JP2000175711A - 微小な寸法形態の雄の係合素子を持つ成形面ファスナーとの係脱が可能なトリコット地 - Google Patents
微小な寸法形態の雄の係合素子を持つ成形面ファスナーとの係脱が可能なトリコット地Info
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- JP2000175711A JP2000175711A JP10358743A JP35874398A JP2000175711A JP 2000175711 A JP2000175711 A JP 2000175711A JP 10358743 A JP10358743 A JP 10358743A JP 35874398 A JP35874398 A JP 35874398A JP 2000175711 A JP2000175711 A JP 2000175711A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】柔軟性に富み、極めて軽量で薄く、しかも相手
方の雄の成形面ファスナーとの繰り返し係脱操作によっ
ても係合強度が維持される生産性の高い雌の面ファスナ
ーを提供する。 【解決手段】基材(10)の片面に起立する雄係合素子(2)
のステム上端から交差方向に延出する係合頭部(23)の突
出端の上下寸法が0.03mm〜0.36mmである微
小な寸法形態を有する雄の成形面ファスナー部材(1) と
係脱可能な雌の面ファスナー部材であって、少なくとも
前後に配される複数筬を使い複数の編成層に編成される
トリコット地からなり、前筬糸が10〜30デニールの
モノフィラメント又はマルチフィラメントにより構成さ
れ、後筬糸が30〜75デニールのマルチフィラメント
により構成されており、後筬による編込み長を前筬によ
る編込み長の2〜3倍とする。かかる構成により、例え
ば成人介護用おむつのように柔軟で且つ軽量で薄く10
数回の係脱操作にも係合強度の低下のない耐久性に優れ
た雌の面ファスナーが得られる。
方の雄の成形面ファスナーとの繰り返し係脱操作によっ
ても係合強度が維持される生産性の高い雌の面ファスナ
ーを提供する。 【解決手段】基材(10)の片面に起立する雄係合素子(2)
のステム上端から交差方向に延出する係合頭部(23)の突
出端の上下寸法が0.03mm〜0.36mmである微
小な寸法形態を有する雄の成形面ファスナー部材(1) と
係脱可能な雌の面ファスナー部材であって、少なくとも
前後に配される複数筬を使い複数の編成層に編成される
トリコット地からなり、前筬糸が10〜30デニールの
モノフィラメント又はマルチフィラメントにより構成さ
れ、後筬糸が30〜75デニールのマルチフィラメント
により構成されており、後筬による編込み長を前筬によ
る編込み長の2〜3倍とする。かかる構成により、例え
ば成人介護用おむつのように柔軟で且つ軽量で薄く10
数回の係脱操作にも係合強度の低下のない耐久性に優れ
た雌の面ファスナーが得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて微小な寸法
形態をもつ合成樹脂材料からなる雄の成形面ファスナー
部材と係脱可能な繊維製の雌の面ファスナーに関し、特
に薄地で且つ軽量であって、幼児用紙おむつは当然とし
て成人介護用の紙おむつにも十分に対応できる少なくと
も片面に微小なループ層を有するトリコット地に関す
る。
形態をもつ合成樹脂材料からなる雄の成形面ファスナー
部材と係脱可能な繊維製の雌の面ファスナーに関し、特
に薄地で且つ軽量であって、幼児用紙おむつは当然とし
て成人介護用の紙おむつにも十分に対応できる少なくと
も片面に微小なループ層を有するトリコット地に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年は、従来の繊維織物などからなるお
むつ類に代わって紙おむつ類が多く使わている。この紙
おむつの腰部固着具として、当初は粘着テープが使われ
ていたが、その固着強度が弱く、或いはその粘着性によ
る弊害も多いため、最近では面ファスナーが使われるよ
うになってきている。
むつ類に代わって紙おむつ類が多く使わている。この紙
おむつの腰部固着具として、当初は粘着テープが使われ
ていたが、その固着強度が弱く、或いはその粘着性によ
る弊害も多いため、最近では面ファスナーが使われるよ
うになってきている。
【0003】紙おむつ類に使われる面ファスナーとして
は剥離強度よりも所要の剪断強度が得られることが重要
であり、一般的な乳幼児用の紙おむつであれば、通常は
一回限りの使用で廃棄されることが多いため、その耐久
強度もせいぜい1〜2回の係脱操作に耐え得るものであ
れば十分であり、特に使い捨て用品としての合理的な価
格の設定が可能であることが要求される。また、肌に直
接着用する製品の性格上、前記面ファスナーにも当然に
柔軟性が求められ、特に平板状基材の表面に立設される
多数のフック片やキノコ型係合片からなる雄係合素子を
もつ雄の面ファスナーに対しては、肌に触れたときのチ
クチク感が少ないものが求められる。
は剥離強度よりも所要の剪断強度が得られることが重要
であり、一般的な乳幼児用の紙おむつであれば、通常は
一回限りの使用で廃棄されることが多いため、その耐久
強度もせいぜい1〜2回の係脱操作に耐え得るものであ
れば十分であり、特に使い捨て用品としての合理的な価
格の設定が可能であることが要求される。また、肌に直
接着用する製品の性格上、前記面ファスナーにも当然に
柔軟性が求められ、特に平板状基材の表面に立設される
多数のフック片やキノコ型係合片からなる雄係合素子を
もつ雄の面ファスナーに対しては、肌に触れたときのチ
クチク感が少ないものが求められる。
【0004】これらの理由により、従来から広く知られ
ている繊維織物や編物からなる面ファスナーに代わり、
生産性が高く廉価に製造できる合成樹脂材料からなる平
板状基材と雄の係合素子とが一体に成形される紙おむつ
類に適した微小な寸法形態の雄係合素子をもつ薄手の雄
成形面ファスナーが、例えばWO94/23610公表
公報や、特開平2−5947号公報、特開平6−133
808号公報、特開平9−322812号公報などに開
示されているように多数開発されている。一方、前記雄
の成形面ファスナーと係脱する相手方の雌の面ファスナ
ーにも、通常の織物や編物からなる面ファスナーに代わ
って、比較的廉価に製造できる薄手の不織布やブラッシ
ング処理などがなされた起毛編物などが使われている。
ている繊維織物や編物からなる面ファスナーに代わり、
生産性が高く廉価に製造できる合成樹脂材料からなる平
板状基材と雄の係合素子とが一体に成形される紙おむつ
類に適した微小な寸法形態の雄係合素子をもつ薄手の雄
成形面ファスナーが、例えばWO94/23610公表
公報や、特開平2−5947号公報、特開平6−133
808号公報、特開平9−322812号公報などに開
示されているように多数開発されている。一方、前記雄
の成形面ファスナーと係脱する相手方の雌の面ファスナ
ーにも、通常の織物や編物からなる面ファスナーに代わ
って、比較的廉価に製造できる薄手の不織布やブラッシ
ング処理などがなされた起毛編物などが使われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記紙おむ
つ類には乳幼児用の使い捨て紙おむつの他に、例えば成
人介護用の紙おむつがある。乳幼児用の使い捨て紙おむ
つであれば、上述のように数回の繰り返し使用に供され
ることはないが、成人介護用の紙おむつの場合には、例
えば吸液性に優れたパッドをおむつ本体に当てて、これ
を交換しながら使われる場合も多く、このパッドの交換
のたびに上記係脱具である面ファスナーの係脱操作が繰
り返される。通常、その係脱操作の繰り返し回数は10
回程度であるといわれる。従って、成人介護用の紙おむ
つでは少なくとも10回程度の係脱操作にも十分に耐え
られる係合強度が備えている必要がある。
つ類には乳幼児用の使い捨て紙おむつの他に、例えば成
人介護用の紙おむつがある。乳幼児用の使い捨て紙おむ
つであれば、上述のように数回の繰り返し使用に供され
ることはないが、成人介護用の紙おむつの場合には、例
えば吸液性に優れたパッドをおむつ本体に当てて、これ
を交換しながら使われる場合も多く、このパッドの交換
のたびに上記係脱具である面ファスナーの係脱操作が繰
り返される。通常、その係脱操作の繰り返し回数は10
回程度であるといわれる。従って、成人介護用の紙おむ
つでは少なくとも10回程度の係脱操作にも十分に耐え
られる係合強度が備えている必要がある。
【0006】しかるに、従来のこの種の紙おむつに使用
される面ファスナー、特に雌の面ファスナーは上述のよ
うに薄手の不織布やブラッシング処理がなされた起毛編
物であるため、数回の係脱操作により切断や引抜きなど
によりパイルの形態が崩れてしまい係合強度が著しく低
下してしまう。そのため、成人介護用の紙おむつなどの
ように少なくとも10回程度の係脱操作にも十分耐えら
れる雌の面ファスナーの開発が強く要望されている。
される面ファスナー、特に雌の面ファスナーは上述のよ
うに薄手の不織布やブラッシング処理がなされた起毛編
物であるため、数回の係脱操作により切断や引抜きなど
によりパイルの形態が崩れてしまい係合強度が著しく低
下してしまう。そのため、成人介護用の紙おむつなどの
ように少なくとも10回程度の係脱操作にも十分耐えら
れる雌の面ファスナーの開発が強く要望されている。
【0007】本発明は、かかる要望に応えるべく開発さ
れたものであり、その目的は柔軟性に富み、極めて軽量
で薄く、しかも相手方の雄の成形面ファスナーとの繰り
返し係脱操作によっても係合強度が維持される生産性の
高い雌の面ファスナーを提供することにある。
れたものであり、その目的は柔軟性に富み、極めて軽量
で薄く、しかも相手方の雄の成形面ファスナーとの繰り
返し係脱操作によっても係合強度が維持される生産性の
高い雌の面ファスナーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するに最も適する雌の面ファスナーの構造及び構
成素材などについて様々な視点から検討を進めた。この
種の紙おむつにあって、従来から一般に使われている不
織布を採用して上述の耐久性を確保しようとすると、フ
ィラメント又はステープルファイバーの繊度を太くする
か、或いは引張強度の高い材質を選択する必要がある。
更には、そのパイル形態の不安定性に基づき熱セットの
他にバックコーティングによる形態の安定化処理を施す
必要もある。これらは、いずれも厚手となり同時に重量
の増加につながり、更にはコストアップにもつながる。
を達成するに最も適する雌の面ファスナーの構造及び構
成素材などについて様々な視点から検討を進めた。この
種の紙おむつにあって、従来から一般に使われている不
織布を採用して上述の耐久性を確保しようとすると、フ
ィラメント又はステープルファイバーの繊度を太くする
か、或いは引張強度の高い材質を選択する必要がある。
更には、そのパイル形態の不安定性に基づき熱セットの
他にバックコーティングによる形態の安定化処理を施す
必要もある。これらは、いずれも厚手となり同時に重量
の増加につながり、更にはコストアップにもつながる。
【0009】かかる観点から、不織布の採用を断念し、
従来も使われている起毛ニットやパイルニットについて
の検討を行った。起毛ニットの場合には必然的にブラッ
シングなどの後処理が必要であり、パイルニットでは経
糸の左右の振りを大きくしてパイルを編立て、そのあと
でパイルを起こす操作が必要となる。いずれにしても、
工程数が多くなり、そのための設備と設備空間が必要で
あり、コストアップにつながる。
従来も使われている起毛ニットやパイルニットについて
の検討を行った。起毛ニットの場合には必然的にブラッ
シングなどの後処理が必要であり、パイルニットでは経
糸の左右の振りを大きくしてパイルを編立て、そのあと
でパイルを起こす操作が必要となる。いずれにしても、
工程数が多くなり、そのための設備と設備空間が必要で
あり、コストアップにつながる。
【0010】一方、このニット、特にトリコットはその
編組織に基づき元来が形態的に安定しているため、パイ
ルの形成が簡単にできて且つ引抜きにも耐え得るものが
得られるならば極めて有利であると考えた。そこで、上
記雌の面ファスナーとしてトリコットを採用することを
前提として、特に軽量で薄く、且つ係合強度が高く耐久
性に富み、しかも起毛加工などの後加工を行うことな
く、編成と同時に所望の形態をもつパイルが形成できる
編組織と構成素材とについて様々な観点から検討と実験
を繰り返した結果、本件の請求項1〜8に記載した発明
に到達した。
編組織に基づき元来が形態的に安定しているため、パイ
ルの形成が簡単にできて且つ引抜きにも耐え得るものが
得られるならば極めて有利であると考えた。そこで、上
記雌の面ファスナーとしてトリコットを採用することを
前提として、特に軽量で薄く、且つ係合強度が高く耐久
性に富み、しかも起毛加工などの後加工を行うことな
く、編成と同時に所望の形態をもつパイルが形成できる
編組織と構成素材とについて様々な観点から検討と実験
を繰り返した結果、本件の請求項1〜8に記載した発明
に到達した。
【0011】請求項1に係る発明は、片面に起立する雄
係合素子のステム上端から同ステムと交差する方向に延
出する係合頭部の先端の上下肉厚が0.03mm〜0.
36mmである微小な寸法形態を有する雄の成形面ファ
スナー部材と係脱可能な雌の面ファスナー部材であっ
て、少なくとも前後に配される複数筬を使い複数の編成
層に編成されるトリコット地からなり、前筬糸が10〜
30デニールのモノフィラメント又はマルチフィラメン
トにより構成され、後筬糸が30〜75デニールのマル
チフィラメントにより構成されてなり、後筬糸による編
込み長が前筬糸による編込み長の2〜3倍であることを
特徴とする微小な雄の成形面ファスナーとの係脱が可能
なトリコット地である。
係合素子のステム上端から同ステムと交差する方向に延
出する係合頭部の先端の上下肉厚が0.03mm〜0.
36mmである微小な寸法形態を有する雄の成形面ファ
スナー部材と係脱可能な雌の面ファスナー部材であっ
て、少なくとも前後に配される複数筬を使い複数の編成
層に編成されるトリコット地からなり、前筬糸が10〜
30デニールのモノフィラメント又はマルチフィラメン
トにより構成され、後筬糸が30〜75デニールのマル
チフィラメントにより構成されてなり、後筬糸による編
込み長が前筬糸による編込み長の2〜3倍であることを
特徴とする微小な雄の成形面ファスナーとの係脱が可能
なトリコット地である。
【0012】本発明に係る雌面ファスナーは、既述した
とおり特に微小な寸法形態からなる雄の係合素子を有
し、薄手で可撓性に富む合成樹脂製の雄の成形面ファス
ナーと係脱が可能であって、しかも少なくとも10数回
程度の係脱の繰り返し操作にも所要の係合強度が維持で
きる薄手で軽量な繊維製の雌の面ファスナーであり、前
述のごとく所要の形態が編成と同時に形成できるトリコ
ット地からなる。
とおり特に微小な寸法形態からなる雄の係合素子を有
し、薄手で可撓性に富む合成樹脂製の雄の成形面ファス
ナーと係脱が可能であって、しかも少なくとも10数回
程度の係脱の繰り返し操作にも所要の係合強度が維持で
きる薄手で軽量な繊維製の雌の面ファスナーであり、前
述のごとく所要の形態が編成と同時に形成できるトリコ
ット地からなる。
【0013】ここで、微小な寸法形態をもつ雄の係合素
子とは、従来から広く知られたフック状、キノコ状、パ
ームツリー状、T字状、逆L字状、或いはY字状など、
その形状は問わないが、少なくともステムの上端から同
ステムと交差する方向に延出し、相手方のパイルに侵入
して係合する係合頭部を有しており、その係合頭部の先
端の上下方向の肉厚が0.03〜0.36mmの範囲内
にあるものをいう。そして、前記係合頭部の先端におけ
る肉厚とは、係合頭部の形態の如何を問わず、上方に突
出して湾曲する曲面から下方に突出して湾曲する曲面へ
と移行する先端曲面部分をいい、上方に突出して湾曲す
る曲面の部分がパイルに侵入できれば、パイルとの係合
が可能な部分をいう。
子とは、従来から広く知られたフック状、キノコ状、パ
ームツリー状、T字状、逆L字状、或いはY字状など、
その形状は問わないが、少なくともステムの上端から同
ステムと交差する方向に延出し、相手方のパイルに侵入
して係合する係合頭部を有しており、その係合頭部の先
端の上下方向の肉厚が0.03〜0.36mmの範囲内
にあるものをいう。そして、前記係合頭部の先端におけ
る肉厚とは、係合頭部の形態の如何を問わず、上方に突
出して湾曲する曲面から下方に突出して湾曲する曲面へ
と移行する先端曲面部分をいい、上方に突出して湾曲す
る曲面の部分がパイルに侵入できれば、パイルとの係合
が可能な部分をいう。
【0014】従って、本発明に係るトリコット地にあっ
て、微小なパイルとの係合が可能であるためには、係合
頭部先端の下方に突出して湾曲する曲面へと移行するま
での上方に突出して湾曲する曲面部分の上下肉厚が上記
値の略半分である0.015〜0.175mmの範囲に
あるような雄の係合素子であれば、所要の係合強度を維
持して係脱が可能となる。
て、微小なパイルとの係合が可能であるためには、係合
頭部先端の下方に突出して湾曲する曲面へと移行するま
での上方に突出して湾曲する曲面部分の上下肉厚が上記
値の略半分である0.015〜0.175mmの範囲に
あるような雄の係合素子であれば、所要の係合強度を維
持して係脱が可能となる。
【0015】そして、請求項1に係る発明であるトリコ
ット地を安定して製造するには、トリコットの編組織に
依存することよりも、むしろ使用する編糸の種類とその
編成条件に依存することが多いことが分かった。
ット地を安定して製造するには、トリコットの編組織に
依存することよりも、むしろ使用する編糸の種類とその
編成条件に依存することが多いことが分かった。
【0016】パイルの形成に関しては、前筬糸の編込み
長を後筬糸の編込み長より長くすると、パイルが生地の
表面に安定して形成されることが確認されたが、一方で
後筬糸によるパイルの根本の押さえが弱く耐久性に劣
り、しかも単位面積当たりの重量(目付)も大きくな
り、目標とする生地が得られなかった。そこで、更にパ
イルの安定した形成とパイルの抜けがないトリコット編
組織を探究した。
長を後筬糸の編込み長より長くすると、パイルが生地の
表面に安定して形成されることが確認されたが、一方で
後筬糸によるパイルの根本の押さえが弱く耐久性に劣
り、しかも単位面積当たりの重量(目付)も大きくな
り、目標とする生地が得られなかった。そこで、更にパ
イルの安定した形成とパイルの抜けがないトリコット編
組織を探究した。
【0017】トリコット編地を少なくとも前筬と後筬を
有する複数枚の筬を使ってトリコット機により編成する
と、前筬糸が生地の表面に表出する特性を有している。
この特性を利用すれば表面に表出する前筬糸により後筬
糸のニードルループを押さえることができるものと推測
し、後筬糸によりパイルを形成すると共に前筬糸により
前記パイルの根本を押さえれば、パイルの形態の安定化
と耐久性の向上が図れると考えた。次に、後筬糸による
パイルの形成とそのパイルの根本を押さえるに十分な前
筬糸による編成条件について検討したところ、次のこと
が判明した。
有する複数枚の筬を使ってトリコット機により編成する
と、前筬糸が生地の表面に表出する特性を有している。
この特性を利用すれば表面に表出する前筬糸により後筬
糸のニードルループを押さえることができるものと推測
し、後筬糸によりパイルを形成すると共に前筬糸により
前記パイルの根本を押さえれば、パイルの形態の安定化
と耐久性の向上が図れると考えた。次に、後筬糸による
パイルの形成とそのパイルの根本を押さえるに十分な前
筬糸による編成条件について検討したところ、次のこと
が判明した。
【0018】前筬糸の編込み長を後筬糸の編込み長の1
/2より大きくすると、後筬糸により形成されるパイル
の寸法が小さすぎて上述の寸法形態を有する雄の面ファ
スナーとの係合率に劣り、前筬糸の編込み長を後筬糸の
編込み長の1/3より小さくすると、後筬糸によるパイ
ルの寸法が大きくなり、同時に前筬糸による同パイルの
ニードルループの抑えが弱くパイル抜けが発生しやすく
なり、耐久性に劣るばかりでなく、生地に厚手感が生じ
るようになり、またコストアップにもつながるため採用
することができない。
/2より大きくすると、後筬糸により形成されるパイル
の寸法が小さすぎて上述の寸法形態を有する雄の面ファ
スナーとの係合率に劣り、前筬糸の編込み長を後筬糸の
編込み長の1/3より小さくすると、後筬糸によるパイ
ルの寸法が大きくなり、同時に前筬糸による同パイルの
ニードルループの抑えが弱くパイル抜けが発生しやすく
なり、耐久性に劣るばかりでなく、生地に厚手感が生じ
るようになり、またコストアップにもつながるため採用
することができない。
【0019】一方、前筬糸の編込み長を後筬糸の編込み
長の1/3〜1/2に設定すると、後筬糸により形成さ
れるパイルの寸法及び形態が安定化し、前筬糸によるパ
イルの根本であるニードルループの部分の表面からの抑
えも十分となり、所要の係合強度が得られると共に、脱
着の繰り返し操作にもその値が維持され、耐久性にも優
れていることが確認された。従って、本発明では先ず後
筬糸の編込み長が前筬糸による編込み長の2〜3倍に設
定することにした。また、請求項3に規定しているよう
に、前記裏筬による編込み長が表筬による編込み長の
2.2〜2.5倍であることが望ましい。
長の1/3〜1/2に設定すると、後筬糸により形成さ
れるパイルの寸法及び形態が安定化し、前筬糸によるパ
イルの根本であるニードルループの部分の表面からの抑
えも十分となり、所要の係合強度が得られると共に、脱
着の繰り返し操作にもその値が維持され、耐久性にも優
れていることが確認された。従って、本発明では先ず後
筬糸の編込み長が前筬糸による編込み長の2〜3倍に設
定することにした。また、請求項3に規定しているよう
に、前記裏筬による編込み長が表筬による編込み長の
2.2〜2.5倍であることが望ましい。
【0020】更に驚くべきことに、後筬糸の編込み長と
前筬糸による編込み長が前記値の範囲にあるとき、前筬
糸によるシンカーループも微小なパイルを形成している
ことが判明した。このとき、後筬糸及び前筬糸のニード
ルループが互いに相手方のニードルループを押さえ合う
ため、格別にバックコーティングを行うことなしに、パ
イル抜けがない実用化にあたっても十分な耐久性が確保
される。そのため、得られるトリコット地は、たとえ薄
手であっても表裏共にソフト感のある編地となる。
前筬糸による編込み長が前記値の範囲にあるとき、前筬
糸によるシンカーループも微小なパイルを形成している
ことが判明した。このとき、後筬糸及び前筬糸のニード
ルループが互いに相手方のニードルループを押さえ合う
ため、格別にバックコーティングを行うことなしに、パ
イル抜けがない実用化にあたっても十分な耐久性が確保
される。そのため、得られるトリコット地は、たとえ薄
手であっても表裏共にソフト感のある編地となる。
【0021】また、本発明のトリコット地は、ソフト感
ばかりでなく既述したごとく柔軟性を有すると共に軽量
で厚手感のない薄いことが必要がある。これらの特性を
確保するには、使用する編糸の太さや材質が大きく影響
する。すなわち、前筬糸のトータル繊度が10〜30デ
ニールのモノフィラメント又はマルチフィラメントによ
り構成され、後筬糸のトータル繊度が30〜75デニー
ルのマルチフィラメントにより構成されている。マルチ
フィラメントからなる後筬糸のフィラメント単位の繊度
は、細くなりすぎると係合強度が低くなり耐久性にも劣
ることとなり、太くなりすぎると生地に粗硬感が生じる
ため、請求項2に係る発明のごとく2〜5デニールであ
る必要があり、前述のように後筬糸のトータル繊度は目
付と係合強度を考慮して30〜75デニールとしてい
る。
ばかりでなく既述したごとく柔軟性を有すると共に軽量
で厚手感のない薄いことが必要がある。これらの特性を
確保するには、使用する編糸の太さや材質が大きく影響
する。すなわち、前筬糸のトータル繊度が10〜30デ
ニールのモノフィラメント又はマルチフィラメントによ
り構成され、後筬糸のトータル繊度が30〜75デニー
ルのマルチフィラメントにより構成されている。マルチ
フィラメントからなる後筬糸のフィラメント単位の繊度
は、細くなりすぎると係合強度が低くなり耐久性にも劣
ることとなり、太くなりすぎると生地に粗硬感が生じる
ため、請求項2に係る発明のごとく2〜5デニールであ
る必要があり、前述のように後筬糸のトータル繊度は目
付と係合強度を考慮して30〜75デニールとしてい
る。
【0022】上述の裏筬糸と表筬糸との編込み長の差
は、請求項4に係る発明のように各筬糸の給糸速度に差
をつけるか、或いは請求項5に係る発明のように編込み
組織に差をつけることにより実現される。
は、請求項4に係る発明のように各筬糸の給糸速度に差
をつけるか、或いは請求項5に係る発明のように編込み
組織に差をつけることにより実現される。
【0023】また、後筬糸及び前筬糸のコースごとの振
り方向について検討したところ、両者を同一方向に振っ
ても、或いは対称方向に振っても初期の目的は達成され
るが、パイルの形成特性からは、請求項6に係る発明の
ごとく後筬糸及び前筬糸の振り方向を一致させることが
望ましい。
り方向について検討したところ、両者を同一方向に振っ
ても、或いは対称方向に振っても初期の目的は達成され
るが、パイルの形成特性からは、請求項6に係る発明の
ごとく後筬糸及び前筬糸の振り方向を一致させることが
望ましい。
【0024】本発明の対象とするトリコット地の目付、
すなわちトリコット地の単位面積当たりの重量は軽量で
あることが重要である。そのため、請求項7では本発明
のトリコット地の目付を110(g/m2)以下に設定する。
更に、編成の安定性及び仕上がり製品が軽量であり、且
つ薄手であるためには、請求項8に係る発明のごとくト
リコット地を24〜32ゲージ、35〜65コース/イ
ンチの編成条件で編成することが好ましく、より好適に
は編成条件が38〜45コース/インチであれば良い。
すなわちトリコット地の単位面積当たりの重量は軽量で
あることが重要である。そのため、請求項7では本発明
のトリコット地の目付を110(g/m2)以下に設定する。
更に、編成の安定性及び仕上がり製品が軽量であり、且
つ薄手であるためには、請求項8に係る発明のごとくト
リコット地を24〜32ゲージ、35〜65コース/イ
ンチの編成条件で編成することが好ましく、より好適に
は編成条件が38〜45コース/インチであれば良い。
【0025】
【発明の実施形態】以下、本発明の好適な実施の形態を
代表的な実施例に基づき具体的に説明するる。図1は前
筬糸と後筬糸との編組織を示している。 「編成条件」 (1) 使用糸の種類と編み込み長 本実施例において使用する編糸は前筬糸、後筬糸ともに
テトロンを使用した。編成するトリコット地の表側に表
出し、後筬糸のニードルループを押さえる前筬糸には2
0デニールのモノフィラメントを使い、トリコット地の
後側にパイルを形成する後筬糸にはパイルの係合強度と
ソフト感を持たせるためにフィラメント単位の繊度が
2.78デニールのフィラメントを18本から構成さ
れ、トータル繊度が50デニールのマルチフィラメント
を使用した。また、後筬糸の編込み長は前筬糸の編込み
長の2.36倍とした。なお、本発明にあって前記前筬
糸及び後筬糸の繊度は前記値に限定されない。また本発
明にあっては、前筬糸はモノフィラメントである必要は
なく、マルチフィラメントを使うこともできる。本発明
に使用する編糸はテトロンの他にも、例えばナイロン、
ポリプロピレンなどの一般衣料用に使われる合成繊維や
半合成繊維を挙げることができる。
代表的な実施例に基づき具体的に説明するる。図1は前
筬糸と後筬糸との編組織を示している。 「編成条件」 (1) 使用糸の種類と編み込み長 本実施例において使用する編糸は前筬糸、後筬糸ともに
テトロンを使用した。編成するトリコット地の表側に表
出し、後筬糸のニードルループを押さえる前筬糸には2
0デニールのモノフィラメントを使い、トリコット地の
後側にパイルを形成する後筬糸にはパイルの係合強度と
ソフト感を持たせるためにフィラメント単位の繊度が
2.78デニールのフィラメントを18本から構成さ
れ、トータル繊度が50デニールのマルチフィラメント
を使用した。また、後筬糸の編込み長は前筬糸の編込み
長の2.36倍とした。なお、本発明にあって前記前筬
糸及び後筬糸の繊度は前記値に限定されない。また本発
明にあっては、前筬糸はモノフィラメントである必要は
なく、マルチフィラメントを使うこともできる。本発明
に使用する編糸はテトロンの他にも、例えばナイロン、
ポリプロピレンなどの一般衣料用に使われる合成繊維や
半合成繊維を挙げることができる。
【0026】(2) 使用編機 通常のトリコット編機を2枚筬で使い、ゲージを28、
編度目を40コース/インチで編成した。
編度目を40コース/インチで編成した。
【0027】(3) 編組織 図1に示すように、前筬糸の編組織を(1012)、後
筬糸の編組織を(1034)とした。この実施例では、
前筬糸の編込長と後筬糸の編込長との差を各編糸の左右
のトラバース量(振り量)の差により決定しているが、
前筬糸及び後筬糸が同一組織であっても、その給糸量に
差をつけることにより所要の編込み長差を得ることがで
きる。本実施例にあっても、前筬糸の編組織を(101
2)、後筬糸の編組織を(1023)或いは(104
5)としても、所期の目的は達成できる。
筬糸の編組織を(1034)とした。この実施例では、
前筬糸の編込長と後筬糸の編込長との差を各編糸の左右
のトラバース量(振り量)の差により決定しているが、
前筬糸及び後筬糸が同一組織であっても、その給糸量に
差をつけることにより所要の編込み長差を得ることがで
きる。本実施例にあっても、前筬糸の編組織を(101
2)、後筬糸の編組織を(1023)或いは(104
5)としても、所期の目的は達成できる。
【0028】得られたトリコット地は目付が72g/m
2 であって、極めて薄く且つ前筬糸のシンカーループも
僅小ではあるがパイルを形成し、従ってソフト感に富
み、しかも雄の成形面ファスナーとの係合強度は成人介
護用おむつに使用するに十分な強度を備えている。
2 であって、極めて薄く且つ前筬糸のシンカーループも
僅小ではあるがパイルを形成し、従ってソフト感に富
み、しかも雄の成形面ファスナーとの係合強度は成人介
護用おむつに使用するに十分な強度を備えている。
【0029】更に、得られたトリコット地を、図2及び
図3に示す雄の成形面ファスナー1に係脱を12回繰り
返したところ、係合強度の低下も殆ど見られなかった。
これらの図に示す雄の成形面ファスナー1は、本出願人
により開発され、先に特願平9−223909号として
出願されている。従って、その具体的な説明は省略し、
具体的な寸法形態につき簡単に説明する。
図3に示す雄の成形面ファスナー1に係脱を12回繰り
返したところ、係合強度の低下も殆ど見られなかった。
これらの図に示す雄の成形面ファスナー1は、本出願人
により開発され、先に特願平9−223909号として
出願されている。従って、その具体的な説明は省略し、
具体的な寸法形態につき簡単に説明する。
【0030】これらの図によれば、係合頭部23の幅方
向の先端部中央に切欠部23bが形成されている。前記
切欠部23bは多様な変形が可能である。係合頭部23
の一部に前述のような切欠部23bを形成すると、例え
ば相手方のパイルと最初に係合する係合頭部23の先端
部の幅寸法が従来の微細な寸法と同一寸法であると、そ
のステム21、首部22及び係合頭部23の幅方向の肉
厚は従来の略2〜3倍となり、上面からの押圧力に対し
ても極めて倒伏しにくくなり、単一のステム21からそ
れぞれ首部22を介して多方向に分岐して直線的に延出
する複数の係合頭部23をもつ前記係合素子の形態と相
まって、相手方のパイルに対する係合のしやすさが増大
する。
向の先端部中央に切欠部23bが形成されている。前記
切欠部23bは多様な変形が可能である。係合頭部23
の一部に前述のような切欠部23bを形成すると、例え
ば相手方のパイルと最初に係合する係合頭部23の先端
部の幅寸法が従来の微細な寸法と同一寸法であると、そ
のステム21、首部22及び係合頭部23の幅方向の肉
厚は従来の略2〜3倍となり、上面からの押圧力に対し
ても極めて倒伏しにくくなり、単一のステム21からそ
れぞれ首部22を介して多方向に分岐して直線的に延出
する複数の係合頭部23をもつ前記係合素子の形態と相
まって、相手方のパイルに対する係合のしやすさが増大
する。
【0031】すなわち、前述のごとく単一のステム21
から分岐する複数の係合頭部23を有する係合素子2に
あって、相手方の係合素子であるパイルとの係合態様に
は2通りがある。その1は前記パイル片が単一のステム
21から分岐して延出する単一の係合頭部23と係合す
る場合であり、その2はパイルが単一のステム21から
分岐して延出する複数の係合頭部23と係合する場合で
ある。そして、実際の係合時には、前記2つの態様が混
在しており、このときの剥離力及び係合力は、後者の係
合態様に依存する。しかして、前記係合素子2にあって
は、いずれの係合態様によっても相手方のパイルと一た
び係合すると、ステム21及び首部22の太さが係合頭
部23の先端部分と比較すると十分に太くなるため、剪
断方向の力に対しては極めて強力な抵抗力をもつことに
なる。
から分岐する複数の係合頭部23を有する係合素子2に
あって、相手方の係合素子であるパイルとの係合態様に
は2通りがある。その1は前記パイル片が単一のステム
21から分岐して延出する単一の係合頭部23と係合す
る場合であり、その2はパイルが単一のステム21から
分岐して延出する複数の係合頭部23と係合する場合で
ある。そして、実際の係合時には、前記2つの態様が混
在しており、このときの剥離力及び係合力は、後者の係
合態様に依存する。しかして、前記係合素子2にあって
は、いずれの係合態様によっても相手方のパイルと一た
び係合すると、ステム21及び首部22の太さが係合頭
部23の先端部分と比較すると十分に太くなるため、剪
断方向の力に対しては極めて強力な抵抗力をもつことに
なる。
【0032】更に、前記係合素子2の第2の特徴は、前
記係合頭部23の頂部23aの先端部分を残して大部分
が平坦面Pに形成されており、この平坦面Pの総面積は
基板1の表面積の20〜50%としている。また、前記
係合素子2にあって、図2に示すように係合頭部23の
前記平坦面Pの部分が幅方向の左右に膨出して膨出部2
3a′を形成している。
記係合頭部23の頂部23aの先端部分を残して大部分
が平坦面Pに形成されており、この平坦面Pの総面積は
基板1の表面積の20〜50%としている。また、前記
係合素子2にあって、図2に示すように係合頭部23の
前記平坦面Pの部分が幅方向の左右に膨出して膨出部2
3a′を形成している。
【0033】図3において、前記係合素子2は、その係
合頭部23の先端部23cの頂点Oと基材10の表面と
の間の高さH1′が0.2〜1.2mm、同係合頭部2
3のステム21からの延出長さL1 が0.05〜0.7
mm、ステム21の高さH2が0〜1.0mmである。
ここで、前記ステム21の高さH2 は基材10の表面に
形成される凹陥部10aを除く表面から係合頭部23の
延出基端O′までの寸法をいい、基材10が前記凹陥部
10aを有する場合には、前記ステム21の高さH2 が
0mmのとき凹陥部10aの内部に同凹陥部10aの深
さd1 に相当するステム21が存在することになる。よ
って上述したH1′とd1 とを加えた寸法が係合素子の
実際の高さH1となる。
合頭部23の先端部23cの頂点Oと基材10の表面と
の間の高さH1′が0.2〜1.2mm、同係合頭部2
3のステム21からの延出長さL1 が0.05〜0.7
mm、ステム21の高さH2が0〜1.0mmである。
ここで、前記ステム21の高さH2 は基材10の表面に
形成される凹陥部10aを除く表面から係合頭部23の
延出基端O′までの寸法をいい、基材10が前記凹陥部
10aを有する場合には、前記ステム21の高さH2 が
0mmのとき凹陥部10aの内部に同凹陥部10aの深
さd1 に相当するステム21が存在することになる。よ
って上述したH1′とd1 とを加えた寸法が係合素子の
実際の高さH1となる。
【0034】本発明のトリコット地と係合する雄の成形
面ファスナーは、前述の寸法形態に限定されないが、係
合素子のステム上端から交差方向に延出する係合頭部の
突出端の既述した上下寸法が0.03mm〜0.36m
mであれば、フック状、キノコ状、その他の一般的な形
態をもつ雄係合素子を備えていればよい。
面ファスナーは、前述の寸法形態に限定されないが、係
合素子のステム上端から交差方向に延出する係合頭部の
突出端の既述した上下寸法が0.03mm〜0.36m
mであれば、フック状、キノコ状、その他の一般的な形
態をもつ雄係合素子を備えていればよい。
【図1】本発明の代表的な実施例である2枚筬によるト
リコット地の各編組織図である。
リコット地の各編組織図である。
【図2】前記トリコット地に係脱される雄の成形面ファ
スナーの一例を部分的に示す斜視図である。
スナーの一例を部分的に示す斜視図である。
【図3】前記雄の成形面ファスナーの係合素子の寸法を
説明するための説明図である。
説明するための説明図である。
1 雄の成形面ファスナー 10 基材 2 係合素子 21 ステム 22 首部 23 係合頭部 23a 頂部 23a′ 膨出部 23b 切欠部 23c 先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 義博 富山県東砺波郡井波町井波700番地 井波 テキスタイル株式会社内 (72)発明者 新井 孝則 富山県東砺波郡井波町井波700番地 井波 テキスタイル株式会社内 Fターム(参考) 3B100 DA06 DA07 4L002 AA07 AB02 CA01 EA05 FA06
Claims (8)
- 【請求項1】 基材の片面に起立する雄係合素子のステ
ム上端から交差方向に延出する係合頭部の突出端の上下
寸法が0.03mm〜0.36mmである微小な寸法形
態を有する雄の成形面ファスナー部材と係脱可能な雌の
面ファスナー部材であって、 少なくとも前後に配される複数筬を使い複数の編成層に
編成されるトリコット地からなり、 前筬糸が10〜30デニールのモノフィラメント又はマ
ルチフィラメントにより構成され、 後筬糸が30〜75デニールのマルチフィラメントによ
り構成されてなり、 後筬による編込み長が前筬による編込み長の2〜3倍で
ある、ことを特徴とする雄の成形面ファスナーとの係脱
が可能なトリコット地。 - 【請求項2】 前記後筬糸のフィラメント単位の繊度が
2〜5デニールである請求項1記載のトリコット地。 - 【請求項3】 前記後筬による編込み長が前筬による編
込み長の2.2〜2.5倍である請求項1又は2記載の
トリコット地。 - 【請求項4】 前記後筬糸と前筬糸との編込み長の差が
給糸速度の差に基づく請求項1又は3記載のトリコット
地。 - 【請求項5】 前記後筬糸と前筬糸との編込み長の差が
編込み組織の差に基づく請求項1又は3記載のトリコッ
ト地。 - 【請求項6】 前記後筬糸及び前筬糸のコースごとの振
り方向が同一である請求項1記載のトリコット地。 - 【請求項7】 前記トリコット地の単位面積当たりの重
量が110(g/m2)以下である請求項1記載のトリコット
地。 - 【請求項8】 前記トリコット地が24〜32ゲージ、
35〜65コース/インチの編成条件で編成されてなる
請求項1記載のトリコット地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10358743A JP2000175711A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 微小な寸法形態の雄の係合素子を持つ成形面ファスナーとの係脱が可能なトリコット地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10358743A JP2000175711A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 微小な寸法形態の雄の係合素子を持つ成形面ファスナーとの係脱が可能なトリコット地 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000175711A true JP2000175711A (ja) | 2000-06-27 |
Family
ID=18460889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10358743A Pending JP2000175711A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 微小な寸法形態の雄の係合素子を持つ成形面ファスナーとの係脱が可能なトリコット地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000175711A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003339413A (ja) * | 2002-05-31 | 2003-12-02 | Ykk Corp | 繊維製の静音面ファスナーと同面ファスナーが取着された製品 |
JP2004173819A (ja) * | 2002-11-26 | 2004-06-24 | Ykk Corp | 剥離時の不快音を低減した繊維製面ファスナーとその取付製品 |
JP2006051236A (ja) * | 2004-08-13 | 2006-02-23 | Maeyama Mofu Kk | 襟カバー付き上掛け寝具 |
-
1998
- 1998-12-17 JP JP10358743A patent/JP2000175711A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003339413A (ja) * | 2002-05-31 | 2003-12-02 | Ykk Corp | 繊維製の静音面ファスナーと同面ファスナーが取着された製品 |
JP2004173819A (ja) * | 2002-11-26 | 2004-06-24 | Ykk Corp | 剥離時の不快音を低減した繊維製面ファスナーとその取付製品 |
JP2006051236A (ja) * | 2004-08-13 | 2006-02-23 | Maeyama Mofu Kk | 襟カバー付き上掛け寝具 |
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