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寒いと運動能力は落ちる……のか?
冬季競技の選手が戦う過酷な環境。
posted2018/02/26 08:00
text by
増田晶文Masafumi Masuda
photograph by
Asami Enomoto/JMPA
雪やこんこ、霰やこんこ♪
けどなぁ、とオッサンはつぶやく。
イヌよりネコが好き。60歳までひい、ふう……あと数年。この寒く冷たい季節に身体を動かすのは、正直しんどい。
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炬燵で三ヶ日ミカンの皮をむくか、銘酒「丹澤山」の熱燗をちくとやりたいもんだ。あるいは温泉もええなあ。
一流アスリートも「寒いっすよ!」。
そんな私も、平昌冬季オリンピックは熱心にテレビ観戦していた。
そして、かつてノルディック複合やジャンプ、アルペンにスピードスケート、スケルトンを熱心に取材した日々がよみがえってきた。
荻原健司や河野孝典、船木和喜ら往年の五輪メダリストたちと雑談するたび、私はボヤいたもんだ。
「こんな寒いところで、よくスポーツする気になりますね」
「だって、雪と氷がないと冬の競技は成立しないじゃないですか」
「ここだけの話だけど、寒くないの?」
「実際、寒いっすよ! だけどガマンできる。でも、僕らが寒い冷たいに強いっていうより、いつの間にか慣れたという感じですね」
かくいう名選手たちの中には、忍び寄る冷気のせいか、しっかり鼻水をたらしてる人もいたっけ……。
とはいえ、現場にみなぎるパッションと緊張感は、間違いなく零下の気温をも凌駕していた。改めて、過酷な気候条件のもとタイムや距離、演技の完成度を競い、スキーにスケート、ソリなど道具を見事に操る冬季スポーツのアスリートたちに敬意を表したい。