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JP2000013128A - アダプティブアレイ送受信機 - Google Patents

アダプティブアレイ送受信機

Info

Publication number
JP2000013128A
JP2000013128A JP10176209A JP17620998A JP2000013128A JP 2000013128 A JP2000013128 A JP 2000013128A JP 10176209 A JP10176209 A JP 10176209A JP 17620998 A JP17620998 A JP 17620998A JP 2000013128 A JP2000013128 A JP 2000013128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
transmission
feedback
determination
symbol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10176209A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Fukawa
和彦 府川
Tadashi Matsumoto
正 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Docomo Inc
Original Assignee
NTT Mobile Communications Networks Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Mobile Communications Networks Inc filed Critical NTT Mobile Communications Networks Inc
Priority to JP10176209A priority Critical patent/JP2000013128A/ja
Publication of JP2000013128A publication Critical patent/JP2000013128A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 送信シンボルを受信する移動局でのキャリア
同期の演算量を軽減する。 【解決手段】 アンテナA1〜AQよりの受信波を線形
重み付け合成し帰還シンボル信号と帰還フィルタ係数と
の畳み込み演算を行い信号判定を行い、判定結果を出力
し、信号判定に伴う誤差信号と帰還シンボル信号とパラ
メータ推定シンボルを判定手段より出力し、誤差信号が
最小になるように、重み付け係数と帰還フィルタ係数を
推定し、送信トレーニング信号区間では送信シンボルを
送信歪信号として出力し、その種の送信データ区間で
は、帰還形フィルタ係数を、遅延した送信歪信号に畳み
込み演算32し、これを送信シンボルから差し引き3
3、更に、電力が所定値以下になるように、離散複素数
を加算して送信歪信号とし35、線形重み付け合成の重
みを与え、更にRF信号に変換をして送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル無線
通信において干渉波及び符号間干渉による劣化を抑圧す
るアダプティブアレイ送受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル移動通信においては、周波数
の有効利用を図るため周波数のゾーン繰り返しを行って
おり、同一チャネル干渉対策が重要な課題の一つであ
る。干渉キャンセラの一種であるアダプティブアレイは
その有望な技術の一つであり、上り回線における基地局
受信を例に、その動作を図2を用いて説明する。アダプ
ティブアレイは、アンテナの指向性を適応的に制御して
干渉波を抑圧する。図2では、干渉局である移動局M2
及びM3からの受信波を抑えるため、基地局BSでは移
動局M2及びM3の方向に対してアンテナゲインを下げ
て受信される干渉波を抑えている。TDD方式のように
上り回線と下り回線で同一のキャリア周波数を用いる方
式では、上り回線で得られた受信アンテナゲインのパタ
ーンを、下り回線の送信アンテナパターンとして用いれ
ば、下り回線の移動局受信における干渉を低減できる。
このことを図2で説明するならば、受信アンテナゲイン
を送信アンテナパターンとすると、移動局M2及びM3
の方向に電波は飛ばず移動局M1の方向に送信波が送信
されるので、移動局M2及びM3における干渉を抑える
ことができる。
【0003】このアダプティブアレイ送受信方式の問題
点は、遅延時間が変調のシンボル周期Tに比べて無視で
きない遅延波が到来する場合、即ち周波数選択性フェー
ジング条件において、希望局からの遅延波は干渉波とし
て除去されるので、希望局からの電波を有効に受信する
ことができない。加えて、アンテナの数をQとすればQ
−1までの干渉波しか除去できないので、希望波の遅延
波を除去する分、他干渉局からの電波を除去できなくな
り、受信伝送特性が劣化する。また、アダプティブアレ
イ送受信機の送信波を受信する移動局は、遅延波による
符号間干渉の劣化を抑えるため、受信機に等化器の機能
を付加しなくてはならず、移動局の受信機のハードウェ
ア規模は膨大なものとなる。
【0004】これらの問題点を解決したアダプティブア
レイ送受信機の構成を図3に示す(冨里 繁,府川 和
彦,松本 正,“TDD移動通信システムにおける時間
プリコーディングの受信特性”,B−5−176,19
98年電子情報通信学会総合大会)。なお、図3におい
て受信ベースバンド信号のサンプリング周期TS は変調
のシンボル周期Tに等しく、希望波の遅延波の最大遅延
時間1Tとする。
【0005】Q(2以上の整数)本の送受共用アンテナ
A1〜AQからの送受分波器11−1〜11−Qをそれ
ぞれ通った受信波は、それぞれ対応するベースバンド受
信信号発生器12−1〜12−Qでベースバンド帯に変
換され、受信ベースバンド信号として出力端子13−1
〜13−Qからそれぞれ出力される。ここで、受信ベー
スバンド信号は同相成分と直交成分を有する信号であ
り、図中のベースバンド受信信号発生器12−1〜12
−Qは受信手段に相当する。以後、ベースバンド信号は
全て、同相成分を実部で、直交成分は虚部とする複素表
示で表わすことにする。
【0006】q(1Q)番目の送受共用アンテナ
Aqからの受信ベースバンド信号x q (i) は、複素乗算
器Mqで重み付け係数wq * を乗算された後、複素加算
器14で足しあわされ、合成信号y(i) として出力され
る。この重み付け係数wq *を適応的に制御することで
受信アンテナゲインの指向性を制御することができ、干
渉波を抑圧するように合成信号を生成することができ
る。ここで、複素乗算器M1〜MQと複素加算器14は
線形合成手段15に相当する。
【0007】この構成では、パラメータ推定の初期収束
の為に既知のトレーニング信号を用いており、スイッチ
回路16は、トレーニング信号区間ではトレーニング信
号メモリ17からの信号が出力するトレーニング信号
を、続くデータ信号区間では判定器18が出力する判定
信号を出力する。このスイッチ回路16の出力aR (i)
を遅延素子19で1T遅延させ、帰還複素シンボル信号
及びパラメータ推定用信号とする。複素乗算器21は、
帰還複素シンボル信号である遅延したスイッチ回路出力
に帰還形フィルタ係数wb * を乗算し、帰還信号として
出力する。ここで、帰還信号は遅延波による符号間干渉
であり、複素乗算器21は帰還形フィルタ手段22に相
当する。複素減算器23は、符号間干渉を除去するた
め、合成信号y(i) から複素乗算器21の帰還信号を差
し引いて符号間干渉除去信号を生成し、判定器18へと
出力する。判定器18はこの信号を硬判定して判定信号
を出力端子24から出力する。複素減算器25は、複素
減算器23の符号間干渉除去信号と判定信号であるスイ
ッチ回路出力aR (i) との差分を誤差信号e(i) として
出力する。ここで、遅延素子19、複素減算器23及び
25、判定器18、スイッチ回路16とトレーニング信
号メモリ17は、信号判定手段26に相当する。また、
線形合成手段15と信号判定手段26とを併せて、アダ
プティブアレイ等化受信手段27と呼ぶことにする。パ
ラメータ推定手段に相当するパラメータ推定回路28
は、受信ベースバンド信号群、パラメータ推定用信号で
ある遅延した判定信号と誤差信号e(i) とを入力とし
て、誤差信号e(i) の平均2乗が最小になるように重み
付け係数wq * と帰還形フィルタ係数wb * を推定し出
力する。即ち、最小2乗法のアルゴリズムを用いて推定
する。
【0008】上述の信号判定手段26では遅延波による
符号間干渉を除去しているので、上述の線形合成手段1
5において希望波の遅延波は除去されない。線形合成手
段15においては、アンテナの数をQとすればQ−1ま
での干渉波しか除去できないので、希望波の遅延波を除
去しなくてすむ分、他干渉局からの電波を除去でき、受
信伝送特性が改善される。
【0009】次に、同図の送信部について説明する。送
信歪信号b(i) は遅延素子31で1T遅延された後、複
素乗算器32で帰還形フィルタ係数wb * を乗算され
る。複素減算器33では、入力端子34から入力する送
信複素シンボルaT (i) からこの乗算結果を差し引く。
ここで、送信複素シンボルaT (i) の同相成分及び直交
成分における信号点の数をMとする。モジュロ(mod
ulo)演算回路35は送信歪信号b(i) の電力を抑え
るため、この減算結果に対してmod2Mの演算を行
い、減算結果の実部及び虚部が−MからMの領域外にな
るときには2Mの整数倍を加算して実部及び虚部が−M
からMの領域内に入るようにする。modulo演算回
路35の出力信号は送信歪信号b(i) であるので b(i) =aT (i) −wb * b(i−1)+2Mc(i) (1) と表すことができる。ここで、c(i) は実部及び虚部が
整数の離散複素数であり、複素減算器33、modul
o演算回路35、遅延素子31及び複素乗算器32は送
信歪手段36に相当する。
【0010】このように送信信号をフィルタリングする
目的は、該当の受信端において、遅延波による符号間干
渉を受けない受信波を生成する為である。送信歪手段3
6の出力信号である送信歪信号b(i) は、端子37を通
り送信フィルタ38で帯域制限され、ハイブリッド39
を通って複素乗算器M1′〜MQ′へと入力される。複
素乗算器M1′〜MQではこの入力信号に上述の重み付
け係数wq * を乗算する。これは、送信アンテナパター
ンを受信アンテナパターンに一致させることと等価な操
作である。ここで、送信フィルタ38、ハイブリッド3
9及び複素乗算器M1′〜MQ′は送信ベースバンド生
成手段41に相当し、送信歪手段36と送信ベースバン
ド生成手段41を併せて送信アレイプリコーディング部
42と呼ぶことにする。複素乗算器M1′〜MQ′のQ
個の出力信号は、送信ベースバンド信号として、出力端
子43−1〜43−Qを通ってRF変調波発生器44−
1〜44−QでRF周波数帯に変換され、送受分波器1
1−1〜11−Qを通って対応する送受共用アンテナA
1〜AQから送信される。ここで、RF変調波発生器4
4−1〜44−Qは送信手段に相当する。
【0011】既に、送信歪信号b(i) を送信すると、受
信端において受信波が符号間干渉を受けないことを述べ
た。次にこれを数式を使って説明する。まず、線形合成
手段15の出力信号y(i) は、スイッチ回路16の出力
R (i) 、帰還形フィルタ係数wb * 及び誤差信号e
(i) を用いて表すと y(i) =aR (i) +wb * R (i-1) +e(i) (2) となる。y(i) のz変換をY(z-1)、aR (i) のz変
換をAR (z-1)、e(i) のz変換をE(z-1)とし
て、式(2)をz変換で表すと Y(z-1)=(1+wb * -1)AR (z-1)+E(z-1) (3) となる。従って、伝送路インパルスレスポンスのz変換
をH(z-1)とすると、 H(z-1)=(1+wb * -1) (4) となる。次に、送信歪信号b(i) のz変換をB
(z-1)、aT (i) のz変換をA T (z-1)、c(i) の
z変換をC(z-1)として、式(1)をz変換で表すと (1+wb * -1)B(z-1)=AT (z-1)+2M C(z-1)(5) となる。さらに式(4)を用いると、式(5)は H(z-1)B(z-1)=AT (z-1)+2MC(z-1) (6) となる。ここで、H(z-1)B(z-1)は受信端におけ
る受信信号であり、これがaT (i) のz変換A
T (z-1)と2Mc(i) のZ変換2MC(z-1)との和
に等しいということは、離散複素数2Mc(i) が加わる
ものの、受信信号が遅延波による符号間干渉を受けてい
ないことを意味する。
【0012】このように、周波数選択性フェージング条
件でも受信信号が遅延波による符号間干渉を受けないの
で、移動局の受信機に等化器の機能が不要となり、ハー
ドウエア化が簡単になる。上記のベースバンド受信信号
発生器12−qとRF変調波発生器44−qは、キャリ
ア信号発生器46が出力するキャリア信号をもとに、そ
れぞれ周波数ダウンコンバート及びアップコンバートを
行う。まず、図4にベースバンド受信信号発生器12−
qの構成を示す。入力端子47−qから入力する受信波
は、低雑音アンプ48で増幅された後にハイブリッド4
9で2分岐される。1つの信号は、入力端子51からの
キャリア信号を乗算器52で乗算された後に、低域通過
フィルタ53へ入力される。そして、A/D変換器54
でサンプリング周期TS ごとにサンプリングされディジ
タル信号に変換される。2分岐された他方は移相器55
により90度位相回転したキャリア信号を乗算器56で
乗算され、低減通過フィルタ57へ入力された後にA/
D変換器58でサンプリングされ、ディジタル信号に変
換される。この操作は準同期検波であり、A/D変換器
54及び58の出力は準同期検波信号の同相成分及び直
交成分に相当し、2つを合わせて受信ベースバンド信号
として出力端子13−qから出力される。
【0013】次に、図5にRF変調波発生器44−qの
構成を示す。入力端子43−qから送信ベースバンド信
号が入力する。送信ベースバンド信号の同相成分が乗算
器61で入力端子62からのキャリア信号を乗算され
る。一方、直交成分は移相器63で90度位相回転した
キャリア信号を乗算器64で乗算される。乗算器61及
び64の出力は加算器65で合成された後、送信アンプ
66で増幅され、出力端子67−qから出力される。
【0014】図3のアダプティブアレイ等化手段27
は、信号判定手段26において合成信号から遅延波によ
る符号間干渉を除去しているので、希望波の遅延波の電
力を有効に使っていない。この電力を有効に用いる他の
アダプティブアレイ等化手段を図6に示す。なお、送信
アダプティブアレイ部42は、図3に示したものと同じ
ものを適用し、サンプリング周期Ts はシンボル周期T
に等しく、希望波の遅延波の最大遅延時間を1Tとす
る。端子13−1〜13−Qから受信ベースバンド信号
群が入力する。受信ベースバンド信号群を構成する、
(1Q)番目の送受共用アンテナAqからの受信
ベースバンド信号xq (i) は、複素乗算器Mqで重み付
け係数wq * を乗算された後、複素加算器14で足しあ
わされ、合成信号y(i) として出力される。この重み付
け係数wq * を適応的に制御することで受信アンテナゲ
インの指向性を制御することができ、干渉波を抑圧する
ように合成信号を生成することができる。ビタビアルゴ
リズム回路71が出力する複素シンボル候補am (i)
は、帰還複素シンボル信号として遅延素子72で1T遅
延された後、複素乗算器73で帰還形フィルタ係数wb
* を乗算される。この乗算結果と現時点の複素シンボル
候補am (i) を複素加算器74で足し合わせ、帰還信号
として出力する。ここで、遅延素子72、複素乗算器7
3及び複素加算器74は、帰還形フィルタ手段75に相
当する。
【0015】複素減算器23は、合成信号y(i) とレプ
リカ信号との差分を誤差信号eとして出力する。2乗演
算回路76は、誤差信号の絶対値2乗に負の定数を乗算
した値を尤度情報、即ちブランチメトリックとして出力
する。ビタビアルゴリズム回路71は、上述の複素シン
ボル候補を出力し、ビタビアルゴリズムを用いて最尤系
列推定による信号判定を行う。具体的には、複素シンボ
ル系列候補ごとにブランチメトリックの累積値として対
数尤度関数、即ちパスメトリックを計算し、パスメトリ
ックを最大とする複素シンボル系列候補をビタビアルゴ
リズムにより求める。そして、選択された複素シンボル
系列候補を判定信号として出力端子24へ出力する。こ
こで、複素減算器23、2乗演算回路76及びビタビア
ルゴリズム回路71は信号判定手段77に相当し、信号
判定手段77が出力するパラメータ推定用複素シンボル
は、ビタビアルゴリズム回路71が出力する複素シンボ
ル候補である。
【0016】この構成では、図3のアダプティブアレイ
等化手段27と異なり、遅延波による符号間干渉を除去
していないので、希望波の遅延波の電力を有効に使って
おり、さらに受信伝送特性を向上させることができる。
さて、図3の送信部で送信した信号を所望の移動機で受
信する場合、式(6)から明らかなように、送信複素シ
ンボルに離散複素数が加算されたものが受信される。移
動局で信号判定を行う為にはキャリア同期を行う必要が
あるが、送信複素シンボルに受信側で既知のトレーニン
グ信号が含まれていたとしても、送信複素シンボルに離
散複素数が加算された状況では、キャリア推定に加えて
離散複素数を推定しなければならず、キャリア同期の演
算量が膨大なものとなる。
【0017】以上説明したように、従来のアダプティブ
アレイ送受信機では、送信信号を受信する所望の移動局
において、送信歪手段で加えられる離散複素数の為にキ
ャリア同期の演算量が膨大になるという欠点があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、送
信信号を受信する所望の移動局においてキャリア同期の
演算量を軽減できるアダプティブアレイ送受信機を提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明によるアダプテ
ィブアレイ送受信機は、(1)複数の送受共用アンテナ
からの受信ベースバンド信号を出力する受信手段、
(2)受信ベースバンド信号を重み付け係数で重み付け
合成し、合成信号として出力する線形合成手段、(3)
帰還複素シンボル信号と帰還形フィルタ係数から帰還信
号を生成する帰還形フィルタ手段、(4)合成信号と帰
還信号を入力として信号判定を行い、判定信号を出力
し、さらに誤差信号と帰還複素シンボル信号とパラメー
タ推定用複素シンボルを出力する信号判定手段、(5)
判定誤差である誤差信号の2乗平均が最小になるよう
に、重み付け係数と帰還形フィルタ係数を推定し出力す
るパラメータ推定手段、(6)送信トレーニング信号区
間においては送信複素シンボルを送信歪信号として出力
し、続く送信データ信号区間においては、送信複素シン
ボル、遅延した送信歪信号と帰還形フィルタ係数とから
送信歪信号を生成する送信歪手段、(7)送信歪信号を
帯域制限し、その信号に重み付け係数との重み付け演算
を行い、複数の送信ベースバンド信号を生成する送信ベ
ースバンド生成手段、(8)送信ベースバンド信号をR
F周波数に変換して送受共用アンテナから送信する送信
手段とから成る。
【0020】また、上記の(4)信号判定手段は、合成
信号から帰還信号を差し引いて、この信号を硬判定して
判定信号を出力し、誤差信号と、遅延した判定信号を帰
還複素シンボル信号及びパラメータ推定用複素シンボル
信号として出力する構成もある。さらに上記の(4)信
号判定手段の別の構成として、合成信号から帰還信号を
差し引いて誤差信号を生成し、この誤差信号の2乗を尤
度情報として最尤系列推定により信号判定を行い、判定
信号と、複素シンボル候補を帰還複素シンボル信号及び
パラメータ推定用複素シンボルとして出力する構成もあ
る。作用 この発明における基本的な作用は次のようなものであ
る。(1)受信手段は、複数の送受共用アンテナからの
受信波をベースバンド帯に変換し、受信ベースバンド信
号群として出力する。(2)線形合成手段は、受信ベー
スバンド信号群と重み付け係数との重み付け演算を行
い、その演算結果を足し合わせたものを合成信号として
出力する。(3)帰還形フィルタ手段は、帰還複素シン
ボル信号と帰還形フィルタ係数との畳み込み演算を行
い、帰還信号として出力する。(4)信号判定手段は、
合成信号と帰還信号を入力として信号判定を行い判定信
号を出力し、さらに誤差信号と帰還複素シンボル信号と
パラメータ推定用複素シンボルを出力する。(5)パラ
メータ推定手段は、受信ベースバンド信号群、パラメー
タ推定用複素シンボルと誤差信号とを入力し、誤差信号
の2乗平均が最小になるように、重み付け係数と帰還形
フィルタ係数を推定し出力する。(6)送信歪手段は、
送信トレーニング信号区間においては送信複素シンボル
を送信歪信号として出力し、続く送信データ信号区間に
おいては、遅延した送信歪信号と帰還形フィルタ係数と
の畳み込み演算を行い、送信シンボルからこの演算結果
を差し引き、その結果をモジュロ演算したものを送信歪
信号とする。(7)送信ベースバンド生成手段は、送信
歪信号を帯域制限し、その信号に重み付け係数との重み
付け演算を行い、複数の送信ベースバンド信号を生成す
る。(8)送信手段は、送信ベースバンド信号をRF周
波数に変換して送受共用アンテナから送信する。
【0021】また、上記の(4)信号判定手段は、合成
信号から帰還信号を差し引いて、この信号を硬判定して
判定信号を出力する構成もある。さらに上記の(4)信
号判定手段の別の構成として、合成信号から帰還信号を
差し引いて誤差信号を生成し、この誤差信号の2乗を尤
度情報として最尤系列推定により信号判定を行う構成も
ある。
【0022】従来技術とは、送信トレーニング信号区間
において送信複素シンボルを送信歪信号として出力する
点が異なる。
【0023】
【実施例】実施例1 この発明は、図3及び図6に示した従来技術と送信歪手
段が異なるだけである。この発明の送信歪手段の構成を
図1に示す。ここでは、サンプリング周期Tsはシンボ
ル周期Tに等しく、希望波の遅延波の最大遅延時間を1
Tとする。なお、図3の送信歪手段36を図1の構成に
変えたものが請求項2の実施例であり、さらに図3のア
ダプティブアレイ等化手段27を図6の構成に変えたも
のが請求項3の実施例に相当する。
【0024】入力端子34から送信複素シンボルa
T (i) が入力する。送信トレーニング信号区間におい
て、スイッチ回路81は送信複素シンボルをそのまま送
信歪信号として出力端子37に出力する。トレーニング
信号に続く送信データ信号区間においては、スイッチ回
路81はmodulo演算回路35が出力する送信歪信
号b(i) を出力端子37に出力する。送信歪信号b(i)
は遅延素子31で1T遅延された後、複素乗算器32で
帰還形フィルタ係数wb * を乗算される。複素減算器3
3では、送信複素シンボルaT (i) から乗算器32の乗
算結果を差し引く。modulo演算回路35は送信歪
信号b(i) の電力を抑えるため、この減算結果に対して
mod2Mの演算を行い、減算結果の実部及び虚部が−
MからMの領域外になるときには2Mの整数倍を加算し
て実部及び虚部が−MからMの領域内に入るようにす
る。
【0025】この様に送信歪信号を生成すると、送信ト
レーニング信号区間において受信信号は遅延波による符
号間干渉を受けるが、受信信号に離散複素数が含まれな
い。この受信信号を使った送信トレーニング信号区間で
のキャリア同期について以下説明する。キャリア同期で
推定すべきキャリア複素振幅は、遅延波による符号間干
渉の無い場合の複素振幅であるから、先行波の複素振幅
と等価である。この先行波の複素振幅を推定する為には
伝送路推定を行えばよく、そのアルゴリズムとしてはト
レーニング信号の相関検出(A.Baier,G.He
inrich andU.Wellens,“Bit
synchronization and timin
g sensitivity in adaptive
Viterbi equalizer for na
rrowband−TDMA digital mob
ile radio system”,Proc.IE
EE Vehicular Technology C
onference '88,pp.377−384,J
une1988)や、最小2乗法を用いて推定する方法
(府川和彦,鈴木 博,“逐次最小2乗形適応最尤系列
推定(RLS−MLSE)−最尤推定理論の移動無線へ
の応用−”,信学論(B−II),J76−B−II,N
o.4,pp.202−214,1993−04)等が
ある。これらのアルゴリズムを用いて伝送路推定を行え
ば、演算量が少なくて済み、伝送路推定値の内、先行波
に相当する複素振幅をキャリア複素振幅とすれば簡単に
キャリア同期が行える。
【0026】続く送信データ信号区間において、受信信
号は遅延波による符号間干渉を受けないが受信信号に離
散複素数が含まれる。上記のキャリア複素振幅を用いれ
ばこの離散複素数を推定でき信号判定を容易に行うこと
ができる。このように、送信トレーニング信号区間にお
いて送信信号に離散複素数が含まれないようにしている
ため、送信信号を受信する所望の移動局において、離散
複素数を推定する必要がなく、キャリア同期の演算量を
抑えることができる。
【0027】以上、サンプリング周期TS がシンボル周
期Tに等しい場合について説明してきたが、この場合、
サンプリングクロックのタイミングオフセットにより大
幅に平均BER(ビット誤り率)特性が劣化することが
知られている。この劣化を克服するためには、サンプリ
ング周期をシンボル周期T未満、例えばT/2にする分
数間隔サンプリングを行うことが有効である。これに伴
い、線形合成手段15と送信ベースバンド生成手段41
の各複素乗算器は、遅延時間がサンプリング周期の分数
間隔形トランスバーサルフィルタに置き換える構成も可
能である。また、上記の説明では、希望波の遅延波の最
大遅延時間を1Tとしてきたが、最大遅延時間NT(N
は2以上の整数)の場合の拡張は容易である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
送信トレーニング信号区間において送信信号に離散複素
数が含まれないようにしているため、送信信号を受信す
る所望の移動局においてキャリア同期の演算量を軽減で
きる。同一チャネル干渉が無視できず、高速伝送を行う
無線システムに利用すると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の主要部である送信歪手段3
6の機能構成を示す図。
【図2】基地局における従来のアダプティブアレイのア
ンテナゲイン指向特性の例を示す図。
【図3】従来のアダプティブアレイ送受信機の機能構成
を示す図。
【図4】図3中のベースバンド受信信号発生器12−q
の機能構成を示す図。
【図5】図3中のRF変調波発生器44−qの機能構成
図。
【図6】図3中のものとは異なるアダプティブアレイ等
化手段27の機能構成を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/08 H04B 7/08 D Fターム(参考) 5J021 AA02 AA03 AA04 AA05 AA11 CA06 DB02 DB03 DB04 EA04 FA05 FA14 FA15 FA16 FA17 FA20 FA23 FA24 FA26 FA30 FA31 FA32 FA34 GA02 GA06 HA05 5K052 BB02 BB07 DD03 DD04 EE02 FF32 GG03 GG15 GG26 GG31 GG34 GG48 5K059 AA08 BB08 CC05 DD03 DD07 DD24 DD25 DD35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Q(2以上の整数)本の送受共用アンテ
    ナからの受信波を受信手段によりベースバンド帯に変換
    して受信ベースバンド信号群を出力し、 線形合成手段により前記受信ベースバンド信号群を入力
    として各々重み付け係数との重み付けを行い、その演算
    結果を足し合わせて合成信号として出力し、 帰還形フィルタ手段により、帰還複素シンボル信号と帰
    還形フィルタ係数との畳み込み演算を行い、その演算結
    果を帰還信号として出力し、 信号判定手段により、前記合成信号と前記帰還信号を入
    力として信号判定を行い判定信号を出力し、さらに信号
    判定に伴う誤差信号と前記帰還複素シンボル信号とパラ
    メータ推定用複素シンボルを出力し、 パラメータ推定手段により、前記受信ベースバンド信号
    群と前記パラメータ推定用複素シンボル信号と前記誤差
    信号を入力し、前記誤差信号の2乗平均が最小になるよ
    うに、前記重み付け係数と前記帰還形フィルタ係数を推
    定して出力し、 送信歪手段により、前記帰還形フィルタ係数を、遅延し
    た送信歪信号に畳み込み演算を行い、送信複素シンボル
    からこの演算結果を差し引き、さらに前記送信歪信号の
    電力が或る値以下になるように予め定めた離散複素数を
    加算し、その加算結果を前記送信歪信号として出力し、 送信ベースバンド生成手段により、前記送信歪信号を帯
    域制限し、その帯域制限された信号に前記重み付け係数
    との重み付け演算を行い、Q個の送信ベースバンド信号
    を生成し、 送信手段により、前記送信ベースバンド信号をRF周波
    数に変換して対応する前記送受共用アンテナから送信す
    るアダプティブアレイ送受信機において、 前記送信歪手段は、送信トレーニング信号区間では前記
    送信複素シンボルを前記送信歪信号として出力し、続く
    送信データ信号区間では、前記畳み込み演算、前記差し
    引き演算、前記加算演算をして送信歪信号を生成する手
    段であることを特徴とするアダプティブアレイ送受信
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の送受信機において、前記
    信号判定手段は、前記合成信号から前記帰還信号を差し
    引いて符号間干渉除去信号を生成し、この信号を硬判定
    して前記判定信号を出力し、さらに、遅延した前記判定
    信号を前記帰還複素シンボル信号及び前記パラメータ推
    定用複素シンボル信号として出力し、前記符号間干渉除
    去信号と前記判定信号との差分を前記誤差信号として出
    力する手段であることを特徴とするアダプティブアレイ
    送受信機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の送受信機において、 前記信号判定手段は、前記合成信号から前記帰還信号を
    差し引いて前記誤差信号を生成して出力し、さらに、こ
    の前記誤差信号の2乗を尤度情報として最尤系列推定に
    より信号判定を行い、前記判定信号と、複素シンボル候
    補を前記帰還複素シンボル信号及び前記パラメータ推定
    用複素シンボルとして出力する手段であることを特徴と
    するアダプティブアレイ送受信機。
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