JP2000046755A - 岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置 - Google Patents
岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置Info
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- JP2000046755A JP2000046755A JP10226549A JP22654998A JP2000046755A JP 2000046755 A JP2000046755 A JP 2000046755A JP 10226549 A JP10226549 A JP 10226549A JP 22654998 A JP22654998 A JP 22654998A JP 2000046755 A JP2000046755 A JP 2000046755A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 岩石試料の微細な割れ目にまで円滑に割れ目
検知薬を浸透させることができ、岩石試料内の微細な割
れ目を確実に検知することができる岩石への割れ目検知
薬浸透方法および浸透装置の提供。 【解決手段】 岩石試料Sに割れ目検知薬11を圧入す
ることにより、岩石試料Sの微細な割れ目が広がる方向
になり、割れ目検知薬11が浸透し易いとともに、微細
な割れ目が広がって容易に検知される。
検知薬を浸透させることができ、岩石試料内の微細な割
れ目を確実に検知することができる岩石への割れ目検知
薬浸透方法および浸透装置の提供。 【解決手段】 岩石試料Sに割れ目検知薬11を圧入す
ることにより、岩石試料Sの微細な割れ目が広がる方向
になり、割れ目検知薬11が浸透し易いとともに、微細
な割れ目が広がって容易に検知される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、岩石の微細な割れ
目を検出するために、岩石の割れ目に割れ目検知薬を浸
透させる岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置
に関する。
目を検出するために、岩石の割れ目に割れ目検知薬を浸
透させる岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の岩石への割れ目検知薬浸
透方法としては、図3に示すように、割れ目検知薬1に
浸した岩石試料2をデシケータ3内に入れ、真空ポンプ
を用いデシケータ3内を真空にして、岩石試料2中の空
気と割れ目検知薬1とを置換させるものが知られてい
る。そして、例えば、岩石試料2をデシケータ3内で割
れ目検知薬1に浸し、真空ポンプ圧75mmHgで4時
間真空引きを行うことにより、割れ目検知薬1を浸透さ
せた岩石試料2を乾燥器内で65℃で24時間・70℃
で24時間・80℃で24時間乾燥させて固化させる。
次いで、この固化させた岩石試料2を切断し、この切断
面を研磨材3000#で研磨する。さらに、この研磨し
た岩石試料2の研磨面を画像解析装置を用い解析する。
透方法としては、図3に示すように、割れ目検知薬1に
浸した岩石試料2をデシケータ3内に入れ、真空ポンプ
を用いデシケータ3内を真空にして、岩石試料2中の空
気と割れ目検知薬1とを置換させるものが知られてい
る。そして、例えば、岩石試料2をデシケータ3内で割
れ目検知薬1に浸し、真空ポンプ圧75mmHgで4時
間真空引きを行うことにより、割れ目検知薬1を浸透さ
せた岩石試料2を乾燥器内で65℃で24時間・70℃
で24時間・80℃で24時間乾燥させて固化させる。
次いで、この固化させた岩石試料2を切断し、この切断
面を研磨材3000#で研磨する。さらに、この研磨し
た岩石試料2の研磨面を画像解析装置を用い解析する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
岩石への割れ目検知薬浸透方法にあっては、真空吸引に
より岩石試料2内に割れ目検知薬1を浸透させるように
しているために、岩石試料2の微細な割れ目が真空吸引
により閉じる方向に動き、したがって、この岩石試料2
の微細な割れ目内に割れ目検知薬1が浸透しにくいとい
う問題がある。
岩石への割れ目検知薬浸透方法にあっては、真空吸引に
より岩石試料2内に割れ目検知薬1を浸透させるように
しているために、岩石試料2の微細な割れ目が真空吸引
により閉じる方向に動き、したがって、この岩石試料2
の微細な割れ目内に割れ目検知薬1が浸透しにくいとい
う問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、岩石試料の微細な割
れ目にまで円滑に割れ目検知薬を浸透させることがで
き、岩石試料内の微細な割れ目を確実に検知することが
できる岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置を
提供することにある。
であり、その目的とするところは、岩石試料の微細な割
れ目にまで円滑に割れ目検知薬を浸透させることがで
き、岩石試料内の微細な割れ目を確実に検知することが
できる岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、岩
石の割れ目に割れ目検知薬を浸透させる岩石への割れ目
検知薬浸透方法であって、圧力をかけた状態の割れ目検
知薬を岩石試料に供給して浸透させ、この岩石試料を上
記割れ目検知薬で飽和させるものである。この請求項1
にあっては、岩石試料に割れ目検知薬を圧入することに
より、岩石試料の微細な割れ目が広がる方向になり、割
れ目検知薬が浸透し易いとともに、微細な割れ目が広が
って容易に検知される。本発明の請求項2は、割れ目検
知薬が、蛍光剤と接着用樹脂とを有するものである。こ
の請求項2にあっては、岩石試料の微細な割れ目に浸透
した割れ目検知薬の接着用樹脂が固化することにより、
上記微細な割れ目の状態が固定化されるとともに、上記
割れ目検知薬の蛍光剤に紫外線を照射することにより、
この蛍光剤が発光して微細な割れ目が検知される。本発
明の請求項3は、岩石試料の下部から割れ目検知薬を浸
透させ、上記岩石試料の上部から出てきた上記割れ目検
知薬の量を測定し、この割れ目検知薬の流出量が一定に
なった時点で、上記割れ目検知薬で上記岩石試料が飽和
したと判断するものである。この請求項3にあっては、
岩石試料の下部から割れ目検知薬を浸透させることによ
り、岩石試料の微細な割れ目内に存在する空気が容易に
割れ目検知薬と置換して、この空気が岩石試料の上方か
ら抜け出し易いとともに、上記岩石試料の上方から流出
する割れ目検知薬の量が一定になると、岩石試料内の割
れ目検知薬が飽和したと判断して割れ目検知薬の浸透操
作を終了する。本発明の請求項4は、岩石の割れ目に割
れ目検知薬を浸透させる岩石への割れ目検知薬浸透装置
であって、割れ目検知薬を貯留する割れ目検知薬タンク
と、この割れ目検知薬タンクに連結され、かつ上記割れ
目検知薬タンク内の割れ目検知薬を圧送する割れ目検知
薬圧送手段と、岩石試料の外側をシール材により密封し
た状態で、この岩石試料を保持し、上記割れ目検知薬圧
送手段から圧送されてきた割れ目検知薬を上記岩石試料
の下部から浸透させる岩石試料保持手段と、この岩石試
料保持手段に連結され、かつ上記岩石試料保持手段によ
って保持された岩石試料の上部から流出した割れ目検知
薬を回収し、その量を測定する割れ目検知薬測定手段と
を具備したものである。この請求項4にあっては、割れ
目検知薬圧送手段によって、割れ目検知薬タンク内の割
れ目検知薬を圧送し、岩石試料保持手段によって保持さ
れた岩石試料の下部から浸透させ、さらに、割れ目検知
薬測定手段によって、この岩石試料の上部から流出した
割れ目検知薬の量を測定して飽和したか否かを判断す
る。
石の割れ目に割れ目検知薬を浸透させる岩石への割れ目
検知薬浸透方法であって、圧力をかけた状態の割れ目検
知薬を岩石試料に供給して浸透させ、この岩石試料を上
記割れ目検知薬で飽和させるものである。この請求項1
にあっては、岩石試料に割れ目検知薬を圧入することに
より、岩石試料の微細な割れ目が広がる方向になり、割
れ目検知薬が浸透し易いとともに、微細な割れ目が広が
って容易に検知される。本発明の請求項2は、割れ目検
知薬が、蛍光剤と接着用樹脂とを有するものである。こ
の請求項2にあっては、岩石試料の微細な割れ目に浸透
した割れ目検知薬の接着用樹脂が固化することにより、
上記微細な割れ目の状態が固定化されるとともに、上記
割れ目検知薬の蛍光剤に紫外線を照射することにより、
この蛍光剤が発光して微細な割れ目が検知される。本発
明の請求項3は、岩石試料の下部から割れ目検知薬を浸
透させ、上記岩石試料の上部から出てきた上記割れ目検
知薬の量を測定し、この割れ目検知薬の流出量が一定に
なった時点で、上記割れ目検知薬で上記岩石試料が飽和
したと判断するものである。この請求項3にあっては、
岩石試料の下部から割れ目検知薬を浸透させることによ
り、岩石試料の微細な割れ目内に存在する空気が容易に
割れ目検知薬と置換して、この空気が岩石試料の上方か
ら抜け出し易いとともに、上記岩石試料の上方から流出
する割れ目検知薬の量が一定になると、岩石試料内の割
れ目検知薬が飽和したと判断して割れ目検知薬の浸透操
作を終了する。本発明の請求項4は、岩石の割れ目に割
れ目検知薬を浸透させる岩石への割れ目検知薬浸透装置
であって、割れ目検知薬を貯留する割れ目検知薬タンク
と、この割れ目検知薬タンクに連結され、かつ上記割れ
目検知薬タンク内の割れ目検知薬を圧送する割れ目検知
薬圧送手段と、岩石試料の外側をシール材により密封し
た状態で、この岩石試料を保持し、上記割れ目検知薬圧
送手段から圧送されてきた割れ目検知薬を上記岩石試料
の下部から浸透させる岩石試料保持手段と、この岩石試
料保持手段に連結され、かつ上記岩石試料保持手段によ
って保持された岩石試料の上部から流出した割れ目検知
薬を回収し、その量を測定する割れ目検知薬測定手段と
を具備したものである。この請求項4にあっては、割れ
目検知薬圧送手段によって、割れ目検知薬タンク内の割
れ目検知薬を圧送し、岩石試料保持手段によって保持さ
れた岩石試料の下部から浸透させ、さらに、割れ目検知
薬測定手段によって、この岩石試料の上部から流出した
割れ目検知薬の量を測定して飽和したか否かを判断す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態
の岩石への割れ目検知薬浸透装置を示す説明図である。
この図において符号10は、割れ目検知薬11を貯留す
る割れ目検知薬タンクである。この割れ目検知薬タンク
10には開閉弁12を介して割れ目検知薬圧送手段13
が連結されている。この割れ目検知薬圧送手段13は、
コンプレッサ14が、開閉弁15、圧力計16、開閉弁
17、三方弁18、19を介して、シリンダ20の両端
にそれぞれ連結され、このシリンダ20内にプランジャ
21が摺動自在に設けられ、かつこのプランジャ21の
先端が割れ目検知薬収納筒22に摺動自在に嵌め込まれ
たものである。そして、上記割れ目検知薬収納筒22
が、開閉弁12を介して上記割れ目検知薬タンク10に
連結されているとともに、開閉弁23、24を介して、
岩石試料保持手段25に連結されている。
実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態
の岩石への割れ目検知薬浸透装置を示す説明図である。
この図において符号10は、割れ目検知薬11を貯留す
る割れ目検知薬タンクである。この割れ目検知薬タンク
10には開閉弁12を介して割れ目検知薬圧送手段13
が連結されている。この割れ目検知薬圧送手段13は、
コンプレッサ14が、開閉弁15、圧力計16、開閉弁
17、三方弁18、19を介して、シリンダ20の両端
にそれぞれ連結され、このシリンダ20内にプランジャ
21が摺動自在に設けられ、かつこのプランジャ21の
先端が割れ目検知薬収納筒22に摺動自在に嵌め込まれ
たものである。そして、上記割れ目検知薬収納筒22
が、開閉弁12を介して上記割れ目検知薬タンク10に
連結されているとともに、開閉弁23、24を介して、
岩石試料保持手段25に連結されている。
【0007】この岩石試料保持手段25は、外周をシー
ル材26で密封した岩石試料Sを載置する載置台27
と、この載置台27の上方にハンドル操作により昇降自
在に設けられた昇降盤28とから概略構成されている。
そして、上記載置台27には上記開閉弁24、23を介
して割れ目検知薬収納筒22が連結されている。また、
上記昇降盤28に連結された開閉弁29を有する配管3
1が、割れ目検知薬測定手段(ビューレット)30内に
割れ目検知薬11を排出するようになっている。このビ
ューレット30は、上部が開口した有底円筒状の目盛り
付きの測定管である。さらに、上記岩石試料保持手段2
5は、例えば、岩石圧縮強度試験機を改造したものであ
る。なお、割れ目検知薬11としては、例えば、油溶性
の蛍光塗料、必要に応じて着色塗料と、シアノアクリレ
ート系接着剤(2ーシアノアクリレート)とからなるも
のを使用する。
ル材26で密封した岩石試料Sを載置する載置台27
と、この載置台27の上方にハンドル操作により昇降自
在に設けられた昇降盤28とから概略構成されている。
そして、上記載置台27には上記開閉弁24、23を介
して割れ目検知薬収納筒22が連結されている。また、
上記昇降盤28に連結された開閉弁29を有する配管3
1が、割れ目検知薬測定手段(ビューレット)30内に
割れ目検知薬11を排出するようになっている。このビ
ューレット30は、上部が開口した有底円筒状の目盛り
付きの測定管である。さらに、上記岩石試料保持手段2
5は、例えば、岩石圧縮強度試験機を改造したものであ
る。なお、割れ目検知薬11としては、例えば、油溶性
の蛍光塗料、必要に応じて着色塗料と、シアノアクリレ
ート系接着剤(2ーシアノアクリレート)とからなるも
のを使用する。
【0008】上記のように構成された割れ目検知薬浸透
装置を用いて、岩石試料Sに割れ目検知薬11を浸透さ
せる場合には、まず、外周をシール材26で密封した岩
石試料Sを岩石試料保持手段25の載置台27上に載
せ、載置台27と昇降盤28との間を狭めて、載置台2
7と昇降盤28との間に岩石試料Sを挟持する。
装置を用いて、岩石試料Sに割れ目検知薬11を浸透さ
せる場合には、まず、外周をシール材26で密封した岩
石試料Sを岩石試料保持手段25の載置台27上に載
せ、載置台27と昇降盤28との間を狭めて、載置台2
7と昇降盤28との間に岩石試料Sを挟持する。
【0009】この状態において、開閉弁15、17を開
き、かつ三方弁18、19を操作して、コンプレッサ1
4とシリンダ20の上端部とを連通するとともに、シリ
ンダの下端部を大気側に開放する一方、開閉弁12を開
き、かつ開閉弁23を閉じることにより、コンプレッサ
14による圧搾空気をシリンダ20の上端部からシリン
ダ20内に供給して、シリンダ20内のプランジャ21
を下降させる。この結果、プランジャ21の下降にとも
ない、割れ目検知薬収納筒22内に割れ目検知薬タンク
10内から割れ目検知薬11が流入する。
き、かつ三方弁18、19を操作して、コンプレッサ1
4とシリンダ20の上端部とを連通するとともに、シリ
ンダの下端部を大気側に開放する一方、開閉弁12を開
き、かつ開閉弁23を閉じることにより、コンプレッサ
14による圧搾空気をシリンダ20の上端部からシリン
ダ20内に供給して、シリンダ20内のプランジャ21
を下降させる。この結果、プランジャ21の下降にとも
ない、割れ目検知薬収納筒22内に割れ目検知薬タンク
10内から割れ目検知薬11が流入する。
【0010】次いで、三方弁18、19を操作して、コ
ンプレッサ14とシリンダ20の下端部とを連通すると
ともに、シリンダの上端部を大気側に開放する一方、開
閉弁12を閉じ、かつ開閉弁23を開くことにより、コ
ンプレッサ14による圧搾空気をシリンダ20の下端部
からシリンダ20内に供給して、シリンダ20内のプラ
ンジャ21を上昇させる。これにより、割れ目検知薬収
納筒22内の割れ目検知薬11は、プランジャ21によ
って押し出されて、岩石試料保持手段25に保持されて
いる岩石試料Sの下部に供給される。
ンプレッサ14とシリンダ20の下端部とを連通すると
ともに、シリンダの上端部を大気側に開放する一方、開
閉弁12を閉じ、かつ開閉弁23を開くことにより、コ
ンプレッサ14による圧搾空気をシリンダ20の下端部
からシリンダ20内に供給して、シリンダ20内のプラ
ンジャ21を上昇させる。これにより、割れ目検知薬収
納筒22内の割れ目検知薬11は、プランジャ21によ
って押し出されて、岩石試料保持手段25に保持されて
いる岩石試料Sの下部に供給される。
【0011】この操作を繰り返し行うことにより、割れ
目検知薬タンク10内の割れ目検知薬11が、割れ目検
知薬収納筒22を経て継続的に岩石試料Sの下部に圧送
される。なお、この際の圧力は1kg/cm2程度であ
る。
目検知薬タンク10内の割れ目検知薬11が、割れ目検
知薬収納筒22を経て継続的に岩石試料Sの下部に圧送
される。なお、この際の圧力は1kg/cm2程度であ
る。
【0012】そして、岩石試料Sの下部に供給された割
れ目検知薬11は、岩石試料Sの割れ目内に浸透し、岩
石試料S内の空気と置換してこの空気を岩石試料Sの上
部の配管31から排出させる。この場合、岩石試料Sに
は、その下部から圧力をかけた割れ目検知薬11が供給
されているから、岩石試料S内の割れ目が押し広げられ
る方向になり、この割れ目内に容易に割れ目検知薬11
が浸透するとともに、割れ目から押し出された空気は、
割れ目検知薬11より軽いため円滑に上方に導出され
る。
れ目検知薬11は、岩石試料Sの割れ目内に浸透し、岩
石試料S内の空気と置換してこの空気を岩石試料Sの上
部の配管31から排出させる。この場合、岩石試料Sに
は、その下部から圧力をかけた割れ目検知薬11が供給
されているから、岩石試料S内の割れ目が押し広げられ
る方向になり、この割れ目内に容易に割れ目検知薬11
が浸透するとともに、割れ目から押し出された空気は、
割れ目検知薬11より軽いため円滑に上方に導出され
る。
【0013】さらに、岩石試料S内を浸透して岩石試料
Sの上部に達した割れ目検知薬11は、岩石試料Sの上
部から排出されて、配管31を介して、割れ目検知薬測
定手段30内に回収される。そして、この割れ目検知薬
測定手段30内の割れ目検知薬11の量を一定時間毎に
測定し、測定した割れ目検知薬11の流出量が一定にな
った時点で、岩石試料Sが割れ目検知薬11で飽和した
と判断して、上記浸透操作を終了する。
Sの上部に達した割れ目検知薬11は、岩石試料Sの上
部から排出されて、配管31を介して、割れ目検知薬測
定手段30内に回収される。そして、この割れ目検知薬
測定手段30内の割れ目検知薬11の量を一定時間毎に
測定し、測定した割れ目検知薬11の流出量が一定にな
った時点で、岩石試料Sが割れ目検知薬11で飽和した
と判断して、上記浸透操作を終了する。
【0014】続いて、岩石試料保持手段25の載置台2
7と昇降盤28間を開いて岩石試料Sを取り出し、この
割れ目検知薬11で飽和した岩石試料Sを蛍光剤中に浸
し、さらに、乾燥器内で65℃で24時間・70℃で2
4時間・80℃で24時間乾燥させて固化させる。次い
で、この固化した岩石試料Sを切断し、切断面を研磨材
3000#で研磨する。そして、この研磨した岩石試料
Sに紫外線を照射して、岩石試料Sの割れ目に浸透した
蛍光剤を発光させ、画像解析装置を用い解析を行う。
7と昇降盤28間を開いて岩石試料Sを取り出し、この
割れ目検知薬11で飽和した岩石試料Sを蛍光剤中に浸
し、さらに、乾燥器内で65℃で24時間・70℃で2
4時間・80℃で24時間乾燥させて固化させる。次い
で、この固化した岩石試料Sを切断し、切断面を研磨材
3000#で研磨する。そして、この研磨した岩石試料
Sに紫外線を照射して、岩石試料Sの割れ目に浸透した
蛍光剤を発光させ、画像解析装置を用い解析を行う。
【0015】このようにして、割れ目検知薬11の浸透
試験を行った結果、図2に示すように、岩石中の水の流
れ易い主要な割れ目からネットワーク状に分かれる微細
な割れ目をより明確に検出することができた。
試験を行った結果、図2に示すように、岩石中の水の流
れ易い主要な割れ目からネットワーク状に分かれる微細
な割れ目をより明確に検出することができた。
【0016】
【発明の効果】本発明の請求項1は、圧力をかけた状態
の割れ目検知薬を岩石試料に供給して浸透させ、この岩
石試料を上記割れ目検知薬で飽和させるものであるか
ら、岩石試料に割れ目検知薬を圧入することにより、岩
石試料の微細な割れ目が広がる方向になり、岩石試料の
微細な割れ目にまで円滑に割れ目検知薬を浸透させるこ
とができ、岩石試料内の微細な割れ目を確実に検知する
ことができる。本発明の請求項2は、割れ目検知薬が、
蛍光剤と接着用樹脂とを有するものであるから、岩石試
料の微細な割れ目に浸透した割れ目検知薬の接着用樹脂
が固化することにより、上記微細な割れ目の状態を確実
に固定化することができるとともに、上記割れ目検知薬
の蛍光剤に紫外線を照射することにより、この蛍光剤が
発光して微細な割れ目を容易に検知することができる。
本発明の請求項3は、岩石試料の下部から割れ目検知薬
を浸透させ、上記岩石試料の上部から出てきた上記割れ
目検知薬の量を測定し、この割れ目検知薬の流出量が一
定になった時点で、上記割れ目検知薬で上記岩石試料が
飽和したと判断するものであるから、岩石試料の下部か
ら割れ目検知薬を浸透させることにより、岩石試料の微
細な割れ目内に存在する空気が容易に割れ目検知薬と置
換して、この空気が岩石試料の上方から抜け出し易いと
ともに、上記岩石試料の上方から流出する割れ目検知薬
の量が一定になると、岩石試料内の割れ目検知薬が飽和
したと判断して割れ目検知薬の浸透操作を終了する。こ
れにより、岩石試料への割れ目検知薬の浸透操作を迅速
にかつ確実に行うことができる。本発明の請求項4は、
割れ目検知薬を貯留する割れ目検知薬タンクと、この割
れ目検知薬タンクに連結され、かつ上記割れ目検知薬タ
ンク内の割れ目検知薬を圧送する割れ目検知薬圧送手段
と、岩石試料の外側をシール材により密封した状態で、
この岩石試料を保持し、上記割れ目検知薬圧送手段から
圧送されてきた割れ目検知薬を上記岩石試料の下部から
浸透させる岩石試料保持手段と、この岩石試料保持手段
に連結され、かつ上記岩石試料保持手段によって保持さ
れた岩石試料の上部から流出した割れ目検知薬を回収
し、その量を測定する割れ目検知薬測定手段とを具備し
たものであるから、割れ目検知薬圧送手段によって、割
れ目検知薬タンク内の割れ目検知薬を圧送し、岩石試料
保持手段によって保持された岩石試料の下部から浸透さ
せ、さらに、割れ目検知薬測定手段によって、この岩石
試料の上部から流出した割れ目検知薬の量を測定して飽
和したか否かを判断することにより、岩石試料に容易に
割れ目検知薬を浸透させることができ、岩石試料の微細
な割れ目を確実に検知することができる。
の割れ目検知薬を岩石試料に供給して浸透させ、この岩
石試料を上記割れ目検知薬で飽和させるものであるか
ら、岩石試料に割れ目検知薬を圧入することにより、岩
石試料の微細な割れ目が広がる方向になり、岩石試料の
微細な割れ目にまで円滑に割れ目検知薬を浸透させるこ
とができ、岩石試料内の微細な割れ目を確実に検知する
ことができる。本発明の請求項2は、割れ目検知薬が、
蛍光剤と接着用樹脂とを有するものであるから、岩石試
料の微細な割れ目に浸透した割れ目検知薬の接着用樹脂
が固化することにより、上記微細な割れ目の状態を確実
に固定化することができるとともに、上記割れ目検知薬
の蛍光剤に紫外線を照射することにより、この蛍光剤が
発光して微細な割れ目を容易に検知することができる。
本発明の請求項3は、岩石試料の下部から割れ目検知薬
を浸透させ、上記岩石試料の上部から出てきた上記割れ
目検知薬の量を測定し、この割れ目検知薬の流出量が一
定になった時点で、上記割れ目検知薬で上記岩石試料が
飽和したと判断するものであるから、岩石試料の下部か
ら割れ目検知薬を浸透させることにより、岩石試料の微
細な割れ目内に存在する空気が容易に割れ目検知薬と置
換して、この空気が岩石試料の上方から抜け出し易いと
ともに、上記岩石試料の上方から流出する割れ目検知薬
の量が一定になると、岩石試料内の割れ目検知薬が飽和
したと判断して割れ目検知薬の浸透操作を終了する。こ
れにより、岩石試料への割れ目検知薬の浸透操作を迅速
にかつ確実に行うことができる。本発明の請求項4は、
割れ目検知薬を貯留する割れ目検知薬タンクと、この割
れ目検知薬タンクに連結され、かつ上記割れ目検知薬タ
ンク内の割れ目検知薬を圧送する割れ目検知薬圧送手段
と、岩石試料の外側をシール材により密封した状態で、
この岩石試料を保持し、上記割れ目検知薬圧送手段から
圧送されてきた割れ目検知薬を上記岩石試料の下部から
浸透させる岩石試料保持手段と、この岩石試料保持手段
に連結され、かつ上記岩石試料保持手段によって保持さ
れた岩石試料の上部から流出した割れ目検知薬を回収
し、その量を測定する割れ目検知薬測定手段とを具備し
たものであるから、割れ目検知薬圧送手段によって、割
れ目検知薬タンク内の割れ目検知薬を圧送し、岩石試料
保持手段によって保持された岩石試料の下部から浸透さ
せ、さらに、割れ目検知薬測定手段によって、この岩石
試料の上部から流出した割れ目検知薬の量を測定して飽
和したか否かを判断することにより、岩石試料に容易に
割れ目検知薬を浸透させることができ、岩石試料の微細
な割れ目を確実に検知することができる。
【図1】 本発明の一実施形態の岩石への割れ目検知薬
浸透装置を示す説明図である。
浸透装置を示す説明図である。
【図2】 割れ目検知薬浸透試験結果を示す図である。
【図3】 従来の割れ目検知薬浸透方法を示す説明図で
ある。
ある。
S 岩石試料 10 割れ目検知薬タンク 11 割れ目検知薬 13 割れ目検知薬圧送手段 25 岩石試料保持手段 26 シール材 30 割れ目検知薬測定手段(ビューレット)
Claims (4)
- 【請求項1】 岩石の割れ目に割れ目検知薬を浸透させ
る岩石への割れ目検知薬浸透方法であって、 圧力をかけた状態の割れ目検知薬を岩石試料に供給して
浸透させ、この岩石試料を上記割れ目検知薬で飽和させ
ることを特徴とする岩石への割れ目検知薬浸透方法。 - 【請求項2】 割れ目検知薬が、蛍光剤と接着用樹脂と
を有することを特徴とする請求項1記載の岩石への割れ
目検知薬浸透方法。 - 【請求項3】 岩石試料の下部から割れ目検知薬を浸透
させ、上記岩石試料の上部から出てきた上記割れ目検知
薬の量を測定し、この割れ目検知薬の流出量が一定にな
った時点で、上記割れ目検知薬で上記岩石試料が飽和し
たと判断することを特徴とする請求項1または2記載の
岩石への割れ目検知薬浸透方法。 - 【請求項4】 岩石の割れ目に割れ目検知薬を浸透させ
る岩石への割れ目検知薬浸透装置であって、 割れ目検知薬を貯留する割れ目検知薬タンクと、 この割れ目検知薬タンクに連結され、かつ上記割れ目検
知薬タンク内の割れ目検知薬を圧送する割れ目検知薬圧
送手段と、 岩石試料の外側をシール材により密封した状態で、この
岩石試料を保持し、上記割れ目検知薬圧送手段から圧送
されてきた割れ目検知薬を上記岩石試料の下部から浸透
させる岩石試料保持手段と、 この岩石試料保持手段に連結され、かつ上記岩石試料保
持手段によって保持された岩石試料の上部から流出した
割れ目検知薬を回収し、その量を測定する割れ目検知薬
測定手段とを具備したことを特徴とする岩石への割れ目
検知薬浸透装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10226549A JP2000046755A (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10226549A JP2000046755A (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000046755A true JP2000046755A (ja) | 2000-02-18 |
Family
ID=16846906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10226549A Pending JP2000046755A (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 岩石への割れ目検知薬浸透方法および浸透装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000046755A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109580451A (zh) * | 2018-11-14 | 2019-04-05 | 浙江海洋大学 | 一种采用荧光示踪剂的冲击地压应力监测方法 |
CN114034597A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-02-11 | 中国石油大学(华东) | 页岩岩心高温高压饱和、压裂、渗吸一体化装置及其实验方法 |
-
1998
- 1998-07-27 JP JP10226549A patent/JP2000046755A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109580451A (zh) * | 2018-11-14 | 2019-04-05 | 浙江海洋大学 | 一种采用荧光示踪剂的冲击地压应力监测方法 |
CN109580451B (zh) * | 2018-11-14 | 2022-01-11 | 浙江海洋大学 | 一种采用荧光示踪剂的冲击地压应力监测方法 |
CN114034597A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-02-11 | 中国石油大学(华东) | 页岩岩心高温高压饱和、压裂、渗吸一体化装置及其实验方法 |
CN114034597B (zh) * | 2021-12-09 | 2023-11-21 | 中国石油大学(华东) | 页岩岩心高温高压饱和、压裂、渗吸一体化装置及方法 |
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