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JP2000019402A - 結像光学系 - Google Patents

結像光学系

Info

Publication number
JP2000019402A
JP2000019402A JP10186126A JP18612698A JP2000019402A JP 2000019402 A JP2000019402 A JP 2000019402A JP 10186126 A JP10186126 A JP 10186126A JP 18612698 A JP18612698 A JP 18612698A JP 2000019402 A JP2000019402 A JP 2000019402A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prism
optical system
image
eccentricity
reflecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10186126A
Other languages
English (en)
Inventor
Kokichi Kenno
研野孝吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP10186126A priority Critical patent/JP2000019402A/ja
Publication of JP2000019402A publication Critical patent/JP2000019402A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない反射回数の反射面を用いて光路を折り
畳むことにより小型化、薄型化された高性能な結像光学
系。 【解決手段】 物体側の第1プリズム10と像側の第2
プリズム20を有し、中間像を形成せず、第1プリズム
の第1面11は物体からの光束をプリズム内に入射さ
せ、第2面12が第1面から入射した光束をプリズム内
で反射すると共に第3面で反射された光束をプリズム外
へ射出し、第3面13は第2面で反射された光束を反射
し、第2面12又は第3面13は光束にパワーを与える
回転非対称な面形状を有し、第2プリズムは、少なくと
も1面のプリズム内で光束を反射する反射面22を有
し、その反射面が光束にパワーを与え、偏心により発生
する収差を補正する回転非対称な面形状を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結像光学系に関
し、その中でも特に、ビデオカメラやデジタルスチルカ
メラ、フィルムスキャナー、内視鏡等、小型の撮像素子
を用いた光学装置用の反射面にパワーを有する偏心光学
系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラやデジタルスチルカ
メラ、フィルムスキャナー、内視鏡等用の結像光学系で
は、撮像素子の小型化に伴い、光学系自身も小型軽量、
低コスト化が求められている。
【0003】しかし、一般の回転対称共軸光学系では、
光学系の厚みは光学素子を光軸方向に配列するため、そ
の小型化にも限界がある。また、同時に、回転対称な屈
折レンズを用いることにより発生する色収差を補正する
ために、レンズ枚数の増加は避けられず、低コスト化も
困難な状況である。そこで、最近では、特に色収差の発
生しない反射面にパワーを持たせ、光軸方向の光路を折
り畳むことで、小型化を図った光学系が提案されてい
る。
【0004】特開平7−333505号のものは、偏心
した反射面にパワーを付けて光路を折り畳み、光学系の
厚みを小さくすることを提案しているが、実施例では、
構成する光学部材が5個と多い上、実際の光学性能が不
明である。また、その反射面の形状までは言及されてい
ない。
【0005】また、特開平8−292371号、特開平
9−5650号、特開平9−90229号のものでは、
プリズム1個あるいは複数のミラーを1つの部材として
ブロック化することで光路を折り畳み、その光学系内部
で像をリレーしながら最終像を形成する光学系が示され
ている。しかし、これらの例では、像をリレーするため
に反射の回数が多くなり、その面精度誤差、偏心精度誤
差が積算され転送されることから、個々の精度が厳しく
なり、コストアップにつながり好ましくない。また、同
時に、像をリレーするために光学系全体の体積も大きく
なり好ましくない。
【0006】また、特開平9−222563号では、複
数のプリズムを用いた例を示しているが、像をリレーす
るために同様の理由からコストアップ、光学系の大型化
につながり好ましくない。また、特開平9−21133
1号では、プリズム1個を用いて光路を折り畳み光学系
の小型化を図った例であるが、収差の補正が十分ではな
い。
【0007】また、特開平8−292368号、特開平
8−292372号、特開平9−222561号、特開
平9−258105号、特開平9−258106号のも
のでは、何れもズームレンズの例である。しかし、これ
らの例も、プリズム内部で像をリレーしているために反
射の回数が多く、反射面の面精度誤差、偏心精度誤差が
積算され転送され好ましくない。同時に、光学系の大型
化も避けられず好ましくない。
【0008】また、特開平10−20196号のもの
は、正負の2群ズームレンズの正の前群を、絞りを挟ん
で物体側に負のパワーのプリズムで、像側を正のパワー
のプリズムで構成した例である。また、負のプリズムと
正のプリズムから構成される正の前群を2つに分割し、
負正負の3群ズームレンズに構成した例も開示されてい
る。しかし、これらの例で用いられるプリズムは、2つ
の透過面、2つの反射面が独立の面であるためにそのス
ペースを確保する必要上、また同時に、撮像面がライカ
サイズのフィルムフォーマットと大きいため、プリズム
自体の大型化が避けられない。また、像側にテレセント
リックの構成でないため、CCD等の撮像素子への対応
が難しい。また、何れのズームレンズの例も、プリズム
を移動させることで変倍を行っているため、全ての変倍
領域で性能を維持するために反射面の偏心精度が厳しく
なり、コスト高になるという問題を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般の屈折光学系で所
望の屈折力を得ようとすると、その境界面で光学素子の
色分散特性のために色収差が発生する。それを補正する
目的と、他の光線収差を補正するために、屈折光学系は
多くの構成要素を必要としてコスト高になるという問題
を有している。また、同時に、光路が光軸に沿って直線
になるために、光学系全体が光軸方向に長くなってしま
い、撮像装置が大型になってしまうという問題があっ
た。
【0010】また、従来技術について述べたような偏心
光学系では、結像された像の収差が良好に補正され、な
おかつ、特に回転非対称なディストーションが良好に補
正されていないと、結像された図形等が歪んで写ってし
まい、正しい形状を再現することができないという問題
があった。
【0011】さらに、偏心光学系に反射面を用いる場合
は、屈折面に比してその偏心誤差感度は2倍になり、反
射回数を増やせば増やすだけ偏心誤差が積算され転送さ
れる結果となり、反射面の面精度や偏心精度等の製作精
度、組み立て精度が厳しくなるという問題もあった。
【0012】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、少ない光学素子
の構成枚数で高性能、低コストな結像光学系を提供する
ことである。
【0013】また、本発明のもう1つの目的は、少ない
反射回数の反射面を用いて光路を折り畳むことにより小
型化、薄型化された高性能な結像光学系を提供すること
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の結像光学系は、物体像を形成する全体として正の屈
折力を有する結像光学系において、前記結像光学系が屈
折率(n)が1.3よりも大きい(n>1.3)媒質で
形成された第1プリズムと第2プリズムを有し、前記第
2プリズムは前記第1プリズムよりも像側に配置され、
かつ、中間像を形成しない結像系にて形成され、前記第
1プリズムが、光束を透過又は反射させる光学作用面を
3面有し、その中の第1面は物体からの光束をプリズム
内に入射させ、第2面が前記第1面から入射した光束を
プリズム内で反射すると共に第3面で反射された光束を
プリズム外へ射出し、第3面は前記第2面で反射された
光束を反射するように構成されており、前記第2面と前
記第3面の少なくとも一方の面が光束にパワーを与える
曲面形状を有し、前記曲面形状が偏心によって発生する
収差を補正する回転非対称な面形状を有し、前記第2プ
リズムが、少なくとも1面のプリズム内で光束を反射す
る反射面を有し、前記反射面が光束にパワーを与え、か
つ、偏心により発生する収差を補正する回転非対称な面
形状を有するように構成されていることを特徴とするも
のである。
【0015】以下、本発明において上記構成をとる理由
と作用について順に説明する。上記目的を達成するため
の本発明の第1の結像光学系は、屈折率(n)が1.3
よりも大きい(n>1.3)媒質で形成された第1プリ
ズムと第2プリズムを有し、第2プリズムは第1プリズ
ムよりも像側に配置され、かつ、中間像を形成しない結
像系にて形成されていることを特徴とする結像光学系で
ある。
【0016】レンズのような屈折光学素子は、その境界
面に曲率を付けることにより始めてパワーを持たせるこ
とができる。そのため、レンズの境界面で光線が屈折す
る際に、屈折光学素子の色分散特性による色収差の発生
が避けられない。その結果、色収差を補正する目的で別
の屈折光学素子が付加されるのが一般的である。
【0017】一方、ミラーやプリズム等のような反射光
学素子は、その反射面にパワーを持たせても原理的に色
収差の発生はなく、色収差を補正する目的だけのために
別の光学素子を付加する必要はない。そのため、反射光
学素子を用いた光学系は、屈折光学素子を用いた光学系
に比べて、色収差補正の観点から光学素子の構成枚数の
削減が可能である。
【0018】同時に、反射光学素子を用いた反射光学系
は、光路を折り畳むことになるために、屈折光学系に比
べて光学系自身を小さくすることが可能である。
【0019】また、反射面は屈折面に比して偏心誤差感
度が高いため、組み立て調整に高い精度を要求される。
しかし、反射光学素子の中でも、プリズムはそれぞれの
面の相対的な位置関係が固定されているので、プリズム
単体として偏心を制御すればよく、必要以上の組み立て
精度、調整工数が不要である。
【0020】さらに、プリズムは、屈折面である入射面
と射出面、それと反射面を有しており、反射面しかもた
ないミラーに比べて、収差補正の自由度が大きい。特
に、反射面に所望のパワーの大部分を分担させ、屈折面
である入射面と射出面のパワーを小さくすることで、ミ
ラーに比べて収差補正の自由度を大きく保ったまま、レ
ンズ等のような屈折光学素子に比べて、色収差の発生を
非常に小さくすることが可能である。また、プリズム内
部は空気よりも屈折率の高い透明体で満たされているた
めに、空気に比べ光路長を長くとることができ、空気中
に配置されるレンズやミラー等よりは、光学系の薄型
化、小型化が可能である。
【0021】また、結像光学系は、中心性能はもちろん
のこと周辺まで良好な結像性能を要求される。一般の共
軸光学系の場合、軸外光線の光線高の符号は絞りの前後
で反転するため、光学素子の絞りに対する対称性が崩れ
ることにより軸外収差は悪化する。そのため、絞りを挟
んで屈折面を配置することで絞りに対する対称性を十分
満足させ、軸外収差の補正を行っているのが一般的であ
る。
【0022】そこで、本発明では、2つのプリズムを配
置し、絞りに対する対称性を十分考慮した構成をとるこ
とにより、中心ばかりでなく軸外収差も良好に補正する
ことを可能にしている。1つのプリズムのみの配置だ
と、絞りに対する非対称性が増し、軸外収差の劣化が避
けられない。
【0023】本発明は、以上の理由から、第1プリズム
と第2プリズムを有し、第2プリズムは第1プリズムよ
りも像側に配置され、かつ、中間像を形成しない結像系
にて形成されている基本構成としたもので、さらに、像
側に略テレセントリックな結像光学系とすることが望ま
しい。
【0024】次に、像側に略テレセントリックという構
成に関して詳述する。前述したように、反射面は屈折面
に比べて偏心誤差感度が高いために、その影響をできる
だけ受け難い光学系の構成が望まれる。一般の共軸光学
系の場合、像側に略テレセントリックな構成は軸外主光
線が光軸と略平行となるために、デフォーカスさせても
像面上で軸外光線の位置は保たれるという性質を有す
る。そこで、本発明の結像光学系にもその性質を反映さ
せ、特に、偏心感度の比較的高い反射面を用いた光学系
のフォーカシングによる性能劣化を防ぐために、軸外光
線の位置精度が良好に保たれる像側に略テレセントリッ
クという構成をとることが望ましい。
【0025】このような構成をとることにより、特にC
CD等の撮像素子を用いた撮像光学系にも最適である。
また、この構成をとることにより、COS4乗則の影響
が小さくなり、シェーディングを小さくすることも可能
である。
【0026】以上説明したように、本発明の基本構成を
とることで、屈折光学系に比べ光学素子の構成枚数が少
なく、中心から周辺まで性能の良好な、小型の結像光学
系を得ることが可能である。
【0027】ところで、本発明の第1プリズムは、光束
を透過又は反射させる光学作用面を3面有し、その中の
第1面は物体からの光束をプリズム内に入射させ、第2
面が第1面から入射した光束をプリズム内で反射すると
共に第3面で反射された光束をプリズム外へ射出し、第
3面は第2面で反射された光束を反射するように構成さ
れており、第2面と前記第3面の少なくとも一方の面が
光束にパワーを与える曲面形状を有し、その曲面形状が
偏心によって発生する収差を補正する回転非対称な面形
状を有しているものである。
【0028】ここで、物点中心を通り、絞り中心を通過
して像面中心に到達する光線を軸上主光線としたとき、
少なくとも1つの反射面が軸上主光線に対して偏心して
いないと、軸上主光線の入射光線と反射光線が同一の光
路をとることとなり、軸上主光線が光学系中で遮断され
てしまう。その結果、中心部が遮光された光束のみで像
を形成することになり、中心が暗くなったり、中心では
全く像を結ばなくなったりしてしまう。
【0029】また、パワーを付けた反射面を軸上主光線
に対し偏心させることも当然可能である。また、パワー
を付けた反射面を軸上主光線に対して偏心させた場合、
本発明で用いられるプリズムを構成する面の中、少なく
とも1つの面は回転非対称な面であることが望ましい。
その中でも、特に、少なくとも1つの反射面を回転非対
称な面にすることが収差補正上は好ましい。
【0030】その理由を以下に詳述する。まず、用いる
座標系、回転非対称な面について説明する。軸上主光線
が、光学系の第1面に交差するまでの直線によって定義
される光軸をZ軸とし、そのZ軸と直交し、かつ、撮像
光学系を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、
前記光軸と直交し、かつ、前記Y軸と直交する軸をX軸
とする。光線の追跡方向は、物体から像面に向かう順光
線追跡で説明する。
【0031】一般に、球面レンズでのみ構成された球面
レンズ系では、球面により発生する球面収差と、コマ収
差、像面湾曲等の収差をいくつかの面でお互いに補正し
あい、全体として収差を少なくする構成になっている。
【0032】一方、少ない面数で収差を良好に補正する
ためには、回転対称非球面等が用いられる。これは、球
面で発生する各種収差自体を少なくするためである。し
かし、偏心した光学系においては、偏心により発生する
回転非対称な収差を回転対称光学系で補正することは不
可能である。この偏心により発生する回転非対称な収差
は、歪曲収差、像面湾曲、さらに、軸上でも発生する非
点収差、コマ収差がある。
【0033】まず、回転非対称な像面湾曲について説明
する。例えば、無限遠の物点から偏心した凹面鏡に入射
した光線は、凹面鏡に当たって反射結像されるが、光線
が凹面鏡に当たって以降、像面までの後側焦点距離は、
像界側が空気の場合、光線が当たった部分の曲率半径の
半分になる。すると、図17に示すように、軸上主光線
に対して傾いた像面を形成する。このように、回転非対
称な像面湾曲を補正するには回転対称な光学系では不可
能である。
【0034】この傾いた像面湾曲をその発生源である凹
面鏡M自身で補正するには、凹面鏡Mを回転非対称な面
で構成し、この例ではY軸正の方向に対して曲率を強く
(屈折力を強く)し、Y軸負の方向に対して曲率を弱く
(屈折力を弱く)すれば、補正することができる。ま
た、上記構成と同様な効果を持つ回転非対称な面を、凹
面鏡Mとは別に光学系中に配置することにより、少ない
構成枚数でフラットの像面を得ることが可能となる。ま
た、回転非対称な面は、その面内及び面外共に回転対称
軸を有しない回転非対称面形状の面とすることが、自由
度が増え収差補正上は好ましい。
【0035】次に、回転非対称な非点収差について説明
する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡M
では、軸上光線に対しても図18に示すような非点収差
が発生する。この非点収差を補正するためには、上記説
明と同様に、回転非対称面のX軸方向の曲率とY軸方向
の曲率を適切に変えることによって可能となる。
【0036】さらに、回転非対称なコマ収差について説
明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡
Mでは、軸上光線に対しても図19に示すようなコマ収
差が発生する。このコマ収差を補正するためには、回転
非対称面のX軸の原点から離れるに従って面の傾きを変
えると共に、Y軸の正負によって面の傾きを適切に変え
ることによって可能となる。
【0037】また、本発明の結像光学系では、前述の反
射作用を有する少なくとも1つの面が軸上主光線に対し
偏心し、回転非対称な面形状でパワーを有する構成も可
能である。このような構成をとれば、その反射面にパワ
ーを持たせることで発生する偏心収差をその面自体で補
正することが可能となり、プリズムの屈折面のパワーを
緩めることで、色収差の発生自体を小さくすることがで
きる。
【0038】また、本発明で用いる上記の回転非対称面
は、対称面を1面のみ有する面対称自由曲面であること
が好ましい。ここで、本発明で使用する自由曲面とは、
以下の式(a)で定義されるものである。なお、その定
義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0039】 ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面
項である。
【0040】球面項中、 c:頂点の曲率 k:コーニック定数(円錐定数) r=√(X2 +Y2 ) である。
【0041】自由曲面項は、 ただし、Cj (jは2以上の整数)は係数である。
【0042】上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、
Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本発明ではX
の奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平
行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例え
ば、上記定義式(a)においては、C2 、C5 、C7
9 、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C
27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0に
することによって可能である。
【0043】また、Yの奇数次項を全て0にすることに
よって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自
由曲面となる。例えば、上記定義式においては、C3
5、C8 、C10、C12、C14、C17、C19、C21、C
23、C25、C27、C30、C32、C34、C36・・・の各項
の係数を0にすることによって可能である。
【0044】また上記対称面の方向の何れか一方を対称
面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面
と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向
に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方
向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非
対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作性をも向
上させることが可能となる。
【0045】また、上記定義式(a)は、前述のように
1つの例として示したものであり、本発明は、対称面を
1面のみ有する回転非対称面を用いることで偏心により
発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作性も向
上させるということが特徴であり、他のいかなる定義式
に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。
【0046】さて、第1プリズムを前記のように第1反
射面と第2透過面を共有するタイプとすると、入射光線
を第1反射面で大きく屈曲させ、さらに第2反射面は少
ない屈曲角で第2透過面へと反射するために、光学系全
体の入射光軸に対して上下方向の厚さを薄くすることが
可能となる。
【0047】また、第1プリズムを負の屈折力を持つプ
リズムにすることによって、広い撮像画角を得ることが
可能となる。これは、負のパワーにより広い画角の光線
を集束させ、第2プリズムで構成される第2群に光線を
入射するときに光束を収斂させることが可能となるから
であり、焦点距離の比較的短い光学系を構成する場合に
収差補正上好ましい構成である。
【0048】このような構成のプリズムを第1プリズム
に用いる場合、さらに好ましくは、第1プリズムに入射
する光軸に対して第2反射面に対向する位置に第2プリ
ズムを配置することにより、光学的全体の上下方向の高
さを低くすることが可能となる。
【0049】また、第1プリズムの第2面と第3面の両
方が光束にパワーを与え、かつ、偏心により発生する収
差を補正する回転非対称な面形状を有するように構成す
ることができる。
【0050】また、第1プリズムの第2面と第3面の少
なくとも一方の回転非対称な面形状を、唯一の対称面を
1面のみ有する面対称自由曲面形状にて構成することが
できる。
【0051】また、第1プリズムの第2面と第3面の両
方の回転非対称な面形状を、唯一の対称面を1面のみ有
する面対称自由曲面形状にて構成することができる。
【0052】この場合に、第1プリズムの第2面の面対
称自由曲面の唯一の対称面と、第3面の面対称自由曲面
の唯一の対称面とが、同一面内に形成されるように、第
1プリズムを構成することができる。
【0053】また、第1プリズムの第1面を、光束にパ
ワーを与え、かつ、偏心により発生する収差を補正する
回転非対称な面形状を有するように構成することもでき
る。偏心により発生する収差を補正するために、屈折面
にこのような面形状をとることは有効である。
【0054】この場合に、第1プリズムの第1面の回転
非対称な面形状を、唯一の対称面を1面のみ有する面対
称自由曲面形状にて構成することができる。
【0055】また、第2プリズム内に配置された回転非
対称な面形状を、唯一の対称面を1面のみ有する面対称
自由曲面形状にて構成することができる。
【0056】その場合に、第1プリズムと第2プリズム
とが少なくとも1面ずつ唯一の対称面が同一平面上に配
置されるように構成することが望ましい また、本発明において、第1プリズムと第2プリズムの
間に瞳を配置し、その瞳と像面との間に第2プリズムを
配置して構成することが、対称性を高めて軸外収差も良
好に補正する上で有効である。その場合には、その瞳上
に絞りを配置することが望ましい。
【0057】また、本発明において、第2プリズムは、
光束にパワーを与える曲面形状の反射面を2面以上有す
るように構成することができる。
【0058】本発明において、第2プリズムとしては、
反射面と透過面とを兼用した入射面と、反射面と、射出
面の3つの光学作用面から構成されているものを用いる
ことができる。
【0059】第2反射面と第1透過面とを共有するこの
プリズムタイプは、第2反射面で光線を大きく屈曲さ
せ、第1反射面は少ない屈曲角で光線を第2反射面へと
反射するために、プリズム光学系の入射光線方向の厚さ
を薄くすることが可能なものである。
【0060】さらに好ましくは、第2プリズムの第1反
射面を正のパワーにすることにより、収差補正上良い結
果が得られる。これは、光線の屈曲角の小さい第1反射
面にパワーを与えることより、偏心収差の発生の少ない
面にパワーを与えることができるためである。さらに好
ましくは、第2反射面を負のパワーとすることにより、
第2プリズムの主点位置を物体側に出すことが可能とな
り、第2プリズムのバックフォーカスを短くすることが
可能となる。
【0061】また、本発明において、第2プリズムとし
ては、光束にパワーを与える反射面と、入射面と、射出
面の3つの光学作用面から構成されているものを用いる
ことができる。
【0062】この場合は、反射回数が1回なので、特に
精度の要求される反射面が1面ですみ、製造上優位であ
る。
【0063】さらに好ましくは、反射面に正のパワーを
持たせることが好ましい。反射面を正のパワーにする
と、透過面にパワーを付加するより収差発生が少なくて
すむ。
【0064】また、本発明において、第2プリズムとし
ては、光束にパワーを与える2つの反射面と、入射面
と、射出面の4つの光学作用面から構成されているもの
を用いることができる。
【0065】第2プリズムのこの形状は収差補正の自由
度が高くなり、収差の発生が少ない。さらに、2つの反
射面の相対的偏心が少ないので、この2つの反射面で発
生する収差が2つの反射面相互で補正し合い、収差発生
が少ない。さらに好ましくは、2つの反射面が異なる符
号のパワーを持つことにより、収差の相互の補正効果を
大きくすることが可能となり、高い解像力を得ることが
可能となる。
【0066】さらに好ましくは、第1反射面と第2反射
面の光軸が反射する点における相対的偏心が少ない方
が、偏心収差の発生を少なくすることが可能となり、回
転非対称な収差の発生が少なくなる。
【0067】また、本発明において、第2プリズムとし
ては、入射面と、反射面と透過面とを兼用する射出面
と、光束にパワーを与える反射面の3つの光学作用面か
ら構成されているものを用いることができる。
【0068】これは第1プリズムと同様に形状であり、
第1反射面と第2透過面を共有するこのプリズムタイプ
は、第1反射面で大きく光線を屈曲させ、さらに第2反
射面は少ない屈曲角で光線を第2透過面へと反射するた
めに、光学系全体の入射光軸に対して上下方向の厚さを
薄くすることが可能となる。
【0069】そして、屈曲角の少ない第2反射面に正の
パワーを持たせられるために、第2プリズムの主点位置
を像側に配置することができ、バックフォーカスを大き
く取ることが可能となり、フィルター等を結像面直前に
配置する場合に好ましい。
【0070】また、本発明において、第2プリズムとし
ては、3つの反射面を備え、その内の1つの反射面が透
過面を兼用した入射面にて形成され、他の1つの反射面
が透過面を兼用した射出面にて形成されているものを用
いることができる。
【0071】このプリズムは、3面で構成され、かつ、
3つの反射面を有するために、3回の反射面にパワーを
分散することが可能であり、収差発生を少なくすること
が可能である。また、光路がプリズム内で交差する構成
のために、単に光路を折り返す構造のプリズムに比較し
て光路長を長く取ることが可能である。
【0072】このプリズムを第2プリズムとした場合に
は、屈曲角の小さい第2反射面に正のパワーを持たせら
れるために、第2プリズムの第2透過面から比較的光路
長の長い位置に主なパワーを持つ面を配置することが可
能となり、バックフォーカスを小さくすることが可能と
なる。
【0073】なお、本発明のプリズム中の透過作用と反
射作用を併せ持つ光学作用面において、反射作用は全反
射によるものとすることが望ましい。全反射条件を満た
さなければ、反射作用と透過作用を併せ持つことができ
ず、プリズム自体の小型化が困難になってしまう。
【0074】また、全反射面以外の反射面は、アルミニ
ウム又は銀等の金属薄膜を表面に形成した反射面、又
は、誘電体多層膜の形成された反射面で構成することが
好ましい。金属薄膜で反射作用を有する場合は、手軽に
高反射率を得ることが可能となる。また、誘電体反射膜
の場合は、波長選択性や吸収の少ない反射膜を形成する
場合に有利となる。これにより、プリズムの製作精度が
緩和された低コストな小型の結像光学系を得ることが可
能である。
【0075】ま、本発明において、絞りより物体側に発
散作用の第1プリズムを有し、像側に収斂作用の第2プ
リズムを有し、像側に略テレセントリックとなっている
ことが望ましい。
【0076】屈折光学素子を用いた結像光学系では、そ
の用途によってパワー配置が異なってくる。例えば画角
の狭い望遠系では、一般に、全系を正、負の望遠タイプ
として焦点距離に対して光学系の全長を小さくする構成
がとられている。また、画角の広い広角系では、全系を
負、正のレトロフォーカスタイプとすることで、焦点距
離に対しバックフォーカスを大きくとるような構成が一
般的である。
【0077】特に、CCD等の撮像素子を用いた結像光
学系の場合、結像光学系と撮像素子との間に、モアレ除
去や赤外線の影響を排除するための光学的ローパスフィ
ルターや赤外カットフィルターを配置する必要がある。
そのため、これら光学部材を配置するスペースを確保す
るために、結像光学系の構成としてはレトロフォーカス
タイプをとることが望ましい。
【0078】また、レトロフォーカスタイプの結像光学
系は、特に軸外収差の補正が重要であり、これは絞り位
置に大きく依存する。前述したように、一般の共軸光学
系の場合、光学素子の絞りに対する対称性が崩れること
により軸外収差は悪化する。そのため、絞りを挟んで同
符号の光学素子を配置することで、絞りに対する対称性
を十分満足させ、軸外収差の補正を行っているのが一般
的である。負、正のレトロフォーカスタイプの場合、そ
のパワー配置がそもそも非対称な構成のため、絞り位置
によって軸外収差の性能が大きく変化する。
【0079】そこで、物体側の発散作用の第1プリズム
と像側の収斂作用の第2プリズムの間に絞りを配置する
ことで、パワー配置の非対称性に起因する軸外収差の劣
化を最小限に抑えることを可能にするものである。絞り
を発散作用のプリズムよりも物体側、あるいは、像側の
収斂作用のプリズムよりも像側に配置すると、さらに絞
りに対する非対称性が増し、その補正が困難となる。
【0080】また、この場合に、絞りより物体側に発散
作用の第1プリズムを有し、像側に収斂作用の第2プリ
ズムを有し、プリズムのみからなるものとすることがで
きる。
【0081】そして、本発明の結像光学系においては、
全系を通して結像面は1つである結像光学系である。前
述したように反射面の偏心誤差感度は屈折面に比べて大
きく、プリズムのように1ブロックで構成された反射光
学部材は各面の面精度誤差、偏心誤差が積算されて転送
されるため、反射面数は少ない程製作精度は緩和され
る。したがって、必要以上に反射の回数を増やすことは
望ましくなく、例えば中間像を形成しその像をリレーし
て行く結像光学系では、必要以上に反射の回数が増え、
各面の製造誤差が厳しくなり、コストアップにつながっ
てしまう。
【0082】また、本発明の結像光学系において、結像
光学系のフォーカシングは、全体繰り出しやプリズムを
1つだけ移動することにより可能なのは言うまでもない
が、最も像側の面から射出した軸上主光線の方向に結像
面を移動させることによりフォーカシングすることが可
能である。これにより、結像光学系が偏心することで物
体からの軸上主光線の入射方向と最も像側の面から射出
する軸上主光線の方向とが一致していなくても、フォー
カシングによる軸上主光線の入射側のずれを防ぐことが
できる。また、平行平面板を複数の楔状のプリズムに分
割し、それをZ軸と垂直方向に移動させることでフォー
カシングすることも可能である。この場合も、結像光学
系の偏心にはよらずフォーカシングが可能である。
【0083】また、本発明の結像光学系において、少な
くともプリズムの1つをプラスチック等のような有機材
料を用いて構成すれば、コストダウンが図れる。また、
アモルファスポリオレフィン等のような低吸湿材料を用
いれば、湿度変化に対しても結像性能の変化が少なくて
望ましい。
【0084】また、本発明において、発散作用のプリズ
ムと収斂作用のプリズムを使うことによって、温度補償
をすることができる。特に、プリズムの材質にプラスチ
ックを用いた場合に問題になる、温度変化による焦点ず
れを防ぐためには、プリズムに異符号のパワーを持たせ
ることでそれが可能となる。
【0085】また、本発明において、複数のプリズムは
光学作用を有さない面にそれぞれの相対的位置決め部を
設けていることが望ましい。特に、本発明のような反射
面にパワーを持たせたプリズムを複数配置する場合、そ
の相対的な位置精度のずれが性能劣化の原因となる。そ
こで、本発明では、プリズムの光学作用を有さない面に
相対的位置決め部を設けることで、位置精度の確保を行
い、所望の性能を確保することが可能となる。特に、そ
の位置決め部を用い、連結部材により複数のプリズムを
一体化すれば、組み立て調整が不要となり、さらに、コ
ストダウンが図られる。
【0086】また、本発明の結像光学系の入射面より物
体側にミラー等の反射光学部材を用いて、本発明の結像
光学系の偏心方向とは異なった向きに光路を折り畳むこ
とも可能である。これにより、さらに結像光学系のレイ
アウトの自由度が増え、結像光学装置全体の小型化が図
られる。
【0087】また、本発明において、結像光学系をプリ
ズムのみから構成することも可能である。これにより部
品点数が減り、コストダウンが図られる。さらに、絞り
の前後で複数のプリズムを一体化し、1つのプリズムと
することも当然可能である。これにより、さらなるコス
トダウンが可能である。
【0088】また、本発明において、第1プリズムと第
2プリズム以外に、その物体側、2つのプリズムの間、
あるいは、2つのプリズムの像側の何れかあるいは複数
の位置に他のレンズ(正レンズ、負レンズ)を構成要素
として含んでいてもよい。
【0089】また、本発明の結像光学系は、明るい単焦
点レンズであることが可能である。また、2つのプリズ
ムの間隔、2つのプリズムの物体側、あるいは、像側に
単数あるいは複数の屈折光学系を組み合わせてズームレ
ンズ(変倍結像光学系)とすることもできる。
【0090】また、本発明において、結像光学系の屈折
面、反射面を球面あるいは回転対称非球面で構成するこ
とも当然可能である。
【0091】なお、本発明の以上の結像光学系を撮像装
置の撮像部に配置する場合、あるいは、その撮影装置が
カメラ機構を備えいる場合に、前群中に配置されたプリ
ズム部材を光学作用を持つ光学素子の中で最も物体側に
配置し、そのプリズム部材の入射面を光軸に対して偏心
して配置し、そのプリズム部材よりも物体側に光軸に対
して垂直に配置したカバー部材を配置する構成にするこ
とができ、また、前群中に配置されたプリズム部材が物
体側に光軸に対して偏心配置された入射面を備えるよう
に構成し、その入射面と空気間隔を挟んで光軸と同軸上
に配置されたパワーを有するカバーレンズをその入射面
よりも物体側に配置する構成にすることができる。
【0092】このように、プリズム部材が最も物体側に
配置され、偏心入射面が撮影装置前面に備えられると、
被写体からは斜めに傾いた入射面が見えるため、被写体
からずれた位置を中心に撮影しているかのような違和感
を与えてしまうことになる。そこで、光軸に垂直なカバ
ー部材又はカバーレンズを配置して、一般の撮影装置と
同様、撮影する被写体に違和感を感じない撮影ができ
る。
【0093】以上のような本発明の何れかの結像光学系
をファインダー対物光学系として配置し、さらに、その
ファインダー対物光学系によって形成された物体像を正
立正像させる像正立光学系と、接眼光学系とからファイ
ンダー光学系を構成することができる。
【0094】また、そのファインダー光学系と、それと
併設された撮影用対物光学系とを備えてカメラ装置を構
成することができる。
【0095】また、以上のような本発明の何れかの結像
光学系と、その結像光学系によって形成される像面上に
配置された撮像素子とを備えて撮像光学系を構成するこ
とができる。
【0096】また、以上のような本発明の何れかの結像
光学系を撮影用対物光学系として配置し、その撮影用光
学系とは別の光路、又は、その撮影用対物光学系の光路
から分割された光路の何れかの中に配置されたファイン
ダー光学系を備えてカメラ装置を構成することができ
る。
【0097】また、以上のような本発明の何れかの結像
光学系と、その結像光学系によって形成される像面上に
配置された撮像素子と、その撮像素子で受光された像情
報を記録する記録媒体と、その記録媒体又は撮像素子か
らの像情報を受けて観察像を形成する画像表示素子とを
備えて電子カメラ装置を構成することができる。
【0098】また、以上のような本発明の何れかの結像
光学系と、その結像光学系によって形成される像を長軸
方向に沿って伝達する像伝達部材とを有する観察系と、
照明光源及びその照明光源からの照明光を前記長軸方向
に沿って伝達する照明光伝達部材を有する照明系とを備
えて内視鏡装置を構成することができる。
【0099】
【発明の実施の形態】以下、本発明の結像光学系の実施
例1〜5について説明する。なお、各実施例の構成パラ
メータは後に示す。各実施例において、図1に示すよう
に、軸上主光線1を物体中心を出て、絞り2の中心を通
り、像面3中心に到る光線で定義する。そして、軸上主
光線1と第1プリズム10の入射面(第1面)11、射
出面(第4面)14、第2プリズム20の入射面(第1
面)21、射出面(第4面)24との交点を通り、入射
面についてはその面に入射する軸上主光線1に垂直に、
射出面についてはその面から射出する軸上主光線1に垂
直に、それぞれ仮想面をとる。各仮想面の交点を、その
交点を通る光学面から次の仮想面(最後の仮想面につい
て像面)までの間の偏心光学面の原点として、軸上主光
線1(入射面の交点について定められた仮想面の場合
は、入射する軸上主光線1、射出面の交点について定め
られた仮想面の場合は、射出する軸上主光線1)に沿う
方向をZ軸方向とし、軸上主光線1と第1プリズム10
の入射面(第1面)11との交点を通る第1仮想面に関
しては、軸上主光線1の進行方向に沿った方向をZ軸正
方向とし、その他の仮想面については、第1仮想面から
その仮想面に到る光路中の反射回数が偶数回の場合には
軸上主光線1の進行方向に沿った方向をZ軸正方向と
し、反射回数が奇数回の場合には軸上主光線1の進行方
向と反対方向をZ軸正方向とし、このZ軸と像面中心を
含む平面をY−Z平面とし、原点を通りY−Z平面に直
交し、紙面の手前から裏面側に向かう方向をX軸正方向
とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸
とする。図1には、各仮想面と第1プリズム10の入射
面11の交点について定められた第1仮想面に関する座
標系とを図示してある。図2に以下については、これら
仮想面と座標系の図示は省く。
【0100】実施例1〜5では、このY−Z平面内で各
面の偏心を行っており、また、各回転非対称自由曲面の
唯一の対称面をY−Z面としている。
【0101】偏心面については、対応する座標系の原点
から、その面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方
向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心
軸(自由曲面については、前記(a)式のZ軸、非球面
については、後記の(b)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z
軸それぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ
(°))とが与えられている。なお、その場合、αとβ
の正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γ
の正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。
【0102】また、各実施例の光学系を構成する光学作
用面の中、特定の面(仮想面を含む。)とそれに続く面
が共軸光学系を構成する場合には、面間隔が与えられて
おり、その他、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従っ
て与えられている。
【0103】また、本発明で用いられる自由曲面の面の
形状は前記(a)式により定義し、その定義式のZ軸が
自由曲面の軸となる。
【0104】また、非球面は、以下の定義式で与えられ
る回転対称非球面である。 Z=(y2 /R)/[1+{1−(1+K)y2 /R2 1 /2] +Ay4 +By6 +Cy8 +Dy10+…… ・・・(b) ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光
線)とし、yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは
近軸曲率半径、Kは円錐定数、A、B、C、D、…はそ
れぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
【0105】なお、データの記載されていない自由曲
面、非球面に関する項は0である。屈折率については、
d線(波長587.56nm)に対するものを表記して
ある。長さの単位はmmである。
【0106】また、自由曲面の他の定義式として、以下
の(c)式で与えられるZernike多項式がある。
この面の形状は以下の式により定義する。その定義式の
Z軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面
の定義は、X−Y面に対するZの軸の高さの極座標で定
義され、AはX−Y面内のZ軸からの距離、RはZ軸回
りの方位角で、Z軸から測った回転角で表せられる。
【0107】 x=R×cos(A) y=R×sin(A) Z=D2 +D3 Rcos(A)+D4 Rsin(A) +D5 2 cos(2A)+D6 (R2 −1)+D7 2 sin(2A) +D8 3 cos(3A) +D9 (3R3 −2R)cos(A) +D10(3R3 −2R)sin(A)+D113 sin(3A) +D124cos(4A)+D13(4R4 −3R2 )cos(2A) +D14(6R4 −6R2 +1)+D15(4R4 −3R2 )sin(2A) +D164 sin(4A) +D175 cos(5A) +D18(5R5 −4R3 )cos(3A) +D19(10R5 −12R3 +3R)cos(A) +D20(10R5 −12R3 +3R)sin(A) +D21(5R5 −4R3 )sin(3A) +D225 sin(5A) +D236cos(6A)+D24(6R6 −5R4 )cos(4A) +D25(15R6 −20R4 +6R2 )cos(2A) +D26(20R6 −30R4 +12R2 −1) +D27(15R6 −20R4 +6R2 )sin(2A) +D28(6R6 −5R4 )sin(4A) +D296sin(6A)・・・・・ ・・・(c) なお、X軸方向に対称な光学系として設計するには、D
4 ,D5 ,D6 、D100,D11,D12,D13,D14,D
20,D21,D22…を利用する。
【0108】その他の面の例として、次の定義式(d)
があげられる。 Z=ΣΣCnmXY 例として、k=7(7次項)を考えると、展開したと
き、以下の式で表せる。 Z=C2 +C3 y+C4 |x| +C5 2 +C6 y|x|+C7 2 +C8 3 +C9 2 |x|+C10yx2 +C11|x3 | +C124 +C133 |x|+C142 2 +C15y|x3 |+C164 +C175 +C184 |x|+C193 2 +C202 |x3 | +C21yx4 +C22|x5 | +C236 +C245 |x|+C254 2 +C263 |x3 | +C272 4 +C28y|x5 |+C296 +C307 +C316 |x|+C325 2 +C334 |x3 | +C343 4 +C352 |x5 |+C36yx6 +C37|x7 | ・・・(d) なお、本発明の実施例では、前記(a)式を用いた自由
曲面で面形状が表現されているが、上記(c)式、
(d)式を用いても同様の作用効果を得られるのは言う
までもない。
【0109】実施例1〜5は何れも、撮影画角が、水平
半画角26.3°、垂直半画角20.3°、像高は1.
6×1.2mmであり、入射瞳径1.15mm、Fナン
バー2.8であり、焦点距離は3.24mmで、35m
m銀塩カメラに換算すると35mmに相当する。もちろ
ん、その他のサイズの場合でも適用できるのは言うまで
のない。また、本発明は、本発明の結像光学系を用いた
撮像光学系のみならず、その光学系を組み込んだ撮像装
置等も含むものである。
【0110】実施例1 実施例1の軸上主光線を含むY−Z断面図を図1に示
す。この実施例の構成パラメータは後記するが、自由曲
面はFFSで、非球面はASSで、仮想面はHRP(仮
想基準面)で示してあり、これ以外の実施例についても
同様である。実施例1は、物体側から光の通る順に、第
1プリズム10、絞り2、第2プリズム20、像面(結
像面)3からなり、第1プリズム10は第1面11から
第4面14で構成され、その第1面11は第1透過面、
第2面12は第1反射面、第3面13は第2反射面、第
4面14は第2透過面であり、物体からの光線は、第1
透過面11、第1反射面12、第2反射面13、第2透
過面14の順に透過し、また、第2プリズム20は第1
面21から第4面24で構成され、その第1面21は第
1透過面、第2面22は第1反射面、第3面23は第2
反射面、第4面24は第2透過面であり、物体からの光
線は、第1透過面21、第1反射面22、第2反射面2
3、第2透過面24の順に透過する。そして、第1プリ
ズム10の第1反射面12と第2透過面14、第2プリ
ズム20の第1透過面21と第2反射面23をそれぞれ
透過作用と反射作用を併せ持つ同一の光学作用面として
いる。
【0111】また、後記する構成パラメータの第2面か
ら第6面までは第1面の仮想面1を基準とした偏心量で
表されており、第7面、第8面の面頂位置は第6面の仮
想面2からの軸上主光線に沿った面間隔のみによって表
されており、第9面から第13面までは第8面の仮想面
3を基準とした偏心量で表されており、像面は第13面
の仮想面4からの軸上主光線に沿った面間隔のみによっ
て表されている。
【0112】実施例2 実施例2の軸上主光線を含むY−Z断面図を図2に示
す。実施例2は、物体側から光の通る順に、第1プリズ
ム10、絞り2、第2プリズム20、像面(結像面)3
からなり、第1プリズム10は第1面11から第4面1
4で構成され、その第1面11は第1透過面、第2面1
2は第1反射面、第3面13は第2反射面、第4面14
は第2透過面であり、物体からの光線は、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
の順に透過し、また、第2プリズム20は第1面21か
ら第3面23で構成され、その第1面21は第1透過
面、第2面22は第1反射面、第3面23は第2透過面
であり、物体からの光線は、第1透過面21、第1反射
面22、第2透過面23の順に透過する。そして、第1
プリズム10の第1反射面12と第2透過面14を透過
作用と反射作用を併せ持つ同一の光学作用面としてい
る。
【0113】また、後記する構成パラメータの第2面か
ら第6面までは第1面の仮想面1を基準とした偏心量で
表されており、第7面、第8面の面頂位置は第6面の仮
想面2からの軸上主光線に沿った面間隔のみによって表
されており、第9面から第12面までは第8面の仮想面
3を基準とした偏心量で表されており、像面は第12面
の仮想面4からの軸上主光線に沿った面間隔のみによっ
て表されている。
【0114】実施例3 実施例3の軸上主光線を含むY−Z断面図を図3に示
す。実施例3は、物体側から光の通る順に、第1プリズ
ム10、絞り2、第2プリズム20、像面(結像面)3
からなり、第1プリズム10は第1面11から第4面1
4で構成され、その第1面11は第1透過面、第2面1
2は第1反射面、第3面13は第2反射面、第4面14
は第2透過面であり、物体からの光線は、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
の順に透過し、また、第2プリズム20は第1面21か
ら第4面24で構成され、その第1面21は第1透過
面、第2面22は第1反射面、第3面23は第2反射
面、第4面24は第2透過面であり、物体からの光線
は、第1透過面21、第1反射面22、第2反射面2
3、第2透過面24の順に透過する。そして、第1プリ
ズム10の第1反射面12と第2透過面14を透過作用
と反射作用を併せ持つ同一の光学作用面としている。
【0115】また、後記する構成パラメータの第2面か
ら第6面までは第1面の仮想面1を基準とした偏心量で
表されており、第7面、第8面の面頂位置は第6面の仮
想面2からの軸上主光線に沿った面間隔のみによって表
されており、第9面から第13面までは第8面の仮想面
3を基準とした偏心量で表されており、像面は第13面
の仮想面4からの軸上主光線に沿った面間隔のみによっ
て表されている。
【0116】実施例4 実施例4の軸上主光線を含むY−Z断面図を図4に示
す。実施例4は、物体側から光の通る順に、第1プリズ
ム10、絞り2、第2プリズム20、像面(結像面)3
からなり、第1プリズム10は第1面11から第4面1
4で構成され、その第1面11は第1透過面、第2面1
2は第1反射面、第3面13は第2反射面、第4面14
は第2透過面であり、物体からの光線は、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
の順に透過し、また、第2プリズム20は第1面21か
ら第4面24で構成され、その第1面21は第1透過
面、第2面22は第1反射面、第3面23は第2反射
面、第4面24は第2透過面であり、物体からの光線
は、第1透過面21、第1反射面22、第2反射面2
3、第2透過面24の順に透過する。そして、第1プリ
ズム10の第1反射面12と第2透過面14、第2プリ
ズム20の第1反射面22と第2透過面24をそれぞれ
反射作用と透過作用を併せ持つ同一の光学作用面として
いる。
【0117】また、後記する構成パラメータの第2面か
ら第6面までは第1面の仮想面1を基準とした偏心量で
表されており、第7面、第8面の面頂位置は第6面の仮
想面2からの軸上主光線に沿った面間隔のみによって表
されており、第9面から第13面までは第8面の仮想面
3を基準とした偏心量で表されており、像面は第13面
の仮想面4からの軸上主光線に沿った面間隔のみによっ
て表されている。
【0118】実施例5 実施例5の軸上主光線を含むY−Z断面図を図5に示
す。実施例5は、物体側から光の通る順に、第1プリズ
ム10、絞り2、第2プリズム20、像面(結像面)3
からなり、第1プリズム10は第1面11から第4面1
4で構成され、その第1面11は第1透過面、第2面1
2は第1反射面、第3面13は第2反射面、第4面14
は第2透過面であり、物体からの光線は、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
の順に透過し、また、第2プリズム20は第1面21か
ら第5面25で構成され、その第1面21は第1透過
面、第2面22は第1反射面、第3面23は第2反射
面、第4面24は第3反射面、第5面25は第2透過面
であり、物体からの光線は、第1透過面21、第1反射
面22、第2反射面23、第3反射面24、第2透過面
25の順に透過する。そして、第1プリズム10の第1
反射面12と第2透過面14、第2プリズム20の第1
透過面21と第3反射面24、第1反射面22と第2透
過面25をそれぞれ透過作用と反射作用を併せ持つ同一
の光学作用面としている。
【0119】また、後記する構成パラメータの第2面か
ら第6面までは第1面の仮想面1を基準とした偏心量で
表されており、第7面、第8面の面頂位置は第6面の仮
想面2からの軸上主光線に沿った面間隔のみによって表
されており、第9面から第14面までは第8面の仮想面
3を基準とした偏心量で表されており、像面は第14面
の仮想面4からの軸上主光線に沿った面間隔のみによっ
て表されている。
【0120】以下に上記実施例1〜5の構成パラメータ
を示す。これら表中の“FFS”は自由曲面、“AS
S”は非球面、“HRP”は仮想面を示す。
【0121】 実施例1 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(HRP1) 2 187.08 偏心(1) 1.4924 57.6 3 FFS 偏心(2) 1.4924 57.6 4 FFS 偏心(3) 1.4924 57.6 5 FFS 偏心(2) 6 ∞(HRP2) 3.12 偏心(4) 7 ∞(絞り面) 1.12 8 ∞(HRP3) 9 FFS 偏心(5) 1.4924 57.6 10 FFS 偏心(6) 1.4924 57.6 11 FFS 偏心(5) 1.4924 57.6 12 32.37 偏心(7) 13 ∞(HRP4) 1.83 偏心(8) 像 面 ∞ FFS C4 -2.3809×10-36 3.2334×10-3 FFS C4 -1.8702×10-26 -2.0254×10-4 FFS C4 -3.9504×10-36 5.1588×10-3 FFS C4 -4.0315×10-26 -2.6088×10-2 FFS C4 -3.9505×10-36 5.1587×10-3 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α 39.02 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 1.72 Z 6.85 α -39.10 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 5.84 Z 7.01 α -76.56 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 3.50 Z 8.32 α -72.13 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y -1.92 Z -0.62 α -17.15 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y -0.28 Z 2.63 α 10.31 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y -4.19 Z 0.64 α -83.27 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y -4.19 Z 0.64 α -48.98 β 0.00 γ 0.00 。
【0122】 実施例2 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(HRP1) 2 FFS 偏心(1) 1.4924 57.6 3 FFS 偏心(2) 1.4924 57.6 4 FFS 偏心(3) 1.4924 57.6 5 FFS 偏心(2) 6 ∞(HRP2) 0.79 偏心(4) 7 ∞(絞り面) 0.76 8 ∞(HRP3) 9 FFS 偏心(5) 1.4924 57.6 10 FFS 偏心(6) 1.4924 57.6 11 FFS 偏心(7) 12 ∞(HRP4) 1.66 偏心(8) 像 面 ∞ FFS C4 1.3453×10-26 -8.2513×10-3 FFS C4 1.8876×10-36 -1.6029×10-3 FFS C4 -7.8452×10-36 -2.4788×10-3 FFS C4 3.2783×10-26 7.3318×10-3 FFS C4 -4.6255×10-26 -4.0306×10-2 FFS C4 2.5719×10-26 -4.2508×10-2 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α 9.19 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.47 Z 8.79 α -53.19 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 5.59 Z 10.59 α -89.43 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 2.67 Z 11.69 α -78.28 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α 32.49 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 0.70 Z 3.47 α -8.20 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y 2.07 Z 0.85 α −46.92 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 2.07 Z 0.85 α -17.65 β 0.00 γ 0.00 。
【0123】 実施例3 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(HRP1) 2 67.95 偏心(1) 1.4924 57.6 3 FFS 偏心(2) 1.4924 57.6 4 FFS 偏心(3) 1.4924 57.6 5 FFS 偏心(2) 6 ∞(HRP2) 1.00 偏心(4) 7 ∞(絞り面) 1.00 8 ∞(HRP3) 9 ASS 偏心(5) 1.4924 57.6 10 FFS 偏心(6) 1.4924 57.6 11 FFS 偏心(7) 1.4924 57.6 12 FFS 偏心(8) 13 ∞(HRP4) 2.33 偏心(9) 像 面 ∞ ASS R 23.11 K 0.0000 A -3.5108×10-4 FFS C4 1.1724×10-26 -1.7916×10-3 FFS C4 -1.4625×10-26 -2.4137×10-2 FFS C4 -2.1370×10-26 -1.4068×10-2 FFS C4 2.0820×10-26 2.1408×10-2 FFS C4 1.5105×10-26 4.9343×10-2 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α 38.78 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 2.88 Z 11.57 α -42.06 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 7.99 Z 12.30 α -79.11 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 5.38 Z 13.80 α -70.07 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α 14.37 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 0.42 Z 5.06 α -17.53 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y 4.16 Z 0.59 α -15.78 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 4.74 Z 4.57 α 34.63 β 0.00 γ 0.00 偏心(9) X 0.00 Y 4.74 Z 4.57 α -6.82 β 0.00 γ 0.00 。
【0124】 実施例4 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(HRP1) 2 40.48 偏心(1) 1.4924 57.6 3 FFS 偏心(2) 1.4924 57.6 4 FFS 偏心(3) 1.4924 57.6 5 FFS 偏心(2) 6 ∞(HRP2) 3.12 偏心(4) 7 ∞(絞り面) 0.70 8 ∞(HRP3) 9 12.11 偏心(5) 1.4924 57.6 10 FFS 偏心(6) 1.4924 57.6 11 FFS 偏心(7) 1.4924 57.6 12 FFS 偏心(6) 13 ∞(HRP4) 5.00 偏心(8) 像 面 ∞ FFS C4 -4.5625×10-36 4.5402×10-3 FFS C4 -2.7516×10-26 -5.0048×10-3 FFS C4 1.0894×10-26 5.5128×10-3 FFS C4 3.6901×10-26 3.2000×10-2 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α -1.46 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y -0.06 Z 7.06 α -57.27 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 7.23 Z 10.31 α -99.94 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 2.18 Z 10.68 α -100.93 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α 22.62 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 0.24 Z 1.81 α 60.38 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y -3.37 Z 3.35 α 92.80 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y -1.01 Z 4.09 α 77.81 β 0.00 γ 0.00 。
【0125】 実施例5 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ ∞ 1 ∞(HRP1) 2 94.61 偏心(1) 1.4924 57.6 3 FFS 偏心(2) 1.4924 57.6 4 FFS 偏心(3) 1.4924 57.6 5 FFS 偏心(2) 6 ∞(HRP2) 4.01 偏心(4) 7 ∞(絞り面) 0.70 8 ∞(HRP3) 9 FFS 偏心(5) 1.4924 57.6 10 FFS 偏心(6) 1.4924 57.6 11 FFS 偏心(7) 1.4924 57.6 12 FFS 偏心(8) 1.4924 57.6 13 FFS 偏心(6) 14 ∞(HRP4) 1.16 偏心(9) 像 面 ∞ FFS C4 -2.0123×10-36 1.2182×10-3 FFS C4 -1.6483×10-26 -8.2183×10-3 FFS C4 8.5811×10-36 4.3592×10-3 FFS C4 -6.3609×10-36 -3.1335×10-3 FFS C4 2.9782×10-26 2.6081×10-2 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 0.00 α 24.60 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 1.78 Z 12.04 α -48.01 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 6.54 Z 13.26 α -88.77 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 3.66 Z 14.14 α -87.01 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y -1.85 Z 0.48 α 14.92 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 0.20 Z 2.50 α 58.36 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y -4.40 Z 4.36 α 129.40 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y -1.85 Z 0.48 α 14.92 β 0.00 γ 0.00 偏心(9) X 0.00 Y 0.66 Z 1.75 α -114.72 β 0.00 γ 0.00 。
【0126】次に、上記実施例1の横収差図を図6に示
す。この横収差図において、括弧内に示された数字は
(水平(X方向)画角、垂直(Y方向)画角)を表し、
その画角における横収差を示す。
【0127】以上の実施例の本発明の結像光学系を構成
する第2プリズム20としては、上記の実施例1〜5の
内部反射回数1回ないし3回のタイプのプリズムを用い
たが、本発明の結像光学系において第2プリズム20と
して用いるプリズムはこれに限られるものではない。図
12〜図16にその例を示す。なお、何れも像面36に
結像するプリズムPとして説明するが、光路を逆にして
像面36側から被写体からの光線が入射し、瞳31側に
結像するプリズムPとしても使用することができる。
【0128】図12の場合は、プリズムPは第1面3
2、第2面33、第3面34、第4面35からなり、入
射瞳31を通って入射した光は、第1面32で屈折して
プリズムPに入射し、第2面33で内部反射し、第3面
34に入射して全反射し、第4面35に入射して内部反
射し、再び第3面34に入射して今度は屈折されて、像
面36に結像する。
【0129】図13の場合は、プリズムPは第1面3
2、第2面33、第3面34、第4面35からなり、入
射瞳31を通って入射した光は、第1面32で屈折して
プリズムPに入射し、第2面33で内部反射し、第3面
34に入射して内部反射し、第2面33に再度入射して
内部反射し、第4面35に入射して屈折されて、像面3
6に結像する。
【0130】図14の場合は、プリズムPは第1面3
2、第2面33、第3面34、第4面35からなり、入
射瞳31を通って入射した光は、第1面32で屈折して
プリズムPに入射し、第2面33で内部反射し、第3面
34に入射して内部反射し、第2面33に再度入射して
内部反射し、第4面35に入射して内部反射し、第2面
33に再度入射して今度は屈折されて、像面36に結像
する。
【0131】図15の場合は、プリズムPは第1面3
2、第2面33、第3面34からなり、入射瞳31を通
って入射した光は、第1面32で屈折してプリズムPに
入射し、第2面33で内部反射し、再び第1面32に入
射して今度は全反射し、第3面34で内部反射し、三た
び第1面32に入射して全反射し、第3面34に再度入
射して今度は屈折されて、像面36に結像する。
【0132】図16の場合は、プリズムPは第1面3
2、第2面33、第3面34からなり、入射瞳31を通
って入射した光は、第1面32で屈折してプリズムPに
入射し、第2面33で内部反射し、再び第1面32に入
射して今度は全反射し、第3面34で内部反射し、三た
び第1面32に入射して全反射し、再び第3面34に入
射して内部反射し、四たび第1面32に入射して今度は
屈折されて、像面36に結像する。
【0133】さて、以上のような本発明の結像光学系
は、物体像を形成しその像をCCDや銀塩フィルムとい
った撮像素子に受光させて撮影を行う撮影装置、とりわ
けカメラに用いることができる。また、物体像を接眼レ
ンズを通して観察する観察装置、とりわけカメラのファ
インダー部の対物光学系としても用いることが可能であ
る。また、内視鏡等の小型の撮像素子を用いた光学装置
用の撮像光学系としても用いることができる。以下に、
その実施形態を例示する。
【0134】図7〜図9は、本発明の結像光学系を電子
カメラのファインダー部の対物光学系に組み込んだ構成
の概念図を示す。図7は電子カメラ40の外観を示す前
方斜視図、図8は同後方斜視図、図9は電子カメラ40
の構成を示す断面図である。電子カメラ40は、この例
の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファ
インダー用光路44を有するファインダー光学系43、
シャッター45、フラッシュ46、液晶表示モニター4
7等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッター
45を押圧すると、それに連動して撮影用対物光学系4
8を通して撮影が行われる。撮影用対物光学系48によ
って形成された物体像が、ローパスフィルター、赤外カ
ットフィルター等のフィルター51を介してCCD49
の撮像面50上に形成される。このCCD49で受光さ
れた物体像は、処理手段52を介し、電子画像としてカ
メラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示され
る。また、この処理手段52にはメモリ等が配置され、
撮影された電子画像を記録することもできる。なお、こ
のメモリは処理手段52と別体に設けらてもよいし、フ
ロッピーディスク等により電子的に記録書込を行うよう
に構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フ
ィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0135】さらに、ファインダー用光路44上には、
例えば実施例4と同様の結像光学系をファインダー用対
物光学系53として配置してある。この場合、カバー部
材として正のパワーを有するカバーレンズ54を配置し
てファインダー用対物光学系53の一部とし、画角を拡
大している。なお、このカバーレンズ54と結像光学系
の絞り2より物体側のプリズム10とでファインダー用
対物光学系53の前群を、結像光学系の絞り2より像側
のプリズム20でファインダー用対物光学系53の後群
を構成している。このファインダー用対物光学系53に
よって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリ
ズム55の視野枠57上に形成される。なお、視野枠5
7は、ポロプリズム55の第1反射面56と第2反射面
58との間を分離し、その間に配置されている。このポ
リプリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察
者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。
【0136】このように構成されたカメラ40は、ファ
インダー用対物光学系53を少ない光学部材で構成で
き、高性能・低コスト化が実現できると共に、対物光学
系53の光路自体を折り曲げて構成できるため、カメラ
内部での配置の自由度が増し、設計上有利となる。
【0137】なお、図9の構成において、撮影用対物光
学系48の構成については言及しなかったが、撮影用対
物光学系48としては屈折型同軸光学系の他に、本発明
の2つのプリズム10、20からなる何れかのタイプの
結像光学系を用いることも当然可能である。
【0138】次に、図10は、本発明の結像光学系を電
子カメラ40の撮影部の対物光学系48に組み込んだ構
成の概念図を示す。この例の場合は、撮影用光路42上
に配置された撮影用対物光学系48は、実施例5と同様
の結像光学系を用いている。この撮影用対物光学系によ
り形成された物体像は、ローパスフィルター、赤外カッ
トフィルター等のフィルター51を介してCCD49の
撮像面50上に形成される。このCCD49で受光され
た物体像は、処理手段52を介し、液晶表示素子(LC
D)60上に電子像として表示される。また、この処理
手段52は、CCD49で撮影された物体像を電子情報
として記録する記録手段61の制御も行う。LCD60
に表示された画像は、接眼光学系59を介して観察者眼
球Eに導かれる。この接眼光学系59は、本発明の結像
光学系に用いられているものと同様の形態を持つ偏心プ
リズムからなり、この例では、入射面62と、反射面6
3と、反射と屈折の兼用面64の3面から構成されてい
る。また、2つの反射作用を持った面63、64の中、
少なくとも一方の面、望ましくは両方の面が、光束にパ
ワーを与え、かつ、偏心収差を補正する唯一の対称面を
持つ面対称自由曲面にて構成されている。そして、この
唯一の対称面は、撮影用対物光学系48のプリズム1
0、20が有する面対称自由曲面の唯一の対称面と略同
一平面上に形成されている。また、この撮影用対物光学
系48は他のレンズ(正レンズ、負レンズ)を2つのプ
リズム10、20の物体側、それらの間あるいは像側に
その構成要素として含んでいてもよい。
【0139】このように構成されたカメラ40は、撮影
用対物光学系48を少ない光学部材で構成でき、高性能
・低コスト化が実現できると共に、光学系全体を同一平
面上に並べて配置できるため、この配置平面と垂直方向
の厚みの簿型化が実現できる。
【0140】なお、本例では、撮影用対物光学系48の
カバー部材65はとして、平行平面板を配置している
が、前例と同様に、パワーを持ったレンズを用いてもよ
い。
【0141】ここで、カバー部材を設けずに、本発明の
結像光学系中の最も物体側に配置された面をカバー部材
と兼用することもできる。本例ではその最も物体側の面
はプリズム10の入射面となる。しかし、この入射面が
光軸に対して偏心配置されているため、この面がカメラ
前面に配置されてしまうと、被写体側から見た場合、カ
メラ40の撮影中心が自分からずれているように錯覚し
てしまい(一般的なカメラ同様、入射面の垂直方向を撮
影していると感じるのが通常である。)、違和感を与え
てしまう。そこで、本例のように、結像光学系の最も物
体側の面が偏心面である場合には、カバー部材65(又
は、カバーレンズ54)を設けることが、被写体側から
見た場合に違和感を感じずに、既存のカメラと同じ感覚
で撮影を受けることができ望ましい。
【0142】次に、図11は、本発明の結像光学系を電
子内視鏡の観察系の対物光学系80に組み込んだ構成の
概念図を示す。この例の場合、観察系の対物光学系80
は、実施例3に示した結像光学系を用いている。この電
子内視鏡は、図11(a)に示すように、電子内視鏡7
1と、照明光を供給する光源装置72と、その電子内視
鏡71に対応する信号処理を行うビデオプロセッサ73
と、このビデオプロセッサ73から出力される映像信号
を表示するモニター74と、このビデオブロセッサ73
と接続され映像信号等に記録するVTRデッキ75、及
び、ビデオディスク76と、映像信号を映像としてプリ
ントアウトするビデオプリンタ77と共に構成されてお
り、電子内視鏡71の挿入部78の先端部79は、図1
1(b)に示すように構成されている。光源装置72か
ら照明さた光束は、ライトガイドファイバー束86を通
って照明用対物光学系85により、観察部位を照明す
る。そして、この観察部位からの光が、カバー部材84
を介して、観察用対物光学系80によって物体像として
形成される。この物体像は、ローパスフィルター、赤外
カットフィルター等のフィルター81を介してCCD8
2の撮像面83上に形成される。さらに、この物体像
は、CCD82によって映像信号に変換され、その映像
信号は、図11(a)に示すビデオプロセッサ73によ
り、モニター74上に直接表示されると共に、VTRデ
ッキ75、ビデオディスク76中に記録され、また、ビ
デオプリンタ77から映像としてプリントアウトされ
る。
【0143】このように構成された内視鏡は、少ない光
学部材で構成でき、高性能・低コスト化が実現できると
共に、観察系の対物光学系80の2つのプリズム10、
20が内視鏡の長軸方向に並ぶため、細径化を阻害する
ことなく上記効果を得ることができる。
【0144】次に、本発明による結像光学系をCCDや
フィルター等の撮像素子前方に配置するときの望ましい
構成を図20に示す。図中、偏心プリズムPは、本発明
の結像光学系中に含まれるプリズムである。いま、撮像
素子の撮像面Cが、図のように四角形を形成するとき、
偏心プリズムPに配置された面対称自由曲面の対称面D
が、この撮像面Cの四角形を形成する辺の少なくとも1
つと平行になるように配置することが、美しい像形成の
上で望ましい。
【0145】さらに、この撮像面Cが正方形や長方形と
いった4つの内角がそれぞれ略90°にて形成されてい
る場合には、面対称自由曲面の対称面Dは、撮像面Cの
互いに平行関係にある2辺に対して平行に配置され、よ
り望ましくは、この2辺の中間に配置され、この対称面
Dが撮像面Cを左右又は上下対称にする位置に一致して
いる構成であることが好ましい。このように構成すれ
ば、装置に組み込むときの組み込み精度が出しやすく、
量産性に効果的である。
【0146】さらに、偏心プリズムPを構成する光学面
である第1面、第2面、第3面等の中、複数の面又は全
ての面が面対称自由曲面の場合には、複数の面又は全て
の面の対称面が同一面D上に配置されるように構成する
ことが、設計上も、収差性能上も望ましい。そして、こ
の対称面Dと撮像面Cとの関係は、上述と同様の関係に
あることが望ましい。
【0147】以上の本発明の結像光学系は、例えば次の
ように構成することができる。 〔1〕 物体像を形成する全体として正の屈折力を有す
る結像光学系において、前記結像光学系が屈折率(n)
が1.3よりも大きい(n>1.3)媒質で形成された
第1プリズムと第2プリズムを有し、前記第2プリズム
は前記第1プリズムよりも像側に配置され、かつ、中間
像を形成しない結像系にて形成され、前記第1プリズム
が、光束を透過又は反射させる光学作用面を3面有し、
その中の第1面は物体からの光束をプリズム内に入射さ
せ、第2面が前記第1面から入射した光束をプリズム内
で反射すると共に第3面で反射された光束をプリズム外
へ射出し、第3面は前記第2面で反射された光束を反射
するように構成されており、前記第2面と前記第3面の
少なくとも一方の面が光束にパワーを与える曲面形状を
有し、前記曲面形状が偏心によって発生する収差を補正
する回転非対称な面形状を有し、前記第2プリズムが、
少なくとも1面のプリズム内で光束を反射する反射面を
有し、前記反射面が光束にパワーを与え、かつ、偏心に
より発生する収差を補正する回転非対称な面形状を有す
るように構成されていることを特徴とする結像光学系。
【0148】〔2〕 前記第1プリズムの第2面と第3
面の両方が光束にパワーを与え、かつ、偏心により発生
する収差を補正する回転非対称な面形状を有するように
構成されていることを特徴とする上記1記載の結像光学
系。
【0149】〔3〕 前記第1プリズムの第2面と第3
面の少なくとも一方の回転非対称な面形状が、唯一の対
称面を1面のみ有する面対称自由曲面形状にて構成され
ていることを特徴とする上記1記載の結像光学系。
【0150】〔4〕 前記第1プリズムの第2面と第3
面の両方の回転非対称な面形状が、唯一の対称面を1面
のみ有する面対称自由曲面形状にて構成されていること
を特徴とする上記2記載の結像光学系。
【0151】〔5〕 前記第1プリズムの第2面の面対
称自由曲面の唯一の対称面と、前記第1プリズムの第3
面の面対称自由曲面の唯一の対称面とが、同一面内に形
成されるように前記第1プリズムが構成されていること
を特徴とする上記4記載の結像光学系。
【0152】〔6〕 前記第1プリズムの第1面が、光
束にパワーを与え、かつ、偏心により発生する収差を補
正する回転非対称な面形状を有するように構成されてい
ることを特徴とする上記1から5の何れか1項記載の結
像光学系。
【0153】〔7〕 前記第1プリズムの第1面の回転
非対称な面形状が、唯一の対称面を1面のみ有する面対
称自由曲面形状にて構成されていることを特徴とする上
記6記載の結像光学系。
【0154】〔8〕 前記第2プリズム内に配置された
回転非対称な面形状が、唯一の対称面を1面のみ有する
面対称自由曲面形状にて構成されていることを特徴とす
る上記1から7の何れか1項記載の結像光学系。
【0155】
〔9〕 前記第1プリズムと前記第2プリ
ズムとが少なくとも1面ずつ唯一の対称面が同一平面上
に配置されるように構成された面対称自由曲面を備てい
ることを特徴とする上記8記載の結像光学系。
【0156】〔10〕 前記第1プリズムと前記第2プ
リズムの間に瞳を配置し、前記瞳と像面との間に前記第
2プリズムを配置して構成されたことを特徴とする上記
1から9の何れか1項記載の結像光学系。
【0157】〔11〕 前記瞳上に絞りを配置したこと
を特徴とする上記10記載の結像光学系。
【0158】〔12〕 前記第2プリズムが、光束にパ
ワーを与える曲面形状の反射面を2面以上有するように
構成されていることを特徴とする上記1から11の何れ
か1項記載の結像光学系。
【0159】〔13〕 前記第2プリズムの光学作用面
が、反射面と透過面とを兼用した入射面と、反射面と、
射出面の3つの光学作用面から構成されていることを特
徴とする上記1から11の何れか1項記載の結像光学
系。
【0160】〔14〕 前記第2プリズムが、光束にパ
ワーを与える反射面と、入射面と、射出面の3つの光学
作用面から構成されていることを特徴とする上記1から
11の何れか1項記載の結像光学系。
【0161】〔15〕 前記第2プリズムが、光束にパ
ワーを与える2つの反射面と、入射面と、射出面の4つ
の光学作用面から構成されていることを特徴とする上記
1から11の何れか1項記載の結像光学系。
【0162】〔16〕 前記第2プリズムが、入射面
と、反射面と透過面とを兼用する射出面と、光束にパワ
ーを与える反射面の3つの光学作用面から構成されてい
ることを特徴とする上記1から11の何れか1項記載の
結像光学系。
【0163】〔17〕 前記第2プリズムが、3つの反
射面を備え、その内の1つの反射面が透過面を兼用した
入射面にて形成され、他の1つの反射面が透過面を兼用
した射出面にて形成されていることを特徴とする上記1
から11の何れか1項記載の結像光学系。
【0164】〔18〕 上記1から17の何れか1項記
載の結像光学系をファインダー対物光学系として配置
し、さらに、前記ファインダー対物光学系によって形成
された物体像を正立正像させる像正立光学系と、接眼光
学系とから構成されていることを特徴とするファインダ
ー光学系。
【0165】〔19〕 上記18記載のファインダー光
学系と、前記ファインダー光学系と併設された撮影用対
物光学系とを備えて構成されていることを特徴とするカ
メラ装置。
【0166】〔20〕 上記1から17の何れか1項記
載の結像光学系と、前記結像光学系によって形成される
像面上に配置された撮像素子とを備えて構成されている
ことを特徴とする撮像光学系。
【0167】〔21〕 上記1から17の何れか1項記
載の結像光学系を撮影用対物光学系として配置し、前記
撮影用光学系とは別の光路、又は、前記撮影用対物光学
系の光路から分割された光路の何れかの中に配置された
ファインダー光学系を備えて構成されていることを特徴
とするカメラ装置。
【0168】〔22〕 上記1から17の何れか1項記
載の結像光学系と、前記結像光学系によって形成される
像面上に配置された撮像素子と、前記撮像素子で受光さ
れた像情報を記録する記録媒体と、前記記録媒体又は前
記撮像素子からの像情報を受けて観察像を形成する画像
表示素子とを備えて構成されていることを特徴とする電
子カメラ装置。
【0169】〔23〕 上記1から17の何れか1項記
載の結像光学系と、前記結像光学系によって形成される
像を長軸方向に沿って伝達する像伝達部材とを有する観
察系と、照明光源及び前記照明光源からの照明光を前記
長軸方向に沿って伝達する照明光伝達部材を有する照明
系とを備えて構成されていることを特徴とする内視鏡装
置。
【0170】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、少ない光学素子の構成枚数で高性能、低コス
トな結像光学系を提供することができる。また、少ない
反射回数の反射面を用いて光路を折り畳むことにより小
型化、薄型化された高性能な結像光学系を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の結像光学系の断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例2の結像光学系の断面図であ
る。
【図3】本発明の実施例3の結像光学系の断面図であ
る。
【図4】本発明の実施例4の結像光学系の断面図であ
る。
【図5】本発明の実施例5の結像光学系の断面図であ
る。
【図6】実施例1の結像光学系の横収差図である。
【図7】本発明の結像光学系を適用した電子カメラの外
観を示す前方斜視図である。
【図8】図7の電子カメラの後方斜視図である。
【図9】図7の電子カメラの構成を示す断面図である。
【図10】本発明の結像光学系を適用した別の電子カメ
ラの概念図である。
【図11】本発明の結像光学系を適用した電子内視鏡の
概念図である。
【図12】本発明に適用可能な偏心プリズムの1例を示
す図である。
【図13】本発明に適用可能な偏心プリズムの別の例を
示す図である。
【図14】本発明に適用可能な偏心プリズムの別の例を
示す図である。
【図15】本発明に適用可能な偏心プリズムの別の例を
示す図である。
【図16】本発明に適用可能な偏心プリズムの別の例を
示す図である。
【図17】偏心した反射面により発生する像面湾曲を説
明するための概念図である。
【図18】偏心した反射面により発生する非点収差を説
明するための概念図である。
【図19】偏心した反射面により発生するコマ収差を説
明するための概念図である。
【図20】本発明による結像光学系を撮像素子前方に配
置するときの望ましい構成を示す図である。
【符号の説明】
1…軸上主光線 2…絞り 3…像面 10…第1プリズム 11…第1面 12…第2面 13…第3面 14…第4面 20…第2プリズム 21…第1面 22…第2面 23…第3面 24…第4面 25…第5面 31…瞳 32…第1面 33…第2面 34…第3面 35…第4面 36…像面 40…電子カメラ 41…撮影光学系 42…撮影用光路 43…ファインダー光学系 44…ファインダー用光路 45…シャッター 46…フラッシュ 47…液晶表示モニター 48…撮影用対物光学系 49…CCD 50…撮像面 51…フィルター 52…処理手段 53…ファインダー用対物光学系 54…カバーレンズ 55…ポロプリズム 56…第1反射面 57…視野枠 58…第2反射面 59…接眼光学系 60…液晶表示素子(LCD) 61…記録手段 62…入射面 63…反射面 64…反射と屈折の兼用面 65…カバー部材 71…電子内視鏡 72…光源装置 73…ビデオプロセッサ 74…モニター 75…VTRデッキ 76…ビデオディスク 77…ビデオプリンタ 78…挿入部 79…先端部 80…観察用対物光学系 81…フィルター 82…CCD 83…撮像面 84…カバー部材 85…照明用対物光学系 86…ライトガイドファイバー束 M …凹面鏡 P …プリズム E …観察者眼球 C …撮像面 D …対称面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体像を形成する全体として正の屈折力
    を有する結像光学系において、 前記結像光学系が屈折率(n)が1.3よりも大きい
    (n>1.3)媒質で形成された第1プリズムと第2プ
    リズムを有し、前記第2プリズムは前記第1プリズムよ
    りも像側に配置され、かつ、中間像を形成しない結像系
    にて形成され、 前記第1プリズムが、光束を透過又は反射させる光学作
    用面を3面有し、その中の第1面は物体からの光束をプ
    リズム内に入射させ、第2面が前記第1面から入射した
    光束をプリズム内で反射すると共に第3面で反射された
    光束をプリズム外へ射出し、第3面は前記第2面で反射
    された光束を反射するように構成されており、 前記第2面と前記第3面の少なくとも一方の面が光束に
    パワーを与える曲面形状を有し、 前記曲面形状が偏心によって発生する収差を補正する回
    転非対称な面形状を有し、 前記第2プリズムが、少なくとも1面のプリズム内で光
    束を反射する反射面を有し、前記反射面が光束にパワー
    を与え、かつ、偏心により発生する収差を補正する回転
    非対称な面形状を有するように構成されていることを特
    徴とする結像光学系。
  2. 【請求項2】 前記第2プリズムの光学作用面が、反射
    面と透過面とを兼用した入射面と、反射面と、射出面の
    3つの光学作用面から構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の結像光学系。
  3. 【請求項3】 前記第2プリズムが、光束にパワーを与
    える反射面と、入射面と、射出面の3つの光学作用面か
    ら構成されていることを特徴とする請求項1記載の結像
    光学系。
  4. 【請求項4】 前記第2プリズムが、光束にパワーを与
    える2つの反射面と、入射面と、射出面の4つの光学作
    用面から構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の結像光学系。
  5. 【請求項5】 前記第2プリズムが、入射面と、反射面
    と透過面とを兼用する射出面と、光束にパワーを与える
    反射面の3つの光学作用面から構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の結像光学系。
  6. 【請求項6】 前記第2プリズムが、3つの反射面を備
    え、その内の1つの反射面が透過面を兼用した入射面に
    て形成され、他の1つの反射面が透過面を兼用した射出
    面にて形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    結像光学系。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004045693A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Canon Inc 結像光学系及びそれを用いた画像読取装置
US7515194B2 (en) 2003-07-31 2009-04-07 Olympus Corporation Image pickup optical system and optical apparatus using the same
WO2017150493A1 (ja) * 2016-03-04 2017-09-08 キヤノン株式会社 撮像装置及び投影装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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