JP2000178524A - 接着性重合体組成物 - Google Patents
接着性重合体組成物Info
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- JP2000178524A JP2000178524A JP35880998A JP35880998A JP2000178524A JP 2000178524 A JP2000178524 A JP 2000178524A JP 35880998 A JP35880998 A JP 35880998A JP 35880998 A JP35880998 A JP 35880998A JP 2000178524 A JP2000178524 A JP 2000178524A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形加工性に優れると共に、基材に対する初
期接着力並びにその耐熱性にも優れた接着性重合体組成
物を提供する。 【解決手段】 下記の(A)成分と(B)成分を含有し
てなる接着性重合体組成物。 (A)温度190℃、角速度100rad/secでの
剪断変形による動的粘度(η* )が800Pa・sec
以上、密度が0.850〜0.950g/cm 3 、メル
トフローレートが0.01〜50g/10分のエチレン
系重合体:50〜99重量% (B)粘着性付与剤:50〜1重量%
期接着力並びにその耐熱性にも優れた接着性重合体組成
物を提供する。 【解決手段】 下記の(A)成分と(B)成分を含有し
てなる接着性重合体組成物。 (A)温度190℃、角速度100rad/secでの
剪断変形による動的粘度(η* )が800Pa・sec
以上、密度が0.850〜0.950g/cm 3 、メル
トフローレートが0.01〜50g/10分のエチレン
系重合体:50〜99重量% (B)粘着性付与剤:50〜1重量%
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形加工性に優れ
ると共に、基材に対する初期接着力並びにその耐熱性に
も優れた接着性重合体組成物に関し、特に、食品包装用
資材等としての各種樹脂の積層体を得るに好適な接着性
重合体組成物に関する。
ると共に、基材に対する初期接着力並びにその耐熱性に
も優れた接着性重合体組成物に関し、特に、食品包装用
資材等としての各種樹脂の積層体を得るに好適な接着性
重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、食品包装用資材等として、ポ
リアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体鹸化物、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の各種樹脂が
それぞれの有する特性を生かして、いずれかの樹脂を基
材とし、それに異種樹脂を積層した積層体の形態で、様
々な用途において用いられている。
リアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体鹸化物、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の各種樹脂が
それぞれの有する特性を生かして、いずれかの樹脂を基
材とし、それに異種樹脂を積層した積層体の形態で、様
々な用途において用いられている。
【0003】そして、その積層方法としては、基材フィ
ルム又はシートと異種樹脂フィルム又はシートとを接着
剤を用いて接着し積層体とするグルー積層法と、基材フ
ィルム又はシートにアンカーコート剤を介して異種樹脂
を押出ラミネートして積層体とする押出ラミネーション
法、基材フィルム又はシートに接着性樹脂と異種樹脂を
共押出ラミネートして積層体とする共押出ラミネーショ
ン法、及び、基材と接着性樹脂及び異種樹脂とを共押出
して積層体とする共押出法等の押出積層法とがあるが、
前者グルー積層法は、初期接着力及びその耐熱性等に優
れるが、生産性が低いという問題があり、一方、後者押
出積層法は、生産性が高いという利点はあるものの、接
着力の耐熱性、耐久性等に劣り、例えば、食品包装用資
材として、容器等への熱成形時、内容物の高温充填時、
或いはボイル殺菌やレトルト処理等の高温下処理時に、
層間が剥離するという問題が往々にして発生する。
ルム又はシートと異種樹脂フィルム又はシートとを接着
剤を用いて接着し積層体とするグルー積層法と、基材フ
ィルム又はシートにアンカーコート剤を介して異種樹脂
を押出ラミネートして積層体とする押出ラミネーション
法、基材フィルム又はシートに接着性樹脂と異種樹脂を
共押出ラミネートして積層体とする共押出ラミネーショ
ン法、及び、基材と接着性樹脂及び異種樹脂とを共押出
して積層体とする共押出法等の押出積層法とがあるが、
前者グルー積層法は、初期接着力及びその耐熱性等に優
れるが、生産性が低いという問題があり、一方、後者押
出積層法は、生産性が高いという利点はあるものの、接
着力の耐熱性、耐久性等に劣り、例えば、食品包装用資
材として、容器等への熱成形時、内容物の高温充填時、
或いはボイル殺菌やレトルト処理等の高温下処理時に、
層間が剥離するという問題が往々にして発生する。
【0004】これに対して、後者方法におけるその接着
力の耐熱性を改良すべく、エチレン系重合体又は/及び
不飽和カルボン酸又はその誘導体変性エチレン系重合
体、粘着性付与剤、及び芳香族ビニル化合物−共役ジエ
ン化合物ブロック共重合体とからなる接着性樹脂組成物
を用いることが提案されている(特開平7−20708
2号公報参照。)が、依然として、耐熱性を満足させ得
るには到っていないのが現状である。
力の耐熱性を改良すべく、エチレン系重合体又は/及び
不飽和カルボン酸又はその誘導体変性エチレン系重合
体、粘着性付与剤、及び芳香族ビニル化合物−共役ジエ
ン化合物ブロック共重合体とからなる接着性樹脂組成物
を用いることが提案されている(特開平7−20708
2号公報参照。)が、依然として、耐熱性を満足させ得
るには到っていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術に鑑み、押出積層法、特に共押出法による積層体に
おける接着力の耐熱性、耐久性等の問題を解決すべくな
されたもので、従って、本発明は、成形加工性に優れる
と共に、基材に対する初期接着力並びにその耐熱性にも
優れた接着性重合体組成物を提供することを目的とす
る。
技術に鑑み、押出積層法、特に共押出法による積層体に
おける接着力の耐熱性、耐久性等の問題を解決すべくな
されたもので、従って、本発明は、成形加工性に優れる
と共に、基材に対する初期接着力並びにその耐熱性にも
優れた接着性重合体組成物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定のエチレン系重合
体を用いた重合体組成物が前記目的を達成できることを
見い出し本発明に到達したもので、即ち、本発明は、下
記の(A)成分と(B)成分を含有してなる接着性重合
体組成物、を要旨とする。 (A)温度190℃、角速度100rad/secでの
剪断変形による動的粘度(η* )が800Pa・sec
以上、密度が0.850〜0.950g/cm 3 、メル
トフローレートが0.01〜50g/10分のエチレン
系重合体:50〜99重量% (B)粘着性付与剤:50〜1重量%
を解決すべく鋭意検討した結果、特定のエチレン系重合
体を用いた重合体組成物が前記目的を達成できることを
見い出し本発明に到達したもので、即ち、本発明は、下
記の(A)成分と(B)成分を含有してなる接着性重合
体組成物、を要旨とする。 (A)温度190℃、角速度100rad/secでの
剪断変形による動的粘度(η* )が800Pa・sec
以上、密度が0.850〜0.950g/cm 3 、メル
トフローレートが0.01〜50g/10分のエチレン
系重合体:50〜99重量% (B)粘着性付与剤:50〜1重量%
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の接着性重合体組成物を構
成する(A)成分のエチレン系重合体は、剪断変形での
動的粘弾性測定における角速度の関数としての複素剪断
弾性率G* =G' +iG''〔ここで、G* は複素剪断弾
性率、G' は貯蔵剪断弾性率、G''は損失剪断弾性率、
iは−1の平方根である。〕の関係式において、温度1
90℃、角速度(ω)100rad/secでの損失剪
断弾性率(G'')を角速度(ω)で除した動的粘度(η
* =G''/ω)が800Pa・sec以上であることが
必須であり、1000Pa・sec以上であるのが好ま
しい。動的粘度が前記範囲未満では、接着性重合体組成
物として接着力の耐熱性が劣ることとなる。
成する(A)成分のエチレン系重合体は、剪断変形での
動的粘弾性測定における角速度の関数としての複素剪断
弾性率G* =G' +iG''〔ここで、G* は複素剪断弾
性率、G' は貯蔵剪断弾性率、G''は損失剪断弾性率、
iは−1の平方根である。〕の関係式において、温度1
90℃、角速度(ω)100rad/secでの損失剪
断弾性率(G'')を角速度(ω)で除した動的粘度(η
* =G''/ω)が800Pa・sec以上であることが
必須であり、1000Pa・sec以上であるのが好ま
しい。動的粘度が前記範囲未満では、接着性重合体組成
物として接着力の耐熱性が劣ることとなる。
【0008】又、本発明における(A)成分のエチレン
系重合体は、密度が0.850〜0.950g/c
m3 、メルトフローレートが0.01〜50g/10分
であることが必須であり、動的粘度の前記範囲を満足さ
せるためには、(A)成分のエチレン系重合体が、エチ
レンと、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、1
−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数6〜
12のα−オレフィンとからなり、密度が0.850〜
0.915g/cm3 、メルトフローレートが0.01
〜5.0g/10分であるエチレン−α−オレフィン共
重合体を主成分とするものであるのが好ましい。
系重合体は、密度が0.850〜0.950g/c
m3 、メルトフローレートが0.01〜50g/10分
であることが必須であり、動的粘度の前記範囲を満足さ
せるためには、(A)成分のエチレン系重合体が、エチ
レンと、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、1
−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数6〜
12のα−オレフィンとからなり、密度が0.850〜
0.915g/cm3 、メルトフローレートが0.01
〜5.0g/10分であるエチレン−α−オレフィン共
重合体を主成分とするものであるのが好ましい。
【0009】更に、前記エチレン−α−オレフィン共重
合体は、従来より汎用されているチーグラー・ナッタ系
触媒等の存在下に共重合されたものより、メタロセン系
触媒の存在下に共重合されたものであるのが好ましい。
合体は、従来より汎用されているチーグラー・ナッタ系
触媒等の存在下に共重合されたものより、メタロセン系
触媒の存在下に共重合されたものであるのが好ましい。
【0010】メタロセン系触媒によるエチレン−α−オ
レフィン共重合体は、例えば、特開昭58−19309
号、同59−95292号、同60−35005号、同
60−35006号、同60−35007号、同60−
35008号、同60−35009号、同61−130
314号、特開平3−163088号の各公報、欧州特
許公開第420436号公報、米国特許第505543
8号明細書、及び国際公開WO91/04257号公報
等に記載されている、メタロセン系触媒、特にメタロセ
ン・アルモキサン系触媒を用い、又は、例えば、国際公
開WO92/01723号公報等に記載されている、メ
タロセン化合物と該化合物と反応して安定なアニオンと
なる化合物からなる触媒を用い、例えば、気相法、スラ
リー法、溶液法、高圧イオン重合法等の重合法、中で好
ましくは高圧イオン重合法によって製造することができ
る。
レフィン共重合体は、例えば、特開昭58−19309
号、同59−95292号、同60−35005号、同
60−35006号、同60−35007号、同60−
35008号、同60−35009号、同61−130
314号、特開平3−163088号の各公報、欧州特
許公開第420436号公報、米国特許第505543
8号明細書、及び国際公開WO91/04257号公報
等に記載されている、メタロセン系触媒、特にメタロセ
ン・アルモキサン系触媒を用い、又は、例えば、国際公
開WO92/01723号公報等に記載されている、メ
タロセン化合物と該化合物と反応して安定なアニオンと
なる化合物からなる触媒を用い、例えば、気相法、スラ
リー法、溶液法、高圧イオン重合法等の重合法、中で好
ましくは高圧イオン重合法によって製造することができ
る。
【0011】尚、本発明において、(A)成分のエチレ
ン系重合体としては、前記エチレン−α−オレフィン共
重合体の外に、例えば、低・中・高密度ポリエチレン等
(分岐状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、及び、エ
チレンと、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のビニル化
合物との共重合体、及び、前記エチレン−α−オレフィ
ン共重合体以外の、例えば、エチレンと、プロピレン、
1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペ
ンテン等の炭素数3〜5のα−オレフィン、及び、1−
オクタデセン等の炭素数13〜18のα−オレフィンと
の共重合体等を含有していてもよい。
ン系重合体としては、前記エチレン−α−オレフィン共
重合体の外に、例えば、低・中・高密度ポリエチレン等
(分岐状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、及び、エ
チレンと、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のビニル化
合物との共重合体、及び、前記エチレン−α−オレフィ
ン共重合体以外の、例えば、エチレンと、プロピレン、
1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペ
ンテン等の炭素数3〜5のα−オレフィン、及び、1−
オクタデセン等の炭素数13〜18のα−オレフィンと
の共重合体等を含有していてもよい。
【0012】又、本発明の接着性重合体組成物を構成す
る(B)成分の粘着性付与剤は、通常、粘着テープ、ホ
ットメルト接着剤、塗料等の分野で粘着性付与樹脂とし
て用いられている、常温で固体の非晶性樹脂であり、具
体的には、例えば、脂肪族系、芳香族系、脂肪族芳香族
系石油樹脂、及びそれらを水素添加した石油樹脂、天然
ロジン、重合ロジン等のロジン系樹脂、及びそれらを水
素添加したロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、テルペ
ンフェノール系樹脂等のテルペン系樹脂、及びそれらを
水素添加したテルペン系樹脂、並びに、クマロンインデ
ン系樹脂、及びそれらを水素添加したクマロンインデン
系樹脂等が挙げられる。
る(B)成分の粘着性付与剤は、通常、粘着テープ、ホ
ットメルト接着剤、塗料等の分野で粘着性付与樹脂とし
て用いられている、常温で固体の非晶性樹脂であり、具
体的には、例えば、脂肪族系、芳香族系、脂肪族芳香族
系石油樹脂、及びそれらを水素添加した石油樹脂、天然
ロジン、重合ロジン等のロジン系樹脂、及びそれらを水
素添加したロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、テルペ
ンフェノール系樹脂等のテルペン系樹脂、及びそれらを
水素添加したテルペン系樹脂、並びに、クマロンインデ
ン系樹脂、及びそれらを水素添加したクマロンインデン
系樹脂等が挙げられる。
【0013】本発明の接着性重合体組成物は、前記
(A)成分のエチレン系重合体と前記(B)成分の粘着
性付与剤を必須の成分とし、両者の組成割合は、前者
(A)成分が50〜99重量%、後者(B)成分が50
〜1重量%であることが必須であり、前者(A)成分が
60〜95重量%、後者(B)成分が40〜5重量%で
あるのが好ましい。
(A)成分のエチレン系重合体と前記(B)成分の粘着
性付与剤を必須の成分とし、両者の組成割合は、前者
(A)成分が50〜99重量%、後者(B)成分が50
〜1重量%であることが必須であり、前者(A)成分が
60〜95重量%、後者(B)成分が40〜5重量%で
あるのが好ましい。
【0014】前者(A)成分が前記範囲未満、後者
(B)成分が前記範囲超過では、接着性重合体組成物と
して成形加工性が低下すると共に、組成物にべタツキが
生じて取扱性も劣ることとなり、一方、前者(A)成分
が前記範囲超過、後者(B)成分が前記範囲未満では、
接着性重合体組成物として充分な接着性を発現すること
が困難となる。
(B)成分が前記範囲超過では、接着性重合体組成物と
して成形加工性が低下すると共に、組成物にべタツキが
生じて取扱性も劣ることとなり、一方、前者(A)成分
が前記範囲超過、後者(B)成分が前記範囲未満では、
接着性重合体組成物として充分な接着性を発現すること
が困難となる。
【0015】本発明の接着性重合体組成物は、接着力の
耐熱性をより高温化ならしめるために、前記(A)成分
と(B)成分に、更に、芳香族ビニル化合物−共役ジエ
ン化合物ブロック共重合体又はその水素添加物(C)成
分を、(A)成分と(B)成分との合計量100重量部
に対して5〜100重量部、特には20〜50重量部含
有していることが好ましい。
耐熱性をより高温化ならしめるために、前記(A)成分
と(B)成分に、更に、芳香族ビニル化合物−共役ジエ
ン化合物ブロック共重合体又はその水素添加物(C)成
分を、(A)成分と(B)成分との合計量100重量部
に対して5〜100重量部、特には20〜50重量部含
有していることが好ましい。
【0016】尚、ここで、芳香族ビニル化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体とは、芳香族ビニル化合物
を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロックからなる直鎖状、分岐状、放射
状、又はこれらの組み合わせの分子構造のブロック共重
合体であり、その水素添加物とは、そのブロック共重合
体の後者重合体ブロックの二重結合が水素添加されたも
のである。そして、本発明においては、例えば無水マレ
イン酸等によるこれらの変性物をも含むものとする。
エン化合物ブロック共重合体とは、芳香族ビニル化合物
を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロックからなる直鎖状、分岐状、放射
状、又はこれらの組み合わせの分子構造のブロック共重
合体であり、その水素添加物とは、そのブロック共重合
体の後者重合体ブロックの二重結合が水素添加されたも
のである。そして、本発明においては、例えば無水マレ
イン酸等によるこれらの変性物をも含むものとする。
【0017】ここで、芳香族ビニル化合物としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジ
メチルスチレン、ビニルナフタレン、ブロモスチレン、
ジビニルベンゼン等が挙げられ、中で、スチレンが好ま
しい。又、共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イ
ソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン等が挙げられ、中で、ブタジエン、
イソプレン、又はこの両者の併用のものが好ましい。
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジ
メチルスチレン、ビニルナフタレン、ブロモスチレン、
ジビニルベンゼン等が挙げられ、中で、スチレンが好ま
しい。又、共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イ
ソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン等が挙げられ、中で、ブタジエン、
イソプレン、又はこの両者の併用のものが好ましい。
【0018】又、本発明におけるこれらの芳香族ビニル
化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の芳香族ビ
ニル化合物単位の含有量は、10〜50重量%、特には
20〜40重量%であるものが好ましく、又、水素添加
ブロック共重合体の共役ジエン化合物ブロックの二重結
合の水素添加率は、80%以上、特には90%以上であ
るものが好ましい。又、これらのブロック共重合体の分
子量は、数平均分子量で1万〜20万、特には3万〜1
0万であるものが好ましい。
化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の芳香族ビ
ニル化合物単位の含有量は、10〜50重量%、特には
20〜40重量%であるものが好ましく、又、水素添加
ブロック共重合体の共役ジエン化合物ブロックの二重結
合の水素添加率は、80%以上、特には90%以上であ
るものが好ましい。又、これらのブロック共重合体の分
子量は、数平均分子量で1万〜20万、特には3万〜1
0万であるものが好ましい。
【0019】又、本発明の接着性重合体組成物は、接着
力の耐熱性をより高温化ならしめるために、前記(A)
成分と(B)成分に、更に、不飽和カルボン酸又はその
誘導体変性エチレン系重合体(D)成分を、(A)成分
と(B)成分との合計量100重量部に対して5〜10
0重量部、特には10〜40重量部含有していることが
好ましい。
力の耐熱性をより高温化ならしめるために、前記(A)
成分と(B)成分に、更に、不飽和カルボン酸又はその
誘導体変性エチレン系重合体(D)成分を、(A)成分
と(B)成分との合計量100重量部に対して5〜10
0重量部、特には10〜40重量部含有していることが
好ましい。
【0020】尚、ここで、不飽和カルボン酸又はその誘
導体変性エチレン系重合体とは、エチレン系重合体を変
性剤としての不飽和カルボン酸又はその誘導体を用いて
グラフト反応条件に付して得られたものである。
導体変性エチレン系重合体とは、エチレン系重合体を変
性剤としての不飽和カルボン酸又はその誘導体を用いて
グラフト反応条件に付して得られたものである。
【0021】その変性剤の不飽和カルボン酸又はその誘
導体としては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフ
タル酸等の不飽和カルボン酸、又は、その無水物、酸ハ
ライド、アミド、イミド、エステル等の誘導体が挙げら
れ、中で、不飽和ジカルボン酸又はその無水物、特にマ
レイン酸又はその無水物が好ましい。又、その被変性物
のエチレン系重合体としては、前記(A)成分において
挙げたと同様のものが挙げられる。
導体としては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフ
タル酸等の不飽和カルボン酸、又は、その無水物、酸ハ
ライド、アミド、イミド、エステル等の誘導体が挙げら
れ、中で、不飽和ジカルボン酸又はその無水物、特にマ
レイン酸又はその無水物が好ましい。又、その被変性物
のエチレン系重合体としては、前記(A)成分において
挙げたと同様のものが挙げられる。
【0022】尚、そのグラフト反応条件としては、例え
ば、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパ
ーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシン−3等のジアルキルパーオキシド類、t−ブチル
パーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステ
ル類、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシ
ド類、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘ
キサン等のヒドロパーオキシド類等の有機過酸化物を、
前記エチレン系重合体100重量部に対して0.001
〜10重量部程度用いて、80〜300℃程度の温度
で、溶融状態又は溶液状態等で反応させる方法が採られ
る。
ば、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパ
ーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシン−3等のジアルキルパーオキシド類、t−ブチル
パーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステ
ル類、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシ
ド類、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘ
キサン等のヒドロパーオキシド類等の有機過酸化物を、
前記エチレン系重合体100重量部に対して0.001
〜10重量部程度用いて、80〜300℃程度の温度
で、溶融状態又は溶液状態等で反応させる方法が採られ
る。
【0023】本発明における(D)成分の不飽和カルボ
ン酸又はその誘導体変性エチレン系重合体は、不飽和カ
ルボン酸又はその誘導体単位の含有量が0.01〜20
重量%、特には0.1〜10重量%であるものが好まし
い。不飽和カルボン酸又はその誘導体単位の含有量が前
記範囲未満では、接着性重合体組成物に対する初期の配
合目的を達成し得ず、一方、前記範囲超過では、変性エ
チレン系重合体中にゲル等が生じ、それが接着性重合体
組成物中でフィッシュアイやブツ等となって接着力や表
面外観の低下を来すこととなる。
ン酸又はその誘導体変性エチレン系重合体は、不飽和カ
ルボン酸又はその誘導体単位の含有量が0.01〜20
重量%、特には0.1〜10重量%であるものが好まし
い。不飽和カルボン酸又はその誘導体単位の含有量が前
記範囲未満では、接着性重合体組成物に対する初期の配
合目的を達成し得ず、一方、前記範囲超過では、変性エ
チレン系重合体中にゲル等が生じ、それが接着性重合体
組成物中でフィッシュアイやブツ等となって接着力や表
面外観の低下を来すこととなる。
【0024】尚、本発明の接着性重合体組成物には、本
発明の目的を損なわない範囲で、前記(A)成分のエチ
レン系重合体、前記(B)成分の粘着性付与剤、及び、
好ましい態様として用いられる前記(C)成分の芳香族
ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体又は
その水素添加物、前記(D)成分の不飽和カルボン酸又
はその誘導体変性エチレン系重合体以外の、プロピレン
系重合体等のオレフィン系重合体及びその他の重合体等
が含有されていてもよく、更に、必要に応じて、通常用
いられる各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、造核剤、中和剤、滑剤、ブロッキン
グ防止剤、分散剤、流動性改良剤、離型剤、難燃剤、着
色剤、充填剤等が添加されていてもよい。
発明の目的を損なわない範囲で、前記(A)成分のエチ
レン系重合体、前記(B)成分の粘着性付与剤、及び、
好ましい態様として用いられる前記(C)成分の芳香族
ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体又は
その水素添加物、前記(D)成分の不飽和カルボン酸又
はその誘導体変性エチレン系重合体以外の、プロピレン
系重合体等のオレフィン系重合体及びその他の重合体等
が含有されていてもよく、更に、必要に応じて、通常用
いられる各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、造核剤、中和剤、滑剤、ブロッキン
グ防止剤、分散剤、流動性改良剤、離型剤、難燃剤、着
色剤、充填剤等が添加されていてもよい。
【0025】本発明の接着性重合体組成物は、前記
(A)成分のエチレン系重合体、前記(B)成分の粘着
性付与剤、及び、前記(C)成分の芳香族ビニル化合物
−共役ジエン化合物ブロック共重合体又はその水素添加
物、前記(D)成分の不飽和カルボン酸又はその誘導体
変性エチレン系重合体等の必要に応じて用いられる材
料、添加剤等を、タンブラーブレンダー、リボンブレン
ダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等により均
一に混合した後、一軸又は二軸押出機、ロール、バンバ
リーミキサー、ニーダー、ブラベンダー等により溶融混
練することにより調製される。
(A)成分のエチレン系重合体、前記(B)成分の粘着
性付与剤、及び、前記(C)成分の芳香族ビニル化合物
−共役ジエン化合物ブロック共重合体又はその水素添加
物、前記(D)成分の不飽和カルボン酸又はその誘導体
変性エチレン系重合体等の必要に応じて用いられる材
料、添加剤等を、タンブラーブレンダー、リボンブレン
ダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等により均
一に混合した後、一軸又は二軸押出機、ロール、バンバ
リーミキサー、ニーダー、ブラベンダー等により溶融混
練することにより調製される。
【0026】本発明の接着性重合体組成物は、従来公知
の方法により、基材上にアンカーコート剤を介して又は
介さずして、逐次押出ラミネート、サンドイッチ押出ラ
ミネート、共押出ラミネートする方法、並びに、基材と
接着性重合体組成物、及び、更に異種樹脂や同種樹脂と
を共押出する方法等により積層体とされ、或いは、更に
真空成形、圧空成形等の熱成形に付され、又は、共押出
ブロー成形されて容器状に賦形されるが、共押出による
積層体を製造するのに好適である。
の方法により、基材上にアンカーコート剤を介して又は
介さずして、逐次押出ラミネート、サンドイッチ押出ラ
ミネート、共押出ラミネートする方法、並びに、基材と
接着性重合体組成物、及び、更に異種樹脂や同種樹脂と
を共押出する方法等により積層体とされ、或いは、更に
真空成形、圧空成形等の熱成形に付され、又は、共押出
ブロー成形されて容器状に賦形されるが、共押出による
積層体を製造するのに好適である。
【0027】尚、その基材等積層材料としては、具体的
には、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリオレフィン系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂等の未延伸又は延伸フィルム又はシート、
或いは、それらの表面に印刷等が施された印刷フィルム
又はシート等の厚み5〜2000μm程度の樹脂製、ア
ルミニウム、銅、鉄等の金属の箔、板等の厚み3〜10
00μm程度の金属製等のものが挙げられる。
には、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリオレフィン系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂等の未延伸又は延伸フィルム又はシート、
或いは、それらの表面に印刷等が施された印刷フィルム
又はシート等の厚み5〜2000μm程度の樹脂製、ア
ルミニウム、銅、鉄等の金属の箔、板等の厚み3〜10
00μm程度の金属製等のものが挙げられる。
【0028】以上の如く、本発明の接着性重合体組成物
は、前記各種基材との初期接着力のみならず、その耐熱
性にも優れ、例えば、食品包装用資材として、75〜8
5℃程度での内容物の高温充填時や、80〜90℃程度
でのボイル殺菌、120〜140℃程度でのレトルト処
理等の高温下処理時にも層間が剥離するということはな
い。
は、前記各種基材との初期接着力のみならず、その耐熱
性にも優れ、例えば、食品包装用資材として、75〜8
5℃程度での内容物の高温充填時や、80〜90℃程度
でのボイル殺菌、120〜140℃程度でのレトルト処
理等の高温下処理時にも層間が剥離するということはな
い。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。尚、接着性重合体組成
物の(A)エチレン系重合体、(B)粘着性付与剤、
(C)芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック
共重合体又はその水素添加物、及び、(D)不飽和カル
ボン酸又はその誘導体変性エチレン系重合体は、それぞ
れ以下に示すものを用いた。
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。尚、接着性重合体組成
物の(A)エチレン系重合体、(B)粘着性付与剤、
(C)芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック
共重合体又はその水素添加物、及び、(D)不飽和カル
ボン酸又はその誘導体変性エチレン系重合体は、それぞ
れ以下に示すものを用いた。
【0030】(A)エチレン系重合体 動的粘度(η* )520Pa・sec、密度0.91
9g/cm3 、メルトフローレート2.0g/10分
の、高圧法によるエチレン単独重合体。 動的粘度(η* )480Pa・sec、密度0.90
2g/cm3 、メルトフローレート7.5g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。 動的粘度(η* )720Pa・sec、密度0.87
0g/cm3 、メルトフローレート5.5g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。
9g/cm3 、メルトフローレート2.0g/10分
の、高圧法によるエチレン単独重合体。 動的粘度(η* )480Pa・sec、密度0.90
2g/cm3 、メルトフローレート7.5g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。 動的粘度(η* )720Pa・sec、密度0.87
0g/cm3 、メルトフローレート5.5g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。
【0031】動的粘度(η* )850Pa・sec、
密度0.910g/cm3 、メルトフローレート3.5
g/10分の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−
オクテン共重合体。 動的粘度(η* )1040Pa・sec、密度0.9
02g/cm3 、メルトフローレート3.0g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。
密度0.910g/cm3 、メルトフローレート3.5
g/10分の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−
オクテン共重合体。 動的粘度(η* )1040Pa・sec、密度0.9
02g/cm3 、メルトフローレート3.0g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。
【0032】動的粘度(η* )1710Pa・se
c、密度0.902g/cm3 、メルトフローレート
1.0g/10分の、メタロセン系触媒によるエチレン
−1−オクテン共重合体。 動的粘度(η* )1970Pa・sec、密度0.9
00g/cm3 、メルトフローレート2.2g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−ヘキセン共
重合体。 動的粘度(η* )2020Pa・sec、密度0.8
58g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。
c、密度0.902g/cm3 、メルトフローレート
1.0g/10分の、メタロセン系触媒によるエチレン
−1−オクテン共重合体。 動的粘度(η* )1970Pa・sec、密度0.9
00g/cm3 、メルトフローレート2.2g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−ヘキセン共
重合体。 動的粘度(η* )2020Pa・sec、密度0.8
58g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10分
の、メタロセン系触媒によるエチレン−1−オクテン共
重合体。
【0033】尚、本発明における(A)成分のエチレン
系重合体のメルトフローレート、及び動的粘度(η* )
は、以下の方法により測定した。メルトフローレート JIS K7210に準拠し、温度190℃、荷重2.
16kgで測定した。
系重合体のメルトフローレート、及び動的粘度(η* )
は、以下の方法により測定した。メルトフローレート JIS K7210に準拠し、温度190℃、荷重2.
16kgで測定した。
【0034】動的粘度(η* ) 動的粘弾性測定装置(レオメトリックス社製「メカニカ
ルスペクトロメーターRSM800」)を用い、200
℃でプレス成形した径25mm、厚さ10mmの円柱形
サンプルを二枚の円板間に挟んで、測定温度190℃、
角速度100rad/secで、ギャップ1.5mm、
歪み10%で与えた正弦波振動を非共振方法により記録
した荷重及びたわみの曲線から、荷重振幅及びたわみ振
幅、並びに荷重とたわみの位相角δを読み取り、弾性率
Gを、荷重振幅をたわみ振幅で除した値として求め、更
に、複素剪断弾性率G* =G' +iG''〔ここで、G*
は複素剪断弾性率、G' は貯蔵剪断弾性率、G''は損失
剪断弾性率、iは−1の平方根である。〕の関係式にお
ける、損失剪断弾性率(G'')を、G''=G×sinδ
の式から求め、その損失剪断弾性率(G'')を角速度
(ω)で除した値として動的粘度(η* =G''/ω)を
求めた。
ルスペクトロメーターRSM800」)を用い、200
℃でプレス成形した径25mm、厚さ10mmの円柱形
サンプルを二枚の円板間に挟んで、測定温度190℃、
角速度100rad/secで、ギャップ1.5mm、
歪み10%で与えた正弦波振動を非共振方法により記録
した荷重及びたわみの曲線から、荷重振幅及びたわみ振
幅、並びに荷重とたわみの位相角δを読み取り、弾性率
Gを、荷重振幅をたわみ振幅で除した値として求め、更
に、複素剪断弾性率G* =G' +iG''〔ここで、G*
は複素剪断弾性率、G' は貯蔵剪断弾性率、G''は損失
剪断弾性率、iは−1の平方根である。〕の関係式にお
ける、損失剪断弾性率(G'')を、G''=G×sinδ
の式から求め、その損失剪断弾性率(G'')を角速度
(ω)で除した値として動的粘度(η* =G''/ω)を
求めた。
【0035】(B)粘着性付与剤 芳香族系石油樹脂の水素添加物(軟化温度115℃、
比重0.998、数平均分子量710)。 芳香族系石油樹脂の水素添加物(軟化温度140℃、
比重0.999、数平均分子量860)。
比重0.998、数平均分子量710)。 芳香族系石油樹脂の水素添加物(軟化温度140℃、
比重0.999、数平均分子量860)。
【0036】(C)芳香族ビニル化合物−共役ジエン化
合物ブロック共重合体又はその水素添加物 スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
(スチレン含有量20重量%、数平均分子量7000
0、温度200℃で荷重5kgでのメルトフローレート
0.3g/10分、水素添加率98%以上)。 スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
(スチレン含有量40重量%、数平均分子量5000
0、温度200℃で荷重5kgでのメルトフローレート
0.7g/10分、水素添加率98%以上)。
合物ブロック共重合体又はその水素添加物 スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
(スチレン含有量20重量%、数平均分子量7000
0、温度200℃で荷重5kgでのメルトフローレート
0.3g/10分、水素添加率98%以上)。 スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
(スチレン含有量40重量%、数平均分子量5000
0、温度200℃で荷重5kgでのメルトフローレート
0.7g/10分、水素添加率98%以上)。
【0037】スチレン−ブタジエンブロック共重合体
の水素添加物(スチレン含有量29重量%、数平均分子
量70000、温度200℃で荷重5kgでのメルトフ
ローレート10g/10分、水素添加率98%以上)。 スチレン−ブタジエン/イソプレンブロック共重合体
の水素添加物(スチレン含有量30重量%、数平均分子
量83000、水素添加率98%以上)。 無水マレイン酸で変性したスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物(スチレン含有量28重量
%、温度200℃で荷重5kgでのメルトフローレート
22g/10分、水素添加率98%以上、無水マレイン
酸単位含有量2重量%)。
の水素添加物(スチレン含有量29重量%、数平均分子
量70000、温度200℃で荷重5kgでのメルトフ
ローレート10g/10分、水素添加率98%以上)。 スチレン−ブタジエン/イソプレンブロック共重合体
の水素添加物(スチレン含有量30重量%、数平均分子
量83000、水素添加率98%以上)。 無水マレイン酸で変性したスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の水素添加物(スチレン含有量28重量
%、温度200℃で荷重5kgでのメルトフローレート
22g/10分、水素添加率98%以上、無水マレイン
酸単位含有量2重量%)。
【0038】(D)不飽和カルボン酸又はその誘導体変
性エチレン系重合体 無水マレイン酸単位含有量0.7重量%、メルトフロ
ーレート0.3g/10分、密度0.923g/cm3
の無水マレイン酸変性エチレン−1−ブテン共重合体。
性エチレン系重合体 無水マレイン酸単位含有量0.7重量%、メルトフロ
ーレート0.3g/10分、密度0.923g/cm3
の無水マレイン酸変性エチレン−1−ブテン共重合体。
【0039】実施例1〜8、比較例1〜3 (A)エチレン系重合体、(B)粘着性付与剤、(C)
芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合
体又はその水素添加物、及び、(D)不飽和カルボン酸
又はその誘導体変性エチレン系重合体として、各々表1
に示すものを用い、ヘンシェルミキサーで均一に混合し
た後、65mm径の一軸押出機に供給し、190℃で溶
融混練してストランド状に押出し、カッティングするこ
とにより、ペレット状の接着性重合体組成物を製造し
た。
芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合
体又はその水素添加物、及び、(D)不飽和カルボン酸
又はその誘導体変性エチレン系重合体として、各々表1
に示すものを用い、ヘンシェルミキサーで均一に混合し
た後、65mm径の一軸押出機に供給し、190℃で溶
融混練してストランド状に押出し、カッティングするこ
とにより、ペレット状の接着性重合体組成物を製造し
た。
【0040】得られた各接着性重合体組成物を中間層用
として、40mm径の一軸押出機で溶融混練すると共
に、内外層用としてのポリカーボネート樹脂(三菱エン
ジニアリングプラスチックス社製「ユーピロンE−20
00」)を、それぞれ40mm径の一軸押出機で溶融混
練し、275℃に設定したフィードブロックにより一体
化して積層し、同じく275℃に設定した環状ダイより
共押出して、5m/分の成形速度でインフレーション成
形することにより、ポリカーボネート樹脂外層100μ
m/接着性重合体組成物層100μm/ポリカーボネー
ト樹脂内層100μm、の2種3層の層構成の積層体を
製造した。
として、40mm径の一軸押出機で溶融混練すると共
に、内外層用としてのポリカーボネート樹脂(三菱エン
ジニアリングプラスチックス社製「ユーピロンE−20
00」)を、それぞれ40mm径の一軸押出機で溶融混
練し、275℃に設定したフィードブロックにより一体
化して積層し、同じく275℃に設定した環状ダイより
共押出して、5m/分の成形速度でインフレーション成
形することにより、ポリカーボネート樹脂外層100μ
m/接着性重合体組成物層100μm/ポリカーボネー
ト樹脂内層100μm、の2種3層の層構成の積層体を
製造した。
【0041】得られた積層体について、以下に示す方法
で接着力を評価し、結果を表1に示した。初期接着力 得られた積層体から幅10mmに切り出した短冊状サン
プルを用い、JISK6854に準拠して、その一端の
ポリカーボネート樹脂外層と接着性重合体組成物層との
間を予め剥離し、23℃において、剥離速度50mm/
分でT形剥離試験を行い剥離強度を測定した。
で接着力を評価し、結果を表1に示した。初期接着力 得られた積層体から幅10mmに切り出した短冊状サン
プルを用い、JISK6854に準拠して、その一端の
ポリカーボネート樹脂外層と接着性重合体組成物層との
間を予め剥離し、23℃において、剥離速度50mm/
分でT形剥離試験を行い剥離強度を測定した。
【0042】接着力の耐熱性 得られた積層体から幅10mmに切り出した短冊状サン
プルを用い、100℃雰囲気下、120℃雰囲気下、及
び、140℃雰囲気下、のそれぞれにおいて、前記と同
様の方法でT形剥離試験を行い剥離強度を測定した。こ
の場合、各温度共、100g/10mm以上の剥離強度
が維持されていれば、実用可と判断できる。
プルを用い、100℃雰囲気下、120℃雰囲気下、及
び、140℃雰囲気下、のそれぞれにおいて、前記と同
様の方法でT形剥離試験を行い剥離強度を測定した。こ
の場合、各温度共、100g/10mm以上の剥離強度
が維持されていれば、実用可と判断できる。
【0043】実施例9〜10、比較例4〜5 実施例1〜8と同様にして表1に示す組成の接着性重合
体組成物のペレットを製造し、得られた接着性重合体組
成物を中間層用として、45mm径の一軸押出機で溶融
混練すると共に、外層用としてのエチレン−酢酸ビニル
共重合体鹸化物(クラレ社製「エバールEP−F101
A」)を45m径の一軸押出機で、及び、内層用として
のエチレン−1−ヘキセン共重合体(日本ポリケム社製
「ノバテックSF240」)を65mm径の一軸押出機
で、それぞれ溶融混練し、210℃に設定したフィード
ブロックにより一体化して積層し、同じく210℃に設
定した環状ダイより共押出して、5m/分の成形速度で
インフレーション成形することにより、エチレン−酢酸
ビニル共重合体鹸化物外層110μm/接着性重合体組
成物層60μm/エチレン−1−ヘキセン共重合体内層
230μm、の3種3層の層構成の積層体を製造した。
体組成物のペレットを製造し、得られた接着性重合体組
成物を中間層用として、45mm径の一軸押出機で溶融
混練すると共に、外層用としてのエチレン−酢酸ビニル
共重合体鹸化物(クラレ社製「エバールEP−F101
A」)を45m径の一軸押出機で、及び、内層用として
のエチレン−1−ヘキセン共重合体(日本ポリケム社製
「ノバテックSF240」)を65mm径の一軸押出機
で、それぞれ溶融混練し、210℃に設定したフィード
ブロックにより一体化して積層し、同じく210℃に設
定した環状ダイより共押出して、5m/分の成形速度で
インフレーション成形することにより、エチレン−酢酸
ビニル共重合体鹸化物外層110μm/接着性重合体組
成物層60μm/エチレン−1−ヘキセン共重合体内層
230μm、の3種3層の層構成の積層体を製造した。
【0044】得られた積層体について、エチレン−酢酸
ビニル共重合体鹸化物外層と接着性重合体組成物層との
間の接着力を前記と同様の方法で評価し、結果を表1に
示した。尚、接着力の耐熱性は、80℃雰囲気下におい
ての剥離強度を測定した。この場合、250g/10m
m以上の剥離強度が維持されていれば、実用可と判断で
きる。
ビニル共重合体鹸化物外層と接着性重合体組成物層との
間の接着力を前記と同様の方法で評価し、結果を表1に
示した。尚、接着力の耐熱性は、80℃雰囲気下におい
ての剥離強度を測定した。この場合、250g/10m
m以上の剥離強度が維持されていれば、実用可と判断で
きる。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、成形加工性に優れると
共に、基材に対する初期接着力並びにその耐熱性にも優
れた接着性重合体組成物を提供することができる。
共に、基材に対する初期接着力並びにその耐熱性にも優
れた接着性重合体組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 弘之 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4J002 AA012 BB02W BP01W GF00 GG00 4J040 DA041 DA162 DM012 KA26 LA04 LA08
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の(A)成分と(B)成分を含有し
てなることを特徴とする接着性重合体組成物。 (A)温度190℃、角速度100rad/secでの
剪断変形による動的粘度(η* )が800Pa・sec
以上、密度が0.850〜0.950g/cm 3 、メル
トフローレートが0.01〜50g/10分のエチレン
系重合体:50〜99重量% (B)粘着性付与剤:50〜1重量% - 【請求項2】 (A)成分のエチレン系重合体が、エチ
レンと、炭素数6〜12のα−オレフィンとからなり、
密度が0.850〜0.915g/cm3 、メルトフロ
ーレートが0.01〜5.0g/10分のエチレン−α
−オレフィン共重合体を主成分とするものである請求項
1に記載の接着性重合体組成物。 - 【請求項3】 更に、下記の(C)成分を含有する請求
項1又は2に記載の接着性重合体組成物。 (C)芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック
共重合体又はその水素添加物:(A)成分と(B)成分
との合計量100重量部に対して5〜100重量部 - 【請求項4】 更に、下記の(D)成分を含有する請求
項1乃至3のいずれかに記載の接着性重合体組成物。 (D)不飽和カルボン酸又はその誘導体変性エチレン系
重合体:(A)成分と(B)成分との合計量100重量
部に対して5〜100重量部
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35880998A JP2000178524A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 接着性重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35880998A JP2000178524A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 接着性重合体組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000178524A true JP2000178524A (ja) | 2000-06-27 |
Family
ID=18461229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35880998A Pending JP2000178524A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 接着性重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000178524A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006143870A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Dainippon Printing Co Ltd | ホットメルト型粘着剤組成物及びその製造方法並びに粘着シート |
WO2023238847A1 (ja) * | 2022-06-08 | 2023-12-14 | 東洋紡エムシー株式会社 | 樹脂組成物およびホットメルト接着剤組成物 |
-
1998
- 1998-12-17 JP JP35880998A patent/JP2000178524A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006143870A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Dainippon Printing Co Ltd | ホットメルト型粘着剤組成物及びその製造方法並びに粘着シート |
WO2023238847A1 (ja) * | 2022-06-08 | 2023-12-14 | 東洋紡エムシー株式会社 | 樹脂組成物およびホットメルト接着剤組成物 |
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