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JP2000135268A - 錠剤検査装置 - Google Patents

錠剤検査装置

Info

Publication number
JP2000135268A
JP2000135268A JP11237049A JP23704999A JP2000135268A JP 2000135268 A JP2000135268 A JP 2000135268A JP 11237049 A JP11237049 A JP 11237049A JP 23704999 A JP23704999 A JP 23704999A JP 2000135268 A JP2000135268 A JP 2000135268A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tablet
data
transmission line
packaged
package
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11237049A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Yuyama
正二 湯山
Hiroyasu Hamada
博康 濱田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yuyama Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Yuyama Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yuyama Manufacturing Co Ltd filed Critical Yuyama Manufacturing Co Ltd
Priority to JP11237049A priority Critical patent/JP2000135268A/ja
Publication of JP2000135268A publication Critical patent/JP2000135268A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性が高く、処理速度が速いうえ、患者に
手渡された後でも検査データを監視することができ、検
査調剤師の検査労力を緩和できる錠剤検査装置を提供す
る。 【解決手段】 透過線(X線)発生手段14によって錠
剤包装物12aに透過線(X線)を照射し、該透過線
(X線)を透過線(X線)検出手段16によって検出す
る。透過線(X線)検出手段16の検出結果から、錠剤
包装物12aに包装された錠剤の個数を錠剤個数判別処
理手段18によって判別する。処方箋データから錠剤包
装物12aに包装されるべき錠数データを抽出し、該錠
数データと錠剤個数判別処理手段18で判別された錠剤
の個数とを比較して、処方箋データどおりの錠剤が包装
されているか否かを比較判定処理手段18によって判定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装された錠剤が
処方箋どおりに包装されているか否かを自動的に検査す
る錠剤検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、錠剤包装装置により包装された錠
剤が処方箋どおりに包装されているか否かの検査は、一
般に、調剤師により肉眼で行われている。この調剤師に
よる検査を支援するための装置が、特開昭63−294
307号公報や、特公平4−17666号公報等で提案
されている。これらの検査装置は、包装された錠剤をカ
メラで撮像して錠剤の種類と個数を監査するようになっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の検査装置は包装紙に包装された錠剤を二次元的に撮像
するため、錠剤が複数個包装されている場合に錠剤の重
なりや接触を認識することができず、包装不良として判
定してしまうことがあった。また、包装紙に白のペイン
トで帯状に文字が印刷されている場合には、その帯の裏
に隠れた錠剤を識別できない。
【0004】これらの問題は、包装紙の裏表2方向から
撮像したとしても解消されない。そこで、包装直前の錠
剤を一個一個分離して搬送し、これらの錠剤を撮像して
検査する装置が、特開平5−337168号公報や特開
平8−168727号公報に開示されている。ところ
が、これらの検査装置は、錠剤を一個一個分離する必要
があるので処理速度が遅い。また、これらの検査装置に
より包装直前になされる検査は、実際に包装された状態
の検査ではないため、ある包装紙に包装されるべき錠剤
がその前後の包装紙に混入することがあっても、それを
検出できず、信頼性が低い。例えば、朝と昼で服用する
錠剤の種類が異なる場合、朝用の錠剤が包装された包装
紙に昼用の錠剤が混入しても、そのまま患者に手渡され
て服用され、薬効が無くなる虞れがある。また、包装時
にネジやスプリング等の装置の部品、昆虫、ごみ等の異
物が侵入していても、そのまま患者に手渡されて服用さ
れる危険性がある。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、信頼性が高く、処理速度が速いうえ、患者に手渡
された後でも検査データを監視することができ、検査調
剤師の検査労力を緩和できる錠剤検査装置を提供するこ
とを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段として、本発明は、処方箋データに基づい
て錠剤包装物に包装された錠剤の検査を行う錠剤検査装
置において、透過線を発生して前記錠剤包装物に照射す
る透過線発生手段と、該透過線発生手段で発生された透
過線を検出する透過線検出手段と、前記錠剤包装物に包
装された錠剤の個数を前記透過線検出手段の検出結果か
ら判別する錠剤個数判別処理手段と、前記処方箋データ
から前記錠剤包装物に包装されるべき錠数データを抽出
し、該錠数データと前記錠剤個数判別処理手段で判別さ
れた錠剤の個数とを比較して、前記処方箋データどおり
の錠剤が包装されているか否かを判定する比較判定処理
手段とを備えたものである。
【0007】本発明でいう錠剤包装物とは、包装袋のほ
か、蓋付きの円筒状容器であるバイアル瓶を含む。ま
た、透過線とは、X線のほか、放射線、物体を透過する
光線、例えば赤外線を含む概念である。
【0008】前記第1の手段としての発明によれば、錠
剤包装物に包装された錠剤の個数を透過線検出手段の検
出結果から判別し、これを錠剤包装物に包装されるべき
錠数データと比較して、処方箋データどおりの錠剤が包
装されているか否かが判定できるので、包装された錠剤
の検査が簡単かつ迅速になり、信頼性が高くなる。
【0009】前記課題を解決するための第2の手段とし
て、本発明は、処方箋データに基づいて錠剤包装物に包
装された錠剤の検査を行う錠剤検査装置において、透過
線を発生して前記錠剤包装物に照射する透過線発生手段
と、該透過線発生手段で発生された透過線を検出する透
過線検出手段と、前記錠剤包装物に包装された錠剤の形
状を前記透過線検出手段の検出結果から判別する錠剤形
状判別処理手段と、錠剤の種類別にその錠剤形状データ
を記憶する記憶手段と、前記処方箋データから前記錠剤
包装物に包装されるべき錠剤の種類を抽出し、該錠剤の
種類に対応する錠剤形状データを前記記憶手段から呼び
出し、該錠剤形状データと前記錠剤個数判別処理手段で
判別された錠剤の形状とを比較して、前記処方箋データ
どおりの錠剤が包装されているか否かを判定する比較判
定処理手段とを備えたものである。
【0010】前記第2の手段としての発明によれば、錠
剤包装物に包装された錠剤の形状を透過線検出手段の検
出結果から判別し、これを錠剤包装物に包装される錠剤
の形状データと比較して、処方箋データどおりの錠剤が
包装されているか否かが判定できるので、前記第1の発
明と同様に、包装された錠剤の検査が簡単かつ迅速にな
るうえ、信頼性が高くなる。
【0011】前記課題を解決するための第3の手段とし
て、本発明は、処方箋データに基づいて錠剤包装物に包
装された錠剤の検査を行う錠剤検査装置において、透過
線を発生して前記錠剤包装物に照射する透過線発生手段
と、該透過線発生手段で発生された透過線を検出する透
過線検出手段と、前記錠剤包装物に包装された錠剤の形
状を前記透過線検出手段の検出結果から判別する錠剤形
状判別処理手段と、錠剤の種類別にその錠剤形状データ
を記憶する記憶手段と、前記処方箋データから前記錠剤
包装物に包装されるべき錠剤の種類を抽出し、該錠剤の
種類に対応する錠剤形状データを前記記憶手段から呼び
出し、該錠剤形状データと前記錠剤個数判別処理手段で
判別された錠剤の形状とを対応させて、前記錠剤包装物
に包装された錠剤の個数を判別する錠剤個数判別処理手
段と、前記処方箋データから前記錠剤包装物に包装され
るべき錠剤の種類と錠数データを抽出し、該錠数データ
と前記錠剤個数判別処理手段で判別された錠剤の個数と
を比較して、前記処方箋データどおりの錠剤が包装され
ているか否かを判定する比較判定処理手段とを備えたも
のである。
【0012】前記第3の手段としての発明によれば、錠
剤包装物に包装された錠剤の個数を透過線検出手段の検
出結果から判別し、これを錠剤包装物に包装されるべき
錠数データと比較して、処方箋データどおりの錠剤が包
装されているか否かが判定できるので、前記第1の発明
と同様に、包装された錠剤の検査が簡単かつ迅速になる
うえ、信頼性が高くなる。
【0013】前記錠剤個数判別処理手段は、前記透過線
検出手段が検出したデータに個数として換算できないデ
ータが存在するとき、あるいは、前記透過線検出手段が
検出したデータに形状を認識できないデータが存在する
とき、不良包装として処理するようにしてもよい。これ
により、さらに信頼性が高まる。また、異常の判定を受
けると、該当する錠剤包装物にマークを付与するマーキ
ング手段を備えることもでき、これにより不良品を簡単
に識別できる。
【0014】前記透過線検出手段は、透過レベルとして
透過線を検出するか、あるいは、錠剤の影として検出す
ることができる。
【0015】前記課題を解決するための第4の手段とし
て、本発明は、処方箋データに基づいて錠剤包装物に包
装された錠剤の検査を行う錠剤検査装置において、透過
線を発生して前記錠剤包装物に照射する透過線発生手段
と、該透過線発生手段で発生された透過線を検出する透
過線検出手段と、錠剤の種類別にそのイメージデータを
記憶する記憶手段と、前記錠剤包装物に包装された錠剤
の形状を前記透過線検出手段の検出結果から捕らえてそ
の錠剤の種類を判別する錠剤判別処理手段と、該錠剤の
種類に対応する錠剤イメージデータを前記記憶手段から
呼び出し、該イメージデータを前記透過線検出手段の検
出データに重ねて映像データを作成する映像データ作成
手段とを備えたものである。
【0016】前記第4の手段としての発明によれば、透
過線検出手段の検出結果から、錠剤の種類を判別し、該
錠剤の種類に対応する錠剤イメージデータをを透過線検
出データに重ねて映像データを作成するので、包装され
た錠剤を映像データとしてみることができるので、錠剤
の検査が容易になる。
【0017】前記錠剤検査装置では、前記映像データを
表示する表示手段や、前記映像データを処方箋データと
対応して記憶する記憶手段を備えてもよい。これによ
り、錠剤の検査がさらに簡単に、かつ迅速に行える。
【0018】前記第1から第4の手段としての発明にお
いて、前記透過線発生手段と前記透過線検出手段を照射
方向の異なる方向に複数設け、透過線検出手段の検出デ
ータを立体的に再現する再現手段を備えることができ
る。また、前記透過線発生手段を錠剤包装物の周囲に回
転可能に設けて照射方向を変更できるようにし、透過線
検出手段の検出データを立体的に再現する再現手段を備
えることもできる。これらにより、包装された錠剤に重
なりがあっても、それらの錠剤を確実に判別することが
でき、検査の信頼性がさらに向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
【0020】<第1実施形態>図1は、本発明にかかる
錠剤検査装置1を備えた錠剤分包機2を示す。錠剤分包
機2は、制御装置3によって制御される錠剤払い出し装
置4、包装装置5、および印刷装置6を備えている。錠
剤払い出し装置4は、錠剤が種類別に収容された多数の
カセット7を備えている。この錠剤払い出し装置4は、
ホストコンピュータ8よりパソコン9を通じて受信した
処方箋データに従って該当するカセット7から錠剤を払
い出す。錠剤払い出し装置4で払い出された錠剤は、ホ
ッパ10を介して包装装置5に導かれる。包装装置5
は、ロール11から一定量づつ送り出される包装紙12
を長手方向に2つ折りし、一包分の錠剤が投入される
と、ヒータローラ13で包装紙12をシールして包装す
る。包装紙12の送り量は図示しないエンコーダによっ
て検出される。包装紙12には、服用時期、患者名等が
印刷装置6によって印刷される。包装紙12に包装され
た錠剤は以下に説明する錠剤検査装置1によって検査さ
れる。
【0021】錠剤検査装置1は、透過線発生装置である
X線管14とその制御装置15、透過線検出装置である
ラインセンサ16、マーク付与装置17、および制御装
置18とからなっている。
【0022】X線管14は、図2に示すターゲット固定
式X線管14a、又は図3に示すターゲット回転式X線
管14bを使用することができる。
【0023】図2に示すターゲット固定式X線管14a
は、ガラス管19内に、カバー20で覆われたフィラメ
ントからなるカソード21と、該カソード21に対して
2°〜20°程度傾斜したタングステンやモリブデン等
の重金属からなるターゲット22とを有している。カソ
ード21とターゲット22はそれぞれ電源端子に接続さ
れている。ターゲット22の後方には、冷却オイルを噴
出してターゲット22の表面温度を制御する冷却ノズル
23が設けられている。電源端子に図4と図5に示す電
子回路で電圧を印加すると、フィラメント21からター
ゲット22に向かって電子が移動し、ターゲット22か
らベリリウム窓24を通してX線が照射される。
【0024】図3に示すターゲット回転式X線管14b
は、基本的には図2に示すターゲット固定式X線管14
aと同じであるので、対応する部分には同一符号を付し
てある。ターゲット回転式X線管14bは、ターゲット
22が高速回転するように構成されている。ターゲット
22の温度上昇は、照射位置が分散することで押さえら
れるので、オイル冷却装置は備えておらず、ターゲット
22の角度も25°から50°になっている。ターゲッ
ト22の表面は交互に配置された2種類の金属で構成さ
れ、ターゲット22が回転すると2種類の金属が交互に
フィラメント21から照射される電子を受け止めるよう
になっている。
【0025】前記X線管14のターゲット22の材質
は、X線の強度性質に大きく影響するが、本発明の錠剤
検出装置1として使用するにはモリブデンが好ましい。
この理由は、被検査体が包装紙と錠剤であって薄いので
X線強度を極力弱くする必要があるからである。また、
モリブデンは、図6から図8に示すように、タングステ
ンに比べて、物体に対する吸収率が高く、フォトンエネ
ルギーが低い所でフォトンが多い特性があるからであ
る。
【0026】図9は、実際に図5の回路を使用してX線
管14からX線を発生させた管電圧波形である。X線曝
射時のコンデンサ端子電圧は、時間とともに放電によっ
て低下するが、その降下電圧ΔV(V)は、ΔV=iT
/Cとなり、管電圧波形はノコギリ波状になる。このΔ
Vを小さくするには、コンデンサ容量を大きくすること
で解消できる。
【0027】また、ターゲット22の材質としてタング
ステンを用いても、印加電圧を下げることでX線強度を
弱くすることができるが、被検査体に異物が混じってX
線の透過が確認できない場合でも検出できるように、X
線のフォトンエネルギーの高いものを短時間、パルス状
に印加してもよい。この場合、X線管は、図3に示すタ
ーゲット回転式X線管14bの方が好ましい。ターゲッ
ト22に2種類の材質を用いることでフォトンエネルギ
ーを2種類の強度で発生させることができる。特に、図
6,図7に示すように、タングステンのターゲット22
を用いて管電圧を下げると、フォトンエネルギーが10
〜40KeVの領域でフォトン数が上がってノイズが多
くなり、Ka1のピークも下がるので、後述するアルミ
フィルタ25を通過して領域外のフォトンエネルギーが
後述するラインセンサ16に到達すると、画像のボケが
生じる要因となる。
【0028】前記X線管14から発生するX線は、図1
0に示すように、アルミフィルタ25を通して被検査体
に照射される。アルミフィルタ25は厚さ1mm程度の
もので、前記フォトン数が変動する領域を除去し、フォ
トンエネルギーが安定した領域でX線が照射されるよう
な働きを有する。なお、コリメータウェッジフィルタを
用いる場合、被検査体の形状に合わせたものを採用し、
錠剤のエッジ部のボケを防止することも可能である。
【0029】被検査体に照射されたX線はマスク26で
スライスされてラインセンサ16に入射する。マスク2
6は、図10に示すように、包装袋12aの搬送方向に
直角な方向に延びるスリット27を有している。スリッ
ト27の幅は通常2mm前後である。マスク26に到達
したX線は、スリット27以外の部分のX線は遮断さ
れ、スリット27を通過したX線のみがラインセンサ1
6に入射する。
【0030】ラインセンサ16としては、電離箱検出装
置16a又は半導体検出装置16bが使用される。電離
箱検出装置16aは、図11に示すように、容器28内
に平板状のバイアス電極29と信号電極30とを一定間
隔dで交互に配置し、各電極間29,30にキセノンガ
スを10p(atm)の圧力で封入したものである。バ
イアス電極29と信号電極30の間に電圧を印加した状
態で、容器28の上面の凹部31からX線が入射して電
離すると、両電極29,30間に微電流が流れ、この電
流値は数値化して検出される。
【0031】前記ラインセンサ16の特性条件は、以下
のようにして求められる。
【0032】平行平板電離箱中にX線により一様に電離
が生じると仮定し、空間電荷により電離箱内の電界が0
になるイオン対収集の限界を考える。n0個//cc/
sのイオン対が発生するとき、x点でのイオン電荷密度
は、次式で与えられる。
【数1】
【0033】ここで、w+は、イオンの流動速度で、電
界をE、ガス圧をP、イオンの移動速度をμ+とする
と、式2で示される。また、電解を記述するポアソン方
程式は、式3で示される。
【数2】
【数3】
【0034】μ+は、ガス固有の値であり、Xe(キセ
ノン)は0.58である。式3に式1を代入し、空間電
荷により、x=dでE=0になるという境界条件を与え
ると、次式を得る。
【数4】
【0035】電極間の電位差Vは、式4をx=0からx
=dまで積分して、
【数5】
【0036】すなわち、平行平板状の電離箱にX線が照
射されると、該電離箱の中で一様に電離が生じると仮定
すると、n0eの電荷を収集するのに必要な電位差Vs
は、式5のVs以上でなければ空間電荷による制限を受
ける。
【0037】式5は、CGS系で表されているが、μ+
(cm2/V/s)、d(cm)とし、有利化単位を用
いれば、次式となる。ここで、Iは電離箱出力電流
(A)、Dは電離箱有効体積(cm3)である。
【数6】
【0038】電位差Vsは、出力電流Iが大きいほど高
くなるから、最大出力電流時に飽和するように印加電圧
を設定することが必要である。また、特に、ガス圧が高
い場合には、電離箱内のX線入射窓に近い部分で電荷密
度が高くなるので、平均電荷密度で計算した電位Vsよ
りも高い電位が必要となる。X線をパルス状に照射する
場合、静特性である飽和特性とともに、ステップ応答性
が早くなくてはならない。特に本発明のような錠剤分包
機2は、近年、1分間に90包の包装が可能となってい
るので、1秒間に114mmの範囲を検査する必要があ
る。この条件を可能にするには、5ms間隔でX線を発
射する必要がある。X線の立ち上がり時間は、0.1か
ら0.2ms程度であるので、支障はない。しかし、ラ
インセンサ16の立ち上がり特性はイオンの流動速度に
より決定される。
【0039】電極間隔dの電離箱にt≧0でn0個/c
c/sの割合で一様にイオン対が発生する場合におけ
る、収集電極での出力電流Iの立ち上がり特性を考え
る。時間tにおける電離箱の全体でのイオンの密度の変
化率は、次式で与えられる。
【数7】
【0040】ここで、右辺第1項は発生を、第2項は収
集電極に到達する量を表す。N0はn0d・Sを表し、S
は電極板面積である。n+は、次式で示すように、収集
電極に到達する密度で時刻t=0でx=dに発生したイ
オンが収集電極に到達するまでは、毎秒発生する割合
で、増加するが、その後は平行状態になる。
【数8】
【0041】式8をとき、境界条件を代入すると、次式
が得られる。
【数9】
【0042】式9を式7に代入し、N+を求めると、次
式を得る。
【数10】
【0043】電子に対しても以上と同じ式が成り立つ
が、電子の流動速度w-は、イオンに比べて格段に速い
ので、イオンの移動時間による立ち上がり特性を考えた
場合、
【数11】 と考えておいて差し支えない。
【0044】出力電流Iは、
【数12】 であり、これに式10、式11を代入すると、次式を得
る。
【数13】
【0045】これにより、ラインセンサ16の出力電流
の立ち上がり時間は、イオンの電極間移動時間d/w+
で表されることが分かる。このことを実測したのが、図
12である。出力電流の立ち上がり時間d/w+をX線
の立ち上がり時間t0に等しくするための印加電圧V
は、次式で表され、圧力pに比例し、電極間距離dの2
乗に比例する。
【数14】
【0046】これらの関係を図13に示す。低い電圧で
検出速度を早くするには、電極間距離dを1mm、ガス
圧pを10atm、印加電圧Vを1500Vに設定す
る。これにより、立ち上がり時間tを100μsにする
ことができる。
【0047】半導体検出装置16bは、図14に示すよ
うに、p−n接合タイプのものを使用できる。素子の接
合間にX線が入射すると、電流パルスを発生する。p−
n接合のほか、p−i−n接合タイプのものも使用する
ことができる。このような半導体検出装置16bを使用
した場合、コンパクトで出力の直線性がよい多チャンネ
ルの検出器とすることができる。
【0048】前記ラインセンサ16による検出の原理に
ついて説明する。被検出物は、空間的に不均一なカプセ
ルや、空間的にほぼ均一な錠剤とが存在する。このよう
な被検出物が包装された包装袋12aにX線を透過させ
て、ある範囲の平面を再生するには、一般には、その平
面内の全ての点において、その点を通るあらゆる方向の
撮影データが必要となる。しかし、離散的有限の撮影デ
ータからでも、許容範囲内で、再生像を形成することが
できる。この場合、当然ながら、空間的に均一な構造の
錠剤と、空間的に不均一なカプセルでは再生像の精度に
差異が生じる。錠剤のような被検出物は、外形形状が割
と単純に形成されているため、ドーナツ形のトローチ錠
を除き、X線が被検出物に対してある方向から2度透過
することはない。したがって、X線が錠剤を透過すると
きの吸収率を考慮すれば、画像の再生が可能である。
【0049】ラインセンサ16は、図15に示すよう
に、包装袋12aが立体3軸(x,y,z)において水
平なx−z面内でz(−)方向に搬送されるとすると、
x軸方向に平行なa−a´線上に配置される。包装袋12
a内で錠剤が重なり合っていると、錠剤の個数や形状の
判別が困難であるため、図16に示すように、暴射前の
位置に、包装袋12a内の錠剤を分離する分離装置32
を設けることが好ましい。この分離装置32は、包装袋
12aの下方に併設された2つのスポンジローラ33
a,33bと、包装袋12aの上方に配置された1つの
スポンジローラ33cとから構成され、それらの間に包
装袋12aを挟んで波型に通過させることで重なった錠
剤を分離するようになっている。なお、この分離装置は
32は、3つのスポンジローラ33a,33b,33c
に限らず、それ以上の数のスポンジローラで構成しても
よい。
【0050】ラインセンサ16は、包装袋12aが移送
されるにつれて、該包装袋12aのp1,p2,p3,
…,pnの各X線暴射ポイントの透過量を検出する。暴
射ポイントp1,p2,p3,…,pnのピッチは、本
実施形態の場合、図17に示すように、0.76mmで
ある。
【0051】図17のようにラインセンサ16の暴射ポ
イントにカプセル剤が位置している場合、ラインセンサ
16により検出されたX線の透過量は、図18に示すグ
ラフで示される。
【0052】また、図15のように、カプセル剤と錠剤
が包装されている包装袋12aの暴射ポイントp1,p
2,p3,p4,p5のX線透過量のグラフを図19か
ら23に示す。なお、図を簡略にするため、各ポイント
は2ポイントおきに示されている。図22から23にお
いて、ポイントp1−1では、包装袋12aのみによる
X線透過量の減衰が検出され、ポイントp1−2では、
カプセルの端部によるX線透過量の減衰部分が見え始
め、ポイントp1−3からp3−2まではカプセルの中
央部による大きな減衰が見られる。また、ポイントp3
−3からは錠剤によるX線透過量の減衰部分が見えはじ
め、ポイントp4−1ではカプセルによるX線透過量の
減衰が小さくなる。ポイントp4−2からポイントp5
−2までは錠剤によるX線透過量の減衰のみとなり、ポ
イントp5−3では包装袋12aのみによるX線透過量
の減衰が検出される。これらの図19から23に示す減
衰データを3次元グラフに示すと、図24のようにな
る。
【0053】今、仮に図25に示すように包装袋12a
内に包装不良要素である針金や錠剤の欠けが包装されて
いる場合も、同様にして、X線透過量を検出し、その減
衰データから減衰幅を求め、その減衰幅の中心を軸上に
並べると、図26(a)から図27(d)に示すグラフ
が得られる。この図において、横軸の0000−111
1は、ラインセンサ16の検出座標位置で、縦軸は、減
衰幅である。
【0054】次に、X線透過量の減衰データから包装袋
12aによる減衰量を減算し、さらにノイズ除去やエッ
ジ強調処理、減衰量の中心値検出処理を施し、減衰量の
中心を揃えて並べ直すと、図28に示すグラフィック画
像が得られる。本実施形態では、厚み方向すなわちy方
向のX線透過量の減衰量しか検出できないので、重なり
錠剤は重なったままの錠剤形状が再現される。
【0055】図28のグラフィック画像は、錠剤の持つ
X線吸収率を単純に1/2にして表現しているが、実際
には錠剤のX線吸収率が種類毎に相違するためy軸方向
に歪みを有している。この歪みは、錠剤種類が特定され
た後に、歪み率を掛けて修正することができる。
【0056】y軸方向の歪みは、錠剤の判別ができなく
なるほどの重大な問題ではない。その理由は、包装され
た薬剤が何であるかは処方箋データによって予め知るこ
とができるので、包装されたであろう薬剤のX線吸収率
データを記憶部から読み出し、該吸収率データに基づい
てX線透過量の検出データを修正して形状データを作成
し、該作成した形状データと予め包装された錠剤の形状
データが一致するか否かを判定すればよいからである。
これらが一致しないということは、包装した錠剤が間違
っている可能性が高い。
【0057】このとき、判定基準データとして図29や
図30に示すような実測データを予め記憶させておき、
該判定基準データと被検出物の検出データとを比較して
判定するほうが、3次元データとして記憶したもので判
定するよりも精度が高くなる。この理由は、y軸方向の
歪みを持ったものを3次元データに変換する過程で、デ
ータが真値から外れる恐れが高いからである。なお、図
29は丸形の錠剤で図47に示すエブトール、図30は
四角形で表面に「A」の溝が刻印された錠剤で図47に
示すアナドールの一方向から照射した時の実測データで
ある。
【0058】マーク付与装置17は、図31に示すよう
に、各不良項目に対応して色の異なる複数のペン34を
ホルダ35を介して支持軸36に支持するとともに、フ
レーム37に取り付けられたソレノイド38で各ペン3
4の先端部を包装袋12aに押し付けるようにしたもの
を使用することができる。各ペン34は、ソレノイド3
8が動作しない時に、包装袋12aから離れるように図
示しないばねで付勢されている。また、ペン先は、乾燥
しないように、フレーム37に形成された溝39に収納
されるようになっている。マーク付与装置17は、制御
装置18が個数又は形状判別処理するのに要する時間だ
け、包装袋内の薬剤がラインセンサ16を通過した位置
よりも後方に設けられている。
【0059】制御装置18は、図1に示すように、本発
明の記憶手段、個数判別処理手段または形状判別処理手
段、および比較処理手段を構成するものであり、パソコ
ンで構成することができる。ここで、制御装置18を3
台設けても良い。すなわち、1台目の制御装置はライン
センサ16からのデータを記憶手段に時系列に書き込
み、2台目の制御装置へそのデータを送信する。2台目
の制御装置は包装された薬剤の個数判別、形状判別処理
してそのデータを記憶する。3台目の制御装置は包装袋
内に包装した処方データと、前記2台目の制御装置で処
理された該当データとを比較し、良否判定すると共に、
その判定結果に基づいて、マーク付与手段17を作動さ
せる。このように、複数の制御装置を接続して、処理工
程別に処理させると、良否判定結果が早急に判別できる
ため、包装速度を低下させることなく処理が行える。
【0060】制御装置18による測定動作およびデータ
処理動作については、後述することとし、以下に、錠剤
検出装置1の他の実施形態について説明する。なお、以
下の実施形態において、前記第1実施形態と実質的に対
応する部分には同一符号を付して、説明を省略する。
【0061】<第2実施形態>図32は、本発明の第2
実施形態にかかる錠剤検査装置を示す。この錠剤検査装
置では、図10の前記第1実施形態の錠剤検査装置と同
様に、X線管14とラインセンサ16が配置されている
が、これに加えて包装袋12aに包装された薬剤をy軸
方向から撮影するCCDカメラ40が包装袋12aの上
方に配置されている。
【0062】このCCDカメラ40により、錠剤の色彩
データと外観寸法データを取得することができる。CC
Dカメラ40によって色彩データを取得することによ
り、錠剤の重なりがある程度可能となるほか、錠剤種の
判別がより正確になる。X線データでは図33に示すよ
うな半影部分によって錠剤寸法検出精度が悪化するが、
前記CCDカメラ40で取得した外観寸法データを使用
して補正することができる。このような処理を行う場合
も制御装置を独立させると、包装速度に影響を与えるこ
となく全体の処理が遂行できる。
【0063】<第3実施形態>図34は、本発明の第3
実施形態にかかる錠剤検査装置を示す。この錠剤検査装
置では、y軸方向に配置されたX線管14とラインセン
サ16に加えて、x軸方向にもX線管14とラインセン
サ16が配置されており、包装袋12aに90°ずれた
2方向からX線が同時に照射されるようになっている。
この装置によれば、図35に示すように、x軸方向とy
軸方向のX線透過量のデータによって、重なって包装さ
れた錠剤の判別がある程度可能となる。また、2方向の
データにより、図36に示す断面画像や、図24に示す
3次元画像を表示させることができる。
【0064】<第4実施形態>図37は、本発明の第4
実施形態にかかる錠剤検査装置を示す。この検査装置で
は、被検査体の周囲に環状軌道41が配置されて該環状
軌道41上にX線管14が移動可能に搭載されるととも
に、環状軌道41の外側周囲に環状ラインセンサ16が
配置されている。環状軌道41と環状ラインセンサ16
の間には、2つのリングの間にスリット27を設けてな
るマスク26が配置されている。X線管14と被検査体
の包装袋12aの間には、アルミニウムからなるフィル
タ25が備えられ、X線管14と一体になって被検査体
の周りを旋回するようになっている。
【0065】前記錠剤検査装置において、図37から図
40に示すように、包装袋12aをz軸方向に送るとと
もに、X線管14を所定角度づつ旋回させることによ
り、X線透過率データを取得し、該データから包装袋1
2aの減衰量を減算し、ノイズの除去、エッジ強調処
理、減衰量の中心値検出処理を施し、減衰量の中心を揃
えて検出角度に対応させて、螺旋状に繋ぎ合わせると、
図41に示す画像データが得られる。
【0066】<第5実施形態>図42は、本発明の第5
実施形態にかかる錠剤検査装置を示す。この検査装置
は、図34と図37の構成を合わせ持った構成を有して
いる。すなわち、90°ずれた方向に2つのX線管14
が配置されるとともに、被検査体である包装袋12aの
周囲に前記2つのX線管14の環状軌道41と環状ライ
ンセンサ16が配置されている。この錠剤検査装置で
は、2つのX線管14は90°の位置関係を保ちながら
被検査体である包装袋12aの周囲を旋回するため、被
検査体の厚みデータとX線透過量データを同時に検出で
きるとともに、被検査体の外径形状を多方向から測定で
きる。このため、包装袋12aに多量の錠剤が包装さ
れ、多重に重なり合っていても、錠剤の種類、数量を正
確に判別することができる。
【0067】前記錠剤検査装置では、X線管14は10
°ピッチの暴射ポイントでX線を照射しながら360°
回転し、包装袋12aは前記10°の暴射ポイントがく
る毎に0.76mmピッチでz軸方向に移動することが
できるので、検査時間を短縮することができる。
【0068】<第6実施形態>図43は、本発明の第6
実施形態にかかる錠剤検査装置を示す。この検査装置
は、前記第5実施形態と同様であるが、被検査体がバイ
アル瓶42に充填された錠剤である点で相違している。
バイアル瓶42は、欧米で使用されるもので、幼児が開
封するのを防止するためのプラスチック製キャップ43
を備え、処方日数分の錠剤が1種類充填される。このバ
イアル瓶42は、図44に示すように、搬送ベルト44
上を搬送される。バイアル瓶42は、その中に錠剤が多
重に重なった状態であるうえ、前記実施形態の包装袋1
2aよりもX線減衰量が大きいため、z軸方向の1つの
測定ポイントにおける測定回数を多くして、錠剤の錠数
と種類の判別をより高精度に行う必要がある。
【0069】<測定動作>次に、図32に示す第2実施
形態の錠剤検査装置の測定動作およびデータ処理動作を
図45,図46のフローチャートに従って説明するが、
他の実施形態についてもほぼ同様である。
【0070】まず、測定動作について説明すると、図4
5に示すように、ステップ101で包装袋12aのz軸
方向の搬送座標をリセットし、ステップ102で包装を
開始する。ステップ103で包装袋12aが検出点に到
達したかを判断し、到達すればステップ104でX線を
照射し、ステップ105でラインセンサ16の出力デー
タを記憶する。続いて、ステップ106で1包分の範囲
の全ての検出点でのデータ取得が完了したか否かを判断
し、完了していなければステップ103に戻って次の検
出点のデータを取得する。1包分の範囲の全ての検出点
でのデータ取得が完了していれば、ステップ107で1
包分の範囲をCCDカメラ40で撮影し、ステップ10
8でそのカラー画像を記憶する。続いて、ステップ10
9で次の包装袋の測定があるか否かを判断し、あればス
テップ101に戻り、なければ終了する。
【0071】<データ処理動作>続いて、前記測定動作
により取得したデータの処理動作を図46のフローチャ
ートに従って説明する。
【0072】ステップ111で、まず、記憶したライン
センサ16の出力データを読み出す。ステップ112
で、この出力データの各ポイントの減衰幅を特定し、ス
テップ113で、この減衰幅の中心をセンサ座標とz軸
座標に対応させて整列させる。ステップ114では、予
め記憶したX線減衰率に基づき、ラインセンサ16の出
力データであるX線透過量から錠剤の形状を判別する。
次に、ステップ115で、錠剤形状の中心位置を判別す
る。この中心位置は、後のステップで色彩データと対応
させるときのマークとなる。ステップ116では、錠剤
の回転方向を判別する。錠剤はあらゆる方向に向いて包
装袋12aに包装されるが、このように錠剤回転方向を
判別しておくと、錠剤の判別照合が迅速に行える。
【0073】ステップ117では、CCDカメラ40で
取得した色彩データを記憶装置から読み出し、ステップ
118で、CCDカメラ40の色彩データとラインセン
サ16のX線透過量データを錠剤中心位置に合わせてズ
レを調整する。ステップ119では、前記ステップ11
8で作成した色彩データから3次元画像データを作成す
る。
【0074】続いて、ステップ120では、判別基準デ
ータを読み出す。このとき、全ての錠剤に対応する判別
基準データを読み出して照合判定するよりも、現在着目
している包装袋12aに包装されるべき錠剤に対応する
判別基準データのみを読み出して照合判定するほうが、
判定処理を非常に速く行うことができるので好ましい。
ステップ121では、3次元画像データの錠剤中心位置
の数をカウントして同種錠剤の錠数を判定し、ステップ
122では、前記ステップ120で読み出した判別基準
データと対応させて錠剤の種類を判別し、ステップ12
3で包装錠剤を判別する。
【0075】ステップ124では、包装袋12aにゴ
ミ、異物、錠剤の欠け等が存在していないかどうかを調
べるために、判別基準データに対応しない検出データが
あるか否かを判断し、あればステップ127で不良品マ
ークを付与してステップ128で不良品表示をし、なけ
ればステップ125に進む。ステップ125では、包装
すべき薬剤の処方データと、判別された錠剤の錠数およ
び種類とが一致するか否かを判断し、完全一致しなけれ
ばステップ127で不良品マークを付与してステップ1
28で不良品表示をし、完全一致していればステップ1
26で合格表示をする。以上の判定結果は、患者識別番
号と対応させて記憶する。
【0076】<不良品のデータ処理>不良品として判別
される項目には、以下のものがある。 1.包装袋帯の投入位置の前後のズレ込み 2.異物の混入 3.薬剤の割れ 4.薬剤の過不足 5.処方薬剤種と包装薬剤種の相違
【0077】前記不良包装を検出した場合、調剤師にそ
のことを報知し、場合によっては包装をやり直す必要が
ある。不良品の報知には、モニタや表示ランプ、ブザー
等が考えられるが、包装袋帯のどの部分でどのような不
良が発生したかを明確に示すために、前述したマーク付
与装置17によって包装袋帯の該当部分に直接、不良項
目に対応したマークを付与することが好ましい。
【0078】前記包装不良のうち、まず、包装袋帯の投
入位置の前後のズレ込みの不良があった場合のデータ処
理を説明する。例えば、ある患者について錠剤A1日3
回毎食後各1錠と錠剤B朝夕1日2回毎食後各1錠の4
日分の処方があった場合、包装袋帯には、「朝」、
「昼」、「夕」が順に印字され、「朝」と印字された包
装袋には2錠、「昼」と印字された包装袋には1錠、
「夕」と印字された包装袋には2錠が包装されなければ
ならない。ここで、包装袋帯の投入位置の前後のズレ込
みが発生すると、「朝」と印字された包装袋には1錠、
「昼」と印字された包装袋には2錠となり、印字された
服用時期に適切な服用数の錠剤が入っていないことにな
る。
【0079】従来、このような不良が発生すると、
「朝」と「昼」の2袋を包装袋帯から切り外すととも
に、その2袋の処方を包装装置の端末から入力して包装
し直す必要があった。しかし、本発明の実施形態では、
前記不良を判別すると、「朝」と「昼」の2袋に対応す
る処方データが包装装置の割り込み待機情報として設定
されるので、入力の手間が省ける。不良品の2袋分の錠
剤は、前記割り込み待機情報にしたがって、当該患者の
包装終了後に、自動的に再包装される。
【0080】次に、異物の混入、薬剤の割れおよび薬剤
の過不足の不良があった場合には、不良品となる包装袋
は1つであるから、その包装袋の処方データが包装装置
の割り込み待機情報として設定される。ネジ、針金、ナ
ット、小石等の金属を含む物体でX線透過量がゼロのも
のや、判別基準データに適合しない小細物体は、全て異
物の混入として判別する。また、図62(A)、(B)
に示すように、検出データが実測データの90パーセン
トと一致するが、10%以内の欠損部が存在して整合し
ない場合、良品として処理して、それを超えてサイズが
小さいデータと判断した場合は、錠剤の割れとして判別
する。更に、図62(C)に示すように、記憶データが
実測データに対して形状的に一致するにも関わらず、サ
イズが大きい又は小さい等の結果からデータの不一致と
なる場合には、予め記憶データにその薬剤の寸法公差を
対応して記憶しておき、実測データが、記憶した寸法公
差の範囲にあれば、処方に適した薬剤であると判別し、
寸法公差を越えたものは、他の薬剤が混入したものとし
て処理する。
【0081】また、処方薬剤種と包装薬剤種の相違の不
良があった場合には、前記同様の処理を行うが、同じ不
良が連続して起こる場合には、錠剤カセットの装着ミス
が原因であると考えられるので、包装を停止してエラー
表示を行い、処方データをリセットすることが好まし
い。
【0082】<錠剤判別基準データ>続いて、錠剤判別
基準データについて説明する。錠剤判別を行う場合、基
準となる比較データが必要である。この錠剤判別基準デ
ータは、次の3つの形態で記憶しておくことが好まし
い。 1.各錠剤のX線実測値をノイズを除いて記憶する。 2.各錠剤のX線実測値を透過率で補正して記憶する。 3.各錠剤のカラー情報を含む3次元データサイズとし
て記憶する。 この他に、各錠剤の体積、透過率、形状、サイズ等の方
程式を記憶することができる。
【0083】図47は、薬剤データを3次元データに変
換して記憶したものであり、図10の装置に対応するも
のと、図37に対応するものとが示されている。
【0084】図10の装置に対応するデータは、実際に
は図29,図30の形式で記憶され、この記憶したデー
タを3次元画像に置き換えたもので表現している。この
ため、図10の装置に対応するデータは、純粋にX線の
透過量でしか表現されていないため、錠剤の断面構造の
判別ができないが、錠剤毎に透過量が外観形状や内部構
造などから相違するため、透過量データ(予め実測デー
タとして記憶している)から判別できる。
【0085】また、図37の装置に対応するデータは、
3次元画像および外観カラーデータとして記憶されてい
るため、断面構成などの判別および内層の層厚などの判
別のキーとして使用することができる。これは、図37
の構成がX線管が回転し、あらゆる方向からのデータの
取得ができるからであり、図42や図43の装置でも採
用することができる。
【0086】<表示の着色>前記画像処理後のデータ
は、時としてモニタに表示され、錠剤の包装動作に対応
して、包装完了した錠剤の状態を監視することで、包装
処理に問題がないか、確認することができる。
【0087】このとき、X線等でスキャンしたデータ
は、スライス画像データであり、このデータを直接監査
することはできない。よって、監査を行う場合、調剤師
が普段から判別する外観形状を立体的に再現し、その色
彩も忠実に再現することが望ましい。
【0088】そこで、判別基準錠剤記憶データに予め記
憶した錠剤の撮像データを、判別結果と一致する記憶デ
ータを前記判別基準錠剤記憶データから読み出し、カラ
ー情報を、前記外観形状を立体的に再現したデータに付
与し、外観錠剤の識別が判断できるようにする。
【0089】また、白色同形状の錠剤は、内層構造を比
較すると判別できるため、錠剤断面積層構造を前記表示
と一緒に表示することが好ましい。この場合、積層差を
明確に表示するため、擬似カラーや、濃淡変換表等で着
色して表示する。なお、カラー着色化は、光線の方向が
決まっているので、この光線の方向からグランデーショ
ン化して立体的に表現してもよい。更に、合否判定を行
う場合には、形状データと色彩データを一緒に行う必要
はなく、別々に判定しても良い。
【0090】<識別コードの認識>3次元画像に再生さ
れるデータは、錠剤の種類により予め決められた薬剤識
別コードをも認識することができる。例えば、図30や
図41の錠剤は、識別コードが刻印されているため、文
字部分がくぼみになって再現できる。
【0091】また、CCDカメラを備えた装置では、錠
剤の片面が画像データで捕らえられることも可能であ
り、この場合、刻印以外のペイントによる識別情報が表
面に向いている場合に限り、認識することができる。こ
こで重要なことは、薬は白色形の薬剤が多く、CCDカ
メラでの取得データはその色が微妙に相違することであ
る。このため、CCDカメラで薬剤の外観イメージをデ
ータとして取り込む場合、ホワイト調整を行うか、取得
される白色薬剤のイメージデータを補正するかしなけれ
ば、CCDカメラで取得したデータを判別データとして
即利用できない。また、このCCDカメラの取得データ
は、カメラ自身が持つハード的な誤差、ライトの明るさ
や方向にも左右される。これらの問題を解決する手段と
して、 1.ライトの明るさや方向等の条件を固定する。 2.基準白色を1種以上準備し、該1種以上の基準白色
を前記ライトの固定条件下で撮影し、その撮影データを
基準白色データとして記憶する。 3.ステップ2で記憶した1種以上の基準白色データを
以前に記憶した1種以上の基準白色データと比較し、ス
テップ2で記憶した基準白色データを補正したり、ライ
トの条件を変更するか、CCDカメラの動作条件を調整
する。 4.定期的に前記ステップ2、3を繰り返す。なお、前
記ステップ1から4において基準白色の代わりに基準薬
剤を用いてもよい。このような手段でCCDカメラから
取得したデータの信頼度が向上する。
【0092】これらの手段で、薬剤の色彩データや識別
コードの認識ができれば、この情報を元に薬剤の種別判
別が可能であり、錠剤種類を判断する場合、最初にこの
薬剤識別コードの認識を判別し、ここで判別できなかっ
た錠剤を形状寸法、色彩、内層構成などから判断すれ
ば、判断精度の向上と、判別速度の迅速化が可能であ
る。
【0093】薬剤の識別コードの認識は、OCRで判別
するのが好ましい。
【0094】3次元画像や、CCDカメラの撮像は、イ
メージデータに相当するため、一度フォント情報に変換
することが望ましい。
【0095】この場合、問題になる点として、3次元画
像の場合は、文字の表裏の判別、さらに文字の回転(文
字の上下方向)を認識できないと、正確にフォント情報
として読み取ることができない。
【0096】また、CCDカメラの撮像データの場合で
も、文字の回転(文字の上下方向)を認識する必要があ
る。
【0097】3次元画像の場合は、文字として識別でき
るデータは、刻印されたものに限られ、この刻印で識別
情報を付与される錠剤の8割以上に基準となる1つのラ
インを持っている。
【0098】このラインは外観形状のストレートの線で
あったり、割り線や製剤メーカの商標マークなどがあ
り、これらの基準ラインに沿って文字が刻印されてい
る。
【0099】このため、基準ラインをまず識別し、この
基準ラインに対して文字方向パターンを掛け合わせると
ともに認識することが望ましい。
【0100】また、基準面を持たない文字情報の場合、
例えば、カルニゲン錠剤の場合、円柱形状のこの錠剤の
片面に「HLM」と直径方向ほぼ中央に刻印され、基準
ラインは円外周以外にない。
【0101】このような錠剤の場合でも、文字の1辺を
基準に文字回転方向を判別することが可能である。この
手段によれば、CCDカメラの撮像データの場合でも採
用することができる。また、これらの薬剤の識別情報は
英数文字で構成され、部分的に商標マークが一緒に付与
されているので、簡単なOCRソフトで認識でき、さら
に、判別にそれほど時間も要しない。
【0102】ただし、文字のサイズや、使用フォントが
幾分違うので、これに対応させるため、記憶データに対
して、フォント情報を関連付けして記憶させても良い。
【0103】以下、3次元画像データの作成、フィルタ
処理、画像復元の各処理の詳細について説明する。
【0104】<3次元画像データの作成>図34や図4
2に示すように、被検出体にX線を2方向から照射して
2つのラインセンサで捕らえる場合、ラインセンサの出
力データを被検出体のz方向の送り速度に関連させて被
検出体の3次元画像データに置き換えることができる。
【0105】I0のX線ビームが被検出体(錠剤)の内
部を通過すると、錠剤の各層の組成や、成分、密度等に
より、X線の吸収率に相違が生じる。
【0106】この各層から構成される錠剤の組成を各ユ
ニット毎に分解して考え、それぞれ、u1,u2,u
3,…,unという減衰係数をもっているとすると、通
過して出てくるX線量は、次式で表される。
【0107】
【数15】 ここで、Δは単位ユニットの長さである。この式を変形
すると、次式が得られる。
【0108】
【数16】 ここで、左辺はX線検出器(ラインセンサ)の出力を対
数変換することにより作られるものであり、これをX線
検出濃度として取り扱う。
【0109】前記16式は、uiΔを各ユニットの濃度
と考え、その和が投影濃度となると考えてよく、この事
から幾つかの投影方向のデータを用いれば、その内部の
濃度を計算により求めることができる。
【0110】図48に示すように、4個の部分からなる
組織のX線吸収係数をそれぞれ、X 1,X2,X3,X4
し、それぞれ真の値をX1=1,X2=3,X3=2,X4
=4とするとき、AからFの6方向の投影データと未知
数の関係は、以下の通りとなる。
【0111】 ここで、未知数は4個であるから、AからFの式のうち
適当な4個の式を用いれば解くことができる。
【0112】しかし、この方法は実際に用いると、未知
数の要素が多く、連立方程式も膨大な数になり、ノイズ
が乗ると正確に求めることができない。
【0113】前記問題点を考慮して、方程式の解を一度
に求めるのではなく、繰返し法で求めることができる。
【0114】まず、全体の平均値を各要素の推定初期値
として採用し、それらの推定値に基づく各投影方向の値
が、データに一致するように順次変更を加えてゆく。図
49(a)に示すように、AB両方向のデータを比較し
たときの修正項、−1,1を2つの行に等分して、それ
ぞれの推定値に加える。その後、CD方向と比較し、同
様の修正を加えると、図49(b)と図49(c)のよ
うになり、再構成が完成する。
【0115】他の解法として、フーリエ変換法がある。
f(x,y)のフーリエ変換は、次式で与えられる。
【0116】
【数17】
【0117】μ=0のときは、次式で与えられる。
【0118】
【数18】
【0119】ここで、g(y)=∫f(x,y)dxと
すると、このg(y)はf(x,y)をy軸方向に(投
影)積分したものであり、式18はその1次元フーリエ
変換である。
【0120】すなわち、y軸方向の投影データを1次元
フーリエ変換したものがF(0,ν)となっている。こ
のことから、y軸方向の投影データに対しても成立す
る。
【0121】図42に対応する装置の場合、図50に示
すように、θ方向の投影データを考えた場合、次式で表
せる。
【0122】
【数19】
【0123】ここで、δ(・)はデルタ関数であり、直
線:xcosθ+ysinθ=Rは中心(原点)からの
距離がRである投影方向と同じ傾きの直線を示し、g0
(R)はその線上のデータを積分したものを示すことに
なる。
【0124】また、フーリエ変換の式17は、極座標
(ρ,β)に変換すると、次式で表される。
【0125】
【数20】
【0126】すなわち、β方向の直線(原点を通る)上
のフーリエ変換はx,y空間におけるその方向の直線の
投影データを1次元フーリエ変換したものに等しい。こ
のことから、投影データを1次元フーリエ変換し、その
フーリエ空間のデータを逆変換することにより、次式の
ように、実空間のデータを得ることができる。
【0127】
【数21】
【0128】ここで、図42に示す装置において、θ方
向の投影データの逆投影bθ(x,y)は、次式で表さ
れる。
【0129】
【数22】
【0130】逆投影像は、これらの各θ方向のものを加
え合わせて、次式で表される。
【0131】
【数23】
【0132】また、gθ(R)は、θを固定して考える
と、Rを変数とする関数であるが、これは、そのフーリ
エ関数であるF(ρ,θ)を逆変換したもの、すなわ
ち、
【数24】 で与えられるので、
【数25】 となる。
【0133】式25と式20を比較すれば、式20の被
積分項内のρが前式には無いことがわかる。このことか
ら、式20のデータを求めるためには、F(ρ,θ)の
代わりに、|ρ|F(ρ,θ)を用いればよいことにな
る。
【0134】フーリエ空間での掛け算は実空間ではコン
ボルーションとなる。また、実空間はサンプリングさ
れ、その間隔(ラインセンサのピッチ)をwとすると、
サンプリング定理により、フーリエ空間ではR=1/2
wで帯域制限されることになる。
【0135】したがって、フーリエ関数の逆変換を求め
ると(実数部分をとると)、次式が得られる。
【0136】
【数26】
【0137】ここで、r=nw、n=0,±1,±2,
…とすると、次式が得られる。
【数27】
【0138】これは、図51に示すような関数となる。
また、図52に示すように、図51を改良した関数を使
用することもできる。
【0139】<フィルタ処理>錠剤検査データは、判別
基準データと比較するために、ノイズや強調等のフィル
タ処理を行う。
【0140】通常、前記X線検出手段で検出されるデー
タには、ノイズが含まれており、判別基準データと比較
する場合、完全一致することは少ない。このため、取得
データを3次元に置き換えた外径輪郭や、内部構成パタ
ーンなどと比較し、判別することになる。
【0141】外径輪郭は、糖衣錠などの場合、積層構成
になっており、中央部の80%が薬剤質で、その外側に
糖の殻を被せて保護しているものや、腸内に薬剤が届く
ように保護剤を糖衣質の下に設けたものなどがある。
【0142】また、カプセルなどは、内部が顆粒などの
粉末状に形成されたものが多く、粉末形状等が及ぼすX
線の透過率に相違がはっきり表れる反面、判別基準デー
タと比較する場合、相違レベルが大きくなる。
【0143】外径輪郭形状が特徴的な薬剤は、判別が外
径輪郭形状だけで判別できるほど容易である。
【0144】前記装置により検出した検出データは、外
径輪郭を特定する場合に次の問題が発生する。
【0145】図33は、錠剤にX線を照射したときの様
子を示す。X線管のターゲットから放射する光線ライン
は、ターゲットの角度により、上下2点からの光線が交
差する。この2つの光線ラインは、被検出体の輪郭部
で、2つの光線ラインの一方のみが被検出体の輪郭によ
り遮断されるが、もう一方の光線ラインは輪郭に当たら
ずに直接X線検出器で検出される。このため、被検出体
に対し2つの光線ラインが遮断される本影と2つの光線
ラインの一方が遮断される半影部分が生じる。そして、
この半影部分が被検出体の外径輪郭のボケとして検出さ
れる。
【0146】このボケの部分は、X線管と検出器の間に
ある被検出体の位置で、半影面積が変動し、被検出体が
X線管に近付くほど半影の面積が広くなり、分解倍率が
上がって、被検出体の外径寸法の検出精度が向上する。
【0147】しかし、被検出体をラインセンサ側に接近
させて検出すると、半影の面積が減少して、シャープな
画像データを再現できる反面、分解倍率が1倍に近くな
り、被検出体の微妙な大きさを特定しにくくなる。この
欠点を補うには、ラインセンサの分解精度を上げる(ピ
ッチを狭くする)必要が生じる。
【0148】特に、医療用のX線CTスキャナと本発明
の違いは、被検出物の大きさが本発明の方が格段に小さ
く、かつ、比較対照とする判別精度を高く設定する必要
がある。この背景に、錠剤特に糖衣錠、カプセルは、外
観的薬剤種としての格差が判別しにくい(同じような大
きさの形状、色の外観形状をしている。)このため、コ
ンマ単位で外観形状の測定や、内部構造、積層構造など
の厚みから判別できるものでなくてはならない。
【0149】このため、本発明に求められる内容は、分
解率が高く、かつ、シャープな外観データと記憶データ
(記憶された被検出体の判別データ)を比較判定できる
レベルが必要である。
【0150】前記条件を満足するには、被検出体をX線
管に接近させ、半影部分はデータ処理することで、シャ
ープな画像データを得る。
【0151】半影部分は、被検出体の厚みや、透過率で
変動し、本影から離反方向に減衰量が小さくなる。な
お、この減衰量は被検出体の厚みや透過率、形状で変化
し、単純に1/2特性は持たず、比例反比例に定義付け
できない。
【0152】画像データの補正や復元は、画像の生成や
入力過程で発生するひずみやボケ等の修復、ノイズの除
去により精度の高い画像の復元をしようとするものであ
る。一方、画像の強調は、画像が持つ情報特性(観察者
が取得を希望している情報量)をより引き出すために行
う処理である。
【0153】例えば、前記半影部分に濃度変換の補正を
かけることができる。この半影部分は、X線の透過量が
約半分になり、このまま画像表示すると被検出体のエッ
ジ部分がボケるため、この部分の濃度を濃く補正する
か、薄するかの処理を行い、輪郭部分が鮮明になるよう
にする。
【0154】濃く補正する場合、本影と半影の境界を判
別する必要があり、その境界部分は、検出レベルの濃度
差で行う。
【0155】半影部分を薄く処理する方法の場合も、半
影部分と本影部分の境界を判別することは難しいが、透
過部分と半影部分の境界から一定距離を半影部分と定義
付けすることで、半影部分と本影部分の境界を判別する
ことができる。なお、錠剤の形状が円筒形の場合、半影
エリアが拡大し、断面がラグビーボール形状の錠剤は半
影エリアが縮小する。
【0156】これらの濃度変換処理は、変換表を使用す
る方法が一般的である。
【0157】図53は、簡略的に表現したデータテーブ
ルを示し、このようなデータテーブルを使用して、半影
部分の範囲における濃度調整で補正処理している。
【0158】画像データの値が図のように分散した画像
データに変換表の数値を各画像データ値に換算し、並べ
直したのが表示画像データの数値であり、画像データの
値が1>Xの場合、変換表の値を480とし、画像デー
タの値1は半影部分の数値に相当する。このような方法
で、実測画像数値を処理することで、撮像画像は鮮明
に、かつ、実際の画像データより鮮明に表示することが
できる。
【0159】換算表のかけ方は、設定した強度関数によ
り行い、図54(a)から図55(g)に示す種類を必
要に応じて用いることができる。図54(a)の線形関
数表で処理すると、明暗がより強調された処理になる。
X線の透過差の無いデータは、一度この関数で明暗差を
補正処理する。図54(b)の反転関数を使用すると、
明暗部が逆転する。つまり、白い部分が黒に置き換えら
れ、黒が白として処理される。図54(c)の区分線形
関数表を使用すると、前記説明の通り、半影部を実像と
して除外し、錠剤の輪郭部分を強調することができる。
予め、予測可能な画像のボケやノイズを除去するのに効
果がある。図54(d)の擬似等高線関数や図55
(g)の等高線表示を用いると、画像の濃度差を段階的
に連続積層することができる。その他、図55(e)の
しきい値処理は、輪郭部を強調する場合、図55(f)
のバンド処理は、画像カラーの一定の明るさ部分だけを
強調することで、立体物の深度を表現したり、輪郭を強
調する場合に使用される。
【0160】図56は、これらの関数表に対応した入出
力関係を示したもので、rレベルのX線測定データが関
数表の曲線に対応した出力Trに換算されたことを示
す。この関数表を使用すると、明暗のそれぞれ強い部分
の出力を押さえ中間コントラストを処理しないように出
力している。
【0161】また、X線検出装置、ラインセンサで検出
した出力は、それぞれの測定端子で検出されるレベルが
一定ではなく、ラインセンサの両端ほど検出レベルが下
がる。このため、前記関数表を使用して検出レベル差を
補正することも可能である。
【0162】さらに、ラインセンサで検出した出力に
は、ノイズが含まれる。このノイズは、X線の乱反射や
屈折などにより部分的に強調されて検出したり、されな
かったりが原因で、近隣センサの検出レベルと大きく相
違した検出結果となり、このまま画像データ化すると、
実際の形状と相違した結果となる。
【0163】そこで、ノイズを処理することで、実際の
形状と検出データを相関させる必要がある。ノイズ処理
の手段として、次の方法がある。
【0164】第一の方法は、単純平滑化である。出力ス
パンが細かい条件でノイズが乗ると、曲線形状が荒く、
出力スパンが荒いと、多少のノイズが乗っても曲線形状
が平滑して見える。ノイズと信号成分を比較したとき、
一般に後者は成分を減衰する効果がある。線形フィルタ
はコンボルション演算の形で与えられるので、次式で示
される。
【0165】
【数28】
【0166】一般に、平滑フィルタは、h(x)の値
を、中央(x=0)の部分で大きく、中央部から離れる
に従い小さく設定するので、通常ある範囲(±W)を越
えると0とすることが多い。この場合、次式になる。
【0167】
【数29】
【0168】単純に画素を平均する場合、h(i,j)
の形は、5×5のマトリックスで示すと次式のようにな
る。
【0169】
【数30】
【0170】重み付き平均とする場合は、次のようにな
る。
【0171】
【数31】
【0172】これらフィルタの他に、モードフィルタが
ある。モードフィルタは、フィルタ区間の濃度ヒストグ
ラムを取り、そのモード値(フィルタのサイズ内の最頻
値)を出力する。
【0173】また、フィルタ区間内の画素の濃度値を順
番に並べ、その中間値を出力するメディアンフィルタが
ある。メディアンフィルタはドット形式のノイズの除去
に極めて有効である。また、メディアンフィルタは中間
値以外を使用してもよく、最大値や最小値をとってもよ
い。
【0174】ノイズ成分が多い画像の場合、前記フィル
タだけで、処理することが難しい。そこで、分散フィル
タを使用することでエッジ部分をぼかすことなくノイズ
を除去することができる。
【0175】このようなフィルタ処理の原理は、エッジ
部分を両側にまたがって平均化をせずに平滑化すること
で可能となり、それにはエッジ部分を検出する必要があ
る。このエッジ部分の検出手段として、局所領域での画
像濃度の標本分散値は、エッジ存在を検出するための手
段として有効である。
【0176】いま、図57において、画像中に相違なる
濃度分布に従う隣り合った2領域、領域1と領域2を考
える。領域1の濃度分布は、平均μ1、分散σ1 2の確率
密度関数f1(x)に、領域2の濃度分布は平均μ2、分
散σ2 2の確率密度関数f2(x)に従うものとする。
【0177】この画像中に局所小領域をとって、図57
に示すように、小領域が領域1,2を含む割合をそれぞ
れP1,P2(ただし、0≦P1、P2≦1、P1+P2
1)とすると、小領域の濃度分布は、次式に従う。
【0178】
【数32】
【0179】f(x)の平均μと分散σ2は、それぞれ
次式で表される。
【0180】
【数33】
【0181】
【数34】
【0182】μ1≠μ2のとき、P1+P2=1を用いて、
式34を変形すると次式を得る。
【0183】
【数35】
【0184】したがって、P1が0から1まで変化する
のに従い、すなわちエッジと小領域との相対的位置関係
の変化に従って、σ2は図57の(b)に示すように変
化する。
【0185】もし、
【数36】
【0186】すなわち、
【数37】
【0187】の条件が満たされるならば、σ2の極大点
は、0<P1<1の区間内に存在する。このことから、
小領域がエッジの上に乗っているときに、分散値が大き
くなり、エッジの存在を検出できる。
【0188】前記エッジ部分をぼかさずに、図57に示
すように、平滑化フィルタとして、画像中に各注目点
(i,j)の周りに大きさk×kの近傍小領域ABCD
(以下の式では、R1からR4とする。)をとり、各領域
内での濃度の平均値μiと標本分散値σi 2に応じて出力
値を決める次の形式のフィルタを考える。
【0189】入力画像を[σ**]、出力画像を[σ*
*]と表すとき、
【数38】
【0190】ここに、各近傍領域での平均値と分散は、
次式で表される。
【数39】
【数40】
【0191】また、WjはRjにおける分散σj 2の値によ
って決まる重みで、総和は1である。
【0192】Wjの選定法により幾つかのフィルタを考
えることができるが、簡単な方法として、分散最小の領
域の平均値をフィルタ出力として、分散最小の領域の平
均値をフィルタからの出力とするものである。すなわ
ち、Wk=1;sk2≦sm2、全てのm∈(1,2,
3,4)、0;前記以外のkと選択するものである。
【0193】これは、4つの小領域のうち、少なくとも
1つは画像領域のエッジを含んでいないとして良いの
で、分散最小の基準によりこの領域を選び出し、その領
域の平均値を注目点におけるフィルタ出力とするもので
ある。エッジの両側で選択小領域の切換が明確に行われ
るので、極めて鋭いエッジ出力を得ることができるが、
反面、わずかの分散の変動でも領域の切換が起こり、エ
ッジ近傍でスパイク状のノイズを発生しやすい。そのた
め、メディアンフィルタとの組み合わせが望ましい。
【0194】撮像体の輪郭やエッジ部分は、高域成分を
強調することで鮮明にすることができる。そのために使
用するのが微分オペレータで、画像の濃度値の局所変化
を示すものであり、次式で求められる。
【0195】
【数41】
【0196】このオペレータは、線形で位置には存在し
ない局所微分オペレータである。
【0197】通常使われるのは、nが1または2のみで
あり、n=1の時は、(∂/∂x)、(∂/∂y)の2
種類で、この2つを合成した微分値Δとその方向のθ
は、次式で表される。
【0198】
【数42】
【数43】
【0199】デジタル画像の場合は、これらの微分計算
は差分で行われ、x,yの1次微分は、それぞれ次式で
表せる。
【0200】
【数44】
【数45】
【0201】また、Δは、次式で表される。
【数46】
【0202】2次微分としては、x方向、y方向それぞ
れ、次式で定義される。
【0203】
【数47】
【数48】
【0204】そのほか、下記の定義を用いることもでき
る。
【数49】
【数50】
【数51】
【0205】さらに、1次微分値Δとして、
【数52】
【数53】
【数54】 等を式46の代わりに用いることができる。
【0206】ラプラシアンは、
【数55】 と定義されるが、デジタル画像でのラプラシアンは、
【数56】 と定義される。
【0207】この式を変形すると、
【数57】 となり、近傍領域の平均値とその画素値との差を表して
いることがわかる。
【0208】これらの微分演算は、濃度変化分を検出す
るものであるため、高周波ノイズも強調されるので、平
滑化フィルタと併用して高周波ノイズの減少を計り、信
号成分の濃度値変化を検出するために、3×3近傍画素
を用いた、以下に示す演算が用いられる。
【0209】
【数58】
【0210】
【数59】
【数60】
【数61】
【数62】
【0211】以下の5,6は、x,yの2方向の微分画
像を得るものである。
【数63】
【数64】
【0212】前記5および6のフィルタ処理を行うと、
画素値としては、マイナスの値が発生することも多く、
表示にあたっては、絶対値を取ったり、適当なバイアス
値を加算することが好ましい。
【0213】また、x,yの両方向の微分値の絶対値を
加算した画像を微分画像として用いることもできる。
【0214】2次微分に対応するラプラシアンの例は、
【数65】 等が用いられる。これに対しても、処理画像を表示する
場合には、適当なバイアス加算や絶対値処理を行うこと
ができる。
【0215】前記ラプラシアンは、広域成分を強調して
いるので、原画像からラプラシアン画像を減算すること
により、画像をシャープなものに変更することが可能で
あるとともに、ボケの回復効果もある。
【0216】これを実現するフィルタは、
【数66】 等が用いられる。
【0217】これらのフィルタの他に、低域または高域
フィルタが存在する。なお、ここで言う低域、高域の意
味は、例えば白黒原画像の白が強い部分を低域とし、黒
が強い部分を高域とする。
【0218】低域フィルタは、高域成分H(μ,ν)黒
成分を減少させるように設定するもので、以下のような
短形フィルタやバターワースフィルタがある。
【0219】短形フィルタは通過域と非通過域を1つの
周波数を境にして分けるもので、R 0を遮断周波数とす
るとき、
【数67】 とすることで、図58(a)のような、フィルタ関数の
形状となる。
【0220】バターワースフィルタは、短形フィルタの
ように急激なカット性は無く、徐々に通過域を減少させ
るものであり、次式でフィルタ特性が示される。
【数68】
【0221】n=1の時のフィルタ関数の形を図58
(b)に示す。
【0222】次に、高域フィルタを説明する。低域を減
少させるように、H(μ,υ)を設定するもので、前記
説明と同様に、短形フィルタとバターワースフィルタが
存在する。
【0223】矩形フィルタは、次式で表される。
【数69】
【0224】バターワースフィルタは、次式で表され
る。
【数70】
【0225】これらのフィルタ関数を図59の(a),
(b)に示す。なお、バターワースフィルタを示す
(b)は、n=1の場合である。
【0226】これらの高域、低域フィルタは、X線管か
ら発射された一定の線量をセンサが検出した時、被検出
体の厚みや形状、吸収率により、撮像画面が暗かった
り、明るすぎる等の要因が原因で、薬剤種の判別が難し
くなる。しかし、このようなフィルタを一定量のコント
ラスト範囲から外れて撮影されたものでも、薬剤判別可
能な状態に補正することができる。
【0227】<画像復元>前記フィルタにより補正され
たX線撮像データは、最終的にモニタやプリンタのデー
タとして出力されるので、ぼやけた画像は錠剤の種別を
判断するうえで好ましくない。
【0228】画像をモニタするための経路は、図60に
示すような経路をたどるが、モニタにおいてボケが発生
したり、ノイズが重畳されるのが普通であるため、前記
説明したフィルタ等を使用し、モニタ可能なレベルにし
なければならない。
【0229】加法的なノイズの場合、原画像をf(x,
y)、ノイズをn(x,y)、観測・伝送演算装置をB
とすると、モニタ画像は形式的に次式で求められる。
【数71】
【0230】Bが線形の場合は、
【数72】 と表すことができる。
【0231】ここに、b(x,α,y,β)は、点広が
り関数で、点(α,β)でのインパルスの応答である。
さらに、この関数の位置(α,β)には無関係のとき、
次式で表せる。
【数73】
【0232】復元問題とは、モニタ画像gから原画像f
を推定することであるから、前記式63をフーリエ変換
すれば、
【数74】 となり、F(μ,ν)をG(μ,ν)から推測するた
め、次式M(μ,ν)を決定することが必要となる。
【数75】
【0233】もし、物体が移動中であった場合のモニタ
画像データは、変位のx,y方向成分をそれぞれ、α
(t)、β(t)とし、Tを露出時間とすると、ノイズ
が無いとき、
【数76】 となる。
【0234】これをフーリエ変換すれば、
【数77】 となり、画像変換関数Bは、次式で求められる。
【数78】
【0235】x方向に一定速度aで移動する場合、すな
わち、α(t)=at、β(t)=0のとき、
【数79】 となる。
【0236】また、B(μ,ν)が分かっており、ノイ
ズも存在しない場合には、F(μ,ν)の推定値は、
【数80】 とすればよい。
【0237】しかし、B(μ,ν)の値が0または0に
近い時は、その値での除算演算を行うと不適当な場合が
多く、特にノイズが存在しているときには問題となる。
すなわち、
【数81】 となり、一般に、B(μ,ν)はN(μ,ν)に比べ
て、(μ,ν)が原点を離れると減衰が大きく、(高い
周波数成分の領域では)0に近くなるのに対し、ノイズ
は周波数にあまり依存しないのでB(μ,ν)が0に近
くなると、相対的にN(μ,ν)/B(μ,ν)の値が
大きくなり、結果が望ましくない。このため、高周波域
ではB(μ,ν)で除算を行わずに、そのままの値を用
いる(B(μ,ν)=1とする)ことによって、前記結
果が不都合にならないようにする。
【0238】すなわち、逆フィルタ関数として、ある半
径R0の周波数域までは逆数として、ある半径R0の周波
数域までは逆数を用い、それ以上の周波数に対しては1
とするフィルタ関数が好ましい。
【数82】
【0239】さらに、ノイズがある場合に、線形の復元
関数を用いるものとし、最適な推定復元の尺度として
は、平均2乗誤差を最小にするものを用いることにすれ
ば、最適フィルタ関数は下記の計算式となる。
【数83】 ここで、Snn(μ,ν)は、ノイズのフーリエスペクト
ルであり、Sff(μ,ν)は信号のフーリエスペクトル
である。
【0240】ノイズが無い場合、すなわち、Snn=0の
とき、
【数84】 となって、逆フィルタと一致する。
【0241】このことは、ノイズが存在する場合は、平
均2乗の意味で最適な復元を行うために1/B(μ,
ν)に修正を加えている。
【0242】また、記録観測システムの不均一性の補正
や、(ラインセンサの中央部と両サイド)幾何学的な歪
みの修正などもそれらの情報計測が可能なら、修復復元
も困難ではない。
【0243】測定システムの位置による不均一があり、
それをi(x,y)とすると、本来なら、f(x,y)
が観測されるべきところ、不均一のため、
【数85】 になる画像データが取得される。
【0244】この不均一性を補正するためには、例えば
白色の一定濃度値の画像f(x,y)=c(一定)を取
り込み、gc(x,y)が得られたとすると、入力画像
g(x,y)に対して、
【数86】 として補正すればよい。
【0245】幾何学的な線形歪みは、計測画素点と歪み
の無い正しい位置との対応関係を付けることができれば
良いから、点(x,y)=(rj,sj)が本来の座標点
(x´,y´)=(μj,νj)であるとすれば、これら
の点を、
【数87】 に代入し、各係数を求めれば、歪みの補正が可能であ
る。
【0246】ただし、デジタル画像に対しては、点が格
子上のデジタル位置にしか存在しないので、対応点が格
子上に無いことも多く、この場合、格子点の濃度値から
補正したり、近似値を用いるなどの調整が必要になる。
これら、典型的な歪みとして、図61に示すようなもの
がある。
【0247】<透過線として赤外線を用いた実施形態>
以上の実施形態では、透過線としてX線を使用したが、
赤外線を使用することができる。赤外線の透過特性は、
X線と比べて非常に弱く、被透過物質の材質に影響す
る。例えば、紙の場合、赤外線の透過限度は厚さ20m
m程度である。錠剤包装装置により錠剤が包装された包
装帯は、赤外線を透過することが可能である。包装され
た錠剤を透過して減衰した赤外線の光量を測定すること
で、包装された錠剤の数、形状等を判別することができ
る。
【0248】赤外線発生装置としては、近赤外線照射ス
トロボ、ハロゲンランプからの光を赤外線成分のみを透
過させるフィルタを介して照射する赤外線ランプ、多数
のLEDの集合体からなる近赤外線発行LEDアレイ等
を使用することができる。
【0249】図63は、赤外線ランプからなる赤外線発
生装置101を示す。図63において、102はハロゲ
ンランプである。ハロゲンランプ102は光を一方向に
反射するための反射板103を備えている。ハロゲンラ
ンプ102の照射方向には、近赤外線透過フィルター1
04とスリット板105とを備えている。近赤外線フィ
ルター104としては、Si、GaAs、InP、Ga
P、ZnSe、ZnS等の赤外域で透明な物質を使用し
て構成することができる。スリット板105は、アルミ
板にスリットを形成したものである。赤外線発生装置1
01には、ハロゲンランプ102で発生した熱を逃がし
て内部の温度が異常に上昇しないように冷却するための
ファン106が設けられている。ハロゲンランプ102
の後方には、断熱反射板107を介して、フォトダイオ
ード108と制御装置109とが設けられ、ハロゲンラ
ンプ102の光量を一定に保持している。
【0250】図64および図65は、前記赤外線発生装
置101から照射されて錠剤を透過した赤外線を検出す
る赤外線検出装置111を示す。この赤外線検出装置1
11は、所定の配列形状に配列された多数のセンサー素
子112を備えている。センサー素子112は、P型シ
リコン半導体基板113と、該基板113上に形成され
たショットキー接合の光電変換層114とを有してい
る。光電変換層114としては、白金、パラジウム、イ
リジウム等の金属、または該金属と金属珪化化合物を形
成したものが使用される。光電変換層114の周辺に
は、該光電変換層114の周辺部での電界集中を緩和し
て、暗電流を防止するためのn−型領域によるガードリ
ング115が設けられている。116は、光電変換層1
14から垂直シフトレジスター117へ信号電荷を転送
するトランスファーゲートのn+型領域である。ゲート
電極118とn型埋め込みチャンネル119は、CSD
の垂直シフトレジスタ117を構成する。120はシリ
コン酸化膜からなる素子間分離および絶縁のためのフィ
ールド絶縁膜である。121,122は層間絶縁膜であ
り、これらの層間絶縁膜は酸化膜等の絶縁体で形成され
ている。光電変換層114の背後には、アルミ反射膜1
23が設けられ、光電変換層114で吸収されずに透過
した赤外光を反射させることで受光感度を向上させてい
る。
【0251】水平ライン上の各センサー素子112のゲ
ート電極118は、トランスファーゲートスキャナ12
4に接続されるとともに、CSDスキャナー125に接
続されている。これにより、前記ゲート電極118は、
トランスファーゲート116の電極とCSDの転送電極
を兼用している。垂直ライン上の各センサー素子112
のゲート電極118は、さらに、垂直シフトレジスタ1
17に接続されている。各垂直シフトレジスタ117
は、水平シフトレジスタ126に接続され、該水平シフ
トレジスタ126は出力部127に接続されている。
【0252】前記構成からなる赤外線検出装置に動作に
ついて説明すると、P型シリコン半導体基板113のQ
面側から入射した光は、ショットキー接合の光電変換層
114に到達して光電変換される。発生した光信号電荷
はショットキー接合部に蓄積される。走査線128のう
ち1本がトランスファーゲートスキャナ124により選
択され、この走査線128に接続された一水平ラインの
ゲート電極118にトランスファーゲートスキャナ12
4から読出しパルスが印加される。これにより、ショッ
トキー接合部に蓄積された光信号電荷がn型埋め込みチ
ャンネル119に転送される。同時に、光電変換層11
4はリセットされて、次に読出しパルスが印加されるま
での間、新たに発生する光信号電荷を蓄積する。CSD
スキャナー125により走査線128からゲート電極1
18に垂直転送パルスが印加されると、当該光信号電荷
が垂直方向に転送されて水平シフトレジスタ126に入
力される。水平シフトレジスタ126では、光信号電荷
が水平方向に転送され、出力部127から一水平ライン
の映像信号として外部に読み出される。続いて、トラン
スファーゲートスキャナー124によって選択される水
平ラインを一段づつずらして読出しパルスを印加し、同
様の動作を繰り返すことで所望の映像出力を得ることが
できる。
【0253】このように、ゲート電極118が、信号電
荷を読み出すトランスファーゲート116の電極と、信
号電荷を転送するCSDの転送ゲートとを兼用する場
合、当該ゲート電極118に垂直転送パルスが印加され
ているときにトランスファーゲート116が開かないよ
うにするために、トランスファーゲート116に閾値電
圧を、少なくとも垂直転送パルスのハイレベルの電圧以
上になるように設定されている。
【0254】また、ショットキー接合からなる光電変換
層114は、ショットキー障壁における障壁の高さ以上
のエネルギーを有する光成分の検出が可能である。例え
ば、白金シリサイド(ptSi)とp型シリコンとのシ
ョットキー接合の場合であれば、約5.6μmの以下の
波長の光成分を検出できる。
【0255】光電変換層114の変換効率や入射光に対
して出力が飽和しないようにするため、光電変換層11
4とp型シリコン半導体基板113とのショットキー接
合部に、n型不純物導入領域129を設けることが好ま
しい。これにより、赤外線の放射量が大きいい対象物を
検出する場合でも、単に信号読出しパルスの電圧を小さ
くするだけで、光感度が低下され、その出力飽和を阻止
できて撮影を可能にするため、結果的に入射光量に対応
して出力が飽和しないように、赤外線検出器の光感度を
極めて容易に調整できる。n型不純物としては、リン
(P)、砒素(As)等を使用する。
【0256】図66は、光電変換層114とp型シリコ
ン半導体基板113とのショットキー接合部にn型不純
物導入領域129を設けたものと設けないものにおける
リセット電圧と出力信号の関係を比較したものである。
同図において、曲線aはn型不純物導入領域129を設
けていないもの、曲線bはn型不純物導入領域129を
設けたものを示す。
【0257】包装した錠剤を透過した赤外線量を捕らえ
る場合、光電変換層114で変換される感度が高いほう
が、撮像した画像の深みや、鮮明度について有利とな
る。
【0258】また、赤外光は通過力が弱いため、包装し
た錠剤が複数重なると、撮像画像がボケたり、錠剤の識
別に支障が生じるため、包装された包装錠剤の重なりを
ばらした後に撮影することが好ましい。
【0259】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、第1か
ら第3の手段としての発明によれば、患者に手渡す錠剤
包装物の内容と調剤データおよび薬剤情報とを照合して
監査する作業において、包装された錠剤の検査が簡単か
つ迅速になるうえ、信頼性が高くなる。また、調剤師の
検査労力を軽減することができる。さらに、第4の手段
としての発明によれば、包装された錠剤の映像データを
作成する手段を備えていれので、現物の薬剤を直接確認
するよりも目視チェックが容易になると共に、監査の正
確性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の錠剤検査装置を備え
た錠剤分包機の概略構成図。
【図2】 ターゲット固定式X線管の断面図。
【図3】 ターゲット回転式X線管の断面図。
【図4】 連続X線発生回路図。
【図5】 パルスX線発生回路図。
【図6】 タングステンターゲットのフォトンスペクト
ル図。
【図7】 タングステンターゲットのフォトンスペクト
ル図。
【図8】 モリブデンターゲットのフォトンスペクトル
図。
【図9】 管電圧波形図。
【図10】 図1の錠剤検査装置の斜視図。
【図11】 ラインセンサ(電離箱検出装置)の分解斜
視図。
【図12】 電離箱パルス応答性を示す波形図。
【図13】 電離箱におけるガス圧と印加電圧の関係を
示すグラフ。
【図14】 ラインセンサ(半導体検出装置)の概略構
成図。
【図15】 測定ポイントを説明する包装袋の斜視図。
【図16】 分離装置を備えた図10の錠剤検出装置の
斜視図。
【図17】 暴射ポイントのピッチを説明する平面図。
【図18】 ラインセンサの透過量出力データを示すグ
ラフ。
【図19】 ラインセンサの透過量出力データを示すグ
ラフ。
【図20】 ラインセンサの透過量出力データを示すグ
ラフ。
【図21】 ラインセンサの透過量出力データを示すグ
ラフ。
【図22】 ラインセンサの透過量出力データを示すグ
ラフ。
【図23】 ラインセンサの透過量出力データを示すグ
ラフ。
【図24】 X線減衰特性を示す3次元グラフ。
【図25】 不良包装の場合の測定ポイントを示す平面
図。
【図26】 ラインセンサの透過量出力データの減衰幅
を示すグラフ。
【図27】 ラインセンサの透過量出力データの減衰幅
を示すグラフ。
【図28】 3次元画像データを示す図。
【図29】 判別基準データの一例を示す3次元グラ
フ。
【図30】 判別基準データの一例を示す3次元グラ
フ。
【図31】 マーク付与装置の斜視図。
【図32】 本発明の第2実施形態の錠剤検査装置の斜
視図。
【図33】 X線による影の状況を説明する斜視図。
【図34】 本発明の第3実施形態の錠剤検査装置の側
面図。
【図35】 ラインセンサのX,Y方向の透過量出力デ
ータを示すグラフ
【図36】 3次元画像データを示すグラフ。
【図37】 本発明の第4実施形態の錠剤検査装置の側
面図。
【図38】 5°回転時の錠剤検査装置の側面図。
【図39】 10°回転時の錠剤検査装置の側面図。
【図40】 15°回転時の錠剤検査装置の側面図。
【図41】 3次元画像データを示す図。
【図42】 本発明の第5実施形態の錠剤検査装置の側
面図。
【図43】 本発明の第6実施形態の錠剤検査装置の側
面図。
【図44】 図43の錠剤検査装置の斜視図。
【図45】 測定動作を示すフローチャート。
【図46】 データ処理動作を示すフローチャート。
【図47】 判別基準データの例を示す図。
【図48】 4個の組織からなる組織のX線吸収係数を
示す図。
【図49】 繰り返し法を説明する図。
【図50】 フーリエ変換法を説明する図。
【図51】 g(k,w)の関数を示す図。
【図52】 図51を改良した関数を示す図。
【図53】 濃度変換処理の方法を示す図。
【図54】 各種関数表を示す図。
【図55】 図54に続く各種関数表を示す図。
【図56】 入出力関係を示す図。
【図57】 画像中の隣接する2つの小領域と、それら
の濃度の分散値を示す図。
【図58】 フィルタ関数を示す図。
【図59】 他のフィルタ関数を示す図。
【図60】 画像をモニタするための経路を示す図。
【図61】 歪みの例を示す図。
【図62】 (A)錠剤の記憶データ、(B)は欠損部
のある錠剤の実測データ、(C)は記憶データより小さ
い錠剤の実測データをそれぞれ示す斜視図。
【図63】 透過線として赤外線を用いた実施形態にお
ける赤外線発生装置を示す断面図。
【図64】 透過線として赤外線を用いた実施形態にお
ける赤外線検査装置の平面図。
【図65】 図64の赤外線検査装置のA−A線断面図
である。
【図66】 ショットキー接合部にn型不純物導入領域
を設けたもの(a)と設けないもの(b)におけるリセ
ット電圧と出力信号の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 錠剤検査装置 2 錠剤分包機 12a 包装袋(被検査体) 14 X線管(透過線発生手段) 16 ラインセンサ(透過線検出手段) 17 マーク付与装置(マーク付与手段) 18 制御装置(錠剤個数判別処理手段、比較判定処理
手段、錠剤形状判別処理手段、記憶手段、) 40 CCDカメラ(撮像手段) 101 赤外線発生装置(透過線発生手段) 111 赤外線検出装置(透過線検出手段)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処方箋データに基づいて錠剤包装物に包
    装された錠剤の検査を行う錠剤検査装置において、 透過線を発生して前記錠剤包装物に照射する透過線発生
    手段と、 該透過線発生手段で発生された透過線を検出する透過線
    検出手段と、 前記錠剤包装物に包装された錠剤の個数を前記透過線検
    出手段の検出結果から判別する錠剤個数判別処理手段
    と、 前記処方箋データから前記錠剤包装物に包装されるべき
    錠数データを抽出し、該錠数データと前記錠剤個数判別
    処理手段で判別された錠剤の個数とを比較して、前記処
    方箋データどおりの錠剤が包装されているか否かを判定
    する比較判定処理手段とを備えた錠剤検査装置。
  2. 【請求項2】 処方箋データに基づいて錠剤包装物に包
    装された錠剤の検査を行う錠剤検査装置において、 透過線を発生して前記錠剤包装物に照射する透過線発生
    手段と、 該透過線発生手段で発生された透過線を検出する透過線
    検出手段と、 前記錠剤包装物に包装された錠剤の形状を前記透過線検
    出手段の検出結果から判別する錠剤形状判別処理手段
    と、 錠剤の種類別にその錠剤形状データを記憶する記憶手段
    と、 前記処方箋データから前記錠剤包装物に包装されるべき
    錠剤の種類を抽出し、該錠剤の種類に対応する錠剤形状
    データを前記記憶手段から呼び出し、該錠剤形状データ
    と前記錠剤形状判別処理手段で判別された錠剤の形状と
    を比較して、前記処方箋データどおりの錠剤が包装され
    ているか否かを判定する比較判定処理手段とを備えた錠
    剤検査装置。
  3. 【請求項3】 処方箋データに基づいて錠剤包装物に包
    装された錠剤の検査を行う錠剤検査装置において、 透過線を発生して前記錠剤包装物に照射する透過線発生
    手段と、 該透過線発生手段で発生された透過線を検出する透過線
    検出手段と、 前記錠剤包装物に包装された錠剤の形状を前記透過線検
    出手段の検出結果から判別する錠剤形状判別処理手段
    と、 錠剤の種類別にその錠剤形状データを記憶する記憶手段
    と、 前記処方箋データから前記錠剤包装物に包装されるべき
    錠剤の種類を抽出し、該錠剤の種類に対応する錠剤形状
    データを前記記憶手段から呼び出し、該錠剤形状データ
    と前記錠剤形状判別処理手段で判別された錠剤の形状と
    を対応させて、前記錠剤包装物に包装された錠剤の個数
    を判別する錠剤個数判別処理手段と、 前記処方箋データから前記錠剤包装物に包装されるべき
    錠剤の種類と錠数データを抽出し、該錠数データと前記
    錠剤個数判別処理手段で判別された錠剤の個数とを比較
    して、前記処方箋データどおりの錠剤が包装されている
    か否かを判定する比較判定処理手段とを備えた錠剤検査
    装置。
  4. 【請求項4】 前記錠剤個数判別処理手段は、前記透過
    線検出手段が検出したデータに個数として換算できない
    データが存在するとき、不良包装として処理する請求項
    1又は3のいずれかに記載の錠剤検査装置。
  5. 【請求項5】 前記錠剤形状判別処理手段は、前記透過
    線検出手段が検出したデータに形状を認識できないデー
    タが存在するとき、不良包装として処理する請求項2又
    は3のいずれかに記載の錠剤検査装置。
  6. 【請求項6】 不良包装の判定を受けると、該当する錠
    剤包装物にマークを付与するマーキング手段を備えた請
    求項4又は5のいずれかに記載の錠剤検査装置。
  7. 【請求項7】 前記透過線検出手段は、透過線透過量を
    検出する請求項1から3のいずれかに記載の錠剤検査装
    置。
  8. 【請求項8】 前記透過線検出手段は、錠剤の影として
    検出する請求項1から3のいずれかに記載の錠剤検査装
    置。
  9. 【請求項9】 処方箋データに基づいて錠剤包装物に包
    装された錠剤の検査を行う錠剤検査装置において、 透過線を発生して前記錠剤包装物に照射する透過線発生
    手段と、 該透過線発生手段で発生された透過線を検出する透過線
    検出手段と、 錠剤の種類別にそのイメージデータを記憶する記憶手段
    と、 前記錠剤包装物に包装された錠剤の形状を前記透過線検
    出手段の検出結果から捕らえてその錠剤の種類を判別す
    る錠剤判別処理手段と、 該錠剤の種類に対応する錠剤イメージデータを前記記憶
    手段から呼び出し、該イメージデータを前記透過線検出
    手段の検出データに重ねて映像データを作成する映像デ
    ータ作成手段とを備えた錠剤検査装置。
  10. 【請求項10】 前記映像データを表示する表示手段を
    備えた請求項9に記載の錠剤検査装置。
  11. 【請求項11】 前記映像データを処方箋データと対応
    して記憶する記憶手段を備えた請求項9に記載の錠剤検
    査装置。
  12. 【請求項12】 前記透過線発生手段と前記透過線検出
    手段を照射方向の異なる方向に複数設け、透過線検出手
    段の検出データを立体的に再現する再現手段を備えた請
    求項1,2,3,9のいずれかに記載の錠剤検査装置。
  13. 【請求項13】 前記透過線発生手段を錠剤包装物の周
    囲に回転可能に設けて照射方向を変更できるようにし、
    透過線検出手段の検出データを立体的に再現する再現手
    段を備えた請求項1,2,3,9のいずれかに記載の錠
    剤検査装置。
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