JP2000021781A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JP2000021781A JP2000021781A JP10182428A JP18242898A JP2000021781A JP 2000021781 A JP2000021781 A JP 2000021781A JP 10182428 A JP10182428 A JP 10182428A JP 18242898 A JP18242898 A JP 18242898A JP 2000021781 A JP2000021781 A JP 2000021781A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】第1の多結晶シリコン膜とその上の第2の多結
晶シリコン膜との間の接触抵抗を低くすること。 【解決手段】シリコン基板1上に第1の多結晶シリコン
膜3を形成し、次に第1の多結晶シリコン膜3上にシリ
コン酸化膜4を形成し、次にシリコン酸化膜4の一部を
除去して第1の多結晶シリコン膜3の表面を露出させ、
次に温度をT(℃)、圧力をP(Torr)とした場合
に、600<T<1100および(T−900)/10
0<logP<(T−500)/100の不等式を同時
に満たす条件に設定された水素雰囲気中での熱処理によ
り、第1の多結晶シリコン膜3の表面の自然酸化膜を除
去し、次にこの自然酸化膜を除去する工程と真空連続的
に、第1の多結晶シリコン膜3と接触する第2の多結晶
シリコン膜5を形成する。
晶シリコン膜との間の接触抵抗を低くすること。 【解決手段】シリコン基板1上に第1の多結晶シリコン
膜3を形成し、次に第1の多結晶シリコン膜3上にシリ
コン酸化膜4を形成し、次にシリコン酸化膜4の一部を
除去して第1の多結晶シリコン膜3の表面を露出させ、
次に温度をT(℃)、圧力をP(Torr)とした場合
に、600<T<1100および(T−900)/10
0<logP<(T−500)/100の不等式を同時
に満たす条件に設定された水素雰囲気中での熱処理によ
り、第1の多結晶シリコン膜3の表面の自然酸化膜を除
去し、次にこの自然酸化膜を除去する工程と真空連続的
に、第1の多結晶シリコン膜3と接触する第2の多結晶
シリコン膜5を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に係わり、特に多結晶シリコン膜の表面に形成され
た自然酸化膜等の酸化膜の除去方法に特徴がある半導体
装置の製造方法に関する。
方法に係わり、特に多結晶シリコン膜の表面に形成され
た自然酸化膜等の酸化膜の除去方法に特徴がある半導体
装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン半導体プロセスにおいては、シ
リコン基板上にシリコン膜を堆積し、これらの間の電気
的接続を行う工程が必要とされている。このとき、シリ
コン基板とシリコン膜との界面(Si/Si界面)にお
ける接触抵抗を低く保つためには、シリコン膜の堆積前
にシリコン基板の表面に形成された自然酸化膜を十分に
除去しておく必要がある。
リコン基板上にシリコン膜を堆積し、これらの間の電気
的接続を行う工程が必要とされている。このとき、シリ
コン基板とシリコン膜との界面(Si/Si界面)にお
ける接触抵抗を低く保つためには、シリコン膜の堆積前
にシリコン基板の表面に形成された自然酸化膜を十分に
除去しておく必要がある。
【0003】これまでは、弗酸などによりシリコン基板
表面の自然酸化膜を除去し、速やかにシリコン膜を堆積
するといった方法で、Si/Si界面の酸化膜量の増加
をできるだけ抑える試みがなされてきた。
表面の自然酸化膜を除去し、速やかにシリコン膜を堆積
するといった方法で、Si/Si界面の酸化膜量の増加
をできるだけ抑える試みがなされてきた。
【0004】しかしながら、この方法では、弗酸処理後
からシリコン膜の堆積までの間における自然酸化膜の形
成は避けられず、近年の素子の微細化に伴うSi/Si
界面の酸化膜量の低減化の要求には応えられなくなって
きている。また、自然酸化膜の存在は、後工程でのRI
E(Reactive Ion Etching)などによる加工工程におけ
る障害ともなっている。
からシリコン膜の堆積までの間における自然酸化膜の形
成は避けられず、近年の素子の微細化に伴うSi/Si
界面の酸化膜量の低減化の要求には応えられなくなって
きている。また、自然酸化膜の存在は、後工程でのRI
E(Reactive Ion Etching)などによる加工工程におけ
る障害ともなっている。
【0005】この自然酸化膜を除去するための手法とし
て提案されているのが、シリコン膜の堆積を行うのと同
じ真空容器内における、水素雰囲気中での熱処理による
自然酸化膜の還元処理である。
て提案されているのが、シリコン膜の堆積を行うのと同
じ真空容器内における、水素雰囲気中での熱処理による
自然酸化膜の還元処理である。
【0006】この方法により、シリコン基板表面の自然
酸化膜の剥離工程とシリコン酸化膜の堆積工程を真空連
続的に行うことができ、Si/Si界面の自然酸化膜の
形成を完全に防止できる。
酸化膜の剥離工程とシリコン酸化膜の堆積工程を真空連
続的に行うことができ、Si/Si界面の自然酸化膜の
形成を完全に防止できる。
【0007】ここで、水素雰囲気中での熱処理は、同時
にシリコン基板表面のシリコンのマイグレーションを起
こり易くしてしまうが、シリコン基板は単結晶であるた
め、シリコン基板の形状劣化は起こらない。
にシリコン基板表面のシリコンのマイグレーションを起
こり易くしてしまうが、シリコン基板は単結晶であるた
め、シリコン基板の形状劣化は起こらない。
【0008】しかしながら、例えば図6(a)に示すよ
うに、シリコン基板81上に多結晶シリコン膜82が形
成されている場合に、水素雰囲気中での熱処理による自
然酸化膜83の除去を行うと、図6(b)に示すよう
に、シリコン基板81および多結晶シリコン膜82の表
面の自然酸化膜83が除去されると同時に、多結晶シリ
コン膜82表面のシリコンのマイグレーションによっ
て、多結晶シリコン膜82の形状が劣化する。
うに、シリコン基板81上に多結晶シリコン膜82が形
成されている場合に、水素雰囲気中での熱処理による自
然酸化膜83の除去を行うと、図6(b)に示すよう
に、シリコン基板81および多結晶シリコン膜82の表
面の自然酸化膜83が除去されると同時に、多結晶シリ
コン膜82表面のシリコンのマイグレーションによっ
て、多結晶シリコン膜82の形状が劣化する。
【0009】そのため、自然酸化膜83の除去工程後
に、形状劣化した多結晶シリコン膜82上にシリコン膜
等の他の導電膜を堆積すると、多結晶シリコン膜82の
加工形状が変化してしまっているため、多結晶シリコン
膜82と導電膜との間の接触抵抗が増加するという問題
生じる。
に、形状劣化した多結晶シリコン膜82上にシリコン膜
等の他の導電膜を堆積すると、多結晶シリコン膜82の
加工形状が変化してしまっているため、多結晶シリコン
膜82と導電膜との間の接触抵抗が増加するという問題
生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、シリコン
基板表面の自然酸化膜の除去方法として、水素雰囲気中
での熱処理が提案されていたが、この熱処理の際にシリ
コン基板上に多結晶シリコン膜が形成されていると、多
結晶シリコン膜の形状が劣化するため、多結晶シリコン
膜上に導電膜を堆積するとこれらの間の接触抵抗が増大
するという問題があった。
基板表面の自然酸化膜の除去方法として、水素雰囲気中
での熱処理が提案されていたが、この熱処理の際にシリ
コン基板上に多結晶シリコン膜が形成されていると、多
結晶シリコン膜の形状が劣化するため、多結晶シリコン
膜上に導電膜を堆積するとこれらの間の接触抵抗が増大
するという問題があった。
【0011】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは多結晶シリコン膜の形状
劣化を招くことなく、該多結晶シリコン膜の表面に形成
された酸化膜を除去でき、もって多結晶シリコン膜上に
該多結晶シリコン膜と良好なコンタクトが取れる膜を堆
積することができる半導体装置の製造方法を提供するこ
とにある。
ので、その目的とするところは多結晶シリコン膜の形状
劣化を招くことなく、該多結晶シリコン膜の表面に形成
された酸化膜を除去でき、もって多結晶シリコン膜上に
該多結晶シリコン膜と良好なコンタクトが取れる膜を堆
積することができる半導体装置の製造方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】[構成]上記目的を達成
するために、本発明(請求項1)に係る半導体装置の製
造方法は、シリコン基板上に多結晶シリコン膜を形成す
る工程と、所定の条件に設定された水素を主成分とする
雰囲気中での熱処理により、前記多結晶シリコン膜の表
面の酸化膜を除去する工程と、この酸化膜を除去する工
程と真空連続的に、前記多結晶シリコン膜上に絶縁膜ま
たは導電膜を形成する工程とを有することを特徴とす
る。
するために、本発明(請求項1)に係る半導体装置の製
造方法は、シリコン基板上に多結晶シリコン膜を形成す
る工程と、所定の条件に設定された水素を主成分とする
雰囲気中での熱処理により、前記多結晶シリコン膜の表
面の酸化膜を除去する工程と、この酸化膜を除去する工
程と真空連続的に、前記多結晶シリコン膜上に絶縁膜ま
たは導電膜を形成する工程とを有することを特徴とす
る。
【0013】ここで、多結晶シリコン膜はシリコン基板
の全面に形成されたものであっても良いし、あるいはパ
ターニングされたものであっても良い。また、本発明
(請求項2)に係る半導体装置の製造方法は、シリコン
基板上にアモルファスシリコン膜を形成する工程と、酸
化性雰囲気中での熱処理により、前記アモルファスシリ
コン膜を多結晶シリコン膜に変化させる工程と、所定の
条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中での熱処
理により、前記多結晶シリコン膜の表面の酸化膜を除去
する工程と、この酸化膜を除去する工程と真空連続的
に、前記多結晶シリコン膜上に絶縁膜または導電膜を形
成する工程とを有することを特徴とする。
の全面に形成されたものであっても良いし、あるいはパ
ターニングされたものであっても良い。また、本発明
(請求項2)に係る半導体装置の製造方法は、シリコン
基板上にアモルファスシリコン膜を形成する工程と、酸
化性雰囲気中での熱処理により、前記アモルファスシリ
コン膜を多結晶シリコン膜に変化させる工程と、所定の
条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中での熱処
理により、前記多結晶シリコン膜の表面の酸化膜を除去
する工程と、この酸化膜を除去する工程と真空連続的
に、前記多結晶シリコン膜上に絶縁膜または導電膜を形
成する工程とを有することを特徴とする。
【0014】ここで、アモルファスシリコン膜はシリコ
ン基板の全面に形成されたものであっても良いし、ある
いはパターニングされたものであっても良い。また、前
記酸化性雰囲気中での熱処理を550℃以上の熱処理温
度で行うことが好ましい。
ン基板の全面に形成されたものであっても良いし、ある
いはパターニングされたものであっても良い。また、前
記酸化性雰囲気中での熱処理を550℃以上の熱処理温
度で行うことが好ましい。
【0015】また、前記所定の条件は、例えば温度をT
(℃)、圧力をP(Torr)とした場合に、600<
T<1100および(T−900)/100<logP
<(T−500)/100の二つの不等式を同時に満た
すものである。
(℃)、圧力をP(Torr)とした場合に、600<
T<1100および(T−900)/100<logP
<(T−500)/100の二つの不等式を同時に満た
すものである。
【0016】また、前記導電膜は例えばシリコン膜、酸
化膜は例えば自然酸化膜である。 [作用]本発明者らの研究によれば、所定の条件に設定
された水素を主成分とする雰囲気中で多結晶シリコン膜
を熱処理することにより、多結晶シリコン膜の形状劣化
を招くことなく、多結晶シリコン膜の表面の酸化膜を除
去できることが分かった。
化膜は例えば自然酸化膜である。 [作用]本発明者らの研究によれば、所定の条件に設定
された水素を主成分とする雰囲気中で多結晶シリコン膜
を熱処理することにより、多結晶シリコン膜の形状劣化
を招くことなく、多結晶シリコン膜の表面の酸化膜を除
去できることが分かった。
【0017】したがって、このような知見に基づき、所
定の条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中での
熱処理により、多結晶シリコン膜の表面の酸化膜を除去
するようにした本発明によれば、多結晶シリコン膜上に
該多結晶シリコン膜と良好なコンタクトが取れる膜を堆
積することができる。
定の条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中での
熱処理により、多結晶シリコン膜の表面の酸化膜を除去
するようにした本発明によれば、多結晶シリコン膜上に
該多結晶シリコン膜と良好なコンタクトが取れる膜を堆
積することができる。
【0018】なお、多結晶シリコン膜がパターニングさ
れたものであれば、シリコン基板の露出面の酸化膜も同
時に除去できる。ここで、シリコン基板は通常単結晶で
あるので、シリコン基板表面の形状劣化は熱処理の条件
に係わらず通常起こらない。
れたものであれば、シリコン基板の露出面の酸化膜も同
時に除去できる。ここで、シリコン基板は通常単結晶で
あるので、シリコン基板表面の形状劣化は熱処理の条件
に係わらず通常起こらない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0020】まず、図1(a)に示すように、シリコン
基板1上にシリコン酸化膜2を形成し、続いてシリコン
酸化膜2上に厚さ30nmの第1の多結晶シリコン膜3
を形成する。
基板1上にシリコン酸化膜2を形成し、続いてシリコン
酸化膜2上に厚さ30nmの第1の多結晶シリコン膜3
を形成する。
【0021】次に図1(b)に示すように、第1の多結
晶シリコン膜3をパターニングし、続いて全面にシリコ
ン酸化膜4を形成した後、このシリコン酸化膜4に接続
孔を開孔して、第1の多結晶シリコン膜3の一部を露出
させる。
晶シリコン膜3をパターニングし、続いて全面にシリコ
ン酸化膜4を形成した後、このシリコン酸化膜4に接続
孔を開孔して、第1の多結晶シリコン膜3の一部を露出
させる。
【0022】次に減圧CVD装置の成膜室内にシリコン
基板1を導入し、一旦10Torr以下の真空度まで減
圧し、次に水素雰囲気中で圧力を600Torrまで昇
圧してから900℃まで加熱し、次にそのまま同一成膜
室内で600℃まで降温し、次に100Torrまで減
圧してからSiH4 を流して、図1(c)に示すよう
に、第2の多結晶シリコン膜5を全面に堆積する。この
後、第2の多結晶シリコン膜5をパターニングして、図
1(d)に示す構造を形成する。
基板1を導入し、一旦10Torr以下の真空度まで減
圧し、次に水素雰囲気中で圧力を600Torrまで昇
圧してから900℃まで加熱し、次にそのまま同一成膜
室内で600℃まで降温し、次に100Torrまで減
圧してからSiH4 を流して、図1(c)に示すよう
に、第2の多結晶シリコン膜5を全面に堆積する。この
後、第2の多結晶シリコン膜5をパターニングして、図
1(d)に示す構造を形成する。
【0023】このようにして形成された第1の多結晶シ
リコン膜3と第2の多結晶シリコン膜5との界面(Si
/Si界面)における電気抵抗(contact resistivit
y )を測定したところ、その値は1×10-8Ωcm2 以
下という十分に小さい値であり、Si/Si界面にはほ
とんど接触抵抗が存在しないことが確認された。
リコン膜3と第2の多結晶シリコン膜5との界面(Si
/Si界面)における電気抵抗(contact resistivit
y )を測定したところ、その値は1×10-8Ωcm2 以
下という十分に小さい値であり、Si/Si界面にはほ
とんど接触抵抗が存在しないことが確認された。
【0024】比較のため、水素雰囲気中での熱処理を行
わなかった試料に対して同様にSi/Si界面における
電気抵抗を測定したところ、その値は約1×10-6Ωc
m2という値であり、Si/Si界面には接触抵抗が存
在することが確認された。
わなかった試料に対して同様にSi/Si界面における
電気抵抗を測定したところ、その値は約1×10-6Ωc
m2という値であり、Si/Si界面には接触抵抗が存
在することが確認された。
【0025】このような接触抵抗の違いの生じた要因を
調べるために、これらの試料のSi/Si界面における
酸素量をSIMSにて測定した。その結果、水素雰囲気
中での熱処理を行った試料の場合には、Si/Si界面
には全く酸素が検出されなかったのに対し、水素雰囲気
中での熱処理を行わなかった試料の場合には、Si/S
i界面には面密度にして約2×1015cm-2の酸素濃
度、すなわち約1原子層の酸素が存在することが確認さ
れ、この酸素がSi/Si界面における接触抵抗の要因
となっていることが明らかになった。
調べるために、これらの試料のSi/Si界面における
酸素量をSIMSにて測定した。その結果、水素雰囲気
中での熱処理を行った試料の場合には、Si/Si界面
には全く酸素が検出されなかったのに対し、水素雰囲気
中での熱処理を行わなかった試料の場合には、Si/S
i界面には面密度にして約2×1015cm-2の酸素濃
度、すなわち約1原子層の酸素が存在することが確認さ
れ、この酸素がSi/Si界面における接触抵抗の要因
となっていることが明らかになった。
【0026】ところが、第2の多結晶シリコン膜5の堆
積前に、水素雰囲気中での熱処理を同様に900℃で行
った場合でも、そのときの圧力を10Torrとした場
合には、第1の多結晶シリコン膜3と第2の多結晶シリ
コン膜5との間で電気的接触が全く取れなくなってしま
った。
積前に、水素雰囲気中での熱処理を同様に900℃で行
った場合でも、そのときの圧力を10Torrとした場
合には、第1の多結晶シリコン膜3と第2の多結晶シリ
コン膜5との間で電気的接触が全く取れなくなってしま
った。
【0027】この原因を調べるべく、上記水素雰囲気中
での熱処理(温度900℃、圧力10Torr)を行っ
た直後の試料の様子を断面TEMにより観察した。その
結果、図2に示すように、第2の多結晶シリコン膜5の
うち、表面が露出していたものは、粒状に孤立してしま
っていることが分かった。
での熱処理(温度900℃、圧力10Torr)を行っ
た直後の試料の様子を断面TEMにより観察した。その
結果、図2に示すように、第2の多結晶シリコン膜5の
うち、表面が露出していたものは、粒状に孤立してしま
っていることが分かった。
【0028】このような第2の多結晶シリコン膜5の形
状劣化により、第1の多結晶シリコン膜3と第2の多結
晶シリコン膜5との間の接触面積が極めて少なくなって
しまい、電気的導通が取れなくなっと考えられる。
状劣化により、第1の多結晶シリコン膜3と第2の多結
晶シリコン膜5との間の接触面積が極めて少なくなって
しまい、電気的導通が取れなくなっと考えられる。
【0029】以上のことから、多結晶シリコン膜を堆積
する前の同一減圧CVD装置の成膜室内での水素雰囲気
下での熱処理は、自然酸化膜を十分に除去でき、接触抵
抗を低減する方法としては極めて有効な方法であるが、
熱処理の条件によっては同時にシリコンのマイグレーシ
ョンを引き起こし、例えば多結晶シリコン膜においては
その形状を粒状に変えてしまうという形状劣化を引き起
こし、接触抵抗の増加を招く原因となることが分かっ
た。
する前の同一減圧CVD装置の成膜室内での水素雰囲気
下での熱処理は、自然酸化膜を十分に除去でき、接触抵
抗を低減する方法としては極めて有効な方法であるが、
熱処理の条件によっては同時にシリコンのマイグレーシ
ョンを引き起こし、例えば多結晶シリコン膜においては
その形状を粒状に変えてしまうという形状劣化を引き起
こし、接触抵抗の増加を招く原因となることが分かっ
た。
【0030】すなわち、接触抵抗の増加を抑制するため
には、水素雰囲気下での熱処理における条件を適切に制
御し、多結晶シリコン膜の形状劣化を防止する必要のあ
ることが分かった。
には、水素雰囲気下での熱処理における条件を適切に制
御し、多結晶シリコン膜の形状劣化を防止する必要のあ
ることが分かった。
【0031】ここで、水素雰囲気中での熱処理による自
然酸化膜の除去は、 SiO2 +Si→2SiO↑ という形態での気化によるものであり、当然反応温度が
高いほど起こり易い。また、シリコンのマイグレーショ
ンも温度が高いほど起こり易いと考えられる。このよう
に、自然酸化膜の除去とシリコンのマイグレーションと
はいずれも雰囲気温度(熱処理温度)が大きく影響する
が、温度以外のパラメータとしては、上述したように、
水素雰囲気中での熱処理時(加熱時)の圧力にも大きく
影響されると考えられる。
然酸化膜の除去は、 SiO2 +Si→2SiO↑ という形態での気化によるものであり、当然反応温度が
高いほど起こり易い。また、シリコンのマイグレーショ
ンも温度が高いほど起こり易いと考えられる。このよう
に、自然酸化膜の除去とシリコンのマイグレーションと
はいずれも雰囲気温度(熱処理温度)が大きく影響する
が、温度以外のパラメータとしては、上述したように、
水素雰囲気中での熱処理時(加熱時)の圧力にも大きく
影響されると考えられる。
【0032】そこで、温度、圧力をパラメータとして、
多結晶シリコン膜上の自然酸化膜の除去の程度と、多結
晶シリコン膜表面のシリコンのマイグレーションの程度
を調べる実験を行った。
多結晶シリコン膜上の自然酸化膜の除去の程度と、多結
晶シリコン膜表面のシリコンのマイグレーションの程度
を調べる実験を行った。
【0033】自然酸化膜の除去の程度についてはSIM
Sにより評価した。一方、多結晶シリコン膜表面のシリ
コンのマイグレーションの程度についてはシリコン膜表
面の荒れから評価した。なお、この表面荒れの評価はA
FMによる非接触測定にて行った。また、多結晶シリコ
ン膜の膜厚は30nmとした。
Sにより評価した。一方、多結晶シリコン膜表面のシリ
コンのマイグレーションの程度についてはシリコン膜表
面の荒れから評価した。なお、この表面荒れの評価はA
FMによる非接触測定にて行った。また、多結晶シリコ
ン膜の膜厚は30nmとした。
【0034】図3に、自然酸化膜の除去の程度およびシ
リコンのマイグレーション(表面荒れ)の程度の評価結
果を示す。図中、○印は表面荒れを招かずに自然酸化膜
を除去できる温度・圧力、△印は甚だしい表面荒れを招
くが自然酸化膜を除去できる温度・圧力、×印は表面荒
れは起こらないが自然酸化膜を除去できない温度・圧力
を示している。
リコンのマイグレーション(表面荒れ)の程度の評価結
果を示す。図中、○印は表面荒れを招かずに自然酸化膜
を除去できる温度・圧力、△印は甚だしい表面荒れを招
くが自然酸化膜を除去できる温度・圧力、×印は表面荒
れは起こらないが自然酸化膜を除去できない温度・圧力
を示している。
【0035】この評価結果からいえることは、多結晶シ
リコン膜上の自然酸化膜を除去するためには、図3に示
される○印の温度・圧力で規定される温度・圧力領域内
で水素雰囲気中の熱処理を行う必要があるということで
ある。
リコン膜上の自然酸化膜を除去するためには、図3に示
される○印の温度・圧力で規定される温度・圧力領域内
で水素雰囲気中の熱処理を行う必要があるということで
ある。
【0036】ここで、温度をT(℃)、圧力をP(To
rr)とすると、○印の温度・圧力で規定される温度・
圧力領域は、下記の二つの不等式(1),(2)を同時
に満たす温度・圧力領域であると定式化できる。
rr)とすると、○印の温度・圧力で規定される温度・
圧力領域は、下記の二つの不等式(1),(2)を同時
に満たす温度・圧力領域であると定式化できる。
【0037】 600<T<1100 (1) (T−900)/100<logP<(T−500)/100 (2) なお、本実施形態では、パターニングされ、かつ側面が
シリコン酸化膜4で覆われた多結晶シリコン膜3の場合
について説明したが、側面がシリコン酸化膜4で覆われ
ていない多結晶シリコン膜3の場合にも同様の効果が得
られる。
シリコン酸化膜4で覆われた多結晶シリコン膜3の場合
について説明したが、側面がシリコン酸化膜4で覆われ
ていない多結晶シリコン膜3の場合にも同様の効果が得
られる。
【0038】自然酸化膜を除去するべく、水素雰囲気中
で熱処理を行った場合、その圧力が上述した2つの不等
式(1),(2)を同時に満足しないときは、パターニ
ングされた多結晶シリコン膜のコーナー部の曲率半径が
大きくなってしまうなどの問題が生じてしまうことがあ
り得る。特に多結晶シリコン膜のコーナー部が露出して
いる場合には起きやすい。このような問題を避けるに
は、本実施形態で示した条件での水素雰囲気中での熱処
理を行うことが極めて有効となる。
で熱処理を行った場合、その圧力が上述した2つの不等
式(1),(2)を同時に満足しないときは、パターニ
ングされた多結晶シリコン膜のコーナー部の曲率半径が
大きくなってしまうなどの問題が生じてしまうことがあ
り得る。特に多結晶シリコン膜のコーナー部が露出して
いる場合には起きやすい。このような問題を避けるに
は、本実施形態で示した条件での水素雰囲気中での熱処
理を行うことが極めて有効となる。
【0039】また、本実施形態では、水素のみを含む雰
囲気中での熱処理により、自然酸化膜の除去を行った
が、還元性雰囲気である限り、他のガスとの混合ガス雰
囲気中であってもかまわない。例えばArガスなどの不
活性ガスで希釈された水素雰囲気もしくは酸素や水蒸気
などの酸化性のガスの分圧を十分に下げた雰囲気であっ
てもかまわない。
囲気中での熱処理により、自然酸化膜の除去を行った
が、還元性雰囲気である限り、他のガスとの混合ガス雰
囲気中であってもかまわない。例えばArガスなどの不
活性ガスで希釈された水素雰囲気もしくは酸素や水蒸気
などの酸化性のガスの分圧を十分に下げた雰囲気であっ
てもかまわない。
【0040】また、本実施形態では、第1の多結晶シリ
コン膜3の膜厚が30nmの場合について説明したが、
膜厚はそれよりも厚くても逆に薄くても、本実施形態に
示した効果は得られる。
コン膜3の膜厚が30nmの場合について説明したが、
膜厚はそれよりも厚くても逆に薄くても、本実施形態に
示した効果は得られる。
【0041】なお、多結晶シリコン膜は膜厚が薄いほど
熱処理による粒化が起こり易く、また十分に厚ければ粒
化することはない。ただし、結晶構造が多結晶である限
り、本実施形態に示した条件の範囲外で水素雰囲気中で
の熱処理を行うと、表面荒れは起きてしまう。したがっ
て、本実施形態の熱処理は、多結晶シリコン膜の膜厚を
問わずに意義があるといえる。
熱処理による粒化が起こり易く、また十分に厚ければ粒
化することはない。ただし、結晶構造が多結晶である限
り、本実施形態に示した条件の範囲外で水素雰囲気中で
の熱処理を行うと、表面荒れは起きてしまう。したがっ
て、本実施形態の熱処理は、多結晶シリコン膜の膜厚を
問わずに意義があるといえる。
【0042】また、本実施形態では、自然酸化膜を除去
した後に堆積する導電膜として、多結晶シリコン膜(半
導体膜)の場合について示したが、これは他の導電膜、
あるいは絶縁膜を堆積する場合でも有効である。
した後に堆積する導電膜として、多結晶シリコン膜(半
導体膜)の場合について示したが、これは他の導電膜、
あるいは絶縁膜を堆積する場合でも有効である。
【0043】他の導電膜としては、例えばWSi膜等の
金属シリサイド膜、Cu膜やAl膜等の金属膜があげら
れる。この場合、下地の多結晶シリコン膜と導電膜との
界面における電気抵抗を本実施形態の場合と同様に低減
できる。
金属シリサイド膜、Cu膜やAl膜等の金属膜があげら
れる。この場合、下地の多結晶シリコン膜と導電膜との
界面における電気抵抗を本実施形態の場合と同様に低減
できる。
【0044】また、下地の多結晶シリコン膜の表面の自
然酸化膜を除去した後、Co膜やTi膜等の高融点金属
膜を堆積し、その後熱処理によりシリサイド化を行う場
合には、多結晶シリコン膜とシリサイド膜との界面をフ
ラットな均一な形状できる。
然酸化膜を除去した後、Co膜やTi膜等の高融点金属
膜を堆積し、その後熱処理によりシリサイド化を行う場
合には、多結晶シリコン膜とシリサイド膜との界面をフ
ラットな均一な形状できる。
【0045】また、下地の多結晶シリコン膜の表面の自
然酸化膜を除去した後、CVD法によりシリコン窒化膜
を堆積する場合には、多結晶シリコン膜とシリコン窒化
膜との界面における酸化膜量を減らすことができ、これ
により例えば多結晶シリコン膜を電極として用いた場合
には、シリコン窒化膜よりも誘電率の低い絶縁膜である
酸化膜の増加を抑制できるので、リーク電流の増加を抑
制することが可能となる。 (第2の実施形態)図4は、本発明の第2の実施形態に
係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
然酸化膜を除去した後、CVD法によりシリコン窒化膜
を堆積する場合には、多結晶シリコン膜とシリコン窒化
膜との界面における酸化膜量を減らすことができ、これ
により例えば多結晶シリコン膜を電極として用いた場合
には、シリコン窒化膜よりも誘電率の低い絶縁膜である
酸化膜の増加を抑制できるので、リーク電流の増加を抑
制することが可能となる。 (第2の実施形態)図4は、本発明の第2の実施形態に
係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0046】まず、図4(a)に示すように、シリコン
基板11上に厚さ6nmのシリコン酸化膜12、厚さ5
0nmのアモルファスシリコン膜13aを順次堆積す
る。次にシリコン基板11を減圧可能な処理容器内に導
入し、一旦5Torrの真空度まで減圧した後、圧力6
00Torrの酸素雰囲気中で700℃の熱処理を行
う。
基板11上に厚さ6nmのシリコン酸化膜12、厚さ5
0nmのアモルファスシリコン膜13aを順次堆積す
る。次にシリコン基板11を減圧可能な処理容器内に導
入し、一旦5Torrの真空度まで減圧した後、圧力6
00Torrの酸素雰囲気中で700℃の熱処理を行
う。
【0047】この熱処理により、図4(b)に示すよう
に、表面荒れを招かずに、アモルファスシリコン膜13
aを多結晶シリコン膜13pに変えることができる。ま
た、このときの熱処理によって、同図(b)に示すよう
に、多結晶シリコン膜13p上には2nm程度の薄い酸
化膜14が形成される。
に、表面荒れを招かずに、アモルファスシリコン膜13
aを多結晶シリコン膜13pに変えることができる。ま
た、このときの熱処理によって、同図(b)に示すよう
に、多結晶シリコン膜13p上には2nm程度の薄い酸
化膜14が形成される。
【0048】次に同一処理容器内で基板温度を600℃
まで降温するとともに、0.1Torrの真空度まで減
圧した後、雰囲気をアルゴンで10%に希釈した水素と
置換する。この後、圧力を400Torrとし、雰囲気
はアルゴンで10%に希釈したままで850℃まで昇温
する。このような熱処理によって、多結晶シリコン膜1
3pの表面の薄い酸化膜14は除去される。
まで降温するとともに、0.1Torrの真空度まで減
圧した後、雰囲気をアルゴンで10%に希釈した水素と
置換する。この後、圧力を400Torrとし、雰囲気
はアルゴンで10%に希釈したままで850℃まで昇温
する。このような熱処理によって、多結晶シリコン膜1
3pの表面の薄い酸化膜14は除去される。
【0049】次に図4(c)に示すように、同一処理容
器内で550℃まで降温し、その状態でSi2 H6 ガス
を流して厚さ100nmのアモルファスシリコン膜15
を多結晶シリコン膜13p上に堆積した後、CVD法を
用いてシリコン酸化膜16をアモルファスシリコン膜1
5上に堆積する。この後、同図(c)に示すように、シ
リコン酸化膜16上にフォトレジストパターン17を形
成する。
器内で550℃まで降温し、その状態でSi2 H6 ガス
を流して厚さ100nmのアモルファスシリコン膜15
を多結晶シリコン膜13p上に堆積した後、CVD法を
用いてシリコン酸化膜16をアモルファスシリコン膜1
5上に堆積する。この後、同図(c)に示すように、シ
リコン酸化膜16上にフォトレジストパターン17を形
成する。
【0050】次に図4(d)に示すように、フォトレジ
ストパターン17をマスクにしてRIE(Reactive Ion
Etching)によってシリコン酸化膜16をパターニング
し、フォトレジストパターン17のパターンをシリコン
酸化膜16に転写する。この後、フォトレジストパター
ン17を炭化して剥離する。
ストパターン17をマスクにしてRIE(Reactive Ion
Etching)によってシリコン酸化膜16をパターニング
し、フォトレジストパターン17のパターンをシリコン
酸化膜16に転写する。この後、フォトレジストパター
ン17を炭化して剥離する。
【0051】次に図4(e)に示すように、シリコン酸
化膜16をマスクにして、酸化シリコンに対してのシリ
コンのエッチング選択比が高い条件でのRIEによっ
て、アモルファスシリコン膜15、多結晶シリコン膜1
3pをパターニングする。アモルファスシリコン膜1
5、多結晶シリコン膜13pのエッチング形状は、シリ
コン酸化膜16のパターンをきれいに反映した形状であ
った。
化膜16をマスクにして、酸化シリコンに対してのシリ
コンのエッチング選択比が高い条件でのRIEによっ
て、アモルファスシリコン膜15、多結晶シリコン膜1
3pをパターニングする。アモルファスシリコン膜1
5、多結晶シリコン膜13pのエッチング形状は、シリ
コン酸化膜16のパターンをきれいに反映した形状であ
った。
【0052】比較のため、上記水素雰囲気中での熱処理
を行わなかった場合について、同じ条件でのエッチング
を行ったところ、図5(a)に示すように、シリコン酸
化膜12上にエッチング残渣18が生じることが分かっ
た。
を行わなかった場合について、同じ条件でのエッチング
を行ったところ、図5(a)に示すように、シリコン酸
化膜12上にエッチング残渣18が生じることが分かっ
た。
【0053】これは多結晶シリコン膜13pとアモルフ
ァスシリコン膜15との界面に存在する自然酸化膜の膜
厚にばらつきがあり、膜厚が厚いところではエッチング
が抑制され、除去できずに残ったからだと考えられる。
ァスシリコン膜15との界面に存在する自然酸化膜の膜
厚にばらつきがあり、膜厚が厚いところではエッチング
が抑制され、除去できずに残ったからだと考えられる。
【0054】このようなエッチング残渣18を避けるた
めの方法としては、RIEにおける選択比を下げる方法
もあるが、低い選択比でRIEを行ったところ、図5
(b)に示すように、シリコン基板11までもがエッチ
ングされてしまった。
めの方法としては、RIEにおける選択比を下げる方法
もあるが、低い選択比でRIEを行ったところ、図5
(b)に示すように、シリコン基板11までもがエッチ
ングされてしまった。
【0055】これはシリコン酸化膜12の膜厚は6nm
と薄いため、選択比が低いとシリコン酸化膜22では多
結晶シリコン膜13pのエッチングが止まらなかったか
らであると考えられる。
と薄いため、選択比が低いとシリコン酸化膜22では多
結晶シリコン膜13pのエッチングが止まらなかったか
らであると考えられる。
【0056】また、本実施形態では、アモルファスシリ
コン膜13aをまず酸化性雰囲気中で熱処理して多結晶
化したが、その理由はアモルファスシリコン膜13を水
素雰囲気中などの非酸化性雰囲気中で熱処理(加熱)す
ると、自然酸化膜が除去されるよりも低温でアモルファ
スシリコン膜13の多結晶化が生じるものの、これと同
時にアモルファスシリコン膜13表面のシリコンがマイ
グレーションしてしまうからである。
コン膜13aをまず酸化性雰囲気中で熱処理して多結晶
化したが、その理由はアモルファスシリコン膜13を水
素雰囲気中などの非酸化性雰囲気中で熱処理(加熱)す
ると、自然酸化膜が除去されるよりも低温でアモルファ
スシリコン膜13の多結晶化が生じるものの、これと同
時にアモルファスシリコン膜13表面のシリコンがマイ
グレーションしてしまうからである。
【0057】実際、酸化性雰囲気での熱処理(加熱)を
行わなかった場合には、アモルファスシリコン膜13が
粒化してしまう現象が起きた。したがって、アモルファ
スシリコン膜上の自然酸化膜を除去する場合には、本実
施形態のように、まず酸化性雰囲気中での熱処理を行う
ことで、アモルファスシリコン膜13pを多結晶化する
ことが重要である。
行わなかった場合には、アモルファスシリコン膜13が
粒化してしまう現象が起きた。したがって、アモルファ
スシリコン膜上の自然酸化膜を除去する場合には、本実
施形態のように、まず酸化性雰囲気中での熱処理を行う
ことで、アモルファスシリコン膜13pを多結晶化する
ことが重要である。
【0058】なお、本実施形態では、具体的な素子構造
について説明したなかったが、例えば多結晶シリコン膜
13p、アモルファスシリコン膜15の積層シリコン膜
は、EEPROM等の不揮発性メモリのフローティング
ゲート電極として使用されるものである。
について説明したなかったが、例えば多結晶シリコン膜
13p、アモルファスシリコン膜15の積層シリコン膜
は、EEPROM等の不揮発性メモリのフローティング
ゲート電極として使用されるものである。
【0059】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。例えば酸化性雰囲気中におけるアモル
ファスシリコン膜13aの結晶化と、薄い自然酸化膜1
4の還元除去は、一旦試料を大気中に出して異なった反
応容器中で行っても良い。
るものではない。例えば酸化性雰囲気中におけるアモル
ファスシリコン膜13aの結晶化と、薄い自然酸化膜1
4の還元除去は、一旦試料を大気中に出して異なった反
応容器中で行っても良い。
【0060】また、上記実施形態では、自然酸化膜の除
去工程とその後の多結晶シリコン膜またはアモルファス
シリコン膜の堆積工程とを同一処理容器内で連続して行
うことで、これらの2つの工程を真空連続的に行った
が、それらの2つの工程をマルチチャンバーを用いてそ
れぞれ別の処理容器で行うことで、真空連続的に行って
も良い。
去工程とその後の多結晶シリコン膜またはアモルファス
シリコン膜の堆積工程とを同一処理容器内で連続して行
うことで、これらの2つの工程を真空連続的に行った
が、それらの2つの工程をマルチチャンバーを用いてそ
れぞれ別の処理容器で行うことで、真空連続的に行って
も良い。
【0061】また、結晶化のための酸化性雰囲気は、意
図的に酸素や水素などを流さずに、雰囲気中に残留した
これらのガスを用いて、還元性とならない雰囲気として
も良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種
々変形して実施できる。
図的に酸素や水素などを流さずに、雰囲気中に残留した
これらのガスを用いて、還元性とならない雰囲気として
も良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種
々変形して実施できる。
【0062】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、所
定の条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中で多
結晶シリコン膜を熱処理することにより、多結晶シリコ
ン膜の形状劣化を招くことなく、多結晶シリコン膜の表
面の酸化膜を除去できるので、多結晶シリコン膜上に該
多結晶シリコン膜と良好なコンタクトが取れる膜を堆積
することができるようになる。
定の条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中で多
結晶シリコン膜を熱処理することにより、多結晶シリコ
ン膜の形状劣化を招くことなく、多結晶シリコン膜の表
面の酸化膜を除去できるので、多結晶シリコン膜上に該
多結晶シリコン膜と良好なコンタクトが取れる膜を堆積
することができるようになる。
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を示す工程断面図
造方法を示す工程断面図
【図2】水素雰囲気中での熱処理を900℃、10To
rrの条件で行った場合の熱処理直後の試料の様子を断
面TEMにより観察した結果を示す図
rrの条件で行った場合の熱処理直後の試料の様子を断
面TEMにより観察した結果を示す図
【図3】温度、圧力をパラメータとして、多結晶シリコ
ン膜上の自然酸化膜の除去の程度と、多結晶シリコン膜
表面のシリコンのマイグレーションの程度を調べた結果
を示す図
ン膜上の自然酸化膜の除去の程度と、多結晶シリコン膜
表面のシリコンのマイグレーションの程度を調べた結果
を示す図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を示す工程断面図
造方法を示す工程断面図
【図5】第2の実施形態に対しての比較例を示す断面図
【図6】従来の問題点を説明するための断面図
1…シリコン基板 2…シリコン酸化膜 3…第1の多結晶シリコン膜 4…シリコン酸化膜 5…第2の多結晶シリコン膜 11…シリコン基板 12…シリコン酸化膜 13a…アモルファスシリコン膜 13p…多結晶シリコン膜 14…薄い酸化膜 15…アモルファスシリコン膜 16…シリコン酸化膜 17…フォトレジストパターン 18…エッチング残渣
フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AA06 AB03 AB32 AC01 AD09 AD10 AE25 AF03 BB16 DA66 EB15 HA16 5F052 AA11 CA02 CA09 DA01 DA02 DB02 EA15 GC03 HA08
Claims (5)
- 【請求項1】シリコン基板上に多結晶シリコン膜を形成
する工程と、 所定の条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中で
の熱処理により、前記多結晶シリコン膜の表面の酸化膜
を除去する工程と、 この酸化膜を除去する工程と真空連続的に、前記多結晶
シリコン膜上に絶縁膜または導電膜を形成する工程とを
有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】シリコン基板上にアモルファスシリコン膜
を形成する工程と、 酸化性雰囲気中での熱処理により、前記アモルファスシ
リコン膜を多結晶シリコン膜に変化させる工程と、 所定の条件に設定された水素を主成分とする雰囲気中で
の熱処理により、前記多結晶シリコン膜の表面の酸化膜
を除去する工程と、 この酸化膜を除去する工程と真空連続的に、前記多結晶
シリコン膜上に絶縁膜または導電膜を形成する工程とを
有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】前記酸化性雰囲気中での熱処理を550℃
以上の熱処理温度で行うことを特徴とする請求項2に記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】前記所定の条件は、温度をT(℃)、圧力
をP(Torr)とした場合に、 600<T<1100および(T−900)/100<
logP<(T−500)/100の二つの不等式を同
時に満たすものであることを特徴とする請求項1ないし
請求項3のいずれに記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】前記導電膜はシリコン膜、前記酸化膜は自
然酸化膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項
3のいずれに記載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10182428A JP2000021781A (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10182428A JP2000021781A (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000021781A true JP2000021781A (ja) | 2000-01-21 |
Family
ID=16118112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10182428A Abandoned JP2000021781A (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000021781A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006133554A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Seiko Epson Corp | 電気光学装置の製造方法 |
JP2011176095A (ja) * | 2010-02-24 | 2011-09-08 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 半導体装置の製造方法及び基板処理方法及び基板処理装置 |
JP2012242211A (ja) * | 2011-05-18 | 2012-12-10 | Mitsubishi Electric Corp | 圧力検出素子の製造方法 |
-
1998
- 1998-06-29 JP JP10182428A patent/JP2000021781A/ja not_active Abandoned
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006133554A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Seiko Epson Corp | 電気光学装置の製造方法 |
JP4524611B2 (ja) * | 2004-11-08 | 2010-08-18 | セイコーエプソン株式会社 | 電気光学装置の製造方法 |
JP2011176095A (ja) * | 2010-02-24 | 2011-09-08 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 半導体装置の製造方法及び基板処理方法及び基板処理装置 |
JP2012242211A (ja) * | 2011-05-18 | 2012-12-10 | Mitsubishi Electric Corp | 圧力検出素子の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040120 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20040329 |