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JP2000086948A - インクジェット記録用顔料インク - Google Patents

インクジェット記録用顔料インク

Info

Publication number
JP2000086948A
JP2000086948A JP25430998A JP25430998A JP2000086948A JP 2000086948 A JP2000086948 A JP 2000086948A JP 25430998 A JP25430998 A JP 25430998A JP 25430998 A JP25430998 A JP 25430998A JP 2000086948 A JP2000086948 A JP 2000086948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ink composition
composition according
nozzle
jet recording
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP25430998A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Kato
藤 真 一 加
Kiyohiko Takemoto
本 清 彦 竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP25430998A priority Critical patent/JP2000086948A/ja
Publication of JP2000086948A publication Critical patent/JP2000086948A/ja
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定構造のノズルプレートを備えたインクジ
ェット記録ヘッドを用いたインクジェット記録方法に用
いられ、インク滴の確実かつ飛行曲がりのない吐出を実
現し、さらに高応答周波数に対応できるインク組成物の
提供。 【解決手段】 着色剤としての顔料と、燐酸エステル系
界面活性剤を少なくとも含んでなるインク組成物を、ノ
ズルプレートの表面からメニスカス形成面までのノズル
内空隙容積が吐出させるインク量に対して0.05乃至
0.50の範囲となるよう、上記ノズルプレートの表面
を被覆する撥インク性被覆層の一部を上記ノズルの内面
に入り込ませたことを特徴とするノズルプレートを備え
たインクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット記
録方法に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、撥インク性処理がなされたノズルプレートを
備えたインクジェットヘッドを用いたインクジェット記
録方法に用いられるインク組成物に関する。
【0002】背景技術 インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔
させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法
である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高
品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有す
る。通常インクジェット記録に使用されるインク組成物
は、水を主成分とし、これに着色成分および目詰まり防
止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一
般的である。
【0003】さらに、インクジェット記録用インク組成
物には、記録媒体への浸透を促進または抑制し、にじみ
などのない良好な画像を実現するために界面活性剤が添
加されることがある。界面活性剤として燐酸エステル系
界面活性剤の利用を提案している先行技術としては、例
えば、特開平5−59314では、水性液体ビヒクル、
着色材、およびりん酸エステルを組合わせた乾燥時間の
短いインク組成物が提案されている。また、特開平6−
107971は、水溶性溶液、顔料、水溶性樹脂、水お
よびりん酸エステル系界面活性剤あるいは弗素を含有す
る界面活性剤、あるいは硼素を含有する界面活性剤、あ
るいはポリオキシエチレンアルキルエーテルもしくはポ
リオキシエチレンケニルエーテル系界面活性剤を含有す
る記録液によって印字品位を満足し、吐出口周辺に液だ
まりを生じない、水性顔料インクを提案している。
【0004】一方、インクジェット記録用インク組成物
には、記録媒体上においてにじみのない良好な画像を実
現する性質に加えて、インクジェット記録ヘッドのノズ
ルから確実に、かつ所定の飛翔方向からずれることなく
吐出することが求められる。インクが吐出しなかった
り、所定の飛翔方向からずれてインク液滴が吐出される
(以下、このようなインク液滴が所定の飛翔方向からず
れることをインク液滴の飛行曲がりということがある)
と、ドット抜け、画像の鮮明さの低下などを生ずる。こ
のようなインクの吐出不良や、飛行曲がりを防止するた
めに、インク組成物の添加成分の種類および量を調整す
ることが種々提案されている。さらに、飛行曲がりを起
こしにくいインクジェット記録ヘッドの構成もまたいく
つか提案されている。後者については、例えば、ノズル
プレートにインクに濡れがたい性質(撥インク性)を付
与し、インク滴の確実かつ飛行曲がりのない吐出を保証
しようとする提案がなされている。例えば、特開昭57
−107848号ではスパッタリングによってノズルの
内面とノズルプレートの表面にフッ素樹脂等の撥インク
性被膜を均一に形成して、ノズル回りのインクの漏れを
押さえることを提案している。さらに、特開平7−12
5220号公報には、撥インク性被膜をインク滴のイン
ク量との関連づけて所定量ノズルの内面にまで設けるこ
とが提案されている。
【0005】
【発明の概要】本発明者らは、今般、特開平7−125
220号公報に記載のノズルプレートと、燐酸エステル
系界面活性剤を少なくとも含んでなる顔料系インク組成
物とを組み合わせることによって、インク滴の吐出不良
および飛行曲がりを大きく抑制し、さらに高応答周波数
に対応することができるとの知見を得た。本発明はかか
る知見に基づくものである。
【0006】よって、本発明は、特定構造のノズルプレ
ートを備えたインクジェット記録ヘッドを用いたインク
ジェット記録方法に用いられ、インク滴の確実かつ飛行
曲がりのない吐出を実現し、さらに高応答周波数に対応
できるインク組成物の提供をその目的としている。
【0007】そして、本発明によるインクジェット記録
用インク組成物は、顔料を着色剤として含んでなる顔料
系インクジェット記録用インク組成物であって、燐酸エ
ステル系界面活性剤を少なくとも含んでなり、ノズルプ
レートの表面からメニスカス形成面までのノズル内空隙
容積が吐出させるインク量に対して0.05乃至0.5
0の範囲となるよう、上記ノズルプレートの表面を被覆
する撥インク性被覆層の一部を上記ノズルの内面に入り
込ませたことを特徴とするノズルプレートを備えたイン
クジェット記録ヘッドを用いたインクジェット記録方法
に用いられるものである。
【0008】
【発明の具体的説明】ノズルプレート 本発明によるインク組成物は、特開平7−125220
号公報に記載のノズルプレートを備えたインクジェット
記録ヘッドを用いたインクジェット記録方法に用いられ
る。その基本構造は図1に示されるとおりである。この
ノズルプレート1は、基材2にノズル3が設けられ、さ
らにこの基材1およびノズル3の内面に入り込むように
撥インク性被膜層4が設けられてなる。この撥インク性
被膜層4はノズル3の内面の5の位置まで入り込むよう
に構成されてなる。図2は、ノズル3近傍の拡大図であ
る。このような構造のノズルプレートを備えたインクジ
ェット記録ヘッドにインク組成物を充填すると、インク
組成物のメニスカスの振動面は、撥インク性被膜層4の
ノズル3内撥インク性被覆層下縁5を結ぶ形で形成され
る。その振動中心位置Aは図2中に示されるようにな
る。さらにインク組成物が吐出される際、インク滴は図
2中のBで示されるような形態で吐出され、ノズルから
離脱する。インク吐出後、インク組成物は、図2中のC
で示される位置まで一旦引き込まれるが、メニスカス振
動位置Aまでまもなく復帰する。この公報記載のプレー
トは、ノズルプレート1の表面からメニスカスの振動中
心Aまでのノズル内空隙容積をVmを、ノズル4の表面
2から吐出直前のインクの前面Bまでの容積、つまり吐
出させるインク滴の量をViに対して、0.05乃至
0.50の範囲となるよう、撥インク性被覆層の下縁5
を定める。好ましい態様によれば、この撥インク性被膜
層は、ニッケルイオンとポリテトラフルオロエチレン等
の撥水性高分子樹脂の粒子を電荷により分散させた電解
液中に浸漬し、液を撹拌しながらノズルプレート1の表
面に共析メッキ層を形成する手法により形成されるのが
好ましい。共析メッキ処理に使用されるフッ素系高分子
材としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリバーフ
ルオロアルコキシブタジエン、ポリフルオロビニリデ
ン、ポリフルオロビニル、ポリジパーフルオロアルキル
フマレート等の樹脂を単独にまたは混合したものが挙げ
られる。
【0009】インク組成物 本発明によるインク組成物は、燐酸エステル系界面活性
剤を少なくとも含んでなる。燐酸エステル系界面活性剤
を含んでなるインク組成物と、上記のノズルプレートを
備えたインクジェット記録ヘッドとを組み合わせて用い
ることで、インク滴の吐出不良および飛行曲がりを大き
く抑制することができ、特に高応答周波数下での吐出安
定性に優れるとの利点が得られる。この利点は、界面活
性剤として実質的に燐酸エステル系界面活性剤のみを含
んでなる場合により顕著である。本発明の好ましい態様
によれば、インク組成物の表面張力は30〜40mN/
mの範囲に置かれることが好ましい。本発明により上記
利点が得られる理由は定かではないが、以下の通りと考
えられる。水系の顔料分散型インク組成物においては、
インク組成物がチキソトロピー性を持つため、吐出が不
安定になる傾向がある。しかし、本発明による燐酸エス
テル系界面活性剤を含んでなるインク組成物によれば、
図2中のノズル3内下縁5を起点とするメニスカスの振
動の度合いが一様となり、安定したインク吐出が可能と
なることによるものと考えられる。しかし、これはあく
まで仮定であって、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0010】本発明の好ましい態様によれば、燐酸エス
テル系界面活性剤の好ましい例としては下記の式(I)
で表されるものが挙げられる。
【0011】
【化2】 (式中、R1、R2、およびR3は、同一または異なって
いてよく、水酸基または基RO−(CH2CH2O)n−
(ここで、Rはアルキル基またはアルキル置換フェニル
基を表す)を表すが、但し全てのR1、R2およびR3
水酸基を表すことはない)
【0012】本発明の好ましい態様によれば、Rは、直
鎖または分岐鎖状のC8-30アルキル基または直鎖または
分岐鎖状のC8-30アルキル置換フェニル基であるものが
好ましい。さらに好ましくは分岐鎖状のC8-30アルキル
基である。本発明の別の好ましい態様によれば、R1
2、およびR3の内、少なくとも一または二が水酸基を
表す燐酸エステル、すなわちモノエステルおよびジエス
テルの利用が好ましい。しかしながら、本発明によるイ
ンク組成物は、燐酸エステル系界面活性剤として式
(I)の化合物の一種のみを単独で含むのみならず、式
(I)で表される化合物を複数混合して含んでなること
もできる。
【0013】式(I)で表される燐酸エステル系界面活
性剤として市販品を利用することも可能であり、その具
体例としてはフォスファノール(Phosphanol)シリーズ
(東邦化学工業株式会社製)が挙げられ、とりわけフォ
スファノールRS−410、RS−610、RS−71
0の利用が好ましい。
【0014】燐酸エステル系界面活性剤の添加量は適宜
決定されてよいが、インク組成物に対して0.01〜
0.5%程度が好ましい。
【0015】本発明によるインク組成物は、着色剤とし
て顔料を含んでなる。顔料としては、特別な制限なしに
無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料
としては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト
法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によっ
て製造されたカーボンブラックを使用することができ
る。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、
不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料など
を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、
ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キ
ナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔
料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、
染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染
料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニ
リンブラックなどを使用できる。
【0016】本発明の好ましい態様によれば、これらの
顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散さ
せて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが
好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製
するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を
使用することができる。
【0017】インクへの顔料の添加量は、0.5〜2.
5重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜15重量
%程度である。
【0018】高分子分散剤の好ましい例としては天然高
分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、ゼラチ
ン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質類、アラビ
アゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類、サボニンな
どのグルコシド類、アルギン酸およびアルギン酸プロピ
レングリコールエステルアルギン酸トリエタノールアミ
ン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース
などのセルロース誘導体などが挙げられる。さらに、高
分子分散剤の好ましい例として合成高分子が挙げられ、
ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポ
リアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合
体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、
酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸
−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、
スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル
酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリ
ル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリ
ル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−ア
クリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリ
ル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合
体、および酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル
−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイ
ン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合
体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル
系共重合体およびそれらの塩が挙げられる。これらの中
で、特に疎水性基を持つモノマーと親水性基を持つモノ
マーとの共重合体、および疎水性基と親水性基を分子構
造中に併せ持ったモノマーからなる重合体が好ましい。
【0019】本発明によるインク組成物の溶媒は水と水
溶性有機溶媒からなるのが好ましいこの水溶性有機溶媒
は、好ましくは低沸点有機溶剤であり、その例として
は、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、s
ec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブ
タノール、n−ペンタノールなどがあげられる。特に一
価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、インクの
乾燥時間を短くする効果がある。低沸点有機溶剤の添加
量はインクの0.5〜10重量%が好ましく、より好ま
しくは1.5〜6重量%の範囲である。
【0020】また、本発明の好ましい態様によれば、本
発明に使用するインク組成物は、さらに高沸点有機溶媒
からなる湿潤剤を含んでなることが好ましい。高沸点有
機溶媒剤の好ましい例としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−
ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパンなどの多価アルコール類、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレング
リコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチ
ルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル
類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどがあ
げられる。
【0021】これら湿潤剤の添加量は、インクの0.5
〜40重量%が好ましく、より好ましくは2〜20重量
%の範囲である。
【0022】本発明によるインク組成物に添加すること
ができる糖は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類お
よび四糖類を含む)および多糖類があげられ、好ましく
はグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、
キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン
酸、グルシトール、(ソルビット)、マルトース、セロ
ビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マ
ルトトリオース、などがあげられる。ここで、多糖類と
は広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキスト
リン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む
意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体
としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコー
ル(一般式HOCH2( CHOH)nCH2OH (こ
こで、n=2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖
(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チ
オ糖などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、
具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげら
れる。
【0023】これら糖類の含有量は、インクの0.1〜
40重量%、より好ましくは0.5〜30重量%の範囲
である。
【0024】本発明のインク組成物は、さらに界面活性
剤を含有することができる。界面活性剤の例としては、
アニオン性界面活性剤(例えばドデシルベンゼルスルホ
ン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩
など)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン
アルキルアミドなど)および、アセチレングリコール
(オレフィンY、並びにサーフィノール82、104、
440、465、および485(いずれもAir Products
and Chemicals Inc.製)が挙げられる。これらは単独
使用または二種以上を併用することができる。
【0025】その他、必要に応じて、pH調整剤、防腐
剤、防かび剤、りん系酸化防止剤等を添加しても良い。
【0026】本発明によるインク組成物は、前記成分を
適当な方法で分散、混合することによって製造すること
ができる。好ましくは、まず顔料と高分子分散剤と水を
適当な分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アト
ライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミ
キサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェッ
トミル、オングミルなど)で混合し、均一な顔料分散液
を調製し、次いで、水、水溶性有機溶媒、糖、pH調整
剤、防腐剤、防かび剤等を加えて充分溶解させてインク
溶液を調製する。充分に撹拌した後に、目詰まりの原因
となる粗大粒子および異物を除去するためにろ過を行っ
て目的のインク組成物を得る。
【0027】
【実施例】 インク1 カーボンブラックMA7 3.5wt% (三菱化学(株)製) スチレン−アクリル共重合体・アンモニウム塩 1.5wt% (分子量7000、樹脂成分38wt%:分散剤) 液媒体 グリセリン 10wt% フォスファノールRS−610 0.2wt% (東邦化学工業(株)製) Proxel XL2 0.3wt% (防腐剤:ZENECA社製) イオン交換水 残量 インク2 カーボンブラックMA7 3.5wt% スチレン−アクリル共重合体・アンモニウム塩 1.5wt% (分子量7000、樹脂成分38wt%:分散剤) 液媒体 グリセリン 10wt% フォスファノールRS−410 0.05% (東邦化学工業(株)製) サーフィノール465 0.5wt% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 3wt% Proxel XL2 0.3wt% (防腐剤:ZENECA社製) イオン交換水 残量インク3 カーボンブラックMA7 3.5wt% (三菱化学(株)製) スチレン−アクリル共重合体・アンモニウム塩 1.5wt% (分子量7000、樹脂成分38wt%:分散剤) 液媒体 グリセリン 10wt% Proxel XL2 0.3wt% (防腐剤:ZENECA社製) イオン交換水 残量印字評価試験 以上のインク組成物の表面張力は以下のとおりであっ
た。表面張力張力(mN/m) インク1 33.0 インク2 32.0インク3 43.2 印字評価試験 以下の評価1および評価2試験は、インクジェットプリ
ンターMJ−930C(セイコーエプソン株式会社製)
を用いて、解像度720 dpi/dot、インク吐出
量25ng/dotで行った。このプリンターの記録ヘ
ッドのノズルプレートは、撥インク性被膜層として共析
メッキ層を、ノズルプレートの表面からメニスカス形成
面までのノズル内空隙容積が吐出させるインク量に対し
て0.4となるようにノズルの内面に入り込ませた構造
を有する。また、評価に用いた紙は、以下の六種類であ
る。
【0028】評価紙 Xerox P(ゼロックス(株)製) Ricopy 6200(リコー(株)製) Xerox 4024 3R 721(ゼロックス
(株)製) Neenah Bond(キンバリークラーク
(株)製) Xerox R(ゼロックス(株)製) やまゆり(本州製紙(株)製)評価1:印字品質 前記の記録紙について、アルファベット印字を行い、目
視により印字のにじみ、ひげの発生の有無を観察した。
その結果を以下の基準により評価した。 A :すべての紙においてにじみ、ひげがほとんど観察
されなかった。 B :紙によっては、にじみ、ひげがわずかに認められ
た。 C :紙によっては、にじみ、ひげが認められた。 D :どの紙においてもにじみ、ひげが観察された。評価2:OD値 上記すべての記録紙にグラフィック印刷を行い、ベタ部
分の光学濃度(OD値)を測定し、6紙のOD値の平均
値を次の基準に従い評価した。なお、OD値測定には、
マクベス社製 マクベスTR−927を用いて、反射濃
度を測定した。 A :OD値の平均値が1.20以上。 B :OD値の平均値が1.10以上1.20未満。 C :OD値の平均値が1.00以上1.10未満。 D :OD値の平均値が1.00未満。
【0029】評価3:周波数応答性 板厚80μm、ノズルの内側への共析メッキの入り込み
量が5μmのノズルブレートを用意し、これらをピエゾ
駆動方式を採るオンデマンド型インクジェットプリンタ
ーに装着して、径が30μmのノズルから25ng/d
otのインク滴を15kHzまたは20kHzの応答周
波数で30秒間フルに吐出させる実験を100回行って
その際の吐出不良等をカウントした。その結果を以下の
基準により評価した。 A :吐出不良発生回数が5回未満。 B :吐出不良発生回数が5回以上20回未満。 C :吐出不良発生回数が20回以上。 以上の結果は、以下の表に示される通りであった。
【0030】 評価1 評価2 評価3 15kHz 20kHz インク1 A A A A インク2 A A A Bインク3 A A B C
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインク組成物が用いられるインク
ジェット記録ヘッドのノズルプレートの構成を表す図で
ある。
【図2】図1のノズルプレートの拡大図である。
【符号の説明】 1 ノズルプレート 2 基板 3 ノズル 4 撥インク性被膜層 5 ノズル3内撥インク性被覆層下縁 A インクメニスカス振動位置面

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料を着色剤として含んでなる顔料系イン
    クジェット記録用インク組成物であって、 燐酸エステル系界面活性剤を少なくとも含んでなり、 ノズルプレートの表面からメニスカス形成面までのノズ
    ル内空隙容積が吐出させるインク量に対して0.05乃
    至0.50の範囲となるよう、上記ノズルプレートの表
    面を被覆する撥インク性被覆層の一部を上記ノズルの内
    面に入り込ませたことを特徴とするノズルプレートを備
    えたインクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット
    記録方法に用いられる、インク組成物。
  2. 【請求項2】前記燐酸エステル系界面活性剤が下記の式
    (I)で表されるものである、請求項1に記載のインク
    組成物。 【化1】 (−式中、R1、R2、およびR3は、同一または異なっ
    ていてよく、水酸基または基RO−(CH2CH2O)n
    −(ここで、Rはアルキル基またはアルキル置換フェニ
    ル基を表す)を表すが、但し全てのR1、R2およびR3
    が水酸基を表すことはない)
  3. 【請求項3】Rが、直鎖または分岐鎖状のC8-30アルキ
    ル基または直鎖または分岐鎖状のC8-30アルキル置換フ
    ェニルを表す、請求項2に記載のインク組成物。
  4. 【請求項4】Rが、分岐鎖状のC8-30アルキル基であ
    る、請求項3に記載のインク組成物。
  5. 【請求項5】R1、R2、およびR3の内、一または二が
    水酸基を表す、請求項2に記載のインク組成物。
  6. 【請求項6】前記燐酸エステル系界面活性剤として式
    (I)で表される化合物を複数混合して含んでなる、請
    求項2〜5のいずれか一項に記載のインク組成物。
  7. 【請求項7】界面活性剤として実質的に燐酸エステル系
    界面活性剤のみを含んでなる、請求項1〜6のいずれか
    一項に記載のインク組成物。
  8. 【請求項8】その表面張力が30〜40mN/mであ
    る、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク組成
    物。
  9. 【請求項9】前記燐酸エステル系界面活性剤を0.01
    〜0.5%含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に
    記載のインク組成物。
  10. 【請求項10】前記撥インク性被膜層が共析メッキによ
    り形成されたものである、請求項1〜9のいずれか一項
    に記載のインク組成物。
  11. 【請求項11】インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を
    記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方
    法であって、 インク組成物として請求項1〜10のいずれか一項に記
    載のインク組成物を用い、 撥インク性処理がなされたノズルプレートを備えたイン
    クジェットヘッドを用いることを特徴とする、方法。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の記録方法によって記
    録が行われた、記録物。
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