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JP2000100839A - 半導体素子の封止方法 - Google Patents

半導体素子の封止方法

Info

Publication number
JP2000100839A
JP2000100839A JP10270006A JP27000698A JP2000100839A JP 2000100839 A JP2000100839 A JP 2000100839A JP 10270006 A JP10270006 A JP 10270006A JP 27000698 A JP27000698 A JP 27000698A JP 2000100839 A JP2000100839 A JP 2000100839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid resin
insulating base
outer peripheral
resin
semiconductor element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10270006A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Sato
慎吾 佐藤
Seigo Matsuzono
清吾 松園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP10270006A priority Critical patent/JP2000100839A/ja
Publication of JP2000100839A publication Critical patent/JP2000100839A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 封止用の液状樹脂が絶縁基体の外周部から流
出しやすいため、半導体装置の製造が煩雑なものとなる
とともに半導体装置が高価なものとなり、かつ半導体装
置が大型となってしまう。 【解決手段】 絶縁基体1の上面に搭載された半導体素
子2を樹脂8で封止するのに際して、半導体素子2が搭
載された絶縁基体1の上面に液状樹脂6を被着させ、次
に、液状樹脂6のうち絶縁基体1の中央領域の温度を外
周領域よりも高くして絶縁基体1の中央領域を覆う液状
樹脂6の粘度を500 ポアズ以下、外周領域を覆う液状樹
脂6の粘度を600 ポアズ以上に設定し、しかる後、液状
樹脂6を熱または光により硬化させる。液状樹脂6の絶
縁基体1からの流出を有効に防止でき、半導体素子2お
よび絶縁基体1の上面を所定の形状・所定の厚みの良好
な平坦面を有する硬化した樹脂8で封止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子が搭載
された絶縁基体の上面を液状樹脂により半導体素子と共
に覆った後、そのように付与された液状樹脂を硬化さ
せ、この硬化した樹脂により半導体素子を封止する半導
体素子の封止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータ等の情報処理装置に
実装される樹脂封止型の半導体装置として、例えば酸化
アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成り、上面
中央部に半導体素子を搭載するための搭載部を有すると
ともにこの搭載部から下面に導出する複数個の配線導体
を有する四角平板状の絶縁基体を用い、その搭載部に下
面に複数個の電極を有する半導体素子をこれらの電極と
絶縁基体の配線導体とが半田や金等のバンプ等を介して
接続されるようにして搭載するとともに、その絶縁基体
の上面に半導体素子を覆うようにしてエポキシ樹脂等の
封止用樹脂を付与して硬化させ、この硬化した樹脂によ
り半導体素子を封止して成る半導体装置が知られてい
る。
【0003】また、このような半導体装置を複数個一括
して製造する方法として、例えば特開平10−150119号公
報には、複数のチップ搭載領域を有するパッケージ基板
シートの各チップ搭載領域にそれぞれ半導体チップを搭
載し、そのパッケージ基板の表面の全面を表面が全体的
に平坦面とされるような粘度で構成された液状の樹脂材
料、例えばエポキシ系樹脂で覆い、その液状被覆材料を
硬化して、基板シート裏面の切り込みにより半導体チッ
プ単位で分割する半導体装置の製造方法が提案されてい
る。
【0004】かかる半導体装置は、配線導体の絶縁基体
の下面に導出した部位を外部電気回路基板の接続用導体
に当接させ、配線導体と外部電気回路基板の接続用導体
とを半田を介して接合させることにより外部電気回路基
板上に実装され、同時に半導体素子の各電極が配線導体
を介して外部電気回路に電気的に接続されるようになっ
ている。
【0005】なお、絶縁基体の上面に半導体素子を覆う
ようにしてエポキシ樹脂等の封止用樹脂を付与するに
は、絶縁基体の上面に半導体素子を搭載した後、この絶
縁基体の上面に例えばエポキシ樹脂の前駆体である液状
樹脂を半導体素子を覆うように滴下し、しかる後、この
液状樹脂を約150 ℃の温度に加熱して熱硬化させる方法
が採用されている。
【0006】また、この場合、絶縁基体の上面に付与さ
れた液状樹脂が絶縁基体の上面に搭載された半導体素子
を良好にかつその表面が平坦となるように覆うため、通
常は付与する液状樹脂の粘度を約100 〜500 ポアズ(po
ise )程度の低粘度として液状樹脂に十分な流動性を持
たせている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
低粘度の液状樹脂を絶縁基体の上面に半導体素子を覆う
ように付与すると、液状樹脂の流動性が良好であること
から付与された液状樹脂が絶縁基体の上面に大きく広が
ってその一部が絶縁基体の上面外周部から外側に流出し
てしまい、半導体素子および絶縁基体の上面を所定の形
状・厚みの樹脂で封止することが困難となるという問題
点があった。
【0008】そこで従来は、例えば特開平10−92979 号
公報に提案されたように、絶縁基体の上面外周部に液状
樹脂の流出を防止するための枠状のダム部材を設けてお
き、このダム部材の内側に液状樹脂を滴下することによ
り絶縁基体の上面に付与された液状樹脂の流出を防止す
る工夫がなされ、あるいは絶縁基体の外周部に液状樹脂
が広がる範囲まで延在する広い領域を設け、これにより
液状樹脂の流出を防止する工夫がなされてきた。
【0009】しかしながら、絶縁基体の上面外周部にダ
ム部材を設けると、その分、半導体装置の製造が煩雑な
ものとなるとともに半導体装置が高価なものとなってし
まうという問題点があった。また、絶縁基体の外周部に
液状樹脂が広がる範囲まで延在する広い領域を設ける
と、その分、絶縁基体を大きなものとする必要があり、
このため半導体装置が大型化したり、余分な材料代がか
かってしまう等の問題点を有していた。
【0010】本発明はかかる従来の問題点に鑑み案出さ
れたものであり、その目的は、絶縁基体の上面に付与さ
れる液状樹脂の流出を有効に防止して半導体素子および
絶縁基体の上面を所定の形状・厚みの硬化した封止用樹
脂で封止することができるとともに、小型の半導体装置
を簡便かつ安価に提供することが可能な半導体素子の封
止方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体素子の封
止方法は、絶縁基体の上面に搭載された半導体素子を樹
脂で封止する半導体素子の封止方法であって、前記半導
体素子が搭載された絶縁基体の上面に液状樹脂を被着さ
せ、次に、前記液状樹脂のうち前記絶縁基体の中央領域
の温度を外周領域よりも高くして前記絶縁基体の中央領
域を覆う前記液状樹脂の粘度を500ポアズ以下、外周
領域を覆う前記液状樹脂の粘度を600ポアズ以上に設
定し、しかる後、前記液状樹脂を熱または光により硬化
させることを特徴とするものである。
【0012】本発明の半導体素子の封止方法によれば、
半導体素子が搭載された絶縁基体の上面に液状樹脂を被
着して半導体素子と共に絶縁基体の上面を覆う際に、絶
縁基体の中央領域の温度を外周領域よりも高くしてこの
中央領域に被着させた液状樹脂の粘度が500 ポアズ以下
となるような比較的高温とするとともに、絶縁基体の外
周領域の温度をこの外周領域に被着させた液状樹脂の粘
度が600 ポアズ以上となるような比較的低温として液状
樹脂を被着させることから、絶縁基体の中央領域では液
状樹脂の粘度が500 ポアズと低く流動しやすいのでこの
液状樹脂により半導体素子を良好にかつ液状樹脂の表面
を平坦面として覆うことができるとともに、絶縁基体の
外周領域では液状樹脂の粘度が600 ポアズ以上と高く流
動しにくいので、この流動しにくい液状樹脂により中央
領域に被着させた流動しやすい液状樹脂が絶縁基体の上
面外周部から流出することを有効に防止することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面を基に
して詳細に説明する。
【0014】図1(a)〜(c)は本発明の半導体素子
の封止方法の実施の形態の一例を工程毎に示す断面図で
ある。同図において1は絶縁基体、2は半導体素子であ
る。
【0015】まず、図1(a)に示すように、上面に半
導体素子2が搭載された絶縁基体1を準備する。
【0016】絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質
焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体
・炭化珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体等のセラミック
スやガラスセラミックス、各種の絶縁性樹脂、無機絶縁
物粉末を有機樹脂で結合した複合材料等の電気絶縁材料
から成る略四角形状の平板であり、その上面に複数個の
半導体素子2が搭載されている。
【0017】絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質
焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウムおよび
酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原料
粉末に適当な有機バインダおよび溶剤・可塑剤・分散剤
等を添加混合して泥漿物を作るとともに、この泥漿物を
従来周知のドクターブレード法等のシート成形法を採用
してセラミックググリーンシートとなし、しかる後、こ
のセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施
すとともにこれを複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成
することによって製作される。
【0018】また、絶縁基体1には、その上面から下面
にかけて導出する、例えばタングステンやモリブデン・
銅・銀等の金属粉末焼結体あるいは金属箔等から成る配
線導体3が被着されている。
【0019】配線導体3は、半導体素子2の各電極を外
部電気回路に電気的に接続するための導電路として機能
する。その絶縁基体1の上面の部位には半導体素子2の
各電極が例えば金や半田等から成るバンプ4を介して接
続される。また、その絶縁基体1の下面に導出した部位
は図示しない外部電気回路基板の接続用導体に半田を介
して接続される。
【0020】なお、配線導体3は、例えばタングステン
粉末の焼結体から成る場合であれば、タングステン粉末
に適当な有機バインダおよび溶剤・可塑剤を添加混合し
て得た導体ペーストを絶縁基体1と成るセラミックグリ
ーンシートに所定パターンに印刷塗布しておき、これを
絶縁基体1となるセラミックグリーンシートと同時に焼
成することによって絶縁基体1の上面から下面にかけて
導出するように被着形成される。
【0021】また、半導体素子2を絶縁基体1の上面に
搭載するには、半導体素子2の電極に金や半田等から成
るバンプ4を予め圧着しあるいは溶着することにより被
着させておき、この半導体素子2の電極に被着させたバ
ンプ4を絶縁基体1の上面に導出した配線導体3に当接
させるとともにバンプ4と配線導体3とを圧着あるいは
溶着により接合する方法が採用される。
【0022】次に、図1(b)に示すように、半導体素
子2が搭載された絶縁基体1を、この絶縁基体1の中央
領域と外周領域とを別々に加熱することが可能なヒータ
ーブロック5の上に載置する。そして、絶縁基体1の中
央領域を外周領域より高い温度でこの中央領域を覆う液
状樹脂6を500 ポアズ以下の流動しやすい粘度とする比
較的高温にするとともに、絶縁基体1の外周領域を中央
領域より低い温度でこの外周領域を覆う液状樹脂6を60
0 ポアズ以上の流動しにくい粘度とする比較的低温にし
て、絶縁基体1の上面に熱硬化性樹脂または光硬化性樹
脂の前駆体である液状樹脂6を樹脂滴下用ノズル7から
吐出して滴下し、絶縁基体1の上面を覆うように被着さ
せる。
【0023】液状樹脂6は、例えば熱硬化性樹脂がエポ
キシ樹脂の場合であれば、ビスフェノール型やグリシジ
ルエステル型・フェノールノボラック型等のエポキシ樹
脂主剤と酸無水物系やアミン系・イミダゾール系等の硬
化剤と酸化珪素粉末等のフィラーとを含んでいる。
【0024】なお、樹脂滴下用ノズル7による液状樹脂
6の付与は、1本の樹脂滴下用ノズル7を絶縁基体1の
上面に沿って移動させながら液状樹脂6を吐出させるこ
とにより絶縁基体1の全面に液状樹脂6が行き渡るよう
に滴下してもよい。あるいは、多数本の樹脂滴下用ノズ
ル7を絶縁基体1の上面に対して均等に配置するととも
にこれら多数の樹脂滴下用ノズル7から同時に液状樹脂
6を吐出させることにより絶縁基体1の全面に液状樹脂
6が行き渡るように滴下してもよい。
【0025】そして、本発明においては、この時、絶縁
基体1の中央領域の温度をこの中央領域を覆う液状樹脂
6の粘度が500 ポアズ以下の低粘度となるような、外周
領域よりも高い比較的高温の温度に、また絶縁基体1の
外周領域の温度をこの外周領域を覆う液状樹脂6の粘度
が600 ポアズ以上の高粘度となるような比較的低温の温
度にすることが重要である。
【0026】ここで、熱硬化性樹脂の前駆体である液状
樹脂6は、ある温度以上になると急速に硬化反応が始ま
る。そして、硬化反応が急速に始まるまでは一般にその
温度が高くなれば低粘度になり、逆にその温度が低くな
れば高粘度となる性質を有している。従って、主剤およ
び硬化剤の種類や分子量、ならびに硬化剤およびフィラ
ー等の添加量等を調整することにより、例えば硬化反応
が急速に始まる温度が50℃であって30℃〜50℃の比較的
高温の温度においては500 ポアズ以下の低粘度となり、
かつ28℃以下の比較的低温の温度においては600 ポアズ
以上の高粘度となるような液状樹脂6を準備し、この液
状樹脂6を中央領域の温度を30℃〜50℃の比較的高温と
するとともに外周領域の温度を28℃以下の比較的低温と
した絶縁基体1の上面に被着させるようにすれば、絶縁
基体1の中央領域を覆う液状樹脂6の粘度を500 ポアズ
以下の低粘度とすることができると同時に絶縁基体1の
外周領域を覆う液状樹脂6の粘度を600 ポアズ以上の高
粘度とすることができる。
【0027】もちろん、絶縁基体1の外周領域の温度
は、液状樹脂6がほとんど流動性を示さなくなるような
極めて低温とする必要はない。
【0028】また、液状樹脂6が光硬化性樹脂の前駆体
である場合も同様に、その温度が高くなれば低粘度にな
り、逆にその温度が低くなれば高粘度となる性質を有し
ている。従って、主剤および硬化剤の種類や分子量、な
らびに硬化剤およびフィラー等の添加量等を調整するこ
とにより、熱硬化性樹脂の場合と同様に、絶縁基体1の
中央領域の温度を外周領域よりも高い温度とすることに
よって、絶縁基体1の中央領域を覆う液状樹脂6の粘度
を500 ポアズ以下の低粘度とすることができると同時に
絶縁基体1の外周領域を覆う液状樹脂6の粘度を600 ポ
アズ以上の高粘度とすることができる。
【0029】このように絶縁基体1の中央領域の温度を
この中央領域を覆う液状樹脂6の粘度が500 ポアズ以下
の低粘度となるような外周領域よりも高い温度に、また
絶縁基体1の外周領域の温度をこの外周領域を覆う液状
樹脂6の粘度が600 ポアズ以上の高粘度となるような中
央領域よりも低い温度にすることにより、絶縁基体1の
中央領域ではこの中央領域を覆う液状樹脂6が粘度500
ポアズ以下の低粘度で流動しやすいものとなる。そのた
め、この粘度が500 ポアズ以下の液状樹脂6により半導
体素子2を良好にかつ表面が全体的に平坦面となるよう
に覆うことができる。
【0030】一方、絶縁基体1の外周部ではこの外周領
域を覆う液状樹脂6が粘度600 ポアズ以上の高粘度で流
動しにくいものとなるので、この粘度が600 ポアズ以上
の液状樹脂6により絶縁基体1の上面に被着させた液状
樹脂6が絶縁基体1の上面の外周部から流出することを
有効に防止することができる。
【0031】従って、絶縁基体1の外周領域に液状樹脂
6の流出を防止するためのダム部材や広い領域等を設け
なくとも、単に絶縁基体1の中央領域および外周領域を
それぞれ所定の温度に設定するだけで液状樹脂6により
半導体素子2を良好にかつ表面が全体的に平坦面となる
ように覆うことができるとともに、その液状樹脂6の外
周部からの流出を防止することができる。
【0032】なお、絶縁基体1の中央領域の温度をこの
中央領域を覆う液状樹脂6の粘度が500 ポアズを超える
ような高粘度となる比較的低温とすると、この中央領域
に被着させた液状樹脂6の流動性が低下して、液状樹脂
6が半導体素子2を良好に覆うことが困難となる傾向に
ある。また、絶縁基体1の外周領域の温度をこの外周領
域を覆う液状樹脂6の粘度が600 ポアズ未満の低粘度と
なる比較的高温とすると、この外周領域を覆う液状樹脂
6の流動性が増して液状樹脂6が絶縁基体1の上面外周
部から外側に流出するのを防止することが困難となる傾
向にある。
【0033】従って、絶縁基体1の上面に液状樹脂6を
被着させてその上面を覆う際には、絶縁基体1の中央領
域の温度をこの中央領域に被着させた液状樹脂6の粘度
が500 ポアズ以下、好ましくは100 〜400 ポアズ程度と
なるような比較的高温にする必要があり、また、絶縁基
体1の外周領域の温度をこの外周領域を覆う液状樹脂6
の粘度が600 ポアズ以上、好ましくは700 〜3000ポアズ
程度となるような比較的低温にする必要がある。
【0034】また、絶縁基体1の上面に液状樹脂6を被
着させる場合には、例えば、まず絶縁基体1の外周領域
に対して液状樹脂6を滴下し、その後、絶縁基体1の中
央領域に液状樹脂6を滴下するようにすれば、絶縁基体
1の外周領域に先に滴下された液状樹脂6が600 ポアズ
以上の高粘度になって、後から絶縁基体1の中央領域に
滴下された粘度が500 ポアズ以下の低粘度の液状樹脂6
が絶縁基体1の外周部から流出するのを確実に防止する
ことができる。
【0035】従って、絶縁基体1の上面に液状樹脂6を
被着させる場合には、まず絶縁基体1の外周領域に対し
て液状樹脂6を被着させ、その後、絶縁基体1の中央領
域に液状樹脂6を被着させるようにすることが好まし
い。
【0036】なお、絶縁基体1を加熱するヒーターブロ
ック5は、これを絶縁基体1の中央領域を加熱するため
の中央領域ヒーターブロック5aと、絶縁基体1の外周
領域を加熱するための外周領域ヒーターブロック5bと
から構成するとともに、中央領域ヒーターブロック5a
と外周領域ヒーターブロック5bとをそれぞれ異なる温
度に発熱可能としておけばよい。またさらに、絶縁基体
1の中央領域の熱が絶縁基体1の外周領域に伝わって絶
縁基体1の外周領域が所望の低温とならない場合等に
は、外周領域ヒーターブロック5bに例えば水冷や空冷
等による冷却機能を持たせておき、この冷却機能により
絶縁基体1の外周領域を積極的に冷却するようにしても
よい。このようなヒーターブロック5を用いることによ
り、絶縁基体1の中央領域の温度を所望の高温にしつつ
外周領域の温度を所望の低温とするようなことが容易に
可能である。
【0037】そして、最後に絶縁基体1の上面に半導体
素子2を覆うように被着させた液状樹脂6をオーブン等
の加熱装置で例えば約150 ℃の温度に加熱して熱硬化さ
せることにより、または紫外線ランプ等の紫外線照射装
置により紫外光等の硬化用の光を照射して光硬化させる
ことにより、図1(c)に示すように、絶縁基体1の上
面に搭載された半導体素子2が硬化した所定形状・所定
厚みの良好な平坦面を有する封止用の樹脂8により封止
された半導体装置が完成する。
【0038】この場合、一旦絶縁基体1の上面に被着さ
せた後にその流動が収まった液状樹脂6は、絶縁基体1
の上面との間および半導体素子2の表面との間で樹脂の
一部が化学的に結合し、それ以上の流動が抑止される。
そのため、この液状樹脂6を熱硬化させるためにこの液
状樹脂6を再度加熱しても液状樹脂6が絶縁基体1の上
面外周部から外側に流出するようなことはない。
【0039】そして、絶縁基体1の上面に被着させた液
状樹脂6が絶縁基体1の外周部から流出することがない
ことから、半導体素子2および絶縁基体1の上面を所定
の形状・厚みの硬化した樹脂8により封止することがで
きる。
【0040】また、絶縁基体1の外周領域には、絶縁基
体1の上面に被着させた液状樹脂6が上面外周部から外
側に流出するのを防止するためのダム部材や広い領域等
を設ける必要がないので、その分半導体装置が大きくな
ったり、高価になったりすることがない。
【0041】かくして本発明の半導体素子の封止方法に
よれば、半導体素子2および絶縁基体1の上面が所定の
形状・厚みの良好な平坦面を有する硬化した樹脂8で封
止された小型の半導体装置を簡便かつ安価に提供でき
る。
【0042】なお、本発明は上述の実施の形態の一例に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の実
施の形態の一例では絶縁基体1上に複数個の半導体素子
2を搭載していたが、絶縁基体1上には1個の半導体素
子2を搭載していてもよい。
【0043】また、絶縁基体1に複数個の半導体素子2
を搭載し、これを硬化した樹脂8で封止した後、絶縁基
体1および樹脂8を各半導体素子2毎に分割することに
より、各分割された絶縁基体1にそれぞれ半導体素子2
が1個づつ搭載された小型の半導体装置を複数個、同時
集約的に得るようにしてもよい。
【0044】さらに、上述の実施の形態の一例では半導
体素子2の各電極と配線導体3とを接続する電気的接続
手段として半田や金等から成るバンプ4を使用したが、
半導体素子2の各電極と配線導体3とを接続する電気的
接続手段としてアルミニウムや金等から成るボンディン
グワイヤを使用してもよい。
【0045】
【実施例】大きさが50mm角で厚みが0.4 mmの酸化ア
ルミニウム質焼結体から成る絶縁基体の上面に、大きさ
が2.5 mm角で厚みが0.28mmの半導体素子49個を縦7
列×横7列の格子状の配列で搭載した。なお、最外周列
の半導体素子と絶縁基体の外周領域との距離は5.75mm
とし、隣接する半導体素子同士の間隔は3.5 mmとし
た。
【0046】また、液状樹脂として松下電器産業株式会
社製のPANASEALER CV5765AK を用意した。この液状樹脂
はビスフェノール型エポキシ樹脂主剤と酸無水物系硬化
剤と酸化珪素粉末フィラーとを含んでおり、25℃におけ
る粘度が1000ポアズ、28℃における粘度が600 ポアズ、
30℃における粘度が500 ポアズ、40℃における粘度が20
0 ポアズである。そして、50℃を超えると硬化反応が急
速に始まるようになって粘度の上昇が見られ、55℃では
ほとんど流動性を示さなくなる。
【0047】また、大きさが36mm角で厚みが30mmの
中央領域ヒーターブロックの周りにこの中央領域ヒータ
ーブロックとの間に3mmの隙間を設けて幅が7mmで
厚みが30mmの枠状の外周領域ヒーターブロックを配置
したステンレス製のヒーターブロックを用意した。な
お、中央領域ヒーターブロックと外周領域ヒーターブロ
ックとはそれぞれ別々に加熱可能とし、両者の隙間には
断熱材を配置した。さらに、外周領域ヒーターブロック
には冷却用の空気が通る流路を設け、この流路に冷却用
の空気を通すことにより外周領域ヒーターブロック上の
絶縁基体を冷却可能とした。
【0048】次に、半導体素子が搭載された絶縁基体を
ヒーターブロックの上に載置して絶縁基体の外周領域の
温度および中央領域の温度が表1に示す温度となるよう
に加熱するとともに、この絶縁基体の上面に温度を25℃
とした前記液状樹脂を半導体素子および絶縁基体の上面
を覆うように滴下して被着させた。そして、3分間放置
後、オーブンにより150 ℃の温度に加熱して液状樹脂を
硬化させ、樹脂による封止の状態を確認した。
【0049】その結果を表1に示す。なお、表1におい
て試料番号1および5の方法は本発明の範囲外の方法で
ある。
【0050】
【表1】
【0051】表1に示すように、試料番号2・3・4の
本発明の封止方法では樹脂の流出や樹脂中のボイドの発
生がなく、半導体素子が良好に封止された。これに対し
て、本発明の範囲外の方法である番号1の方法では、中
央領域の樹脂に液状樹脂の流動性不足によると思われる
ボイドが確認された。また、番号5の方法では絶縁基体
の外周部からの樹脂の流出が見られた。
【0052】なお、この実施例で使用した液状樹脂中に
さらに酸化珪素粉末フィラーを添加したところ、25℃に
おける粘度を3000ポアズ程度の高いものとすることがで
きた。また、酸化珪素粉末フィラーの含有量を減らすこ
とにより、40℃における粘度を100 ポアズ程度の低いも
のとすることができた。
【0053】
【発明の効果】本発明の半導体素子の封止方法によれ
ば、半導体素子が搭載された絶縁基体の上面を液状樹脂
で覆う際に、絶縁基体の中央領域の温度を外周領域より
も高い温度に設定してこの中央領域を覆う液状樹脂の粘
度が500 ポアズ以下となるような比較的高温にするとと
もに、絶縁基体の外周領域の温度をこの外周領域を覆う
液状樹脂の粘度が600 ポアズ以上となるような比較的低
温にして液状樹脂を被着させることから、絶縁基体の中
央領域では液状樹脂の粘度が500 ポアズと低く流動しや
すいので、この粘度が低い液状樹脂により半導体素子を
良好にかつ表面が全体的に平坦面となるように覆うこと
ができるとともに、絶縁基体の外周領域では被着させた
液状樹脂の粘度が600 ポアズ以上と高く流動しにくいの
でこの粘度が高い液状樹脂により被着させた液状樹脂が
絶縁基体の外周部から流出することを有効に防止するこ
とができた。その結果、絶縁基体の上面外周領域にダム
部材や広い領域等を設ける必要がなく、半導体素子およ
び絶縁基体の上面が所定の形状・所定の厚みの硬化した
封止用の樹脂で封止された小型の半導体装置を簡便かつ
安価に提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、それぞれ本発明の半導体素
子の封止方法の実施の形態の一例を説明するための工程
毎の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・絶縁基体 2・・・・・・半導体素子 6・・・・・・液状樹脂 8・・・・・・硬化した封止用の樹脂

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基体の上面に搭載された半導体素子
    を樹脂で封止する半導体素子の封止方法であって、前記
    半導体素子が搭載された絶縁基体の上面に液状樹脂を被
    着させ、次に、前記液状樹脂のうち前記絶縁基体の中央
    領域の温度を外周領域よりも高くして前記絶縁基体の中
    央領域を覆う前記液状樹脂の粘度を500ポアズ以下、
    外周領域を覆う前記液状樹脂の粘度を600ポアズ以上
    に設定し、しかる後、前記液状樹脂を熱または光により
    硬化させることを特徴とする半導体素子の封止方法。
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