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ジャパンカップを制するのはイクイノックスか、リバティアイランドか…歴史的一戦を前に感じる“恐ろしさ”「どちらかが負けてしまうのか」
posted2023/11/25 17:04
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Keiji Ishikawa/JIJI PRESS
世界ランク1位の「天才」と、圧倒的な強さで牝馬三冠を制した若き女傑が、ここで初めて激突する。
今週末の第43回ジャパンカップ(11月26日、東京芝2400m、3歳以上GI)は、文字どおり、雌雄を決する「歴史的一戦」になりそうだ。
「この馬はどこまで行くのかわからない」
前走の天皇賞・秋で、1分55秒2という、この世のものとは思えないスーパーレコードで完勝したイクイノックス(牡4歳、父キタサンブラック、美浦・木村哲也厩舎)が、GI6連勝に向け順調に来ている。
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レコードの反動が心配されているが、調教の動きや馬体の張りを見ると、むしろ、宝塚記念以来約4カ月の休み明けを叩かれた上積みのほうが大きそうだ。
「(前走の)当日、翌日は、しっかり走ってくれたんだなという体つきでしたが、それから1日、1週間と時間が経つにつれて健康状態は戻ってきています。(今年は)体つきも頼もしくなって、どこに行っても堂々としているように感じます」
木村調教師は共同会見でそう語った。
春はドバイシーマクラシックからスタートし、次は宝塚記念と、「アウェー」での調整を余儀なくされた。しかし、秋は、関東馬の「ホーム」である東京で連戦することになり、しっかり負荷をかけた意欲的な調整が行われている。
「ホームで管理できていることが、イクイノックス自身の、調教時間以外の気の休まり方に有利に働いています。そうした場合、馬体にも変化が生じるので、春のメニューを組んだときとは変わってきたのだと思います」
そう話す木村師が、教えなくても最初から何でもできた「天才」と表現した逸材が、確実に進化している。
そして、主戦のクリストフ・ルメールが、「この馬はどこまで行くのかわからない」とコメントしているように、そのスケールは天井知らず。今回も、常識をぶち壊すパフォーマンスを発揮してくれそうだ。
「4kgの斤量差」はどう働くか
どこまで強くなるのかわからないという点では、史上7頭目の牝馬三冠となったリバティアイランド(牝3歳、父ドゥラメンテ、栗東・中内田充正厩舎)も同じだ。
約5カ月ぶりの実戦となった秋華賞を制して、こちらはGIを4連勝。上積みの大きさではイクイノックス以上だし、ねじ伏せたように見えた秋華賞の4コーナーのマクリは、鞍上の川田将雅によると、あれでも、長めにゆっくりと脚を使う競馬だったのだという。