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JP2000104034A - 感光性アディティブ接着剤組成物 - Google Patents

感光性アディティブ接着剤組成物

Info

Publication number
JP2000104034A
JP2000104034A JP27858998A JP27858998A JP2000104034A JP 2000104034 A JP2000104034 A JP 2000104034A JP 27858998 A JP27858998 A JP 27858998A JP 27858998 A JP27858998 A JP 27858998A JP 2000104034 A JP2000104034 A JP 2000104034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
additive adhesive
photosensitive additive
epoxy resin
adhesive composition
photosensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27858998A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Kamisaka
政夫 上坂
Masataka Arai
政貴 新井
Toshirou Komiyatani
壽郎 小宮谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP27858998A priority Critical patent/JP2000104034A/ja
Publication of JP2000104034A publication Critical patent/JP2000104034A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトイメージングによる高精度のビアホー
ル形成がアルカリ水溶液を用いた現像により可能であ
り、はんだ付け工程の260℃前後の温度にも耐える耐
熱性を備え、めっき銅との接着強度が十分である感光性
アディティブ接着剤樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 下記の成分(a)、(b)、(c)、
(d)及び(e)からなることを特徴とする感光性アデ
ィティブ接着剤樹脂組成物、(a)エポキシ当量120
〜500の多官能エポキシ樹脂、(b)フェノール性水
酸基の20〜60%をグリシジルアクリレートまたはグ
リシジルメタクリレートと反応せしめた変性フェノール
ノボラック、(c)多官能光重合性モノマーからなる希
釈剤、(d)光重合開始剤、(e)金属酸化物、であ
り、(a)成分である多官能エポキシ樹脂の一部は、臭
素化エポキシ樹脂を使用し、さらに無機充填材を配合す
ることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板の製造に好適に使用される感光性アディティブ接着剤
組成物及びこれをキャリアフィルムに塗布した接着剤フ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多層プリント配線板の製造方法
は、まずエッチングにより両面銅張板に回路を形成し、
回路表面を粗化した後、その上にガラスクロス基材にエ
ポキシ樹脂を含浸して半硬化させたプリプレグシートを
1枚以上重ね、更にその上に銅箔又は片面銅張板を積層
し、加熱プレスにて加熱一体化する工程で主流であっ
た。この工程では、プリプレグシートをつくるためガラ
スクロス基材にエポキシ樹脂を含浸して一度半硬化させ
なければならず、また加熱プレスにて加圧成形を行うた
め、膨大な設備と長い時間が必要であった。また、回路
形成された内層回路板の銅箔残存率が種々異なるため、
層間厚さの調整のために樹脂量、溶融挙動の違う多種類
のプリプレグを用意しなければならない。しかもプリプ
レグシートにガラスクロス基材を用いるため、層間厚さ
の極薄化が困難であり、コスト高の要因ともなってい
た。
【0003】これらの問題を解決するため、近年、層間
絶縁層にガラスクロス基材を用いない技術が数々報告さ
れている。例えば熱硬化性のエポキシ樹脂コーティング
剤又はフィルムやポリイミド樹脂コーティング剤又はフ
ィルム、熱可塑性樹脂の耐熱フィルム、光硬化型のエポ
キシ樹脂系フィルムを用いた方法などがある。また、近
年多層プリント配線板の高密度化、小型化、軽量化のた
めに、回路パターンのファイン化だけでなく、回路層間
の導通を担う表面ビアホールが必要となってきている。
表面ビアホールはメカニカルドリルで加工すると、直径
約300μmが限界であり、それ以下になると穴位置精
度、ドリル寿命などの問題がでてくる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ガラス
クロス基材プリプレグと銅箔又はを作成し、銅箔又は片
面銅張板と加熱プレスによって加圧一体化を行い、表面
銅箔をエッチングして回路を形成後、メカニカルドリル
にて表面ビアホールを作成する方法では、ガラスクロス
を使用するために、高コストであること、極薄化できな
いこと、また、メカニカルドリルで表面ビアホールを形
成するため、ファイン化できない問題などがある。また
エキシマレーザーや炭酸ガスレーザーで加工すると、約
50μmの穴明けは可能となるが、貫通スルーホールの
ように重ね加工ができないため、工数が増大することと
なる。これらの問題を解決するためには、内層回路板の
両面または片面に、ガラスクロスを含まない感光性の絶
縁樹脂により絶縁層を形成し、フォトイメージングによ
り微細な表面ビアホールを形成し、その後にパネルめっ
きしてエッチングにより回路を形成するフォトビルドア
ップ法が種々検討されている。該感光性樹脂は、写真法
による現像性に優れ、かつアディティブ接着剤としての
機能を持ち合わさなくてはならない。
【0005】一般に民生用途の基板の製造のためのアデ
ィティブ法では、熱硬化型のアディティブ接着剤が多く
使用されており、例えば特公昭63−10752号公
報、特開昭63−297571号公報、特開昭64−4
7095号公報、特開平3−18096号公報などのよ
うに、接着剤層を酸化剤により粗化する方法が多い。そ
の内容はアクリロニトリルブタジエンゴム等のゴム成分
を含み、酸化剤であるクロム−硫酸水溶液でゴム成分を
溶出し、接着剤表面を粗化するものである。また、特公
平4−79160号公報などのように、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、メラミン樹脂等の耐熱性に優れた樹脂
マトリクス中に、シリカや炭酸カルシウム等の無機質微
粉末を分散させて接着剤とし、該無機質微粉末を特定の
薬品にて選択的に溶出させることにより、接着剤層の粗
化を行う方法や特開平1−29479号公報のように、
エポキシ樹脂マトリクス中に酸化剤に対する溶解性の異
なる硬化したエポキシ樹脂微粉末を分散させ、酸化剤に
よって該エポキシ樹脂微粉末を選択的に溶出する方法等
がある。しかし、このような熱硬化型アディティブ接着
剤を使用した場合、フォトイメージングによる表面ビア
ホールの形成はできない。
【0006】それに対し、特開平5−136575号公
報のように、マトリクスにエポキシ樹脂を使用し、その
硬化剤にカチオン光開始剤を用いる方法や、特開平1−
253730号公報のように、マトリクスにフェノール
ノボラック型エポキシ樹脂またはクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂のアクリレート変性物を使用する方法に
より表面ビアホールをフォトイメージングにより形成す
る手段があるが、現像液に有機溶剤を用いなければなら
ず、作業環境の面で好ましくない。このような要求のた
め、特公平7−49464号公報のように、分子中にフ
ェノール性水酸基とアクリロイル基またはメタクリロイ
ル基を有する化合物とエポキシ化合物と光重合開始剤か
らなり、光反応と熱反応を行う硬化性組成物が報告され
ている。しかし、分子中にフェノール性水酸基とアクリ
ロイル基またはメタクリロイル基を有する化合物の分子
量が小さく、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ現
像では溶解レートと光感度のバランスであるコントラス
トが小さくなるため、解像度が低い現像であれば可能で
あるが、高解像度であるとハレーションによるオーバー
露光か、現像液による表面劣化を生じる。
【0007】従って、本発明の目的とするところは、フ
ォトイメージングにより精度の良いビアホール形成がア
ルカリ水溶液を用いた現像により可能であり、無電解め
っきに対する耐めっき液性にも優れ、はんだ付け工程の
260℃前後の温度にも耐える耐熱性を備え、優れた絶
縁特性、難燃性をもち、接着剤の粗化面とめっき銅との
接着強度が十分である感光性アディティブ接着剤組成物
を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、フォトビアホール形成が容易で、難燃
性、耐熱性の優れ、かつめっき銅の接着強度の大きい感
光性アディティブ接着剤を提供するものである。即ち、
本発明は、下記の成分(a)、(b)、(c)、(d)
及び(e)を必須成分とすることを特徴とする感光性ア
ディティブ接着剤組成物である。 (a)エポキシ当量120〜500の多官能エポキシ樹
脂、(b)フェノールノボラックのフェノール性水酸基
20〜60%をグリシジルアクリレートまたはグリシジ
ルメタクリレートと反応せしめて得られた変性フェノー
ルノボラック、(c)多官能光重合性モノマーからなる
希釈剤、(d)光重合開始剤、(e)金属酸化物。
【0009】本発明に用いられる(a)成分のエポキシ
当量120〜500の多官能エポキシ樹脂は、ビスフェ
ノ−ルA型(またはF型)エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂等、特に限定されない。エポキシ当量が5
00より大きくなるとアルカリ水溶液を用いた現像性の
面で好ましくない。(a)成分の多官能エポキシ樹脂
は、接着剤組成物の難燃化のために、一部を臭素化した
ものを使用することが好ましい。かかる臭素化エポキシ
樹脂として臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂、
臭素化ビスフェノールA型(またはF型)エポキシ樹脂
等が挙げられる。
【0010】(b)成分の変性フェノールノボラック
は、分子中に1個又は2個以上のフェノール性水酸基を
有するフェノール化合物をホルムアルデヒドと酸性触媒
下で縮合して得られるフェノールノボラックと、グリシ
ジル基を有するアクリレート又はメタクリレートとを反
応させて得られる。光重合した後においてアルカリ現像
性に優れ、パターン精度の良い永久レジストを得るため
には、フェノールノボラックの水酸基1当量に対してグ
リシジル基を有するアクリレート又はメタクリレートの
エポキシ基0.2〜0.6当量を反応させるのが適当であ
る。0.2当量未満であると紫外線照射して光重合を行
っても、重合後の分子量が小さいため現像液に溶解して
しまい、解像性が発現できない。また、0.6当量を越
えると、フェノール性水酸基が少ないためアルカリ溶解
性に乏しく、光重合していなくても現像液に溶解せず、
同じく解像性が失われる。よって、光重合することによ
り、アルカリ水溶液に対する溶解性のコントラストを高
め、良好な高解像度を発現するためには、フェノールノ
ボラックのフェノール性水酸基の20〜60%をグリシ
ジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートと反
応することが必要であり、より好ましくは40〜50%
である。
【0011】さらに、現像のコントラストを高めるため
には、フェノールノボラックとして分子中に2個のフェ
ノール性水酸基を有するビスフェノールAまたはF等の
ビスフェノール化合物をホルムアルデヒドと酸性触媒下
で縮合して得られるノボラックを使用し、このビスフェ
ノール系ノボラックのフェノール性水酸基20〜60%
をグリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレ
ートと反応した変性ビスフェノール系ノボラックが好適
である。これは、分子量を大きくしても溶解レートの変
化が少なく、感度を高めることができるためである。そ
の理由は明確ではないが、ビスフェノ−ル化合物がベー
スとなっているため、アルカリ溶解性を示すフェノール
性水酸基が水素結合により隣接した位置に配され、且つ
分子鎖の絡まりに対し外側に向く構造をとるためと考え
る。その他分子中に2個のフェノール性水酸基を有する
ビスフェノール化合物としては、ビスフェノールS型等
が挙げられる。グリシジル基を有するアクリレート又は
メタクリレートは、グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレートが反応性、入手の容易さ等により好ま
しい。
【0012】(c)多官能光重合性モノマーからなる希
釈剤としては、1分子中に少なくとも2個以上のアクリ
ロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物が挙げら
れる。例えば、エチレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4
−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブタンジ
オールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタ
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、グリ
セロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、ビスフェノールAジアクリレート等であ
る。好ましいモノマーとしては、光重合後の耐現像液性
のよい3〜4官能のトリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレートである。
【0013】これら多官能光重合性モノマーは、光反応
スピードが速く、少ないエネルギー照射量で深部まで光
重合できるため、高解像度であり、光重合部の現像液に
よる劣化がなく、かつ高アスペクト比のフォトビアホー
ルにおいても、アンダーカット形状でなく良好なビアホ
ールを形成することが可能となる。さらに、多官能光重
合性モノマーとして熱硬化後の耐薬品性を向上させるた
めには、カルボン酸やフェノール性水酸基と反応可能な
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートが
使用できる。これら多官能光重合性モノマーは、単独で
用いても、併用して用いてもよく、現像特性と硬化物特
性とのバランスにより、配合量を決定することができ
る。
【0014】(d)光重合開始剤としては、ベンゾフェ
ノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノ
ン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン
類、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ールなどのベンゾインアルキルエーテル類、4―フェノ
キシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロ
ロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセト
フェノン、ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェ
ノン類、チオキサンソン、2-クロルチオキサンソン、2
−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサン
ソンなどのチオキサンソン類、エチルアントラキノン、
ブチルアントラキノンなどのアルキルアントラキノン類
などを挙げることができる。これらは単独、あるいは2
種以上の混合物として用いられる。この光重合開始剤の
添加量は、通常 0.1〜10重量%の範囲で用いられ
る。
【0015】(e)金属酸化物は、本発明においては、
めっき密着性向上を目的として配合されるものである。
かかる金属酸化物としては酸化亜鉛、酸化鉛、酸化鉄、
酸化チタンなどがある。その機構としては、酸化亜鉛、
酸化鉛、酸化チタン等は酸あるいはアルカリ溶液に可溶
であり、表面積を大きく且つ適度な粗化形状を得られる
ためである。また、酸化鉄等に関しては明確ではない
が、酸化鉄は2つの結晶格子形態を持ち、その内の1つ
には鉄原子の抜けた空格子が存在する。その部分が活性
中心となってめっき触媒あるいはめっき銅を吸着するた
めではないかと考える。めっき密着性向上のために、酸
化亜鉛、酸化鉄が好ましい。金属酸化物の量は、(a)
成分、(b)成分及び(c)成分の合計量100重量部
に対して0.1〜10重量部の範囲で用いられるのが好
ましい。
【0016】以上の各成分の他に、めっき密着性向上の
ために無機フィラーを配合することが好ましい。また、
無機フィラーとしては、硫酸バリウム、シリカ、タル
ク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなど
があるが、特に層間絶縁性及び耐熱性に優れる硫酸バリ
ウムが好ましい。無機フィラーの配合量は樹脂100重
量部に対して20〜50重量部の範囲で用いるのが好ま
しい。20部未満では無機フィラー配合によるめっき密
着性向上の効果が小さく、50部を越えると層間絶縁性
の低下及びフォトビア解像性を低下させる。
【0017】本発明においては、必要に応じて有機溶剤
を配合する。有機溶剤は、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノンなどのケトン類、トルエン、キシレン、テト
ラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、メチルセル
ソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブなどのセ
ルソルブ類、メチルカルビトール、ブチルカルビトール
などのカルビトール類、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエ
ーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテ
ート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセ
テート、ブチルカルビトールアセテートなどの酢酸エス
テル類などがある。これらは、1種類単独で用いても2
種類以上の併用で用いてもよい。これら有機溶剤の使用
目的は、固形である(b)成分の変性フェノールノボラ
ックを溶解して液状化すること、内層基板上に塗布した
液状の樹脂組成物を加熱乾燥することにより溶剤を揮発
させタックフリー化できること、またキャリアフィルム
へ塗布し、溶剤を揮発させてドライフィルム化するため
に、樹脂を溶解し適度な接着剤粘度に調整するためであ
る。
【0018】これらの樹脂組成物は、紫外線照射により
(d)成分の光重合開始剤からラジカルが発生し、
(b)成分及び(c)成分が有するアクリロイル基また
はメタクリロイル基との間で重合する。次に加熱するこ
とにより、(a)成分のグリシジル基と(b)成分のフ
ェノール性水酸基が重合し熱硬化する。またこのとき、
(c)が水酸基あるいはグリシジル基を有していれば、
(a)成分のグリシジル基と重合する。その他、本発明
の感光性アディティブ接着剤組成物には必要に応じて、
保存安定性のための紫外線吸収剤、熱重合防止剤、ある
いは可塑剤などが添加できる。
【0019】これらの成分からなる本発明の感光性アデ
ィティブ接着剤組成物は、高解像度でアルカリ水溶液に
よる現像性に優れる。特に、アルカリ水溶液に対する溶
解性については、主に成分(b)成分のフェノール性水
酸基の20〜60%にアクリロイル基又はメタクリロイ
ル基を導入した変性フェノールノボラックのフェノール
性水酸基である。そして前述のように、これらの官能基
が残存する光重合物は、耐アルカリ性、耐薬品性、電気
特性等の不十分な重合物となるが、本発明の感光性アデ
ィティブ接着剤組成物は、光重合し現像した後に、熱硬
化反応させることが主体の樹脂組成物であり、この加熱
処理において、(a)成分のエポキシ樹脂が、(b)成
分中のフェノール性水酸基及び(c)成分中の水酸基あ
るいはグリシジル基と熱硬化反応し、多層プリント配線
板の層間絶縁材として要求される諸特性に優れた主骨格
を形成するものである。従って、高温、高アルカリ性の
条件下で長時間行われる無電解めっきに耐え、めっき銅
との密着性に優れるアディティブ接着剤硬化物となる。
【0020】次に、本発明の感光性アディティブ接着剤
組成物を用いて多層プリント配線板を作製する工程につ
いて説明する。感光性アディティブ接着剤組成物を、内
層回路板上に塗布し乾燥する。あるいは、感光性アディ
ティブ接着剤組成物をキャリアフィルムに塗布乾燥する
ことによりフィルム化し、これを内層回路板上にロール
ラミネートする。このようにしてアディティブ接着剤層
が設けられた内層回路板に、ビアホールパターンを載置
して、高圧水銀灯露光装置等を用いて露光し、次いで、
水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液により現像する。
水洗乾燥後、ビアホールの形成された接着剤を加熱によ
り十分に硬化させる。硬化した接着剤表面を研磨した
後、さらに加温された過マンガン酸カリウム等の過酸化
物水溶液に浸漬した後、中和して接着剤表面の粗化を行
う。次いで、脱脂、触媒付与、活性化の工程を経た後、
無電解銅めっき液に浸漬し、無電解銅めっき皮膜を形成
する。その後加熱処理して、アディティブめっきされた
多層プリント配線板を作製する。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0022】合成例1:メタクリロイル変性フェノール
ノボラックの合成 フェノールノボラックとして、フェノライトTD−20
90−60M(大日本インキ化学工業社製:不揮発分6
0%、MEK溶液)700g(OH約4当量)を2lの
フラスコ中に投入し、トリブチルアミン1g、ハイドロ
キノン0.2gを添加し、110℃に加温した。その中
へグリシジルメタクリレート284g(2モル)を30
分間で滴下した後、110℃で5時間攪拌反応させた。
【0023】合成例2:メタクリロイル変性ビスフェノ
ールAノボラックの合成 ビスフェノールAノボラックとして、フェノライトLF
−4871(大日本インキ化学工業社製:不揮発分60
%、MEK溶液)800g(OH約4当量)を2lのフ
ラスコ中に投入し、ハイドロキノン0.2g とグリシジ
ルメタクリレート284g(2モル)を加え、110℃
に加温した。その中へトリブチルアミン1gを添加した
後、110℃で5時間攪拌反応させた。
【0024】《実施例1》エピコート828(油化シェ
ルエポキシ(株)製ビスフェノール型エポキシ樹脂:エポ
キシ当量190)10g、BREN−S(日本化薬(株)
製臭素化ノボラック型エポキシ樹脂:エポキシ当量27
5、臭素化率36%)15g、合成例1で得られたメタ
クリロイル変性フェノールノボラック50g、1,4−
ブタンジオールジアクリレート15g、酸化亜鉛 0.3
g、及び硫酸バリウム30gを混合して三本ロールによ
り混練し、光開始剤としイルガキュア651(チバ・ガ
イギー社製)3gと熱硬化促進剤としてトリフェニルフ
ォスフィン 0.2gを添加して、感光性アディティブ接
着剤組成物を得た。
【0025】《実施例2》エピコート828 10g、
BREN−S 15g、合成例2で得られたメタクリロ
イル変性ビスフェノールAノボラック50g、1,4−
ブタンジオールジアクリレート15g、酸化鉄 0.5
g、及び硫酸バリウム30gを混合して三本ロールによ
り混練し、光開始剤としてイルガキュア651(チバ・
ガイギー社製)3gと熱硬化促進剤としてトリフェニル
フォスフィン 0.2gを添加して、感光性アディティブ
接着剤組成物を得た。
【0026】《実施例3》エピコート 828 10g、
エピコート5050(油化シェルエポキシ(株)製:エポ
キシ当量395、臭素化率49%)15g、合成例1で
得られたメタクリロイル変性フェノールノボラック50
g、1,4−ブタンジオールジアクリレート15g、酸
化鉄 0.3g、及び硫酸バリウム30gを混合して三本
ロールにより混練し、光開始剤としてイルガキュア65
1(チバ・ガイギー社製)3gと熱硬化促進剤としてト
リフェニルフォスフィン 0.2gを添加して、感光性ア
ディティブ接着剤組成物を得た。
【0027】《実施例4〜6》実施例1〜3で得られた
感光性アディティブ接着剤組成物を、PETフィルム
(ガラス転移温度:80℃)からなるキャリアフィルム
に乾燥後の厚みが70μmとなるようにローラーコータ
ーにて塗布し、80℃で20分間乾燥してアディティブ
接着剤付きフィルムを作製した。
【0028】《比較例1》エピコート828 10g、
BREN−S 15g、合成例1で得られたメタクリロ
イル変性フェノールノボラック50g、1,4−ブタン
ジオールジアクリレート15g、及び硫酸バリウム30
gを混合して三本ロールにより混練し、光開始剤として
イルガキュア651(チバ・ガイギー社製)3gと熱硬
化促進剤としてトリフェニルフォスフィン 0.2gを添
加して、感光性アディティブ接着剤組成物を得た。
【0029】《比較例2》エピコート828 10g、
BREN−S 15g、合成例2で得られたメタクリロ
イル変性ビスフェノールAノボラック50g、1,4−
ブタンジオールジアクリレート15g、炭酸カルシウム
0.5g、及び硫酸バリウム30gを混合して三本ロー
ルにより混練し、光開始剤としてイルガキュア651
(チバ・ガイギー社製)3gと熱硬化促進剤としてトリ
フェニルフォスフィン 0.2gを添加して、感光性アデ
ィティブ接着剤組成物を得た。
【0030】《比較例3〜4》比較例1〜2で得られた
感光性アディティブ接着剤組成物を、PETフィルム
(ガラス転移温度:80℃)からなるキャリアフィルム
に乾燥後の厚みが70μmとなるようにローラーコータ
ーにて塗布し、80℃で20分間乾燥してアディティブ
接着剤付きフィルムを作製した。
【0031】実施例1〜3、及び比較例1〜2で得られ
た感光性アディティブ接着剤組成物を、回路銅箔が粗化
処理された内層回路板上に塗布し、80℃で20分間乾
燥した。但し、すべて乾燥後の樹脂厚みは70μmとし
た。また、実施例4〜6、及び比較例3〜4で得られた
感光性アディティブ接着剤フィルムは積層板上にロール
ラミネートした。これらアディティブ接着剤層が設けら
れた内層回路基板に、100μmφのビアホールパター
ンを載置して、高圧水銀灯露光装置を用い照射量200
mJ/cm2 で露光した。その後実施例4〜6及び比較
例3〜4の場合はキャリアフィルムを引き剥がした。次
いで、25℃の1.5%水酸化ナトリウム水溶液により
2Kg/m2 のスプレー圧で現像した。水洗乾燥後、1
50℃、60分間熱処理した。硬化した接着剤表面をバ
フで研磨した後、4%硫酸水溶液に3分間浸漬し、さら
に80℃の過マンガン酸カリウム水溶液に10分間浸漬
後、中和して接着剤表面の粗化を行った。これを脱脂、
触媒付与、活性化の工程を経て、無電解銅めっき液(ジ
ャパンエナジー社製 KC−500)に70℃5時間浸
漬し、約25μmの無電解銅めっき皮膜を形成し、その
後150℃で60分間加熱処理して、アディティブめっ
きされた多層プリント配線板を作製した。
【0032】このようにしてアディティブ法多層プリン
ト配線板が得られる過程でのビア成形性めっき密着性、
半田耐熱性について評価した結果を表1に示す。
【0033】 表 1 ビア成形性 めっき密着強度 半田耐熱性 (ビア径100μm) kgf/cm 実施例1 ○ 1.2 ○ 実施例2 ○ 1.3 ○ 実施例3 ○ 1.2 ○ 比較例1 ○ 0.6 ○ 比較例2 × 0.7 ○ 実施例4 ○ 1.4 ○ 実施例5 ○ 1.3 ○ 実施例6 ○ 1.3 ○ 比較例3 ○ 0.8 ○ 比較例4 × 0.8 ○
【0040】(測定方法) 1.ビア成形性 上記の方法で形成したビアホール
を、顕微鏡にて観察した。 ○:正常なビアが成形できた、×:ビア成形できない 2.めっき密着強度(ピール強度) JIS規格によ
る 3.半田耐熱性 上記で得られた多層プリント配線板
について、n=5で試験した。260℃半田浴に20秒
浸漬したとき、5個全てが変化の見られないものを○と
した。
【0041】
【発明の効果】以上の通り、本発明の感光性アディティ
ブ接着剤組成物及びキャリアフィルムに塗布したフィル
ム状接着剤は、光重合後、高解像度で、アルカリ水溶液
による現像が容易であり、加熱硬化後において、はんだ
付け工程の260℃前後の温度にも耐える耐熱性を有
し、かつ優れためっき銅密着性にも優れている。従っ
て、多層プリント配線板の層間絶縁材料として用いた場
合、優れた特性を有する多層プリント配線板の製造を可
能とするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08J 5/18 C08J 5/18 Fターム(参考) 4F071 AA41 AA42 AB18 AH13 BA02 BB02 BB12 BC02 4J002 CC07X CD05W CD06W CD19X DE108 DE118 DE148 DE158 ED017 EE037 EE057 EF046 4J040 EB071 EB072 EC061 EC062 EC071 EC072 EC341 EC342 GA02 GA03 HA136 HB16 HB18 HB21 HB27 HB31 HB34 HD19 JA09 JB02 JB08 KA13 KA16 KA24 LA06 LA08 LA09 MA10 MB05 NA20 PA30 PA32 5E343 CC03 CC08 GG16 5E346 CC41 EE12 HH18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(a)、(b)、(c)、
    (d)及び(e)を必須成分とすることを特徴とする感
    光性アディティブ接着剤組成物、(a)エポキシ当量1
    20〜500の多官能エポキシ樹脂、(b)フェノール
    ノボラックのフェノール性水酸基20〜60%をグリシ
    ジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートと反
    応せしめて得られた変性フェノールノボラック、(c)
    多官能光重合性モノマーからなる希釈剤、(d)光重合
    開始剤、(e)金属酸化物。
  2. 【請求項2】 下記(c)の変性フェノールノボラック
    が、ビスフェノール化合物をホルムアルデヒドと酸性触
    媒下で縮合して得られるビスフェノール系フェノールノ
    ボラックのフェノール性水酸基20〜60%をグリシジ
    ルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートと反応
    せしめて得られた変性ビスフェノールノボラックである
    請求項1記載の感光性アディティブ接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の感光性アディティ
    ブ接着剤組成物をキャリアフィルムに塗布し、フィルム
    化してなることを特徴とする感光性アディティブ接着剤
    フィルム。
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