JP2000122589A - 映像表示装置 - Google Patents
映像表示装置Info
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- JP2000122589A JP2000122589A JP10306334A JP30633498A JP2000122589A JP 2000122589 A JP2000122589 A JP 2000122589A JP 10306334 A JP10306334 A JP 10306334A JP 30633498 A JP30633498 A JP 30633498A JP 2000122589 A JP2000122589 A JP 2000122589A
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- Japan
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- light
- light source
- color
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- optical element
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高いシースルー性を有するカラー表示用の映
像表示装置を提供する。 【解決手段】 映像表示装置は、赤緑青色を順次発光す
る光源5、6、7と、これらの光源からの光を受けるホ
ログラム光学素子を有する照明光学系8と、照明光学系
8からの光で照明される空間変調器9と、ビデオ信号1
に基づいて光源5、6、7を駆動する光源駆動回路4
と、これらの光源の各色の発光に合わせてビデオ信号1
に基づいた映像を表示するよう空間変調器9を駆動する
空間変調器駆動回路3とを備えて構成される。
像表示装置を提供する。 【解決手段】 映像表示装置は、赤緑青色を順次発光す
る光源5、6、7と、これらの光源からの光を受けるホ
ログラム光学素子を有する照明光学系8と、照明光学系
8からの光で照明される空間変調器9と、ビデオ信号1
に基づいて光源5、6、7を駆動する光源駆動回路4
と、これらの光源の各色の発光に合わせてビデオ信号1
に基づいた映像を表示するよう空間変調器9を駆動する
空間変調器駆動回路3とを備えて構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は映像表示装置に係
り、特にシースルー性の良好な頭部装着型の映像表示装
置に関するものである。
り、特にシースルー性の良好な頭部装着型の映像表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘッド・マウンテッド・ディスプレイ
(HMD)は頭部に装着して画像を観察する小型映像表
示装置である。HMDは液晶ディスプレイ(LCD)な
どに代表される表示素子からなる画像形成部、レンズ、
ミラーからなる画像伝送部を眼前に配置し、ベルトなど
の装着機構で頭部に固定して用いる。画像形成部の表示
素子に表示された画像は、画像伝送部のレンズとミラー
による収差補正と拡大機能により見やすい場所に大画面
の仮想スクリーンを形成して表示される。この特徴を生
かし、HMDは航空機用の高度・速度等の飛行情報を表
示する装置、個人用の映画、テレビゲーム、人工現実感
を実現するものとして開発され製品化されている。ま
た、最近ではWearable Computer用デ
ィスプレイとしての研究も行われている。
(HMD)は頭部に装着して画像を観察する小型映像表
示装置である。HMDは液晶ディスプレイ(LCD)な
どに代表される表示素子からなる画像形成部、レンズ、
ミラーからなる画像伝送部を眼前に配置し、ベルトなど
の装着機構で頭部に固定して用いる。画像形成部の表示
素子に表示された画像は、画像伝送部のレンズとミラー
による収差補正と拡大機能により見やすい場所に大画面
の仮想スクリーンを形成して表示される。この特徴を生
かし、HMDは航空機用の高度・速度等の飛行情報を表
示する装置、個人用の映画、テレビゲーム、人工現実感
を実現するものとして開発され製品化されている。ま
た、最近ではWearable Computer用デ
ィスプレイとしての研究も行われている。
【0003】このようなHMDには外界を見る事ができ
るタイプ(シースルー型)とできないタイプ(クローズ
型)がある。人工現実感などのようにシースルー型より
もむしろクローズ型の方が好ましい場合もあるが、多く
の場合は外界も同時に観察できるシースルー型の方が携
帯使用には便利である。このシースルー型HMDでは、
上述の画像形成部および画像伝送部に加え、シースルー
機能を実現するための要素としてビームコンバイナが必
要となる。このビームコンバイナは、例えばCRTやL
CDの表示画像を拡大表示すると同時に外界からの入射
光を観察できるようにしたもので、代表的な方式として
ハーフミラー、プリズム、ホログラムがある。
るタイプ(シースルー型)とできないタイプ(クローズ
型)がある。人工現実感などのようにシースルー型より
もむしろクローズ型の方が好ましい場合もあるが、多く
の場合は外界も同時に観察できるシースルー型の方が携
帯使用には便利である。このシースルー型HMDでは、
上述の画像形成部および画像伝送部に加え、シースルー
機能を実現するための要素としてビームコンバイナが必
要となる。このビームコンバイナは、例えばCRTやL
CDの表示画像を拡大表示すると同時に外界からの入射
光を観察できるようにしたもので、代表的な方式として
ハーフミラー、プリズム、ホログラムがある。
【0004】ハーフミラーを用いたビームコンバイナに
ついては、例えば特開平7−212680号公報に開示
されている。この装置は、3原色に対応する発光ダイオ
ード(LED)からの光をダイクロイックミラーで合成
し、レンズで平行光束に変えたのち、ビームスプリッタ
で光路を変え、この光で鏡面偏向型空間変調器を照明す
る。この鏡面偏向型空間変調器により空間変調された光
は先のビームスプリッタを通過し、レンズで集束され
て、ハーフミラーにより眼球に導かれ網膜上に投影され
る。ここでは、各LEDを順次点灯させてカラー像を網
膜に表示させている。このLEDの強度を変化させるこ
とにより、カラー像の階調を変えることができる。ま
た、外界の景色はハーフミラーを通して認識することが
できる。
ついては、例えば特開平7−212680号公報に開示
されている。この装置は、3原色に対応する発光ダイオ
ード(LED)からの光をダイクロイックミラーで合成
し、レンズで平行光束に変えたのち、ビームスプリッタ
で光路を変え、この光で鏡面偏向型空間変調器を照明す
る。この鏡面偏向型空間変調器により空間変調された光
は先のビームスプリッタを通過し、レンズで集束され
て、ハーフミラーにより眼球に導かれ網膜上に投影され
る。ここでは、各LEDを順次点灯させてカラー像を網
膜に表示させている。このLEDの強度を変化させるこ
とにより、カラー像の階調を変えることができる。ま
た、外界の景色はハーフミラーを通して認識することが
できる。
【0005】上述したハーフミラーやプリズムはその原
理において、画像光と外界光の光量の和が100%とな
り、明るい画像を得るために高い反射率を設定すると外
界光が減少してシースルー性が低下することは避けられ
ない。一方、ホログラム方式は特定波長に対して鋭い波
長選択性があり、その波長のみを反射回折させる事がで
きるため、特定波長の100%の画像表示光とその波長
を除いた100%の外界光を重ねて見る事ができる。従
って、ホログラム方式によれば、ビームコンバイナで表
示画像を表示すると同時に外界からの光を100%取り
込むことが可能で、高いシースルー性を実現することが
できる。ただし、通常の非対称光学系(Small−o
ff axis:SOA)ホログラムではその原理から
くる制約のために目の前の装置サイズが大きくなり、メ
ガネのような形態まで薄くすることは困難である。これ
に対して、大きな非対称光学系(Large−off
axis:LOA)ホログラムをコンバイナに用いる
と、目の前の光学部材を大幅に薄くすることが可能とな
る。
理において、画像光と外界光の光量の和が100%とな
り、明るい画像を得るために高い反射率を設定すると外
界光が減少してシースルー性が低下することは避けられ
ない。一方、ホログラム方式は特定波長に対して鋭い波
長選択性があり、その波長のみを反射回折させる事がで
きるため、特定波長の100%の画像表示光とその波長
を除いた100%の外界光を重ねて見る事ができる。従
って、ホログラム方式によれば、ビームコンバイナで表
示画像を表示すると同時に外界からの光を100%取り
込むことが可能で、高いシースルー性を実現することが
できる。ただし、通常の非対称光学系(Small−o
ff axis:SOA)ホログラムではその原理から
くる制約のために目の前の装置サイズが大きくなり、メ
ガネのような形態まで薄くすることは困難である。これ
に対して、大きな非対称光学系(Large−off
axis:LOA)ホログラムをコンバイナに用いる
と、目の前の光学部材を大幅に薄くすることが可能とな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホログ
ラム方式のコンバイナを使用すれば常に高いシースルー
性を実現できるというわけではない。例えば、透過型空
間変調器としてカラー表示の空間変調器を用いた場合に
は、外界光の透過率はかなり低下する。具体的には、透
過型空間変調器としてTFTカラーLCDもしくはST
NカラーLCDを用いた場合、外界光の透過率はそれぞ
れ5%、14%と非常に低い。そのため、カラー表示用
の装置においては、外界光を透過する性質(シースルー
性)が非常に悪いという問題がある。
ラム方式のコンバイナを使用すれば常に高いシースルー
性を実現できるというわけではない。例えば、透過型空
間変調器としてカラー表示の空間変調器を用いた場合に
は、外界光の透過率はかなり低下する。具体的には、透
過型空間変調器としてTFTカラーLCDもしくはST
NカラーLCDを用いた場合、外界光の透過率はそれぞ
れ5%、14%と非常に低い。そのため、カラー表示用
の装置においては、外界光を透過する性質(シースルー
性)が非常に悪いという問題がある。
【0007】従って本発明の目的は、高いシースルー性
を有するカラー表示用の映像表示装置を提供することに
ある。
を有するカラー表示用の映像表示装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、外界光の透過
率を低下させている主な原因がカラーフィルタであるこ
とに注目してなされたもので、このカラーフィルタを用
いることなく空間変調器によりカラー表示を可能とする
ものである。本発明では、偏光性を有する光でモノクロ
の透過型空間変調器(LCD)を照明し、液晶で偏波面
が傾いた光を前述の偏光とクロスニコル関係で1枚の偏
光板(フィルム)に通して空間変調光を取り出す。この
ような形態にすると、外界光の透過率は液晶セルの開口
と1枚の偏光板の透過率で決まり、シースルー性を改善
することができる。
率を低下させている主な原因がカラーフィルタであるこ
とに注目してなされたもので、このカラーフィルタを用
いることなく空間変調器によりカラー表示を可能とする
ものである。本発明では、偏光性を有する光でモノクロ
の透過型空間変調器(LCD)を照明し、液晶で偏波面
が傾いた光を前述の偏光とクロスニコル関係で1枚の偏
光板(フィルム)に通して空間変調光を取り出す。この
ような形態にすると、外界光の透過率は液晶セルの開口
と1枚の偏光板の透過率で決まり、シースルー性を改善
することができる。
【0009】すなわち本発明に係る映像表示装置は、複
数色の光を順次発光する光源と、光源からの光を受ける
ホログラム光学素子を有する照明光学系と、照明光学系
からの光で照明される空間変調器と、ビデオ信号に基づ
いて光源を駆動する光源駆動回路と、光源の各色の発光
に合わせてビデオ信号に基づいた映像を表示するよう空
間変調器を駆動する空間変調器駆動回路とを備えて構成
される。ここで光源による各色の点灯間隔は1/150
秒以下に、また各色の点灯時間は1/300秒以下に調
整される。また上述の空間変調器は、透過型液晶セルと
偏光板からなるものが用いられる。さらにホログラム光
学素子は透光性基板上に形成し、光源からの光をこの透
光性基板の端面から入射させるようにすることができ
る。
数色の光を順次発光する光源と、光源からの光を受ける
ホログラム光学素子を有する照明光学系と、照明光学系
からの光で照明される空間変調器と、ビデオ信号に基づ
いて光源を駆動する光源駆動回路と、光源の各色の発光
に合わせてビデオ信号に基づいた映像を表示するよう空
間変調器を駆動する空間変調器駆動回路とを備えて構成
される。ここで光源による各色の点灯間隔は1/150
秒以下に、また各色の点灯時間は1/300秒以下に調
整される。また上述の空間変調器は、透過型液晶セルと
偏光板からなるものが用いられる。さらにホログラム光
学素子は透光性基板上に形成し、光源からの光をこの透
光性基板の端面から入射させるようにすることができ
る。
【0010】本発明に係る映像表示方法は、赤緑青色の
光源を順次点灯し、この光源からの光をホログラム光学
素子を介してモノクロの透過型空間変調器に照射し、各
色の点灯に同期して対応する映像情報を透過型空間変調
器で表示して網膜上にカラー像を生成するものである。
ここで光源としては、コヒーレンス性を有する光を発光
するレーザダイオード等の光素子、あるいは空間フィル
ターを介して形成した微小2次点光源が用いられる。こ
のように構成することにより、高いシースルー性を有す
るカラー表示用の映像表示装置を得ることができる。
光源を順次点灯し、この光源からの光をホログラム光学
素子を介してモノクロの透過型空間変調器に照射し、各
色の点灯に同期して対応する映像情報を透過型空間変調
器で表示して網膜上にカラー像を生成するものである。
ここで光源としては、コヒーレンス性を有する光を発光
するレーザダイオード等の光素子、あるいは空間フィル
ターを介して形成した微小2次点光源が用いられる。こ
のように構成することにより、高いシースルー性を有す
るカラー表示用の映像表示装置を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る映像表示装
置の概念を示すブロック構成図である。図において、実
線矢印は電気信号の流れを示しており、幅広矢印は光の
流れを示している。
置の概念を示すブロック構成図である。図において、実
線矢印は電気信号の流れを示しており、幅広矢印は光の
流れを示している。
【0012】図のように、外部から供給されるビデオ信
号1は、赤緑青(RGB)同期信号制御回路2により2
つの信号に振り分けられる。そして、一方の信号はRG
Bのフレーム画像を表示する空間変調器駆動回路3に伝
達され、他方の信号はRGBのフレーム画像に合せて光
源を点滅させる光源駆動回路4に伝達される。ここで空
間変調器駆動回路3は、RGBのフレーム画像を一旦フ
レームメモリに蓄積した後、RGB光源5、6、7の点
滅タイミングに合わせて、モノクロ表示の空間変調器
(モノクロLCD)9を駆動する。また、光源駆動回路
4は、後述するタイミングでRGB光源5、6、7を順
次点滅させる。照明光学系8は、RGB光源5、6、7
で順次点滅される光を用いてモノクロ表示の空間変調器
9を照明する。
号1は、赤緑青(RGB)同期信号制御回路2により2
つの信号に振り分けられる。そして、一方の信号はRG
Bのフレーム画像を表示する空間変調器駆動回路3に伝
達され、他方の信号はRGBのフレーム画像に合せて光
源を点滅させる光源駆動回路4に伝達される。ここで空
間変調器駆動回路3は、RGBのフレーム画像を一旦フ
レームメモリに蓄積した後、RGB光源5、6、7の点
滅タイミングに合わせて、モノクロ表示の空間変調器
(モノクロLCD)9を駆動する。また、光源駆動回路
4は、後述するタイミングでRGB光源5、6、7を順
次点滅させる。照明光学系8は、RGB光源5、6、7
で順次点滅される光を用いてモノクロ表示の空間変調器
9を照明する。
【0013】図2は、RGB光源5、6、7の点滅タイ
ミングを示す図である。図においてパルス状の部分が各
光源の点灯状態を示している。図示のとおり、RGB光
源5、6、7は点灯間隔が1/150秒以下、点灯時間
が1/300秒間以下とされる。このRGB光源5、
6、7の点灯タイミングに合わせて、対応するRGBの
フレーム画像を空間変調器9に表示する。光源駆動回路
4は、空間変調器9に表示される像に合せて光源の輝度
を調節する回路も備えている。このようにして、空間変
調器9で表示された映像がRGB光源5、6、7の光で
照明光学系8を介して順次照明され、対物光学系10を
通してあるいは直接眼球11にカラー像が表示される。
ミングを示す図である。図においてパルス状の部分が各
光源の点灯状態を示している。図示のとおり、RGB光
源5、6、7は点灯間隔が1/150秒以下、点灯時間
が1/300秒間以下とされる。このRGB光源5、
6、7の点灯タイミングに合わせて、対応するRGBの
フレーム画像を空間変調器9に表示する。光源駆動回路
4は、空間変調器9に表示される像に合せて光源の輝度
を調節する回路も備えている。このようにして、空間変
調器9で表示された映像がRGB光源5、6、7の光で
照明光学系8を介して順次照明され、対物光学系10を
通してあるいは直接眼球11にカラー像が表示される。
【0014】ここでRGB光源5、6、7の点灯間隔と
点灯時間を規定した理由は以下の通りである。人間の眼
で点灯を感じない周波数は50Hz以上である。これよ
り3原色分を考慮すると、赤緑青(RGB)の点灯は1
50Hz以上で行う必要がある。したがって、点灯間隔
は1/150秒以下とされる。また、それぞれの色のク
ロストーク(混色防止)がないようにするには、点灯時
間は点灯間隔の1/2以下にした方がよい。したがっ
て、点灯時間は1/300秒以下とされる。
点灯時間を規定した理由は以下の通りである。人間の眼
で点灯を感じない周波数は50Hz以上である。これよ
り3原色分を考慮すると、赤緑青(RGB)の点灯は1
50Hz以上で行う必要がある。したがって、点灯間隔
は1/150秒以下とされる。また、それぞれの色のク
ロストーク(混色防止)がないようにするには、点灯時
間は点灯間隔の1/2以下にした方がよい。したがっ
て、点灯時間は1/300秒以下とされる。
【0015】(実施例1)図3は、本発明に係る映像表
示装置の一実施例を示す図である。図のように、本実施
例の光学系は、赤緑青色の発光光源12,13,14
と、1枚の偏光板(もしくは偏光フィルム)15と、ホ
ログラム光学素子16と、偏光板及びカラーフィルタを
持たない透過型液晶セル17と、1枚の偏光板19と、
ホログラム光学素子18とから構成される。ここで発光
光源12,13,14としてはコヒーレンス性の高い光
源が好ましい。例えば、レーザダイオード(LD)、あ
るいはレンズで集光したのちピンホールを通してコヒー
レンス性を高めるようにした発光ダイオード(LED)
などが適している。動作時間上で問題があれば、外部変
調(電気光学素子を用いたスイッチイングもしくは音響
光学素子を用いたスイッチイング)を用いる。発光光源
12,13,14からの光を偏光板15に通すことによ
り、その偏光成分を利用できる。発光光源自体が偏光性
を有する場合は、偏光板15は必要ない。
示装置の一実施例を示す図である。図のように、本実施
例の光学系は、赤緑青色の発光光源12,13,14
と、1枚の偏光板(もしくは偏光フィルム)15と、ホ
ログラム光学素子16と、偏光板及びカラーフィルタを
持たない透過型液晶セル17と、1枚の偏光板19と、
ホログラム光学素子18とから構成される。ここで発光
光源12,13,14としてはコヒーレンス性の高い光
源が好ましい。例えば、レーザダイオード(LD)、あ
るいはレンズで集光したのちピンホールを通してコヒー
レンス性を高めるようにした発光ダイオード(LED)
などが適している。動作時間上で問題があれば、外部変
調(電気光学素子を用いたスイッチイングもしくは音響
光学素子を用いたスイッチイング)を用いる。発光光源
12,13,14からの光を偏光板15に通すことによ
り、その偏光成分を利用できる。発光光源自体が偏光性
を有する場合は、偏光板15は必要ない。
【0016】発光光源12,13,14からの発散光は
大きな非対称光学系のホログラム光学素子16で回折
し、偏光板のない液晶セル17に入射する。このホログ
ラム光学素子16は透明であれば、透過型ホログラムで
も反射型ホログラムでも構わない。ここでは反射型ホロ
グラムを用いている。また、ホログラム材料は銀塩材
料、重クロム酸ゼラチン、フォトポリマーのいずれでも
構わない。液晶セル17はOCBモードで動作する。こ
の基本概念は1軸性の位相差フィルムの光軸を互いに直
交させて3枚重ねれば3次元の光学補償ができるという
考え方から出発している(例えば、内田、「光学」、2
7巻、2号(1998)、81頁参照)。液晶セル17
としては、TFT型セル(開口率:50%)よりもST
N型セル(開口率:90%)の方が適している。
大きな非対称光学系のホログラム光学素子16で回折
し、偏光板のない液晶セル17に入射する。このホログ
ラム光学素子16は透明であれば、透過型ホログラムで
も反射型ホログラムでも構わない。ここでは反射型ホロ
グラムを用いている。また、ホログラム材料は銀塩材
料、重クロム酸ゼラチン、フォトポリマーのいずれでも
構わない。液晶セル17はOCBモードで動作する。こ
の基本概念は1軸性の位相差フィルムの光軸を互いに直
交させて3枚重ねれば3次元の光学補償ができるという
考え方から出発している(例えば、内田、「光学」、2
7巻、2号(1998)、81頁参照)。液晶セル17
としては、TFT型セル(開口率:50%)よりもST
N型セル(開口率:90%)の方が適している。
【0017】ホログラム光学素子16による回折光は液
晶セル17で変調を受けた後、すぐ直後に設けられた偏
光板19を通過して、空間変調光として作用する。ここ
で偏光板19の配置は偏光板15からの光と直交する偏
光成分のみ通すように配置されている。ホログラム光学
素子16はレンズとして作用するため、空間変調光は集
束光となる。この集束光を制御するために、ホログラム
光学素子18が設けられている。このホログラム光学素
子18は集束光の制御状態によってはあってもなくても
よい。観察者は、ホログラム光学素子18の後側焦点
(合成後側焦点)位置に瞳孔20をおくことにより、液
晶セル17に表示された映像を認識することになる。
晶セル17で変調を受けた後、すぐ直後に設けられた偏
光板19を通過して、空間変調光として作用する。ここ
で偏光板19の配置は偏光板15からの光と直交する偏
光成分のみ通すように配置されている。ホログラム光学
素子16はレンズとして作用するため、空間変調光は集
束光となる。この集束光を制御するために、ホログラム
光学素子18が設けられている。このホログラム光学素
子18は集束光の制御状態によってはあってもなくても
よい。観察者は、ホログラム光学素子18の後側焦点
(合成後側焦点)位置に瞳孔20をおくことにより、液
晶セル17に表示された映像を認識することになる。
【0018】以上のような形態にすると、外界光の透過
率は液晶セルの開口率と1枚の偏光板の透過率で決ま
る。STN液晶セルの開口率は90%、偏光フィルム1
枚の透過率は70%であるから、本実施例では外界光の
透過率は63%となり、ハーフミラーよりも透過率が高
くなる。またSTNカラー液晶素子の外界光の透過率は
14%であるから、本実施例ではそれより約5倍以上シ
ースルー性が向上したことになる。
率は液晶セルの開口率と1枚の偏光板の透過率で決ま
る。STN液晶セルの開口率は90%、偏光フィルム1
枚の透過率は70%であるから、本実施例では外界光の
透過率は63%となり、ハーフミラーよりも透過率が高
くなる。またSTNカラー液晶素子の外界光の透過率は
14%であるから、本実施例ではそれより約5倍以上シ
ースルー性が向上したことになる。
【0019】(実施例2)図4は、本発明に係る映像表
示装置の他の実施例を示す図である。上述の実施例1で
は発光光源からの光が別々の方向からホログラム光学素
子に照射する形態となっているが、本実施例では同一方
向から照射する形態となっている。すなわち本実施例の
光学系は、赤緑青色の発光光源21,22,23と、各
光源からの光を平行光とするためのレンズ24,25,
26と、ビームスプリッタ27,28と、1枚の偏光板
(もしくは偏光フィルム)29と、ホログラム光学素子
30と、偏光板及びカラーフィルタを持たない透過型液
晶セル31と、1枚の偏光板32とから構成される。
示装置の他の実施例を示す図である。上述の実施例1で
は発光光源からの光が別々の方向からホログラム光学素
子に照射する形態となっているが、本実施例では同一方
向から照射する形態となっている。すなわち本実施例の
光学系は、赤緑青色の発光光源21,22,23と、各
光源からの光を平行光とするためのレンズ24,25,
26と、ビームスプリッタ27,28と、1枚の偏光板
(もしくは偏光フィルム)29と、ホログラム光学素子
30と、偏光板及びカラーフィルタを持たない透過型液
晶セル31と、1枚の偏光板32とから構成される。
【0020】本実施例では、赤緑青の各色の光は一度レ
ンズで平行光とされビームスプリタで合波される。合波
後、この平行光はホログラム光学素子30に入射する。
ホログラム光学素子30による回折光は、実施例1と同
様にして液晶セル31に照射される。観察者は、ホログ
ラム光学素子30の後側焦点に瞳孔33を置くことによ
り液晶セル31の映像を認識することになる。
ンズで平行光とされビームスプリタで合波される。合波
後、この平行光はホログラム光学素子30に入射する。
ホログラム光学素子30による回折光は、実施例1と同
様にして液晶セル31に照射される。観察者は、ホログ
ラム光学素子30の後側焦点に瞳孔33を置くことによ
り液晶セル31の映像を認識することになる。
【0021】(実施例3)図5は、本発明に係る映像表
示装置の他の実施例を示す図である。上述の実施例2で
は光源からの光が同一方向から空気を介してホログラム
光学素子に照射する形態になっているが、本実施例では
ホログラム光学素子の配置された透光性基板の端面から
照射する形態となっている。すなわち本実施例の光学系
は、赤緑青色の発光光源41,42,43と、各光源の
光を平行光とするためのレンズ44,45,46と、ビ
ームスプリッタ47,48と、1枚の偏光板(もしくは
偏光フィルム)49と、ホログラム光学素子51と、透
光性基板50と、偏光板及びカラーフィルタを持たない
透過型液晶セル52と、1枚の偏光板53とから構成さ
れる。
示装置の他の実施例を示す図である。上述の実施例2で
は光源からの光が同一方向から空気を介してホログラム
光学素子に照射する形態になっているが、本実施例では
ホログラム光学素子の配置された透光性基板の端面から
照射する形態となっている。すなわち本実施例の光学系
は、赤緑青色の発光光源41,42,43と、各光源の
光を平行光とするためのレンズ44,45,46と、ビ
ームスプリッタ47,48と、1枚の偏光板(もしくは
偏光フィルム)49と、ホログラム光学素子51と、透
光性基板50と、偏光板及びカラーフィルタを持たない
透過型液晶セル52と、1枚の偏光板53とから構成さ
れる。
【0022】観察者はホログラム光学素子51の後側焦
点に瞳孔54を置くことにより液晶セル52の映像を認
識することになる。このような形態にすると、ホログラ
ム光学素子とその基板および液晶表示素子と偏光板を密
着させた状態で使用でき、装置の小型化を図ることがで
きる。このように本発明の映像表示装置では、カラーフ
ィルタを用いる必要がないので、高いシースルー性が得
られ、外界光の透過率は60%以上となり、室内環境下
で充分外界を観察することができる。
点に瞳孔54を置くことにより液晶セル52の映像を認
識することになる。このような形態にすると、ホログラ
ム光学素子とその基板および液晶表示素子と偏光板を密
着させた状態で使用でき、装置の小型化を図ることがで
きる。このように本発明の映像表示装置では、カラーフ
ィルタを用いる必要がないので、高いシースルー性が得
られ、外界光の透過率は60%以上となり、室内環境下
で充分外界を観察することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、高いシースルー性を有
するカラー表示用の映像表示装置を得ることができる。
するカラー表示用の映像表示装置を得ることができる。
【図1】本発明に係る映像表示装置の概念を示すブロッ
ク構成図である。
ク構成図である。
【図2】赤緑青の各色光源の点滅タイミングを示す図で
ある。
ある。
【図3】本発明に係る映像表示装置の一実施例を示す図
である。
である。
【図4】本発明に係る映像表示装置の他の実施例を示す
図である。
図である。
【図5】本発明に係る映像表示装置の他の実施例を示す
図である。
図である。
1 ビデオ信号 2 RGB同期信号制御回路 3 空間変調器駆動回路 4 光源駆動回路 5 R光源 6 G光源 7 B光源 8 照明光学系 9 モノクロ空間変調器 10 対物光学系 11 眼球
Claims (8)
- 【請求項1】 複数色の光を順次発光する光源と、前記
光源からの光を受けるホログラム光学素子を有する照明
光学系と、前記照明光学系からの光で照明される空間変
調器と、ビデオ信号に基づいて前記光源を駆動する光源
駆動回路と、前記光源の各色の発光に合わせて前記ビデ
オ信号に基づいた映像を表示するよう前記空間変調器を
駆動する空間変調器駆動回路とを備えたことを特徴とす
る映像表示装置。 - 【請求項2】 前記光源による各色の点灯間隔が1/1
50秒以下であることを特徴とする請求項1記載の映像
表示装置。 - 【請求項3】 前記光源による各色の点灯時間が1/3
00秒以下であることを特徴とする請求項1又は2記載
の映像表示装置。 - 【請求項4】 前記空間変調器が透過型液晶セルと偏光
板とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載
の映像表示装置。 - 【請求項5】 前記ホログラム光学素子が透光性基板上
に形成されており、前記光源からの光が前記透光性基板
の端面から入射されることを特徴とする請求項1記載の
映像表示装置。 - 【請求項6】 赤緑青色の光源を順次点灯し、前記光源
からの光をホログラム光学素子を介してモノクロの透過
型空間変調器に照射し、前記各色の光源の点灯に同期し
て対応する映像情報を前記透過型空間変調器で表示して
網膜上にカラー像を生成することを特徴とする映像表示
方法。 - 【請求項7】 前記光源がコヒーレンス性の光を発光す
る光素子からなることを特徴とする請求項6記載の映像
表示方法。 - 【請求項8】 前記光源が空間フィルターを介して形成
した微小2次点光源からなることを特徴とする請求項6
記載の映像表示方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10306334A JP2000122589A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 映像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10306334A JP2000122589A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 映像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000122589A true JP2000122589A (ja) | 2000-04-28 |
Family
ID=17955865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10306334A Pending JP2000122589A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 映像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000122589A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002277816A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-25 | Minolta Co Ltd | 映像表示装置 |
US6558007B2 (en) | 2001-01-30 | 2003-05-06 | Minolta Co., Ltd. | Illumination optical system and image projection apparatus |
US7019798B2 (en) | 2002-02-25 | 2006-03-28 | Minolta Co., Ltd. | Display device |
WO2014087876A1 (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | シャープ株式会社 | 画像表示装置およびその駆動方法 |
-
1998
- 1998-10-13 JP JP10306334A patent/JP2000122589A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6558007B2 (en) | 2001-01-30 | 2003-05-06 | Minolta Co., Ltd. | Illumination optical system and image projection apparatus |
JP2002277816A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-25 | Minolta Co Ltd | 映像表示装置 |
US6922267B2 (en) | 2001-03-21 | 2005-07-26 | Minolta Co., Ltd. | Image display apparatus |
US7019798B2 (en) | 2002-02-25 | 2006-03-28 | Minolta Co., Ltd. | Display device |
WO2014087876A1 (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | シャープ株式会社 | 画像表示装置およびその駆動方法 |
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