JP2000072946A - 合成樹脂エマルジョン及びその製造方法 - Google Patents
合成樹脂エマルジョン及びその製造方法Info
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- JP2000072946A JP2000072946A JP10244021A JP24402198A JP2000072946A JP 2000072946 A JP2000072946 A JP 2000072946A JP 10244021 A JP10244021 A JP 10244021A JP 24402198 A JP24402198 A JP 24402198A JP 2000072946 A JP2000072946 A JP 2000072946A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐候性、耐凍害性、耐温水性等の諸特性に優
れ、特に外装用塗料に好適な合成樹脂エマルジョンの提
供。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、
分枝カルボン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹
脂を少なくとも含有してなることを特徴とする合成樹脂
エマルジョンである。分枝カルボン酸のビニルエステル
が、下記構造式(R1 、R2 及びR3 はアルキル基を表
し、これらの少なくとも1つはメチル基であり、これら
の炭素数の合計は7〜9である。)で表される態様など
が好ましい。 【化1】
れ、特に外装用塗料に好適な合成樹脂エマルジョンの提
供。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、
分枝カルボン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹
脂を少なくとも含有してなることを特徴とする合成樹脂
エマルジョンである。分枝カルボン酸のビニルエステル
が、下記構造式(R1 、R2 及びR3 はアルキル基を表
し、これらの少なくとも1つはメチル基であり、これら
の炭素数の合計は7〜9である。)で表される態様など
が好ましい。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、耐凍害
性、耐温水性等の諸特性に優れ、特に外装用塗料に好適
な合成樹脂エマルジョン、及び該合成樹脂エマルジョン
を効率よく製造する方法に関する。
性、耐温水性等の諸特性に優れ、特に外装用塗料に好適
な合成樹脂エマルジョン、及び該合成樹脂エマルジョン
を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、窯業系外装材は、建築材料と
して用いられている。最近の建築様式では、品質の安定
化や工期短縮のためプレハブ化が一段と進み、サイディ
ングボードや新生瓦等の高耐久性の窯業系外装材が多く
用いられている。一般に、窯業系外装材の表面には、用
途に応じた外観を付与すると共に、該窯業系外装材の素
材の保護を目的として、外装用塗料が塗装される。この
外装用塗料は、寒冷期に凍結と融解を繰り返す厳しい環
境をはじめとする多様な環境に常時、晒されるため、耐
候性、耐水性等の物性に優れることが求められ、特に前
記高耐久性の窯業系外装材に塗装される場合には、前記
物性により優れることが求められる。
して用いられている。最近の建築様式では、品質の安定
化や工期短縮のためプレハブ化が一段と進み、サイディ
ングボードや新生瓦等の高耐久性の窯業系外装材が多く
用いられている。一般に、窯業系外装材の表面には、用
途に応じた外観を付与すると共に、該窯業系外装材の素
材の保護を目的として、外装用塗料が塗装される。この
外装用塗料は、寒冷期に凍結と融解を繰り返す厳しい環
境をはじめとする多様な環境に常時、晒されるため、耐
候性、耐水性等の物性に優れることが求められ、特に前
記高耐久性の窯業系外装材に塗装される場合には、前記
物性により優れることが求められる。
【0003】前記外装用塗料には、水系の塗料と溶剤系
の塗料とが知られている。これらの内、前記水系の塗
料、特に合成樹脂エマルジョン系の塗料は、前記溶剤系
の塗料に比べて作業時の安全性が高い点で有利である。
しかし、該合成樹脂エマルジョン系の塗料は、合成樹脂
エマルジョン中に乳化剤を含有しており、また、合成樹
脂エマルジョン粒子の融着を経て造膜がなされるため、
耐水性、耐光性及び耐久性が市場の要求に対し十分でな
いという問題がある。
の塗料とが知られている。これらの内、前記水系の塗
料、特に合成樹脂エマルジョン系の塗料は、前記溶剤系
の塗料に比べて作業時の安全性が高い点で有利である。
しかし、該合成樹脂エマルジョン系の塗料は、合成樹脂
エマルジョン中に乳化剤を含有しており、また、合成樹
脂エマルジョン粒子の融着を経て造膜がなされるため、
耐水性、耐光性及び耐久性が市場の要求に対し十分でな
いという問題がある。
【0004】前記合成樹脂エマルジョン系の塗料におけ
る問題を改善するするため、従来から数々の提案がなさ
れてきたが、いづれも満足のいくものではなかった。例
えば、アクリル系単量体にスチレンを共重合することに
より、耐水性や耐アルカリ性を向上させることが提案さ
れている。しかし、この場合、スチレンの耐候性の悪さ
に起因する変色や劣化の問題があり、耐久性の面で十分
でないという問題がある。
る問題を改善するするため、従来から数々の提案がなさ
れてきたが、いづれも満足のいくものではなかった。例
えば、アクリル系単量体にスチレンを共重合することに
より、耐水性や耐アルカリ性を向上させることが提案さ
れている。しかし、この場合、スチレンの耐候性の悪さ
に起因する変色や劣化の問題があり、耐久性の面で十分
でないという問題がある。
【0005】また、乳化剤の使用量を低減することによ
り、前記問題を解決しようとすることも提案されてい
る。しかし、この場合、エマルジョンや塗料状態での安
定性に欠け、また造膜不良となり、却って物性を低下さ
せるおそれがあるという問題がある。更に、ポリマーを
架橋させる三次元網状構造をとることにより高分子量化
し、耐水性、耐薬品性、耐候性等の物性を向上させるこ
とも提案されている。しかし、前記物性を上げるために
過度に架橋したポリマーは、皮膜のタフネスに欠け、耐
凍害性が悪く、また、塗料そのものも安定性や造膜性が
悪いという基本的な問題がある。
り、前記問題を解決しようとすることも提案されてい
る。しかし、この場合、エマルジョンや塗料状態での安
定性に欠け、また造膜不良となり、却って物性を低下さ
せるおそれがあるという問題がある。更に、ポリマーを
架橋させる三次元網状構造をとることにより高分子量化
し、耐水性、耐薬品性、耐候性等の物性を向上させるこ
とも提案されている。しかし、前記物性を上げるために
過度に架橋したポリマーは、皮膜のタフネスに欠け、耐
凍害性が悪く、また、塗料そのものも安定性や造膜性が
悪いという基本的な問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、耐候性、耐凍害性等の耐久
性、耐温水性、耐薬品性等の諸特性に優れ、特に外装用
塗料として好適な合成樹脂エマルジョン、及び該合成樹
脂エマルジョンの効率的な製造方法を提供することを目
的とする。
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、耐候性、耐凍害性等の耐久
性、耐温水性、耐薬品性等の諸特性に優れ、特に外装用
塗料として好適な合成樹脂エマルジョン、及び該合成樹
脂エマルジョンの効率的な製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カ
ルボン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹脂を少
なくとも含有してなることを特徴とする合成樹脂エマル
ジョンである。 <2> 分枝カルボン酸のビニルエステルが、下記構造
式で表される前記<1>に記載の合成樹脂エマルジョン
である。
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カ
ルボン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹脂を少
なくとも含有してなることを特徴とする合成樹脂エマル
ジョンである。 <2> 分枝カルボン酸のビニルエステルが、下記構造
式で表される前記<1>に記載の合成樹脂エマルジョン
である。
【0008】
【化2】
【0009】ただし、前記構造式中、R1 、R2 及びR
3 は、アルキル基を表し、これらの少なくとも1つはメ
チル基であり、これらの炭素数の合計は7〜9である。 <3> 合成樹脂が、直鎖状又は分枝状のアルキル基を
有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合し
てなる前記<1>又は<2>に記載の合成樹脂エマルジ
ョンである。 <4> 合成樹脂が、炭素数が6の不飽和環状基を少な
くとも1つ有し、ラジカル共重合性基がアリル基及びプ
ロペニル基から選択されるラジカル重合性界面活性剤を
共重合してなる前記<1>から<3>のいずれかに記載
の合成樹脂エマルジョンである。 <5> アルコキシシランを含有する前記<1>から<
4>のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョンである。 <6> 紫外線吸収剤を含有する前記<1>から<5>
のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョンである。 <7> ヒンダードアミン系光安定剤を含有する前記<
1>から<6>のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョ
ンである。 <8> (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カ
ルボン酸のビニルエステルとを少なくとも乳化重合する
ことを特徴とする合成樹脂エマルジョンの製造方法であ
る。
3 は、アルキル基を表し、これらの少なくとも1つはメ
チル基であり、これらの炭素数の合計は7〜9である。 <3> 合成樹脂が、直鎖状又は分枝状のアルキル基を
有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合し
てなる前記<1>又は<2>に記載の合成樹脂エマルジ
ョンである。 <4> 合成樹脂が、炭素数が6の不飽和環状基を少な
くとも1つ有し、ラジカル共重合性基がアリル基及びプ
ロペニル基から選択されるラジカル重合性界面活性剤を
共重合してなる前記<1>から<3>のいずれかに記載
の合成樹脂エマルジョンである。 <5> アルコキシシランを含有する前記<1>から<
4>のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョンである。 <6> 紫外線吸収剤を含有する前記<1>から<5>
のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョンである。 <7> ヒンダードアミン系光安定剤を含有する前記<
1>から<6>のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョ
ンである。 <8> (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カ
ルボン酸のビニルエステルとを少なくとも乳化重合する
ことを特徴とする合成樹脂エマルジョンの製造方法であ
る。
【0010】前記<1>に記載の合成樹脂エマルジョン
は、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カルボ
ン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹脂を少なく
とも含有してなるので、該合成樹脂エマルジョンを乾燥
させて得たポリマーフィルムは、吸水性が著しく低く、
耐温水性、耐凍害性に優れ、水の浸入により酸素の存在
下で発生する光酸化触媒反応が起こり難く、耐候性に優
れる。
は、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カルボ
ン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹脂を少なく
とも含有してなるので、該合成樹脂エマルジョンを乾燥
させて得たポリマーフィルムは、吸水性が著しく低く、
耐温水性、耐凍害性に優れ、水の浸入により酸素の存在
下で発生する光酸化触媒反応が起こり難く、耐候性に優
れる。
【0011】前記<2>に記載の合成樹脂エマルジョン
においては、分枝カルボン酸のビニルエステルが、前記
構造式で表され、大きな立体障害を有し高い疎水性であ
る分枝アルキル基を持つため、合成樹脂における主鎖の
弱い結合が保護され、合成樹脂全体の吸水が抑えられ、
耐候性、耐凍害性により優れる。
においては、分枝カルボン酸のビニルエステルが、前記
構造式で表され、大きな立体障害を有し高い疎水性であ
る分枝アルキル基を持つため、合成樹脂における主鎖の
弱い結合が保護され、合成樹脂全体の吸水が抑えられ、
耐候性、耐凍害性により優れる。
【0012】前記<3>に記載の合成樹脂エマルジョン
においては、合成樹脂が、直鎖状又は分枝状のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重
合してなるので、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと
分枝カルボン酸のビニルエステルとの共重合性が良好で
あり、耐候性、耐アルカリ性に優れる。
においては、合成樹脂が、直鎖状又は分枝状のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重
合してなるので、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと
分枝カルボン酸のビニルエステルとの共重合性が良好で
あり、耐候性、耐アルカリ性に優れる。
【0013】前記<4>に記載の合成樹脂エマルジョン
においては、合成樹脂が、炭素数が6の不飽和環状基を
少なくとも1つ有し、ラジカル共重合性基がアリル基及
びプロペニル基から選択されるラジカル重合性界面活性
剤を共重合してなるので、吸水性についても悪影響を与
えない。
においては、合成樹脂が、炭素数が6の不飽和環状基を
少なくとも1つ有し、ラジカル共重合性基がアリル基及
びプロペニル基から選択されるラジカル重合性界面活性
剤を共重合してなるので、吸水性についても悪影響を与
えない。
【0014】前記<5>に記載の合成樹脂エマルジョン
は、アルコキシシランを含有するため、結合解離エネル
ギーの高い強固なシロキサン結合が合成樹脂中に張り巡
らされることにより、耐薬品性、耐水性、耐候性により
優れる。
は、アルコキシシランを含有するため、結合解離エネル
ギーの高い強固なシロキサン結合が合成樹脂中に張り巡
らされることにより、耐薬品性、耐水性、耐候性により
優れる。
【0015】前記<6>に記載の合成樹脂エマルジョン
は、紫外線吸収剤を含有するため、紫外線の悪影響を合
成樹脂に与えることなく、その効果が長期間持続され、
耐候性により優れる。
は、紫外線吸収剤を含有するため、紫外線の悪影響を合
成樹脂に与えることなく、その効果が長期間持続され、
耐候性により優れる。
【0016】前記<7>に記載の合成樹脂エマルジョン
は、ヒンダードアミン系光安定剤を含有するため、光酸
化触媒反応を効果的に抑制し、耐候性に優れる。
は、ヒンダードアミン系光安定剤を含有するため、光酸
化触媒反応を効果的に抑制し、耐候性に優れる。
【0017】前記<8>に記載の合成樹脂エマルジョン
の製造方法においては、(メタ)アクリル酸シクロヘキ
シルと、分枝カルボン酸のビニルエステルとを少なくと
も乳化重合するため、耐候性、耐凍害性、耐水性などに
優れる合成樹脂が安定に製造される。
の製造方法においては、(メタ)アクリル酸シクロヘキ
シルと、分枝カルボン酸のビニルエステルとを少なくと
も乳化重合するため、耐候性、耐凍害性、耐水性などに
優れる合成樹脂が安定に製造される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の合成樹脂エマルジョン
は、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カルボ
ン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹脂を少なく
とも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含
有してなる。
は、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、分枝カルボ
ン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹脂を少なく
とも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含
有してなる。
【0019】((メタ)アクリル酸シクロヘキシル)前
記(メタ)アクリル酸シクロヘキシルとしては、例え
ば、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘ
キシル等が挙げられる。これらは、1種単独で使用して
もよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で
も、フィルムの耐水性や硬度を高く設定できる点でメタ
クリル酸シクロヘキシルが好ましい。
記(メタ)アクリル酸シクロヘキシルとしては、例え
ば、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘ
キシル等が挙げられる。これらは、1種単独で使用して
もよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で
も、フィルムの耐水性や硬度を高く設定できる点でメタ
クリル酸シクロヘキシルが好ましい。
【0020】前記(メタ)アクリル酸シクロヘキシルの
使用量としては、全モノマーに対し、5重量%以上が好
ましく、20〜70重量%がより好ましい。前記使用量
が、5重量%未満であると、シクロヘキシル基に起因す
る疎水性が低くなり、耐水性、耐凍害性が不十分となる
ことがあり、70重量%を超えると、造膜性が不良とな
り、却って耐水性、耐凍害性が不十分となることがあ
る。
使用量としては、全モノマーに対し、5重量%以上が好
ましく、20〜70重量%がより好ましい。前記使用量
が、5重量%未満であると、シクロヘキシル基に起因す
る疎水性が低くなり、耐水性、耐凍害性が不十分となる
ことがあり、70重量%を超えると、造膜性が不良とな
り、却って耐水性、耐凍害性が不十分となることがあ
る。
【0021】(分枝カルボン酸のビニルエステル)前記
分枝カルボン酸のビニルエステルは、下記の構造式で表
される化合物である。
分枝カルボン酸のビニルエステルは、下記の構造式で表
される化合物である。
【0022】
【化3】
【0023】ただし、前記構造式中、R1 、R2 及びR
3 は、アルキル基を表し、これらの少なくとも1つはメ
チル基であり、これらの炭素数の合計は7〜9である。
3 は、アルキル基を表し、これらの少なくとも1つはメ
チル基であり、これらの炭素数の合計は7〜9である。
【0024】前記R1 、R2 及びR3 の炭素数の合計が
7〜9であることにより、該分枝カルボン酸のビニルエ
ステルが、大きな立体障害を有し高い疎水性である分枝
アルキル基を持つため、主鎖の弱い結合を保護し、合成
樹脂全体の吸水を抑えることにより、耐候性、耐凍害性
に優れる。
7〜9であることにより、該分枝カルボン酸のビニルエ
ステルが、大きな立体障害を有し高い疎水性である分枝
アルキル基を持つため、主鎖の弱い結合を保護し、合成
樹脂全体の吸水を抑えることにより、耐候性、耐凍害性
に優れる。
【0025】このような分枝カルボン酸のビニルエステ
ルとしては、適宜合成したものであってもよいし、市販
品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、ベオ
バ9、ベオバ10及びベオバ11(いずれもシェルジャ
パン(株) 製)などが挙げられる。これらは、1種単独
で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ルとしては、適宜合成したものであってもよいし、市販
品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、ベオ
バ9、ベオバ10及びベオバ11(いずれもシェルジャ
パン(株) 製)などが挙げられる。これらは、1種単独
で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0026】前記分枝カルボン酸のビニルエステルの使
用量としては、全モノマーに対して20重量%以上であ
るのが好ましく、20〜80重量%であるのがより好ま
しい。前記使用量が、20重量%未満であると、諸物性
が十分に発現しないことがあり、80重量%を超える
と、重合転化率が低く、正常な反応が進行しないことが
ある。
用量としては、全モノマーに対して20重量%以上であ
るのが好ましく、20〜80重量%であるのがより好ま
しい。前記使用量が、20重量%未満であると、諸物性
が十分に発現しないことがあり、80重量%を超える
と、重合転化率が低く、正常な反応が進行しないことが
ある。
【0027】(その他の成分)前記その他の成分として
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
できるが、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、ラジカル重合性界面活性剤、アルコキシシラン、紫
外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤などが好適に
挙げられる。本発明においては、前記その他の成分とし
て、アルコキシシラン、紫外線吸収剤、及びヒンダード
アミン系光安定剤から選択される少なくとも1種を含有
するのが好ましい。
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
できるが、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、ラジカル重合性界面活性剤、アルコキシシラン、紫
外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤などが好適に
挙げられる。本発明においては、前記その他の成分とし
て、アルコキシシラン、紫外線吸収剤、及びヒンダード
アミン系光安定剤から選択される少なくとも1種を含有
するのが好ましい。
【0028】−(メタ) アクリル酸アルキルエステル− 前記(メタ) アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、直鎖状又は分枝状のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸アルキルエステルが好適に挙げられ、前記ア
ルキル基の炭素数が1〜12であるものが好ましく、具
体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチ
ルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、n−、t−、is
o−の各ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種
単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、耐候性、皮膜の透明性、耐水性、得ら
れる皮膜のタフネスの点でメチルメタクリレート及びブ
チルアクリレートが好ましい。
えば、直鎖状又は分枝状のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸アルキルエステルが好適に挙げられ、前記ア
ルキル基の炭素数が1〜12であるものが好ましく、具
体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチ
ルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、n−、t−、is
o−の各ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種
単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、耐候性、皮膜の透明性、耐水性、得ら
れる皮膜のタフネスの点でメチルメタクリレート及びブ
チルアクリレートが好ましい。
【0029】前記(メタ) アクリル酸アルキルエステル
の使用量としては、全モノマーに対し、5〜60重量%
であるのが好ましい。前記使用量が、5重量%未満であ
ると、前記(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと前記分
枝カルボン酸のビニルエステルとの共重合性が低下する
ことがあり、60重量%を超えると、前記(メタ)アク
リル酸シクロヘキシルと前記分枝カルボン酸のビニルエ
ステルとの使用比率が低くなり、耐凍害性等の諸物性が
期待値以下となることがある。
の使用量としては、全モノマーに対し、5〜60重量%
であるのが好ましい。前記使用量が、5重量%未満であ
ると、前記(メタ)アクリル酸シクロヘキシルと前記分
枝カルボン酸のビニルエステルとの共重合性が低下する
ことがあり、60重量%を超えると、前記(メタ)アク
リル酸シクロヘキシルと前記分枝カルボン酸のビニルエ
ステルとの使用比率が低くなり、耐凍害性等の諸物性が
期待値以下となることがある。
【0030】−ラジカル重合性界面活性剤− 前記ラジカル重合性界面活性剤は、乳化重合における乳
化剤として機能する。一般に、前記乳化重合における乳
化剤は、重合反応を安定に進行させると共に、得られた
エマルジョンを安定に保つという重要な機能を果たす一
方、その構造中に親水基を有するため、皮膜が形成され
る過程で、エマルジョン内部に存在するフリーな乳化剤
が移動・極在化して形成される吸水ポケットを介して該
皮膜内部への浸水を招き得るという問題がある。
化剤として機能する。一般に、前記乳化重合における乳
化剤は、重合反応を安定に進行させると共に、得られた
エマルジョンを安定に保つという重要な機能を果たす一
方、その構造中に親水基を有するため、皮膜が形成され
る過程で、エマルジョン内部に存在するフリーな乳化剤
が移動・極在化して形成される吸水ポケットを介して該
皮膜内部への浸水を招き得るという問題がある。
【0031】しかし、前記ラジカル重合性界面活性剤
は、モノマーと重合反応して合成樹脂鎖に共有結合して
いるため、フリーな状態では存在せず、皮膜形成時に吸
水ポケットを形成することがなく、皮膜内部への浸水を
誘引することが極めて少ないため、得られる皮膜の耐候
性、耐凍害性等に悪影響を与えず、耐水性等の耐久性を
著しく向上させることができる。
は、モノマーと重合反応して合成樹脂鎖に共有結合して
いるため、フリーな状態では存在せず、皮膜形成時に吸
水ポケットを形成することがなく、皮膜内部への浸水を
誘引することが極めて少ないため、得られる皮膜の耐候
性、耐凍害性等に悪影響を与えず、耐水性等の耐久性を
著しく向上させることができる。
【0032】前記ラジカル重合性界面活性剤としては、
公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、
アニオン性界面活性剤、非イオン性反応性界面活性剤、
第4級アンモニウム塩や第3級アミン塩と重合性基を含
むカチオン性反応性界面活性剤などが挙げられるが、そ
の具体例としては、以下に示す化合物1)〜15)が挙
げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。
公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、
アニオン性界面活性剤、非イオン性反応性界面活性剤、
第4級アンモニウム塩や第3級アミン塩と重合性基を含
むカチオン性反応性界面活性剤などが挙げられるが、そ
の具体例としては、以下に示す化合物1)〜15)が挙
げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】本発明においては、これらの中でも、炭素
数が6である不飽和環状基を少なくとも1つ有し、かつ
ラジカル重合性基が、アリル基及びプロペニル基から選
択される少なくとも1つであるものが好ましい。このラ
ジカル重合性界面活性剤は、前記(メタ) アクリル酸シ
クロヘキシルとの共重合性に優れるため、合成樹脂エマ
ルジョン中でフリーな状態でそれ自身は存在せず、耐候
性や耐凍害性への悪影響を及ぼさない点で有利である。
数が6である不飽和環状基を少なくとも1つ有し、かつ
ラジカル重合性基が、アリル基及びプロペニル基から選
択される少なくとも1つであるものが好ましい。このラ
ジカル重合性界面活性剤は、前記(メタ) アクリル酸シ
クロヘキシルとの共重合性に優れるため、合成樹脂エマ
ルジョン中でフリーな状態でそれ自身は存在せず、耐候
性や耐凍害性への悪影響を及ぼさない点で有利である。
【0036】前記ラジカル重合性界面活性剤の使用量と
しては、全モノマーに対し、0.1〜10重量%が好ま
しく、1〜7重量%がより好ましい。前記使用量が、
0.1重量%未満であると、凝塊物が多く発生し安定な
乳化重合ができず、得られる皮膜も良好な物性を示さな
いことがあり、10重量%を超えると、乳化重合は安定
に進行するものの得られる皮膜の吸水性が低下し、白化
し、耐候性に劣る皮膜しか得られないことがある。
しては、全モノマーに対し、0.1〜10重量%が好ま
しく、1〜7重量%がより好ましい。前記使用量が、
0.1重量%未満であると、凝塊物が多く発生し安定な
乳化重合ができず、得られる皮膜も良好な物性を示さな
いことがあり、10重量%を超えると、乳化重合は安定
に進行するものの得られる皮膜の吸水性が低下し、白化
し、耐候性に劣る皮膜しか得られないことがある。
【0037】前記ラジカル重合性界面活性剤は、本発明
の目的を害しない範囲内において、他の界面活性剤と併
用してもよく、該他の界面活性剤としては、通常の乳化
重合に用いられるアニオン系界面活性剤、ノニオン系界
面活性剤、カチオン性界面活性剤などが挙げられる。こ
れらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用
してもよい。これらの中でも、アニオン系界面活性剤及
び/又はノニオン系界面活性剤を併用するのが好まし
い。
の目的を害しない範囲内において、他の界面活性剤と併
用してもよく、該他の界面活性剤としては、通常の乳化
重合に用いられるアニオン系界面活性剤、ノニオン系界
面活性剤、カチオン性界面活性剤などが挙げられる。こ
れらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用
してもよい。これらの中でも、アニオン系界面活性剤及
び/又はノニオン系界面活性剤を併用するのが好まし
い。
【0038】前記アニオン系界面活性剤としては、例え
ば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキルスル
ホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルス
ルホン酸ソーダ等のアルキルスルホン酸塩、アルキル硫
酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、などが挙げられ
る。前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル型、ポリオキシエチレンカ
ルボン酸エステル型、ポリオキシエチレングリコール又
はポリオキシプロピレングリコール型等が挙げられる。
前記カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル
トリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジル
アンモニウムクロライド等が挙げられる。
ば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキルスル
ホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルス
ルホン酸ソーダ等のアルキルスルホン酸塩、アルキル硫
酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、などが挙げられ
る。前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル型、ポリオキシエチレンカ
ルボン酸エステル型、ポリオキシエチレングリコール又
はポリオキシプロピレングリコール型等が挙げられる。
前記カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル
トリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジル
アンモニウムクロライド等が挙げられる。
【0039】−アルコキシシラン− 前記アルコキシシランは、下記一般式(1)又は一般式
(2)で表される化合物である。 R−Si(X)3 ・・・・・・・・・・・・・(1) R−Si(R’)(X)2 ・・・・・・・・・(2) 前記一般式(1)及び(2)において、Rは、ビニル
基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト
基、アミノ基又はイソシアネート基等を有する有機基を
表す。R’は、炭素数1〜3の低級アルキル基を表す。
Xは、メトキシ基又はエトキシ基を表す。
(2)で表される化合物である。 R−Si(X)3 ・・・・・・・・・・・・・(1) R−Si(R’)(X)2 ・・・・・・・・・(2) 前記一般式(1)及び(2)において、Rは、ビニル
基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト
基、アミノ基又はイソシアネート基等を有する有機基を
表す。R’は、炭素数1〜3の低級アルキル基を表す。
Xは、メトキシ基又はエトキシ基を表す。
【0040】前記アルコキシシランとしては、例えば、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシ
ラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニル(2−メトキシエトキシ)シラン、
ビニルトリアセトキシシラン等のビニルアルコキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3,4−
エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、
3,4−エポキシシクロヘキシルエチルジメトキシシラ
ン等のエポキシアルコキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン等のメルカプトアルコキシシラ
ン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン
等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシ
ラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニル(2−メトキシエトキシ)シラン、
ビニルトリアセトキシシラン等のビニルアルコキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3,4−
エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、
3,4−エポキシシクロヘキシルエチルジメトキシシラ
ン等のエポキシアルコキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン等のメルカプトアルコキシシラ
ン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン
等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0041】前記アルコキシシランの使用量としては、
全モノマーに対し、0.01〜10重量%が好ましい。
前記使用量が、10重量%を超えると、強固なシロキサ
ン結合によりポリマー鎖の自由度が低下してエマルジョ
ン粒子の融着が阻害されて、皮膜が脆化することがあ
り、0.01重量%未満であると、これを使用したこと
の効果が得られないことがある。
全モノマーに対し、0.01〜10重量%が好ましい。
前記使用量が、10重量%を超えると、強固なシロキサ
ン結合によりポリマー鎖の自由度が低下してエマルジョ
ン粒子の融着が阻害されて、皮膜が脆化することがあ
り、0.01重量%未満であると、これを使用したこと
の効果が得られないことがある。
【0042】−紫外線吸収剤− 前記紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応
じて公知のものの中から適宜選択することができるが、
例えば、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘
導体などが好適に挙げられる。これらの具体例は、US
P3162676号明細書、特開昭58−189204
号公報、特開昭58−132039号公報、特開昭58
−179245号公報、特開昭59−4452号公報、
特開平2−142778号公報、特開平7−12653
6号公報に各記載の化合物が挙げられ、より具体的に
は、2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、2- ヒドロ
キシベンゾトリアゾール誘導体、2−(2’−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール誘導体などが挙げられ
る。
じて公知のものの中から適宜選択することができるが、
例えば、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘
導体などが好適に挙げられる。これらの具体例は、US
P3162676号明細書、特開昭58−189204
号公報、特開昭58−132039号公報、特開昭58
−179245号公報、特開昭59−4452号公報、
特開平2−142778号公報、特開平7−12653
6号公報に各記載の化合物が挙げられ、より具体的に
は、2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、2- ヒドロ
キシベンゾトリアゾール誘導体、2−(2’−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール誘導体などが挙げられ
る。
【0043】これらは、1種単独で使用してもよいし、
2種以上を併用してもよい。これらの中でも、構造中に
ラジカル重合性不飽和結合を有するものは、合成樹脂骨
格中に組み込まれ、長期的に効果が持続する点で好まし
い。
2種以上を併用してもよい。これらの中でも、構造中に
ラジカル重合性不飽和結合を有するものは、合成樹脂骨
格中に組み込まれ、長期的に効果が持続する点で好まし
い。
【0044】前記紫外線吸収剤の使用量としては、全モ
ノマーに対し、0.01〜10重量%が好ましい。前記
使用量が、10重量%を超えると、共重合反応を阻害
し、重合中に析出物が発生したり、皮膜形成が不良とな
ることがあり、0.01重量%未満であると、紫外線カ
ット効率や酸化防止反応が期待値とならず、性能の十分
でない皮膜しか得られないことがある。
ノマーに対し、0.01〜10重量%が好ましい。前記
使用量が、10重量%を超えると、共重合反応を阻害
し、重合中に析出物が発生したり、皮膜形成が不良とな
ることがあり、0.01重量%未満であると、紫外線カ
ット効率や酸化防止反応が期待値とならず、性能の十分
でない皮膜しか得られないことがある。
【0045】−ヒンダードアミン系光安定剤− 前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、特開昭61
−91257号公報に記載のピペリジン化合物などが挙
げられ、具体的には、4−ベンゾイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、1−(3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニ
ルオキシエチル)−4−(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルオキシ)−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等などが挙げ
られる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種
以上を併用してもよい。これらの中でも、構造中にラジ
カル重合性不飽和結合を有するものは、合成樹脂骨格中
に組み込まれ、長期的に効果が持続するので好ましい。
−91257号公報に記載のピペリジン化合物などが挙
げられ、具体的には、4−ベンゾイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、1−(3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニ
ルオキシエチル)−4−(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルオキシ)−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等などが挙げ
られる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種
以上を併用してもよい。これらの中でも、構造中にラジ
カル重合性不飽和結合を有するものは、合成樹脂骨格中
に組み込まれ、長期的に効果が持続するので好ましい。
【0046】前記ヒンダードアミン系光安定剤の使用量
としては、全モノマーに対し、0.01〜10重量%が
好ましい。前記使用量が、10重量%を超えると、前記
紫外線吸収剤と同様に、重合反応阻害や皮膜形成不良と
なってしまうことがあり、0.01重量%未満であると
所望の物性が得られなくってしまうことがある。
としては、全モノマーに対し、0.01〜10重量%が
好ましい。前記使用量が、10重量%を超えると、前記
紫外線吸収剤と同様に、重合反応阻害や皮膜形成不良と
なってしまうことがあり、0.01重量%未満であると
所望の物性が得られなくってしまうことがある。
【0047】また、前記その他の成分としては、例え
ば、前記(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び前記分
枝カルボン酸のビニルエステルと共重合可能なモノマ
ー、架橋性モノマー、重合開始剤、連鎖移動剤、水性媒
体、pH調整剤、増粘剤、凍結防止剤、消泡剤、防腐剤
などの公知の添加剤などが挙げられる。
ば、前記(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び前記分
枝カルボン酸のビニルエステルと共重合可能なモノマ
ー、架橋性モノマー、重合開始剤、連鎖移動剤、水性媒
体、pH調整剤、増粘剤、凍結防止剤、消泡剤、防腐剤
などの公知の添加剤などが挙げられる。
【0048】前記(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及
び前記分枝カルボン酸のビニルエステルと共重合可能な
モノマーとしては、例えばエチレン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニ
ル化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル
エステル類、ビニルホスフェート、アクリロニトリル、
アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリ
シジルメタアクリレート、2−ヒドロキシアルキルアク
リレート、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等の
エチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
び前記分枝カルボン酸のビニルエステルと共重合可能な
モノマーとしては、例えばエチレン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニ
ル化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル
エステル類、ビニルホスフェート、アクリロニトリル、
アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリ
シジルメタアクリレート、2−ヒドロキシアルキルアク
リレート、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等の
エチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0049】該モノマーの使用量としては、その種類に
より異なり一概に規定することはできないが、全モノマ
ーに対し、30重量%以下であることが好ましい。
より異なり一概に規定することはできないが、全モノマ
ーに対し、30重量%以下であることが好ましい。
【0050】前記架橋性モノマーとしては、例えば、重
合性不飽和基を2個以上有するモノマーなどが好適に挙
げられる。前記重合性不飽和基を2個以上有するモノマ
ーとしては、例えば、ジビニル化合物、ジ(メタ)アク
リレート化合物、トリ(メタ)アクリレート化合物、テ
トラ(メタ)アクリレート化合物、ジアリル化合物、ト
リアリル化合物、テトラアリル化合物などが挙げられ、
より具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルアジペー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチルジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリットトリ(メタ)アクリレー
ト、ジアリルフタレート、トリアリルジシアヌレート、
テトラアリルオキシエタンなどが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
合性不飽和基を2個以上有するモノマーなどが好適に挙
げられる。前記重合性不飽和基を2個以上有するモノマ
ーとしては、例えば、ジビニル化合物、ジ(メタ)アク
リレート化合物、トリ(メタ)アクリレート化合物、テ
トラ(メタ)アクリレート化合物、ジアリル化合物、ト
リアリル化合物、テトラアリル化合物などが挙げられ、
より具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルアジペー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチルジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリットトリ(メタ)アクリレー
ト、ジアリルフタレート、トリアリルジシアヌレート、
テトラアリルオキシエタンなどが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0051】これらを使用すると、耐水性、耐アルカリ
性、耐薬品性等を向上させることができる点で有利であ
るが、架橋密度が高くなると皮膜が脆化し、耐凍害性が
低下したり、長期的には架橋点が紫外線により劣化して
急激に物性が低下する危険性があるので、その使用量は
極力少ないことが好ましい。
性、耐薬品性等を向上させることができる点で有利であ
るが、架橋密度が高くなると皮膜が脆化し、耐凍害性が
低下したり、長期的には架橋点が紫外線により劣化して
急激に物性が低下する危険性があるので、その使用量は
極力少ないことが好ましい。
【0052】前記重合開始剤としては、例えば、過硫酸
カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の
過硫酸塩、過酸化水素、ブチルパーオキサイド等の有機
過酸化物、及びこれらと還元剤とを組み合わせたレドッ
クス重合開始剤等が挙げられる。これらは、1種単独で
使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の
過硫酸塩、過酸化水素、ブチルパーオキサイド等の有機
過酸化物、及びこれらと還元剤とを組み合わせたレドッ
クス重合開始剤等が挙げられる。これらは、1種単独で
使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0053】前記連鎖移動剤としては、特に制限はな
く、公知のものの中から適宜選択すればよく、例えば、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサン、アセトフェノン、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、フルフラー
ル、ベンズアルデヒド等の炭素数2〜8のカルボン酸
類、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ノ
ルマルメルカプタン、チオグリコール酸、チオグリコー
ル酸オクチル、チオグリセロール等のメルカプタン類な
どが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
く、公知のものの中から適宜選択すればよく、例えば、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサン、アセトフェノン、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、フルフラー
ル、ベンズアルデヒド等の炭素数2〜8のカルボン酸
類、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ノ
ルマルメルカプタン、チオグリコール酸、チオグリコー
ル酸オクチル、チオグリセロール等のメルカプタン類な
どが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0054】前記水性媒体としては、特に制限はなく、
目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、ア
ルコール系水溶液などが挙げられる。これらの中でも、
取扱面、コスト面等の点で、水が好ましい。前記水とし
ては、水道水、イオン交換水などのいずれであってもよ
い。
目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、ア
ルコール系水溶液などが挙げられる。これらの中でも、
取扱面、コスト面等の点で、水が好ましい。前記水とし
ては、水道水、イオン交換水などのいずれであってもよ
い。
【0055】前記合成樹脂エマルジョンに含まれる合成
樹脂のガラス転移点としては、0℃以上であることが好
ましく、10〜70℃がより好ましく、20〜50℃が
特に好ましい。前記ガラス転移点が、0℃未満である
と、常温でのタックがあり、汚染し易かったり、ブロッ
キングし易いことがあり、また耐候性、耐水性が低下す
ることがある。
樹脂のガラス転移点としては、0℃以上であることが好
ましく、10〜70℃がより好ましく、20〜50℃が
特に好ましい。前記ガラス転移点が、0℃未満である
と、常温でのタックがあり、汚染し易かったり、ブロッ
キングし易いことがあり、また耐候性、耐水性が低下す
ることがある。
【0056】本発明の合成樹脂エマルジョンは、建築分
野等をはじめとする広い分野で好適に使用することがで
きるが、外壁、屋根等の外装用塗料などとして特に好適
に使用することができる。本発明の合成樹脂エマルジョ
ンを外装用塗料として使用した場合、特に耐候性、耐温
水性、耐薬品性等を維持したまま耐凍害性を向上させる
ことができる点で有利である。
野等をはじめとする広い分野で好適に使用することがで
きるが、外壁、屋根等の外装用塗料などとして特に好適
に使用することができる。本発明の合成樹脂エマルジョ
ンを外装用塗料として使用した場合、特に耐候性、耐温
水性、耐薬品性等を維持したまま耐凍害性を向上させる
ことができる点で有利である。
【0057】本発明の合成樹脂エマルジョンは、以下の
本発明の合成樹脂エマルジョンの製造方法により好適に
製造することができる。本発明の合成樹脂エマルジョン
の製造方法においては、前記(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシルと、前記分枝カルボン酸のビニルエステルとを
少なくとも乳化重合する工程を含み、更に必要に応じて
その他の工程を含んでいてもよい。
本発明の合成樹脂エマルジョンの製造方法により好適に
製造することができる。本発明の合成樹脂エマルジョン
の製造方法においては、前記(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシルと、前記分枝カルボン酸のビニルエステルとを
少なくとも乳化重合する工程を含み、更に必要に応じて
その他の工程を含んでいてもよい。
【0058】前記乳化重合の手法としては、特に制限は
なく、目的に応じて適宜決定することができるが、例え
ば、重合缶に、水、乳化剤としての前記ラジカル重合性
界面活性剤、並びに、モノマー成分としての前記(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル及び前記分枝カルボン酸
のビニルエステルを仕込み、昇温して、適宜、前記重合
開始剤等を加えて重合を進行させるバッチ重合方式や、
重合缶に、水、乳化剤としての前記ラジカル重合性界面
活性剤を仕込み、昇温して、モノマー成分としての前記
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び前記分枝カルボ
ン酸のビニルエステルを滴下するモノマー滴下法、ある
いは、前記モノマー滴下法において、滴下する前記モノ
マー成分を予め乳化剤としての前記ラジカル重合性界面
活性剤と水とで乳化させた後、滴下する乳化モノマー滴
下法、などが挙げられる。
なく、目的に応じて適宜決定することができるが、例え
ば、重合缶に、水、乳化剤としての前記ラジカル重合性
界面活性剤、並びに、モノマー成分としての前記(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル及び前記分枝カルボン酸
のビニルエステルを仕込み、昇温して、適宜、前記重合
開始剤等を加えて重合を進行させるバッチ重合方式や、
重合缶に、水、乳化剤としての前記ラジカル重合性界面
活性剤を仕込み、昇温して、モノマー成分としての前記
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び前記分枝カルボ
ン酸のビニルエステルを滴下するモノマー滴下法、ある
いは、前記モノマー滴下法において、滴下する前記モノ
マー成分を予め乳化剤としての前記ラジカル重合性界面
活性剤と水とで乳化させた後、滴下する乳化モノマー滴
下法、などが挙げられる。
【0059】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。
本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。
【0060】(実施例1)最初に重合反応缶に、乳化剤
として炭素数が6である不飽和環状基及びプロペニル基
を含有するアニオン性ラジカル重合性界面活性剤(第一
工業製薬(株)製、アクアロンHS−20)1.0重量
部と水60重量部とを仕込み、内温が85℃になるまで
加温する。次に、下記乳化モノマー組成物の10重量%
と、3%過硫酸カリウム水溶液1.1重量部とを添加
し、内温を85℃に維持して初期重合を行った。
として炭素数が6である不飽和環状基及びプロペニル基
を含有するアニオン性ラジカル重合性界面活性剤(第一
工業製薬(株)製、アクアロンHS−20)1.0重量
部と水60重量部とを仕込み、内温が85℃になるまで
加温する。次に、下記乳化モノマー組成物の10重量%
と、3%過硫酸カリウム水溶液1.1重量部とを添加
し、内温を85℃に維持して初期重合を行った。
【0061】 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 22重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 30重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 3重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 45重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ10) ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
【0062】30分経過後、前記モノマー組成物の残り
90重量%と3%過硫酸カリウム水溶液4.4重量部と
を4時間かけて滴下し、滴下後、1時間熟成して反応を
完結させた。これを室温まで冷却し、10%アンモニア
水1.6重量部にてpHを弱アルカリに調整した。得ら
れた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移温度
(Tg)が36.7℃であり、均一な乳白色であった。
90重量%と3%過硫酸カリウム水溶液4.4重量部と
を4時間かけて滴下し、滴下後、1時間熟成して反応を
完結させた。これを室温まで冷却し、10%アンモニア
水1.6重量部にてpHを弱アルカリに調整した。得ら
れた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移温度
(Tg)が36.7℃であり、均一な乳白色であった。
【0063】(実施例2)実施例1において、最初に重
合缶に仕込む、炭素数が6である不飽和環状基及びプロ
ペニル基を含有するアニオン性ラジカル重合性界面活性
剤(第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20)
を、炭素数が6である不飽和環状基及びアリル基を含有
するアニオン性アリル基を含有するラジカル重合性界面
活性剤(旭電化工業(株) 製、アデカリアソープSE1
0N)に変更し、乳化モノマー組成物を下記の通りに変
更した以外は、実施例1と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 シクロヘキシルアクリレート・・・・・・・・・・・・ 30重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 15重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ9) ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (旭電化工業(株) 製、アデカリアソープSE10N) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
合缶に仕込む、炭素数が6である不飽和環状基及びプロ
ペニル基を含有するアニオン性ラジカル重合性界面活性
剤(第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20)
を、炭素数が6である不飽和環状基及びアリル基を含有
するアニオン性アリル基を含有するラジカル重合性界面
活性剤(旭電化工業(株) 製、アデカリアソープSE1
0N)に変更し、乳化モノマー組成物を下記の通りに変
更した以外は、実施例1と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 シクロヘキシルアクリレート・・・・・・・・・・・・ 30重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 15重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ9) ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (旭電化工業(株) 製、アデカリアソープSE10N) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
【0064】得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上
のガラス転移温度(Tg)が29.6℃であり、均一な
乳白色であった。
のガラス転移温度(Tg)が29.6℃であり、均一な
乳白色であった。
【0065】(実施例3)実施例1において、乳化モノ
マー組成物の組成を下記の通りに変更した以外は実施例
1と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 20重量部 n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ11) ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部 得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移
温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳白色であっ
た。
マー組成物の組成を下記の通りに変更した以外は実施例
1と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 20重量部 n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ11) ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部 得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移
温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳白色であっ
た。
【0066】(実施例4)実施例3において、最初に重
合缶に仕込む、ラジカル重合性界面活性剤(第一工業製
薬(株)製、アクアロンHS−20)1.0重量部を、
アニオン性非重合性界面活性剤(第一工業製薬(株)
製、ハイテノールNE05)1.0重量部、及び、ノニ
オン性ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル型界
面活性剤(花王(株) 製、エマルゲン930)0.3重
量部に変更し、乳化モノマー組成物を下記の通りに変更
した以外は実施例3と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 20重量部 n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ11) アニオン性非重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・2.0重量部 (第一工業製薬(株) 製、ハイテノールNE05) ノニオン性ポリオキシエチレン ノニルフェニルエーテル型界面活性剤・・・・・・0.7重量部 (花王(株) 製、エマルゲン930) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部 得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移
温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳白色であっ
た。
合缶に仕込む、ラジカル重合性界面活性剤(第一工業製
薬(株)製、アクアロンHS−20)1.0重量部を、
アニオン性非重合性界面活性剤(第一工業製薬(株)
製、ハイテノールNE05)1.0重量部、及び、ノニ
オン性ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル型界
面活性剤(花王(株) 製、エマルゲン930)0.3重
量部に変更し、乳化モノマー組成物を下記の通りに変更
した以外は実施例3と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 20重量部 n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ11) アニオン性非重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・2.0重量部 (第一工業製薬(株) 製、ハイテノールNE05) ノニオン性ポリオキシエチレン ノニルフェニルエーテル型界面活性剤・・・・・・0.7重量部 (花王(株) 製、エマルゲン930) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部 得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移
温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳白色であっ
た。
【0067】(実施例5)実施例1において、最初に重
合缶に仕込むラジカル重合性界面活性剤(第一工業製薬
(株)製、アクアロンHS−20)に代えて、ラジカル
重合性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、アクアロン
HS−20)0.6重量部、及び、ノニオン性ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル型界面活性剤(花王
製、エマルゲン930)0.3重量部を用い、乳化モノ
マー組成物を下記の通りに変更した以外は実施例1と同
様にした。
合缶に仕込むラジカル重合性界面活性剤(第一工業製薬
(株)製、アクアロンHS−20)に代えて、ラジカル
重合性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、アクアロン
HS−20)0.6重量部、及び、ノニオン性ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル型界面活性剤(花王
製、エマルゲン930)0.3重量部を用い、乳化モノ
マー組成物を下記の通りに変更した以外は実施例1と同
様にした。
【0068】 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 20重量部 n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ11) ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・1.4重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) ノニオン性ポリオキシエチレン ノニルフェニルエーテル型界面活性剤・・・・・・0.7重量部 (花王(株) 製、エマルゲン930) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部 得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移
温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳白色であっ
た。
温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳白色であっ
た。
【0069】(実施例6)実施例3において、乳化モノ
マー組成物中に、γ―メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン(ドイツ国・ワッカー社製、ワッカーシラン
GF31)0.5重量部を含有させた以外は実施例3と
同様にした。得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上
のガラス転移温度(Tg)が24.3℃であり、均一な
乳白色であった。
マー組成物中に、γ―メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン(ドイツ国・ワッカー社製、ワッカーシラン
GF31)0.5重量部を含有させた以外は実施例3と
同様にした。得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上
のガラス転移温度(Tg)が24.3℃であり、均一な
乳白色であった。
【0070】(実施例7)実施例3において、乳化モノ
マー組成物中に、γ―メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン(ドイツ国・ワッカー社製、ワッカーシラン
GF31)0.5重量部、重合性紫外線吸収剤(大塚化
学製:RUVA93)3重量部、及び、反応型ヒンダー
ドアミン系光安定剤(旭電化工業(株) 製、アデカスタ
ブLA82)1重量部を含有させた以外は実施例3と同
様にした。得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上の
ガラス転移温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳
白色であった。
マー組成物中に、γ―メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン(ドイツ国・ワッカー社製、ワッカーシラン
GF31)0.5重量部、重合性紫外線吸収剤(大塚化
学製:RUVA93)3重量部、及び、反応型ヒンダー
ドアミン系光安定剤(旭電化工業(株) 製、アデカスタ
ブLA82)1重量部を含有させた以外は実施例3と同
様にした。得られた合成樹脂エマルジョンは、計算上の
ガラス転移温度(Tg)が24.3℃であり、均一な乳
白色であった。
【0071】各実施例における組成について、表1に示
した。界面活性剤の量は、重合缶へ仕込む量と乳化モノ
マー組成物に使用する合計量として表した。但し、水・
重合開始剤等の共通成分は除いた。
した。界面活性剤の量は、重合缶へ仕込む量と乳化モノ
マー組成物に使用する合計量として表した。但し、水・
重合開始剤等の共通成分は除いた。
【0072】
【表1】
【0073】(比較例1)実施例1において、乳化モノ
マー組成物を下記の通りに変更した以外は実施例1と同
様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 65重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 35重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部 得られたエマルジョンは、計算上のガラス転移温度(T
g)が27.7℃であり、均一な乳白色であった。
マー組成物を下記の通りに変更した以外は実施例1と同
様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 65重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 35重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部 得られたエマルジョンは、計算上のガラス転移温度(T
g)が27.7℃であり、均一な乳白色であった。
【0074】(比較例2)実施例1において、最初に重
合缶に仕込む乳化剤を、アニオン性非重合性界面活性剤
(第一工業製薬(株) 製、ハイテノールNE05)1.
0重量部及びノニオン性非重合性界面活性剤(花王
(株) 製、エマルゲン930)0.3重量部に変更し、
乳化モノマー組成物を下記の通りに変更した以外は実施
例1と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 45重量部 2−エチルヘキシルアクリレート・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ9) アニオン性非重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・2.0重量部 (第一工業製薬(株) 製、ハイテノールNE05) ノニオン性非重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・0.7重量部 (花王(株) 製、エマルゲン930) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
合缶に仕込む乳化剤を、アニオン性非重合性界面活性剤
(第一工業製薬(株) 製、ハイテノールNE05)1.
0重量部及びノニオン性非重合性界面活性剤(花王
(株) 製、エマルゲン930)0.3重量部に変更し、
乳化モノマー組成物を下記の通りに変更した以外は実施
例1と同様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 45重量部 2−エチルヘキシルアクリレート・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 分枝カルボン酸のビニルエステル・・・・・・・・・・ 30重量部 (シェルジャパン社製、ベオバ9) アニオン性非重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・2.0重量部 (第一工業製薬(株) 製、ハイテノールNE05) ノニオン性非重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・0.7重量部 (花王(株) 製、エマルゲン930) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
【0075】(比較例3)実施例1において、乳化モノ
マー組成物を下記の通りに変更した以外は実施例1と同
様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 40重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 25重量部 n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・ 10重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
マー組成物を下記の通りに変更した以外は実施例1と同
様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 40重量部 シクロヘキシルメタクリレート・・・・・・・・・・・ 25重量部 n−ブチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・ 10重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 25重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
【0076】(比較例4)比較例1において、乳化モノ
マー組成物を下記の通りに変更した以外は比較例1と同
様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 65重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 35重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン・・・0.5重量部 (ドイツ国・ワッカー社製、ワッカーシランGF31) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
マー組成物を下記の通りに変更した以外は比較例1と同
様にした。 <乳化モノマー組成物> メチルメタクリレート・・・・・・・・・・・・・・・ 65重量部 ブチルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・ 35重量部 アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3重量部 ラジカル重合性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・2.5重量部 (第一工業製薬(株)製、アクアロンHS−20) γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン・・・0.5重量部 (ドイツ国・ワッカー社製、ワッカーシランGF31) 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47重量部
【0077】(比較例5)比較例2において、得られた
合成樹脂エマルジョンに、紫外線吸収剤/ヒンダードア
ミン系光安定剤混合物(スイス国:クラリアント社製、
サンドバー3225)1.0重量部を配合した以外は比
較例2と同様にした。
合成樹脂エマルジョンに、紫外線吸収剤/ヒンダードア
ミン系光安定剤混合物(スイス国:クラリアント社製、
サンドバー3225)1.0重量部を配合した以外は比
較例2と同様にした。
【0078】各比較例における組成について、表2に示
した。界面活性剤の量は、重合缶へ仕込む量と乳化モノ
マー組成物に使用する合計量として表した。但し、水・
重合開始剤等の共通成分は除いた。
した。界面活性剤の量は、重合缶へ仕込む量と乳化モノ
マー組成物に使用する合計量として表した。但し、水・
重合開始剤等の共通成分は除いた。
【0079】
【表2】
【0080】以上により得た合成樹脂エマルジョンにつ
いて、以下の評価を行った。その評価結果を表3に示し
た。
いて、以下の評価を行った。その評価結果を表3に示し
た。
【0081】<耐候性>下記の要領にて試験塗板を作製
し、促進耐光試験前の塗膜光沢を測定した。次に塗板を
促進耐光試験機にかけて、500時間後の光沢を測定
し、試験前と試験後の光沢保持率を算出し、以下の基準
にて評価した。 塗料の作成:塗料処方No.1にて塗料化する(白色光
沢塗料処方) 試験塗板の作成:基材・厚み3mmのフレキシブル板 シーラー:スチレンアクリル系エマルジョンシーラー処
理 塗工:スプレーにて50g/m2 塗工を2回実施 乾燥:80℃×20分間 促進耐光試験:アイスーパーUV(大日本プラスチック
社製) ライト/デュー=6/2時間サイクルにて500時間後
の光沢保持率を測定し、以下の基準にて評価した。な
お、評価基準は4段階とし、○以上であれば実用上問題
はない。 光沢保持率>80%・・・・・・◎ 80%≧光沢保持率>60%・・・・・・○ 60%≧光沢保持率>40%・・・・・・△ 光沢保持率<40%・・・・・・×
し、促進耐光試験前の塗膜光沢を測定した。次に塗板を
促進耐光試験機にかけて、500時間後の光沢を測定
し、試験前と試験後の光沢保持率を算出し、以下の基準
にて評価した。 塗料の作成:塗料処方No.1にて塗料化する(白色光
沢塗料処方) 試験塗板の作成:基材・厚み3mmのフレキシブル板 シーラー:スチレンアクリル系エマルジョンシーラー処
理 塗工:スプレーにて50g/m2 塗工を2回実施 乾燥:80℃×20分間 促進耐光試験:アイスーパーUV(大日本プラスチック
社製) ライト/デュー=6/2時間サイクルにて500時間後
の光沢保持率を測定し、以下の基準にて評価した。な
お、評価基準は4段階とし、○以上であれば実用上問題
はない。 光沢保持率>80%・・・・・・◎ 80%≧光沢保持率>60%・・・・・・○ 60%≧光沢保持率>40%・・・・・・△ 光沢保持率<40%・・・・・・×
【0082】<耐凍害性(凍結融解サイクル試験)>下
記の要領にて試験塗板を作製し、塗板を凍結融解サイク
ル試験機にかけて、200サイクル実施した。試験後の
塗板に2mm角碁板目にカッターナイフで切り目を入れ
ガムテープにて塗膜表面の強制剥離試験を実施した。強
制剥離試験後の碁板目塗膜の残存数を確認し以下の基準
にて評価した。 塗料の作成:塗料処方No.2にて塗料化する(黒色瓦
塗料処方) 試験塗板の作成:基材・押出成形板(オートクレーブ処
理) シーラー:スチレンアクリル系エマルジョンシーラー処
理 塗工:スプレーにて50g/m2 塗工を2回実施 乾燥:80℃×20分間 凍結融解サイクル・プログラム制御方法の恒温試験機
(堀場製作所製) (−20℃×1.5時間)+(+20℃×2.5時間)
を1サイクルとして200サイクル実施した。2mm角
基板目カット後にガムテープ剥離試験を実施し、以下の
基準にて評価した。なお、評価基準は4段階とし、○以
上であれば実用上問題はない。 剥離無し(25/25)・・・・・・・・◎ カット線近辺のみ剥離(25/25)・・○ 部分剥離(15〜24/25)・・・・・△ 顕著に剥離(<15/25)・・・・・・× 但し、括弧内の「15〜24/25」とは、25個の碁
盤目に対し、強制剥離後の残存数が15〜24個である
ことを意味する。
記の要領にて試験塗板を作製し、塗板を凍結融解サイク
ル試験機にかけて、200サイクル実施した。試験後の
塗板に2mm角碁板目にカッターナイフで切り目を入れ
ガムテープにて塗膜表面の強制剥離試験を実施した。強
制剥離試験後の碁板目塗膜の残存数を確認し以下の基準
にて評価した。 塗料の作成:塗料処方No.2にて塗料化する(黒色瓦
塗料処方) 試験塗板の作成:基材・押出成形板(オートクレーブ処
理) シーラー:スチレンアクリル系エマルジョンシーラー処
理 塗工:スプレーにて50g/m2 塗工を2回実施 乾燥:80℃×20分間 凍結融解サイクル・プログラム制御方法の恒温試験機
(堀場製作所製) (−20℃×1.5時間)+(+20℃×2.5時間)
を1サイクルとして200サイクル実施した。2mm角
基板目カット後にガムテープ剥離試験を実施し、以下の
基準にて評価した。なお、評価基準は4段階とし、○以
上であれば実用上問題はない。 剥離無し(25/25)・・・・・・・・◎ カット線近辺のみ剥離(25/25)・・○ 部分剥離(15〜24/25)・・・・・△ 顕著に剥離(<15/25)・・・・・・× 但し、括弧内の「15〜24/25」とは、25個の碁
盤目に対し、強制剥離後の残存数が15〜24個である
ことを意味する。
【0083】<耐温水性>前記<耐凍結融解サイクル試
験>と同様に作製した試験板を、60℃の温水に没水し
た。これを、24時間放置後、表面の水分を除去しカラ
ーメーター(東京電色製:カラーエースTCA−I)に
て白色度(W値)を測定し、黒色の塗膜がどれだけ白化
したかを以下の評価基準にて評価した。なお、○以上で
あれば実用上問題はない。 0≒W値・・・・・・・・・・・・・・・◎ 0<W値<5・・・・・・・・・・・・・○ 5≦W値<20・・・・・・・・・・・・△ W値≧20・・・・・・・・・・・・×
験>と同様に作製した試験板を、60℃の温水に没水し
た。これを、24時間放置後、表面の水分を除去しカラ
ーメーター(東京電色製:カラーエースTCA−I)に
て白色度(W値)を測定し、黒色の塗膜がどれだけ白化
したかを以下の評価基準にて評価した。なお、○以上で
あれば実用上問題はない。 0≒W値・・・・・・・・・・・・・・・◎ 0<W値<5・・・・・・・・・・・・・○ 5≦W値<20・・・・・・・・・・・・△ W値≧20・・・・・・・・・・・・×
【0084】
【表3】
【0085】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決し、耐候性、耐凍害性等の耐久性、耐温水性、
耐薬品性等の諸特性に優れ、特に外装用塗料として好適
な合成樹脂エマルジョン、及び該合成樹脂エマルジョン
の効率的な製造方法を提供することができる。
題を解決し、耐候性、耐凍害性等の耐久性、耐温水性、
耐薬品性等の諸特性に優れ、特に外装用塗料として好適
な合成樹脂エマルジョン、及び該合成樹脂エマルジョン
の効率的な製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/17 C08K 5/17 5/5415 5/54 B C08L 31/02 C08L 31/02 Fターム(参考) 4J002 BF011 BG041 BG051 CH022 ED036 EH106 EN136 EU078 EV236 EX017 EX037 FD048 FD312 FD316 HA07 4J011 KA06 KA29 4J100 AB07S AB15S AE18S AE26S AG06P AG15S AG24S AL03R AL04R AL05R AL08Q AL08R AL08S AL09R AL39T AL41T AL46T AL65S BA02S BA03S BA04S BA05T BA08S BA09T BA10S BA15S BA29S BA56S BC04Q BC04R BC43S CA04 CA05 CA06 FA20 JA01
Claims (8)
- 【請求項1】 (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、
分枝カルボン酸のビニルエステルとを共重合した合成樹
脂を少なくとも含有してなることを特徴とする合成樹脂
エマルジョン。 - 【請求項2】 分枝カルボン酸のビニルエステルが、下
記構造式で表される請求項1に記載の合成樹脂エマルジ
ョン。 【化1】 ただし、前記構造式中、R1 、R2 及びR3 は、アルキ
ル基を表し、これらの少なくとも1つはメチル基であ
り、これらの炭素数の合計は7〜9である。 - 【請求項3】 合成樹脂が、直鎖状又は分枝状のアルキ
ル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共
重合してなる請求項1又は2に記載の合成樹脂エマルジ
ョン。 - 【請求項4】 合成樹脂が、炭素数が6の不飽和環状基
を少なくとも1つ有し、ラジカル共重合性基がアリル基
及びプロペニル基から選択されるラジカル重合性界面活
性剤を共重合してなる請求項1から3のいずれかに記載
の合成樹脂エマルジョン。 - 【請求項5】 アルコキシシランを含有する請求項1か
ら4のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョン。 - 【請求項6】 紫外線吸収剤を含有する請求項1から5
のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョン。 - 【請求項7】 ヒンダードアミン系光安定剤を含有する
請求項1から6のいずれかに記載の合成樹脂エマルジョ
ン。 - 【請求項8】 (メタ)アクリル酸シクロヘキシルと、
分枝カルボン酸のビニルエステルとを少なくとも乳化重
合することを特徴とする合成樹脂エマルジョンの製造方
法。
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---|---|---|---|
JP10244021A JP2000072946A (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | 合成樹脂エマルジョン及びその製造方法 |
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JP10244021A JP2000072946A (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | 合成樹脂エマルジョン及びその製造方法 |
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