JP2000190420A - 新規な複合箔およびその製造方法、銅張り積層板 - Google Patents
新規な複合箔およびその製造方法、銅張り積層板Info
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Abstract
層板にバリが生じることなく、弱いレーザー出力であっ
ても加工可能であり、さらにファインピッチの形成が可
能な銅張り積層板を形成しうるようなプリント配線板形
成用複合箔およびその製造方法、銅張り積層板を提供す
る。 【解決手段】導電性支持体と、該支持体表面に設けられ
た有機系剥離層と、該有機系剥離層上に形成された導電
性微粒子群とからなる複合箔。導電性支持体表面に有機
系剥離層を形成したのち、該支持体の有機系剥離層上に
メッキ浴を用いて、10〜50A/dm2の電流密度で
有機系剥離層上に導電性微粒子群を電析させる複合箔の
製造方法。該複合箔が、基材表面に接合されてなる銅張
り積層板。該複合箔を基材表面に接合したのち、導電性
支持体のみを除去してなる銅張り積層板。
Description
合箔およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本
発明は、プリント配線板形成用複合箔を用いて形成され
た銅張り積層板のレーザー穴開け加工時に、該積層板に
バリが生じることなく、弱いレーザー出力であっても加
工可能であり、さらにファインピッチを有するプリント
配線板を形成可能な複合箔に関する。
化に伴い、使用されるプリント配線板の回路幅、回路間
隔は年々細線化しており、それにともなって使用される
金属箔の厚みも18μm、12μmから9μmへと薄膜
化する傾向にある。
り、ニーズに対応するため、極薄銅箔の試作が試みられ
ているが、9μm以下の薄い銅箔は、取り扱い時にシワ
が生じたり、箔が切れたりして、必ずしも満足しうるも
のは得られていなかった。
層用として用いた場合には積層時に内層回路の凹凸によ
り、銅箔が変形して破損したりシワが生じるなどの問題
があり、このため銅箔の変形を防止しうる支持体が必要
であった。
形成する際に支持体のみを剥離させるため、通常、銅箔
と支持体との間に剥離層が形成されている。たとえば銅
支持体を使用した場合、剥離層としてクロムを使用した
ものが提案されている(たとえば、特公昭53-18329号公
報参照)。
では、剥離層として、たとえばCr、Pd、Ni、Ag
の硫化物または酸化物を形成したもの亜鉛置換を行った
後、NiまたはNi合金メッキを形成したもの表面の酸
化物を除去した後、再度酸化アルミニウム膜を形成した
ものなどが提案されている(特公昭60-31915号公報参
照)。
有機系剥離層を介して20μm以下の極薄銅箔を設けた複
合銅箔を提案している。
て形成された銅張り積層板に、レーザーによるバイアホ
ールなどの穴開け加工すると、穴開け加工された銅箔の
端部にバリが生じることがあり、このバリ部のメッキ成
長が、他のバリ以外の成長よりも早いため、バリ部分が
肥大化し、回路形成用レジストとの密着不良が生じた
り、エッチング不足などの問題を引き起こしてしまうこ
とがあった。このため、予め穴開け部分の銅箔を、エッ
チングなどによって、除去しておく必要があり、穴開け
工程が煩雑化するという問題があった。さらにまたこの
バリをエッチングによって除去しようとしても、銅箔が
極薄であると、銅箔自体が過剰に溶解してしまうことが
あった。
検討した結果、銅箔または銅合金箔などの導電性支持体
上に形成された有機系剥離層上に導電性微粒子群を設け
てなる複合銅箔を用い、この複合銅箔を基板に積層した
後、導電性支持体を剥離して銅張り積層板を形成すれ
ば、外層回路を導電性微粒子群から形成するため、銅張
り積層板の穴開け加工時にバリの発生などの問題が解消
され、しかもこの導電性微粒子群が、絶縁性樹脂基板と
の接着性にも優れていることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
題点を解決するためのものであって、プリント配線板形
成用複合箔を用いて形成された銅張り積層板の穴あけレ
ーザー加工時に、該積層板にバリが生じることなく、弱
いレーザー出力であっても加工可能であり、さらにファ
インピッチの形成が可能な銅張り積層板を形成しうるよ
うなプリント配線板形成用複合箔およびその製造方法を
提供することを目的としている。
と、該支持体表面に設けられた有機系剥離層と、該有機
系剥離層上に形成された導電性微粒子群とからなること
を特徴としている。
0.1〜5.0μmの範囲にあることが好ましい。
合金からなることが好ましい。
であることが好ましい。
イオウ含有化合物およびカルボン酸からなる群から選択
される少なくとも一種の有機化合物から形成されること
が好ましい。
ゲ状であることが好ましい。
支持体表面に有機系剥離層を形成したのち、該支持体の
有機系剥離層上に、メッキ浴を用いて、10〜50A/
dm2の電流密度で導電性微粒子群を電析させることを
特徴としている。
ことが好ましく、前記有機系剥離層がチッ素含有化合
物、イオウ含有化合物およびカルボン酸からなる群から
選択される少なくとも一種の有機化合物から形成される
ことが好ましい。
状、ヒゲ状であることが好ましい。
が、基材表面に接合されてなる。
合箔を基材表面に接合したのち、導電性支持体のみを除
去してなるものであってもよい。
およびその製造方法について具体的に説明する。
断面図である。この態様例において、複合箔21は、導
電性支持体22と、該支持体表面上に設けられた有機系
剥離層23と、該有機系剥離層表面に脱離可能に設けら
れた導電性微粒子群24とからなる。
粒子群24の形成が可能であればその材質および厚さな
どを限定されないが、銅箔、銅合金箔、アルミニウム
箔、アルミニウム箔表面に銅メッキが施された複合金属
箔、アルミニウム箔表面に亜鉛がメッキされた複合金属
箔、ステンレス箔などの金属箔であることが好ましい。
これらの金属箔の内、特に銅箔または銅合金箔が好適に
使用される。
メートなどによる防錆処理が施されていてもよい。
m、好ましくは12〜110μm、さらに好ましくは1
8〜70μmのものが望ましい。
するものであれば特に制限なく使用することができる
が、特に、有機系剥離層がチッ素含有化合物、イオウ含
有化合物およびカルボン酸からなる群から選択される少
なくとも一種の有機化合物から形成されることが好まし
い。
トリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、N,N'-
ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリアおよび3-アミ
ノ-1H-1,2,4-トリアゾールなどの置換基(官能基)を有
するトリアゾール化合物が挙げられる。
ンゾチアゾール、チオシアヌル酸および2-ベンズイミダ
ゾールチオールなどが挙げられる。
リノール酸およびリノレイン酸などのモノカルボン酸が
挙げられる。
常10〜1000Å、好ましくは20〜500Åの範囲
にあることが望ましい。
されている導電性微粒子群24を構成する導電性微粒子
としては、導電性であれば特に制限はなく、具体的に
は、銅、銀、金、白金、亜鉛、ニッケルなどの金属また
はこれらの金属からなる合金、酸化インジウム、酸化錫
などの無機化合物、ポリアニリンなどの有機化合物が挙
げられる。
ものが好ましい。
の導電性微粒子から構成されても、また2種以上の導電
性物質の混合物微粒子から構成されていてもよい。
の寸法大きさ(d)は、0.1〜5.0 μm、好ましくは
0.2〜3.0μm、さらに好ましくは0.2〜2.0
μm、特に好ましくは0.5〜1.0μmにあることが
望ましい。この寸法大きさ(d)は、マイクロメータに
よる厚さの計測または複合箔断面の走査型電子顕微鏡観
察により測定できる。
に制限されるものではないが、房状、ヒゲ状あるいはこ
ぶ状をしていることが好ましい。具体的には、0.1〜
3.0μm程度の一次粒子が房状に凝集しているものが
好ましい。
剥離層上に2〜10g/m2、好ましくは4〜8g/m2の密度
で形成されていることが望ましい。なお、この導電性微
粒子群中の導電性微粒子は、少なくとも一部が互いに接
合していないことが望ましい。このため、導電性微粒子
群は、互いに離間した導電性微粒子または導電性微粒子
の集合体からなるものであってよい。なお、このような
導電性微粒子群は、たとえば、膜や箔のようにそれ自体
の連続した層として取り出すことができるものとは異な
っている。
4の表面に、さらにかぶせメッキ層を有していてもよ
い。かぶせメッキ層を設ける場合、その質量厚さは、導
電性微粒子群とかぶせメッキ層とを合計して、5.0μ
m以下、好ましくは0.1〜3.0μm、さらに好まし
くは0.2〜3.0μm、特に好ましくは0.5〜1.
0μmであることが望ましい。
されていない有機系剥離層表面にもかぶせメッキ層が形
成されていてもよい。この場合、有機系剥離層上に直接
形成されるメッキ層は、比較例1で示されるように、レ
ーザ穴明けの障害となるため、あまり厚くならないよう
にする必要がある。このようなかぶせメッキ層の質量厚
さは、導電微粒子群とメッキ層を合計して、5.0μm
以下、好ましくは0.1〜3.0μm、さらに好ましく
は0.2〜3.0μm、特に好ましくは0.5〜1.0
μmとある値であることが望ましい。
ものではないが、導電性微粒子群と同様に銅または銅合
金が望ましい。
群表面に有していると、導電性微粒子群と有機系剥離層
との密着性を向上させることができる。このため、基材
樹脂と接着させる成形加工時の加熱、加圧によって、導
電性微粒子が支持体から脱離し、基材樹脂中に埋没した
りすることがない。
止するが、実施例2に示すように、導電性粒子の形状お
よびサイズが基材樹脂への埋没を防止するのに十分適切
である場合には、形成する必要はない。
微粒子群24が設けられた面の表面粗度(Rz)が、0.
5〜10.0μm、好ましくは1.0〜5.0μm、さ
らに好ましくは2.0〜4.5μmの範囲にあることが
好ましい。なお、本発明における表面粗度は、JIS C 6
515またはIPC-TM-650に記載の方法に準拠して測定され
る。
した支持体との剥離強度が、1〜200gf/cm、実用的
には5〜100gf/cmの範囲にあることが望ましい。複
合箔の剥離強度が前記範囲にあると、本発明の複合箔を
用いて銅張り積層板をプリント配線版の製造に供する際
に、容易に複合箔から導電性支持体を剥離させることが
できる。
微粒子および導電性支持体としては、具体的には表1に
示す組合せのものが例示される。
銅張り積層板を作製すると、銅張り積層板の穴開け加工
時にバリが生じることなく、弱いレーザー出力であって
も穴開け加工できるようになり、さらにはファインピッ
チを有するプリント配線板および多層プリント配線板を
容易に作製することができる。
る。
系剥離層を形成する。
たものと同様のものが挙げられ、銅または銅合金が好ま
しく用いられる。
め導電性支持体表面の酸化被膜を除去するための酸洗い
および水洗いを行ってもよい。
含有化合物、イオウ含有化合物およびカルボン酸からな
る群から選択される少なくとも一種の有機化合物から形
成されることが好ましい。導電性支持体表面への有機系
剥離層の形成方法は、この支持体表面に均一な有機系剥
離層が形成できれば特に制限されるものではなく、通
常、浸漬法または塗布法によって行われる。たとえば、
浸漬法によって、有機系剥離層を形成する場合には、ト
リアゾール類などの有機剥離層を形成する化合物からな
る水溶液に導電性支持体を浸漬して有機系剥離層を形成
する。水溶液中の有機化合物の濃度は、たとえば0.0
1〜1重量%であればよく、また浸漬時間は5〜60秒
間であればよい。濃度が高くなったり、浸漬時間が長く
なったりすることによって本発明の効果が薄れることは
ないものの、経済性、生産性の観点から、前記範囲内に
することが望ましい。
導電性支持体の有機系剥離層上に導電性微粒子を電析さ
せる。陰極電気分解時の電流密度は、浴組成によって適
宜選択され、たとえば1〜50A/dm2の電流密度で
陰極電気分解が行われる。メッキ浴としては、ピロリン
酸銅メッキ浴、シアン化銅メッキ浴、酸性硫酸銅メッキ
浴などが使用され、好適には、酸性硫酸銅メッキ浴また
はピロリン酸銅メッキ浴が使用される。
群の電析を行う場合には、銅濃度が5〜60g/l、硫
酸濃度が50〜200g/lの硫酸銅メッキ浴を使用す
ることが望ましい。また、メッキ時間は5〜20秒の範
囲にあることが望ましい。なお、銅濃度が前記範囲を外
れていても、導電性微粒子群を得ることは可能である
が、銅濃度が5g/l未満では、電解メッキが不均一に
なることがあり、60g/lを越えると電流密度を高く
する必要があり、経済上好ましくないことがある。メッ
キ浴の温度は、通常15〜40℃の範囲にあることが望
ましい。
じて、α-ナフトキノリン、デキストリン、ニカワ、P
VA、トリエタノールアミン、チオ尿素などの添加剤
が、0.5〜20ppmの量で添加されていてもよい。こ
のような添加剤が添加されていると、導電性微粒子群を
構成する一次粒子の形状を制御することができる。
層上に、電着物を電析させたのち、さらに電着物表面に
電解メッキを行い、導電性微粒子群表面にかぶせメッキ
層を形成してもよい。
されるものではないが、通常、銅濃度が50〜80g/
l、硫酸濃度が50〜150g/l、液温が40〜50
℃の硫酸銅メッキ浴を使用することが望ましい。また、
電流密度は10〜50A/dm2の範囲にあることが望ま
しく、メッキ時間は5〜60秒の範囲にあることが望ま
しい。
とによっても、かぶせメッキ層を形成することもでき
る。このときのメッキ条件は特に制限されるものではな
いが、銅濃度が10〜50g/l、ピロリン酸カリウム
濃度が100〜700g/lの範囲にあることが望まし
い。またメッキ浴のpHは、8〜12が望ましく、電流密
度は3〜15A/dm2の範囲にあることが望ましい。ま
た、メッキ時間は3〜80秒の範囲にあることが望まし
い。なお、かぶせメッキ層を形成する際に、導電性微粒
子群が電析していない有機系剥離層表面にかぶせメッキ
層が形成されることもある。
ると、基材樹脂と接着させる成形加工時の加熱、加圧に
よって、導電性微粒子が基材樹脂中に埋没したりするこ
とがない。
防錆処理が施されていてもよい。防錆処理としては、た
とえば亜鉛およびクロメートなどの従来公知の防錆処理
が挙げられる。 [積層板およびプリント配線板]本発明に係る銅張り積
層板は、以上のような本発明に係る複合箔を用いて形成
される。
と絶縁性樹脂基材とが対峙するようにして接着させるこ
とによって得ることができる。
ものではなく、ガラスエポキシ基材、ガラスポリイミド
基材、ガラスポリエステル基材、アラミドエポキシ基
材、紙−フェノール基材、紙−エポキシ基材などが挙げ
られる。
155〜230℃の温度で、15〜150kgf/cm2の圧
力をかけて行うことが望ましい。
箔の導電性微粒子群と絶縁性樹脂基材とを接着させたの
ち、導電性支持体のみを脱離させてもよい。
材と接着させたものを、支持体付積層板と呼ぶこともあ
り、また支持体付積層板から導電性支持体を脱離させた
ものを支持体なし積層板と呼ぶこともある。
剥がすと、導電性微粒子群と絶縁性樹脂基材とから形成
された支持体なし銅張り積層板(本発明では、この支持
体なし銅張り積層板を、単に銅張り積層板ということも
ある)が得られる。こうして得られた支持体なし銅張り
積層板では、レーザー加工によってバイアホールの穴開
け処理を行う際に、導電性微粒子群に穴開け加工するの
で、従来の銅箔が外層として使用された銅張り積層板と
は異なり、バイアホール端部にバリを発生することがな
い。また、このような導電性微粒子群への穴開けは、従
来の銅箔に穴開けをする場合に比べて、弱い出力のレー
ザーを使用しても行うことができる。
しては、特に限定されるものではなく、たとえば、パネ
ルメッキ法、パターンメッキ法などを採用することがで
きる。
製造工程を経て、プリント配線板が作製される。具体的
には、まず、図2(a)に示されるように上記複合箔と
絶縁性樹脂基材とを接着させたのち、導電性支持体のみ
を除去して、表面に導電性微粒子群24を有する積層板
31にレーザーを照射して、図2(b)に示されるよう
に穴あけ加工してバイアホール32を形成する。こうし
て形成されたバイアホール表面および銅張り積層板表面
に無電解メッキおよび電解メッキを行い、図2(c)に
示されるようにメッキ層33を形成する。得られたメッ
キ層33表面に、図2(d)に示されるように回路形成
用のレジスト34をパターン状に形成し、図2(e)に
示されるように回路以外の部分のメッキ層33を、エッ
チングによって除去したのち、図2(f)に示されるよ
うにレジストを除去して回路33を形成する。
たような複合箔の導電性微粒子が銅張り積層板表面に設
けられているため、形成された回路が薄くなり、ファイ
ンピッチを有する回路を容易に形成できる。また、電気
回路形成用複合材料の導電性微粒子群が絶縁性樹脂層表
面に設けられているので、金属箔を使用した場合のよう
に、レーザー加工時、バイアホールの端部にバリが生じ
ることがなく、このためバイアホール端部のバリ部分が
肥大化したり、レジストの密着不良が生じたり、さらに
はエッチング不足などの問題を引き起こすことがない。
このため、予め穴開け部分を、エッチングなどによっ
て、除去しておく必要もない。また、このようなレーザ
ーによる穴開けを従来から提案されているレーザーより
も弱い出力のレーザーを用いて行うことができる。
3に示す製造工程を経て、プリント配線板が作製され
る。具体的には、図3(a)に示されるように、導電性
微粒子23が絶縁性樹脂層の表面に設けられてなる積層
板41に、直接レーザーを照射して穴あけ加工し、図3
(b)に示されるようにバイアホール42を形成する。
次に、図3(c)に示されるように無電解メッキをバイ
アホール内を含む全面に施し、メッキ層43を形成した
後、図3(d)に示されるように回路形成用のレジスト
44をパターン状に形成したのち、図3(e)に示され
るように電解メッキにより所定厚みの回路45を形成す
る。その後、表面のレジスト44を除去し、さらに全面
をエッチングし、特に回路以外の部分の無電解メッキ層
43および導電性微粒子群をエッチングにより除去(こ
れをフラッシュエッチングということもある)して、図
3(f)に示されるように回路45を形成する。このプ
ロセスにおいて、レジスト除去前の回路表面に、スズ、
鉛などのはんだメッキを施し、エッチングレジストとし
てもよい。
キ法のいずれを用いても、形成された配線層と絶縁性樹
脂との密着性が優れ、かつ耐熱性にも優れたプリント配
線板を作製することができる。
配線板を内層回路付基板として使用し、さらに、絶縁性
樹脂層を介して、本発明に係る複合箔とを接着し、電気
回路形成用複合複合材料から導電性支持体を除去して、
銅張り積層板の表面に導電性微粒子群を設け、次いでバ
イアホールおよび回路を形成し、メッキを行って、多層
プリント配線板を得ることができる。
って、多層プリント配線板の層数をさらに増やすことが
できる。
形成すれば、絶縁性樹脂層の表面に極めて薄い導電性微
粒子群を設けることができ、ドリル加工、レーザー加工
またはこれらに類似した方法によって銅張り積層板の穴
開け加工する際のバリの発生などの問題が解消される。
しかも穴開け加工を、従来提案されている出力のものよ
りも弱いレーザー出力のものであっても行うことができ
る。さらにこのような本発明の複合箔を使用すると、回
路の厚さを薄くすることできるので、ファインピッチを
有するプリント配線板を効率よく作成することができ
る。その上本発明の複合箔を用いると、絶縁性樹脂層と
回路との間に充分な接着力を付与することができる。
本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではな
い。
銅箔を用意し、その光沢面を40℃のカルボキシベンゾ
トリアゾール10g/l水溶液に30秒間浸漬し、支持
体銅箔表面に有機系剥離層を形成した。
水洗したのち、銅濃度10g/l、硫酸濃度170g/
l、浴温30℃のメッキ浴を用いて、電流密度15A/
dm 2で7秒間陰極電解し、導電性微粒子群を有機系剥
離層上に形成させた。
複合箔を、銅濃度が75g/lであり、硫酸濃度が80
g/lであり、かつ浴温50℃のメッキ浴を用いて、電
流密度30A/dm2で10秒間陰極電解し、電着物上
にかぶせメッキ層を形成し、こぶ状の導電性微粒子群と
した。得られたかぶせメッキ層形成後の導電性微粒子群
の大きさは1.5μm程度であった。
ロメートの防錆処理を行った。
銅箔を用意し、その光沢面を40℃のカルボキシベンゾ
トリアゾール10g/l水溶液に30秒間浸漬し、支持
体銅箔表面に有機系剥離層を形成した。
水洗したのち、銅濃度が17g/lであり、硫酸濃度が
120g/lであり、かつα-ナフトキノリンを4ppmの
量で含む浴温20℃のメッキ浴を用いて、電流密度15
A/dm2で7秒間陰極電解し、ヒゲ状の導電性微粒子
群(大きさ0.6μm)を形成させた。
と同様の条件で、防錆処理を行い、複合箔を作製した。
銅箔を用意し、その光沢面を40℃のカルボキシベンゾ
トリアゾール10g/l水溶液に30秒間浸漬し、支持
体銅箔表面に有機系剥離層を形成した。
水洗したのち、銅濃度が20g/lであり、硫酸濃度7
0g/lであり、かつ浴温40℃のメッキ浴を用いて、
電流密度20A/dm2で5秒間陰極電解し、導電性微
粒子群を形成させた。
g/l、硫酸80g/l、浴温50℃のメッキ浴を用い
て、電流密度30A/dm2で10秒間陰極電解し、導
電性微粒子群上にかぶせメッキ層を形成し、房状の導電
性微粒子群を得た。得られたかぶせメッキ層形成後の導
電性微粒子群の大きさは2.3μm程度であった。
た。
厚さ0.1mmのBT樹脂基材(三菱瓦斯化学(株)社
製)に、複合箔の導電性微粒子群電析面がBT樹脂基材
とが対峙するようにして積層し、200℃、25kgf/cm
2の条件で35分間加熱 圧着させて成形した。この成形
体から導電性支持体として使用された銅箔を引き剥がす
ときの引き剥がし強度(JIS-C-6481に準拠)を測定した
ところ、いずれも9〜12gf/cmであった。
は、銅箔を容易に引き剥がすことが可能で、かつ適度な
接着力を有していることが判明した。
し、さらに電解メッキを行い、積層板表面に合計厚さ1
8μmの銅層を形成した。こうして得られた積層板にエ
ッチングを行い、線幅/線間=30μm/30μmの回
路を形成した。このときのエッチング性は良好であり、
作製した複合箔は微細な回路形成に非常に優れているこ
とが判明した。
(株)製、R-1766)の両面に18μ厚の内層回路を形成
し、黒化処理を施したのち、内層回路の両面に、実施例
1〜3で作製した複合箔を、それぞれ導電性微粒子群電
析面が対峙するように、FR-4基材をはさんで、積み重
ね、180℃で60分間、圧力20kgf/cm2の真空プレ
スを用いて成型し、支持体銅箔を剥離して、内層回路入
り4層板を作製した。
層における導電性微粒子群接着面の所定の位置に、炭酸
ガスレーザー(三菱電機(株)社製、ML505DT)を用い
て、ビーム径220μm、電流12A、パルス幅50μ
secの条件で4ショット照射してバイアホールを形成し
た。
イアホール端部にバリは生じていなかった。
銅箔を用意し、その光沢面を40℃のカルボキシベンゾ
トリアゾール10g/l水溶液に30秒間浸漬し、支持
体銅箔表面に有機系剥離層を形成した。
水洗したのち、銅濃度80g/l、硫酸70g/l、浴
温50℃のメッキ浴を用いて、電流密度30A/dm2
で50秒間陰極電解し、約6μm厚の極薄銅箔を形成し
た。
水洗し粗面化のために、銅濃度10g/l、硫酸濃度1
70g/l、浴温30℃のメッキ浴を用いて、電流密度
15A/dm2で7秒間陰極電解し、極薄銅箔上に導電
性微粒子群を生成させたのち、さらに銅75g/l、硫
酸80g/l、50℃のメッキ浴を用いて、電流密度3
0A/dm2で10秒間陰極電解し、導電性微粒子群上
にかぶせメッキ層を形成した。
の防錆処理を行ったのち、複合箔を厚さ0.1mmのB
T樹脂基材(三菱瓦斯化学(株)社製)に、導電性微粒
子群が形成された極薄銅箔とBT樹脂基材とが対峙する
ように積層し、200℃、25kgf/cm2の条件で35分
間加熱圧着させて成形した。この成形体から導電性支持
体として使用された銅箔を引き剥がすときの引き剥がし
強度(JIS-C-6481に準拠)を測定したところ、10gf/c
mであった。このため、得られた複合箔は、成形体から
導電性支持体の銅箔を容易に引き剥がすことが可能であ
り、かつ適度な接着力を有していることが判明した。
にして、内層回路入り4層板を作製したのち、作製した
内層回路入り4層板外層における極薄銅箔面の所定の位
置に、炭酸ガスレーザー(三菱電機(株)社製、ML505D
T)を用いて、ビーム径220μm、電流12A、パル
ス幅50μsecの条件で4ショット照射してバイアホー
ルを形成したところ、バイアホール端部に銅のバリが観
察された。
解銅箔を用意し、その光沢面を硫酸100g/lの濃度で
含む洗浄液中で、30秒間洗浄した。硫酸洗浄後、銅箔
を精製水で水洗した。洗浄した銅箔の光沢面を液温40
℃、濃度5g/lのトリアジンチオール水溶液に30秒
間浸漬し、支持体銅箔表面に有機系剥離層を形成した。
水洗したのち、銅濃度10g/l、硫酸濃度170g/
l、液温30℃のメッキ浴を用いて、電流密度15A/
dm 2で8秒間電解し、銅の導電性微粒子群を有機系剥
離層表面に電着させた。さらに、銅濃度が75g/lで
あり、硫酸濃度が80g/lであり、かつ液温50℃の
メッキ浴を用いて、電流密度30A/dm2で30秒間
電解し、導電性微粒子群の上に銅のかぶせメッキ層を形
成した。
は、水洗処理を行った後、防錆処理を施し、乾燥した。
電性微粒子群の大きさは、電気回路形成用複合材料の厚
さ方向で1.0μmであった。
子群が形成された面の表面粗度(Rz)は、2.2μmで
あった。 [積層板]上記得られた電気回路形成用複合材料を、
0.1mm厚のFR-4基材4枚に、かぶせメッキ層を有する
導電性微粒子群と基材とが対峙するように積層し、17
5℃、25kg/cm2の条件下で60分間加圧・加熱して、
積層板を作製した。
がして除去した後、積層板全面に銅の無電解メッキを施
し、さらに電解メッキを行い、積層板表面に合計厚さ3
5μmの銅層を形成したのち、パターン状レジストを形
成し、次いでエッチングを行い10μm幅の回路を有す
る評価試料を作製し、JIS C 6481に準拠して引き剥がし
強度の評価を行った。密着性 得られた評価試料の回路と基材(FR-4)との引き剥がし強
度を測定したところ、引き剥がし強度は1.35kg/cm
であり、形成された回路は基材と十分な接着強度を有し
ていた。耐熱性 得られた評価試料を160℃のはんだ浴に20秒間フロ
ートさせ、基材と回路との引き剥がし強度を測定した。
mであり、はんだフロート以前のと引き剥がし強度はほ
とんど変化がなく、得られた評価試料は耐熱性に優れて
いることが判明した。 [プリント配線板]上記得られた電気回路形成用複合材
料を、0.1mm厚のFR-4基材4枚に、導電性微粒子群と
基材とが対峙するように積層し、175℃、25kg/cm2
の条件下で60分間加圧・加熱して、積層板を作製し
た。
炭酸ガスレーザーを用いて穴開け加工したところ、穴開
け部にはバリの発生は観察されなかった。
し、さらに電解メッキを行い、積層板表面に合計厚さ1
8μmの銅層を形成した。こうして得られた積層板にエ
ッチングを行い、線幅/線間=30μm/30μmの回
路を形成した。このときのエッチング性は良好であり、
作製した電気回路形成用複合材料は微細な回路形成に非
常に優れていることが判明した。
略断面図である。
プリント配線板の製造工程を示す図である。
他のプリント配線板の製造工程を示す図である。
Claims (15)
- 【請求項1】導電性支持体と、 該支持体表面に設けられた有機系剥離層と、 該有機系剥離層上に形成された導電性微粒子群とからな
ることを特徴とする複合箔。 - 【請求項2】導電性微粒子群が、その表面にかぶせメッ
キ層を有する請求項1に記載の複合箔。 - 【請求項3】導電性微粒子群が、銅または銅合金からな
ることを特徴とする請求項1に記載の複合箔。 - 【請求項4】導電性微粒子群の厚さ方向の寸法が0.1
〜5.0μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に
記載の複合箔。 - 【請求項5】前記支持体が銅箔または銅合金箔であるこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合
箔。 - 【請求項6】導電性微粒子群が設けられた面の表面粗度
(Rz)が、0.5〜10.0μmの範囲にあることを特
徴とする請求項1に記載の複合箔。 - 【請求項7】前記有機系剥離層がチッ素含有化合物、イ
オウ含有化合物およびカルボン酸からなる群から選択さ
れる少なくとも一種の有機化合物からなることを特徴と
する請求項1〜6のいずれかに記載の複合箔。 - 【請求項8】導電性微粒子群が、房状、こぶ状、ヒゲ状
の導電性微粒子からなることを特徴とする請求項1〜4
のいずれかに記載の複合箔。 - 【請求項9】導電性支持体表面に有機系剥離層を形成し
たのち、 該支持体の有機系剥離層上に、メッキ浴を用いて、10
〜50A/dm2の電流密度で導電性微粒子群を電析さ
せることを特徴とする複合箔の製造方法。 - 【請求項10】前記支持体が銅箔または銅合金箔である
ことを特徴とする請求項9に記載の複合箔の製造方法。 - 【請求項11】前記有機系剥離層が、チッ素含有化合
物、イオウ含有化合物およびカルボン酸からなる群から
選択される少なくとも一種の有機化合物からなることを
特徴とする請求項9に記載の複合箔の製造方法。 - 【請求項12】導電性微粒子群が、房状、こぶ状、ヒゲ
状であることを特徴とする請求項9に記載の複合箔の製
造方法。 - 【請求項13】請求項1〜7のいずれかに記載の複合箔
を基材表面に接合してなる銅張り積層板。 - 【請求項14】請求項1〜7のいずれかに記載の複合箔
を基材表面に接合したのち、導電性支持体のみを除去し
てなる銅張り積層板。 - 【請求項15】請求項13または14に記載の銅張り積
層板を用いて形成されたプリント配線板。
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