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JP2000066416A - 光重合性平版印刷版の製版方法 - Google Patents

光重合性平版印刷版の製版方法

Info

Publication number
JP2000066416A
JP2000066416A JP23277298A JP23277298A JP2000066416A JP 2000066416 A JP2000066416 A JP 2000066416A JP 23277298 A JP23277298 A JP 23277298A JP 23277298 A JP23277298 A JP 23277298A JP 2000066416 A JP2000066416 A JP 2000066416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alkyl
plate
aryl
examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23277298A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Okamoto
安男 岡本
Toshio Uchida
敏夫 内田
Koji Aoshima
浩二 青島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP23277298A priority Critical patent/JP2000066416A/ja
Publication of JP2000066416A publication Critical patent/JP2000066416A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザーダイレクト製版において、フレア
ー等を生じず、鮮明な画像を得ることができ、かつ高い
耐刷性を有する光重合性印刷版の製版造方法を提供する
こと。 【解決手段】 (a) 付加重合可能なエチレン性不飽和
結合を有する化合物、(b) 光重合開始剤系、及び(c) バ
インダーを含む感光層を有する光重合性平版印刷版をレ
ーザー露光装置により一定の露光量で画像露光し、現像
を行なった後、前記画像露光量の少くとも100倍の露
光量で全面露光を行なうことを特徴とする光重合性平版
印刷版の製版方法により解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光重合性平版印刷版
の製版方法に関する。特に、Ar+ 、YAG−SHG等
のレーザー光を用いて画像露光を行なう光重合性平版印
刷版の製版方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ネガ型平版印刷版は広く知ら
れており、このようなネガ型平版印刷版にはジアゾ樹脂
含有型、光重合型、光架橋型等種々の感光層が使用され
ている。このような平版印刷版を作成するには、これら
の平版印刷版上に透明のネガフィルム原稿(リスフィル
ム)をのせ、紫外線を用いて画像露光するのが一般的で
あるが、作業に非常に手間暇がかかっていた。近年、画
像形成技術の発展に伴い、可視領域の光線に対し高い感
光性を有するフォトポリマーが要請されている。それ
は、例えば非接触型の投影露光製版や可視光レーザー製
版等に適合した感光材料であり、光重合系が最も高感度
である。該可視光レーザーとしてはArレーザーの48
8、514.5nm光、半導体レーザーの第2高調波光
(SHG−LD、350〜600nm)、SHG−YA
Gレーザーの532nm光などが使用されている。そこ
で感光層にある種の高感度な光重合性感光層を用いるこ
とで、細くビームを絞ったレーザー光をその版面上に走
査させ、文字原稿、画像原稿などを直接版面上に形成さ
せ、フィルム原稿を用いず直接製版が可能となる。例え
ば、特公昭61−9621号、特開昭63−17810
5号、特開平2−244050号公報等に記載の感光性
組成物の使用により、フィルム原稿を用いず直接製版が
可能である。しかしながら、従来の光重合性印刷版では
硬化度が不十分なため、高速で大部数の印刷に使用する
と、ベタ画像が抜けたり、細線やハイライト部が細った
り、飛んだりするという不具合が生じる。また、十分な
硬化度を得るためにレーザー光の強度をあげるといわゆ
るフレアーと呼ばれる現象が起こり画像が不鮮明にな
る。これはレーザー光の強度をあげたことにより空気中
のゴミ等によるレーザー光の散乱が起こるためと考えら
れる。従って、鮮明な画像露光を行うことができると共
に、十分な硬化度が得られる光重合性平版印刷版または
その製版方法の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レー
ザーダイレクト製版において、フレアー等を生じず、鮮
明な画像を得ることができ、かつ高い耐刷性を有する光
重合性印刷版の製版方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく、鋭意研究の結果、以下の製版方法により光
重合性平版印刷版を製造することにより、鮮明な画像を
得ることができ、かつ高い耐刷性を有する光重合性平版
印刷版が得られることを見出した。すなわち、(a) 付加
重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物、(b)
光重合開始剤系、及び(c) バインダーを含む感光層を有
する光重合性平版印刷版をレーザー露光装置により一定
の露光量で画像露光し、現像を行なった後、前記画像露
光量の少くとも100倍の露光量で全面露光を行なうこ
とを特徴とする光重合性平版印刷版の製版方法により上
記課題が達成される。本発明の方法によると、光重合性
平版印刷版をレーザー露光装置により画像露光する際に
低露光量で行うことができ、フレアー等の散乱による解
像度低下を防いで鮮明な画像を得ることができる。次に
このようにして得られた平版印刷版を現像して非画像部
を除去した後、前記画像露光量に対して少なくとも10
0倍の露光量で全面露光を行うことにより、前記画像露
光量では不十分であった画像部の硬化度を高めることが
できる。このような製版方法により、鮮明な画像を得る
ことができ、かつ高い耐刷性を有する光重合性平版印刷
版を得ることができる。また、上記現像後の全面露光時
にさらに加熱を行うことにより、より高い耐刷性を有す
る光重合性平版印刷版が得られ好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明の方法について詳細に
説明する。支持体上に、(a) 付加重合可能なエチレン性
不飽和結合を有する化合物、(b) 光重合開始剤系、及び
(c) バインダーを含む感光層を設け、レーザー露光装置
により一定の露光量で画像露光し、現像を行なった後、
任意に不感脂化処理等の後処理を行う。前記後処理の後
又は前に前記画像露光量の少なくとも100倍の露光量
で全面露光を行うことにより、驚くべきことに鮮明な画
像を有し、かつ高い耐刷力を有する光重合性平版印刷版
を得ることができた。
【0006】全面露光時の光源としては、例えば、カー
ボンアーク灯、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノ
ンランプ、タングステンランプ、各種レーザー光などが
挙げられる。現像前の画像露光時の露光量と全面露光時
の露光量との比は、少なくとも1:100であり、より
好ましくは1:500である。さらに、十分な耐刷性を
得るためには全面露光量としては少なくとも100mJ/
cm2 以上が好ましく、より好ましくは150mJ/cm2
上であり、更に好ましくは、200mJ/cm2 以上であ
る。上記全面露光時に同時に加熱を行ってもよく、加熱
を行うことによりさらに耐刷性の向上が認められる。加
熱装置としては、慣用の対流オーブン、IR照射装置、
IRレーザー、マイクロ波装置、ウィスコンシンオーブ
ン等を挙げることができる。このとき版面温度は30℃
〜150℃であることが好ましく、より好ましくは、3
5〜130℃であり、更に好ましくは、40〜120℃
である。
【0007】画像露光時の光源としては、前記光重合開
始系に対して活性な電磁波であり、具体的には、可視領
域もしくは紫外〜可視領域の波長の光源、即ち波長が3
10〜700nm、より好ましくは350〜550nmの範
囲の紫外−可視光線を発する光源が用いられる。例え
ば、アルゴンレーザー光、FD−YAGレーザー光、ヘ
リウム−ネオンレーザー光が挙げられる。画像露光時の
露光量は、フレアーが生じず高い解像度を与える範囲の
露光量を、用いる光重合性組成物の成分及びその他の条
件等により、適宜選択して用いることができる。適する
画像露光量としては、0.01mJ/cm2〜1mJ/cm2であ
り、より好ましくは0.02mJ/cm2〜0.5mJ/cm2であ
る。
【0008】光重合性平版印刷版の感光層に含まれる成
分のうち、(a)付加重合可能なエチレン性不飽和結合
を有する化合物、としては、末端エチレン性不飽和結合
を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の
中から任意に選択することができる。例えばモノマー、
プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマ
ー、またはこれらの混合物ならびにこれらの共重合体な
どの化学的形態をもつものである。モノマーおよびその
共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イ
ソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコー
ル化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価
アミン化合物とのアミド等があげられる。
【0009】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソル
ビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリ
レート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトー
ルヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリ
ゴマー等がある。
【0010】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレー
ト、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテ
トラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキ
シ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメ
タン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェ
ニル〕ジメチルメタン等がある。イタコン酸エステルと
しては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレ
ングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオール
ジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネー
ト、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタ
エリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライ
タコネート等がある。
【0011】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロ
トン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソク
ロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。マ
レイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレ
ート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリ
スリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等
がある。さらに、前述のエステルモノマーの混合物もあ
げることができる。
【0012】また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カ
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等がある。その他の例としては、特公昭48−417
08号公報中に記載されている1分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、
下記の一般式で示される水酸基を含有するビニルモノマ
ーを付加せしめた1分子中に2個以上の重合性ビニル基
を含有するビニルウレタン化合物等があげられる。 CH2=C(Q1)COOCH2CH(Q2)OH (ただし、Q1およびQ2は独立してHあるいはCH3 を示
す。)
【0013】また、特開昭51−37193号に記載さ
れているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−
64183号、特公昭49−43191号、特公昭52
−30490号各公報に記載されているようなポリエス
テルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル
酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のア
クリレートやメタクリレートをあげることができる。さ
らに日本接着協会誌Vo1.20、No. 7、300〜308
ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴ
マーとして紹介されているものも使用することができ
る。なお、これらの使用量は、全成分に対して5〜70
重量%(以下%と略称する。)、好ましくは10〜50
%である。
【0014】成分(b)光重合開始剤系としては、使用
する光源の波長により、特許、文献等で公知である種々
の光開始剤、あるいは2種以上の光開始剤の併用系(光
開始系)を適宜選択して使用することができる。例えば
400nm付近の光を光源として用いる場合、ベンジ
ル、ベンゾインエーテル、ミヒラーズケトン、アントラ
キノン、チオキサントン、アクリジン、フェナジン、ベ
ンゾフェノン等が広く使用されている。また、400n
m以上の可視光線、Arレーザー、半導体レーザーの第
2高調波、SHG−YAGレーザーを光源とする場合に
も、種々の光開始系が提案されており、例えば、米国特
許第2,850,445号に記載の、ある種の光還元性染
料、例えばローズベンガル、エオシン、エリスロシンな
ど、あるいは、染料と開始剤との組み合わせによる系、
例えば、染料とアミンの複合開始系(特公昭44−20
189号)、ヘキサアリールビイミダゾールとラジカル
発生剤と染料との併用系(特公昭45−37377
号)、ヘキサアリールビイミダゾールとp−ジアルキル
アミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2528
号、特開昭54−155292号)、環状シス−α−ジ
カルボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183
号)、環状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭
54−151024号)、3−ケトクマリンと活性剤の
系(特開昭52−112681号、特開昭58−155
03号)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チオール
の系(特開昭59−140203号)、有機過酸化物と
色素の系(特開昭59−1504号、特開昭59−14
0203号、特開昭59−189340号、特開昭62
−174203号、特公昭62−1641号、米国特許
第4,766,055号)、染料と活性ハロゲン化合物の系
(特開昭63−178105号、特開昭63−2589
03号、特開平2−63054号など)、染料とボレー
ト化合物の系(特開昭62−143044号、特開昭6
2−150242号、特開昭64−13140号、特開
昭64−13141号、特開昭64−13142号、特
開昭64−13143号、特開昭64−13144号、
特開昭64−17048号、特開平1−229003
号、特開平1−298348号、特開平1−13820
4号など)、ローダニン環を有する色素とラジカル発生
剤の系(特開平2−179643号、特開平2−244
050号)、チタノセンと3−ケトクマリン色素の系
(特開昭63−221110号)、チタノセンとキサン
テン色素さらにアミノ基あるいはウレタン基を含む付加
重合可能なエチレン性不飽和化合物を組み合わせた系
(特開平4−221958号、特開平4−219756
号)、チタノセンと特定のメロシアニン色素の系(特開
平6−295061号)、チタノセンとベンゾピラン環
を有する色素の系(特願平7−164583号)等をあ
げることができる。
【0015】好ましい光重合開始剤系としては、トリハ
ロメチルトリアジン化合物及びチタノセン化合物からな
る群から選択される少なくとも一種の化合物を含む光重
合開始剤系、後述する一般式(I)、(II)で示される
化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合
物を含む光重合開始剤系が挙げられる。より好ましい光
重合開始剤系としてはトリハロメチルトリアジン化合物
および/またはチタノセン化合物と一般式(I)、(I
I)で示される色素との組み合わせを含むものが挙げら
れる。また、更に増感剤として、後述する式(A)、
(B)、(C)の化合物を含んでもよい。上記トリハロ
メチルトリアジン化合物の例としては、下記一般式(II
I)で示される化合物を挙げることができる。
【0016】
【化1】
【0017】(式中、Halはハロゲン原子を表わす。
19は -C(Hal)3 、-NH2、-NHR21、-NR21 2、-OR21 を表
わす。ここでR21はアルキル基、置換アルキル基、アリ
ール基、置換アリール基を表わす。またR20は -C(Hal)
3 、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、置換アルケニル基を表わす。)で表わされる
化合物。具体的には、若林ら著、Bull. Chem. Soc. Jap
an, 42、2924(1969)記載の化合物、たとえ
ば、2−フェニル4,6−ビス(トリクロルメチル)−
S−トリアジン、2−(p−クロルフェニル)−4,6
−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−
(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−
S−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,
6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−
(2′,4′−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロルメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリ
ス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−メチル
−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジ
ン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチ
ル)−S−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロル
エチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−ト
リアジン等が挙げられる。その他、英国特許第1388
492号明細書記載の化合物、たとえば、2−スチリル
−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジ
ン、2−(p−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリ
クロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシ
スチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−
トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4−アミ
ノ−6−トリクロルメチル−S−トリアジン等、特開昭
53−133428号記載の化合物、たとえば、2−
(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−
トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキ
シ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメ
チル−S−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチ
ル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロル
メチル−S−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−
ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル
−S−トリアジン、2−(アセナフト−5−イル)−
4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン等、
独国特許3337024号明細書記載の化合物、たとえ
ば下記の化合物を挙げることができる。
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】また、 F. C. Schaefer 等による J. Org
Chem. ;29、1527(1964)記載の化合物、た
とえば2−メチル−4,6−ビス(トリブロムメチル)
−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロムメ
チル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロ
ムメチル)−S−トリアジン、2−アミノ−4−メチル
−6−トリブロムメチル−S−トリアジン、2−メトキ
シ−4−メチル−6−トリクロルメチル−S−トリアジ
ン等を挙げることができる。さらに特開昭62−582
41号記載の化合物、たとえば下記の化合物を挙げるこ
とができる。
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】更に特開平5−281728号記載の化合
物、例えば
【0024】
【化6】
【0025】等をあげることができる。チタノセン化合
物としては、例えば、特開昭59−152396号、特
開昭61−151197号公報に記載されている公知の
化合物を適宜に選択して用いることができる。
【0026】更に具体的には、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェ
ニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス
−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、
ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−
トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−
ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタ
ジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフ
ルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフ
ェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−T
i−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ビス
(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ
−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等を挙
げることができる。
【0027】(b)光重合開始剤系において使用される
一般式(I)又は(II)で表される化合物は以下の化合
物である。
【0028】
【化7】
【0029】(式中R1 およびR2 は各々独立して水素
原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置
換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基ま
たはアラルキル基を表わす。Aは酸素原子、イオウ原
子、セレン原子、テルル原子、アルキルないしはアリー
ル置換された窒素原子、またはジアルキル置換された炭
素原子を表わす。Xは含窒素ヘテロ五員環を形成するの
に必要な非金属原子群を表わす。Yは置換フェニル基、
無置換ないしは置換された多核芳香環、または無置換な
いしは置換されたヘテロ芳香環を表わす。Zは水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、置換アミノ基、アシル基、または
アルコキシカルボニル基を表わし、Yと互いに結合して
環を形成していてもよい。)
【0030】
【化8】
【0031】(式中、R3 〜R6 はお互いに独立して、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、水
酸基、アルコキシ基またはアミノ基を表す。また、R3
〜R6はそれらが各々結合できる炭素原子と共に非金属
原子から成る環を形成していても良い。R7 は、水素原
子、アルキル基、アリール基、ヘテロ芳香族基、シアノ
基、アルコキシ基、カルボキシ基またはアルケニル基を
表す。R8 は、R7 で表される基または−E−R7 であ
り、Eはカルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基
またはアリーレンジカルボニル基を表す。またR7 およ
びR8 は共に非金属原子から成る環を形成しても良い。
1 はO、S、NHまたは置換基を有する窒素原子を表
す。B2 は、基
【0032】
【化9】
【0033】であり、G1 、G2 は同一でも異なってい
ても良く、水素原子、シアノ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アリール
カルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基またはフルオ
ロスルホニル基を表す。但しG1 とG2 は同時に水素原
子となることはない。またG1 およびG2 は炭素原子と
共に非金属原子から成る環を形成していても良い。) 一般式(I)又は(II)で表される化合物としては、例
えば、特開平8−129257号公報、特開平8−33
4897号公報に記載される化合物が挙げられる。一般
式(I)で表される化合物としては、例えば下記の化学
式の化合物が挙げられる。
【0034】
【化10】
【0035】上記R1 の好ましい具体例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキ
サデシル基、オクタデシル基、トリデシル基、ヘキサデ
シル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル
基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソ
ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イ
ソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、アリル基、1−
プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリ
ル基、2−メチルプロペニル基、2−プロピニル基、2
−ブチニル基、3−ブチニル基、ベンジル基、フェネチ
ル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニ
チル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、ヒドロ
キシエチル基、メトキシエチル基、フェノキシエチル
基、アリロキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、
エトキシエトキシエチル基、モルフォリノエチル基、モ
ルフォリノプロピル基、スルホプロピル基、スルホナト
プロピル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、カ
ルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプ
ロピル基、メトキシカルボニルエチル基、2−エチルヘ
キシルオキシカルボニルエチル基、フェノキシカルボニ
ルメチル基、メトキシカルボニルプロピル基、N−メチ
ルカルバモイルエチル基、N,N−エチルアミノカルバ
モイルメチル基、N−フェニルカルバモイルプロピル
基、N−トリルスルファモイルブチル基、p−トルエン
スルホニルアミノプロピル基、ベンゾイルアミノヘキシ
ル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチル基、ホスホノ
プロピル基、p−ホスホノベンジルアミノカルボニルエ
チル基、ホスファナトメチル基、ホスファナトプロピル
基、ホスファナトブチル基、p−ホスファナトベンジル
アミノカルボニルエチル基を挙げることができる。
【0036】次に上記R2 の例を以下に示す。R2 は−
23−C(R24)=C(R25)(R 26)、ならびに−R
27−C≡C−R28で表される、置換又は無置換のアルケ
ニルアルキル基、アルキニルアルキル基、アルケニル
基、もしくはアルキニル基である。ここでR23ならびに
27は共有結合もしくは、炭素原子数1〜20までの直
鎖状、分岐状ならびに環状のアルキレン基を表し、より
好ましくは共有結合、もしくは炭素原子数1〜6までの
直鎖状、炭素原子数2〜8までの分岐状、ならびに炭素
原子数5〜10までの環状のアルキレン基を表す。
24、R25、R26、R 28としては、水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基ならび
に置換アリール基を表す。R24、R25、R26、R28のよ
り好ましい置換基としては、水素原子、ハロゲン原子な
らびに炭素原子数1〜10までの直鎖状、分岐状、環状
のアルキル基を挙げることができる。R2 の好ましい具
体例としては、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニ
ル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペン
テニル基、5−ヘキセニル基、2−オクテニル基、7−
オクテニル基、1−メチルプロペニル基、1,1−ジメ
チルプロペニル基、2−メチルプロペニル基、2−エチ
ルプロペニル基、3,3−ジメチルプロペニル基、2−
シクロヘキセニル基、ゲラニル基(7,7,3,3−テ
トラメチル−2,6−ヘプタジエニル基)、シトロネニ
ル基(7,7,3−トリメチル−5−ヘプテニル基)、
2−クロロ−2−プロペニル基、3−クロロ−2−プロ
ペニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブ
チニル基、4−ペンチニル基、1,1−ジメチルプロピ
ニル基、1,1−ジエチルプロピニル基、4,4−ジメ
チル−2−ブチニル基、ビニル基、クロロエチニル基、
1−プロペニル基、1−ブテニル基、スチリル基、エチ
ニル基、2−フェニルエチニル基を挙げることができ
る。R2 の最も好ましい例としては、アリル基、2−プ
ロピニル基、ビニル基、エチニル基をあげることができ
る。次にR9 、R10、R11及びR12の好ましい具体例を
以下に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【化11】
【0040】次にR13、R14、R15、R16、R17及びR
18の好ましい具体例を以下に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】上記(a−1)〜(a−65)で示される
部分骨格(a)と上記(b−1)〜(b−72)で示さ
れる部分骨格(b)とを順列組み合わせて一般式(I)
で表される化合物を構成することができる(R1 及びR
2 は上述した基から任意に選択することができる。)。
さらに一般式(I)で表される化合物として好ましい具
体例を以下に挙げる。
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】
【表8】
【0048】
【表9】
【0049】
【化12】
【0050】一般式(II) で表される化合物としては以
下の化合物が挙げられる。
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
【化23】
【0062】式(A)、(B)、(C)の化合物の具体
例としては以下の化合物が挙げられる。
【0063】
【化24】
【0064】ここでAr1 は下記の一般式の一つから選
ばれた芳香族基を示し、R30、R31は水素原子またはア
ルキル基を表し、また、R30、R31は互いに結合してア
ルキレン基を表してもよい。
【0065】
【化25】
【0066】ただし式中、R32〜R36は互いに同一でも
異なっていてもよく、各々水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、置換アリール
基、水酸基、アルコキシ基、−S−R39基、−SO−R
39基、−SO2 −R39基を表すが、但しR32〜R36の少
なくとも一つは−S−R39基または−SO−R39基を表
す(R39はアルキル基又はアルケニル基を表す)。R37
は水素原子、アルキル基またはアシル基を表す。
【0067】
【化26】
【0068】下記一般式(B)で示されるケトオキシム
化合物。
【0069】
【化27】
【0070】式中、R40、R41は同一または異なり、置
換基を有していても良く不飽和結合を含んでいても良い
炭化水素基、或いは、ヘテロ環基を表す。R42、R43
同一または異なり、水素原子、置換基を有していても良
く不飽和結合を含んでいても良い炭化水素基、ヘテロ環
基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置
換チオ基を表わす。また、R42、R43は互いに結合して
環を形成し、 -0-、-NR44-、 -O-CO- 、 -NH-CO-、-S-
、及び/又は、-SO2- を環の連結主鎖に含んでいても
良い炭素数2から8のアルキレン基を表す。R44、R45
は水素原子、置換基を有していても良く不飽和結合を含
んでいても良い炭化水素基、或いは置換カルボニル基を
表す。下記一般式(C)で表される化合物。
【0071】
【化28】
【0072】式中、R50〜R53はアルキル基又はアリー
ル基を表し、Ar2 はアリール基を表す。またR50とR
51又はR52とR53が互いに結合して環を形成していても
よい。zは2価の置換基を有していてもよい炭化水素含
有連結基を表す。
【0073】
【化29】
【0074】で表される基を少なくとも1つ以上含む2
価の連結基または単結合を表す。ここで、R54は水素原
子、置換基を有していても良く不飽和結合を含んでいて
も良い炭化水素基、カルボニル基或いはスルホニル基を
表す。また、R54〜R57は互いに同一または異なり、置
換基を有していても良く不飽和結合を含んでいても良い
炭化水素基を表す。T- はハロゲン原子からなる1価の
アニオン又は1価のスルホン酸アニオンを表す。xは、
次の式で表される付加重合性の基を有する基である。
【0075】
【化30】
【0076】を示し、r1 〜r3 は互いに同一または異
なり、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ハ
ロゲン原子、シアノ基又は−C(=O)−OR58を表
す。nは0又は1を表す。但し、nが0の時r1 〜r3
全てが水素原子となることはない。r4 、r5 は互いに
同一または異なり、水素原子、メチル基、エチル基又は
フェニル基を表す。R58はアルキル基又はアリール基を
表す。
【0077】次に一般式(A)で示されるケトン化合物
についてさらに詳細に説明する。一般式(A)におい
て、R30、R31は水素原子もしくは炭素原子数1〜8の
アルキル基を示す。またR30、R31は結合してアルキレ
ン基を表してもよい。R32〜R36は、互いに独立して、
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜12のアルキ
ル基、炭素原子数3〜12のアルケニル基、アリール
基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、水酸基、−S
−R39基、−SO−R39基、−SO2 −R39基を表し、
39はアルキル基またはアルケニル基、R37は水素原
子、または炭素原子数1〜12のアルキル基、または炭
素原子数2〜13のアシル基を示す。これらのアルキル
基、アリール基、アルケニル基、アシル基は更に炭素原
子数1〜6の置換基で置換されていても良い。具体的な
例としては、米国特許4,318,791号、欧州特許
0284561A号に記載の下記化合物を挙げることが
できる。
【0078】
【化31】
【0079】
【化32】
【0080】
【化33】
【0081】次に一般式(B)で示されるケトオキシム
化合物についてさらに詳細に説明する。一般式(B)に
おいて、R40、R41は同一または異なり、置換基を有し
ていても良く不飽和結合を含んでいても良い炭化水素
基、或いは、ヘテロ環基を表す。R42、R43は同一また
は異なり、水素原子、置換基を有していても良く不飽和
結合を含んでいても良い炭化水素基、ヘテロ環基、ヒド
ロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基
を表す。また、R42、R43は互いに結合して環を形成
し、 -0-、-NR44-、 -O-CO- 、 -NH-CO-、-S- 、及び/
又は、-SO2- を環の連結主鎖に含んでいても良い炭素数
2から8のアルキレン基を表す。R44、R45は水素原
子、置換基を有していても良く不飽和結合を含んでいて
も良い炭化水素基、或いは置換カルボニル基を表す。さ
らに具体的な化合物として、以下のものを挙げることが
できるがこれに限定されるものではない。
【0082】
【化34】
【0083】
【化35】
【0084】
【化36】
【0085】
【化37】
【0086】
【化38】
【0087】次に一般式(C)で表されるオキシムエー
テル化合物について詳述する。一般式(C)中のR50
53におけるアルキル基、又はアリール基としては例え
ば次の基があげられる。アルキル基としては炭素原子数
が1から20までの直鎖状、分岐状、または環状のアル
キル基をあげることができ、その具体例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキ
サデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロ
ピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、
イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル
基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチ
ルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、
2−ノルボルニル基をあげることができる。これらの中
では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数
3から12までの分岐状、ならびに炭素原子数5から1
0までの環状のアルキル基がより好ましい。
【0088】これらのアルキル基は置換基とアルキレン
基との結合により置換アルキル基を構成し得る。置換基
としては、水素を除く一価の非金属原子団が用いられ、
好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−
Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリー
ロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ
基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ
基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ
基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキ
シ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイ
ルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,
N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリ
ールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリー
ルカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリ
ールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N
−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ
基、ウレイド基、N′−アルキルウレイド基、N′,
N′−ジアルキルウレイド基、N′−アリールウレイド
基、N′,N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキ
ル−N′−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド
基、N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N−ア
ルキルウレイド基、N′−アルキル−N−アリールウレ
イド基、N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイ
ド基、N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド
基、N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−
アリール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジア
リール−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリ
ール−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′
−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル
−N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキ
シカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ
基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ
基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ
基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ
基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ
基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基及びその共
役塩基基(以下、カルボキシラートと称す)、アルコキ
シカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモ
イル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアル
キルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、
N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N
−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、
アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基、スニホ基(−SO3 H)及びその共
役塩基基(以下、フルホナト基と称す)、アルコキシス
ルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモ
イル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジ
アルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナ
モイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N
−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルフ
ァモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−
ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモ
イル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−ア
ルキル−N−アリールスルファモイル基、N−アシルス
ルファモイル基及びその共役塩基基、N−アルキルスル
ホニルスルファモイル基(−SO2 NHSO2(alky
l))及びその共役塩基基、N−アリールスルホニルス
ルファモイル基(−SO2 NHSO2 (aryl))及
びその共役塩基基、N−アルキルスルホニルカルバモイ
ル基(−CONHSO2(alkyl))及びその共役塩
基基、N−アリールスルホニルカルバモイル基(−CO
NHSO2(aryl))及びその共役塩基基、アルコキ
シシリル基(−Si(Oalkyl)3 )、アリーロキ
シシリル基(−Si(Oaryl)3 )、ヒドロキシシ
リル基(−Si(OH)3)及びその共役塩基基、ホスホ
ノ基(−PO3 2)及びその共役塩基基(以下、ホスホ
ナト基と称す)、ジアルキルホスホノ基(−PO3(al
kyl)2)、ジアリールホスホノ基(−PO3(ary
l)2)、アルキルアリールホスホノ基(−PO3(alk
yl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−PO
3 H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アル
キルホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ基
(−PO3 H(aryl))及びその共役塩基基(以
後、アリールホスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基
(−OPO3 2 ) 及びその共役塩基基(以後、ホスホ
ナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基
(−OPO3(alkyl)2)、ジアリールホスホノオキ
シ基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホス
ホノオキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl)、
モノアルキルホスホノオキシ基(−OPO3 H(alk
yl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスホナ
トオキシ基と称す)、モノアリールホスホノオキシ基
(−OPO3 H(aryl))及びその共役塩基基(以
後、アリールホスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、
ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基が
あげられる。
【0089】これらの置換基における、アルキル基の具
体例としては、前述のアルキル基があげられ、アリール
基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフ
ェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェ
ノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロ
キシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオ
フェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノ
フェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフ
ェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカ
ルボニルフェニル基、フェノキシカルボニルフェニル
基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル
基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェ
ニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、
ホスホナトフェニル基などをあげることができる。ま
た、アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペ
ニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−
1−エテニル基、等があげられ、アルキニル基の例とし
ては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル
基、トリメチルシリルエチニル基、フェニルエチニル基
等があげられる。上述のアシル基(R60CO−)として
は、R60が水素原子及び上記のアルキル基、アリール
基、アルケニル基、アルキニル基をあげることができ
る。
【0090】一方、置換アルキル基におけるアルキレン
基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上
の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基とし
たものをあげることができ、好ましくは炭素原子数1か
ら12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐
状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレ
ン基をあげることができる。好ましい置換アルキル基の
具体例としては、クロロメチル基、プロモメチル基、2
−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメ
チル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチ
ル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリ
ルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミ
ノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシ
メチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキ
シルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバ
モイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−
メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル
基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メ
トキシカルボニルエチル基、メトキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルブチル基、エトキシカルボニル
メチル基、ブトキシカルボニルメチル基、アリルオキシ
カルボニルメチル基、ベンジルオキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルフェニルメチル基、トリクロロ
メチルカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニルブ
チル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバ
モイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、
N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メト
キシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N
−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホプ
ロピル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スル
ファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル
基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N
−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−
(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、
【0091】
【化39】
【0092】ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル
基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプ
ロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナト
ブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナ
トヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナト
オキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチ
ルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p
−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プ
ロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル
基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル
基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、等をあげること
ができる。アリール基としては1個から3個のベンゼン
環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環
が縮合環を形成したものをあげることができ、具体例と
しては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェ
ナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フル
オレニル基、をあげることができ、これらのなかでは、
フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
【0093】これらのアリール基は、置換基がアリール
基に結合した置換アリール基を構成し得る。置換アリー
ル基は、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基
として、水素を除く一価の非金属原子団を有するものが
用いられる。好ましい置換基の例としては前述のアルキ
ル基、置換アルキル基、ならびに、先に置換アルキル基
における置換基として示したものをあげることができ
る。これらの、置換アリール基の好ましい具体例として
は、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル
基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル
基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、ト
リフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、
メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、ア
リルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチル
チオフェニル基、トリルチオフェニル基、フェニルチオ
フェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノ
フェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフ
ェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘ
キシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカ
ルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル
基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキ
シフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリル
オキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボ
ニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチル
カルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモ
イルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイ
ルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カ
ルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナト
フェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルス
ルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファ
モイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル
基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモ
イルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェ
ニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニルホス
ホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メチルホ
スホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル基、トリ
ルホスホナトフェニル基、アリルフェニル基、1−プロ
ペニルメチルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、2
−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェ
ニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェ
ニル基、3−ブチニルフェニル基、等をあげることがで
きる。
【0094】次にR50とR51が互いに結合して環を形成
している場合について述べる。R50とR51が互いに結合
している環としては−O−、−O−C(=O)−、−S
−、−NH−C(=O)−を連結主鎖に含んでいてもよ
い炭素数2〜8のアルキレン基があげられる。次にR52
とR53が互いに結合して環を形成している場合について
述べる。R52とR53が互いに結合している環としては−
O−C(=O)−、−S−、−NH−C(=O)−を連
結主鎖に含んでいてもよい炭素数2〜8のアルキレン基
があげられる。次に一般式(C)中のAr2 について述
べる。Ar2 で示されるアリール基はR50〜R53で述べ
たものと同義であり、R50〜R53と同様の置換アリール
基を構成し得る。次に一般式(C)中のzについて詳述
する。一般式(C)中のzにおける2価の置換基を有し
ていてもよい炭化水素含有連結基としては、アルキル基
またはアリール基のいづれかの炭素上から水素を1つ除
いた2価の連結基があげられる。これらのアルキル基ま
たはアリール基は上述のR50〜R53のものと同義であ
り、置換アルキル基、または置換アリール基を形成し得
る。次にyについて詳述する。yにおける2価の連結基
としては、アルキル基或いはアリール基のいづれかの炭
素上から水素を1つ除いた2価の連結基があげられる。
ここで、アルキル基、アリール基は上述のR50〜R53
示したものと同義である。
【0095】次にy中のR54〜R57について詳述する。
54〜R57の置換基を有していても良く不飽和結合を含
んでいてもよい炭化水素基としては、アルキル基、アリ
ール基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。こ
こでアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニ
ル基としてと上述のR50〜R53で示したものと同義であ
る。また、置換基がアルケニル基の水素原子と置き換わ
り結合した置換アルケニル基において、置換基として
は、上述の置換アルキル基における置換基が用いられ、
一方アルケニル基は上述のアルケニル基を用いることが
できる。好ましい置換アルケニル基の例としては、
【0096】
【化40】
【0097】等を挙げることができる。また、置換基が
アルキニル基の水素原子と置き換わり結合した置換アル
キニル基において、置換基としては、上述の置換アルキ
ル基における置換基が用いられ、一方アルキニル基は上
述のアルキニル基を用いることができる。次にR54のカ
ルボニル基、及びスルホニル基について説明する。カル
ボニル基(R61−CO−)としてR61が一価の非金属原
子団のものを使用できる。カルボニル基の好ましい例と
しては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アル
コキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カル
バモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジ
アルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル
基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル
−N−アリールカルバモイル基があげられる。これらに
おけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル
基ならびにアリール基として示したものをあげることが
できる。これらの内、より好ましい置換基としては、ホ
ルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル
基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキル
カルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、があげ
られ、更により好ましいものとしては、ホルミル基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基ならびにアリーロキシ
カルボニル基があげられる。好ましい置換基の具体例と
しては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、カル
ボキシル基、メトキシカルボニル基、アリルオキシカル
ボニル基、N−メチルカルバモイル基、N−フェニルカ
ルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、モル
ホリノカルボニル基等があげられる。
【0098】スルホニル基(R62−SO2 −)として
は、R62が一価の非金属原子団のものを使用できる。よ
り好ましい例としては、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基をあげることができる。これらにおける
アルキル基、アリール基としては前述のアルキル基なら
びにアリール基として示したものをあげることができ
る。このような、スルホニル基の具体例としては、ブチ
ルスルホニル基、クロロフェニルスルホニル基等があげ
られる。次にT- について詳述する。T- のハロゲン原
子としてはF、Cl、Br、I等が挙げられ、スルホン
酸アニオンとしては上述のR50〜R56で示したアルキル
基、アリール基のいずれかにスルホナト基(−S
3 - )が連結したイオン基が挙げられる。好ましく
は、メチルスルホン酸アニオン、トリフルオロメチルス
ルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トル
エンスルホン酸アニオン等を挙げることができる。
【0099】次に一般式(C)中のxについて詳述す
る。x中のR58におけるアルキル基又はアリール基は上
述のR50〜R54で示したものと同義であり、置換アルキ
ル基又は置換アリール基を形成し得る。以下一般式
(C)で表される化合物例を示すが、これに制約を受け
るものではない。
【0100】
【化41】
【0101】
【化42】
【0102】
【化43】
【0103】
【化44】
【0104】
【化45】
【0105】
【化46】
【0106】
【化47】
【0107】
【化48】
【0108】
【化49】
【0109】
【化50】
【0110】
【化51】
【0111】
【化52】
【0112】成分(c)のバインダーとしては有機高分
子重合体が挙げられるが、このような有機高分子重合体
としては、光重合可能なエチレン性不飽和化合物と相溶
性を有している有機高分子重合体である限り、どれを使
用してもよい。好ましくは水現像或いは弱アルカリ水現
像を可能とする水あるいは弱アルカリ水可溶性又は膨潤
性である有機高分子重合体が選択される。有機高分子重
合体は、該組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、水、
弱アルカリ水或は有機溶剤現像剤としての用途に応じて
選択使用される。例えば、水可溶性有機高分子重合体を
用いると水現像が可能になる。この様な有機高分子重合
体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、
例えば特開昭59−44615号、特公昭54−343
27号、特公昭58−12577号、特公昭54−25
957号、特開昭54−92723号、特開昭59−5
3836号、特開昭59−71048号に記載されてい
るもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸
共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、
マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合
体等がある。
【0113】また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸
性セルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する付
加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用で
ある。特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレー
ト/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重
合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)ア
クリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他
の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。
この他に水溶性有機高分子として、ポリビニルピロリド
ンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化
皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミド
や2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパ
ンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用であ
る。これらの有機高分子重合体は全組成中に任意な量を
混和させることができる。しかし90重量%を超える場
合には、形成される画像強度等の点で好ましい結果を与
えない。好ましくは10〜90%、より好ましくは30
〜80%である。また光重合可能なエチレン性不飽和化
合物と有機高分子重合体は、重量比で1/9〜9/1の
範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲は2/8〜
8/2であり、更に好ましくは3/7〜7/3である。
【0114】また、本発明においては以上の基本成分の
他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合
可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止す
るために少量の熱重合禁止剤を添加することが望まし
い。適当な熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p
−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノ
ン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒ
ドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニ
ルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等があげられる。
熱重合禁止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.
01%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素に
よる重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミ
ドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾
燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪
酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜約10%が
好ましい。
【0115】更に感光層の着色を目的として、着色剤を
添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシア
ニン系顔料(C. I. Pigment Blue 15:3、15:
4、15:6など)、アゾ系顔料、カーボンブラック、
酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタ
ルバイオレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シ
アニン系染料がある。染料および顔料の添加量は全組成
物の約0.5%〜約5%が好ましい。加えて、硬化皮膜の
物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレ
ート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート
等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量
は全組成物の10%以下が好ましい。本発明における光
重合性組成物には、塗布面質を向上するために界面活性
剤を添加することができる。
【0116】本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布
する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。
ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロ
ライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シ
クロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メ
トキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピ
ルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳
酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混
合して使用することができる。塗布溶液中の固形分の濃
度は、1〜50重量%が適当である。本発明において光
重合性組成物の被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2
約10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.3
〜5g/m2であり、更に好ましくは0.5〜3g/m2であ
る。
【0117】本発明に使用される支持体としては、寸度
的に安定な板状物が用いられる。該寸度的に安定な板状
物としては、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレンなど)がラミネートされ
た紙、また、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も
含む。)、亜鉛、銅などのような金属の板、さらに、例
えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン
酸セルロース、酪酸セルロース、酪酸酢酸セルロース、
硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアセタールなどのようなプラスチック
のフィルム、上記の如き金属がラミネートもしくは蒸着
された紙もしくはプラスチックフィルムなどがあげられ
る。これらの支持体のうち、アルミニウム板は寸度的に
著しく安定であり、しかも安価であるので特に好まし
い。更に、特公昭48−18327号に記載されている
ようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミ
ニウムシートが結合された複合体シートも好ましい。
【0118】また金属、特にアルミニウムの表面を有す
る支持体の場合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化
ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処
理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理がなされてい
ることが好ましい。さらに、砂目立てしたのちに珪酸ナ
トリウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板が好ま
しく使用できる。特公昭47−5125号に記載されて
いるようにアルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、
アルカリ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適
に使用される。上記陽極酸化処理は、例えば、燐酸、ク
ロム酸、硫酸、硼酸等の無機酸、若しくは蓚酸、スルフ
ァミン酸等の有機酸またはそれらの塩の水溶液又は非水
溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でアル
ミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施され
る。また、米国特許第3,658,662号に記載されてい
るようなシリケート電着も有効である。更に、特公昭4
6−27481号、特開昭52−58602号、特開昭
52−30503号に開示されているような電解グレイ
ンを施した支持体に、上記陽極酸化処理および珪酸ソー
ダ処理を組合せた表面処理をしたものも有用である。ま
た、特開昭56−28893号に開示されているような
機械的粗面化、化学的エッチング、電解グレイン、陽極
酸化処理、さらに珪酸ソーダ処理を順に行ったものも好
適である。
【0119】更に、これらの処理を行った後に、水溶性
の樹脂、たとえばポリビニルホスホン酸、スルホン酸基
を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリアクリル
酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしくは、黄色染
料、アミン塩等を下塗りしたものも好適である。更に、
特開平7−159983号に開示されているようなラジ
カルによって付加反応を起し得る官能基を共有結合させ
たゾルーゲル処理基板も好適に用いられる。これらの親
水化処理は、支持体の表面を親水性とするために施され
る以外に、その上に設けられる光重合性組成物の有害な
反応を防ぐため、且つ感光層の密着性の向上等のために
施されるものである。
【0120】上記支持体上に、先に述べた感光層を塗布
して得られた感光材料(例えば、感光性平版印刷版)
は、Arレーザー、YAG−SHGレーザー等により上
述したように直接露光される。画像露光を行った後、現
像処理を行う。かかる現像処理に使用される現像液とし
ては従来より知られているアルカリ水溶液が使用でき
る。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第三リン
酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第二リン
酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナト
リウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリ
ウム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、
同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなどの無
機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピル
アミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプ
ロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレ
ンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アル
カリ剤も用いられる。これらのアルカリ剤は単独もしく
は二種以上を組み合わせて用いられる。
【0121】上記のアルカリ水溶液の内、本発明による
効果が一段と発揮される現像液はアルカリ金属ケイ酸塩
を含有するpH12以上の水溶液である。アルカリ金属ケ
イ酸塩の水溶液はケイ酸塩の成分である酸化ケイ素SiO2
とアルカリ金属酸化物M2O の比率(一般に〔SiO2〕/
〔M2O 〕のモル比で表す)と濃度によって現像性の調節
が可能であり、例えば、特開昭54−62004号公報
に開示されているような、SiO2/Ma2Oのモル比が1.0〜
1.5(即ち〔SiO2〕/〔Ma2O〕が1.0〜1.5であって、
SiO2の含有量が1〜4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶
液や、特公昭57−7427号公報に記載されているよ
うな、〔SiO2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即ち〔SiO2
/〔M2O 〕が1.0〜1.5)であって、SiO2の濃度が1〜
4重量%であり、かつ該現像液がその中に存在する全ア
ルカリ金属のグラム原子を基準にして少なくとも20%
のカリウムを含有している、アルカリ金属ケイ酸塩の水
溶液が好適に用いられる。
【0122】更に、自動現像機を用いて、該感光材料
(例えば、感光性平版印刷版)を現像する場合に、現像
液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)を現像液
に加えることによって、長時間現像タンク中の現像液を
交換する事なく、多量の感光材料を処理することができ
ることが知られている。本発明においてもこの補充方式
が好ましく適用される。例えば、特開昭54−6200
4号公報に開示されているような現像液のSiO2/Na2Oモ
ル比が1.0〜1.5(即ち〔SiO2〕/〔Na2O〕が1.0〜1.
5)であって、SiO2の含有量が1〜4重量%のケイ酸ナ
トリウムの水溶液を使用し、しかもポジ型感光性平版印
刷版の処理量に応じて連続的または断続的にSiO2/Na2O
のモル比が0.5〜1.5(即ち〔SiO2〕/〔Na2O〕が0.5
〜1.5)のケイ酸ナトリウム水溶液(補充液)を現像液
に加える方法、更には、特公昭57−7427号公報に
開示されている、〔SiO2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即
ち、〔SiO2〕/〔M2O 〕が1.0〜1.5)であって、SiO2
の濃度が1〜4重量%であるアルカリ金属ケイ酸塩の水
溶液を現像液として用い、補充液として用いるアルカリ
金属ケイ酸塩の〔SiO2〕/〔M〕が0.25〜0.75(即
ち、〔SiO2〕/〔M2O〕が0.5〜1.5)であり、かつ該
現像液および該補充液のいずれもがその中に存在する全
アルカリ金属のグラム原子を基準にして少なくとも20
%のカリウムを含有していることを特徴とする現像方法
が好適に用いられる。
【0123】このようにして現像処理された感光性平版
印刷版は特開昭54−8002号、同55−11504
5号、同59−58431号等の各公報に記載されてい
るように、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、
アラビアガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で処理さ
れる。本発明の感光性平版印刷版の後処理にはこれらの
処理を種々組み合わせて用いることができる。
【0124】現像後またはさらに任意に上記の不感脂化
処理等の後処理を行った後、先に述べた方法により全面
露光を行い、このようにして得られた平版印刷版はオフ
セット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
印刷時、版上の汚れ除去のため使用するプレートクリー
ナーとしては、従来より知られているPS版用プレート
クリーナーが使用され、例えば、 CL-1, CL-2,CP, CN-
4, CN, CG-1, PC-1, SR, IC (富士写真フイルム株式会
社製)等があげられる。好ましくは、 CP, CN-4 があげ
られる。
【0125】
【実施例】以下実施例をもって本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 (感材1の作成)厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイ
ロンブラシと400メッシュのパミストンの水懸濁液と
を用いその表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。
10%水酸化ナトリウム水溶液に70℃で60秒間浸漬
してエッチングした後、流水で水洗後20%硝酸水溶液
で中和洗浄し、次いで水洗した。これをVA =12.7V
の条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶
液で160クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化
処理を行った。その表面粗さを測定したところ、0.6μ
(Ra表示)であった。引き続いて30%の硫酸水溶液
中に浸漬し55℃で2分間デスマットした後、20%硫
酸水溶液中、電流密度2A/dm2 において陽極酸化皮膜
の厚さが2.7g/m2になるように2分間陽極酸化処理し
た。次に下記の手順によりSG法の液状組成物(ゾル
液)を調整した。
【0126】 〔ゾル液〕 ユニケミカル(株):ホスマーPE 24重量部 メタノール 130重量部 水 20重量部 85%リン酸 16重量部 テトラエトキシシラン 50重量部 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 48重量部 を混合し攪拌した。約5分で発熱が認められた。60分
間反応させた後、内容物を別の容器へ移し、メタノール
3000重量部加えることにより、ゾル液を得た。この
ゾル液をメタノール/エチレングリコール=9/1(重
量比)で希釈して、基板上のSiの量が3mg/m2となるよ
うにホイラー塗布し、100℃1分乾燥させた。このよ
うに処理された基板上に、下記組成の光重合性組成物1
を乾燥塗布重量が1.4g/m2となるように塗布し、80
℃で2分間乾燥させ、光重合性感光層を形成した。
【0127】感光液 ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g アリルメタアクリレート/メタクリル酸 2.0g (80/20重量比)光重合体、分子量3万(A) 化合物1 0.15g 化合物2 0.20g 化合物3 0.50g 銅フタロシアニン Pigment Blue 15:6/(A) =3/2分散物 0.5g メガファックF−177(大日本インキ化学工業) 0.02g (株)製フッ素界面活性剤) N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン 0.015g アルミニウム塩(和光純薬製) プロピレングリコールモノメチルエーテル 27.5g メチルエチルケトン 19.0g この光重合性感光層の上に下記組成からなる水溶性保護層を乾燥塗布重量が2. 5g/m2となるように塗布し、100℃/3分間乾燥させた。 ポリビニルアルコール(ケン化度98.5モル%、重合度550) 22g ノニオン界面活性剤(EMALEX NP-10, 0.5g (株)日本エマルジョン社製) 蒸留水 450g
【0128】 (感材2の作成) 感光液を下記組成に変えた他は感材1と同様にして、感材2を作成した。 ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.7g アリルメタアクリレート/メタクリル酸 1.8g (80/20重量比)光重合体、分子量3万(A) 化合物4 0.15g 化合物5 0.20g 化合物3 0.50g 銅フタロシアニン Pigment Blue 15:3/(A) =3/2分散物 0.5g メガファックF−177(大日本インキ化学工業) 0.02g (株)製フッ素界面活性剤) N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン 0.015g アルミニウム塩(和光純薬製) プロピレングリコールモノメチルエーテル 27.5g メチルエチルケトン 19.0g
【0129】
【化53】
【0130】
【化54】
【0131】(実施例1〜14)上記感材1はオプトロ
ニクス社製XLP4000プレートセッター(空冷Ar
+ レーザー、488nm)を用い、画像露光量を0.15
mJ/cm2 とし、線数を175lpi、解像度は40
00dpiとして画像露光を行なった。更に膜硬化度を
高める目的でその後110℃に12秒間の後加熱処理を
施した。また、上記感材2はライノタイプヘル社製 Gut
enberg プレートセッター(SHG−YAG、532n
m)を用い、画像露光量を0.15mJ/cm2 とし、線
数を175lpi、解像度は2540dpiとして画像
露光を行なった。更に膜硬化度を高める目的でその後1
10℃に12秒間の後加熱処理を施した。
【0132】現像は、富士写真フイルム(株)DP−4
現像液を水で18倍に希釈した液を用いて、同社製85
0NX自動現像機により30℃で、15秒間浸漬して行
った。富士フィルム(株)FP−2Wガム液を水で1:
1に希釈した液でガムびきしたのち、全面露光及び加熱
を行なった。全面露光及び加熱の条件を表1に示した。
このようにして得られた印刷版の評価を以下のように行
った。耐刷性評価には、印刷機としてハイデルベルク社
製SOR−KZを使用し、湿し水は、アンカー社エメラ
ルドプレミアムMXE2%希釈液を用い、インキとして
は大日本インキ社製GEOS−G(N)を使用した。ベ
タ耐刷性とは、ベタ印刷部に素抜け等が起こることなく
正常に印刷できる枚数を示す。ハイライト耐刷性は17
5lpi の3%の網点が印刷物上で再現する印刷枚数を示
すものである。結果を表10に示した。
【0133】(比較例1〜4)実施例1〜14と同様に
して、感材1及び2について画像露光を行い、現像を行
った。全面露光及び加熱処理を全く行わなかった場合
(比較例1及び3)、及び全面露光を行わず加熱処理の
み行った場合(比較例2及び4)にわけて比較実験を行
った。各条件については表10に示した。得られた平版
印刷版について実施例1〜14と同じ条件で印刷を行
い、耐刷性を評価した。結果を表10に示した。
【0134】
【表10】
【0135】表10から明らかなように、現像後に画像
露光時の100倍以上の露光量において全面露光を行う
とベタ耐刷性及びハイライト耐刷性共に良好な平版印刷
版が得られた(実施例1〜14)。現像後に全面露光を
行う際に100℃に加熱すると、全面露光量が約20倍
の場合と同様に良好なベタ耐刷性及びハイライト耐刷性
が得られた(実施例7及び14)。現像後に全面露光を
行わない場合は、加熱を行うか行わないかに関わらずベ
タ耐刷性及びハイライト耐刷性は不十分な結果であった
(比較例1〜4)。
【本発明の効果】以上のように、本発明の製版方法によ
り、フレアー等を生じずに鮮明な画像を得ることがで
き、かつ耐刷性が大きく向上した光重合性平版印刷版が
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青島 浩二 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA12 AB03 AC08 AD01 BC12 BC31 BC51 CA14 FA29 FA30 2H096 AA06 BA01 HA01 HA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 付加重合可能なエチレン性不飽和結
    合を有する化合物、(b) 光重合開始剤系、及び(c) バイ
    ンダーを含む感光層を有する光重合性平版印刷版をレー
    ザー露光装置により一定の露光量で画像露光し、現像を
    行なった後、前記画像露光量の少くとも100倍の露光
    量で全面露光を行なうことを特徴とする光重合性平版印
    刷版の製版方法。
  2. 【請求項2】 全面露光時、版面温度を30℃〜150
    ℃に加熱することを特徴とする請求項1に記載の製版方
    法。
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