JP2000135625A - 鋸 刃 - Google Patents
鋸 刃Info
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- JP2000135625A JP2000135625A JP10308968A JP30896898A JP2000135625A JP 2000135625 A JP2000135625 A JP 2000135625A JP 10308968 A JP10308968 A JP 10308968A JP 30896898 A JP30896898 A JP 30896898A JP 2000135625 A JP2000135625 A JP 2000135625A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋸刃の厚み方向の振動を抑制して、切削騒音
を低下させ、寿命の長い経済的な鋸刃を提供する。 【解決手段】 同じピッチ構成で、グループAのアサリ
の振り出し方向とは反対方向に振り出されたグループB
を有しているので、グループBの鋸歯がグループAで発
生した鋸刃1の厚み方向の振動とは正反対の同じ大きさ
の振動を発生することにより、鋸刃1の厚み方向の振動
が相殺されて切削騒音が低減される。また、アサリ振り
出し量が異なるアサリ歯を設けた場合には切削溝の幅を
段階的に拡幅するため、負荷がほぼ均等に分けられると
共に、切削時の切粉を細分化する。また、逃げ面に突起
部を設けた場合には、この突起部が切削溝の底部に当接
して、鋸刃が撓んで鋸歯に過剰な切削抵抗が作用するの
を防止する。
を低下させ、寿命の長い経済的な鋸刃を提供する。 【解決手段】 同じピッチ構成で、グループAのアサリ
の振り出し方向とは反対方向に振り出されたグループB
を有しているので、グループBの鋸歯がグループAで発
生した鋸刃1の厚み方向の振動とは正反対の同じ大きさ
の振動を発生することにより、鋸刃1の厚み方向の振動
が相殺されて切削騒音が低減される。また、アサリ振り
出し量が異なるアサリ歯を設けた場合には切削溝の幅を
段階的に拡幅するため、負荷がほぼ均等に分けられると
共に、切削時の切粉を細分化する。また、逃げ面に突起
部を設けた場合には、この突起部が切削溝の底部に当接
して、鋸刃が撓んで鋸歯に過剰な切削抵抗が作用するの
を防止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は鋸刃に係り、さら
に詳しくは、帯鋸、丸鋸、あるいはハクソー等の鋸刃に
関するものである。
に詳しくは、帯鋸、丸鋸、あるいはハクソー等の鋸刃に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば金属製の大きなワーク
ピースを切断する装置として、帯鋸盤が使用されてい
る。この帯鋸盤に使用される帯鋸刃においては、例えば
ビビリ振動や騒音などに対応するために、アサリのパタ
ーンをレーカーセット、ウェーブセット、あるいはスト
レートセット等種々のパターンに設定したり、各歯のピ
ッチを不等ピッチにしたりしている。
ピースを切断する装置として、帯鋸盤が使用されてい
る。この帯鋸盤に使用される帯鋸刃においては、例えば
ビビリ振動や騒音などに対応するために、アサリのパタ
ーンをレーカーセット、ウェーブセット、あるいはスト
レートセット等種々のパターンに設定したり、各歯のピ
ッチを不等ピッチにしたりしている。
【0003】また、例えばステンレス鋼のごとき難削材
に対応すべく、鋸刃における歯の高低差、アサリ振り出
し量を変えた鋸刃も開発されている。特に、ビビリ振動
や騒音を抑制するためには、各歯のピッチを不等ピッチ
に設定する手法が一般的である。
に対応すべく、鋸刃における歯の高低差、アサリ振り出
し量を変えた鋸刃も開発されている。特に、ビビリ振動
や騒音を抑制するためには、各歯のピッチを不等ピッチ
に設定する手法が一般的である。
【0004】このような従来の技術にあっては、鋸刃の
高性能化は前述のような種々の手法によって、市場のニ
ーズに答えるべく対応・改善が行われているが、切断作
業の高速化、高精度化、低騒音化等、更なる鋸刃の高性
能化への市場のニーズはとどまるところが無い。
高性能化は前述のような種々の手法によって、市場のニ
ーズに答えるべく対応・改善が行われているが、切断作
業の高速化、高精度化、低騒音化等、更なる鋸刃の高性
能化への市場のニーズはとどまるところが無い。
【0005】また、市場ニーズは業種や被削材であるワ
ーク等によって細分化されてきており、これに伴って鋸
刃の種類も千差万別になってきている。今後もこの傾向
は続くものと予想され、鋸刃メーカーとしては少数の市
場ニーズであっても対応を図らねばならない状況にあ
る。
ーク等によって細分化されてきており、これに伴って鋸
刃の種類も千差万別になってきている。今後もこの傾向
は続くものと予想され、鋸刃メーカーとしては少数の市
場ニーズであっても対応を図らねばならない状況にあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題が重要
な社会情勢になっている中で、鋸刃におけるびびり振動
や騒音の低減も重要な課題の一つとなっており、鋸刃の
ビビリ振動や騒音を抑制する方法としては前述のとお
り、各歯のピッチを不等ピッチに設定するのが従来より
一般的である。しかしながら、この方法では鋸刃の走行
方向あるいは切込み方向の振動に着目してなされたもの
であり、鋸刃の厚み方向の振動は考慮されていない。
な社会情勢になっている中で、鋸刃におけるびびり振動
や騒音の低減も重要な課題の一つとなっており、鋸刃の
ビビリ振動や騒音を抑制する方法としては前述のとお
り、各歯のピッチを不等ピッチに設定するのが従来より
一般的である。しかしながら、この方法では鋸刃の走行
方向あるいは切込み方向の振動に着目してなされたもの
であり、鋸刃の厚み方向の振動は考慮されていない。
【0007】すなわち、一般的な鋸刃は、左右に屈曲し
ていない直歯と左または右方向に振り出したアサリ歯か
ら構成されており、ワークピースの切削時に各歯がワー
クピースに突入する際、直歯は左右方向(鋸刃の厚み方
向)に振られる量は比較的小さいが、右アサリ歯の場合
は左方向、また左アサリ歯の場合は右方向へ大きく振ら
れるため、鋸刃の厚み方向に振動を引き起こす大きな原
因となっている。今日まで鋸刃の厚み方向の振動を鋸刃
自身で抑制する方法はほとんど例がなく、重要な課題と
なっている。
ていない直歯と左または右方向に振り出したアサリ歯か
ら構成されており、ワークピースの切削時に各歯がワー
クピースに突入する際、直歯は左右方向(鋸刃の厚み方
向)に振られる量は比較的小さいが、右アサリ歯の場合
は左方向、また左アサリ歯の場合は右方向へ大きく振ら
れるため、鋸刃の厚み方向に振動を引き起こす大きな原
因となっている。今日まで鋸刃の厚み方向の振動を鋸刃
自身で抑制する方法はほとんど例がなく、重要な課題と
なっている。
【0008】この発明の目的は、以上のような従来の技
術に着目してなされたものであり、鋸刃の厚み方向の振
動を抑制して、切削騒音を低下させ、寿命の長い経済的
な鋸刃を提供することにある。
術に着目してなされたものであり、鋸刃の厚み方向の振
動を抑制して、切削騒音を低下させ、寿命の長い経済的
な鋸刃を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1による鋸刃は、直歯と胴部の長手方向に
対して左または右に振り出した複数のアサリ歯の各ピッ
チが不等ピッチであるグループAと、このグループAと
同じピッチ配置で同数の直歯および対応するアサリ歯の
振り出し方向がグループAのアサリ歯の振り出し方向と
反対である同数のアサリ歯を有するグループBと、を交
互に備えてなることを特徴とするものである。
めに、請求項1による鋸刃は、直歯と胴部の長手方向に
対して左または右に振り出した複数のアサリ歯の各ピッ
チが不等ピッチであるグループAと、このグループAと
同じピッチ配置で同数の直歯および対応するアサリ歯の
振り出し方向がグループAのアサリ歯の振り出し方向と
反対である同数のアサリ歯を有するグループBと、を交
互に備えてなることを特徴とするものである。
【0010】従って、同じピッチ構成で、グループAの
アサリの振り出し方向とは反対方向に振り出されたグル
ープBを有しているので、グループBの鋸歯がグループ
Aで発生した鋸刃の厚み方向の振動とは正反対の同じ大
きさの振動を発生することにより、鋸刃の厚み方向の振
動が相殺されて切削騒音が低減される。
アサリの振り出し方向とは反対方向に振り出されたグル
ープBを有しているので、グループBの鋸歯がグループ
Aで発生した鋸刃の厚み方向の振動とは正反対の同じ大
きさの振動を発生することにより、鋸刃の厚み方向の振
動が相殺されて切削騒音が低減される。
【0011】請求項2による鋸刃は、請求項1の鋸刃に
おいて、前記各グループにおけるアサリ歯は、アサリ振
り出し量が異なる複数種類のアサリ歯から構成され、前
記各グループのA、B全体においてアサリ振り出し量が
同じ左と右のアサリ歯は同数であること、を特徴とする
ものである。
おいて、前記各グループにおけるアサリ歯は、アサリ振
り出し量が異なる複数種類のアサリ歯から構成され、前
記各グループのA、B全体においてアサリ振り出し量が
同じ左と右のアサリ歯は同数であること、を特徴とする
ものである。
【0012】従って、アサリ振り出し量が異なるアサリ
歯により切削溝の幅を段階的に拡幅するため、負荷がほ
ぼ均等に分けられると共に、アサリ振り出し量を大きく
設定できる。また、アサリ振り出し量が同じ左と右のア
サリ歯の数が同数なので、鋸刃の厚み方向の振動が相殺
されて切削騒音が低減される。
歯により切削溝の幅を段階的に拡幅するため、負荷がほ
ぼ均等に分けられると共に、アサリ振り出し量を大きく
設定できる。また、アサリ振り出し量が同じ左と右のア
サリ歯の数が同数なので、鋸刃の厚み方向の振動が相殺
されて切削騒音が低減される。
【0013】請求項3による鋸刃は、請求項1または2
の鋸刃において、前記各グループにおける直歯およびア
サリ歯が、歯先の後側に設けられている逃げ面からワー
クに対する切込み方向へ突出する突起部を少なくとも1
歯以上または全歯に備えてなること、を特徴とするもの
である。
の鋸刃において、前記各グループにおける直歯およびア
サリ歯が、歯先の後側に設けられている逃げ面からワー
クに対する切込み方向へ突出する突起部を少なくとも1
歯以上または全歯に備えてなること、を特徴とするもの
である。
【0014】従って、歯欠けを生じた時に、突起部が切
削溝の底部に当接することにより、鋸刃の急激なたわみ
の戻りを防止し、後続の鋸歯に過剰な切削抵抗が作用す
るのを防止する。
削溝の底部に当接することにより、鋸刃の急激なたわみ
の戻りを防止し、後続の鋸歯に過剰な切削抵抗が作用す
るのを防止する。
【0015】請求項4による鋸刃は、請求項1から3の
鋸刃において、前記各グループにおける各歯の逃げ角が
少なくとも2種類備えてなること、を特徴とするもので
ある。
鋸刃において、前記各グループにおける各歯の逃げ角が
少なくとも2種類備えてなること、を特徴とするもので
ある。
【0016】従って、大きな逃げ角の歯により切断速度
の高速化を図り、小さな逃げ角の歯によりチッピングを
減少させる。
の高速化を図り、小さな逃げ角の歯によりチッピングを
減少させる。
【0017】請求項5による鋸刃は、請求項1から4の
鋸刃において、ワークの切削を行うときに先行してワー
クの切削を行う先行歯が直歯であり、この先行歯による
切削溝の幅を拡開すべく切削する複数の後続歯がアサリ
歯であって、前記各グループのA、B全体で見たとき、
前記アサリ歯が前記直歯の歯高寸法とほぼ同一またはわ
ずかに小さな歯高寸法で左右に振り出した複数の第一ア
サリ歯と、この第一アサリ歯の歯高寸法よりも歯高寸法
が小さく且つ第一アサリ歯のアサリ振り出し量よりもア
サリ振り出し量が大きな複数の第二アサリ歯と、を備え
てなることを特徴とするものである。
鋸刃において、ワークの切削を行うときに先行してワー
クの切削を行う先行歯が直歯であり、この先行歯による
切削溝の幅を拡開すべく切削する複数の後続歯がアサリ
歯であって、前記各グループのA、B全体で見たとき、
前記アサリ歯が前記直歯の歯高寸法とほぼ同一またはわ
ずかに小さな歯高寸法で左右に振り出した複数の第一ア
サリ歯と、この第一アサリ歯の歯高寸法よりも歯高寸法
が小さく且つ第一アサリ歯のアサリ振り出し量よりもア
サリ振り出し量が大きな複数の第二アサリ歯と、を備え
てなることを特徴とするものである。
【0018】従って、先行歯である直歯が先行してワー
クを切削し、この直歯に続いて後続歯である第一アサリ
歯が直歯により切削された溝の幅を拡幅する。この時、
第一アサリ歯の歯高寸法は直歯の歯高寸法とほぼ同一ま
たはわずかに小さいので拡幅のみ行う。次いで、前記第
一アサリ歯に後続する第二アサリ歯がさらに溝の幅を拡
幅し、切削溝の幅を段階的に拡幅するため、負荷がほぼ
均等に分けられると共に、切削時の切粉を細分化する。
クを切削し、この直歯に続いて後続歯である第一アサリ
歯が直歯により切削された溝の幅を拡幅する。この時、
第一アサリ歯の歯高寸法は直歯の歯高寸法とほぼ同一ま
たはわずかに小さいので拡幅のみ行う。次いで、前記第
一アサリ歯に後続する第二アサリ歯がさらに溝の幅を拡
幅し、切削溝の幅を段階的に拡幅するため、負荷がほぼ
均等に分けられると共に、切削時の切粉を細分化する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
面に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1(A)、(B)を参照するに、この発明
に係る鋸刃1が示されている。この鋸刃1は、複数の鋸
歯を有する二種類のグループAおよびグループBを有し
ている。すなわち、グループAでは、一個の直歯3Sと
奇数個(ここでは三個)のアサリ歯5L、7R、9Lを
有しており、全てのピッチP1〜P4が異なっている。
アサリ歯5L、9Lは鋸刃1における胴部の長手方向す
なわち鋸刃1の走行方向(図1中右方向)に向かって左
方向へ屈曲されていて、アサリ歯7Rは右方向へ屈曲さ
れている。
に係る鋸刃1が示されている。この鋸刃1は、複数の鋸
歯を有する二種類のグループAおよびグループBを有し
ている。すなわち、グループAでは、一個の直歯3Sと
奇数個(ここでは三個)のアサリ歯5L、7R、9Lを
有しており、全てのピッチP1〜P4が異なっている。
アサリ歯5L、9Lは鋸刃1における胴部の長手方向す
なわち鋸刃1の走行方向(図1中右方向)に向かって左
方向へ屈曲されていて、アサリ歯7Rは右方向へ屈曲さ
れている。
【0021】また、グループBでは、グループAと全く
同じピッチ構成および歯数を有しており、一個の直歯1
1Sと奇数個(ここでは三個)のアサリ歯13R、15
L、17Rを有しており、その振り出し方向がグループ
Aのアサリ歯5L、7R、9Lの振り出し方向と反対に
なっている。
同じピッチ構成および歯数を有しており、一個の直歯1
1Sと奇数個(ここでは三個)のアサリ歯13R、15
L、17Rを有しており、その振り出し方向がグループ
Aのアサリ歯5L、7R、9Lの振り出し方向と反対に
なっている。
【0022】なお、すくい角、歯角、逃げ角はすべての
歯において同一の構成となっており、両グループの左右
のアサリ歯のアサリ振り出し量およびすべての歯の歯高
はほぼ一定となっている。
歯において同一の構成となっており、両グループの左右
のアサリ歯のアサリ振り出し量およびすべての歯の歯高
はほぼ一定となっている。
【0023】上記構成により、同じピッチ構成で、アサ
リ歯の振り出し方向が互いに反対となっているので、グ
ループAにより生じた鋸刃1の厚み方向の振動は、グル
ープBにより発生する反対方向の振動により相殺され
て、鋸刃1の厚み方向の振動が抑えられると共に切削騒
音が低減化される。
リ歯の振り出し方向が互いに反対となっているので、グ
ループAにより生じた鋸刃1の厚み方向の振動は、グル
ープBにより発生する反対方向の振動により相殺され
て、鋸刃1の厚み方向の振動が抑えられると共に切削騒
音が低減化される。
【0024】図2(A)、(B)を参照するに、この発明
の別の実施の形態に係る鋸刃19が示されている。この
鋸刃19は、複数の鋸歯から構成されている二種類のグ
ループAおよびグループBを有している。
の別の実施の形態に係る鋸刃19が示されている。この
鋸刃19は、複数の鋸歯から構成されている二種類のグ
ループAおよびグループBを有している。
【0025】すなわち、グループAでは、一個の直歯2
1Sと偶数個(ここでは四個)のアサリ歯23L、25
R、27L、29Rを有しており、全てのピッチP1〜
P5は異なっている。アサリ歯23L、27Lは鋸刃1
9における胴部の長手方向すなわち鋸刃19の走行方向
に向かって左方向へ屈曲されており、アサリ歯25R、
29Rは右方向へ屈曲されている。
1Sと偶数個(ここでは四個)のアサリ歯23L、25
R、27L、29Rを有しており、全てのピッチP1〜
P5は異なっている。アサリ歯23L、27Lは鋸刃1
9における胴部の長手方向すなわち鋸刃19の走行方向
に向かって左方向へ屈曲されており、アサリ歯25R、
29Rは右方向へ屈曲されている。
【0026】また、グループBでは、グループAと全く
同じピッチ構成および歯数を有しており、一個の直歯3
1Sと偶数個(ここでは四個)のアサリ歯33R、35
L、37R、39Lを有している。このグループBのア
サリ歯33R、35L、37R、39Lの振り出し方向
はグループAのアサリ歯23L、25R、27L、29
Rの振り出し方向と反対になっている。なお、すくい
角、歯角、逃げ角はすべての歯において同一の構成とな
っており、両グループの左右アサリ歯のアサリ振り出し
量およびすべての歯の歯高は、ほぼ一定となっている。
同じピッチ構成および歯数を有しており、一個の直歯3
1Sと偶数個(ここでは四個)のアサリ歯33R、35
L、37R、39Lを有している。このグループBのア
サリ歯33R、35L、37R、39Lの振り出し方向
はグループAのアサリ歯23L、25R、27L、29
Rの振り出し方向と反対になっている。なお、すくい
角、歯角、逃げ角はすべての歯において同一の構成とな
っており、両グループの左右アサリ歯のアサリ振り出し
量およびすべての歯の歯高は、ほぼ一定となっている。
【0027】上記構成により、同じピッチ構成で、アサ
リ歯の振り出し方向が互いに反対となっているので、グ
ループAにより生じた鋸刃19の厚み方向の振動は、グ
ループBにより発生する反対方向の振動により相殺され
るので、鋸刃19の厚み方向の振動が抑えられると共に
切削騒音が低減化される。
リ歯の振り出し方向が互いに反対となっているので、グ
ループAにより生じた鋸刃19の厚み方向の振動は、グ
ループBにより発生する反対方向の振動により相殺され
るので、鋸刃19の厚み方向の振動が抑えられると共に
切削騒音が低減化される。
【0028】図3A)、(B)を参照するに、この発明
の別の実施の形態に係る鋸刃41が示されている。この
鋸刃41は、複数の鋸歯から構成されている二種類のグ
ループAおよびグループBを有している。
の別の実施の形態に係る鋸刃41が示されている。この
鋸刃41は、複数の鋸歯から構成されている二種類のグ
ループAおよびグループBを有している。
【0029】すなわち、グループAでは、一個の直歯4
3Sと奇数個(ここでは三個)のアサリ歯45R、47
L、49Rを有しており、全てのピッチP1〜P4が異
なっている。アサリ歯45R、49Rは鋸刃41におけ
る胴部の長手方向すなわち鋸刃41の走行方向に向かっ
て右方向へ屈曲されており、アサリ歯47Lは左方向へ
屈曲されている。
3Sと奇数個(ここでは三個)のアサリ歯45R、47
L、49Rを有しており、全てのピッチP1〜P4が異
なっている。アサリ歯45R、49Rは鋸刃41におけ
る胴部の長手方向すなわち鋸刃41の走行方向に向かっ
て右方向へ屈曲されており、アサリ歯47Lは左方向へ
屈曲されている。
【0030】グループBでは、グループAと全く同じピ
ッチ構成および歯数を有しており、一個の直歯51Sと
奇数個(ここでは三個)のアサリ歯53L、55R、5
7LがグループAのアサリ歯45R、47L、49Rと
反対の振り出し方向に設けられている。
ッチ構成および歯数を有しており、一個の直歯51Sと
奇数個(ここでは三個)のアサリ歯53L、55R、5
7LがグループAのアサリ歯45R、47L、49Rと
反対の振り出し方向に設けられている。
【0031】各グループにおけるアサリ振り出し量は二
種類あり、グループAのアサリ歯45Rは小さなアサリ
振り出し量を有しており、その他のアサリ歯47L、4
9Rは大きなアサリ振り出し量を有している。また、グ
ループBでは、アサリ歯53L、55Rは大きなアサリ
振り出し量を有しており、その他のアサリ歯57Lは小
さなアサリ振り出し量を有している。
種類あり、グループAのアサリ歯45Rは小さなアサリ
振り出し量を有しており、その他のアサリ歯47L、4
9Rは大きなアサリ振り出し量を有している。また、グ
ループBでは、アサリ歯53L、55Rは大きなアサリ
振り出し量を有しており、その他のアサリ歯57Lは小
さなアサリ振り出し量を有している。
【0032】グループA、B全体において、アサリ振り
出し量の小さい左アサリ歯57Lが一個、右アサリ歯4
5Rが一個で同数であり、アサリ振り出し量の大きな左
アサリ歯47L、53Lの二個、右アサリ歯49R、5
5Rの二個で同数となっている。すなわち、グループ
A、B全体においてアサリ振り出し量が同じ左と右のア
サリ歯は同数となっており、鋸刃全体の左右のバランス
をとっている。
出し量の小さい左アサリ歯57Lが一個、右アサリ歯4
5Rが一個で同数であり、アサリ振り出し量の大きな左
アサリ歯47L、53Lの二個、右アサリ歯49R、5
5Rの二個で同数となっている。すなわち、グループ
A、B全体においてアサリ振り出し量が同じ左と右のア
サリ歯は同数となっており、鋸刃全体の左右のバランス
をとっている。
【0033】また、グループA、B全体において、アサ
リ歯の配列に注視すると、まず、アサリ振り出し量の小
さい左右一対のアサリ歯57L、45Rを配置して、次
に、アサリ振り出し量の大きい左右二対のアサリ歯47
L、49R、53L、55Rを配置することにより、切
削溝を順次拡幅する配列となっている。なお、すくい
角、歯角、逃げ角はすべての歯において同一の構成とな
っており、すべての歯高はほぼ一定となっている。
リ歯の配列に注視すると、まず、アサリ振り出し量の小
さい左右一対のアサリ歯57L、45Rを配置して、次
に、アサリ振り出し量の大きい左右二対のアサリ歯47
L、49R、53L、55Rを配置することにより、切
削溝を順次拡幅する配列となっている。なお、すくい
角、歯角、逃げ角はすべての歯において同一の構成とな
っており、すべての歯高はほぼ一定となっている。
【0034】上記構成により、同じピッチ構成で、アサ
リ歯の振り出し方向が互いに反対となっているので、グ
ループAにより生じた鋸刃41の厚み方向の振動は、グ
ループBにより発生する反対方向の振動により相殺され
るので、鋸刃41の厚み方向の振動が抑えられると共に
切削騒音が低減化される。
リ歯の振り出し方向が互いに反対となっているので、グ
ループAにより生じた鋸刃41の厚み方向の振動は、グ
ループBにより発生する反対方向の振動により相殺され
るので、鋸刃41の厚み方向の振動が抑えられると共に
切削騒音が低減化される。
【0035】また、一種類のアサリ振り出し量でアサリ
振り出し量を非常に大きくすると切断面がウォッシュボ
ード状に粗くなる等の不具合な現象が見られるが、二種
類のアサリ振り出し量とすることにより、アサリ振り出
し量を非常に大きくしても、良好な切断面を得ることが
可能になる。これにより、大型H形鋼切削時の挟み込み
現象を防止することができる。
振り出し量を非常に大きくすると切断面がウォッシュボ
ード状に粗くなる等の不具合な現象が見られるが、二種
類のアサリ振り出し量とすることにより、アサリ振り出
し量を非常に大きくしても、良好な切断面を得ることが
可能になる。これにより、大型H形鋼切削時の挟み込み
現象を防止することができる。
【0036】図4(A)、(B)を参照するに、この発
明の別の実施の形態に係る鋸刃59が示されている。こ
の鋸刃59は、前述の図3(A)、(B)に示されてい
る鋸刃41における歯の形状を、連続歯欠け防止を考慮
していわゆるプロテクターとなる突起部61を設けたも
のである。
明の別の実施の形態に係る鋸刃59が示されている。こ
の鋸刃59は、前述の図3(A)、(B)に示されてい
る鋸刃41における歯の形状を、連続歯欠け防止を考慮
していわゆるプロテクターとなる突起部61を設けたも
のである。
【0037】すなわち、例えば歯先63後方の点線で示
した逃げ面に、歯先63よりも高さtだけ低くした突起
部61を設け、正常な切削時にはワークの切削部におけ
る切削溝の底部に接触するものではないが、万が一、歯
先63に歯欠けを生じた場合には、突起部61がワーク
の切削部における切削溝の底部に当接することにより、
鋸刃59の切削抵抗における背分力に起因するたわみの
戻りを高さtに制限することができるものである。
した逃げ面に、歯先63よりも高さtだけ低くした突起
部61を設け、正常な切削時にはワークの切削部におけ
る切削溝の底部に接触するものではないが、万が一、歯
先63に歯欠けを生じた場合には、突起部61がワーク
の切削部における切削溝の底部に当接することにより、
鋸刃59の切削抵抗における背分力に起因するたわみの
戻りを高さtに制限することができるものである。
【0038】その他、グループAおよびグループBにお
けるピッチ構成や歯数および歯形の構成等はすべて前述
の図3(A)、(B)に示されている鋸刃41と同様な
ので、概略のみ説明する。
けるピッチ構成や歯数および歯形の構成等はすべて前述
の図3(A)、(B)に示されている鋸刃41と同様な
ので、概略のみ説明する。
【0039】すなわち、グループAにおいては直歯65
Sに続いて右方向への小さな振り出し量を有するアサリ
歯67R、左方向への大きな振り出し量を有するアサリ
歯69L、右方向への大きな振り出し量を有するアサリ
歯71Rが配されている。
Sに続いて右方向への小さな振り出し量を有するアサリ
歯67R、左方向への大きな振り出し量を有するアサリ
歯69L、右方向への大きな振り出し量を有するアサリ
歯71Rが配されている。
【0040】また、グループBでは、直歯73Sに続い
て左方向への大きな振り出し量を有するアサリ歯75
L、右方向への大きな振り出し量を有するアサリ歯77
R、左方向への小さな振り出し量を有するアサリ歯79
Lが配されている。
て左方向への大きな振り出し量を有するアサリ歯75
L、右方向への大きな振り出し量を有するアサリ歯77
R、左方向への小さな振り出し量を有するアサリ歯79
Lが配されている。
【0041】上記構成により、鋸刃59の厚み方向の振
動が抑制されて切削騒音の低減化を図ると共に、アサリ
振り出し量を非常に大きくして大型H形鋼等の切削時に
おける挟み込み現象を防止する効果に加えて、歯先後方
の逃げ面に突起部を設けることにより、歯欠けを生じた
ときに、鋸刃59の切込み量が制限されるので、後続す
る歯の切込み量が急に大きくなって切削抵抗が急に増大
することが防止され、歯欠けが連続的に発生するのを防
止することができる。なお、図4の実施の形態では、全
ての歯の逃げ面に突起部を設けたが、少なくとも1歯以
上適宜設けることができるものである。
動が抑制されて切削騒音の低減化を図ると共に、アサリ
振り出し量を非常に大きくして大型H形鋼等の切削時に
おける挟み込み現象を防止する効果に加えて、歯先後方
の逃げ面に突起部を設けることにより、歯欠けを生じた
ときに、鋸刃59の切込み量が制限されるので、後続す
る歯の切込み量が急に大きくなって切削抵抗が急に増大
することが防止され、歯欠けが連続的に発生するのを防
止することができる。なお、図4の実施の形態では、全
ての歯の逃げ面に突起部を設けたが、少なくとも1歯以
上適宜設けることができるものである。
【0042】図5(A)、(B)を参照するに、この発
明の別の実施の形態に係る鋸刃81が示されている。こ
の鋸刃81は、前述の図1(A)、(B)に示されてい
る鋸刃1における直歯3S、11Sに後続する左右一対
のアサリ歯5L、7Rおよびアサリ歯13R、15Lの
逃げ角βを直歯3S等の逃げ角αに比して小さくしたも
のである。
明の別の実施の形態に係る鋸刃81が示されている。こ
の鋸刃81は、前述の図1(A)、(B)に示されてい
る鋸刃1における直歯3S、11Sに後続する左右一対
のアサリ歯5L、7Rおよびアサリ歯13R、15Lの
逃げ角βを直歯3S等の逃げ角αに比して小さくしたも
のである。
【0043】すなわち、鋸刃81において、グループA
の直歯83Sに後続するアサリ歯85L、87Rの逃げ
角をβとし、アサリ歯89Lの逃げ角は直歯83Sと同
じ通常のαとする。また、グループBでは、直歯91S
に後続するアサリ歯93R、95Lの逃げ角をβとし、
アサリ歯97Rの逃げ角は直歯91Sと同じ通常のαと
している。
の直歯83Sに後続するアサリ歯85L、87Rの逃げ
角をβとし、アサリ歯89Lの逃げ角は直歯83Sと同
じ通常のαとする。また、グループBでは、直歯91S
に後続するアサリ歯93R、95Lの逃げ角をβとし、
アサリ歯97Rの逃げ角は直歯91Sと同じ通常のαと
している。
【0044】その他、グループAおよびグループBにお
けるピッチ構成や歯数および歯形の構成等はすべて前述
の図1(A)、(B)に示されている鋸刃1と同様なの
で、重複する説明は省略する。
けるピッチ構成や歯数および歯形の構成等はすべて前述
の図1(A)、(B)に示されている鋸刃1と同様なの
で、重複する説明は省略する。
【0045】上記構成により、鋸刃81の厚み方向の振
動が抑制されて切削騒音の低減化を図る効果に加えて、
小さい逃げ角を有すると共に大きい歯角を有することに
より高強度を有する歯の作用でチッピングを減少させ、
大きい逃げ角を有すると共に小さい歯角を有する歯の作
用で切断速度の高速化を図ることができる。なお、図5
の実施の形態では、直歯に後続する一対の左右アサリ歯
を逃げ角の小さい歯に配置したが、少なくとも2種類の
逃げ角を適宜に配置することができるものである。
動が抑制されて切削騒音の低減化を図る効果に加えて、
小さい逃げ角を有すると共に大きい歯角を有することに
より高強度を有する歯の作用でチッピングを減少させ、
大きい逃げ角を有すると共に小さい歯角を有する歯の作
用で切断速度の高速化を図ることができる。なお、図5
の実施の形態では、直歯に後続する一対の左右アサリ歯
を逃げ角の小さい歯に配置したが、少なくとも2種類の
逃げ角を適宜に配置することができるものである。
【0046】図6(A)、(B)を参照するに、この発
明の別の実施の形態に係る鋸刃99が示されている。こ
の鋸刃99は、前述の図2(A)、(B)に示されてい
る鋸刃19において、直歯21S、31Sを挟んで前後
に位置するアサリ歯39L、23Lおよびアサリ歯29
R、33Rの歯高を低くすると共にアサリ振り出し量を
大きくしたものである。
明の別の実施の形態に係る鋸刃99が示されている。こ
の鋸刃99は、前述の図2(A)、(B)に示されてい
る鋸刃19において、直歯21S、31Sを挟んで前後
に位置するアサリ歯39L、23Lおよびアサリ歯29
R、33Rの歯高を低くすると共にアサリ振り出し量を
大きくしたものである。
【0047】すなわち、直歯101Sに後続するアサリ
歯103Lの歯高を直歯101Sに比してhだけ低くす
ると共にアサリ振り出し量を大きくし、アサリ歯105
R、107Lの歯高を直歯101Sとほぼ同じとすると
共にアサリ振り出し量を小さくして、アサリ歯109R
の歯高およびアサリ振り出し量をアサリ歯103Lと同
じにしたものである。
歯103Lの歯高を直歯101Sに比してhだけ低くす
ると共にアサリ振り出し量を大きくし、アサリ歯105
R、107Lの歯高を直歯101Sとほぼ同じとすると
共にアサリ振り出し量を小さくして、アサリ歯109R
の歯高およびアサリ振り出し量をアサリ歯103Lと同
じにしたものである。
【0048】また、グループBについても全く同様に直
歯111Sに後続するアサリ歯113Rの歯高を直歯1
01Sに比してhだけ低くすると共にアサリ振り出し量
を大きくし、アサリ歯115L、117Rの歯高を直歯
111Sとほぼ同じとすると共にアサリ振り出し量を小
さくし、アサリ歯119Lの歯高およびアサリ振り出し
量をアサリ歯113Rと同じにしたものである。
歯111Sに後続するアサリ歯113Rの歯高を直歯1
01Sに比してhだけ低くすると共にアサリ振り出し量
を大きくし、アサリ歯115L、117Rの歯高を直歯
111Sとほぼ同じとすると共にアサリ振り出し量を小
さくし、アサリ歯119Lの歯高およびアサリ振り出し
量をアサリ歯113Rと同じにしたものである。
【0049】従って、グループAでは直歯101Sを挟
んで前後に位置するアサリ歯119L、103Lの歯高
を低くすると共にアサリ振り出し量を大きくし、このア
サリ歯103Lに後続するアサリ歯105R、107L
の歯高を直歯101Sとほぼ同じとすると共にアサリ振
り出し量を小さくしたものとなる。
んで前後に位置するアサリ歯119L、103Lの歯高
を低くすると共にアサリ振り出し量を大きくし、このア
サリ歯103Lに後続するアサリ歯105R、107L
の歯高を直歯101Sとほぼ同じとすると共にアサリ振
り出し量を小さくしたものとなる。
【0050】また、グループBでは、直歯111Sを挟
んで前後に位置するアサリ歯109R、113Rの歯高
を低くすると共にアサリ振り出し量を大きくし、このア
サリ歯113Rに後続するアサリ歯115L、117R
の歯高を直歯111Sと同じとすると共にアサリ振り出
し量を小さくしたものとなる。但し、アサリ振り出し方
向がグループAとグループBでは反対方向になっている
のはいうまでもない。
んで前後に位置するアサリ歯109R、113Rの歯高
を低くすると共にアサリ振り出し量を大きくし、このア
サリ歯113Rに後続するアサリ歯115L、117R
の歯高を直歯111Sと同じとすると共にアサリ振り出
し量を小さくしたものとなる。但し、アサリ振り出し方
向がグループAとグループBでは反対方向になっている
のはいうまでもない。
【0051】その他、グループAおよびグループBにお
けるピッチ構成や歯数および歯形の構成等はすべて前述
の図2(A)、(B)に示されている鋸刃19と同様なの
で、重複する説明は省略する。
けるピッチ構成や歯数および歯形の構成等はすべて前述
の図2(A)、(B)に示されている鋸刃19と同様なの
で、重複する説明は省略する。
【0052】上記構成により、鋸刃99の厚み方向の振
動が抑制されて切削騒音の低減化を図る効果に加えて、
歯高の低いアサリ歯119L、103Lまたはアサリ歯
109R、113Rのアサリ振り出し量を大きくしてあ
るため、各歯に対する負荷がほぼ均等に分けられること
になって鋸刃99の寿命を延ばすことができる。また、
切り屑を分散して排出性を向上させて切削抵抗が低減さ
れるので、ステンレス鋼のごとき難削材に適する。な
お、図6の実施の形態では、直歯の前後に歯高の低い歯
を配置したが、配列は適宜変更できるものである。
動が抑制されて切削騒音の低減化を図る効果に加えて、
歯高の低いアサリ歯119L、103Lまたはアサリ歯
109R、113Rのアサリ振り出し量を大きくしてあ
るため、各歯に対する負荷がほぼ均等に分けられること
になって鋸刃99の寿命を延ばすことができる。また、
切り屑を分散して排出性を向上させて切削抵抗が低減さ
れるので、ステンレス鋼のごとき難削材に適する。な
お、図6の実施の形態では、直歯の前後に歯高の低い歯
を配置したが、配列は適宜変更できるものである。
【0053】また、図1〜図6の実施の形態において
は、各グループに直歯が1個、アサリはが3または4個
の例を示したが、図7〜図9に示すように、アサリ歯の
数が2個の場合や5個の場合および6個の場合等のよう
に適宜変更できるものである。
は、各グループに直歯が1個、アサリはが3または4個
の例を示したが、図7〜図9に示すように、アサリ歯の
数が2個の場合や5個の場合および6個の場合等のよう
に適宜変更できるものである。
【0054】すなわち、図7に示されている鋸刃121
においては、グループAでは、1個の直歯123Sと2
個のアサリ歯125R、127Lを有しており、グルー
プBでは、グループAと全く同じピッチ構成および歯数
を有しており、1個の直歯129Sと2個のアサリ歯1
31L、133Rを有している。
においては、グループAでは、1個の直歯123Sと2
個のアサリ歯125R、127Lを有しており、グルー
プBでは、グループAと全く同じピッチ構成および歯数
を有しており、1個の直歯129Sと2個のアサリ歯1
31L、133Rを有している。
【0055】また、図8に示されている鋸刃135にお
いては、グループAでは、1個の直歯137Sと5個の
アサリ歯139L、141R、143L、145R、1
47Lを有しており、グループBでは、グループAと全
く同じピッチ構成および歯数を有しており、1個の直歯
149Sと5個のアサリ歯151R、153L、155
R、157L、159Rを有している。
いては、グループAでは、1個の直歯137Sと5個の
アサリ歯139L、141R、143L、145R、1
47Lを有しており、グループBでは、グループAと全
く同じピッチ構成および歯数を有しており、1個の直歯
149Sと5個のアサリ歯151R、153L、155
R、157L、159Rを有している。
【0056】また、図9に示されている鋸刃161にお
いては、グループAでは、1個の直歯163Sと6個の
アサリ歯165L、167R、169L、171R、1
73L、175Rを有しており、グループBでは、グル
ープAと全く同じピッチ構成および歯数を有しており、
1個の直歯177Sと6個のアサリ歯179R、181
L、183R、185L、187R、189Lを有してい
る。
いては、グループAでは、1個の直歯163Sと6個の
アサリ歯165L、167R、169L、171R、1
73L、175Rを有しており、グループBでは、グル
ープAと全く同じピッチ構成および歯数を有しており、
1個の直歯177Sと6個のアサリ歯179R、181
L、183R、185L、187R、189Lを有してい
る。
【0057】なお、この発明は前述の実施の形態に限定
されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他
の態様で実施し得るものである。すなわち、前述の実施
の形態においては、帯鋸刃の場合について説明したが、
この他丸鋸刃やハクソー等種々の鋸刃にも適用できるも
のであり、また、アサリ振り出し量が異なる歯や、逃げ
面に突起を有する歯、逃げ角が異なる歯、または、歯高
を異にする歯等、必要に応じてそれぞれ適宜に組み合わ
せて実施可能なものである。
されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他
の態様で実施し得るものである。すなわち、前述の実施
の形態においては、帯鋸刃の場合について説明したが、
この他丸鋸刃やハクソー等種々の鋸刃にも適用できるも
のであり、また、アサリ振り出し量が異なる歯や、逃げ
面に突起を有する歯、逃げ角が異なる歯、または、歯高
を異にする歯等、必要に応じてそれぞれ適宜に組み合わ
せて実施可能なものである。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よる鋸刃では、同じピッチ構成で、グループAのアサリ
の振り出し方向とは反対方向に振り出されたグループB
を有しているので、グループBの鋸歯がグループAで発
生した鋸刃の厚み方向の振動とは正反対の同じ大きさの
振動を発生することにより、鋸刃の厚み方向の振動を相
殺して鋸刃の厚み方向の振動を抑制することができる。
更に、各歯のピッチを不等ピッチに設定してあるので、
鋸刃の走行方向あるいは、切込み方向の振動も抑制する
事ができ、鋸刃の厚み方向の振動の抑制と合わせた相乗
効果により、鋸刃全体における切削騒音を従来より飛躍
的に低減することができる。従って、切断作業環境を改
善した寿命の長い鋸刃を提供することができる。
よる鋸刃では、同じピッチ構成で、グループAのアサリ
の振り出し方向とは反対方向に振り出されたグループB
を有しているので、グループBの鋸歯がグループAで発
生した鋸刃の厚み方向の振動とは正反対の同じ大きさの
振動を発生することにより、鋸刃の厚み方向の振動を相
殺して鋸刃の厚み方向の振動を抑制することができる。
更に、各歯のピッチを不等ピッチに設定してあるので、
鋸刃の走行方向あるいは、切込み方向の振動も抑制する
事ができ、鋸刃の厚み方向の振動の抑制と合わせた相乗
効果により、鋸刃全体における切削騒音を従来より飛躍
的に低減することができる。従って、切断作業環境を改
善した寿命の長い鋸刃を提供することができる。
【0059】請求項2の発明による鋸刃では、請求項1
の効果に加えて、アサリ振り出し量を非常に大きくする
ことができ、従って、鋸刃の胴部と切削溝の隙間を大き
くすることができるので、大型H形鋼等の切削時に発生
する挟み込み現象を防止できると共に良好な切断面が得
られる効果がある。
の効果に加えて、アサリ振り出し量を非常に大きくする
ことができ、従って、鋸刃の胴部と切削溝の隙間を大き
くすることができるので、大型H形鋼等の切削時に発生
する挟み込み現象を防止できると共に良好な切断面が得
られる効果がある。
【0060】請求項3の発明による鋸刃では、請求項1
または2の効果に加えて、歯欠け発生時に、突起部が切
削溝の底部に当接することにより、鋸刃の急激なたわみ
の戻りを防止し、後続の鋸歯に過剰な切削抵抗が作用す
るのを防止するので、連続的な歯欠けが生じるのを防止
することができ、鋸刃の寿命を延ばすことができる。
または2の効果に加えて、歯欠け発生時に、突起部が切
削溝の底部に当接することにより、鋸刃の急激なたわみ
の戻りを防止し、後続の鋸歯に過剰な切削抵抗が作用す
るのを防止するので、連続的な歯欠けが生じるのを防止
することができ、鋸刃の寿命を延ばすことができる。
【0061】請求項4の発明による鋸刃では、請求項1
〜3のいずれかの効果に加えて、大きな逃げ角の歯によ
り切断速度の高速化を図ることができ、小さな逃げ角の
歯によりチッピングを減少させることができる。
〜3のいずれかの効果に加えて、大きな逃げ角の歯によ
り切断速度の高速化を図ることができ、小さな逃げ角の
歯によりチッピングを減少させることができる。
【0062】請求項5の発明による鋸刃では、請求項1
〜4のいずれかの効果に加えて、先行歯である直歯が先
行してワークを切削し、この直歯に続いて後続歯である
第一アサリ歯が直歯により切削された溝の幅を拡幅し、
さらに第二アサリ歯が溝を拡幅するので、切り屑を分散
して、切削抵抗を低減し、ステンレス鋼のごとき難削材
においては、鋸刃寿命を飛躍的に長くすることができ
る。
〜4のいずれかの効果に加えて、先行歯である直歯が先
行してワークを切削し、この直歯に続いて後続歯である
第一アサリ歯が直歯により切削された溝の幅を拡幅し、
さらに第二アサリ歯が溝を拡幅するので、切り屑を分散
して、切削抵抗を低減し、ステンレス鋼のごとき難削材
においては、鋸刃寿命を飛躍的に長くすることができ
る。
【図1】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第一の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図2】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第二の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図3】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第三の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図4】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第四の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図5】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第五の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図6】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第六の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図7】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第七の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図8】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第八の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図9】(A)、(B)は、この発明に係る鋸刃の第九の
実施の形態を示す正面図および底面図である。
実施の形態を示す正面図および底面図である。
1 鋸刃 3S、11S 直歯 5L、7R、9L、13R、15L、17R アサリ歯
Claims (5)
- 【請求項1】 直歯と胴部の長手方向に対して左または
右に振り出した複数のアサリ歯の各ピッチが不等ピッチ
であるグループAと、このグループAと同じピッチ配置
で同数の直歯および対応するアサリ歯の振り出し方向が
グループAのアサリ歯の振り出し方向と反対である同数
のアサリ歯を有するグループBと、を交互に備えてなる
ことを特徴とする鋸刃。 - 【請求項2】 前記各グループにおけるアサリ歯は、ア
サリ振り出し量が異なる複数種類のアサリ歯から構成さ
れ、前記各グループのA、B全体においてアサリ振り出
し量が同じ左と右のアサリ歯は同数であること、を特徴
とする請求項1記載の鋸刃。 - 【請求項3】 前記各グループにおける直歯およびアサ
リ歯が、歯先の後側に設けられている逃げ面からワーク
に対する切込み方向へ突出する突起部を少なくとも1歯
以上または全歯に備えてなること、を特徴とする請求項
1または2記載の鋸刃。 - 【請求項4】 前記各グループにおける各歯の逃げ角が
少なくとも2種類備えてなること、を特徴とする請求項
1から3のいずれかに記載の鋸刃。 - 【請求項5】 ワークの切削を行うときに先行してワー
クの切削を行う先行歯が直歯であり、この先行歯による
切削溝の幅を拡開すべく切削する複数の後続歯がアサリ
歯であって、前記各グループのA、B全体で見たとき、
前記アサリ歯が前記直歯の歯高寸法とほぼ同一またはわ
ずかに小さな歯高寸法で左右に振り出した複数の第一ア
サリ歯と、この第一アサリ歯の歯高寸法よりも歯高寸法
が小さく且つ第一アサリ歯のアサリ振り出し量よりもア
サリ振り出し量が大きな複数の第二アサリ歯と、を備え
てなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
載の鋸刃。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10308968A JP2000135625A (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | 鋸 刃 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10308968A JP2000135625A (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | 鋸 刃 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000135625A true JP2000135625A (ja) | 2000-05-16 |
Family
ID=17987400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10308968A Pending JP2000135625A (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | 鋸 刃 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000135625A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003340644A (ja) * | 2002-05-29 | 2003-12-02 | Amada Co Ltd | バイメタル帯鋸刃 |
JP2010528892A (ja) * | 2007-06-12 | 2010-08-26 | アーウィン インダストリアル トゥール カンパニー | 非一定高さの歯を有する往復動鋸刃および関連する方法 |
US8689667B2 (en) | 2010-04-22 | 2014-04-08 | Milwaukee Electric Tool Corporation | Saw blade |
EP3287220A1 (en) * | 2016-08-26 | 2018-02-28 | Irwin Industrial Tool Company | Tooth formations and arrangement for a saw blade |
US10189099B2 (en) | 2010-04-22 | 2019-01-29 | Milwaukee Electric Tool Corporation | Saw Blade |
USD841417S1 (en) | 2011-04-22 | 2019-02-26 | Milwaukee Electric Tool Corporation | Saw blade |
US11413693B2 (en) | 2017-05-16 | 2022-08-16 | Milwaukee Electric Tool Corporation | Saw blade |
-
1998
- 1998-10-29 JP JP10308968A patent/JP2000135625A/ja active Pending
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