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JP2000152177A - データ処理装置および方法、ならびに、データ再生装置 - Google Patents

データ処理装置および方法、ならびに、データ再生装置

Info

Publication number
JP2000152177A
JP2000152177A JP10325258A JP32525898A JP2000152177A JP 2000152177 A JP2000152177 A JP 2000152177A JP 10325258 A JP10325258 A JP 10325258A JP 32525898 A JP32525898 A JP 32525898A JP 2000152177 A JP2000152177 A JP 2000152177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
identification information
data
interpolation
block
sync
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10325258A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Isozaki
正明 五十崎
Tomokazu Miyazaki
智和 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP10325258A priority Critical patent/JP2000152177A/ja
Publication of JP2000152177A publication Critical patent/JP2000152177A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに異なる長さのシンクブロックが混在す
る場合でも、ID番号およびID情報の補間が行えるよ
うにする。 【解決手段】 長さ2L+αディレイライン51に、長
さLのシンクブロックが2個、そのIDが3個まで格納
される。取得部60に、入力シンクブロックのIDが保
持される。管理部62で、DL51に格納されたIDの
個数が計数される。ID生成部61では、計数値が3
で、DL51に格納されたIDと対応する関係になるよ
うに、管理部60に格納されたIDが複数選択され、そ
れらから複数の補間用IDが生成される。DL51内の
シンクブロックのエラー情報に基づき複数の補間用ID
から選択された補間IDがシンクブロックに重畳され
る。2K>L>Kである長さKのシンクブロックが入力
されたときには、計数値が4で、複数のIDの選択がな
される。DL51に格納されたIDの個数をカウント
し、異なる長さのシンクブロックに対応する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の長さの同
期ブロックを有するデータ列を復号する場合でも、エラ
ーの生じた同期ブロックのIDを補間できるようにされ
たデータ処理装置および方法、ならびに、データ再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、記録媒体として磁気テープが用い
られ、ディジタルビデオ信号およびディジタルオーディ
オ信号の記録再生を行うようにした、ディジタルビデオ
テープレコーダが普及しつつある。
【0003】このような装置では、ディジタルビデオデ
ータおよびディジタルオーディオデータを所定長のパケ
ット単位に格納し、パケットのそれぞれに、同期検出用
の同期パターン、パケットのそれぞれを識別するための
ID番号、データの内容を表すID情報およびエラー訂
正用のパリティを付加してシンクブロックを構成する。
そして、このシンクブロックを、データの種類に応じて
グループ化してセクタとし、セクタ単位でシリアルデー
タとして磁気テープに記録される。記録は、回転ヘッド
によって磁気テープ上に斜めにトラックを形成する、ヘ
リカルスキャン方式で行われる。
【0004】なお、記録に際して、同一セクタ内の各シ
ンクブロックの長さは同じにされると共に、ID番号が
連続、且つID情報は、同じ値とされる。また、エラー
訂正符号化は、例えば外符号と内符号とで二重に符号化
を行う、積符号によってなされる。
【0005】図21は、トラック上の各セクタの配置の
一例を概略的に示す。回転ヘッドが図の左側から右側へ
とトレースし、トラックが形成される。トラックは、上
述したように、実際には磁気テープに対して斜めに形成
され、1フレームのビデオデータは、複数、例えば4ト
ラックを用いて記録される。ビデオデータが記録される
ビデオセクタに挟まれて、オーディオデータを記録する
オーディオセクタが複数、配置される。この例では、C
h1〜Ch8までの8チャンネル分のオーディオ信号を
扱うことができるようにされているため、A1〜A8の
8つのオーディオセクタが配される。
【0006】各セクタの間には、例えばオーディオ信号
のセクタ単位でのインサート編集が可能なように、オー
ディオデータの記録されないエディットギャップ(E
G)が配置される。また、トラックの先頭には、プリア
ンブルが設けられる。プリアンブルは、再生時に、再生
クロック用のPLLがロックしやすいような信号、例え
ば「FF(16進表記)」のデータが繰り返し記録され
る。さらに、記録媒体上での最短記録波長は、1トラッ
ク分のデータ量に依存する。
【0007】再生時には、回転ヘッドによって磁気テー
プ上のトラックがトレースされ、再生信号が得られる。
再生信号から、シンク検出回路によって、再生クロック
に同期した再生ビット列から同期パターンを検出し、シ
ンクブロックの位相を合わせ、シンクブロックの切り出
しを行う。
【0008】切り出されたシンクブロックに対して、記
録時に付加された内符号パリティにより内符号訂正がな
される。エラーがエラー訂正符号のも持つエラー訂正能
力を上回って存在するときには、そのデータに対しては
エラー訂正がなされず、エラーフラグが立てられる。内
符号訂正処理されたデータは、次に、ID番号およびI
D情報に基づき外符号方向に例えばRAMを用いて並べ
替えられて、外符号訂正がなされる。
【0009】このとき、並べ替えにID番号およびID
情報を用いているので、エラーとなったシンクブロック
のID番号およびID情報をそのまま用いると、正常な
データを上書きしてしまうなどの、不都合が生じる。そ
こで、エラーとなったID番号およびID情報は、補間
されて用いられる。例えば、同一セクタ内の前後のシン
クブロックのデータを用いて、エラーとなったシンクブ
ロックのID番号およびID情報が補間される。
【0010】従来では、シンクブロックの長さが固定的
とされていたため、上述の、データの補間は、決められ
たタイミングで行えばよく、処理も複雑なものではなか
った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
ディジタル放送の実現化などにより映像フォーマットが
多様化してきており、画枠サイズや、ビデオデータの圧
縮率が互いに異なるビデオーマットが多数、出現してき
ている。また、ビデオデータは容量が膨大であるため、
通常、圧縮符号化して記録、再生および伝送がなされ
る。ここで、このような多様なフォーマットに対応する
ために、例えばビデオデータの圧縮率を複数選択し記録
再生できる、マルチフォーマットのディジタルビデオテ
ープレコーダを考える。
【0012】ビデオデータの圧縮率が可変で、オーディ
オデータが非圧縮の場合、ビデオデータのデータパケッ
トの長さと、オーディオデータのパケットの長さとを、
常に同一にすることは、困難である。そのため、それぞ
れのパケットは、異なる長さを持つようにされる。した
がって、この場合には、シンクブロックの長さがビデオ
とオーディオとで異なることになる。
【0013】このような、一つのフォーマットに長さが
異なる複数のシンクブロックが混在するような場合、補
間のタイミングがシンクブロックの長さでそれぞれ異な
ってくる。そのため、上述した従来の方法でID番号お
よびID情報の補間を行う場合、それらの長さに適した
処理および回路を個々に用意しなければならないという
問題点があった。
【0014】またそのため、それぞれの回路におけるタ
イミングの調整困難である、回路規模が大きくなってし
まうなどの問題点があった。
【0015】したがって、この発明の目的は、互いに異
なる長さのシンクブロックが混在する場合でも、ID番
号およびID情報の補間が行えるようなデータ処理装置
および方法、なたびに、データ再生装置を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した課
題を解決するために、所定長のブロック単位で付加され
たエラー訂正符号を復号化されて供給されたデータブロ
ックの識別情報を、データブロックをp個まで遡って補
間するようにされたデータ処理装置において、所定位置
に識別情報が付加されたデータブロックが記録時に施さ
れたエラー訂正符号化を復号化されて入力され、入力さ
れたデータブロックを複数、格納するメモリ手段と、入
力されたデータブロックの識別情報の複数を識別情報保
持手段に保持し、保持された識別情報のなかから、メモ
リ手段に格納された複数のデータブロックと互いに対応
関係にある複数の識別情報を選択する識別情報選択手段
と、メモリ手段に格納されているデータブロックに付加
されている識別情報の数をカウントし、カウント値が所
定値になったら、メモリに格納されているシンクブロッ
クの復号化によるエラー情報に基づき、識別情報選択手
段によって選択された複数の識別情報から生成された複
数の補間用識別情報のなかから、エラー情報に対応した
シンクブロックの識別情報を補間する補間識別情報を選
択する補間識別情報選択手段と、補間識別情報を、メモ
リ手段から出力された、エラー情報に対応したシンクブ
ロックに対して重畳する手段とを有し、補間識別情報選
択手段によって補間識別情報が選択されたら、カウント
値をデクリメントするようにしたことを特徴とするデー
タ処理装置である。
【0017】また、この発明は、識別情報を付加された
所定長のブロック単位でエラー訂正符号化されて記録媒
体に記録されたデータを再生し、再生データが復号化さ
れたデータブロックの識別情報を、データブロックをp
個まで遡って補間するようにされたデータ再生装置にお
いて、所定位置に識別情報が付加され、所定長のブロッ
ク単位でエラー訂正符号化されて記録媒体に記録された
データを再生し、エラー訂正符号を復号化する再生手段
と、再生手段によって再生されたデータブロックを複
数、格納するメモリ手段と、再生手段によって再生され
たデータブロックの識別情報の複数を識別情報保持手段
に保持し、保持された識別情報のなかから、メモリ手段
に格納された複数のデータブロックと互いに対応関係に
ある複数の識別情報を選択する識別情報選択手段と、メ
モリ手段に格納されているデータブロックに付加されて
いる識別情報の数をカウントし、カウント値が所定値に
なったら、メモリに格納されているシンクブロックの復
号化によるエラー情報に基づき、識別情報選択手段によ
って選択された複数の識別情報から生成された複数の補
間用識別情報のなかから、エラー情報に対応したシンク
ブロックの識別情報を補間する補間識別情報を選択する
補間識別情報選択手段と、補間識別情報を、メモリ手段
から出力された、エラー情報に対応したシンクブロック
に対して重畳する手段とを有し、補間識別情報選択手段
によって補間識別情報が選択されたら、カウント値をデ
クリメントするようにしたことを特徴とするデータ再生
装置である。
【0018】また、この発明は、所定長のブロック単位
で付加されたエラー訂正符号を復号化されて供給された
データブロックの識別情報を、データブロックをp個ま
で遡って補間するようにされたデータ処理方法におい
て、所定位置に識別情報が付加されたデータブロックが
記録時に施されたエラー訂正符号化を復号化されて入力
され、メモリ手段に対して入力されたデータブロックを
複数、格納するステップと、入力されたデータブロック
の識別情報の複数を識別情報保持手段に保持し、保持さ
れた識別情報のなかから、メモリ手段に格納された複数
のデータブロックと互いに対応関係にある複数の識別情
報を選択する識別情報選択のステップと、メモリ手段に
格納されているデータブロックに付加されている識別情
報の数をカウントし、カウント値が所定値になったら、
メモリに格納されているシンクブロックの復号化による
エラー情報に基づき、識別情報選択のステップによって
選択された複数の識別情報から生成された複数の補間用
識別情報のなかから、エラー情報に対応したシンクブロ
ックの識別情報を補間する補間識別情報を選択する補間
識別情報選択のステップと、補間識別情報を、メモリ手
段から出力された、エラー情報に対応したシンクブロッ
クに対して重畳するステップとを有し、補間識別情報選
択のステップ手段によって補間識別情報が選択された
ら、カウント値をデクリメントするようにしたことを特
徴とするデータ処理方法である。
【0019】上述したように、この発明は、メモリ手段
に、入力された複数のデータブロックが格納され、それ
らデータブロックに付加されている識別情報の数がカウ
ントされると共に、入力された複数のデータブロックの
識別情報が保持される。保持された複数の識別情報から
カウント値に基づき補間に用いる複数の識別情報が、メ
モリ手段に格納されている複数のデータブロックの識別
情報と対応関係にあるように選択される。メモリ手段に
格納された複数のデータブロックのエラー情報に基づ
き、補間に用いる複数の識別情報から適切なものが選択
され、メモリ手段から出力されたデータブロックに対し
て、選択された識別情報が重畳される。メモリ手段に格
納されたデータブロックの識別情報の個数をカウント
し、カウント値に基づき補間に用いる識別情報を選択し
ているため、長さの異なるデータブロックに対応でき
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明をディジタルVC
Rに対して適用した一実施形態について説明する。この
一実施形態は、放送局の環境で使用して好適なもので、
互いに異なる複数のフォーマットのビデオ信号の記録・
再生を可能とするものである。例えば、NTSC方式に
基づいたインターレス走査で有効ライン数が480本の
信号(480i信号)およびPAL方式に基づいたイン
ターレス走査で有効ライン数が576本の信号(576
i信号)の両者を殆どハードウエアを変更せずに記録・
再生することが可能とされる。さらに、インターレス走
査でライン数が1080本の信号(1080i信号)、
プログレッシブ走査(ノンインターレス)でライン数が
それぞれ480本、720本、1080本の信号(48
0p信号、720p信号、1080p信号)などの記録
・再生も行うようにできる。
【0021】また、この一実施形態では、ビデオ信号
は、MPEG2方式に基づき圧縮符号化され、オーディ
オ信号は、非圧縮で扱われる。周知のように、MPEG
2は、動き補償予測符号化と、DCTによる圧縮符号化
とを組み合わせたものである。MPEG2のデータ構造
は、階層構造をなしており、下位から、ブロック層、マ
クロブロック層、スライス層、ピクチャ層、GOP層お
よびシーケンス層となっている。
【0022】ブロック層は、DCTを行う単位であるD
CTブロックからなる。マクロブロック層は、複数のD
CTブロックで構成される。スライス層は、ヘッダ部
と、行間をまたがらない任意個のマクロブロックより構
成される。ピクチャ層は、ヘッダ部と、複数のスライス
とから構成される。ピクチャは、1画面に対応する。G
OP(Group Of Picture)層は、ヘッダ部と、フレーム内
符号化に基づくピクチャであるIピクチャと、予測符号
化に基づくピクチャであるPおよびBピクチャとから構
成される。
【0023】Iピクチャ(Intra-coded picture:イント
ラ符号化画像) は、符号化されるときその画像1枚の中
だけで閉じた情報を使用するものである。従って、復号
時には、Iピクチャ自身の情報のみで復号できる。Pピ
クチャ(Predictive-coded picture :順方向予測符号化
画像)は、予測画像(差分をとる基準となる画像)とし
て、時間的に前の既に復号されたIピクチャまたはPピ
クチャを使用するものである。動き補償された予測画像
との差を符号化するか、差分を取らずに符号化するか、
効率の良い方をマクロブロック単位で選択する。Bピク
チャ(Bidirectionally predictive-coded picture :両
方向予測符号化画像)は、予測画像(差分をとる基準と
なる画像)として、時間的に前の既に復号されたIピク
チャまたはPピクチャ、時間的に後ろの既に復号された
IピクチャまたはPピクチャ、並びにこの両方から作ら
れた補間画像の3種類を使用する。この3種類のそれぞ
れの動き補償後の差分の符号化と、イントラ符号化の中
で、最も効率の良いものをマクロブロック単位で選択す
る。
【0024】従って、マクロブロックタイプとしては、
フレーム内符号化(Intra) マクロブロックと、過去から
未来を予測する順方向(Foward)フレーム間予測マクロブ
ロックと、未来から過去を予測する逆方向(Backward)フ
レーム間予測マクロブロックと、前後両方向から予測す
る両方向マクロブロックとがある。Iピクチャ内の全て
のマクロブロックは、フレーム内符号化マクロブロック
である。また、Pピクチャ内には、フレーム内符号化マ
クロブロックと順方向フレーム間予測マクロブロックと
が含まれる。Bピクチャ内には、上述した4種類の全て
のタイプのマクロブロックが含まれる。
【0025】GOPには、最低1枚のIピクチャが含ま
れ、PおよびBピクチャは、存在しなくても許容され
る。最上層のシーケンス層は、ヘッダ部と複数のGOP
とから構成される。
【0026】MPEGのフォーマットにおいては、スラ
イスが1つの可変長符号系列である。可変長符号系列と
は、可変長符号を復号化しなければデータの境界を検出
できない系列である。
【0027】また、シーケンス層、GOP層、ピクチャ
層、スライス層およびマクロブロック層の先頭には、そ
れぞれ、バイト単位に整列された所定のビットパターン
を有する識別コード(スタートコードと称される)が配
される。なお、上述した各層のヘッダ部は、ヘッダ、拡
張データまたはユーザデータをまとめて記述したもので
ある。シーケンス層のヘッダには、画像(ピクチャ)の
サイズ(縦横の画素数)等が記述される。GOP層のヘ
ッダには、タイムコードおよびGOPを構成するピクチ
ャ数等が記述される。
【0028】スライス層に含まれるマクロブロックは、
複数のDCTブロックの集合であり、DCTブロックの
符号化系列は、量子化されたDCT係数の系列を0係数
の連続回数(ラン)とその直後の非0系列(レベル)を
1つの単位として可変長符号化したものである。マクロ
ブロックならびにマクロブロック内のDCTブロックに
は、バイト単位に整列した識別コードは付加されない。
すなわち、これらは、1つの可変長符号系列ではない。
【0029】マクロブロックは、画面(ピクチャ)を1
6画素×16ラインの格子状に分割したものである。ス
ライスは、例えばこのマクロブロックを水平方向に連結
してなる。連続するスライスの前のスライスの最後のマ
クロブロックと、次のスライスの先頭のマクロブロック
とは連続しており、スライス間でのマクロブロックのオ
ーバーラップを形成することは、許されていない。ま
た、画面のサイズが決まると、1画面当たりのマクロブ
ロック数は、一意に決まる。
【0030】一方、復号および符号化による信号の劣化
を避けるためには、符号化データ上で編集することが望
ましい。このとき、PピクチャおよびBピクチャは、そ
の復号に、時間的に前のピクチャあるいは前後のピクチ
ャを必要とする。そのため、編集単位を1フレーム単位
とすることができない。この点を考慮して、この一実施
形態では、1つのGOPが1枚のIピクチャからなるよ
うにしている。
【0031】また、例えば1フレーム分の記録データが
記録される記録領域が所定のものとされる。MPEG2
では、可変長符号化を用いているので、1フレーム期間
に発生するデータを所定の記録領域に記録できるよう
に、1フレーム分の発生データ量が制御される。さら
に、この一実施形態では、磁気テープへの記録に適する
ように、1スライスを1マクロブロックから構成すると
共に、1マクロブロックを、所定長の固定枠に当てはめ
る。
【0032】図1は、この一実施形態による記録再生装
置の記録側の構成の一例を示す。記録時には、所定のイ
ンターフェース例えばSDI(Serial Data Interface)
の受信部を介してディジタルビデオ信号が端子101か
ら入力される。SDIは、(4:2:2)コンポーネン
トビデオ信号とディジタルオーディオ信号と付加的デー
タとを伝送するために、SMPTEによって規定された
インターフェイスである。入力ビデオ信号は、ビデオエ
ンコーダ102においてDCT(Discrete Cosine Trans
form) の処理を受け、係数データに変換され、係数デー
タが可変長符号化される。ビデオエンコーダ102から
の可変長符号化(VLC)データは、MPEG2に準拠
したエレメンタリストリームである。この出力は、セレ
クタ103の一方の入力端に供給される。
【0033】一方、入力端子104を通じて、ANSI
/SMPTE 305Mによって規定されたインターフ
ェイスである、SDTI(Serial Data Transport Inter
face) のフォーマットのデータが入力される。この信号
は、SDTI受信部105で同期検出される。そして、
バッファに一旦溜め込まれ、エレメンタリストリームが
抜き出される。抜き出されたエレメンタリストリーム
は、セレクタ103の他方の入力端に供給される。
【0034】セレクタ103で選択され出力されたエレ
メンタリストリームは、ストリームコンバータ106に
供給される。ストリームコンバータ106では、MPE
G2の規定に基づきDCTブロック毎に並べられていた
DCT係数を、1マクロブロックを構成する複数のDC
Tブロックを通して、周波数成分毎にまとめ、まとめた
周波数成分を並べ替える。並べ替えられた変換エレメン
タリストリームは、パッキングおよびシャフリング部1
07に供給される。
【0035】エレメンタリストリームのビデオデータ
は、可変長符号化されているため、各マクロブロックの
データの長さが不揃いである。パッキングおよびシャフ
リング部107では、マクロブロックが固定枠に詰め込
まれる。このとき、固定枠からはみ出た部分は、固定枠
のサイズに対して余った部分に順に詰め込まれる。ま
た、タイムコード等のシステムデータが入力端子108
からパッキングおよびシャフリング部107に供給さ
れ、ピクチャデータと同様にシステムデータが記録処理
を受ける。また、走査順に発生する1フレームのマクロ
ブロックを並び替え、テープ上のマクロブロックの記録
位置を分散させるシャフリングが行われる。シャフリン
グによって、変速再生時に断片的にデータが再生される
時でも、画像の更新率を向上させることができる。
【0036】パッキングおよびシャフリング部107か
らのビデオデータおよびシステムデータ(以下、特に必
要な場合を除き、システムデータを含む場合も単にビデ
オデータと言う。)が外符号エンコーダ109に供給さ
れる。ビデオデータおよびオーディオデータに対するエ
ラー訂正符号としては、積符号が使用される。積符号
は、ビデオデータまたはオーディオデータの2次元配列
の縦方向に外符号の符号化を行い、その横方向に内符号
の符号化を行い、データシンボルを2重に符号化するも
のである。外符号および内符号としては、リードソロモ
ンコード(Reed-Solomon code) を使用できる。
【0037】外符号エンコーダ109の出力がシャフリ
ング部110に供給され、複数のECC(Error Correct
ig Code)ブロックにわたってシンクブロック単位で順番
を入れ替える、シャフリングがなされる。シンクブロッ
ク単位のシャフリングによって特定のECCブロックに
エラーが集中することが防止される。シャフリング部1
10でなされるシャフリングをインターリーブと称する
こともある。シャフリング部110の出力が混合部11
1に供給され、オーディオデータと混合される。なお、
混合部111は、後述のように、メインメモリにより構
成される。
【0038】112で示す入力端子からオーディオデー
タが供給される。この一実施形態では、非圧縮のディジ
タルオーディオ信号が扱われる。ディジタルオーディオ
信号は、入力側のSDI受信部(図示しない)またはS
DTI受信部105で分離されたもの、またはオーディ
オインターフェースを介して入力されたものである。入
力ディジタルオーディオ信号が遅延部113を介してA
UX付加部114に供給される。遅延部113は、オー
ディオ信号とビデオ信号と時間合わせ用のものである。
入力端子115から供給されるオーディオAUXは、補
助的データであり、オーディオデータのサンプリング周
波数等のオーディオデータに関連する情報を有するデー
タである。オーディオAUXは、AUX付加部114に
てオーディオデータに付加され、オーディオデータと同
等に扱われる。
【0039】AUX付加部114からのオーディオデー
タおよびAUX(以下、特に必要な場合を除き、AUX
を含む場合も単にオーディオデータと言う。)が外符号
エンコーダ116に供給される。外符号エンコーダ11
6は、オーディオデータに対して外符号の符号化を行
う。外符号エンコーダ116の出力がシャフリング部1
17に供給され、シャフリング処理を受ける。オーディ
オシャフリングとして、シンクブロック単位のシャフリ
ングと、チャンネル単位のシャフリングとがなされる。
【0040】シャフリング部117の出力が混合部11
1に供給され、ビデオデータとオーディオデータが1チ
ャンネルのデータとされる。混合部111の出力がID
付加部118が供給され、ID付加部118にて、シン
クブロック番号を示す情報等を有するIDが付加され
る。ID付加部118の出力が内符号エンコーダ119
に供給され、内符号の符号化がなされる。さらに、内符
号エンコーダ119の出力が同期付加部120に供給さ
れ、シンクブロック毎の同期信号が付加される。同期信
号が付加されることによってシンクブロックが連続する
記録データが構成される。この記録データが記録アンプ
121を介して回転ヘッド122に供給され、磁気テー
プ123上に記録される。回転ヘッド122は、実際に
は、隣接するトラックを形成するヘッドのアジマスが互
いに異なる複数の磁気ヘッドが回転ドラムに取り付けら
れたものである。
【0041】記録データに対して必要に応じてスクラン
ブル処理を行っても良い。また、記録時にディジタル変
調を行っても良く、さらに、パーシャル・レスポンスク
ラス4とビタビ符号を使用しても良い。
【0042】図2は、この発明の一実施形態の再生側の
構成の一例を示す。磁気テープ123から回転ヘッド1
22で再生された再生信号が再生アンプ131を介して
同期検出部132に供給される。再生信号に対して、等
化や波形整形などがなされる。また、ディジタル変調の
復調、ビタビ復号等が必要に応じてなされる。同期検出
部132は、シンクブロックの先頭に付加されている同
期信号を検出する。同期検出によって、シンクブロック
が切り出される。
【0043】同期検出ブロック132の出力が内符号デ
コーダ133に供給され、内符号のエラー訂正がなされ
る。内符号デコーダ133の出力がID補間部134に
供給され、内符号によりエラーとされたシンクブロック
のID例えばシンクブロック番号が補間される。ID補
間部134の出力が分離部135に供給され、ビデオデ
ータとオーディオデータとが分離される。上述したよう
に、ビデオデータは、MPEGのイントラ符号化で発生
したDCT係数データおよびシステムデータを意味し、
オーディオデータは、PCM(Pulse Code Modulation)
データおよびAUXを意味する。
【0044】分離部135からのビデオデータがデシャ
フリング部136において、シャフリングと逆の処理が
なされる。デシャフリング部136は、記録側のシャフ
リング部110でなされたシンクブロック単位のシャフ
リングを元に戻す処理を行う。デシャフリング部136
の出力が外符号デコーダ137に供給され、外符号によ
るエラー訂正がなされる。訂正できないエラーが発生し
た場合には、エラーの有無を示すエラーフラグがエラー
有りを示すものとされる。
【0045】外符号デコーダ137の出力がデシャフリ
ングおよびデパッキング部138に供給される。デシャ
フリングおよびデパッキング部138は、記録側のパッ
キングおよびシャフリング部107でなされたマクロブ
ロック単位のシャフリングを元に戻す処理を行う。ま
た、デシャフリングおよびデパッキング部138では、
記録時に施されたパッキングを分解する。すなわち、マ
クロブロック単位にデータの長さを戻して、元の可変長
符号を復元する。さらに、デシャフリングおよびデパッ
キング部138において、システムデータが分離され、
出力端子139に取り出される。
【0046】デシャフリングおよびデパッキング部13
8の出力が補間部140に供給され、エラーフラグが立
っている(すなわち、エラーのある)データが修整され
る。すなわち、変換前に、マクロブロックデータの途中
にエラーがあるとされた場合には、エラー箇所以降の周
波数成分のDCT係数が復元できない。そこで、例えば
エラー箇所のデータをブロック終端符号(EOB)に置
き替え、それ以降の周波数成分のDCT係数をゼロとす
る。同様に、高速再生時にも、シンクブロック長に対応
する長さまでのDCT係数のみを復元し、それ以降の係
数は、ゼロデータに置き替えられる。さらに、補間部1
40では、ビデオデータの先頭に付加されているヘッダ
がエラーの場合に、ヘッダ(シーケンスヘッダ、GOP
ヘッダ、ピクチャヘッダ、ユーザデータ等)を回復する
処理もなされる。
【0047】DCTブロックに跨がって、DCT係数が
DC成分および低域成分から高域成分へと並べられてい
るため、このように、ある箇所以降からDCT係数を無
視しても、マクロブロックを構成するDCTブロックの
それぞれに対して、満遍なくDCならびに低域成分から
のDCT係数を行き渡らせることができる。
【0048】補間部140の出力がストリームコンバー
タ141に供給される。ストリームコンバータ141で
は、記録側のストリームコンバータ106と逆の処理が
なされる。すなわち、DCTブロックに跨がって周波数
成分毎に並べられていたDCT係数を、DCTブロック
毎に並び替える。これにより、再生信号がMPEG2に
準拠したエレメンタリストリームに変換される。
【0049】また、ストリームコンバータ141の入出
力は、記録側と同様に、マクロブロックの最大長に応じ
て、十分な転送レート(バンド幅)を確保しておく。マ
クロブロックの長さを制限しない場合には、画素レート
の3倍のバンド幅を確保するのが好ましい。
【0050】ストリームコンバータ141の出力がビデ
オデコーダ142に供給される。ビデオデコーダ142
は、エレメンタリストリームを復号し、ビデオデータを
出力する。すなわち、ビデオデコーダ142は、逆量子
化処理と、逆DCT処理とがなされる。復号ビデオデー
タが出力端子143に取り出される。外部とのインター
フェースには、例えばSDIが使用される。また、スト
リームコンバータ141からのエレメンタリストリーム
がSDTI送信部144に供給される。SDTI送信部
144には、経路の図示を省略しているが、システムデ
ータ、再生オーディオデータ、AUXも供給され、SD
TIフォーマットのデータ構造を有するストリームへ変
換される。SDTI送信部144からのストリームが出
力端子145を通じて外部に出力される。
【0051】分離部135で分離されたオーディオデー
タがデシャフリング部151に供給される。デシャフリ
ング部151は、記録側のシャフリング部117でなさ
れたシャフリングと逆の処理を行う。デシャフリング部
117の出力が外符号デコーダ152に供給され、外符
号によるエラー訂正がなされる。外符号デコーダ152
からは、エラー訂正されたオーディオデータが出力され
る。訂正できないエラーがあるデータに関しては、エラ
ーフラグがセットされる。
【0052】外符号デコーダ152の出力がAUX分離
部153に供給され、オーディオAUXが分離される。
分離されたオーディオAUXが出力端子154に取り出
される。また、オーディオデータが補間部155に供給
される。補間部155では、エラーの有るサンプルが補
間される。補間方法としては、時間的に前後の正しいデ
ータの平均値で補間する平均値補間、前の正しいサンプ
ルの値をホールドする前値ホールド等を使用できる。補
間部155の出力が出力部156に供給される。出力部
156は、エラーであり、補間できないオーディオ信号
の出力を禁止するミュート処理、並びにビデオ信号との
時間合わせのための遅延量調整処理がなされる。出力部
156から出力端子157に再生オーディオ信号が取り
出される。
【0053】なお、図1および図2では省略されている
が、入力データと同期したタイミング信号を発生するタ
イミング発生部、記録再生装置の全体の動作を制御する
システムコントローラ(マイクロコンピュータ)等が備
えられている。
【0054】この一実施形態では、磁気テープへの信号
の記録は、回転する回転ヘッド上に設けられた磁気ヘッ
ドにより、斜めのトラックを形成する、ヘリカルスキャ
ン方式によって行われる。磁気ヘッドは、回転ドラム上
の、互いに対向する位置に、それぞれ複数個が設けられ
る。すなわち、磁気テープが回転ヘッドに180°程度
の巻き付け角で以て巻き付けられている場合、回転ヘッ
ドの180°の回転により、同時に複数本のトラックを
形成することができる。また、磁気ヘッドは、互いにア
ジマスの異なる2個で一組とされる。複数個の磁気ヘッ
ドは、隣接するトラックのアジマスが互いに異なるよう
に配置される。
【0055】図3は、上述した回転ヘッドにより磁気テ
ープ上に形成されるトラックフォーマットの一例を示
す。これは、1フレーム当たりのビデオおよびオーディ
オデータが8トラックで記録される例である。例えばフ
レーム周波数が29.97Hz、レートが50Mbp
s、有効ライン数が480本で有効水平画素数が720
画素のインターレス信号(480i信号)およびオーデ
ィオ信号が記録される。また、フレーム周波数が25H
z、レートが50Mbps、有効ライン数が576本で
有効水平画素数が720画素のインターレス信号(57
6i信号)およびオーディオ信号も、図3と同一のテー
プフォーマットによって記録できる。
【0056】互いに異なるアジマスの2トラックによっ
て1セグメントが構成される。すなわち、8トラック
は、4セグメントからなる。セグメントを構成する1組
のトラックに対して、アジマスと対応するトラック番号
〔0〕とトラック番号〔1〕が付される。図3に示され
る例では、前半の8トラックと、後半の8トラックとの
間で、トラック番号が入れ替えられると共に、フレーム
毎に互いに異なるトラックシーケンスが付される。これ
により、アジマスが異なる1組の磁気ヘッドのうち一方
が、例えば目詰まりなどにより読み取り不能状態に陥っ
ても、前フレームのデータを利用してエラーの影響を小
とできる。
【0057】トラックのそれぞれにおいて、両端側にビ
デオデータが記録されるビデオセクタが配され、ビデオ
セクタに挟まれて、オーディオデータが記録されるオー
ディオセクタが配される。なお、この図3および後述す
る図4は、テープ上のオーディオセクタの配置を示すも
のである。
【0058】図3のトラックフォーマットでは、8チャ
ンネルのオーディオデータを扱うことができるようにさ
れている。A1〜A8は、それぞれオーディオデータの
1〜8chのセクタを示す。オーディオデータは、セグ
メント単位で配列を変えられて記録される。オーディオ
データは、1フィールド期間で発生するオーディオサン
プル(例えばフィールド周波数が29.97Hzで、サン
プリング周波数が48kHzの場合には、800サンプル
または801サンプル)が偶数番目のサンプルと奇数番
目のサンプルとにわけられ、各サンプル群とAUXによ
って積符号の1ECCブロックが構成される。
【0059】図3では、1フィールド分のデータが4ト
ラックに記録されるので、オーディオデータの1チャン
ネル当たりの2個のECCブロックが4トラックに記録
される。2個のECCブロックのデータ(外符号パリテ
ィを含む)が4個のセクタに分割され、図3に示すよう
に、4トラックに分散されて記録される。2個のECC
ブロックに含まれる複数のシンクブロックがシャフリン
グされる。例えばA1の参照番号が付された4セクタに
よって、チャンネル1の2ECCブロックが構成され
る。
【0060】また、ビデオデータは、この例では、1ト
ラックに対して4ECCブロック分のデータがシャフリ
ング(インターリーブ)され、Upper Sideお
よびLower Sideで各セクタに分割され記録さ
れる。Lower Sideのビデオセクタには、所定
位置にシステム領域が設けられる。
【0061】なお、図3において、SAT1(Tr)お
よびSAT2(Tm)は、サーボロック用の信号が記録
されるエリアである。また、各記録エリアの間には、所
定の大きさのギャップ(Vg1,Sg1,Ag,Sg
2,Sg3およびVg2)が設けられる。
【0062】図3は、1フレーム当たりのデータを8ト
ラックで記録する例であるが、記録再生するデータのフ
ォーマットによっては、1フレーム当たりのデータを4
トラック、6トラックなどでの記録することができる。
図4Aは、1フレームが6トラックのフォーマットであ
る。この例では、トラックシーケンスが
〔0〕のみとさ
れる。
【0063】図4Bに示すように、テープ上に記録され
るデータは、シンクブロックと称される等間隔に区切ら
れた複数のブロックからなる。図4Cは、シンクブロッ
クの構成を概略的に示す。詳細は後述するが、シンクブ
ロックは、同期検出するためのSYNCパターン、シン
クブロックのそれぞれを識別するためのID、後続する
データの内容を示すDID、データパケットおよびエラ
ー訂正用の内符号パリティから構成される。データは、
シンクブロック単位でパケットとして扱われる。すなわ
ち、記録あるいは再生されるデータ単位の最小のものが
1シンクブロックである。シンクブロックが多数並べら
れて(図4B)、例えばビデオセクタが形成される(図
4A)。
【0064】図5は、記録/再生の最小単位である、ビ
デオデータのシンクブロックのデータ構成をより具体的
に示す。この一実施形態においては、記録するビデオデ
ータのフォーマットに適応して1シンクブロックに対し
て1個乃至は2個のマクロブロックのデータ(VLCデ
ータ)が格納されると共に、1シンクブロックのサイズ
が扱うビデオ信号のフォーマットに応じて長さが変更さ
れる。図5Aに示されるように、1シンクブロックは、
先頭から、2バイトのSYNCパターン、2バイトのI
D、1バイトのDID、例えば112バイト〜206バ
イトの間で可変に規定されるデータ領域および12バイ
トのパリティ(内符号パリティ)からなる。なお、デー
タ領域は、ペイロードとも称される。
【0065】先頭の2バイトのSYNCパターンは、同
期検出用であり、所定のビットパターンを有する。固有
のパターンに対して一致するSYNCパターンを検出す
ることで、同期検出が行われる。
【0066】図6Aは、ID0およびID1のビットア
サインの一例を示す。IDは、シンクブロックが固有に
持っている重要な情報を持っており、各2バイト(ID
0およびID1)が割り当てられている。ID0は、1
トラック中のシンクブロックのそれぞれを識別するため
の識別情報(SYNC ID)が格納される。SYNC
IDは、例えば各セクタ内のシンクブロックに対して
付された通し番号である。SYNC IDは、8ビット
で表現される。ビデオのシンクブロックとオーディオの
シンクブロックとでそれぞれ別個にSYNC IDが付
される。
【0067】ID1は、シンクブロックのトラックに関
する情報が格納される。MSB側をビット7、LSB側
をビット0とした場合、このシンクブロックに関して、
ビット7でトラックの上側(Upper)か下側(Lo
wer)かが示され、ビット5〜ビット2で、トラック
のセグメントが示される。また、ビット1は、トラック
のアジマスに対応するトラック番号が示され、ビット0
は、このシンクブロックがビデオデータおよびオーディ
オデータを区別するビットである。
【0068】図6Bは、ビデオの場合のDIDのビット
アサインの一例を示す。DIDは、ペイロードに関する
情報が格納される。上述したID1のビット0の値に基
づき、ビデオおよびオーディオで、DIDの内容が異な
る。ビット7〜ビット4は、未定義(Reserve
d)とされている。ビット3および2は、ペイロードの
モードであり、例えばペイロードのタイプが示される。
ビット3および2は、補助的なものである。ビット1で
ペイロードに1個あるいは2個のマクロブロックが格納
されることが示される。ビット0でペイロードに格納さ
れるビデオデータが外符号パリティであるかどうかが示
される。
【0069】図6Cは、オーディオの場合のDIDのビ
ットアサインの一例を示す。ビット7〜ビット4は、R
eservedとされている。ビット3でペイロードに
格納されているデータがオーディオデータであるか、一
般的なデータであるかどうかが示される。ペイロードに
対して、圧縮符号化されたオーディオデータが格納され
ている場合には、ビット3がデータを示す値とされる。
ビット2〜ビット0は、NTSC方式における、5フィ
ールドシーケンスの情報が格納される。すなわち、NT
SC方式においては、ビデオ信号の1フィールドに対し
てオーディオ信号は、サンプリング周波数が48kHz
の場合、800サンプルおよび801サンプルの何れか
であり、このシーケンスが5フィールド毎に揃う。ビッ
ト2〜ビット0によって、シーケンスの何処に位置する
かが示される。
【0070】図5に戻って説明すると、図5B〜図5E
は、上述のペイロードの例を示す。図5Bおよび図5C
は、ペイロードに対して、1および2マクロブロックの
ビデオデータ(可変長符号化データ)が格納される場合
の例をそれぞれ示す。図5Bに示される、1マクロブロ
ックが格納される例では、先頭の3バイトに、後続する
マクロブロックの長さを示す長さ情報LTが配される。
なお、長さ情報LTには、自分自身の長さを含んでも良
いし、含まなくても良い。また、図5Cに示される、2
マクロブロックが格納される例では、先頭に第1のマク
ロブロックの長さ情報LTが配され、続けて第1のマク
ロブロックが配される。そして、第1のマクロブロック
に続けて第2のマクロブロックの長さを示す長さ情報L
Tが配され、続けて第2のマクロブロックが配される。
長さ情報LTは、デパッキングのために必要な情報であ
る。
【0071】図5Dは、ペイロードに対して、ビデオA
UX(補助的)データが格納される場合の例を示す。先
頭の長さ情報LTには、ビデオAUXデータの長さが記
される。この長さ情報LTに続けて、5バイトのシステ
ム情報、12バイトのPICT情報、および92バイト
のユーザ情報が格納される。ペイロードの長さに対して
余った部分は、Reservedとされる。
【0072】図5Eは、ペイロードに対してオーディオ
データが格納される場合の例を示す。オーディオデータ
は、ペイロードの全長にわたって詰め込むことができ
る。オーディオ信号は、圧縮処理などが施されない、例
えばPCM形式で扱われる。これに限らず、所定の方式
で圧縮符号化されたオーディオデータを扱うようにもで
きる。
【0073】この一実施形態においては、各シンクブロ
ックのデータの格納領域であるペイロードの長さは、ビ
デオシンクブロックとオーディオシンクブロックとでそ
れぞれ最適に設定されているため、互いに等しい長さで
はない。また、ビデオデータを記録するシンクブロック
の長さと、オーディオデータを記録するシンクブロック
の長さとを、信号フォーマットに応じてそれぞれ最適な
長さに設定される。これにより、複数の異なる信号フォ
ーマットを統一的に扱うことができる。
【0074】図7Aは、MPEGエンコーダのDCT回
路から出力されるビデオデータ中のDCT係数の順序を
示す。DCTブロックにおいて左上のDC成分から開始
して、水平ならびに垂直空間周波数が高くなる方向に、
DCT係数がジグザグスキャンで出力される。その結
果、図7Bに一例が示されるように、全部で64個(8
画素×8ライン)のDCT係数が周波数成分順に並べら
れて得られる。
【0075】このDCT係数がMPEGエンコーダのV
LC部によって可変長符号化される。すなわち、最初の
係数は、DC成分として固定的であり、次の成分(AC
成分)からは、ゼロのランとそれに続くレベルに対応し
てコードが割り当てられる。従って、AC成分の係数デ
ータに対する可変長符号化出力は、周波数成分の低い
(低次の)係数から高い(高次の)係数へと、AC1
AC2 ,AC3 ,・・・と並べられたものである。可変
長符号化されたDCT係数をエレメンタリストリームが
含んでいる。
【0076】ストリームコンバータ106では、供給さ
れた信号のDCT係数の並べ替えが行われる。すなわ
ち、それぞれのマクロブロック内で、ジグザグスキャン
によってDCTブロック毎に周波数成分順に並べられた
DCT係数がマクロブロックを構成する各DCTブロッ
クにわたって周波数成分順に並べ替えられる。
【0077】図8は、このストリームコンバータ106
におけるDCT係数の並べ替えを概略的に示す。(4:
2:2)コンポーネント信号の場合に、1マクロブロッ
クは、輝度信号Yによる4個のDCTブロック(Y1
2 ,Y3 およびY4 )と、色度信号Cb,Crのそれ
ぞれによる2個ずつのDCTブロック(Cb1 ,C
2 ,Cr1 およびCr2 )からなる。
【0078】上述したように、ビデオエンコーダ102
では、MPEG2の規定に従いジグザグスキャンが行わ
れ、図8Aに示されるように、各DCTブロック毎に、
DCT係数がDC成分および低域成分から高域成分に、
周波数成分の順に並べられる。一つのDCTブロックの
スキャンが終了したら、次のDCTブロックのスキャン
が行われ、同様に、DCT係数が並べられる。
【0079】すなわち、マクロブロック内で、DCTブ
ロックY1 ,Y2 ,Y3 およびY4、DCTブロックC
1 ,Cb2 ,Cr1 およびCr2 のそれぞれについ
て、DCT係数がDC成分および低域成分から高域成分
へと周波数順に並べられる。そして、連続したランとそ
れに続くレベルとからなる組に、〔DC,AC1 ,AC
2 ,AC3 ,・・・〕と、それぞれ符号が割り当てられ
るように、可変長符号化されている。
【0080】ストリームコンバータ106では、可変長
符号化され並べられたDCT係数を、一旦可変長符号を
解読して各係数の区切りを検出し、マクロブロックを構
成する各DCTブロックに跨がって周波数成分毎にまと
める。この様子を、図8Bに示す。最初にマクロブロッ
ク内の8個のDCTブロックのDC成分をまとめ、次に
8個のDCTブロックの最も周波数成分が低いAC係数
成分をまとめ、以下、順に同一次数のAC係数をまとめ
るように、8個のDCTブロックに跨がって係数データ
を並び替える。
【0081】並び替えられた係数データは、DC
(Y1 ),DC(Y2 ),DC(Y3 ),DC
(Y4 ),DC(Cb1 ),DC(Cb2 ),DC(C
1 ),DC(Cr2 ),AC1 (Y1 ),AC1 (Y
2 ),AC1 (Y3 ),AC1 (Y4 ),AC1 (Cb
1 ),AC1 (Cb2 ),AC1 (Cr1 ),AC
1 (Cr2 ),・・・である。ここで、DC、AC1
AC2 、・・・は、図7を参照して説明したように、ラ
ンとそれに続くレベルとからなる組に対して割り当てら
れた可変長符号の各符号である。
【0082】ストリームコンバータ106で係数データ
の順序が並べ替えられた変換エレメンタリストリーム
は、パッキングおよびシャフリング部107に供給され
る。マクロブロックのデータの長さは、変換エレメンタ
リストリームと変換前のエレメンタリストリームとで同
一である。また、ビデオエンコーダ102において、ビ
ットレート制御によりGOP(1フレーム)単位に固定
長化されていても、マクロブロック単位では、長さが変
動している。パッキングおよびシャフリング部107で
は、マクロブロックのデータを固定枠に当てはめる。
【0083】図9は、パッキングおよびシャフリング部
107でのマクロブロックのパッキング処理を概略的に
示す。マクロブロックは、所定のデータ長を持つ固定枠
に当てはめられ、パッキングされる。このとき用いられ
る固定枠のデータ長を、記録および再生の際のデータの
最小単位であるシンクブロック長と一致させている。こ
れは、シャフリングおよびエラー訂正符号化の処理を簡
単に行うためである。図9では、簡単のため、1フレー
ムに8マクロブロックが含まれるものと仮定する。
【0084】可変長符号化によって、図9Aに一例が示
されるように、8マクロブロックの長さは、互いに異な
る。この例では、固定枠である1シンクブロックの長さ
と比較して、マクロブロック#1のデータ,#3のデー
タおよび#6のデータがそれぞれ長く、マクロブロック
#2のデータ,#5のデータ,#7のデータおよび#8
のデータがそれぞれ短い。また、マクロブロック#4の
データは、1シンクブロックと略等しい長さである。
【0085】パッキング処理によって、マクロブロック
が1シンクブロック長の固定長枠に詰め込まれる。過不
足無くデータを詰め込むことができるのは、1フレーム
期間で発生するデータ量が固定量に制御されているから
である。図9Bに一例が示されるように、1シンクブロ
ックと比較して長いマクロブロックは、シンクブロック
長に対応する位置で分割される。分割されたマクロブロ
ックのうち、シンクブロック長からはみ出た部分(オー
バーフロー部分)は、先頭から順に空いている領域に、
すなわち、長さがシンクブロック長に満たないマクロブ
ロックの後ろに、詰め込まれる。
【0086】図9Bの例では、マクロブロック#1の、
シンクブロック長からはみ出た部分が、先ず、マクロブ
ロック#2の後ろに詰め込まれ、そこがシンクブロック
の長さに達すると、マクロブロック#5の後ろに詰め込
まれる。次に、マクロブロック#3の、シンクブロック
長からはみ出た部分がマクロブロック#7の後ろに詰め
込まれる。さらに、マクロブロック#6のシンクブロッ
ク長からはみ出た部分がマクロブロック#7の後ろに詰
め込まれ、さらにはみ出た部分がマクロブロック#8の
後ろに詰め込まれる。こうして、各マクロブロックがシ
ンクブロック長の固定枠に対してパッキングされる。
【0087】各マクロブロックの長さは、ストリームコ
ンバータ106において予め調べておくことができる。
これにより、このパッキング部107では、VLCデー
タをデコードして内容を検査すること無く、マクロブロ
ックのデータの最後尾を知ることができる。
【0088】図10は、一実施形態で使用されるエラー
訂正符号の一例を示し、図10Aは、ビデオデータに対
するエラー訂正符号の1ECCブロックを示し、図10
Bは、オーディオデータに対するエラー訂正符号の1E
CCブロックを示す。図10Aにおいて、VLCデータ
がパッキングおよびシャフリング部107からのデータ
である。VLCデータの各行に対して、SYNCパター
ン、ID、DIDが付加され、さらに、内符号のパリテ
ィが付加されることによって、1SYNCブロックが形
成される。
【0089】すなわち、VLCデータの配列の垂直方向
に整列する所定数のシンボル(バイト)から10バイト
の外符号のパリティが生成され、その水平方向に整列す
る、ID、DIDおよびVLCデータ(または外符号の
パリティ)の所定数のシンボル(バイト)から内符号の
パリティが生成される。図10Aの例では、10個の外
符号パリティのシンボルと、12個の内符号のパリティ
のシンボルとが付加される。具体的なエラー訂正符号と
しては、リードソロモン符号が使用される。また、図1
0Aにおいて、1SYNCブロック内のVLCデータの
長さが異なるのは、59.94Hz、25Hz、23.
976Hzのように、ビデオデータのフレーム周波数が
異なるのと対応するためである。
【0090】図10Bに示すように、オーディオデータ
に対する積符号もビデオデータに対するものと同様に、
10シンボルの外符号のパリティおよび12シンボルの
内符号のパリティを生成するものである。オーディオデ
ータの場合は、サンプリング周波数が例えば48kHz
とされ、1サンプルが16ビットに量子化される。1サ
ンプルを他のビット数例えば24ビットに変換しても良
い。上述したフレーム周波数の相違に応じて、1SYN
Cブロック内のオーディオデータの量が相違している。
前述したように、1フィールド分のオーディオデータ/
1チャンネルによって2ECCブロックが構成される。
1ECCブロックには、偶数番目および奇数番目の一方
のオーディオサンプルとオーディオAUXとがデータと
して含まれる。
【0091】次に、上述の図2で示される記録再生装置
の再生側における、ID補間部134について、さらに
詳細に説明する。このID補間部134では、互いに異
なる長さL、K(2K>L>K)の、2種類のシンクブ
ロックについて、ID番号(ID0)ならびにID情報
(ID1)の補間を行う。なお、以下では、繁雑さを避
けるために、ID番号およびID情報をまとめて、単に
IDと称する。
【0092】図11は、ID補間部134で補間を行う
場合の例を示す。この一実施形態では、ID補間部13
4は、時間的に先に入力されたシンクブロックのID
を、後に入力されたシンクブロックのIDを用いて補間
する。このとき、図11Aおよび図11Bに示されるよ
うに、IDにエラーの無いシンクブロックより1つある
いは2つ前に入力されたシンクブロックについて、補間
を行う。
【0093】図11Cの例のように、3つ以上前のシン
クブロックは、補間しない。この場合には、例えば以前
検出されたIDに基づき、引き続いて機械的にIDを生
成するような、イナーシャ回路でIDの補間を行う。
【0094】図12は、この発明によるID補間部13
4の機能ブロック図である。内符号デコーダ133で内
符号訂正されたシンクブロックが端子50に対して供給
される。端子50に対して供給されたシンクブロック
は、(2L+α)の長さを持つディレイライン51に供
給されると共に、ID情報保持部60に供給される。な
お、ディレイライン51において長さ2Lに加えられる
長さαは、Lに対して小さな値である。例えば、αは、
長さ2Lに対して、さらにIDを格納することができる
長さである。
【0095】ID情報保持部60で、供給されたシンク
ブロックのIDが抜き取られる。このIDは、取得情報
管理部62および補間ID生成部61に共に供給され
る。また、このIDは、データ入力開始信号として、制
御部63に供給される。
【0096】取得情報管理部62では、入力データと共
に供給されるパルスがカウントされ、ディレイライン5
1に格納されているシンクブロックのうち、未だ処理が
なされていない未処理入力データの個数が求められる。
制御部63では、この未処理入力データ個数情報と、デ
ータ入力開始信号に基づき、後述する補間ID生成部6
1で保持された複数の保持IDから所定の複数の選択I
Dを選択するための保持ID選択信号を出力すると共
に、選択IDから生成された補間用IDから、実際に補
間に用いる補間IDを選択するための、補間ID選択信
号を出力する。また、制御部63では、補間IDとシン
クブロックとを重畳するタイミングを制御する、ID補
間タイミング指示信号を出力する。
【0097】一方、補間ID生成部61では、供給され
た複数の保持IDから保持ID選択信号に基づき複数の
IDが選択され、複数の補間用IDが生成される。選択
された複数の補間用IDは、補間ID選択部64に供給
され、制御部63から供給された補間ID選択信号に基
づき、実際に補間に用いる補間IDが選択される。選択
された補間IDは、加算器52の一方の入力端に供給さ
れる。
【0098】加算器52の他方の入力端には、ディレイ
ライン51で(2L+α)だけ遅延されたシンクブロッ
クが供給される。制御部63からのID補間タイミング
指示信号の指示により、加算器52で、シンクブロック
に対して補間IDとが重畳され、シンクブロックのID
の補間がなされる。加算器52の出力は、出力データと
して出力端53に導出される。
【0099】図13〜図16は、図12の構成の各部
を、より詳細に示す。図13は、ID情報取得部60の
構成を示す。入力端50から入力された入力データは、
ID情報抽出回路20に供給される。ID情報抽出回路
20では、入力データが入力されたタイミングに基づき
データ入力開始信号31を生成すると共に、入力データ
からIDを抜き取る。ID情報保持回路22は、例えば
IDを保持するレジスタであり、複数ブロック分のID
21を保持する。ID情報保持回路22で保持されたI
D21のうち複数が保持ID23として出力される。
【0100】なお、ID情報抽出回路20によるID0
およびID1の抜取りは、図17に示されるように、シ
ンクパルスをトリガとしてなされる。シンクパルスは、
上述したSYNC検出回路132でのシンクパターン検
出の結果、出力される信号であり、シンクブロックの先
頭を示す。シンクパルスからの所定のタイミング後に到
来するIDを抜き取る。
【0101】図14は、制御部63の構成を示す。制御
部63は、ID情報選択回路34とID補間タイミング
生成回路37とからなる。ID補間タイミング生成回路
37は、例えば所定の遅延を有する遅延回路からなり、
入力されたデータ入力開始信号31からID補間タイミ
ング指示信号38を生成する。一方、ID情報選択回路
34では、後述する取得情報管理部62から供給される
未処理入力データ個数情報32と、例えばデータ入力開
始信号として供給されたIDに含まれるエラー情報(内
符号訂正によるエラーフラグ)とに基づき、保持ID選
択信号35と、補間ID選択信号36とが生成される。
【0102】例えば、未処理入力データ個数から、複数
生成された補間用IDのうち、どの組を用いるかを選択
する、保持ID選択信号35が生成される。また、補間
ID選択信号36から、保持ID選択信号35によって
選択された複数の保持IDに基づき後述する補間ID生
成回路26で生成された補間用IDから、実際の補間に
用いるべき補間IDを選択するための、補間ID選択信
号36が生成される。
【0103】図15は、補間ID生成部61の構成を示
す。補間ID生成部61は、保持ID選択信号35によ
り制御されるセレクタ24と、補間ID生成回路26か
らなる。ID情報取得部60から出力された複数の保持
ID23は、セレクタ24に供給される。これら複数の
保持ID23は、セレクタ24によって、保持ID選択
信号35に基づき、例えば3つが選択ID25として選
択され、補間ID生成回路26に供給される。選択ID
25は、ディレイライン51の中にある各ブロックのI
Dと対応関係になるような、3つのIDが選択される。
補間ID生成回路26では、供給された選択ID25か
ら3つの補間用ID27を生成する。
【0104】図16は、取得情報管理部62の構成を示
す。取得情報管理部62は、ディレイライン51に格納
されているシンクブロックのうち、未処理のブロック数
をカウントする個数管理カウンタ30からなる。データ
入力開始信号31に基づき、カウンタ値がインクリメン
トされる。また、カウンタは、ID補間タイミング指示
信号によってデクリメントされる。カウント値は、未処
理入力データ個数32として出力される。
【0105】図18は、以上の各部の構成に基づく、I
D補間部134の構成を示す。図18は、上述した図1
2の機能ブロック図と対応するものである。図18にお
いて、補間ID生成回路26で生成された複数の補間用
ID27は、補間ID選択部64に供給される。そし
て、ID情報選択回路34からの補間ID選択信号36
に基づき、補間に用いるIDが選択される。この補間I
D29が加算器52に供給され、ID補間タイミング指
示信号38に基づき、ディレイライン51から出力され
た、IDを補間すべきシンクブロックに対して重畳され
る。
【0106】次に、上述の構成に基づくID補間部13
4の動作を、さらに詳細に説明する。図19は、長さが
Lのシンクブロックが回路に入力された例を説明する図
である。図19Aに示されるディレイライン51におい
て、右側が時間的により前に入力されたデータである。
【0107】この一実施形態では、ID補間処理を行お
うとしているシンクブロック(図19Aの、ブロックA
とする)のIDを、最大で2ブロック分の後に入力され
るシンクブロック(図中、ブロックC)に含まれるID
に基づき補間可能としている。すなわち、ブロックCの
IDに基づき、ブロックAのための補間IDを生成し、
その補間IDがブロックAに対して重畳される。
【0108】そのため、ブロックCのIDならびにエラ
ー情報を取得するまで、ブロックAの各情報を補間しな
いようにしなければならない。そのためには、最低でも
2L分のディレイラインが必要になる。一方、2L分し
かディレイラインが設定されていないと、ブロックCの
エラー情報などを取得する前に、ブロックAがディレイ
ラインから出力され始め、ブロックAの補間処理が行わ
れてしまうことになる。そのため、ブロックCのIDな
らびにエラー情報などを取得するまでの、適切な長さα
分のディレイラインを追加する。このことから、ディレ
イラインは、(2L+α)の長さが必要となる。
【0109】図19Aの状態になったとき、シンクブロ
ックCのIDならびにエラー情報は、ID情報取得部6
0に既に取得され、ID情報保持回路22に保持されて
いる。ID情報保持回路22は、図19Bに示されるよ
うに、長さLのディレイライン70〜73が4個直列さ
れて構成される。4個のディレイライン70〜73それ
ぞれの出力R、S、TおよびUがセレクタ24に供給さ
れる。
【0110】一方、シンクブロックAは、未だディレイ
ライン51から出ておらず、補間の処理が行われていな
い状態にある。なお、シンクブロックZは、既に補間が
終了したブロックを示す。また、シンクブロックCは、
全体がディレイライン51に格納されていないが、先頭
のIDの部分が格納されており、ディレイライン51に
は、3シンクブロック分のIDが存在する。
【0111】そのため、この状態では、個数管理カウン
タ30のカウント値は、〔3〕になる。カウント値が
〔3〕の場合には、ディレイライン51に格納されてい
るシンクブロックA、BおよびCのIDと互いに対応す
る関係になるように、ID情報保持回路22で保持され
ているIDを選択する。選択は、ID情報選択回路34
からの保持ID選択信号35によりセレクタ24が制御
されてなされる。図19Bの例では、データR、Sおよ
びTが選択されている。
【0112】補間ID生成回路26では、これら選択さ
れた3つのIDに基づき、補間用のIDを逆生成する
(データR’、S’およびT’)。これにより、例えば
ID番号(ID0)の値が連続したIDが3つ生成され
る。この逆生成は、IDにエラーがある場合でも、機械
的に行われる。
【0113】逆生成された補間用IDは、エラー情報3
3に基づく補間ID選択信号36により、補間ID選択
部64で、さらに1つの補間IDに絞り込まれる。例え
ば、シンクブロックAがエラーで、シンクブロックBが
エラーでなかった場合は、シンクブロックBに対応する
データR’を用いることで、正しい補間IDが得られ
る。
【0114】IDの補間が行われると、個数管理カウン
タ30のカウント値がデクリメントされる。すなわち、
個数管理カウンタ30のカウント値は、主に〔3〕と
〔2〕の間で変動することになる。また、個数管理カウ
ンタ30によるカウントは、入力されたシンクブロック
のIDがエラーであるかどうかに係わらず、シンクパル
スに基づきなされる。
【0115】次に、図20を用いて、(2K>L>K)
であるような、長さKのシンクブロックが入力された場
合について説明する。長さKのシンクブロックがID補
間部134に入力されると、ディレイライン51の状態
は、例えば図20Aに示されるように、最大4つのシン
クブロックが格納されるようになる。シンクブロックA
がIDにエラーがあり補間を行いたいブロックである。
【0116】このとき、シンクブロックDのIDは、I
D情報保持回路22に保持されているが、シンクブロッ
クAは、未だIDの補間がなされていない。そのため、
個数管理カウンタ30のカウント値が〔4〕になる。シ
ンクブロック長がKの場合には、カウント値が〔4〕の
ときに、IDの補間を行う処理がなされる。
【0117】なお、シンクブロックの長さがLおよびK
の何れであるかは、IDおよびDIDの情報に基づき知
ることができる。これらの情報に基づき、図示されない
システムコントローラによって指示されるようにしても
よい。
【0118】この場合にも、上述の長さがLのシンクブ
ロックの場合と同様に、長さが(2L+α)のディレイ
ライン51に格納されている、先頭から3つの、ID補
間が未処理のシンクブロックとのIDと互いに対応関係
になるように、ID情報保持回路22でディレイライン
70〜73に保持されているIDを3つ、選択する。図
20Bの例では、データS、TおよびUが選択される。
実際には、個数管理カウンタ30のカウント値に基づ
き、ディレイライン70〜73に保持されているIDの
うち、どの3つを選択するかが決定される。選択された
3つのIDにより、補間用のIDが逆生成される(デー
タS’、T’およびU’)。逆生成されたデータは、エ
ラー情報などに基づき1つに絞り込まれ、補間IDとさ
れる。
【0119】なお、ID情報保存回路22で保持してお
くIDの個数は、 ID個数=FIX((2L+α)/K)+1 ・・・(1) このように求めることができる。FIXは、括弧内の値
の整数部分を表す。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、所定長のディレイラインに格納されたシンクブロッ
クの個数を管理して、この個数に基づき補間IDの選択
ならびに補間処理を行うかどうかを決めている。そのた
め、複数のブロック長の入力を混在した場合でも、ID
補間処理を一つの構成で行うことができるため、ID補
間のための回路規模を小さくすることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の記録側の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】この発明の一実施形態の再生側の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】トラックフォーマットの一例を示す略線図であ
る。
【図4】トラックフォーマットの他の例を示す略線図で
ある。
【図5】シンクブロックの構成の複数の例を示す略線図
である。
【図6】シンクブロックに付加されるIDおよびDID
の内容を示す略線図である。
【図7】ビデオエンコーダの出力の方法と可変長符号化
を説明するための略線図である。
【図8】ビデオエンコーダの出力の順序の並び替えを説
明するための略線図である。
【図9】順序の並び替えられたデータをシンクブロック
にパッキングする処理を説明するための略線図である。
【図10】ビデオデータおよびオーディオデータに対す
るエラー訂正符号を説明するための略線図である。
【図11】ID補間回路で補間を行う場合の例を示す略
線図である。
【図12】この発明によるID補間回路の機能ブロック
図である。
【図13】ID情報取得部の構成を示すブロック図であ
る。
【図14】制御部の構成を示すブロック図である。
【図15】補間ID生成部の構成を示すブロック図であ
る。
【図16】取得情報管理部の構成を示すブロック図であ
る。
【図17】シンクパルスを説明するための略線図であ
る。
【図18】この発明によるID補間回路のより具体的な
ブロック図である。
【図19】長さがLのシンクブロックが入力された例を
説明する略線図である。
【図20】長さがKのシンクブロックが入力された例を
説明する略線図である。
【図21】トラック上の各セクタの配置の一例を概略的
に示す略線図である。
【符号の説明】
20・・・ID情報抽出回路、22・・・ID情報保持
回路、23・・・保持ID、24・・・セレクタ、26
・・・補間ID生成回路、27・・・補間用ID、29
・・・補間ID、30・・・個数管理カウンタ、34・
・・ID情報選択回路、37・・・補間タイミング生成
回路、51・・・ディレイライン、52・・・加算器、
60・・・ID情報取得部、61・・・補間ID生成
部、62・・・取得情報管理部、63・・・制御部、6
4・・・補間ID選択部、132・・・SYNC検出回
路、133・・・内符号デコーダ、134・・・ID補
間回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定長のブロック単位で付加されたエラ
    ー訂正符号を復号化されて供給されたデータブロックの
    識別情報を、データブロックをp個まで遡って補間する
    ようにされたデータ処理装置において、 所定位置に識別情報が付加されたデータブロックが記録
    時に施されたエラー訂正符号化を復号化されて入力さ
    れ、入力された上記データブロックを複数、格納するメ
    モリ手段と、 上記入力されたデータブロックの識別情報の複数を識別
    情報保持手段に保持し、保持された該識別情報のなかか
    ら、上記メモリ手段に格納された複数の上記データブロ
    ックと互いに対応関係にある複数の識別情報を選択する
    識別情報選択手段と、 上記メモリ手段に格納されているデータブロックに付加
    されている識別情報の数をカウントし、上記カウント値
    が所定値になったら、上記メモリに格納されている上記
    シンクブロックの上記復号化によるエラー情報に基づ
    き、上記識別情報選択手段によって選択された上記複数
    の識別情報から生成された複数の補間用識別情報のなか
    から、上記エラー情報に対応した上記シンクブロックの
    識別情報を補間する補間識別情報を選択する補間識別情
    報選択手段と、 上記補間識別情報を、上記メモリ手段から出力された、
    上記エラー情報に対応した上記シンクブロックに対して
    重畳する手段とを有し、 上記補間識別情報選択手段によって上記補間識別情報が
    選択されたら、上記カウント値をデクリメントするよう
    にしたことを特徴とするデータ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデータ処理装置におい
    て、 最大でp個までシンクブロックを遡って識別情報を補間
    可能とされている場合、上記識別情報選択手段は、上記
    保持された上記複数の識別情報のなかから、時間的に先
    頭から(p+1)個までの上記識別情報を選択すること
    を特徴とするデータ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のデータ処理装置におい
    て、 長さLのシンクブロックと、上記Lと(2K>L>K)
    の関係にある長さKのシンクブロックのうち少なくとも
    一方が入力され、上記メモリ手段は、長さLのシンクブ
    ロックの識別情報が(p+1)個格納されるように上記
    長さLのシンクブロックが格納可能とされ、上記識別情
    報保持手段は、〔FIX(2L/K)+1〕個だけ上記
    識別情報を保持することを特徴とするデータ処理装置。
  4. 【請求項4】 識別情報を付加された所定長のブロック
    単位でエラー訂正符号化されて記録媒体に記録されたデ
    ータを再生し、再生データが復号化されたデータブロッ
    クの識別情報を、データブロックをp個まで遡って補間
    するようにされたデータ再生装置において、 所定位置に識別情報が付加され、所定長のブロック単位
    でエラー訂正符号化されて記録媒体に記録されたデータ
    を再生し、上記エラー訂正符号を復号化する再生手段
    と、 上記再生手段によって再生されたデータブロックを複
    数、格納するメモリ手段と、 上記再生手段によって再生された上記データブロックの
    上記識別情報の複数を識別情報保持手段に保持し、保持
    された該識別情報のなかから、上記メモリ手段に格納さ
    れた複数の上記データブロックと互いに対応関係にある
    複数の識別情報を選択する識別情報選択手段と、 上記メモリ手段に格納されているデータブロックに付加
    されている識別情報の数をカウントし、上記カウント値
    が所定値になったら、上記メモリに格納されている上記
    シンクブロックの上記復号化によるエラー情報に基づ
    き、上記識別情報選択手段によって選択された上記複数
    の識別情報から生成された複数の補間用識別情報のなか
    から、上記エラー情報に対応した上記シンクブロックの
    識別情報を補間する補間識別情報を選択する補間識別情
    報選択手段と、 上記補間識別情報を、上記メモリ手段から出力された、
    上記エラー情報に対応した上記シンクブロックに対して
    重畳する手段とを有し、 上記補間識別情報選択手段によって上記補間識別情報が
    選択されたら、上記カウント値をデクリメントするよう
    にしたことを特徴とするデータ再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のデータ処理装置におい
    て、 最大でp個までシンクブロックを遡って識別情報を補間
    可能とされている場合、上記識別情報選択手段は、上記
    保持された上記複数の識別情報のなかから、時間的に先
    頭から(p+1)個までの上記識別情報を選択すること
    を特徴とするデータ処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のデータ処理装置におい
    て、 長さLのシンクブロックと、上記Lと(2K>L>K)
    の関係にある長さKのシンクブロックのうち少なくとも
    一方が入力され、上記メモリ手段には、長さLのシンク
    ブロックの識別情報が(p+1)個格納されるように上
    記長さLのシンクブロックが格納可能とされ、上記識別
    情報保持手段は、〔FIX(2L/K)+1〕個だけ上
    記識別情報を保持することを特徴とするデータ処理装
    置。
  7. 【請求項7】 所定長のブロック単位で付加されたエラ
    ー訂正符号を復号化されて供給されたデータブロックの
    識別情報を、データブロックをp個まで遡って補間する
    ようにされたデータ処理方法において、 所定位置に識別情報が付加されたデータブロックが記録
    時に施されたエラー訂正符号化を復号化されて入力さ
    れ、メモリ手段に対して入力された上記データブロック
    を複数、格納するステップと、 上記入力されたデータブロックの識別情報の複数を識別
    情報保持手段に保持し、保持された該識別情報のなかか
    ら、上記メモリ手段に格納された複数の上記データブロ
    ックと互いに対応関係にある複数の識別情報を選択する
    識別情報選択のステップと、 上記メモリ手段に格納されているデータブロックに付加
    されている識別情報の数をカウントし、上記カウント値
    が所定値になったら、上記メモリに格納されている上記
    シンクブロックの上記復号化によるエラー情報に基づ
    き、上記識別情報選択のステップによって選択された上
    記複数の識別情報から生成された複数の補間用識別情報
    のなかから、上記エラー情報に対応した上記シンクブロ
    ックの識別情報を補間する補間識別情報を選択する補間
    識別情報選択のステップと、 上記補間識別情報を、上記メモリ手段から出力された、
    上記エラー情報に対応した上記シンクブロックに対して
    重畳するステップとを有し、 上記補間識別情報選択のステップ手段によって上記補間
    識別情報が選択されたら、上記カウント値をデクリメン
    トするようにしたことを特徴とするデータ処理方法。
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