JP2000130281A - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents
分配型燃料噴射ポンプInfo
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- JP2000130281A JP2000130281A JP10302370A JP30237098A JP2000130281A JP 2000130281 A JP2000130281 A JP 2000130281A JP 10302370 A JP10302370 A JP 10302370A JP 30237098 A JP30237098 A JP 30237098A JP 2000130281 A JP2000130281 A JP 2000130281A
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- piston
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- High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、部品点数を削減できて安価に得るこ
とができる分配型燃料噴射ポンプを得ることにある。 【解決手段】バルブボディ71と、ピストン72と、プ
ラグ73と、ばね74とを具備して、レギュレータ機能
とオーバーフロー機能とを有した多機能バルブ55をポ
ンプハウジング52に取付ける。ボディは、ハウジング
内の燃料戻し通路80に連通するレギュレート用燃料孔
79及びハウジング外のオーバーフロー管83に連通す
るオーバーフロー孔81を有する。ボディに収容された
ピストンは、燃料孔を開閉する第1弁部91、前記孔8
1を開閉する第2弁部92、第2弁部に連なる燃料溜り
93とともに、圧送燃料が作用する第1弁部の受圧面9
1aと燃料溜りとを連通する燃料通路94を有する。ボ
ディに収容したプラグ73とピストン72との間に、ピ
ストンを常に閉弁方向に付勢するばね74を挟設する。
とができる分配型燃料噴射ポンプを得ることにある。 【解決手段】バルブボディ71と、ピストン72と、プ
ラグ73と、ばね74とを具備して、レギュレータ機能
とオーバーフロー機能とを有した多機能バルブ55をポ
ンプハウジング52に取付ける。ボディは、ハウジング
内の燃料戻し通路80に連通するレギュレート用燃料孔
79及びハウジング外のオーバーフロー管83に連通す
るオーバーフロー孔81を有する。ボディに収容された
ピストンは、燃料孔を開閉する第1弁部91、前記孔8
1を開閉する第2弁部92、第2弁部に連なる燃料溜り
93とともに、圧送燃料が作用する第1弁部の受圧面9
1aと燃料溜りとを連通する燃料通路94を有する。ボ
ディに収容したプラグ73とピストン72との間に、ピ
ストンを常に閉弁方向に付勢するばね74を挟設する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関例えばデ
ィーゼルエンジンに備えられ、このエンジンの各気筒へ
燃料を分配供給する分配型燃料噴射ポンプに関する。
ィーゼルエンジンに備えられ、このエンジンの各気筒へ
燃料を分配供給する分配型燃料噴射ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の分配型燃料噴射ポンプには、実開
昭57−63931号公報に例示されるようにフィード
ポンプにより昇圧された燃料の一部を前記ポンプの吸入
側へ戻して、ポンプ室内に圧送される圧送燃料の圧力を
設定値に維持するためのレギュレートバルブと、ポンプ
室の燃料の一部を前記レギュレートバルブに設定された
開弁圧力よりも低い圧力で開弁して燃料タンク側へ逃が
すオーバーフローバルブとが備えられている。
昭57−63931号公報に例示されるようにフィード
ポンプにより昇圧された燃料の一部を前記ポンプの吸入
側へ戻して、ポンプ室内に圧送される圧送燃料の圧力を
設定値に維持するためのレギュレートバルブと、ポンプ
室の燃料の一部を前記レギュレートバルブに設定された
開弁圧力よりも低い圧力で開弁して燃料タンク側へ逃が
すオーバーフローバルブとが備えられている。
【0003】このような構成を備えた実際の分配型燃料
噴射ポンプは図4に示されている。この図4中1はポン
プハウジング、2はフィードポンプ、3はポンプ室、4
はフェイスカム、5はオートマチックタイマ、6はポン
プシリンダ、7はポンププランジャ、8はデリバリバル
ブ、9はレギュレートバルブ、10はオーバーフローバ
ルブである。
噴射ポンプは図4に示されている。この図4中1はポン
プハウジング、2はフィードポンプ、3はポンプ室、4
はフェイスカム、5はオートマチックタイマ、6はポン
プシリンダ、7はポンププランジャ、8はデリバリバル
ブ、9はレギュレートバルブ、10はオーバーフローバ
ルブである。
【0004】図4(B)に示されるようにレギュレート
バルブ9の燃料孔11を周部に有したバルブボディ12
は、フィードポンプ2の吐出し口に連通する通路13と
ポンプ室3に連通する通路14との間に配置されてい
る。このボディ12の内部には、燃料孔11を開閉する
ピストン15が摺動可能に収容されているとともに、こ
のピストン15を付勢するコイルばね16と、このばね
16を支持する密栓状ばね受17とが夫々収容されてい
る。このレギュレートバルブ9は、そのコイルばね16
のばね力によって、フィードポンプ2により燃料タンク
から吸上げられてポンプ室3に供給される燃料の圧力を
設定値に維持する。
バルブ9の燃料孔11を周部に有したバルブボディ12
は、フィードポンプ2の吐出し口に連通する通路13と
ポンプ室3に連通する通路14との間に配置されてい
る。このボディ12の内部には、燃料孔11を開閉する
ピストン15が摺動可能に収容されているとともに、こ
のピストン15を付勢するコイルばね16と、このばね
16を支持する密栓状ばね受17とが夫々収容されてい
る。このレギュレートバルブ9は、そのコイルばね16
のばね力によって、フィードポンプ2により燃料タンク
から吸上げられてポンプ室3に供給される燃料の圧力を
設定値に維持する。
【0005】又、このバルブ9とは別に備えられたオー
バーフローバルブ10は、図4(A)に示されるように
ポンプ室3に臨んで取付けられている。このバルブ10
は、ポンプハウジング1に連結されたバルブベース21
に、これを貫通するバルブボディ22をねじ込み、この
ボディ22の周部に燃料タンク側に連通する流出口を有
し、栓23を螺着している。そして、バルブボディ22
内には、ボール製の弁体24と、この弁体24をバルブ
ボディ22の内部に設けた弁座に押付けるコイルばね2
5とが収容されている。コイルばね25の弁体24と反
対側の端部は栓23により支持されている。このオーバ
ーフローバルブ10は、ポンプ室3内の燃料圧がコイル
ばね25により設定されたオーバーフロー圧よりも高く
なると、燃料圧で弁体24が押し動かされて開弁状態と
なるので、ポンプ室3内の燃料の一部を流出させるよう
になっている。
バーフローバルブ10は、図4(A)に示されるように
ポンプ室3に臨んで取付けられている。このバルブ10
は、ポンプハウジング1に連結されたバルブベース21
に、これを貫通するバルブボディ22をねじ込み、この
ボディ22の周部に燃料タンク側に連通する流出口を有
し、栓23を螺着している。そして、バルブボディ22
内には、ボール製の弁体24と、この弁体24をバルブ
ボディ22の内部に設けた弁座に押付けるコイルばね2
5とが収容されている。コイルばね25の弁体24と反
対側の端部は栓23により支持されている。このオーバ
ーフローバルブ10は、ポンプ室3内の燃料圧がコイル
ばね25により設定されたオーバーフロー圧よりも高く
なると、燃料圧で弁体24が押し動かされて開弁状態と
なるので、ポンプ室3内の燃料の一部を流出させるよう
になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のように従来の分
配型燃料噴射ポンプは、そのレギュレートバルブ9の開
閉によりポンプ室3の圧力特性を制御するとともに、こ
のバルブ9の開弁圧以下の低速域ではオーバーフローバ
ルブ10の開閉によりポンプ室3の圧力特性を制御して
いるから、2種類の独立したバルブ9、10が必要であ
り、部品点数及び組立て工数が多くコスト高である。
又、前記構成のオーバーフローバルブ9は、その開弁圧
の調整機能を有していないため、前記低速域でのポンプ
室3の圧力特性のばらつきが大きい。このことは、ディ
ーゼルエンジンの始動性が悪い要因の一つになってい
る。
配型燃料噴射ポンプは、そのレギュレートバルブ9の開
閉によりポンプ室3の圧力特性を制御するとともに、こ
のバルブ9の開弁圧以下の低速域ではオーバーフローバ
ルブ10の開閉によりポンプ室3の圧力特性を制御して
いるから、2種類の独立したバルブ9、10が必要であ
り、部品点数及び組立て工数が多くコスト高である。
又、前記構成のオーバーフローバルブ9は、その開弁圧
の調整機能を有していないため、前記低速域でのポンプ
室3の圧力特性のばらつきが大きい。このことは、ディ
ーゼルエンジンの始動性が悪い要因の一つになってい
る。
【0007】したがって、本発明が解決しようとする第
1の課題は、部品点数を削減できて安価に得ることがで
きる分配型燃料噴射ポンプを得ることにある。また、本
発明が解決しようとする第2の課題は、前記第1の課題
を解決するにあたり、低速域でのポンプ室圧力特性のば
らつきを少なくできる分配型燃料噴射ポンプを得ること
にある。
1の課題は、部品点数を削減できて安価に得ることがで
きる分配型燃料噴射ポンプを得ることにある。また、本
発明が解決しようとする第2の課題は、前記第1の課題
を解決するにあたり、低速域でのポンプ室圧力特性のば
らつきを少なくできる分配型燃料噴射ポンプを得ること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るために、請求項1の発明は、ポンプハウジングのポン
プ室内への圧送燃料を第1開弁圧力に調整するレギュレ
ータ機能と、前記第1開弁圧力よりも低い第2開弁圧力
で開弁して前記ポンプ室内の一部の燃料を逃がすオーバ
ーフロー機能とを有した多機能バルブを前記ポンプハウ
ジングに取付けたことを特徴とするものである。
るために、請求項1の発明は、ポンプハウジングのポン
プ室内への圧送燃料を第1開弁圧力に調整するレギュレ
ータ機能と、前記第1開弁圧力よりも低い第2開弁圧力
で開弁して前記ポンプ室内の一部の燃料を逃がすオーバ
ーフロー機能とを有した多機能バルブを前記ポンプハウ
ジングに取付けたことを特徴とするものである。
【0009】この請求項1の発明においては、多機能バ
ルブを備えることにより、互いに独立したレギュレート
バルブとオーバーフローバルブとの2種類のバルブを用
いることなく、これら両バルブを一体化した前記多機能
バルブのレギュレータ機能とオーバーフロー機能とによ
ってポンプ室圧力特性を制御できる。
ルブを備えることにより、互いに独立したレギュレート
バルブとオーバーフローバルブとの2種類のバルブを用
いることなく、これら両バルブを一体化した前記多機能
バルブのレギュレータ機能とオーバーフロー機能とによ
ってポンプ室圧力特性を制御できる。
【0010】請求項1の発明を実施するにあたり、この
発明に従属する請求項2の発明のように、前記多機能バ
ルブが、前記ポンプハウジング内の燃料戻し通路に連通
するレギュレート用燃料孔及び前記ポンプハウジング外
のオーバーフロー管に連通するオーバーフロー孔を有す
るバルブボディと、前記燃料孔を開閉する第1弁部、及
び前記オーバーフロー孔を開閉する第2弁部、並びにこ
の第2弁部に連なる燃料溜りとともに、前記圧送燃料が
作用する前記第1弁部の受圧面と前記燃料溜りとを連通
する燃料通路を有して、前記バルブボディにその軸方向
に往復動可能に収容されたピストンと、このピストンか
ら離れて前記バルブボディに収容されたプラグと、前記
ピストンを常に閉弁方向に付勢して前記プラグと前記ピ
ストンとの間に挟設され前記第1開弁圧力を設定するば
ねとを具備した構成とするとよい。
発明に従属する請求項2の発明のように、前記多機能バ
ルブが、前記ポンプハウジング内の燃料戻し通路に連通
するレギュレート用燃料孔及び前記ポンプハウジング外
のオーバーフロー管に連通するオーバーフロー孔を有す
るバルブボディと、前記燃料孔を開閉する第1弁部、及
び前記オーバーフロー孔を開閉する第2弁部、並びにこ
の第2弁部に連なる燃料溜りとともに、前記圧送燃料が
作用する前記第1弁部の受圧面と前記燃料溜りとを連通
する燃料通路を有して、前記バルブボディにその軸方向
に往復動可能に収容されたピストンと、このピストンか
ら離れて前記バルブボディに収容されたプラグと、前記
ピストンを常に閉弁方向に付勢して前記プラグと前記ピ
ストンとの間に挟設され前記第1開弁圧力を設定するば
ねとを具備した構成とするとよい。
【0011】この請求項2の発明において、フィードポ
ンプの回転数が増加するに従いポンプ室圧力も上昇し、
それにつれてピストンがばねの付勢力に抗して次第にば
ね側に移動される。そして、ポンプ室が第2開弁圧力に
達すると、その時点でオーバーフロー孔がピストンの第
2弁部により開かれるとともに燃料溜りに連通するの
で、ピストンの燃料通路及び燃料溜りを通って導かれる
ポンプ室内の燃料の一部がオーバーフロー孔からオーバ
ーフロー管に流出されて、低速域でのポンプ室の圧力制
御がなされる(オーバーフロー機能)。この時点から更
にポンプ室の圧力が上昇してそれが第1開弁圧力に達す
ると、その時点で燃料孔がピストンの第1弁部により開
かれて、燃料戻し通路を通ってフィードポンプの吸込み
側へ燃料の一部が戻されるので、前記第1開弁圧力によ
ってポンプ室の圧力制御がなされる(レギュレータ機
能)。このように多機能バルブは、一つのばねにより付
勢された1本のピストンの移動によりオーバーフロー孔
及びレギュレート用燃料孔を夫々の燃料圧に応じて開閉
させて、オーバーフロー機能とレギュレータ機能とを発
揮できる。
ンプの回転数が増加するに従いポンプ室圧力も上昇し、
それにつれてピストンがばねの付勢力に抗して次第にば
ね側に移動される。そして、ポンプ室が第2開弁圧力に
達すると、その時点でオーバーフロー孔がピストンの第
2弁部により開かれるとともに燃料溜りに連通するの
で、ピストンの燃料通路及び燃料溜りを通って導かれる
ポンプ室内の燃料の一部がオーバーフロー孔からオーバ
ーフロー管に流出されて、低速域でのポンプ室の圧力制
御がなされる(オーバーフロー機能)。この時点から更
にポンプ室の圧力が上昇してそれが第1開弁圧力に達す
ると、その時点で燃料孔がピストンの第1弁部により開
かれて、燃料戻し通路を通ってフィードポンプの吸込み
側へ燃料の一部が戻されるので、前記第1開弁圧力によ
ってポンプ室の圧力制御がなされる(レギュレータ機
能)。このように多機能バルブは、一つのばねにより付
勢された1本のピストンの移動によりオーバーフロー孔
及びレギュレート用燃料孔を夫々の燃料圧に応じて開閉
させて、オーバーフロー機能とレギュレータ機能とを発
揮できる。
【0012】前記第2の課題を解決するために、請求項
2の発明に従属する請求項3の発明は、前記プラグを前
記軸方向に移動調整可能に設けたことを特徴とするもの
である。
2の発明に従属する請求項3の発明は、前記プラグを前
記軸方向に移動調整可能に設けたことを特徴とするもの
である。
【0013】この請求項3の発明は請求項2の発明に従
属するので、前記請求項2の発明の作用に加えて、次の
作用がある。すなわち、既述のように同一のピストンで
オーバーフロー孔とレギュレート用燃料孔とが開閉され
るために、これらの開閉には常に一定の圧力差(開弁圧
差)が保たれる。このような条件において第1開弁圧力
を設定するばねを支持するプラグはその位置を軸方向に
移動できるから、その移動によりピストンを付勢するば
ねの力、つまり、前記第1開弁圧力を変更してそのばら
つきを少なくできるとともに、その際にも前記開弁圧差
が保たれるので、前記低速域でのポンプ室圧力特性のば
らつきを低減できる。
属するので、前記請求項2の発明の作用に加えて、次の
作用がある。すなわち、既述のように同一のピストンで
オーバーフロー孔とレギュレート用燃料孔とが開閉され
るために、これらの開閉には常に一定の圧力差(開弁圧
差)が保たれる。このような条件において第1開弁圧力
を設定するばねを支持するプラグはその位置を軸方向に
移動できるから、その移動によりピストンを付勢するば
ねの力、つまり、前記第1開弁圧力を変更してそのばら
つきを少なくできるとともに、その際にも前記開弁圧差
が保たれるので、前記低速域でのポンプ室圧力特性のば
らつきを低減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を参照して本発
明の第1の実施の形態を説明する。電子式分配型燃料噴
射ポンプの全体構造を示す図1中符号51は、ディーゼ
ルエンジンにより駆動される駆動軸で、ポンプハウジン
グ52内に装備されたロータリー式のフィードポンプ5
3に連結されている。フィードポンプ53は、ポンプハ
ウジング52の外部の図示しない燃料タンクから燃料フ
ィルタを通して燃料を吸上げ、この燃料をポンプハウジ
ング52内の燃料室(ポンプ室)54に供給するもので
ある。ポンプハウジング52には燃料室54にフィード
ポンプ53から圧送される燃料経路中に位置して後述の
多機能バルブ55が取付けられている。
明の第1の実施の形態を説明する。電子式分配型燃料噴
射ポンプの全体構造を示す図1中符号51は、ディーゼ
ルエンジンにより駆動される駆動軸で、ポンプハウジン
グ52内に装備されたロータリー式のフィードポンプ5
3に連結されている。フィードポンプ53は、ポンプハ
ウジング52の外部の図示しない燃料タンクから燃料フ
ィルタを通して燃料を吸上げ、この燃料をポンプハウジ
ング52内の燃料室(ポンプ室)54に供給するもので
ある。ポンプハウジング52には燃料室54にフィード
ポンプ53から圧送される燃料経路中に位置して後述の
多機能バルブ55が取付けられている。
【0015】駆動軸51にはカップリング56を介して
プランジャ57が連結されている。プランジャ57は、
周方向に沿ってエンジンの気筒数に応じた数のカム山部
を備えたカムプロフィルが形成されたフェイスカム58
を一体に備えている。前記カムプロフィルに図示しない
カムローラが転接することにより、フェイスカム58及
びプランジャ57は1回転中にエンジンの気筒数に応じ
て往復移動される。
プランジャ57が連結されている。プランジャ57は、
周方向に沿ってエンジンの気筒数に応じた数のカム山部
を備えたカムプロフィルが形成されたフェイスカム58
を一体に備えている。前記カムプロフィルに図示しない
カムローラが転接することにより、フェイスカム58及
びプランジャ57は1回転中にエンジンの気筒数に応じ
て往復移動される。
【0016】プランジャ57が吸入行程にあるとき、プ
ランジャ57の先端部周面に形成された吸入溝59の一
つが吸入ポート60に連通すると、これらを通じて燃料
室54内の燃料が圧送室61に導入される。プランジャ
57が圧縮行程にあるとき、圧送室61内の燃料がプラ
ンジャ57により加圧されるとともに、この燃料はプラ
ンジャ57内に形成した吐出し通路62に押出される。
この時、プランジャ57は回転しているから、その周面
に開口されたポート63が複数個のうちの1個の吐出し
ポート64に連通した際に、このポート64に連通され
た燃料流出通路65からデリバリ弁66を通じて、気筒
に設置された図示しない燃料噴射弁に供給される。
ランジャ57の先端部周面に形成された吸入溝59の一
つが吸入ポート60に連通すると、これらを通じて燃料
室54内の燃料が圧送室61に導入される。プランジャ
57が圧縮行程にあるとき、圧送室61内の燃料がプラ
ンジャ57により加圧されるとともに、この燃料はプラ
ンジャ57内に形成した吐出し通路62に押出される。
この時、プランジャ57は回転しているから、その周面
に開口されたポート63が複数個のうちの1個の吐出し
ポート64に連通した際に、このポート64に連通され
た燃料流出通路65からデリバリ弁66を通じて、気筒
に設置された図示しない燃料噴射弁に供給される。
【0017】前記多機能バルブ55は、燃料室54内へ
の圧送燃料を第1開弁圧力P2(図3参照)に調整する
レギュレータ機能と、第1開弁圧力P2よりも低い第2
開弁圧力P1(図3参照)で開弁して燃料室54内の一
部の燃料を前記燃料タンク側に逃がすオーバーフロー機
能とを有した単一のバルブである。このバルブ55は従
来レギュレートバルブが取付けられていた場所に設置さ
れている。
の圧送燃料を第1開弁圧力P2(図3参照)に調整する
レギュレータ機能と、第1開弁圧力P2よりも低い第2
開弁圧力P1(図3参照)で開弁して燃料室54内の一
部の燃料を前記燃料タンク側に逃がすオーバーフロー機
能とを有した単一のバルブである。このバルブ55は従
来レギュレートバルブが取付けられていた場所に設置さ
れている。
【0018】次に、図2を参照して多機能バルブ55の
具体的構成について説明する。このバルブ55は、バル
ブボディ71と、ピストン72と、プラグ73と、ばね
74とを具備している。
具体的構成について説明する。このバルブ55は、バル
ブボディ71と、ピストン72と、プラグ73と、ばね
74とを具備している。
【0019】上下両端が夫々開放された筒状のバルブボ
ディ71は、その下部をポンプハウジング52のバルブ
取付け孔52aにねじ込んで連結され、これらバルブ取
付け孔52aとバルブボディ71の螺合部の上方及び下
方には、Oリング等からなる上下一対の液密用パッキン
75、76が夫々配置されている。バルブボディ71の
下端部にはブッシュ77が嵌め込んで取付けられている
とともに、この下端部はポンプハウジング52に設けら
れた通路78を介して前記フィードポンプ53から燃料
室54へ圧送される燃料の一部が導かれるようになって
いる。上下一対のパッキン75、76間においてバルブ
ボディ71の周壁には複数のレギュレート用燃料孔79
が開けられているとともに、これら燃料孔79はポンプ
ハウジング52に設けられたフィードポンプ53の吐出
し口に連通する燃料戻し通路80に連通されている。
ディ71は、その下部をポンプハウジング52のバルブ
取付け孔52aにねじ込んで連結され、これらバルブ取
付け孔52aとバルブボディ71の螺合部の上方及び下
方には、Oリング等からなる上下一対の液密用パッキン
75、76が夫々配置されている。バルブボディ71の
下端部にはブッシュ77が嵌め込んで取付けられている
とともに、この下端部はポンプハウジング52に設けら
れた通路78を介して前記フィードポンプ53から燃料
室54へ圧送される燃料の一部が導かれるようになって
いる。上下一対のパッキン75、76間においてバルブ
ボディ71の周壁には複数のレギュレート用燃料孔79
が開けられているとともに、これら燃料孔79はポンプ
ハウジング52に設けられたフィードポンプ53の吐出
し口に連通する燃料戻し通路80に連通されている。
【0020】バルブボディ71のポンプハウジング52
より外部に突出した上部周壁には、オリフィスからなる
オーバーフロー孔81が開けられている。バルブボディ
71の上部外周にはオーバーフロー孔81を内部に位置
させてオーバーフローチャンバ82が嵌合して取付けら
れ、このチャンバ82にはオーバーフロー孔81と連通
するオーバーフロー管83が接続されている。又、バル
ブボディ71の上端部には取外し可能なキャップナット
84が螺合されている。このナット84の締付けによ
り、前記チャンバ82の上下に配置されたガスケット等
の液密用パッキン85を圧縮させた状態で前記チャンバ
82が固定されている。なお、図2中86は前記チャン
バ82内とバルブボディ71内とを連通するためにボデ
ィ71の上部に設けた通孔である。
より外部に突出した上部周壁には、オリフィスからなる
オーバーフロー孔81が開けられている。バルブボディ
71の上部外周にはオーバーフロー孔81を内部に位置
させてオーバーフローチャンバ82が嵌合して取付けら
れ、このチャンバ82にはオーバーフロー孔81と連通
するオーバーフロー管83が接続されている。又、バル
ブボディ71の上端部には取外し可能なキャップナット
84が螺合されている。このナット84の締付けによ
り、前記チャンバ82の上下に配置されたガスケット等
の液密用パッキン85を圧縮させた状態で前記チャンバ
82が固定されている。なお、図2中86は前記チャン
バ82内とバルブボディ71内とを連通するためにボデ
ィ71の上部に設けた通孔である。
【0021】前記ピストン72はバルブボディ71内に
その軸方向に往復動可能に収容されている。このピスト
ン72の下端部は燃料孔79を開閉する第1弁部91と
して用いられるとともに、その先端面(下端面)は前記
通路78を介して及ぼされる圧送燃料が作用する受圧面
91aとして用いられる。ピストン72の上端部はオー
バーフロー孔81を開閉する第2弁部92として用いら
れる。ピストン72の上部には第2弁部92の下端に連
続する燃料溜り93が設けられている。この燃料溜り9
3はピストン72の周方向に連続する溝で形成されてい
る。そして、ピストン72には、その受圧面91aと燃
料溜り93とを連通する縦孔及び横孔からなる燃料通路
94が設けられている。
その軸方向に往復動可能に収容されている。このピスト
ン72の下端部は燃料孔79を開閉する第1弁部91と
して用いられるとともに、その先端面(下端面)は前記
通路78を介して及ぼされる圧送燃料が作用する受圧面
91aとして用いられる。ピストン72の上端部はオー
バーフロー孔81を開閉する第2弁部92として用いら
れる。ピストン72の上部には第2弁部92の下端に連
続する燃料溜り93が設けられている。この燃料溜り9
3はピストン72の周方向に連続する溝で形成されてい
る。そして、ピストン72には、その受圧面91aと燃
料溜り93とを連通する縦孔及び横孔からなる燃料通路
94が設けられている。
【0022】前記プラグ73はバルブボディ71内の上
端部に圧入気味に収容されている。このプラグ73は圧
入状態であってもバルブボディ71の軸方向に移動可能
に設けられ、その移動を可能とするために上面に開口す
るねじ穴73aが設けられている。このねじ穴73aに
図示しない工具のねじ込み部をねじ込んだ状態で、この
工具を操作することによりプラグ73を軸方向に移動さ
せることができるようになっている。なお、プラグ73
はバルブボディ71への圧接により、ばね74の付勢力
及びオーバーフローされる燃料の圧力に拘らず、静止状
態に取付け保持されることは勿論である。
端部に圧入気味に収容されている。このプラグ73は圧
入状態であってもバルブボディ71の軸方向に移動可能
に設けられ、その移動を可能とするために上面に開口す
るねじ穴73aが設けられている。このねじ穴73aに
図示しない工具のねじ込み部をねじ込んだ状態で、この
工具を操作することによりプラグ73を軸方向に移動さ
せることができるようになっている。なお、プラグ73
はバルブボディ71への圧接により、ばね74の付勢力
及びオーバーフローされる燃料の圧力に拘らず、静止状
態に取付け保持されることは勿論である。
【0023】前記ばね74にはコイルばねが使用されて
いる。ばね74は、前記第1開弁圧力P2を設定するも
ので、プラグ73とピストン72との間に圧縮状態で挟
設されている。このばね74の付勢力でピストン72は
常に下方(言い換えれば、閉弁方向)に付勢され、それ
により、前記フィードポンプ53のポンプ圧力が零の時
は、ピストン72の受圧面91aが前記ブッシュ77の
上端に位置決めされて閉弁状態に維持される。この閉弁
状態では、当然のことながら燃料孔79がピストン72
の第1弁部91により閉じられているとともに、オーバ
ーフロー孔81もピストン72の第2弁部92により閉
じられている。
いる。ばね74は、前記第1開弁圧力P2を設定するも
ので、プラグ73とピストン72との間に圧縮状態で挟
設されている。このばね74の付勢力でピストン72は
常に下方(言い換えれば、閉弁方向)に付勢され、それ
により、前記フィードポンプ53のポンプ圧力が零の時
は、ピストン72の受圧面91aが前記ブッシュ77の
上端に位置決めされて閉弁状態に維持される。この閉弁
状態では、当然のことながら燃料孔79がピストン72
の第1弁部91により閉じられているとともに、オーバ
ーフロー孔81もピストン72の第2弁部92により閉
じられている。
【0024】前記構成の分配型燃料噴射ポンプにおける
燃料室54の圧力特性の制御を多機能バルブ55の動き
に従って以下説明する。フィードポンプ53の動作によ
り吸上げられた燃料は、燃料室54に充満するととも
に、フィードポンプ53の吐出し口に連通された通路7
8にも満たされて、フィードポンプ53の回転数が上昇
するに伴い燃料室54とともに通路78の燃料の圧力も
上昇し、通路78内の燃料圧はピストン72の受圧面9
1aに作用する。この燃料圧によりピストン72はばね
74の付勢力に抗して図2中上側に移動される。
燃料室54の圧力特性の制御を多機能バルブ55の動き
に従って以下説明する。フィードポンプ53の動作によ
り吸上げられた燃料は、燃料室54に充満するととも
に、フィードポンプ53の吐出し口に連通された通路7
8にも満たされて、フィードポンプ53の回転数が上昇
するに伴い燃料室54とともに通路78の燃料の圧力も
上昇し、通路78内の燃料圧はピストン72の受圧面9
1aに作用する。この燃料圧によりピストン72はばね
74の付勢力に抗して図2中上側に移動される。
【0025】そのため、通路78内の燃料圧が図3中P
1で示す第2開弁圧力に達すると、ピストン72の第2
弁部92がバルブボディ71のオーバーフロー孔81よ
り上側に移動されて、この孔81が開かれるとともにピ
ストン72の燃料溜り93にオーバーフロー孔81が連
通する。従って、燃料室54内の燃料の一部が、通路7
8からピストン72の燃料通路94及び燃料溜り93に
導かれ、オーバーフロー孔81を通ってオーバーフロー
チャンバ82からオーバーフロー管83を経て前記燃料
タンクに戻される。そして、このようなオーバーフロー
機能により第2開弁圧力P1以下の低速域での燃料室5
4の圧力特性が制御される。
1で示す第2開弁圧力に達すると、ピストン72の第2
弁部92がバルブボディ71のオーバーフロー孔81よ
り上側に移動されて、この孔81が開かれるとともにピ
ストン72の燃料溜り93にオーバーフロー孔81が連
通する。従って、燃料室54内の燃料の一部が、通路7
8からピストン72の燃料通路94及び燃料溜り93に
導かれ、オーバーフロー孔81を通ってオーバーフロー
チャンバ82からオーバーフロー管83を経て前記燃料
タンクに戻される。そして、このようなオーバーフロー
機能により第2開弁圧力P1以下の低速域での燃料室5
4の圧力特性が制御される。
【0026】なお、このようなオーバーフロー動作開始
時の状態は図2に示され、この時ピストン72の第1弁
部91は依然としてバルブボディ71の燃料孔79を閉
じた状態を維持している。又、以上のようなピストン7
2に上昇に伴い、ピストン72とプラグ73との間のば
ね室に充満された燃料の一部は、通孔86を通ってオー
バーフローチャンバ82に押出されるとともに、そこか
らオーバーフロー管83に流出するので、前記ばね室内
の燃料がピストン72の上昇を妨げることがない。
時の状態は図2に示され、この時ピストン72の第1弁
部91は依然としてバルブボディ71の燃料孔79を閉
じた状態を維持している。又、以上のようなピストン7
2に上昇に伴い、ピストン72とプラグ73との間のば
ね室に充満された燃料の一部は、通孔86を通ってオー
バーフローチャンバ82に押出されるとともに、そこか
らオーバーフロー管83に流出するので、前記ばね室内
の燃料がピストン72の上昇を妨げることがない。
【0027】そして、フィードポンプ53の回転数が更
に上昇するに伴って高まる燃料圧でピストン72が更に
上昇して、ばね74の付勢力、つまり、図3に示す第1
開弁圧力P2に達すると、その時点でピストン72の第
1弁部91がバルブボディ71の燃料孔79を開く。従
って、フィードポンプ53から燃料室54内に圧送され
る燃料の一部が、通路78から多機能バルブ55の燃料
孔79を経て燃料戻し通路80を通ってフィードポンプ
53の入口側に戻される。そして、このようなレギュレ
ータ機能により燃料室54の圧力特性が制御される。
に上昇するに伴って高まる燃料圧でピストン72が更に
上昇して、ばね74の付勢力、つまり、図3に示す第1
開弁圧力P2に達すると、その時点でピストン72の第
1弁部91がバルブボディ71の燃料孔79を開く。従
って、フィードポンプ53から燃料室54内に圧送され
る燃料の一部が、通路78から多機能バルブ55の燃料
孔79を経て燃料戻し通路80を通ってフィードポンプ
53の入口側に戻される。そして、このようなレギュレ
ータ機能により燃料室54の圧力特性が制御される。
【0028】前記のように多機能バルブ55は、フィー
ドポンプ53の回転数の増加に従って燃料室54の圧力
が第2開弁圧力P1に達した時に、燃料室54内の燃料
の一部を外部に流出させるオーバーフロー機能により前
記低速域での燃料室54の圧力制御をするとともに、こ
の時点から更に燃料室54の圧力が上昇してそれが第1
開弁圧力P2に達した時点で、燃料孔79を通して燃料
戻し通路80側へ燃料の一部を戻すレギュレータ機能に
より燃料室54の圧力制御をすることができる。
ドポンプ53の回転数の増加に従って燃料室54の圧力
が第2開弁圧力P1に達した時に、燃料室54内の燃料
の一部を外部に流出させるオーバーフロー機能により前
記低速域での燃料室54の圧力制御をするとともに、こ
の時点から更に燃料室54の圧力が上昇してそれが第1
開弁圧力P2に達した時点で、燃料孔79を通して燃料
戻し通路80側へ燃料の一部を戻すレギュレータ機能に
より燃料室54の圧力制御をすることができる。
【0029】すなわち、多機能バルブ55は、単一のば
ね74により付勢された1本のピストン72の移動によ
りオーバーフロー孔81及びレギュレート用燃料孔79
を夫々の燃料圧P1、P2に応じて開閉させて、オーバ
ーフロー機能とレギュレータ機能とを発揮するから、燃
料室54の圧力制御をする上で、互いに独立したレギュ
レートバルブとオーバーフローバルブとの2種類のバル
ブを用いる必要がない。したがって、前記多機能バルブ
55の採用により、燃料噴射ポンプ全体の部品点数を削
減できるとともに組立て工数も少なくできるので、コス
トダウンを実現でき安価に得ることができる。
ね74により付勢された1本のピストン72の移動によ
りオーバーフロー孔81及びレギュレート用燃料孔79
を夫々の燃料圧P1、P2に応じて開閉させて、オーバ
ーフロー機能とレギュレータ機能とを発揮するから、燃
料室54の圧力制御をする上で、互いに独立したレギュ
レートバルブとオーバーフローバルブとの2種類のバル
ブを用いる必要がない。したがって、前記多機能バルブ
55の採用により、燃料噴射ポンプ全体の部品点数を削
減できるとともに組立て工数も少なくできるので、コス
トダウンを実現でき安価に得ることができる。
【0030】又、前記構成の燃料噴射ポンプが備える多
機能バルブ55では、既述のように同一のピストン72
でオーバーフロー孔81とレギュレート用燃料孔79と
を開閉するから、これらの開閉に常に一定の圧力差(開
弁圧差)を保つことができる。このような条件において
第1開弁圧力P2を設定するばね74を支持するプラグ
73の軸方向位置は必要により調整できる。すなわち、
このプラグ73の位置調節は、キャップナット56を取
外した状態で、バルブボディ71の外部から図示しない
工具をプラグ73のねじ孔73aにねじ込んで連結し、
この状態で工具を操作してプラグ73をバルブボディ7
1の軸方向に移動させることにより、容易に実施でき
る。
機能バルブ55では、既述のように同一のピストン72
でオーバーフロー孔81とレギュレート用燃料孔79と
を開閉するから、これらの開閉に常に一定の圧力差(開
弁圧差)を保つことができる。このような条件において
第1開弁圧力P2を設定するばね74を支持するプラグ
73の軸方向位置は必要により調整できる。すなわち、
このプラグ73の位置調節は、キャップナット56を取
外した状態で、バルブボディ71の外部から図示しない
工具をプラグ73のねじ孔73aにねじ込んで連結し、
この状態で工具を操作してプラグ73をバルブボディ7
1の軸方向に移動させることにより、容易に実施でき
る。
【0031】こうしたプラグ73の移動によりピストン
72を付勢するばね74の力、つまり、前記第1開弁圧
力P2を変更してそのばらつきを少なくできる。そし
て、この第1開弁圧力P2の調整にも拘らず、オーバー
フロー孔81とレギュレート用燃料孔79との開弁圧差
は一定に保たれるので、低速域での燃料室54の圧力特
性のばらつきを低減することができ、それに伴ってディ
ーゼルエンジンの始動性を改善できる。
72を付勢するばね74の力、つまり、前記第1開弁圧
力P2を変更してそのばらつきを少なくできる。そし
て、この第1開弁圧力P2の調整にも拘らず、オーバー
フロー孔81とレギュレート用燃料孔79との開弁圧差
は一定に保たれるので、低速域での燃料室54の圧力特
性のばらつきを低減することができ、それに伴ってディ
ーゼルエンジンの始動性を改善できる。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。請求項
1及びこれに従属する請求項2に記載の発明によれば、
レギュレータ機能とオーバーフロー機能とによってポン
プ室圧力特性を制御できる多機能バルブを備えるから、
互いに独立したレギュレートバルブとオーバーフローバ
ルブとの2種類のバルブを用いることがなくなり、それ
に従い部品点数を削減できるとともに組立て工数も少な
くできるので、コストダウンを実現して安価に提供でき
る。
施され、以下に記載されるような効果を奏する。請求項
1及びこれに従属する請求項2に記載の発明によれば、
レギュレータ機能とオーバーフロー機能とによってポン
プ室圧力特性を制御できる多機能バルブを備えるから、
互いに独立したレギュレートバルブとオーバーフローバ
ルブとの2種類のバルブを用いることがなくなり、それ
に従い部品点数を削減できるとともに組立て工数も少な
くできるので、コストダウンを実現して安価に提供でき
る。
【0033】請求項2の発明に従属する請求項3に記載
の発明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、ピス
トンを付勢するばねによる第1開弁圧力をプラグの軸方
向移動により変更できるので、オーバーフロー孔とレギ
ュレート用燃料孔との開弁圧差を一定に保ったまま低速
域でのポンプ室圧力特性のばらつきを少なくできる。
の発明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、ピス
トンを付勢するばねによる第1開弁圧力をプラグの軸方
向移動により変更できるので、オーバーフロー孔とレギ
ュレート用燃料孔との開弁圧差を一定に保ったまま低速
域でのポンプ室圧力特性のばらつきを少なくできる。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子制御式分
配型燃料噴射ポンプ全体の構成を示す断面図。
配型燃料噴射ポンプ全体の構成を示す断面図。
【図2】図1中Z−Z線に沿って多機能バルブの構成を
拡大して示す断面図。
拡大して示す断面図。
【図3】図1に示された燃料噴射ポンプの燃料室圧力と
フィードポンプ回転数との関係を示すグラフ。
フィードポンプ回転数との関係を示すグラフ。
【図4】(A)は従来例に係る分配型燃料噴射ポンプ全
体の構成を示す断面図。(B)は図4中Y−Y線に沿っ
てレギュレートバルブの構成を拡大して示す断面図。
体の構成を示す断面図。(B)は図4中Y−Y線に沿っ
てレギュレートバルブの構成を拡大して示す断面図。
52…ポンプハウジング、 54…燃料室(ポンプ室)、 55…多機能バルブ、 71…バルブボディ、 72…ピストン、 73…プラグ、 74…ばね、 78…通路、 79…レギュレート用燃料孔、 80…燃料戻し通路、 81…オーバーフロー孔、 83…オーバーフロー管、 91…第1弁部、 91a…受圧面、 92…第2弁部、 93…燃料溜り、 94…燃料通路。
Claims (3)
- 【請求項1】ポンプハウジングのポンプ室内への圧送燃
料を第1開弁圧力に調整するレギュレータ機能と、前記
第1開弁圧力よりも低い第2開弁圧力で開弁して前記ポ
ンプ室内の一部の燃料を逃がすオーバーフロー機能とを
有した多機能バルブを前記ポンプハウジングに取付けた
ことを特徴とする分配型燃料噴射ポンプ。 - 【請求項2】前記多機能バルブが、 前記ポンプハウジング内の燃料戻し通路に連通するレギ
ュレート用燃料孔及び前記ポンプハウジング外のオーバ
ーフロー管に連通するオーバーフロー孔を有するバルブ
ボディと、 前記燃料孔を開閉する第1弁部、及び前記オーバーフロ
ー孔を開閉する第2弁部、並びにこの第2弁部に連なる
燃料溜りとともに、前記圧送燃料が作用する前記第1弁
部の受圧面と前記燃料溜りとを連通する燃料通路を有し
て、前記バルブボディにその軸方向に往復動可能に収容
されたピストンと、 このピストンから離れて前記バルブボディに収容された
プラグと、 前記ピストンを常に閉弁方向に付勢して前記プラグと前
記ピストンとの間に挟設され前記第1開弁圧力を設定す
るばねとを具備してなることを特徴とする請求項1に記
載の分配型燃料噴射ポンプ。 - 【請求項3】前記プラグを前記軸方向に移動調整可能に
設けたことを特徴とする請求項2に記載の分配型燃料噴
射ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302370A JP2000130281A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 分配型燃料噴射ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302370A JP2000130281A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 分配型燃料噴射ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000130281A true JP2000130281A (ja) | 2000-05-09 |
Family
ID=17908091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10302370A Pending JP2000130281A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 分配型燃料噴射ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000130281A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100440229B1 (ko) * | 2001-12-17 | 2004-07-14 | 기아자동차주식회사 | 엔진 오버플로우 밸브의 저압경고장치 |
WO2012053706A1 (ko) * | 2010-10-20 | 2012-04-26 | 현대중공업 주식회사 | 가변 압력실을 가지는 연료분사펌프 |
-
1998
- 1998-10-23 JP JP10302370A patent/JP2000130281A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100440229B1 (ko) * | 2001-12-17 | 2004-07-14 | 기아자동차주식회사 | 엔진 오버플로우 밸브의 저압경고장치 |
WO2012053706A1 (ko) * | 2010-10-20 | 2012-04-26 | 현대중공업 주식회사 | 가변 압력실을 가지는 연료분사펌프 |
KR101144504B1 (ko) | 2010-10-20 | 2012-05-11 | 현대중공업 주식회사 | 가변 압력실을 가지는 연료분사펌프 |
US9051925B2 (en) | 2010-10-20 | 2015-06-09 | Hyundai Heavy Industries Co., Ltd. | Fuel injection pump including a variable pressure compartment |
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