5)/ポリエーテル(B−3)/ポリエー
テルエステル(D−2)=50/10/10(重量比)
の割合で含有して成る処理剤(T−12)。
【0038】9)潤滑剤成分80重量%と乳化剤成分2
0重量%とを含有し、該潤滑剤成分として、脂肪酸エス
テル類(A−6)/ポリエーテル(B−1)/ポリエー
テルエステル(D−3)=50/20/10(重量比)
の割合で含有して成る処理剤(T−13)。
【0039】10)前記1)〜9)の処理剤を、捲縮加
工に供するポリアミド系合成繊維に対し0.4〜1.2
重量%となるように付着させる合成繊維の処理方法。
【0040】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の構
成及び効果をより具体的にするが、本発明が該実施例に
限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び
比較例において、別に記載しない限り、部は重量部を意
味し、また%は重量%を意味する。
【0041】試験区分1(脂肪酸エステル類の合成乃至
調製) ・脂肪酸エステル類(A−1)の調製 フラスコにオクタデカン酸284g(1モル)及び2−
オクチルドデシルアルコール298g(1モル)を仕込
み、窒素ガス下に75℃で溶融した後、パラトルエンス
ルホン酸0.6gを加え、120℃で2mmHgの減圧下に
4時間反応させた。次いで窒素ガス下に105℃で常圧
に戻し、吸着剤を添加して触媒を処理した。そして90
℃で濾過し、脂肪酸エステル類(A−1)を得た。脂肪
酸エステル類(A−1)は凝固点−5℃、ヨウ素価0で
あった。
【0042】・脂肪酸エステル類(A−2)〜(A−
4)及び(a−1)〜(a−4)の合成 脂肪酸エステル類(A−1)の場合と同様にして、脂肪
酸エステル類(A−2)〜(A−4)及び(a−1)〜
(a−4)を得た。
【0043】・脂肪酸エステル類(A−5),(A−
6)の調製 脂肪酸エステル類(A−1)50部と脂肪酸エステル類
(A−3)100部とを室温で混合して、脂肪酸エステ
ル類(A−5)を調製した。同様にして、脂肪酸エステ
ル類(A−2)と脂肪酸エステル類(A−4)とから脂
肪酸エステル類(A−6)を調製した。脂肪酸エステル
類(A−1)〜(A−6)及び(a−1)〜(a−4)
の内容を表1にまとめて示した。
【0044】
【表1】
【0045】表1において、 脂肪酸エステル類の凝固点:JIS−K8004(試薬
一般試験方法)に準じて測定し、以下の基準で表示し
た。 ◎:凝固点が0℃未満である ○:凝固点が0℃以上10℃未満である ×:10℃以上である 脂肪酸エステル類のヨウ素価:JIS−K0070に準
じて測定した
【0046】試験区分2(ポリエーテルの合成) ・ポリエーテル(B−1)の合成 水添ひまし油938g(1モル)及び水酸化ナトリウム
10gをオートクレーブに仕込み、窒素ガスでパージ
後、120℃に加温し、エチレンオキサイド1214.
4g(27.6モル)とプロピレンオキサイド284
7.8g(49.1モル)とを混合した混合液を圧入し
て、反応させた。1時間熟成後、触媒を吸着剤処理によ
り除去し、濾過して、反応物を得た。得られた反応物を
分析したところ、エチレンオキサイド/プロピレンオキ
サイド=36/64(モル比)の割合で付加した、重量
平均分子量5000のポリエーテル(B−1)であっ
た。
【0047】・ポリエーテル(B−3)及び(b−
3),(b−4)の合成 ポリエーテル(B−1)の場合と同様にして、ポリエー
テル(B−3)及び(b−3),(b−4)を得た。
【0048】・ポリエーテル(B−2)の合成 ひまし油932g(1モル)及び水酸化ナトリウム7g
をオートクレーブに仕込み、窒素ガスでパージ後、12
0℃に加温し、エチレンオキサイド770g(17.5
モル)を圧入して、反応させた。更に1時間熟成後、プ
ロピレンオキサイド1798g(31モル)を圧入し
て、反応させた。1時間熟成後、触媒を吸着剤処理によ
り除去し、濾過して、反応物を得た。得られた反応物を
分析したところ、エチレンオキサイド/プロピレンオキ
サイド=36/64(モル比)の割合で付加した、重量
平均分子量3500のポリエーテル(B−2)であっ
た。
【0049】・ポリエーテル(b−1),(b−2)の
合成 ポリエーテル(B−2)の場合と同様にして、ポリエー
テル(b−1),(b−2)を得た。ポリエーテル(B
−1),(B−2)及び(b−1)〜(b−4)の内容
を表2にまとめて示した。
【0050】
【表2】
【0051】表2において、 エチレンオキサイド付加モル数,プロピレンオキサイド
付加モル数:水添ひまし油又はひまし油1モル当たりの
エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加モ
ル数 合計:水添ひまし油又はひまし油1モル当たりのエチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドとの付加モル数の
合計 付加形態:Bはブロック付加、Rはランダム付加
【0052】試験区分3(ポリエーテルエステルの合
成) ・ポリエーテルエステル(D−1)の合成 ポリエーテルポリオール(TMP){トリメチロールプ
ロパン1モル当たりエチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイ
ド=60/40(モル比)の割合で合計156モル付加
反応させた重量平均分子量8000のポリエーテルポリ
オール)800g(0.1モル)、イソフタル酸ジメチ
ル17.46g(0.09モル)、酢酸亜鉛2水塩0.
35g及び三酸化アンチモン0.1gを反応容器に仕込
み、窒素雰囲気下、140〜220℃でメタノールを留
出させながら6時間反応させ、ほぼ理論量のメタノール
が留出したところで亜リン酸0.25gを加えた。続い
て20mmHgの減圧下に220〜250℃で60分間、更
に0.8〜0.6mmHgの減圧下に250〜280℃で6
0分間縮重合反応を行なって反応物を得た。この反応物
を分析したところ、構成単位Aに相当するポリエーテル
ポリオール(TMP)の残基/構成単位Bに相当するイ
ソフタル酸の残基=100/90(モル比)の割合で有
する重量平均分子量30000のポリエーテルエステル
(D−1)であった。
【0053】・ポリエーテルエステル(D−2)〜(D
−4)の合成 ポリエーテルエステル(D−1)の場合と同様にして、
ポリエーテルエステル(D−2)〜(D−4)を合成し
た。ポリエーテルエステル(D−1)〜(D−4)の内
容を表3にまとめて示した。
【0054】
【表3】
【0055】表3において、 エチレンオキサイド付加モル数(E),プロピレンオキ
サイド付加モル数(P):ポリヒドロキシ化合物1モル
当たりのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド
の付加モル数 合計:ポリヒドロキシ化合物1モル当たりのエチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとの付加モル数の合計 付加形態:Bはブロック付加、Rはランダム付加 TMP:トリメチロールプロパン GLY:グリセリン PET:ペンタエリスリトール EG:エチレングリコール
【0056】試験区分4(処理剤の調整) 処理剤(T−1)の調製 潤滑剤成分として試験区分1で合成した脂肪酸エステル
類(A−1)50部及び試験区分2で合成したポリエー
テル(B−1)10部(合計60部)と、乳化剤成分と
して水添ひまし油にエチレンオキサイドを12モル付加
した化合物{以下、POE(12モル)水添ひまし油と
する}25部、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイ
ドの付加モル数4、以下n=4とする)ラウリルエーテ
ル10部及びイソトリデシルホスフェートカリウム塩5
部(合計40部)とを混合し、処理剤(T−1)を調製
した。
【0057】処理剤(T−2)〜(T−8)及び(t−
1)〜(t−10)の調製 処理剤(T−1)の場合と同様にして、処理剤(T−
2)〜(T−8)及び(t−1)〜(t−10)を調製
した。
【0058】処理剤(T−9)の調製 潤滑剤成分として試験区分1で合成した脂肪酸エステル
類(A−2)50部、試験区分2で合成したポリエーテ
ル(B−1)10部及び試験区分3で合成したポリエー
テルエステル(D−1)7.5部(合計67.5部)
と、乳化剤成分としてPOE(12モル)水添ひまし油
20部、ポリオキシエチレン(n=4)ラウリルエーテ
ル10部及びイソトリデシルホスフェートカリウム塩
2.5部(合計32.5部)とを混合し、処理剤(T−
9)を調製した。
【0059】処理剤(T−10)〜(T−14)の調製 処理剤(T−9)の場合と同様にして、処理剤(T−1
0)〜(T−14)を調製した。処理剤(T−1)〜
(T−14)の内容を表4にまとめて示し、また処理剤
(t−1)〜(t−10)の内容を表5にまとめて示し
た。
【0060】試験区分5(捲縮加工に供する合成繊維へ
の処理剤の付着及びその評価) ・捲縮加工に供する合成繊維への処理剤の付着 試験区分4で調製した処理剤とイオン交換水とを混合し
て、処理剤濃度が10%の水性エマルジョンを調製し
た。ナイロン6を常法により溶融紡糸した合成繊維に、
調製した水性エマルジョンをローラー給油法により、処
理剤として合成繊維に対し所定割合となるように付着さ
せた。処理剤を付着させた合成繊維を巻き取ることな
く、延伸し、捲縮加工した後、冷却して、巻き取った。
1000デニール68フィラメントの嵩高合成繊維を得
た。尚、付着量は表4と表5に示した。
【0061】・評価用試料の調製 上記で得た嵩高合成繊維5gを丸めて球状の繊維玉を作
製した。同様に作製した繊維玉10個を80℃のイオン
交換水1リットルを満たした容器に投入し、30秒間浸
漬した後、遠心脱水機で脱水し、25℃で65%RHの
雰囲気に12時間放置して、きしみ感及び染色液に対す
る濡れ特性の評価用試料とした。
【0062】・きしみ感の評価 パネラー10人を選び、各パネラーが評価用試料を片手
で握った時に感じるきしみ感の有無を集計し、下記の基
準で評価した。結果を表4と表5にまとめて示した。 ◎:10人全員がきしみ感を感じなかった ○:8〜9人がきしみ感を感じなかった △:4〜7人がきしみ感を感じなかった ×:7人以上がきしみ感を感じた
【0063】・染色液に対する濡れ特性の評価(染色
性) 25℃の、Nylosan Rubine 5BL(サ
ンド社製酸性染料)の1%水性染料液を用意し、評価用
試料をこの染色液の表面に静かに置き、試料が全て液中
に沈むまでの時間を測定して、下記の基準で評価した。
結果を表4と表5にまとめて示した。 ◎:沈降時間5秒未満、染色液に対する濡れ特性が極め
て優れている ◎〜○:沈降時間5秒以上10秒未満、染色液に対する
濡れ特性が優れている ○:沈降時間10秒以上20秒未満、染色液に対する濡
れ特性が良好である ×:沈降時間20秒以上、染色液に対する濡れ特性に問
題がある
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】表4,表5において、 *1:脂肪酸エステル類100部に対するポリエーテル
の部 *2:脂肪酸エステル類100部に対するポリエーテル
エステルの部 *3:潤滑剤成分の合計(部) S−1:POE(12モル)水添ひまし油25部、ポリ
オキシエチレン(n=4)ラウリルエーテル10部及び
イソトリデシルホスフェートカリウム塩5部から成る乳
化剤成分 S−2:POE(12モル)水添ひまし油30部、ポリ
オキシエチレン(n=4)ラウリルエーテル10部及び
イソトリデシルホスフェートカリウム塩5部から成る乳
化剤成分 S−3:POE(12モル)水添ひまし油20部、ポリ
オキシエチレン(n=4)ラウリルエーテル5部及びイ
ソトリデシルホスフェートカリウム塩5部から成る乳化
剤成分 S−4:POE(12モル)水添ひまし油20部、ポリ
オキシエチレン(n=4)ラウリルエーテル10部及び
イソトリデシルホスフェートカリウム塩2.5部から成
る乳化剤成分 S−5:POE(12モル)水添ひまし油15部、ポリ
オキシエチレン(n=4)ラウリルエーテル5部及びイ
ソトリデシルホスフェートカリウム塩5部から成る乳化
剤成分 S−6:POE(12モル)水添ひまし油15部、ポリ
オキシエチレン(n=4)ラウリルエーテル5部及びイ
ソトリデシルホスフェートカリウム塩5部から成る乳化
剤成分 S−7:POE(12モル)水添ひまし油20部、ポリ
オキシエチレン(n=4)ラウリルエーテル5部及びイ
ソトリデシルホスフェートカリウム塩5部から成る乳化
剤成分
【0067】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、捲縮加工に供する合成繊維へ付着させることに
より、得られる嵩高合成繊維にきしみ感のない風合を付
与すると共に染色液に対する優れた濡れ特性を付与する
ことができるという効果がある。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 捲縮加工に供する合成繊維用の処理剤で
    あって、潤滑剤成分と乳化剤成分とを含有し、該潤滑剤
    成分として下記の脂肪酸エステル類と下記のポリエーテ
    ルとを該脂肪酸エステル類/該ポリエーテル=100/
    10〜100/50(重量比)の割合で含有して成るこ
    とを特徴とする処理剤。 脂肪酸エステル類:炭素数18〜26の脂肪族1価アル
    コールと炭素数18〜26の脂肪族モノカルボン酸とを
    エステル反応させた脂肪酸エステルの単独物又は混合物
    であって、その凝固点が10℃未満である単独物又は混
    合物 ポリエーテル:ひまし油又は水添ひまし油1モル当たり
    エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをエチレ
    ンオキサイド/プロピレンオキサイド=15/85〜8
    5/15(モル比)の割合で合計30〜420モル付加
    反応させた重量平均分子量3000〜20000のポリ
    エーテル
  2. 【請求項2】 脂肪酸エステル類がヨウ素価15〜44
    のものである請求項1記載の処理剤。
  3. 【請求項3】 潤滑剤成分として更に下記のポリエーテ
    ルエステルを脂肪酸エステル類100重量部当たり10
    〜50重量部の割合で含有する請求項1又は2記載の処
    理剤。 ポリエーテルエステル:下記の構成単位Aと下記の構成
    単位Bとで構成されたポリエーテルエステルであって、
    構成単位A/構成単位B=100/75〜100/15
    0(モル比)の割合で有する重量平均分子量5000〜
    50000のポリエーテルエステル 構成単位A:炭素数3〜6の2〜4価のポリヒドロキシ
    化合物1モル当たりエチレンオキサイドとプロピレンオ
    キサイドとをエチレンオキサイド/プロピレンオキサイ
    ド=12/88〜93/7(モル比)の割合で合計13
    〜450モル付加反応させた重量平均分子量1000〜
    20000のポリエーテルポリオールから形成される構
    成単位 構成単位B:炭素数6〜10の芳香族ジカルボン酸から
    形成される構成単位、炭素数6〜10の芳香族ジカルボ
    ン酸のエステル形成性誘導体から形成される構成単位、
    炭素数4〜22の脂肪族ジカルボン酸から形成される構
    成単位及び炭素数4〜22の脂肪族ジカルボン酸のエス
    テル形成性誘導体から形成される構成単位から選ばれる
    構成単位
  4. 【請求項4】 ポリエーテルエステルが、構成単位Aが
    炭素数3〜6の3価及び/又は4価のポリヒドロキシ化
    合物にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを
    付加反応させた重量平均分子量3000〜10000の
    ポリエーテルポリオールから形成される構成単位である
    場合のものであって、且つその重量平均分子量が100
    00〜30000のものである請求項3記載の処理剤。
  5. 【請求項5】 ポリエーテルエステルが、構成単位Aが
    ポリヒドロキシ化合物にエチレンオキサイドとプロピレ
    ンオキサイドとをエチレンオキサイド/プロピレンオキ
    サイド=36/64〜76/24(モル比)の割合で付
    加反応させたポリエーテルポリオールから形成される構
    成単位であり、且つ構成単位Bがイソフタル酸及び/又
    はイソフタル酸のエステル形成性誘導体から形成される
    構成単位である場合のものである請求項3又は4記載の
    処理剤。
  6. 【請求項6】 潤滑剤成分を40〜85重量%の割合で
    含有する請求項1、2、3、4又は5記載の処理剤。
  7. 【請求項7】 捲縮加工に供する合成繊維の処理方法で
    あって、請求項1、2、3、4、5又は6記載の処理剤
    を、捲縮加工に供する合成繊維に対し0.05〜3重量
    %の割合となるように付着させることを特徴とする処理
    方法。
  8. 【請求項8】 捲縮加工に供する合成繊維がポリアミド
    系合成繊維である請求項7記載の処理方法。
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