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JP2000092005A - デジタル放送システムの番組送出システムと番組受信装置 - Google Patents

デジタル放送システムの番組送出システムと番組受信装置

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Publication number
JP2000092005A
JP2000092005A JP26012298A JP26012298A JP2000092005A JP 2000092005 A JP2000092005 A JP 2000092005A JP 26012298 A JP26012298 A JP 26012298A JP 26012298 A JP26012298 A JP 26012298A JP 2000092005 A JP2000092005 A JP 2000092005A
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program
data
reproduction
digital broadcast
material data
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JP26012298A
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JP3961691B2 (ja
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Toru Terauchi
亨 寺内
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル放送システムにおいて、番組素材ご
とにデータを送信し、受信側で合成して表示できるよう
にする。 【解決手段】 番組送出システム101Aにおいて、素
材入力装置102で取り込んだ番組素材データを番組デ
ータ蓄積装置103に個別に蓄積した上、番組作成装置
104により番組素材データの組み合わせ情報を作成し
て番組データとして番組データ蓄積装置103に蓄積
し、番組送出装置105の指示に従ってエンコーダ10
6で番組素材データ及び番組データを個別にエンコード
し、多重化装置107で多重化して送信装置108によ
り送出する。受信側においては、個々に番組素材データ
をエンコードして伸長し、番組データに基づき合成し再
生する。この場合、番組作成後に番組素材データの一部
の内容を変更した場合でも、番組自身には影響を与える
ことなく番組の一部を修正することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル放送にお
いて、番組素材データを多重して番組を作成し送出する
デジタル放送番組送出システムと、このシステムにより
作成され送出されるデジタル放送番組を受信するデジタ
ル放送番組受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル化技術を利用した放送サ
ービスが注目されている。例えば、現状ではパーフェク
トTVなど、CS(Communication Satellite )を利用
したデジタル放送サービスが実動している。
【0003】この種の放送は、放送局にて動画データと
音声データを個々にデジタル化し、圧縮した上、多重化
し、放送波として送出している。受信機側では、多重化
されたデータを個々のデータ種別に応じて分配し、伸張
した上、再生処理を行っている。
【0004】またこの種の放送は、有料で放送するため
に、動画データや音声データにスクランブルをかけて送
出している。受信機側では、受信条件を満たしているか
を判断し、つまり受信料を払っているかを判断し、条件
を満たした場合にのみ、動画データや音声データのスク
ランブルを解除して表示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のデジタル放送システムは以下のような問題
を有している。まず、デジタル放送番組送出システムで
は、番組収録の段階で、複数の映像や、テロップなどの
文字、背景の静止画やCG、BGMや効果音等、番組素
材を個別に用意し、番組作成装置上でそれぞれの素材を
組み合わせ、最終的に一つの番組を作成している。作成
された番組は、動画データ及び音声データからなるが、
動画データに関しては、各番組素材が一つの画像に合成
されてしまうため、素材の一部を修正しようとした場
合、番組作成装置上で再度番組を生成し直す必要があっ
た。
【0006】また、デジタル放送番組送出システムで
は、番組毎あるいは、番組内の一定時間の部分、例えば
番組開始3分後から、といった単位でスクランブル処理
を加え送出している。デジタル放送番組受信装置では、
スクランブル解除の条件を満たしていない、つまり受信
の資格がない場合には、全画面をスクランブルのかかっ
た状態のまま表示する、あるいはスクランブル画面は表
示せずに、受信資格がない旨を通知する画面を表示する
などしている。このため、受信画面では、番組が表示さ
れるか、またはスクランブル状態を含み全く表示されな
いかのいずれかしかなく、受信条件として2つのモード
しか存在しない。
【0007】また、デジタル放送番組受信装置では、ス
クランブルを解除するかどうかといった、番組表示の判
定条件が予め定められており、番組単位に判定処理方法
を変えるといった柔軟な設定ができなかった。
【0008】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたもので、番組素材の再利用が可能で、また
視聴者レベルあるいは視聴者の意志により表示画面を変
えることができ、柔軟な番組提供サービスが可能なデジ
タル放送システムの番組送出システムと番組受信装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明に係わるデジタル放送システムは以下のよう
に構成される。デジタル放送番組送出システムは、デジ
タル放送番組で使用する番組素材データを取り込む番組
素材入力装置と、この装置で取り込まれた番組素材デー
タを組み合わせて番組データを作成し、各素材データの
少なくとも再生タイミング、表示位置を示す属性値を決
定して、前記番組データの一部として保存する番組作成
装置と、前記番組素材入力装置で取り込まれた番組素材
データと前記番組作成装置で生成された番組データとを
蓄積して送出用のデジタル放送番組データを生成する番
組データ蓄積装置と、この装置に蓄積されたデジタル放
送番組データを予め決められたスケジュールで、個々の
番組毎に番組データ内の再生タイミングデータに基づき
番組素材データを送出する番組送出装置と、この装置に
より送出される番組素材データを個別に圧縮するエンコ
ーダと、このエンコーダにより圧縮された各番組素材デ
ータを多重化する多重化装置と、この装置で多重化され
たデータを放送する送信装置とを具備して構成される。
【0010】また、デジタル放送番組受信装置は、デジ
タル放送番組の任意の番組データを選択的に受信し、番
組データ中から多重されている番組素材データを分離す
る受信回路と、この受信回路で分離された番組素材デー
タをそれぞれ伸長するデコーダと、前記受信回路で受信
された番組データに基づき各番組素材データの組み合わ
せ方を決定する番組データ処理回路と、この番組データ
処理回路の指示に従い前記デコーダで伸長された画像素
材データを組み合わせて描画再生する画像処理回路と、
前記番組データ処理回路の指示に従い前記デコーダで伸
長された音声素材データを再生する音声処理回路とを具
備して構成される。
【0011】すなわち、デジタル放送番組送出システム
においては、番組を構成する複数の映像や、テロップな
どの文字、背景の静止画やCG、BGMや効果音といっ
た番組素材データを個別に蓄積した上、番組としてこれ
ら番組素材データをどのように組み合わせるかといった
情報を番組データとして蓄積し、送出する際にも番組素
材データ及び番組データを個別にエンコードし、多重化
して送出する。また、デジタル放送番組受信装置におい
ては、受信時に分離され個々にエンコードされた番組素
材を伸長し、番組データに基づき合成した上、再生す
る。この構成により、いったん番組を作成した後で、番
組素材データの一部の内容を変更した場合でも、番組自
身には影響を与えることがなくなり、番組全体を作成し
直す必要がなくなる。
【0012】また、上記デジタル放送番組送出システム
において、さらに、前記番組作成装置にて生成された番
組データに、その番組中における任意の番組素材データ
の再生/非再生を決定する再生条件を設定し付加する再
生条件設定装置を備えるようにし、上記デジタル放送番
組受信装置において、さらに、前記番組データから、そ
の番組中における番組素材データに設定されている再生
条件を検出し、その再生条件に基づいて前記番組素材デ
ータの再生方法を決定する再生条件判定回路を備えるよ
うにする。
【0013】すなわち、デジタル放送番組送出システム
の構成においては、番組作成装置にて生成された番組デ
ータから、番組素材を番組受信装置において再生するか
否かを決定するための再生条件を設定し、それを番組デ
ータに付加して送出し、デジタル放送番組受信装置にお
いて、番組データに付加された再生条件に基づいて素材
データの再生方法を決定する。この構成により、番組の
素材単位に再生条件を設定し、それに従い素材単位に再
生することが可能となる。
【0014】特に、上記デジタル放送番組送出システム
の再生条件設定装置は、さらに再生条件別に受信側の処
理手順を定義する再生処理特定手段を備えるようにし、
上記デジタル放送番組受信装置の再生条件判定回路は、
番組データに付加されている再生条件に条件別に処理内
容が定義されているとき、その定義された処理手順に基
づいて番組素材データの再生方法を決定するようにす
る。
【0015】すなわち、デジタル放送番組送出システム
の再生条件設定装置においては、再生条件を判定して処
理する手順を定義し、デジタル放送番組受信装置の再生
条件判定回路おいては、受信した再生条件処理手順に従
い、再生条件を判断し素材データを再生方法を決定す
る。この構成により、再生条件の判定処理を番組毎に設
定することが可能となり、柔軟な番組提供サービスが可
能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)まず、本発明に係わるデジタル放
送システムの「番組素材毎にエンコード、デコードして
番組を再生する仕組み」の実施の形態について説明す
る。
【0017】図1と図2はそれぞれ本発明に係わるデジ
タル放送システムの全体的な基本構成を示すものであ
る。すなわち、このシステムは番組を作成し放送するデ
ジタル放送番組送出システム101A(図1)、各家庭
などに設置され、デジタル放送番組を受信する機能を有
するデジタル放送番組受信装置201A(図2)からな
る。
【0018】上記デジタル放送番組送出システム101
Aにおいて、番組で使用される番組素材は複数台あるい
は複数種類の素材入力装置102により取り込まれる。
素材入力装置102は番組素材の種類により異なり、例
えば動画であればビデオカメラであり、静止画であれば
スキャナ、音声であればマイク、文字であればPC等が
ある。また素材入力装置102の数に制限はない。取り
込まれた番組素材は全てデジタル化され、番組データ蓄
積装置103に蓄積される。
【0019】一方、番組作成装置104は、番組データ
蓄積装置103に蓄積されている番組素材を読み込み、
使用する番組素材の属性値(表示するタイミング、表示
間隔、素材間の上下関係、大きさ、位置など)を決めて
番組を編集する。これらの番組素材属性値は、まとめて
番組データとして番組データ蓄積装置103に保存され
る。
【0020】また、番組送出装置105では、予め番組
データ蓄積装置103に蓄積された番組データを登録し
ておくことで、放送スケジュールに従い、順次番組を送
出する。番組の送出が開始されると、番組データの情報
に従い、番組データ及び番組素材が順次決められたスケ
ジュールに従い、エンコーダ106に渡される。
【0021】このエンコーダ106は、データの種類、
例えば番組データ、動画、静止画、音声、文字などの種
類に応じて専用のものが起動され、逐次エンコード処理
を行う。起動されるエンコーダ数は、その時送出される
番組素材の数に依存する。エンコードされた番組データ
及び番組素材は、多重化装置107にて多重化され、送
信装置108にて同期符号や誤り訂正符号などが加えら
れて複数のパケットに分解された後、デジタル放送とし
て送信される。データの伝送路としては、通信衛星だけ
でなく、地上波、CATV、放送衛星、電話線、インタ
ーネットなどがある。
【0022】デジタル放送番組送出システム101Aか
ら送出されたデータは、図2に示すデジタル放送番組受
信装置201Aにて、受信回路202を通じて受信され
る。この受信により復調されたデータパケットは各番組
素材ごとに分離処理された後、デコーダ203に送られ
る。
【0023】このデコーダ203は、データの種類、例
えば番組データ、動画、静止画、音声、文字などの種類
に応じて専用のものが起動され、逐次デコード処理を行
う。起動されるデコーダの数は、その時受信している番
組素材の数に依存する。デコードされた番組データは番
組データ処理回路204に送られる。この番組データ処
理回路204は、番組データに従い、画像処理回路20
5及び音声処理回路207に対して受信した各番組素材
の再生指示を行う。
【0024】画像処理回路205は、番組データ処理回
路204の指示に従い、指定された番組素材が指定され
た位置、上下関係で配置されるように描画再生処理を行
い、CRT206の画面上に表示する。同様にして、音
声処理回路207は、番組データ処理回路204の指示
に従い、指定された番組素材が指定されたボリューム
(音量)で再生されるように音声再生処理を行い、スピ
ーカ208から音響出力する。
【0025】例として、図3(a)に示すような番組例
をもとに説明する。この番組例は、森の中を自動車と人
が走っているシーンである。画面上ではさらに文字が表
示されている。シーンに同期して、自動車の音と人の声
が聞こえている。こうした番組は次のようにして作成さ
れる。
【0026】まず、デジタル放送番組送出システム10
1Aにおいて、素材入力装置102を使い、番組内の素
材を取り込む。この例では、図3(b)に示すように文
字情報401、自動車の動画データ403とその音声デ
ータ402、人が走る動画データ405とその音声デー
タ404、背景の森の静止画データ406を取り込む。
これらの番組素材は番組データ蓄積装置105に蓄積さ
れる。
【0027】番組作成装置104では、これらの番組素
材401〜406を取り込み、番組データを作成する。
この場合、番組開始から終了までの時間を絶対時間と
し、各フレーム単位毎に各番組素材の属性値を設定す
る。例えば静止画406の属性としては、表示属性、画
面に対する座標位置、拡大率、透明度などがある。文字
401の属性としては、前述の静止画属性に加え、フォ
ント種、フォントサイズ、フォントスタイル、文字色、
背景色などがある。動画403、405の属性として
は、前述の静止画属性に加え、再生位置を示す再生フレ
ーム番号がある。音声402、404の属性としては、
再生属性(ここでいう再生とは「音声出力有り」を示
し、非再生とは「ミュート状態」を示す)、ボリュー
ム、再生フレーム番号などがある。
【0028】表示属性はvisible とinvisible の2値か
らなる。座標位置属性は、図3(c)に示す3次元の座
標系にて定義される。Z軸方向は、オブジェクトの奥行
き情報を示すものであり、Z軸値が大きいものほど他の
オブジェクトに対して前面に表示される。矩形501は
表示画面領域を示す。拡大率属性は元データに対する拡
大率を示したものである。透明度属性は、背景との透明
度を百分率で示したものである。フォント種には例えば
明朝、ゴシックなどがある。フォントサイズは文字の大
きさを示す数値であり、フォントスタイルには標準、太
字、斜体などがある。色はRGB各8ビットの値で構成
される。フレーム番号は、1秒間を30フレームとする
数値情報である。ボリュームは、音量を示す数値であ
る。
【0029】番組開始1フレーム目と2フレーム目の番
組例を図3(d)と図3(e)に示す。番組開始1フレ
ーム目を示す図6では、文字401は表示されていな
い。番組開始後2フレーム目を示す図7では、文字40
1が表示されると共に、動画402が画面右方向に、動
画405が画面左方向に移動し、同時に音声402と音
声404のボリュームも増加するように、各素材の属性
値を設定する。こうして作成された番組データは、例え
ば図4に示すような形式で、番組データファイルとして
生成され保存される。
【0030】番組送出装置105では、作成された番組
データファイルを読み込み、送出開始時刻と送出終了時
刻を設定することで、番組の登録を行う。この時、番組
データファイルは解析され、送出スケジュールと、番組
識別データが生成される。例えば図4で示される番組の
場合、図5に示す番組識別データが作成される。この番
組識別データはデジタル放送番組を受信するために必要
な情報であり、番組の種別601や、必要となるエンコ
ーダ、デコーダ数を示すストリーム数602、及び各ス
トリームの種類603と、オブジェクトID604など
が記述されたテーブル形式で作成される。
【0031】送出スケジュールは、各番組素材を送出す
るタイミングを示す表形式で作成される。例えば図4で
示される番組の場合、図6に示す送出スケジュール表が
作成される。一般的に、番組の送出に使用できる最大伝
送レート(一定時間に伝送できる情報量)は固定的に定
められている。例えば、この番組例の場合、最大伝送レ
ートをR0とする。さらに音声データ及び動画データも
固定レートで伝送すると仮定する。
【0032】図4の番組を送出するには、図6に示すよ
うに音声データ402、404を伝送するために固定幅
の伝送レートが必要となり、同様にして、動画データ4
03、405を伝送するためにも固定幅の伝送レートが
必要となる(402〜405に必要な伝送レートをR1
とする)。さらに、番組データを送出するために固定幅
の伝送レートR2が必要であり、番組識別データを繰り
返し送出するために、別途固定幅の伝送レートR3が確
保される。番組識別データを繰り返し送出するのは、途
中からの番組視聴を実現するためである。最大伝送レー
トR0から、これら必要な固定幅の伝送レートを引いた
残りR4で、残りの番組素材である静止画406と文字
401の伝送を行う。
【0033】ここで、例えば静止画406を伝送するの
に2フレーム、文字401を伝送するのに1フレームの
時間が必要だと仮定する。番組開始時刻を図6のt1と
すると、静止画406をt1の表示に間に合わせるため
には、その1フレーム前の時刻t0から伝送を開始する
必要がある。静止画406と文字401は、一度送出し
た後も、可能な限り繰り返し送出される。これは番組識
別データの送出と同様の理由である。
【0034】番組送出装置105は登録された番組デー
タの番組開始時刻になると、番組識別データに従い必要
なエンコーダ106を初期化し、送出スケジュールに従
い、それぞれのエンコーダ106にデータを渡す。例え
ば図4で示される番組の場合、図5の番組識別データか
ら8つのエンコーダ106を起動し、エンコーダ1に番
組識別データ、エンコーダ2に番組データ、エンコーダ
3に音声402、エンコーダ4に音声404、エンコー
ダ5に動画403、エンコーダ6に動画405、エンコ
ーダ7に静止画406、エンコーダ8に文字401を渡
し、番組の送出を開始する。番組終了時刻になった場
合、番組終了を示す番組識別データを送出した後、各エ
ンコーダ106の処理を終了する。
【0035】一方、デジタル番組受信装置201では、
番組識別データを受信するのに必要なデコーダ203が
絶えず起動されており、番組の開始が監視されている。
新しい番組識別データを受信すると、その内容から必要
となるデコーダ203を起動し、番組データ及び番組素
材の受信を開始する。例えば図4で示す番組の場合、図
5の番組識別データを受信し、番組識別データ用デコー
ダを含め合計8つのデコーダ203を生成する。それぞ
れのデコーダ203では、デコーダ1に番組識別デー
タ、デコーダ2に番組データ、デコーダ3に音声40
2、デコーダ4に音声404、デコーダ5に動画40
3、デコーダ6に動画405、デコーダ7に静止画40
6、デコーダ8に文字401が入力され、デコード処理
される。
【0036】番組データ及び番組識別データは番組デー
タ処理回路204に送られ、逐次解析される。例えば図
4の番組データの場合、オブジェクトID“静止画40
6”は、番組識別データ(図5のテーブル)からストリ
ーム番号7であることが解る。この結果、番組データ処
理回路204は、画像処理回路205に対し、デコーダ
7の出力を静止画406の属性に従って描画するように
指示する。以下同様にして、番組データの内容に従い、
画像処理回路205及び音声処理回路207で番組素材
の合成が行われ、図3(d)及び図3(e)に示すよう
な番組が再生される。
【0037】したがって、上記構成によるデジタル放送
システムによれば、番組素材毎にエンコード、デコード
して番組を再生することができ、いったん番組を作成し
た後で、素材データの一部の内容を変更した場合でも、
番組自身には影響を与えることがなくなり、番組全体を
作成し直す必要がなくなる。
【0038】(第2の実施の形態)次に、本発明に係わ
るデジタル放送システムの「番組素材毎に付加された再
生条件に基づいて番組を再生する仕組み」の実施の形態
について説明する。これは前述した「番組素材毎にエン
コード、デコードして番組を再生する仕組み」の実施の
形態とほぼ同じである。ここではその違いを中心に説明
する。
【0039】図7は本発明に係わるデジタル放送番組送
出システム101Bの構成を示すものである。ここには
図1に示したデジタル放送番組送出システム101Aと
比較して明らかなように、新たに再生条件設定装置10
9が追加されている。この再生条件設定装置109で
は、番組作成装置104にて作成された番組データファ
イルを読み込み、番組素材毎に再生条件を設定した上、
番組データファイルを更新し、番組データ蓄積装置10
5に保存する。この時、再生条件はフレーム単位に設定
可能である。
【0040】例えば前述した番組例の図3(d)と図3
(e)において、番組開始1フレーム目を示す図3
(d)では、動画403に再生条件1を、残りの番組素
材に対しては再生条件0を設定する。番組開始後2フレ
ーム目を示す図3(e)では、動画403に再生条件1
を、動画405に再生条件2を、残りの番組素材に対し
ては再生条件0を設定する。
【0041】こうして設定された再生条件は、例えば図
4に示す番組データを更新し、図8に示す形で保存す
る。図8において、701〜712は再生条件設定装置
109で新たに設定された再生条件属性である。
【0042】図9は本発明に係わるデジタル番組受信装
置201Bの構成を示すものである。ここには図2に示
したデジタル番組受信装置201Aと比較して明らかな
ように、新たに再生条件判定回路209が追加されてい
る。
【0043】番組データ処理回路204では、番組デー
タが逐次解析されているが、番組データ内に再生条件属
性が設定されていた場合、番組フレーム番号とオブジェ
クトID、再生条件属性は再生条件判定回路209に転
送される。例えば図8の番組データからは図10で示す
データが転送される。
【0044】再生条件判定回路209では、予め受信装
置内のROMなどに組み込まれている判定条件に基づ
き、再生条件を判定し、その判定結果から、画像処理回
路205及び音声処理回路207へ指示を与える。例え
ば、判定条件として、 再生条件0:視聴制限なし 再生条件1:視聴レベル1以上の視聴者のみ視聴可能。
その他はスクランブル表示または消音。 再生条件2:視聴レベル2以上の視聴者のみ視聴可能。
その他はスクランブル表示または消音。 と決められていた場合、例えば図10の再生条件を判定
した結果、図3(d)と図3(e)のように作成した番
組は、視聴レベル0の受信装置では図11(a)、図1
1(b)のように表示され、視聴レベル1の受信装置で
は図11(c)、図11(d)のように表示される。つ
まり、視聴レベル0では、動画403が図11(a)、
図11(b)ともにスクランブル表示され、動画405
は図11(b)だけスクランブル表示される。また、視
聴レベル1では、動画405が図11(d)の場合スク
ランブル表示される。視聴レベル2の受信装置では、図
3(d)、図3(e)のように全ての番組素材がスクラ
ンブルされることなく表示される。
【0045】したがって、上記構成によるデジタル放送
システムによれば、送信側で番組素材を番組受信装置に
おいて再生するか否かを決定するための再生条件を設定
して番組データに付加し、受信側で番組データに付加さ
れた再生条件に基づいて素材データの再生方法を決定す
るようにしているので、番組の素材単位に再生条件を設
定し、それに従い素材単位に再生することが可能とな
る。
【0046】尚、上記の例では、判定条件に基づき画像
をスクランブル表示したり音声を消音したりしたが、判
定条件はこれに限るものではない。例えば、画像をスク
ランブル表示せずに全くの非表示としてもよい。さらに
は、再生条件によっては、画面上で暗証番号の入力を要
求し、例えばリモコン(図示せず)により入力された番
号が予め設定された暗証番号と一致した場合にのみ番組
素材を再生するといった、いわゆるチャイルドロックの
機能としても利用可能である。
【0047】(第3の実施の形態)次に、本発明に係わ
るデジタル放送システムの「番組素材の再生条件判定処
理を定義し、この定義に従い番組を再生するする仕組
み」の実施の形態について説明する。これは前述した
「番組素材毎に付加された再生条件に基づいて番組を再
生する仕組み」の実施の形態とほぼ同じである。ここで
はその違いを中心に説明する。
【0048】図12は本発明に係わるデジタル放送番組
送出システム101Cの構成を示すものである。ここに
は図7に示したデジタル放送番組送出システム101B
と比較して明らかなように、新たに再生条件判定処理設
定装置110が追加されている。
【0049】再生条件判定処理設定装置110では、再
生条件設定装置109にて更新された番組データファイ
ルを読み込み、番組単位に再生条件の判定処理を定義し
た上、番組データファイルをさらに更新し、番組データ
蓄積装置103に保存する。
【0050】例として、図13(a)に示すような動画
2001、日本語字幕2002、英語字幕2003、ド
イツ語字幕2004といった番組素材からなる字幕付き
映画番組を考える。
【0051】通常は、図13(b)に示すように、動画
2001が受信画面上に表示されるだけで、字幕は表示
されていない。ここで例えば受信装置のリモコンが押さ
れた状況に応じて字幕が表示されるように、再生条件判
定処理を定義する。
【0052】まずは再生条件設定装置109で、動画2
001の再生条件を0に、日本語字幕2002の再生条
件を−1に、英語字幕2003の再生条件を−1に、ド
イツ語字幕2004の再生条件を−1に設定する。この
再生条件は、前述したように番組データとして保存され
る。
【0053】次に、再生条件判定処理設定装置110に
おいて、番組データを読み込み、例えば次のようなスク
リプトを定義する。 Script InitApp() ShowDialogBox(字幕放送案内:日本語字幕をご希望の方はリモコンの1 を、英語字幕をご希望の方はリモコンの2を、ドイツ語字幕をご希望の方はリモ コンの3を押してください。この表示を消すにはリモコンを押してください。) End script Script ClickButton( char KeyType ) 日本語字幕. 再生条件 = -1 英語語字幕. 再生条件 = -1 ドイツ語字幕. 再生条件 = -1 If KeyType = 1 then 日本語字幕. 再生条件 = 0 Elseif KeyType = 2 then 英語語字幕. 再生条件 = 0 Elseif KeyType = 3 then ドイツ語字幕. 再生条件 = 0 Else HideDialogBox() End if End script ここでInitApp() はこの番組が起動された時に実行され
るイベントである。またClickButton() は受信装置のリ
モコンが押された場合に実行されるイベントであり、そ
の引数KeyType には、押されたリモコンのボタン情報が
含まれている。ShowDialogBox() 及びHideDialogBox()
は、受信機画面上にダイアログを表示/非表示するため
に予め用意されている関数である。
【0054】この再生条件判定処理データは、例えば図
14に示すように番組データ内に組み込まれる。この例
では、番組データの始めに一度だけ再生条件判定処理8
01が組み込まれているが、視聴者の途中参加を可能と
するために、各フレーム単位に同じ再生条件判定処理を
組み込んでもよい。
【0055】この場合のデジタル番組受信装置の構成は
前述した図9の内容と同じである。よって、図面の表示
は省略する。しかし、再生条件判定回路209内には、
詳細は図示しないが、番組データ処理回路204から送
られてくるデータを貯えるメモリと、このメモリ内に貯
えられたスクリプトを所定の手順で処理するCPUを備
える。
【0056】番組データ処理回路204では、番組デー
タが逐次解析され、番組データ内に再生条件判定処理属
性及び再生条件属性が設定されていた場合には、再生条
件判定処理属性と番組フレーム番号、オブジェクトI
D、再生条件属性を抽出し、再生条件判定回路209に
転送する。例えば、図14の番組データからは図15に
示すデータが転送される。
【0057】再生条件判定回路209では、再生条件判
定属性を受け取ると、例えば図16に示す手順で処理が
行われる。始めに、図16(a)に示すように、番組を
起動した際に実行されるイベントS1を発行する。番組
起動イベントS1では、定義されているダイアログ表示
処理S13を実行する。この結果、受信装置のCRT画
面上には、図16(b)に示すように、字幕操作に関す
る説明が表示される。
【0058】次に、図16(a)において、各種イベン
トの状態を監視し(S2)、リモコンが押された場合に
(S3)、イベントS4を発行する。リモコンが押され
た場合に呼ばれるイベントS4では、図16(c)に示
すように、各字幕の再生属性値を「−1」に初期化し
(S5)、押されたリモコンキーの判定を行う(S6、
S7、S8)。リモコンキーが「1」の場合には日本語
字幕の再生属性値を「0」に設定する(S10)。同様
にして、リモコンキーが「2」の場合には英語字幕の再
生属性値を「0」に(S11)、リモコンキーが「3」
の場合にはドイツ語字幕の再生属性値を「0」に設定す
る(S12)。ここで設定している再生属性値は、例え
ば「−1」は非表示を、「0」は表示を意味するものと
する。最後に、操作説明ダイアログボックスを非表示に
設定し、操作説明文を受信機画面上から消す(S9)。
【0059】続いて、この再生属性に基づき、画像処理
回路205及び音声処理回路207へ指示を与える。こ
の結果、番組の受信が開始された時点で図17(a)に
示すような説明文が表示され、視聴者が「1」「2」
「3」以外のリモコンボタンを押すと、図17(b)に
示すように説明文が消える。さらにリモコンの「1」を
押すと、図17(c)に示すように日本語字幕が表示さ
れるようになり、リモコンの「2」を押すと図17
(d)に示すように英語字幕が表示され、リモコンの
「3」を押すと図17(e)に示すようにドイツ語字幕
が表示されるようになる。
【0060】したがって、上記構成によるデジタル放送
システムによれば、送信側で再生条件を判定して処理す
る手順を定義して番組データに付加し、受信側で番組デ
ータに付加されている再生条件処理手順に従って再生条
件を判断し素材データを再生する方法を決定するように
しているので、再生条件の判定処理を番組毎に設定する
ことが可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、デジ
タル放送番組送出システムにおいては、番組を構成する
複数の映像や、テロップなどの文字、背景の静止画やC
G、BGMや効果音といった番組素材データと、これら
の番組素材データをどのように組み合わせるかといった
番組データを個別に蓄積、送出することで、番組素材の
一部の内容を、番組自身に影響を与えることなく変更す
るといったことが可能となる。さらに、番組の素材も個
別に保存されているため、素材の再利用を図ることが可
能となる。
【0062】さらに、番組の再生条件を番組素材単位に
付加することで、受信条件に応じて番組の内容を変える
ことが可能となる。例えば、素材単位にスクランブルさ
れた画像を表示したり、有料チャンネルの加入レベルに
応じて画面に表示される内容を変えるといったサービス
が可能となる。
【0063】さらに、番組素材の再生条件判定処理を定
義し、送出することで、番組毎に再生条件を設定するこ
とが可能となり、例えば映画字幕の種類を英語、日本
語、ドイツ語の中から視聴者が任意のものを選択する、
といったサービスが可能となる。
【0064】このように、番組素材の再利用が可能で、
また視聴者レベルあるいは視聴者の意志により表示画面
を変えることができ、柔軟な番組提供サービスが可能な
デジタル放送システムの番組送出システムと番組受信装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態におけるデジタル
放送システムのデジタル放送番組送出システムの基本構
成を示すブロック図。
【図2】 第1の実施の形態におけるデジタル放送シス
テムのデジタル放送番組受信装置の基本構成を示すブロ
ック図。
【図3】 第1の実施の形態において、番組受信装置で
表示されるデジタル放送番組及びその番組素材の画面例
を説明するための図。
【図4】 第1の実施の形態において、番組データファ
イル構造の例を示す図。
【図5】 第1の実施の形態において、番組識別データ
の構造例を示す図。
【図6】 第1の実施の形態において、送出スケジュー
ルの決定方法を説明するための図。
【図7】 本発明の第2の実施の形態におけるデジタル
放送システムのデジタル放送番組送出システムの基本構
成を示すブロック図。
【図8】 第2の実施の形態において、番組データに再
生条件が付加されたデータ構造例を示す図。
【図9】 第2の実施の形態におけるデジタル放送シス
テムのデジタル放送番組受信装置の基本構成を示すブロ
ック図。
【図10】 第2の実施の形態において、再生条件判定
回路に送られるデータ構造例を示す図。
【図11】 第2の実施の形態において、視聴レベルに
応じた番組の画面例を示す図。
【図12】 本発明の第3の実施の形態におけるデジタ
ル放送システムのデジタル放送番組送出システムの基本
構成を示すブロック図。
【図13】 第3の実施の形態において、素材入力装置
で取り込まれる番組素材例及び番組受信装置で表示され
るデジタル放送番組の画面例を示す図。
【図14】 第3の実施の形態において、番組データに
再生条件判定処理が付加されたデータ構造例を示す図。
【図15】 第3の実施の形態において、再生条件判定
回路に送られるデータ構造例を示す図。
【図16】 第3の実施の形態において、再生条件判定
回路での処理手順を示すフローチャート。
【図17】 第3の実施の形態において、番組受信装置
で番組受信開始時に表示されるデジタル放送番組の画面
例、番組受信装置で「1」「2」「3」以外のリモコン
ボタンが押された時に表示されるデジタル放送番組の画
面例を示す図。
【符号の説明】
101A,101B,101C…デジタル放送番組送出
システム 102…素材入力装置 103…番組データ蓄積装置 104…番組作成装置 105…番組送出装置 106…エンコーダ 107…多重化装置 108…送信装置 109…再生条件設定装置 110…再生条件判定処理設定装置 201A,201B…デジタル放送番組受信装置 202…受信回路 203…デコーダ 204…番組データ処理回路 205…画像処理回路 206…CRT 207…音声処理回路 208…スピーカ 209…再生条件判定回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/24 H04N 7/13 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デジタル放送番組で使用する番組素材デー
    タを取り込む番組素材入力装置と、 この装置で取り込まれた番組素材データを組み合わせて
    番組データを作成し、各素材データの少なくとも再生タ
    イミング、表示位置を示す属性値を決定して、前記番組
    データの一部として保存する番組作成装置と、 前記番組素材入力装置で取り込まれた番組素材データと
    前記番組作成装置で生成された番組データとを蓄積して
    送出用のデジタル放送番組データを生成する番組データ
    蓄積装置と、 この装置に蓄積されたデジタル放送番組データを予め決
    められたスケジュールで、個々の番組毎に番組データ内
    の再生タイミングデータに基づき番組素材データを送出
    する番組送出装置と、 この装置により送出される番組素材データを個別に圧縮
    するエンコーダと、 このエンコーダにより圧縮された各番組素材データを多
    重化する多重化装置と、 この装置で多重化されたデータを放送する送信装置とを
    具備することを特徴とするデジタル放送番組送出システ
    ム。
  2. 【請求項2】さらに、前記番組作成装置にて生成された
    番組データに、その番組中における任意の番組素材デー
    タの再生/非再生を決定する再生条件を設定し付加する
    再生条件設定装置を備えることを特徴とする請求項1記
    載のデジタル放送番組送出システム。
  3. 【請求項3】前記再生条件設定装置は、さらに再生条件
    別に受信側の処理手順を定義する再生処理特定手段を備
    えることを特徴とする請求項2記載のデジタル放送番組
    送出システム。
  4. 【請求項4】デジタル放送番組の任意の番組データを選
    択的に受信し、番組データ中から多重されている番組素
    材データを分離する受信回路と、 この受信回路で分離された番組素材データをそれぞれ伸
    長するデコーダと、 前記受信回路で受信された番組データに基づき各番組素
    材データの組み合わせ方を決定する番組データ処理回路
    と、 この番組データ処理回路の指示に従い前記デコーダで伸
    長された画像素材データを組み合わせて描画再生する画
    像処理回路と、 前記番組データ処理回路の指示に従い前記デコーダで伸
    長された音声素材データを再生する音声処理回路とを具
    備することを特徴とするデジタル放送番組受信装置。
  5. 【請求項5】さらに、前記番組データから、その番組中
    における番組素材データに設定されている再生条件を検
    出し、その再生条件に基づいて前記番組素材データの再
    生方法を決定する再生条件判定回路を備えることを特徴
    とする請求項4記載のデジタル放送番組受信装置。
  6. 【請求項6】前記再生条件判定回路は、前記番組データ
    に付加されている再生条件に条件別に処理手順が定義さ
    れているとき、その定義された処理手順に基づいて番組
    素材データの再生方法を決定することを特徴とする請求
    項5記載のデジタル放送番組受信装置。
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