JP2000063995A - 耐銹・耐候性を有する快削鋼 - Google Patents
耐銹・耐候性を有する快削鋼Info
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 OA機器部品等の材料として、鍍金処理を施
さなくても室内環境での使用に十分適した耐銹・耐候性
を有し、必ずしも切削加工前に焼なまし処理を必要とす
ることなく良好な被削性を有する鋼を提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0. 001〜0. 050
%、Si:0. 1〜3.0%、Mn:0. 1〜2. 0
%、P:0. 03超〜0. 2%以下、Cr:5. 0〜1
1. 0%、Ni:1. 0%以下、Cu:1. 0%以下、
Mo:1. 0%以下、Al:0. 01%未満、S:0.
1〜0. 5%、O:50〜200ppmを含有し、或い
はさらに必要によりSe:0.05〜0.30%、P
b:0.05〜0.25%のうち1種又は2種を含有す
る、残部実質的にFeおよび不可避不純物からなること
を特徴とする耐銹・耐候性に優れた快削鋼である。
さなくても室内環境での使用に十分適した耐銹・耐候性
を有し、必ずしも切削加工前に焼なまし処理を必要とす
ることなく良好な被削性を有する鋼を提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0. 001〜0. 050
%、Si:0. 1〜3.0%、Mn:0. 1〜2. 0
%、P:0. 03超〜0. 2%以下、Cr:5. 0〜1
1. 0%、Ni:1. 0%以下、Cu:1. 0%以下、
Mo:1. 0%以下、Al:0. 01%未満、S:0.
1〜0. 5%、O:50〜200ppmを含有し、或い
はさらに必要によりSe:0.05〜0.30%、P
b:0.05〜0.25%のうち1種又は2種を含有す
る、残部実質的にFeおよび不可避不純物からなること
を特徴とする耐銹・耐候性に優れた快削鋼である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種OA機器、事
務機器、電子機器、FA機器等々の部品素材として利用
される、耐銹・耐候性を有する快削鋼に関するものであ
る。
務機器、電子機器、FA機器等々の部品素材として利用
される、耐銹・耐候性を有する快削鋼に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コピー機シャフト材などのOA機
器に使用される素材としては、室内環境で発銹がなく、
かつ所定形状に切削加工する際に充分な被削性を得るた
め、下記の2ケースがあった。 1.高価なSUS303、416、430F等のステン
レス快削鋼を使用する。 2.廉価なSUM23、24等の快削鋼を切削加工後に
鍍金処理を施し使用する。
器に使用される素材としては、室内環境で発銹がなく、
かつ所定形状に切削加工する際に充分な被削性を得るた
め、下記の2ケースがあった。 1.高価なSUS303、416、430F等のステン
レス快削鋼を使用する。 2.廉価なSUM23、24等の快削鋼を切削加工後に
鍍金処理を施し使用する。
【0003】SUS303、416、430F等のステ
ンレス快削鋼を使用した場合、室内環境程度の使用条件
では必要以上に優れた耐銹・耐候性を有するため、材料
のコストが割高となる。またSUM23、24等の快削
鋼を使用した場合、切削加工後の鍍金処理工程におい
て、処理費用や工程数の増加に伴うコストアップや納期
問題が生じること、鍍金層厚のばらつきによる耐候性の
劣化、環境問題の引き金となる鍍金廃液の処理等の問題
点があった。
ンレス快削鋼を使用した場合、室内環境程度の使用条件
では必要以上に優れた耐銹・耐候性を有するため、材料
のコストが割高となる。またSUM23、24等の快削
鋼を使用した場合、切削加工後の鍍金処理工程におい
て、処理費用や工程数の増加に伴うコストアップや納期
問題が生じること、鍍金層厚のばらつきによる耐候性の
劣化、環境問題の引き金となる鍍金廃液の処理等の問題
点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鍍金
処理を施さなくても室内環境での使用に十分適した耐銹
・耐候性を有し、必ずしも切削加工前に焼なまし処理を
必要とすることなく良好な被削性を有する鋼を提供する
ことである。
処理を施さなくても室内環境での使用に十分適した耐銹
・耐候性を有し、必ずしも切削加工前に焼なまし処理を
必要とすることなく良好な被削性を有する鋼を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに種々の実験を重ねた結果、Crが重量%で5〜11
%含まれるレベルの鋼材においては、Pの添加が表面の
不働体被膜を強化するため耐銹・耐候性を向上させるの
に有効であり、また、マトリクスを脆くさせることで被
削性を向上させるということを見いだした。さらに、酸
素量をコントロールし、MnSの分散を適した状態にす
ることで良好な被削性が得られることを見いだした。
めに種々の実験を重ねた結果、Crが重量%で5〜11
%含まれるレベルの鋼材においては、Pの添加が表面の
不働体被膜を強化するため耐銹・耐候性を向上させるの
に有効であり、また、マトリクスを脆くさせることで被
削性を向上させるということを見いだした。さらに、酸
素量をコントロールし、MnSの分散を適した状態にす
ることで良好な被削性が得られることを見いだした。
【0006】上記目的を達成するため、本発明の手段
は、請求項1の発明では、成分組成をC:0. 001〜
0. 050%、Si:0. 1〜3. 0%、Mn:0 .1
〜2.0%以下、P:0. 03超〜0. 2%以下、C
r:5. 0〜11. 0%、Ni:1. 0%以下、Cu:
1. 0%以下、Mo:1. 0%以下、Al:0. 01%
未満、S:0. 1〜0. 5%、さらにO:50ppm以
上を含有し、残部実質的にFeからなることを特徴とし
た耐銹・耐候性に優れた快削鋼である。
は、請求項1の発明では、成分組成をC:0. 001〜
0. 050%、Si:0. 1〜3. 0%、Mn:0 .1
〜2.0%以下、P:0. 03超〜0. 2%以下、C
r:5. 0〜11. 0%、Ni:1. 0%以下、Cu:
1. 0%以下、Mo:1. 0%以下、Al:0. 01%
未満、S:0. 1〜0. 5%、さらにO:50ppm以
上を含有し、残部実質的にFeからなることを特徴とし
た耐銹・耐候性に優れた快削鋼である。
【0007】請求項2の発明では、特に被削性が必要な
場合に、上記の請求項1の手段の化学成分にさらに、S
e:0. 05〜0. 30%、Pb:0. 05〜0. 25
%のうち1種または2種以上を添加した鋼である。
場合に、上記の請求項1の手段の化学成分にさらに、S
e:0. 05〜0. 30%、Pb:0. 05〜0. 25
%のうち1種または2種以上を添加した鋼である。
【0008】本発明に係わる成分範囲の限定理由につい
て、各成分毎に説明する。 C:0. 001〜0. 050% C量を増加すると固溶強化が促進されるとともにオース
テナイト相が増大し、冷却の際マルテンサイト相が生成
しやすくなり、硬さが高くなる。また、過度の添加は耐
銹・耐候性の劣化にも繋がる。このため、C量の上限を
0.050%とした。しかしながら、C量を極端に低下
させると、製造時のコストアップにも繋がるとともに溶
鋼が過酸化状態となり鋼材を脆くするため、下限を0.
001%とした。
て、各成分毎に説明する。 C:0. 001〜0. 050% C量を増加すると固溶強化が促進されるとともにオース
テナイト相が増大し、冷却の際マルテンサイト相が生成
しやすくなり、硬さが高くなる。また、過度の添加は耐
銹・耐候性の劣化にも繋がる。このため、C量の上限を
0.050%とした。しかしながら、C量を極端に低下
させると、製造時のコストアップにも繋がるとともに溶
鋼が過酸化状態となり鋼材を脆くするため、下限を0.
001%とした。
【0009】Si:0. 1〜3. 0%
Siの添加は溶鋼の過酸化を防止するとともに、フェラ
イト相を増大させ、硬さを低下させる効果がある。その
ため、下限を0.1%とした。また、熱間圧延後の硬さ
を低下させるために、フェライト生成元素であるSiの
添加は有効であるが、過剰な添加はフェライト相の硬さ
を上昇させ、逆に被削性を低下させる。よって、最大
3.0%とした。
イト相を増大させ、硬さを低下させる効果がある。その
ため、下限を0.1%とした。また、熱間圧延後の硬さ
を低下させるために、フェライト生成元素であるSiの
添加は有効であるが、過剰な添加はフェライト相の硬さ
を上昇させ、逆に被削性を低下させる。よって、最大
3.0%とした。
【0010】Mn:0. 1〜2. 0%
MnはSと化合物を形成することにより被削性を向上さ
せるが、過剰な添加は熱間圧延後の硬さを上昇させるた
め2. 0%以下とした。また、Mnは溶鋼の過酸化を防
止するのに有効な元素であるため、下限を0.1%とし
た。
せるが、過剰な添加は熱間圧延後の硬さを上昇させるた
め2. 0%以下とした。また、Mnは溶鋼の過酸化を防
止するのに有効な元素であるため、下限を0.1%とし
た。
【0011】P:0. 03超〜0. 2%以下
Pの添加量が増加すると、被削性および耐銹・耐候性が
向上するため高い方が望ましく、その効果を得るには
0.03%を超える添加が必要である。しかし、過剰に
添加すると靭性の劣化を引き起こすため、最大で0. 2
%とした。
向上するため高い方が望ましく、その効果を得るには
0.03%を超える添加が必要である。しかし、過剰に
添加すると靭性の劣化を引き起こすため、最大で0. 2
%とした。
【0012】S:0. 10〜0. 5%
Sの添加により、Mnと化合物を形成し被削性を向上さ
せることができるが、多量の添加は熱間加工性の低下を
招くため、0. 5%以下とした。また、Sの添加を抑制
すると、被削性が低下するため0. 1%以上とした。
せることができるが、多量の添加は熱間加工性の低下を
招くため、0. 5%以下とした。また、Sの添加を抑制
すると、被削性が低下するため0. 1%以上とした。
【0013】Ni:1. 0%以下
Ni添加量が増加すると、耐銹・耐候性が向上するが、
焼入れ硬化性が高くなるため1. 0%以下とした。
焼入れ硬化性が高くなるため1. 0%以下とした。
【0014】Cr:5. 0〜11. 0%
Crは耐銹・耐候性を増加させる重要な元素であるため
多い方が望ましいが、多量の含有はコストアップにも繋
がるため、11.0%以下とした。また、Cr含有量が
5. 0%未満となると、室内環境での使用に必要な耐銹
・耐候性を確保するのが困難となるため、5. 0%以上
とした。
多い方が望ましいが、多量の含有はコストアップにも繋
がるため、11.0%以下とした。また、Cr含有量が
5. 0%未満となると、室内環境での使用に必要な耐銹
・耐候性を確保するのが困難となるため、5. 0%以上
とした。
【0015】Mo:1. 0%以下
Moは、耐銹・耐候性を向上させ、フェライト生成を促
すことにより硬さを低下させる働きがあるため多い方が
望ましいが、多量の添加は製造コストの上昇に繋がるの
で、1. 0%以下とした。
すことにより硬さを低下させる働きがあるため多い方が
望ましいが、多量の添加は製造コストの上昇に繋がるの
で、1. 0%以下とした。
【0016】Cu:1. 0%以下
Cuの添加は、耐銹・耐候性を向上させるが、過度の添
加は熱間加工性の劣化を引き起こすため、1. 0%以下
とした。
加は熱間加工性の劣化を引き起こすため、1. 0%以下
とした。
【0017】Al:0. 01%未満
脱酸剤としてのAlの添加をコントロールすることによ
り酸素濃度を高め、硫化物の分散を被削性に対し良好な
状態にすることができる。このため0. 01%未満とし
た。
り酸素濃度を高め、硫化物の分散を被削性に対し良好な
状態にすることができる。このため0. 01%未満とし
た。
【0018】O:50〜200ppm
脱酸剤としてのSi、Mn、Alの添加をコントロール
することにより、鋼中の酸素濃度が50ppm以上とす
ると、硫化物の分散を被削性に対し良好な状態にするこ
とができる。このため、酸素濃度を50ppm以上とし
た。また、酸素濃度が高すぎると靱性の劣化を引き起こ
すため200ppm以下とした。
することにより、鋼中の酸素濃度が50ppm以上とす
ると、硫化物の分散を被削性に対し良好な状態にするこ
とができる。このため、酸素濃度を50ppm以上とし
た。また、酸素濃度が高すぎると靱性の劣化を引き起こ
すため200ppm以下とした。
【0019】Se:0. 05〜0. 30%、Pb:0.
05〜0. 25%のうち1種又は2種以上 上記の添加元素は、被削性を向上させるのに有効な元素
である。従って、さらに被削性が必要な場合は材料の用
途に応じて適宜使用しても良いが、過剰な添加は耐候性
の劣化を引き起こすため、限定範囲をSe:0. 05〜
0. 30%、Pb:0. 05〜0. 25%のうち1種又
は2種以上とした。
05〜0. 25%のうち1種又は2種以上 上記の添加元素は、被削性を向上させるのに有効な元素
である。従って、さらに被削性が必要な場合は材料の用
途に応じて適宜使用しても良いが、過剰な添加は耐候性
の劣化を引き起こすため、限定範囲をSe:0. 05〜
0. 30%、Pb:0. 05〜0. 25%のうち1種又
は2種以上とした。
【0020】
【発明の実施の形態】100kg真空溶解炉にて鋼塊を
溶製し、請求項1の化学成分に相当する鋼として表1の
発明鋼1に示す鋼種を、請求項2の化学成分に相当する
鋼として表1の発明鋼6に示す鋼種を得た。さらに、熱
間圧延により径20mmの素材を製造した。
溶製し、請求項1の化学成分に相当する鋼として表1の
発明鋼1に示す鋼種を、請求項2の化学成分に相当する
鋼として表1の発明鋼6に示す鋼種を得た。さらに、熱
間圧延により径20mmの素材を製造した。
【0021】
【実施例】次に、本発明鋼の実施例を説明する。表1に
示した成分組成の鋼種について、100kg鋼塊を溶製
し、熱間圧延により径20mmの素材を製造した。これ
らの熱間圧延後冷却した素材と、焼なまし処理を行った
素材から試験片を作成し、硬さ、被削性および耐銹・耐
候性の評価を行った。
示した成分組成の鋼種について、100kg鋼塊を溶製
し、熱間圧延により径20mmの素材を製造した。これ
らの熱間圧延後冷却した素材と、焼なまし処理を行った
素材から試験片を作成し、硬さ、被削性および耐銹・耐
候性の評価を行った。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】被削性の評価は、表2の被削性評価方法に
示す条件にて、ドリルの先端が試験片表面から10mm
穿孔するのに要する時間(s)で行い、快削ステンレス
鋼とほぼ同等以上である7s以下を合格とした。結果は
表4に示す。
示す条件にて、ドリルの先端が試験片表面から10mm
穿孔するのに要する時間(s)で行い、快削ステンレス
鋼とほぼ同等以上である7s以下を合格とした。結果は
表4に示す。
【0025】耐銹・耐候性の評価は、熱間圧延後冷却し
た状態の径12mm×高さ21mmの試験片を用い、表
3の耐銹・耐候性試験方法に示すサイクル湿潤試験およ
び湿潤試験にて行った。ただし、サイクル湿潤試験の条
件は、10℃で1. 5h保持と30℃で3. 5h保持の
繰り返しを20回行った。また、比較鋼6は厚さ6μm
の鍍金処理を施したものである。結果は、表4に示す。
評価方法は、発銹無し:Aから、顕著な発銹:Eまでの
5段階評価により行い、C以上であれば室内環境の使用
で合格とした。
た状態の径12mm×高さ21mmの試験片を用い、表
3の耐銹・耐候性試験方法に示すサイクル湿潤試験およ
び湿潤試験にて行った。ただし、サイクル湿潤試験の条
件は、10℃で1. 5h保持と30℃で3. 5h保持の
繰り返しを20回行った。また、比較鋼6は厚さ6μm
の鍍金処理を施したものである。結果は、表4に示す。
評価方法は、発銹無し:Aから、顕著な発銹:Eまでの
5段階評価により行い、C以上であれば室内環境の使用
で合格とした。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】上記表4に示した結果一覧から明らかなよ
うに、被削性に関し、発明鋼1〜6の鋼種は、いずれの
状態でも7s以下の優秀なドリル穿孔性を有している。
しかしながら、Si添加が低くフェライト量が少なくな
り硬さが高くなっている比較鋼1、P添加が少ない比較
鋼2、酸素量が少なく硫化物分布が適正でない比較鋼3
およびCr量が低いためフェライト量が少なくなり硬さ
が高くなっている比較鋼5は被削性が劣る結果となって
いる。
うに、被削性に関し、発明鋼1〜6の鋼種は、いずれの
状態でも7s以下の優秀なドリル穿孔性を有している。
しかしながら、Si添加が低くフェライト量が少なくな
り硬さが高くなっている比較鋼1、P添加が少ない比較
鋼2、酸素量が少なく硫化物分布が適正でない比較鋼3
およびCr量が低いためフェライト量が少なくなり硬さ
が高くなっている比較鋼5は被削性が劣る結果となって
いる。
【0029】耐銹・耐候性に関し、発明鋼1〜6の鋼種
は、製造コストの高い鍍金処理を施した比較鋼6と同等
以上の耐銹・耐候性を有するが、比較鋼5はCr量が低
いため耐銹・耐候性が劣る結果となっている。
は、製造コストの高い鍍金処理を施した比較鋼6と同等
以上の耐銹・耐候性を有するが、比較鋼5はCr量が低
いため耐銹・耐候性が劣る結果となっている。
【0030】従って、本願の発明鋼は、P添加と酸素濃
度のコントロールにより優れた被削性を有し、かつ鍍金
処理を行ったケースと同等以上の耐銹・耐候性を有する
鋼である。
度のコントロールにより優れた被削性を有し、かつ鍍金
処理を行ったケースと同等以上の耐銹・耐候性を有する
鋼である。
【0031】
【発明の効果】本願の発明鋼は、上記成分組成とするこ
とにより、必ずしも焼なまし処理を施さなくても、焼な
ましされた従来の快削ステンレス鋼並みの被削性を有
し、さらに製造コストの高い鍍金処理を施したケースと
同等以上の耐銹・耐候性を有するため、コストパフォー
マンスに優れた耐銹・耐候性を有する快削鋼である。
とにより、必ずしも焼なまし処理を施さなくても、焼な
ましされた従来の快削ステンレス鋼並みの被削性を有
し、さらに製造コストの高い鍍金処理を施したケースと
同等以上の耐銹・耐候性を有するため、コストパフォー
マンスに優れた耐銹・耐候性を有する快削鋼である。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、C:0. 001〜0. 050
%、Si:0. 1〜3. 0%、Mn:0. 1〜2. 0
%、P:0. 03超〜0. 2%以下、Cr:5. 0〜1
1. 0%、Ni:1. 0%以下、Cu:1. 0%以下、
Mo:1. 0%以下、Al:0. 01%未満、S:0.
1〜0. 5%、O:50〜200ppm、残部実質的に
Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする耐銹
・耐候性に優れた快削鋼。 - 【請求項2】 重量%で、C:0. 001〜0. 050
%、Si:0. 1〜3. 0%、Mn:0. 1〜2. 0
%、P:0. 03超〜0. 2%以下、Cr:5. 0〜1
1. 0%、Ni:1. 0%以下、Cu:1. 0%以下、
Mo:1. 0%以下、Al:0. 01%未満、S:0.
1〜0. 5%、またO:50〜200ppmおよびS
e:0. 05〜0. 30%、Pb:0. 05〜0. 25
%のうち1種または2種以上を含み、残部実質的にFe
および不可避不純物からなることを特徴とする耐銹・耐
候性に優れた快削鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10228091A JP2000063995A (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | 耐銹・耐候性を有する快削鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10228091A JP2000063995A (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | 耐銹・耐候性を有する快削鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000063995A true JP2000063995A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=16871055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10228091A Pending JP2000063995A (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | 耐銹・耐候性を有する快削鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000063995A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1186678A1 (en) * | 2000-09-01 | 2002-03-13 | Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha | Steel for shaft |
EP1260601A1 (en) * | 2001-05-16 | 2002-11-27 | Kiyohito Ishida | Corrosion resistant steel |
WO2007129651A1 (ja) * | 2006-05-01 | 2007-11-15 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | 耐銹性に優れたディスクブレーキ用マルテンサイト系ステンレス鋼 |
-
1998
- 1998-08-12 JP JP10228091A patent/JP2000063995A/ja active Pending
Cited By (5)
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CN101321886B (zh) * | 2006-05-01 | 2014-04-02 | 新日铁住金不锈钢株式会社 | 耐锈性优异的盘式制动器用马氏体系不锈钢 |
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