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JP2000047043A - フィルタ挿入型導波路デバイスとその製造方法 - Google Patents

フィルタ挿入型導波路デバイスとその製造方法

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Publication number
JP2000047043A
JP2000047043A JP10214651A JP21465198A JP2000047043A JP 2000047043 A JP2000047043 A JP 2000047043A JP 10214651 A JP10214651 A JP 10214651A JP 21465198 A JP21465198 A JP 21465198A JP 2000047043 A JP2000047043 A JP 2000047043A
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Japan
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glass
groove
filter
waveguide
waveguide device
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Application number
JP10214651A
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Inventor
Yasuyuki Inoue
靖之 井上
Masahiro Yanagisawa
雅弘 柳澤
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溝加工時のブレードの摩耗を抑制し得る、大
量生産に適したフィルタ挿入型導波路デバイスとその製
造方法を提供すること。 【解決手段】 シリコン基板1上に形成された石英系ガ
ラス光導波路(第1および第2の入出力導波路3,4、
導波路5)を横切って溝13を形成し、この溝に誘電体
多層膜フィルタ14を挿入し、樹脂で固定する。溝13
に沿い前記石英系ガラス光導波路のコアおよびその近傍
のガラス以外のガラスを除去しSiテラス21の露出し
た突出部23を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信あるいは光情
報処理用の光部品に関するものであり、さらに詳しくは
シリコン基板上に形成された石英系光導波路を用いたフ
ィルタ挿入型導波路デバイス、(特にフィルタ反射型光
合分波器)に関するものである。さらに、本発明はその
ようなフィルタ挿入型導波路デバイス、(特にフィルタ
反射型光合分波器)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石英系プレーナ光波回路(以下、
PLCと略す)上にレーザダイオード(以下、LDと略
す)やフォトダイオード(以下、PDと略す)を半田を
用いて接着固定するPLCハイブリッド集積技術を用い
て、加入者用の光送受信モジュールが作製報告されてい
る(例えば、井上、山田、柳澤、福田、内田、松井、堀
口、“PLCハイブリッド集積型WDM光送受信モジュ
ール”、NTT R&D、vol.46,No.5,p
p.473−386,1997)。その構成を図12に
示す。図12のモジュールはSi基板1上に導波路層2
を設け、導波路層2は第1の入出力導波路3、第2の入
出力導波路4および導波路5を含む。導波路5はY分岐
6により分岐して一方の導波路6aが送信用LD7に他
方の導波路6bが受信用PD9にそれぞれ対向してい
る。送信用LD7、モニターPD8および受信用PD9
はぞれぞれガラスの除去されたLD/PD搭載部10上
に配置されている。電気配線11,12が送信用LD7
および受信用PD9にそれぞれ接続している。導波路層
2とSi基板1には第1および第2の入出力導波路3,
4および導波路5を隔てるように溝13が設けられてお
り、この溝13内に誘電体多層膜フィルタ14が接着剤
(図示しない)で固定されている。第1の入出力導波路
3はコモンポート15に、第2の入出力導波路4は1.
55ポート16にそれぞれ接続されている。Si基板お
よび導波路層2の端面はファイバアレイ18の端面に当
接している。ファイバアレイ18には1.31/1.5
5μm光が伝搬される第1のファイバ19と1.55μ
m光が伝搬される第2のファイバ20が第1および第2
の入出力導波路3,4にそれぞれ当接している。
【0003】このモジュールでは、コモンポート15か
ら入射された1.55μm光は、誘電体多層膜フィルタ
14により反射されて1.55μmポート16から出力
される。1.31μm光と1.55μm光を合分波する
素子はフィルタ反射型光波長合分波器として、Y.In
oue,T.Oguchi,Y.Hibino,S.S
uzuki,M.Yanagisawa,K.Mori
waki,and Y.Yamada,“Filter
−embedded wavelength−divi
sion multiplexer for hybr
id−integrated transceiver
based on silica−based PL
C,”IEE Electron Lett.,Vo
l.32,No.9,pp.847−848,Apr.
1996に報告されている。図12に示す光部品は将来
の加入者用光送受信モジュールとしてその重要性が高ま
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図12に示す光送受信
モジュールでは、フィルタ反射型光波長合分波器を作製
するために導波路作製後、ダイシングソーを用いて溝加
工を行っていた。一般に、ダイシングソーで溝加工をす
る場合、サンプルの材質によりブレード(ダイシングソ
ーの歯)の摩耗量が大きく変化する。石英系ガラスはシ
リコンに比べてブレードの摩耗量が著しく大きい。この
ため、図12に示す溝を加工するとブレードの摩耗が大
きく、数多くのサンプルを作製することが難しい。従っ
て、本発明の課題は、溝加工時のブレードの摩耗を抑制
し得る、大量生産に適したフィルタ挿入型導波路デバイ
スとその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、溝加工する位置の石英系ガラスをあらか
じめ例えば反応性イオンエッチング(RIE)により除
去しておく。これにより、ブレードが切削するガラスの
量が減少するため、ブレードの摩耗が抑制できる。ま
た、石英ガラスの除去を必須工程として含む光送受信モ
ジュールの場合、このガラスの除去が付加的なプロセス
としてではなく、光送受信モジュールを作製する工程の
一部を兼ねることにより作製工程の負担を増加させるこ
となく石英系ガラスの除去を実現する。
【0006】すなわち、請求項1記載の発明に係るフィ
ルタ挿入型導波路デバイスは、シリコン基板上に形成さ
れた石英系ガラス光導波路と、前記石英系ガラス光導波
路を横切って形成された溝と、前記溝に挿入された誘電
体多層膜フィルタと、前記誘電体多層膜フィルタを前記
溝に固定するための樹脂とから構成されるフィルタ挿入
型導波路デバイスにおいて、前記溝に沿い前記石英系ガ
ラス光導波路のコアおよびその近傍のガラス以外のガラ
スが除去されていることを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明に係るフィルタ挿入型
導波路デバイスは、請求項1記載のフィルタ挿入型導波
路デバイスにおいて、前記ガラスが除去される部分のシ
リコン基板上に凸部が形成されていることを特徴とす
る。
【0008】請求項3記載の発明に係るフィルタ挿入型
導波路デバイスは、請求項1または2に記載のフィルタ
挿入型導波路デバイスにおいて、前記ガラス除去部の先
端形状が鋭角になっていることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明に係るフィルタ挿入型
導波路デバイスの製造方法は、シリコン基板上に石英系
ガラス光導波路を形成し、前記石英系ガラス光導波路を
横切って溝を形成し、前記溝に誘電体多層膜フィルタを
挿入し、前記誘電体多層膜フィルタを前記溝に樹脂で固
定するフィルタ挿入型導波路デバイスの製造方法におい
て、前記溝に沿い前記石英系ガラス光導波路のコアおよ
びその近傍のガラス以外のガラスを除去する工程を備え
ることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明に係るフィルタ挿入型
導波路デバイスの製造方法は、請求項4記載のフィルタ
挿入型導波路デバイスの製造方法において、ハイブリッ
ド集積型光モジュール内に作製されるフィルタ挿入型導
波路デバイスの製造において、光素子搭載用の基板凸部
を形成する際に同時に前記ガラス除去部に対応した領域
に基板凸部を形成する工程と、光素子搭載部形成のため
のガラス除去を行う際に同時にフィルタ挿入用溝に沿っ
てガラス除去部を形成する工程とを備えることを特徴と
する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、導波路の途中に溝を設
けてこの溝にフィルタを挿入するフィルタ挿入型導波路
デバイスに広く適用できるが、ハイブリッド集積型光モ
ジュール内に作製されるフィルタ挿入型導波路デバイス
に適用するのが特に有効である。
【0012】以下に、図面を参照しながら本発明をフィ
ルタ反射型光合分波器に適用した場合について具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されることなく、一般
にフィルタ挿入型導波路デバイスに広く適用できること
はもちろんである。
【0013】本発明のフィルタ挿入型導波路デバイスお
よびその製造方法は、上述の溝加工をダイシングソーで
行う際のブレード摩耗を抑制すると共にブレードにかか
る負荷を低減することを目的としている。上記溝は光の
放射損失を抑制するため、幅が20μm、深さが150
μmときわめて細い。よって、使用するブレードの厚み
はきわめて薄い。このため、薄いブレードにかかる負荷
により溝の形状が変形することが問題である。一方、石
英系ガラスはシリコンに比べて強度が高くブレードに与
える負荷が大きい。実際にシリコンと石英系ガラスにそ
れぞれ溝加工した場合の、延べ溝加工長さ(m)と溝幅
(μm)の関係を図1に示す。石英系ガラスを加工した
場合、ブレードが急速に摩耗することが分かる。すなわ
ち、溝加工を行う場合、加工にかかる石英系ガラスの量
を低減することによりブレードの負荷を低減できること
が分かる。
【0014】図2は本発明のフィルタ反射型光合分波器
を用いたWDM光送受信モジュールを示す斜視図であ
る。図3は図2のAA′線に沿った拡大断面図、図4は
図2のBB′線に沿った拡大断面図、図5は図2のC
C′線に沿った拡大断面図、図6は図2のDD′線に沿
った拡大断面図である。
【0015】図2に示す本発明のWDM光送受信モジュ
ールの構成は図12に示す従来の光送受信モジュールと
大部分共通しており、同じまたは同等の部材には同じ符
号を付してある。本発明のWDM光送受信モジュールで
は溝13は基板上の凸部であるSiテラス21のほぼ中
心に設けられている。溝13の両側面に対向する導波路
層2の端部22は一部を除いてSiテラス21の頂部に
は存在しないため、突出部23が形成されている。すな
わち、溝13の長さ方向において、導波路のコア部とそ
の近傍領域を除くその他の領域で一定幅でガラスが除去
されてSiテラス21が露出している。ここで、このガ
ラスが除去される幅は、溝加工時のブレードがかからな
い程度に大きければよい。
【0016】図3に示すように、図2のAA′線に沿っ
た断面では、導波路層2は下部クラッド層24、第2下
部クラッド層25および上部クラッド層26からなり、
下部クラッド層24とSiテラス21の頂面とは同じ高
さであり、溝13に誘電体多層膜フィルタ14を挿入し
た残りの空隙とガラス除去部(露出テラス面と第2下部
クラッド層25および上部クラッド層26の合計高さに
よって規定される空間から誘電体多層膜フィルタの占め
る部分を除いた空間)とを接着剤27で埋めて誘電体多
層膜フィルタ14を固定してある。テラス21の露出幅
Wは、モジュール作製時の溝加工でブレードにかかる負
荷が大きくなり過ぎず、安定した品質のモジュールが得
られる大きさであればよい。
【0017】図4に示すように、図2のBB′線に沿っ
た断面では、Siテラス21は設けられておらず、導波
路層2の端面22は溝13の側面13aと同一面を形成
している(図7(b)および図8の符号24a参照)。
【0018】図5に示すように、露出したSiテラス2
1を通る、図2のCC′線に沿った断面では、導波路層
2の突出部23は下部クラッド層24,第2下部クラッ
ド層25、上部クラッド層26および上部クラッド層2
6に埋設されたコア28からなる。すなわち、コア28
とその近傍の導波路層(下部クラッド層24、第2下部
クラッド層25および上部クラッド層26)のみ導波路
層を構成するガラスが存在し、両側はSi基板1と同物
質のSiテラス21が露出している。突出部23の溝1
3の長さ方向に沿った長さLは光の伝搬損失を考慮して
50μm以上にする必要がある。
【0019】図6に示すように、図2のDD′線に沿っ
た断面では、受信用PD9は電気配線および半田11a
を介してSiテラス21と下部クラッド層24上に搭載
されている。ここには図示しないが、送信用LD7とモ
ニターPD8も同様に電気配線および半田11aを介し
てSiテラス21と下部クラッド層24上に搭載されて
いる。すなわち、図2のLD/PD搭載部10はSiテ
ラス21と下部クラッド層24の上に電気配線および半
田を設けたものである。
【0020】つぎに、図7(a)〜(f)および図8を
参照して図2のWDM光送受信モジュールの作製方法に
ついて簡単に説明する。まず、平坦なシリコン基板1を
パターン化して、基板上の凸部としてのSiテラス2
1、すなわちLD/PD搭載部(図2の符号10)用S
iテラス21aおよび溝加工部用Siテラス21b、以
外の部分を一定の深さ(例えば約30μm)にエッチン
グする。この上に下部クラッド層24となるガラス層を
火炎堆積法で形成する(図7(a))。この後、Siテ
ラス21a,21bのシリコンが表面に露出するまで平
坦化研磨を行う(図7(b))。この研磨面29がLD
/PDを実装する場合の導波路に対する高さ基準面にな
る。この状態での上面図を図8に示す。図8に示すよう
に、Siテラス21aの頂部はシリコン露出部21cで
あり、LD/PD搭載部のスペースとなる。溝加工部に
相当する部分はその一部にSiテラス21bが存在せ
ず、Siテラス21bの頂部に相当するシリコン露出部
21dは上述の研磨面(基準面)29まで存在する下部
クラッド層24により分離されている。すなわち、下部
クラッド層24は幅Lのブリッジ24aで連絡してい
る。Lの値は上述の通りである。続いて、高さ調整層と
なる第2下部クラッド層25、そしてコア層28aを例
えば約7μm堆積する(図7(c))。コア層28aを
導波路パターンにエッチング加工してコア28を形成し
た後、上部クラッド層26を堆積する。コア28はSi
テラス21bを越え、Siテラス21aの直前まで延び
ている(図7(d))。ここでは、すべてクラッド層お
よびコア層の堆積は火炎堆積法を用いた。引き続き、L
D/PD搭載部10(図8の21c)および溝加工部
(図8の21d)のシリコンが再度露出するまでガラス
をエッチングし、LD/PDの電極配線および搭載用半
田11aを堆積する(図7(e))。
【0021】最後に、誘電体多層膜フィルタを挿入する
ための溝13を加工し(図7(f))、その溝13に誘
電体多層膜フィルタを挿入し、接着剤で固定すると図2
に示す光送受信モジュールとなる。
【0022】図9に本発明の第2の実施形態によるWD
M光送受信モジュールを示す。本実施形態では、溝加工
部の石英系ガラスを除去するパターンとして矩形ではな
く、先端を鋭角にしていることが図2に示すWDM光送
受信モジュールの構成と異なる。すなわち、突出部23
aは台形をしており、この上底(先端側)の長さL1が
下底(基底側)の長さL2よりも小さく(L1<L2)
してある。
【0023】図10に本発明の第3の実施形態による、
LD/PDを含んでいない導波路に誘電体多層膜フィル
タが挿入された導波路型フィルタモジュールの例を示
す。図2に示す部材と同じまたは同等の部材は同じ符号
を付し、詳細な説明は省略した。図10において、30
は1.31ポート、31はファイバアレイ、32は1.
31μm光が伝搬される第3のファイバである。このモ
ジュールでは、コモンポート15より第1の入出力導波
路を伝搬する1.31/1.55μm混合光は誘電体多
層膜フィルタ14により1.55μm光が反射され、反
射光は1.55ポートから第2のファイバを通って伝搬
し、誘電体多層膜フィルタ14を透過した1.31μm
光は1.31ポート30を経て第3のファイバ32より
外部に取り出されるようになっている。本実施形態では
LD/PD搭載用のSiテラスは必要ないので、フィル
タ搭載部(溝加工部)にもSiテラスは設けられておら
ず、図10に示すように導波路はSi基板の平坦な面に
形成されている。そして、導波路を横断する溝13に誘
電体多層膜フィルタ14が挿入され、該フィルタ周辺部
の石英ガラスが図2に示すモジュールの場合と同様に除
去されている。
【0024】本実施形態の導波路型フィルタモジュール
の作製工程を図11(a)〜(e)に示す。Si基板1
上に下部クラッド層24を形成し(図11(a))、下
部クラッド層24上にコア層28を形成し(図11
(b))、さらにこの上に上部クラッド層26を形成し
て、Si基板1、下部クラッド層24、コア層28aお
よび上部クラッド層26からなる石英ガラス導波路を形
成し(図11(c))する。ついで、誘電体多層膜フィ
ルムを搭載すべき部分、すなわち溝加工部分の領域の石
英ガラス導波路層をSi基板1が露出するまでエッチン
グしてガラスを除去し(図11(d))、最後にブレー
ドで溝13を形成した(図11(e))。石英系ガラス
導波路層のエッチングでは、図7に示す方法の場合と比
べて、下部クラッド層が厚い分エッチング時間は増加し
た。反面、厚い石英系ガラス層を除去したことでブレー
ドへの負荷が著しく低減される。
【0025】なお、本実施形態においてはフィルタ搭載
部にSiテラスが無い場合を示したが、図7に示す工程
を用いて、フィルタ搭載部にもSiテラスを設けたもの
も作製可能である。さらに、図9に示すように、突出部
23の形状を台形にすることにより、さらにブレードに
対する負荷を低減し、溝の形状変形を抑制することがで
きる。
【0026】ダイシングソーで溝加工する領域の石英系
ガラスの除去は、あらかじめ別の手法、例えば反応性イ
オンエッチング、で除去してもよい。しかし、実際に
は、この石英系ガラスの除去工程が新たなプロセス負担
になるような応用よりも、上述の実施形態で示したWD
M光送受信モジュールの応用例のように石英系ガラスの
除去が新たなプロセス負担にならない応用例の方がより
有効である。
【0027】上述の実施形態では波長号分波機能を有す
るフィルタ反射型光号分波器の例を示したが、光合分波
器としては、光パワーを一定の比率で分岐するものも使
用できる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0029】(実施例1)本実施例では、図1に示す構
成のフィルタ反射型合分波器を、チップ幅3mm、溝の
幅20μm、深さ150μmで作製し、この3mmのチ
ップ幅の内、導波路の部分の100μmを除いて(すな
わち、図7でL=100μmとして)、溝加工にかかる
石英系ガラスを上述の方法により除去した。
【0030】これにより、ブレードの負荷が低減でき、
ブレードの摩耗が抑制されるとともに、溝形状の変形が
抑制できた。
【0031】(実施例2)図9に示す構成の、第2の実
施例によるWDM光送受信モジュールを作製した。本実
施例では、溝加工部の石英系ガラスを除去するパターン
として矩形ではなく、先端を鋭角にしていることが図1
に示すWDM光送受信モジュールの構成と異なる。すな
わち、突出部23aは台形をしており、この上底(先端
側)の長さL1、下底(基底側)の長さL2を、L1<
L2となるようにした。このように突出部の形状を決め
てガラスをエッチングすることによりブレードにかかる
負担がさらに低減し、誘電体多層膜フィルタを細い溝に
挿入する工程がさらに容易になった。
【0032】(実施例3)図10に示す構成の、LD/
PDを含んでいない導波路に誘電体多層膜フィルタが挿
入された導波路型フィルタモジュールを作製した。石英
系ガラス導波路層のエッチングでは下部クラッド層が厚
い分エッチング時間は増加したが、その反面、厚い石英
系ガラス層を除去したことでブレードへの負荷が著しく
低減され、上記の20μmという薄いブレードを使用し
ても形状変化のない溝作製が可能であった。
【0033】
【発明の効果】本発明のフィルタ挿入型導波路デバイス
およびその製造方法は、溝加工部に沿い石英系ガラス光
導波路のコアおよびその近傍のガラス以外のガラスを除
去することにより、溝加工時のブレードの摩耗を抑制し
得る、大量生産に適したフィルタ挿入型導波路デバイス
とその製造方法を提供でき、低コストなWDM光送受信
モジュールを実現することができた。
【0034】さらに、シリコン基板上に形成されたLD
/PD搭載用のSiテラスと同時形成されたSiテラス
を誘電体多層膜フィルタ搭載部に設けることにより、プ
ロセス負担の少ないガラスの除去が可能となり、さらに
大量生産に適したフィルタ挿入型導波路デバイスおよび
その製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】延べ加工溝長さによる溝幅の変化を示すグラフ
である。
【図2】本発明のフィルタ反射型光合分波器を用いたW
DM光送受信モジュールを示す斜視図である。
【図3】図2のAA′線に沿った拡大断面図である。
【図4】図2のBB′線に沿った拡大断面図である。
【図5】図2のCC′線に沿った拡大断面図である。
【図6】図2のDD′線に沿った拡大断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態によるフィルタ挿入型
導波路デバイス(WDM光送受信モジュール)の作製工
程を示す断面図であり、(a)はSiテラスを形成した
基板に下部クラッド層を堆積した段階の素子、(b)は
平坦化研磨してシリコンを露出した段階の素子、(c)
は第2下部クラッド層(高さ調整層)とコア層を堆積し
た段階の素子、(d)はコアを形成し上部クラッドを堆
積した段階の素子、(e)はLD/PD用の電極配線お
よび搭載用半田を堆積した段階の素子、(f)は溝加工
した段階の素子を示す。
【図8】図7(b)の段階における素子の上面図であ
る。
【図9】本発明の第2の実施形態によるWDM光送受信
モジュールを示す斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施形態によるWDM光送受
信モジュールを示す斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施形態によるWDM光送受
信モジュールの作製工程示す断面図であり、(a)は下
部クラッド層を堆積した段階の素子、(b)はコア層を
堆積した段階の素子、(c)は上部クラッド層を堆積し
た段階の素子、(d)はコア近傍のガラスを除去した段
階の素子、(e)は溝加工した段階の素子を示す。
【図12】従来の光送受信モジュールの構成を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 導波路層 3 第1の入出力導波路 4 第2の入出力導波路 5 導波路 6 Y分岐 6a,6b 導波路 7 送信用LD 8 モニターPD 9 受信用PD 10 LD/PD搭載部 11、12 電気配線 11a 電気配線および半田 13 溝 13a 溝の側面 14 誘電体多層膜フィルタ 15 コモンポート 16 1.55ポート 17 補強ガラス 18 ファイバアレイ 19 第1のファイバ 20 第2のファイバ 21、21a、21b Siテラス 21c,21d シリコン露出部 22 端部 23、23a 突出部 24 下部クラッド層 24a ブリッジ 25 第2下部クラッド層(高さ調整層) 26 上部クラッド層 27 接着剤 28 コア 28a コア層 29 研磨面 30 1.31ポート 31 ファイバアレイ 32 第3のファイバ L 突出部の溝に沿う方向の長さ L1 突出部の上底の長さ L2 突出部の下底の長さ W テラスの露出幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上に形成された石英系ガラ
    ス光導波路と、前記石英系ガラス光導波路を横切って形
    成された溝と、前記溝に挿入された誘電体多層膜フィル
    タと、前記誘電体多層膜フィルタを前記溝に固定するた
    めの樹脂とから構成されるフィルタ挿入型導波路デバイ
    スにおいて、前記溝に沿い前記石英系ガラス光導波路の
    コアおよびその近傍のガラス以外のガラスが除去されて
    いることを特徴とするフィルタ挿入型導波路デバイス。
  2. 【請求項2】 前記ガラスが除去される部分のシリコン
    基板上に凸部が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載のフィルタ挿入型導波路デバイス。
  3. 【請求項3】 前記ガラス除去部の先端形状が鋭角にな
    っていることを特徴とする請求項1または2に記載のフ
    ィルタ挿入型導波路デバイス。
  4. 【請求項4】 シリコン基板上に石英系ガラス光導波路
    を形成し、前記石英系ガラス光導波路を横切って溝を形
    成し、前記溝に誘電体多層膜フィルタを挿入し、前記誘
    電体多層膜フィルタを前記溝に樹脂で固定するフィルタ
    挿入型導波路デバイスの製造方法において、前記溝に沿
    い前記石英系ガラス光導波路のコアおよびその近傍のガ
    ラス以外のガラスを除去する工程を備えることを特徴と
    するフィルタ挿入型導波路デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 ハイブリッド集積型光モジュール内に作
    製されるフィルタ挿入型導波路デバイスの製造におい
    て、光素子搭載用の基板凸部を形成する際に同時に前記
    ガラス除去部に対応した領域に基板凸部を形成する工程
    と、光素子搭載部形成のためのガラス除去を行う際に同
    時にフィルタ挿入用溝に沿ってガラス除去部を形成する
    工程とを備えることを特徴とする請求項4記載のフィル
    タ挿入型導波路デバイスの製造方法。
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